JPWO2010064697A1 - 抗nr10抗体、およびその利用 - Google Patents
抗nr10抗体、およびその利用 Download PDFInfo
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Abstract
Description
〔2〕 中和活性を有することを特徴とする〔1〕に記載の抗体。
〔3〕 ヒト化抗体である〔1〕又は〔2〕に記載の抗体。
〔4〕 以下の(1)〜(8)のいずれかに記載の抗NR10抗体;
(1) 配列番号:1に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:2に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:3に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む重鎖可変領域を有する抗体、
(2) 配列番号:4に記載の重鎖可変領域を有する抗体、
(3) 配列番号:5に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:6に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:7に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む軽鎖可変領域を有する抗体、
(4) 配列番号:8に記載の軽鎖可変領域を有する抗体、
(5) (1)の重鎖可変領域および(3)の軽鎖可変領域を有する抗体、
(6) (2)の重鎖可変領域および(4)の軽鎖可変領域を有する抗体、
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(1)〜(6)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体、
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体。
〔5〕 以下の(1)〜(8)のいずれかに記載の抗NR10抗体;
(1) 配列番号:9に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:10に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:11に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む重鎖可変領域を有する抗体、
(2) 配列番号:12に記載の重鎖可変領域を有する抗体、
(3) 配列番号:13に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:14に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:15に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む軽鎖可変領域を有する抗体、
(4) 配列番号:16に記載の軽鎖可変領域を有する抗体、
(5) (1)の重鎖可変領域および(3)の軽鎖可変領域を有する抗体、
(6) (2)の重鎖可変領域および(4)の軽鎖可変領域を有する抗体、
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(1)〜(6)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体、
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体。
〔6〕 以下の(1)〜(8)のいずれかに記載の抗NR10抗体;
(1) 配列番号:17に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:18に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:19に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む重鎖可変領域を有する抗体、
(2) 配列番号:20に記載の重鎖可変領域を有する抗体、
(3) 配列番号:21に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:22に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:23に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む軽鎖可変領域を有する抗体、
(4) 配列番号:24に記載の軽鎖可変領域を有する抗体、
(5) (1)の重鎖可変領域および(3)の軽鎖可変領域を有する抗体、
(6) (2)の重鎖可変領域および(4)の軽鎖可変領域を有する抗体、
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(1)〜(6)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体、
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体。
〔7〕 以下の(1)〜(8)のいずれかに記載の抗NR10抗体;
(1) 配列番号:25に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:26に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:27に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む重鎖可変領域を有する抗体、
(2) 配列番号:28に記載の重鎖可変領域を有する抗体、
(3) 配列番号:29に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:30に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:31に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む軽鎖可変領域を有する抗体、
(4) 配列番号:32に記載の軽鎖可変領域を有する抗体、
(5) (1)の重鎖可変領域および(3)の軽鎖可変領域を有する抗体、
(6) (2)の重鎖可変領域および(4)の軽鎖可変領域を有する抗体、
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(1)〜(6)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体、
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体。
〔8〕 以下の(1)〜(20)のいずれかに記載の抗体可変領域、又は抗体;
(1) 配列番号:196に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:11に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H17)、
(2) 配列番号:176に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:11に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H19)、
(3) 配列番号:196に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H28、H42)、
(4) 配列番号:9に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H30、H44)、
(5) 配列番号:176に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域。(H34、H46)、
(6) 配列番号:9に記載のCDR1、配列番号:198に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H57、H78)、
(7) 配列番号:176に記載のCDR1、配列番号:198に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域。(H71、H92)、
(8) 配列番号:9に記載のCDR1、配列番号:199に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H97、H98)、
(9) 配列番号:200に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域(L11)、
(10) 配列番号:201に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域(L12)、
(11) 配列番号:202に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域(L17)、
(12) 配列番号:203に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域(L50)、
(13) (3)の重鎖可変領域と(11)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(14) (4)の重鎖可変領域と(11)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(15) (5)の重鎖可変領域と(11)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(16) (6)の重鎖可変領域と(11)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(17) (7)の重鎖可変領域と(11)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(18) (8)の重鎖可変領域と(12)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(19) (13)〜(18)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(13)〜(18)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体、
(20) (13)〜(18)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体。
〔9〕 以下の(1)〜(32)のいずれかに記載の抗体可変領域または抗体;
(1) 配列番号:204に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H17)、
(2) 配列番号:205に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H19)、
(3) 配列番号:206に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H28)、
(4) 配列番号:207に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H30)、
(5) 配列番号:208に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H34)、
(6) 配列番号:209に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H42)、
(7) 配列番号:210に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H44)、
(8) 配列番号:211に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H46)、
(9) 配列番号:212に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H57)、
(10) 配列番号:213に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H71)、
(11) 配列番号:214に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H78)、
(12) 配列番号:215に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H92)、
(13) 配列番号:216に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H97)、
(14) 配列番号:217に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H98)、
(15) 配列番号:218に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L11)、
