JPWO2012063928A1 - 超音波観測装置、超音波観測装置の作動方法および超音波観測装置の作動プログラム - Google Patents

超音波観測装置、超音波観測装置の作動方法および超音波観測装置の作動プログラム Download PDF

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Abstract

超音波観測装置は、基準反射体から受信した超音波の周波数をもとに得られた基準スペクトルを記憶する記憶部と、受信した超音波の周波数を解析することによって周波数スペクトルを算出する周波数解析部と、前記周波数解析部が算出した周波数スペクトルを近似する際に用いる周波数帯域を設定する周波数帯域設定部と、前記記憶部が記憶する基準スペクトルをもとに前記周波数解析部が算出した前記周波数スペクトルを補正することによって補正周波数スペクトルを算出する補正周波数スペクトル算出部と、前記補正周波数スペクトル算出部が算出した補正周波数スペクトルを前記周波数帯域設定部が設定した周波数帯域で近似することによって補正周波数スペクトルの特徴量を抽出する特徴量抽出部と、を備える。

Description

本発明は、超音波を用いて検体の組織を観測する超音波観測装置、超音波観測装置の作動方法および超音波観測装置の作動プログラムに関する。
従来、超音波を用いた乳がん等の検査技術として、超音波エラストグラフィという技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。超音波エラストグラフィは、生体内の癌や腫瘍組織の硬さが病気の進行状況や生体によって異なることを利用する技術である。この技術では、外部から検査箇所を圧迫した状態で、超音波を用いてその検査箇所における生体組織の歪量や弾性率を計測し、この計測結果を断層像として画像表示している。
国際公開第2005/122906号
しかしながら、上述した超音波エラストグラフィでは、血管やリンパ管などの脈管の下部には押し付ける圧力が伝わりにくいという問題があった。そのため、脈管の近傍に腫瘍が形成されている場合、腫瘍の境界が不明りょうであり、脈管内への腫瘍の浸潤の鑑別も難しかった。このように、超音波エラストグラフィでは、組織性状の鑑別を精度よく行うことができない場合があった。
また、超音波エラストグラフィでは、検査者が検査箇所を圧迫する際の圧力や圧迫速度に個人差が生じやすいため、測定結果の信頼性が低いという問題もあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、組織性状を精度よく鑑別することを可能にするとともに、観測結果の信頼性を向上させることができる超音波観測装置、超音波観測装置の作動方法および超音波観測装置の作動プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る超音波観測装置は、検体に対して超音波を送信するとともに前記検体によって反射された超音波を受信する超音波観測装置であって、基準反射体から受信した超音波の周波数をもとに得られた基準スペクトルを記憶する記憶部と、受信した超音波の周波数を解析することによって周波数スペクトルを算出する周波数解析部と、前記周波数解析部が算出した周波数スペクトルを近似する際に用いる周波数帯域を設定する周波数帯域設定部と、前記記憶部が記憶する基準スペクトルをもとに前記周波数解析部が算出した前記周波数スペクトルを補正することによって補正周波数スペクトルを算出する補正周波数スペクトル算出部と、前記補正周波数スペクトル算出部が算出した補正周波数スペクトルに対し、超音波が伝播する際に該超音波の受信深度および周波数に応じて発生する減衰の寄与を削減する減衰補正処理と近似処理とを行うことにより、前記検体の特徴量を抽出する特徴量抽出部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記記憶部は、少なくとも前記超音波の受信深度ごとに前記基準スペクトルを記憶し、前記補正周波数スペクトル算出部は、前記受信深度ごとに前記基準スペクトルと前記周波数スペクトルとの差を求めることによって前記補正周波数スペクトルを算出することを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記特徴量抽出部は、前記周波数解析部が算出した周波数スペクトルに対して前記近似処理を行うことにより、前記減衰補正処理を行う前の補正前特徴量を抽出する近似部と、前記近似部が抽出した補正前特徴量に対して前記減衰補正処理を行うことにより、前記周波数スペクトルの特徴量を抽出する減衰補正部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記特徴量抽出部は、前記周波数スペクトルに対して前記減衰補正処理を行う減衰補正部と、前記減衰補正部が補正した周波数スペクトルに対して前記近似処理を行うことにより、前記周波数スペクトルの特徴量を抽出する近似部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記減衰補正部は、超音波の受信深度が大きいほど大きな補正を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記近似部は、回帰分析によって前記周波数スペクトルを多項式で近似することを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記近似部は、前記周波数スペクトルを一次式で近似し、前記一次式の傾きと、前記一次式の切片と、前記周波数スペクトルの周波数帯域に含まれる周波数、前記傾きおよび前記切片によって定まる強度と、を含む複数の特徴量を抽出することを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記記憶部は、複数の既知検体によってそれぞれ反射された超音波をもとに抽出された周波数スペクトルの特徴量を前記複数の既知検体の組織性状と関連付けて記憶し、前記記憶部が前記複数の既知検体と関連付けて記憶する特徴量および前記特徴量抽出部が抽出した特徴量を用いることによって前記検体の所定領域の組織性状を判定する組織性状判定部を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記記憶部は、前記複数の既知検体に対して組織性状ごとに分類されたグループにおける各特徴量の平均を記憶し、前記組織性状判定部は、前記複数の特徴量の少なくともいずれか一つを成分とする特徴量空間を設定し、前記検体の周波数スペクトルの特徴量のうち前記特徴量空間の成分をなす特徴量を前記特徴量空間の座標として有する検体点と、前記複数の既知検体の前記グループにおける各特徴量のうち前記特徴量空間の成分をなす特徴量の平均を前記特徴量空間の座標として有する既知検体平均点との前記特徴量空間上の距離に基づいて、前記検体の組織性状を判定することを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記組織性状判定部は、前記複数の既知検体における組織性状ごとに分類されたグループに前記検体の特徴量を加えた母集団における特徴量の標準偏差を算出し、この標準偏差と前記グループにおける特徴量の標準偏差との差が最小である特徴量を有するグループに対応した組織性状を前記検体の組織性状とすることを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記記憶部は、超音波の受信深度に応じて定められ、該受信深度が大きいほど、帯域幅が狭くかつ最大周波数が小さい周波数帯域を記憶する周波数帯域情報記憶部を有し、前記周波数帯域設定部は、前記周波数帯域情報記憶部が記憶する周波数帯域情報を参照して周波数帯域を設定することを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、周波数帯域の設定入力を受け付ける入力部を備え、前記周波数帯域設定部は、前記入力部が受け付けた情報に基づいて周波数帯域を設定することを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記検体の特徴量に対応する視覚情報を生成し、この生成した視覚情報および受信した超音波をもとに生成される画像を表示する表示部を