JPWO2012147441A1 - 棒状部材の通電加熱方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

本明細書に開示する通電加熱方法では、棒状部材の軸方向に間隔を空けて棒状部材に一対の第1電極を接触させる。また、一対の第1電極を挟むように棒状部材に一対の第2電極を接触させる。そして、一対の第1電極間に第1電圧を印加すると同時に一対の第2電極間に第2電圧を印加する。これによって、第1電極間の部分に第1電流を流すと共に、第2電極とその隣接する第1電極の間の部分に第1電流とは異なる第2電流を流して棒状部材を通電加熱する。

Description

本明細書に開示の技術は、棒状部材(例えば、スタビライザ、トーションバー等)を通電加熱するための技術に関する。
棒状部材に熱処理を行う方法として通電加熱が知られている。通電加熱では、加熱対象となるワーク(棒状部材)の両端にそれぞれ電極を接触させ、棒状部材の両端に接触させた電極間に電圧を印加する。これによって、棒状部材内を一端側から他端側へ電流が流れ、発生するジュール熱によって棒状部材が加熱される。特開平6−136432号公報、特開2004−193033号公報には、通電加熱により棒状部材を加熱する技術の一例が開示されている。
従来の通電加熱方法では、棒状部材の一端に一対の電極の一方を接触させ、棒状部材の他端に一対の電極の他方を接触させ、その一対の電極間に電圧を印加して棒状部材に電流を流す。このため、棒状部材を軸方向に流れる電流量は、軸方向のどの位置でも同一となる。したがって、加熱対象となる棒状部材の形状等によっては、棒状部材の軸方向の温度分布を所望の温度分布とし難いという問題があった。例えば、通電加熱する棒状部材の断面積(軸方向に直交する断面の面積)が軸方向に変化する場合においては、棒状部材を軸方向に均一な温度に加熱することが難しい。すなわち、棒状部材を軸方向に流れる電流量は一定であるため、断面積の小さい部分では抵抗が大きいため温度が上昇し易く、断面積の大きい部分では抵抗が小さいため温度が上昇し難い。その結果、断面積の小さい部分が高温となり、断面積の大きい部分が低温となって、棒状部材を軸方向に均一な温度に加熱することができない。かかる場合に、電極を接触させる位置を変えて複数回に分けて通電加熱を行えば、棒状部材を所望の温度分布とすることは可能となる。しかしながら、このような方法は、通電加熱を複数回行わなければならないため、通電加熱に要する時間が長くなるという問題がある。
本明細書は、1回の通電加熱によって、棒状部材の軸方向の温度分布を所望の温度分布とすることができる技術を提供することを目的とする。
本明細書は、棒状部材を通電加熱する方法を開示する。この通電加熱方法では、棒状部材の軸方向に間隔を空けて棒状部材に一対の第1電極を接触させる。また、一対の第1電極を挟むように棒状部材に一対の第2電極を接触させる。次いで、一対の第1電極間に第1電圧を印加すると同時に一対の第2電極間に第2電圧を印加する。これによって、第1電極間に第1電流が流れると共に、第2電極とその隣接する第1電極の間に第1電流とは異なる第2電流が流れ、棒状部材が通電加熱される。
この方法では、一対の第1電極を挟むように一対の第2電極を配置し、これらの電極を棒状部材に接触させる。そして、第1電極間に第1電圧を印加すると同時に、第2電極間に第2電圧を印加する。このため、第1電極の抵抗値、第2電極の抵抗値、第1電圧及び第2電圧を調整することで、第1電極間に流れる第1電流と、第2電極とその隣接する第1電極の間に流れる第2電流を所望の電流値とすることができる。すなわち、棒状部材を軸方向に流れる電流を棒状部材の各部分で異ならせることができる。その結果、1回の通電加熱によって、棒状部材の軸方向の温度分布を所望の温度分布とすることができる。
なお、目標とする温度分布、加熱対象となる棒状部材の形状等によっては、一対の第1電極及び一対の第2電極に加えて、一対の第3電極を棒状部材に接触させて、その第3電極間に第3電圧を印加するようにしてもよい。すなわち、棒状部材に接触させる電極対の数及びその位置は、所望の温度分布や棒状部材の形状等に応じて適宜設定することができる。