(16) 配列番号:219に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L12)、
(17) 配列番号:220に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L17)、
(18) 配列番号:221に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L50)、
(19) (3)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H28L17)、
(20) (4)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H30L17)、
(21) (5)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H34L17)、
(22) (6)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H42L17)、
(23) (7)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H44L17)、
(24) (8)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H46L17)、
(25) (9)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H57L17)、
(26) (10)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H71L17)、
(27) (11)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H78L17)、
(28) (12)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H92L17)、
(29) (13)の重鎖可変領域と(18)の軽鎖可変領域を含む抗体(H97L50)、
(30) (14)の重鎖可変領域と(18)の軽鎖可変領域を含む抗体(H98L50)、
(31) (19)〜(30)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(19)〜(30)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体、
(32) (19)〜(30)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体。
〔10〕 ヒト化抗体である、〔4〕から〔9〕のいずれかに記載の抗NR10抗体。
〔11〕 以下の(1)〜(32)のいずれかの抗体重鎖、抗体軽鎖、または抗体;
(1) 配列番号:222に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H17)、
(2) 配列番号:223に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H19)、
(3) 配列番号:224に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H28)、
(4) 配列番号:225に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H30)、
(5) 配列番号:226に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H34)、
(6) 配列番号:227に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H42)、
(7) 配列番号:228に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H44)、
(8) 配列番号:229に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H46)、
(9) 配列番号:230に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H57)、
(10) 配列番号:231に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H71)、
(11) 配列番号:232に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H78)、
(12) 配列番号:233に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H92)、
(13) 配列番号:234に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H97)、
(14) 配列番号:235に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H98)、
(15) 配列番号:236に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L11)、
(16) 配列番号:237に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L12)、
(17) 配列番号:238に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L17)、
(18) 配列番号:239に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L50)、
(19) (3)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H28L17)、
(20) (4)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H30L17)、
(21) (5)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H34L17)、
(22) (6)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H42L17)、
(23) (7)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H44L17)、
(24) (8)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H46L17)、
(25) (9)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H57L17)、
(26) (10)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H71L17)、
(27) (11)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H78L17)、
(28) (12)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H92L17)、
(29) (13)の重鎖と(18)の軽鎖を含む抗体(H97L50)、
(30) (14)の重鎖と(18)の軽鎖を含む抗体(H98L50)、
(31) (19)〜(30)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(19)〜(30)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体、
(32) (19)〜(30)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体。
〔12〕 〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の抗体を含む医薬組成物。
〔13〕 炎症性疾患治療剤である〔12〕に記載の医薬組成物。
〔14〕 〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の抗体を投与する工程を含む、炎症性疾患の治療もしくは予防方法。
〔15〕 〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の抗体の炎症性疾患治療剤の製造における使用。
NR10
NR10は、オンコスタチンM受容体(OSMR)とヘテロダイマーを形成し、IL-31の受容体として機能するタンパク質である。glm-r(J Biol Chem 277, 16831-6, 2002)、GPL(J Biol Chem 278, 49850-9, 2003)、IL31RA(Nat Immunol 5, 752-60, 2004)などの名称としても知られており、本発明のNR10には、このような名称で呼ばれるタンパク質も含まれる。
本発明の抗NR10抗体の好ましい態様として、下記の(A)〜(D)における(1)〜(8)のいずれかに記載の抗NR10抗体を挙げることができる。
(1) 配列番号:1(HCDR1)に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:2(HCDR2)に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:3(HCDR3)に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む重鎖可変領域を有する抗体
(2) 配列番号:4(VH)に記載の重鎖可変領域を有する抗体
(3) 配列番号:5(LCDR1)に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:6(LCDR2)に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:7(LCDR3)に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む軽鎖可変領域を有する抗体
(4) 配列番号:8(VL)に記載の軽鎖可変領域を有する抗体
(5) (1)の重鎖可変領域および(3)の軽鎖可変領域を有する抗体
(6) (2)の重鎖可変領域および(4)の軽鎖可変領域を有する抗体
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(1)から(6)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体
(1) 配列番号:9(HCDR1)に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:10(HCDR2)に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:11(HCDR3)に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む重鎖可変領域を有する抗体
(2) 配列番号:12(VH)に記載の重鎖可変領域を有する抗体
(3) 配列番号:13(LCDR1)に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:14(LCDR2)に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:15(LCDR3)に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む軽鎖可変領域を有する抗体
(4) 配列番号:16(VL)に記載の軽鎖可変領域を有する抗体
(5) (1)の重鎖可変領域および(3)の軽鎖可変領域を有する抗体
(6) (2)の重鎖可変領域および(4)の軽鎖可変領域を有する抗体
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(1)〜(6)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体
(a) 配列番号:196に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:11に記載のCDR3を含む重鎖可変領域。(H17)
(b) 配列番号:176に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:11に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H19)
(c) 配列番号:196に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域。(H28、H42)
(d) 配列番号:9に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域。(H30、H44)
(e) 配列番号:176に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域。(H34、H46)
(f) 配列番号:9に記載のCDR1、配列番号:198に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域。(H57、H78)
