JPWO2011087022A1 - 無線通信システム、基地局装置、移動局装置、通信制御方法、及び、通信制御プログラム - Google Patents

無線通信システム、基地局装置、移動局装置、通信制御方法、及び、通信制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2011087022A1
JPWO2011087022A1 JP2011549989A JP2011549989A JPWO2011087022A1 JP WO2011087022 A1 JPWO2011087022 A1 JP WO2011087022A1 JP 2011549989 A JP2011549989 A JP 2011549989A JP 2011549989 A JP2011549989 A JP 2011549989A JP WO2011087022 A1 JPWO2011087022 A1 JP WO2011087022A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
station apparatus
base station
frequency band
communication
mobile station
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011549989A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5594610B2 (ja
Inventor
剛一 恒川
剛一 恒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2011549989A priority Critical patent/JP5594610B2/ja
Publication of JPWO2011087022A1 publication Critical patent/JPWO2011087022A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5594610B2 publication Critical patent/JP5594610B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/24Reselection being triggered by specific parameters
    • H04W36/30Reselection being triggered by specific parameters by measured or perceived connection quality data
    • H04W36/302Reselection being triggered by specific parameters by measured or perceived connection quality data due to low signal strength
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/50Allocation or scheduling criteria for wireless resources
    • H04W72/54Allocation or scheduling criteria for wireless resources based on quality criteria
    • H04W72/542Allocation or scheduling criteria for wireless resources based on quality criteria using measured or perceived quality
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/24Reselection being triggered by specific parameters
    • H04W36/30Reselection being triggered by specific parameters by measured or perceived connection quality data
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W16/00Network planning, e.g. coverage or traffic planning tools; Network deployment, e.g. resource partitioning or cells structures
    • H04W16/14Spectrum sharing arrangements between different networks
    • H04W16/16Spectrum sharing arrangements between different networks for PBS [Private Base Station] arrangements
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/08Reselecting an access point
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/50Allocation or scheduling criteria for wireless resources
    • H04W72/54Allocation or scheduling criteria for wireless resources based on quality criteria
    • H04W72/541Allocation or scheduling criteria for wireless resources based on quality criteria using the level of interference

Abstract

通信に用いる周波数帯域の一部で他の装置からの信号による干渉が生じることがある場合でも、移動局装置が基地局装置と安定した通信を行うこと。第2の基地局装置は、第1の基地局装置が通信に用いる周波数帯域の一部又は全部の周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第1の基地局装置が通信に用いない専用周波数帯域を用いて移動局装置と通信を行う。第2の基地局装置の通信帯域選択部a256は、移動局装置における共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、この移動局装置との通信に用いる周波数帯域として共通周波数帯域を選択し、移動局装置における共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、この移動局装置との通信に用いる周波数帯域として専用周波数帯域を選択する。

