JPWO2010106573A1 - 目的icタグ判別システム、目的icタグ判別装置、目的icタグ判別方法、およびコンピュータプログラム - Google Patents

目的icタグ判別システム、目的icタグ判別装置、目的icタグ判別方法、およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

ICタグが読取りの対象であるか否かを従来よりも確実に判別する。経路上のICタグの読取りを複数回行いその結果である実読取結果を取得し(#12)、経路外にあると仮定されるICタグの読取りを複数回行った場合の結果である不要タグ読取結果を、実読取結果に基づいて推測し(#13)、経路上のICタグの読取りを複数回行った場合に得られる典型的な結果である典型読取結果を用意し(#14)、不要タグ読取結果と実読取結果との類似の度合いである第一の類似度を算出し、第一の類似度よりも高い値である第二の類似度を算出する。判別の対象のICタグの複数回の読取りの結果である対象読取結果を取得し(#16)、対象読取結果と典型読取結果との類似の度合いである第三の類似度を算出し(#17)、第三の類似度が第二の類似度よりも高ければ判別の対象のICタグを目的物であると判別し(#18でYes、#19)、第二の類似度よりも低ければ前記目的物でないと判別する(#18でNo、#20)。

Description

本発明は、ICタグが目的物であるか否かを判別するシステムおよび方法などに関する。
近年、RFID(Radio Frequency Identification)が様々な分野で使用されている。RFIDは、無線通信によって、IC(Integrated Circuit)タグに記憶されている固有の識別情報を含むデータを読み出したりICタグにデータを書き込んだりする技術である。
ICタグには、電池を内蔵し電力を自給するアクティブ型のICタグと、リーダライタ装置から発信された高周波の電波から電力を得て動作するパッシブ型のICタグとが、ある。パッシブ型のICタグは電池を内蔵しないので、アクティブ型に比べ低価格で提供される。よって、物流分野を含めた多様な領域での利用が期待されている。
RFIDには用途に応じていくつかの周波数帯が用いられるが、周波数帯としてUHF(Ultrahigh Frequency)の帯域つまり860〜960MHzの帯域を用いた場合は、パッシブ型であっても読取範囲が他の周波数帯に比較して広く、一度に複数のタグを読み取ることができる。このため、例えば物流分野において、多数の物品に貼られた複数のタグを一括で読み取り、検品などを行うことが可能となる。
しかし、読取りの範囲が広くなると場合、管理者が意図しないICタグもがその範囲に入ってしまい、不要なデータが読み取られてしまうおそれがある。
例えば、倉庫などでの入出荷の際に、通常はゲートから離れていて読めない位置に置かれている物品のICタグに、その物品の近くを通過したフォークリフトに偶然反射した電波が届いてしまい、そのICタグからデータが読み取られてしまうことが、あり得る。また、複数のゲートが併置されている場合に、隣接するゲートに侵入してきた物品のICタグからデータが読み取られてしまうことも、あり得る。
このような問題を解決するために、ICタグから読み取ったIDに基づいてフィルタリングを行うことによって、無関係なIDのICタグから読み取ったデータを排除することが、考えられる。
例えば、IDが物品の種別(パレットなのか個品なのか)によって階層化されている場合は、事前にその階層構造を知っておけば、読み取りたいデータが何の物品に関するものかに応じて、フィルタリングを行うことができる。
また、複数回の読取りを集中的に実行し、所定の回数以上連続して読み取れなかったデータを偶然に読み取れたものとして排除する方法も、よく知られている(特許文献1参照)。
特開2005−275960号公報
しかし、読み取りたいICタグおよびそうでないICタグが同じ種類の物品に付されている場合は、上述の階層に基づく要否の判別を行うことはできない。また、連続して検知できたか否かによってフィルタリングを行う方法は、適用できる環境が限られている。
本発明は、このような問題点に鑑み、ICタグが目的物であるか否かを従来よりも確実に判別できるようにすることを、目的とする。
本発明に係る目的ICタグ判別システムは、第一のICタグが目的物であるか否かを判別する目的ICタグ判別システムであって、読取りを行うための所定の場所である第一の場所にある第二のICタグへ信号を複数回送信して、各回の当該信号に対する当該第二のICタグからの応答の受信の成否の結果である実読取結果を取得する、実読取結果取得手段と、前記第一の場所以外の場所である第二の場所にあると仮定される第三のICタグへ信号を複数回送信した場合の、各回の当該信号に対する当該第三のICタグからの応答の受信の成否の結果である不要タグ読取結果を、前記実読取結果に基づいて推測する、不要タグ読取結果推測手段と、前記第二のICタグへ信号を複数回送信した場合に得られる典型的な、各回の当該信号に対する当該第二のICタグからの応答の受信の成否の結果である典型読取結果を記憶する、典型読取結果記憶手段と、前記不要タグ読取結果と前記実読取結果との類似の度合いである第一の類似度を算出する第一の類似度算出手段と、前記第一の類似度よりも高い値である第二の類似度を算出する第二の類似度算出手段と、信号を複数回送信し、各回の当該信号に対する前記第一のICタグからの応答の受信の成否である対象読取結果を取得する、対象読取結果取得手段と、前記対象読取結果と前記典型読取結果との類似の度合いである第三の類似度を算出する第三の類似度算出手段と、前記第三の類似度が前記第二の類似度よりも高ければ前記第一のICタグを前記目的物であると判別し、前記第三の類似度が前記第二の類似度よりも低ければ前記第一のICタグを前記目的物でないと判別する、属性判別手段と、を有する。
好ましくは、前記実読取結果取得手段は、第一の強度の信号である第一の信号と前記第一の強度よりも低い第二の強度の信号である第二の信号とを交互に送信して、前記実読取結果を取得し、前記不要タグ読取結果推測手段は、前記不要タグ読取結果として、前記第一の信号と前記第二の信号とが交互に送信された場合の、前記第三のICタグからの応答の受信の成否の結果を推測し、前記典型読取結果記憶手段は、前記典型読取結果として、前記第一の信号と前記第二の信号とを交互に送信した場合の前記第二のICタグからの応答の受信の成否の結果を記憶する。
本発明によると、ICタグが目的物であるか否かを従来よりも確実に判別することができる。
入出荷管理支援システムの全体的な構成の例を示す図である。 ICタグリーダライタのハードウェア構成の例を示す図である。 管理装置のハードウェア構成の例を示す図である。 管理装置の機能的構成の例を示す図である。 在庫データベースの例を示す図である。 読取結果データの例を示す図である。 不要タグとICタグリーダライタと台車との位置関係および探索コマンドの届く範囲の例を示す図である。 想定パターンの例を示す図である。 読取パターンの例を示す図である。 オフセットの例を示す図である。 両パターンの要素同士のマッチングの例を示す図である。 全体類似度算出処理の流れの例を説明するフローチャートである。 マッチング処理の流れの例を説明するフローチャートである。 仮類似度算出処理の流れの例を説明するフローチャートである。 仮類似度算出処理の流れの例を説明するフローチャートである。 パラメータ調整部の構成の例を示す図である。 初期閾値算出処理の流れの第一の例を説明するフローチャートである。 初期閾値算出処理の流れの第二の例を説明するフローチャートである。 不要パターンの例を示す図である。 第一の不要パターン生成処理の流れの例を説明するフローチャートである。 第二の不要パターン生成処理の流れの例を説明するフローチャートである。 第三の不要パターン生成処理の流れの例を説明するフローチャートである。 第四の不要パターン生成処理の流れの例を説明するフローチャートである。 閾値調整処理の流れの例を説明するフローチャートである。 再設定処理の流れの例を説明するフローチャートである。 読取パターンQ例を示す図である。 パラメータ等調整処理の流れの例を説明するフローチャートである。 管理装置における全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
図1は入出荷管理支援システムSYSの全体的な構成の例を示す図、図2はICタグリーダライタ2のハードウェア構成の例を示す図、図3は管理装置1のハードウェア構成の例を示す図、図4は管理装置1の機能的構成の例を示す図、図5は在庫データベース1DBの例を示す図である。
入出荷管理支援システムSYSは、倉庫などにおける荷物の有無(つまり、在庫)の管理を支援するためのシステムであって、図1に示すように、管理装置1、IC(Integrated Circuit)タグリーダライタ2、および通過センサ3などを有する。以下、各地から出荷された荷物を目的地へ中継する中継地の倉庫Xで入出荷管理支援システムSYSが用いられる場合を例に、説明する。
荷物は、受取人または行き先などに応じて、いずれかのコンテナ(パレット、容器)4に収納されている。コンテナ4は、1つまたは複数個ずつ台車(カート)6に載せられて入庫されまたは出庫される。
1つのコンテナ4に1つのICタグ5が付けられている。ICタグ5には、固有のID(Identification)が記録されている。本実施形態では、ICタグ5として、パッシブ型のICタグが用いられる。
ICタグリーダライタ2は、ICタグ5からデータを読み取りまたはICタグ5にデータを書き込む装置であって、倉庫Xの入庫ゲートおよび出庫ゲート付近に1台ずつ設置されている。
ICタグリーダライタ2は、図2に示すように、制御装置20a、RAM(Random Access Memory)20b、ROM(Read Only Memory)20c、通信装置20d、無線送受信装置20e、およびアンテナ20fなどを有する。図2に示す各部は、バスなどを介して相互に繋がれている。
