JPWO2012070288A1 - 高周波プラズマ点火プラグ - Google Patents

高周波プラズマ点火プラグ Download PDF

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Abstract

点火プラグ(1)は、軸線(CL1)方向に延びる軸孔(4)を有する絶縁碍子(2)と、軸孔(4)内に挿設された電極(8)とを備え、所定の高周波電源により発生された高周波電力が電極(8)に供給されることでプラズマ放電を発生させる。電極(8)は、軸孔(4)の先端側に挿設された中心電極(5)と、軸孔(4)の後端側に挿設された端子電極(6)とを備えている。軸孔(4)内において、端子電極(6)及び中心電極(5)は、ガラス成分を含んでなるガラスシール(7)によって絶縁碍子(2)に固定され、中心電極(5)及び端子電極(6)は直接接触している。これにより、着火性の一層の向上を図ることができる。

Description

本発明は、高周波電力が供給されることにより、プラズマ放電を発生させる高周波プラズマ点火プラグに関する。
内燃機関等の燃焼装置に使用される点火プラグは、例えば、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、軸孔の先端側に設けられる中心電極と、軸孔の後端側に設けられ、導電性のガラスシールを介して中心電極と電気的に接続される端子電極と、絶縁体の外側に組付けられる筒状の主体金具と、主体金具の先端部に接合された接地電極とを備えている。そして、中心電極に高電圧を印加することにより、中心電極と接地電極との間に形成された間隙において火花放電を生じさせ、その結果、燃料ガスに対する着火がなされるようになっている。
また、着火性の更なる向上を図るべく、高電圧に代えて、高周波電力を前記間隙に投入することで、プラズマ放電を生じさせる点火プラグ(高周波プラズマ点火プラグ)が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特開昭51−77719号公報
ところで近年では、排ガス規制への対応や燃費向上の観点から、リーンバーンエンジンや直噴エンジン等の開発が積極的に行われている。このような燃焼装置においては、従来よりも優れた着火性が要求されており、上述した着火性に優れる高周波プラズマ点火プラグにおいても、着火性の更なる向上が求められている。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、着火性の一層の向上を図ることができる高周波プラズマ点火プラグを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔内に挿設された電極とを備え、
所定の高周波電源により発生された高周波電力が前記電極に供給されることでプラズマ放電を発生させる高周波プラズマ点火プラグであって、
前記電極は、
前記軸孔の先端側に挿設された中心電極と、
前記軸孔の後端側に挿設された端子電極とを備え、
前記軸孔内において、前記端子電極及び前記中心電極は、ガラス成分を含んでなるガラスシールによって前記絶縁体に固定されており、
前記中心電極及び前記端子電極が直接接触していることを特徴とする。
上記構成1によれば、ガラスシール等を介することなく、中心電極と端子電極とが直接接触されているため、供給された高周波電力を伝達する際における電力の損失を効果的に抑制することができる。その結果、一層大きな電力をもってプラズマ放電を発生させることができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
また、上記構成1によれば、中心電極と端子電極とが、ガラスシールにより絶縁体に固定されているため、両電極を絶縁体に対して強固に固定することができる。そのため、振動等に伴う絶縁体からの端子電極の緩み等をより確実に抑制することができる。その結果、中心電極と端子電極とを長期間に亘ってより確実に接触させることができ、上述の着火性の向上効果を長期間に亘って維持することができる。また、耐振動性の向上が図られることで、端子電極と絶縁体との間において優れた気密性を実現することができる。
構成2.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成1において、前記軸孔内に位置する前記電極の部位のうち、前記軸線と直交する方向に沿った断面積が最小となる部位の最小断面積S1を0.20mm2以上としたことを特徴とする。
上記構成2によれば、電極の最小断面積S1が0.20mm2以上と十分に大きくされているため、電力の伝達経路の抵抗値を十分に小さなものとすることができる。その結果、電力の損失を一層抑制することができ、着火性を一層向上させることができる。
構成3.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成1又は2において、前記中心電極は、
先端側に位置する中心電極本体部と、
前記中心電極本体部から前記軸線に沿って後端側に延び、前記中心電極本体部よりも小径の接続部とを備え、
前記端子電極は、先端側に開口する穴部を備え、
前記穴部に対して前記接続部が挿入されているとともに、
前記ガラスシールが、少なくとも前記接続部の外周面、前記軸孔の内周面、前記端子電極の先端面、及び、前記中心電極本体部の後端面の間に設けられることを特徴とする。
上記構成3によれば、中心電極と端子電極とを直接接触させつつ、ガラスシールにより両電極を絶縁体に固定する構成(上記構成1)をより容易に実現することができる。また、中心電極の接続部が端子電極の穴部に挿入されているため、両電極を一層確実に接触させることができ、電力の損失抑制を一層図ることができる。
構成4.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成3において、前記穴部の開口における、前記軸線と直交する方向に沿った前記接続部の断面積をS2(mm2)とし、
前記端子電極のうち表面が前記ガラスシールに接触している部位のうち、外径が最大の部位を通り、かつ、前記軸線と直交する方向に沿った断面において、前記端子電極の外周面の外形線で囲まれた領域の断面積をS3(mm2)としたとき、
S3−S2≧1.2
を満たすことを特徴とする。
上記構成4によれば、端子電極のうち軸線方向に沿ってガラスシールに接触(圧接)している部位(端子電極をガラスシールひいては絶縁体に固定するにあたって、特に重要となる部位)を、軸線と直交する面に投影した際の投影面積(S3−S2)が十分に大きなものとなるように構成されている。従って、ガラスシールひいては絶縁体に対して端子電極をより確実に固定することができ、耐振動性の更なる向上を図ることができる。その結果、中心電極と端子電極とを長期間に亘って安定的に接触させることができ、着火性の向上効果をさらに長期間に亘って維持することができる。また、端子電極と絶縁体との間の気密性をより一層向上させることができる。
構成5.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成3又は4において、前記接続部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、亜鉛(Zn)、或いは、アルミニウム(Al)、又は、これらの金属を主成分とする合金により形成されることを特徴とする。
上記構成5によれば、接続部のうち外周面がガラスシールに接触している部位(つまり、高周波電力を伝達するにあたって、電力損失の発生が特に懸念される部位)は、CuやAg等の導電性に優れる金属により形成されている。従って、高周波電力を伝達する際における電力損失をより一層抑制することができ、着火性をより一層向上させることができる。
構成6.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成3乃至5のいずれかにおいて、前記接続部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金で覆われることを特徴とする。
高周波は、主として導電性物質の表面を伝わって流れる性質(表皮効果)を有するところ、上記構成6によれば、接続部のうち外周面がガラスシールに接触している部位は、CuやAg等の導電性に優れる金属で覆われている。従って、接続部の表面を伝わった高周波電力の導電経路において、当該経路の抵抗値をより低減させることができ、電力の損失を一層抑制することができる。その結果、着火性の更なる向上を図ることができる。
構成7.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成3乃至6のいずれかにおいて、前記穴部に対して前記接続部が圧入されていることを特徴とする。