Description

本発明は、無線通信システム、基地局装置、移動局装置、通信制御方法、及び、通信制御プログラムに関する。
本願は、2010年01月12日に、日本に出願された特願2010−004132号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
現在、移動局装置での通信サービスは、幅広く普及し、多くの人々に利用されている。このような通信サービスを提供する通信事業者は、半径数百m〜数km程度の通信範囲(マクロセル)で無線通信できる基地局装置(マクロセル基地局装置という)を多数設置することによって、必要なサービスエリアをカバーし、音声電話、TV電話、パケット通信等さまざまなサービスを提供している。
しかし、マクロセルのみでサービスエリアの全領域を完全にカバーすることは難しく、マクロセルの境界付近や、屋内等の電波の届きにくい場所では弱電界の場所が存在する。そのような場所では、十分な通信速度が得られない、通話音声の品質が安定しない等の問題が発生する。そのような場所をカバーする為に、半径数m〜数十m程度の通信範囲(フェムトセル)で無線通信できる基地局装置(フェムトセル基地局装置という)の導入が検討されている。フェムトセル基地局装置は、マクロセル基地局装置とは異なり、例えば、各家庭で利用するブロードバンド回線を用いて、通信事業者が設置しているコアネットワークと接続される。このようにフェムトセル基地局装置を用いた通信では、ブロードバンド回線の利用等によって通信事業者側の負担が軽減するので、マクロセル基地局装置を用いた通信と比較して通信コストが低減する。
また、フェムトセル基地局装置では、その利用者は、フェムトセル基地局装置を設置したユーザが許可した少数の使用者に限定される。つまり、限定された少数の移動局装置でフェムトセル基地局装置を利用するため、移動局装置は、安定した高速の通信を行うことができる。
第3世代およびそれ以降の通信方式を検討している3GPP(3rd Generation Partnership Project)においても各家庭などの小規模のエリアをカバーするマクロセル基地局装置としてHome(e)NodeB、CSG(Closed Subscriber Group)セルなどの仕様化が勧められている(例えば、非特許文献1)。
以上のように、フェムトセルでは、移動局装置は、低コストかつ安定した高速の通信を行うことができる。
一方、3GPPでは、現在、LTE(Long Term Evolution;(第3世代の)長期進化)の次の通信方式として、LTE−A(LTE−Advanced)の検討が行われている。LTE−Aでは、LTEよりも高速の通信を実現することが要求されており、LTEよりも広帯域(LTEの20MHzの帯域を越える100MHzまでの帯域)をサポートすることが求められている。
しかし、世界的に広帯域の連続した周波数領域をLTE−A用として確保することは困難であり、また、LTEとの互換性を可能な限り維持する必要がある。そこで、帯域幅が20MHzまでのキャリアを複数まとめて通信を行うことで、最大100MHzの帯域幅を確保し、高速かつ大容量の通信を実現させるキャリアアグリゲーション技術が提案され、3GPP RAN1#53b会合で合意されている (非特許文献2の5章)。
キャリアアグリケーション技術では、帯域幅が20MHzまでのキャリアは、コンポーネントキャリア(Component Career;CC)と呼ばれている。また、キャリアアグリゲーションについてシグナリング、チャネル配置、マッピング等、詳細仕様について今後策定される予定で、仕様策定のための種々の議論が3GPPの各WG(Working Group;ワーキンググループ)で行われている。
ここで、上述のフェムトセルでの通信にキャリアアグリケーション技術が適用されれば、さらに高速の通信を行うことができる。しかしながら、マクロセルとフェムトセルとが重なる範囲では、フェムトセルの信号がマクロセルの信号による干渉を受けるという問題がある。
このような問題に対して、例えば、RAN1のWGでは無線レイヤ1に関する技術の議論が進められており、このWGでは、どのような種類のコンポーネントキャリアが必要であるかの議論も進められている。例えば、非特許文献3は、コンポーネントキャリアの種類を検討するために提示された寄書である。この非特許文献3には、マクロセル基地局装置と比べて低い送信電力である小型基地局装置(フェムトセル基地局装置)が存在するときにキャリアアグリゲーション技術を適用する場合の周波数配置方法について記載されている。
具体的に、非特許文献3には、この周波数配置方法として、マクロセル基地局装置とフェムトセル基地局装置とで、別々のコンポーネントキャリアを使用することについて記載されている。また、非特許文献3には、通常はマクロセルとフェムトセルとで異なるコンポーネントキャリアを用いるが、フェムトセルでキャリアアグリケーション技術を適用する場合にのみ、同じコンポーネントキャリアをマクロセルとフェムトセルとで切り替えながら用いることが記載されている。
ところで、非特許文献3に記載されたように、同じコンポーネントキャリア(共通周波数帯域;共通CCという)をマクロセルとフェムトセルとで切り替えながら(キャンプオンしながら)用いるときには、共通CC以外のコンポーネントキャリアで、フェムトセルの信号がマクロセルの信号による干渉を受けることがある。また、このとき、マクロセルでの通信にもキャリアアグリケーション技術を適用した場合には、共通CCの信号がマクロセルの信号による干渉を受けることがある。つまり、フェムトセルの信号へのマクロセルの信号の干渉を完全になくすことは困難であるという欠点があった。干渉が発生すると、移動局装置がフェムトセル基地局装置と安定した高速の通信を行うことができない。
このように、従来技術では、通信に用いる周波数帯域の一部で他の装置からの信号による干渉が生じることがある場合に、移動局装置が基地局装置と安定した通信を行うことができない場合があるという欠点があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、通信に用いる周波数帯域の一部で他の装置からの信号による干渉が生じることがある場合でも、移動局装置が基地局装置と安定した通信を行うことができる無線通信システム、基地局装置、移動局装置、通信制御方法、及び、通信制御プログラムを提供する。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、複数の基地局装置と、前記基地局装置と通信を行う複数の移動局装置と、を具備する無線通信システムにおいて、第1の前記基地局装置は、複数の周波数帯域を用いて前記移動局装置と通信を行う基地局装置であり、第2の前記基地局装置は、前記第1の基地局装置が通信に用いる周波数帯域の一部又は全部の周波数帯域である共通周波数帯域、及び、前記第1の基地局装置が通信に用いない専用周波数帯域を用いて前記移動局装置と通信を行う基地局装置であって、前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、当該移動局装置との通信に用いる周波数帯域として前記共通周波数帯域を選択し、前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、当該移動局装置との通信に用いる周波数帯域として前記専用周波数帯域を選択する通信帯域選択部を備え、前記移動局装置又は前記第2の基地局装置は、前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、前記移動局装置が前記共通周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う制御をし、前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、前記移動局装置が前記専用周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う制御をする移動局無線制御部を備えることを特徴とする無線通信システムである。
(2)また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記移動局装置は、前記第2の基地局装置と接続をしていないとき、前記専用周波数帯域で信号を検出した場合に、前記専用周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と接続を行う接続基地局選択部を備えることを特徴とする。
(3)また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記移動局無線制御部は、通信の制御を行う制御情報を、前記専用周波数帯域を用いて送信又は受信する制御をすることを特徴とする。
(4)また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記通信帯域選択部は、前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、当該移動局装置が着信通知を監視する着信監視周波数帯域として前記共通周波数帯域の一部を選択し、前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、当該移動局装置が着信通知を監視する着信監視周波数帯域として前記専用周波数帯域を選択し、前記移動局無線制御部は、前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、前記共通周波数帯域の一部で着信通知を監視し、前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、前記専用周波数帯域で着信通知を監視する制御をすることを特徴とする。
(5)また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記共通周波数帯域の一部は、予め定められた品質測定周波数帯域であり、前記共通周波数帯域の無線品質は、前記品質測定周波数帯域の無線品質であることを特徴とする。
(6)また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記移動局装置は、前記第2の基地局装置と接続をしていないとき、前記専用周波数帯域で信号を検出した場合に、前記専用周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と接続を行う接続基地局選択部を備え、前記第2の基地局装置は、前記移動局装置の全てが接続されていない場合に前記共通周波数帯域に送信する信号の停止を行う制御をする基地局無線制御部を備える。
(7)また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記基地局無線制御部は、前記通信帯域選択部が前記移動局装置との通信に用いる周波数帯域として前記専用周波数帯域のみを選択している場合、前記品質測定周波数帯域以外の共通周波数帯域に送信する信号の停止を行う制御をする。
(8)また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記第1の基地局装置は、前記第2の基地局装置より、広い範囲で通信を行うことを特徴とする。
(9)また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記専用周波数帯域では、時分割複信方式の通信が用いられることを特徴とする。
(10)また、本発明の一態様は、上記の無線通信システムにおいて、前記移動局装置又は前記第2の基地局装置は、前記第1の基地局装置と前記移動局装置との前記共通周波数帯域の無線品質に基づいて、前記第1の基地局装置と通信を行う制御をすることを特徴とする。
(11)また、本発明の一態様は、第1の基地局装置及び第2の基地局装置が移動局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみが前記移動局装置との通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記移動局装置と通信を行うことを特徴とする第2の基地局装置である。
(12)また、本発明の一態様は、上記の第2の基地局装置において、前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、当該移動局装置との通信に用いる周波数帯域として、前記共通周波数帯域を含む前記複数の周波数帯域の一部又は全部を選択し、前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、当該移動局装置との通信に用いる周波数帯域として、前記専用周波数帯域の一部又は全部を選択する通信帯域選択部を備えることを特徴とする。
(13)また、本発明の一態様は、上記の第2の基地局装置において、前記移動局装置との通信において、当該通信の制御を行う制御情報を、前記専用周波数帯域を用いて送信又は受信することを特徴とする。
(14)また、本発明の一態様は、上記の第2の基地局装置において、前記移動局装置の全てが接続されていない場合に前記共通周波数帯域に送信する信号の停止することを特徴とする。
(15)また、本発明の一態様は、上記の第2の基地局装置において、前記移動局装置と前記専用周波数帯域のみで通信を行う場合に、前記共通周波数帯域の一部であって無線品質の測定に用いる品質測定周波数帯域、以外の共通周波数帯域における通信を停止することを特徴とする。
(16)また、本発明の一態様は、上記の第2の基地局装置において、前記専用周波数帯域では、時分割複信方式の通信が用いられることを特徴とする。
(17)また、本発明の一態様は、上記の第2の基地局装置において、前記第1の基地局装置と前記移動局装置との前記共通周波数帯域の無線品質に基づいて、前記第1の基地局装置と通信を行う制御をすることを特徴とする。
(18)また、本発明の一態様は、第1の基地局装置及び第2の基地局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみとの通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行うことを特徴とする移動局装置である。
(19)また、本発明の一態様は、上記の移動局装置において、前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、前記共通周波数帯域を含む前記複数の周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う制御をし、前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、前記専用周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う制御をすることを特徴とする。
(20)また、本発明の一態様は、上記の移動局装置において、前記第2の基地局装置と接続を行う場合に、前記専用周波数帯域を用いて前記接続の処理を行うことを特徴とする。
(21)また、本発明の一態様は、上記の移動局装置において、前記第2の基地局装置との通信において、当該通信の制御を行う制御情報を、前記専用周波数帯域を用いて送信又は受信することを特徴とする。
(22)また、本発明の一態様は、上記の移動局装置において、前記第2の基地局装置と前記専用周波数帯域のみで通信を行う場合に、前記共通周波数帯域の一部である品質測定周波数帯域の無線品質を、前記共通周波数帯域の無線品質として測定することを特徴とする。
(23)また、本発明の一態様は、上記の移動局装置において、前記専用周波数帯域では、時分割複信方式の通信が用いられることを特徴とする。
(24)また、本発明の一態様は、上記の移動局装置において、前記第1の基地局装置と前記移動局装置との前記共通周波数帯域の無線品質に基づいて、前記第1の基地局装置と通信を行う制御をすることを特徴とする。
(25)また、本発明の一態様は、基地局装置における通信制御方法において、第1の基地局装置及び第2の基地局装置が移動局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみが前記移動局装置との通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記移動局装置と通信を行う過程を有することを特徴とする通信制御方法である。
(26)また、本発明の一態様は、移動局装置における通信制御方法において、第1の基地局装置及び第2の基地局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみとの通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う過程を有することを特徴とする通信制御方法である。
(27)また、本発明の一態様は、基地局装置のコンピュータを、第1の基地局装置及び第2の基地局装置が移動局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみが前記移動局装置との通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記移動局装置と通信を行う手段として機能させる通信制御プログラムである。
(28)また、本発明の一態様は、移動局装置のコンピュータを、第1の基地局装置及び第2の基地局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみとの通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う手段として機能させる通信制御プログラムである。
本発明によれば、通信に用いる周波数帯域の一部で他の装置からの信号による干渉が生じることがある場合でも、移動局装置が基地局装置と安定した通信を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る無線通信システムを示す概略図である。 本実施形態に係るコンポーネントキャリアの割当ての一例を示す概略図である。 本実施形態に係るマクロセル基地局装置の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係るフェムトセル基地局装置の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係るフェムトセル基地局装置の制御部の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る移動局装置の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る移動局装置の制御部の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 本実施形態に係るフェムトセル基地局装置での電源制御の状態遷移を示す概略図である。 本実施形態に係る移動局装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示す別のシーケンス図である。 本発明の第2の実施形態に係るコンポーネントキャリアの割当ての一例を示す概略図である。 本実施形態に係るフェムトセル基地局装置の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る移動局装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る無線通信システムを示す概略図である。この図において、無線通信システムはマクロセル基地局装置A11、フェムトセル基地局装置A21、A22、及び、移動局装置M10〜M12を具備する。また、IP(Internet Protocol)ネットワークN2は、コアネットワークN1に接続されてる。
マクロセル基地局装置A11は、コアネットワークN1に接続されている。また、マクロセル基地局装置A11は、半径数百m〜数km程度の通信範囲(マクロセル)C11で、移動局装置M10〜M12と無線通信を行う。ここで、マクロセル基地局装置A11は、ダウンリンク(マクロセル基地局装置A11から移動局装置M10)の通信でOFDM方式の通信を行う。また、マクロセル基地局装置A11は、キャリアアグリケーション(CAという)技術を適用した通信を行う。ここで、CA技術とは、信号をコンポネントキャリア(CCという)と呼ばれる最大20MHzの周波数帯域を複数個用いて通信を行う技術である。
フェムトセル基地局装置A21、A22は、IPネットワークN2に接続されている。
また、フェムトセル基地局装置A21、A22は、マクロセル基地局装置A11と比較して小型の基地局装置であり、それぞれ、半径数m〜数十m程度の通信範囲(フェムトセル)C21、C22で、移動局装置M10〜M12と無線通信を行う。フェムトセル基地局装置A21、A22は、例えば、無線通信環境が悪くてマクロセル基地局装置A11との通信では無線通信品質が確保できない場所に設置される。また、例えば、各家庭に設置され、限定されたユーザに高品質のサービスを行うものである。ここで、フェムトセル基地局装置A21、A22は、CA技術を適用した通信を行う。なお、図1では、2個のフェムトセル基地局装置A21、A22が記載されているが、1個であってもよいし、3個以上であってもよい。
フェムトセル基地局装置A21は、フェムトセル基地局装置A22と比較して、マクロセル基地局装置A11に近い位置に設置されている。マクロセル基地局装置A11は、フェムトセル基地局装置A21、A22の設置状況に関らず、マクロセルC11で信号の送受信を行うため、フェムトセル基地局装置A21、A22がそれぞれ送受信するフェムトセルC21、C22の信号と干渉する。この干渉は、マクロセルC11に近いフェムトセルC21の信号から受ける干渉の方が大きい。
