JPWO2012111512A1 - 符号化方法、復号方法、符号化装置、復号装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

符号化方法、復号方法、符号化装置、復号装置、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

符号化では、入力された時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たすか否か、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ、所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる雑音またはパルス系列に対応する符号に割り当てるビット数を切り替え、雑音またはパルス系列に対応する符号を得る。復号では、これと同じ基準に基づいて所定時間区間に対応する符号に含まれる雑音またはパルス系列に対応する符号の復号方式を切り替えて、雑音またはパルス系列に対応する符号を復号し、所定時間区間に対応する雑音またはパルス系列を得る。

Description

本発明は、符号化・復号技術に関し、特に、雑音やパルス系列の符号化・復号技術に関する。
音声信号や音響信号などの時系列信号を低ビットで符号化する方式として、携帯電話などで使用されているCELP(Code-Excited Linear Prediction:符号励振線形予測)方式がある。ITU-T G.729のCS-ACELP方式や3GPP AMR方式(例えば、非特許文献1等参照)は典型的なCELP方式である。
典型的なCELP方式では、所定時間区間(フレームやサブフレームなど)で符号化や復号を行うために、当該所定時間区間より前の時点での1個以上の励振信号をピッチ周期に応じて遅延させて得られる適応信号成分と、固定符号帳からのパルス系列との線形和を、当該所定時間区間の励振信号として用いる。ピッチ周期やパルス系列などは符号化され、ピッチ周期に対応する符号やパルス系列に対応する符号などを含む符号が生成される。
3rd Generation Partnership Project(3GPP), Technical Specification(TS) 26.090, "AMR speech codec; Transcoding functions", Version 4.0.0 (2001-03)
従来のCELP方式の主な用途は符号誤りの多い無線通信であり、ビット数が変動することは符号誤りによる被害が大きいため、従来のCELP方式では上述のパルス系列に対応する符号に固定ビット数が割り当てられていた。IP通信では符号誤りを考慮する必要がないが、品質改善のために上述のパルス系列に対応する符号のビット数の配分をフレーム毎に変更することは従来のCELP方式では行なわれていない。
本発明の符号化では、入力された時系列信号のうちの所定時間区間または所定時間区間よりも過去の区間に対応する周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たすか否か、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ、所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる予測残差に対応する符号(雑音またはパルス系列に対応する符号)に割り当てるビット数を切り替えて雑音またはパルス系列に対応する符号を得る。
本発明の復号では、入力された符号から得られる周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ、所定時間区間に対応する符号に含まれる雑音またはパルス系列に対応する符号の復号方式を切り替えて、雑音またはパルス系列に対応する符号を復号し、所定時間区間に対応する雑音またはパルス系列を得る。
周期性および/または定常性の高さによって、雑音またはパルス系列の符号化精度が全体の符号化品質に与える影響度が異なる。本発明では、周期性および/または定常性の高さに応じて雑音またはパルス系列に対応する符号に割り当てるビット数を切り替えるため、圧縮効率を向上できる。
図1は、実施形態の符号化装置の機能構成を例示するための図である。 図2は、実施形態の復号装置の機能構成を例示するための図である。 図3は、実施形態の符号化処理を例示するための図である。 図4Aは、実施形態の固定符号帳探索処理を例示するための図であり、図4Bは、実施形態の固定符号帳復号処理を例示するための図である。 図5は、第2実施形態のパラメータ符号化部の機能構成を例示するための図である。 図6は、第2実施形態のパラメータ復号部の機能構成を例示するための図である。 図7Aは、第2実施形態の符号化処理を例示するための図であり、図7Bは、第2実施形態の復号処理を例示するための図である。 図8は、符号化処理の変形例を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
〔原理〕
各実施形態の符号化では、所定時間区間に含まれる時系列信号を予測分析し、当該時系列信号の予測パラメータに対応する符号、および雑音またはパルス系列に対応する符号を含む符号を得る。その際、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たすか否か、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ、所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる予測残差に対応する符号(雑音またはパルス系列に対応する符号)に割り当てるビット数を切り替えて雑音またはパルス系列に対応する符号を得る。
周期性および/または定常性の高さによって、雑音またはパルス系列の符号化精度が時系列信号の符号化品質(符号化前の時系列信号に対する復号後の合成信号の品質)に与える影響度が異なる。
すなわち、時系列信号の定常性が低い(「非定常的」と呼ぶ)場合には、それらの周期性も低く(「非周期的」と呼ぶ)、雑音性が高い。このような場合には、時系列信号の周期的成分の符号化精度が時系列信号の符号化品質に与える影響度は小さい。よって相対的に、予測残差に対応する符号の符号化精度が時系列信号の符号化品質に与える影響度は大きい。他方、時系列信号の定常性が高い(「定常的」と呼ぶ)場合には、それらの周期性も高く(「周期的」と呼ぶ)、雑音性が低い。このような場合には、時系列信号の周期的成分の符号化品質に与える影響度は大きい。よって相対的に、予測残差に対応する符号の符号化精度が時系列信号の符号化品質に与える影響度は小さい。
よって、周期性および/または定常性の高さに応じて予測残差に対応する符号に割り当てるビット数を切り替えることで、圧縮効率を向上できる。
具体的には、時系列信号が定常的(周期的)であると判定された場合には、予測残差に対応する符号に小さなビット数を割り当て、時系列信号が非定常的(非周期的)であると判定された場合には、予測残差に対応する符号に大きなビット数を割り当てる。
例えば、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たす場合に得られる予測残差に対応する符号のビット数を、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たさない場合に得られる予測残差に対応する符号のビット数よりも小さくする。あるいは、例えば、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たす場合に得られる予測残差に対応する符号のビット数を、時系列信号の周期性および/または定常性の低さを表す指標が周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たさない場合に得られる予測残差に対応する符号のビット数よりも大きくする。
各実施形態の復号では、入力された符号から得られる周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ、所定時間区間に対応する符号に含まれる雑音またはパルス系列に対応する符号の復号方式を切り替えて、雑音またはパルス系列に対応する符号を復号し、所定時間区間に対応する雑音またはパルス系列を得る。
上述した原理は、所定時間区間に含まれる時系列信号を予測分析し、予測パラメータに対応する符号と予測残差に対応する符号とを含む符号を得る方式であればどのような方式にも適用できる。
予測分析の例は、線形予測分析などの短期予測分析、ピッチ分析などの長期予測分析、及びそれら両方を行う分析などである。時系列信号に対して短期予測分析と長期予測分析の両方を行う例は、時系列信号を短期予測分析して得られる残差またはそれに対応する値を長期予測分析する方式などである。予測パラメータの例は、線形予測係数の量子化値、線形予測係数に変形可能なパーコール係数や線スペクトル対係数など係数の量子化値、ピッチ周期、量子化されたピッチ利得などである。雑音またはパルス系列の例は、線形予測残差、長期予測残差、短期予測分析と長期予測分析の両方を行った場合の残差、残差に対応する固定符号帳からのパルス系列などである。
上述した典型的なCELP方式の例では、時系列信号を線形予測分析して得られる残差の聴覚重み付け値のピッチ分析結果から得られる、線形予測係数に変形可能な係数の量子化値、ピッチ周期、量子化されたピッチ利得などが予測パラメータに相当し、固定符号帳からの零でない単位パルスとその極性(正負)との組み合わせからなる値を持つ1個以上の信号と零値を持つ1個以上の信号とから構成される信号成分がパルス系列に相当する。以下では典型的なCELP方式に上述の原理を適用した例を説明するが、本発明はこれに限定されない。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態を説明する。
<構成>
図1に例示するように、第1実施形態の符号化装置11は、線形予測分析部111、適応符号帳112、固定符号帳113、ピッチ分析部114、固定符号帳探索部115、聴覚重み付けフィルタ116、合成フィルタ117、利得量子化部118、及びパラメータ符号化部119を有する。固定符号帳探索部115は、第1探索部115a、第2探索部115b、及びスイッチ部115cを有する。
図2に例示するように、第1実施形態の復号装置12は、適応符号帳122、固定符号帳123、固定符号帳選択部125、合成フィルタ127、及びパラメータ復号部129を有する。固定符号帳選択部125は、第1選択部125a、第2選択部125b、及びスイッチ部125cを有する。
本形態の符号化装置11及び復号装置12は、例えば、CPU(central processing unit)、RAM(random-access memory)、ROM(read-only memory)等を備えた公知のコンピュータ又は専用のコンピュータにプログラムやデータが読み込まれることで構成された特別な装置である。また、符号化装置11及び復号装置12の処理部の少なくとも一部が集積回路等のハードウェアによって構成されていてもよい。
<符号化方法>
符号化装置11には、所定時間区間であるフレームの単位で区分された音声信号や音響信号などの時系列信号x(n)(n=0,...,L-1、Lは2以上の整数、各nを「サンプル点」と呼ぶ)が入力される。線形予測分析部111は、処理対象のフレーム(「現フレーム」と呼ぶ)に属する各サンプル点n=0,...,L-1での時系列信号x(n)(n=0,...,L-1)の線形予測分析を行い、当該現フレームでの全極型の合成フィルタ117を特定するための係数の量子化値に対応する符号である線形予測情報LPC info(「予測パラメータ」に含まれる)を出力する。例えば、線形予測分析部111は、現フレームの時系列信号x(n)(n=0,...,L-1)に対応する線形予測係数α(m)(m=1,...,P、Pは正の整数である線形予測次数)を算出し、線形予測係数α(m)(m=1,...,P)を線スペクトル対係数LSPに変換し、量子化した線スペクトル対係数LSPに対応する符号を線形予測情報LPC infoとして出力する。
固定符号帳113は、固定符号帳探索部115の制御に従い、1フレームを区分したサブフレームごとに、零でない単位パルスとその極性との組み合わせからなる値を持つ1個以上の信号と零値を持つ1個以上の信号とから構成されるパルス系列を出力する。ここでは1フレームが4個のサブフレームに等区分される例を示す。すなわち、L個のサンプル点0,...,L-1からなるフレームは、サンプル点0,...,Lf1-1からなる1番目のサブフレーム(第1サブフレーム)、サンプル点Lf1,...,Lf2-1からなる2番目のサブフレーム(第2サブフレーム)、サンプル点Lf2,...,Lf3-1からなる3番目のサブフレーム(第3サブフレーム)、およびサンプル点Lf3,...,L-1からなる4番目のサブフレーム(第4サブフレーム)に区分される。Lf1,Lf2,Lf3は、0<Lf1<Lf2<Lf3<Lを満たす正整数である。第1−4サブフレームに対応するパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4はそれぞれ以下のように表現される。
cf1=cf1(n)(n=0,...,Lf1-1)
cf2=cf2(n)(n=Lf1,...,Lf2-1)
cf3=cf3(n)(n=Lf2,...,Lf3-1)
cf4=cf4(n)(n=Lf3,...,L-1)
適応符号帳112には、過去の各時点で生成された励振信号が格納される。適応符号帳112は、第1−4サブフレームの各サブフレームで得られるピッチ周期T1,T2,T3,T4に応じて遅延させた励振信号を用いて得られる適応信号成分v(n)(n=0,...,L-1)を出力する。固定符号帳113からのパルス系列と適応符号帳112からの適応信号成分とに対応する励振信号u(n)(n=0,...,L-1)は以下のようになる。
u(n)=gp1・v(n)+gc1・cf1(n)(n=0,...,Lf1-1)
u(n)=gp2・v(n)+gc2・cf2(n)(n=Lf1,...,Lf2-1)
u(n)=gp3・v(n)+gc3・cf3(n)(n=Lf2,...,Lf3-1)
u(n)=gp4・v(n)+gc4・cf4(n)(n=Lf3,...,L-1)
なお、gp1,gp2,gp3,gp4は第1−4サブフレームでの適応信号成分v(n)にそれぞれ与えられるピッチ利得であり、gc1,gc2,gc3,gc4は第1−4サブフレームでのパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4にそれぞれ与えられる固定符号帳利得である。ピッチ利得と固定符号帳利得とを総称して励振利得と呼ぶ。
ピッチ分析部114は、第1−4サブフレームでピッチ周期T1,T2,T3,T4とピッチ利得gp1,gp2,gp3,gp4とをそれぞれ求める。固定符号帳探索部115は、第1−4サブフレームでパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4と固定符号帳利得gc1,gc2,gc3,gc4とをそれぞれ求める。ピッチ周期T1,T2,T3,T4、ピッチ利得gp1,gp2,gp3,gp4、パルス系列cf1,cf2,cf3,cf4、及び固定符号帳利得gc1,gc2,gc3,gc4の算出は、例えば線形予測情報LPC infoによって特定される全極型の合成フィルタ117を励振信号u(n)(n=0,...,L-1)に適用して得られる合成信号x'(n)(n=0,...,L-1)と、入力された時系列信号x(n)(n=0,...,L-1)との差分に、聴覚重み付けフィルタ116を適用した値が最小となるように行われる。ピッチ周期は、サンプル点の間隔の整数倍のみで表現される場合(整数精度)のみならず、サンプル点の間隔の整数倍と小数値(分数値)とを用いて表現される場合(小数精度)もある。小数精度のピッチ周期を用いて適応信号成分v(n)を表現する場合には、ピッチ周期に応じて遅延させた複数の励振信号に重み付き平均操作を行う補間フィルタが用いられる。ピッチ分析部114は、ピッチ周期T1,T2,T3,T4とピッチ利得gp1,gp2,gp3,gp4を出力する。固定符号帳探索部115は、固定符号帳利得gc1,gc2,gc3,gc4と、パルス系列cf1,cf2,cf3,cf4にそれぞれ対応する符号であるコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4を出力する。なお、本形態はパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4の探索および符号化に特徴があるがこの詳細は後述する。
ピッチ利得gp1,gp2,gp3,gp4や固定符号帳利得gc1,gc2,gc3,gc4は利得量子化部118に入力される。利得量子化部118は、ピッチ利得gp1,gp2,gp3,gp4や固定符号帳利得gc1,gc2,gc3,gc4を量子化し、量子化されたピッチ利得(量子化済ピッチ利得)gp1^,gp2^,gp3^,gp4^を特定するインデックスなどの符号や、量子化された固定符号帳利得(量子化済固定符号帳利得)gc1^,gc2^,gc3^,gc4^を特定するインデックスなどの符号を出力する。以下では、量子化済ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^,gp4^および量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^に対応する符号を「量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4」と表現する。例えば、j(j=1,...,4)番目のサブフレームの量子化済ピッチ利得gpjに対応する符号と量子化済固定符号帳利得gcj^に対応する符号とが別個に得られる場合には、量子化済ピッチ利得gpjに対応する符号と量子化済固定符号帳利得gcj^に対応する符号との組を量子化済励振利得符号GAfjと表現する。あるいは、1フレーム分の量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^がまとめて符号化され、1フレーム分の量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^がまとめて符号化される場合には、量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^に対応する符号と量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^に対応する符号との組を量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4と表現する。
