JPWO2012060308A1 - 腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬 - Google Patents

腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2012060308A1
JPWO2012060308A1 JP2012541838A JP2012541838A JPWO2012060308A1 JP WO2012060308 A1 JPWO2012060308 A1 JP WO2012060308A1 JP 2012541838 A JP2012541838 A JP 2012541838A JP 2012541838 A JP2012541838 A JP 2012541838A JP WO2012060308 A1 JPWO2012060308 A1 JP WO2012060308A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituted
pyridyl
substituent
unsubstituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012541838A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5862897B2 (ja
Inventor
龍祐 坂本
龍祐 坂本
大哉 橋本
大哉 橋本
真彦 伏見
真彦 伏見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujiyakuhin Co Ltd
Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
Original Assignee
Fujiyakuhin Co Ltd
Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujiyakuhin Co Ltd, Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd filed Critical Fujiyakuhin Co Ltd
Priority to JP2012541838A priority Critical patent/JP5862897B2/ja
Publication of JPWO2012060308A1 publication Critical patent/JPWO2012060308A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5862897B2 publication Critical patent/JP5862897B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing three or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/44Non condensed pyridines; Hydrogenated derivatives thereof
    • A61K31/4427Non condensed pyridines; Hydrogenated derivatives thereof containing further heterocyclic ring systems
    • A61K31/444Non condensed pyridines; Hydrogenated derivatives thereof containing further heterocyclic ring systems containing a six-membered ring with nitrogen as a ring heteroatom, e.g. amrinone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/02Drugs for disorders of the urinary system of urine or of the urinary tract, e.g. urine acidifiers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/04Drugs for disorders of the urinary system for urolithiasis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/12Drugs for disorders of the urinary system of the kidneys
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

腎臓機能障害の予防又は治療に用いる医薬を提供する。下記一般式(1)〔上記式中、R2は、非置換のピリジル基、又は置換基としてシアノ基、低級アルキル基、ハロゲン等を有する置換ピリジル基を示す。R1は、置換基としてハロゲン、シアノ基等を有していてもよい、非置換若しくは置換ピリジル基等を示す。R3は、水素等を示し、一般式(1)で表される1,2,4−トリアゾール環の1つの窒素に結合している〕で表わされる、1,2,4−トリアゾール系化合物、またはその医薬上許容され得る、水和物若しくは溶媒和物又はそれらの塩を有効成分として含有する、腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬。

