JPWO2011065095A1 - インクジェット画像形成方法及びインクジェットインクセット - Google Patents

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Abstract

本発明は、耐刷性、コート紙の光沢均一性、給紙適合性に優れ、印刷後の印刷部を重ねて保存した際の裏移り耐性の優れた活性エネルギー線硬化性インクを用いたインクジェット画像形成方法及びインクジェットインクセットを提供する。このインクジェット画像形成方法は、活性エネルギー線硬化性組成物と熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクを基材に付与した後に、加熱を行い、その後に活性エネルギー線を照射することを特徴とする。

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性インクジェットインクセットを用いて基材への画像形成を行うための方法に関し、さらに詳細には、耐刷性、普通紙の裏抜け耐性、コート紙の光沢均一性、給紙適合性に優れ、印刷後の印刷部分を重ねて保存した際の裏移りがない活性エネルギー線硬化性インクジェットインクを用いたインクジェット画像形成方法及びインクジェットインクセットに関するものである。
インクジェット画像形成方法は、比較的簡単な装置で高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。また、インクジェット画像形成方法が適用される用途も多岐に亘り、それぞれの目的にあった記録媒体あるいはインクが使用される。特に、近年では記録速度の大幅な向上が図られ、軽印刷用途にも耐え得る性能を持つプリンターの開発も行われている。
このインクジェット記録方式は、インクジェットヘッドよりインクを吐出し、記録媒体に着弾して、画像を形成する。インクをインクジェットヘッドより吐出させるためには、インクは低粘度であることが必要な条件となる。一方、色相の異なった複数のインク液滴が記録媒体上で着弾する際に発生するブリードと呼ばれる色混ざりを防止するためには、高粘度のインクが必要である。
このジレンマを解決するためのひとつの方法として、活性エネルギー線硬化性インクを用いる紫外線硬化型インクジェット記録方法が実用化されている。これは、インク中に活性エネルギー線硬化性モノマーと光開始剤を含有せしめ、記録媒体に着弾した後に活性エネルギー線を、例えば、紫外線を照射してインクを硬化させることで、出射性の確保とブリードの防止を両立させる技術である。
一方、ブリードを防止する技術としては、周囲温度においては固相となり、インクジェット印刷装置の高い操作温度においては液相として存在する、いわゆるホットメルトインクを用いた画像形成方法がある(例えば、特許文献1参照)。
このホットメルトインク方式では、記録材料表面にインク滴が着弾すると、記録材料の面積方向に広がることなく急速に固化し、解像度の高い画像を形成できる。活性エネルギー線硬化性インク及びホットメルトインクは、インク成分中に溶剤を含有しないために、インク吸収性を有しない記録材料に対しても画像形成ができる利点を備えている。加えて、ドットゲインや光沢性向上のために、活性エネルギー線硬化性インクの成分中に、温度変化によってゲル化作用をもたらす材料を含有させ、インクジェットヘッドから吐出されたインクが記録材料に着弾後、温度変化と活性エネルギー線照射により画像形成する技術が開示されている(例えば、特許文献2、3参照)。
本発明者が検討したところ、確かに上記技術の適用によって、ドットゲイン、光沢性のある程度の向上効果がみられることは確認できたが、その向上効果は不十分であり、また耐刷性、裏抜け耐性、給紙適合性、裏移り耐性も不十分であることが判明した。
特開2007−154188号公報 特表2009−510184号公報 特開2005−126507号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、耐刷性、コート紙の光沢均一性、給紙適合性に優れ、印刷後の印刷部を重ねて保存した際の裏移り耐性の優れた活性エネルギー線硬化性インクジェットインクを用いたインクジェット画像形成方法及びインクジェットインクセットを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.活性エネルギー線硬化性組成物と熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクを基材に付与した後に、加熱を行い、その後に活性エネルギー線を照射することを特徴とするインクジェット画像形成方法。
2.前記無色インクを基材に付与した後、前記ゲル化剤の溶融温度に対し、10℃以上高い温度で基材を加熱した後、前記活性エネルギー線を照射することを特徴とする前記1に記載のインクジェット画像形成方法。
3.1)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤及び色材を含む有色インクと、2)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクとから構成されることを特徴とするインクジェットインクセット。
4.前記有色インク及び前記無色インクが含有する活性エネルギー線硬化性組成物が、いずれもラジカル重合性化合物であることを特徴とする前記3に記載のインクジェットインクセット。
5.前記有色インク及び前記無色インクが含有する活性エネルギー線硬化性組成物が、いずれもカチオン重合性化合物であることを特徴とする前記3に記載のインクジェットインクセット。
6.前記3から5のいずれか1項に記載のインクジェットインクセットを用い、1)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤及び色材を含む有色インクを画像形成領域に付与した後、2)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクを画像形成領域全面に付与し、加熱を行い、その後に活性エネルギー線を照射することを特徴とするインクジェット画像形成方法。
本発明者の検討によると、活性エネルギー線硬化性組成物と熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクを基材に付与した後に、加熱を行い、その後に活性エネルギー線を照射することを特徴とするインクジェット画像形成方法、あるいは1)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤及び色材を含む有色インクと、2)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクとから構成されることを特徴とするインクジェットインクセットを用いることにより、非印字部と印字部の高低差を少なくすることで、両者の光沢差を少なくし、光沢均一性を高めると共に、耐刷性を高めることができ、更に高低差を少なくすることで、連続的に印刷される記録媒体の搬送性が向上し、印刷後の搬送トラブルを低減できることが判明した。
本発明により、耐刷性、コート紙での光沢均一性、給紙適合性に優れ、印刷後の印刷部を重ねて保存した際の裏移り耐性の優れた活性エネルギー線硬化性インクジェットインクを用いたインクジェット画像形成方法及びインクジェットインクセットを提供することができた。
本発明のインクジェット画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置の工程フローの一例を示す概略フロー図。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、活性エネルギー線硬化性組成物と熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクを基材に付与した後に、加熱を行い、その後に活性エネルギー線を照射することを特徴とするインクジェット画像形成方法、あるいは1)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤及び色材を含む有色インクと、2)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクとから構成されることを特徴とするインクジェットインクセットを用いることにより、耐刷性、普通紙における裏抜け耐性、コート紙での光沢均一性、給紙適合性に優れながら、印刷後の印刷部を重ねて保存した際の裏移り耐性の優れた活性エネルギー線硬化性インクを用いたインクジェット画像形成方法と、それに用いるインクジェットインクセットを実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
本発明を用いることにより、上記課題が解決できるその詳細な理由に関しては、以下のように推測している。
活性エネルギー線硬化性組成物のみの無色インクを画像表面に付与したのみでは、無色インクの基材への着弾時にインクの粘度が低く、着弾したインクのドットが二次元方向に広がるあるいは、吸収性基材の場合は、基材に浸透することで、画像表面を効率的に被覆することができないため、着弾した有色インクドットが剥離しやすく、画像耐久性に問題があった。これに対して、無色インクにゲル化剤を添加することにより、着弾後の無色インクが、必要以上に拡散せず、付与した無色インクが所望の位置に付与される。しかしながらゲル化剤を含有する無色インクは着弾後、急速な温度低下によりゲル化をするため、今度は逆に着弾後のドットが所望の大きさまで広がらず、基材に対する高さ方向の無色インクのドット高さにばらつきが生じることとなった。このため、画像耐久性、均一性にばらつきが生じ、好ましい状態ではなかった。
これに対して、無色インク着弾後で、活性エネルギー線照射前に、加熱することで、一旦着弾、ゲル化したドットが再度溶解し、形成されたドットの表面近傍が軽く融解し、クリアインクドット液滴によるドット高さが均一化され、画像耐久性、均一性が向上することが新たに判明した。
すなわち、ゲル化剤を用いることにより、普通紙を含めた記録媒体上にインク液滴が着弾した段階で、インク液滴の固化が極めて短時間に完遂し、この結果、インク液滴成分の拡散や普通紙を用いた場合の裏抜けの発生を効果的に防止することができる。但し、ゲル化剤による転相(ゾル→ゲル)のみでは、形成された画像皮膜の強度が不十分であり、インク中に同時に含まれる活性光線硬化型組成物を、活性エネルギー線、紫外線等の照射により硬化させることにより、耐刷性が向上した画像を得ることができる。しかしながら着弾後のインク液滴固化が急速に起こることで、着弾したドットの基材からの盛り上がりによる印字部と非印字部の高低さが大きくなる。このため印字部と非印字部の光沢差が目立ち、光沢均一性及び連続印刷時の用紙搬送性が低下することが本発明者の検討により明らかとなった。これに対して、有色インクと無色インクを併用することで上記課題を克服することができた。
以下、本発明のインクジェット画像形成方法で用いる各構成要素の詳細について説明する。
《熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤》
本発明でいうゲルとは、ラメラ構造、共有結合や水素結合した高分子網目、物理的な凝集によって形成される高分子網目、微粒子の凝集構造などの相互作用により、溶質が独立した運動性を失って集合した構造を持ち、急激な粘度上昇や著しい弾性増加を伴って固化または半固化した状態のことを言う。
本発明におけるゲル化剤とは、他の化合物に添加した場合に、前記ゲルを形成しうる化合物のことをいう。ゲル化剤は、水以外の化合物に添加した場合に、前記ゲルを形成しうる化合物である。
一般に、ゲルには、加熱により流動性のある溶液(ゾルと呼ばれる場合もある)となり、冷却すると元のゲルに戻る熱可逆性ゲルと、一旦ゲル化してしまえば加熱しても、ふたたび溶液には戻らない熱不可逆性ゲルがある。
