JPWO2011093447A1 - 計算装置、計算装置の制御方法、制御プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

移動体の運動状態のパラメータを高精度に推定する。測位装置(1)は、計測データから、自装置が移動体にどのように保持されているかを特定する保持状態推定部(10)と、保持状態推定部(10)が特定した保持状態に応じた演算処理を行い、上記計測データから上記移動体の移動ベクトルを算出する移動量推定部(12)とを備えているので、移動体の移動ベクトルを高精度に推定することができる。

Description

本発明は、移動体に保持されたセンサからの出力に基づいて、該移動体の運動状態を示すパラメータを算出する計算装置に関し、より詳細には、移動体の位置を特定するために、該移動体の移動量を算出する計算装置に関するものである。
移動体の位置を特定する測位装置の従来技術においては、GPS(Global Positioning System)やセル方式測位などの外部のインフラ装置を用いるものと、移動体の内界に関する自蔵式計測装置(具体的には、加速度センサ等)を用いて移動体の位置と姿勢を逐次に推定する自律航法システムを用いるものとがある。
本発明は、後者の測位装置に関するものである。自律航法システムの場合、移動体には計測装置が固定して装着されることが多く、また単一の種類・設定の移動量推定手段が使われていた。なお、移動体の運動状態等を計測装置による検知によって特定する先行技術としては、下記の特許文献1〜3、非特許文献1〜4等が挙げられる。
日本国公開特許公報「特許第4243684号公報(2005年4月28日公開)」 日本国公開特許公報「特開2007‐241867号公報(2007年9月26日公開)」 日本国公開特許公報「特開2009‐93440号公報(2009年4月30日公開)」
麻生、津田、村田、「パターン認識と学習の統計学」、新しい概念と手法 統計科学のフロンティア、Vol.6、第1版、岩波書店、2003年4月、pp193-211 興梠正克、大隈隆史、蔵田武志、「歩行者ナビのための自蔵センサモジュールを用いた屋内測位システムとその評価」、シンポジウム「モバイル08」予稿集、2008、pp151-156 磯俊樹、博士論文「パターン認識技術に基づくコンテキスト利用型ユビキタスサービスシステムの研究」、第7章(センサ搭載型携帯電話機を用いたユーザコンテキスト獲得システム)、2008年2月 T.コホネン、「自己組織化マップ」、初版第2刷、シュプリンガー・ジャパン株式会社、2007年4月10日
上記のように、従来の測位装置では、計測装置がどのような装着・保持姿勢となっているかにかかわらず、全く同じ演算処理で移動量の推定が行われていた。そして、移動量の推定に用いる演算処理は、特定の状態を想定した演算処理である。このため、想定外の装着・保持姿勢となっているときには、移動量の算出自体を行うことができなかったり、算出された移動量の精度が低下したりするという問題があった。
例えば、移動体が人である場合には、計測装置を手で保持している状態や、ポケットに入れている状態等様々な状態が想定される。そして、各状態では、計測装置が捉える運動の種類や大きさが異なっている。このため、計測装置を保持している人の移動を捕捉する際に最適な移動量推定手段の種類または設定も異なることになる。
なお、上記の問題は、移動量を算出する装置に限られず、センサの検出結果に基づいて移動体の運動状態を示すパラメータを算出する装置全般に生じる問題である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、計測装置の移動体に対する装着・保持姿勢に応じた適切な演算処理によって移動体の運動状態を示すパラメータを算出する計算装置等を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の計算装置は、移動体に保持される1または複数のセンサが出力する計測データを用いて、該移動体の移動状態を示すパラメータを算出する計算装置であって、上記計測データから、上記センサが移動体にどのように保持されているかを特定する保持状態特定手段と、上記保持状態特定手段が特定した保持状態に応じた演算処理を行い、上記計測データから上記移動体の移動状態を示すパラメータを算出するパラメータ算出手段とを備えていることを特徴としている。
また、本発明の計算装置の制御方法は、上記課題を解決するために、移動体に保持される1または複数のセンサが出力する計測データを用いて、該移動体の移動状態を示すパラメータを算出する計算装置の制御方法であって、上記計測データから、上記センサが移動体にどのように保持されているかを特定する保持状態特定ステップと、上記保持状態特定ステップで特定した保持状態に応じた演算処理を行い、上記計測データから上記移動体の移動状態を示すパラメータを算出するパラメータ算出ステップとを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、センサが移動体にどのように保持されているかに応じた演算処理によって、移動体の移動状態を示すパラメータを算出するので、パラメータの信頼性及び精度を高めることができる。
なお、演算処理は、想定される保持状態毎に予め用意されている。そして、異なる保持状態に対応する演算処理は、その演算過程(例えば用いる数式や手順等)が異なるものであってもよいし、異なっていてもよい。なお、演算過程が同じである場合には、重み付けやスケールファクタの切り替えなどにより、保持状態に応じたパラメータの値を算出する。
また、上記センサは、移動体の移動状態を特定するために必要な計測データを出力するものであればよい。例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、気圧センサ等が挙げられる。
さらに、上記の構成において、算出するパラメータは、移動体の移動状態を示すものであればよく、特に限定されない。上記パラメータとしては、例えば、移動方向、移動速度、移動距離等が挙げられる。なお、加速度等の計測データは、保持状態によって変動が大きいので、本発明は、加速度を用いたパラメータの算出に特に好適である。
また、上記の構成において、センサがどのように保持されているか(保持状態)は、予め想定した保持状態の何れに該当するか、あるいは何れにも該当しないかを計測データに基づいて判断することができる。例えば、保持状態と、その保持状態のときに出力される計測データのパターンとを対応付けて記憶しておいてもよい。
以上のように、本発明の計算装置は、計測データから、センサが移動体にどのように保持されているかを特定する保持状態特定手段と、上記保持状態特定手段が特定した保持状態に応じた演算処理を行い、上記計測データから上記移動体の移動状態を示すパラメータを算出するパラメータ算出手段とを備えている構成である。
また、本発明の計算装置の制御方法は、以上のように、計測データから、センサが移動体にどのように保持されているかを特定する保持状態特定ステップと、上記保持状態特定ステップで特定した保持状態に応じた演算処理を行い、上記計測データから上記移動体の移動状態を示すパラメータを算出するパラメータ算出ステップとを含む構成である。
上記の構成によれば、センサが移動体にどのように保持されているかに応じた演算処理によって、移動体の移動状態を示すパラメータを算出するので、パラメータの信頼性及び精度を高めることができるという効果を奏する。
本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分わかるであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
本発明の一実施形態を示すものであり、測位装置の要部構成を示すブロック図である。 上記測位装置で用いられる信号特定テーブルの一例を示す図である。 上記測位装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 計測部として加速度センサを用いた測位装置の要部構成を示すブロック図である。 姿勢角推定部を備える測位装置の要部構成を示すブロック図である。 重力方位推定部を備える測位装置の要部構成を示すブロック図である。 歩行者の移動ベクトルを算出する測位装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態にかかる測位装置の要部構成を示すブロック図である。 上記測位装置が備える高精度移動量推定部の要部構成を示すブロック図である。 上記測位装置が備える簡易移動量推定部の要部構成を示すブロック図である。 遷移状態の推定を行う測位装置の要部構成を示すブロック図である。 上記測位装置が備える保持状態推定部の要部構成を示すブロック図である。 上記測位装置が備える簡易移動量推定部の要部構成を示すブロック図である。 上記測位装置が実行する遷移状態検出処理の一例を示すフローチャートである。 重力方位推定部を2つ備えた測位装置の要部構成を示すブロック図である。 上記測位装置が備える保持状態推定部の要部構成を示すブロック図である。 重力方位ベクトルが入力される高精度移動量推定部の要部構成を示すブロック図である。 重力方位ベクトルが入力される簡易移動量推定部の要部構成を示すブロック図である。