また、本明細書は、上記の通電加熱方法に好適に使用できる通電加熱装置を開示する。すなわち、本明細書が開示する通電加熱装置は、棒状部材の軸方向に間隔を空けて棒状部材に接触する一対の第1電極と、一対の第1電極を挟むように棒状部材に接触する一対の第2電極と、一対の第1電極間に第1電圧を印加すると同時に一対の第2電極間に第2電圧を印加する電圧印加装置を有している。そして、電圧印加装置により各電極間に電圧が印加されると、第1電極間に第1電流が流れると共に、第2電極とその隣接する第1電極の間に第1電流とは異なる第2電流が流れる。
実施例1の通電加熱装置の概略構成を示す図。 電極部の構成を拡大して示す図。 実施例1の通電加熱装置とワークにより構成される回路の一部を示す図。 変形例の通電加熱装置の概略構成を示す図。 実施例1の通電加熱装置によってスタビライザを加熱したときの温度測定結果を示す図。 従来の通電加熱装置によってスタビライザを加熱したときの温度測定結果を示す図。 電極の変形例を示す図。 変形例の通電加熱装置の概略構成を示す図(ただし、ワークの一端側のみを示している)。
本明細書が開示する通電加熱方法では、棒状部材の軸方向に間隔を空けて棒状部材に一対の第1電極を接触させてもよい。また、一対の第1電極を挟むように棒状部材に一対の第2電極を接触させてもよい。次いで、一対の第1電極間に第1電圧を印加すると同時に一対の第2電極間に第2電圧を印加してもよい。
本明細書に開示の通電加熱方法は、第1断面積を有する第1部分と、第1部分の両側に配置され、第1断面積とは異なる第2断面積を有する第2部分を備える棒状部材を通電加熱する場合に適用してもよい。かかる場合において、一対の第1電極を第1部分に接触させると共に、一対の第2電極を第2部分に接触させてもよい。このような構成によると、第1部分を第1電流が流れる一方で、第2部分を第2電流が流れることとなる。第1電流及び第2電流の電流値を制御することができるため、第1部分及び第2部分に適切な電流を流すことができ、第1部分及び第2部分を適切に加熱することができる。
本明細書に開示の通電加熱方法では、第1電圧と第2電圧とが同一とされており、第1電極の抵抗値と第2電極の抵抗値が相違していてもよい。このような構成によると、各電極対に印加する電圧が同一となるため、1つの電源装置によって通電加熱を行うことができる。
本明細書に開示の通電加熱方法では、一対の第2電極を挟むように棒状部材に一対の第3電極を接触させる工程をさらに有していてもよい。この場合、通電加熱する工程は、一対の第1電極間に第1電圧を印加すると同時に一対の第2電極間に第2電圧を印加する際に、一対の第3電極間に第3電圧を印加して、第3電極とその隣接する第2電極の間に第1電流及び第2電流とは異なる第3電流をさらに流して棒状部材を加熱してもよい。このような構成によると、棒状部材の形状等に応じて、棒状部材の加熱量を精密に調整することができる。
また、本明細書が開示する通電加熱装置は、棒状部材の軸方向に間隔を空けて棒状部材に接触する一対の第1電極と、一対の第1電極を挟むように棒状部材に接触する一対の第2電極と、一対の第1電極間に第1電圧を印加すると同時に一対の第2電極間に第2電圧を印加する電圧印加装置を有していてもよい。そして、電圧印加装置により各電極間に電圧が印加されると、第1電極間に第1電流が流れると共に、第2電極とその隣接する第1電極の間に第1電流とは異なる第2電流が流れるようになっていてもよい。
上記の通電加熱装置の一態様としては、第1電極の抵抗値と第2電極の抵抗値が相違し、第1電圧と第2電圧とが同一とされており、電圧印加装置は、第1電極間と第2電極間に同一電圧を印加する一つの電源装置を備えていてもよい。この通電加熱装置では、第1電極と第2電極の抵抗値を調整することで、棒状部材の各部分に流れる電流の電流値を制御することができる。
上記の通電加熱装置の他の態様としては、第1電圧と第2電圧とが相違し、電圧印加装置は、第1電極間に第1電圧を印加する第1の電源装置と、第2電極間に第2電圧を印加する第2の電源装置を備えていてもよい。この通電加熱装置は、2つの電源装置を用いることで、棒状部材の各部分に流れる電流値を制御することができる。