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記視覚情報は、色空間を構成する変数であることを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置の作動方法は、検体に対して超音波を送信するとともに前記検体によって反射された超音波を受信する超音波観測装置の作動方法であって、受信した超音波の周波数を解析することによって周波数スペクトルを周波数解析部により算出する周波数解析ステップと、前記周波数解析ステップで算出した周波数スペクトルを近似する際に用いる周波数帯域を周波数帯域設定部により設定する周波数帯域設定ステップと、基準反射体から受信した超音波の周波数をもとに得られた基準スペクトルを記憶する記憶部から読み出した基準スペクトルに基づいて前記周波数解析ステップで算出した周波数スペクトルを補正することによって補正周波数スペクトルを補正周波数スペクトル算出部により算出する補正周波数スペクトル算出ステップと、前記補正周波数スペクトル算出ステップで算出した補正周波数スペクトルに対し、超音波が伝播する際に該超音波の受信深度および周波数に応じて発生する減衰の寄与を削減する減衰補正処理と近似処理とを行うことにより、前記検体の特徴量を特徴量抽出部により抽出する特徴量抽出ステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る超音波観測装置の作動プログラムは、検体に対して超音波を送信するとともに前記検体によって反射された超音波を受信する超音波観測装置に、受信した超音波の周波数を解析することによって周波数スペクトルを周波数解析部により算出する周波数解析ステップと、前記周波数解析ステップで算出した周波数スペクトルを近似する際に用いる周波数帯域を周波数帯域設定部により設定する周波数帯域設定ステップと、基準反射体から受信した超音波の周波数をもとに得られた基準スペクトルを記憶する記憶部から読み出した基準スペクトルに基づいて前記周波数解析ステップで算出した周波数スペクトルを補正することによって補正周波数スペクトルを補正周波数スペクトル算出部により算出する補正周波数スペクトル算出ステップと、前記補正周波数スペクトル算出ステップで算出した補正周波数スペクトルに対し、超音波が伝播する際に該超音波の受信深度および周波数に応じて発生する減衰の寄与を削減する減衰補正処理と近似処理とを行うことにより、前記検体の特徴量を特徴量抽出部により抽出する特徴量抽出ステップと、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、受信した超音波の周波数を解析することによって周波数スペクトルを算出し、この周波数スペクトルを近似する際に用いる周波数帯域を設定し、基準反射体から受信した超音波の周波数をもとに得られた基準スペクトルを記憶する記憶部から読み出した基準スペクトルに基づいて周波数スペクトルを補正し、補正した補正周波数スペクトルに対して近似処理を行った後、超音波の受信深度および周波数に依存する超音波の減衰の寄与を削減する補正処理を行うことにより、検体の特徴量を抽出するため、生体組織の歪量や弾性率を用いることなく、組織の違いを明確に峻別することができる。したがって、組織性状を精度よく鑑別することを可能にするとともに、観測結果の信頼性を向上させることができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が記憶する周波数帯域情報を模式的に示す図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が記憶する基準スペクトルの作成の概要を模式的に示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の処理の概要を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の表示部におけるBモード画像の表示例を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の周波数解析部が行う処理の概要を示すフローチャートである。 図7は、一つの音線のデータ配列を模式的に示す図である。 図8は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の周波数解析部が算出した周波数スペクトルの例(第1例)を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の周波数解析部が算出した周波数スペクトルの例(第2例)を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の周波数解析部が算出した周波数スペクトルの例(第3例)を示す図である。 図11は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の周波数解析部が算出した周波数スペクトルの例(第4例)を示す図である。 図12は、図8に示す周波数スペクトルに対する補正周波数スペクトル算出処理および特徴量抽出処理の概要を模式的に示す図である。 図13は、図9に示す周波数スペクトルに対する補正周波数スペクトル算出処理および特徴量抽出処理の概要を模式的に示す図である。 図14は、図10に示す周波数スペクトルに対する補正周波数スペクトル算出処理および特徴量抽出処理の概要を模式的に示す図である。 図15は、図11に示す周波数スペクトルに対する補正周波数スペクトル算出処理および特徴量抽出処理の概要を模式的に示す図である。 図16は、図12に示す直線に関連する特徴量に対して減衰補正を行った後の特徴量から定まる新たな直線を示す図である。 図17は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の組織性状判定部が行う処理の概要を示すフローチャートである。 図18は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の組織性状判定部が設定する特徴量空間の一例を示す図である。 図19は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の表示部が表示する判定結果表示画像の表示例を示す図である。 図20は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が行う減衰補正処理の効果を説明する図である。 図21は、本発明の実施の形態2に係る超音波観測装置が行う減衰補正処理の概要を模式的に示す図である。 図22は、本発明の実施の形態2に係る超音波観測装置が行う減衰補正処理の概要を模式的に示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)を説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の構成を示すブロック図である。同図に示す超音波観測装置1は、超音波を用いて検体を観測する装置である。
超音波観測装置1は、外部へ超音波パルスを出力するとともに、外部で反射された超音波エコーを受信する超音波探触子2と、超音波探触子2との間で電気信号の送受信を行う送受信部3と、超音波エコーを変換した電気的なエコー信号に対して所定の演算を施す演算部4と、超音波エコーを変換した電気的なエコー信号に対応する画像データの生成を行う画像処理部5と、キーボード、マウス、タッチパネル等のインタフェースを用いて実現され、各種情報の入力を受け付ける入力部6と、液晶または有機EL等からなる表示パネルを用いて実現され、画像処理部5が生成した画像を含む各種情報を表示する表示部7と、既知検体の組織性状に関する情報を含む各種情報を記憶する記憶部8と、超音波観測装置1の動作制御を行う制御部9と、を備える。
超音波探触子2は、送受信部3から受信した電気的なパルス信号を超音波パルス(音響パルス信号)に変換するとともに、外部の検体で反射された超音波エコーを電気的なエコー信号に変換する信号変換部21を有する。超音波探触子2は、超音波振動子をメカ的に走査させるものであってもよいし、複数の超音波振動子を電子的に走査させるものであってもよい。