(g) 配列番号:176に記載のCDR1、配列番号:198に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域。(H71、H92)
(h) 配列番号:9に記載のCDR1、配列番号:199に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域。(H97、H98)
(i) 配列番号:200に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域。(L11)
(j) 配列番号:201に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域。(L12)
(k) 配列番号:202に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域。(L17)
(l) 配列番号:203に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域。(L50)
(i) (c)の重鎖可変領域と(k)の軽鎖可変領域を含む抗体
(ii) (d)の重鎖可変領域と(k)の軽鎖可変領域を含む抗体
(iii) (e) の重鎖可変領域と(k)の軽鎖可変領域を含む抗体
(iv) (f) の重鎖可変領域と(k)の軽鎖可変領域を含む抗体
(v) (g) の重鎖可変領域と(k)の軽鎖可変領域を含む抗体
(vi) (h) の重鎖可変領域と(l)の軽鎖可変領域を含む抗体
(1) 配列番号:17(HCDR1)に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:18(HCDR2)に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:19(HCDR3)に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む重鎖可変領域を有する抗体
(2) 配列番号:20(VH)に記載の重鎖可変領域を有する抗体
(3) 配列番号:21(LCDR1)に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:22(LCDR2)に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:23(LCDR3)に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む軽鎖可変領域を有する抗体
(4) 配列番号:24(VL)に記載の軽鎖可変領域を有する抗体
(5) (1)の重鎖可変領域および(3)の軽鎖可変領域を有する抗体
(6) (2)の重鎖可変領域および(4)の軽鎖可変領域を有する抗体
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(1)〜(6)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体
(1) 配列番号:25(HCDR1)に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:26(HCDR2)に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:27(HCDR3)に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む重鎖可変領域を有する抗体
(2) 配列番号:28(VH)に記載の重鎖可変領域を有する抗体
(3) 配列番号:29(LCDR1)に記載のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号:30(LCDR2)に記載のアミノ酸配列を有するCDR2、配列番号:31(LCDR3)に記載のアミノ酸配列を有するCDR3を含む軽鎖可変領域を有する抗体
(4) 配列番号:32(VL)に記載の軽鎖可変領域を有する抗体
(5) (1)の重鎖可変領域および(3)の軽鎖可変領域を有する抗体
(6) (2)の重鎖可変領域および(4)の軽鎖可変領域を有する抗体
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(1)〜(6)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体
本発明における抗体の好ましい態様の一つとして、NR10に結合するヒト化抗体を挙げることができる。ヒト化抗体は当業者に既知の方法を用いて製造することができる。
(a) 配列番号:50(H0-VH)のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含むヒト化抗体
(b) 配列番号:112(H1-VH)のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含むヒト化抗体
(c) 配列番号:52(L0-VL)のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含むヒト化抗体
(d) 配列番号:50(H0-VH)のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域および配列番号:52(L0-VL)のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含むヒト化抗体
(e) 配列番号:112のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域および配列番号:52のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含むヒト抗体
(f) 配列番号:50(H0-VH)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗体
(g) 配列番号:112(H1-VH)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗体
(h) 配列番号:52(L0-VL)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含む抗体
(i) 配列番号:50(H0-VH)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する重鎖可変領域、および配列番号:52(L0-VL)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含む抗体
(j) 配列番号:112(H1-VH)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する重鎖可変領域、および配列番号:52(L0-VL)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含む抗体
より具体的には、例えば以下のアミノ酸置換を挙げることができる。
(1) 配列番号:204に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H17)
(2) 配列番号:205に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H19)
(3) 配列番号:206に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H28)
(4) 配列番号:207に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H30)
(5) 配列番号:208に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H34)
(6) 配列番号:209に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H42)
(7) 配列番号:210に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H44)
(8) 配列番号:211に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H46)
(9) 配列番号:212に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H57)
(10) 配列番号:213に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H71)
(11) 配列番号:214に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H78)
(12) 配列番号:215に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H92)
(13) 配列番号:216に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H97)
(14) 配列番号:217に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H98)
(15) 配列番号:218に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L11)
(16) 配列番号:219に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L12)
(17) 配列番号:220に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L17)
(18) 配列番号:221に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L50)
(19) (3)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H28L17)
(20) (4)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H30L17)
(21) (5)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H34L17)
(22) (6)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H42L17)
(23) (7)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H44L17)
(24) (8)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H46L17)
(25) (9)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H57L17)
(26) (10)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H71L17)
(27) (11)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H78L17)
(28) (12)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H92L17)
(29) (13)の重鎖可変領域と(18)の軽鎖可変領域を含む抗体(H97L50)
(30) (14)の重鎖可変領域と(18)の軽鎖可変領域を含む抗体(H98L50)
配列番号:128に記載のアミノ酸配列を有する定常領域(M58)
配列番号:129に記載のアミノ酸配列を有する定常領域(M14)
配列番号:62に記載のアミノ酸配列を有する定常領域(SKSC)
(1) 配列番号:167のアミノ酸配列を有する可変領域および配列番号:128のアミノ酸配列を有する定常領域を含む重鎖
(2) (1)の重鎖において、配列番号:171のアミノ酸配列を有するCDR2が配列番号:172のアミノ酸配列を有するCDR2に置換された重鎖
(3) (1)の重鎖と配列番号:152のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む抗体
(4) (2)の重鎖と配列番号:152のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む抗体
(k) 配列番号:54(H0-VH+定常領域)のアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗体
(l) 配列番号:130(H1-VH+定常領域)のアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗体
(m) 配列番号:56(L0-VL+定常領域)のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む抗体
(n) 配列番号:54(H0-VH+定常領域)のアミノ酸配列を有する重鎖、および配列番号:56(L0-VL+定常領域)のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む抗体