以下、本実施例に係る通電加熱装置10を図面に基づいて説明する。まず、通電加熱装置10によって加熱されるワークWについて説明する。ワークWは、自動車の足回りに装着されるスタビライザであり、棒状の鋼材(例えば、SUP9(日本工業規格))によって形成されている。スタビライザに用いる鋼材には、中実断面を有する鋼材や、中空断面を有する鋼材(いわゆる、パイプ材(例えば、STKM13A,STKM15A等(日本工業規格)))を用いることができる。自動車用のスタビライザは、通常、その外径をφ20〜30mmとすることができる。また、スタビライザにパイプ材を用いた場合は、その肉厚を4〜8mmとすることができる。
図1に示すように、ワーク(スタビライザ)Wは、その両端に取付部W3が形成され、その中間に直線部W1が形成されている。取付部W3と直線部W1の間には、その断面積(軸に直交する断面の断面積)が徐々に変化する徐変部W2が形成されている。取付部W3は平坦な板状に加工されており、その中心にボルト孔W3aが形成されている。直線部W1は、その軸線が湾曲していない部分(すなわち、直線状となっている部分)である。直線部W1の断面積(軸に直交する断面の断面積)は、徐変部W2の断面積(軸に直交する断面の断面積)より大きく、徐変部W2の断面積(軸に直交する断面の断面積)は取付部W3の断面積(軸に直交する断面の断面積)より大きい。したがって、直線部W1の断面積は取付部W3の断面積より大きくなっている。
次に、上述したワークWを通電加熱する通電加熱装置10について説明する。図1に示すように、通電加熱装置10は、電源12と、電源12に配線18を介して接続された第1電極22b,22b及び第2電極20b,20bと、電源12にスイッチ14及び配線16を介して接続された第1電極22a,22a及び第2電極20a,20aを有している。電源12には、直流電源と交流電源のいずれをも用いることができるが、本実施例では直流電源を用いている。スイッチ14のオン/オフは、図示しない制御装置によって制御されるようになっている。配線16,18は、低抵抗の導電材料(例えば、銅)により形成されている。なお、本実施例では、ワークWの右端側に配される第1電極22a,22aと、ワークWの左端側に配される第1電極22b,22bとの組合せが、請求項でいう「一対の第1電極」の一例に相当する。また、ワークWの右端側に配される第2電極20a,20aと、ワークWの左端側に配される第2電極20b,20bとの組合せが、請求項でいう「一対の第2電極」の一例に相当する。
第1電極22a,22aは、ワークWの直線部W1の右端をクランプし、第1電極22b,22bは、ワークWの直線部W1の左端をクランプする。第1電極22a〜22bがワークWをクランプすると、第1電極22a〜22bとワークWが電気的に接続(接触)する。第1電極22a〜22bは、導電性を有する材料(例えば、鉄、ステンレス、クロム銅、インコネル等)によって形成されており、後述するように、その抵抗値が調整されている。
第2電極20a,20aは、ワークWの右端(すなわち、取付部W3)をクランプし、第2電極20b,20bは、ワークWの左端(すなわち、取付部W3)をクランプする。より詳細には、第2電極20a,20a,20b,20bは、ワークWのボルト孔W3aの中間の位置より外側の部分をクランプしている。このため、第2電極20a〜20bは、第1電極22a〜22bを挟むように配置されている。すなわち、第1電極22a〜22bは、ワークWの右端をクランプする第2電極20a,20aと、ワークWの左端をクランプする第2電極20b,20bの間に位置する。第2電極20a〜20bがワークWをクランプすると、第2電極20a〜20bとワークWが電気的に接続(接触)する。第2電極20a〜20bは、導電性を有する材料(例えば、クロム銅、アルミ合金等)によって形成されており、後述するように、その抵抗値が調整されている。
上述した通電加熱装置10では、第1電極22a〜22bがワークWをクランプし、かつ、第2電極20a〜20bがワークWをクランプした状態でスイッチ14をオンすると、電源12と、配線16,18と、スイッチ14と、第1電極22a〜22bと、第2電極20a〜20bと、ワークWによって電気回路が形成される。これによって、ワークWに電流が流れる。本実施例では、ワークWの取付部W3及び徐変部W2の温度と、ワークWの直線部W1の温度が同一となるように、第1電極22a〜22bの抵抗値、第2電極20a〜20bの抵抗値を調整する。以下、調整方法の一例を具体的に説明する。なお、通電加熱においては、電極と接触する部位、及び、電圧が印加される一対の電極間より外側の部位は加熱され難いが、スタビライザのボルト孔より外側の部位には大きな負荷が作用しない。本実施例では、第2電極20a〜20bは、ワークWのボルト孔W3a、若しくは、ボルト孔W3aより外側の部位をクランプするため、これらの部位が加熱され難くても問題は生じない。