送受信部3は、超音波探触子2と電気的に接続され、パルス信号を超音波探触子2へ送信するとともに、超音波探触子2からエコー信号を受信する。具体的には、送受信部3は、予め設定された波形および送信タイミングに基づいてパルス信号を生成し、この生成したパルス信号を超音波探触子2へ送信する。また、送受信部3は、受信したエコー信号に増幅、フィルタリング等の処理を施した後、A/D変換することによってデジタルRF信号を生成して出力する。なお、超音波探触子2が複数の超音波振動子を電子的に走査させるものである場合、送受信部3は、複数の超音波振動子に対応したビーム合成用の多チャンネル回路を有する。
演算部4は、送受信部3が出力したデジタルRF信号に高速フーリエ変換(FFT)を施すことによってエコー信号の周波数スペクトル(パワースペクトル)を算出する周波数解析部41と、周波数解析部41が算出した周波数スペクトルを近似する際に用いる周波数帯域を設定する周波数帯域設定部42と、記憶部8が記憶する所定の基準スペクトルをもとに周波数解析部41が算出した周波数スペクトルを補正することによって補正周波数スペクトルを算出する補正周波数スペクトル算出部43と、補正周波数スペクトル算出部43が算出した補正周波数スペクトルに対し、超音波が伝播する際に該超音波の受信深度および周波数に応じて発生する減衰の寄与を削減する減衰補正処理と近似処理とを行うことにより、検体の特徴量を抽出する特徴量抽出部44と、特徴量抽出部44が抽出した特徴量を用いて検体の所定領域の組織性状を判定する組織性状判定部45と、を有する。
周波数解析部41は、各音線(ラインデータ)に対し、所定のデータ量からなるFFTデータ群を高速フーリエ変換することによって周波数スペクトルを算出する。周波数スペクトルは、検体の組織性状によって異なる傾向を示す。これは、周波数スペクトルが、超音波を散乱する散乱体としての検体の大きさ、密度、音響インピーダンス等と相関を有しているためである。
周波数帯域設定部42は、記憶部8が記憶する周波数帯域テーブル(後述)を記憶部8から読み出して参照することによって周波数帯域の設定を行う。このように受信深度ごとに周波数帯域の設定を変更するのは、超音波の場合、高周波成分ほど早く減衰するため、受信深度が大きい箇所から受信するエコー信号は、高周波成分の有効な情報が失われ、無効な情報が残ってしまう可能性があるからである。この点に鑑み、本実施の形態1では、受信深度が大きいほど、帯域幅が狭くかつ最大周波数が小さくなるように周波数帯域を設定する。
補正周波数スペクトル算出部43は、記憶部8が記憶する基準スペクトル情報(後述)を記憶部8から読み出して参照し、受信深度ごとに基準スペクトルと周波数スペクトルとの差を算出して補正周波数スペクトルを算出する。このように、受信深度ごとに周波数スペクトルの補正を行うのは、上述した周波数帯域の設定と同様の理由による。
特徴量抽出部44は、補正周波数スペクトル算出部43が算出した補正周波数スペクトルに対し、近似処理を行うことによって減衰補正処理を行う前の補正前特徴量を算出する近似部441と、近似部441が近似した補正前特徴量に対して減衰補正処理を行うことによって特徴量を抽出する減衰補正部442と、を有する。
近似部441は、回帰分析によって周波数スペクトルを一次式で近似することにより、この近似した一次式を特徴付ける補正前特徴量を抽出する。具体的には、特徴量抽出部44は、回帰分析によって一次式の傾きa0および切片b0を算出するとともに、周波数スペクトルにおける周波数帯域内の特定周波数における強度を補正前特徴量として算出する。本実施の形態1において、近似部441は、中心周波数fMID=(fLOW+fHIGH)/2における強度(Mid-band fit)c0=a0MID+b0を算出するものとするが、これはあくまでも一例に過ぎない。ここでいう「強度」とは、電圧、電力、音圧、音響エネルギー等のパラメータのいずれかを指す。
三つの特徴量のうち、傾きa0は、超音波の散乱体の大きさと相関を有し、一般に散乱体が大きいほど傾きが小さな値を有すると考えられる。また、切片b0は、散乱体の大きさ、音響インピーダンスの差、散乱体の密度(濃度)等と相関を有している。具体的には、切片b0は、散乱体が大きいほど大きな値を有し、音響インピーダンスが大きいほど大きな値を有し、散乱体の密度(濃度)が大きいほど大きな値を有すると考えられる。中心周波数fMIDにおける強度(以下、単に「強度」という)c0は、傾きa0と切片b0から導出される間接的なパラメータであり、有効な周波数帯域内の中心におけるスペクトル強度を与える。このため、強度c0は、散乱体の大きさ、音響インピーダンスの差、散乱体の密度に加えて、Bモード画像の輝度とある程度の相関を有していると考えられる。なお、特徴量抽出部44が算出する近似多項式は一次式に限定されるわけではなく、二次以上の近似多項式を用いることも可能である。
減衰補正部442が行う補正について説明する。超音波の減衰量Aは、
A=2αzf ・・・(1)
と表すことができる。ここで、αは減衰率であり、zは超音波の受信深度であり、fは周波数である。式(1)からも明らかなように、減衰量Aは、周波数fに比例している。減衰率αの具体的な値は、生体の場合、0〜1.0(dB/cm/MHz)、より好ましくは0.3〜0.7(dB/cm/MHz)であり、観察対象の臓器の種類に応じて定まる。例えば、観察対象の臓器が膵臓である場合、α=0.6(dB/cm/MHz)と定められる。なお、本実施の形態1において、減衰率αの値を入力部6からの入力によって変更することが可能な構成とすることも可能である。
減衰補正部442は、近似部441が抽出した補正前特徴量(傾きa0,切片b0,強度c0)を、次のように補正する。
a=a0+2αz ・・・(2)
b=b0 ・・・(3)
c=c0+2αzfMID(=afMID+b) ・・・(4)
式(2)、(4)からも明らかなように、減衰補正部422は、超音波の受信深度zが大きいほど、補正量が大きい補正を行う。また、式(3)によれば、切片に関する補正は恒等変換である。これは、切片が周波数0(Hz)に対応する周波数成分であって減衰を受けないためである。
組織性状判定部45は、特徴量抽出部44によって抽出された周波数スペクトルの特徴量の平均および標準偏差を特徴量ごとに算出する。組織性状判定部45は、算出した平均および標準偏差と、記憶部8が記憶する既知検体の周波数スペクトルの特徴量の平均および標準偏差とを用いることにより、検体の所定領域の組織性状を判定する。ここでいう「所定領域」は、画像処理部5によって生成された画像を見た超音波観測装置1の操作者が入力部6によって指定した画像中の領域(以下、「関心領域」という)のことである。また、ここでいう「組織性状」とは、例えば癌、内分泌腫瘍、粘液性腫瘍、正常組織、脈管などのいずれかである。なお、検体が膵臓である場合には、組織性状として慢性膵炎、自己免疫性膵炎なども含まれる。
組織性状判定部45が算出する特徴量の平均および標準偏差は、核の腫大や異形などの細胞レベルの変化、間質における線維の増生や実質組織の線維への置換などの組織的な変化を反映しており、組織性状に応じて特有の値を示す。したがって、そのような特徴量の平均および標準偏差を用いることにより、検体の所定領域の組織性状を正確に判定することが可能となる。
画像処理部5は、エコー信号の振幅を輝度に変換して表示するBモード画像データを生成するBモード画像データ生成部51と、Bモード画像データ生成部51および演算部4によってそれぞれ出力されたデータを用いて関心領域の組織性状の判定結果および該判定結果に関連する情報を表示する判定結果表示画像データを生成する判定結果表示画像データ生成部52と、を有する。
Bモード画像データ生成部51は、デジタル信号に対してバンドパスフィルタ、対数変換、ゲイン処理、コントラスト処理等の公知の技術を用いた信号処理を行うとともに、表示部7における画像の表示レンジに応じて定まるデータステップ幅に応じたデータの間引き等を行うことによってBモード画像データを生成する。
判定結果表示画像データ生成部52は、Bモード画像データ生成部51が生成したBモード画像データ、特徴量抽出部44が抽出した特徴量、および組織性状判定部45が判定した判定結果を用いることにより、関心領域の組織性状の判定結果とその組織性状を強調する組織性状強調画像とを含む判定結果表示画像データを生成する。