ROM20cには、ICタグ5からデータを読み取るようにICタグリーダライタ2の各部を制御するためのプログラムが記憶されている。
RAM20bは、SRAM(Static RAM)またはフラッシュメモリなどである。RAM20bには、ROM20cに記憶されているプログラムが適宜読み出される。そのほか、RAM20bには、プログラムの実行に必要なデータおよびプログラムの実行によって生成されたデータ(読取データや各種パラメータなど)が一時的に記憶される。
制御装置20aは、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などであって、RAM20bに読み出されたプログラムを実行する。なお、制御装置20aがMPUである場合は、RAM20bおよびROM20cが制御装置20aに一体的に組み込まれていることがある。
通信装置20dは、管理装置1とネットワークを介して通信を行うための装置である。特に、後述するように、管理装置1からコマンドを受信したりICタグ5から読み取られたデータを管理装置1へ送信したりするために、用いられる。通信装置20dとして、有線または無線LAN(Local Area Network)の装置などが用いられる。または、USB(Universal Serial Bus)またはIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineer)1394などのインタフェースの装置を用いてもよい。
無線送受信装置20eは、無線によってICタグ5へコマンドを送信しそれに対する応答を受信するための装置である。本実施形態では、特に、ICタグ5からIDを読み取るための探索コマンドおよびそれに対する応答の送受信のために用いられる。ICタグ5からのIDの読取りは次のように行われる。
無線送受信装置20eは、アンテナ20fによる通信が可能な範囲に存在するICタグ5の探索(インベントリ)を行う。この際に、探索コマンドを発信する。ICタグ5が探索コマンドの電波を受信すると、電流が発生しICタグ5の各部に電圧が供給され、探索コマンドへの応答として自己のIDを発信する。そして、無線送受信装置20eはこのIDを受信する。
なお、アンテナ20fによる通信が可能な範囲に複数のICタグ5が存在する場合は、これらのICタグ5が探索コマンドへの応答(つまり、ID)をほぼ同時に送信する。この場合は、互いの応答が干渉することにより無線送受信装置20eがICタグ5からの応答を受信できない状況(衝突)が発生し得る。これを回避するために、各種の衝突回避機能が検討され、無線送受信装置20eおよびICタグ5に実装されている。
ICタグリーダライタ2およびICタグ5として、例えば860〜960MHzの通信周波数帯域のICタグリーダライタおよびICタグが用いられる。
図1に戻って、管理装置1は、倉庫X内の荷物の有無の状況(つまり、在庫)のデータを一元的に管理するための装置であって、例えば管理部門に設置されている。
管理装置1は、図3に示すように、制御装置10a、RAM10b、ROM10c、ハードディスク10d、ディスプレイ10e、キーボード10f、ポインティングデバイス10g、対リーダライタ通信装置10h、および対センサ通信装置10iなどを有する。図3に示す各部は、バスなどを介して相互に繋がれている。
ROM10cまたはハードディスク10dには、図4に示すように、オペレーティングシステムSW0、ミドルウェアSW1、および在庫管理アプリケーションSW2などのソフトウェアが記憶されている。
オペレーティングシステムSW0は、管理装置1全体のシステム管理を行う。また、基本的なユーザーインタフェースおよびドライバなどを提供する。
ミドルウェアSW1は、ICタグリーダライタ2によってICタグ5から読み取られたIDのうち必要なものと不要なものとを選別するためのソフトウェアであって、通過信号検知部101、読取制御部102、読取結果バッファ103、終了判定部104、類似度算出部105、タグ属性判別部106、タグ属性応答部107、出力レベル決定部121、パラメータ記憶部141、およびグループデータ記憶部142などの機能を実現する。さらに、ミドルウェアSW1には、パラメータ調整ツールが充てられている。パラメータ調整ツールは、各種のパラメータを調整するためのモジュールであって、パラメータ調整部122などを実現する。各部の詳細については、後に説明する。
在庫管理アプリケーションSW2は、図5に示すような、倉庫Xに入庫されたコンテナ4の状況を示す在庫データベース1DBを管理する。在庫データベース1DBの詳細については、後に説明する。
これらのソフトウェアに含まれる各モジュールは、必要に応じてRAM10bに読み出され、制御装置10aによって実行される。
制御装置10aは、ICタグリーダライタ2の制御装置20aと同様に、CPUまたはMPUなどからなる。RAM10bは、ICタグリーダライタ2のRAM20bと同様に、SRAMまたはフラッシュメモリなどからなる。
ディスプレイ10eには、コンテナ4の状況を示す画面のほか、管理装置1の動作の状況を示す画面、コマンドまたはデータの入力用の画面、および操作者に対して通知すべき情報を示す画面などが表示される。
キーボード10fおよびポインティングデバイス10gは、ユーザが管理装置1にコマンドおよびデータなどを入力するための入力装置である。
対リーダライタ通信装置10hは、ネットワークを介してICタグリーダライタ2と通信を行うための装置である。対リーダライタ通信装置10hとして、有線または無線LANの装置などが用いられる。USBまたはIEEE1394などのインタフェースの装置を用いてもよい。
対センサ通信装置10iは、通過センサ3と通信を行うための装置である。対センサ通信装置10iとして、USBまたはIEEE1394などのインタフェースの装置が用いられる。
ICタグリーダライタ2および通過センサ3との通信のインタフェースが同一である場合は、1つのデバイスを対リーダライタ通信装置10hおよび対センサ通信装置10iとして共用してもよい。
管理装置1として、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、またはホストコンピュータなどが用いられる。
図1に戻って、通過センサ3は、倉庫Xの入庫ゲートおよび出庫ゲート付近に1台ずつ設置されている。入庫ゲートに設けられている通過センサ3は、入庫ゲートを台車6が通過したことを検知し、入庫信号SIを管理装置1へ送信する。一方、出庫ゲートに設けられている通過センサ3は、出庫ゲートを台車6が通過したことを検知し、出庫信号SOを管理装置1へ送信する。通過センサ3として、赤外線センサなどの光学センサや超音波センサなどが用いられる。
以下、入庫ゲート付近に設けられているICタグリーダライタ2および出庫ゲート付近に設けられているICタグリーダライタ2を、それぞれ、「ICタグリーダライタ2A」および「ICタグリーダライタ2B」と区別して記載することがある。同様に、入庫ゲート付近に設けられている通過センサ3および出庫ゲート付近に設けられている通過センサ3を、それぞれ、「通過センサ3A」および「通過センサ3B」と区別して記載することがある。
なお、コンテナ4を載せた台車6が入庫する際にICタグリーダライタ2Aがコンテナ4を検知するよりも先に通過センサ3Aが台車6を検知するように、ICタグリーダライタ2Aおよび通過センサ3Aが配置されている。同様に、コンテナ4を載せた台車6が出庫する際にICタグリーダライタ2Bがコンテナ4を検知するよりも先に通過センサ3Bが台車6を検知するように、ICタグリーダライタ2Bおよび通過センサ3Bが配置されている。
図6は読取パターンデータ7Qの例を示す図、図7は不要タグとICタグリーダライタ2Aと台車6との位置関係および探索コマンドCIの届く範囲の例を示す図、図8は想定パターンPの例を示す図、図9は読取パターンの例を示す図である。
次に、コンテナ4が倉庫Xに入庫される場合を例に、図4に示す管理装置1の各部、図2に示すICタグリーダライタ2の各部、および通過センサ3の処理内容などについて、説明する。
コンテナ4を載せた台車6が入庫ゲートを通過すると、まず、通過センサ3Aがその台車6を検知する。すると、通過センサ3Aは、入庫信号SIを管理装置1へ送信する。
すると、読取制御部102は、IDの読取りの開始を指令する開始コマンドCSをICタグリーダライタ2Aへ送信する。この際に、読取制御部102は、発信する電波の強さのレベルを2つ、ICタグリーダライタ2Aへ通知する。2つのレベルは相違する。レベルは、出力レベル決定部121によって決定される。レベルの決定方法については、後述する。
なお、通過信号検知部101が通過センサ3Bから送信されてきた出庫信号SOを検知した場合は、読取制御部102は、開始コマンドCSをICタグリーダライタ2Bへ送信する。また、ICタグリーダライタ2Aからの読取結果の受信を開始する前に読取結果バッファ103をリセットしておく。
図2において、ICタグリーダライタ2Aの通信装置20dが開始コマンドCSを受信すると、制御装置20aは、IDの読取りが開始されるように無線送受信装置20eを制御する。
すると、無線送受信装置20eは、所定の時間(以下、「読取時間Tr」と記載する。)の間、探索コマンド(以下、探索コマンドCIと記載する。)の電波を、管理装置1から通知されたレベルで交互に所定の時間間隔で繰り返し発信する。または、所定の回数だけ繰り返し発信する。
ところで、台車6は、予め決められた経路を通る。この際に、入庫ゲートを通過し通過センサ3Aによって検知された後、徐々にICタグリーダライタ2Aに近づき、ICタグリーダライタ2Aの前を通過し、そしてICタグリーダライタ2Aから遠ざかる。よって、台車6に載せられたICタグ5は、ICタグリーダライタ2Aの前を通過するまでは、探索コマンドCIを受信しにくい状態から徐々に受信しやすい状態に変わり、通過した後は徐々に探索コマンドCIを受信しにくい状態に変わる。したがって、無線送受信装置20eは、台車6がICタグリーダライタ2Aの前を通過するまでは、IDを読み取りにくい状態から徐々に読み取りやすい状態に変わり、通過した後は徐々に読み取りにくい状態に変わる。