(o) 配列番号:130(H1-VH+定常領域)のアミノ酸配列を有する重鎖、および配列番号:56(L0-VL+定常領域)のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む抗体
(p) 配列番号:54(H0-VH+定常領域)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗体
(q) 配列番号:130(H1-VH+定常領域)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗体
(r) 配列番号:56(L0-VL+定常領域)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する軽鎖を含む抗体
(s) 配列番号:54(H0-VH+定常領域)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する重鎖、および配列番号:56(L0-VL+定常領域)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する軽鎖を含む抗体
(t) 配列番号:130(H1-VH+定常領域)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する重鎖、および配列番号:56(L0-VL+定常領域)のアミノ酸配列において1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する軽鎖を含む抗体
(u) 配列番号:151に記載のアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗体
(v) 配列番号:152に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む抗体
(w) (u)の重鎖と(v)の軽鎖を含む抗体
(1) 配列番号:222に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H17)
(2) 配列番号:223に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H19)
(3) 配列番号:224に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H28)
(4) 配列番号:225に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H30)
(5) 配列番号:226に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H34)
(6) 配列番号:227に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H42)
(7) 配列番号:228に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H44)
(8) 配列番号:229に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H46)
(9) 配列番号:230に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H57)
(10) 配列番号:231に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H71)
(11) 配列番号:232に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H78)
(12) 配列番号:233に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H92)
(13) 配列番号:234に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H97)
(14) 配列番号:235に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H98)
(15) 配列番号:236に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L11)
(16) 配列番号:237に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L12)
(17) 配列番号:238に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L17)
(18) 配列番号:239に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L50)
(19) (3)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H28L17)
(20) (4)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H30L17)
(21) (5)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H34L17)
(22) (6)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H42L17)
(23) (7)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H44L17)
(24) (8)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H46L17)
(25) (9)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H57L17)
(26) (10)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H71L17)
(27) (11)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H78L17)
(28) (12)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H92L17)
(29) (13)の重鎖と(18)の軽鎖を含む抗体(H97L50)
(30) (14)の重鎖と(18)の軽鎖を含む抗体(H98L50)
(31) (1)〜(14)のいずれかに記載の重鎖において、1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する重鎖
(32) (15)〜(18)のいずれかに記載の軽鎖において、1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する軽鎖
(33) (19)〜(30)のいずれかに記載の抗体において、1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入されたアミノ酸配列を有する抗体
(34) (19)〜(33)のいずれかに記載の抗体が認識するエピトープと同じエピトープを認識する抗体。
本発明における抗NR10抗体の好ましい態様の一つとしてドメイン1を認識する抗体、またはドメイン2を認識する抗体を挙げることができる。本発明においてドメイン1とは配列番号:76に記載のヒトNR10のアミノ酸配列においてシグナルペプチドを含んでいる状態での番号で21番目のアミノ酸から120番目のアミノ酸までの領域(LPAKP〜LENIA)をいう。又、本発明においてドメイン2とは配列番号:76に記載のヒトNR10のアミノ酸配列においてシグナルペプチドを含んでいる状態での番号で121番目のアミノ酸から227番目のアミノ酸までの領域(KTEPP〜EEEAP)をいう。
本発明はさらに中和活性を有する抗NR10抗体を提供する。
本発明の抗体は、その由来で限定されず、ヒト抗体、マウス抗体、ラット抗体など、如何なる動物由来の抗体でもよい。又、キメラ(chimeric)抗体やヒト化(humanized)抗体などの組換え抗体でもよい。上述のように、本発明の好ましい抗体としてヒト化抗体を挙げることができる。
パパイン消化:F(ab)2またはFab
ペプシン消化:F(ab')2またはFab'
プラスミン消化:Facb
抗体のH鎖またはH鎖V領域をコードするDNA配列、および
抗体のL鎖またはL鎖V領域をコードするDNA配列
[VH]リンカー[VL]
[VL]リンカー[VH]
[VL]リンカー[VH]リンカー[VH]リンカー[VL]
[VH]リンカー[VL]リンカー[VL]リンカー[VH]
[VH]リンカー[VH]リンカー[VL]リンカー[VL]
[VL]リンカー[VL]リンカー[VH]リンカー[VH]
[VL]リンカー[VH]リンカー[VL]リンカー[VH]
Ser
Gly・Ser
Gly・Gly・Ser
Ser・Gly・Gly
Gly・Gly・Gly・Ser(配列番号:82)
Ser・Gly・Gly・Gly(配列番号:83)
Gly・Gly・Gly・Gly・Ser(配列番号:84)
Ser・Gly・Gly・Gly・Gly(配列番号:85)
Gly・Gly・Gly・Gly・Gly・Ser(配列番号:86)
Ser・Gly・Gly・Gly・Gly・Gly(配列番号:87)
Gly・Gly・Gly・Gly・Gly・Gly・Ser(配列番号:88)
Ser・Gly・Gly・Gly・Gly・Gly・Gly(配列番号:89)
(Gly・Gly・Gly・Gly・Ser(配列番号:84))n
(Ser・Gly・Gly・Gly・Gly(配列番号:85))n
[nは1以上の整数である]等を挙げることができる。
本発明の抗体は、ポリクローナル抗体であっても、モノクローナル抗体であってもよい。NR10に対する結合活性および/または中和活性を有するモノクローナル抗体は、たとえば、ヒトやマウス等の哺乳動物に由来するNR10またはその断片ペプチドを免疫原として、公知方法によって抗NR10モノクローナル抗体を調製した後、得られた抗NR10モノクローナル抗体の中からNR10結合活性および/または中和活性を有する抗体を選別することにより、得ることが出来る。すなわち、所望の抗原や所望の抗原を発現する細胞を感作抗原として使用して、これを通常の免疫方法にしたがって免疫する。得られる免疫細胞を通常の細胞融合法によって公知の親細胞と融合させ、通常のスクリーニング法により、モノクローナルな抗体産生細胞(ハイブリドーマ)をスクリーニングすることによって、抗NR10モノクローナル抗体を作製することが可能である。免疫される動物としては、例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、サル、ヤギ、ロバ、ウシ、ウマ、ブタなどの哺乳動物を用いることができる。抗原の調製は、公知NR10遺伝子配列を用い、公知の方法、例えばバキュロウイルスを用いた方法(WO98/46777など)等に準じて行うことができる。
−膜蛋白質の構造を維持して免疫刺激を与えることができる
−免疫抗原を精製する必要が無い
しかし一方で、DNA免疫においては、アジュバントなどの免疫刺激手段と組み合わせることが困難である。
従って、本発明は、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが導入されたベクターを含む宿主細胞を培養する工程を含む、本発明のポリペプチド又は本発明のポリペプチドをコードする遺伝子によりコードされるポリペプチドを製造する方法を提供する。
より具体的には、以下の工程を含む本発明のポリペプチドの製造方法を提供する。
(a) 本発明のポリペプチドをコードする遺伝子が導入されたベクターを含む宿主細胞を培養する工程、
(b) 当該遺伝子によりコードされるポリペプチドを取得する工程。
また本発明は、上述の抗体を有効成分として含有する医薬組成物を提供する。さらに本発明は上述の抗体を有効成分とする炎症性疾患の治療剤を提供する。
1.1. DNA免疫用ヒトNR10プラスミド、カニクイザルNR10プラスミドの調製
1.1.1. hNR10、cynNR10発現ベクターの調製
マウスβ-アクチンのプロモーター制御下に蛋白を発現するベクターpMacII (WO2005/054467)に、ヒトNR10(塩基配列配列番号:75、アミノ酸配列配列番号:76)を組み込みhNR10発現ベクターとした。同様に、カニクイザルNR10(塩基配列配列番号:65、アミノ酸配列配列番号:66)からcynNR10発現ベクターを構築した。
1.1.1で作製したhNR10あるいはcynNR10発現ベクターをマウスへのDNA免疫に用いるためHerios Gene Gun用カートリッジキット(BIO-RAD社製)を用いて、それぞれのDNAについて1回当たり1μgのDNAが免疫できるDNAカートリッジを作製した。
1.2.1. ヒトNR10及びカニクイザルNR10免疫マウスを用いたハイブリドーマの作製