〔実施の形態1〕
本実施形態の測位装置について、図1から図7に基づいて説明する。ここでは、まず、測位装置の概要について、図1に基づいて説明する。図1は、測位装置(計算装置)1の要部構成を示すブロック図である。図示のように、測位装置1は、計測部(センサ)2、制御部3、及び記憶部4を備えている。
測位装置1は、移動体(人や物体)に装着または保持されて、該移動体の運動状態を示すパラメータを出力する装置である。具体的には、測位装置1は、移動体の運動と状態の変化等を検出するセンサである計測部2が測定した計測データを用いて当該移動体の移動ベクトルを算出し、この移動ベクトルから移動体の現在位置を算出して出力する。
計測部2は、上記のように、移動体の運動状態や移動体が存在する位置等を検出して、その検出値を計測データとして出力するセンサである。また、計測部2は、計測データと共に、最後に計測データを出力した後の経過時間ΔTを出力する。これにより、計測データの経時変化が把握される。
計測部2は、測位装置1が出力するパラメータの種類、要求されるパラメータの精度等に応じたセンサで構成すればよい。例えば、計測部2は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、及び気圧センサの何れかまたは複数の組み合わせによって構成することができる。
制御部3は、測位装置1を統括的に制御するものであり、計測部2が出力する計測データを用いて移動体の現在位置を算出し、出力する制御を行う。この制御は、制御部3が備える保持状態推定部(保持状態特定手段)10、調整部11、移動量推定部(パラメータ算出手段)12、及び位置決定部13によって実現される。
保持状態推定部10は、計測部2の出力する計測データから、移動体に対する測位装置1(正確には計測部2)の装着・保持姿勢(移動体にどのように保持されているか)を推定し、推定した姿勢を示す状態データを出力する。
なお、ここでは、予め想定される装着・保持姿勢と、その装着・保持姿勢で検出される計測データのパターンとを対応付けたデータを用いて装着・保持姿勢を特定し、その装着・保持姿勢に対応する状態データを出力することを想定している。
このような、装着・保持姿勢の特定は、例えばAdaBoostによる機械学習の枠組みを利用して、計測部2からの計測データ(加速度、角速度、磁気、気圧など)に基づいて、想定される装着・保持姿勢を識別する識別器を構成することによって実現することもできる。なお、Adaboostを用いた装着・保持姿勢の識別は、非特許文献1に記載されているように公知技術であるから、ここでは説明を省略する。
そこで、測位装置1では、予め想定した装着・保持姿勢を識別するために必要なパラメータを検出できるように計測部2を構成する。そして、計測部2の計測データのパターンから何れの装着・保持姿勢に該当するかを識別し、識別された装着・保持姿勢を示す状態データを出力する。
調整部11は、保持状態推定部10が推定した装着・保持姿勢に応じた演算処理によって移動体の運動状態を示すパラメータが算出されるように、移動量推定部12を制御する。具体的には、調整部11は、記憶部4に格納されている信号特定テーブル20を参照して、保持状態推定部10が出力する状態データに対応する制御信号を特定し、この制御信号を移動量推定部12に出力することによって、上記の制御を行う。なお、信号特定テーブル20については後述する。
移動量推定部12は、保持状態推定部10が推定した装着・保持姿勢に応じた演算処理によって移動体の運動状態を示すパラメータを算出する。具体的には、移動量推定部12は、計測部2が出力する計測データと、調整部11が出力する制御信号とを受信して、該制御信号が示す演算処理によって上記計測データから移動体の移動方向及び移動距離を示す移動ベクトルを算出し、出力する。
位置決定部13は、移動量推定部12が出力する移動ベクトルから移動体の現在位置を決定する。決定した現在位置は、例えば測位装置1の現在位置を示す画像を表示させることで出力される。
記憶部4は、測位装置1で使用する各種データを記憶する装置である。図示のように、記憶部4には、信号特定テーブル20が格納されている。
信号特定テーブル20は、調整部11が、保持状態推定部10が出力する状態データに対応する制御信号を特定するためのテーブルである。信号特定テーブル20は、例えば図2に示すようなものとしてもよい。図2は、信号特定テーブル20の一例を示す図である。
図2に示すように、信号特定テーブル20は、保持状態と、制御信号とが対応付けられたデータである。具体的には、図2の信号特定テーブル20では、保持状態1、2、3、…に制御信号(1)、(2)、(3)、…がそれぞれ対応付けられている。
つまり、図2の信号特定テーブル20では、保持状態推定部10は、計測部2が出力する計測データから、測位装置1の保持状態が、図2の1、2、3、…の何れの保持状態に該当するかを特定し、特定した保持状態を示す状態データを調整部11に出力することを想定している。なお、計測部2が出力する計測データから、図2に示される保持状態の何れにも該当しないと判断されることも考えられる。この場合には、最も近い保持状態を示す状態データを出力してもよいし、該当しない旨の状態データを出力してもよい。
そして、調整部11は、信号特定テーブル20を参照して、出力された状態データに対応付けられている制御信号が、制御信号(1)、(2)、(3)、…の何れに該当するかを特定することになる。なお、図示の例では、1つの保持状態に1つの制御信号が対応付けられているが、複数の制御信号を対応付けてもよい。これにより、移動量推定部12の行う演算処理を細かく制御することが可能になる。
また、上記のように、保持状態推定部10が、何れの保持状態にも該当しない旨の状態データを出力する構成とした場合には、何れの保持状態にも該当しない状態に対応する制御信号を対応付けておくことが好ましい。これにより、何れの保持状態にも該当しない場合であっても、適切な演算処理で移動ベクトルの算出を行うことが可能になる。
そして、調整部11は、図2の信号特定テーブル20を参照して特定した制御信号を移動量推定部12に出力し、移動量推定部12は、出力された制御信号に応じた演算処理を行って移動ベクトルを算出することになる。
なお、各保持状態に対応する演算処理は、例えば、その保持状態においてどのような測定データが検出されるかを実際に測定し、その結果に基づいて特定してもよい。また、例えば、AdaBoostによる機械学習の枠組みを利用して、保持状態に応じた適切な演算処理を特定することもできる。
このように、信号特定テーブル20は、予め想定している保持状態と、その保持状態に応じた演算処理を移動量推定部12に実行させるための制御信号とが対応付けられたものである。
〔処理の流れ〕
続いて、測位装置1が実行する処理の流れについて、図3に基づいて説明する。図3は、測位装置1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
保持状態推定部10は、計測部2から計測データの入力の有無を確認し(S1)、計測データの入力が確認された場合(S1でYES)には、計測データから測位装置1の保持状態(装着・保持姿勢)を推定する(S2)。そして、推定した保持状態を示す状態データを調整部11に出力する。
次に、状態データを受信した調整部11は、信号特定テーブル20を参照して、受信した状態データに対応する制御信号を特定し、特定した制御信号を生成する(S3)。また、調整部11は、生成した制御信号を移動量推定部12に出力する。
そして、制御信号を受信した移動量推定部12は、受信した制御信号に応じた演算処理を行い、移動ベクトルを算出する(S4)。この後、移動量推定部12は、算出した移動ベクトルを位置決定部13に送信し、移動ベクトルを受信した位置決定部13が受信した移動ベクトルに基づいて測位装置1の現在位置を算出及び出力して処理が終了する。
〔加速度センサを用いる例〕
次に、計測部2として加速度センサを用いた場合の例を図4に基づいて説明する。図4は、計測部2として加速度センサを用いた測位装置1の要部構成を示すブロック図である。図示の測位装置1は、計測部として加速度センサ2aを備えている。加速度センサ2aは、互いに垂直な3軸方向の加速度ベクトルを検出して、加速度データとして出力する3軸加速度センサである。
このような3軸加速度センサを用いることにより、保持状態を特定し、また移動ベクトルを算出することができることが知られている。例えば、非特許文献2や特許文献2には、人に保持された3軸加速度センサが出力する3軸の加速度データから、人が歩いているか、走っているか、階段の昇降を行っているか等の運動状態を推定することが記載されている。
この技術においては、ウェーブレットパケット変換を用いて3軸加速度データから特徴ベクトルを抽出し、非特許文献3等に記載の自己組織化手法を用いて各状態(歩行、走行等)のクラスタリングを行っている。