Description

本発明は、腎臓機能障害の予防又は治療に用いる医薬に関する。
腎臓は血液中の水、電解質、及び代謝産物(異種物質を含む)等の排泄を司り、体液量、血液浸透圧、及び酸塩基平衡の調節などを通じて、体内環境の恒常性を維持する極めて重要な臓器である。一つの腎には約100万個のネフロンがあり、ネフロンでは、糸球体における血液のろ過、尿細管におけるろ液からの有用血漿成分と水分の再吸収、並びに尿細管における分泌・排泄が行われている。この腎臓の機能低下は、体内環境の恒常性を低下させ、重篤な場合は死に至る。
腎機能検査には、糸球体機能、尿細管機能、腎血流量等、様々な指標が用いられるが、血液をろ過する糸球体は腎機能の中核を担っており、その働き具合を示す糸球体ろ過量(以下GFRと略す)は腎機能を反映する最良の指標の一つであると考えられている。
糸球体の障害によりGFRが低下して、代謝産物等の十分な排泄ができなくなると腎不全となるが、糸球体は再生しないために、腎障害は早期に発見し対処することが重要である。しかし、病期がかなり進行するまで自覚症状が現れずにそのままで放置されることも少なくない。保存的管理が困難なところまで進行した慢性腎不全患者に対しては、人工透析による治療が主体となる。日本においては、透析人口は増加し続けている。
腎臓疾患のうち慢性腎不全を含む慢性腎臓病は、何らかの腎障害を示唆する所見が、又はGFRが一定の値(日本においては60ml/min/1.73m2)未満である状態が、ある一定期間(日本においては3ヶ月)以上持続している状態であると考えられる。このような慢性腎臓病に対しては、通常、禁煙、適度な運動、食事療法等が行われ、また、薬物療法としては、慢性腎臓病の進行の抑制および主な合併症の一つである心血管系疾患のリスク軽減等を目的として、降圧薬が用いられることもある。しかし、初期又は軽度の慢性腎臓病でなければ、その治癒は困難である。
一方、痛風患者においては、キサンチンオキシダーゼ阻害薬であるアロプリノールにより尿酸の産生及び血中濃度をコントロールすることで、腎機能の低下を抑制できるとの報告がある(例えば、非特許文献1)。また、アロプリノール及び別のキサンチンオキシダーゼ阻害薬であるフェブキソスタットには、虚血再還流時の腎機能を保護する作用があること(特許文献1)、アロプリノールでは、慢性腎臓病患者の腎疾患の進行を遅らせる効果があること(非特許文献2)が報告されている。しかし、アロプリノールの場合、例えば日本の添付文書に、「腎機能障害のある患者では、本剤やその代謝物の排泄が遅延し高い血中濃度が持続するので、投与量の減量や投与間隔の延長を考慮すること。特に腎不全患者に副作用が発現した場合は重篤な転帰をたどることがあり、死亡例も報告されているので、患者の状態を十分に観察し注意しながら投与すること」と記載されているように、本来、腎臓病患者(腎機能低下患者)への投与には注意を要するとされており(例えば、非特許文献3)、慢性腎臓病の治療薬としての妥当性には疑問がもたれる。また、アロプリノール及びその主な活性代謝物であるオキシプリノールはプリン類似化合物であるが、アロプリノールの投与によりキサンチンオキシダーゼが阻害されてキサンチンが増えるとともに、オキシプリノールも尿中に排泄され、中性の尿中ではキサンチン及びオキシプリノールは尿酸よりも溶解性が低く、これらプリンを含む腎結石及び尿路結石が生じることも知られており、オキシプリノールがこれら結石の主成分となる場合も報告されている(例えば、非特許文献4,5)。したがって、アロプリノールのようなプリン類似化合物のキサンチンオキシダーゼ阻害薬の投与は、プリン由来の結石形成を惹起し、腎機能に悪影響を与えることも懸念される。
本発明化合物である1,2,4−トリアゾール系化合物は、特許文献2に記載された化合物であるが、当該化合物の腎機能障害の予防又は治療効果については、知られていない。
国際公開特許公報 国際公開番号WO96/31211 国際公開特許公報 国際公開番号WO03/064410
Arthritis Rheum. 18: 877-881(1975) Clin. J. Am. Soc. Nephrol. 2010 Jun 10 (Epub) Physicians’ Desk Reference(51st edition, pp1194-1196 1997) N. Engl. J Med. 292: 626-627(1975) Ann. Interm. Med. 92: 384-385(1980)
腎臓疾患、特に慢性腎臓病に対する薬物療法の医療満足度は低く、新規薬剤の開発が望まれている。本発明の目的は、副作用の少ない、腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を展開した結果、下記化合物が、腎機能障害の予防又は治療に有用であることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
<1> 下記一般式(1)