上記構成7によれば、端子電極に対する中心電極(接続部)の接触面積をより確実に増大させることができ、両電極間における接触抵抗を低減させることができる。その結果、電力の損失を一層抑制することができ、より優れた着火性を実現することができる。
構成8.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成3乃至6のいずれかにおいて、前記穴部に対して前記接続部が螺合されていることを特徴とする。
上記構成8によれば、上記構成7と同様に、端子電極に対する中心電極(接続部)の接触面積をより確実に増大させることができ、両電極間における接触抵抗を低減させることができる。その結果、着火性をより一層向上させることができる。
構成9.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成1又は2において、前記端子電極は、
後端側に位置する端子電極本体部と、
前記端子電極本体部から前記軸線に沿って先端側に延び、前記端子電極本体部よりも小径の延出部とを備え、
前記中心電極は、後端側に開口する凹部を備え、
前記凹部に対して前記延出部が挿入されているとともに、
前記ガラスシールが、少なくとも前記延出部の外周面、前記軸孔の内周面、前記端子電極本体部の先端面、及び、前記中心電極の後端面の間に設けられることを特徴とする。
上記構成9によれば、基本的には上記構成3と同様の作用効果が奏されることとなる。
加えて、上記構成9によれば、端子電極の延出部の外周にガラスシールが配設されているため、絶縁体に対して端子電極を一層強固に固定することができる。その結果、耐振動性ひいては気密性の更なる向上を図ることができる。
構成10.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成9において、前記延出部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金により形成されることを特徴とする。
上記構成10によれば、基本的には上記構成5と同様の作用効果が奏される。
構成11.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成9又は10において、前記延出部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金で覆われることを特徴とする。
上記構成11によれば、基本的には上記構成6と同様の作用効果が奏される。
構成12.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成9乃至11のいずれかにおいて、前記凹部に対して前記延出部が圧入されていることを特徴とする。
上記構成12によれば、基本的には上記構成7と同様の作用効果が奏される。
構成13.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成9乃至11のいずれかにおいて、前記凹部に対して前記延出部が螺合されていることを特徴とする。
上記構成13によれば、基本的には上記構成8と同様の作用効果が奏される。
構成14.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成1乃至13のいずれかにおいて、前記ガラスシールに金属成分が含まれることを特徴とする。
上記構成14によれば、ガラスシールに金属成分が含まれているため、ガラスシールの抵抗値を効果的に低減させることができる。従って、高周波電力を伝達する際における電力損失をさらに抑制することができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 中心電極や端子電極の構成を示す部分拡大断面図である。 (a),(b)は、穴部に対する接続部の挿入状態の別例を示す部分拡大断面図である。 (a),(b)は、中心電極本体部と接続部とを別体で設けた場合における中心電極の構成を示す部分拡大断面図である。 第2実施形態における、中心電極や端子電極の構成を示す部分拡大断面図である。 (a),(b)は、凹部に対する延出部の挿入状態の別例を示す部分拡大断面図である。 比較例に相当するサンプルの概略構成を示す部分拡大断面図である。
以下に、実施形態について図面を参照しつつ説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、所定の高周波電源(図示せず)から高周波電力が供給されることで高周波プラズマを発生させる高周波プラズマス点火プラグ(以下、「点火プラグ」と称す)1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、点火プラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側を点火プラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
点火プラグ1は、絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。また、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4には電極8が挿入、固定されている。電極8は、軸孔4の先端側に挿設された中心電極5と、軸孔4の後端側に挿設された端子電極6とを備えている。
中心電極5は、全体として棒状をなしており、ニッケル(Ni)を主成分とするNi合金により構成されている。また、中心電極5は、その先端が絶縁碍子2の先端から軸線CL1方向先端側へと突出した状態で軸孔4に挿通されている。加えて、端子電極6は、低炭素鋼等の金属により形成されており、自身の後端部が絶縁碍子2の後端から突出した状態で、軸孔4に挿入されている(尚、電極8の構成については、後に詳述する)。
加えて、中心電極5及び端子電極6は、軸孔4内において、金属粉末(例えば、銅や真鍮、鉄等の粉末)やガラス粉末等の混合物が焼結されてなるガラスシール7によって絶縁碍子2に固定されている。尚、ガラスシール7は、端子電極6により後端側から押圧された状態で焼成される。そのため、端子電極6の先端部は、ガラスシール7に対して圧接された状態となっている。
前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面には点火プラグ1を燃焼装置(例えば、内燃機関や燃料電池改質器等)の取付孔に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を前記燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。尚、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部26には、Niを主成分とする合金により形成され、略中間部分にて曲げ返された接地電極27が接合されている。接地電極27は、その先端側側面が電極8(中心電極5)の先端部と対向しており、電極8の先端部と接地電極27との間には、間隙28が形成されている。当該間隙28に対して高周波電力を供給することで、プラズマ放電を発生させることができるようになっている。
次いで、電極8(中心電極5及び端子電極6)等の構成について詳述する。
図2に示すように、中心電極5は、軸線CL1方向先端側に位置する中心電極本体部5Aと、軸線CL1方向後端側に位置し、中心電極本体部5Aと一体に形成された接続部5Bとを備えている。
中心電極本体部5Aは、自身の先端部が接地電極27との間で前記間隙28を形成するようにして絶縁碍子2の先端から突出しており、また、自身の後端側に設けられた径方向外側に膨出する鍔状部分により軸孔4の内周面に係止されている。
接続部5Bは、棒状をなし、中心電極本体部5Aの後端部の中央位置から軸線CL1に沿って後端側に延びている。また、接続部5Bは、中心電極本体部5A(特に、中心電極本体部5Aのうち最も大径となる部分)よりも小径とされており、その周囲に前記ガラスシール7が配設されている。
端子電極6は、自身の先端部に軸線CL1方向先端側に向けて開口する穴部6Aを備えている。そして、当該穴部6Aに対して、径方向に若干の隙間を設けた状態で前記接続部5Bが挿入されており、中心電極5(接続部5B)の少なくとも後端部と端子電極6とが直接接触するように構成されている。また、前記ガラスシール7は、接続部7Bの外周面、軸孔4の内周面、端子電極6の先端面、及び、中心電極本体部5Aの後端面の間に設けられている。
尚、図3(a)に示すように、前記穴部6Aに対して接続部5Bを圧入することで、接続部5Bのうち穴部6A内に配置された部位の外周面全域を端子電極6に接触させるように構成してもよい。また、図3(b)に示すように、穴部6Aに雌ねじを形成するとともに、接続部5Bの後端側外周に雄ねじを形成し、穴部6Aに対して接続部5Bを螺合することで、接続部5Bのうち穴部6A内に配置された部位の外周面を端子電極6に対してより確実に接触させることとしてもよい。