このような技術を応用することにより、3軸加速度データから保持状態を推定することができる。すなわち、図4の保持状態推定部10は、ウェーブレットパケット変換を用いて時系列の3軸加速度データから抽出した特徴ベクトルから、予め自己組織化手法でクラスタリングされた保持状態の何れに該当するかを特定する。
また、図4の移動量推定部12は、3軸加速度データを用いて調整部11から受信した制御信号に応じた演算処理を行うことによって、移動ベクトルを算出する。なお、3軸加速度データから移動ベクトルを算出する演算処理は公知であるから、ここでは説明を省略する。
〔姿勢角推定部を備えた例〕
世界座標系に対する移動体の姿勢角を算出することにより、移動体の重力方位(世界座標系の重力方向とは通常異なる)を決定することができ、これにより、運動状態をより高精度に特定することができる。
ここでは、姿勢角を算出する姿勢角推定部を備えた測位装置について、図5に基づいて説明する。図5は、姿勢角推定部を備える測位装置(計算装置)30の要部構成を示すブロック図である。なお、図1、図4の測位装置1と同様の構成については同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図示のように、測位装置30は、計測部として加速度センサ2aとジャイロセンサ2bとを備えている。ジャイロセンサ2bは、角速度ベクトルを検出して角速度データを出力する。ここでは、ジャイロセンサ2bは、3軸方向の角速度データを出力することを想定しているが、2軸以下であっても構わない。
姿勢角推定部(姿勢角算出手段)14は、加速度センサ2aが出力する加速度データと、ジャイロセンサ2bが出力する角速度データとを用いて測位装置30を保持している移動体の姿勢角を算出する。また、姿勢角推定部14は、算出した姿勢角を保持状態推定部10と、移動量推定部12に出力する。
姿勢角を時系列のデータとして取得することにより、移動体が作り出す運動について、加速、減速、重心の移動等に加えて、姿勢角の変化を計測することが可能となる。これによって、より正確かつ細やかに移動体の状態を推定することができる。すなわち、姿勢角推定部14を設けることにより、保持状態の推定精度を高めることや、検出可能な保持状態のバリエーションを増やすこと等も可能になる。
また、移動量推定部12は、姿勢角推定部14が出力する姿勢角を用いて移動体の移動方向を特定し、これに基づき移動ベクトルを算出する。なお、姿勢角から移動方向を求める方法は公知であるから、ここでは説明を省略する。
〔重力方位推定部を備えた例〕
移動体の重力方位を算出することによっても、移動体の運動状態をより高精度に特定することができる。なお、上記のように、移動体の重力方位は、世界座標系の重力方向とは通常異なっている。
ここでは、重力方位を算出する重力方位推定部を備えた測位装置について、図6に基づいて説明する。図6は、重力方位推定部を備える測位装置(計算装置)40の要部構成を示すブロック図である。なお、図1、図4の測位装置1と同様の構成については同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
重力方位推定部(重力方位特定手段)15は、計測部2が出力する計測データを用いて測位装置40(正確には計測部2)の重力方位ベクトルを算出する。また、重力方位推定部15は、算出した重力方位ベクトルを保持状態推定部10と、移動量推定部12に出力する。
なお、重力方位ベクトルは、加速度ベクトルと角速度ベクトルとを用いて重力加速度ベクトルをトラッキングすることで特定することができる。このため、測位装置40は、計測部2として、少なくとも加速度センサとジャイロセンサとを備えている必要がある。なお、非特許文献2には、カルマンフィルタの枠組みを用いて、加速度ベクトルと角速度ベクトルとを入力として重力加速度ベクトルをトラッキングすることが記載されている。重力方位推定部15は、このような技術によって実現することもできる。
重力方位ベクトルは、重力に対する姿勢角を表すものであるから、保持状態を推定する上で大きなヒントになる。すなわち、保持状態推定部10は、重力方位推定部15が出力する重力方位ベクトルを用いることによって、保持状態を高精度に推定することができ、また検出可能な保持状態のバリエーションを増やすこと等も可能になる。
また、移動量推定部12は、重力方位推定部15が出力する重力方位ベクトルを用いることによって、計測データ(加速度データ、角速度データ等)を重力方向成分とそれ以外とに分解することができるので、移動ベクトルの推定精度を高めることができる。
〔移動体が歩行者である場合の構成例〕
続いて、移動体が歩行者であることを想定して構成した測位装置の例を図7に基づいて説明する。図7は、歩行者の移動ベクトルを算出する測位装置の要部構成を示すブロック図である。なお、図1、図4の測位装置1と同様の構成については同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
測位装置50(計算装置)は、図示のように、移動量推定部として、歩行動作検出部(パラメータ算出手段)12a、歩幅推定部(パラメータ算出手段)12b、移動方位検出部12c、及び移動ベクトル算出部12dを備えている。調整部11は、このうち歩行動作検出部12a及び歩幅推定部12bに制御信号を送信して、保持状態に応じた、最も高い性能を発揮する演算処理を行わせる。
なお、ここでは、計測部2として3軸加速度センサ、3軸角速度センサ、及び3軸地磁気センサを備えていることを想定している。また、ここでは、歩行者の移動ベクトルを算出して、歩行者の現在位置を出力することを想定している。
歩行動作検出部12aは、調整部11から受信した制御信号に応じた演算処理により、計測部2が出力する計測データから、歩行動作が行われているか否かを特定する。つまり、歩行動作検出部12aは、複数通りの演算処理で歩行動作の検出が可能であり、これらの演算処理のうち、制御信号で指定された演算処理によって歩行動作を検出する。
具体的には、歩行動作検出部12aは、計測部2が出力する加速度データの経時変化のパターンと、歩行動作が行われているときに生じる加速度データの経時変化のパターンとを比較することによって、歩行動作が行われていることを特定する。また、この加速度データの経時変化のパターンは、一定の周期及び振幅で加速度が変化するパターンであり、この振幅から歩行速度を算出する技術が知られている(例えば特許文献3等)。このため、歩行動作検出部12aは、上記パターンの振幅を特定し、特定した振幅を歩幅推定部12bに通知する。なお、歩行動作の検出方法、移動方位の検出方法、及び移動距離の算出方法は、上記の例に限られない。
歩幅推定部12bは、調整部11から受信した制御信号に応じた演算処理により、歩行動作検出部12aが出力する振幅から歩行速度を算出する。そして、算出した歩行速度に経過時間を乗じて歩幅(その経過時間に歩いた距離)を算出する。
ここで、加速度データや角速度データ等の計測部2が出力する計測データは、その信号強度が保持状態に応じて増減することが経験的に知られている。なお、信号強度は、例えば計測データを時系列にプロットすることによって描かれる波形(サインカーブ等)における振幅として表すこともできる。そして、特許文献1では、このような信号強度が所定の閾値を超えているか否かによって、歩行動作が行われているか否かを判定することが記載されている。
このため、歩行動作検出部12aに送信する制御信号は、保持状態に応じた閾値で歩行動作を検出させるものとしてもよい。つまり、信号強度が弱い保持状態には、小さい閾値で歩行動作を検出させる制御信号を対応付け、信号強度が強い保持状態には、大きい閾値で歩行動作を検出させる制御信号を対応付けることによって、保持状態が信号強度に与える影響をキャンセルして、歩行動作を確実に検出することが可能になる。また、歩行動作検出部12aに送信する制御信号としては、例えば、保持状態に応じた感度(スケールファクタ)で歩行動作を検出させるものであってもよい。この構成によっても、保持状態が信号強度に与える影響をキャンセルして、歩行動作を確実に検出することが可能になる。
そして、歩幅推定部12bに送信する制御信号としては、保持状態に応じた感度(スケールファクタ)で計測データを振幅に変換させる信号等が想定される。これにより、保持状態の影響で、出力される計測データの値が変化したときにも、正確な歩行速度を算出することができる。
移動方位検出部12cは、計測データを用いて歩行者が移動している方位を検出する。なお、移動方位の検出には、公知の手法を適用することもでき、例えば加速度データと角速度データから検出することができる。
移動ベクトル算出部12dは、歩幅推定部12bの出力する歩幅(歩行距離)に移動方位検出部12cが出力する方位を乗じて移動ベクトルを算出し、算出した移動ベクトルを位置決定部13に出力する。これにより、位置決定部13は、測位装置50を所持している歩行者の現在位置を特定することができる。
〔実施の形態2〕
次に、本発明の他の実施形態について、図8〜図17に基づいて説明する。本実施形態の測位装置は、移動量の推定精度が異なる2つの移動量推定部を有しており、保持姿勢推定部10の推定する姿勢に応じてこれらの移動量推定部を使い分ける点が主な特徴点である。なお、上記実施形態と同様の構成については同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