Figure 2012060308
〔上記式中、Rは、非置換のピリジル基、又は置換基としてシアノ基、低級アルキル基、ハロゲン、低級アルコキシ基若しくは低級アルキルチオ基を有する置換ピリジル基を示す。Rは、置換基としてハロゲン、シアノ基、若しくはフェニル基を有していてもよい、非置換若しくは置換ピリジル基、又はそれらピリジル基の相当するピリジンN−オキシド基、あるいは、置換基としてシアノ基若しくはニトロ基を有する置換フェニル基、又は該シアノ基、若しくはニトロ基のほかに、更に置換基として、置換若しくは非置換の低級アルコキシ基、N−低級アルキル置換ピペラジノ基、低級アルキルチオ基、フェニルチオ基、若しくは低級アルキルアミノ基を有する置換フェニル基を示す。但し、Rは1つのシアノ基のみで置換されたフェニル基、又は、1つのニトロ基のみで置換されたフェニル基ではない。また、Rが非置換のピリジル基、又は低級アルキル置換ピリジル基である場合、Rは非置換のピリジル基、又は低級アルキル置換ピリジル基、あるいは、それらピリジル基の相当するピリジンN−オキシド基ではない。Rは、水素、又はピバロイルオキシ置換低級アルキル基を示し、いずれも、一般式(1)で表される1,2,4−トリアゾール環の1つの窒素に結合している〕で表わされる、1,2,4−トリアゾール系化合物またはその医薬上許容され得る、水和物若しくは溶媒和物又はそれらの塩を有効成分として含有する、腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬。
<2>前記一般式(1)において、Rが、非置換のピリジル基、又は、置換基としてシアノ基、炭素数1から3の低級アルキル基、若しくはハロゲンを有する置換ピリジル基であり、Rが、置換基としてハロゲン又はシアノ基を有していてもよい、非置換若しくは置換ピリジル基であり、Rが水素原子である、<1>に記載の医薬。
<3>前記一般式(1)において、Rが、非置換のピリジル基、又は、置換基として炭素数1から3の低級アルキル基若しくはハロゲンを有する置換ピリジル基であり、Rが置換基としてシアノ基を有する置換ピリジル基であり、Rが水素原子である、<1>に記載の医薬。
<4>有効成分が5−(2−シアノ−4−ピリジル)−3−(4−ピリジル)−1,2,4−トリアゾールである、<3>に記載の医薬。
<5>腎機能障害が腎不全又は慢性腎臓病である、<1>〜<4>のいずれかに記載の医薬。
<6>腎機能障害が糸球体ろ過量の低下を伴う疾患である、<1>〜<4>のいずれかに記載の医薬。
本発明は、腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬を提供する。本発明の有効成分となる化合物は、キサンチンオキシダーゼ阻害作用を有する化合物であるが、プリン類似化合物ではないため、プリンに由来する腎結石や尿路結石が生じる心配がない。
本発明の腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬は、以下の一般式(1)で表わされる化合物を有効成分として含有する。当該化合物は、国際公開番号WO03/064410号記載の化合物であり、化合物合成は、当該明細書を参照して実施することができる。
Figure 2012060308
〔上記式中、Rは、非置換のピリジル基、又は置換基としてシアノ基、低級アルキル基、ハロゲン、低級アルコキシ基若しくは低級アルキルチオ基を有する置換ピリジル基を示す。Rは、置換基としてハロゲン、シアノ基、若しくはフェニル基を有していてもよい、非置換若しくは置換ピリジル基、又はそれらピリジル基の相当するピリジンN−オキシド基、あるいは、置換基としてシアノ基若しくはニトロ基を有する置換フェニル基、又は該シアノ基、若しくはニトロ基のほかに、更に置換基として、置換若しくは非置換の低級アルコキシ基、N−低級アルキル置換ピペラジノ基、低級アルキルチオ基、フェニルチオ基、若しくは低級アルキルアミノ基を有する置換フェニル基を示す。但し、Rは1つのシアノ基のみで置換されたフェニル基、又は、1つのニトロ基のみで置換されたフェニル基ではない。また、Rが非置換のピリジル基、又は低級アルキル置換ピリジル基である場合、Rは非置換のピリジル基、又は低級アルキル置換ピリジル基、あるいは、それらピリジル基の相当するピリジンN−オキシド基ではない。Rは、水素、又はピバロイルオキシ置換低級アルキル基を示し、いずれも、一般式(1)で表される1,2,4−トリアゾール環の1つの窒素に結合している〕で表わされる、1,2,4−トリアゾール系化合物またはその医薬上許容され得る、水和物若しくは溶媒和物又はそれらの塩。尚、一般式(1)中のハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、低級アルキル基としては、炭素数1から6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が、低級アルコキシ基としては、炭素数1から6の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基が、低級アルキルチオ基としては、炭素数1から6の直鎖又は分岐鎖のアルキルチオ基が、低級アルキルアミノ基としては、炭素数1から6の直鎖又は分岐鎖のアルキルアミノ基が挙げられる。N−低級アルキル置換ピペラジノ基としては、炭素数1から6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を置換基として有するN−置換ピペラジノ基が挙げられる。