移動局装置M10は、マクロセルC11に在圏し、マクロセル基地局装置A11と無線通信を行う。移動局装置M11は、マクロセルC11及びフェムトセルC21に在圏し、フェムトセル基地局装置A21と無線通信を行う。移動局装置M12は、マクロセルC11及びフェムトセルC22に在圏し、フェムトセル基地局装置A22と無線通信を行う。
図2は、本実施形態に係るコンポーネントキャリアの割当ての一例を示す概略図である。この図において、縦軸は周波数であり、基地局装置毎(横軸)にコンポーネントキャリアの割当てを示している。
図2において、周波数は、3個の周波数バンド(周波数が低い方から周波数バンド1、2、3)に分割されている。これらの周波数バンドは、例えば、800MHz帯、1.5GHz帯、2GHz帯、3GHz帯といった周波数帯域である。また、各周波数バンドには複数の周波数帯域が設けられており、この周波数帯域は、例えば最大20MHzのキャリアである。
図2は、マクロセルC11では、周波数バンド1、2、3の全てを用いて通信を行うことができ、CC2〜6の5個のCCを用いて通信を行うことができることを示す。なお、CC1は、フェムトセルC21、C22で用いられるCCであり、マクロセルC11では用いられないCCである。
また、図2は、フェムトセルC21、C22では、周波数バンド1、2を用いて通信を行うことができ、CC1〜4の4個のCCを用いて通信を行うことができることを示す。なお、フェムトセルC21、C22では、全ての周波数バンドを用いて通信を行うようにもできるが、通信に用いる周波数バンドを限定することで、フェムトセル基地局装置A21、A22のコストや消費電力を低減することが可能である。
フェムトセルC21、C22のみが通信に用いるCC1をフェムトセル専用CC(専用周波数帯域)とする。また、マクロセルC11及びフェムトセルC21、C22の両方が通信に用いることができるCC2、3、4を共通CCという。フェムトセルC21、C22では、共通CCのうちの1個のCCで干渉レベルを測定する(このCCを品質測定周波数帯域;優先CCとする)。
なお、本実施形態では、CC2を優先CCとして用いる。優先CCの帯域を予め決めておき、フェムトセル基地局装置A21、A22及び移動局装置M10〜12にその値(CC2)を内蔵のメモリに記録しておくことで、優先CCを特定してもよいし、フェムトセルからの報知情報によって通知してよい。あるいは、フェムトセル専用CCに接続した際に個別の通信チャネルを用いて、フェムトセル基地局装置A21、A22から移動局装置M11、M12に通知してもよい。フェムトセル基地局装置A21、A22から移動局装置M11、M12に通知することにより、設置された環境において最も干渉を受けやすいCCを優先CCに選択することができる。
ここで、CC2はフェムトセルで用いるCCで周波数が最も低いCCである。周波数が低い方が伝搬距離に対する伝搬ロスが小さく、また、屋内等へも浸透しやすい。本実施形態では、周波数の最も低いCC2を用いることで、共通CCのうち最も干渉が発生しやすいCC2の品質を測定することができる。例えば、後述するように、CC2が十分な品質となっていれば全てのCCがキャリアアグリゲーションに利用できると判断することができる。
また、移動局装置M10〜M12が着信の通知を待ち受けているとき(待ち受け状態という)、移動局装置M10〜M12は、通信相手の基地局装置(マクロセル基地局装置A11、又はフェムトセル基地局装置A21、A22)から割り当てられた1個又は複数のCCのみを受信可能な状態にして、通信の有無をモニタする。このCCをアンカーキャリアという。
以下、マクロセル基地局装置A11をマクロセル基地局装置a1といい、フェムトセル基地局装置A21、A22各々をフェムトセル基地局装置a2といい、移動局装置M10〜M12各々を移動局装置m1という。
<マクロセル基地局装置a1の構成について>
図3は、本実施形態に係るマクロセル基地局装置a1の構成を示す概略ブロック図である。この図において、マクロセル基地局装置a1は、CN(Core Network;コアネットワーク)通信部a11、ベースバンド信号処理部a12、無線部a13、アンテナa141〜a143、及び制御部a15を含んで構成される。無線部a13は、周波数バンド1無線部a131、周波数バンド2無線部a132、及び周波数バンド3無線部a133を含んで構成される。
CN通信部a11は、コアネットワークN1に接続される。CN通信部a11は、他の装置からコアネットワークN1を介して受信したデータからコアネットワークN1の通信制御のために用いられるデータを除去したデータ、あるいはそれらのデータを複数結合して生成されたデータを、ベースバンド信号処理部a12に出力する。
また、CN通信部a11は、ベースバンド信号処理部a12から入力されたデータあるいはコアネットワークの通信に応じたサイズに分割したデータに、コアネットワークN1との通信制御のために用いられるデータを付加し、コアネットワークN1を介して他の装置に送信する。
ベースバンド信号処理部a12は、CN通信部a11から入力されたデータをユーザデータとし、このユーザデータと制御部a15から入力された制御データとに対して、データを攪拌するスクランブル処理、符号化処理、及び変調処理を行う。ベースバンド信号処理部a12は、これらの処理を行って生成した信号を、無線リソース(時間周波数帯域)にマッピングする。ベースバンド信号処理部a12は、マッピングした信号に対して周波数時間変換(逆フーリエ変換)を行う。ベースバンド信号処理部a12は、周波数時間変換を行った信号に対して、CP(Cyclic Prefix;サイクリック・プレフィックス)挿入処理を行う。ベースバンド信号処理部a12は、CP挿入処理を行った信号のうち周波数バンド1、2、3に配置する信号を、それぞれ制御部a15からの制御に従って、周波数バンド1無線部a131、周波数バンド2無線部a132、周波数バンド3無線部a133に出力する。
また、ベースバンド信号処理部a12は、周波数バンド1無線部a131、周波数バンド2無線部a132、周波数バンド3無線部a133から入力された信号に対して、CP除去処理を行う。ベースバンド信号処理部a12は、CP除去処理を行った信号に対して時間周波数変換(フーリエ変換)を行う。ベースバンド信号処理部a12は、時間周波数変換を行った信号を、制御部a15からの制御に従って無線リソースからデマッピングする。ベースバンド信号処理部a12は、デマッピングした信号に対して、復調処理、復号化処理、及びスクランブル解除処理を行う。ここで、このスクランブル解除処理は、スクランブル処理でのデータの攪拌と逆の処理である。ベースバンド信号処理部a12は、これらの処理を行って生成したデータを、無線通信の制御に用いる制御データと制御データ以外のユーザデータとに分割する。ベースバンド信号処理部a12は、分割したデータのうち制御データを制御部a15に出力し、ユーザデータをCN通信部a11に出力する。
周波数バンド1無線部a131は、ベースバンド信号処理部a12から入力された信号をデジタル・アナログ変換し、変換したアナログ信号をベースバンド帯から周波数バンド1の無線周波数帯にアップコンバートし、アンテナa141を介して移動局装置m1へ送信する。
また、周波数バンド1無線部a131は、移動局装置m1からの信号をアンテナa141を介して受信し、周波数バンド1の無線周波数帯からベースバンド帯に受信した信号をダウンコンバートする。周波数バンド1無線部a131は、ダウンコンバートした信号を、アナログ・デジタル変換し、変換した信号をベースバンド信号処理部a12に出力する。
このように、周波数バンド1無線部a131は、周波数バンド1について処理を行う。例えば、周波数バンド1無線部a131は、図2のCC2に信号を配置して送信し、また、CC2に配置された信号を受信する。なお、図2の一例では、周波数バンド1無線部a131は、CC1に信号を配置せず、また、CC1に配置された信号を受信しない。
一方、周波数バンド2無線部a132、周波数バンド3無線部a133は、それぞれ、周波数バンド1無線部a131と同じ処理を、周波数バンド2、3について行う。例えば、周波数バンド2無線部a132は、図2のCC3、4に信号を配置して送信し、また、CC3、4に配置された信号を受信する。同様に、周波数バンド3無線部a133は、図2のCC5、6に信号を配置して送信し、また、CC5、6に配置された信号を受信する。
制御部a15は、通信プロトコルに従って、CN通信部a11、ベースバンド信号処理部a12、無線部a13を制御する。例えば、制御部a15は、無線通信プロトコルに従って、ベースバンド信号処理部a12を制御し、マッピングやデマッピング、符号化処理、復号化処理、変調処理、及び復調処理等の各種処理を行わせる。
また、例えば、制御部a15は、ベースバンド信号処理部a12が送信するユーザデータのデータ量、無線部が各CCを用いて送信する信号の容量、各CCを用いて受信した信号の容量を測定する。また、制御部a15は、移動局装置m1が測定した周波数帯域(例えば、CC)毎の無線品質情報を各移動局装置m1が送信した制御データとして取得する。
制御部a15は、測定結果、及び取得した無線品質情報に基づいて各移動局装置m1との無線通信に用いるCCを決定する。1個の移動局装置m1に1個のCCを割り当ててもよいし、複数のCCを割り当ててもよい。具体的には、ある移動局装置m1に対してCC3をアンカーキャリアとして割り当てたときに、ユーザデータのデータ量が少ない場合、つまり、この移動局装置m1が音声通話のような比較的データ量が少ない通信を行う場合、この移動局装置m1には、CC3のみを割り当てる。一方、ある移動局装置m1に対してCC2をアンカーキャリアとして割り当てたときに、ユーザデータのデータ量が多い場合、つまり、この移動局装置m1が動画のダウンロードのような比較的データ量が多い通信を行う場合、この移動局装置m1には、CC2〜CC6の全てのCCを割り当てる。ただし、ここで割り当てるCCは、無線品質が予め定めた値より高いCC、又は、相対的に他のCCより無線品質が高いCCとしてもよい。
なお、図3のマクロセル基地局装置a1では、周波数バンド毎に無線部及びアンテナを備える構成について説明をしたが、本発明はこれに限らず、CC毎に無線部及びアンテナを備えてもよいし、全ての周波数バンドについて1つの無線部及びアンテナを備えてもよい。また、マクロセル基地局装置a1では、1個の無線部に対して1個のアンテナが接続されている場合について説明したが、本発明はこれに限らず、1個の無線部に対して複数個のアンテナが接続されていてもよい。この場合、マクロセル基地局装置a1はMIMO(Multiple Input Multiple Output;多入力多出力)方式の通信を行ってもよい。また、マクロセル基地局装置a1では、1個のアンテナを介して信号の送信及び受信を行う場合について説明したが、本発明はこれに限らず、マクロセル基地局装置a1が送信アンテナ及び受信アンテナを備え、それぞれを介して、信号の送信及び受信を行ってもよい。
<フェムトセル基地局装置a2の構成について>
図4は、本実施形態に係るフェムトセル基地局装置a2の構成を示す概略ブロック図である。この図において、フェムトセル基地局装置a2は、IP通信部a21、ベースバンド信号処理部a22、無線部a23、アンテナa241〜a243、及び制御部a25を含んで構成される。無線部a23は、専用CC無線部a231、優先CC無線部a232、及び共通CC無線部a233を含んで構成される。
IP通信部a21は、IPネットワークN2に接続される。IP通信部a21は、コアネットワークN1に接続された他の装置からIPネットワークN2を介して受信したデータ、あるいはそれらのデータを複数結合して生成されたデータをIPネットワークN2の通信制御のために用いられるデータを除去して、ベースバンド信号処理部a22に出力する。
また、IP通信部a21は、ベースバンド信号処理部a22から入力されたデータあるいはコアネットワークの通信に応じたサイズに分割したデータにIPネットワークN2の通信制御のために用いられるデータを付加し、IPネットワークN2を介して他の装置に送信する。
ベースバンド信号処理部a22は、IP通信部a21から入力されたデータをユーザデータとし、このユーザデータと制御部a25から入力された制御データとに対して、データを攪拌するスクランブル処理、符号化処理、及び変調処理を行う。ベースバンド信号処理部a22は、これらの処理を行って生成した信号を、無線リソース(時間周波数帯域)にマッピングする。ベースバンド信号処理部a22は、マッピングした信号に対して周波数時間変換(逆フーリエ変換)を行う。ベースバンド信号処理部a22は、周波数時間変換した信号に対してCP挿入処理を行う。ベースバンド信号処理部a22は、CP挿入処理を行った信号のうち周波数バンド1のフェムトセル専用CC(CC1)、優先CC(CC2)、及び優先CC以外の共通CC(周波数バンド2)に配置する信号を、それぞれ制御部a25からの制御に従って、専用CC無線部a231、優先CC無線部a232、共通CC無線部a233に出力する。
また、ベースバンド信号処理部a22は、専用CC無線部a231、優先CC無線部a232、共通CC無線部a233から入力された信号に対して、CP除去処理を行う。ベースバンド信号処理部a22は、CP除去処理を行った信号に対して、時間周波数変換(フーリエ変換)を行う。ベースバンド信号処理部a22は、時間周波数変換を行った信号を、制御部a25からの制御に従って無線リソースからデマッピングする。ベースバンド信号処理部a22は、デマッピングした信号に対して、復調処理、復号化処理、及びスクランブル解除処理を行う。ここで、このスクランブル解除処理は、スクランブル処理でのデータの攪拌と逆の処理である。ベースバンド信号処理部a22は、これらの処理を行って生成したデータを、無線通信の制御に用いる制御データと制御データ以外のユーザデータとに分割する。ベースバンド信号処理部a22は、分割したデータのうち制御データを制御部a15に出力し、ユーザデータをIP通信部a21に出力する。
専用CC無線部a231は、ベースバンド信号処理部a22から入力された信号をデジタル・アナログ変換し、変換したアナログ信号をベースバンド帯からフェムトセル専用CCの無線周波数帯にアップコンバートし、アンテナa241を介して移動局装置m1へ送信する。
また、専用CC無線部a231は、移動局装置m1からの信号をアンテナa241を介して受信し、フェムトセル専用CCの無線周波数帯からベースバンド帯に受信した信号をダウンコンバートする。専用CC無線部a231は、ダウンコンバートした信号を、アナログ・デジタル変換し、変換した信号をベースバンド信号処理部a22に出力する。
このように、専用CC無線部a231は、フェムトセル専用CCについて処理を行う。一方、優先CC無線部a232、共通CC無線部a233は、それぞれ、専用CC無線部a231と同じ処理を、優先CC、優先CC以外の共通CCについて行う。例えば、優先CC無線部a232は、図2のCC2に信号を配置して送信し、また、CC2に配置された信号を受信する。同様に、共通CC無線部a233は、図2の周波数バンド2のCC3、4に信号を配置して送信し、また、CC3、4に配置された信号を受信する。
制御部a25は、移動局装置m1の認証を行い、自装置への無線接続を許可するか否かを判定し、許可すると判定した移動局装置m1と無線接続する。
また、制御部a25は、通信プロトコルに従って、IP通信部a21、ベースバンド信号処理部a22、無線部a23を制御する。例えば、制御部a25は、無線通信プロトコルに従って、ベースバンド信号処理部a22を制御し、マッピングやデマッピング、符号化処理、復号化処理、変調処理、及び復調処理等の各種処理を行わせる。
また、例えば、制御部a25は、ベースバンド信号処理部a22が送信するユーザデータのデータ量、無線部が各CCを用いて送信する信号の容量、各CCを用いて受信した信号の容量を測定する。また、制御部a25は、移動局装置m1が測定した周波数帯域(例えば、CC)毎の無線品質情報を各移動局装置m1が送信した制御データとして取得する。制御部a25は、測定結果、及び取得した無線品質情報に基づいて各移動局装置m1との無線通信に用いるCCを決定する。
次に、制御部a25の詳細について説明をする。
図5は、本実施形態に係るフェムトセル基地局装置a2の制御部a25の構成を示す概略ブロック図である。この図において、制御部a25は、認証部a251、接続装置記憶部a252、周波数帯域情報記憶部a253、周波数帯域情報提供部a254、無線品質情報取得部a255、通信帯域選択部a256、通信帯域情報記憶部a257、無線制御部a258を含んで構成される。
認証部a251は、自装置への接続を許可する移動局装置m1のIMEI(International Mobile Equipment Identifier;国際移動体装置識別番号)、又は電話番号等の移動局装置識別情報を予め記憶する。認証部a251は、移動局装置m1から取得した接続要求(又はセル移行要求)の移動局装置識別情報と、予め記憶する移動局装置識別情報と、が一致するか否かを判定する。認証部a251は、一致すると判定した場合、その移動局装置に接続を許可し、一方、一致しないと判定した場合、その移動局装置m1に接続を許可しない。認証部a251は、接続を許可した移動局装置m1の移動局装置識別情報を接続装置記憶部a252に記憶する。
また、認証部a251は、接続が終了した移動局装置m1の移動局装置識別情報を接続装置記憶部a252から削除する。
周波数帯域情報記憶部a253は、各CC1〜4の周波数帯域等の情報と、各CC1〜4がフェムトセル専用CCであるか、共通CCであるか、共通CCである場合には、優先CCであるか否かの情報と、を周波数帯域情報として記憶する。図2の一例では、CC1がフェムトセル専用CCであり、CC2が共通CCの優先CCであり、周波数帯域情報記憶部a253は、CC3、4が優先CC以外の共通CCであることを記憶する。なお、フェムトセル専用CCは、通常、全てのフェムトセル基地局装置a2で共通である(本実施形態ではCC1)。
周波数帯域情報提供部a254は、周波数帯域情報記憶部a253が記憶する周波数帯域情報を、移動局装置m1へ送信する制御データとして、ベースバンド信号処理部a22に出力する。この制御データは、信号として報知チャネル又は個別チャネルに配置され移動局装置m1へ送信される。
無線品質情報取得部a255は、ベースバンド信号処理部a22から入力された制御データから、移動局装置m1が測定した周波数帯域(例えば、CC)毎の無線品質情報を抽出する。無線品質情報取得部a255は、抽出した無線品質情報を通信帯域選択部a256に出力する。
通信帯域選択部a256は、移動機がフェムトセルに移行してきた場合には、次のようにして移動局装置m1各々との通信に用いるCCを選択し、移動局装置m1とその移動局装置m1に対して選択したCCの情報を、通信帯域情報として通信帯域情報記憶部a257に記憶する。ここで、通信帯域選択部a256は、接続装置記憶部a252が記憶する移動局装置識別情報の移動局装置m1、つまり、接続を許可した移動局装置m1に対してのみCCの選択を行う。
通信帯域選択部a256は、無線品質情報取得部a255から入力された無線品質情報のうち優先CC(CC2)の無線品質情報が、予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。予め定めた閾値より小さい(無線品質が低い)と判定した場合、通信帯域選択部a256は、周波数帯域情報記憶部a253が記憶する周波数帯域情報がフェムトセル専用CC(CC1)であるものをアンカーキャリアとして選択する(アンカーキャリアとして選択したCCをアンカーキャリアCCという)。一方、予め定めた閾値より大きい(無線品質が高い)と判定した場合、周波数帯域情報記憶部a253が記憶する周波数帯域情報が優先CC(CC2)をアンカーキャリアとして選択する。
フェムトセル専用CCをアンカーキャリアとして選択した場合、通信帯域選択部a256は、フェムトセル専用CCを移動局装置m1と通信を行うCC(移動局装置m1と通信を行うCCを通信CCという)として選択する。一方、優先CCをアンカーキャリアとして選択した場合、通信帯域選択部a256は、自装置が通信に用いることができるCC(CC1〜4)の一部又は全部を移動局装置m1と通信CCとして選択する。例えば、通信帯域選択部a256は、測定結果(ユーザデータのデータ量等)、及び各CCの無線品質情報に基づいて各移動局装置m1との無線通信に用いるCCを決定する。
通信帯域選択部a256は、移動局装置m1毎に選択したアンカーキャリアCC及び通信CCの情報を、通信帯域情報として通信帯域情報記憶部a257に記憶する。
無線制御部a258(基地局無線制御部)は、通信帯域情報記憶部a257が記憶する通信帯域情報を、その通信帯域情報のCCを通信に用いる移動局装置m1へ送信する制御データとしてベースバンド信号処理部a22に出力する。
また、無線制御部a258は、通信帯域情報記憶部a257が記憶する通信帯域情報に基づいて、ベースバンド信号処理部a22、無線部a23を制御する。具体的には、無線制御部a258は、移動局装置m1への送信する着信通知の信号を、通信帯域情報のアンカーキャリアCCにマッピングさせる。また、無線制御部a258は、移動局装置m1への送信する信号を、通信帯域情報の通信CCにマッピングさせる。また、無線制御部a258は、移動局装置m1から受信した信号を、通信帯域情報の通信CCから取得する制御をおこなう。
例えば、通信帯域情報のアンカーキャリアCC及び通信CCがCC1である場合、無線制御部a258は、CC1に信号をマッピングさせ、また、CC1から信号を取得する。なお、この場合、この移動局装置m1との通信は、専用CC無線部a231のみを介して行われる。