記憶部8は、既知検体の情報を記憶する既知検体情報記憶部81と、超音波の受信深度に応じて定められる周波数帯域情報を記憶する周波数帯域情報記憶部82と、超音波の受信深度に応じた基準スペクトル情報を記憶する基準スペクトル情報記憶部83と、周波数解析部41が行う周波数解析処理の際に使用する窓関数を記憶する窓関数記憶部84と、減衰補正部442が処理を行う際に参照する補正情報を記憶する補正情報記憶部85と、を有する。
既知検体情報記憶部81は、既知検体に対して抽出された周波数スペクトルの特徴量を既知検体の組織性状と関連付けて記憶している。また、既知検体情報記憶部81は、既知検体に関連した周波数スペクトルの特徴量に対し、既知検体の組織性状に基づいて分類されたグループごとに算出された平均および標準偏差を、既知検体の特徴量の全データとともに記憶している。ここで、既知検体の特徴量は、本実施の形態1と同様の処理によって抽出されたものである。ただし、既知検体の特徴量抽出処理を超音波観測装置1で行う必要はない。既知検体情報記憶部81が記憶する既知検体の情報は、組織性状に関する信頼度の高い情報であることが望ましい。
図2は、周波数帯域情報記憶部82が記憶する周波数帯域情報としての周波数帯域テーブルを模式的に示す図である。同図に示す周波数帯域テーブルTbは、超音波の受信深度ごとの最小周波数(fLOW)と最大周波数(fHIGH)を示している。周波数帯域テーブルTbは、受信深度が大きいほど、帯域幅がfHIGH−fLOWが狭く、かつ最大周波数fHIGHが小さい。また、周波数帯域テーブルTbは、受信深度が比較的小さい場合(図2の2〜6cm)には、減衰の影響が小さいために周波数帯域を変化させない。これに対して、受信深度が比較的大きい場合(図2の8〜12cm)には、減衰の影響が大きくなるため、帯域を狭くするとともに低周波数側へ移動する。このような周波数帯域テーブルTbを用いることにより、有効な情報を有する信号のみを抽出して画像化を行うことができる。なお、周波数帯域テーブルは、超音波探触子2の種類(機種)ごとに個別に設定される。
基準スペクトル情報記憶部83は、超音波の受信深度に応じて所定の基準反射体における周波数情報として、基準反射体で反射されて取得したエコー信号に基づいて算出した周波数スペクトル(以下、「基準スペクトル」という)を記憶する。基準反射体は、たとえば超音波が散乱、吸収、透過しない理想的な反射体である。また、基準スペクトルは、超音波探触子2の種類ごと、および超音波信号の受信深度ごとに算出される。ここで、異なる超音波探触子2に対して基準スペクトルを算出するのは、超音波探触子2の種類に応じて振動子が異なり、送信波の波形が異なるからである。なお、基準反射体は、上述した意味での理想的な反射体である必要はない。
図3は、基準スペクトルの作成処理の概要を模式的に示す図である。図3に示すように、超音波探触子2に設けられた振動子22は、フォーカスポイントを中心として超音波の進行方向(図3の上下方向)に略対称な音場SFを形成する。図3では、このフォーカスポイントを含む3点に基準反射体10を配置した場合に超音波探触子2がそれぞれ取得するエコー信号の受信深度zと強度Iとの関係を示している。基準スペクトルを算出する際には、基準反射体10によって反射されたエコー信号の強度データを用いることにより、周波数解析部41が周波数解析を行って基準スペクトルを算出し、算出結果を基準スペクトル情報記憶部83へ格納する。
窓関数記憶部84は、Hamming, Hanning, Blackmanなどの窓関数のうち少なくともいずれか一つの窓関数を記憶している。
補正情報記憶部85は、式(2)〜(4)の変換に関する情報を記憶している。
記憶部8は、本実施の形態1に係る超音波観測装置の作動プログラムや所定のOSを起動するプログラムや等が予め記憶されたROM、および各処理の演算パラメータやデータ等を記憶するRAM等を用いて実現される。
以上の機能構成を有する超音波観測装置1の超音波探触子2以外の構成要素は、演算および制御機能を有するCPUを備えたコンピュータを用いて実現される。超音波観測装置1が備えるCPUは、記憶部8が記憶、格納する情報および上述した超音波観測装置の作動プログラムを含む各種プログラムを記憶部8から読み出すことにより、本実施の形態1に係る超音波観測装置の作動方法に関連した演算処理を実行する。
なお、本実施の形態1に係る超音波観測装置の作動プログラムは、ハードディスク、フラッシュメモリ、CD−ROM、DVD−ROM、フレキシブルディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して広く流通させることも可能である。
図4は、以上の構成を有する超音波観測装置1の処理の概要を示すフローチャートである。図4において、超音波観測装置1は、まず超音波探触子2によって新規の検体の測定を行う(ステップS1)。その後、Bモード画像データ生成部51がBモード画像データを生成する(ステップS2)。
続いて、制御部9は、Bモード画像データ生成部51が生成したBモード画像データに対応するBモード画像を表示部7に表示させる制御を行う(ステップS3)。図5は、表示部7におけるBモード画像の表示例を示す図である。同図に示すBモード画像100は、色空間としてRGB表色系を採用した場合の変数であるR(赤)、G(緑)、B(青)の値を一致させたグレースケール画像である。
その後、入力部6を介して関心領域の設定がなされた場合(ステップS4:Yes)、周波数解析部41は、FFT演算による周波数解析を行うことによって周波数スペクトルを算出する(ステップS5)。このステップS5では、画像の全領域を関心領域として設定することも可能である。一方、関心領域の設定がなされていない場合(ステップS4:No)において、処理を終了する指示が入力部6によって入力されたとき(ステップS6:Yes)、超音波観測装置1は処理を終了する。これに対し、関心領域の設定がなされていない場合(ステップS4:No)において、処理を終了する指示が入力部6によって入力されないとき(ステップS6:No)、超音波観測装置1はステップS4へ戻る。
ここで、周波数解析部41が行う処理(ステップS5)について、図6に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。まず、周波数解析部41は、最初に解析対象とする音線の音線番号Lを初期値L0とする(ステップS21)。初期値L0は、例えば送受信部3が最初に受信する音線に対して付与してもよいし、入力部6によって設定される関心領域の左右の一方の境界位置に対応する音線に対して付与してもよい。
続いて、周波数解析部41は、一つの音線上に設定した複数のデータ位置全ての周波数スペクトルを算出する。まず、周波数解析部41は、FFT演算用に取得する一連のデータ群(FFTデータ群)を代表するデータ位置Z(受信深度に相当)の初期値Z0を設定する(ステップS22)。図7は、一つの音線のデータ配列を模式的に示す図である。同図に示す音線LDにおいて、白または黒の長方形は、一つのデータを意味している。音線LDは、送受信部3が行うA/D変換におけるサンプリング周波数(例えば50MHz)に対応した時間間隔で離散化されている。図7では、音線LDの1番目のデータをデータ位置Zの初期値Z0として設定した場合を示している。なお、図7はあくまでも一例に過ぎず、初期値Z0の位置は任意に設定することができる。例えば、関心領域の上端位置に対応するデータ位置Zを初期値Z0として設定してもよい。
その後、周波数解析部41は、データ位置ZのFFTデータ群を取得し(ステップS23)、取得したFFTデータ群に対し、窓関数記憶部84が記憶する窓関数を作用させる(ステップS24)。このようにFFTデータ群に対して窓関数を作用させることにより、FFTデータ群が境界で不連続になることを回避し、アーチファクトが発生するのを防止することができる。
続いて、周波数解析部41は、データ位置ZのFFTデータ群が正常なデータ群であるか否かを判定する(ステップS25)。ここで、FFTデータ群は、2のべき乗のデータ数を有している必要がある。以下、FFTデータ群のデータ数を2n(nは正の整数)とする。FFTデータ群が正常であるとは、データ位置ZがFFTデータ群で前から2n-1番目の位置であること意味する。換言すると、FFTデータ群が正常であるとは、データ位置Zの前方に2n-1−1(=Nとする)個のデータがあり、データ位置Zの後方に2n-1(=Mとする)個のデータがあることを意味する。図7に示す場合、FFTデータ群F2、F3、FK-1は正常である一方、FFTデータ群F1、FKは異常である。ただし、図7ではn=4(N=7,M=8)としている。