また、探索コマンドCIが他の台車6に載ったコンテナ4または既に入庫されたコンテナ4のICタグ5(つまり、ターゲットでないコンテナ4のICタグ5)に届いたり、ターゲットでないコンテナ4のICタグ5からIDがICタグリーダライタ2Aに届いたりすることが、あり得る。
また、レベルの高い探索コマンドCIのほうがレベルの低い探索コマンドCIよりもICタグ5に受信されやすい。以下、レベルの高いほうの探索コマンドCIおよび低いほうの探索コマンドCIをそれぞれ「高探索コマンドCIH」および「低探索コマンドCIL」と区別して記載することがある。また、1つのICタグ5についての読取結果のパターンを「読取パターンQ」と記載する。
無線送受信装置20eは、高探索コマンドCIHおよび低探索コマンドCILを繰り返し発信することによって、図6に示すような読取パターンQが得られる。なお、紙面の都合上、図6では、各読取パターンQを2つに分けて示している。読取パターンQには、次のような傾向が見られる。
・ 全体的に、読取時間Trの中央付近の読取りの成功率が読取時間Trの初期および終期のそれよりも高い。
・ 全体的に、高探索コマンドCIHによる読取りの成功率が低探索コマンドCILによるそれよりも高い。
・ 台車6に載ったコンテナ4の個数よりも多くのICタグ5の読取パターンQが得られることがある。
そして、各ICタグ5の読取パターンQを示す読取パターンデータ7Q(7Q1、7Q2、…)は、読取結果バッファ103および読取ログ記憶部143に保存される。
読取結果バッファ103に記憶された読取パターンデータ7Qに示される読取パターンQは、各ICタグ5が本来の読取対象(つまり、入庫するコンテナ4のICタグ5)であるか否かを判別するために用いられる。判別が速やかに行われるように、アクセスの速度の速い記憶媒体(例えば、RAM10b)の一部が読取結果バッファ103のために用いられる。読取結果バッファ103は、FIFO(First In First Out)方式でデータの入換えを行う。
一方、読取ログ記憶部143に記憶された読取パターンデータ7Qに示される読取パターンQは、後述する閾値βの補正のためなどに用いられる。読取ログ記憶部143は、ハードディスク10dの一部を用いて実現すればよい。
図6において、「読取順番号」は、ある開始コマンドCSが受信されてから何回目の読取り(探索コマンドCIの発信)であるかを示している。図6の例では、読取時間Trに32回の探索コマンドCIが発信されている。そこで、制御装置20aは、「1」〜「32」の読取順番号を発行する。
また、制御装置20aは、読取時間Trに一度でも無線送受信装置20eによって読み取られたIDごとに、読取パターンデータ7Qを1つずつ生成する。読取パターンデータ7Qには、その読み取られたIDのほか、便宜的に付けられたシーケンスコードが示される。さらに、各読取順番号の回の、そのIDの読取りの結果が示される。「H」は、高探索コマンドCIHによって読み取ることができた(読取りに成功した)ことを意味する。「L」は、低探索コマンドCILによって読み取ることができたことを意味する。「−」は読み取ることができなかった(読取りに失敗した)ことを意味する。
無線送受信装置20eによって得られた各IDの読取パターンデータ7Qは、制御装置20aによる制御の下、通信装置20dによって管理装置1へ送信される。
終了判定部104は、1台の台車6に載っているコンテナ4のICタグ5の読取りを終了するタイミングを判定する。例えば、入庫する台車6については、通過センサ3Aによって台車6が検知された後、読取時間Trが経過したら、読取りを終了するタイミングが来たと判定する。または、読取順番号が所定の値になったら、読取りを終了するタイミングが来たと判定してもよい。そして、読取制御部102は、読取りをICタグリーダライタ2Aに中止させる。
ところで、読取時間Trにおける、ある1つのICタグ5からのIDの読取りの成功および失敗の結果には、典型的なパターンが見られる。入出荷管理支援システムSYSの運用を開始する前に、予め、標準的な(イレギュラーでない、ノーマルな)条件の下でコンテナ4を載せた台車6を入庫ゲートから入庫させ、上述と同様にICタグリーダライタ2AにIDの読取りの処理を行わせることによって、典型的なパターンを取得する。ここで、典型的なパターンを取得する方法を詳細に説明する。
まず、高探索コマンドCIHおよび低探索コマンドCILそれぞれを発信する際の電波の出力のレベル(強度)を次のようにして決定する。図7にようにICタグリーダライタ2Aの周辺の、本来の読取りの対象が通過しないはずの4ヶ所に置かれているコンテナ4のICタグ5を、想定する。以下、これらのICタグ5を「不要タグ」と記載することがある。
1つ目の不要タグの位置および2つ目の不要タグの位置は、ICタグリーダライタ2Aのほぼ真正面である。また、両方の位置ともに、ICタグリーダライタ2Aから見て台車6の通り道よりも向こうにある。ただし、1つ目の不要タグとICタグリーダライタ2Aとの距離のほうが、2つ目の不要タグとICタグリーダライタ2Aとの距離よりも長い。
一方、3つ目の不要タグの位置および4つ目の不要タグの位置は、ICタグリーダライタ2の真正面からずれたところである。3つ目の不要タグの位置とICタグリーダライタ2Aとの距離は、1つ目の不要タグとICタグリーダライタ2Aとの距離よりも長いが2つ目の不要タグとICタグリーダライタ2Aとの距離よりも短い。4つ目の不要タグの位置とICタグリーダライタ2Aとの距離は、2つ目の不要タグとICタグリーダライタ2Aとの距離よりも長い。
そして、低探索コマンドCILを発信する際の電波の出力のレベルを、1つ目の不要タグにはほぼ確実に低探索コマンドCILが届くが2つ目の不要タグおよび4つ目の不要タグにはまったく届かず、3つ目の不要タグには届くか届かないかくらいのレベルに決定する。高探索コマンドCIHを発信する際の電波の出力のレベルを、2つ目の不要タグには高探索コマンドCIHがかろうじて届き4つ目の不要タグには高探索コマンドCIHが時々届くくらいのレベルに決定する。例えば、高探索コマンドCIHを発信する際の電波の出力のレベルを57dBmに決定し、低探索コマンドCILを発信する際の電波の出力のレベルを51dBmに決定する。ただし、上述の届き方は厳密でなくてもよい。出力のレベルは後述するように、適宜、補正される。
以下、高探索コマンドCIHを発信する際の電波の出力のレベルを単に「高探索コマンドCIHの出力レベル」と記載する。低探索コマンドCILについても、同様である。
高探索コマンドCIHおよび低探索コマンドCILそれぞれの出力レベルを決定したら、図1に示すような、5つのコンテナ4を載せた台車6を入庫させる。すると、上述の通り、通過信号検知部101および通過センサ3Aによって台車6が通過したことが検知され、読取制御部102およびICタグリーダライタ2Aによって台車6に載っているコンテナ4それぞれのICタグ5が読み取られる。ただし、倉庫Xの中に他のICタグ5を置かないようにしておく。または、他のICタグ5を倉庫Xの中に置くのならば、ICタグリーダライタ2Aから発信される電波が届くエリアから充分に離れた位置に移動させておく。
なお、高探索コマンドCIHおよび低探索コマンドCILが交互に発信されるが、出力レベル決定部121は、入出荷管理支援システムSYSの運用の開始のための準備に際しては、高探索コマンドCIHおよび低探索コマンドCILそれぞれの出力レベルを、上述の4つの不要タグを想定して決定された出力レベルに決定する。よって、ICタグリーダライタ2Aは、57dBmの高探索コマンドCIHおよび51dBmの低探索コマンドCILを交互に発信する。運用の開始後、出力レベルは必要に応じて更新されるが、これについては後述する。
このような入庫の作業を、何回か(例えば、10〜30回程度)行うと、100個前後のパターンが得られる。各パターンの先頭から幾つかの部分および末尾から幾つかの部分は、図9(a)に示すように、読取りに失敗したことを意味する「−」が連続する。図9(b)に示すように、読み取ったパターンから両部分が除外される。ただし、除外の結果、パターンの先頭が「L」になった場合は、「−」が1つ先頭に追加される。また、パターンの末尾が「H」になった場合は、「−」が1つ末尾に追加される。
先頭付近および末尾付近の処理を行った各パターンを、類似するもの同士でグループ化することができる。そして、グループごとに代表のパターンを選出することによって、典型的なパターンが得られる。例えば、図8に示すような、3つの典型的なパターンが得られる。これらの典型的なパターンは、読取りの対象のICタグ5に対する読取りの結果に類似しまたは一致すると、想定され得る。そこで、以下、典型的なパターンを「想定パターンP」と記載する。
そして、それぞれの想定パターンP(P1、P2、P3)を示す想定パターンデータが生成されグループデータ記憶部142に記憶される。
さて、入出荷管理支援システムSYSの運用の開始後、コンテナ4が台車6に載せられて入庫されるごとに、通過信号検知部101および通過センサ3Aによって台車6が通過したことが検知され、読取制御部102およびICタグリーダライタ2Aによって台車6に載っているコンテナ4それぞれのICタグ5が読み取られる。
運用の開始後は、既に入庫されている他のコンテナ4が存在する可能性がある。したがって、図6で説明したように、台車6に載っているコンテナ4のICタグ5だけでなく、他のICタグ5も読み取られることがある。
類似度算出部105は、ICタグリーダライタ2Aによって得られて読取結果バッファ103に格納された読取パターンQとグループデータ記憶部142に登録されている想定パターンPとの類似の度合い(類似度)を、算出する。
上述の通り、想定パターンPは本実施形態では3個、予め用意されている。類似度算出部105は、ある1つの読取パターンQと3つの想定パターンPそれぞれとの類似度RBを算出し、3つの類似度RBの平均値を、その1つの読取パターンQと想定パターンPとの類似度RAに決定する。