また、軸孔4内に位置する電極8(中心電極5及び端子電極6)の部位のうち、軸線CL1と直交する方向に沿って断面積が最小となる部位(本実施形態では、接続部5B)の最小断面積S1が0.20mm2以上とされている。
加えて、穴部6Aの開口における、軸線CL1と直交する方向に沿った接続部5Bの断面積をS2(mm2)とし、端子電極6のうち表面がガラスシール7に接触している部位のうち、外径が最大の部位を通り、かつ、軸線CL1と直交する方向に沿った断面において、端子電極6の外周面の外形線で囲まれた領域の断面積(本実施形態では、「端子電極6のうち表面がガラスシール7に接触している部位の軸線CL1と直交する方向に沿った最大断面積」となる)をS3(mm2)としたとき、S3−S2≧1.2を満たすように構成されている。すなわち、端子電極6をガラスシール7ひいては絶縁碍子2に対して強固に固定するためには、端子電極6のうち軸線CL1方向に沿ってガラスシール7に圧接される部位を十分に大きく確保する必要があるが、本実施形態では、軸線CL1に沿って前記部位を軸線CL1と直交する面に投影した際に、前記部位の投影面積(すなわち、S3−S2)が十分に大きなものとなるように構成されている。
さらに、本実施形態において、接続部5Bのうち外周面がガラスシール7に接触している部位は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、亜鉛(Zn)、或いは、アルミニウム(Al)、又は、これらの金属を主成分とする合金で覆われている。
尚、接続部5Bのうち外周面がガラスシール7に接触している部位を、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金により形成することとしてもよい。この場合には、図4(a)に示すように、中心電極本体部35AとCu等の金属からなる接続部35Bとを別体で設け、溶接により中心電極本体部35Aに接続部35Bを接合することで中心電極35を形成することとしてもよい。また、図4(b)に示すように、中心電極本体部45Aの後端部に設けられた挿入穴45Cに接続部45Bを圧入することにより、接続部45Bが中心電極本体部45Aに接合されてなる中心電極45を形成することとしてもよい。尚、挿入穴45Cに雌ねじを形成するとともに、接続部45Bの先端側に雄ねじを形成し、挿入穴45Cに接続部45Bの雄ねじを螺合することで、接続部45Bを中心電極本体部45Aに接合することとしてもよい。
以上詳述したように、本実施形態によれば、ガラスシール7を介することなく、中心電極5と端子電極6とが直接接触されているため、供給された高周波電力を伝達する際における電力の損失を効果的に抑制することができる。その結果、一層大きな電力をもってプラズマ放電を発生させることができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
また、中心電極5と端子電極6とが、ガラスシール7により絶縁碍子2に固定されているため、両電極5,6を絶縁碍子2に対して強固に固定することができる。そのため、燃焼装置の動作等に伴う振動が加わった場合であっても、端子電極6の緩み等をより確実に抑制することができる。その結果、中心電極5と端子電極6とを長期間に亘ってより確実に接触させることができ、着火性の向上効果を長期間に亘って維持することができる。また、耐振動性の向上が図られることで、端子電極6と絶縁碍子2との間において優れた気密性を実現することができる。
さらに、電極8(中心電極5及び端子電極6)の最小断面積S1が0.20mm2以上と十分に大きくされているため、高周波電力を伝達する際における電力の損失を一層抑制することができる。その結果、着火性を一層向上させることができる。
加えて、中心電極5の接続部5Bが端子電極6の穴部6Aに挿入されているため、両電極5,6を一層確実に接触させることができ、電力の損失抑制を一層図ることができる。また、穴部6Aに接続部5Bを圧入させたり、螺合したりすることで、端子電極6に対する中心電極5(接続部5B)の接触面積をより確実に増大させることができ、両電極5,6間における接触抵抗を低減させることができる。その結果、電力の損失を一層抑制することができ、より優れた着火性を実現することができる。
併せて、接続部5Bのうち外周面がガラスシール7に接触している部位は、CuやAg等の導電性に優れる金属で覆われている。従って、接続部5Bの表面を伝わった高周波電力の導電経路において、当該経路の抵抗値をより低減させることができ、電力の損失を一層抑制することができる。その結果、着火性の更なる向上を図ることができる。
また、端子電極6のうち軸線CL1方向に沿ってガラスシール7に接触(圧接)している部位を、軸線CL1と直交する面に投影した際の投影面積(S3−S2)が十分に大きなものとなるように構成されている。従って、ガラスシール7ひいては絶縁碍子2に対して端子電極6をより確実に固定することができ、耐振動性の更なる向上を図ることができる。その結果、中心電極5と端子電極6とを長期間に亘って安定的に接触させることができ、着火性の向上効果をさらに長期間に亘って維持することができる。また、端子電極6と絶縁碍子2との間の気密性をより一層向上させることができる。
さらに、ガラスシール7には、金属成分が含まれているため、ガラスシール7の抵抗値を低減させることができる。従って、高周波電力を伝達する際における電力損失をさらに抑制することができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。本第2実施形態では、中心電極と端子電極との接続態様が特に相違する。すなわち、図5に示すように、端子電極56は、軸線CL1方向後端側に位置する端子電極本体部56Aと、端子電極本体部56Aの先端部から軸線CL1に沿って先端側に延びる延出部56Bとを備えている。また、中心電極55の後端部には、軸線CL1方向後端側に向けて開口する凹部55Aが設けられており、当該凹部55Aに対して延出部56Bが挿入されている。そして、延出部56Bは、端子電極本体部56Aよりも小径に形成されており、ガラスシール57は、延出部56Bの外周面、軸孔4の内周面、端子電極本体部56Aの先端面、及び、中心電極55の後端面の間に設けられている。
尚、図6(a)に示すように、前記凹部55Aに対して延出部56Bを圧入することで、延出部56Bのうち凹部55A内に配置された部位の外周面全域を中心電極55に対して接触させることとしてもよい。また、図6(b)に示すように、凹部55Aに雌ねじを形成するとともに、延出部56Bの先端側外周に雄ねじを形成し、凹部55Aに対して延出部56Bを螺合することで、延出部56Bのうち凹部55A内に配置された部位の外周面を中心電極55に対してより確実に接触させることとしてもよい。
また、延出部56Bのうち外周面がガラスシール57に接触する部位は、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金で覆われている。尚、延出部56Bのうち外周面がガラスシール57に接触している部位を、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金により形成することとしてもよい。
以上、本第2実施形態によれば、基本的には上記第1実施形態と同様の作用効果が奏されることとなる。
加えて、端子電極56の延出部56Bの外周にガラスシール57が配設されるため、絶縁碍子2に対して端子電極56をより強固に固定することができる。その結果、気密性や耐振動性を一層向上させることができる。
次に、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、図7に示すように、中心電極と端子電極との間にガラスシールを設け、ガラスシールを介して両者を電気的に接続したスパークプラグのサンプルA(比較例に相当する)と、中心電極と端子電極とを直接接触させるとともに、軸孔内に位置する中心電極及び端子電極のうち、軸線と直交する方向に沿って断面積が最小となる部位の最小断面積S1を種々変更したスパークプラグのサンプルB,C,D,E(それぞれ実施例に相当する)とを作製し、各サンプルについて着火性評価試験を行った。着火性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、排気量2000ccの4気筒DOHCエンジンにサンプルを組付けた上で、空燃比(A/F)を20として、サンプルに対して発振周波数13MHz、出力300Wの高周波電力を1000回供給し、1000回中に発生した失火の回数(失火回数)を計測した。ここで、失火回数が0回となったサンプルは、着火性に極めて優れるとして「◎」の評価を下し、失火回数が1〜4回となったサンプルは、着火性に優れるとして「○」の評価を下すこととした。一方で、失火回数が5回以上となったサンプルは、着火性に劣るとして「×」の評価を下すこととした。表1に、当該試験の試験結果を示す。尚、実施例に相当するサンプルにおいて、断面積S1は、中心電極の接続部の外径を調節することで変更した(表1には、接続部の外径を併せて示す)。