上述したように、配線16,18は低抵抗の材料で形成されるため、その抵抗を無視できるとする。すると、第1電極22a,22aと第1電極22b,22bの間には電源12の電源電圧が印加され、また、第2電極20a,20aと第2電極20b,20bの間にも電源12の電源電圧が印加されることとなる。すなわち、第1電極22a〜22b間と第2電極20a〜20b間には同一電圧が印加される。ここで、第2電極20a,20a(20b,20b)を流れる電流をIとし、第1電極22a,22a(22b,22b)を流れる電流をIとすると、ワークWの取付部W3及び徐変部W2を流れる電流はIとなり、ワークWの直線部W1を流れる電流はI+Iとなる。また、第1電極22a,22a(22b,22b)の抵抗をRとし、第2電極20a,20a(20b,20b)の抵抗をRとし、取付部W3及び徐変部W2の抵抗をRw23とし、直線部W1の抵抗をRw1とする。ワークWの右端部における回路図は、図3に示すようになる。すなわち、抵抗R1(第1電極22a,22a)を電流Iが流れ、抵抗R2(第2電極20a,20a)と抵抗Rw23(取付部W3と徐変部W2)を電流Iが流れ、抵抗Rw1(直線部W1)を電流I+Iが流れることとなる。
ここで、ワークの単位体積当りの発熱量は、(ワークの抵抗値)×(ワークを流れる電流)÷体積で求められる。このため、取付部W3及び徐変部W2の単位体積当りの発熱量と、直線部W1の単位体積当りの発熱量が同一であれば、取付部W3及び徐変部W2の温度と、直線部W1の温度は、略同一となる。したがって、下記の(式1)を満足すれば、ワークWの全体が略均一な温度に加熱することができる。
ここで、直線部W1の体積Vと取付部W3及び徐変部W2の体積Vは既知であり、また、直線部W1の抵抗をRw1と取付部W3及び徐変部W2の抵抗Rw23も既知である。したがって、上記の(式1)は、電流値I,Iのみが変数となり、両者の比を決定することができる。
一方、図3から明らかなように、抵抗Rによる電圧降下R×Iと、抵抗Rと抵抗Rw23による電圧降下(R+Rw23)×Iは等しい。すなわち、下記の(式2)が成立する。
したがって、取付部W3及び徐変部W2の抵抗Rw23の値と、上記の(式1)で得られた電流値IとIの関係を用いて、(式2)を満足するように、第1電極22a,22a(22b,22b)の抵抗Rと、第2電極20a,20a(20b,20b)の抵抗Rを決定すればよい。
次に、ワークWの両端部をクランプする電極部の具体的な構成の一例を図2を参照して説明する。なお、ワークWの左端部をクランプする電極部と、ワークWの右端部をクランプする電極部の構成は同一であるため、ここでは、ワークWの右端部をクランプする電極部の構成について説明する。
図2に示すように電極部24aは、上導電板部16aと、下導電板部16bと、各導電板部16a,16bに取付けられた第1電極22a,22a及び第2電極20a,20aにより構成されている。上導電板部16a及び下導電板部16bは、図1に示す配線16の一部を構成している。したがって、上導電板部16a及び下導電板部16bは、スイッチ14を介して電源12に接続されている。上導電板部16a及び下導電板部16bは、低抵抗の導電材料(例えば、銅)によって形成されている。上導電板部16a及び下導電板部16aは、図示しないアクチュエータによって上下方向に移動可能となっている。上導電板部16aの下面には第1電極22a及び第2電極20aが取付けられている。下導電板部16bの上面には第1電極22a及び第2電極20aが取付けられている。第1電極22a,22aのワークW側の面は、ワークWの直線部W1の外周面に倣った形状に形成されている。第2電極20a,20aのワークW側の面は、ワークWの取付部W3の外周面に倣った形状に形成されている。なお、ワークWをクランプする第2電極20aには、図7に示すように、ワークWとの接触面がV字形状となる電極40を用いてもよい。上導電板部16aをワークWに向かって下降させ、あるいは、下導電板部16bをワークWに向かって上昇させると、ワークWの直線部W1が第1電極22a,22aによってクランプされ、かつ、ワークWの取付部W3が第2電極20a,20aによってクランプされる。これによって、第1電極22a,22aと第2電極20a,20aが電源12に接続される。