Balb/cマウス(雌、免疫開始時6週齢、日本チャールス・リバー)10匹に、ヒトNR10あるいはカニクイザルNR10を以下の通り免疫した。初回免疫としてhNR10発現ベクターで作製したDNAカートリッジをHerios Gene Gunシステム(BIO-RAD)を用いて免疫した。2回目免疫は1週間後にcynNR10発現ベクターで作製したDNAカートリッジをHerios Gene Gunシステムで投与して行った。3回目以降からは1週間隔でhNR10とcynNR10発現ベクターを交互に免疫した。ヒトNR10に対する血清抗体価の上昇を確認後、最終免疫としてPBS(-)に希釈したヒトNR10タンパク(細胞外領域)(参考例4)を10μg/head静脈内投与した。最終免疫の4日後、マウスの脾臓細胞とマウスミエローマ細胞P3X63Ag8U.1(P3U1と称す、ATCC CRL-1597)とを、PEG1500(Roche Diagnostics)を用いた常法に従い細胞融合した。融合細胞、すなわちハイブリドーマは、10%FBSを含むRPMI1640培地 (以下、10%FBS/RPMI1640と称す)にて培養した。
融合の翌日に、(1)融合細胞を半流動培地(StemCells)に懸濁し、ハイブリドーマの選択培養を行うと共に、ハイブリドーマのコロニー化を実施した。
キメラ抗体発現ベクターの作製
ハイブリドーマ細胞から、RNeasy Mini Kits(QIAGEN)を用いてトータルRNAを抽出し、SMART RACE cDNA Amplification Kit(BD Biosciences)によりcDNAを合成した。SMART RACE cDNA Amplification Kit(BD Biosciences)に添付の10X Universal Primer A Mixと抗体のそれぞれの定常領域に設定したプライマー(H鎖:mIgG1-rnot、L鎖mIgK-rnot)を用い、PrimeSTAR HS DNA polymerase(TaKaRa)によってPCRを行い、抗体の可変領域遺伝子を単離した。単離した各DNA断片の塩基配列は、BigDye Terminator Cycle Sequencing Kit(Applied Biosystems)を用い、DNAシークエンサーABI PRISM 3730xL DNA SequencerまたはABI PRISM 3700 DNA Sequencer(Applied Biosystems)にて、添付説明書記載の方法に従い決定した。得られたNS18、NS22、NS23ならびにNS33のマウス抗体のアミノ酸配列の、H鎖可変領域を図1、L鎖可変領域を図2に示す。
ヒト胎児腎癌細胞由来HEK293H株(Invitrogen)を10% Fetal Bovine Serum(Invitrogen)を含むDMEM培地(Invitrogen)へ懸濁し、6 × 105個 /mLの細胞密度で接着細胞用ディッシュ(直径10 cm, CORNING)の各ディッシュへ10 mLずつ蒔きこみCO2インキュベーター(37℃、5% CO2)内で一昼夜培養した後に、培地を吸引除去し、CHO-S-SFMII(Invitrogen)培地6.9 mLを添加した。調製したプラスミドDNA混合液(合計13.8μg)にCHO-S-SFMII培地を加え700μLとし、1μg/mL Polyethylenimine(Polysciences Inc.)20.7μLを加え混合して室温10分間静置したものを各ディッシュの細胞へ投入し、4〜5時間、CO2インキュベーター(37℃にて5% CO2)内でインキュベートした。その後、CHO-S-SFMII(Invitrogen)培地6.9 mLを添加して、3〜4日間 CO2インキュベーター内で培養した。培養上清を回収した後、遠心分離(約2000 g、5分間、室温)して細胞を除去し、さらに0.22μmフィルターMILLEX(登録商標)-GV(Millipore)を通した。各サンプルは使用するまで4℃で保存した。この上清からProtein G Sepharose(Amersham Biosciences)を用いて抗体を精製した。精製した抗体は、Amicon Ultra 15(Millipore)を用いて濃縮し、さらにPD-10 Desalting columns(Amersham Biosciences)を用いて0.05%のNaN3を含むPBS(-)に溶媒を置換した。280 nmの吸光度をND-1000 Spectrophotometer(NanoDrop)で測定し、Paceらの方法(Protein Science (1995) 4: 2411-2423)にて濃度を算出した。
hIL-31用量依存的に増殖するhNR10/hOSMR/BaF3細胞株を用いて、以下に示す通りhIL-31中和活性を評価した。
Human IL-31(R&D Systems)に対してFMAT Blue Monofunctional Reactive Dye(Applied Biosystems) による標識を行った。50 mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH 8.0)にて0.5 mg/mLに調製したhIL-31 100μLに対して、DMSO(Junsei)に溶解した25 nmoles FMAT Blue 5.25μLを添加し、Vortexを行った後、常温で15分間静置した。1 M Tris-HCl(pH 7.4)5μLおよび10% Tween20 1.1μLを添加することで、hIL-31へのFMAT Blueの導入反応を停止した後、Superdex 75(GE Healthcare, 17-0771-01)をColumnとして用いたゲルろ過により、0.1 % Tween20/PBS展開液上でFMAT Blue-labeled hIL-31および未反応のFMAT Blueを分離した。
Hybridoma培養上清より精製したNS22抗体に対してFMAT Blue (Applied Biosystems, 4328853) による標識を行った。1 mg/ml-PBSに調製したNS22 170μLに対して、17μL 1 M NaHCO3溶液およびDMSOに溶解した17 nmoles FMAT Blue 3.4μLを添加し、Vortexを行った後、常温で30分間静置した。8μL 1 M Tris-HCl (pH 7.4)および1.9μL 1 % Tween 20を添加することで、NS22へのFMAT Blueの導入反応を停止した後、Superdex 75 (GE Healthcare, 17-0771-01) をColumnとして用いたゲルろ過により、0.01 % Tween20/PBS展開液上でFMAT Blue標識NS22 (FMAT Blue-NS22) および未反応のFMAT Blueを分離した。
各フレームワーク配列の選定
マウスNS22抗体の可変領域とヒトのgermline配列を比較した。その中で、ヒト化の際に用いるFR配列を表2にまとめた。CDR、FRの決定はKabat numberingに従って行われた。ヒト化した可変領域として、H鎖は表2に記載されているFR1,FR2,FR3_1,FR4からなる配列をH0-VH(配列番号:50)、FR1,FR2,FR3_2,FR4からなる配列をH1-VH(配列番号:112)とした。また、L鎖はFR1,FR2,FR3,FR4からなる配列をL0(配列番号:52)とした。
ヒト化の際に用いたFR領域にNS22のCDR領域を移植したヒト化NS22の可変領域を作製するため、合成オリゴDNAをH鎖、L鎖それぞれ設計した。各合成オリゴDNAを混和し、アッセンブルPCRによりヒト化NS22の可変領域をコードする遺伝子を作成した。アッセンブルPCRはKOD-Plus(TOYOBO)を用いて行い、以下の条件に従ってPCR法によって実施した。添付のPCR Buffer,dNTPs,MgSO4, KOD-Plusおよび10 pmolの合成オリゴDNAからなる反応混合物を、94℃にて5分加熱した後、94℃にて2分、55℃にて2分、68℃にて2分から構成されるPCR反応サイクルを2回実施した後、可変領域の5'末端に制限酵素サイトとコザック配列を付加したプライマー、及び3'末端に制限酵素サイトを付加したプライマーをそれぞれ10 pmol添加し、94℃にて30秒、55℃にて30秒、68℃にて1分から構成されるPCR反応サイクルを35回実施し増幅断片を得た。得られた増幅断片をTOPO TA Cloningベクター(TOYOBO)にクローニングし、シークエンスにより塩基配列を確認した。作製した可変領域と定常領域を組み合わせ、H0-SKSC(配列番号:54)、L0(配列番号:56)を作製し、動物細胞において挿入遺伝子を発現可能ならしめる発現ベクターに組み込んだ。各DNA断片の塩基配列は、BigDye Terminator Cycle Sequencing Kit(Applied Biosystems)を用い、DNAシークエンサーABI PRISM 3730xL DNA SequencerまたはABI PRISM 3700 DNA Sequencer(Applied Biosystems)にて、添付説明書記載の方法に従い決定した。
H1-SKSC(配列番号:130)の作製はH0-SKSC(配列番号:54)のFR3に存在するkabat numberingの73番目のグルタミン(E)をリジン(K)に置換することによって行った。変異体の作製は市販のQuikChange Site-Directed Mutagenesis Kit(Stratagene)を用いて行い、添付説明書の方法に従って変異体を作成した。
抗体の発現は以下の方法を用いて行った。ヒト胎児腎癌細胞由来HEK293H株(Invitrogen)を10 % Fetal Bovine Serum(Invitrogen)を含むDMEM培地(Invitrogen)へ懸濁し、5〜6 × 105個 /mLの細胞密度で接着細胞用ディッシュ(直径10 cm, CORNING)の各ディッシュへ10 mLずつ蒔きこみCO2インキュベーター(37℃、5% CO2)内で一昼夜培養した後に、培地を吸引除去し、CHO-S-SFMII(Invitrogen)培地6.9 mLを添加した。調製したプラスミドDNA混合液(合計13.8μg)を1μg/mL Polyethylenimine(Polysciences Inc.)20.7μLとCHO-S-SFMII培地 690μLと混合して室温10分間静置したものを各ディッシュの細胞へ投入し、4〜5時間、CO2インキュベーター(37℃にて5% CO2)内でインキュベートした。その後、CHO-S-SFMII(Invitrogen)培地6.9 mLを添加して、3日間 CO2インキュベーター内で培養した。培養上清を回収した後、遠心分離(約2000 g、5分間、室温)して細胞を除去し、さらに0.22μmフィルターMILLEX(R)-GV(Millipore)を通して滅菌した。各サンプルは使用するまで4℃で保存した。
得られた培養上清にTBS中に懸濁させた50μLのrProtein A SepharoseTM Fast Flow(Amersham Biosciences)を添加し、4℃で4時間以上転倒混和した。その溶液を0.22μmのフィルターカップUltrafree(登録商標)-MC(Millipore)に移し、TBS 500μLにて3回洗浄後、rProtein A SepharoseTM樹脂に100μLの50 mM酢酸ナトリウム水溶液、pH 3.3に懸濁して3分間静置したのち、抗体を溶出させた。直ちに、6.7μLの1.5 M Tris-HCl、pH 7.8を加えて中和した。溶出は2回行い、200μLの精製抗体を得た。抗体を含む溶液2μLをND-1000 Spectrophotometer(NanoDrop社)(Thermo Scientific NanoDropTM 1000 Spectrophotometer (Thermo Scientific社))、あるいは50μLを分光光度計DU-600(BECKMAN)に供し、280 nmでの吸光度を測定しPaceらの方法(Protein Science (1995) 4: 2411-2423)により抗体濃度を算出した。
hNR10発現CHO細胞を用いて、以下に示す通り抗体のIL-31/NR10結合阻害活性を評価した。NS22キメラ抗体およびNS22_H0L0(H鎖 H0-SKSC/配列番号:54、L鎖 L0/配列番号:56)をAssay buffer(10 mM HEPES, 140 mM NaCl, 2.5 mM CaCl2, 3 mM MgCl2, 2% FBS, 0.01% NaN3, pH7.4)を用いて適当な濃度に希釈し、さらに希釈公比2、合計8系列の希釈液を調製し、40μL/wellにてプレート(96-Well FMAT Plates, Applied Biosystems)に添加した。続いて、FMAT Blue-labeled hIL-31をAssay bufferにて400倍希釈し、20μL/wellにて添加した。最後に、Assay bufferにて2.5 x 105 /mLに調整した細胞懸濁液を40μL/wellで添加した(final 1 x 104 /well)。細胞を添加してから2時間後に8200 Cellular Detection System(Applied Biosystems)にて蛍光(FL1)を測定した。
参考例7〜9に示すとおり、ヒト化抗IL-6レセプター抗体であるhuPM1抗体において、定常領域をIgG2からM14またはM58に変換することにより、安定性を低下させることなく、IgG2のヒンジ領域に由来するヘテロジェニティーを低減できることが確認された。そこで、ヒト化抗IL-31レセプター抗体においても、定常領域を野生型IgG2からM14またはM58に変換することでヘテロジェニティーを低減できるかどうかを検討した。
参考例9に示したとおり、抗IL-6レセプター抗体であるhuPM1抗体において、定常領域をIgG1からM58に変換することにより、ヒトFcRnへの結合性が向上し、ヒトFcRnトランスジェニックマウスにおいて薬物動態が向上することが見出された。そこで、抗IL-31レセプター抗体に対しても、定常領域をM58に変換することで薬物動態を向上できるかどうかを検討した。