本発明でいう相転移温度とは、流動性のある溶液状態から急激に粘度が変化してゲル状態になる温度のことを言い、ゲル転移温度、ゲル溶解温度、ゲル軟化温度、ゾル−ゲル相転移温度、ゲル化点と称される用語と同義である。また、本発明でいう溶融温度とは、ゲル化しているゲル化剤が溶融を開始する温度である。
本発明に係る活性エネルギー線硬化性インク(以下、単にインクともいい、また本発明に係るインクとは、特に断りがない限り有色インク及び無色インクを意味する)においては、インクの相転移温度が、40℃以上、150℃以下であることが好ましく、より好ましくは45℃以上、130℃以下である。インクの相転移温度が40℃以上であれば、記録ヘッドからインク液滴を出射(以下、「出射」を「吐出」とも呼ぶ)する際に、印字環境温度に影響されることなく安定した出射性を得ることができ、また150℃以下であれば、インクジェット記録装置を過度の高温に加熱する必要がなく、インクジェット記録装置のヘッドやインク供給系の部材への負荷を低減することができる。
インクの相転移温度の測定方法は、例えば、ガラス管に封じ込めた小鉄片を膨張計の中にいれ、温度変化に対してインク液中を自然落下しなくなった時点を相転移点とする方法(J.Polym.Sci.,21,57(1956))、インク上にアルミニウム製シリンダーを置き、ゲル温度を変化させた時に、アルミニウム製シリンダーが自然落下する温度を、相転移温度として測定する方法(日本レオロジー学会誌 Vol.17,86(1989))が挙げられる。また、簡便な方法としては、ヒートプレート上にゲル状の試験片を置き、ヒートプレートを加熱していき、試験片の形状が崩れる温度を測定し、これをゾル−ゲル相転移温度として求めることができる。
また、ゲル構造として、ゲル化剤自体が繊維状会合体を形成しうる化合物が好ましい。繊維状会合体の形成は透過電子顕微鏡による形態観察で容易に確認できる。
以下、本発明に係るインクで用いることのできるゲル化剤の具体例を示すが、本発明はこれらの化合物にのみ限定されるものではない。
本発明に係るゲル化剤として好ましく用いられる化合物としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリスチレンワックス、ステアロン、ステアリン酸、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノラクレート、グリセリンモノ12−ヒドロキシステアレート、オクタドコ酸、モノグリセライド、ステアリン酸ステアリル、ステアリルアルコール、ベヘニン酸、新油性スメクタイト、ロジン系オイルゲル化剤、ベヘニルアルコール、ベヘン酸グリセリル、ステアリン酸イヌリン、パルミチン酸デキストリン、N,N−テチレンジスオクタデカンアミド、N−ステアリルステアリン酸アマイド、N−オレイルパルミチン酸アマイド、パルミチン酸デキストリン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、N−2エチルヘキサノイル−L−グラウタミン酸ジブチルアミド、1,3:2,4−ビス−O−ベンジリデン−D−グルシトール(ジベンジリデンソルビトール)、1,3:2,4−ビス−O−(4−メチルベンジリデン)−D−ソルビトール、直鎖アルコール、直鎖カルボン酸、ウレタン樹脂、下記化合物OG−1〜OG−15であらわされる化合物等を用いることができる。
本発明に係るインクにおいて、ゲル化剤の含有量は、インク全質量に対し0.1〜30質量%で用いることができるが、0.3〜15質量%であることが好ましく、3〜15質量%であることが特に好ましい。ゲル化剤の含有量を当該範囲にすることで、更に安定した出射特性を得ることができる。
上記ゲル化剤を含む本発明に係るインクにおいては、インクの相転移温度+5℃の温度におけるインク粘度が、1〜15mPa・sであることが好ましく、より好ましくは1〜10mPa・sである。この範囲であれば、更に安定した出射特性を得ることができると共に、本発明の目的効果をより一層発揮することができる。
《活性エネルギー線硬化性組成物》
活性エネルギー線硬化性組成物の構成成分の例としては、活性エネルギー線重合性化合物及び活性エネルギー線重合開始剤等が挙げられる。以下具体的に説明していく。
〔活性エネルギー線重合性化合物〕
活性エネルギー線重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物から選択することが好ましい。
ラジカル重合性化合物の場合は、例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、同10−863号等に記載されている活性エネルギー線重合性組成物を用いた活性エネルギー線硬化型材料と、カチオン重合系の活性エネルギー線硬化性樹脂が知られており、最近では可視光以上の長波長域に増感された光カチオン重合系の活性エネルギー線硬化性樹脂としては、例えば、特開平6−43633号、同8−324137号公報等に公開されている。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどの様なものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態をもつものが含まれる。ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、又目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリル、スチレン、更に種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。
具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられ、更に具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性ないし架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることが出来る。
上記ラジカル重合性化合物の添加量はインクに対して好ましくは1〜97質量%であり、より好ましくは30〜95質量%である。
ラジカル重合開始剤としては、特公昭59−1281号、同61−9621号、及び特開昭60−60104号等の各公報記載のトリアジン誘導体、特開昭59−1504号及び特開昭61−243807号等の各公報に記載の有機過酸化物、特公昭43−23684号、同44−6413号及び同47−1604号等の各公報並びに米国特許第3,567,453号明細書に記載のジアゾニウム化合物、米国特許第2,848,328号、同第2,852,379号及び同2,940,853号各明細書に記載の有機アジド化合物、特公昭36−22062号、同37−13109号、同38−18015号、同45−9610号等の各公報に記載のオルト−キノンジアジド類、特公昭55−39162号、特開昭59−14023号等の各公報及び「マクロモレキュルス(Macromolecules)」、第10巻、第1307頁(1977年)に記載の各種オニウム化合物、特開昭59−142205号公報に記載のアゾ化合物、特開平1−54440号公報、ヨーロッパ特許第109,851号、ヨーロッパ特許第126,712号等の各明細書、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス(J.Imag.Sci.)」、第30巻、第174頁(1986年)に記載の金属アレン錯体、特許第2711491号公報及び特許第2803454号公報に記載の(オキソ)スルホニウム有機ホウ素錯体、特開昭61−151197号公報に記載のチタノセン類、「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(Coordination Chemistry Review)」、第84巻、第85〜第277頁(1988年)及び特開平2−182701号公報に記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−209477号公報に記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、四臭化炭素や特開昭59−107344号公報記載の有機ハロゲン化合物等が挙げられる。これらの重合開始剤はラジカル重合可能なエチレン不飽和結合を有する化合物100質量%に対して0.01〜10質量%の範囲で含有されるのが好ましい。
続いて、カチオン重合性化合物について説明する。
カチオン重合性化合物としては、ビニルエーテル化合物、エポキシ化合物、オキセタン化合物およびその他の環状化合物などが挙げられる。以下、具体的に説明する。
〔エポキシ化合物〕
エポキシ化合物としては、通常、エポキシ樹脂として用いられるモノマー、オリゴマー又はポリマーの何れも使用可能である。具体的には、従来公知の芳香族エポキシド、脂環族エポキシド及び脂肪族エポキシドが挙げられる。尚、以下、エポキシドとは、モノマー又はそのオリゴマーを意味する。これらの化合物は1種又は必要に応じて2種以上用いてもよい。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール又はそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロヘキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましく、具体例としては、例えば、ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021、セロキサイド2021A、セロキサイド2021P、セロキサイド2080、セロキサイド2000、エポリードGT301、エポリードGT302、エポリードGT401、エポリードGT403、EHPE−3150、EHPEL3150CE;ユニオンカーバイド社製のUVR−6105、UVR−6110、UVR−6128、UVR−6100、UVR−6216、UVR−6000等を挙げることができる。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
更に、これらの化合物の他に、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル及びフェノール、クレゾールのモノグリシジルエーテル等も用いることができる。これらのエポキシドの内、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。
これらエポキシ化合物は、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物から成る液状成分中、0〜20質量%、好ましくは0〜10質量%配合されることが、硬化性、硬化膜の柔軟性、基材との密着性の点で好ましい。
〔オキセタン化合物〕
オキセタン化合物は、分子内に1以上のオキセタン(トリメチレンオキシド)環を有する化合物である。具体的には3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亞合成社製:OXT101等)、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン(同OXT121等)、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン(同OXT211等)、ジ(1−エチル−3−オキセタニル)メチルエーテル(同OXT221等)、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン(同OXT212等)、ジ(1−メチル−3−オキセタニル)メチルエーテル等を好ましく用いることができ、特に3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、ジ(1−エチル−3−オキセタニル)メチルエーテルが好ましい。これらは単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらオキセタン化合物は、エポキシ化合物、オキセタン環含有化合物、ビニルエーテル化合物から成る液状成分中、0〜20質量%、好ましくは0〜10質量%配合されることが硬化性、硬化膜の柔軟性、基材との密着性の点で好ましい。