当該化合物においては、前記一般式(1)において、Rが、非置換のピリジル基、又は、置換基としてシアノ基、炭素数1から3の低級アルキル基、若しくはハロゲンを有する置換ピリジル基であり、Rが、置換基としてハロゲン又はシアノ基を有していてもよい、非置換若しくは置換ピリジル基であり、Rが水素原子である化合物が好ましい。また、中でも、Rが、非置換のピリジル基、又は、置換基として炭素数1から3の低級アルキル基若しくはハロゲンを有する置換ピリジル基であり、Rが置換基としてシアノ基を有する置換ピリジル基であり、Rが水素原子である化合物が特に好ましい。尚、炭素数1から3の低級アルキル基としては、メチル基又はエチル基が好ましい。また、ハロゲンとしては、塩素が好ましい。
具体的な例としては、3−(4−イソブトキシ−3−ニトロフェニル)−5−(2−メチル−4−ピリジル)−1,2,4−トリアゾール、3−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニル)−5−(4−ピリジル)−1,2,4−トリアゾール、5−(2−シアノ−4−ピリジル)−3−(4−ピリジル)−1,2,4−トリアゾール、3−(2−メチル−4−ピリジル)−5−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾール、3−(2−メチル−4−ピリジル)−5−(3−ニトロ−4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾール、3−(2−メチル−4−ピリジル)−5−〔3−シアノ−4−{(2−メトキシエトキシ)エトキシ}フェニル〕−1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。
上記一般式で表わされる化合物を塩として用いる場合、薬学的に許容しうる塩であれば特に限定されず、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酢酸塩、乳酸塩等の無機若しくは有機の酸の付加塩、又はナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、エチレンジアミン塩、メグルミン塩、ジエタンールアミン塩、トリス塩等の無機若しくは有機の塩によるアルカリ塩として用いることができる。
他にも、キサンチンオキシダーゼ阻害作用を有する化合物が、腎機能障害の予防又は治療剤となる。例えば、そのような化合物群がWO92/9279、WO2010/030988号、WO98/18765号、特開2000-1431号に記載されており、本発明化合物だけでなく、他のキサンチンオキシダーゼ阻害活性を有する化合物にも、腎機能障害の予防又は治療剤となることを発明者らは認識するに至った。
本発明で腎機能障害とは、腎機能の低下又は障害が関係する、様々な腎疾患を含む。そのような腎疾患は、1つには、GFRの低下を伴う腎疾患として特定され、慢性腎臓病を含むものである。更に具体的には、各種糸球体疾患(急性腎炎症候群、急速進行性腎炎症候群、反復性(再発性)・持続性血尿、慢性腎炎症候群、ネフローゼ症候群、遺伝性腎症(ネフロパシー)、びまん性糸球体腎炎、デンスデポジット病、等)、腎尿細管間質性疾患、腎不全、腎結石・尿路結石等が挙げられ、糸球体疾患の形態学的分類では、例えば原発性糸球体疾患(微小変化型、巣状糸球体硬化症、膜性腎症、メサンギウム増殖性糸球体腎炎(IgA腎症、非IgA腎症)、膜性増殖性糸球体腎炎、びまん性硬化性糸球体腎炎、等)が挙げられ、系統的疾患に基づく腎疾患としては、膠原病腎(強皮症腎、ループス腎炎等)、糖尿病性腎症、腎アミロイドーシス、紫斑病性腎炎、腎痛風、遺伝性腎疾患(遺伝性腎炎、アルポート症候群、ファブリー病等)等を例示することができる。本発明の医薬は、これらの腎疾患を始めとする一次性及び二次性の腎疾患(移植腎における糸球体病変を含む)の予防又は治療のために用いることができる。これらの腎機能障害の予防又は治療の効果の指標としてはGFRを用いることができ、GFRの維持及び/又は改善(増加)として効果を確認することができる。