〔測位装置の要部構成〕
まず、本実施形態の測位装置の構成について、図8に基づいて説明する。図8は、測位装置(計算装置)60の要部構成を示すブロック図である。図示のように、測位装置60は、制御部3及び記憶部4を備えている。また、計測部として、加速度センサ2a、ジャイロセンサ2b、及び地磁気センサ2cを備えている。つまり、測位装置60では、加速度、角速度、及び地磁気を入力データとして移動ベクトルの推定を行う。
さらに、測位装置60は、表示部5を備えている。表示部5は、制御部3の制御に従って画像を表示するデバイスである。ここでは、測位装置60は、推定した移動ベクトルを用いて、当該測位装置60を所持しているユーザの現在位置を地図上で表示する機能を有していることを想定している。このため、表示部5には、地図の画像やユーザの現在位置を示す情報等が表示される。
制御部3は、保持状態推定部10、調整部11、位置決定部(パラメータ算出手段)13、及び表示制御部18を含む構成である。また、移動量推定部として、高精度移動量推定部16及び簡易移動量推定部(簡易パラメータ算出手段)17を備えている。
保持状態推定部10は、計測部が出力する計測データを用いて、測位装置60の保持状態を推定し、推定した保持状態を示す状態データを生成して調整部11に出力する。また、保持状態推定部10は、入力された計測データが、予め想定した保持状態の何れにも該当しない場合に、測位装置60が想定外状態であることを示す状態データを出力する。
なお、保持状態は、上記の例に限られず、例えばAdaBoost等の機械学習の枠組みを用いて識別可能な状態であれば容易に適用できる。また、必ずしも機械学習の枠組みを用いる必要はなく、計測データに基づいて識別可能な保持状態であればよい。ただし、保持状態を追加・変更する場合には、その保持状態に応じた最適な移動ベクトルが推定されるように、調整部11、高精度移動量推定部16、及び簡易移動量推定部を構成する必要がある。
調整部11は、移動体の運動状態を示すパラメータが、保持状態推定部10の出力する状態データに応じた演算処理で算出されるように、移動量推定部12を制御する。具体的には、調整部11は、記憶部4の信号特定テーブル20を用いて状態データに対応する制御信号を特定し、特定した制御信号を高精度移動量推定部16及び簡易移動量推定部17に出力することによって上記の制御を行う。
高精度移動量推定部16は、図1の移動量推定部12に相当する構成であり、調整部11が出力する制御信号に基づいて、計測データから移動ベクトルを推定する。より詳細には、高精度移動量推定部16は、歩行者の移動ベクトルを推定する。
ここで、高精度移動量推定部16のより詳細な構成を図9に基づいて説明する。図9は、高精度移動量推定部16の要部構成を示すブロック図である。高精度移動量推定部16は、図示のように、歩行動作検出部(パラメータ算出手段)16a、歩幅推定部(パラメータ算出手段)16b、移動方位検出部(パラメータ算出手段)16c、及び移動ベクトル算出部(パラメータ算出手段)16dを備えている。これらは、図7の歩行動作検出部12a、歩幅推定部12b、移動方位検出部12c、及び移動ベクトル算出部12dと同様の機能を有するものである。
具体的には、歩行動作検出部16aは、加速度センサ2aが出力する3軸加速度データと、ジャイロセンサ2bが出力する3軸角速度データとを用いて、調整部11から受信した制御信号に応じた演算処理を行う。これにより、歩行動作検出部16aは、歩行動作を検出すると共に、振幅を算出して歩幅推定部16bに出力する。
歩幅推定部16bは、調整部11から受信した制御信号に応じた演算処理によって、歩行動作検出部16aが出力する振幅から歩行速度を算出する。そして、算出した歩行速度から歩幅(移動距離)を算出し、移動ベクトル算出部16dに出力する。
移動方位検出部16cは、ジャイロセンサ2bが出力する3軸角速度データと、地磁気センサ2cが出力する3軸地磁気データとを用いて、調整部11から受信した制御信号に応じた演算処理を行い、測位装置60の移動方位を特定する。このように、移動方位の検出についても、調整部11から受信した制御信号に応じた演算処理で行うようにしてもよい。例えば、出力される計測データの信頼性が低いと考えられる保持状態において計測部が出力した計測データの寄与を、それ以外の保持状態において計測部が出力した計測データよりも小さくするか、あるいは除いた演算処理によって方位を特定してもよい。
移動ベクトル算出部16dは、歩幅推定部16bの出力する歩幅(歩行距離)に移動方位検出部16cが出力する方位を乗じて移動ベクトル(移動ベクトル(高精度)と呼ぶ)を算出し、算出した移動ベクトル(高精度)を位置決定部13に出力する。
簡易移動量推定部17は、高精度移動量推定部16と同様に、調整部11が送信する制御信号に応じた演算処理を行うことによって、計測部が出力する計測データから移動ベクトル(移動ベクトル(簡易)と呼ぶ)を算出し、算出した移動ベクトル(簡易)を位置決定部13に出力する。
ただし、簡易移動量推定部17は、演算処理に使用するデータ量が高精度移動量推定部16よりも少ない点で高精度移動量推定部16と異なっている。具体的には、簡易移動量推定部17は、高精度移動量推定部16が3軸加速度データ、3軸角速度データ、及び3軸地磁気データの全てを用いて演算処理を行うのに対し、3軸加速度データと3軸地磁気データとを用い、3軸角速度データは用いない。
想定外の保持状態となっている場合には、高精度移動量推定部16で想定していないような値の計測データが入力され得るので、高精度移動量推定部16の出力する移動ベクトル(高精度)よりも、少ないデータ量で演算処理を行う簡易移動量推定部17の出力する移動ベクトル(簡易)の方が妥当な値となることがある。このため、想定外の保持状態となっている場合等に、簡易移動量推定部17による演算処理を行うことで、移動ベクトルの推定精度を高めることができる。
ここで、簡易移動量推定部17のより詳細な構成を図10に基づいて説明する。図10は、簡易移動量推定部17の要部構成を示すブロック図である。図示のように、簡易移動量推定部17は、歩行動作検出部(簡易パラメータ算出手段)17a、歩幅推定部(簡易パラメータ算出手段)17b、移動方位検出部(簡易パラメータ算出手段)17c、及び移動ベクトル算出部(簡易パラメータ算出手段)17dを備えている。これらは、高精度移動量推定部16の歩行動作検出部16a、歩幅推定部16b、移動方位検出部16c、及び移動ベクトル算出部16dと同様の機能を有するものである。
具体的には、歩行動作検出部17aは、加速度センサ2aが出力する3軸加速度データを用いて、調整部11から受信した制御信号に応じた演算処理を行う。これにより、歩行動作検出部17aは、歩行動作を検出すると共に、振幅を算出して歩幅推定部17bに出力する。すなわち、歩行動作検出部17aは、演算処理に3軸角速度データを用いない点が歩行動作検出部16aと異なっている。
歩幅推定部17bは、調整部11から受信した制御信号に応じた演算処理によって、歩行動作検出部17aが出力する振幅から歩行速度を算出する。そして、算出した歩行速度から歩幅(移動距離)を算出し、移動ベクトル算出部17dに出力する。
移動方位検出部17cは、調整部11から受信した制御信号に応じた演算処理を行い、地磁気センサ2cが出力する3軸地磁気データから測位装置60の移動方位を特定する。すなわち、移動方位検出部17cは、3軸角速度データを用いずに方位を特定する点が移動方位検出部16cと異なっている。
移動ベクトル算出部17dは、歩幅推定部17bの出力する歩幅(歩行距離)に移動方位検出部17cが出力する方位を乗じて移動ベクトル(簡易)を算出し、算出した移動ベクトル(簡易)を位置決定部13に出力する。
なお、簡易移動量推定部17は、演算処理に使用するデータ量が高精度移動量推定部16よりも少ないものであればよく、上記の例に限られない。例えば、高精度移動量推定部16が3軸のデータを使用する場合に、2軸または1軸のデータのみを使用するものであってもよい。また、例えば、計測部からデータを取得する周期を高精度移動量推定部16よりも長くする等により、同種のデータを用いつつ使用データ量を減らしてもよい。
測位装置60では、高精度移動量推定部16が出力する移動ベクトル(高精度)と、簡易移動量推定部17が出力する移動ベクトル(簡易)との両方が位置決定部13に入力される。そして、位置決定部13は、調整部(切替手段)11が送信する制御信号に基づき、移動ベクトル(高精度)を用いるか、移動ベクトル(簡易)を用いるか、これら両方を用いるかを決定し、この決定に基づいて位置データを算出する。
なお、移動ベクトル(高精度)と移動ベクトル(簡易)の両方を用いる場合には、移動ベクトル(高精度)と移動ベクトル(簡易)の単純平均や重み付け平均等によって移動ベクトルを算出する。高精度移動量推定部16による演算処理を行ったとしても、余り信頼性の高い演算結果が得られないことが想定される保持姿勢では、このように、移動ベクトル(簡易)に、移動ベクトル(高精度)の部分的な要素を加味することで、移動ベクトルの推定精度を高めることができる。