また、例えば、通信帯域情報のアンカーキャリアCCがCC2、通信CCがCC1〜4である場合、無線制御部a258は、CC2に着信通知の信号をマッピングさせる。また、無線制御部a258は、CC1、2にマッピングさせた信号を、それぞれ、専用CC無線部c231でフェムトセル専用CCに配置し、優先CC無線部a232で優先CCに配置して送信させる。また、無線制御部a258は、CC3、4にマッピングさせた信号を、共通CC無線部a233で優先CC以外の共通CCに配置して送信させる。
また、無線制御部a258は、全ての移動局装置m1について、通信帯域情報のアンカーキャリアCC及び通信CCがフェムトセル専用CCである場合、フェムトセル専用CC及び優先CC以外のCC、つまり、優先CC以外の共通CCに信号を配置する共通CC無線部a233の電源を切る。これにより、フェムトセル基地局装置a2は、自装置が消費する消費電力を低減することができる。また、仮に、この場合にも、共通CC無線部a233から信号を送信する場合、つまり、優先CC以外の共通CCで信号を送信する場合、このCCでフェムトセルの信号とマクロセルの信号とが干渉し、このCCを用いてマクロセルと通信を行っている移動局装置m1では無線品質が低下する。フェムトセル基地局装置a2は、無線制御部a258が共通CC無線部a233の電源を切るので、このような干渉を発生させず、マクロセル基地局装置a1と移動局装置m1との通信の無線品質が低下することを防止することができる。
また、無線制御部a258は、接続装置記憶部a252が記憶する移動局装置識別情報がない場合、つまり、自装置と接続している移動局装置m1がない場合、優先CC無線部a232及び共通CC無線部a233の電源を切る。フェムトセルでは、特定の移動局装置m1しか接続されないことから、フェムトセル基地局装置a2に移動局装置m1が全く接続されていない状態が頻繁に発生する。これにより、フェムトセル基地局装置a2は自装置が消費する消費電力を低減することができる。また、フェムトセル基地局装置a2は、共通CCでフェムトセルの信号とマクロセルの信号が干渉することを防止し、マクロセル基地局装置a1と移動局装置m1との通信の無線品質が低下することを防止することができる。なお、この状態で、移動局装置m1と接続をした場合には、まず、無線制御部a258は、優先CC無線部a232のみ電源を入れる。その後、通信帯域選択部a256がアンカーキャリアCCに優先CCを選択した場合には、共通CC無線部a233の電源も入れる。
なお、図4のフェムトセル基地局装置a2では、1個の無線部に対して1個のアンテナが接続されている場合について説明したが、本発明はこれに限らず、1個の無線部に対して複数個のアンテナが接続されていてもよい。この場合、フェムトセル基地局装置a2はMIMO方式の通信を行ってもよい。また、フェムトセル基地局装置a2では、1個のアンテナを介して信号の送信及び受信を行う場合について説明したが、本発明はこれに限らず、フェムトセル基地局装置a2が送信アンテナ及び受信アンテナを備え、それぞれを介して、信号の送信及び受信を行ってもよい。
また、図4のフェムトセル基地局装置a2では、フェムトセル専用CC、優先CC、及び、優先CC以外の共通CCに対して、それぞれ、専用CC無線部a231、優先CC無線部a232、及び共通CC無線部a233を備える場合について説明をした。しかし、本発明はこれに限らず、周波数バンド毎に無線部を備え、周波数バンド1について処理をする無線部で、フェムトセル専用CC、優先CCに信号を配置する制御を行ってもよい。
<移動局装置m1の構成について>
図6は、本実施形態に係る移動局装置m1の構成を示す概略ブロック図である。この図において、移動局装置m1は、アンテナm111〜m113、無線部m12、ベースバンド信号処理部m13、アプリケーション処理部m14、及び制御部m15を含んで構成される。無線部m12は、周波数バンド1無線部m121、周波数バンド2無線部m122、及び周波数バンド3無線部m123を含んで構成される。
周波数バンド1無線部m121は、マクロセル基地局装置a1又はフェムトセル基地局装置a2からの信号をアンテナm111を介して受信し、周波数バンド1の無線周波数帯からベースバンド帯に受信した信号をダウンコンバートする。周波数バンド1無線部m121は、ダウンコンバートした信号を、アナログ・デジタル変換し、変換した信号をベースバンド信号処理部m13に出力する。
また、周波数バンド1無線部m121は、ベースバンド信号処理部m13から入力された信号をデジタル・アナログ変換し、変換したアナログ信号をベースバンド帯から周波数バンド1の無線周波数帯にアップコンバートし、アンテナm111を介してマクロセル基地局装置a1又はフェムトセル基地局装置a2へ送信する。
このように、周波数バンド1無線部m121は、周波数バンド1について処理を行う。例えば、周波数バンド1無線部m121は、図2のCC1、2に信号を配置して送信し、また、CC1、2に配置された信号を受信する。
一方、周波数バンド2無線部m122、周波数バンド3無線部m123は、それぞれ、周波数バンド1無線部m121と同じ処理を、周波数バンド2、3について行う。例えば、周波数バンド2無線部m122は、図2のCC3、4に信号を配置して送信し、また、CC3、4に配置された信号を受信する。同様に、周波数バンド3無線部m123は、図2のCC5、6に信号を配置して送信し、また、CC5、6に配置された信号を受信する。
ベースバンド信号処理部m13は、周波数バンド1無線部m121、周波数バンド2無線部m122、周波数バンド3無線部m123から入力された信号に対して、CP除去処理を行う。ベースバンド信号処理部m13は、CP除去処理を行った信号に対して、時間周波数変換(フーリエ変換)を行う。ベースバンド信号処理部m13は、時間周波数変換を行った信号を、制御部a15からの制御に従って無線リソースからデマッピングする。ベースバンド信号処理部m13は、デマッピングした信号に対して、復調処理、復号化処理、及びスクランブル解除処理を行う。ベースバンド信号処理部m13は、これらの処理を行って生成したデータを、無線通信の制御に用いる制御データと制御データ以外のユーザデータとに分割する。ベースバンド信号処理部m13は、分割したデータのうち制御データを制御部m15に出力し、ユーザデータをアプリケーション処理部m14に出力する。
また、ベースバンド信号処理部m13は、アプリケーション処理部m14から入力されたデータをユーザデータとし、このユーザデータと制御部m15から入力された制御データとに対して、スクランブル処理、符号化処理、及び変調処理を行う。ベースバンド信号処理部m13は、これらの処理を行って生成した信号を、制御部m15からの制御に従って、無線リソース(時間周波数帯域)にマッピングする。ベースバンド信号処理部m13は、マッピングした信号に対して周波数時間変換(逆フーリエ変換)を行う。ベースバンド信号処理部m13は、周波数時間変換した信号に対してCP挿入処理を行う。ベースバンド信号処理部m13は、CP挿入処理を行った信号のうち周波数バンド1、2、3に配置する信号を、それぞれ、周波数バンド1無線部m121、周波数バンド2無線部m122、周波数バンド3無線部m123に出力する。
アプリケーション処理部m14は、ベースバンド信号処理部m13から入力されたユーザデータを、音声や画像として出力する。また、ユーザからの入力情報を取得し、他の装置宛のデータを生成する。アプリケーション処理部m14は、生成したデータをベースバンド信号処理部m13に出力する。
制御部m15は、通信プロトコルに従って、無線部m12、ベースバンド信号処理部m13、アプリケーション処理部m14を制御する。例えば、制御部m15は、セルサーチを行い、その結果、接続をするマクロセル基地局装置a1又はフェムトセル基地局装置a2を選択する。
また、例えば、制御部m15は、接続したマクロセル基地局装置a1又はフェムトセル基地局装置a2から通知された情報を用いてマッピングやデマッピング、符号化処理、復号化処理、変調処理、及び復調処理等の各種処理を行わせる。
また、制御部m15は、通信の無線品質を測定し、測定結果の無線品質情報をマクロセル基地局装置a1又はフェムトセル基地局装置a2へ送信させる。
次に、制御部m15の詳細について説明をする。
図7は、本実施形態に係る移動局装置m1の制御部m15の構成を示す概略ブロック図である。この図において、制御部m15は、周波数帯域情報取得部m151、周波数帯域情報記憶部m152、無線品質測定部m153、接続基地局選択部m154、無線品質提供部m155、通信帯域情報取得部m156、通信帯域情報記憶部m157、及び無線制御部m158を含んで構成される。
周波数帯域情報取得部m151は、ベースバンド信号処理部m13から入力された制御データから周波数帯域情報を抽出する。なお、この周波数帯域情報には、マクロセル基地局装置a1が送信した又は予め記憶する各CC5、6の周波数帯域等の情報も含まれる。周波数帯域情報取得部m151は、抽出した周波数帯域情報を周波数帯域情報記憶部m152に記憶する。また、周波数帯域情報記憶部m152は、初期状態では、CC1をフェムトセル専用CCとしてCC1の情報を記憶する。
無線品質測定部m153は、周波数帯域情報記憶部m152が記憶する周波数帯域情報に基づいて、定期的に、周波数帯域(例えば、CC)毎の無線品質を測定する。無線品質測定部m153は、測定結果の無線品質情報を、接続基地局選択部m154及び無線品質提供部m155に出力する。
接続基地局選択部m154は、無線品質測定部m153から入力された無線品質情報に基づいて、接続するマクロセル基地局装置a1又はフェムトセル基地局装置a2を選択する。具体的には、接続基地局選択部m154は、接続するフェムトセル基地局装置a2のフェムトセルの識別情報(フェムトセル識別情報という)を予め記憶する。接続基地局選択部m154は、フェムトセル基地局装置a2が送信した信号からフェムトセル識別情報を抽出し、抽出したフェムトセル識別情報と、予め記憶するフェムトセル識別情報と、が一致するか否かを判定する。接続基地局選択部m154は、一致すると判定した場合、接続要求(又はセル移行要求)をフェムトセル基地局装置a2へ送信するデータとして、ベースバンド信号処理部m13に出力する。一方、一致しないと判定した場合、接続要求を出力しない。
無線品質提供部m155は、無線品質測定部m153から入力された無線品質情報を、フェムトセル基地局装置a2へ送信するデータとして、ベースバンド信号処理部m13に出力する。
通信帯域情報取得部m156は、ベースバンド信号処理部m13から入力された制御データから、自装置と接続したマクロセル基地局装置a1又はフェムトセル基地局装置a2との通信に用いるCCの情報を示す通信帯域情報を抽出する。通信帯域情報取得部m156は、抽出した通信帯域情報を通信帯域情報記憶部m157に記憶する。
無線制御部m158(移動局無線制御部)は、通信帯域情報記憶部m157が記憶する通信帯域情報に基づいて、ベースバンド信号処理部m13、無線部m12を制御する。具体的には、無線制御部m158は、通信帯域情報のアンカーキャリアCCをモニタし、そのCCから移動局装置m1への送信する着信通知の信号を抽出する。
ここで、上述のように、フェムトセル基地局装置a2は、無線品質情報に基づいて通信アンカーキャリアを選択している。つまり、無線制御部m158は、優先CCの無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、優先CCで着信通知を監視し、優先CCの無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、フェムトセル専用CCで着信通知を監視する。
また、無線制御部m158は、接続したマクロセル基地局装置a1又はフェムトセル基地局装置a2から受信した信号を、通信帯域情報の通信CCから復調する。また、無線制御部m158は、接続したマクロセル基地局装置a1又はフェムトセル基地局装置a2への送信する信号を、通信帯域情報の通信CCにマッピングさせる。
ここで、上述のように、フェムトセル基地局装置a2は、無線品質情報に基づいて通信CCを選択している。つまり、無線制御部m158は、優先CCの無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、優先CCを用いてフェムトセル基地局装置a2と通信を行う制御をし、優先CCの無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、フェムトセル専用CCを用いてフェムトセル基地局装置a2と通信を行う制御をする。
なお、以上の説明では移動局装置m1がフェムトセル基地局装置a2を選択する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、フェムトセル基地局装置a2の選択は、マクロセル基地局装置a1からの指示を元に開始してもよい。この場合、移動局装置m1はフェムトセル基地局装置a2も含め受信品質をマクロセル基地局装置a1に報告する。マクロセル基地局装置a1は、移動局装置m1より報告された受信品質より、フェムトセル基地局a2へのセル移行を移動局装置m1に対して制御情報により指示する。移動局装置m1においては、マクロセル基地局a1から指示されるとそのフェムトセル基地局装置a2が、自身が接続可能な基地局装置であるかどうかを判定し、接続可能な基地局装置であればセル移行処理を行う。接続可能な基地局装置ではない場合は、移動局装置m1はマクロセル基地局装置a1にセル移行失敗を通知することで、現在のマクロセル基地局装置a1との接続を維持することができる。
図8は、本実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。この図は、移動局装置m1(MS)がマクロセル(例えば図1のマクロセルC11)からフェムトセル(例えば図1のフェムトセルC21)に移行(セル移行)する場合の動作およびフェムトセルにおける移動局装置m1とフェムトセル基地局a2の動作を示す。なお、マクロセルでは、移動局装置m1はマクロセル基地局装置a1と、図2の一例と同様にCC2〜6を用いて通信を行う。また、フェムトセルでは、移動局装置m1はフェムトセル基地局装置a2と、図2の一例と同様にCC1〜4を用いて通信を行う。ここで、CC1はフェムトセル専用CCであり、CC2は優先CCである。
(ステップS101)移動局装置m1では、マクロセル基地局装置a1に接続されている。移動局装置m1は、ユーザ操作によるブラウザ閲覧要求等のパケット通信要求が発生する。その後、ステップS102へ進む。
(ステップS102)マクロセル基地局装置a1は、パケット通信で比較的データ量が多い通信を行う場合、移動局装置m1にCC2〜CC6の全てのCCを割り当てる。移動局装置m1は、割り当てられたCC2〜CC6を用いてマクロセル基地局装置a1と通信(キャリアアグリケーション技術の通信)を行う。その後、ステップS103へ進む。
なお、このままマクロセル基地局装置a1に接続している間は、移動局装置m1は、フェムトセルの状態によらず、通信(キャリアアグリケーション技術の通信)を行う。
(ステップS103)移動局装置m1は、ステップS102で通信が終了した場合、マクロセル基地局装置a1からの信号の待ち受け状態となる。その後、ステップS104へ進む。
(ステップS104)移動局装置m1は、周辺セル(マクロセル及びフェムトセル)の無線品質を測定する。ここで、移動局装置m1は、フェムトセル専用CC(CC1)の周波数帯域でフェムトセルの信号の有無を判定する。フェムトセルの信号を検出した場合、ステップS105へ進む。
(ステップS105)移動局装置m1は、フェムトセル専用CC(CC1)の周波数帯域でセル移行要求をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。その後、ステップS106へ進む。
(ステップS106)フェムトセル基地局装置a2は、ステップS105でセル移行要求を送信した移動局装置m1の移動局装置識別情報を、接続を許可する移動局装置識別情報として記憶しているか否かを判定する。なお、3GPPの規格に準拠した移動局装置m1では、移動局装置m1に(U)SIMカードを挿入するが、移動局装置識別情報としては、この(U)SIMカードの保存されている、MSISDN(電話番号)、IMSI、TMSI等のデータが用いられる。移動局装置識別情報を記憶していると判定した場合、フェムトセル基地局装置a2は、移動局装置m1の接続(セル移行)を許可する。その後、ステップS107へ進む。
なお、移動局装置識別情報を記憶していないと判定した場合、フェムトセル基地局装置a2は、移動局装置m1の接続(セル移行)を許可せず、マクロセルにて待ち受けしている状態へと戻る。その後通信が発生した場合は、ステップS101へ戻る(図示せず)。
(ステップS107)移動局装置m1は、フェムトセル基地局装置a2への接続処理(セル移行処理)を行う。その後、ステップS108へ進む。
(ステップS108)移動局装置m1は、CC1をアンカーキャリアCCとし、また、CC1からフェムトセル基地局装置a2が送信した周波数帯域情報を取得する。この周波数帯域情報では、優先CCを示す情報(CC2)が含まれている。移動局装置m1は、優先CCの無線品質を定期的に測定し、測定結果として無線品質情報をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。その後、ステップS109へ進む。
(ステップS109)フェムトセル基地局装置a2は、ステップS108で送信された無線品質情報が、予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。予め定めた閾値より小さいと判定した場合、移動局装置m1は、そのままCC1をアンカーキャリアCCとして、フェムトセル基地局装置a2からの信号の待ち受け状態となる。その後、ステップS111へ進む。
なお、予め定めた閾値より大きいと判定した場合、ステップS12へ進む。
ステップS11(ステップS111〜S117)は、アンカーキャリアCCがCC1である場合に移動局装置m1がフェムトセル基地局装置a2と通信を行う場合の動作を示す部分である。
(ステップS111)移動局装置m1では、ユーザ操作によるブラウザ閲覧要求等のパケット通信要求が発生する。その後、ステップS112へ進む。
(ステップS112)移動局装置m1では、アンカーキャリアCCであるCC1を用いて通信パケットの送受信を要求するパケット接続要求をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。その後、ステップS113へ進む。
(ステップS113)フェムトセル基地局装置a2は、通信パケットの送受信処理のための接続(パケット接続という)処理を行う。その後、ステップS114へ進む。
(ステップS114)移動局装置m1は、CC1を用いてフェムトセル基地局装置a2と通信を行って通信パケットを送受信する。その後、ステップS115へ進む。
(ステップS115)移動局装置m1は、ステップS114で通信が完了した場合、パケット接続の解放することを要求するパケット接続解放要求をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。その後、ステップS116へ進む。
(ステップS116)フェムトセル基地局装置a2は、パケット接続を解放する処理(パケット接続解放処理)を行う。その後、ステップS117へ進む。
(ステップS117)移動局装置m1は、アンカーキャリアCC(CC1)でフェムトセル基地局装置a2からの信号の待ち受け状態となる。その後、CC2の受信品質が予め定めた閾値より大きいと判定した場合ステップS121へ進む。CC2の受信品質があらかじめ定めた閾値より低いと判定した場合は、通信が発生するごとにS11の処理を行う。
ステップS12(ステップS121〜S125)は、アンカーキャリアCCを優先CCに変更する(HO;HandOver)場合の動作を示す部分である。
(ステップS121)移動局装置m1は、優先CCの無線品質を定期的に測定する。その後、ステップS122へ進む。
(ステップS122)は、ステップS122での測定結果として無線品質情報をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。その後、ステップS113へ進む。
(ステップS123)フェムトセル基地局装置a2は、ステップS121で送信された無線品質情報が、予め定めた閾値より大きいと判定した場合、優先CC(CC2)をアンカーキャリアCCとして選択する。フェムトセル基地局装置a2は、CC2をアンカーキャリアCCとした通信帯域情報(アンカーキャリア変更要求)を移動局装置m1に送信する。
(ステップS124)移動局装置m1はアンカーキャリアCCをCC1からCC2に変更する。その後、ステップS125へ進む。
(ステップS125)移動局装置m1は、CC2をアンカーキャリアCCとして、フェムトセル基地局装置a2からの信号の待ち受け状態となる。その後、ステップS131へ進む。
ステップ13(ステップS131〜S137)は、アンカーキャリアCCがCC2である場合に移動局装置m1がフェムトセル基地局装置a2と通信を行う場合の動作を示す部分である。
(ステップS131)移動局装置m1では、ユーザ操作によるブラウザ閲覧要求等のパケット通信要求が発生する。その後、ステップS132へ進む。
(ステップS132)移動局装置m1では、アンカーキャリアCCであるCC2を用いて通信パケットの送受信を要求するパケット接続要求をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。その後、ステップS133へ進む。
(ステップS133)フェムトセル基地局装置a2は、パケット接続処理を行う。その後、ステップS134へ進む。
(ステップS134)移動局装置m1は、共通CCを含む通信CCを用いてフェムトセル基地局装置a2と通信(キャリアアグリケーション技術の通信)を行って通信パケットを送受信する。ここで、移動局装置m1は、CC1〜4の無線品質を測定し、その測定結果としてCC1〜4の無線品質情報を、フェムトセル基地局装置a2に送信する。なお、この測定及び測定結果の送信は定期的に行われる。フェムトセル基地局装置a2は、送信された各CCの無線品質情報及びユーザデータのデータ量等に基づいて移動局装置m1との無線通信に用いる通信CCを決定する(図8の例ではCC1〜4とする)。その後、ステップS135へ進む。