〔ビニルエーテル化合物〕
本発明に用いるカチオン重合性化合物として、ビニルエーテル化合物も用いることができる。一般にビニルエーテルは、活性エネルギー線により発生した酸により、分子内のビニル基がビニルカチオンに変化して重合を開始する。
この場合、分子中のほかの部分にエステル結合、エーテル結合が少ない場合は、直ちに多くの重合が発生するために、比較的重合度の低いポリマーしか得られない。一方、モノ、ジ、トリエチレンオキシド鎖を分子内に導入することで、反応速度を適切に調節出来るために、高分子量のものが出来、密着性、柔軟性などの膜物性が向上する。これらの理由により、上記化合物を適用するのが好ましい。
ビニルエーテル化合物とは、ビニルエーテル基を有する有機化合物を指し、好ましくは分子量100から2000までの化合物である。さらに好ましくは、200〜1200である。
上記分子量の範囲ならば、耐擦性に優れ、重合基の密度がよく、重合基と重合基の距離が十分に離れているために、高速で柔軟性のよい画像をインクジェット方式を用いて形成することが出来る。具体的には、以下の化合物が好適に用いることが出来る。
(1価のモノビニルエーテル)
ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、エチルエトキシビニルエーテル、アセチルエトキシエトキシビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、アダマンチルビニルエーテル、
(2価のジビニルエーテル)
エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールビニルエーテル、ブチレンジビニルエーテル、ジブチレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ノルボルニルジメタノールジビニルエーテル、イソバイニルジビニルエーテル、ジビニルレゾルシン、ジビニルハイドロキノン
(3価のトリビニルエーテル)
グリセリントリビニルエーテル、グリセリンエチレンオキシド付加物トリビニルエーテル(エチレンオキシドの付加モル数6)、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリビニルエーテルエチレンオキシド付加物トリビニルエーテル(エチレンオキシドの付加モル数3)
(4価のテトラビニルエーテル)
ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールエチレンオキシド付加物トリビニルエーテル(エチレンオキシドの付加モル数9)
(6価のヘキサビニルエーテル)
ジトリメチロールプロパンヘキサビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンエチレンオキシド付加物ヘキサビニルエーテル(エチレンオキシドの付加モル数6)
上記ビニルエーテルのうち、特に好ましくは、2価以上のビニルエーテルである。2価以上のビニルエーテルを用いると、酸による重合反応が速やかに起こり、活性エネルギー線硬化感度が高くより好ましい。
ビニルエーテルモノマーは、比較的低粘度であるために、ビニルエーテルオリゴマーを添加して、粘度調整を行うことができる。具体的にはアライドシグナル(Allied Signal)よりベクトマー(VECTOMER)ジビニルエーテル樹脂という商品名で入手可能なもの(例えば、ベクトマー(VECTOMER)2010、ベクトマー(VECTOMER)2020、ベクトマー(VECTOMER)4010およびベクトマー(VECTOMER)4020ならびにその他のメーカーより入手可能な等価物)およびこれらの混合物も挙げられる。1種類以上のビニルエーテル樹脂および/または1種類以上のエポキシ樹脂のブレンド(任意の比率)も用いることができる。ポリヒドロキシ官能性材料(例えば、米国特許第5,856,373号明細書(カイサキ(Kaisaki)ら)に記載されているようなもの)もまたエポキシ−および/またはビニルエーテル−官能性材料と組み合わせて用いることもできる。
この他にもカチオン重合性化合物としては、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物以外にも、カチオン重合可能な公知の環状化合物を含有しても良い。
《活性エネルギー線重合開始剤》
本発明に係るインクで用いることのできる活性エネルギー線重合開始剤としては、公知の活性エネルギー線酸発生剤を用いることができる。具体的には、アリールスルホニウム塩誘導体(ユニオン・カーバイド社製のサイラキュアUVI−6990、サイラキュアUVI−6974;ADEKA社製のアデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−152、アデカオプトマーSP−170、アデカオプトマーSP−172、サン・アプロ社製のCPI−100、CPI−110P、CPI−110A、三和ケミカル社製のTS−91、Lamberti社製のEsacure1187、Esacure1188等)、アリルヨードニウム塩誘導体(ローディア社製のRP−2074、BASFジャパン社製のイルガキュア250等)、アレン−イオン錯体誘導体(BASFジャパン社製のイルガキュア250等)、ジアゾニウム塩誘導体、トリアジン系開始剤及びその他のハロゲン化物等の酸発生剤が挙げられる。
活性エネルギー線重合開始剤は、カチオン重合性化合物またはラジカル重合性化合物100質量部に対して0.2〜10質量部の比率、更に0.5〜5質量部で含有させるのが好ましい。開始剤の含有量を当該範囲にすることでインクの保存安定性が向上する。これら活性エネルギー線重合開始剤は、1種又は2種以上を選択して使用することができる。
活性エネルギー線重合開始剤の増感剤としては、スルホニウム塩を開始剤とした場合にはアントラセン、アントラセン誘導体(ADEKA社製のアデカオプトマーSP−100、ジエトキシアントラセン、ジブトキシアントラセン等)が挙げられる。ヨードニウム塩を開始剤とした場合にはチオキサントン類などが使用できる。これらの増感剤は1種又は複数を組み合わせて使用することができる。その添加量はカチオン重合性化合物100質量部に対して0.2〜5質量部の比率、更に好ましくは0.5〜4質量部で含有させるのが好ましい。添加量を当該範囲にすることで増感効果が高まる。
《色材》
本発明に係るインクを着色して本発明に係る有色インクを調製する場合は、顔料または油溶性染料を色材として用いることが好ましい。
顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無色無機顔料又は有色有機顔料を使用することができる。有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料;アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系有機顔料;キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系有機顔料;ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系有機顔料;イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系有機顔料;ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系有機顔料;チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロンイエロー等のキノフタロン系有機顔料;イソインドリンイエローなどのイソインドリン系有機顔料;その他の顔料として、フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
有機顔料をカラーインデックス(C.I.)No.で以下に例示する。
C.I.ピグメントイエロー12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185、
C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、
C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、177、180、192、202、206、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、
C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、
C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64、
C.I.ピグメントグリーン7、36、
C.I.ピグメントブラウン23、25、26、
上記顔料の中でも、キナクリドン系、フタロシアニン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、キノフタロン系、イソインドリン系有機顔料等は耐光性が優れているため好ましい。
また、有機顔料中に含まれる微量な金属イオン成分は、UV光源からのモレ光がインクジェットヘッドのノズル面にあたり、UVインク中の開始剤成分と塩を形成し、射出不良を引き起こし、カチオン性光重合性モノマーの不要な重合を促進する可能性があるため、あらかじめ水洗等によりその微量金属イオン成分を除去することが望ましい。
有機顔料は、レーザ散乱による測定値でインク中の平均粒径が10〜150nmの微細粒子であることが好ましい。顔料の平均粒径を当該範囲にすることで、耐光性及び吐出安定性の向上が測れる。ただし、酸化チタンの場合は白色度と隠蔽性を持たせるために平均粒径は150〜300nm、好ましくは180〜250nmとする。
またインク中の顔料の最大粒径は、1μmを越えないよう、十分に分散あるいは、ろ過により粗大粒子を除くことが好ましい。このことで吐出安定性が向上する。
有機顔料の微細化は以下の方法で行うことができる。即ち、有機顔料、有機顔料の3質量倍以上の水溶性無機塩及び水溶性溶剤の少なくとも3成分から成る混合物を粘土状とし、ニーダー等で強く練り込んで微細化した後、水中に投入し、ハイスピードミキサー等で攪拌してスラリー状とする。次いで、スラリーの濾過と水洗を繰り返して、水溶性の無機塩及び水溶性の溶剤を除去する。微細化工程において、樹脂、顔料分散剤等を添加してもよい。
微細化工程で用いる水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。これらの無機塩は有機顔料の3〜20質量倍の範囲で用いる。無機塩の量が有機顔料の3質量倍よりも少ないと、所望の大きさの処理顔料が得られず、又、20質量倍よりも多いと、後の工程における洗浄処理が多大であり、有機顔料の実質的な処理量が少なくなる。
水溶性溶剤は、有機顔料と破砕助剤として用いられる水溶性無機塩との適度な粘土状態を作り、充分な破砕を効率よく行うために用いられ、水に溶解する溶剤であれば特に限定されないが、混練時に温度が上昇して溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から沸点120〜250℃の高沸点の溶剤が好ましい。水溶性溶剤として、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−(i−ペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、低分子量ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