図10はオフセットの例を示す図、図11は両パターンの要素同士のマッチングの例を示す図、図12は全体類似度算出処理の流れの例を説明するフローチャート、図13はマッチング処理の流れの例を説明するフローチャート、図14および図15は仮類似度算出処理の流れの例を説明するフローチャートである。
ここで、図10などを参照しながら、ある1つの読取パターンQmとある1つの想定パターンPnとの類似度の算出方法について、説明する。
類似度算出部105は、図10に示すように、読取パターンQmの要素(メンバ)と想定パターンPnの要素との対応付けを、オフセットしながら(ずらしながら)、類似度RC(RC1、RC2、RC3、…)を次々に算出する。そして、類似度RC1、RC2、RC3、…のうちの最も大きい類似度RCを、読取パターンQmと想定パターンPnとの類似度RBに決定する。類似度RCは、次のようにして算出される。
類似度算出部105は、図11に示すように、読取パターンQmの1番目、2番目、3番目、…、q番目の要素と想定パターンPnの1番目、2番目、3番目、…、q番目の要素の要素同士を比較する。
s番目(1≦s≦q)の要素が両方とも「H」を示す場合つまり高探索コマンドCIHによる読取りに成功したことを示す場合は、両要素同士の類似度(以下、「部分類似度」と記載する。)を「重みα1」(ただし、重みα1>0。例えば、重みα1=1.0)に決定する。または、両方とも「L」を示す場合つまり低探索コマンドCILによる読取りに成功したことを示す場合は、両要素同士の部分類似度を「重みα2」(ただし、重みα2>0。例えば、重みα2=2.0)に決定する。または、一方のみが「H」を示す場合は、両要素同士の部分類似度を「重みα3」(ただし、重みα3<0。例えば、重みα3=−1.0)に決定する。または、一方のみが「L」を示す場合は、両要素同士の部分類似度を「重みα4」(ただし、重みα4<0。例えば、重みα4=−1.5)に決定する。それ以外の場合(両方とも「−」を示す場合および一方に読取結果が示されない場合など)は、両要素同士の部分類似度を「0」に決定する。
そして、各番の組の部分類似度を合計し組数(比較の回数)で割ることによって、平均値を算出する。この平均値が、類似度RCである。
なお、後述するように、高探索コマンドCIHによる読取結果を示す要素と低探索コマンドCILによる読取結果を示す読取結果を示す要素とが比較されないように、対応付けを行う。よって、一方の要素が「H」を示し他方の要素が「L」を示すことは、あり得ない。また、原則として、|重みα1|<|重みα2|とし、|重みα3|<|重みα4|、とする。
重みα1〜α4は、パラメータ記憶部141に記憶される。そのほか、パラメータ記憶部141には、高探索コマンドCIHおよび低探索コマンドCILそれぞれの出力レベル、後述する閾値βおよび重み係数γ、読取結果バッファ103のサイズ、そのほか種々の係数が記憶される。重み係数γの初期値は「1」である。
図11の例では、比較によって、両要素が「H」を示す組合せが5組見つかり、両要素が「L」を示す組合せが2組見つかり、一方のみが「H」を示す組合せが0組見つかり、一方のみが「L」を示す組合せが3組見つかる。要素同士の比較の回数は「10」である。よって、類似度RCは、
{1.0×5+2.0×2+(−1.0)×0+(−1.5)×3}/10=0.45
である。
類似度算出部105は、図11および図10で説明した方法によって、読取パターンQと3つの想定パターンPそれぞれとの類似度RB(RB1、RB2、RB3)を算出する。そして、3つの類似度RBの平均値を算出し、この平均値を類似度RAに決定する。
さらに具体的には、類似度算出部105は、図12〜図15のフローチャートに示す手順で、読取パターンQmと想定パターンPnとの類似度RAを算出する。
図12において、類似度算出部105は、初期値が「0」である変数SUMおよび初期値が「1」である変数「x」を定義する(#151、#152)。
類似度算出部105は、読取パターンQmと想定パターンPx(最初は、想定パターンP1)との類似度RB(RB1)を、前に図11および図10で説明した方法で算出する(#154)。さらに具体的には、図13に示す手順の演算処理を行う。
すなわち、類似度算出部105は、図10の1番目のマッチングの例のように、読取パターンQmの先頭の高探索コマンドCIHによる読取結果と想定パターンPxの最後の高探索コマンドCIHによる読取結果とを対応付けるとともに(図13の#161)、変数である類似度RBを定義する(#162)。類似度RBの初期値は、「−∞」である。または、類似度RBに格納可能な最小の値を初期値とする。さらに、オフセット用の変数であるオフセット変数FSを定義する(#163)。オフセット変数FSの初期値は、想定パターンPの長さに「−1」を掛けた値である。
オフセット変数FSが読取パターンQmの長さを超えるまで、図10に示したように、想定パターンPxを2文字ずつオフセットさせながら、両者の類似度RC(RC1、RC2、…)を次々に算出する(#165、#169)。この際に、最も大きい類似度RCが得られたら(#167でYes)、その類似度RCを類似度RBに代入する(#168)。類似度RCの算出の具体的な方法を、図14および図15に示す。
類似度算出部105は、初期値が「0」の変数である累計類似度Roを定義するなどの初期化処理を行う(図14の#171〜#177)。
類似度算出部105は、想定パターンPxの各要素に示される読取結果を、それぞれに対応する読取パターンQmの要素の読取結果と順次比較する(#179)。両方とも「H」である場合は(#181でYes)、累計類似度Roに重みα1を加算する(#182)。両方とも「L」である場合は(#183でYes)、累計類似度Roに重みα2を加算する(#184)。一方のみが「H」である場合は(#185でYes)、累計類似度Roに重みα3を加算する(#186)。一方のみが「L」である場合は(#187でYes)、累計類似度Roに重みα4を加算する(#188)。
そして、類似度算出部105は、累計類似度Roを比較回数で割った値を類似度RCとする(#190)。
なお、類似度算出部105は、想定パターンPの両端の所定の個数(例えば、想定パターンPの先頭の1割分および末尾の1割分)の要素と読取パターンQの要素との類似度(部分類似度)に対して、重み係数γによる重み付けを行う。具体的には、図15のステップ#182、#184、#186、#188において、これらの要素の部分類似度を、重みα1〜α4に重み係数γを掛けた値とする。つまり、重みα1〜α4に重み係数γを掛けた値をRoに加算する。
図12に戻って、類似度算出部105は、読取パターンQmと想定パターンP2および想定パターンP3それぞれとの類似度RB(RB2、RB3)も同様に算出する(#154)。そして、読取パターンQmと想定パターンP1〜P3それぞれとの類似度RBの平均値を算出し、それを類似度RAとする(#157)。
図16はパラメータ調整部122の構成の例を示す図、図17は初期閾値算出処理の流れの第一の例を説明するフローチャート、図18は初期閾値算出処理の流れの第二の例を説明するフローチャート、図19は不要パターンFの例を示す図、図20は第一の不要パターン生成処理の流れの例を説明するフローチャート、図21は第二の不要パターン生成処理の流れの例を説明するフローチャート、図22は第三の不要パターン生成処理の流れの例を説明するフローチャート、図23は第四の不要パターン生成処理の流れの例を説明するフローチャートである。
図4に戻って、タグ属性判別部106は、各ICタグ5の属性を判別する。具体的には、類似度算出部105によって算出された、ICタグ5の読取パターンQと想定パターンPとの類似度RAが閾値β以上であれば、そのICタグ5が本来の読取りの対象(つまり、入庫するコンテナ4のもの)であると判別する。以下、本来の読取りの対象であるICタグ5を「必要タグ」と記載する。一方、閾値β未満であれば、必要タグでないにも関わらず誤って読み取られたものであると判別する。以下、このようICタグ5を「不要タグ」と記載する。閾値βは、後述する閾値設定部130によって設定される。
なお、タグ属性判別部106によるICタグ5の属性の判別結果は、ICタグ5のIDとともに、管理装置1のディスプレイ10eに表示される。
タグ属性応答部107は、タグ属性判別部106による判別結果を在庫管理アプリケーションSW2へ応答する。そして、判別結果は、在庫管理アプリケーションSW2によって使用される。上述の例では、入庫ゲート付近で検知されたICタグ5が必要タグであるか不要タグであるかがタグ属性判別部106によって判別されている。必要タグであると判別されたICタグ5のIDは倉庫Xに新たに入庫されたコンテナ4に係るものである。そこで、在庫管理アプリケーションSW2は、図5の在庫データベース1DBに、そのIDのレコードを新たに追加する。
なお、このレコードの「出庫フラグ」はこのレコードに係るコンテナ4が出庫したか否かを示す。デフォルトは「オフ」である。
出庫ゲートのICタグリーダライタ2(2B)によって読み取られたICタグ5についても、必要タグであるか不要タグであるかが、上述の処理によって判別される。そして、在庫管理アプリケーションSW2は、ICタグリーダライタ2Bによって読み取られたICタグ5のIDのうち、必要タグであると判別されたIDのレコードの出庫フラグを「オン」に更新する。
パラメータ調整部122は、図16に示すように、閾値設定部130、読取パラメータ等調整部137、および想定パターン等再取得制御部138などを有する。
閾値設定部130は、初期閾値算出部131、閾値調整部132、閾値再算出部133、不要パターン生成方式データベース133、および不要パターン生成部134などによって構成され、タグ属性判別部106で用いられる閾値βを算出しまたは調整する。
初期閾値算出部131は、閾値βの初期値を、図17のフローチャートに示す手順で算出する。