あるいは、ピッチ利得と固定符号帳利得の組み合わせがベクトル量子化および符号化されてもよい。ピッチ利得と固定符号帳利得の組み合わせがベクトル量子化および符号化される場合、量子化済ピッチ利得と量子化済固定符号帳利得との組み合わせにインデックスなどの符号が対応付けられる。ベクトル量子化で得られる量子化済ピッチ利得と量子化済固定符号帳利得の組を「量子化済利得ベクトル」と呼び、ベクトル量子化で得られる符号を「ベクトル量子化済利得符号(VQ利得符号)」と呼ぶ。VQ利得符号は、前述の「量子化済励振利得符号」の一例である。このようなベクトル量子化では、例えば、同一のサブフレームに対応する量子化済ピッチ利得と量子化済固定符号帳利得との組み合わせごとに一つのVQ利得符号が対応付けられてもよいし、複数のサブフレームのそれぞれに対応する量子化済ピッチ利得と量子化済固定符号帳利得との組み合わせごとに一つのVQ利得符号が対応付けられてもよいし、同一のフレームに対応する量子化済ピッチ利得と量子化済固定符号帳利得との組み合わせごとに一つのVQ利得符号が対応付けられてもよい。
このようなベクトル量子化には、例えば、量子化済ピッチ利得と量子化済固定符号帳利得との組み合わせに対応するVQ利得符号を特定するためのテーブル(2次元コードブック)が用いられる。2次元コードブックの例は、量子化済ピッチ利得及び量子化済固定符号帳利得の組み合わせとVQ利得符号とが対応付けられたテーブルである。2次元コードブックの他の例は、量子化済ピッチ利得及び固定符号帳利得対応値の量子化値の組み合わせとVQ利得符号とが対応付けられたテーブルである。固定符号帳利得対応値の例は、過去のサブフレーム(又はフレーム)での固定符号帳113からの信号成分のエネルギーを基に予測された現在のサブフレーム(又はフレーム)での固定符号帳利得の推定値と、現在のサブフレーム(又はフレーム)での固定符号帳利得との比を表す補正係数(correction factor)などである。補正係数の例は、非特許文献1の「5.8.2 Quantization of codebook gains」の欄に記載されたγgcである。例えば、j(j=1,...,4)番目のサブフレームでの固定符号帳利得gcj、補正係数γgc、j(j=1,...,4)番目のサブフレームでの固定符号帳利得の推定値pgcjの間には、それぞれ以下の関係が成り立つ。
gcjgc×pgcj
2次元コードブックは1個のテーブルから構成されたものでもよいし、参考文献1「ITU-T Recommendation G.729, "Coding of Speech at 8kbit/s using Conjugate-Structure Algebraic-Code-Excited Linear-Prediction(CS-ACELP)"」の2段の共役構造コードブック(two-stage conjugate structured codebook)のように複数個のテーブルから構成されたものでもよい。2次元コードブックが複数個のテーブルから構成される場合、量子化済ピッチ利得と量子化済固定符号帳利得との組み合わせに対応するVQ利得符号は、例えば、量子化済ピッチ利得と量子化済固定符号帳利得との組み合わせに対し、当該2次元コードブックを構成するテーブルごとに定まるインデックスの組み合わせなどである。
図3にサブフレームごとにピッチ利得や固定符号帳利得の量子化および符号化がなされる例を示す。図3の例では、j(j=1,...,4)番目のサブフレームそれぞれにおいて、まずピッチ分析部114が適応符号帳112を用いてピッチ分析を行ってピッチ周期Tjならびにピッチ利得gpjを求め(ピッチ分析)、固定符号帳探索部115が固定符号帳113を探索してパルス系列cfj、それに対応するコードインデックスCfj、および固定符号帳利得gcjを求め(固定符号帳探索および符号化)、利得量子化部118がピッチ利得gpjと固定符号帳利得gcjの組み合わせをベクトル量子化し、量子化済ピッチ利得gpj^と固定符号帳利得gcjからなる量子化済利得ベクトルに対応するVQ利得符号である量子化済励振利得符号GAfjを求める(利得ベクトル量子化および符号化)。
線形予測情報LPC info、ピッチ周期T1,T2,T3,T4、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4、および量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4を含む「励振パラメータ」がパラメータ符号化部119に入力される。パラメータ符号化部119は、ピッチ周期T1,T2,T3,T4を符号化してピッチ周期符号CTを得て、入力された励振パラメータに対応する符号であるビットストリームBSを生成して出力する。
[パルス系列の探索および符号化方式]
以下に本形態の特徴である固定符号帳113からのパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4(所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる予測残差に対応するパルス系列)の探索および符号化方式を説明する。
図4Aに例示するように、本形態のパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4の探索および符号化では、スイッチ部115cが、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たすか否か、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かを判定し(ステップS111)、第1探索部115aで小さなビット数の符号に対応する固定符号帳探索(「第1固定長符号検索」と呼ぶ)および符号化(「第1符号化」と呼ぶ)を行うか(符号化ビット数小/ステップS112)、第2探索部115bで大きなビット数の符号に対応する固定符号帳探索(「第2固定長符号検索」と呼ぶ)および符号化(「第2符号化」と呼ぶ)を行うか(符号化ビット数大/ステップS113)を切り替える。
すなわち、スイッチ部115cで定常的(周期的)であると判定された場合には、第1探索部115aが小さな第1ビット数R1のコードインデックス(符号)で表現可能なパルス系列をのみ対象とした第1固定符号帳探索を行い、それによって得られたパルス系列に対応するコードインデックスを第1符号化によって得て出力する(ステップS112)。一方、スイッチ部115cで非定常的(非周期的)であると判定された場合には、第2探索部115aが大きな第2ビット数R2(R2>R1)のコードインデックスで表現可能なパルス系列を対象とした第2固定符号帳探索を行い、それによって得られたパルス系列に対応するコードインデックスを第2符号化によって得て出力する(ステップS113)。
言い換えると、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たす場合(ステップS112)に得られるパルス系列にそれぞれ対応するコードインデックスのビット数は、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たさない場合(ステップS113)に得られるパルス系列にそれぞれ対応するコードインデックスのビット数よりも小さい。あるいは、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たす場合(ステップS113)に得られるパルス系列に対応するコードインデックスのビット数は、時系列信号の周期性および/または定常性の低さを表す指標が周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たさない場合(ステップS112)に得られるパルス系列に対応するコードインデックスのビット数よりも大きい。
以下にステップS111−S113の処理の具体例を示す。
[ステップS111の具体例1]
ステップS111の具体例1では、時系列信号の定常性(周期性)の高さを表す指標として、時系列信号を線形予測分析して得られる予測残差の大きさに対する当該時系列信号の大きさの比である予測利得の推定値を用いる。
この例のスイッチ部115cは、予測利得の推定値が規定値より大きいという条件(周期性および/または定常性が高いことを表す条件)を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。あるいはこの例のスイッチ部115cは、予測利得の推定値が規定値より小さいという条件(周期性および/または定常性が低いことを表す条件)を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定する。これらは、定常的(周期的)な時間区間では効果の高い線形予測が可能であるため予測残差が小さくなり、予測残差の大きさに対する時系列信号の大きさの比が大きくなることに基づく。
例えば、量子化済パーコール係数またはこれに対応する値により求まる予測利得の推定値が指標とされる。具体的には、例えば以下の式(1)の予測利得の推定値Eが指標とされる。
Figure 2012111512
ただし、式(1)のkmは線形予測情報LPC infoから特定されるm次の量子化済パーコール係数(PARCOR係数)である。式(1)の値は、m次の量子化済パーコール係数の大きさに対して広義単調増加の関係にある。この例ではスイッチ部115cに線形予測情報LPC infoが入力される。スイッチ部115cは線形予測情報LPC infoから得られる予測利得の推定値Eが規定値より大きいかという条件を判定し、この条件を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。あるいは、スイッチ部115cは線形予測情報LPC infoから得られる予測利得の推定値Eが規定値より小さいかという条件を判定し、この条件を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定する。
この例のステップS111は、フレームごとに実行されてもよいし、そのサブフレームごとに実行されてもよい。また、この例の指標を得るための時系列信号の線形予測分析は、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。さらに、この例の指標を得るために線形予測分析が行われる時間区間とその指標を用いた判定結果に応じて固定符号帳探索および符号化が行われる時間区間とは、同一であってもよいし、重複していてもよいし、重複していなくてもよい。
例えば、フレームごとに予測利得の推定値を求め、現フレームの予測利得の推定値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。あるいは、現フレームより過去のフレーム(例えば直前フレーム)の予測利得の推定値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。あるいは、サブフレームごとに求めた予測利得の推定値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、そのサブフレームまたはそのサブフレームより後のサブフレーム(例えば直後のサブフレーム)で第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。
また、α>規定値を満たすか否かを判定することで、αが規定値よりも大きいかが判定されてもよいし、α≧(規定値+定数)を満たすか否かを判定することで、αが規定値よりも大きいか否かが判定されてもよい。これらの場合、規定値が処理上の閾値として設定されていてもよいし、(規定値+定数)が処理上の閾値として設定されていてもよい。
同様に、α<規定値を満たすか否かを判定することで、αが規定値よりも小さいかが判定されてもよいし、α≦(規定値−定数)を満たすか否かを判定することで、αが規定値よりも小さいか否かが判定されてもよい。これらの場合、規定値が処理上の閾値として設定されていてもよいし、(規定値−定数)が処理上の閾値として設定されていてもよい。以後説明するその他の判定についても同様である。
[ステップS111の具体例2]
ステップS111の具体例2では、時系列信号の定常性(周期性)の高さを表す指標として、量子化済パーコール係数またはこれに対応する値を用いる。
この例のスイッチ部115cには、量子化済パーコール係数またはこれに対応する値の大きさを得るための情報(例えば線形予測情報LPC infoなど)が入力される。スイッチ部115cは、入力された情報から得られる量子化済パーコール係数またはこれに対応する値の大きさが規定値より大きいという条件(周期性および/または定常性が高いことを表す条件)を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部115cは、当該量子化済パーコール係数またはこれに対応する値の大きさが規定値より小さいという条件(周期性および/または定常性が低いことを表す条件)を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定する。これらは、定常的(周期的)な時間区間ではパーコール係数の大きさが大きくなる傾向があることに基づく。
例えば何れかの次数m'(例えばm'=1)の量子化済パーコール係数km'の大きさ、または量子化済パーコール係数km'に対応する値の大きさが指標とされてもよいし、複数個の量子化済パーコール係数kmの大きさに対応する値が指標とされてもよいし、上述した式(1)の予測利得の推定値が指標とされてもよいし、その他の量子化済パーコール係数に対する広義単調増加関数値が指標とされてもよい。なお「複数個のαの大きさに対応する値」の例は、複数個のαの大きさを平均した値、複数個のαの大きさを加算した値、複数個のαの大きさを重み付け加算した値などである。また「αの大きさ」の例は、αの振幅、絶対値、エネルギー、べき乗値などである。以後説明するその他の指標についても同様である。
この例のステップS111は、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。また、この例の指標を得るための時系列信号の線形予測分析も、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。さらに、この例の指標を得るために線形予測分析が行われる時間区間とその指標を用いた判定結果に応じて固定符号帳探索および符号化が行われる時間区間とは、同一であってもよいし、重複していてもよいし、重複していなくてもよい。
例えば、フレームごとに量子化済パーコール係数またはこれに対応する値を求め、現フレームの量子化済パーコール係数またはこれに対応する値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。あるいは、現フレームより過去のフレーム(例えば直前フレーム)の量子化済パーコール係数またはこれに対応する値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。あるいは、サブフレームごとに求めた量子化済パーコール係数またはこれに対応する値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、そのサブフレームまたはそのサブフレームより後のサブフレーム(例えば直後のサブフレーム)で第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。
[ステップS111の具体例3]
ステップS111の具体例3では、時系列信号の定常性(周期性)の高さを表す指標として、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を用いる。量子化済ピッチ利得に対応する値の例は、量子化済ピッチ利得の平均値、量子化済ピッチ利得の大きさに対する広義単調増加関数値などである。
この例のスイッチ部115cには、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を得るための情報(例えば、量子化済ピッチ利得、VQ利得符号等の量子化済励振利得符号など)が入力される。スイッチ部115cは、入力された情報から得られる量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より大きいという条件(周期性および/または定常性が高いことを表す条件)を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部115cは、当該量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より小さいという条件(周期性および/または定常性が低いことを表す条件)を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定する。これは定常的(周期的)な時間区間ではピッチ周期の周期性が高く、ピッチ利得が大きいことに基づく。
この例のステップS111は、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。この例の指標を得るためのピッチ分析、量子化および符号化も、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。さらに、この例の指標を得るためにピッチ分析などが行われる時間区間とその指標を用いた判定結果に応じて固定符号帳探索および符号化が行われる時間区間とは、同一であってもよいし、重複していてもよいし、重複していなくてもよい。ただし、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を得るための情報がVQ利得符号である場合は、この例のステップS111で用いる量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値は過去のサブフレームまたはフレームのものである必要がある。その理由は、各フレームや各サブフレームにおける処理の順序は、固定符号帳探索部115がパルス系列を決定し、決定されたパルス系列に基づいて固定符号帳探索部115が固定符号帳利得を求め、求められた固定符号帳利得に基づいて利得量子化部118が量子化済固定符号量利得を求めるとともにVQ利得符号を求めるという順であることから、各フレームや各サブフレームにおけるステップS111の判断を当該フレームや当該サブフレームのVQ利得符号に基づいて行うことができないこと、である。