変異体の作製
各変異体の作製は実施例4に準ずる方法、またはPCRを用いたAssemble PCRを行うことによって行われた。Assemble PCRを用いて行う方法は、改変部位を含む順鎖および逆鎖の配列に基づいて設計したオリゴDNAの合成を行う。改変部位を含む順鎖のオリゴDNAと改変を行う遺伝子が挿入されているベクターに結合する逆鎖のオリゴDNA、改変部位を含む逆鎖のオリゴDNAと改変を行う遺伝子が挿入されているベクターに結合する順鎖のオリゴDNAをそれぞれ組み合わせ、PrimeSTAR(TAKARA)を用いてPCRを行うことによって、改変部位を含む断片を5'末端側と3'末端側の2つを作製した。その2つの断片をAssemble PCRによりつなぎ合わせることによって、各変異体を作製した。作製された変異体を動物細胞において挿入遺伝子を発現可能ならしめる発現ベクターに挿入し、得られた発現ベクターの塩基配列は当業者公知の方法で決定した。抗体の作製および精製は実施例4の方法に従って行った。
H0L0(H鎖H0-SKSC/配列番号:54、L鎖 L0/配列番号:56)の薬物動態を向上させるために、可変領域の等電点を低下させることのできる改変箇所の検討を行った。立体構造モデルから推察された可変領域変異箇所をスクリーニングした結果、NR10への結合を大きく低下させることなく可変領域の等電点を低下させる箇所を見出し、それらを表4にまとめた(Hp5-VH/配列番号:137、Hp7-VH/配列番号:138、Hp8-VH/配列番号:139、Hp6-VH/配列番号:140、Hp9-VH/配列番号:141、Hp1-VH/配列番号:142、Hp13-VH/配列番号:143、Lp1-VL/配列番号:144、Lp2-VL/配列番号:145、Lp3-VL/配列番号:146、Lp4-VL/配列番号:147、Lp7-VL/配列番号:148、Lp5-VL/配列番号:149、Lp6-VL/配列番号:150)。各改変体の作製、精製は実施例4に記載した方法で行った。
各抗体のNR10に対するアフィニティーを参考例10の方法に従って行った。
測定したアフィニティーの結果を表5に示した。Hp3Lp15のアフィニティーはH0L0のそれとほぼ同等であることがしめされた。
可変領域のアミノ酸改変による全長抗体の等電点の変化について評価するために、各抗体の等電点電気泳動による分析を実施した。等電点電気泳動の方法は以下に準じた。
ミリQ水 1.5 mL
Pharmalyte 5-8 for IEF (Amersham Biosciences社製) 100 μL
Step 1: 2000 V 2.5 mA 3.5 W 15℃ 75 Vh
Step 2: 200 V 2.5 mA 3.5 W 15℃ 15 Vh
Step 3: 2000 V 2.5 mA 3.5 W 15℃ 410 Vh
等電点を低下させた改変抗体、Hp3Lp15の血漿中滞留性を評価するために、H0L0とHp3Lp15の正常マウスにおける血漿中滞留性の比較を行った。H0L0およびHp3Lp15をマウス(C57BL/6J、日本チャールズリバー)に1 mg/kgで静脈内に単回投与し血漿中濃度推移を比較した。血漿中濃度測定はELISA法にて測定した。適当な濃度の検量線試料および血漿測定試料をAnti-human IgG(Fc-specific) antibody (Sigma社製)で固相化したイムノプレート(Nunc-Immuno Plate,MaxiSorp(Nalge nunc International社製))に分注し、室温で1時間静置後した。Goat Anti-Human IgG-ALP(Sigma社製)を室温で1時間反応させた後、BluePhos Microwell Phosphatase Substrates System(Kirkegaard & Perry Laboratories社製)を基質として用い発色反応を行い、マイクロプレートリーダーにて650 nmの吸光度を測定した。血漿中濃度は検量線の吸光度から解析ソフトウェアSOFTmax PRO(Molecular Devices社製)を用いて算出した。
異なる定常領域を用いることによる生物活性への影響を評価するために以下の改変体を作製した。
医薬品に使用する抗体は、単一の抗体産生細胞に由来するクローンから得られるモノクローナル抗体であるにも関わらず、ヘテロジェニティーが存在する。そのような抗体のヘテロジェニティーは酸化、脱アミド化などの修飾により起こり、長期間の保存中や熱ストレス、光ストレスといったストレス条件下にさらされることで増加することが知られている(参考文献:Heterogeneity of Monoclonal Antibodies:Journal of pharmaceutical sciences, vol.97,No.7,2426-2447)。しかしながら、抗体を医薬品として開発するにあたり、そのタンパク質の物性、中でも均一性と安定性は極めて重要であり、目的物質/関連物質のヘテロジェニティーを低減し、可能な限り単一物質であることが望まれる。そこで、ストレス条件下における抗体のヘテロジェ二ティーを評価し、そのヘテロジェ二ティーを低減するために以下の実験を行った。
緩衝液:PBS
抗体濃度:0.2-1.0 mg/mL
加速温度:60℃
加速期間:1日間
カラム:ProPac WCX-10, 4×250 mm (Dionex)
移動相: (A) 25 mmol/L MES/NaOH, pH 6.1
(B) 25 mmol/L MES/NaOH, 250 mmol/L NaCl, pH 6.1
流速:0.5 mL/min
カラム温度:40℃
グラジエント:%B 0 to 0(0-5 min)→0 to 30 (5-80 min)
検出:280 nm
H0L0のNR10への親和性を向上させるために、CDR配列に変異を導入したライブラリーを作製し検討した。CDRに変異を導入したライブラリーをスクリーニングした結果、NR10への親和性を向上する変異を見出し、それらを表8にまとめた。それぞれのH鎖改変体Ha101-SKSC(配列番号:246)、Ha103-SKSC(配列番号:247)、Ha111-SKSC(配列番号:248)、Ha204-SKSC(配列番号:249)、Ha219-SKSC(配列番号:250)とL0(L0/配列番号:56)、それぞれのL鎖改変体La134(配列番号:251)、La130(配列番号:252)、La303(配列番号:253)、La328(配列番号:254)とH0(H0-SKSC/配列番号:54)をそれぞれ組み合わせ、各抗体を作製した。各改変体の作製、精製は実施例4に記載した方法で行った。
H鎖CDR1の免疫原性のリスクの低減
H0L0の可変領域配列に存在するT-cellエピトープをTEPITOPE(Methods. 2004 Dec;34(4):468-75)を用いて解析を行った。その結果、H鎖CDR1に多くのHLAに結合するT-cellエピトープが存在する(免疫原性のリスクが高い配列が存在する)ことが予測された。そこで、TEPITOPE解析においてH鎖CDR1の免疫原性のリスクを低減させる改変を検討したところ、kabat numbering 33番目のイソロイシン(I)をアラニン(A)に置換することによって、免疫原性のリスクが大きく減少することが改変を見出した(表12)。この改変を実施例10で作成したH17に対して加えたH19 (H19-M58/配列番号:223)を作製した。作製したH19をL12と組み合わせH19L12(H鎖 H19-M58/配列番号:223、L鎖 L12/配列番号:237)を作製した。各改変体の作製、精製は実施例4に記載した方法で行った。
L鎖のCDR1に存在するkabat numbering 25番目のスレオニン(T)は生殖細胞系列配列ではアラニン(A)またはセリン(S)である。そこで、25番目のスレオニン(T)をアラニン(A),またはセリン(S)に改変するほうが免疫原性のリスクが低いことが予想される(表14)。そこで、L12に対して上記の改変を加えたL17(配列番号:238)を作製した。作製したL17とH0を組み合わせH0L17(H鎖 H0-M58/配列番号:136、L鎖 L17/配列番号:238)を作製した。改変体の作製、精製は実施例4に記載した方法で行った。
上記実施例で見出されたpIを低下させる改変、アフィニティーを上昇させる改変、H鎖の分解を抑える改変、免疫原性のリスクを低下させる改変をH0(H0-M58/配列番号:136)、H1(H1-M58/配列番号:257)、またはL0(L0/配列番号:56)に対して複数組み合わせNS22改変体の可変領域を作成し、各種スクリーニングを実施した結果、H28L17(H鎖H28-M58/配列番号:224、L鎖L17/配列番号:238)、H30L17(H鎖H30-M58/配列番号:225、L鎖L17/配列番号:238)、H34L17(H鎖H34-M58/配列番号:226、L鎖L17/配列番号:238)、H42L17(H鎖H42-M58/配列番号:227、L鎖L17/配列番号:238)、H44L17(H鎖H44-M58/配列番号:228、L鎖L17/配列番号:238)、H46L17(H鎖H46-M58/配列番号:229、L鎖L17/配列番号:238)、H57L17(H鎖H57-M58/配列番号:230、L鎖L17/配列番号:238)、H71L17(H鎖H71-M58/配列番号:231、L鎖L17/配列番号:238)、H78L17(H鎖H78-M58/配列番号:232、L鎖L17/配列番号:238)、H92L17(H鎖H92-M58/配列番号:233、L鎖L17/配列番号:238)、H97L50(H鎖H97-M58/配列番号:234、L鎖L50/配列番号:239)、H98L50(H鎖H98-M58/配列番号:235、L鎖L50/配列番号:239)を見出した。改変体の作製、精製は実施例4に記載した方法で行った。
(1)ヒト・マウス 野生型及びキメラ抗原の調製
ヒトとマウスの野生型及びキメラNR10細胞外領域(hhh(配列番号:258)、mmm(配列番号:259)、hhm(配列番号:260)、mmh(配列番号:261)、hmm(配列番号:262)、mhm(配列番号:263)、mhh(配列番号:264))をコードする遺伝子を、C末端にHisタグとMycタグ(HHHHHHEQKLISEEDL/配列番号:287)を付して動物細胞発現ベクターに挿入し、FreeStyle 293 Expression System(invitrogenTM)で一過性発現させた。これらヒト・マウス野生型およびキメラNR10-ECDの模式図を図26に示す。
調製したヒト・マウス野生型及びキメラ抗原を各0.5μg/lane相当、4-20%ポリアクリルアミドゲル(第一化学)3枚にて電気泳動した。セミドライ型ブロッティング装置にてPVDF膜(Millipore)に電気的に転写し、5% SkimMilkを含むTBSにてブロッキングした。1枚(ヒト化抗ヒトNR10抗体検出系)は5μg/mLのH44M58L17にて、1枚(マウス抗ヒトNR10抗体検出系)は5μg/mLのND41にて、1枚(Mycタグ検出系)は5 % SkimMilkを含むTBSで500倍に希釈した抗Myc抗体(SantaCruz、Cat.#sc-789)にて室温で1時間反応させた。
前臨床段階での安全性評価のため、カニクイザルへの交差性・中和活性は重要であると考え、カニクイザルNR10遺伝子、OSMR遺伝子の単離を試みた。公開されているアカゲザルゲノム情報などからプライマーを設計し、PCR法によりカニクイザル膵臓cDNAからNR10遺伝子、OSMR遺伝子の増幅に成功した。単離したカニクイザルNR10、OSMR、IL-31の遺伝子配列を、配列番号:65、69、67に示す。またカニクイザルNR10、OSMR、IL-31のアミノ酸配列を、配列番号:66、70、68に示す。
ヒト全長NR10 cDNA(配列番号:75)を発現ベクターpCOS1(Biochem Biophys Res Commun. 228, p838-45, 1996)に組み込み、pCosNR10.3とした。オンコスタチンM受容体 cDNA(OSMR, GenBank accession No. NM003999)をヒト胎盤ライブラリーからPCR法により単離し、同様に、発現ベクターpCos1-hOSMRを構築した。マウスIL-3依存性pro-B細胞由来細胞株Ba/F3に、それぞれのベクター10μgずつを同時にエレクトロポレーション法で導入した(BioRad Gene Pulser, 960μF, 0.33 kV)。導入後は、ヒトIL-31(R&D Systems)を添加・培養し、IL-31依存性に増殖を示す細胞株(hNR10/hOSMR/BaF3細胞)を得た。また、カニクイザルIL-31遺伝子(配列番号:67)を哺乳動物細胞用発現ベクターに組み込み、CHO細胞株DG44に導入して、その培養上清としてカニクイザルIL-31を得た。この培養上清を用いて、hNR10/hOSMR/BaF3と同様に、カニクイザル全長NR10およびカニクイザルOSMR遺伝子を発現ベクターpCOS1にそれぞれ挿入し、Ba/F3細胞に発現させてカニクイザルIL-31依存性細胞株(cynNR10/cynOSMR/BaF3細胞)を樹立した。
細胞内領域欠失型ヒトNR10遺伝子(配列番号:73)ならびに細胞内領域欠失型カニクイザルNR10遺伝子(配列番号:71)をそれぞれ哺乳動物細胞用発現ベクターに挿入し、このベクターを制限酵素にて直鎖状にしたのち、CHO細胞株DG44にエレクトロポレーション法にて導入した(BioRad Gene Pulser, 25μF, 1.5 kV)。薬剤で選抜し、抗ヒトNR10抗体を用いてFCM解析によりNR10発現細胞を選択し、樹立した。なお細胞内領域欠失型ヒトNR10遺伝子の塩基配列(配列番号:73)によってコードされるアミノ酸配列を配列番号:74、細胞内領域欠失型カニクイザルNR10遺伝子の塩基配列(配列番号:71)によってコードされるアミノ酸配列を配列番号:72に示す。