また顔料はその表面に顔料分散剤との吸着を促進するために、酸性処理または塩基性処理、シナージスト、各種カップリング剤など、公知の技術により表面処理を行うことが分散安定性を確保するために好ましい。
顔料は、十分な濃度及び十分な耐光性を得るため、インク中に白色を除く色の場合1.5〜8質量%、酸化チタンを用いた白色インクの場合、10〜30質量%の範囲で含まれることが好ましい。
油溶性染料としては、分散染料、建染染料、硫化染料、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノイミン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、ペリノン染料、フタロシアニン染料等が挙げられるが、本発明はこれらに限られるものではない。
具体的な油溶性染料としては、例えば、
C.I.Solvent Yellow 1,2,3,4,6,7,8,10,12,13,14,16,18,19,21,25,25:1,28,29,30,32,33,34,36,37,38,40,42,43,44,47,48,55,56,58,60,62,64,65,72,73,77,79,81,82,83,83:1,85,88,89,93,94,96,98,103,104,105,107,109,112,114,116,117,122,123,124,128,129,130,131,133,134,135,138,139,140,141,143,146,147,148,149,150,151,152,153,157,158,159,160:1,161,162,163,164,165,167,168,169,170,171,172等;
C.I.Solvent Red 1,2,3,4,7,8,13,14,17,18,19,23,24,25,26,27,29,30,33,35,37,39,41,42,43,45,46,47,48,49,49:1,52,68,69,72,73,74,80,81,82,83,83:1,84,84:1,89,90,90:1,91,92,106,109,111,117,118,119,122,124,125,127,130,132,135,138,140,143,145,146,149,150,151,152,155,160,164,165,166,168,169,172,175,176,177,179,180,181,182,185,188,189,195,198,202,203,204,205,206,207,208,209,210,212,213,214,215,216,217,218,219,220,221,222,223,224,225,226,227,228,229等;
C.I.Solvent Blue 2,4,5,7,10,11,12,14,22,25,26,35,36,37,38,43,44,45,48,49,50,51,59,63,64,66,67,68,70,72,79,81,83,91,94,95,97,98,99,100,102,104,105,108,111,112,116,117,118,122,127,128,129,130,131,132,133,134等;
C.I.Solvent Black 3,5,6,7,8,13,22,22:1,23,26,27,28,29,33,34,35,39,40,41,42,43,45,46,47,48,49,50等を挙げることが出来る。
これらの油溶性染料の中でも特に、C.I.Solvent Yellow 3,14,16,33,56、C.I.Solvent Red 18,24,27,122,135、C.I.Solvent Blue 14,25,35,48,108、C.I.Solvent Black 3,7,22,34,50は、染料の堅牢性が高いため、好適に用いることが出来る。
油溶性染料の好ましい添加量はインクに対して0.5〜90%、更に好ましくは1〜70%である。
《顔料分散剤》
顔料分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート、顔料誘導体等を挙げることができる。
具体例としては、BYK Chemie社製の「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン)」が挙げられる。
又、Efka CHEMICALS社製の「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」;共栄化学社製の「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」;楠本化成社製の「ディスパロンKS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」等が挙げられる。
更には、花王社製の「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)」、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」;ゼネカ社製の「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13240、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、24000、32000、7000」;日光ケミカル社製の「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」、味の素ファインテクノ製のアジスパー821、822、824等が挙げられる。
これらの顔料分散剤は、顔料100に対し5〜70質量%、好ましくは10〜50質量%の範囲で含有させることが好ましい。顔料分散剤の含有量を当該範囲にすることで、分散安定性及び吐出安定性が向上する。
更に、これらの顔料分散剤は、0℃におけるカチオン重合性化合物全体またはラジカル重合性化合物全体へ5質量%以上の溶解性があることが好ましい。溶解性の範囲を当該範囲にすることで、インクの保存安定性と吐出安定性が向上する。
《重合禁止剤》
本発明においては、カチオン重合成化合物を含有したインクに対してカチオン重合禁止剤を添加することが好ましい。ビニルエーテルは反応性が高く、残留酸や、保存時に僅かに重合開始剤から発生する酸によって、暗反応が進行しやすいので、重合禁止剤は意図的に添加することが好ましい。重合禁止剤としては、アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物もしくは、アミン類を挙げることができる。アルカリ金属イオン類は後述するようにできるだけ添加しない方が好ましいので、アミン類が適している。
アミンとして好ましくは、アルカノールアミン類、N,N−ジメチルアルキルアミン類、N,N−ジメチルアケニルアミン類、N,N−ジメチルアルキニルアミン類などであり、具体的には、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、プロパノールアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、2−アミノエタノール、2−メチルアミノエタノール、3−メチルアミノ−1−プロパノール、3−メチルアミノ−1,2−プロパンジオール、2−エチルアミノエタノール、4−エチルアミノ−1−ブタノール、4−(n−ブチルアミノ)−1−ブタノール、2−(t−ブチルアミノ)エタノール、N,N−ジメチルウンデカノール、N,N−ジメチルドデカノールアミン、N,N−ジメチルトリデカノールアミン、N,N−ジメチルテトラデカノールアミン、N,N−ジメチルペンタデカノールアミン、N,N−ジメチルノナデシルアミン、N,N−ジメチルイコシルアミン、N,N−ジメチルエイコシルアミン、N,N−ジメチルヘンイコシルアミン、N,N−ジメチルドコシルアミン、N,N−ジメチルトリコシルアミン、N,N−ジメチルテトラコシルアミン、N,N−ジメチルペンタコシルアミン、N,N−ジメチルペンタノールアミン、N,N−ジメチルヘキサノールアミン、N,N−ジメチルヘプタノールアミン、N,N−ジメチルオクタノールアミン、N,N−ジメチルノナノールアミン、N,N−ジメチルデカノールアミン、N,N−ジメチルノニルアミン、N,N−ジメチルデシルアミン、N,N−ジメチルウンデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルトリデシルアミン、N,N−ジメチルテトラデシルアミン、N,N−ジメチルペンタデシルアミン、N,N−ジメチルヘキサデシルアミン、N,N−ジメチルヘプタデシルアミン、N,N−ジメチルオクタデシルアミンが挙げられる。これらの他にも、4級アンモニウム塩なども使用することができる。
カチオン重合禁止剤の添加量は10〜5000ppmであることが好ましい。カチオン重合禁止剤の添加量を当該範囲にすることで、保存安定性、吐出安定性及び硬化感度が向上する。
また、本発明に係るインクにおいては、カチオン重合成化合物を含有したインクに対してカチオン重合禁止剤を添加した後、更にラジカル重合禁止剤を添加することが好ましい。ラジカル重合禁止剤を併用することにより、インク中に不純物や残留酸が存在していてもインクの保存安定性を向上させられる。
ラジカル重合禁止剤としては、メトキノン(ヒドロキノンモノメチルエーテル)、ハイドロキノン、4−メトキシ−1−ナフトール、ヒンダードアミン系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、各種糖類、リン酸系酸化防止剤、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体、ジシアンジアミドとポリアルキレンポリアミンの重縮合物などが挙げられる。
ラジカル重合禁止剤の添加量は10〜5000ppmであることが好ましい。ラジカル重合禁止剤の添加量を当該範囲にすることで、保存安定性、吐出安定性及び硬化感度が向上する。
《金属イオン》
本発明に係るインクにおいては、カチオン重合成化合物を含有したインク中のNaイオン、Caイオン及びMgイオンの総量が100ppm以下であることが好ましい。これらのイオンは、インクと純水とを混合し、水相を分離した後に水相に抽出されたイオンをイオンクロマト法によって定量することができる。
これらのアルカリ金属イオンは、通常のインク貯蔵時には何ら問題を起こさないが、インクが活性エネルギー線を受け、重合開始剤から様々な分解物や活性種が生成した場合に、難溶性の塩を形成することがある。そのため、長期間インクを吐出すると、インクジェットノズルの開口部付近に難溶性の析出物が生成し吐出精度を低下させてしまう。
インク中のアルカリ金属イオン量を低減する方法は、各種使用素材を精製することによって達成される。特に、一般に流通している顔料、スルホニウム塩などの重合開始剤、分散剤、ビニルエーテル・オキセタン・エポキシなどのカチオン重合開始剤は、その製造工程でアルカリ金属イオンを不純物として含む場合があるので、各素材を適宜精製してから使うことが好ましい。これらアルカリ金属の精製により、対アニオンの含有量も減ることになり、不純物によるカチオン重合性の低下が抑えられる効果がある。
また、塩素などのハロゲンイオン種も可能な限り減ずることが好ましい。ハロゲンイオン種を減ずることでビニルエーテル化合物の反応性を高めることができる。ハロゲンイオンの総量は、50ppm未満、好ましくは10ppm未満とすることが好ましい。ハロゲンイオン種の低減は、上述のアルカリ金属イオン種の低減と同様に、原材料の精製を行うことにより達成可能である。
本発明に係るインクにおいては、以下の有機溶剤を用いることができる。