幾つかの(例えば、5つの)コンテナ4を台車6に載せて倉庫Xへの入庫を試行する。この際に、初期閾値算出部131は、各コンテナ4のICタグ5の読取りを読取制御部102に対して要求する。すると、読取制御部102は、想定パターンPを取得する場合と同様に、ICタグリーダライタ2Aに対して、出力レベル決定部121によって決定された高探索コマンドCIHおよび低探索コマンドCILそれぞれの出力レベルを通知し各コンテナ4のICタグ5の読取りを実行させる(図17の#201)。これにより、図9(a)に例示するような読取パターンQが5つ得られる。
初期閾値算出部131は、グループデータ記憶部142から3つの想定パターンPを呼び出す(#202)。そして、5つの読取パターンQそれぞれについて想定パターンPとの類似度を算出し(#203)、最も低い類似度を閾値βに決定する(#204)。類似度の算出の仕方は、前に図11〜図15で説明した通りである。閾値βは、パラメータ記憶部141に記憶される。
または、初期閾値算出部131は、不要パターン生成方式データベース133および不要パターン生成部134と連携して図18のフローチャートに示す手順で閾値βの初期値を算出する。
図18において、初期閾値算出部131は、図17のステップ#201〜#203と同様の処理を行い、図9(a)に例示するような5つの読取パターンQと3つの想定パターンPとの類似度を算出する(#211〜#213)。そして、最も低い類似度を選出しておく(#214)。図17の場合と異なり、選出した類似度は閾値βにはならない。
ところで、不要パターン生成方式データベース133には、不要パターンFを生成する手順(図20〜図23参照)を示す不要パターン生成方式データ8Fが格納されている。「不要パターンF」とは、図7に示した不要タグからIDを読み取った際の、図19に示すような読取結果のパターンである。ただし、本実施形態では、台車6に載せられたコンテナ4のICタグ5の読取パターンQに対して、不要パターン生成方式データ8Fに示される手順の処理を行うことによって、不要パターンFを推測し生成する。図7に示す各不要タグを実際に配置し読取りを行うことによって、不要パターンFを取得しても構わないが、不要パターン生成部134によると、管理者が実際にICタグ5を配置することなく簡単に不要パターンFを得ることができる。
初期閾値算出部131は、複数の不要パターンFを生成するように不要パターン生成部134に対して要求する。すると、不要パターン生成部134は、不要パターン生成方式データ8Fに基づいて、図20〜図23に示す手順で不要パターンFを推測し生成する。
不要パターン生成部134は、図18のステップ#211で得られた1つの読取パターンQを4つ複製し、それぞれに対して図20〜図23に示す処理を行うことによって、不要パターンFを生成する。
図20において、不要パターン生成部134は、読取パターンQの1つ目の複製に含まれる各要素の読取結果を順次チェックする。そして、読取りの成功が示される場合つまり「H」または「L」が示される要素については(#343でYes)、その読取結果を「−」に置き換える(#344)。
一方、読取りの失敗が示される場合つまり「−」が示される要素については(#343でNo)、高探索コマンドCIHによる読取結果を示す要素である場合つまり奇数番目の要素である場合は(#345でYes)、その要素の読取結果を「H」に置き換え(#346)、偶数番目の要素である場合は(#345でNo)、「L」に置き換える(#347)。
また、図21において、不要パターン生成部134は、読取パターンQの2つ目の複製に含まれる各要素の読取結果を順次チェックし、「L」を示す要素の読取結果を「−」に置き換える(#303でYes、#304)。
また、図22において、不要パターン生成部134は、読取パターンQの3つ目の複製に含まれる各要素の読取結果を順次チェックする。そして、読取りの成功が示される場合つまり「H」または「L」が示される要素については(#313でYes)、それぞれの要素に対して次のように処理を行う。
不要パターン生成部134は、0以上1未満の乱数を発生させるとともに(#314)、定数tを定義する(#315)。定数tは0以上1未満の値であって、例えば、「0.3」が用いられる。そして、その要素の読取結果が「H」である場合は(#316でYes)、発生させた乱数が定数tを超えるのであれば(#318でYes)、その要素の読取結果を「−」に置き換える(#319)。その要素の読取結果が「L」である場合は(#316でNo)、発生させた乱数が定数tの2分の1を超えるのであれば(#317、#318でYes)、その要素の読取結果を「−」に置き換える(#319)。
つまり、不要パターン生成部134は、約70%の「H」を「−」に置き換え、約85%の「L」を「−」に置き換える。
また、図23において、不要パターン生成部134は、読取パターンQの4つ目の複製に含まれる各要素の読取結果をすべての要素が「−」に置き換え(#331)、1以上であり読取パターンQの長さ未満でありかつ奇数の乱数を発生させる(#332)。そして、発生させた乱数に対応する要素の読取結果を「H」に置き換える(#333)。例えば、乱数が「15」である場合は、前から15番目の要素の読取結果を「−」に置き換える。
このような置換が行われた複製が、不要パターンFとなる。なお、図20に示すアルゴリズムによって生成された不要パターンFは、図7に示す1つ目の不要タグの読取結果のパターンを表している。図21に示すアルゴリズムによって生成された不要パターンFは、図7に示す2つ目の不要タグの読取結果のパターンを表している。図22に示すアルゴリズムによって生成された不要パターンFは、図7に示す3つ目の不要タグの読取結果のパターンを表している。図23に示すアルゴリズムによって生成された不要パターンFは、図7に示す4つ目の不要タグの読取結果のパターンを表している。
図18に戻って、不要パターン生成部134は、残りの読取パターンQについても同様に、4つ複製し、それぞれに対して図20〜図23に示す処理を行うことによって、不要パターンFを生成する。したがって、ステップ#215において、5つの読取パターンQそれぞれに基づいて4つずつ不要パターンFが生成されるので、20個の不要パターンFが生成される。
初期閾値算出部131は、生成された不要パターンFごとに、想定パターンPとの類似度を算出し(#216)、最も高い類似度を選出する(#217)。算出の方法は、読取パターンQと想定パターンPとの類似度の算出の方法と同じであり、前に図11、図10、および図12などで説明した通りである。
そして、初期閾値算出部131は、ステップ#214、#217でそれぞれ選出した類似度の間の値を、閾値βに決定する(#218)。例えば、これらの類似度を足して2で割った値を、閾値βに決定する。または、ステップ#217で選出した類似度に若干の値(例えば、0.01程度の値)を足した値を、閾値βに決定する。この場合は、ステップ#213、#214の処理は不要である。
図24は閾値調整処理の流れの例を説明するフローチャート、図25は再設定処理の流れの例を説明するフローチャート、図26は読取パターンQの例を示す図、図27はパラメータ等調整処理の流れの例を説明するフローチャートである。
図4および図16に戻って、入出荷管理支援システムSYSの運用の開始後は、タグ属性判別部106は、初期閾値算出部131によって算出された閾値βを用いて、ICタグ5の属性を判別する。しかし、初期の閾値βでは、ICタグ5の属性を誤って判別してしまうこともあり得る。そこで、閾値調整部132は、閾値βを調整する処理を、図24に示す手順で行う。
倉庫Xの管理者は、ディスプレイ10eに表示された判別結果と実際に入庫されたコンテナ4とを照合することによって、判別結果に誤りがないかどうかを適宜チェックする。そして、倉庫Xの管理者は、判別結果が誤っているICタグ5のIDを、キーボード10fを操作するなどして管理装置1へ入力する。
閾値調整部132は、入力されたIDを受け付ける(図24の#221)。そして、IDがすべて、必要タグであるにも関わらず不要タグであると判別されたいずれかのICタグ5のものである場合は(#222でYes)、それらのIDそれぞれを有するICタグ5の読取パターンQと想定パターンPとの類似度RAのうち、最も低い類似度RAにまで、閾値βを引き下げる(#223)。または、最も低い類似度RAよりも若干低い値(例えば、最も低い類似度RAから所定の値だけ引いた値)にまで、閾値βを引き下げてもよい。
または、IDがすべて、不要タグであるにも関わらず必要タグであると判別されたいずれかのICタグ5のものである場合は(#224でYes)、それらのIDそれぞれを有するICタグ5の読取パターンQと想定パターンPとの類似度RAのうち、最も高い類似度RAにまで、閾値βを引き上げる(#223)。または、最も高い類似度RAよりも若干高い値(例えば、最も低い類似度RAに所定の値だけ足した値)にまで、閾値βを引き上げてもよい。
しかし、入力されたIDのうちの一部が必要タグであるにも関わらず不要タグであると判別されたICタグ5のものであり、他の一部が不要タグであるにも関わらず必要タグであると判別されたICタグ5のものである場合は、図17に示した閾値調整部132による処理では、閾値βを調整することができない。
閾値調整部132による閾値βの調整が不能な場合は、閾値β以外の設定値を調整することによってICタグ5の属性の判別の精度を高める必要がある。読取パラメータ等調整部137は、不要パターン生成方式データベース133、不要パターン生成部134、出力レベル決定部138、および想定パターン等再取得制御部138などと連携して、属性の判別の精度を向上させるための調整の処理を行う。ここで、この調整の処理の内容を、図25のフローチャートなどを参照しながら説明する。