調整部11は、保持姿勢推定部10の出力する姿勢データが、予め想定した保持姿勢の何れかを示している場合には、移動ベクトル(高精度)または移動ベクトル(高精度)と移動ベクトル(簡易)の両方を出力させる制御信号を送信する。一方、保持姿勢推定部10の出力する姿勢データが、予め想定した保持姿勢の何れにも該当しない場合には、移動ベクトル(簡易)を出力させる制御信号を送信する。そして、位置決定部13は、調整部11からの制御信号に応じた移動ベクトルを用いて現在位置を算出する。
表示制御部18は、表示部5に画像を表示させる制御を行う。具体的には、表示制御部18は、記憶部4に格納されている地図データ21を基に、表示部5に地図の画像を表示させる。また、表示制御部18は、表示させた地図上において、位置決定部13から受信した位置データが示す位置に、ユーザが存在していることを示すマークを表示させる。
〔遷移状態を検出する例〕
ここで、例えば、測位装置を持ち替える動作を行った場合には、この動作によって生じた加速度等が計測部2によって検出される。このように、測位装置を保持しているユーザが、測位装置の持ち替えなどを行ったときに検出される計測データからは、ユーザの移動方位や移動距離が正確に算出されないおそれがある。
そこで、ここでは、保持状態がある状態から他の状態に変化するまでの状態である遷移状態の推定を行う例を図11に基づいて説明する。図11は、遷移状態の推定を行う測位装置(計算装置)70の要部構成を示すブロック図である。なお、図8の測位装置60と同様の構成については、同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図示のように、測位装置70は、保持状態推定部10から計測部に駆動制御信号が入力される点、及び、計測部から簡易移動量推定部17に入力される計測データが、2軸角速度データ、3軸加速度データ、及び3軸地磁気データとなっている点が、測位装置60と異なっている。
まず、保持状態推定部10の詳細を図12に基づいて説明する。図12は、保持状態推定部10の要部構成を示すブロック図である。図示のように、保持状態推定部10は、保持状態識別部10a、遷移状態検出部10b、及び保持状態判定部10cを備えている。
保持状態識別部10aは、計測部が出力する計測データから測位装置70の保持状態を識別し、識別した保持状態を示す状態識別データを保持状態判定部10cに出力する。具体的には、保持状態識別部10aは、3軸加速度データ、3軸角速度データ、及び3軸地磁気データを用いて、予め想定している保持状態の何れに該当するか、または何れにも該当しないかを識別して、その識別結果を示す状態識別データを出力する。
遷移状態検出部10bは、遷移状態検出処理を行って、計測部が出力する計測データから測位装置70が遷移状態にあることを検出する。そして、遷移状態にあることを検出した場合には、その旨を保持状態判定部10cに出力する。なお、例えば、短時間で保持姿勢が大きく変化したことを検出したとき、または検出される保持姿勢が不安定となっていることを検出したときには、遷移状態であると推定されるので、このような状態を検出することによって、遷移状態を検出することができる。また、遷移時には検出される方位が急激に変化するので、方位の特定に用いる角速度データ及び地磁気データを用いて遷移状態を検出することも可能である。なお、遷移状態検出部10bが実行する遷移状態検出処理の詳細については後述する。
保持状態判定部(測定制御手段)10cは、保持状態識別部10a及び遷移状態検出部10bの出力に基づいて測位装置70の保持状態を判定する。そして、判定した保持状態を示す状態データを生成して調整部11に出力する。
また、保持状態判定部10cは、遷移状態検出部10bが遷移状態である旨を出力したときには、計測部2に駆動制御信号を出力して、計測部2による一部のデータ計測を停止させると共に、計測データの出力先を高精度移動量推定部16から簡易移動量推定部17に切り替える。なお、保持状態判定部10cによる駆動制御は、上記の例に限られず、例えば計測部2の駆動周波数を下げること、言い換えれば計測データの出力頻度を下げることによって、簡易移動量推定部17が使用するデータ量を高精度移動量推定部16よりも少なくしてもよい。
つまり、測位装置70は、遷移状態では高精度移動量推定部16による移動ベクトル算出は行わず、計測部2が出力するデータ量を減らして、簡易移動量推定部17による移動ベクトル算出のみを行う。これにより、計測部2における消費電力を低減することができる。
ここでは、図11に示すように、高精度移動量推定部16には、3軸加速度データと、3軸角速度データと、3軸地磁気データとが入力されるのに対し、簡易移動量推定部17には、3軸加速度データと、2軸角速度データと、3軸地磁気データとが入力されることを想定している。
つまり、保持状態判定部10cは、遷移状態検出部10bが遷移状態である旨を出力したときには、計測部2に駆動制御信号を出力して、ジャイロセンサ2bの測定する角速度を3軸から2軸に切り替える。そして、移動ベクトルを算出するブロックを高精度移動量推定部16から簡易移動量推定部17に切り替える。
また、保持状態判定部10cは、保持状態識別部10aから、予め想定した保持姿勢の何れにも該当しないことを示す状態識別データを受信した場合にも、遷移状態のときと同様の処理を行う。これは、予め想定した保持姿勢の何れにも該当しない場合には、高精度移動量推定部16を用いたとしても、演算精度の向上が期待できないためである。
測位装置70の簡易移動量推定部17について図13に基づいて説明する。図13は、簡易移動量推定部17の要部構成を示すブロック図である。図13に示すように、歩行動作検出部17aが、3軸加速度データと2軸角速度データから振幅を算出し、歩幅推定部17bが、この振幅から歩幅を算出する。また、移動方位検出部17cが、3軸地磁気データと2軸角速度データから方位を特定し、移動ベクトル算出部17dが、歩幅と方位から移動ベクトル(簡易)を算出する。このように、簡易移動量推定部17は、図12に示す高精度移動量推定部16と比べて、使用する角速度データが少なく(3軸から2軸に)なっている。
なお、歩行動作検出部17a、歩幅推定部17b、移動方位検出部17c、及び移動ベクトル算出部17dは、調整部11が出力する、遷移状態に対応する制御信号に応じた演算処理によって、振幅、歩幅、方位、及び移動ベクトル(簡易)の算出を行う。
より詳細には、調整部11は、保持状態判定部10cが遷移状態と判定している期間、または予め想定した保持姿勢の何れにも該当しないと判定している期間には、方位及び位置が変化しないように、または変化が上記以外の期間と比べて小さくなるように制御する。これにより、遷移状態または想定外の保持姿勢となっている期間に出力される計測データによって、現実の位置から大きく外れた位置を現在地と推定してしまうことを防ぐことができる。
例えば、歩行動作検出部17aは、時系列の加速度データを用いて歩行動作を検出する。このため、調整部11は、歩行動作検出部17aに制御信号を送信して、遷移状態または予め想定した保持姿勢の何れにも該当しない状態である期間に計測部が出力した加速度データの寄与を、それ以外の期間に計測部が出力した加速度データよりも小さくした演算処理によって歩行動作を検出させる。無論、遷移状態または予め想定した保持姿勢の何れにも該当しない状態である期間に計測部が出力した加速度データの寄与を完全に取り除いてもよい。
また、調整部11は、歩幅推定部17bについても同様に、遷移状態または予め想定した保持姿勢の何れにも該当しない状態である期間に計測部が出力した加速度データの寄与を、それ以外の期間に計測部が出力した加速度データよりも小さくするか、あるいは除いた演算処理によって歩幅を検出させてもよい。
さらに、調整部11は、移動方位検出部17cについても同様に、遷移状態または予め想定した保持姿勢の何れにも該当しない状態である期間に計測部が出力した計測データ(角速度データ及び地磁気データ)の寄与を、それ以外の期間に計測部が出力した加速度データよりも小さくするか、あるいは除いた演算処理によって方位を特定させてもよい。
なお、方位誤差は、測位誤差の影響が特に大きいので、移動方位のみを調整部11の制御対象としてもよい。つまり、移動方位を誤って推定した場合には、現実の位置とかけ離れた位置を推定してしまうので、遷移状態等には少なくとも移動方位を変化させないように制御することが好ましい。
また、遷移状態等における移動方位及び現在位置については、移動方位及び位置を求めようとする時刻より、前または後の時刻における移動方位及び位置を参照して調整することが望ましい。無論、前後の時刻における移動方位及び位置を参照して調整することがなお好ましい。
すなわち、移動方位検出部17cは、方位の変化履歴を記憶しておき、この変化履歴から最も確からしい方位を現在の方位として特定してもよい。また、位置決定部13も同様に、位置の変化履歴を記憶しておき、この変化履歴から最も確からしい位置を現在の位置として特定してもよい。これにより、姿勢識別情報(保持状態を識別するために用いる各種データ)のノイズ成分を低減して、安定した姿勢識別が可能になる。
〔遷移状態検出処理の流れ〕
続いて、遷移状態検出部10bが行う遷移状態検出処理の流れについて、図14に基づいて説明する。図14は、遷移状態検出処理の一例を示すフローチャートである。図示の処理では、遷移時には加速度が急激に変化することを利用して、3軸加速度データに基づいて、加速度が急激に変化するパターンを検出することによって、遷移状態であることを特定する。なお、遷移状態の特定に用いるデータは、計測部2が出力する計測データそのものでなくてもよい。例えば、計測データをローパスフィルタ等でフィルタリングしたデータを用いること等も当然可能である。
まず、遷移状態検出部10bは、加速度センサ2aから3軸の加速度データを取得する(S10)。そして、遷移状態検出部10bは、1ステップ前の加速度との差分を各軸について算出する(S11)。つまり、遷移状態検出部10bは、一定時間毎に3軸の加速度データを取得してその値を記憶しておく。そして、新たに加速度データを取得したときには、その加速度データと、最後に記憶した加速度データとの差分を計算する。
次に、遷移状態検出部10bは、S11で算出した差分を用いて、一定期間の差分平均値(dif_a_ave)を各軸について算出する(S12)。また、遷移状態検出部10bは、遷移状態であるか否かを判定するための閾値(DFTH)を設定する(S13)。
閾値(DFTH)としては、予め定められた値を使用してもよい。しかしながら、遷移状態で検出される加速度の大きさは、そのときの歩行速度の大きさに比例するので、所定時間前から現在までの歩行速度または加速度に応じて閾値(DFTH)を設定することが好ましい。つまり、遷移状態検出部10bは、歩行速度または加速度に比例した閾値(DFTH)を設定する。
なお、歩行速度が大きくなるほど、計測部2が出力する計測データの値が大きくなる。このため、上記の構成に代えて、計測データの値が大きくなるほど、大きな閾値を設定する構成を採用してもよい。また、設定する閾値は、計測データの値(例えば、3軸方向の値の平均値)に応じて連続的に変化させてもよいし、段階的に変化させてもよい。
続いて、遷移状態検出部10bは、S12で算出した差分平均値(dif_a_ave)が、S13で設定した閾値(DFTH)よりも小さいか否かを確認する(S14)。そして、遷移状態検出部10bは、差分平均値(dif_a_ave)が閾値(DFTH)よりも小さいと判断した場合(S14でYES)には、遷移状態でないと判断し(S15)、その旨を保持状態判定部10cに出力してS10の処理に戻る。
一方、遷移状態検出部10bは、差分平均値(dif_a_ave)が閾値(DFTH)以上であると判断した場合(S14でNO)には、遷移状態であると判断し(S15)、その旨を保持状態判定部10cに出力してS10の処理に戻る。
〔重力方位推定部を複数設けた例〕
続いて、重力方位推定部を複数設けた例を図15に基づいて説明する。図15は、重力方位推定部を2つ備えた測位装置80の要部構成を示すブロック図である。なお、図8の測位装置60と同様の構成については、同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図示のように、測位装置80は、重力方位推定部として、高精度重力方位推定部15aと簡易重力方位推定部(簡易重力方位特定手段)15bとを備えている。
高精度重力方位推定部15aは、図6の測位装置40が備える重力方位推定部15と同様の機能を有している。すなわち、高精度重力方位推定部15aは、加速度センサ2aが出力する3軸加速度データと、ジャイロセンサ2bが出力する3軸角速度データとを用いて重力方位ベクトルを算出する。なお、ここでは、高精度重力方位推定部15aが算出する重力方位ベクトルを重力方位ベクトル(高精度)と呼ぶ。また、高精度重力方位推定部15aは、算出した重力方位ベクトル(高精度)を保持状態推定部10及び高精度移動量推定部16に出力する。なお、重力方位ベクトル(高精度)は、簡易移動量推定部17にも出力してもよい。
簡易重力方位推定部15bも、高精度重力方位推定部15aと同様に、加速度データと角速度データとを用いて重力方位ベクトルを算出するが、使用するデータ量が高精度重力方位推定部15aよりも少ない点で異なっている。図示の例では、簡易重力方位推定部15bは、2軸角速度データと3軸加速度データとを用いて重力方位ベクトルを算出している。なお、ここでは簡易重力方位推定部15bが算出する重力方位ベクトルを重力方位ベクトル(簡易)と呼ぶ。また、簡易重力方位推定部15bは、算出した重力方位ベクトル(簡易)を保持状態推定部10及び簡易移動量推定部17に出力する。なお、重力方位ベクトル(簡易)は、高精度移動量推定部16にも出力してもよい。
測位装置80の保持状態推定部10は、上記のようにして出力される重力方位ベクトル(高精度)または重力方位ベクトル(簡易)を用いて保持状態の推定を行う。保持状態によっては、高精度重力方位推定部15aで想定していないような値の計測データが入力されるので、高精度重力方位推定部15aの出力する重力方位ベクトル(高精度)よりも、少ないデータ量で演算処理を行う簡易重力方位推定部15bの出力する重力方位ベクトル(簡易)の方が妥当な値となることがある。このため、遷移状態や想定外の保持状態となっている場合等に、簡易重力方位推定部15bによる演算処理を行うことで、重力方位ベクトルの推定精度を高めることができる。
保持状態推定部10における重力方位ベクトルの利用について、図16に基づいて説明する。図16は、保持状態推定部10の要部構成を示すブロック図である。図示のように、保持状態識別部10a及び遷移状態検出部10bには、3軸加速度データ、3軸角速度データ、及び3軸地磁気データに加えて、重力方位が入力されている。この重力方位は、重力方位ベクトル(高精度)及び重力方位ベクトル(簡易)である。
重力方位ベクトル(高精度)または重力方位ベクトル(簡易)を用いることによって、3軸加速度データ、3軸角速度データ、及び3軸地磁気データについて、測位装置80の進行方向成分と、それに垂直な方向の成分とに分解することができ、これにより高精度に保持状態の識別をすることができる。
遷移状態の検出についても同様である。すなわち、遷移時には加速度が急激に変化するため、鉛直・進行方向加速度に基づいて、急激に変化するパターンを検知し、遷移状態を検出することができる。また、例えば、進行方位が急激に変化したことをもって、遷移状態を検出してもよい。なお、移動体(歩行者)が方向転換したときにも進行方位は変化するが、その変化の度合いが遷移状態の場合の方が大きいので、方向転換と遷移状態とは識別が可能である。
また、測位装置80の高精度移動量推定部16及び簡易移動量推定部17も、上記のようにして出力される重力方位ベクトル(高精度)または重力方位ベクトル(簡易)を用いて移動ベクトルの推定を行う。
これについて、図17に基づいて説明する。図17は、重力方位ベクトルが入力される高精度移動量推定部16の要部構成を示すブロック図である。図示のように、歩行動作検出部16aには、3軸加速度データに加えて重力方位が入力されている。また、移動方位検出部16cには、3軸地磁気データに加えて重力方位が入力されている。これらの重力方位は、重力方位ベクトル(高精度)である。
このように、測位装置80の高精度移動量推定部16では、重力方位ベクトル(高精度)を用いて歩行動作の検出、移動方位の特定等が行われるので、移動ベクトルを高精度に推定することができる。
同様に、簡易移動量推定部17では、重力方位ベクトル(簡易)を用いて歩行動作の検出、移動方位の特定等が行われる。これについて、図18に基づいて説明する。図18は、重力方位ベクトルが入力される簡易移動量推定部17の要部構成を示すブロック図である。
図示のように、測位装置80の簡易移動量推定部17は、図10と同様に、歩行動作検出部17a、歩幅推定部17b、移動方位検出部17c、及び移動ベクトル算出部17dを備えている。
そして、歩行動作検出部17aには、3軸加速度データに加えて重力方位ベクトル(簡易)が入力され、移動方位検出部17cには3軸地磁気データに加えて重力方位ベクトル(簡易)が入力される。
このように、測位装置80の簡易移動量推定部17では、重力方位ベクトル(簡易)を用いて歩行動作の検出、移動方位の特定等が行われる。
なお、上述のように、重力方位ベクトル(高精度)の信頼度が高いか、重力方位ベクトル(簡易)の信頼度が高いかは、保持状態によって変わる。このため、重力方位ベクトル(高精度)及び重力方位ベクトル(簡易)の両方を、高精度移動量推定部16及び簡易移動量推定部17に出力してもよい。そして、高精度移動量推定部16及び簡易移動量推定部17は、状態データに応じて、重力方位ベクトル(高精度)及び重力方位ベクトル(簡易)の何れを用いるかを決定し、決定した重力方位ベクトルから移動ベクトルを算出してもよい。なお、重力方位ベクトル(高精度)及び重力方位ベクトル(簡易)の何れを用いるかは、調整部11が制御してもよい。
また、上記では、重力方位ベクトル(高精度)及び重力方位ベクトル(簡易)の両方を常に出力する例を示したが、保持状態に応じて、重力方位ベクトル(高精度)または重力方位ベクトル(簡易)の何れかのみを出力するようにしてもよい。
〔変形例〕
上記実施形態では、計測部2を備えた計測装置について説明したが、計測部2は、計測装置と別体に構成されていてもよい。すなわち、本発明の計測装置は、計測部2を内蔵したものに限られず、計測装置と通信可能に接続されたものであってもよい。この場合には、計測装置が出力する計測データを受信して、該計測装置を保持する移動体の移動状態に関するパラメータを算出することになる。
また、上記実施形態では、簡易移動量推定部17及び簡易重力方位推定部15bが、高精度移動量推定部16及び高精度重力方位推定部15aが使用する計測データの一部を用いて処理を行う例を説明したが、この例に限られない。例えば、高精度移動量推定部16及び高精度重力方位推定部15a用の高精度のセンサと、簡易移動量推定部17及び簡易重力方位推定部15b用の低精度のセンサとを搭載してもよい。
さらに、上記実施形態では、1つのブロック(例えば移動量推定部12)が複数通りの演算処理を実行可能であり、複数通りの演算処理のうち、調整部11が出力する制御信号で指定された演算処理を実行する例を説明したが、この例に限られない。例えば、移動量推定部12を1通りの演算処理を実行する複数のブロックに分けて、調整部11が出力する制御信号で指定されたブロックに演算処理を行わせてもよい。
また、上記実施形態では、調整部11を介して演算処理の変更を行う例を説明したが、保持状態推定部10が移動量推定部12等に直接に状態データを出力して、移動量推定部12等が、状態データに応じた演算処理を判断し、実行するようにしてもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以上のように、本発明の計算装置は、移動体に保持される1または複数のセンサが出力する計測データを用いて、該移動体の移動状態を示すパラメータを算出する計算装置であって、上記計測データから、上記センサが移動体にどのように保持されているかを特定する保持状態特定手段と、上記保持状態特定手段が特定した保持状態に応じた演算処理を行い、上記計測データから上記移動体の移動状態を示すパラメータを算出するパラメータ算出手段とを備える構成である。
また、上記計測データは、上記センサが検出した加速度の大きさ及び向きを示す加速度データと、上記センサが検出した角速度の大きさ及び向きを示す角速度データとを含み、上記計算装置は、上記角速度データ及び上記加速度データを用いて、上記移動体の姿勢角を算出する姿勢角算出手段を備え、上記保持状態特定手段は、上記姿勢角算出手段が算出した姿勢角と上記計測データとを用いて、上記センサが移動体にどのように保持されているかを特定することが好ましい。
姿勢角を算出することにより、移動体の重力方位を特定することができる。そして、重力方位が特定されることによって、保持状態をより高精度に特定することが可能になる。したがって、姿勢角と計測データとを用いて保持状態を特定する上記の構成によれば、保持状態の特定精度を向上させることができ、これにより適切な演算処理が行われる確度を高めることができる。
また、保持状態の特定精度を向上させることにより、より細かな保持状態を区別して検出することが可能になる。このため、上記の構成によれば、予め想定される保持状態のバリエーションを増やして、より適した演算処理でパラメータの算出を行うことも可能になる。
また、上記計測データは、上記センサが検出した加速度の大きさ及び向きを示す加速度データを含み、上記計算装置は、上記加速度データを用いて、上記移動体の重力方位を特定する重力方位特定手段を備え、上記保持状態特定手段は、上記重力方位特定手段が特定した重力方位と上記計測データとを用いて、上記センサが移動体にどのように保持されているかを特定することが好ましい。
重力方位が特定されることによって、保持状態をより高精度に特定することが可能になる。したがって、重力方位と計測データとを用いて保持状態を特定する上記の構成によれば、保持状態の特定精度を向上させることができ、これにより適切な演算処理が行われる確度を高めることができる。なお、上記重力方位特定手段が特定する重力方位は、移動体の重力方位であり、世界座標系における重力方位ではない。
また、保持状態の特定精度を向上させることにより、より細かな保持状態を区別して検出することが可能になる。このため、上記の構成によれば、予め想定される保持状態のバリエーションを増やして、より適した演算処理でパラメータの算出を行うことも可能になる。
ここで、センサの保持状態は、常に一定であるとは限らず、変化することが考えられる。例えば、移動体が人である場合には、センサを持ち変えることによって保持状態が変化することが考えられる。そして、保持状態が、ある保持状態から他の保持状態に変化する期間にセンサで検出される計測データは、通常と大きく異なる値となる。このため、この期間における計測データをそのまま用いてパラメータの算出を行った場合には、実際の運動状態とは大きく異なるパラメータが算出されるおそれがある。
そこで、上記保持状態特定手段が特定する保持状態には、上記センサの保持状態が他の保持状態へと遷移している遷移状態が含まれることが好ましい。
上記の構成によれば、遷移状態を保持状態の1つとして特定し、遷移状態に応じた演算処理でパラメータの算出を行うので、実際の運動状態とは大きく異なるパラメータが算出されることを防ぐことができる。
例えば、ポケットに保持していたセンサを取り出したときには、保持状態がポケットに保持されている保持状態から手に持たれている保持状態へと変化する。上記の構成では、このように保持状態が変化している期間の保持状態を遷移状態として検出する。
ここで、遷移状態では、センサの位置や向きが短時間に大きく変化することに起因して、センサの出力する計測データ(例えば、加速度データや角速度データ、地磁気データ等)の値が急激に上昇することが多い。このため、計測データの変化率を経時的に算出して、その変化率が予め定めた閾値を超えるか否かを判断することにより、遷移状態の検出が可能となる。
しかしながら、センサの出力する計測データの値は、該センサを保持している移動体の運動状態に依存するため、常に同じ値の閾値で遷移状態の検出を行う方法では、遷移状態の検出精度に限りがある。例えば、移動体の移動速度が上がれば、それに応じてセンサが出力する計測データの値も上昇する。
このため、上記保持状態特定手段は、上記センサが出力する計測データの値が大きいほど大きい値の閾値を設定し、上記計測データの変化率が、設定した上記閾値を超えたときに、上記遷移状態であると特定することが好ましい。
上記の構成によれば、センサが出力する計測データの値が大きい値の閾値を設定して遷移状態の特定を行うので、遷移状態の検出精度を向上させることができる。
また、上記計算装置は、上記計測データの一部を用いて上記移動体の移動状態を示すパラメータを算出する簡易パラメータ算出手段と、上記保持状態特定手段が特定した保持状態に応じて、上記パラメータ算出手段の算出するパラメータを出力するか、上記簡易パラメータ算出手段の算出するパラメータを出力するか、または上記パラメータ算出手段の算出するパラメータと上記簡易パラメータ算出手段の算出するパラメータとを合成して算出したパラメータを出力するかを切り替える切替手段とを備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、保持状態に応じてパラメータの算出を行う手段を切り替えるので、保持状態に応じた適切な手段でパラメータの算出を行うことができる。例えば、遷移状態等のように、計測データの値が不安定な状態では、パラメータ算出手段によるパラメータ算出精度も落ちることが考えられる。このため、計測データの値が不安定な状態においては、簡易パラメータ算出手段に切り替えることによって、少ない計測データを用いた簡易な演算処理でパラメータを算出することができる。
なお、計測データの一部を用いてパラメータを算出する、とは、計測データよりも少ないデータ量でパラメータを算出することを指す。例えば、計測データに3軸方向の加速度データと3軸方向の角速度データとが含まれる場合に、3軸方向の加速度データのみを用いてパラメータを算出することや、3軸方向の加速度データと2軸方向の角速度データとを用いてパラメータを算出すること等を指す。また、例えば、センサから計測データを取得する周期を長くしたり、センサが計測データを出力する周期を長くしたりする等してデータ量を減らしてパラメータを算出する場合も含む。
上記保持状態特定手段が特定した保持状態が、上記簡易パラメータ算出手段の算出するパラメータが出力される保持状態である場合に、上記センサを制御して、上記簡易パラメータ算出手段が用いない計測データのうち、少なくとも一部の測定を停止させるか、または、上記計測データの出力頻度を下げさせる測定制御手段を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、簡易パラメータ算出手段によるパラメータの算出が行われているときには、センサによる測定を一部停止させるか、または、計測データの出力頻度を下げさせるので、センサにおける消費電力を低減することができる。
また、上記重力方位特定手段が上記移動体の重力方位を特定するために用いる計測データの一部を用いて上記移動体の重力方位を特定する簡易重力方位特定手段を備え、上記パラメータ算出手段は、上記保持状態特定手段が特定した保持状態に応じて、上記重力方位特定手段または上記簡易重力方位特定手段の特定した重力方位を用いて、上記パラメータを算出することが好ましい。
保持状態によっては、重力方位特定手段で想定していないような値の計測データが入力されるので、重力方位特定手段の特定する重力方位よりも、少ないデータ量で重力方位を求める方が妥当な値が算出されることがある。
したがって、保持状態に応じて重力方位特定手段と簡易重力方位特定手段の何れが出力する重力方位を用いるかを切り替える上記の構成によれば、パラメータの推定精度を高めることができる。
上記パラメータ算出手段は、上記保持状態特定手段が遷移状態であると特定している期間に上記センサから出力される計測データの寄与が、上記保持状態特定手段が遷移状態であると特定していない期間に上記センサから出力される計測データの寄与よりも小さくなる演算処理により、上記パラメータを算出することが好ましい。
上述のように、遷移状態で出力される計測データは、不安定であり、信頼性が低い。そこで、上記構成では、遷移状態における演算処理では、遷移状態の期間に出力される計測データの寄与を相対的に小さくしている。これにより、パラメータの精度を向上させることができる。
なお、上記計算装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記計算装置の各手段として動作させることにより、上記計算装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
なお、測位装置1、30、40、50、60、及び70(以下、測位装置1等と呼ぶ)の各ブロック、特に制御部3は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、測位装置1等は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである測位装置1等の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記測位装置1等に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、測位装置1等を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
また、発明を実施するための形態の項においてなした具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。
本発明によれば、移動体の移動状態を示すパラメータを高精度に推定することができる。例えば、徒歩で移動する人の移動方位、移動距離等を高精度に推定することができるので、地図上で人の現在地を表示するナビゲーション装置等にも好適に適用することができる。
1、30、40、50、60、70 測位装置(計算装置)
2 計測部(センサ)
10 保持状態推定部(保持状態特定手段)
10c 保持状態判定部(測定制御手段)
11 調整部(切替手段)
12 移動量推定部(パラメータ算出手段)
12a 歩行動作検出部(パラメータ算出手段)
12b 歩幅推定部(パラメータ算出手段)
13 位置決定部(パラメータ算出手段)
14 姿勢角推定部(姿勢角算出手段)
15 重力方位推定部(重力方位特定手段)
15b 簡易重力方位推定部(簡易重力方位特定手段)
16a 歩行動作検出部(パラメータ算出手段)
16b 歩幅推定部(パラメータ算出手段)
16c 移動方位検出部(パラメータ算出手段)
16d 移動ベクトル算出部(パラメータ算出手段)
17 簡易移動量推定部(簡易パラメータ算出手段)
17a 歩行動作検出部(簡易パラメータ算出手段)
17b 歩幅推定部(簡易パラメータ算出手段)
17c 移動方位検出部(簡易パラメータ算出手段)
17d 移動ベクトル算出部(簡易パラメータ算出手段)

Claims (12)

  1. 移動体に保持される1または複数のセンサが出力する計測データを用いて、該移動体の移動状態を示すパラメータを算出する計算装置であって、
    上記計測データから、上記センサが移動体にどのように保持されているかを特定する保持状態特定手段と、
    上記保持状態特定手段が特定した保持状態に応じた演算処理を行い、上記計測データから上記移動体の移動状態を示すパラメータを算出するパラメータ算出手段とを備えていることを特徴とする計算装置。
  2. 上記計測データは、上記センサが検出した加速度の大きさ及び向きを示す加速度データと、上記センサが検出した角速度の大きさ及び向きを示す角速度データとを含み、
    上記角速度データ及び上記加速度データを用いて、上記移動体の姿勢角を算出する姿勢角算出手段を備え、
    上記保持状態特定手段は、上記姿勢角算出手段が算出した姿勢角と上記計測データとを用いて、上記センサが移動体にどのように保持されているかを特定することを特徴とする請求項1に記載の計算装置。
  3. 上記計測データは、上記センサが検出した加速度の大きさ及び向きを示す加速度データを含み、
    上記加速度データを用いて、上記移動体の重力方位を特定する重力方位特定手段を備え、
    上記保持状態特定手段は、上記重力方位特定手段が特定した重力方位と上記計測データとを用いて、上記センサが移動体にどのように保持されているかを特定することを特徴とする請求項1に記載の計算装置。
  4. 上記保持状態特定手段が特定する保持状態には、上記センサの保持状態が他の保持状態へと遷移している遷移状態が含まれることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の計算装置。
  5. 上記保持状態特定手段は、上記センサが出力する計測データの値が大きいほど大きい値の閾値を設定し、上記計測データの変化率が、設定した上記閾値を超えたときに、上記遷移状態であると特定することを特徴とする請求項4に記載の計算装置。
  6. 上記計測データの一部を用いて上記移動体の移動状態を示すパラメータを算出する簡易パラメータ算出手段と、
    上記保持状態特定手段が特定した保持状態に応じて、上記パラメータ算出手段の算出するパラメータを出力するか、上記簡易パラメータ算出手段の算出するパラメータを出力するか、または上記パラメータ算出手段の算出するパラメータと上記簡易パラメータ算出手段の算出するパラメータとを合成して算出したパラメータを出力するかを切り替える切替手段とを備えていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の計算装置。
  7. 上記保持状態特定手段が特定した保持状態が、上記簡易パラメータ算出手段の算出するパラメータが出力される保持状態である場合に、上記センサを制御して、上記簡易パラメータ算出手段が用いない計測データのうち少なくとも一部の測定を停止させるか、または、上記計測データの出力頻度を下げさせる測定制御手段を備えていることを特徴とする請求項6に記載の計算装置。
  8. 上記重力方位特定手段が上記移動体の重力方位を特定するために用いる計測データの一部を用いて上記移動体の重力方位を特定する簡易重力方位特定手段を備え、
    上記パラメータ算出手段は、上記保持状態特定手段が特定した保持状態に応じて、上記重力方位特定手段または上記簡易重力方位特定手段の特定した重力方位を用いて、上記パラメータを算出することを特徴とする請求項3に記載の計算装置。
  9. 上記パラメータ算出手段は、上記保持状態特定手段が遷移状態であると特定している期間に上記センサから出力される計測データの寄与が、上記保持状態特定手段が遷移状態であると特定していない期間に上記センサから出力される計測データの寄与よりも小さくなる演算処理により、上記パラメータを算出することを特徴とする請求項4または5に記載の計算装置。
  10. 移動体に保持される1または複数のセンサが出力する計測データを用いて、該移動体の移動状態を示すパラメータを算出する計算装置の制御方法であって、
    上記計測データから、上記センサが移動体にどのように保持されているかを特定する保持状態特定ステップと、
    上記保持状態特定ステップで特定した保持状態に応じた演算処理を行い、上記計測データから上記移動体の移動状態を示すパラメータを算出するパラメータ算出ステップとを含むことを特徴とする計算装置の制御方法。
  11. 請求項1から9の何れか1項に記載の計算装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
  12. 請求項11に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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