Figure 2012070288
表1に示すように、中心電極と端子電極とをガラスシールを介して電気的に接続したサンプルAは、失火が発生しやすく、着火性に劣ることが明らかとなった。これは、ガラスシールに存在によって電力の損失が生じてしまい、ひいては中心電極と接地電極との間の間隙に投入される電力が不十分となってしまったことによると考えられる。
これに対して、中心電極と端子電極とを直接接触させたサンプルB〜Eは、優れた着火性を有することが分かった。これは、両電極を直接接触させたことで、電力の損失を極力抑制することができ、ひいては間隙に対して十分に大きな電力が投入されたためであると考えられる。
また特に、最小断面積S1を0.20mm2以上としたサンプルB〜Dは、一層優れた着火性を実現できることが確認された。これは、断面積を十分に確保したことで、電力の導電経路(端子電極の後端から中心電極の先端まで)の抵抗値が十分に小さくなり、電力の損失がより少なくなったことに起因すると考えられる。
以上の試験結果より、高周波電力を投入することで、プラズマ放電を発生させる高周波プラズマ点火プラグにおいては、着火性の向上を図るべく、中心電極及び端子電極を直接接触させることが好ましいといえる。また、着火性を一層向上させるためには、軸孔内に位置する電極の最小断面積S1を0.20mm2以上とすることがより好ましいといえる。
次いで、端子電極の穴部に対して径方向に若干の隙間をあけた状態で、中心電極の接続部を挿入することにより、中心電極と端子電極とを接触させたスパークプラグのサンプルFと、穴部に対して接続部を圧入することにより、両電極を接触させたスパークプラグのサンプルGと、穴部に対して接続部を螺合することにより、両電極を接触させたスパークプラグのサンプルHとを作製し、各サンプルについて、空燃比(A/F)を21とした上で(つまり、より失火が生じやすい条件とした上で)、上述の着火性評価試験を行った。表2に、当該試験の試験結果を示す。尚、各サンプルともに、接続部の外径を1.0mm(最小断面積S1を約0.79mm2)とした。
Figure 2012070288
表2に示すように、穴部に対して接続部を圧入したサンプルGや、穴部に対して接続部を螺合したサンプルHは、燃料が薄く、失火がより発生しやすい条件においても、非常に優れた着火性を実現できることが分かった。これは、端子電極に対する接続部の接触面積が増大したことで、両電極間における接触抵抗が低減し、ひいては電力の損失がより一層抑制されたためであると考えられる。
上記試験の結果より、着火性の一層の向上を図るべく、中心電極と端子電極とを接合するにあたっては、圧入や螺合により両電極を接合することが好ましいといえる。
次に、前記断面積S3(mm2)を一定とした上で、穴部の開口における、軸線と直交する方向に沿った接続部の断面積S2(mm2)を変更することで、「S3−S2」を種々変更したスパークプラグのサンプルI,J,K,Lを作製し、各サンプルについて耐振動性評価試験を行った。耐振動性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルを所定の試験装置に取付けた上で、JIS B8031に規定される耐衝撃性試験に準じて、衝程22mmの衝撃を毎分400回の割合で10分間サンプルに加えた。その後、各サンプルの端子電極に緩みが生じているか否かを確認した。ここで、端子電極の緩みが確認されなかったサンプルは、耐振動性に優れるとして「○」の評価を下すこととし、一方で、端子電極に緩みが発生したサンプルは、耐振動性にやや劣るとして「△」の評価を下すこととした。表3に、当該試験の試験結果を示す。尚、断面積S2は、接続部の外径を調節することで変更した(表3には、接続部の外径を併せて示す)。また、軸孔のうち、端子電極の先端部やガラスシールが配設される部位の内径を3.9mmとした。
Figure 2012070288
表3に示すように、S3−S2を1.2mm2以上としたサンプルI,J,Kは、端子電極に緩みが生じることなく、耐振動性に優れることが明らかとなった。これは、端子電極のうち軸線方向に沿ってガラスシールに圧接される部位の面積が十分に大きく確保され、ガラスシールひいては絶縁碍子に対する端子電極の接合強度が向上したことによると考えられる。
上記試験の結果より、耐振動性や気密性を効果的に向上させるという観点から、S3−S2≧1.2mm2を満たすように構成することが好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)ガラスシール7を構成する金属粉末は特に限定されるものではないが、ガラスシール7を構成する金属粉末にCuやAgなどの導電性に優れる金属を含有させてもよい。この場合には、電力の損失を一層抑制することができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
(b)上記実施形態では特に記載していないが、端子電極6,56の先端側外周面(ガラスシール7に接触する面)に雄ねじやローレットを設けることとしてもよい。この場合には、端子電極6,57をガラスシール7,57(ひいては絶縁碍子2)に対してより強固に固定することができ、耐振動性ひいては気密性の更なる向上を図ることができる。
(c)上記実施形態において、中心電極5はNiを主成分とする合金により形成されているが、中心電極5の内部に、熱伝導性に優れる銅や銅合金からなる内層を設けることとしてもよい。この場合には、中心電極5の熱引きが向上し、耐消耗性の向上を図ることができる。また、耐消耗性の向上を図るべく、中心電極5や接地電極27のうち間隙28を形成する部位に、白金やイリジウム等の貴金属、又は、貴金属を主成分とする合金からなる貴金属チップを設けることとしてもよい。
(d)上記実施形態では、主体金具3の先端部26に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。
(e)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
1…高周波プラズマ点火プラグ(点火プラグ)
2…絶縁碍子(絶縁体)
4…軸孔
5,55…中心電極
5A…中心電極本体部
5B…接続部
6,56…端子電極
6A…穴部
7…ガラスシール
8…電極
55A…凹部
56A…端子電極本体部
56B…延出部
CL1…軸線
本発明は、高周波電力が供給されることにより、プラズマ放電を発生させる高周波プラズマ点火プラグに関する。
内燃機関等の燃焼装置に使用される点火プラグは、例えば、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、軸孔の先端側に設けられる中心電極と、軸孔の後端側に設けられ、導電性のガラスシールを介して中心電極と電気的に接続される端子電極と、絶縁体の外側に組付けられる筒状の主体金具と、主体金具の先端部に接合された接地電極とを備えている。そして、中心電極に高電圧を印加することにより、中心電極と接地電極との間に形成された間隙において火花放電を生じさせ、その結果、燃料ガスに対する着火がなされるようになっている。
また、着火性の更なる向上を図るべく、高電圧に代えて、高周波電力を前記間隙に投入することで、プラズマ放電を生じさせる点火プラグ(高周波プラズマ点火プラグ)が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特開昭51−77719号公報
ところで近年では、排ガス規制への対応や燃費向上の観点から、リーンバーンエンジンや直噴エンジン等の開発が積極的に行われている。このような燃焼装置においては、従来よりも優れた着火性が要求されており、上述した着火性に優れる高周波プラズマ点火プラグにおいても、着火性の更なる向上が求められている。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、着火性の一層の向上を図ることができる高周波プラズマ点火プラグを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔内に挿設された電極とを備え、
所定の高周波電源により発生された高周波電力が前記電極に供給されることでプラズマ放電を発生させる高周波プラズマ点火プラグであって、
前記電極は、
前記軸孔の先端側に挿設された中心電極と、
前記軸孔の後端側に挿設された端子電極とを備え、
前記軸孔内において、前記端子電極及び前記中心電極は、ガラス成分を含んでなるガラスシールによって前記絶縁体に固定されており、
前記中心電極及び前記端子電極が直接接触しており、
前記中心電極は、
先端側に位置する中心電極本体部と、