固体としては、例えば、密ロウ、カルナウバワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油、鯨ロウ、カンデリラワックス、ラノリン、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトローラクタムなどの天然ワックス;ポリエチレンワックス、塩素化炭化水素、パルミチン酸、ステアリル酸、ベヘン酸、チグリン酸、2−アセトナフトベヘン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ジヒドロキシステアリン酸などの有機酸;ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、ドデセノール、ミリシルアルコール、テトラセノール、ヘキサデセノール、エイコセノール、ドコセノール、ピネングリコール、ヒノキオール、ブチンジオール、ノナンジオール、イソフタリルアルコール、メシセリン、ヘキサンジオール、デカンジオール、テトラデカンジオール、ヘキサデカンジオール、ドコサンジオール、テトラコサンジオール、テレビネオール、フェニルグリセリン、エイコサンジオール、オクタンジオール、フェニルプロピレングリコールなどのアルコール類;ビスフェノールA、p−α−クミルフェノールなどのフェノール類;前記有機酸のグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール等の有機酸エステル;ステアリン酸コレステロール、パルミチン酸コレステロール、ミリスチン酸コレステロール、ベヘン酸コレステロール、ラウリン酸コレステロール、メリシン酸コレステロールなどのコレステロール脂肪酸エステル;ステアリン酸サッカロース、パルミチン酸サッカロース、ベヘン酸サッカロース、ラウリン酸サッカロース、メリシン酸サッカロース、ステアリン酸ラクトース、パルミチン酸ラクトース、ベヘン酸ラクトース、ラウリン酸ラクトース、メリシン酸ラクトースなどの糖類脂肪酸エステル;ベンゾイルアセトン、ジアセトベンゼン、ベンゾフェノン、トリコサノン、ヘプタコサノン、ヘプタトリアコンタノン、ヘントリアコンタノン、ステアロン、ラウロンなどのケトン類;オレイン酸アミド、ラウリル酸アミド、ステアリン酸アミド、リシノール酸アミド、パルミチン酸アミド、テトラヒドロフラン酸アミド、エルカ酸アミド、ミリスチン酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N,N−エチレンビスラウリン酸アミド、N,N−エチレンビスステアリン酸アミド、N,N−エチレンビスベヘン酸アミド、N,N−キシリレンビスステアリン酸アミド、N,N−ブチレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N−ジオレイルセバシン酸アミド、N,N−ジステアリルセバシン酸アミド、N,N−ジステアリルテレフタル酸アミド、フェナセチン、トルアミド、アセトアミドなどのアミド類;p−トルエンスルホンアミド、エチルベンゼンスルホンアミド、ブチルベンゼンスルホンアミドなどのスルホンアミド類;α−メチルナフタレン、β−メチルナフタレン、2,6−ジメチルナフタレンなどのアルキルナフタレン類;ジブチルナフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルアジペート、ジメチルテレフタレート、ベンジルベンゾエート、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸メチルエステルなどのカルボン酸エステル類;リン酸トリブチル、リン酸トリフェニルなどのリン酸エステル類;が挙げられる。
液体の油性媒体としては、1種の有機溶媒または2種以上の有機溶媒の混合溶媒が挙げられる。前記有機溶媒としては、エタノール、ペンタノール、ヘプタノール、オクタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、フェニルプロピルアルコール、フルフリルアルコール、アニスアルコールなどのアルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテートなどのグリコール誘導体;ベンジルメチルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノンなどのケトン類;ブチルフェニルエーテル、ベンジルエチルエーテル、ヘキシルエーテルなどのエーテル類;酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ベンジル、酢酸フェニルエチル、酢酸フェノキシエチル、フェニル酢酸エチル、プロピオン酸ベンジル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリクレジル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジプロピル、ジエチルマロン酸ジエチル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、グルタル酸ジエチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ(2−メトキシエチル)、セバシン酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジオクチル、桂皮酸3−ヘキセニルなどのエステル類;石油エーテル、石油ベンジル、テトラリン、デリカン、1−アミルベンゼン、ジメチルナフタリンなどの炭化水素系溶剤;アセトニトリル、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、プロピレンカーボネート、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N,N−ジエチルドデカンアミドなどの極性溶媒;が挙げられる。これらの溶剤は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
《その他の添加剤》
本発明に係るインクには、必要に応じて界面活性剤、滑剤、充填剤、防錆剤、消泡剤、増粘剤、ゲル化剤、ポリマー類など各種の添加剤を含有させることが出来る。
また、必要に応じてエステル系溶剤、エーテル系溶剤、エーテルエステル系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素溶剤、含窒素系有機溶剤など少量の溶剤を添加することも出来る。
《インク物性》
本発明に係るインクの物性として好ましい形態は、毎分5℃の降下速度で25℃から−25℃の範囲でインクのDSC測定を行ったとき、単位質量あたりの発熱量が10mJ/mg以上の発熱ピークを示さないことである。本発明の構成に従って素材の選定を行うことにより、DSC測定において一定量以上の発熱を抑えることが出来る。このような構成とすることにより、インクを低温で保存した場合においてもゲルの発生や、析出物の発生を抑えることが出来る。
《インクの調製方法》
本発明に係るインクは、ビニルエーテル、顔料分散剤と共に、顔料をサンドミル等の通常の分散機を用いてよく分散することにより製造される。予め顔料高濃度の濃縮液を作製しておき、活性エネルギー線硬化性化合物で希釈することが好ましい。通常の分散機による分散においても充分な分散が可能であり、このため、過剰な分散エネルギーが掛からず、多大な分散時間を必要としないので、インク成分の分散時の変質を招き難く、安定性に優れたインクが調製できる。調製されたインクは、孔径3μm以下、更には1μm以下のフィルターで濾過することが好ましい。
顔料の分散は平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。平均粒径は、一次粒子または、その凝集体を同体積の球に換算した時の直径(球換算粒径)の平均値であり、この値は電子顕微鏡写真から評価することができる。具体的には、日本電子製透過型電子顕微鏡(JEM2010F)に備えられた画像処理プログラムを使用し、球換算粒径の平均値を算出することができる。即ち、粒子紛体の透過型電子顕微鏡写真を撮影し、一定の視野範囲にある粒子を200個以上測定して各粒子の球換算粒径を求め、その平均値を求めることにより得られた値である。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することが出来る。
顔料あるいは油溶性染料の添加量は0.1〜20質量%が好ましく、更に好ましくは0.4〜10質量%である。0.1質量%以上であれば、良好な画像品質を得ることができ、20質量%以下であれば、インク出射における適正なインク粘度を得ることができる。又、色の調整等で2種類以上の着色剤を適時混合して使用できる。
《基材》
インクジェット記録に用いる基材としては、従来、各種の用途で使用されている広汎な合成樹脂が全て対象となり、具体的には、例えばポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブタジエンテレフタレート等が挙げられ、これらの合成樹脂基材の厚みや形状は何ら限定されない。この他にも金属類、ガラス、印刷用紙なども使用できる。
印刷用紙には、塗工紙、非塗工紙があり、塗工紙としては、1mあたりの塗工量が片面20g前後のアート紙、1mあたりの塗工量が片面10g前後のコート紙、1mあたりの塗工量が片面5g前後の軽量コート紙、微塗工紙、マット調仕上げのマットコート紙、ダル調仕上げのダルコート紙、新聞用紙などを挙げることができる。非塗工紙としては、化学パルプ100%使用の印刷用紙A、化学パルプ70%以上使用の印刷用紙B、化学パルプ40%以上70%未満使用の印刷用紙C、化学パルプ40%未満使用の印刷用紙D、機械パルプを含有しカレンダー処理を行ったグラビア用紙などを挙げることができる。更に詳しくは、『最新紙加工便覧』紙加工便覧編集委員会編、テックタイムス発行、『印刷工学便覧』日本印刷学会編、などに詳細に記載されている。
普通紙とは、非塗工用紙、特殊印刷用紙及び情報用紙の一部に属す、80〜200μmの非コート紙が用いられる。本発明で用いられる普通紙としては、例えば、上級印刷紙、中級印刷紙、下級印刷紙、薄様印刷紙、微塗工印刷用紙、色上質紙等特殊印刷用紙、フォーム用紙、PPC用紙、その他情報用紙等があり、本発明は特にこれらに限定されるものではない。
各種フィルムとしては、一般的に使用されているものはすべて使用できる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどがある。また、写真用印画紙であるレジンコートペーパーや合成紙であるユポ紙なども使用できる。
《インクジェットインクセット》
本発明のインクジェットインクセット(以下、インクセットともいう)は、活性エネルギー線硬化性組成物と熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤及び色材を含む有色インクと、活性エネルギー線硬化性組成物とゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクとから構成され、有色インクに含まれるゲル化剤の溶融温度が、無色インクに含まれるゲル化剤の溶融温度に比べて高いことを特徴とする。
本発明におけるゲル化剤の溶融温度は、様々な測定方法があるが、例えば、Shear Rate=1000(1/s)の条件下でレオメータMCR300(Physica製)を用い、温度を変化させていった時に粘度が急激に下がる温度を溶融温度として測定することも可能である。
《インクジェット記録ヘッド》
本発明のインクジェット画像形成方法においては、本発明に係るインクをインクジェット記録ヘッドを用いて、記録媒体に吐出して画像形成するが、本発明のインクジェット画像形成方法で使用するインクジェット記録ヘッドとしては、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。また吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを具体的な例として挙げることができるが、いずれの吐出方式を用いても構わない。