例えば、入出荷管理支援システムSYSの運用中、4台のコンテナ4が同じ台車6に載せられて入庫された際に、図26に示すような5つの読取パターンQ(Q1、Q2、…、Q5)がICタグリーダライタ2Aによって得られたとする。読取パターンQ1〜Q3は、台車6に載せられたコンテナ4のICタグ5のものであって、これらのICタグ5はタグ属性判別部106によって必要タグであると正しく判別されている。しかし、読取パターンQ4は台車6に載せられたコンテナ4のICタグ5のものでないにも関わらず、このICタグ5は、タグ属性判別部106によって必要タグであると誤って判別されている。また、読取パターンQ5は台車6に載せられたコンテナ4のICタグ5のものであるにも関わらず、このICタグ5は、タグ属性判別部106によって不要タグであると誤って判別されている。
管理者は、これらの誤った判定結果を見つけたら、読取パターンQ4およびQ5それぞれのICタグ5のIDを入力する。
読取パラメータ等調整部137は、必要タグの読取パターンQ(つまり、読取パターンQ1〜Q3、Q5)それぞれの不要パターンFを、不要パターン生成部134に生成させる(図25の#231)。不要パターンFを生成する方法は、前に図20〜図23で説明した通りである。読取パターンQごとに4つの不要パターンFが生成されるので、全部で16個の不要パターンFが生成される。
読取パラメータ等調整部137は、管理者が入力したIDそれぞれに対応する読取パターンQ(つまり、読取パターンQ4、Q5)と各不要パターンFとの類似度を算出し(#232)、読取パターンQ4、Q5ごとに、最も類似度の高い不要パターンFを選出する(#233)。2つのパターン同士の類似度の算出の方法は、前に図11および図10で説明した、読取パターンQと想定パターンPとの類似度の算出の方法と同様である。
読取パラメータ等調整部137は、選出された不要パターンFが生成される際に使用されたアルゴリズム(つまり、図20〜図23に示すいずれかのアルゴリズム)またはその概要と、そのアルゴリズムに応じた調整方法またはその概要とを、ディスプレイ10eに表示することによって、管理者に対して提示する(#234)。
具体的には、読取パラメータ等調整部137は、選択された不要パターンFが、図21に示すアルゴリズムによって生成されたもの(つまり、図7の2つ目の不要タグから読み取られたならば得られると想定されるパターン)である場合は、第一の調整方法を提示する。
第一の調整方法は、低探索コマンドCILの出力レベルを上げて判別の精度の向上を図る方法である。第一の調整方法を提示する理由は、属性が誤って判別された原因が、低探索コマンドCILによる読取りが好適に行われていない点にあると、考えられるからである。
または、選択された不要パターンFが、図21に示すアルゴリズムによって生成されたものでありかつ読取パターンQ4から生成されたものである場合は、第一の調整方法とともにまたは第一の調整方法の代わりに、第二の調整方法を提示してもよい。第二の調整方法は、低探索コマンドCILによる読取結果の重みつまり図15に示す重みα2、α4の絶対値を小さくして判別の精度の向上を図る方法である。または、選択された不要パターンFが、図21に示すアルゴリズムによって生成されたものでありかつ読取パターンQ5から生成されたものである場合は、第一の調整方法とともにまたは第一の調整方法の代わりに、第三の調整方法を提示してもよい。第三の調整方法は、低探索コマンドCILによる読取結果の重みつまり図15に示す重みα2、α4の絶対値を大きくして判別の精度の向上を図る方法である。
読取パラメータ等調整部137は、選択された不要パターンFが、図22に示すアルゴリズムによって生成されたもの(つまり、図7の3つ目の不要タグから読み取られたならば得られると想定されるパターン)でありかつ読取パターンQ4から生成されたものである場合は、第四の調整方法を提示する。
第四の調整方法は、想定パターンPの両端およびその付近の重みをそれ以外の部分の重みよりも高くして、つまり、重み係数γを大きくして、判別の精度の向上を図る方法である。第四の調整方法を提示する理由は、誤判別の原因が、短い部分(例えば、全体の1割の部分)にしか読取りの成功の結果が示されていない読取パターンQ4と長い想定パターンP(例えば、図8の想定パターンP1)との類似度が予想以上に高くなってしまった点にあると、考えられるからである。
読取パラメータ等調整部137は、選択された不要パターンFが、図22に示すアルゴリズムによって生成されたもの(つまり、図7の3つ目の不要タグから読み取られたならば得られると想定されるパターン)でありかつ読取パターンQ5から生成されたものである場合は、第五の調整方法を提示する。
第五の調整方法は、想定パターンPの両端およびその付近の重みをそれ以外の部分の重みよりも低くして、つまり、重み係数γを小さくして、判別の精度の向上を図る方法である。第五の調整方法を提示する理由は、誤判別の原因が、読取パターンQ5の中の読取りの成功の結果が表れる部分が理想よりも短いために想定パターンPとの類似度が予想よりも低くなってしまった点にあると、考えられるからである。
読取パラメータ等調整部137は、選択された不要パターンFが、図23に示すアルゴリズムによって生成されたもの(つまり、図7の4つ目の不要タグから読み取られたならば得られると想定されるパターン)である場合は、第六の調整方法を提示する。
第六の調整方法は、高探索コマンドCIHの出力レベルを上げて判別の精度の向上を図る方法である。第六の調整方法を提示する理由は、属性が誤って判別された原因が、高探索コマンドCIHによる読取りが好適に行われていない点にあると、考えられるからである。
読取パラメータ等調整部137は、選択された不要パターンFが、図20に示すアルゴリズムによって生成されたもの(つまり、図7の1つ目の不要タグから読み取られたならば得られると想定されるパターン)である場合は、第七の調整方法を提示する。
第七の調整方法は、読取結果バッファ103のサイズを大きくして判別の精度の向上を図る方法である。第七の調整方法を提示する理由は、属性が誤って判別された原因が、想定パターンPとの比較のために必要な分の読取パターンQのデータを読取結果バッファ103に格納しきれない点にあると、考えられるからである。
または、第七の調整方法とともにまたは第七の調整方法の代わりに、第八の調整方法を提示してもよい。第八の調整方法は、ICタグリーダライタ2Aのアンテナと通過センサ3Aとの間隔を広げて判別の精度の向上を図る方法である。
管理者は、提示された調整方法のうちの1つを選択する。すると、読取パラメータ等調整部137は、図27に示すような処理を実行する(#235)。
第一の調整方法が選択された場合は(図27の#351でYes)、読取パラメータ等調整部137は、パラメータ記憶部141に記憶されている、低探索コマンドCILの出力レベルを若干(例えば、1dBm)上げる(#352)。
第二の調整方法が選択された場合は(#353でYes)、読取パラメータ等調整部137は、パラメータ記憶部141に記憶されている重みα2および重みα4を0に近づける。つまり、低探索コマンドCILの読取結果の重みを小さくする。例えば、重みα2および重みα4を、0よりも大きく1よりも小さい係数を掛けて更新する(#354)。
第三の調整方法が選択された場合は(#355でYes)、読取パラメータ等調整部137は、パラメータ記憶部141に記憶されている重みα2および重みα4を0から離す。つまり、低探索コマンドCILの読取結果の重みを大きくする。例えば、重みα2および重みα4を、1よりも大きい係数を掛けて更新する(#356)。
第四の調整方法が選択された場合は(#357でYes)、読取パラメータ等調整部137は、パラメータ記憶部141に記憶されている重み係数γを上げる(#358)。例えば、重み係数γを、1よりも大きい係数を掛けて更新する。
第五の調整方法が選択された場合は(#359でYes)、読取パラメータ等調整部137は、パラメータ記憶部141に記憶されている重み係数γを下げる(#360)。例えば、重み係数γを、0よりも大きく1よりも小さい係数を掛けて更新する。
第六の調整方法が選択された場合は(#361でYes)、読取パラメータ等調整部137は、高探索コマンドCIHの出力レベルを若干(例えば、1dBm)上げる(#362)。
第七の調整方法が選択された場合は(#363でYes)、読取パラメータ等調整部137は、読取結果バッファ103のサイズを大きくする。具体的には、例えば、オペレーティングシステムと連携して、RAM10bに設けられている、読取結果バッファ103のための領域を拡大する(#364)。
第八の調整方法が選択された場合は(#365でYes)、読取パラメータ等調整部137は、ICタグリーダライタ2Aのアンテナと通過センサ3Aとの間隔を広げるように管理者に提示する(#366)。管理者は、提示された内容をもとに、ICタグリーダライタ2Aのアンテナと通過センサ3Aの配置を調整する。
図25に戻って、想定パターン等再取得制御部138は、読取パラメータ等調整部137によって調整された出力レベルなどの各種の設定値に基づいて、想定パターンPを取得し直す処理および不要パターンFを生成し直す処理を実行し、これらの想定パターンPおよび不要パターンFなどに基づいて閾値βを算出し直す処理を実行する(#237)。なお、これらの処理は、必要に応じて実行すればよい。
図28は管理装置1における全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
次に、コンテナ4の入庫のための管理装置1における全体的な処理の手順を、図28のフローチャートを参照しながら説明する。
図28において、管理装置1は、入出荷管理支援システムSYSの運用を開始するための準備の処理を行う(#11〜#14)。
すなわち、まず、管理装置1は、高探索コマンドCIHおよび低探索コマンドCILそれぞれの出力レベル、重み係数γ、読取結果バッファ103のサイズなど、種々の設定の初期値を記憶する(#11)。
不要タグのない状態で、コンテナ4を台車6に載せて所定の経路を通過させる。この際に、管理装置1は、コンテナ4のICタグ5をICタグリーダライタ2Aに読み取らせる(#12)。これにより、図9(a)に示すような読取りの結果を示すパターンが複数得られる。
管理装置1は、ICタグリーダライタ2Aによって得られたパターンに基づいて、入庫時のコンテナ4のICタグ5から得られる典型的なパターンつまり想定パターンP(図8参照)を生成し記憶する(#13)。