ステップS25における判定の結果、データ位置ZのFFTデータ群が正常である場合(ステップS25:Yes)、周波数解析部41は、後述するステップS27へ移行する。
ステップS25における判定の結果、データ位置ZのFFTデータ群が正常でない場合(ステップS25:No)、周波数解析部41は、不足分だけゼロデータを挿入することによって正常なFFTデータ群を生成する(ステップS26)。ステップS25において正常でないと判定されたFFTデータ群は、ゼロデータを追加する前に窓関数が作用されている。このため、FFTデータ群にゼロデータを挿入してもデータの不連続は生じない。ステップS26の後、周波数解析部41は、後述するステップS27へ移行する。
ステップS27において、周波数解析部41は、FFTデータ群を用いてFFT演算を行うことにより、周波数スペクトルを得る(ステップS27)。
続いて、周波数解析部41は、データ位置Zに所定のデータステップ幅Dを加算して次の解析対象のFFTデータ群のデータ位置Zを算出する(ステップS28)。ここでのデータステップ幅Dは、Bモード画像データ生成部51がBモード画像データを生成する際に利用するデータステップ幅と一致させることが望ましいが、周波数解析部41における演算量を削減したい場合には、Bモード画像データ生成部51が利用するデータステップ幅より大きい値を設定してもよい。図7では、D=15の場合を示している。
その後、周波数解析部41は、データ位置Zが最終データ位置Zmaxより大きいか否かを判定する(ステップS29)。ここで、最終データ位置Zmaxは、音線LDのデータ長としてもよいし、関心領域の下端に対応するデータ位置としてもよい。判定の結果、データ位置Zが最終データ位置Zmaxより大きい場合(ステップS29:Yes)、周波数解析部41は、音線番号Lを1だけ増加する(ステップS30)。一方、データ位置Zが最終データ位置Zmax以下である場合(ステップS29:No)、周波数解析部41はステップS23へ戻る。このようにして、周波数解析部41は、一つの音線LDに対して、[{(Zmax−Z0)/D}+1](=K)個のFFTデータ群に対するFFT演算を行う。ここで、[X]は、Xを超えない最大の整数を表す。
ステップS30で増加した後の音線番号Lが最終音線番号Lmaxより大きい場合(ステップS31:Yes)、周波数解析部41は図2に示すメインルーチンへ戻る。一方、ステップS30で増加した後の音線番号Lが最終音線番号Lmax以下である場合(ステップS31:No)、周波数解析部41はステップS22へ戻る。
このようにして、周波数解析部41は、(Lmax−L0+1)本の音線の各々についてK回のFFT演算を行う。なお、最終音線番号Lmaxは、例えば送受信部3が受信する最終の音線に付与してもよいし、関心領域の左右のいずれか一方の境界に対応する音線に付与してもよい。以下、周波数解析部41が全ての音線に対して行うFFT演算の総数(Lmax−L0+1)×KをPとおく。
以上説明したステップS5の周波数解析処理に続いて、周波数帯域設定部42は、周波数帯域情報記憶部82が記憶する周波数帯域テーブルTbを参照して超音波の受信深度ごとに周波数帯域の設定を行う(ステップS7)。なお、周波数帯域設定部42の処理は、周波数解析部41の処理と並行して行ってもよいし、周波数解析部41の処理に先立って行ってもよい。
図8〜図11は、周波数解析部41が算出した周波数スペクトルおよび各周波数スペクトルに対して周波数帯域設定部42が設定した周波数帯域を模式的に示す図である。図8〜図11は、互いに同じ組織性状を有する検体に対し、受信深度および超音波探触子2の少なくともいずれか一方が他の図と異なる4種類の周波数スペクトルおよび周波数帯域を示している。このうち、図8および図9にそれぞれ示すスペクトル曲線C1およびC2は、同一の超音波探触子2を用いた場合の異なる受信深度における周波数スペクトルをそれぞれ示している。ここで、スペクトル曲線C1に対応する受信深度は、スペクトル曲線C2に対応する受信深度よりも小さい。また、図10および図11にそれぞれ示すスペクトル曲線C3およびC4は、スペクトル曲線C1およびC2を求める際に使用した超音波探触子2とは異なり、かつ同一の超音波探触子2を用いた場合の異なる受信深度における周波数スペクトルをそれぞれ示している。ここで、スペクトル曲線C3に対応する受信深度は、スペクトル曲線C4に対応する受信深度よりも小さい。なお、本実施の形態1において、周波数の関数である曲線や直線は、離散的な点の集合からなる。この点については、後述する実施の形態においても同様である。
スペクトル曲線C1に対応する受信深度とスペクトル曲線C3に対応する受信深度は同じである。また、スペクトル曲線C2に対応する受信深度とスペクトル曲線C4に対応する受信深度は同じである。周波数帯域は、超音波探触子2の種類に応じて定められている。上述したように、図9および図11に示す場合の方が、図8および図10に示す場合よりも受信深度が大きい。このため、周波数帯域の帯域幅fHIGH−fLOWは、図9および図11に示す場合の方が、図8および図10に示す場合よりも狭くなっている。
続いて、補正周波数スペクトル算出部43が、基準スペクトル情報記憶部83から、受信深度および超音波探触子2の種類に応じた基準スペクトルを読み出して参照し、この基準スペクトルと周波数解析部41が算出した周波数スペクトルとの差を求めることによって補正周波数スペクトルを算出する(ステップS8)。図12〜図15は、スペクトル曲線C1〜C4に対する補正周波数スペクトルの算出処理の概要をそれぞれ模式的に示す図である。図12〜図15にそれぞれ示す曲線B1〜B4は、図12〜図15における受信深度および超音波探触子2の種類に応じた基準スペクトル曲線を示している。補正周波数スペクトル算出部43は、基準スペクトル曲線B1〜B4と周波数スペクトル曲線C1〜C4との差の絶対値を取ることによって補正周波数スペクトル曲線R1〜R4をそれぞれ算出する。なお、図12〜図15にそれぞれ示す直線L1〜L4については、後述する特徴量抽出処理で説明する。
ステップS8に続いて、近似部441は、近似処理として周波数解析部41が算出したP個の周波数スペクトルを回帰分析することにより、補正前特徴量を抽出する(ステップS9)。具体的には、近似部441は、周波数帯域fLOW<f<fHIGHの周波数スペクトルを近似する一次式を回帰分析によって算出することにより、この一次式を特徴づける傾きa0,切片b0,強度c0を補正前特徴量として抽出する。図12〜図15にそれぞれ示す直線L1〜L4は、このステップS9において、周波数スペクトル曲線C1〜C4に対して回帰分析をそれぞれ行うことによって得られる回帰直線である。本実施の形態1においては、特徴量を抽出するのに先立って周波数帯域の設定と補正周波数スペクトルの算出を行っている。このため、直線L1〜L4は、全て同じ直線となる。すなわち、本実施の形態1によれば、受信深度や超音波探触子2の種類によらず、同じ値を有する特徴量が抽出されることとなる。
この後、減衰補正部442は、近似部441が抽出した補正前特徴量に対して減衰補正処理を行う(ステップS10)。例えば、データのサンプリング周波数が50MHzである場合、データのサンプリングの時間間隔は20(nsec)である。ここで、音速を1530(m/sec)とすると、データのサンプリング距離間隔は、1530(m/sec)×20(nsec)/2=0.0153(mm)となる。処理対象のFFTデータ群のデータ位置までの音線LDの1番目のデータからのデータステップ数がkであるとすると、そのデータ位置Zは0.0153k(mm)となる。減衰補正部442は、このようにして求まるデータ位置Zの値を上述した式(2)〜(4)の受信深度zへ代入することにより、周波数スペクトルの特徴量である傾きa,切片b,強度cを算出する。図16は、図12に示す直線L1に関連する特徴量に対して減衰補正を行った後の特徴量から定まる直線を示す図である。図16に示す直線L1'を表す式は、
I=af+b=(a0+2αZ)f+b0 ・・・(5)
である。この式(5)からも明らかなように、直線L1'は、直線L1と比較して、傾きが大きく、かつ切片の値が同じである。