前記中心電極本体部から前記軸線に沿って後端側に延び、前記中心電極本体部よりも小径の接続部とを備え、
前記端子電極は、先端側に開口する穴部を備え、
前記穴部に対して前記接続部が挿入されているとともに、
前記ガラスシールが、少なくとも前記接続部の外周面、前記軸孔の内周面、前記端子電極の先端面、及び、前記中心電極本体部の後端面の間に設けられることを特徴とする。
上記構成1によれば、ガラスシール等を介することなく、中心電極と端子電極とが直接接触されているため、供給された高周波電力を伝達する際における電力の損失を効果的に抑制することができる。その結果、一層大きな電力をもってプラズマ放電を発生させることができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
また、上記構成1によれば、中心電極と端子電極とが、ガラスシールにより絶縁体に固定されているため、両電極を絶縁体に対して強固に固定することができる。そのため、振動等に伴う絶縁体からの端子電極の緩み等をより確実に抑制することができる。その結果、中心電極と端子電極とを長期間に亘ってより確実に接触させることができ、上述の着火性の向上効果を長期間に亘って維持することができる。また、耐振動性の向上が図られることで、端子電極と絶縁体との間において優れた気密性を実現することができる。
また、上記構成1によれば、中心電極と端子電極とを直接接触させつつ、ガラスシールにより両電極を絶縁体に固定する構成をより容易に実現することができる。また、中心電極の接続部が端子電極の穴部に挿入されているため、両電極を一層確実に接触させることができ、電力の損失抑制を一層図ることができる。
構成.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成において、前記穴部の開口における、前記軸線と直交する方向に沿った前記接続部の断面積をS2(mm2)とし、
前記端子電極のうち表面が前記ガラスシールに接触している部位のうち、外径が最大の部位を通り、かつ、前記軸線と直交する方向に沿った断面において、前記端子電極の外周面の外形線で囲まれた領域の断面積をS3(mm2)としたとき、
S3−S2≧1.2
を満たすことを特徴とする。
上記構成によれば、端子電極のうち軸線方向に沿ってガラスシールに接触(圧接)している部位(端子電極をガラスシールひいては絶縁体に固定するにあたって、特に重要となる部位)を、軸線と直交する面に投影した際の投影面積(S3−S2)が十分に大きなものとなるように構成されている。従って、ガラスシールひいては絶縁体に対して端子電極をより確実に固定することができ、耐振動性の更なる向上を図ることができる。その結果、中心電極と端子電極とを長期間に亘って安定的に接触させることができ、着火性の向上効果をさらに長期間に亘って維持することができる。また、端子電極と絶縁体との間の気密性をより一層向上させることができる。
構成.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成又はにおいて、前記接続部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、亜鉛(Zn)、或いは、アルミニウム(Al)、又は、これらの金属を主成分とする合金により形成されることを特徴とする。
上記構成によれば、接続部のうち外周面がガラスシールに接触している部位(つまり、高周波電力を伝達するにあたって、電力損失の発生が特に懸念される部位)は、CuやAg等の導電性に優れる金属により形成されている。従って、高周波電力を伝達する際における電力損失をより一層抑制することができ、着火性をより一層向上させることができる。
構成.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成乃至のいずれかにおいて、前記接続部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金で覆われることを特徴とする。
高周波は、主として導電性物質の表面を伝わって流れる性質(表皮効果)を有するところ、上記構成によれば、接続部のうち外周面がガラスシールに接触している部位は、CuやAg等の導電性に優れる金属で覆われている。従って、接続部の表面を伝わった高周波電力の導電経路において、当該経路の抵抗値をより低減させることができ、電力の損失を一層抑制することができる。その結果、着火性の更なる向上を図ることができる。
構成.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成乃至のいずれかにおいて、前記穴部に対して前記接続部が圧入されていることを特徴とする。
上記構成によれば、端子電極に対する中心電極(接続部)の接触面積をより確実に増大させることができ、両電極間における接触抵抗を低減させることができる。その結果、電力の損失を一層抑制することができ、より優れた着火性を実現することができる。
構成.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成乃至のいずれかにおいて、前記穴部に対して前記接続部が螺合されていることを特徴とする。
上記構成によれば、上記構成と同様に、端子電極に対する中心電極(接続部)の接触面積をより確実に増大させることができ、両電極間における接触抵抗を低減させることができる。その結果、着火性をより一層向上させることができる。
構成.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔内に挿設された電極とを備え、
所定の高周波電源により発生された高周波電力が前記電極に供給されることでプラズマ放電を発生させる高周波プラズマ点火プラグであって、
前記電極は、
前記軸孔の先端側に挿設された中心電極と、
前記軸孔の後端側に挿設された端子電極とを備え、
前記軸孔内において、前記端子電極及び前記中心電極は、ガラス成分を含んでなるガラスシールによって前記絶縁体に固定されており、
前記中心電極及び前記端子電極が直接接触しており、
前記端子電極は、
後端側に位置する端子電極本体部と、
前記端子電極本体部から前記軸線に沿って先端側に延び、前記端子電極本体部よりも小径の延出部とを備え、
前記中心電極は、後端側に開口する凹部を備え、
前記凹部に対して前記延出部が挿入されているとともに、
前記ガラスシールが、少なくとも前記延出部の外周面、前記軸孔の内周面、前記端子電極本体部の先端面、及び、前記中心電極の後端面の間に設けられることを特徴とする。
上記構成によれば、基本的には上記構成と同様の作用効果が奏されることとなる。
加えて、上記構成によれば、端子電極の延出部の外周にガラスシールが配設されているため、絶縁体に対して端子電極を一層強固に固定することができる。その結果、耐振動性ひいては気密性の更なる向上を図ることができる。
構成.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成において、前記延出部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金により形成されることを特徴とする。
上記構成によれば、基本的には上記構成と同様の作用効果が奏される。
構成.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成又はにおいて、前記延出部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金で覆われることを特徴とする。
上記構成によれば、基本的には上記構成と同様の作用効果が奏される。
構成10.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成乃至のいずれかにおいて、前記凹部に対して前記延出部が圧入されていることを特徴とする。
上記構成10によれば、基本的には上記構成と同様の作用効果が奏される。
構成11.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成乃至のいずれかにおいて、前記凹部に対して前記延出部が螺合されていることを特徴とする。
上記構成11によれば、基本的には上記構成と同様の作用効果が奏される。
構成12.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成1乃至11のいずれかにおいて、前記軸孔内に位置する前記電極の部位のうち、前記軸線と直交する方向に沿った断面積が最小となる部位の最小断面積S1を0.20mm 2 以上としたことを特徴とする。
上記構成12によれば、電極の最小断面積S1が0.20mm 2 以上と十分に大きくされているため、電力の伝達経路の抵抗値を十分に小さなものとすることができる。その結果、電力の損失を一層抑制することができ、着火性を一層向上させることができる。