〔ラインヘッド型インクジェット記録ヘッド〕
また、本発明のインクジェット画像形成方法においては、印字方式としては、目詰まりに対する要求が厳しいラインヘッド方式を有するインクジェット記録ヘッドを用いることを特徴とする。ライン型インクジェット記録ヘッドとは、記録媒体の幅以上の長尺のインクジェット記録ヘッドであり、多数のノズル数を有する長尺のヘッドであっても、複数のインクジェット記録ヘッドをユニット化して長尺化したヘッドであっても好ましく用いることができる。ライン型インクジェット記録ヘッドを用いることで、記録ヘッドを搭載したキャリッジが記録媒体を搬送する方向に対して垂直方向に走査することで画像を形成するシリアルヘッドに比べて、短時間で多くの記録を行うことができるようになり、生産性が飛躍的に向上する。
《インクの吐出条件》
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜130℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。本発明のインクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴出射速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を所定の範囲内に保ち、その状態で出射することが好ましい。この所定の温度範囲としては、好ましくは設定温度±5℃、より好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。ここでいう設定温度とは、インクを出射する際のインクの温度として設定された基準の温度をいう。
また、記録ヘッドの各ノズルより吐出する有色インクの液滴サイズは1〜15plであることが好ましい。本来、高精細画像を形成するためには、液滴サイズがこの範囲であることが必要であるが、この液滴サイズで吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなる。本発明によれば、インクの液滴サイズが1〜15plのような小液滴量で吐出を行っても吐出安定性は向上し、高精細画像が安定して形成出来る。
《有色インクと無色インクを用いた印字方法》
本発明の効果を得るための画像形成方法として、色材を含有する有色インクと無色インクを併用することが必要となる。これは有色インク中に含有されるゲル化剤の効果により、インクジェットヘッドから吐出された液滴は、印刷基材に着弾後、急速に液滴温度が低下し、基材上で固化する。このため着弾後のドットの拡散はほとんどみられず、インク液滴は基材上に盛り上がった状態で存在する。このために、印字部と非印字部の高低差が大きく、光沢性が低く、画像耐刷性、連続印字時の用紙搬送性が低下することが本発明者の検討により明らかとなった。これに対して有色及び無色インクを用いて画像形成すること、具体的には、有色インクを基材に付与した後に、無色インクを画像形成領域全面に均一に付与する、あるいは、逆像様に付与することで上記性能を改良できる。ここで均一に付与するとは、無色インクの付与量を一定にして付与することであり、逆像様に付与するとは、有色インクと無色インクの付与量の合計が一定となるように、有色インクの付与量が少ない部分は無色インク付与量を増やし、多い場合はその逆にして付与することをいう。
また画像形成領域全面に付与するとは、最終的に完成品となる、有色インクを付与した基材の全面に無色インクを付与することを表す。
その際に有色インクと無色インクの合計の付与量として5ml/m以上とすることが好ましく、より好ましくは5〜30ml/m、特に好ましくは5〜20ml/mである。この付与量にすることで高濃度で、用紙搬送性、耐刷性に優れる印刷物を得ることができる。無色インクが有色インクによって形成された画像を被覆するためには、有色インクに対して無色インクのインクジェットヘッドからの吐出タイミングを遅らせる必要がある。それは無色インク用ヘッドの配置位置を有色インクにヘッドに比べ、より下流側に設置してもよいし、吐出時期を電気的に遅らせてもよい。
本発明の効果をより高めるには、無色インクの付与量を有色インク付与量に対して逆像様に付与することが好ましい。すなわち、有色インクの付与量が少ない部分は無色インク付与量を増やし、多い場合はその逆とする。これにより有色インクと無色インクの付与量の合計が画像記録領域全体で一定にすることで、連続的に印刷する際の搬送性や、耐刷性を更に向上させることができる。ここで、有色インクと無色インクの付与量の合計が一定であるとは、有色インクと無色インクの付与量の合計が、予め設定した基準の付量に対して±5%の範囲におさまるものとする。
また、この効果を更に向上させる方法として、無色インクをインクジェットヘッドから吐出させる際に、有色インクの液滴サイズに比べ大きくすることが挙げられる。この場合、無色インクは有色インクに比べ、1〜65pl大きいことが好ましい。更に好ましくは、4〜35pl大きいことである。
無色インクの役割として、画像領域全体に均一あるいは逆像様に付与することがある。このために、無色インクは高精細に印字される必要はなく、解像度を低下させて印字したほうが均一的付与には有利になる。有色インクの液滴サイズが1〜15plであるが、無色インクは2〜80plの液滴サイズが好ましい。更に好ましくは5〜50plである。
また、耐刷性等を向上させる方法として、有色インクに含まれるゲル化剤の溶融温度を無色インクに含まれるゲル化剤の溶融温度に比べて高くすることが挙げられる。この場合、有色インクに含まれるゲル化剤の溶融温度は、無色インクに含まれるゲル化剤の溶融温度に比べて5〜80℃高いことが好ましい。さらに好ましくは10〜50℃である。
本発明におけるゲル化剤の溶融温度は、様々な測定方法があるが、例えば、Shear Rate=1000(1/s)の条件下でレオメータMCR300(Physica製)を用い、温度を変化させていった時に粘度が急激に下がる温度を溶融温度として測定することも可能である。
無色インクとして用いられる活性エネルギー線による重合反応を引き起こすモノマーとして、ラジカル性モノマー、カチオン性モノマーの何れも適用することができるが、画像の透明性や、無色インクの有色インクにより形成された画像への密着性の観点から、有色インクと無色インクに用いるモノマーは同じ分類のものを用いることが好ましい。
《加熱または加圧を用いた後処理》
本発明の効果を更に高めるために、有色インク、無色インクを付与した後、活性エネルギー線を照射するまえに、基材上に付与したインクを加熱及び/または加圧することが好ましい。
これは、有色インク、無色インクが基材上に付与された後、基材上に付与したインクに物理的なエネルギーを付与することで、印刷物の更なる平滑性を付与することで発明の効果を更に高める。
加熱あるいは加圧の方法としては、電子写真複写機あるいは電子写真式プリンター等、電子写真プロセスを利用した画像形成装置における、感光体表面から複写紙などの被転写物に転写されたトナー像を被転写物に固定するための、互いに圧接回転している加熱ロールと加圧ロールとの間に複写紙を通過させるのと同様な方法が好ましい。複写紙上のトナー像を熱融着し、固定する方法や、少なくとも基材とその表面に形成された離型性層とからなる定着ベルトにおいて、該離型性層がシリコーンレジンからなることを特徴とする定着ベルトを用いる方法、定着部材の基体(基材)より最も離隔した最外面(離型性層に相当する)に硬化性変性シリコン樹脂を含有する表面層を設ける定着ベルトを用いる方法等を用いて後処理することが好ましい。
また、加熱定着処理には、本発明の効果が十分発揮されるだけのエネルギーを画像に与えれば良いが、加熱する温度としては、50〜200℃の範囲が好ましく、より好ましくは60〜160℃の範囲である。
加熱は、プリンター内蔵の加熱機で行っても、別に設けた加熱機で行っても良い。加熱手段としては、定着ローラの場合も、定着ベルトの場合も加熱ローラを用いることが、定着ムラの発生を抑制でき、かつ小スペースで連続処理ができる点で好ましい。また、これらの装置は、電子写真の加熱定着機を転用することができ、これらを用いることはコスト的にも有利である。
加熱ローラとしては、中空状のローラを構成成分として有し、駆動手段により回転するが、その中空部分に熱源として、例えば、ハロゲンランプヒーター、セラミックヒーター、ニクロム線等からなる発熱体が内蔵されることが好ましい。
また、ローラは、熱伝導性の高い材料が好ましく、特には金属ローラが好ましいが中でもニッケルが好ましく用いられる。
より高い質感、光沢を得るために、加熱と同時、あるいはその直後に加圧することが好ましい。加圧する圧力としては、9.8×10Pa〜4.9×10Paの範囲が好ましい。
本発明のインクジェット画像形成方法において、記録媒体に着弾したインクに照射する活性エネルギー線としては、例えば、電子線、紫外線、α線、β線、γ線、エックス線等が挙げられるが、人体への危険性や、取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましい。本発明では特に紫外線が好ましい。
電子線を用いる場合には、照射する電子線の量は0.1〜30Mradの範囲が望ましい。電子線の量を当該範囲にすることで、照射効果が高まるためである。
紫外線を用いる場合は、光源として、例えば、数100Paから1MPaまでの動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプや紫外域の発光波長を持つキセノンランプ、冷陰極管、熱陰極管、LED等従来公知の物が用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《インクセット用インクの調製》
〔有色インクの調製〕
(有色インク101の調製:ホットメルト有色インク)
色材:C.I.ピグメントブルー15:3(平均粒径:100nm)
5質量部
パラフィンワックス(日本精蝋社製、155) 45質量部
ベヘン酸(和光純薬社製) 30質量部
オレイン酸アミド(花王社製、脂肪酸アマイドON) 20質量部
上記各添加物を順次混合し、150℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、フィルターでろ過し、冷却して有色インク101を調製した。
(有色インク102の調製:ラジカルUV有色インク、ゲル化剤無)
〈シアン顔料分散物1の調製〉
C.I.ピグメントブルー15:3 20質量部
高分子分散剤(Zeneca社製 Solsperseシリーズ)
5質量部
ステアリルアクリレート 75質量部
上記各添加剤を混合した後、顔料粒子の平均粒径が0.2〜0.3μmの範囲となるように、公知の分散装置を用い、分散条件を適宜調整して分散を行い、次いで、加熱下でフィルター濾過を行って、シアン顔料分散物1を調製した。
〈有色インクの調製〉
シアン顔料分散物1 20質量部
光重合性化合物1:ラウリルアクリレート(単官能) 5質量部
光重合性化合物2:エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(三官能) 5質量部
光重合性化合物3:カプローラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(六官能) 35質量部
光重合性化合物4:テトラエチレングリコールジアクリレート(二官能)
30質量部
重合開始剤1:イルガキュア184(BASFジャパン社製)
2.5質量部
重合開始剤2:イルガキュア907(BASFジャパン社製)
2.5質量部
上記各添加剤を順次添加、混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、有色インク102を調製した。