この後、組織性状判定部45は、特徴量抽出部44によって抽出された特徴量と既知検体情報記憶部81が記憶する既知検体情報に基づいて、検体の関心領域における組織性状を判定する(ステップS11)。
ここで、組織性状判定部45が行う処理(ステップS11)について、図17に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。まず、組織性状判定部45は、組織性状を判定する際に使用する特徴量空間を設定する(ステップS41)。本実施の形態1において、三つの特徴量である傾きa,切片b,強度cのうち独立なパラメータは二つである。したがって、三つの特徴量のうち、任意の二つの特徴量を成分とする二次元空間を特徴量空間として設定することができる。また、三つの特徴量のうち任意の一つの特徴量を成分とする一次元空間を特徴量空間として設定することもできる。このステップS41では、設定すべき特徴量空間が予め定められているものとしているが、操作者が入力部6によって所望の特徴量空間を選択するようにしてもよい。
図18は、組織性状判定部45が設定する特徴量空間の一例を示す図である。図18に示す特徴量空間は、横軸が切片b、縦軸が強度cである。図18に示す点Spは、判定対象の検体に対して算出した切片bおよび強度cを特徴量空間の座標として有する点(以下、この点を「検体点」という)を示している。また、図18に示す領域Gμ,Gν,Gρは、既知検体情報記憶部81が記憶する既知検体の組織性状が、それぞれμ,ν,ρであるグループを示している。図18に示す場合、三つのグループGμ,Gν,Gρは、特徴量空間上において、互いに他のグループと交わりを有しない領域に存在している。
本実施の形態1では、既知検体の特徴量を求める際にも、周波数解析によって得られた周波数スペクトルの補正前特徴量を減衰補正することによって得られる特徴量を指標として組織性状の分類、判定を行うため、互いに異なる組織性状を峻別することができる。特に、本実施の形態1では、減衰補正を行った特徴量を用いているため、減衰補正を行わずに抽出した特徴量を用いる場合と比較して、特徴量空間における各グループの領域をより明確に分離した状態で得ることができる。
ステップS41の後、組織性状判定部45は、検体点Spと、グループGμ,Gν,Gρにそれぞれ含まれるFFTデータ群の周波数スペクトルの切片bおよび強度cの各平均を特徴量空間の座標として有する点μ0,ν0,ρ0(以下、これらの点を「既知検体平均点」という)との間の特徴量空間上の距離dμ,dν,dρをそれぞれ算出する(ステップS42)。ここで、特徴量空間におけるb軸成分とc軸成分のスケールが大きく異なる場合には、各距離の寄与を略均等にするための重み付けを適宜行うことが望ましい。
続いて、組織性状判定部45は、ステップS42で算出した距離に基づいて、検体点Spを含む全ての検体点の組織性状を判定する(ステップS43)。例えば、図18に示す場合には、距離dμが最小なので、組織性状判定部45は、検体の組織性状がμであると判定する。なお、検体点Spが既知検体平均点μ0,ν0,ρ0と極端に離れている場合には、たとえ距離dμ,dν,dρの最小値が求まったとしても組織性状の判定結果の信頼度は低い。そこで、dμ,dν,dρが所定の閾値より大きい場合、組織性状判定部45はエラー信号を出力するようにしてもよい。また、dμ,dν,dρのうち最小値が二つ以上生じた場合、組織性状判定部45は、最小値に対応するすべての組織性状を候補として選択してもよいし、所定の規則にしたがっていずれか一つの組織性状を選択してもよい。後者の場合、例えば癌などの悪性の高い組織性状の優先順位を高く設定する方法を挙げることができる。また、dμ,dν,dρのうち最小値が二つ以上生じた場合、組織性状判定部45はエラー信号を出力してもよい。
この後、組織性状判定部45は、ステップS42における距離算出結果、およびステップS43における判定結果を出力する(ステップS44)。これにより、ステップS11の組織性状判定処理が終了する。
以上説明したステップS11の後、判定結果表示画像データ生成部52は、Bモード画像データ生成部51が生成したBモード画像データ、特徴量抽出部44が算出した特徴量、および組織性状判定部45が判定した判定結果を用いることにより、判定結果表示画像データを生成する(ステップS12)。
続いて、表示部7は、判定結果表示画像データ生成部52が生成した判定結果表示画像を表示する(ステップS13)。図19は、表示部7が表示する判定結果表示画像の表示例を示す図である。同図に示す判定結果表示画像200は、組織性状の判定結果を含む各種関連情報を表示する情報表示部201と、Bモード画像に基づいて組織性状を強調する組織性状強調画像を表示する画像表示部202とを有する。
情報表示部201には、例えば検体の識別情報(ID番号、名前、性別等)、組織性状判定部45が算出した組織性状判定結果、組織性状判定を行う際の特徴量に関する情報、ゲインやコントラスト等の超音波画質情報が表示される。ここで、特徴量に関する情報として、関心領域の内部に位置するQ組のFFTデータ群の周波数スペクトルの特徴量の平均、標準偏差を利用した表示を行うことが可能である。具体的には、情報表示部201では、例えば傾き=1.5±0.3(dB/MHz)、切片=−60±2(dB)、強度=−50±1.5(dB)、と表示することができる。
画像表示部202に表示されている組織性状強調画像300は、図5に示すBモード画像100に対して、切片bをR(赤),G(緑),B(青)に対して均等に割り当てたグレースケール画像である。
以上の構成を有する判定結果表示画像200を表示部7が表示することにより、操作者はより正確に関心領域の組織性状を把握することが可能となる。なお、判定結果表示画像は上述した構成に限られるわけではない。たとえば、判定結果表示画像として、組織性状強調画像とBモード画像とを並べて表示するようにしてもよい。これにより、両画像の違いを一つの画面上で認識することができる。
図20は、超音波観測装置1が行う減衰補正処理の効果を説明する図である。図20に示す画像400は、減衰補正を行わなかった場合の組織性状強調画像である。組織性状強調画像400は、受信深度が大きい領域(図の下方領域)で減衰の影響により信号強度が下がり、画像が暗くなっている。これに対し、減衰補正を行った組織性状強調画像300では、画面全体にわたって均一な明るさの画像が得られていることがわかる。
なお、図19,20に示す組織性状強調画像300はあくまでも一例に過ぎない。他にも、例えば傾きa、切片b、強度cをR(赤)、G(緑)、B(青)にそれぞれ割り当てることにより、組織性状強調画像をカラー画像によって表示することも可能である。この場合、組織性状に対して固有の色で表現されるため、操作者は画像の色分布をもとに関心領域の組織性状を把握することが可能となる。また、色空間をRGB表色系で構成する代わりに、シアン、マゼンダ、イエローのような補色系の変数によって構成し、各変数に対して特徴量を割り当ててもよい。また、Bモード画像データとカラー画像データとを所定の比率で混合させることによって組織性状強調画像データを生成してもよい。また、関心領域のみカラー画像データへ置換することによって組織性状強調画像データを生成してもよい。
以上説明した本発明の実施の形態1によれば、受信した超音波の周波数を解析することによって周波数スペクトルを算出し、この周波数スペクトルを近似する際に用いる周波数帯域を設定し、基準反射体から受信した超音波の周波数をもとに得られた基準スペクトルを記憶する記憶部から読み出した基準スペクトルに基づいて周波数スペクトルを補正し、補正した補正周波数スペクトルに対して近似処理を行って補正前特徴量を抽出した後、抽出した補正前特徴量に対し、超音波の受信深度および周波数に依存する超音波の減衰の寄与を削減する減衰補正処理を行うことによって検体の特徴量を抽出するため、生体組織の歪量や弾性率を用いることなく、組織の違いを明確に峻別することができる。したがって、組織性状を精度よく鑑別することを可能にするとともに、観測結果の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態1によれば、抽出した特徴量に対して減衰補正を施しているため、超音波の伝播に伴う減衰の影響を取り除くことができ、一段と高精度な組織性状判定を行うことができる。
また、本実施の形態1によれば、受信深度が大きいほど、帯域幅が狭くかつ最大周波数が小さくなるように周波数帯域を定めているため、超音波の伝播に伴う減衰の影響を取り除くことができ、さらに高精度な組織性状判定を行うことができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、特徴量抽出部が行う特徴量抽出処理が実施の形態1と異なる。本実施の形態2に係る超音波観測装置の構成は、実施の形態1で説明した超音波観測装置1の構成と同様である。そこで、以下の説明において、超音波観測装置1の構成要素と対応する構成要素には同一の符号を付すものとする。
本実施の形態2における特徴量抽出処理においては、まず減衰補正部442が、補正周波数スペクトル算出部43によって算出された補正周波数スペクトルに対して減衰補正処理を行う。その後、近似部441は、減衰補正部442によって減衰補正された補正周波数スペクトルに対して近似処理を行うことにより、周波数スペクトルの特徴量を抽出する。
図21は、本実施の形態2に係る超音波観測装置が行う減衰補正処理の概要を示すフローチャートである。図21において、ステップS51〜S58の処理は、図4のステップS1〜S8の処理に順次対応している。
ステップS59において、減衰補正部442は、補正周波数スペクトル算出部43が算出した補正周波数スペクトルに対して減衰補正を行う(ステップS59)。図22は、このステップS59の処理の概要を模式的に示す図である。図22に示すように、減衰補正部442は、補正周波数スペクトル曲線R5に対し、上述した式(1)の減衰量Aを強度Iに加える補正を全ての周波数fに対して行うことにより、新たな周波数スペクトル曲線R5'を得る。これにより、超音波の伝播に伴う減衰の寄与を削減した周波数スペクトルを得ることができる。
この後、近似部441は、減衰補正部442によって減衰補正された全ての周波数スペクトルを回帰分析することによって周波数スペクトルの特徴量を抽出する(ステップS60)。具体的には、近似部441は、回帰分析によって一次式の傾きa、切片bおよび中心周波数fMIDにおける強度cを算出する。図22に示す直線L'5は、このステップS60で補正周波数スペクトル曲線R5に対して特徴量抽出処理を行うことによって得られる回帰直線(切片b5)である。
ステップS61〜S63の処理は、図4のステップS11〜S13の処理に順次対応している。
以上説明した本発明の実施の形態2によれば、受信した超音波の周波数を解析することによって周波数スペクトルを算出し、この周波数スペクトルを近似する際に用いる周波数帯域を設定し、基準反射体から受信した超音波の周波数をもとに得られた基準スペクトルを記憶する記憶部から読み出した基準スペクトルに基づいて周波数スペクトルを補正し、補正した補正周波数スペクトルに対して超音波の受信深度および周波数に依存する超音波の減衰の寄与を削減する減衰補正処理を行った後、近似処理を行うことによって検体の特徴量を抽出するため、生体組織の歪量や弾性率を用いることなく、組織の違いを明確に峻別することができる。したがって、組織性状を精度よく鑑別することを可能にするとともに、観測結果の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態2によれば、補正周波数スペクトルに対して減衰補正を施しているため、超音波の伝播に伴う減衰の影響を取り除くことができ、一段と高精度な組織性状判定を行うことができる。
また、本実施の形態2によれば、受信深度が大きいほど、帯域幅が狭くかつ最大周波数が小さくなるように周波数帯域を定めているため、超音波の伝播に伴う減衰の影響を取り除くことができ、さらに高精度な組織性状判定を行うことができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、組織性状判定部における組織性状判定処理が実施の形態1と異なる。本実施の形態3に係る超音波観測装置の構成は、実施の形態1で説明した超音波観測装置1の構成と同様である。そこで、以下の説明において、超音波観測装置1の構成要素と対応する構成要素には同一の符号を付すものとする。
組織性状判定部45は、特徴量(a,b,c)を、組織性状μ,ν,ρを構成するグループGμ、Gν、Gρ(図18を参照)にそれぞれ加えて新たな母集団を構成した後、各組織性状を構成するデータの特徴量ごとの標準偏差を求める。
その後、組織性状判定部45は、既知検体のみからなる元の母集団におけるグループGμ、Gν、Gρの各特徴量の標準偏差と、新規の検体をそれぞれ加えた新たな母集団におけるグループGμ、Gν、Gρの各特徴量の標準偏差との差(以下、単に「標準偏差の差」という)を算出し、この標準偏差の差が最も小さい特徴量を含むグループに対応する組織性状を検体の組織性状と判定する。
ここで、組織性状判定部45は、複数の特徴量の中から予め選択された特徴量の標準偏差に対してのみ、標準偏差の差を算出するようにしてもよい。この場合の特徴量の選択は、操作者が任意に行うようにしてもよいし、超音波観測装置1が自動的に行うようにしてもよい。
また、組織性状判定部45が、グループ毎に全ての特徴量の標準偏差の差に適宜重み付けして加算した値を算出し、この値が最小となるグループに対応する組織性状を検体の組織性状と判定するようにしてもよい。この場合において、例えば特徴量が傾きa,切片b,強度cであるとき、組織性状判定部45は、傾きa,切片b,強度cにそれぞれ対応する重みをwa,wb,wcとしてwa・(aの標準偏差の差)+wb・(bの標準偏差の差)+w・(cの標準偏差の差)を算出し、この算出した値をもとに検体の組織性状を判定することとなる。なお、重みwa,wb,wcの値は、操作者が任意に設定するようにしてもよいし、超音波観測装置1が自動的に設定するようにしてもよい。
また、組織性状判定部45が、グループ毎に全ての特徴量の標準偏差の差の2乗に適宜重み付けして加算した値の平方根を算出し、この平方根が最小となるグループに対応する組織性状を検体の組織性状と判定するようにしてもよい。この場合において、例えば特徴量が傾きa,切片b,強度cであるとき、組織性状判定部45は、傾きa,切片b,強度cにそれぞれ対応する重みをw'a,w'b,w'cとして{w'a・(aの標準偏差の差)2+w'b・(bの標準偏差の差)2+w'・(cの標準偏差の差)21/2を算出し、この算出した値をもとに組織性状を判定することとなる。なお、この場合にも、重みw'a,w'b,w'cの値は、操作者が任意に設定するようにしてもよいし、超音波観測装置1が自動的に設定するようにしてもよい。
以上説明した本発明の実施の形態3によれば、上述した実施の形態1と同様、組織性状を精度よく鑑別することを可能にするとともに、観測結果の信頼性を向上させることができ、超音波の伝播に伴う減衰の影響を取り除くことによって一段と高精度な組織性状判定を行うことができる。
なお、本実施の形態3では、組織性状判定部45が、もとの母集団と新規の検体を加えた母集団との間の各特徴量の標準偏差の変化に基づいて組織性状の判定を行っていたが、これは一例に過ぎない。例えば、組織性状判定部45は、もとの母集団と新規の検体を加えた母集団との間の各特徴量の平均の変化に基づいて組織性状の判定を行うようにしてもよい。
ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は上述した実施の形態1〜3によってのみ限定されるべきものではない。すなわち、本発明は、特許請求の範囲に記載した技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な実施の形態を含みうるものである。
1 超音波観測装置
2 超音波探触子
3 送受信部
4 演算部
5 画像処理部
6 入力部
7 表示部
8 記憶部
9 制御部
21 信号変換部
22 振動子
41 周波数解析部
42 周波数帯域設定部
43 補正周波数スペクトル算出部
44 特徴量抽出部
45 組織性状判定部
51 Bモード画像データ生成部
52 判定結果表示画像データ生成部
81 既知検体情報記憶部
82 周波数帯域情報記憶部
83 基準スペクトル情報記憶部
84 窓関数記憶部
85 補正情報記憶部
100 Bモード画像
200 判定結果表示画像
201 情報表示部
202 画像表示部
300、400 組織性状強調画像
441 近似部
442 減衰補正部