上述した通電加熱装置10によりワークWを通電加熱する際は、ワークWの一端を電極20a,20a,22a,22aでクランプし、ワークWの他端を電極20b,20b,22b,22bでクランプする。次いで、スイッチ14をオンし、ワークWに電流を流す。上述したように、第1電極22a,22a(22b,22b)の抵抗値Rと、第2電極20a,20a(20b,20b)の抵抗値Rは調整されているため、ワークWの直線部W1とワークWの取付部W3及び徐変部W2は略均一に加熱される。これによって、ワークWの全体が略一定の温度となる。ワークWへの通電加熱を終了するときは、スイッチ14をオフ状態とする。
上述したように、本実施例の通電加熱装置10では、ワークWの取付部W3及び徐変部W2の温度と、ワークWの直線部W1の温度が同一となるように、第1電極22a〜22bの抵抗値Rと、第2電極20a〜20bの抵抗値Rが調整されている。このため、ワークWの断面積が軸方向に一定とならない場合であっても、1回の通電処理によって、ワークWの全体を略均一に加熱することができる。また、第1電極22a〜22bの抵抗値Rと、第2電極20a〜20bの抵抗値Rを調整するだけであるため、通電加熱装置10の電極以外の構成は従来のままとすることができる。
図5は、実施例に係る通電加熱装置10でスタビライザを加熱し、そのときのスタビライザの表面温度を測定した結果を示している。図6は、従来の通電加熱装置(スタビライザの両端を一対の電極対でのみクランプ)でスタビライザを加熱し、そのときのスタビライザの表面温度を測定した結果を示している。図5,6において、表面温度が高い部分は色が白く、表面温度が低い部分は色が濃くなっている。図6から明らかなように、従来の通電加熱装置により加熱した場合は、スタビライザ両端の断面積の小さい部分の温度が高くなっており、スタビライザの中央の断面積の大きい部分の温度は低くなっている。一方、図5から明らかなように、実施例の通電加熱装置10により加熱した場合は、スタビライザの全体が略均一に加熱されている。
以上、実施例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
上述した実施例では、第1電極22a〜22bの抵抗値Rと、第2電極20a〜20bの抵抗値Rを調整することで、取付部W3及び徐変部W2の温度と、直線部W1の温度が略同一となるようにしたが、本明細書に開示の技術はこのような例に限られない。図4に示す通電加熱装置30のように、第1電極22a〜22bに配線36,38によって第1電源32aを接続し、第2電極20a〜20bに配線16,18によって第2電源32bを接続し、第1電源32aと第2電源32bの電源電圧を調整するようにしてもよい。このような形態によっても、取付部W3及び徐変部W2の温度と、直線部W1の温度を略同一とすることができる。なお、第1電源32aと第2電源32bを用いる場合は、例えば、第1電源32aと第2電源32bは直流電源とし、第1電源32aをオン/オフするタイミングと、第2電源32bをオン/オフするタイミングがずれないように、タイミング同期回路を用いてオン/オフを同期させる制御を行う。
また、上述した実施例では、第1電極22a〜22bの抵抗値Rと、第2電極20a〜20bの抵抗値Rを調整したが、配線16,18の一部の抵抗を調整することで、同様の効果を得ることもできる。すなわち、配線16,18の共通部分から分岐して第1電極22a〜22bに伸びる配線部分の抵抗と、配線16,18の共通部分から分岐して第2電極20a〜20bに伸びる配線部分の抵抗を調整することによっても、同様の効果を得ることができる。
なお、第1電極22a〜22bの抵抗値Rと、第2電極20a〜20bの抵抗値Rの調整は、例えば、第1電極22a〜22bを形成する材料と第2電極20a〜20bを形成する材料及び/又は電極形状を変更することによって行うことができる。あるいは、第1電極22a〜22b及び/又は第2電極20a〜20bの一部に他の抵抗体を介装することによって調整することもできる。