(有色インク103の調製:ラジカルUV有色インク、ゲル化剤有)
〈有色インクの調製〉
シアン顔料分散物1(前出) 20質量部
光重合性化合物1:ラウリルアクリレート(単官能) 10質量部
光重合性化合物2:エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(三官能) 10質量部
光重合性化合物3:カプローラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(六官能) 20質量部
光重合性化合物4:テトラエチレングリコールジアクリレート(二官能)
25質量部
ゲル化剤:12−ヒドロキシステアリン酸(Alfa Aesar社製)
10質量部
重合開始剤1:イルガキュア184(BASFジャパン社製)
2.5質量部
重合開始剤2:イルガキュア907(BASFジャパン社製)
2.5質量部
上記各添加剤を順次添加し、100℃で混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、有色インク103を調製した。
(有色インク104の調製:ラジカルUV有色インク、ゲル化剤有)
上記有色インク103の調製において、ゲル化剤を12−ヒドロキシステアリン酸から、ステアロン(Alfa Aesar社製)に変更した以外は同様にして、有色インク104を調製した。
(有色インク105の調製:カチオンUVインク、ゲル化剤無)
〈シアン顔料分散物2の調製〉
C.I.ピグメントブルー15:3 20質量部
PB822(味の素ファインテクノ社製、高分子分散剤) 8質量部
オキセタン化合物(OXT221、東亞合成社製) 72質量部
上記各添加剤を混合した後、顔料粒子の平均粒径が0.2〜0.3μmの範囲となるように、公知の分散装置を用い、分散条件を適宜調整して分散を行い、次いで加熱下でフィルター濾過を行って、シアン顔料分散物2を調製した。
〈有色インクの調製〉
シアン顔料分散物2 20質量部
重合性化合物1:脂環式エポキシ化合物(CEL2021P、ダイセル化学社製) 15質量部
重合性化合物2:オキセタン化合物(OXT221、東亞合成社製)
62質量部
CPI−100P:トリアリルスルホニウム塩のプロピレンカーボネート50%溶液(サンアプロ社製) 2質量部
チオキサントン(DETX、日本化薬製) 1.0質量部
上記各添加剤を順次添加、混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、有色インク105を調製した。
(有色インク106の調製:カチオンUV有色インク、ゲル化剤有)
シアン顔料分散物2(前出) 20質量部
重合性化合物1:脂環式エポキシ化合物(CEL2021P、ダイセル化学社製) 15質量部
重合性化合物2:オキセタン化合物(OXT221、東亞合成社製)
51.5質量部
ゲル化剤:ステアロン(Alfa Aesar社製) 10質量部
光重合開始剤1:ヨードニウム塩(IBPF、三和ケミカル製)
2.5質量部
チオキサントン(DETX、日本化薬製) 1.0質量部
上記各添加剤を順次添加、混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、有色インク106を調製した。
(有色インク107の調製:カチオンUV有色インク、ゲル化剤有)
上記インク106の調製において、ゲル化剤をステアロンから、EB−21(ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド 味の素株式会社製)に変更した以外は同様にして、有色インク107を調製した。
(有色インク108の調製:カチオンUV有色インク、ゲル化剤無)
〈シアン顔料分散液3の調製〉
C.I.ピグメントブルー15:3 20質量部
PB822(味の素ファインテクノ社製、高分子分散剤) 8質量部
シクロヘキサンジビニルエーテル(CHDVE 日本カーバイド工業株式会社製) 72質量部
PB822及びCHDVEを順次添加し、100℃で混合した後、室温まで冷却し、これに上記顔料の20質量部を加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200質量部と共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて10時間で分散処理した後、ジルコニアビーズを除去し、シアン顔料分散液3を調製した。
〈有色インクの調製〉
シアン顔料分散液3 20質量部
シクロヘキサンジビニルエーテル(CHDVE 日本カーバイド工業株式会社製) 58質量部
ビニルエーテルオリゴマー(Vectomer 2020 Aldrich社製) 20質量部
TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル)
0.03質量部
CPI−100P:トリアリルスルホニウム塩のプロピレンカーボネート50%溶液(サンアプロ社製) 2質量部
上記各添加剤を順次添加、混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、有色インク108を調製した。
(有色インク109の調製:カチオンUV有色インク、ゲル化剤有)
〈有色インクの調製〉
シアン顔料分散液3(前出) 20質量部
シクロヘキサンジビニルエーテル(CHDVE 日本カーバイド工業株式会社製) 53質量部
ビニルエーテルオリゴマー(Vectomer 2020 Aldrich社製) 20質量部
ゲル化剤:CROTHIX OG−CS(Croda社製) 5質量部
TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル)
0.03質量部
CPI−100P:トリアリルスルホニウム塩のプロピレンカーボネート50%溶液(サンアプロ社製) 2質量部
上記各添加剤を順次添加し、120℃で混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、有色インク109を調製した。
(有色インク110の調製:カチオンUV有色インク、ゲル化剤有)
上記有色インク109の調製において、ゲル化剤を、CROTHIX OG−CSからステアリン酸イヌリン(レオパールISK2 千葉製粉株式会社製)に変更した以外は同様にして、有色インク110を調製した。
〔無色インクの調製〕
(無色インク201の調製:ラジカルUV無色インク、ゲル化剤無)
光重合性化合物1:ラウリルアクリレート(単官能) 25質量部
光重合性化合物2:エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(三官能) 5質量部
光重合性化合物3:カプローラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(六官能) 35質量部
光重合性化合物4:テトラエチレングリコールジアクリレート(二官能)
30質量部
重合開始剤1:イルガキュア184(BASFジャパン社製)
2.5質量部
重合開始剤2:イルガキュア907(BASFジャパン社製)
2.5質量部
上記各添加剤を順次添加、混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、無色インク201を調製した。
(無色インク202の調製:ラジカルUV無色インク、ゲル化剤有)
光重合性化合物1:ラウリルアクリレート(単官能) 25質量部
光重合性化合物2:エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(三官能) 5質量部
光重合性化合物3:カプローラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(六官能) 25質量部
光重合性化合物4:テトラエチレングリコールジアクリレート(二官能)
30質量部
ゲル化剤:12−ヒドロキシステアリン酸(Alfa Aesar社製)
10質量部
重合開始剤1:イルガキュア184(BASFジャパン社製)
2.5質量部
重合開始剤2:イルガキュア907(BASFジャパン社製)
2.5質量部
上記各添加剤を順次添加、混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、無色インク202を調製した。
(無色インク203の調製:ラジカルUV無色インク、ゲル化剤有)
上記無色インク202の調製において、ゲル化剤を、12−ヒドロキシステアリン酸からステアロン(Alfa Aesar社製)に変更した以外は同様にして、無色インク203を調製した。
(無色インク204の調製:カチオンUV無色インク、ゲル化剤無)
重合性化合物1:脂環式エポキシ化合物(CEL2021P、ダイセル化学社製) 25質量部
重合性化合物2:オキセタン(OXT221、東亞合成社製)72質量部
CPI−100P:トリアリルスルホニウム塩のプロピレンカーボネート50%溶液(サンアプロ社製) 2質量部
チオキサントン(DETX、日本化薬製) 1.0質量部
上記各添加剤を順次添加、混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、無色インク204を調製した。
(無色インク205の調製:カチオンUV無色インク、ゲル化剤有)
重合性化合物1:脂環式エポキシ化合物(CEL2021P、ダイセル化学社製) 25質量部
重合性化合物2:オキセタン化合物(OXT221、東亞合成社製)
61.5質量部
ゲル化剤:ステアロン(Alfa Aesar社製) 10質量部
光重合開始剤1:ヨードニウム塩(IBPF、三和ケミカル製)
2.5質量部
チオキサントン(DETX、日本化薬製) 1.0質量部
上記各添加剤を順次添加、混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、無色インク205を調製した。
(無色インク206の調製:カチオンUV無色インク、ゲル化剤有)
上記無色インク205の調製において、ゲル化剤を、ステアロンからEB−21(ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド 味の素株式会社製)に変更した以外は同様にして、無色インク206を調製した。
(無色インク207の調製:カチオンUV無色インク、ゲル化剤無)
シクロヘキサンジビニルエーテル(CHDVE 日本カーバイド工業株式会社製) 78質量部
ビニルエーテルオリゴマー(Vectomer 2020 Aldrich社製) 20質量部
TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル)
0.03質量部
CPI−100P:トリアリルスルホニウム塩のプロピレンカーボネート50%溶液(サンアプロ社製) 2質量部
上記各添加剤を順次添加、混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、無色インク207を調製した。
(無色インク208の調製:カチオンUV無色インク、ゲル化剤有)
シクロヘキサンジビニルエーテル(CHDVE 日本カーバイド工業株式会社製) 73質量部
ビニルエーテルオリゴマー(Vectomer 2020 Aldrich社製) 20質量部
ゲル化剤:CROTHIX OG−CS(Croda社製) 5質量部
TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル)
0.03質量部
CPI−100P:トリアリルスルホニウム塩のプロピレンカーボネート50%溶液(サンアプロ社製) 2質量部
上記各添加剤を順次添加し、120℃で混合した後、絶対ろ過精度2μmのフィルターを用いてろ過して、無色インク208を調製した。
(無色インク209の調製:カチオンUV無色インク、ゲル化剤有)
上記無色インク208の調製において、ゲル化剤を、CROTHIX OG−CSからステアリン酸イヌリン(レオパールISK2 千葉製粉株式会社製)に変更した以外は同様にして、無色インク209を調製した。
上記調製した有色インク101〜110について、インク種類および添加したゲル化剤の溶融温度(ゲル化しているゲル化剤が溶融を開始する温度)を、表1にまとめて記載する。なお、ゲル化剤の溶融温度は、融点測定機(アズワン社製 ATM−01)にゲル状の各ゲル化剤の試験片を置き、昇温速度5℃/分以下で加熱し、試験片が溶融した温度を測定し、この操作を3回繰り返して平均値を求め、その平均値の小数点第一位を四捨五入して、これをゲル化剤の溶融温度とした。
同様に、上記調製した無色インク201〜209について、インク種類および添加したゲル化剤の溶融温度(ゲル化しているゲル化剤が溶融を開始する温度)を、表2にまとめて記載する。なお、ゲル化剤は表1に記載のゲル化剤と同様であり、上記で測定した溶融温度を記載した。
〔インクセットの調製〕
上記調製した各有色インク及び無色インクについて、表3に記載の組み合わせでインクセット1〜31を調製した。なお、便宜上、有色インク単独であっても、インクセット番号を付与した。
《インクジェット画像形成》
ピエゾ型ヘッドを備え、ラインヘッド方式のインクジェット記録装置に上記調製した各有色インク、無色インクを装填し、基材として裏移り耐性は普通紙(XEROX社製 XEROX4024)、それ以外の評価項目ではアート紙(三菱製紙社製 特菱アート両面N)を用いて黒ベタ、楔様画像を印刷した。尚、無色インクは有色インク用ヘッド群に比べ下流側に配置し、表4に記載した様に、有色インクの付与量にかかわらず無色インクを均一に付与する無色インクの付与方法(表4では「均一」と記載)と、付与する有色インクの付与量に対し逆像様に付与する無色インクの付与方法(表4には、「逆像様」と記載)に分けて印刷を行った。
尚、インク供給系はインクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付配管、記録ヘッドからなり、前室タンクから記録ヘッド部分までを他と断熱して120℃の加温を行った。記録ヘッドは4plのマルチサイズドットを1440×1440dpiの解像度で吐出できるよう駆動して、インクと連続吐出した。試料15、17、23、25の作成に際しては、用いるインクジェットヘッドの液滴サイズを有色インクは4pl、無色インクは14plのものを用いた。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm(1インチ)当たりのドット数を表す。
インクが着弾した後に、高圧水銀ランプVZero085(INTEGRATION TECHNOLOGY社製)より、140W/cmのエネルギー密度、照度20mJ/cm(積算光量)で紫外線を照射してインクを硬化させた。
また、印刷後の加熱・加圧処理は、図1に記載の加熱加圧ベルト対を有する装置を用いて行った。このときの加熱ベルト表面温度は、使用するゲル化剤が固化する温度より10℃高い温度で処理を行った。なお搬送速度は20mm/秒に設定した。また、加熱加圧処理はその効果を発現させるために、活性エネルギー線を照射するより前のタイミングで行った。
《インクの評価》
上記調製した各インクセットについて、上記方法に従って作成した印画サンプルについて評価を行った。
〔裏抜け耐性の評価〕
基材として普通紙を用いて画像印字した各基材の裏面を目視観察し、下記の評価基準に従って裏抜け耐性を評価した。
◎:裏面にインクのにじみや裏抜けがまったく認められない
○:わずかににじみ及び裏抜けの発生が認められるが、実用上許容される品質である
△:裏面にインクのにじみ及び裏抜けが認められ、裏面印刷に対しては不適の品質
×:明らかな裏面へのインクのにじみ及び裏抜けの発生が認められる
〔給紙適合性〕
各基材(普通紙、アート紙)上に連続50枚の画像出力を行った後、ジャミングの発生による停止の有無、搬送ローラへの異物付着および形成画像の剥がれについて観察を行い、下記基準に従い給紙適合性を評価した。
◎:連続出力を行っても、ジャミングの発生がなく、また搬送ローラへの異物付着や形成画像の膜剥がれが全く発生しない
○:連続出力を行っても、ジャミングの発生がなく、また搬送ローラへの異物付着や形成画像の膜剥がれが認められなかったが、ごく一部の形成画像で軽微な膜剥がれが発生が認められるが、実用上許容される品質である
△:連続出力を行った場合、ジャミングあるいは搬送ローラへの異物付着が1回発生するか、一部の形成画像で軽微な膜剥がれの発生が認められ、実用上問題となる品質である
×:連続出力時に数回のジャミングが発生し、さらに搬送ローラへの異物付着や形成画像の膜剥がれが認めら、実用に耐えない品質である
〔裏移り耐性の評価〕
上記方法により印刷物を100部作成し、印刷面が隣り合う紙の裏面(非印字面)と接するように100枚重ね合わせて、40℃、80%RHの環境下で3日間放置した。その後、重ね合わせた印刷物を上記環境から取り出し、1枚ずつ印刷紙をめくり、その際に表裏くっつきが起きる枚数をカウントし、下記基準に従って裏移り耐性を評価した。
◎:表裏くっつきの発生が全くない
○:表裏くっつきの発生数が1枚であるが、その程度も軽微
△:表裏くっつきの発生数が1〜4枚であり、実用上許容できない品質
×:表裏くっつきの発生数が5枚以上であり、実用に耐えない品質である
〔光沢均一性の評価〕
楔状に印刷濃度を連続的に変化させた画像を形成し、その光沢の均一性を目視評価し、下記の基準に従って、光沢均一性を評価した。
◎:全濃度領域に渡り均一な光沢が確保できている
○:一部の濃度領域において軽微な光沢不均一性がみられるが、実用上許容される品質
△:濃度による光沢の不均一性の発生が認められ、実用上問題となる品質である
×:全濃度領域にわたり、強い光沢の不均一が発生し、実用に耐えない品質である
〔耐擦性の評価〕
アート紙上にベタ画像を印字した後に、スクラッチ強度試験機HEIDON−18(HEIDON社製)を用い、測定針は0.8mmRのサファイヤ針を用いてスクラッチ強度の測定を行った。測定は、一定荷重で10cm引っかき試験を3回行い、基材に傷が入り始める直前の荷重をスクラッチ強度と定義し、その測定値より下記基準に従って耐擦性を評価した。
◎:スクラッチ強度が、200g以上である
○:スクラッチ強度が、150g以上、200g未満である
△:スクラッチ強度が、100g以上、150g未満である
×:スクラッチ強度が、100g未満である
以上により得られた各評価結果を、表4に示す。
表4に記載の結果より明らかな様に、ホットメルトインクを用いて作成した試料1は裏移り耐性以外の性能が劣っていることが分かる。これはホットメルトインクが着弾後のインク滴の急激な降温により固化するため、紙中へのインク浸透がみられないためである。これに対して、活性エネルギー線硬化性インクを用いて作成した試料2〜4は裏移り耐性は試料1に対して劣る。これはホットメルトインクに比べ、インク自身が降温による増粘作用が小さく、着弾後に紙繊維中に浸透するためであると考えられる。一方これ以外の性能は試料1に比べて多少改善される点もあるが、全般的には不十分なレベルである。
これに対して、活性エネルギー線硬化性インクにゲル化剤を付与したインクを用いて作成した試料5〜7は試料2〜4に比べ裏抜け耐性、給紙適合性、裏移り耐性について向上がみられる。これは、ゲル化剤の付与によって、インク滴着弾後の増粘が急速に行われるようになり、かつ光照射による光重合性モノマーの硬化により膜強度が向上し、これに伴い紙基材との密着性が向上したのではないかと推定できる。但し、これらの試料においてもその効果は十分ではないことが分かる。
これに対して無色インクを画像領域に一様に付与して作成した試料8〜10は上記で改良効果があった裏抜け耐性に加えて、給紙適合性、裏移り耐性、光沢均一性、耐擦性が向上していることがわかる。裏移り耐性、耐擦性等は、無色インクが均一付与されることで画像表面保護し、印字部と非印字部の光沢差を縮小させることによりこれらの性能が改良されたと考えられる。
さらにこの無色インクを逆像様に付与し作成した試料11〜13は給紙適合性、光沢均一性がさらに向上していることがわかる。これは、逆像様に無色インクを付与することで、作成した画像の領域内でのインク付与量違いによる高低さが解消されることで印刷後の紙の搬送性がスムーズになり、見た目の光沢の均一性が向上したと推定できる。これらの効果は光硬化性モノマーの種類が異なるインクの何れでも確認できる。
有色及び無色インク付与後で、かつ光照射前に加熱または加圧等の処理を追加した試料25〜31の結果をみると、加熱のみ、または加熱と加圧を併用した水準では裏移り耐性が向上している。また加熱と加圧を併用することで、より画像表面の平滑性を高められることにより画質が均一になり、表面を一様に保護することで傷がつきにくく、基材への密着性も向上することにより性能向上したのではないかと考えられる。
なお、マルチカラーを用いても表3に示したのと同様の結果が得られることを確認した。
これに対して、インク中に含まれるゲル化剤の溶融温度として、有色インクが無色インクに比べて高い試料14、16は、裏抜け耐性、給紙適合性、耐擦性等が良好な特性を示しているが、上記試料25〜31とは同等〜やや劣る性能を示している。これは、加熱を施さないことにより、無色インクを画像表面上に付与した場合においても、着弾したドットの平滑化が十分ではないため、裏抜け耐性、給紙適合性、裏移り耐性、光沢均一性、耐擦性の性能バランスが若干劣る結果となっている。
1、1a 記録媒体
2 記録媒体の搬送手段
21 搬送ローラ対
3 記録ヘッド
34 記録媒体保持部
4 加熱加圧手段
41 加熱ローラ
42 圧着ローラ
43 発熱体
44 加熱ベルト
45 下部圧着ベルト
46 従動ローラ
5 温度センサ
6 記録媒体の切断手段
61、62 カッタ
7 たるみ形成手段
71 第1のローラ対
72 第2のローラ対

Claims (6)

  1. 活性エネルギー線硬化性組成物と熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクを基材に付与した後に、加熱を行い、その後に活性エネルギー線を照射することを特徴とするインクジェット画像形成方法。
  2. 前記無色インクを基材に付与した後、前記ゲル化剤の溶融温度に対し、10℃以上高い温度で基材を加熱した後、前記活性エネルギー線を照射することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット画像形成方法。
  3. 1)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤及び色材を含む有色インクと、2)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクとから構成されることを特徴とするインクジェットインクセット。
  4. 前記有色インク及び前記無色インクが含有する活性エネルギー線硬化性組成物が、いずれもラジカル重合性化合物であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェットインクセット。
  5. 前記有色インク及び前記無色インクが含有する活性エネルギー線硬化性組成物が、いずれもカチオン重合性化合物であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェットインクセット。
  6. 請求項3から5のいずれか1項に記載のインクジェットインクセットを用い、1)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤及び色材を含む有色インクを画像形成領域に付与した後、2)活性エネルギー線硬化性組成物、熱可逆性ゲルを形成するゲル化剤を含み、色材を含まない無色インクを画像形成領域全面に付与し、加熱を行い、その後に活性エネルギー線を照射することを特徴とするインクジェット画像形成方法。
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