GFRとしては、(1).腎機能診断用物質(腎機能診断用物質としてイヌリン等を例示できるが、イヌリンに限定されるものではない)のクリアランス、(2).生体物質(生体物質としてクレアチニン等を例示できるが、クレアチニンに限定されるものではない)のクリアランス又は/及び(3).血中(血清中、血漿中でもよい)における生体物質(生体物質としてクレアチニン等を例示できるが、クレアチニンに限定されるものではない)の濃度を測定して求めた数値を利用することができるが、GFRの測定方法はこれら(1)、(2)、(3)に限定されるものではない。
本発明の医薬の投与形態は特に限定されず、例えば経口剤、注射剤、経皮吸収製剤等が挙げられる。また、単独投与あるいは他の薬剤との併用も可能である。
経口用固形製剤とする場合は、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤等とすることができ、また、糖衣、ゼラチン衣、その他、医薬品に使用可能な物質および形状のものであれば、必要により適宜コーティングすることもできる。また、必要に応じて、薬学的に許容される賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤等の添加物を適宜組合わせて用いることができる。
注射剤とする場合は、静脈内、皮下、筋肉内、皮内、その他注射剤として投与可能な部位への投与剤形とすることができる。保存時の形状は固体状及び液体状のいずれでもよい。また、必要に応じて、薬学的に許容される溶解補助剤、pH調整剤、緩衝剤、懸濁化剤、安定化剤、等張化剤、保存剤等の添加物を適宜組合わせて用いることができる。
本発明の医薬の投与量は、症状の程度、患者の年齢、性別、体重、感受性差、投与経路、投与方法、投与時期、投与間隔、医薬製剤の性質、有効成分の種類、併用薬の種類や投与量、他剤との併用形態等によって異なっていても良く、特に限定されないが、通常成人1日あたり約0.1〜5000mg、好ましくは約1〜1000mg、さらに好ましくは約10〜500mgを、1回又は数回に分けて経口投与又は非経口投与することができる。
次に、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の実施例に示すように、本発明の医薬は、本発明の医薬組成物ということもできる。
実施例1〜3:5−(2−シアノ−4−ピリジル)−3−(4−ピリジル)−1,2,4−トリアゾール含有素錠の製造
5−(2−シアノ−4−ピリジル)−3−(4−ピリジル)−1,2,4−トリアゾール、乳糖水和物、結晶セルロース、クロスカルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロースを表1の処方例の成分比で混合した後、適量の水を加えて攪拌造粒した後、流動層造粒コーティング装置を用いて吸気温度80℃、吸気風量20m3/minで、排気温度が40℃になるまで乾燥した。この乾燥物を30メッシュの篩で整粒した後に、処方例の成分比でステアリン酸マグネシウムを加えて混合し打錠用顆粒とした。これを1錠あたり処方例に示す質量となるように打錠して素錠を得た。
Figure 2012060308
試験例1:ヒトにおけるeGFR改善作用(8週間投与)
以下に示す試験方法によりヒトにおけるeGFR(estimated GFR)の推移を検討した。
試験方法:186名の被験者に5−(2−シアノ−4−ピリジル)−3−(4−ピリジル)−1,2,4−トリアゾールを、表2に示す投与量とスケジュールで計8週間投与し、血清クレアチニン濃度からeGFRを算出した。
Figure 2012060308
試験結果1:表3に投与開始から2週間後、4週間後、及び8週間後におけるeGFRの変化量を示す。表3から明らかなように、本発明になる化合物は有意なeGFRの改善(eGFRの増大)作用を有し、腎機能の低下の抑制効果さらには腎機能を回復させる効果があると考えられた。
Figure 2012060308
試験例2:ヒトにおけるeGFR改善作用(30週間投与)
以下に示す試験方法によりヒトにおけるeGFR(estimated GFR)の推移を検討した。
試験方法:5−(2−シアノ−4−ピリジル)−3−(4−ピリジル)−1,2,4−トリアゾールを、投与開始後から2週間(初期I)は1回20mgを1日2回、投与開始2週後から6週後までの4週間(初期II)は1回40mgを1日2回、投与開始6週後から30週後までの24週間(維持期)は1回60mgを1日2回経口投与する。ただし、投与開始14週後(維持期8週後)の血清尿酸値が6.0mg/dL以上の場合、投与開始18週後(維持期12週後)から30週後までの12週間は1回80mgを1日2回経口投与する。以上のスケジュールで240名の被験者に計30週間投与する計画で投与開始し、血清クレアチニン濃度からeGFRを算出した。
試験結果2:表4に投与開始前と投与終了時におけるeGFRならびにその変化量を示す。表4から明らかなように、本発明になる化合物は有意なeGFRの改善(eGFRの増大)作用を有し、腎機能の低下の抑制効果さらには腎機能を回復させる効果があると考えられた。
Figure 2012060308