例えば、ピッチ利得と固定符号帳利得とがベクトル量子化および符号化される構成である場合は、サブフレームごとに固定符号帳探索および符号化対象の現サブフレームよりも過去のサブフレーム(例えば直前のサブフレーム)のVQ利得符号に対応する量子化済ピッチ利得が利得量子化部118から与えられ、この量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現サブフレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。あるいは、ピッチ利得と固定符号帳利得とが独立して符号化される構成である場合は、現サブフレームの量子化済ピッチ利得が利得量子化部118から与えられ、この現サブフレームの量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現サブフレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。さらに、フレームの先頭に位置する第1サブフレームのコードインデックスCf1に固定ビット数が割り当てられ、第1サブフレームではステップS111の判定が行われず、当該固定ビット数のコードインデックスCf1で表現可能なパルス系列のみを対象とした固定符号帳探索および符号化が行われることにしてもよい。この場合には、第2サブフレーム以降でのみステップS111の判定が行われる。
あるいは、現フレームまたはその過去のフレーム(例えば直前のフレーム)に含まれる何れか1つのサブフレーム(例えば第1サブフレーム)の量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。過去のフレームに含まれる何れか1つのサブフレームの量子化済ピッチ利得を用いた判定は、当該フレームに含まれるサブフレームの量子化済ピッチ利得のうち最も大きさが小さなものを用いた判定とすると性能が良い。
あるいは、過去の或るフレーム(例えば現フレームの直前のフレーム)に含まれる各サブフレームの量子化済ピッチ利得のすべてが規定値より大きい場合に定常的(周期的)であるとして現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化が選択され、そうでない場合に非定常的(非周期的)として現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化が選択されてもよい。あるいは、過去の或るフレームに含まれる所定個以上の量子化済ピッチ利得が規定値より大きい場合に定常的(周期的)であるとして現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化が選択され、そうでない場合に非定常的(非周期的)として現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化が選択されてもよい。
あるいは、過去のフレームに含まれる各サブフレームの量子化済ピッチ利得のすべてが規定値より小さい場合に非定常的(非周期的)として現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化が選択され、そうでない場合に定常的(周期的)であるとして現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化が選択されてもよい。あるいは、過去のフレームに含まれる所定個以上の量子化済ピッチ利得が規定値より小さい場合に非定常的(非周期的)として現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化が選択され、そうでない場合に定常的(周期的)であるとして現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化が選択されてもよい。
あるいは、現フレームに含まれる第1サブフレームの量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現フレームに含まれる第1サブフレーム以外のすべてのサブフレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。この場合の第1サブフレームのコードインデックスCf1には固定ビット数が割り当てられてもよい。あるいは、過去のフレームまたはそれに含まれるサブフレームの量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を指標とした判定を行い、当該第1サブフレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。
あるいは現フレームまたはその過去のフレームに含まれる複数のサブフレームでの複数の量子化済ピッチ利得の大きさに対応する値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現フレームまたはそれに含まれるサブフレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。
[ステップS111の具体例4]
ステップS111の具体例4では、時系列信号の定常性(周期性)の高さを表す指標として、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値を用いる。量子化済固定符号帳利得に対応する値の例は、量子化された前述の補正係数(correction factor)などである。量子化済ピッチ利得に対応する値の例は、量子化済ピッチ利得の平均値、量子化済ピッチ利得の大きさに対する広義単調増加関数値などである。
この例のスイッチ部115cには、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を得るための情報(例えば、量子化済固定符号帳利得と量子化済ピッチ利得、VQ利得符号等の量子化済励振利得符号など)が入力される。スイッチ部115cは、入力された情報から得られる量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より大きいことを示す条件(周期性および/または定常性が高いことを表す条件)を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部115cは、当該量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より小さいことを示す条件(周期性および/または定常性が低いことを表す条件)を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定する。これは定常的(周期的)な時間区間ではピッチ周期の周期性が高く、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値の比が大きいことに基づく。
この例のステップS111は、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。この例の指標を得るためのピッチ分析、固定符号帳探索、量子化および符号化も、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。さらに、この例の指標を得るためにピッチ分析、固定符号帳探索などが行われる時間区間は、その指標を用いた判定結果に応じて固定符号帳探索および符号化が行われる時間区間よりも前である。この理由は、各フレームや各サブフレームにおける処理の順序は、固定符号帳探索部115がパルス系列を決定し、決定されたパルス系列に基づいて固定符号帳探索部115が固定符号帳利得を求め、求められた固定符号帳利得に基づいて利得量子化部118が量子化済固定符号量利得を求めるという順であることから、各フレームや各サブフレームにおけるステップS111の判断を当該フレームや当該サブフレームの固定符号帳利得やその固定符号帳利得に対応する符号に基づいて行うことができないこと、である。
例えば、現サブフレームよりも過去のサブフレーム(例えば直前のサブフレーム)における量子化済ピッチ利得および量子化済固定符号帳利得が利得量子化部118から与えられ、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値と、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現サブフレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。さらに、フレームの先頭に位置する第1サブフレームのコードインデックスCf1に固定ビット数が割り当てられ、第1サブフレームではステップS111の判定が行われず、当該固定ビット数のコードインデックスCf1で表現可能なパルス系列のみを対象とした固定符号帳探索および符号化が行われることにしてもよい。
あるいは、現フレームまたはその過去のフレーム(例えば直前のフレーム)に含まれる何れか1つのサブフレーム(例えば第1サブフレーム)の量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値と、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。
あるいは、過去のフレームに含まれる、各サブフレームの量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値と、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値との組を用いたサブフレームごとの上記の判定結果がすべて定常的(周期的)であった場合に、現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化が選択され、そうでない場合に現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化が選択されてもよい。あるいは、過去のフレームに含まれる所定個以上のサブフレームでの上記の判定結果がすべて定常的(周期的)であった場合に、現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化が選択され、そうでない場合に現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化が選択されてもよい。
あるいは、過去のフレームに含まれる各サブフレームの量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値と、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値との組を用いたサブフレームごとの上記の判定結果がすべて非定常的(非周期的)であった場合に、現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化が選択され、そうでない場合に現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化が選択されてもよい。あるいは、過去のフレームに含まれる所定個以上のサブフレームでの上記の判定結果がすべて非定常的(非周期的)であった場合に、現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化が選択され、そうでない場合に現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化が選択されてもよい。
あるいは、現フレームに含まれる、第1サブフレームの量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値と、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値との組を指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて、現フレームに含まれる第1サブフレーム以外のすべてのサブフレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。この場合の第1サブフレームのコードインデックスCf1には固定ビット数が割り当てられてもよい。あるいは、過去のフレームまたはそれに含まれるサブフレームの量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値と、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値との組を指標とし、当該第1サブフレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。
[ステップS111の具体例5]
ステップS111の具体例5では、時系列信号の定常性(周期性)の高さを表す指標として、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と、量子化済固定符号帳利得に対応する値を用いる。この例では、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値および量子化済固定符号帳利得に対応する値を第1規定値および第2規定値とそれぞれ比較する。
通常、定常的なフレームではピッチ周期の周期性が高くピッチ利得が大きい。ただし、音声の立ち上がり部分にあるフレームでは、その前のフレームからのピッチ周期の周期性は低くピッチ利得は小さいものの、そのフレーム内ではピッチ周期の周期性が高い。また、音声の立ち上がり部分にあるフレームでは、その前のフレームを用いて予想される現フレームの固定符号帳利得の推定値pgcjは小さなものとなる。現フレームの量子化済固定符号帳利得gc'はgc'=γgc^×pgcj(γgc^は量子化された補正係数)によって定まるため、音声の立ち上がり部分にあるフレームではγ^gc(量子化済固定符号帳利得に対応する値)は大きな値となる。そのため、「量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が小さい場合であっても、量子化済固定符号帳利得に対応する値が大きな値である場合は、そのフレームは定常的である」と言える。逆に言えば「量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が小さい場合であって、量子化済固定符号帳利得に対応する値が小さな値である場合は、そのフレームは定常的でない」と言える。
以下にこれらの指標を用いた判断基準を例示する。
判断基準1:量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が第1規定値より小さく、かつ、量子化済固定符号帳利得に対応する値が第2規定値より大きい場合に、時系列信号が定常的(周期的)と判定される。
判断基準2:量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が第1規定値より小さく、かつ、量子化済固定符号帳利得に対応する値が第2規定値より小さい場合に、時系列信号が非定常的(非周期的)であると判定される。
量子化済ピッチ利得に対応する値の例は、量子化済ピッチ利得の平均値、量子化済ピッチ利得の広義単調増加関数値などである。量子化済ピッチ利得の例は、非特許文献1のg^p(quantified adaptive codebook gain)である。量子化済固定符号帳利得に対応する値の例は、量子化済固定符号帳利得や量子化された補正係数γgc^などである。量子化された補正係数γgc^の例は、非特許文献1のγgc^(optimum value for γgc)である。
この例のスイッチ部115cには、量子化済固定符号帳利得に対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を得るための情報(例えば、量子化済固定符号帳利得と量子化済ピッチ利得、VQ利得符号等の量子化済励振利得符号など)が入力される。スイッチ部115cは、入力された情報から得られる量子化済固定符号帳利得に対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が上記の判断基準1を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部115cは、入力された情報から得られる量子化済固定符号帳利得に対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が上記の判断基準2を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。
この例のステップS111は、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。この例の指標を得るためのピッチ分析、固定符号帳探索、量子化および符号化も、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。さらにステップS111の具体例4と同様、この例の指標に対応する時間区間と、その指標を用いた判定結果に応じて固定符号帳探索および符号化が行われる時間区間よりも前である。その例は前述のステップS111の具体例4で説明したのと同様である。その他、判断基準1又は2に別の条件が加えられてもよい。
[ステップS111の具体例6]
ステップS111の具体例6は、ステップS111でピッチ利得と固定符号帳利得との組み合わせがベクトル量子化され、量子化済ピッチ利得と量子化済固定符号帳利得との組み合わせにVQ利得符号が対応付けられた場合の例である。この例では、時系列信号の定常性(周期性)の高さを表す指標としてVQ利得符号を用いる。例えば、VQ利得符号を指標として用い、ステップS111の具体例3又は4又は5の判断を行う。以下にVQ利得符号を指標として用いた判断手法を例示する。
前述のように、VQ利得符号は、量子化済ピッチ利得と量子化済固定符号帳利得との組、又は、量子化済ピッチ利得と固定符号帳利得対応値の量子化値との組、と一対一に対応している。そのため、上述の[ステップS111の具体例3−5]での判断結果をそれぞれVQ利得符号に対応付けることができる。具体的には、ステップS111の具体例3では、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を指標として判断がなされるため、指標に対応する当該量子化済ピッチ利得に対応するVQ利得符号(量子化済ピッチ利得に対応する値)と判断結果とを対応付けることができる。ステップS111の具体例4では、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との間の比を指標として判断がなされるため、指標とされた当該比に対応するVQ利得符号と判断結果とを対応付けることができる。ステップS111の具体例5では、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値及び量子化済固定符号帳利得に対応する値を指標として判断がなされるため、指標に対応する量子化済ピッチ利得および量子化済固定符号帳利得に対応するVQ利得符号と判断結果とを対応付けることができる。よって、上述の[ステップS111の具体例3−5]の何れかに基づいて定常的(周期的)であるか非定常的(非周期的)であるかの判断結果を予め得ておき、このような判断結果と判断結果に対応するVQ利得符号とをそれぞれ対応付けたテーブルをスイッチ部115c内に格納しておくことができる。スイッチ部115cは、入力されたVQ利得符号に対応する判断結果をこのようなテーブルを参照することで得ることができる。あるいは、このような判断結果に応じて第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが定まるため、各VQ利得符号と、第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかを表す情報と、が対応付けられたテーブルを、スイッチ部115c内に格納しておくこともできる。この場合、スイッチ部115cは、入力されたVQ利得符号に対応する固定符号帳探索および符号化(第1固定符号帳探索および第1符号化、または、第2固定符号帳探索および第2符号化)の方式を、このようなテーブルを参照することで得ることができる。
[ステップS111の具体例7]
ステップS111の具体例7では、時系列信号の定常性(周期性)の高さを表す指標として、第1時間区間での時系列信号のピッチ周期に対応する値と当該第1時間区間と所定の位置関係にある第2時間区間での時系列信号のピッチ周期に対応する値との差分値の大きさまたはそれに対応する値を用いる。第1時間区間が第2時間区間よりも後の区間であってもよいし、第1時間区間が第2時間区間よりも前の区間であってもよい。第1時間区間と第2時間区間とが互いに隣接する時間区間であってもよいし、互いに隣接していない時間区間であってもよい。或いは、第1時間区間と第2時間区間との一部が重複していてもよい。ピッチ周期に対応する値の例は、ピッチ周期やピッチ周期の整数部などである。差分値の大きさに対応する値の例は、差分値の大きさに対する広義単調増加関数値などである。
この例のスイッチ部115cには、第1時間区間での時系列信号のピッチ周期に対応する値と当該第1時間区間より後の第2時間区間での時系列信号のピッチ周期に対応する値の差分値の大きさまたはそれに対応する値を得るための情報(例えば、ピッチ周期、ピッチ周期の整数部、ピッチ周期の差分値、ピッチ周期の整数部の差分値など)が入力される。スイッチ部115cは、入力された情報から得られる上記差分値の大きさまたはそれに対応する値が規定値より小さいという条件(周期性および/または定常性が高いことを表す条件)を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部115cは、当該差分値の大きさまたはそれに対応する値が規定値より大きいという条件(周期性および/または定常性が低いことを表す条件)を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定する。これは音声信号などの時系列信号の場合、定常的(周期的)な時間区間ではピッチ周期の変化が小さく、非定常的(非周期的)な時間区間ではピッチ周期の変化が大きいことに基づく。
この例のステップS111は、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。第1時間区間や第2時間区間は、フレームでもよいし、サブフレームでもよい。さらに、この例の指標に対応する第1時間区間や第2時間区間は、その指標を用いた判定結果に応じて固定符号帳探索および符号化が行われる時間区間と同一であってもよいし、重複していてもよいし、重複していなくてもよい。
例えば、固定符号帳探索対象の現サブフレームよりも過去のサブフレーム(例えば直前のサブフレーム)のピッチ周期の整数部と現サブフレームのピッチ周期の整数部との差分値の大きさを指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現サブフレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。あるいは、現フレームよりも過去のフレーム(例えば直前のフレーム)に含まれる第1、2サブフレームのピッチ周期T1,T2の整数部の差分値TD(1,2)の大きさを指標として定常的(周期的)か非定常的(非周期的)かを判定し、その判定結果に応じて現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行うか、第2固定符号帳探索および第2符号化を行うかが選択されてもよい。
あるいは、現フレームよりも過去のフレーム(例えば直前のフレーム)に含まれる第1、2サブフレームのピッチ周期T1,T2の整数部の差分値TD(1,2)の大きさと第3、4サブフレームのピッチ周期T1,T2の整数部の差分値TD(3,4)の大きさとを指標とし、それらがともに規定値より小さい場合に定常的(周期的)であるとして現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行い、そうでない場合に非定常的(非周期的)であるとして現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化を行ってもよい。あるいは、差分値TD(1,2)と差分値TD(3,4)がともに規定値より大きい場合に非定常的(非周期的)であるとして現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化を行い、そうでない場合に定常的(周期的)であるとして現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行ってもよい。
あるいは、上記の差分値TD(1,2)が規定値Aよりも小さく、かつ、差分値TD(3,4)が規定値Bよりも小さい場合に定常的(周期的)であるとして現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行い、そうでない場合に非定常的(非周期的)であるとして現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化を行ってもよい。あるいは、上記の差分値TD(1,2)が規定値Aよりも大きく、かつ、差分値TD(3,4)が規定値Bよりも大きい場合に非定常的(非周期的)であるとして現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化を行い、そうでない場合に定常的(周期的)であるとして現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行ってもよい。
[ステップS111の具体例8]
その他、上述のステップS111の具体例1−7で説明した条件の少なくとも一部の組み合わせを満たすか否かによって定常的(周期的)であるか非定常的(非周期的)であるかが判断されてもよい。また、上述のステップS111の具体例1−7で説明した条件に別の条件が付加され、それらを満たすか否かによって定常的(周期的)であるか非定常的(非周期的)であるかが判断されてもよい。
[ステップS112およびS113の具体例1]
以下では、時系列信号が定常的(周期的)であると判定された場合に行われる第1固定符号帳探索および第1符号化(ステップS112)と、時系列信号が非定常的(非周期的)であると判定された場合に行われる第2固定符号帳探索および第2符号化(ステップS113)とを例示する。以下では、64個のサンプル点からなる各サブフレームに対して固定符号帳探索および符号化が行われる場合を例示する。ただし、これは本発明を限定しない。
この例の第2固定符号帳探索および第2符号化(符号化ビット数大)では、第2探索部115bが、固定符号帳113に設定された[表1]に表すような候補を探索し、単位パルスの位置とその極性との組み合わせからなる値を持つ4個の信号と、零値を持つ60個の信号とから構成されるパルス系列を得、それに対応する符号(コードインデックス)を出力する(ステップS113)。
Figure 2012111512
この例では1つのサブフレームに対し、それぞれ16個の単位パルスの位置(サンプル点)の候補(Positions)を持つトラック(Track)が4本設定される。第2探索部115bは、各トラックに対して1個ずつの単位パルス(Pulse)の位置およびその極性を選択し、サブフレームに対応するパルス系列を指定する。選択された単位パルスの位置を除く当該サブフレーム内のサンプル点の信号値は零である。このパルス系列を表現するためには、トラックごとに、1個のパルスの位置を区別して表すための情報に4ビットと1個のパルスの極性を表すための情報に1ビットが必要である。すなわち、トラックごとに5ビット、4トラックでの合計20ビットで、サブフレームのパルス系列を表現する。言い換えると、1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数は20ビットとなる。
一方、この例の第1固定符号帳探索および第1符号化(符号化ビット数小)では、第1探索部115aが[表1]に基づいて得られるパルス系列を表現するためのビット数よりも小さなビット数で表現可能な範囲で探索を行ってパルス系列を得、それに対応するコードインデックスを出力する(ステップS112)。
例えば第1探索部115aは、固定符号帳113に設定された[表2]に表すような候補を探索し、パルス位置とパルスの極性との組み合わせからなる値を持つ3個の信号と、零値を持つ61個の信号とから構成されるパルス系列を得、それに対応する符号(コードインデックス)を出力する。
Figure 2012111512
この例では1つのサブフレームに対し、それぞれ16個の単位パルスの位置の候補を持つトラックが3本設定される。第1探索部115aは、各トラックに対して1個ずつの単位パルスの位置およびその極性を選択し、サブフレームに対応するパルス系列を指定する。
選択された単位パルスの位置を除く当該サブフレーム内のサンプル点の信号値は零である。この場合、1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数は15ビットとなる。なお、この例ではTrack 4が単位パルスの位置の候補から除外されているが、その他のトラックが単位パルスの位置の候補から除外されてもよい。
あるいは、第1探索部115aが、固定符号帳113に設定された[表1]に表すような候補から何れか3つのトラックを動的に選択し、単位パルスの位置とその極性との組み合わせからなる値を持つ3個の信号と、零値を持つ61個の信号とから構成されるパルス系列を得、それに対応するコードインデックスを出力してもよい(ステップS112)。この場合、4つのトラックのうち選択されなかった1つのトラックを表すために余分に2ビットの符号が必要となる。そのため、1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数は17ビットとなる。
あるいは、何れかのトラックにおける単位パルスの位置の候補を固定的に[表1]よりも減らしてもよい。例えば、[表3]に例示するようにTrack 4における単位パルスの位置の候補が固定的に[表1]の半分(8個)に制約されてもよい。
Figure 2012111512
この例では1つのサブフレームに対し、それぞれ16個の単位パルスの位置の候補を持つトラックが3本設定され(Track 1-3)、8個の単位パルスの位置の候補を持つトラックが1本設定される(Track 4)。この例では1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数は19ビットとなる。
あるいは、複数のトラックにおける単位パルスの位置の候補を固定的に[表1]よりも減らしてもよい。例えば、[表4]に例示するように4つのトラックのうち2つのトラックにおける単位パルスの位置の候補をそれぞれ[表1]の半分(8個)にすると、1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数は18ビットとなる。
Figure 2012111512
あるいは、例えば、4つのトラックすべてにおける単位パルスの位置の候補を[表1]の半分にすると、1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数は16ビットとなる。
あるいは、第1探索部115aが[表5]に表すような候補を探索し、パルス位置とパルスの極性との組み合わせからなる値を持つ2個の信号と、零値を持つ62個の信号とから構成されるパルス系列を得、それに対応するコードインデックスを出力してもよい。
Figure 2012111512
この例のパルス系列を表現するためには、トラックごとに、1個のパルスの位置を区別して表すための情報に5ビットと1個のパルスの極性を表すための情報に1ビットが必要である。すなわち、トラックごとに6ビット、2トラックの合計で12ビットでサブフレームのパルス系列を表現する。言い換えると、1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数は12ビットとなる。
その他、単位パルスの位置の候補を制限する方法に限定はなく、上記のようにトラックの前半または後半に位置する単位パルスの位置の候補を除外してもよいし、単位パルスの位置の候補を1つおきに除外してもよい。また、パルスの極性を正又は負に固定してもよい。例えば[表1]の候補を探索するが単位パルスの極性を固定とした場合には、1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数は16ビットとなる。
[ステップS112およびS113の具体例2]
この例の第1固定符号帳探索および第1符号化(符号化ビット数小)では、第1探索部115aが、固定符号帳113に設定された[表1]に表す候補を探索し、単位パルスの位置とその極性との組み合わせからなる値を持つ4個の信号と、零値を持つ60個の信号とから構成されるパルス系列を得、それに対応する符号を出力する(ステップS112)。この例では、1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数が20ビットとなる。
一方、この例の第2固定符号帳探索および第2符号化(符号化ビット数大)では、第2探索部115bが、[表1]に基づいて得られるパルス系列を表現するためのビット数よりも大きなビット数で表現可能な範囲で探索を行ってパルス系列を得、それに対応するコードインデックスを出力する(ステップS113)。
例えば第2探索部115bは、[表1]に例示した何れか所定のトラック(例えば、Track 1)に対して2個の単位パルスの位置およびその極性を選択し、その他のトラックについては1個ずつの単位パルスの位置およびその極性を選択し、サブフレームに対応するパルス系列を指定する。選択された単位パルスの位置を除く当該サブフレーム内のサンプル点の信号値は零である。この例では、1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数が25ビットとなる。
あるいは、第2探索部115bが、[表1]に例示した何れか所定のトラック(例えば、Track 1)に対して1個の単位パルスの位置を選択することで、その単位パルスとその単位パルスから固定サンプル点後(例えば4サンプル点後)の単位パルスとが指定されることにしてもよい。第2探索部115bは、これら2つの単位パルスの極性をさらに選択し、その他のトラックについて1個ずつの単位パルスの位置およびその極性を選択して、サブフレームに対応するパルス系列を指定する。この例では、1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数が21ビットとなる。
あるいは、第2探索部115bが、[表1]に例示した何れか所定のトラック(例えば、Track 1)に対して1個の単位パルスの位置を選択し、別の単位パルスの位置をその単位パルスから固定サンプル点後(例えば4サンプル点後)にするか固定サンプル点前(例えば4サンプル点前)を選択することで、その単位パルスとその単位パルスから固定サンプル点後または前の単位パルスとが指定されてもよい。第2探索部115bは、これら2つの単位パルスの極性をさらに選択し、その他のトラックについて1個ずつの単位パルスの位置およびその極性を選択して、サブフレームに対応するパルス系列を指定する。この例では、選択された単位パルスから固定サンプル点後に別の単位パルスを指定するか、固定サンプル点前に別の単位パルスを指定するかを表す符号のためにさらに1ビットの追加となり、1つのサブフレームに対するパルス系列のコードインデックスのビット数が22ビットとなる。
<復号方法>
符号化装置11(図1)のパラメータ符号化部119から出力されたビットストリームBS(符号)は、入力符号として復号装置12(図2)のパラメータ復号部129に入力される。パラメータ復号部129は、ビットストリームBSを復号し、それによって得られた線形予測情報LPC info、ピッチ周期T1',T2',T3',T4'、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4、および量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4に対応する量子化済ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^,gp4^ならびに量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^を出力する。
固定符号帳123は、固定符号帳選択部125の制御に基づき、入力されたコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4を復号し、当該フレームに対応するパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4を得て出力する。適応符号帳122は、入力されたピッチ周期T1',T2',T3',T4'で特定される適応信号成分v'(n)(n=0,...,L-1)を出力する。
パルス系列cf1,cf2,cf3,cf4に量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^を乗じた値と、適応信号成分v'(n)(n=0,...,L-1)に量子化済ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^,gp4^を乗じた値との和である以下のような励振信号u'(n)(n=0,...,L-1)が、適応符号帳122に追加される。
u'(n)=gp1^・v'(n)+gc1^・cf1(n)(n=0,...,Lf1-1)
u'(n)=gp2^・v'(n)+gc2^・cf2(n)(n=Lf1,...,Lf2-1)
u'(n)=gp3^・v'(n)+gc3^・cf3(n)(n=Lf2,...,Lf3-1)
u'(n)=gp4^・v'(n)+gc4^・cf4(n)(n=Lf3,...,L-1)
また、励振信号u'(n)(n=0,...,L-1)に、線形予測情報LPC infoによって特定される全極型の合成フィルタ127が適用され、それによって生成された合成信号x'(n)(n=0,...,L-1)が出力される。
[コードインデックスの復号方式]
以下に本形態の特徴であるコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4の復号方式を説明する。
図4Bに例示するように、本形態のコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4の復号では、スイッチ部125cが、入力されたビットストリームBS(符号)から得られる周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ(ステップS121)、フレーム(所定時間区間)に対応するビットストリームBSに含まれるコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4(パルス系列に対応する符号)の復号方式を切り替える。これに応じ、第1,2選択部125a,125bおよび固定符号帳123がコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4を復号し、当該フレームに対応するパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4を得る(ステップS122、S123)。
なお、復号装置12における入力されたビットストリームBS(符号)から得られる周期性および/または定常性の高さを表す指標は、符号化装置11に入力された時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標に対応するものである。
すなわち、スイッチ部125cで定常的(周期的)であると判定された場合には、第1選択部125aが小さなビット数R1のコードインデックス(符号)を復号する復号方式に則り、入力されたコードインデックスを復号してパルス系列を得る(ステップS122)。一方、スイッチ部125cで非定常的(非周期的)であると判定された場合には、第2選択部125bが大きなビット数R2(R2>R1)のコードインデックス(符号)を復号する復号方式に則り、入力されたコードインデックスを復号してパルス系列を得る(ステップS123)。
言い換えると、固定符号帳123は、周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たす場合に、パルス系列に対応する第1ビット数R1のコードインデックス(符号)を復号し(ステップS122)、周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たさない場合に、パルス系列に対応する第2ビット数R2(R2>R1)の符号を復号する(ステップS123)。あるいは、固定符号帳123は、周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たす場合に、パルス系列に対応する第2ビット数R2の符号を復号し(ステップS123)、周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たさない場合に、パルス系列に対応する第1ビット数R1の符号を復号する(ステップS122)。
ステップS121−S123の処理は、前述したステップS111−S113の処理に対応する。すなわち、ステップS121ではステップS111と同一の基準に則って、定常的(周期的)であるか非定常的(非周期的)であるかを判定し、ステップS122、S123ではステップS112、S113に対応する復号方式で復号を行う。
以下にステップS121の具体例を説明する。
[ステップS121の具体例1]
ステップS121の具体例1は、前述したステップS111の具体例1の処理がなされた場合の復号方式である。この例では、定常性(周期性)の高さを表す指標として、符号化装置11に入力された時系列信号を線形予測分析して得られる予測残差の大きさに対する当該時系列信号の大きさの比に対応する値である予測利得の推定値を用いる。この例のスイッチ部125cには、この指標を得るための情報(例えばパラメータ復号部129で得られた線形予測情報LPC infoなど)が入力される。スイッチ部125cは、予測利得の推定値が規定値より大きいという条件(周期性および/または定常性が高いことを表す条件)を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。あるいはこの例のスイッチ部125cは、予測利得の推定値が規定値より小さいという条件(周期性および/または定常性が低いことを表す条件)を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定する。
[ステップS121の具体例2]
ステップS121の具体例2は、前述したステップS111の具体例2の処理がなされた場合の復号方式である。この例では、定常性(周期性)の高さを表す指標として、量子化済パーコール係数またはこれに対応する値を用いる。この例のスイッチ部125cには、量子化済パーコール係数またはこれに対応する値の大きさを得るため情報(例えばパラメータ復号部129で得られた線形予測情報LPC infoなど)が入力される。スイッチ部125cは、入力された情報から得られる量子化済パーコール係数またはこれに対応する値の大きさが規定値より大きいという条件(周期性および/または定常性が高いことを表す条件)を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部125cは、当該量子化済パーコール係数またはこれに対応する値の大きさが規定値より小さいという条件(周期性および/または定常性が低いことを表す条件)を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定する。
[ステップS121の具体例3]
ステップS121の具体例3は、前述したステップS111の具体例3の処理がなされた場合の復号方式である。この例では、定常性(周期性)の高さを表す指標として、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を用いる。この例のスイッチ部125cには、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を得るための情報(例えば、パラメータ復号部129で得られた量子化済ピッチ利得、復号装置12に入力されたビットストリームBS(符号)に含まれるVQ利得符号等の量子化済励振利得符号など)が入力される。スイッチ部125cは、入力された情報から得られる量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より大きいという条件(周期性および/または定常性が高いことを表す条件)を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部125cは、当該量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より小さいという条件(周期性および/または定常性が低いことを表す条件)を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定する。
[ステップS121の具体例4]
ステップS121の具体例4は、前述したステップS111の具体例4の処理がなされた場合の復号方式である。この例では、定常性(周期性)の高さを表す指標として、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値を用いる。この例のスイッチ部125cには、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を得るための情報(例えば、パラメータ復号部129で得られた量子化済固定符号帳利得、パラメータ復号部129で得られた量子化済ピッチ利得、復号装置12に入力されたビットストリームBS(符号)に含まれるVQ利得符号等の量子化済励振利得符号など)が入力される。スイッチ部125cは、入力された情報から得られる量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より大きいことを示す条件(周期性および/または定常性が高いことを表す条件)を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部125cは、当該量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より小さいことを示す条件(周期性および/または定常性が低いことを表す条件)を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定する。
[ステップS121の具体例5]
ステップS121の具体例5は、前述したステップS111の具体例5の処理がなされた場合の復号方式である。この例では、定常性(周期性)の高さを表す指標として、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と、量子化済固定符号帳利得に対応する値を用いる。そして、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値および量子化済固定符号帳利得に対応する値を第1規定値および第2規定値とそれぞれ比較する。この例のスイッチ部125cには、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を得るための情報(例えば、パラメータ復号部129で得られた量子化済固定符号帳利得、パラメータ復号部129で得られた量子化済ピッチ利得、復号装置12に入力されたビットストリームBS(符号)に含まれるVQ利得符号等の量子化済励振利得符号など)が入力される。スイッチ部125cは、入力された情報から得られる量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が前述の判断基準1を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部125cは、入力された情報から得られる量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が前述の判断基準2を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。
[ステップS121の具体例6]
ステップS121の具体例6は、前述したステップS111の具体例6の処理がなされた場合の復号方式である。この例では、定常性(周期性)の高さを表す指標として復号装置12に入力されたビットストリームBS(符号)に含まれるVQ利得符号を用いる。上述の[ステップS121の具体例3−5]の何れかに基づいて定常的(周期的)であるか非定常的(非周期的)であるかの判断結果を予め得ておき、このような判断結果と判断結果に対応するVQ利得符号とをそれぞれ対応付けたテーブルをスイッチ部125c内に格納しておく。スイッチ部125cは、入力されたVQ利得符号に対応する判断結果をこのようなテーブルを参照することで得る。あるいは、このような各VQ利得符号と復号方式とが対応付けられたテーブルをスイッチ部125c内に格納しておくこともできる。この場合、スイッチ部125cは、入力されたVQ利得符号に対応する復号方式を、このようなテーブルを参照することで得ることができる。
[ステップS121の具体例7]
ステップS121の具体例7は、前述したステップS111の具体例7の処理がなされた場合の復号方式である。この例では定常性(周期性)の高さを表す指標として、第1時間区間のピッチ周期に対応する値と当該第1時間区間より後の第2時間区間のピッチ周期に対応する値との差分値の大きさまたはそれに対応する値を用いる。この例のスイッチ部125cには、第1時間区間のピッチ周期に対応する値と当該第1時間区間より後の第2時間区間のピッチ周期に対応する値の差分値の大きさまたはそれに対応する値を得るための情報(例えば、パラメータ復号部129で得られたピッチ周期、ピッチ周期の整数部、ピッチ周期の差分値、ピッチ周期の整数部の差分値など)が入力される。スイッチ部125cは、入力された情報から得られる差分値の大きさまたはそれに対応する値が規定値より小さいという条件(周期性および/または定常性が高いことを表す条件)を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部125cは、当該差分値の大きさまたはそれに対応する値が規定値より大きいという条件(周期性および/または定常性が低いことを表す条件)を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定する。
[ステップS121の具体例8]
ステップS121の具体例8は、前述したステップS111の具体例8の処理がなされた場合の復号方式である。この例では、上述のステップS121の具体例1−7で説明した条件の少なくとも一部の組み合わせを満たすか否か、あるいは、それらと別の条件とを満たすか否かによって、定常的(周期的)であるか非定常的(非周期的)であるかが判断される。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態を説明する。本形態は第1実施形態の変形例であり、定常的(周期的)であるか非定常的(非周期的)であるかの判定結果に応じてさらにピッチ周期の符号化方式および復号方式を切り替える。すなわち、非定常的(非周期的)な時間区間では、符号全体に占める時系列信号の周期性成分の貢献が少ない。そのため、ピッチ周期を表現するための精度や符号化頻度(符号化を行うフレームの頻度)を下げても、符号化品質はさほど低下しない。第2実施形態では、非定常的(非周期的)と判定された場合のピッチ周期を表現するための精度や符号化頻度を、定常的(周期的)と判定された場合のピッチ周期を表現するための精度や符号化頻度よりも下げる。
以下では第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する事項については第1実施形態と同一の参照符号を用いて説明を省略する。また、以下ではフレームごとにピッチ周期を表現するための精度や符号化頻度を制御する例を示すが、サブフレームごとやスーパーフレームごとにピッチ周期を表現するための精度や符号化頻度が制御されてもよい。
<構成>
図1に例示するように、第2実施形態の符号化装置21は、線形予測分析部111、適応符号帳112、固定符号帳113、ピッチ分析部214、固定符号帳探索部115、聴覚重み付けフィルタ116、合成フィルタ117、利得量子化部118、及びパラメータ符号化部219を有する。図5に例示するように、パラメータ符号化部219は、判定部2191、スイッチ部2192,2193、第1,2ピッチ周期符号化部2194,2195、および合成部2196を有する。
図2に例示するように、第2実施形態の復号装置22は、適応符号帳122、固定符号帳123、固定符号帳選択部125、合成フィルタ127、及びパラメータ復号部229を有する。図6に例示するように、パラメータ復号部229は、判定部2291、スイッチ部2292,2293、第1,2ピッチ周期復号部2294,2295、および分離部2296を有する。
<符号化方法>
パラメータ符号化部219の処理以外は第1実施形態と同一である。以下ではパラメータ符号化部219の処理のみを説明する。
前述のように得られた線形予測情報LPC info、ピッチ周期T1,T2,T3,T4、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4、および量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4を含む励振パラメータがパラメータ符号化部219に入力される。
判定部2191(図5)は、時系列信号x(n)(n=0,...,L-1)が定常的(周期的)であるか非定常的(非周期的)であるかを判定する(ステップS215)。この判定は、例えばステップS111と同様に行えばよい。
ステップS215の判定で、時系列信号x(n)(n=0,...,L-1)が定常的(周期的)であると判定された場合、判定部2191の制御に基づき、スイッチ部2192がピッチ周期T1,T2,T3,T4を第1ピッチ周期符号化部2194に送る。第1ピッチ周期符号化部2194は、第1精度で表現されたピッチ周期T1,T2,T3,T4を第1時間区間ごとに符号化して得られたピッチ周期符号CTを出力する(ステップS216)。一方、ステップS215の判定で、時系列信号x(n)(n=0,...,L-1)が非定常的(非周期的)であると判定された場合、判定部2191の制御に基づき、スイッチ部2192がピッチ周期T1,T2,T3,T4を第2ピッチ周期符号化部2195に送る。第2ピッチ周期符号化部2195は、第2精度で表現されたピッチ周期T1,T2,T3,T4を第2時間区間ごとに符号化して得られたピッチ周期符号CTを出力する。ここで、第1精度は第2精度よりも高い、および/または、第1時間区間は第2時間区間よりも短い(ステップS217)。以下にステップS216、S217の具体例を示す。
[ステップS216、S217の具体例1]
この例のステップS216(定常的(周期的))では、第1ピッチ周期符号化部2194が、ピッチ周期T1,T3を表現するための精度を小数精度(第1精度)または整数精度とし、それぞれサブフレームごとに単独に符号化する。また、第1ピッチ周期符号化部2194は、小数精度(第2精度)で表現されたピッチ周期T2,T4の整数部とピッチ周期T1,T3の整数部との差分値をそれぞれ符号化する。さらに、ピッチ周期T2,T4の小数点以下の値(小数部)をそれぞれ2ビットで符号化する。
一方、この例のステップS217(非定常的(非周期的))では、第2ピッチ周期符号化部2195が、各ピッチ周期T=T1,T2,T3,T4を表現するための精度を整数精度(第2精度)のみにし、サブフレームごとに単独にピッチ周期を符号化し、現フレームのピッチ周期に対応する符号を生成する。なお、或るサブフレームのピッチ周期が、その他のサブフレームのピッチ周期に依存しない符号化方式で独立に符号化されることを、「サブフレームごとに単独」に符号化されると呼ぶ。
[ステップS216、S217の具体例2]
この例のステップS216(定常的(周期的))では、第1ピッチ周期符号化部2194が、サブフレーム(第1時間区間)ごとにピッチ周期T1,T2,T3,T4を符号化する。例えば、ピッチ周期T1,T3の値がサブフレームごとに単独に符号化され、ピッチ周期T2,T4の整数部とピッチ周期T1,T3の整数部との差分値が符号化され、ピッチ周期T2,T4の小数点以下の値(小数部)がそれぞれ2ビットで符号化される。
一方、この例のステップS217(非定常的(非周期的))では、第2ピッチ周期符号化部2195が、複数のサブフレームからなる時間区間(第2時間区間)ごとにピッチ周期に対応する符号を得て、現フレームのピッチ周期T1,T2,T3,T4に対応するピッチ周期符号CTを生成する。すなわち、複数のサブフレームに対して共通のピッチ周期を用いて符号が生成される(ピッチ周期の符号化頻度を下げる)。例えば第1,2サブフレームのピッチ周期の符号として、整数精度で表現されたピッチ周期T1,T2を符号化して得たものの何れか一方が共通に用いられ、第3,4サブフレームのピッチ周期の符号として、整数精度で表現されたピッチ周期T3,T4を符号化して得たものの何れか一方が共通に用いられる([ステップS216、S217の具体例2]の説明終わり)。
第1,2ピッチ周期符号化部2194,2195から出力された現フレームのピッチ周期T1,T2,T3,T4に対応するピッチ周期符号CTは、判定部117bの制御に基づき、スイッチ部117fによって合成部2196に送られる。合成部2196は、線形予測情報LPC infoと、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4と、現フレームのピッチ周期に対応するピッチ周期符号CTと、VQ利得符号などの量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4とを合成したビットストリームBSを生成して出力する(ステップS218)。
<復号方法>
符号化装置21(図1)のパラメータ符号化部219から出力されたビットストリームBSは、復号装置22(図2)のパラメータ復号部229に入力される。パラメータ復号部229は、ビットストリームBSを復号し、それによって得られた線形予測情報LPC info、ピッチ周期T1',T2',T3',T4'、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4、および量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4に対応する量子化済ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^,gp4^ならびに量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^を出力する。第1実施形態との相違点はこのパラメータ符号化部219の処理のみである。以下ではパラメータ符号化部219の処理のみを説明する。
パラメータ復号部229(図6)の分離部2296が、ビットストリームBSから、線形予測情報LPC infoと、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4と、現フレームのピッチ周期に対応するピッチ周期符号CTと、量子化済ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^,gp4^ならびに量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^を分離又は復号して出力する。量子化済ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^,gp4^ならびに量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^は量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4を復号することで得られる(ステップS224)。
次に、ピッチ周期符号CTの復号方式を特定するために、判定部2291で現フレームに対し、定常的(周期的)であるか非定常的(非周期的)であるかの判定を行う(ステップS225)。この判定には、符号化装置21で行われたステップS215と同じ方法を用いる。
ステップS225の判定結果に応じ、ピッチ周期符号CTの復号方法が切り替えられる。ステップS225の判定で定常的(周期的)であると判定された場合、判定部2291の制御に基づき、スイッチ部2292が現フレームのピッチ周期符号CTを第1ピッチ周期復号部2294に送る。第1ピッチ周期復号部2294は、第1ピッチ周期符号化部2194(図5)で行われた符号化処理に対応する復号処理によってピッチ周期符号CTを復号し、現フレームのピッチ周期T'=T1',T2',T3',T4'を得て出力する(ステップS226)。第1ピッチ周期復号部2294は、第1精度で表現されたピッチ周期を第1時間区間ごとに符号化して得られた符号を復号する。すなわち、第1精度で表現されたピッチ周期を第1時間区間ごと得る復号方式でピッチ周期に対応する符号を復号する。以下にステップS226の具体例を示す。
[符号化装置21でステップS216の具体例1,2が用いられる場合]
この場合、第1ピッチ周期復号部2294は、ピッチ周期符号CTから、第1サブフレームのピッチ周期T1'、第3サブフレームのピッチ周期T3'を抽出してこれらを出力する。また、第1ピッチ周期復号部2294は、ピッチ周期符号CTから、第2サブフレームのピッチ周期の整数部の第1サブフレームのピッチ周期の整数部との差分値、第4サブフレームのピッチ周期の整数部の第3サブフレームのピッチ周期の整数部との差分値、第2サブフレームのピッチ周期の小数部、第4サブフレームのピッチ周期の小数部を抽出する。
さらに第1ピッチ周期復号部2294は、第1サブフレームのピッチ周期T1'から得られる第1サブフレームのピッチ周期の整数部と、第2サブフレームのピッチ周期の整数部の第1サブフレームのピッチ周期の整数部との差分値と、第2サブフレームのピッチ周期の小数部とを加算することにより、第2サブフレームのピッチ周期T2'を得て、これを出力する。
さらに第1ピッチ周期復号部2294は、第3サブフレームのピッチ周期T3'から得られる第3サブフレームのピッチ周期の整数部と、第4サブフレームのピッチ周期の整数部の第3サブフレームのピッチ周期の整数部との差分値と、第4サブフレームのピッチ周期の小数部とを加算することにより、第4サブフレームのピッチ周期T4'を得て、これを出力する(ステップS226の具体例の説明終わり)
ステップS225の判定で非定常的(非周期的)であると判定された場合、判定部2291の制御に基づき、スイッチ部2292が現フレームのピッチ周期符号CTを第2ピッチ周期復号部2295に送る。第2ピッチ周期復号部2295は、第2ピッチ周期符号化部2195(図5)で行われた符号化処理に対応する復号処理によってピッチ周期符号CTを復号し、現フレームのピッチ周期T'=T1',T2',T3',T4'を出力する(ステップS227)。以下にステップS227の処理の具体例を示す。
[符号化装置21でステップS217の具体例1が用いられる場合]
この場合、第2ピッチ周期復号部2295は、ピッチ周期符号CTから整数精度(第2精度)で表現された第1−第4サブフレームのピッチ周期T1',T2',T3',T4'を抽出し、これらを出力する。
[符号化装置21でステップS217の具体例2が用いられる場合]
この場合、第2ピッチ周期復号部2295は、ピッチ周期符号CTから複数のサブフレームからなる時間区間(第2時間区間)ごとのピッチ周期を抽出し、それらを出力する。すなわち、ピッチ周期を第2時間区間ごとに得る復号方式でピッチ周期に対応する符号を復号する。第1,2サブフレーム、第3,4サブフレームをそれぞれの第2時間区間とする例では、第1,2サブフレームに対して同一のピッチ周期T1',T2'=T1'が抽出され、第3,4サブフレームに対して同一のピッチ周期T3',T4'=T3'が抽出され、ピッチ周期T1',T2',T3',T4'が出力される([ステップS227の具体例の説明終わり)。
復号された現フレームのピッチ周期T1',T2',T3',T4'は、判定部2291の制御に基づき、スイッチ部2293によって出力される。さらにパラメータ復号部229は、線形予測情報LPC infoと、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4と、量子化済ピッチ利得gp1',gp2',gp3',gp4'と、量子化済固定符号帳利得gc1',gc2',gc3',gc4'とを出力する。その後の処理は第1実施形態と同じである。
〔その他の変形例〕
本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、フレームに対応する一部の励振パラメータに対応する符号のビット数(割り当て済みビット数)を求め、そのフレームの符号に対して定められた規定ビット数から割り当て済みビット数を減算した未割り当てビット数の大きさに応じ、そのフレームに対応する残りの励振パラメータの求め方や符号化方式を切り替えてもよい。例えば、未割り当てビット数が規定値よりも大きい場合にそうでない場合に比べ、そのフレームでの残りの励振パラメータに含まれるピッチ周期の探索範囲を大きくしたり、そのピッチ周期の探索精度を高くしたり探索頻度を多くしたり、当該残りの励振パラメータに含まれるパルス系列に対応する符号への割り当てビット数を大きくしたり、残りの励振パラメータに含まれる量子化済励振利得符号の量子化インターバル(量子化ステップ)を小さくしたりしてもよい。
あるいはこの際、フレームに対応する符号の合計ビット数が一定となるように制御されてもよい。すなわち、所定時間区間と当該所定時間区間よりも未来の第2所定時間区間とを含む時間区間に対応する符号に所定の合計ビット数が割り当てられていてもよい。この場合、例えば第1または第2実施形態で説明したように、固定符号帳探索部115は、当該所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる予測残差に対応する符号に割り当てるビット数を切り替える。さらに、固定符号帳探索部115は、例えば当該予測残差に対応する符号に割り当てたビット数と合計ビット数とから定まる未割り当てビット数に基づいて、当該第2所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる第2予測残差に対応する符号に割り当てるビット数を定め、当該第2予測残差に対応する符号を得る。例えば図8に例示するように、第1−3サブフレームにおいて上述の第1または第2実施形態で説明したピッチ分析と固定符号帳探索および符号化と利得量子化および符号化とを行い、第4サブフレームにおいてピッチ分析を行い、ピッチ周期T1,T2,T3,T4とコードインデックスCf1,Cf2,Cf3と量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3を求める。これらからピッチ周期T1,T2,T3,T4に対応するピッチ周期符号CTのビット数、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3のビット数、および量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3のビット数の合計を割り当て済みビット数とし、そのフレームでの未割り当てビット数を得る。そして、その未割り当てビット数が第4サブフレームのコードインデックスCf4と量子化済励振利得符号GAf4とに割り当てられ(未割り当てビット数の割り当て)、割り当てられたビット数でコードインデックスCf4および量子化済励振利得符号GAf4が得られる。未割り当てビット数は予め定められた割合でコードインデックスCf4と量子化済励振利得符号GAf4とに割り当てられてもよいし、第4サブフレームのコードインデックスCf4または量子化済励振利得符号GAf4の一方に固定ビットが割り当てられてもよい。
あるいは、上述の第1または第2実施形態で説明したようにピッチ周期T1,T2,T3,T4とコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4と量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3とを求め、ピッチ周期T1,T2,T3,T4に対応するピッチ周期符号CTのビット数、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4のビット数、および量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3のビット数の合計を割り当て済みビット数とし、それを規定ビット数から減じた未割り当てビット数が第4サブフレームの量子化済励振利得符号GAf4に割り当てられてもよい。
その他、未割り当てビット数の大きさに応じ、そのフレームに含まれるサブフレームでの符号化方式が切り替えられる場合には、復号時に上述の未割り当てビット数から当該符号化方式に対応する復号方式が決定されてもよい。すなわち、固定符号帳選択部125は、例えば上記所定時間区間に対応する符号に含まれる雑音またはパルス系列に対応する符号のビット数と上記合計ビット数とから定まる上記第2所定時間区間への割り当てビット数に基づいて、当該第2所定時間区間に対応する符号に含まれる第2雑音または第2パルス系列に対応する符号の復号方式を切り替え、当該第2雑音または第2パルス系列に対応する符号を復号し、当該第2所定時間区間に対応する第2雑音または第2パルス系列を得てもよい。
また、上記の実施形態では、周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たすか否か、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ、パルス系列に対応する符号に割り当てるビット数を切り替えた。しかし、同様な判断基準に応じ、所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる雑音に割り当てるビット数を切り替え、雑音に対応する符号を生成してもよい。例えば、定常的(周期的)であるか非定常的(非周期的)であるかの判定結果に応じ、所定時間区間の時系列信号を線形予測分析して得られる予測残差(雑音)に対応する符号に割り当てるビット数が切り替え、予測残差に対応する符号が生成されてもよい。
また、定常的(周期的)であるか非定常的(非周期的)であるかに応じて、2種類のビット数から雑音またはパルス系列に対応する符号に割り当てるビット数が選択されるのではなく、周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たすか否か、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ、3種類以上のビット数から雑音またはパルス系列に対応する符号に割り当てるビット数が選択されてもよい。この場合、周期性および/または定常性が高いことを表す条件や、周期性および/または定常性が低いことを表す条件が複数設定されていてもよい。例えば、指標が第1条件及び第2条件を満たす場合に25ビットが割り当てられ、指標が第1条件を満たすが第2条件を満たさない場合に20ビットが割り当てられ、指標が第1条件も第2条件も満たさない場合に18ビットが割り当てられてもよい。
あるいは、符号化装置11,21が周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たすか否か、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じた選択事項(雑音またはパルス系列に対応する符号のビット数、ピッチ周期の精度や符号化方式など)を特定するための補助情報がビットストリームBSに含まれてもよい。この場合、復号装置12,22はビットストリームBSに含まれる補助情報を用いて当該選択事項を特定できる。
また、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
また、上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例は、非一時的な(non-transitory)記録媒体である。このような記録媒体の例は、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等である。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録装置に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、この形態ではコンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
11、21 符号化装置
12、22 復号装置
具体的には、時系列信号が定常的(周期的)であると判定された場合には、予測残差に対応する符号に小さなビット数を割り当て、時系列信号が非定常的(非周期的)であると判定された場合には、予測残差に対応する符号に大きなビット数を割り当てる。
例えば、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たす場合に得られる予測残差に対応する符号のビット数を、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たさない場合に得られる予測残差に対応する符号のビット数よりも小さくする。あるいは、例えば、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たす場合に得られる予測残差に対応する符号のビット数を、時系列信号の周期性および/または定常性のさを表す指標が周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たさない場合に得られる予測残差に対応する符号のビット数よりも大きくする。
ピッチ利得gp1,gp2,gp3,gp4や固定符号帳利得gc1,gc2,gc3,gc4は利得量子化部118に入力される。利得量子化部118は、ピッチ利得gp1,gp2,gp3,gp4や固定符号帳利得gc1,gc2,gc3,gc4を量子化し、量子化されたピッチ利得(量子化済ピッチ利得)gp1^,gp2^,gp3^,gp4^を特定するインデックスなどの符号や、量子化された固定符号帳利得(量子化済固定符号帳利得)gc1^,gc2^,gc3^,gc4^を特定するインデックスなどの符号を出力する。以下では、量子化済ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^,gp4^および量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^に対応する符号を「量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4」と表現する。例えば、j(j=1,...,4)番目のサブフレームの量子化済ピッチ利得gpj ^に対応する符号と量子化済固定符号帳利得gcj^に対応する符号とが別個に得られる場合には、量子化済ピッチ利得gpj ^に対応する符号と量子化済固定符号帳利得gcj^に対応する符号との組を量子化済励振利得符号GAfjと表現する。あるいは、1フレーム分の量子化済ピッチ利得g p1 ^,g p2 ^,g p3 ^,g p4 ^がまとめて符号化され、1フレーム分の量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^がまとめて符号化される場合には、量子化済ピッチ利得g p1 ^,g p2 ^,g p3 ^,g p4 ^に対応する符号と量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^に対応する符号との組を量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4と表現する。
図3にサブフレームごとにピッチ利得や固定符号帳利得の量子化および符号化がなされる例を示す。図3の例では、j(j=1,...,4)番目のサブフレームそれぞれにおいて、まずピッチ分析部114が適応符号帳112を用いてピッチ分析を行ってピッチ周期Tjならびにピッチ利得gpjを求め(ピッチ分析)、固定符号帳探索部115が固定符号帳113を探索してパルス系列cfj、それに対応するコードインデックスCfj、および固定符号帳利得gcjを求め(固定符号帳探索および符号化)、利得量子化部118がピッチ利得gpjと固定符号帳利得gcjの組み合わせをベクトル量子化し、量子化済ピッチ利得gpj^と量子化済固定符号帳利得gcj^からなる量子化済利得ベクトルに対応するVQ利得符号である量子化済励振利得符号GAfjを求める(利得ベクトル量子化および符号化)。
すなわち、スイッチ部115cで定常的(周期的)であると判定された場合には、第1探索部115aが小さな第1ビット数R1のコードインデックス(符号)で表現可能なパルス系列をのみ対象とした第1固定符号帳探索を行い、それによって得られたパルス系列に対応するコードインデックスを第1符号化によって得て出力する(ステップS112)。一方、スイッチ部115cで非定常的(非周期的)であると判定された場合には、第2探索部115が大きな第2ビット数R2(R2>R1)のコードインデックスで表現可能なパルス系列を対象とした第2固定符号帳探索を行い、それによって得られたパルス系列に対応するコードインデックスを第2符号化によって得て出力する(ステップS113)。
言い換えると、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たす場合(ステップS112)に得られるパルス系列にそれぞれ対応するコードインデックスのビット数は、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たさない場合(ステップS113)に得られるパルス系列にそれぞれ対応するコードインデックスのビット数よりも小さい。あるいは、時系列信号の周期性および/または定常性の高さを表す指標が周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たす場合(ステップS113)に得られるパルス系列に対応するコードインデックスのビット数は、時系列信号の周期性および/または定常性のさを表す指標が周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たさない場合(ステップS112)に得られるパルス系列に対応するコードインデックスのビット数よりも大きい。
この例のステップS111は、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。この例の指標を得るためのピッチ分析、量子化および符号化も、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。さらに、この例の指標を得るためにピッチ分析などが行われる時間区間とその指標を用いた判定結果に応じて固定符号帳探索および符号化が行われる時間区間とは、同一であってもよいし、重複していてもよいし、重複していなくてもよい。ただし、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を得るための情報がVQ利得符号である場合は、この例のステップS111で用いる量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値は過去のサブフレームまたはフレームのものである必要がある。その理由は、各フレームや各サブフレームにおける処理の順序は、固定符号帳探索部115がパルス系列を決定し、決定されたパルス系列に基づいて固定符号帳探索部115が固定符号帳利得を求め、求められた固定符号帳利得に基づいて利得量子化部118が量子化済固定符号利得を求めるとともにVQ利得符号を求めるという順であることから、各フレームや各サブフレームにおけるステップS111の判断を当該フレームや当該サブフレームのVQ利得符号に基づいて行うことができないこと、である。
この例のステップS111は、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。この例の指標を得るためのピッチ分析、固定符号帳探索、量子化および符号化も、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。さらに、この例の指標を得るためにピッチ分析、固定符号帳探索などが行われる時間区間は、その指標を用いた判定結果に応じて固定符号帳探索および符号化が行われる時間区間よりも前である。この理由は、各フレームや各サブフレームにおける処理の順序は、固定符号帳探索部115がパルス系列を決定し、決定されたパルス系列に基づいて固定符号帳探索部115が固定符号帳利得を求め、求められた固定符号帳利得に基づいて利得量子化部118が量子化済固定符号利得を求めるという順であることから、各フレームや各サブフレームにおけるステップS111の判断を当該フレームや当該サブフレームの固定符号帳利得やその固定符号帳利得に対応する符号に基づいて行うことができないこと、である。
この例のスイッチ部115cには、量子化済固定符号帳利得に対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を得るための情報(例えば、量子化済固定符号帳利得と量子化済ピッチ利得、VQ利得符号等の量子化済励振利得符号など)が入力される。スイッチ部115cは、入力された情報から得られる量子化済固定符号帳利得に対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が上記の判断基準1を満たす場合に定的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部115cは、入力された情報から得られる量子化済固定符号帳利得に対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が上記の判断基準2を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に定的(周期的)であると判定する。
この例のステップS111は、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。この例の指標を得るためのピッチ分析、固定符号帳探索、量子化および符号化も、フレームごとに実行されてもよいし、サブフレームごとに実行されてもよい。さらにステップS111の具体例4と同様、この例の指標に対応する時間区間、その指標を用いた判定結果に応じて固定符号帳探索および符号化が行われる時間区間よりも前である。その例は前述のステップS111の具体例4で説明したのと同様である。その他、判断基準1又は2に別の条件が加えられてもよい。
あるいは、現フレームよりも過去のフレーム(例えば直前のフレーム)に含まれる第1、2サブフレームのピッチ周期T1,T2の整数部の差分値TD(1,2)の大きさと第3、4サブフレームのピッチ周期T 3 ,T 4 の整数部の差分値TD(3,4)の大きさとを指標とし、それらがともに規定値より小さい場合に定常的(周期的)であるとして現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行い、そうでない場合に非定常的(非周期的)であるとして現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化を行ってもよい。あるいは、差分値TD(1,2)と差分値TD(3,4)がともに規定値より大きい場合に非定常的(非周期的)であるとして現フレームで第2固定符号帳探索および第2符号化を行い、そうでない場合に定常的(周期的)であるとして現フレームで第1固定符号帳探索および第1符号化を行ってもよい。
[ステップS121の具体例5]
ステップS121の具体例5は、前述したステップS111の具体例5の処理がなされた場合の復号方式である。この例では、定常性(周期性)の高さを表す指標として、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と、量子化済固定符号帳利得に対応する値を用いる。そして、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値および量子化済固定符号帳利得に対応する値を第1規定値および第2規定値とそれぞれ比較する。この例のスイッチ部125cには、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を得るための情報(例えば、パラメータ復号部129で得られた量子化済固定符号帳利得、パラメータ復号部129で得られた量子化済ピッチ利得、復号装置12に入力されたビットストリームBS(符号)に含まれるVQ利得符号等の量子化済励振利得符号など)が入力される。スイッチ部125cは、入力された情報から得られる量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が前述の判断基準を満たす場合に非定常的(非周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に定常的(周期的)であると判定する。あるいは、このスイッチ部125cは、入力された情報から得られる量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値、および、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が前述の判断基準を満たす場合に定常的(周期的)であると判定し、この条件を満たさない場合に非定常的(非周期的)であると判定する。
[ステップS216、S217の具体例1]
この例のステップS216(定常的(周期的))では、第1ピッチ周期符号化部2194が、ピッチ周期T1,T3を表現するための精度を小数精度(第1精度)または整数精度とし、それぞれサブフレームごとに単独に符号化する。また、第1ピッチ周期符号化部2194は、小数精度(第精度)で表現されたピッチ周期T2,T4の整数部とピッチ周期T1,T3の整数部との差分値をそれぞれ符号化する。さらに、ピッチ周期T2,T4の小数点以下の値(小数部)をそれぞれ2ビットで符号化する。
一方、この例のステップS217(非定常的(非周期的))では、第2ピッチ周期符号化部2195が、各ピッチ周期T=T1,T2,T3,T4を表現するための精度を整数精度(第2精度)のみにし、サブフレームごとに単独にピッチ周期を符号化し、現フレームのピッチ周期に対応する符号を生成する。なお、或るサブフレームのピッチ周期が、その他のサブフレームのピッチ周期に依存しない符号化方式で独立に符号化されることを、「サブフレームごとに単独」に符号化されると呼ぶ。
第1,2ピッチ周期符号化部2194,2195から出力された現フレームのピッチ周期T1,T2,T3,T4に対応するピッチ周期符号CTは、判定部2191の制御に基づき、スイッチ部2193によって合成部2196に送られる。合成部2196は、線形予測情報LPC infoと、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4と、現フレームのピッチ周期に対応するピッチ周期符号CTと、VQ利得符号などの量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4とを合成したビットストリームBSを生成して出力する(ステップS218)。
<復号方法>
符号化装置21(図1)のパラメータ符号化部219から出力されたビットストリームBSは、復号装置22(図2)のパラメータ復号部229に入力される。パラメータ復号部229は、ビットストリームBSを復号し、それによって得られた線形予測情報LPC info、ピッチ周期T1',T2',T3',T4'、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4、および量子化済励振利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4に対応する量子化済ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^,gp4^ならびに量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^を出力する。第1実施形態との相違点はこのパラメータ復号部29の処理のみである。以下ではパラメータ復号部29の処理のみを説明する。

Claims (34)

  1. 入力された時系列信号のうちの所定時間区間または所定時間区間よりも過去の区間に対応する周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たすか否か、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ、前記所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる予測残差に対応する符号に割り当てるビット数を切り替えて前記予測残差に対応する符号を得る、符号化方法。
  2. 請求項1の符号化方法であって、
    前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たす場合に得られる前記予測残差に対応する符号のビット数は、前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たさない場合に得られる前記予測残差に対応する符号のビット数よりも小さい、または、
    前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たす場合に得られる前記予測残差に対応する符号のビット数は、前記周期性および/または定常性の低さを表す指標が前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たさない場合に得られる前記予測残差に対応する符号のビット数よりも大きい、符号化方法。
  3. 請求項1または2の符号化方法であって、
    前記所定時間区間と前記所定時間区間よりも未来の第2所定時間区間とを含む時間区間に対応する符号に所定の合計ビット数が割り当てられており、
    前記所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる予測残差に対応する符号に割り当てるビット数と前記合計ビット数とから定まる未割り当てビット数に基づいて、前記第2所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる第2予測残差に対応する符号に割り当てるビット数を定め、前記第2予測残差に対応する符号を得る、符号化方法。
  4. 請求項1から3の何れかの符号化方法であって、
    前記指標は、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より大きいという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より小さいという条件を含む、符号化方法。
  5. 請求項1から3の何れかの符号化方法であって、
    前記指標は、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応する符号であるベクトル量子化済利得符号を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号が、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より大きくなる、当該量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応するという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号が、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より小さくなる、当該量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応するという条件を含む、符号化方法。
  6. 請求項1から3の何れかの符号化方法であって、
    前記指標は、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より大きいことを示す条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より小さいことを示す条件を含む、符号化方法。
  7. 請求項1から3の何れかの符号化方法であって、
    前記指標は、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応する符号であるベクトル量子化済利得符号を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号が、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より大きくなる、当該量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と当該量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応するという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号が、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より小さくなる、当該量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と当該量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応するという条件を含む、符号化方法。
  8. 請求項1から3の何れかの符号化方法であって、
    前記指標は、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と、量子化済固定符号帳利得に対応する値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が第1規定値より大きく、かつ、前記量子化済固定符号帳利得に対応する値が第2規定値より小さい、ことを示す条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が第1規定値より小さく、かつ、前記量子化済固定符号帳利得に対応する値が第2規定値より大きい、ことを示す条件を含む、符号化方法。
  9. 請求項1から3の何れかの符号化方法であって、
    前記指標は、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と量子化済固定符号帳利得に対応する値との組み合わせに対応する符号であるベクトル量子化済利得符号を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号に対応する前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が第1規定値より大きく、かつ、前記ベクトル量子化済利得符号に対応する前記量子化済固定符号帳利得に対応する値が第2規定値より小さい、という条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号に対応する前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が第1規定値より小さく、かつ、前記ベクトル量子化済利得符号に対応する前記量子化済固定符号帳利得に対応する値が第2規定値より大きい、という条件を含む、符号化方法。
  10. 請求項1から3の何れかの符号化方法であって、
    前記指標は、量子化済パーコール係数またはこれに対応する値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記量子化済パーコール係数またはこれに対応する値の大きさが規定値より大きいという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記前記量子化済パーコール係数またはこれに対応する値の大きさが規定値より小さいという条件を含む、符号化方法。
  11. 請求項1から3の何れかの符号化方法であって、
    前記指標は、量子化済パーコール係数またはこれに対応する値により求まる予測利得の推定値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記予測利得の推定値が規定値より大きいという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記予測利得の推定値が規定値より小さいという条件を含む、符号化方法。
  12. 請求項1から3の何れかの符号化方法であって、
    前記指標は、第1時間区間での前記時系列信号のピッチ周期に対応する値と当該第1時間区間と所定の位置関係にある第2時間区間での前記時系列信号のピッチ周期に対応する値との差分値の大きさまたはそれに対応する値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記差分値の大きさまたはそれに対応する値が、規定値より小さいという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記差分値の大きさまたはそれに対応する値が、規定値より大きいという条件を含む、符号化方法。
  13. 入力された符号に含まれるまたは前記符号から得られる所定時間区間または所定時間区間よりも過去の区間に対応する周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ、前記所定時間区間に対応する符号に含まれる雑音またはパルス系列に対応する符号の復号方式を切り替えて、前記雑音またはパルス系列に対応する符号を復号し、前記所定時間区間に対応する雑音またはパルス系列を得る、復号方法。
  14. 請求項13の復号方法であって、
    前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たす場合に、前記雑音またはパルス系列に対応する第1ビット数の符号を復号し、前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たさない場合に、前記雑音またはパルス系列に対応する第2ビット数の符号を復号する、または、
    前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たす場合に、前記雑音またはパルス系列に対応する第2ビット数の符号を復号し、前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たさない場合に、前記雑音またはパルス系列に対応する第1ビット数の符号を復号し、
    前記第1ビット数は前記第2ビット数よりも小さい、復号方法。
  15. 請求項13または14の復号方法であって、
    前記所定時間区間と前記所定時間区間よりも未来の第2所定時間区間とを含む時間区間に対応する符号に所定の合計ビット数が割り当てられており、
    前記所定時間区間に対応する符号に含まれる雑音またはパルス系列に対応する符号のビット数と前記合計ビット数とから定まる前記第2所定時間区間への割り当てビット数に基づいて、前記第2所定時間区間に対応する符号に含まれる第2雑音または第2パルス系列に対応する符号の復号方式を切り替え、前記第2雑音または第2パルス系列に対応する符号を復号し、前記第2所定時間区間に対応する第2雑音または第2パルス系列を得る、復号方法。
  16. 請求項13から15の何れかの復号方法であって、
    前記指標は、前記入力された符号から得られる量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より大きいという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より小さいという条件を含む、復号方法。
  17. 請求項13から15の何れかの復号方法であって、
    前記指標は、前記入力された符号に含まれる符号であり、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応する符号である、ベクトル量子化済利得符号を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号が、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より大きくなる、当該量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応するという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号が、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が規定値より小さくなる、当該量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応するという条件を含む、復号方法。
  18. 請求項13から15の何れかの復号方法であって、
    前記指標は、前記入力された符号から得られる量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と、前記入力された符号から得られる量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より大きいことを示す条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より小さいことを示す条件を含む、復号方法。
  19. 請求項13から15の何れかの復号方法であって、
    前記指標は、前記入力された符号に含まれる符号であり、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応する符号である、ベクトル量子化済利得符号を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号が、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より大きくなる、当該量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と当該量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応するという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号が、量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値に対する、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値、の比が規定値より小さくなる、当該量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と当該量子化済固定符号帳利得またはこれに対応する値との組み合わせに対応するという条件を含む、復号方法。
  20. 請求項13から15の何れかの復号方法であって、
    前記指標は、前記入力された符号から得られる量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と、前記入力された符号から得られる量子化済固定符号帳利得に対応する値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が第1規定値より大きく、かつ、前記量子化済固定符号帳利得に対応する値が第2規定値より小さい、ことを示す条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が第1規定値より小さく、かつ、前記量子化済固定符号帳利得に対応する値が第2規定値より大きい、ことを示す条件を含む、復号方法。
  21. 請求項13から15の何れかの復号方法であって、
    前記指標は、前記入力された符号に含まれる符号であり、量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値と量子化済固定符号帳利得に対応する値との組み合わせに対応する符号である、ベクトル量子化済利得符号を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号に対応する前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が第1規定値より大きく、かつ、前記ベクトル量子化済利得符号に対応する前記量子化済固定符号帳利得に対応する値が第2規定値より小さい、という条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記ベクトル量子化済利得符号に対応する前記量子化済ピッチ利得またはこれに対応する値が第1規定値より小さく、かつ、前記ベクトル量子化済利得符号に対応する前記量子化済固定符号帳利得に対応する値が第2規定値より大きい、という条件を含む、復号方法。
  22. 請求項13から15の何れかの復号方法であって、
    前記指標は、前記入力された符号から得られる量子化済パーコール係数またはこれに対応する値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記量子化済パーコール係数またはこれに対応する値の大きさが規定値より大きいという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記量子化済パーコール係数またはこれに対応する値の大きさが規定値より小さいという条件を含む、復号方法。
  23. 請求項13から15の何れかの復号方法であって、
    前記指標は、前記入力された符号から得られる量子化済パーコール係数またはこれに対応する値により求まる予測利得の推定値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記予測利得の推定値が規定値より大きいという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記予測利得の推定値が規定値より小さいという条件を含む、復号方法。
  24. 請求項13から15の何れかの復号方法であって、
    前記指標は、前記入力された符号から得られる第1時間区間でのピッチ周期に対応する値と前記入力された符号から得られる当該第1時間区間と特定の関係にある第2時間区間でのピッチ周期に対応する値との差分値の大きさまたはそれに対応する値を含み、
    前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件は、前記差分値の大きさまたはそれに対応する値が、規定値より小さいという条件を含み、または
    前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件は、前記差分値の大きさまたはそれに対応する値が、規定値より大きいという条件を含む、復号方法。
  25. 入力された時系列信号のうちの所定時間区間または所定時間区間よりも過去の区間の周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たすか否か、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ、前記所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる予測残差に対応する符号に割り当てるビット数を切り替えて前記予測残差に対応する符号を得る、符号化装置。
  26. 請求項25の符号化装置であって、
    前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たす場合に得られる前記予測残差に対応する符号のビット数は、前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たさない場合に得られる前記予測残差に対応する符号のビット数よりも小さい、または、
    前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たす場合に得られる前記予測残差に対応する符号のビット数は、前記周期性および/または定常性の低さを表す指標が前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たさない場合に得られる前記予測残差に対応する符号のビット数よりも大きい、符号化装置。
  27. 請求項25または26の符号化装置であって、
    前記所定時間区間と前記所定時間区間よりも未来の第2所定時間区間とを含む時間区間に対応する符号に所定の合計ビット数が割り当てられており、
    前記所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる予測残差に対応する符号に割り当てるビット数と前記合計ビット数とから定まる未割り当てビット数に基づいて、前記第2所定時間区間に含まれる時系列信号の予測分析に基づいて得られる第2予測残差に対応する符号に割り当てるビット数を定め、前記第2予測残差に対応する符号を得る、符号化装置。
  28. 入力された符号に含まれるまたは前記符号から得られる所定時間区間または所定時間区間よりも過去の区間の周期性および/または定常性の高さを表す指標が、周期性および/または定常性が高いことを表す条件、または、周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たすか否かに応じ、前記所定時間区間に対応する符号に含まれる雑音またはパルス系列に対応する符号の復号方式を切り替えて、前記雑音またはパルス系列に対応する符号を復号し、前記所定時間区間に対応する雑音またはパルス系列を得る、復号装置。
  29. 請求項28の復号装置であって、
    前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たす場合に、前記雑音またはパルス系列に対応する第1ビット数の符号を復号し、前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が高いことを表す条件を満たさない場合に、前記雑音またはパルス系列に対応する第2ビット数の符号を復号する、または、
    前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たす場合に、前記雑音またはパルス系列に対応する第2ビット数の符号を復号し、前記周期性および/または定常性の高さを表す指標が前記周期性および/または定常性が低いことを表す条件を満たさない場合に、前記雑音またはパルス系列に対応する第1ビット数の符号を復号し、
    前記第1ビット数は前記第2ビット数よりも小さい、復号装置。
  30. 請求項28または29の復号装置であって、
    前記所定時間区間と前記所定時間区間よりも未来の第2所定時間区間とを含む時間区間に対応する符号に所定の合計ビット数が割り当てられており、
    前記所定時間区間に対応する符号に含まれる雑音またはパルス系列に対応する符号のビット数と前記合計ビット数とから定まる前記第2所定時間区間への割り当てビット数に基づいて、前記第2所定時間区間に対応する符号に含まれる第2雑音または第2パルス系列に対応する符号の復号方式を切り替え、前記第2雑音または第2パルス系列に対応する符号を復号し、前記第2所定時間区間に対応する第2雑音または第2パルス系列を得る、復号装置。
  31. 請求項1から12のいずれかの符号化方法の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  32. 請求項13から24のいずれかの復号方法の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  33. 請求項1から12のいずれかの符号化方法の処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  34. 請求項13から24のいずれかの復号方法の処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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