構成13.本構成の高周波プラズマ点火プラグは、上記構成1乃至12のいずれかにおいて、前記ガラスシールに金属成分が含まれることを特徴とする。
上記構成13によれば、ガラスシールに金属成分が含まれているため、ガラスシールの抵抗値を効果的に低減させることができる。従って、高周波電力を伝達する際における電力損失をさらに抑制することができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 中心電極や端子電極の構成を示す部分拡大断面図である。 (a),(b)は、穴部に対する接続部の挿入状態の別例を示す部分拡大断面図である。 (a),(b)は、中心電極本体部と接続部とを別体で設けた場合における中心電極の構成を示す部分拡大断面図である。 第2実施形態における、中心電極や端子電極の構成を示す部分拡大断面図である。 (a),(b)は、凹部に対する延出部の挿入状態の別例を示す部分拡大断面図である。 比較例に相当するサンプルの概略構成を示す部分拡大断面図である。
以下に、実施形態について図面を参照しつつ説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、所定の高周波電源(図示せず)から高周波電力が供給されることで高周波プラズマを発生させる高周波プラズマス点火プラグ(以下、「点火プラグ」と称す)1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、点火プラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側を点火プラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
点火プラグ1は、絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。また、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4には電極8が挿入、固定されている。電極8は、軸孔4の先端側に挿設された中心電極5と、軸孔4の後端側に挿設された端子電極6とを備えている。
中心電極5は、全体として棒状をなしており、ニッケル(Ni)を主成分とするNi合金により構成されている。また、中心電極5は、その先端が絶縁碍子2の先端から軸線CL1方向先端側へと突出した状態で軸孔4に挿通されている。加えて、端子電極6は、低炭素鋼等の金属により形成されており、自身の後端部が絶縁碍子2の後端から突出した状態で、軸孔4に挿入されている(尚、電極8の構成については、後に詳述する)。
加えて、中心電極5及び端子電極6は、軸孔4内において、金属粉末(例えば、銅や真鍮、鉄等の粉末)やガラス粉末等の混合物が焼結されてなるガラスシール7によって絶縁碍子2に固定されている。尚、ガラスシール7は、端子電極6により後端側から押圧された状態で焼成される。そのため、端子電極6の先端部は、ガラスシール7に対して圧接された状態となっている。
前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面には点火プラグ1を燃焼装置(例えば、内燃機関や燃料電池改質器等)の取付孔に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を前記燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。尚、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部26には、Niを主成分とする合金により形成され、略中間部分にて曲げ返された接地電極27が接合されている。接地電極27は、その先端側側面が電極8(中心電極5)の先端部と対向しており、電極8の先端部と接地電極27との間には、間隙28が形成されている。当該間隙28に対して高周波電力を供給することで、プラズマ放電を発生させることができるようになっている。
次いで、電極8(中心電極5及び端子電極6)等の構成について詳述する。
図2に示すように、中心電極5は、軸線CL1方向先端側に位置する中心電極本体部5Aと、軸線CL1方向後端側に位置し、中心電極本体部5Aと一体に形成された接続部5Bとを備えている。
中心電極本体部5Aは、自身の先端部が接地電極27との間で前記間隙28を形成するようにして絶縁碍子2の先端から突出しており、また、自身の後端側に設けられた径方向外側に膨出する鍔状部分により軸孔4の内周面に係止されている。
接続部5Bは、棒状をなし、中心電極本体部5Aの後端部の中央位置から軸線CL1に沿って後端側に延びている。また、接続部5Bは、中心電極本体部5A(特に、中心電極本体部5Aのうち最も大径となる部分)よりも小径とされており、その周囲に前記ガラスシール7が配設されている。
端子電極6は、自身の先端部に軸線CL1方向先端側に向けて開口する穴部6Aを備えている。そして、当該穴部6Aに対して、径方向に若干の隙間を設けた状態で前記接続部5Bが挿入されており、中心電極5(接続部5B)の少なくとも後端部と端子電極6とが直接接触するように構成されている。また、前記ガラスシール7は、接続部7Bの外周面、軸孔4の内周面、端子電極6の先端面、及び、中心電極本体部5Aの後端面の間に設けられている。
尚、図3(a)に示すように、前記穴部6Aに対して接続部5Bを圧入することで、接続部5Bのうち穴部6A内に配置された部位の外周面全域を端子電極6に接触させるように構成してもよい。また、図3(b)に示すように、穴部6Aに雌ねじを形成するとともに、接続部5Bの後端側外周に雄ねじを形成し、穴部6Aに対して接続部5Bを螺合することで、接続部5Bのうち穴部6A内に配置された部位の外周面を端子電極6に対してより確実に接触させることとしてもよい。
また、軸孔4内に位置する電極8(中心電極5及び端子電極6)の部位のうち、軸線CL1と直交する方向に沿って断面積が最小となる部位(本実施形態では、接続部5B)の最小断面積S1が0.20mm2以上とされている。
加えて、穴部6Aの開口における、軸線CL1と直交する方向に沿った接続部5Bの断面積をS2(mm2)とし、端子電極6のうち表面がガラスシール7に接触している部位のうち、外径が最大の部位を通り、かつ、軸線CL1と直交する方向に沿った断面において、端子電極6の外周面の外形線で囲まれた領域の断面積(本実施形態では、「端子電極6のうち表面がガラスシール7に接触している部位の軸線CL1と直交する方向に沿った最大断面積」となる)をS3(mm2)としたとき、S3−S2≧1.2を満たすように構成されている。すなわち、端子電極6をガラスシール7ひいては絶縁碍子2に対して強固に固定するためには、端子電極6のうち軸線CL1方向に沿ってガラスシール7に圧接される部位を十分に大きく確保する必要があるが、本実施形態では、軸線CL1に沿って前記部位を軸線CL1と直交する面に投影した際に、前記部位の投影面積(すなわち、S3−S2)が十分に大きなものとなるように構成されている。
さらに、本実施形態において、接続部5Bのうち外周面がガラスシール7に接触している部位は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、亜鉛(Zn)、或いは、アルミニウム(Al)、又は、これらの金属を主成分とする合金で覆われている。
尚、接続部5Bのうち外周面がガラスシール7に接触している部位を、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金により形成することとしてもよい。この場合には、図4(a)に示すように、中心電極本体部35AとCu等の金属からなる接続部35Bとを別体で設け、溶接により中心電極本体部35Aに接続部35Bを接合することで中心電極35を形成することとしてもよい。また、図4(b)に示すように、中心電極本体部45Aの後端部に設けられた挿入穴45Cに接続部45Bを圧入することにより、接続部45Bが中心電極本体部45Aに接合されてなる中心電極45を形成することとしてもよい。尚、挿入穴45Cに雌ねじを形成するとともに、接続部45Bの先端側に雄ねじを形成し、挿入穴45Cに接続部45Bの雄ねじを螺合することで、接続部45Bを中心電極本体部45Aに接合することとしてもよい。
以上詳述したように、本実施形態によれば、ガラスシール7を介することなく、中心電極5と端子電極6とが直接接触されているため、供給された高周波電力を伝達する際における電力の損失を効果的に抑制することができる。その結果、一層大きな電力をもってプラズマ放電を発生させることができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
また、中心電極5と端子電極6とが、ガラスシール7により絶縁碍子2に固定されているため、両電極5,6を絶縁碍子2に対して強固に固定することができる。そのため、燃焼装置の動作等に伴う振動が加わった場合であっても、端子電極6の緩み等をより確実に抑制することができる。その結果、中心電極5と端子電極6とを長期間に亘ってより確実に接触させることができ、着火性の向上効果を長期間に亘って維持することができる。また、耐振動性の向上が図られることで、端子電極6と絶縁碍子2との間において優れた気密性を実現することができる。
さらに、電極8(中心電極5及び端子電極6)の最小断面積S1が0.20mm2以上と十分に大きくされているため、高周波電力を伝達する際における電力の損失を一層抑制することができる。その結果、着火性を一層向上させることができる。
加えて、中心電極5の接続部5Bが端子電極6の穴部6Aに挿入されているため、両電極5,6を一層確実に接触させることができ、電力の損失抑制を一層図ることができる。また、穴部6Aに接続部5Bを圧入させたり、螺合したりすることで、端子電極6に対する中心電極5(接続部5B)の接触面積をより確実に増大させることができ、両電極5,6間における接触抵抗を低減させることができる。その結果、電力の損失を一層抑制することができ、より優れた着火性を実現することができる。
併せて、接続部5Bのうち外周面がガラスシール7に接触している部位は、CuやAg等の導電性に優れる金属で覆われている。従って、接続部5Bの表面を伝わった高周波電力の導電経路において、当該経路の抵抗値をより低減させることができ、電力の損失を一層抑制することができる。その結果、着火性の更なる向上を図ることができる。
また、端子電極6のうち軸線CL1方向に沿ってガラスシール7に接触(圧接)している部位を、軸線CL1と直交する面に投影した際の投影面積(S3−S2)が十分に大きなものとなるように構成されている。従って、ガラスシール7ひいては絶縁碍子2に対して端子電極6をより確実に固定することができ、耐振動性の更なる向上を図ることができる。その結果、中心電極5と端子電極6とを長期間に亘って安定的に接触させることができ、着火性の向上効果をさらに長期間に亘って維持することができる。また、端子電極6と絶縁碍子2との間の気密性をより一層向上させることができる。
さらに、ガラスシール7には、金属成分が含まれているため、ガラスシール7の抵抗値を低減させることができる。従って、高周波電力を伝達する際における電力損失をさらに抑制することができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。本第2実施形態では、中心電極と端子電極との接続態様が特に相違する。すなわち、図5に示すように、端子電極56は、軸線CL1方向後端側に位置する端子電極本体部56Aと、端子電極本体部56Aの先端部から軸線CL1に沿って先端側に延びる延出部56Bとを備えている。また、中心電極55の後端部には、軸線CL1方向後端側に向けて開口する凹部55Aが設けられており、当該凹部55Aに対して延出部56Bが挿入されている。そして、延出部56Bは、端子電極本体部56Aよりも小径に形成されており、ガラスシール57は、延出部56Bの外周面、軸孔4の内周面、端子電極本体部56Aの先端面、及び、中心電極55の後端面の間に設けられている。
尚、図6(a)に示すように、前記凹部55Aに対して延出部56Bを圧入することで、延出部56Bのうち凹部55A内に配置された部位の外周面全域を中心電極55に対して接触させることとしてもよい。また、図6(b)に示すように、凹部55Aに雌ねじを形成するとともに、延出部56Bの先端側外周に雄ねじを形成し、凹部55Aに対して延出部56Bを螺合することで、延出部56Bのうち凹部55A内に配置された部位の外周面を中心電極55に対してより確実に接触させることとしてもよい。
また、延出部56Bのうち外周面がガラスシール57に接触する部位は、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金で覆われている。尚、延出部56Bのうち外周面がガラスシール57に接触している部位を、Cu、Ag、Au、Zn、或いは、Al、又は、これらの金属を主成分とする合金により形成することとしてもよい。
以上、本第2実施形態によれば、基本的には上記第1実施形態と同様の作用効果が奏されることとなる。
加えて、端子電極56の延出部56Bの外周にガラスシール57が配設されるため、絶縁碍子2に対して端子電極56をより強固に固定することができる。その結果、気密性や耐振動性を一層向上させることができる。
次に、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、図7に示すように、中心電極と端子電極との間にガラスシールを設け、ガラスシールを介して両者を電気的に接続したスパークプラグのサンプルA(比較例に相当する)と、中心電極と端子電極とを直接接触させるとともに、軸孔内に位置する中心電極及び端子電極のうち、軸線と直交する方向に沿って断面積が最小となる部位の最小断面積S1を種々変更したスパークプラグのサンプルB,C,D,E(それぞれ実施例に相当する)とを作製し、各サンプルについて着火性評価試験を行った。着火性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、排気量2000ccの4気筒DOHCエンジンにサンプルを組付けた上で、空燃比(A/F)を20として、サンプルに対して発振周波数13MHz、出力300Wの高周波電力を1000回供給し、1000回中に発生した失火の回数(失火回数)を計測した。ここで、失火回数が0回となったサンプルは、着火性に極めて優れるとして「◎」の評価を下し、失火回数が1〜4回となったサンプルは、着火性に優れるとして「○」の評価を下すこととした。一方で、失火回数が5回以上となったサンプルは、着火性に劣るとして「×」の評価を下すこととした。表1に、当該試験の試験結果を示す。尚、実施例に相当するサンプルにおいて、断面積S1は、中心電極の接続部の外径を調節することで変更した(表1には、接続部の外径を併せて示す)。
Figure 2012070288
表1に示すように、中心電極と端子電極とをガラスシールを介して電気的に接続したサンプルAは、失火が発生しやすく、着火性に劣ることが明らかとなった。これは、ガラスシールに存在によって電力の損失が生じてしまい、ひいては中心電極と接地電極との間の間隙に投入される電力が不十分となってしまったことによると考えられる。
これに対して、中心電極と端子電極とを直接接触させたサンプルB〜Eは、優れた着火性を有することが分かった。これは、両電極を直接接触させたことで、電力の損失を極力抑制することができ、ひいては間隙に対して十分に大きな電力が投入されたためであると考えられる。
また特に、最小断面積S1を0.20mm2以上としたサンプルB〜Dは、一層優れた着火性を実現できることが確認された。これは、断面積を十分に確保したことで、電力の導電経路(端子電極の後端から中心電極の先端まで)の抵抗値が十分に小さくなり、電力の損失がより少なくなったことに起因すると考えられる。
以上の試験結果より、高周波電力を投入することで、プラズマ放電を発生させる高周波プラズマ点火プラグにおいては、着火性の向上を図るべく、中心電極及び端子電極を直接接触させることが好ましいといえる。また、着火性を一層向上させるためには、軸孔内に位置する電極の最小断面積S1を0.20mm2以上とすることがより好ましいといえる。
次いで、端子電極の穴部に対して径方向に若干の隙間をあけた状態で、中心電極の接続部を挿入することにより、中心電極と端子電極とを接触させたスパークプラグのサンプルFと、穴部に対して接続部を圧入することにより、両電極を接触させたスパークプラグのサンプルGと、穴部に対して接続部を螺合することにより、両電極を接触させたスパークプラグのサンプルHとを作製し、各サンプルについて、空燃比(A/F)を21とした上で(つまり、より失火が生じやすい条件とした上で)、上述の着火性評価試験を行った。表2に、当該試験の試験結果を示す。尚、各サンプルともに、接続部の外径を1.0mm(最小断面積S1を約0.79mm2)とした。
Figure 2012070288
表2に示すように、穴部に対して接続部を圧入したサンプルGや、穴部に対して接続部を螺合したサンプルHは、燃料が薄く、失火がより発生しやすい条件においても、非常に優れた着火性を実現できることが分かった。これは、端子電極に対する接続部の接触面積が増大したことで、両電極間における接触抵抗が低減し、ひいては電力の損失がより一層抑制されたためであると考えられる。
上記試験の結果より、着火性の一層の向上を図るべく、中心電極と端子電極とを接合するにあたっては、圧入や螺合により両電極を接合することが好ましいといえる。
次に、前記断面積S3(mm2)を一定とした上で、穴部の開口における、軸線と直交する方向に沿った接続部の断面積S2(mm2)を変更することで、「S3−S2」を種々変更したスパークプラグのサンプルI,J,K,Lを作製し、各サンプルについて耐振動性評価試験を行った。耐振動性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルを所定の試験装置に取付けた上で、JIS B8031に規定される耐衝撃性試験に準じて、衝程22mmの衝撃を毎分400回の割合で10分間サンプルに加えた。その後、各サンプルの端子電極に緩みが生じているか否かを確認した。ここで、端子電極の緩みが確認されなかったサンプルは、耐振動性に優れるとして「○」の評価を下すこととし、一方で、端子電極に緩みが発生したサンプルは、耐振動性にやや劣るとして「△」の評価を下すこととした。表3に、当該試験の試験結果を示す。尚、断面積S2は、接続部の外径を調節することで変更した(表3には、接続部の外径を併せて示す)。また、軸孔のうち、端子電極の先端部やガラスシールが配設される部位の内径を3.9mmとした。
Figure 2012070288
表3に示すように、S3−S2を1.2mm2以上としたサンプルI,J,Kは、端子電極に緩みが生じることなく、耐振動性に優れることが明らかとなった。これは、端子電極のうち軸線方向に沿ってガラスシールに圧接される部位の面積が十分に大きく確保され、ガラスシールひいては絶縁碍子に対する端子電極の接合強度が向上したことによると考えられる。
上記試験の結果より、耐振動性や気密性を効果的に向上させるという観点から、S3−S2≧1.2mm2を満たすように構成することが好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)ガラスシール7を構成する金属粉末は特に限定されるものではないが、ガラスシール7を構成する金属粉末にCuやAgなどの導電性に優れる金属を含有させてもよい。この場合には、電力の損失を一層抑制することができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
(b)上記実施形態では特に記載していないが、端子電極6,56の先端側外周面(ガラスシール7に接触する面)に雄ねじやローレットを設けることとしてもよい。この場合には、端子電極6,57をガラスシール7,57(ひいては絶縁碍子2)に対してより強固に固定することができ、耐振動性ひいては気密性の更なる向上を図ることができる。
(c)上記実施形態において、中心電極5はNiを主成分とする合金により形成されているが、中心電極5の内部に、熱伝導性に優れる銅や銅合金からなる内層を設けることとしてもよい。この場合には、中心電極5の熱引きが向上し、耐消耗性の向上を図ることができる。また、耐消耗性の向上を図るべく、中心電極5や接地電極27のうち間隙28を形成する部位に、白金やイリジウム等の貴金属、又は、貴金属を主成分とする合金からなる貴金属チップを設けることとしてもよい。
(d)上記実施形態では、主体金具3の先端部26に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。
(e)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
1…高周波プラズマ点火プラグ(点火プラグ)
2…絶縁碍子(絶縁体)
4…軸孔
5,55…中心電極
5A…中心電極本体部
5B…接続部
6,56…端子電極
6A…穴部
7…ガラスシール
8…電極
55A…凹部
56A…端子電極本体部
56B…延出部
CL1…軸線

Claims (14)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
    前記軸孔内に挿設された電極とを備え、
    所定の高周波電源により発生された高周波電力が前記電極に供給されることでプラズマ放電を発生させる高周波プラズマ点火プラグであって、
    前記電極は、
    前記軸孔の先端側に挿設された中心電極と、
    前記軸孔の後端側に挿設された端子電極とを備え、
    前記軸孔内において、前記端子電極及び前記中心電極は、ガラス成分を含んでなるガラスシールによって前記絶縁体に固定されており、
    前記中心電極及び前記端子電極が直接接触していることを特徴とする高周波プラズマ点火プラグ。
  2. 前記軸孔内に位置する前記電極の部位のうち、前記軸線と直交する方向に沿った断面積が最小となる部位の最小断面積S1を0.20mm2以上としたことを特徴とする請求項1に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  3. 前記中心電極は、
    先端側に位置する中心電極本体部と、
    前記中心電極本体部から前記軸線に沿って後端側に延び、前記中心電極本体部よりも小径の接続部とを備え、
    前記端子電極は、先端側に開口する穴部を備え、
    前記穴部に対して前記接続部が挿入されているとともに、
    前記ガラスシールが、少なくとも前記接続部の外周面、前記軸孔の内周面、前記端子電極の先端面、及び、前記中心電極本体部の後端面の間に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  4. 前記穴部の開口における、前記軸線と直交する方向に沿った前記接続部の断面積をS2(mm2)とし、
    前記端子電極のうち表面が前記ガラスシールに接触している部位のうち、外径が最大の部位を通り、かつ、前記軸線と直交する方向に沿った断面において、前記端子電極の外周面の外形線で囲まれた領域の断面積をS3(mm2)としたとき、
    S3−S2≧1.2
    を満たすことを特徴とする請求項3に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  5. 前記接続部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、銅、銀、金、亜鉛、或いは、アルミニウム、又は、これらの金属を主成分とする合金により形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  6. 前記接続部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、銅、銀、金、亜鉛、或いは、アルミニウム、又は、これらの金属を主成分とする合金で覆われることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  7. 前記穴部に対して前記接続部が圧入されていることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  8. 前記穴部に対して前記接続部が螺合されていることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  9. 前記端子電極は、
    後端側に位置する端子電極本体部と、
    前記端子電極本体部から前記軸線に沿って先端側に延び、前記端子電極本体部よりも小径の延出部とを備え、
    前記中心電極は、後端側に開口する凹部を備え、
    前記凹部に対して前記延出部が挿入されているとともに、
    前記ガラスシールが、少なくとも前記延出部の外周面、前記軸孔の内周面、前記端子電極本体部の先端面、及び、前記中心電極の後端面の間に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  10. 前記延出部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、銅、銀、金、亜鉛、或いは、アルミニウム、又は、これらの金属を主成分とする合金により形成されることを特徴とする請求項9に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  11. 前記延出部のうち外周面が前記ガラスシールに接触している部位は、銅、銀、金、亜鉛、或いは、アルミニウム、又は、これらの金属を主成分とする合金で覆われることを特徴とする請求項9又は10に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  12. 前記凹部に対して前記延出部が圧入されていることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  13. 前記凹部に対して前記延出部が螺合されていることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
  14. 前記ガラスシールに金属成分が含まれることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の高周波プラズマ点火プラグ。
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