そして、管理装置1は、不要パターンFを生成し、台車6に載ったコンテナ4のICタグ5から得られる読取パターンQと想定パターンPとの類似度と、それらの読取パターンQと想定パターンPとの類似度とに基づいて、閾値βを算出し、それを記憶する(#14)。閾値βの算出の手順は、前に図18などで説明した通りである。
なお、ステップ#12で得られたパターンを読取パターンQの一部または全部に用いてもよい。
準備の処理が完了すると、管理装置1は、コンテナ4の入庫を待つ。管理装置1は、台車6が通過したことが通過センサ3Aによって検知されると(#15でYes)、読取りを行うようにICタグリーダライタ2Aへ指令する(#16)。すると、ICタグリーダライタ2Aによって読取パターンQが複数得られる。これらの中には、入庫するコンテナ4のICタグ5(つまり、必要タグ)から得られたものもあれば、そうでないICタグ5(つまり、不要タグ)から得られたものもある。
管理装置1は、各読取パターンQと想定パターンPとの類似度を算出し(#17)、想定パターンPとの類似度が閾値β以上である読取パターンQのICタグ5を必要タグでああると判別し(#18でYes、#19)、在庫データベース1DBにそれらのICタグ5のIDを書き込む(#20)。一方、管理装置1は、想定パターンPとの類似度が閾値β未満である読取パターンQのICタグ5を不要タグであると判別する(#18でNo、#21)。
管理装置1は、ICタグリーダライタ2Aによって読み取られたICタグ5それぞれのIDおよびそれらのICタグ5の属性の判別の結果を表示する(#22)。ここで、管理者は、属性の判定に誤りがあることを見つけると、誤って判別されたICタグ5のIDを入力する。
管理装置1は、誤って判別されたICタグ5のIDが入力されると(#23でYes)、閾値βを調整する処理を行う(#23)。この処理の手順は、前に図24で説明した通りである。
しかし、不要タグであるにも関わらず必要タグと判別されたICタグ5のIDおよび必要タグであるにも関わらず不要タグと判別されたICタグ5のIDが入力された場合は、図24に示した処理で閾値βを調整することができない。この場合は、管理装置1は、誤って判別されたICタグ5の読取パターンQと類似度が最も高い不要パターンFを検索し、検索した不要パターンFなどに応じた処理を行うことによって、判別の精度が高まるように各種の設定値を調整する(#26)。この処理の手順は、前に図25で説明した通りである。
そして、管理装置1は、適宜調整された閾値βなどの設定値に基づいて、入庫するコンテナ4のICタグ5の読取りなどの処理を行う。
なお、管理装置1は、出庫するコンテナ4のICタグ5についても、入庫するコンテナ4のICタグ5に対する処理と同様の処理を行う。
本実施形態によると、ICタグが本来の読取りの対象であるか否かを従来よりも確実に判別することができる。
さらに、誤判定が発生した際の読取状況の詳細な調査を管理者が行うことなく、各種の設定値の調整を行い、判別の精度の向上を図ることができる。また、想定パターンを作成した後に現場の状況が変化した場合も、容易に対応することができる。
本実施形態では、第一ないし第八の調整方法を管理者に提示し選択させたが、管理装置1が所定の規則に基づいて選択してもよい。
本実施形態では、ICタグ5の属性の判別およびそれに必要な設定値の調整などの処理を管理装置1が行ったが、これらの処理をICタグリーダライタ2に行わせてもよい。この場合は、図4に示したミドルウェアSW1の各機能をICタグリーダライタ2に設ければよい。
その他、入出荷管理支援システムSYS、管理装置1、ICタグリーダライタ2の全体または各部の構成、処理内容、処理順序、データの構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。

Claims (16)

  1. 第一のICタグが目的物であるか否かを判別する目的ICタグ判別システムであって、
    読取りを行うための所定の場所である第一の場所にある第二のICタグへ信号を複数回送信して、各回の当該信号に対する当該第二のICタグからの応答の受信の成否の結果である実読取結果を取得する、実読取結果取得手段と、
    前記第一の場所以外の場所である第二の場所にあると仮定される第三のICタグへ信号を複数回送信した場合の、各回の当該信号に対する当該第三のICタグからの応答の受信の成否の結果である不要タグ読取結果を、前記実読取結果に基づいて推測する、不要タグ読取結果推測手段と、
    前記第二のICタグへ信号を複数回送信した場合に得られる典型的な、各回の当該信号に対する当該第二のICタグからの応答の受信の成否の結果である典型読取結果を記憶する、典型読取結果記憶手段と、
    前記不要タグ読取結果と前記実読取結果との類似の度合いである第一の類似度を算出する第一の類似度算出手段と、
    前記第一の類似度よりも高い値である第二の類似度を算出する第二の類似度算出手段と、
    信号を複数回送信し、各回の当該信号に対する前記第一のICタグからの応答の受信の成否である対象読取結果を取得する、対象読取結果取得手段と、
    前記対象読取結果と前記典型読取結果との類似の度合いである第三の類似度を算出する第三の類似度算出手段と、
    前記第三の類似度が前記第二の類似度よりも高ければ前記第一のICタグを前記目的物であると判別し、前記第三の類似度が前記第二の類似度よりも低ければ前記第一のICタグを前記目的物でないと判別する、属性判別手段と、
    を有する目的ICタグ判別システム。
  2. 前記実読取結果取得手段は、第一の強度の信号である第一の信号と前記第一の強度よりも低い第二の強度の信号である第二の信号とを交互に送信して、前記実読取結果を取得し、
    前記不要タグ読取結果推測手段は、前記不要タグ読取結果として、前記第一の信号と前記第二の信号とが交互に送信された場合の、前記第三のICタグからの応答の受信の成否の結果を推測し、
    前記典型読取結果記憶手段は、前記典型読取結果として、前記第一の信号と前記第二の信号とを交互に送信した場合の前記第二のICタグからの応答の受信の成否の結果を記憶する、
    請求項1記載の目的ICタグ判別システム。
  3. 前記第一の類似度算出手段は、前記不要タグ読取結果および前記実読取結果のそれぞれに含まれる各回の信号に対する応答の受信の成否の結果のうち、前記第二の信号に対する応答の受信の成否の結果を前記第一の信号に対する応答の受信の成否の結果よりも重視して、前記第一の類似度を算出する、
    請求項2記載の目的ICタグ判別システム。
  4. 前記典型読取結果と前記実読取結果との類似の度合いである第四の類似度を、前記典型読取結果および前記実読取結果のそれぞれに含まれる各回の信号に対する応答の受信の成否の結果のうち、前記第二の信号に対する応答の受信の成否の結果を前記第一の信号に対する応答の受信の成否の結果よりも重視して算出する、第四の類似度算出手段、を有し、
    前記第二の類似度算出手段は、前記第二の類似度として、前記第一の類似度よりも高くかつ前記第四の類似度以下である値を算出する、
    請求項2または請求項3記載の目的ICタグ判別システム。
  5. 前記第二の類似度を記憶する記憶手段、を有し、
    前記属性判別手段は、前記記憶手段に記憶されている前記第二の類似度に基づいて前記第一のICタグが前記目的物であるか否かを判別し、
    前記属性判別手段が前記第一のICタグを前記目的物であると誤って判別した場合は、前記第二の類似度を下げるように更新し、前記属性判別手段が前記第一のICタグを前記目的物でないと誤って判別した場合は、前記第二の類似度を上げるように更新する、類似度更新手段、を有する、
    請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の目的ICタグ判別システム。
  6. 前記第一の強度と、前記第二の強度と、前記第二の類似度と、前記第一の信号を重視する度合いを示す第一の重みと、前記第二の信号を重視する度合いを示す第二の重みと、前記典型読取結果の先頭、末尾、およびそれらの付近の部分の、それ以外の部分に対する重視の度合いを示す第三の重みと、を記憶する記憶手段と、
    前記第一のICタグが前記目的物であるか否かを前記属性判別手段が誤って判別した場合に、前記記憶手段に記憶されている前記第一の強度、前記第二の強度、前記第二の類似度、前記第一の重み、および前記第二の重みのうちのいずれかを更新する、更新手段と、を有し、
    前記第一の信号および前記第二の信号はICタグリーダによって送信され、
    前記第一の類似度算出手段は、前記記憶手段に記憶されている前記第一の重み、前記第二の重み、および前記第三の重みに応じて前記第一の類似度を算出し、
    前記実読取結果取得手段は、前記記憶手段に記憶されている前記第一の強度および前記第二の強度に基づいて前記第一の信号および前記第二の信号を送信して前記実読取結果を取得し、
    前記対象読取結果取得手段は、前記記憶手段に記憶されている前記第一の強度および前記第二の強度に基づいて前記第一の信号および前記第二の信号を送信して前記対象読取結果を取得し、
    前記属性判別手段は、前記記憶手段に記憶されている前記第二の類似度に基づいて前記第一のICタグが前記目的物であるか否かを判別し、
    前記更新手段は、前記第一のICタグの前記対象読取結果との前記第三の類似度が最も高い前記不要タグ読取結果に応じて、前記第一の強度、前記第二の強度、前記第二の類似度、前記第一の重み、前記第二の重み、および前記第三の重みのうちのいずれかを更新する、
    請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の目的ICタグ判別システム。
  7. 前記不要タグ読取結果推測手段は、前記第二の場所が前記ICタグリーダの正面でありかつ前記第一の信号はほぼ確実に届くが前記第二の信号が届きにくい場所である場合の前記第三のICタグからの応答の受信の成否の結果を示す第二の不要タグ読取結果を、前記不要タグ読取結果として推測し、