Claims (16)

  1. 検体に対して超音波を送信するとともに前記検体によって反射された超音波を受信する超音波観測装置であって、
    基準反射体から受信した超音波の周波数をもとに得られた基準スペクトルを記憶する記憶部と、
    受信した超音波の周波数を解析することによって周波数スペクトルを算出する周波数解析部と、
    前記周波数解析部が算出した周波数スペクトルを近似する際に用いる周波数帯域を設定する周波数帯域設定部と、
    前記記憶部が記憶する基準スペクトルをもとに前記周波数解析部が算出した前記周波数スペクトルを補正することによって補正周波数スペクトルを算出する補正周波数スペクトル算出部と、
    前記補正周波数スペクトル算出部が算出した補正周波数スペクトルに対し、超音波が伝播する際に該超音波の受信深度および周波数に応じて発生する減衰の寄与を削減する減衰補正処理と近似処理とを行うことにより、前記検体の特徴量を抽出する特徴量抽出部と、
    を備えたことを特徴とする超音波観測装置。
  2. 前記記憶部は、少なくとも前記超音波の受信深度ごとに前記基準スペクトルを記憶し、
    前記補正周波数スペクトル算出部は、前記受信深度ごとに前記基準スペクトルと前記周波数スペクトルとの差を求めることによって前記補正周波数スペクトルを算出することを特徴とする請求項1に記載の超音波観測装置。
  3. 前記特徴量抽出部は、
    前記周波数解析部が算出した周波数スペクトルに対して前記近似処理を行うことにより、前記減衰補正処理を行う前の補正前特徴量を抽出する近似部と、
    前記近似部が抽出した補正前特徴量に対して前記減衰補正処理を行うことにより、前記周波数スペクトルの特徴量を抽出する減衰補正部と、
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の超音波観測装置。
  4. 前記特徴量抽出部は、
    前記周波数スペクトルに対して前記減衰補正処理を行う減衰補正部と、
    前記減衰補正部が補正した周波数スペクトルに対して前記近似処理を行うことにより、前記周波数スペクトルの特徴量を抽出する近似部と、
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の超音波観測装置。
  5. 前記減衰補正部は、
    超音波の受信深度が大きいほど大きな補正を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の超音波観測装置。
  6. 前記近似部は、
    回帰分析によって前記周波数スペクトルを多項式で近似することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の超音波観測装置。
  7. 前記近似部は、
    前記周波数スペクトルを一次式で近似し、
    前記一次式の傾き、前記一次式の切片、および前記傾きと前記切片と前記周波数スペクトルの周波数帯域に含まれる特定の周波数とを用いて定まる強度、のうち少なくとも2つを含む複数の特徴量を抽出することを特徴とする請求項6に記載の超音波観測装置。
  8. 前記記憶部は、複数の既知検体によってそれぞれ反射された超音波をもとに抽出された周波数スペクトルの特徴量を前記複数の既知検体の組織性状と関連付けて記憶し、
    前記記憶部が前記複数の既知検体と関連付けて記憶する特徴量および前記特徴量抽出部が抽出した特徴量を用いることによって前記検体の所定領域の組織性状を判定する組織性状判定部を備えたことを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の超音波観測装置。
  9. 前記記憶部は、
    前記複数の既知検体に対して組織性状ごとに分類されたグループにおける各特徴量の平均を記憶し、
    前記組織性状判定部は、
    前記複数の特徴量の少なくともいずれか一つを成分とする特徴量空間を設定し、前記検体の周波数スペクトルの特徴量のうち前記特徴量空間の成分をなす特徴量を前記特徴量空間の座標として有する検体点と、前記複数の既知検体の前記グループにおける各特徴量のうち前記特徴量空間の成分をなす特徴量の平均を前記特徴量空間の座標として有する既知検体平均点との前記特徴量空間上の距離に基づいて、前記検体の組織性状を判定することを特徴とする請求項8に記載の超音波観測装置。
  10. 前記組織性状判定部は、
    前記複数の既知検体における組織性状ごとに分類されたグループに前記検体の特徴量を加えた母集団における特徴量の標準偏差を算出し、この標準偏差と前記グループにおける特徴量の標準偏差との差が最小である特徴量を有するグループに対応した組織性状を前記検体の組織性状とすることを特徴とする請求項8に記載の超音波観測装置。
  11. 前記記憶部は、超音波の受信深度に応じて定められ、該受信深度が大きいほど、帯域幅が狭くかつ最大周波数が小さい周波数帯域を記憶する周波数帯域情報記憶部を有し、
    前記周波数帯域設定部は、前記周波数帯域情報記憶部が記憶する周波数帯域情報を参照して周波数帯域を設定することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の超音波観測装置。
  12. 周波数帯域の設定入力を受け付ける入力部を備え、
    前記周波数帯域設定部は、前記入力部が受け付けた情報に基づいて周波数帯域を設定することを特徴とする請求項11に記載の超音波観測装置。
  13. 前記検体の特徴量に対応する視覚情報を生成し、この生成した視覚情報および受信した超音波をもとに生成される画像を表示する表示部を備えたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の超音波観測装置。
  14. 前記視覚情報は、色空間を構成する変数であることを特徴とする請求項13に記載の超音波観測装置。
  15. 検体に対して超音波を送信するとともに前記検体によって反射された超音波を受信する超音波観測装置の作動方法であって、
    受信した超音波の周波数を解析することによって周波数スペクトルを周波数解析部により算出する周波数解析ステップと、
    前記周波数解析ステップで算出した周波数スペクトルを近似する際に用いる周波数帯域を周波数帯域設定部により設定する周波数帯域設定ステップと、
    基準反射体から受信した超音波の周波数をもとに得られた基準スペクトルを記憶する記憶部から読み出した基準スペクトルに基づいて前記周波数解析ステップで算出した周波数スペクトルを補正することによって補正周波数スペクトルを補正周波数スペクトル算出部により算出する補正周波数スペクトル算出ステップと、
    前記補正周波数スペクトル算出ステップで算出した補正周波数スペクトルに対し、超音波が伝播する際に該超音波の受信深度および周波数に応じて発生する減衰の寄与を削減する減衰補正処理と近似処理とを行うことにより、前記検体の特徴量を特徴量抽出部により抽出する特徴量抽出ステップと、
    を有することを特徴とする超音波観測装置の作動方法。
  16. 検体に対して超音波を送信するとともに前記検体によって反射された超音波を受信する超音波観測装置に、
    受信した超音波の周波数を解析することによって周波数スペクトルを周波数解析部により算出する周波数解析ステップと、
    前記周波数解析ステップで算出した周波数スペクトルを近似する際に用いる周波数帯域を周波数帯域設定部により設定する周波数帯域設定ステップと、
    基準反射体から受信した超音波の周波数をもとに得られた基準スペクトルを記憶する記憶部から読み出した基準スペクトルに基づいて前記周波数解析ステップで算出した周波数スペクトルを補正することによって補正周波数スペクトルを補正周波数スペクトル算出部により算出する補正周波数スペクトル算出ステップと、
    前記補正周波数スペクトル算出ステップで算出した補正周波数スペクトルに対し、超音波が伝播する際に該超音波の受信深度および周波数に応じて発生する減衰の寄与を削減する減衰補正処理と近似処理とを行うことにより、前記検体の特徴量を特徴量抽出部により抽出する特徴量抽出ステップと、
    を実行させることを特徴とする超音波観測装置の作動プログラム。
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