また、上述した実施例では、ワークWの直線部W1を第1電極22a,22aによってクランプし、ワークWの取付部W3を第2電極20a,20aによってクランプしたが、本明細書に開示の技術は、このような例に限られない。例えば、図8に示すように、ワークWの直線部W1を第1電極46aでクランプし、ワークWの徐変部W2を第2電極44aでクランプし、ワークWの取付部W3を第3電極42aによってクランプしてもよい。この場合、一対の第1電極間には電流I+I+Iが流れ、第1電極46aと第2電極44aの間には電流I+Iが流れ、第2電極44aと第3電極42aの間には電流Iが流れる。これによって、ワークWを流れる電流が、断面積の変化に応じて緻密に制御され、より均一にワークWを加熱することができる。なお、ワークWをクランプする電極対の数及びその位置は、ワークWの形状等に応じて任意の数(例えば、4対)とすることができる。
また、本明細書に開示の通電加熱方法は、その断面積が軸方向に3箇所以上で変化するようなワークにも適用することができる。その場合は、ワークに接触させる電極対を適宜増加し、それら電極対の抵抗を調整することによって、1回の通電加熱でワークの全体を略均一に加熱することができる。
また、上述した実施例は、スタビライザを加熱する例であったが、スタビライザ以外の棒状部材(例えば、トーションバー、リーフスプリング等)を加熱する場合にも適用することができる。
また、上述した実施例は、その断面積が軸方向に変化するワークWを通電加熱する例であったが、本明細書に開示の技術は、その断面積が軸方向に一定のワークに適用し、そのワークの軸方向の温度分布が所望の温度分布となるようにしてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。

Claims (7)

  1. 棒状部材を通電加熱する方法であって、
    棒状部材の軸方向に間隔を空けて棒状部材に一対の第1電極を接触させる工程と、
    一対の第1電極を挟むように棒状部材に一対の第2電極を接触させる工程と、
    一対の第1電極間に第1電圧を印加すると同時に一対の第2電極間に第2電圧を印加して、第1電極間に第1電流を流すと共に、第2電極とその隣接する第1電極の間に第1電流とは異なる第2電流を流して棒状部材を通電加熱する工程と、を有している、通電加熱方法。
  2. 棒状部材は、第1断面積を有する第1部分と、第1部分の両側に配置され、第1断面積とは異なる第2断面積を有する第2部分を備えており、
    一対の第1電極を第1部分に接触させると共に、一対の第2電極を第2部分に接触させる、請求項1に記載の通電加熱方法。
  3. 第1電圧と第2電圧とが同一とされており、第1電極の抵抗値と第2電極の抵抗値が相違する、請求項1又は2に記載の通電加熱方法。
  4. 一対の第2電極を挟むように棒状部材に一対の第3電極を接触させる工程をさらに有しており、
    通電加熱する工程は、一対の第1電極間に第1電圧を印加すると同時に一対の第2電極間に第2電圧を印加する際に、一対の第3電極間に第3電圧を印加して、第3電極とその隣接する第2電極の間に第1電流及び第2電流とは異なる第3電流をさらに流して棒状部材を加熱する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の通電加熱方法。
  5. 棒状部材を通電加熱する装置であって、
    棒状部材の軸方向に間隔を空けて棒状部材に接触する一対の第1電極と、
    一対の第1電極を挟むように棒状部材に接触する一対の第2電極と、
    一対の第1電極間に第1電圧を印加すると同時に一対の第2電極間に第2電圧を印加する電圧印加装置と、を有しており、
    電圧印加装置により各電極間に電圧が印加されると、第1電極間に第1電流が流れると共に、第2電極とその隣接する第1電極の間に第1電流とは異なる第2電流が流れる、通電加熱装置。
  6. 第1電極の抵抗値と第2電極の抵抗値が相違し、
    第1電圧と第2電圧とが同一とされており、
    電圧印加装置は、第1電極間と第2電極間に同一電圧を印加する一つの電源装置を備えている、請求項5に記載の通電加熱装置。
  7. 第1電圧と第2電圧とが相違し、
    電圧印加装置は、第1電極間に第1電圧を印加する第1の電源装置と、第2電極間に第2電圧を印加する第2の電源装置を備えている、請求項5に記載の通電加熱装置。
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