(ステップS135)移動局装置m1は、ステップS134で通信が完了した場合、パケット接続解放要求をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。その後、ステップS136へ進む。
なお、移動局装置m1は、受信信号のマッピングが示されているPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)の信号を取得する。ここで、PDCCHは、各CCに配置される場合と、特定のCCに配置される場合とがある。どちらの配置で送信されるかは予め決められており、移動局装置m1はPDCCHを受信する可能性がある全てのCCのPDCCHを受信する。自装置宛のPDCCHが送信されていない場合は、PDSCH(物理ダウンリンクシェアドチャネル)の受信は行わず、移動局装置m1は次のPDCCHを受信する。PDCCHにて自装置宛のスケジューリングデータを受信した場合には、移動局装置m1は、PDCCHで示されたマッピングに従って、フェムトセル基地局装置a2より送信されたユーザデータの信号をリソースブロックから取得する。移動局装置m1は、取得したユーザデータの信号を合成して復調処理等を行い、ユーザデータをブラウザ等で表示する。
(ステップS136)フェムトセル基地局装置a2は、パケット接続解放処理を行う。その後、ステップS137へ進む。
(ステップS137)移動局装置m1は、アンカーキャリアCC(CC2)でフェムトセル基地局装置a2からの信号の待ち受け状態となる。その後、通信が発生した場合はS13の処理を繰り返す。また、CC2の受信品質が劣化しあらかじめ定められた閾値よりも低くなった場合は、S12で示された手順と同様の手順でCC-1へのHO処理を行い、CC−1にて待ち受け状態となる。
なお、図8では、フェムトセル基地局装置a2の通信機能について説明した。
上述したように、フェムトセル基地局装置a2では、移動局装置m1の接続状態によって無線品質を監視する周波数帯域が特定される。このため、移動局装置m1の接続状態によって不要な無線部(例えば、共通CC無線部a233)の機能を停止させることが可能である。これにより、フェムトセル基地局装置a2では、消費電力を低減させることができる。また、フェムトセル基地局装置a2は、不要な無線部の電源を切るので、このような干渉を発生させず、マクロセル基地局装置a1と移動局装置m1との通信の無線品質が低下することを防止することができる。
図9は、本実施形態に係るフェムトセル基地局装置a2での電源制御の状態遷移を示す概略図である。なお、この図は、フェムトセル専用CCがCC1であり、優先CCがCC2である場合の図である。
符号S1を付した状態S1は、フェムトセル基地局装置a2の電源が切られている(電源OFF)状態である。符号S2を付した状態S2は、フェムトセル専用CCであるCC1について処理を行う無線部(図4の専用CC無線部a231)の電源を入れた状態である(CC1起動)。符号3を付した状態S3は、優先CCであるCC2について処理を行う無線部(優先CC無線部a232)の電源を入れた状態である(CC1/CC2起動)。符号S4を付した状態S4は、優先CC以外の共通CCについて処理を行う無線部(共通CC無線部a233の電源を入れた状態である(全てのCCを起動)。なお、電源を入れた無線部は、処理を行うCCに制御信号等の信号を送信する。
状態S1のときに、フェムトセル基地局装置a2の電源が入れられると、フェムトセル基地局装置a2は状態S2に遷移する(p12)。なお、状態S2では、専用CC無線部a231のみ電源が入れられ、優先CC無線部a232及び共通CC無線部a233の電源は切られた状態である。移動局装置m1は、フェムトセル専用CC1でフェムトセル基地局装置a2の信号の検出を行うので、フェムトセル基地局装置a2が専用CC無線部a231のみ電源を入れて信号を送信すれば、移動局装置m1はフェムトセル基地局装置a2を検出することができる。
状態S2のときに、フェムトセル基地局装置a2が移動局装置m1から接続要求を受信した場合、つまり、マクロセルに接続していた移動局装置m1がフェムトセルに接続する(キャンプオン)場合、フェムトセル基地局装置a2は状態S3に遷移する(S23)。状態S3では、フェムトセル基地局装置a2が共通CC無線部a233の電源を入れて信号を送信するので、移動局装置m1は、優先CC(CC2)で無線品質を測定することができる。この優先CCでは、マクロセルの信号とフェムトセルの信号が干渉するので、移動局装置m1は、信号の干渉状況を測定することができる。
状態S3のときに、フェムトセル基地局装置a2と接続している移動局装置m1がマクロセルへ移行した、又は接続していた移動局装置m1の電源が切られた等により、フェムトセル基地局装置a2が自装置と接続している移動局装置m1がないと判定した場合には、フェムトセル基地局装置a2状態S2に遷移する(p32)。
一方、状態S3のときに、フェムトセル基地局装置a2が移動局装置m1のアンカーキャリアCCに優先CCを選択した場合(優先CCの無線品質が低い場合)、つまり、移動局装置m1のアンカーキャリアをフェムトセル専用CCから優先CCに変更する場合、フェムトセル基地局装置a2は状態S4に遷移する(p34)。なお、状態S4では、全ての移動局装置m1が待ち受け状態の場合には、優先CC以外の共通CCが通信に用いられないが、通信が発生する場合に備えてこれらのCCの無線品質を定期的に測定させるため、フェムトセル基地局装置a2は共通CC無線部a233の電源を入れる。
状態S4のときに、フェムトセル基地局装置a2が接続中の全ての移動局装置m1のアンカーキャリアCCにフェムトセル専用CCを選択した場合(優先CCの無線品質が高い場合)、つまり、移動局装置m1のアンカーキャリアを優先CCからフェムトセル専用CCに変更する場合、フェムトセル基地局装置a2は状態S3に遷移する(p43)。
フェムトセル基地局装置a2は、以上のような状態遷移の処理を行うことにより、接続されている移動局装置m1のアンカーキャリアCCに基づいて、各無線部の電源制御を行うことができる。
以下、移動局装置m1とフェムトセル基地局装置a2とがフェムトセル専用CCのみを用いて通信をしている場合(例えば、図8のステップS114)に、マクロセルと接続している他の移動局装置m1が移動する等によって共通CCでの信号の干渉が低下し(共通CCの無線品質が向上し)、共通CCをも用いた通信(キャリアアグリケーション技術の通信)に移行する場合について説明をする。
図10は、本実施形態に係る移動局装置m1の動作の一例を示すフローチャートである。
(ステップS301)移動局装置m1は、CC1をアンカーキャリアCCとして、フェムトセル基地局装置a2からの信号の待ち受け状態となる。その後、ステップS302へ進む。
(ステップS302)移動局装置m1では、ユーザ操作によるブラウザ閲覧要求等のパケット通信要求が発生する。移動局装置m1では、アンカーキャリアCCであるCC1を用いて通信パケットの送受信を要求するパケット接続要求をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。その後、ステップS303へ進む。
(ステップS303)移動局装置m1は、フェムトセル基地局装置a2とパケット接続処理を行う。その後、ステップS304へ進む。
(ステップS304)移動局装置m1は、パケット接続を確立し、CC1を用いて通信パケットの送受信処理を行う。なお、この状態ではCC1のみを用いて通信を行うため、データの伝送速度は限定されたユーザデータが提供される。その後、ステップS305へ進む。
(ステップS305)移動局装置m1は、通信パケットの送受信処理を行っている場合でも、優先CCの無線品質を定期的に測定し、測定結果として無線品質情報をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。その後、ステップS306へ進む。
(ステップS306)移動局装置m1は、ステップS305で送信した無線品質情報に基づいてフェムトセル基地局装置a2が選択したアンカーキャリアCCの情報を、通信帯域情報として受信する。移動局装置m1は、受信した通信帯域情報のアンカーキャリアCCがCC1であると判定した場合(No)、ステップS305へ戻る。一方、移動局装置m1は、受信した通信帯域情報のアンカーキャリアCCがCC2である(アンカーキャリア変更要求)と判定した場合(Yes)、ステップS307へ進む。
(ステップS307)移動局装置m1はアンカーキャリアCCをCC1からCC2に変更する。その後、ステップS308へ進む。
(ステップS308)移動局装置m1は、共通CCを含む通信CC(図10では全てのCC)を用いてフェムトセル基地局装置a2と通信(キャリアアグリケーション技術の通信)を行って通信パケットを送受信する。なお、この状態では全てのCCを用いて通信を行うため、データの伝送速度は限定されないため、データレートが高い高速の通信でユーザデータが提供される。その後、ステップS309進む。
(ステップS309)移動局装置m1は、ステップS308の通信が終了した場合、通信中にアンカーキャリアの移行処理が完了しているため、アンカーキャリアCC(CC2)でフェムトセル基地局装置a2からの信号の待ち受け状態となる。
図10では、移動局装置m1とフェムトセル基地局装置a2とがフェムトセル専用CCのみを用いて通信をしている場合に、共通CCでの信号の干渉が低下し(共通CCの無線品質が向上し)、共通CCをも用いた通信に移行する場合について説明をした。なお、逆も同様であり、フェムトセル基地局装置a2は、共通CCを用いて通信をしている場合に、マクロセルからの干渉が大きくなり(共通CCの無線品質が低下し)、フェムトセル専用CCのみを用いた通信に移行する。
このように、本実施形態によれば、フェムトセル基地局装置a2は、移動局装置m1における優先CCの無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、この移動局装置m1との通信に用いるCCとして共通CCを選択し、移動局装置m1における優先CCの無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、この移動局装置m1との通信に用いるCCとしてフェムトセル専用CCを選択する。また、移動局装置m1は、優先CCの無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、共通CCを用いてフェムトセル基地局装置a2と通信を行う制御をし、優先CCの無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、フェムトセル専用CCを用いてフェムトセル基地局装置a2と通信を行う制御をする。
これにより、本実施形態では、フェムトセル基地局装置a2と移動局装置m1は、共通CCでマクロセル基地局装置a1の干渉が小さい場合(共通CCの無線品質が高い場合)は、共通CCを含む複数のCCを用いた通信(キャリアアグリケーション技術の通信)で移動局装置m1がフェムトセル基地局装置a2と高速で安定した通信を行うことができる。
また、フェムトセル基地局装置a2と移動局装置m1は、共通CCでマクロセル基地局装置a1の干渉が大きい場合(共通CCの無線品質が低い場合)は、フェムトセル専用CCを用いた通信で、移動局装置m1がフェムトセル基地局装置a2と安定した通信を行うことができる。つまり、通信に用いる周波数帯域の一部でマクロセル基地局装置a1からの信号による干渉が生じることがある場合でも、移動局装置m1がフェムトセル基地局装置a2と安定した通信を行うことができる。
また、本実施形態によれば、移動局装置m1は、フェムトセル基地局装置a2と接続をしていないとき、フェムトセル専用CCで信号を検出した場合に、フェムトセル専用CCを用いてフェムトセル基地局装置a2と接続を行う。これにより、本実施形態では、移動局装置m1がマクロセルの信号からの干渉を受けないフェムトセル専用CCを用いて接続処理を行うことができ、移動局装置m1がフェムトセル基地局装置a2に確実に接続することができる。
また、本実施形態によれば、フェムトセル基地局装置a2は、移動局装置m1における優先CCの無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、この移動局装置m1が着信通知を監視するアンカーキャリアとして優先CCの一部を選択し、移動局装置m1における優先CCの無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、この移動局装置m1が着信通知を監視するアンカーキャリアとしてフェムトセル専用CCを選択する。また、移動局装置m1は、優先CCの無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、優先CCで着信通知を監視し、優先CCの無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、フェムトセル専用CCで着信通知を監視する。
これにより、本実施形態では、フェムトセル基地局装置a2と移動局装置m1は、移動局装置m1が監視するアンカーキャリアが優先CCの場合にはキャリアアグリケーション技術の通信をし、移動局装置m1が監視するアンカーキャリアがフェムトセル専用CCの場合にはキャリアアグリケーション技術の通信をしない、と選択をすることができる。つまり、移動局装置m1が監視するアンカーキャリアの情報に基づいて、キャリアアグリケーション技術の通信をするか否かを選択することができる。
また、本実施形態によれば、移動局装置m1が優先CCを測定し、フェムトセル基地局装置a2が優先CCの無線品質に基づいて通信CCを決定する。これにより、移動局装置m1が1つのCCのみの無線品質を測定することで、通信CCを選択することができ、2以上の共通CCの無線品質を測定する場合と比較して無線品質を測定する処理を軽減することができる。
また、本実施形態によれば、フェムトセル基地局装置a2は、移動局装置m1の全てが接続されていない場合に共通CCに送信する信号の停止を行う制御をする。これにより、本実施形態では、フェムトセル基地局装置a2は、共通CCの制御に用いる消費電力を低減することができる。
また、本実施形態によれば、フェムトセル基地局装置a2は、移動局装置m1との通信に用いる通信CCとしてフェムトセル専用CCのみを選択している場合、優先CC以外の共通CCに送信する信号の停止を行う制御をする。これにより、本実施形態では、フェムトセル基地局装置a2は、優先CC以外の制御に用いる消費電力を低減することができる。
また、共通CCでマクロセルからの干渉が大きい場合(共通CCの無線品質が低い場合)、接続先をマクロセルに切り替えることが考えられる。しかし、フェムトセルとマクロセルでは、通信で発生する通信料金が異なる場合がある(マクロセルでの通信の方が通信料金が高い)。よって、接続する基地局装置が、マクロセル基地局装置a1とフェムトセル基地局装置a2とで切り換わることは好ましくない。また、基地局装置の切り替えが発生する場合には、データ伝送が途中で中断されることとなり、そのデータの転送処理等の負荷が生じてしまう。
本実施形態によれば、フェムトセルと接続している移動局装置m1は、フェムトセルに接続し続けるので、基地局装置の切り替えが発生することを防止することができ、通信料金の変化や切り替えのために発生する処理の負荷を防止することができる。
図11は、本実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示す別のシーケンス図である。図11は、図8におけるステップS114とS115との間の処理の一例について詳細を説明する図である。ステップS101〜S114、S115〜S117の処理は、図11と図8とで同じであるので、説明は省略する。
図8のステップS108以降も、上述のように、移動局装置m1は、優先CCの無線品質を定期的に測定し、測定結果として無線品質情報をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。
(ステップS141)フェムトセル基地局装置a2(通信帯域選択部a256)は、移動局装置m1から送信された優先CCの無線品質情報が、予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。図11の一例では、フェムトセル基地局装置a2は無線品質情報が予め定めた閾値より小さいと判定し、移動局装置m1はそのままCC1を用いてフェムトセル基地局装置a2と通信を行って通信パケットを送受信する。その後、ステップS142へ進む。
(ステップS142)移動局装置m1は、優先CCの無線品質を測定し、測定結果として無線品質情報をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。その後、ステップS143へ進む。
(ステップS143)フェムトセル基地局装置a2は、移動局装置m1から送信された無線品質情報が、予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。図11の一例では、フェムトセル基地局装置a2は、無線品質情報が予め定めた閾値より大きいと判定(共通CCを利用できると判定)し、通信に用いるCCをCC1〜CC4に決定する。その後、ステップS144へ進む。
なお、フェムトセル基地局装置a2は、各CCの無線品質情報及びユーザデータのデータ量等に基づいて移動局装置m1との無線通信に用いる通信CCを、CC1〜CC4の一部に決定してもよい。
(ステップS144)移動局装置m1は、CC1〜CC4を用いてフェムトセル基地局装置a2と通信を行って通信パケットを送受信する。なお、ステップS143でCC1〜CC4の一部に決定した場合は、その決定した通信CCを用いて送受信する。その後、ステップS151へ進む。
(ステップS151)フェムトセル基地局装置a2は、移動局装置m1から送信された無線品質情報が、予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。図11の一例では、フェムトセル基地局装置a2は無線品質情報が予め定めた閾値より大きいと判定し、移動局装置m1はそのままCC1〜CC4を用いてフェムトセル基地局装置a2と通信を行って通信パケットを送受信する。その後、ステップS152へ進む。
(ステップS152)移動局装置m1は、優先CCの無線品質を測定し、測定結果として無線品質情報をフェムトセル基地局装置a2へ送信する。その後、ステップS153へ進む。
(ステップS153)フェムトセル基地局装置a2は、移動局装置m1から送信された無線品質情報が、予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。図11の一例では、フェムトセル基地局装置a2は、無線品質情報が予め定めた閾値より小さいと判定(共通CCを利用できないと判定)し、通信に用いるCCをCC1に決定する。なお、ステップS153で用いる閾値は、他(例えば、ステップS141)の処理で用いる閾値と異なっても(他の処理で用いる閾値より高くても低くてもよい。)よいし、同じであってもよい。なお、移動局装置m1は、優先CCの無線品質を定期的に測定し、測定した無線品質が予め定めた閾値を下回った場合に、測定結果としての無線品質情報をフェムトセル基地局装置a2へ送信してもよい。
(ステップS154)移動局装置m1は、CC2〜CC4を用いた通信を停止し、CC1のみを用いてフェムトセル基地局装置a2と通信を行って通信パケットを送受信する。ここで、フェムトセル基地局装置a2及び移動局装置m1は、無線品質の測定に用いる優先CC以外の共通CCについては、信号の送信を停止する。すなわち、移動局装置m1と専用CCのみで通信を行う場合に、共通CCの一部であって無線品質の測定に用いる優先CC以外の共通CCにおける通信を停止する。その後、ステップS115へ進む。
以上のステップS14(ステップS141〜ステップS144)、S15(ステップS151〜ステップS154)の処理により、フェムトセル基地局装置a2と移動局装置m1は、通信中にも安定した通信を行うことができる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。本実施形態では、移動局装置は、フェムトセル専用CC(専用周波数帯域)で時分割複信(TDD:Time Division Duplex)方式の通信を行い、共通CC(共通周波数帯域)で周波数分割複信(FDD;Frequency Division Duplex)方式の通信を行う。本実施形態に係る無線通信システムを示す概略図は、図1と同じであるので、説明を省略する。
図12は、本発明の第2の実施形態に係るコンポーネントキャリアの割当ての一例を示す概略図である。この図において、縦軸は周波数であり、基地局装置毎(横軸)にコンポーネントキャリアの割当てを示している。
図12において、周波数は、3個の周波数バンド(周波数が低い方から周波数バンド1、2、3)に分割されている。これらの周波数バンドは、例えば、800MHz帯、1.5GHz帯、2GHz帯、3GHz帯といった周波数帯域である。また、各周波数バンドには複数の周波数帯域が設けられており、この周波数帯域は、例えば最大20MHzのキャリアである。各装置は、周波数バンド1、3ではFDD方式の通信を行い、周波数バンド2ではTDD方式の通信を行う。
図12は、マクロセルC11では、周波数バンド1、3を用いてFDD方式の通信を行うことができ、CC2〜6の5個のCCを用いて通信を行うことができることを示す。なお、CC1は、フェムトセルC21、C22で用いられるCCであり、マクロセルC11では用いられないCCである。つまり、CC1はフェムトセル専用CCであり、CC1ではTDD方式の通信が行われる。
また、図12は、フェムトセルC21、C22では、周波数バンド1、2、3を用いて通信を行うことができ、CC1〜4の4個のCCを用いて通信を行うことができることを示す。CC2は、優先CCである。
以下、マクロセル基地局装置A11をマクロセル基地局装置a1といい、フェムトセル基地局装置A21、A22各々をフェムトセル基地局装置a3といい、移動局装置M10〜M12各々を移動局装置m2という。マクロセル基地局装置a1の構成は、第1の実施形態の図(図1)に示す構成と同じであるので、説明を省略する。
<フェムトセル基地局装置a3の構成について>
図13は、本実施形態に係るフェムトセル基地局装置a3の構成を示す概略ブロック図である。本実施形態に係るフェムトセル基地局装置a3は、図4におけるベースバンド信号処理部a22の詳細の一例として、ベースバンド信号処理部a32を含んで備える。他の構成(IP通信部a21、無線部a23、アンテナa241〜a243、及び制御部a25)が持つ機能は、第1の実施形態(図4)と同じであるので説明を省略する。
ベースバンド信号処理部a32は、TDD方式信号処理部a321、及びFDD方式信号処理部a322を含んで構成される。
TDD方式信号処理部a321は、専用CC(CC1)で送信するデータについて、ベースバンド信号処理部a22と同じ処理を行う。ここで、TDD方式信号処理部a321は、上りデータを、TDD方式の信号フォーマットに従ってマッピングする。TDD方式信号処理部a321は、周波数バンド2のフェムトセル専用CC(CC1)に配置する信号を、制御部a25からの制御に従って、専用CC無線部a231に出力する。
TDD方式信号処理部a321は、専用CC(CC1)から受信したデータについて、ベースバンド信号処理部a22と同じ処理を行う。ここで、TDD方式信号処理部a321は、移動局装置m2毎のデータを、TDD方式の信号フォーマットに従ってデマッピングする。TDD方式信号処理部a321は、制御データを制御部a15に出力し、ユーザデータをIP通信部a21に出力する。
FDD方式信号処理部a322は、共通CC(CC2〜CC4)で送信するデータについて、ベースバンド信号処理部a22と同じ処理を行う。ここで、FDD方式信号処理部a322は、上りのデータを、FDD方式の信号フォーマットに従ってマッピングする。FDD方式信号処理部a322は、周波数バンド1の優先CC(CC2)に配置する信号を、制御部a25からの制御に従って、優先CC無線部a232に出力する。また、FDD方式信号処理部a322は、周波数バンド1のCC3、及び、周波数バンド3のCC4に配置する信号を、制御部a25からの制御に従って、優先CC無線部a233に出力する。
FDD方式信号処理部a322は、共通CC(CC2〜CC4)から受信したデータについて、ベースバンド信号処理部a22と同じ処理を行う。ここで、FDD方式信号処理部a322は移動局装置m2毎のデータを、FDD方式の信号フォーマットに従ってデマッピングする。FDD方式信号処理部a322は、制御データを制御部a15に出力し、ユーザデータをIP通信部a21に出力する。
<移動局装置m2の構成について>
図14は、本実施形態に係る移動局装置m2の構成を示す概略ブロック図である。本実施形態に係る移動局装置m2は、図6におけるベースバンド信号処理部m13の詳細の一例として、ベースバンド信号処理部m23を含んで備える。他の構成(アンテナm111〜m113、無線部m12、ベースバンド信号処理部m13、アプリケーション処理部m14、及び制御部m15)が持つ機能は、第1の実施形態(図6)と同じであるので説明を省略する。
ベースバンド信号処理部m23は、TDD方式信号処理部m231、及びFDD方式信号処理部m232を含んで構成される。
TDD方式信号処理部m231は、周波数バンド2無線部m122から入力された信号、つまり、周波数バンド2(専用CC、CC1)から受信した信号について、ベースバンド信号処理部m13と同じ処理を行う。ここで、TDD方式信号処理部m231は、例えば、移動局装置m2毎のデータを、TDD方式の信号フォーマットに従ってデマッピングする。TDD方式信号処理部m231は、制御データを制御部m15に出力し、ユーザデータをアプリケーション処理部m14に出力する。
TDD方式信号処理部m231は、周波数バンド2(専用CC、CC1)で送信する信号について、ベースバンド信号処理部m13と同じ処理を行う。ここで、TDD方式信号処理部m231は、例えば、上りのデータを、TDD方式の信号フォーマットに従ってマッピングする。TDD方式信号処理部m231は、処理後の信号を、周波数バンド2無線部m122に出力する。
FDD方式信号処理部m232は、周波数バンド1無線部m121及び周波数バンド3無線部m123から入力された信号、つまり、周波数バンド1、3(共通CC)から受信した信号について、ベースバンド信号処理部m13と同じ処理を行う。FDD方式信号処理部m232は、制御データを制御部m15に出力し、ユーザデータをアプリケーション処理部m14に出力する。
FDD方式信号処理部m232は、周波数バンド1、3(共通CC)で送信する信号について、ベースバンド信号処理部m13と同じ処理を行う。FDD方式信号処理部m232は、処理後の信号のうち、周波数バンド1で送信する信号を周波数バンド1無線部m121に出力し、周波数バンド3で送信する信号を周波数バンド3無線部m123に出力する。
なお、アプリケーション処理部m14は、TDD方式信号処理部m231及びFDD方式信号処理部m232から入力されたユーザデータを結合し、音声や画像として出力する。また、アプリケーション処理部m14は、生成したデータを分割して、TDD方式信号処理部m231又はFDD方式信号処理部m232のいずれか或いは両方に出力する。
なお、本実施形態に係る無線通信システムの動作等の一例は、図8〜11に示したものと同じであるので、説明は省略する。
以上のように、本実施形態では、フェムトセル専用CCでTDD方式の通信を行い、共通CCでFDD方式の通信を行う。仮に、全ての周波数バンドでFDD方式の通信を行う場合には、マクロ基地局装置a1は、信号の干渉を防止するために、周波数帯域の一部をフェムトセル専用に割り当てる必要がある。本実施形態では、フェムトセル専用CCでTDD方式の通信を行うので、マクロ基地局装置a1は、信号の干渉を低減しつつ、全ての周波数バンドで通信を行うことができる。
例えば、フェムトセル基地局装置a3と移動局装置m3で干渉に対する制御を行うことでマクロ基地局装置a1は、干渉に対する特別な処理を行う必要がない。
また、移動局装置m3は、TDD方式の周波数帯域を用いて安定した通信を行い(通信の制御データをTDD方式の周波数帯域で通信するため、制御情報の劣化が極めて少ない)、マクロ基地局装置a3の干渉が小さい場合には、さらに共通CCとなるFDDの周波数帯域を利用して高速の通信を行うことが可能となる。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について詳しく説明する。本実施形態では、移動局装置は、フェムトセル基地局装置との通信において共通CCの無線品質が低い場合に、マクロセル基地局装置と通信を行う。ここで、移動局装置は、フェムトセル基地局装置と専用CCを用いて通信を行う。また、本実施形態では、フェムトセル専用CC(専用周波数帯域)でTDD方式の通信を行い、共通CCで周波数分割復信FDD方式の通信を行う。
本実施形態に係る無線通信システムを示す概略図は、第2の実施形態(図1)と同じである。本実施形態に係るコンポーネントキャリアの割当ての一例を示す概略図は、第2の実施形態(図12)と同じである。本実施形態に係るマクロセル基地局装置a1、フェムトセル基地局装置a3、移動局装置m2の構成を示す概略ブロック図は、第2の実施形態(それぞれ、図3、13、14)と同じである。
ただし、フェムトセル基地局装置a3の通信帯域選択部a256は、フェムトセル基地局装置a3から送信される信号についての優先CCの無線品質情報(フェムト優先無線品質情報という)が予め定めた閾値より小さい場合、マクロセル基地局装置a1から送信される信号についての優先CCの無線品質情報(マクロ優先無線品質情報という)が予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。ここで、この無線品質情報として、例えば、移動局装置m2が測定したRSRP(Reference Signal Receive Power)が用いられる。
マクロ優先無線品質情報が予め定めた閾値より小さい(マクロセルの無線品質が低い)と判定した場合、通信帯域選択部a256は、フェムトセル専用CCを通信CCとして選択する。一方、マクロ優先無線品質情報が予め定めた閾値より大きい(マクロセルの無線品質が高い)と判定した場合、通信帯域選択部a256は、フェムトセル専用CCを移動局装置m2とフェムトセル基地局装置a3が通信を行う通信CCとして選択する。また、通信帯域選択部a256は、マクロセル基地局装置a1が通信できるCC(CC2〜CC6)の一部又は全部を移動局装置m2とマクロセル基地局装置a1が通信を行う通信CCとして選択する。
専用CCを用いてフェムトセル基地局装置a3と移動局装置m2が通信を行い、同時に、マクロセル基地局装置a1と移動局装置が通信を行う場合には、フェムトセル基地局装置a3の制御部a25はネットワークN1、N2を利用してデータを制御する。具体的には、マクロセル基地局装置a1で受信された信号のデータはCN通信部a11を介してコアネットワークN1に送信される。フェムトセル基地局装置a3のIP通信部a21は、そのデータを、IPネットワークN2を介して受信して制御部a25に出力する。一方、制御部a25は、TDD方式信号処理部a321から入力されたデータとIP通信部a21から入力されたデータとを結合し、移動局装置m2からの受信データとして処理する。
また、制御部a25は、移動局装置m2に送信するデータを、専用CCを用いてフェムトセル基地局装置a3から送信するデータと、マクロセル基地局装置a1から送信するデータに分割する。制御部a25は、専用CCを用いてフェムトセル基地局装置a3から送信するデータを、TDD方式信号処理部a321に出力する。制御部a25は、マクロセル基地局装置a1から送信するデータをIP通信部a21に出力する。IP通信部a2は、そのデータをIPネットワークN2を介してコアネットワークN1に送信し、マクロセル基地局装置a1のCN通信部a11は、そのデータを受信する。CN通信部a11は、受信したデータをベースバンド信号処理部a12に出力し、マクロセル基地局装置a1は、周波数バンド1無線部a131又は周波数バンド3無線部a133のいずれか或いは両方を用いて、移動局装置m2に送信する。
図15は、本発明の第3の実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。図15におけるステップS101〜S114、S141〜S144、S115〜S117の処理は、図15とで同じであるので、説明は省略する。
(ステップS251)フェムトセル基地局装置a3は、移動局装置m2から送信されたフェムト優先無線品質情報が、予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。図11の一例では、フェムトセル基地局装置a3はフェムト優先無線品質情報が予め定めた閾値より大きいと判定し、移動局装置m2はそのままCC1〜CC4を用いてフェムトセル基地局装置a3と通信を行って通信パケットを送受信する。その後、ステップS252へ進む。
(ステップS252)移動局装置m2は、マクロセル基地局装置a1及びフェムトセル基地局装置a3から送信される信号各々についての優先CCの無線品質を測定し、測定結果として無線品質情報(マクロ優先無線品質情報、フェムト優先無線品質情報)をフェムトセル基地局装置a3へ送信する。その後、ステップS253へ進む。
(ステップS253)フェムトセル基地局装置a3は、移動局装置m2から送信されたフェムト優先無線品質情報が、予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。図11の一例では、フェムトセル基地局装置a3は、このフェムト優先無線品質情報が予め定めた閾値より小さいと判定し、マクロ優先無線品質情報が、予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。図11の一例では、フェムトセル基地局装置a3(通信帯域選択部a256)は、このマクロ優先無線品質情報が予め定めた閾値より大きいと判定する。この場合、フェムトセル基地局装置a3は、フェムトセル専用CCを移動局装置m2とフェムトセル基地局装置a3が通信を行う通信CCとして決定する。また、フェムトセル基地局装置a3は、マクロセル基地局装置a1が通信できるCCを移動局装置m2とマクロセル基地局装置a1が通信を行う通信CCとして決定する。その後、ステップS254へ進む。
なお、フェムトセル基地局装置a3は、各CCの無線品質情報及びユーザデータのデータ量等に基づいて移動局装置m2とマクロセル基地局装置a1が無線通信に用いる通信CCを、CC2〜CC6の一部に決定してもよい。
(ステップS254)移動局装置m2は、CC1を用いてフェムトセル基地局装置a3と通信を行い、また、CC2〜CC6を用いてマクロセル基地局装置a1と通信を行って通信パケットを送受信する。その後、ステップS261へ進む。
(ステップS261)フェムトセル基地局装置a3は、移動局装置m2から送信されたフェムト優先無線品質情報が、予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。図11の一例では、フェムトセル基地局装置a3は無線品質情報が予め定めた閾値より小さいと判定し、移動局装置m2はそのままCC1〜CC6を用いてフェムトセル基地局装置a3及びマクロセル基地局装置a1と通信を行って通信パケットを送受信する。その後、ステップS252へ進む。
(ステップS262)移動局装置m2は、マクロセル基地局装置a1及びフェムトセル基地局装置a3から送信される信号各々についての優先CCの無線品質を測定し、測定結果として無線品質情報(マクロ優先無線品質情報、フェムト優先無線品質情報)をフェムトセル基地局装置a3へ送信する。その後、ステップS263へ進む。
(ステップS263)フェムトセル基地局装置a3は、移動局装置m2から送信されたフェムト優先無線品質情報が、予め定めた閾値より小さいか大きいかを判定する。図11の一例では、フェムトセル基地局装置a3はこのフェムト優先無線品質情報が予め定めた閾値より大きいと判定する。この場合、フェムトセル基地局装置a3は、専用CC及び共通CC(CC1〜CC4)を移動局装置m2とフェムトセル基地局装置a3が通信を行う通信CCとして決定する。その後、ステップS264へ進む。
(ステップS264)移動局装置m2は、CC1〜CC4を用いてフェムトセル基地局装置a3と通信を行って通信パケットを送受信する。その後、ステップS115へ進む。
以上により、本実施形態では、フェムトセル基地局装置a3との通信の干渉が大きい(無線品質が小さい)場合は、マクロセル基地局a1を利用してキャリアアグリゲーションを行う。例えば、移動局装置m3は、屋内で使用されていて、フェムトセル基地局装置a3の近くでは、専用CCと共通CCを用いて、フェムトセル基地局装置a3とのみでキャリアアグリゲーションを行う。移動局装置m3は、フェムトセル基地局装置a3から離れた窓際等で、マクロセル基地局装置a1からの電波を非常に高いレベルで受信している場合には、専用CCを用いてフェムト基地局装置a1と、また、マクロセル基地局装置a3が用いるCCを用いてマクロセル基地局装置a3と、キャリアアグリゲーションを行う。
これにより、マクロセル基地局装置a1は、フェムトセル基地局装置a3によりその通信負荷を軽減することができる。また、移動局装置m2は、共通CCがフェムトセル基地局装置a3で利用可能な場合は、そちらを用いて低コストな通信を利用することができ、また、窓際等でマクロセル基地局装置a1からの干渉が大きい場合は、キャリアアグリゲーションを用いて高速なデータ通信を行うことができる。
なお、上記第3の実施形態において、フェムトセル基地局装置a3は、マクロ優先無線品質情報からフェムト優先無線品質情報を減算した値が、予め定めた値より大きい場合に、専用CCを用いてフェムト基地局装置a1と、また、マクロセル基地局装置a3が用いるCCを用いてマクロセル基地局装置a3と、通信を行うように決定してもよい。
なお、上記各実施形態において、移動局装置m1、m4は、優先CC等の無線品質を定期的に測定し、測定した無線品質が予め定めた閾値を超えた場合に、測定結果としての無線品質情報をフェムトセル基地局装置a2、a3へ送信してもよい。
また、上記各実施形態において、フェムトセルでは4個のCCを通信に用いる場合について説明したが、本発明はこれに限らず、CCの数はいくつあってもよい。例えば、5個以上でもよい。また、上記各実施形態において、フェムトセル専用CCが1個の場合について説明をしたが、本発明はこれに限らず、複数のフェムトセル専用CCとしてもよい。この場合、複数のフェムトセル専用CCを用いてキャリアアグリケーション技術の通信を行ってもよい。また、優先CCが複数あってもよい。
また、上記実施形態において、共通CCの無線品質が高いときに、移動局装置m1とフェムトセル基地局装置a2とが通信を行う場合、フェムトセル基地局装置a2はフェムトセル専用CCも通信CCとして選択した。しかし本発明はこれに限らず、このとき、フェムトセル専用CCを通信CCとして選択しなくてもよい。
また、フェムトセル専用CCは、キャリアアグリケーション技術の通信に用いることができないCCであることが好ましい。
なお、上記各実施形態において、マクロセル基地局装置a1とフェムトセル基地局装置a2、a3との両方が、キャリアアグリケーション技術の通信を行う場合について説明をした。しかし、本発明はこれに限らず、マクロセル基地局装置a1はキャリアアグリケーション技術の通信を行わなくてもよい。
また、上記各実施形態において、マクロセル基地局装置a1とフェムトセル基地局装置a2、a3と逆であってもよい。
また、上記各実施形態において、フェムトセル基地局装置a2、a3(無線制御部a258)と移動局装置m1、m4(無線制御部m158)は、マッピングの情報等のシステムインフォメーションを含む制御データの信号をフェムトセル専用CCのみを用いて送信してもよい。これにより、制御データの信号がマクロセルの信号と干渉することを防止することができ、制御データを確実に送受信できる。
また、上記各実施形態において、移動局装置m1、m4が無線制御部m158を備える場合について説明をしたが、本発明はこれに限らず、フェムトセル基地局装置a2、a3が無線制御部m158が持つ機能を備えてもよい。この場合、フェムトセル基地局装置a2、a3に備えられた無線制御部m158通信に用いるCC(優先CC、又はフェムトセル専用CC)を決定し、決定したCCを示す情報を移動局装置m1、m4に送信する。移動局装置m1、m4は受信した情報が示すCCを用いて通信を行う。
なお、上記第3の実施形態において、フェムトセル専用CC及び共通CCで、FDD方式の通信を行ってもよいし、TDD方式の通信を行ってもよい。
なお、上述した実施形態におけるフェムトセル基地局装置a2及び移動局装置m1の一部、例えば、専用CC無線部a231、優先CC無線部a232、共通CC無線部a233、認証部a251、周波数帯域情報提供部a254、無線品質情報取得部a255、通信帯域選択部a256、無線制御部a258、周波数バンド1無線部m121、周波数バンド2無線部m122、周波数バンド3無線部m123、周波数帯域情報取得部m151、無線品質測定部m153、接続基地局選択部m154、無線品質提供部m155、通信帯域情報取得部m156、及び無線制御部m158をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、フェムトセル基地局装置a2又は移動局装置m1に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
A11、a1・・・マクロセル基地局装置、A21、A22、a2、a3・・・フェムトセル基地局装置、M10〜M12、m1、m4・・・移動局装置、a11・・・CN通信部、a12・・・ベースバンド信号処理部、a13・・・無線部、a141〜a143・・・アンテナ、a15・・・制御部、a131・・・周波数バンド1無線部、a132・・・周波数バンド2無線部、a133・・・周波数バンド3無線部、a21・・・IP通信部、a22、a32・・・ベースバンド信号処理部、a23・・・無線部、a241〜a243・・・アンテナ、a25・・・制御部、a231・・・専用CC無線部、a232・・・優先CC無線部、a233・・・共通CC無線部、a251・・・認証部、a252・・・接続装置記憶部、a253・・・周波数帯域情報記憶部、a254・・・周波数帯域情報提供部、a255・・・無線品質情報取得部、a256・・・通信帯域選択部、a257・・・通信帯域情報記憶部、a258・・・無線制御部(基地局無線制御部)、m111〜m113・・・アンテナ、m12・・・無線部、m13、m23・・・、ベースバンド信号処理部、m14・・・アプリケーション処理部、m15・・・制御部、m121・・・周波数バンド1無線部、m122・・・周波数バンド2無線部、m123・・・周波数バンド3無線部、m151・・・周波数帯域情報取得部、m152・・・周波数帯域情報記憶部、m153・・・無線品質測定部、m154・・・接続基地局選択部、m155・・・無線品質提供部、m156・・・通信帯域情報取得部、m157・・・通信帯域情報記憶部、m158・・・無線制御部(移動局無線制御部)、a321・・・TDD方式信号処理部、a322・・・FDD方式信号処理部

Claims (28)

  1. 複数の基地局装置と、前記基地局装置と通信を行う複数の移動局装置と、を具備する無線通信システムにおいて、
    第1の前記基地局装置は、複数の周波数帯域を用いて前記移動局装置と通信を行う基地局装置であり、
    第2の前記基地局装置は、
    前記第1の基地局装置が通信に用いる周波数帯域の一部又は全部の周波数帯域である共通周波数帯域、及び、前記第1の基地局装置が通信に用いない専用周波数帯域を用いて前記移動局装置と通信を行う基地局装置であって、
    前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、当該移動局装置との通信に用いる周波数帯域として前記共通周波数帯域を選択し、前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、当該移動局装置との通信に用いる周波数帯域として前記専用周波数帯域を選択する通信帯域選択部を備え、
    前記移動局装置又は前記第2の基地局装置は、
    前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、前記移動局装置が前記共通周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う制御をし、前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、前記移動局装置が前記専用周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う制御をする移動局無線制御部を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記移動局装置は、
    前記第2の基地局装置と接続をしていないとき、前記専用周波数帯域で信号を検出した場合に、前記専用周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と接続を行う接続基地局選択部を備えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記移動局無線制御部は、通信の制御を行う制御情報を、前記専用周波数帯域を用いて送信又は受信する制御をすることを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  4. 前記通信帯域選択部は、前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、当該移動局装置が着信通知を監視する着信監視周波数帯域として前記共通周波数帯域の一部を選択し、前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、当該移動局装置が着信通知を監視する着信監視周波数帯域として前記専用周波数帯域を選択し、
    前記移動局無線制御部は、前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、前記共通周波数帯域の一部で着信通知を監視し、前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、前記専用周波数帯域で着信通知を監視する制御をすることを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  5. 前記共通周波数帯域の一部は、予め定められた品質測定周波数帯域であり、
    前記共通周波数帯域の無線品質は、前記品質測定周波数帯域の無線品質であることを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  6. 前記移動局装置は、
    前記第2の基地局装置と接続をしていないとき、前記専用周波数帯域で信号を検出した場合に、前記専用周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と接続を行う接続基地局選択部を備え、
    前記第2の基地局装置は、
    前記移動局装置の全てが接続されていない場合に前記共通周波数帯域に送信する信号の停止を行う制御をする基地局無線制御部を備えることを特徴とする請求項5に記載の無線通信システム。
  7. 前記基地局無線制御部は、前記通信帯域選択部が前記移動局装置との通信に用いる周波数帯域として前記専用周波数帯域のみを選択している場合、前記品質測定周波数帯域以外の共通周波数帯域に送信する信号の停止を行う制御をすることを特徴とする請求項5又は6に記載の無線通信システム。
  8. 前記第1の基地局装置は、前記第2の基地局装置より、広い範囲で通信を行うことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  9. 前記専用周波数帯域では、時分割複信方式の通信が用いられることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  10. 前記移動局装置又は前記第2の基地局装置は、前記第1の基地局装置と前記移動局装置との前記共通周波数帯域の無線品質に基づいて、前記第1の基地局装置と通信を行う制御をすることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  11. 第1の基地局装置及び第2の基地局装置が移動局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみが前記移動局装置との通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記移動局装置と通信を行うことを特徴とする第2の基地局装置。
  12. 前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、当該移動局装置との通信に用いる周波数帯域として、前記共通周波数帯域を含む前記複数の周波数帯域の一部又は全部を選択し、前記移動局装置における前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、当該移動局装置との通信に用いる周波数帯域として、前記専用周波数帯域の一部又は全部を選択する通信帯域選択部を備えることを特徴とする請求項11に記載の第2の基地局装置。
  13. 前記移動局装置との通信において、当該通信の制御を行う制御情報を、前記専用周波数帯域を用いて送信又は受信することを特徴とする請求項11又は12に記載の第2の基地局装置。
  14. 前記移動局装置の全てが接続されていない場合に前記共通周波数帯域に送信する信号の停止することを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載の第2の基地局装置。
  15. 前記移動局装置と前記専用周波数帯域のみで通信を行う場合に、前記共通周波数帯域の一部であって無線品質の測定に用いる品質測定周波数帯域、以外の共通周波数帯域における通信を停止することを特徴とする請求項11から14のいずれか一項に記載の第2の基地局装置。
  16. 前記専用周波数帯域では、時分割複信方式の通信が用いられることを特徴とする請求項11に記載の第2の基地局装置。
  17. 前記第1の基地局装置と前記移動局装置との前記共通周波数帯域の無線品質に基づいて、前記第1の基地局装置と通信を行う制御をすることを特徴とする請求項11に記載の第2の基地局装置。
  18. 第1の基地局装置及び第2の基地局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみとの通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行うことを特徴とする移動局装置。
  19. 前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より高い場合に、前記共通周波数帯域を含む前記複数の周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う制御をし、前記共通周波数帯域の無線品質が予め定めた閾値より低い場合に、前記専用周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う制御をすることを特徴とする請求項18に記載の移動局装置。
  20. 前記第2の基地局装置と接続を行う場合に、前記専用周波数帯域を用いて前記接続の処理を行うことを特徴とする請求項18又は19に記載の移動局装置。
  21. 前記第2の基地局装置との通信において、当該通信の制御を行う制御情報を、前記専用周波数帯域を用いて送信又は受信することを特徴とする請求項18から20のいずれか一項に記載の移動局装置。
  22. 前記第2の基地局装置と前記専用周波数帯域のみで通信を行う場合に、前記共通周波数帯域の一部である品質測定周波数帯域の無線品質を、前記共通周波数帯域の無線品質として測定することを特徴とする請求項18から21のいずれか一項に記載の移動局装置。
  23. 前記専用周波数帯域では、時分割複信方式の通信が用いられることを特徴とする請求項18に記載の移動局装置。
  24. 前記第1の基地局装置と前記移動局装置との前記共通周波数帯域の無線品質に基づいて、前記第1の基地局装置と通信を行う制御をすることを特徴とする請求項18に記載の移動局装置。
  25. 基地局装置における通信制御方法において、
    第1の基地局装置及び第2の基地局装置が移動局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみが前記移動局装置との通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記移動局装置と通信を行う過程を有することを特徴とする通信制御方法。
  26. 移動局装置における通信制御方法において、
    第1の基地局装置及び第2の基地局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみとの通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う過程を有することを特徴とする通信制御方法。
  27. 基地局装置のコンピュータを、
    第1の基地局装置及び第2の基地局装置が移動局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみが前記移動局装置との通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記移動局装置と通信を行う手段として機能させる通信制御プログラム。
  28. 移動局装置のコンピュータを、
    第1の基地局装置及び第2の基地局装置との通信に用いる周波数帯域である共通周波数帯域、及び、第2の基地局装置のみとの通信に用いる周波数帯域である専用周波数帯域、とからなる複数の周波数帯域を用いて前記第2の基地局装置と通信を行う手段として機能させる通信制御プログラム。
JP2011549989A 2010-01-12 2011-01-12 無線通信システム、基地局装置、移動局装置、通信制御方法、及び、通信制御プログラム Active JP5594610B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011549989A JP5594610B2 (ja) 2010-01-12 2011-01-12 無線通信システム、基地局装置、移動局装置、通信制御方法、及び、通信制御プログラム

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010004132 2010-01-12
JP2010004132 2010-01-12
JP2011549989A JP5594610B2 (ja) 2010-01-12 2011-01-12 無線通信システム、基地局装置、移動局装置、通信制御方法、及び、通信制御プログラム
PCT/JP2011/050362 WO2011087022A1 (ja) 2010-01-12 2011-01-12 無線通信システム、基地局装置、移動局装置、通信制御方法、及び、通信制御プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011087022A1 true JPWO2011087022A1 (ja) 2013-05-20
JP5594610B2 JP5594610B2 (ja) 2014-09-24

Family

ID=44304295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011549989A Active JP5594610B2 (ja) 2010-01-12 2011-01-12 無線通信システム、基地局装置、移動局装置、通信制御方法、及び、通信制御プログラム

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8804648B2 (ja)
EP (1) EP2525596B1 (ja)
JP (1) JP5594610B2 (ja)
CN (1) CN102726088B (ja)
BR (1) BR112012017022A2 (ja)
WO (1) WO2011087022A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110250917A1 (en) * 2010-04-12 2011-10-13 Fujitsu Limited Method and Apparatus for Centralized Allocation of Bandwidth in a Wireless Network
GB2493703C (en) * 2011-08-11 2020-03-04 Sca Ipla Holdings Inc OFDM subcarrier allocations in wireless telecommunications systems
GB2493702B (en) * 2011-08-11 2016-05-04 Sca Ipla Holdings Inc OFDM subcarrier allocations in wireless telecommunications systems
US9083517B2 (en) * 2011-08-17 2015-07-14 Qualcomm Incorporated Method and apparatus for aggregating carriers of a backhaul connection
JP5981172B2 (ja) * 2012-03-12 2016-08-31 シャープ株式会社 無線通信システム、通信方法、基地局装置、および通信端末
JP6045808B2 (ja) 2012-04-06 2016-12-14 株式会社Nttドコモ ユーザ端末、無線基地局、及び無線通信方法
WO2013175691A1 (ja) * 2012-05-23 2013-11-28 パナソニック株式会社 端末装置および送信方法
CN103687030B (zh) * 2012-09-07 2019-09-13 索尼公司 无线传输资源管理设备和方法
CN103856922A (zh) * 2012-12-04 2014-06-11 工业和信息化部电信传输研究所 基于lte的室内/热点增强的资源利用方法
EP2961214B1 (en) 2013-02-22 2019-05-01 Sony Corporation Communication control device, communication control method, and radio communication device
JP6205174B2 (ja) * 2013-05-10 2017-09-27 株式会社Nttドコモ 移動通信システム、移動局、および無線基地局
JP6299861B2 (ja) 2014-04-04 2018-03-28 富士通株式会社 無線通信システム、基地局および端末
JP6278109B2 (ja) 2014-04-11 2018-02-14 富士通株式会社 無線通信システム、基地局および端末
JP6278110B2 (ja) 2014-04-16 2018-02-14 富士通株式会社 無線通信システム、基地局および端末
JPWO2015170630A1 (ja) * 2014-05-07 2017-04-20 株式会社Nttドコモ 移動局、基地局、上りリンクデータ量報告方法及び上りリンクデータのリソース割り当て方法
US10149343B2 (en) * 2015-05-11 2018-12-04 Apple Inc. Use of baseband triggers to coalesce application data activity
EP3678418B1 (en) 2016-02-04 2021-07-14 Telefonaktiebolaget LM Ericsson (publ) A wireless device and method performed thereby for camping on a cell in a wireless communication network

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000022712A (ja) 1998-07-06 2000-01-21 Nec Corp チャネル選択方法
US6477367B1 (en) * 1999-11-05 2002-11-05 Ericsson Inc. System and method for identifying hot spots in the D-AMPS wireless system
WO2007033528A1 (fr) * 2005-09-23 2007-03-29 Zte Corporation Procede pour changer de canal dans un systeme d’acces de paquets haut debit
US7835698B2 (en) * 2007-12-31 2010-11-16 Airvana, Corp. Interference mitigation in wireless networks
US8682332B2 (en) * 2008-02-26 2014-03-25 Qualcomm Incorporated Efficient frequency assignment for mobile devices in coexisting wireless communication systems
JP2009267815A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 干渉量推定方法、無線通信方法および無線通信システムと無線通信装置
JP2010004132A (ja) 2008-06-18 2010-01-07 Mitsubishi Electric Corp 情報収集システムおよび情報収集システムの情報収集方法
US20100027510A1 (en) * 2008-08-04 2010-02-04 Qualcomm Incorporated Enhanced idle handoff to support femto cells

Also Published As

Publication number Publication date
US20120281602A1 (en) 2012-11-08
WO2011087022A1 (ja) 2011-07-21
JP5594610B2 (ja) 2014-09-24
CN102726088B (zh) 2016-06-08
EP2525596A1 (en) 2012-11-21
EP2525596B1 (en) 2019-12-25
CN102726088A (zh) 2012-10-10
US8804648B2 (en) 2014-08-12
EP2525596A4 (en) 2017-06-14
BR112012017022A2 (pt) 2016-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5594610B2 (ja) 無線通信システム、基地局装置、移動局装置、通信制御方法、及び、通信制御プログラム
US11750343B2 (en) Techniques for transmitting and receiving synchronization signals over an unlicensed radio frequency spectrum band
US10159049B2 (en) CCA clearance in unlicensed spectrum
US10869287B2 (en) Techniques for transmitting synchronization signals in a shared radio frequency spectrum band
CN108353404B (zh) 用于不同物理资源上的不同ue组的物理层信令
KR101482751B1 (ko) 인지 라디오 통신들에서 제어 채널들에 대한 허가된 스펙트럼의 이용을 위한 방법 및 장치
US10045244B2 (en) Enhanced connection performance in UL/DL imbalance scenarios
KR20160052651A (ko) 비허가 스펙트럼에서의 측정 리포팅
US10616865B2 (en) Techniques for reporting radio resource management (RRM) measurements for a shared radio frequency spectrum band
US10098016B2 (en) Adaptive scanning with multi-radio device
JP2018518103A (ja) 拡張コンポーネントキャリア通信と非拡張コンポーネントキャリア通信との間の共存のための技法
US20170099679A1 (en) Clear channel assessment in lte controlled wi-fi
CN108604970B (zh) 用于长期演进有执照辅助式接入(lte laa)与其他无线电接入技术的共存的技术

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130716

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140708

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140724

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5594610

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150