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2012060308
    〔上記式中、Rは、非置換のピリジル基、又は置換基としてシアノ基、低級アルキル基、ハロゲン、低級アルコキシ基若しくは低級アルキルチオ基を有する置換ピリジル基を示す。Rは、置換基としてハロゲン、シアノ基、若しくはフェニル基を有していてもよい、非置換若しくは置換ピリジル基、又はそれらピリジル基の相当するピリジンN−オキシド基、あるいは、置換基としてシアノ基若しくはニトロ基を有する置換フェニル基、又は該シアノ基、若しくはニトロ基のほかに、更に置換基として、置換若しくは非置換の低級アルコキシ基、N−低級アルキル置換ピペラジノ基、低級アルキルチオ基、フェニルチオ基、若しくは低級アルキルアミノ基を有する置換フェニル基を示す。但し、Rは1つのシアノ基のみで置換されたフェニル基、又は、1つのニトロ基のみで置換されたフェニル基ではない。また、Rが非置換のピリジル基、又は低級アルキル置換ピリジル基である場合、Rは非置換のピリジル基、又は低級アルキル置換ピリジル基、あるいは、それらピリジル基の相当するピリジンN−オキシド基ではない。Rは、水素、又はピバロイルオキシ置換低級アルキル基を示し、いずれも、一般式(1)で表される1,2,4−トリアゾール環の1つの窒素に結合している〕で表わされる、1,2,4−トリアゾール系化合物またはその医薬上許容され得る、水和物若しくは溶媒和物又はそれらの塩を有効成分として含有する、腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬。
  2. 前記一般式(1)において、Rが、非置換のピリジル基、又は、置換基としてシアノ基、炭素数1から3の低級アルキル基、若しくはハロゲンを有する置換ピリジル基であり、Rが、置換基としてハロゲン又はシアノ基を有していてもよい、非置換若しくは置換ピリジル基であり、Rが水素原子である、請求項1に記載の医薬。
  3. 前記一般式(1)において、Rが、非置換のピリジル基、又は、置換基として炭素数1から3の低級アルキル基若しくはハロゲンを有する置換ピリジル基であり、Rが置換基としてシアノ基を有する置換ピリジル基であり、Rが水素原子である、請求項1に記載の医薬。
  4. 有効成分が5−(2−シアノ−4−ピリジル)−3−(4−ピリジル)−1,2,4−トリアゾールである、請求項3に記載の医薬。
  5. 腎機能障害が腎不全又は慢性腎臓病である、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬。
  6. 腎機能障害が糸球体ろ過量の低下を伴う疾患である、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬。
JP2012541838A 2010-11-01 2011-10-31 腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬 Expired - Fee Related JP5862897B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012541838A JP5862897B2 (ja) 2010-11-01 2011-10-31 腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010244876 2010-11-01
JP2010244876 2010-11-01
PCT/JP2011/075022 WO2012060308A1 (ja) 2010-11-01 2011-10-31 腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬
JP2012541838A JP5862897B2 (ja) 2010-11-01 2011-10-31 腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2012060308A1 true JPWO2012060308A1 (ja) 2014-05-12
JP5862897B2 JP5862897B2 (ja) 2016-02-16