ヒトNR10 cDNAを鋳型に、PCR法により細胞外領域のみを増幅し、またC末端にFLAGタグ配列を付加し、哺乳動物細胞用発現ベクターに組み込んだ。直鎖状にしたこのベクター10μgをチャイニーズハムスター卵巣細胞株DG44へエレクトロポレーション法によって導入し(BioRad Gene PulserII, 25μF, 1.5 kV)、高発現を示す細胞株を得た。この細胞株を大量培養した培養上清から抗FLAG抗体カラム(SIGMA製)、ゲル濾過法により精製し可溶型NR10を得た。可溶型NR10の塩基配列を配列番号:77に、アミノ酸配列を配列番号:78に示す。
ヒトNR10蛋白(細胞外領域)〔参考例4に記載〕をマウスに免疫し、通常の方法によりハイブリドーマを作製した。これらのハイブリドーマの培養上清を、参考例2で示したヒトIL-31依存性細胞株(hNR10/hOSMR/BaF3細胞)を用いた中和活性で評価し、NR10中和活性を有するNA633を得た。
NA633の重鎖可変領域のアミノ酸配列を配列番号:104に、軽鎖鎖可変領域のアミノ酸配列を配列番号:108に示す。又、NA633の重鎖可変領域のCDR1のアミノ酸配列を配列番号:105に、CDR2のアミノ酸配列を配列番号:106に、CDR3のアミノ酸配列を配列番号:107に、軽鎖可変領域のCDR1のアミノ酸配列を配列番号:109に、CDR2のアミノ酸配列を配列番号:110に、CDR3のアミノ酸配列を配列番号:111に示す。さらに、常法にしたがい、これらマウス可変領域と、ヒト定常領域(H鎖はγ1,L鎖はκ)とのキメラ抗体を作製した。
NS22抗体はNR10中和抗体であることから、免疫原性や副作用を考慮した場合、Fcγレセプターへの結合は好ましくない可能性が考えられる。Fcγレセプターへの結合を減らすために、定常領域のアイソタイプをIgG1ではなく、IgG2あるいはIgG4を選択する方法が考えられ(Ann Hematol. 1998 Jun;76(6):231-48.)、FcγレセプターIおよび血漿中滞留性の観点からはIgG4よりはIgG2が望ましいと考えられた(Nat Biotechnol. 2007 Dec;25(12):1369-72)。一方、抗体を医薬品として開発するにあたり、そのタンパク質の物性、中でも均一性と安定性は極めて重要であり、IgG2アイソタイプは、ヒンジ領域のジスルフィド結合に由来するヘテロジェニティーが極めて多いことが報告されている(J Biol Chem. 2008 Jun 6;283(23):16206-15.)。これに由来する目的物質/関連物質のヘテロジェニティーの製造間差を維持しつつ医薬品として大量に製造することは容易ではなくコスト増につながり、可能な限り単一物質であることが望まれる。よってIgG2アイソタイプの抗体を医薬品として開発する上には安定性を低下させることなくジスルフィド結合由来のヘテロジェニティーが低減されていることが望ましい。
IgG2の定常領域はFcγレセプター結合部位のうちEUナンバリング:233、234、235、236が非結合型であるが、Fcγレセプター結合部位のうちEUナンバリング:327、330、331番目は非結合型のIgG4とは異なる配列であるため、EUナンバリング:327、330、331番目のアミノ酸をIgG4の配列に改変する必要がある(Eur J Immunol. 1999 Aug;29(8):2613-24におけるG2Δa)。しかしながら、IgG4はEUナンバリング:339番目のアミノ酸がアラニンであるのに対して、IgG2はスレオニンであるため、EUナンバリング:327、330、331番目のアミノ酸をIgG4の配列に改変しただけでは天然には存在しないT-cellエピトープペプチドとなりうる9アミノ酸の新しいペプチド配列が出現してしまい、免疫原性のリスクが生じる。そこで、上述の改変に加えて新たにIgG2のEUナンバリング:339番目のスレオニンをアラニンに改変することで、新しいペプチド配列の出現を防ぐことが可能であることを見出した。これらの変異に加えて、IgG2の酸性条件下での安定性を向上させるIgG2のEUナンバリングの397番目のメチオニンからバリンへの変異を導入した。さらに、参考例7で作製したヒンジ領域のジスルフィド結合に由来するヘテロジェニティーを改善させるSKSC(配列番号:62)は131番目と133番目の変異導入に伴い天然には存在しないT-cellエピトープペプチドとなりうる9アミノ酸の新しいペプチド配列が出現してしまい免疫原性リスクが生じることから、EUナンバリングの137番目のグルタミン酸からグリシンへの変異、138番目のセリンからグリシンへの変異を導入することで、131番目から139番目付近のペプチド配列をIgG1と同一のものとした。これらの変異を全て導入した定常領域配列M14(配列番号:129)を作成した。
図14に示すとおり、huPM1-M14においてもhuPM1-SKSCと同様ヘテロが低減された。
huPM1-M58分子の作製
huPM1はIgG1抗体である。IgG抗体のH鎖C末端配列のヘテロジェニティーとして、C末端アミノ酸のリジン残基の欠損、および、C末端の2アミノ酸のグリシン、リジン両方の欠損によるC末端アミノ基のアミド化が報告されている(Anal Biochem. 2007 Jan 1;360(1):75-83.)。huPM1においても、その主成分は塩基配列上存在するC末端アミノ酸のリジンが翻訳後修飾により欠損した配列であるが、リジンが残存している副成分およびグリシン、リジン両方の欠損によるC末端アミノ基のアミド化された副成分もヘテロジェニティーとして存在する。目的物質/関連物質のヘテロジェニティーの製造間差を維持しつつ医薬品として大量に製造することは容易ではなくコスト増につながり、可能な限り単一物質であることが望まれ、抗体を医薬品として開発する上にはこれらのヘテロジェニティーが低減されていることが望ましい。よって医薬品として開発する上ではH鎖C末端のヘテロジェニティーは存在しないことが望ましい。また、抗体の投与量を減らすためには、抗体の血漿中半減期を長くすることが望ましい。
IgG分子の血漿中滞留性が長い(消失が遅い)のは、IgG分子のサルベージレセプターとして知られているFcRnが機能しているためである(Nat Rev Immunol. 2007 Sep;7(9):715-25)。ピノサイトーシスによってエンドソームに取り込まれたIgG分子は、エンドソーム内の酸性条件下(pH6.0付近)においてエンドソーム内に発現しているFcRnに結合する。FcRnに結合できなかったIgG分子はライソソームへ進みライソソームで分解されるが、FcRnへ結合したIgG分子は細胞表面へ移行し血漿中の中性条件下(pH7.4付近)においてFcRnから解離することで再び血漿中に戻る。
FcRnはFcRnとβ2-microglobulinの複合体である。公開されているヒトFcRn遺伝子配列(J. Exp. Med. 180 (6), 2377-2381 (1994))を元に、オリゴDNAプライマーを作製した。ヒトcDNA(Human Placenta Marathon-Ready cDNA, Clontech)を鋳型とし、作製したプライマーを用いPCR法により遺伝子全長をコードするDNA断片を調整した。得られたDNA断片を鋳型に、PCR法によりシグナル領域を含む細胞外領域(Met1-Leu290)をコードするDNA断片を増幅し、動物細胞発現ベクターへ挿入した(ヒトFcRnアミノ酸配列/配列番号:165)。同様に、公開されているヒトβ2-microglobulin遺伝子配列(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 99 (26), 16899-16903 (2002))を元に、オリゴDNAプライマーを作製した。ヒトcDNA(Hu-Placenta Marathon-Ready cDNA, CLONTECH)を鋳型とし、作製したプライマーを用いPCR法により遺伝子全長をコードするDNA断片を調製した。得られたDNA断片を鋳型に、PCR法によりシグナル領域を含むβ2-microglobulin全長(Met1-Met119)をコードするDNA断片を増幅し、動物細胞発現ベクターへ挿入した(ヒトβ2-microglobulinアミノ酸配列/配列番号:166)。
huPM1-IgG1およびhuPM1-M58のヒトFcRnへの結合性の評価をBIAcoreにより行った。表19に示すとおり、huPM1-M58の結合性はhuPM1-IgG1よりも約1.4倍程度優れていた。
ヒトFcRnトランスジェニックマウス(B6.mFcRn-/-.hFcRn Tg line 276 +/+ マウス、Jackson Laboratories)における薬物動態の評価は以下の通り行った。抗体をマウスに1 mg/kgの投与量で静脈内に単回投与し適時採血を行った。採取した血液は直ちに4℃、15,000 rpmで15分間遠心分離し、血漿を得た。分離した血漿は、測定を実施するまで-20℃以下に設定された冷凍庫に保存した。血漿中濃度はELISA法を用いて測定した。
huPM1-IgG1およびhuPM1-M58のヒトFcRnトランスジェニックマウスにおける血漿中滞留性の評価を行った。その結果、図17に示すとおり、huPM1-M58はhuPM1-IgG1と比較して薬物動態の改善が確認された。ヒトFcRnへの結合性とヒトFcRnトランスジェニックマウスにおける血漿中滞留性は相関することが示唆された。
Biacore T100(GEヘルスケア バイオサイエンス)を用いて、抗原抗体反応の速度論的解析を行った。センサーチップ上にrec-Protein A(ZYMED)(以下、Protein A)を固定化し、この固定化Protein Aに抗体を捕捉し、さらに抗原をアナライトとして反応させ、抗体と抗原の相互作用を測定した。抗原には種々の濃度に調製した rhNR10を用いた。測定で得られたセンサーグラムから、カイネティクスパラメターである結合速度定数 ka (1/Ms) 、および解離速度定数 kd (1/s) を算出し、その値をもとに KD (M) を算出した。各パラメターの算出にはBiacore T100 Evaluation Software version 1.1(GEヘルスケア バイオサイエンス)を用いた。
アミンカップリング法によりセンサーチップCM5(GEヘルスケア バイオサイエンス)のすべてのフローセルにProtein Aを固定化した。ランニングバッファーにはHBS-EP+ (10 mM HEPES, 0.15 M NaCl, 3 mM EDTA, 0.05% v/v Surfactant P20)を用い、流速 10 μL/min で実験を行った。センサーチップ上のカルボキシメチルデキストランのカルボキシル基を75 mg/mL EDC (N-ethyl-N’-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide hydrochloride) と11.5 mg/mL NHS (N-hydroxysuccinimide) の 1:1 混合液 100μLにより活性化し、そこへ10 mM 酢酸バッファー(pH4.5)で50μg/mL に調製したProtein A を流し、反応させた。その後、1 M ethanolamine hydrochloride(pH8.5)を100μL流し、未反応の活性基を不活化した。最終的に約4000-5000 RU固定化した。実験はすべて25℃で行った。
ランニングバッファーにはHBS-EP+ を用いた。各抗体は0.25μg/mL、あるいは、Protein Aに約100 RU結合するように調製した。アナライトとして用いたrhNR10はHBS-EP+ を用いて0、38.5、77.0、154 nM、あるいは、0、19.25、77.01 nMに調製した。測定はまず抗体溶液をProtein Aに捕捉させ、さらに流速20μL/minにて、アナライト溶液を 3 min反応させ、その後HBS-EP+ に切り替え5 min解離相を測定した。解離相の測定終了後、10 mM glycine-HCl (pH1.5) で洗浄し、センサーチップを再生した。得られたセンサーグラムから、Biacore専用のデータ解析ソフトウェアである Biacore T100 Evaluation Software Version 1.1を用いて速度論的な解析を行った。
Claims (6)
- 以下の(1)〜(20)のいずれかに記載の抗体可変領域、又は抗体;
(1) 配列番号:196に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:11に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H17)、
(2) 配列番号:176に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:11に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H19)、
(3) 配列番号:196に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H28、H42)、
(4) 配列番号:9に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H30、H44)、
(5) 配列番号:176に記載のCDR1、配列番号:197に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域。(H34、H46)、
(6) 配列番号:9に記載のCDR1、配列番号:198に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H57、H78)、
(7) 配列番号:176に記載のCDR1、配列番号:198に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域。(H71、H92)、
(8) 配列番号:9に記載のCDR1、配列番号:199に記載のCDR2、配列番号:184に記載のCDR3を含む重鎖可変領域(H97、H98)、
(9) 配列番号:200に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域(L11)、
(10) 配列番号:201に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域(L12)、
(11) 配列番号:202に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域(L17)、
(12) 配列番号:203に記載のCDR1、配列番号:170に記載のCDR2、配列番号:193に記載のCDR3を含む軽鎖可変領域(L50)、
(13) (3)の重鎖可変領域と(11)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(14) (4)の重鎖可変領域と(11)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(15) (5)の重鎖可変領域と(11)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(16) (6)の重鎖可変領域と(11)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(17) (7)の重鎖可変領域と(11)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(18) (8)の重鎖可変領域と(12)の軽鎖可変領域を含む抗体、
(19) (13)〜(18)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(13)〜(18)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体、
(20) (13)〜(18)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体。 - 以下の(1)〜(32)のいずれかに記載の抗体可変領域または抗体;
(1) 配列番号:204に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H17)、
(2) 配列番号:205に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H19)、
(3) 配列番号:206に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H28)、
(4) 配列番号:207に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H30)、
(5) 配列番号:208に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H34)、
(6) 配列番号:209に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H42)、
(7) 配列番号:210に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H44)、
(8) 配列番号:211に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H46)、
(9) 配列番号:212に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H57)、
(10) 配列番号:213に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H71)、
(11) 配列番号:214に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H78)、
(12) 配列番号:215に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H92)、
(13) 配列番号:216に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H97)、
(14) 配列番号:217に記載のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(H98)、
(15) 配列番号:218に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L11)、
(16) 配列番号:219に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L12)、
(17) 配列番号:220に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L17)、
(18) 配列番号:221に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(L50)、
(19) (3)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H28L17)、
(20) (4)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H30L17)、
(21) (5)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H34L17)、
(22) (6)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H42L17)、
(23) (7)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H44L17)、
(24) (8)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H46L17)、
(25) (9)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H57L17)、
(26) (10)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H71L17)、
(27) (11)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H78L17)、
(28) (12)の重鎖可変領域と(17)の軽鎖可変領域を含む抗体(H92L17)、
(29) (13)の重鎖可変領域と(18)の軽鎖可変領域を含む抗体(H97L50)、
(30) (14)の重鎖可変領域と(18)の軽鎖可変領域を含む抗体(H98L50)、
(31) (19)〜(30)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(19)〜(30)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体、
(32) (19)〜(30)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体。 - ヒト化抗体である、請求項1または2に記載の抗NR10抗体。
- 以下の(1)〜(32)のいずれかの抗体重鎖、抗体軽鎖、または抗体;
(1) 配列番号:222に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H17)、
(2) 配列番号:223に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H19)、
(3) 配列番号:224に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H28)、
(4) 配列番号:225に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H30)、
(5) 配列番号:226に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H34)、
(6) 配列番号:227に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H42)、
(7) 配列番号:228に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H44)、
(8) 配列番号:229に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H46)、
(9) 配列番号:230に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H57)、
(10) 配列番号:231に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H71)、
(11) 配列番号:232に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H78)、
(12) 配列番号:233に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H92)、
(13) 配列番号:234に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H97)、
(14) 配列番号:235に記載のアミノ酸配列を有する重鎖(H98)、
(15) 配列番号:236に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L11)、
(16) 配列番号:237に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L12)、
(17) 配列番号:238に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L17)、
(18) 配列番号:239に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖(L50)、
(19) (3)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H28L17)、
(20) (4)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H30L17)、
(21) (5)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H34L17)、
(22) (6)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H42L17)、
(23) (7)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H44L17)、
(24) (8)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H46L17)、
(25) (9)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H57L17)、
(26) (10)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H71L17)、
(27) (11)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H78L17)、
(28) (12)の重鎖と(17)の軽鎖を含む抗体(H92L17)、
(29) (13)の重鎖と(18)の軽鎖を含む抗体(H97L50)、
(30) (14)の重鎖と(18)の軽鎖を含む抗体(H98L50)、
(31) (19)〜(30)のいずれかに記載の抗体において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された抗体であって、(19)〜(30)いずれかに記載の抗体と同等の活性を有する抗体、
(32) (19)〜(30)のいずれかに記載の抗体が結合するエピトープと同じエピトープに結合する抗体。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の抗体を含む医薬組成物。
- 炎症性疾患治療剤である請求項5に記載の医薬組成物。
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