    前記更新手段は、前記第一のICタグの前記対象読取結果との前記第三の類似度が最も高い前記不要タグ読取結果が前記第二の不要タグ読取結果である場合は、前記記憶手段に記憶されている前記第二の強度を高めるように更新する、
    請求項6記載の目的ICタグ判別システム。
  8. 前記不要タグ読取結果推測手段は、前記第二の場所が前記ICタグリーダの正面でありかつ前記第一の信号はほぼ確実に届くが前記第二の信号が届きにくい場所である場合の前記第三のICタグからの応答の受信の成否の結果を示す第二の不要タグ読取結果を、前記不要タグ読取結果として推測し、
    前記更新手段は、前記第一のICタグの前記対象読取結果との前記第三の類似度が最も高い前記不要タグ読取結果が前記第二の不要タグ読取結果でありかつ前記第一のICタグが前記目的物であると誤って判別された場合は、前記記憶手段に記憶されている前記第二の重みを低めるように更新する、
    請求項6記載の目的ICタグ判別システム。
  9. 前記不要タグ読取結果推測手段は、前記第二の場所が前記ICタグリーダの正面でありかつ前記第一の信号はほぼ確実に届くが前記第二の信号が届きにくい場所である場合の前記第三のICタグからの応答の受信の成否の結果を示す第二の不要タグ読取結果を、前記不要タグ読取結果として推測し、
    前記更新手段は、前記第一のICタグの前記対象読取結果との前記第三の類似度が最も高い前記不要タグ読取結果が前記第二の不要タグ読取結果でありかつ前記第一のICタグが前記目的物でないと誤って判別された場合は、前記記憶手段に記憶されている前記第二の重みを高めるように更新する、
    請求項6記載の目的ICタグ判別システム。
  10. 前記不要タグ読取結果推測手段は、前記第二の場所が前記ICタグリーダの正面からずれた場所でありかつ前記第一の信号はほぼ確実に届くが前記第二の信号が届きにくい場所である場合の前記第三のICタグからの応答の受信の成否の結果を示す第三の不要タグ読取結果を、前記不要タグ読取結果として推測し、
    前記更新手段は、前記第一のICタグの前記対象読取結果との前記第三の類似度が最も高い前記不要タグ読取結果が前記第三の不要タグ読取結果でありかつ前記第一のICタグが前記目的物であると誤って判別された場合は、前記記憶手段に記憶されている前記第三の重みを高めるように更新する、
    請求項6記載の目的ICタグ判別システム。
  11. 前記不要タグ読取結果推測手段は、前記第二の場所が前記ICタグリーダの正面からずれた場所でありかつ前記第一の信号はほぼ確実に届くが前記第二の信号が届きにくい場所である場合の前記第三のICタグからの応答の受信の成否の結果を示す第三の不要タグ読取結果を、前記不要タグ読取結果として推測し、
    前記更新手段は、前記第一のICタグの前記対象読取結果との前記第三の類似度が最も高い前記不要タグ読取結果が前記第三の不要タグ読取結果でありかつ前記第一のICタグが前記目的物でないと誤って判別された場合は、前記記憶手段に記憶されている前記第三の重みを低めるように更新する、
    請求項6記載の目的ICタグ判別システム。
  12. 前記不要タグ読取結果推測手段は、前記第二の場所が前記ICタグリーダの正面からずれた場所でありかつ前記第一の信号がほとんど届かない場所である場合の前記第三のICタグからの応答の受信の成否の結果を示す第四の不要タグ読取結果を、前記不要タグ読取結果として推測し、
    前記更新手段は、前記第一のICタグの前記対象読取結果との前記第三の類似度が最も高い前記不要タグ読取結果が前記第四の不要タグ読取結果である場合は、前記記憶手段に記憶されている前記第一の強度を高めるように更新する、
    請求項6記載の目的ICタグ判別システム。
  13. 前記対象読取結果を記憶する対象読取結果バッファを有し、
    前記第三の類似度算出手段は、前記対象読取結果バッファに記憶されている前記対象読取結果に基づいて前記第三の類似度を算出し、
    前記不要タグ読取結果推測手段は、前記第二の場所が前記ICタグリーダの正面でありかつ前記第一の信号および前記第二の信号の両方がほぼ確実に届く場所である場合の前記第三のICタグからの応答の受信の成否の結果を示す第五の不要タグ読取結果を、前記不要タグ読取結果として推測し、
    前記第一のICタグの前記対象読取結果との前記第三の類似度が最も高い前記不要タグ読取結果が前記第五の不要タグ読取結果である場合は、前記対象読取結果バッファのサイズを大きくする、
    請求項6記載の目的ICタグ判別システム。
  14. 第一のICタグが目的物であるか否かを判別する目的ICタグ判別装置であって、
    読取りを行うための所定の場所である第一の場所にある第二のICタグへ信号を複数回送信し各回の当該信号に対する当該第二のICタグからの応答の受信の成否の結果である実読取結果を取得する処理をICタグリーダに実行させる、実読取結果取得制御手段と、
    前記第一の場所以外の場所である第二の場所にあると仮定される第三のICタグへ前記ICタグリーダが信号を複数回送信した場合の、各回の当該信号に対する当該第三のICタグからの応答の受信の成否の結果である不要タグ読取結果を、前記実読取結果に基づいて推測する、不要タグ読取結果推測手段と、
    前記ICタグリーダが前記第二のICタグへ信号を複数回送信した場合に得られる典型的な、各回の当該信号に対する当該第二のICタグからの応答の受信の成否の結果である典型読取結果を記憶する、典型読取結果記憶手段と、
    前記不要タグ読取結果と前記実読取結果との類似の度合いである第一の類似度を算出する第一の類似度算出手段と、
    前記第一の類似度よりも高い値である第二の類似度を算出する第二の類似度算出手段と、
    信号を複数回送信し各回の当該信号に対する前記第一のICタグからの応答の受信の成否である対象読取結果を取得する処理を前記ICタグリーダに実行させる、対象読取結果取得制御手段と、
    前記対象読取結果と前記典型読取結果との類似の度合いである第三の類似度を算出する第三の類似度算出手段と、
    前記第三の類似度が前記第二の類似度よりも高ければ前記第一のICタグを前記目的物であると判別し、前記第三の類似度が前記第二の類似度よりも低ければ前記第一のICタグを前記目的物でないと判別する、属性判別手段と、
    を有する目的ICタグ判別装置。
  15. 第一のICタグが目的物であるか否かを判別する目的ICタグ判別方法であって、
    読取りを行うための所定の場所である第一の場所にある第二のICタグへ信号を複数回送信して、各回の当該信号に対する当該第二のICタグからの応答の受信の成否の結果である実読取結果を取得するステップと、
    前記第一の場所以外の場所である第二の場所にあると仮定される第三のICタグへ信号を複数回送信した場合の、各回の当該信号に対する当該第三のICタグからの応答の受信の成否の結果である不要タグ読取結果を、前記実読取結果に基づいて推測するステップと、
    前記第二のICタグへ信号を複数回送信した場合に得られる典型的な、各回の当該信号に対する当該第二のICタグからの応答の受信の成否の結果である典型読取結果を用意するステップと、
    前記不要タグ読取結果と前記実読取結果との類似の度合いである第一の類似度を算出するステップと、
    前記第一の類似度よりも高い値である第二の類似度を算出するステップと、
    信号を複数回送信し、各回の当該信号に対する前記第一のICタグからの応答の受信の成否である対象読取結果を取得するステップと、
    前記対象読取結果と前記典型読取結果との類似の度合いである第三の類似度を算出するステップと、
    前記第三の類似度が前記第二の類似度よりも高ければ前記第一のICタグを前記目的物であると判別し、前記第三の類似度が前記第二の類似度よりも低ければ前記第一のICタグを前記目的物でないと判別するステップと、
    を有する目的ICタグ判別方法。
  16. 第一のICタグが目的物であるか否かを判別するコンピュータに用いられるコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    読取りを行うための所定の場所である第一の場所にある第二のICタグへ信号を複数回送信し各回の当該信号に対する当該第二のICタグからの応答の受信の成否の結果である実読取結果を取得する処理が行われるようにICタグリーダを制御する処理を実行させ、
    前記第一の場所以外の場所である第二の場所にあると仮定される第三のICタグへ前記ICタグリーダが信号を複数回送信した場合の、各回の当該信号に対する当該第三のICタグからの応答の受信の成否の結果である不要タグ読取結果を、前記実読取結果に基づいて推測する処理を実行させ、
    前記ICタグリーダが前記第二のICタグへ信号を複数回送信した場合に得られる典型的な、各回の当該信号に対する当該第二のICタグからの応答の受信の成否の結果である典型読取結果を記憶手段に記憶させる処理を実行させ、
    前記不要タグ読取結果と前記実読取結果との類似の度合いである第一の類似度を算出する処理を実行させ、
    前記第一の類似度よりも高い値である第二の類似度を算出する処理を実行させ、
    信号を複数回送信し各回の当該信号に対する前記第一のICタグからの応答の受信の成否である対象読取結果を取得する処理が行われるように前記ICタグリーダを制御する処理を実行させ、
    前記対象読取結果と前記典型読取結果との類似の度合いである第三の類似度を算出する処理を実行させ、
    前記第三の類似度が前記第二の類似度よりも高ければ前記第一のICタグを前記目的物であると判別し、前記第三の類似度が前記第二の類似度よりも低ければ前記第一のICタグを前記目的物でないと判別する処理を実行させる、
    コンピュータプログラム。
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