Family

ID=46024421

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012541838A Expired - Fee Related JP5862897B2 (ja) 2010-11-01 2011-10-31 腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5862897B2 (ja)
WO (1) WO2012060308A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104758263B (zh) * 2015-04-22 2017-08-22 青岛正大海尔制药有限公司 一种托匹司他片及其制备方法
CN105997906A (zh) * 2016-03-16 2016-10-12 江苏悦兴药业有限公司 一种托吡司他片剂及其制备方法
US20190374515A1 (en) 2016-11-28 2019-12-12 Teijin Pharma Limited Therapeutic drug or prophylactic drug for diabetic nephropathy

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03157385A (ja) * 1989-08-25 1991-07-05 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 細胞防護剤
WO2003064410A1 (fr) * 2002-01-28 2003-08-07 Fuji Yakuhin Co., Ltd. Nouveau compose 1,2,4-triazole
JP2010509372A (ja) * 2006-11-13 2010-03-25 タケダ・フアーマシユーテイカルズ・ノース・アメリカ・インコーポレイテツド キサンチン酸化還元酵素阻害剤を使用する腎機能保持方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03157385A (ja) * 1989-08-25 1991-07-05 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 細胞防護剤
WO2003064410A1 (fr) * 2002-01-28 2003-08-07 Fuji Yakuhin Co., Ltd. Nouveau compose 1,2,4-triazole
JP2010509372A (ja) * 2006-11-13 2010-03-25 タケダ・フアーマシユーテイカルズ・ノース・アメリカ・インコーポレイテツド キサンチン酸化還元酵素阻害剤を使用する腎機能保持方法

Non-Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
AMERICAN JOURNAL OF KIDNEY DISEASE, 2004, VOL.44(4), P.642-650, JPN6015025280, ISSN: 0003102835 *
HYPERTENS RES, 2001, VOL.24(6), P.691-697, JPN6015025279, ISSN: 0003102834 *
JOURNAL OF THE AMERICAN SOCIETY OF NEPHROLOGY, 2008, VOL.19, P.2407-2413, JPN6015025282, ISSN: 0003102836 *
TOXICOLOGY AND APPLIED PHARMACOLOGY, 206, VOL.217, P.260-265, JPN6015025277, ISSN: 0003102833 *
腎と透析, 1994, VOL.36(2), P.277-283, JPN6015025285, ISSN: 0003102837 *
腎臓, 1990, VOL.13(2), P.99-108, JPN6015025283, ISSN: 0003207558 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2012060308A1 (ja) 2012-05-10
JP5862897B2 (ja) 2016-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6532878B2 (ja) 組合せ医薬
JP6508544B2 (ja) 腫瘍を治療するための薬用組成物
JPH0662410B2 (ja) 高尿酸血症の予防又は治療剤
CA2631740A1 (en) Methods and compositions for the treatment of disease
CA2861056A1 (en) Combination therapy (vemrufenib and a mdm2 inhibitor) for the treatment proliferative disorders
TW202146021A (zh) 包含達拉菲尼、erk抑制劑和shp2抑制劑之三重藥物組合
JP2008517976A (ja) Cb1カンナビノイド受容体拮抗薬及びカリウムチャンネルオープナーから成る、真性糖尿病1型、肥満及び関連症状の治療用の医薬組成物
EP2786750B1 (en) Agent for reducing adverse side effects of kinase inhibitor
KR20210032439A (ko) 염증성 장 질환을 치료하기 위한 특정 (2s)-n-[(1s)-1-시아노-2-페닐에틸]-1,4-옥사제판-2-카복스아미드
JP5903433B2 (ja) 癌の治療に有用なvegfr阻害剤およびmek阻害剤の医薬的組み合わせ
JP2012526772A (ja) ホスホイノシチド3−キナーゼ阻害剤および抗糖尿病性化合物の組合せ剤
JP5862897B2 (ja) 腎機能障害の予防又は治療に用いる医薬
AU2010235917A1 (en) Combination of organic compounds
JP6180420B2 (ja) 増殖性疾患の治療のためのhsp90阻害剤と組み合わせた2−カルボキサミドシクロアミノウレア誘導体
KR20240112932A (ko) 암 치료를 위한 cdk2 억제제 및 cdk4 억제제를 포함하는 방법 및 투여 섭생법
EP4240354A1 (en) Raf inhibitor for treating low grade glioma
CA2803163A1 (en) Sustained-release therapeutic agent for hypertension and renal dysfunction
JP6861726B2 (ja) 糖尿病性腎症の治療薬または予防薬
JP4974255B2 (ja) アンジオテンシンii受容体拮抗剤の配合剤
JP2013526503A (ja) キサンチンオキシダーゼ阻害剤とアンジオテンシンii受容体アンタゴニストとの合剤およびその使用
KR20220168172A (ko) 1-(3-시아노-1-아이소프로필-인돌-5-일)피라졸-4-카르복실산을 포함하는 약학적 조성물
JP2007507552A (ja) Igf1r阻害剤が誘発する高血糖を治療する方法
JP2004339068A (ja) 半月体形成性腎炎の予防又は治療剤
AU2009209152A1 (en) A method of administering a PDE3 inhibitor via titration for the treatment of peripheral arterial disease

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150825

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20150825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5862897

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees