JPWO2009116557A1 - 薬剤含有組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、難水溶性の薬剤を溶解させることができ、人体への毒性が少なく、薬剤との結合親和性が高いことを特徴とする薬剤含有組成物を提供することである。本発明によれば、(a)少なくとも一種の難水溶性化合物と、(b)該難水溶性化合物に対して結合親和性を有する高分子(血漿蛋白質を除く)を含むキャリアとから構成される組成物が提供される。

Description

本発明は、水に不溶性あるいは難水溶性である化合物(好ましくは医薬品有効成分)を水に可溶化することができる新規な組成物に関する。本発明の組成物を医薬組成物に適用した場合、有効投与量を減じることによって、該医薬有効成分が持つ副作用を軽減する効果を達成することができる。
医薬品業界においては、強力な生物活性を有する医薬有効成分であっても、その水溶性が低いためにその効果を発揮することができず、その開発を断念する、あるいは本来持つ活性よりも低い活性しか示すことのできない製剤として上市されているものが多数存在している。
水に不溶性あるいは難水溶性の医薬品有効成分を可溶化する方法としては、以下の(A)から(C)に記載の方法が存在する。
(A)薬物の構造の一部を変えて可溶性誘導体にする方法:塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、スルホン酸ナトリウム塩といった可溶性誘導体とする。
(B)溶解補助剤を添加する方法:界面活性剤の添加により、ミセル化、乳化して可溶化する方法。血清アルブミンあるいは血漿蛋白質を用いる方法。
(C)有機溶媒単体、あるいは水系溶媒と有機溶媒との混合溶媒を用いる方法:プロピレングリコールなどを用いて可溶化する方法。
しかし、上記(A)の方法では、有効成分である医薬原薬そのものの構造の一部を変換することであり、原薬そのものの溶解性を上げることはできない。又、誘導体とすることにより、医薬品としての活性が低下する場合や、pHの変化による薬物の析出といった様々な問題が生じることがあり、望まれる方法ではない。
上記(B)の方法のうち、界面活性剤を使用した方法は、生体に安全で、有効な可溶性を示す界面活性剤は極めて少ないのが実情である。薬物Taxolをポリオキシエチル化ひまし油(Cremophor EL)を使用して溶解させたものが存在したが、ポリオキシエチル化ひまし油が赤血球の連銭形成を引き起こすことが報告されている(非特許文献1)。安全でかつ有用な界面活性剤が極めて少ないことから、有毒なCremophorを用いてパクリタキセルやシクロスポリンを溶解した製剤が存在するのである。
また、上記(C)に記載したプロピレングリコールのような有機溶媒を用いる方法は、生物活性的に不活性で、かつ溶血性を伴わない安全な有機溶媒は極めて少なく、医薬分野ではあまり実用化されていない。例えば、特許文献1及び特許文献2においては、難水溶性のジヒドロピリジン組成物を、有機溶媒、あるいは水と有機溶媒の混合溶媒に溶解する工程を経た製造方法が記載されている。しかし、得られた溶液は濁度のある溶液であり、部分的な析出が確認され可溶化が十分になされていないことが分かる。これは、難水溶性薬剤有効成分が析出していることであり、十分な活性を得られないこと、又析出による生体への毒性が改善されていないことを示している。
又、近年では難水溶性の薬剤を可溶化する方法として、上記(B)の方法の内、血清アルブミンを用いて可溶化する方法が用いられることがある。しかしながら、血清アルブミンを用いて難水溶性の薬剤を可溶化する方法では、血清アルブミンと薬剤の結合が非特異的吸着である為、その結合親和性が弱く(解離定数Kd= 10-5〜10-3M、結合が強いとされるワルファリンとの解離定数ですら数十μM程度であることが知られている)、薬剤がアルブミンから解離しやすいという重大な欠陥を持っている。それにより、薬剤を、薬剤がターゲットとしている生体分子(以下、略して疾患分子と呼ぶ)へ、適切に運搬することが困難となり、結果的に、有効な量の薬剤を疾患分子へ届けるためには、薬剤の投与量を上げる選択肢を取らざるを得ない。従って、当然予測されるように、薬剤が持つ副作用を増大させることとなり、患者への負担と危険が増大してしまうことが重大な問題である。
特許文献3は、上記(B)の方法のうち、血漿蛋白質と実質的な結合親和性を有する難水溶性化合物を含む医薬組成物であるが、この組成物に適用される医薬組成物は使用される特定血漿蛋白質に実質的な親和性を有することが必要であり、上記の課題に対して普遍的な解決を与えるものではない。
The Lancet, vol.352:540-542 ハンガリー特許第198381号 ドイツ特許出願第3702105号 特表2000−508806号公報
従来の技術では、難水溶性の薬剤を溶解させる、薬剤運搬させる為には、上述の如く界面活性剤を使用するか、有機溶媒を使用するか、血清アルブミンのような非特異的吸着を用いた薬剤運搬体を用いる方法が用いられてきた。しかしながら、界面活性剤、有機溶媒の使用は、界面活性剤や有機溶媒そのものが持つ人体への毒性が問題となっている。又、血清アルブミンのような非特異的吸着を用いた薬剤運搬体を用いた方法では、アルブミンと薬剤の結合が非特異的吸着である為、その結合親和性が弱く、薬剤がアルブミンから解離しやすいという重大な欠陥を持っている。それにより、薬剤を、薬剤がターゲットとしている生体分子(以下、略して疾患分子と呼ぶ)へ、適切に運搬することが困難となり、結果的に、有効な量の薬剤を疾患分子へ届けるためには、薬剤の投与量を上げる選択肢を取らざるを得ない。従って、当然予測されるように、薬剤が持つ副作用を増大させることとなり、患者への負担と危険が増大してしまうことが重大な問題となっている。即ち、本発明は、難水溶性の薬剤を溶解させることができ、人体への毒性が少なく、薬剤との結合親和性が高いことを特徴とする薬剤含有組成物を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、難水溶性の薬剤を薬剤運搬するための薬剤キャリアとして、該薬剤と結合親和性の高い生体高分子を用いることによって、アルブミンを薬剤キャリアとして用いた場合に問題となった薬剤キャリアと薬剤との解離を著しく減少できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
即ち、本発明によれば、(a)少なくとも一種の難水溶性化合物と、(b)該難水溶性化合物に対して結合親和性を有する高分子(血漿蛋白質を除く)を含むキャリアとから構成される組成物が提供される。
好ましくは、難水溶性化合物に対して結合親和性を有する高分子は、該難水溶性化合物に対して解離定数Kd=10-6〜10-15Mの結合親和性を有する高分子であり、より好ましくは、解離定数Kd=10-8〜10-14、特に好ましくは10-9〜10-13の結合親和性を有する高分子である。
好ましくは、難水溶性化合物は医薬である。
好ましくは、難水溶性化合物に対して結合親和性を有する高分子は蛋白質である。
好ましくは、該蛋白質は、難水溶性化合物に対する受容体のアミノ酸配列、難水溶性化合物に対する受容体中の結合責任配列、難水溶性化合物に対する抗体のアミノ酸配列、難水溶性化合物に対する抗体中の結合責任配列を含む蛋白質、難水溶性化合物に対する結合蛋白質、又は難水溶性化合物に対する結合蛋白質中の結合責任配列を含む蛋白質である。
好ましくは、該蛋白質は、遺伝子工学的に作製された蛋白質である。
好ましくは、該蛋白質のN末端及び/又はC末端にさらに別の蛋白質が直接またはリンカーを介して結合している。
好ましくは、該蛋白質のN末端及び/又はC末端に結合しているさらに別の蛋白質は、立体障害により難水溶性化合物の放出を制御することができる蛋白質、又は生体内において足場として機能する蛋白質である。
好ましくは、生体内において足場として機能する蛋白質は、ゼラチン、コラーゲン、アルブミン、エラスチン、又はフィブリンである。
好ましくは、本発明の組成物は、該難水溶性化合物を患者に投与するための医薬組成物である。
本発明においては、難水溶性の薬剤を薬剤運搬するための薬剤キャリアとして該薬剤と結合親和性の高い生体高分子を用いることによって、アルブミンを薬剤キャリアとして用いた場合に問題となった薬剤キャリアと薬剤との解離を著しく減少させることに成功した。それによって、有効な活性を現す為の薬剤投与量を減じることが出来、薬剤自身の持つ副作用を著しく減少させることに成功した。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の組成物は、(a)少なくとも一種の難水溶性化合物と、(b)該難水溶性化合物に対して結合親和性を有する高分子(血漿蛋白質を除く)を含むキャリアとから構成されることを特徴とする。本発明で言う結合親和性とは、酵素−基質、リガンド−受容体、酵素−補酵素、といった特異的な非共有結合的相互作用であって、かつ適切な競合分子により競合的阻害を受け得る相互作用を意味する。本発明においては、難水溶性化合物とキャリアとの解離定数Kdが10-6〜10-15Mであることが好ましく、より好ましくは、解離定数Kd=10-8〜10-14、特に好ましくは解離定数10-9〜10-13である。
本発明の組成物の構造の代表例を図1に示す。以下、図1に記載の薬剤a(難水溶性化合物)、蛋白質A(難水溶性化合物に対して結合親和性を有する高分子)、蛋白質B及び蛋白質C、並びにリンカーA及びリンカーBについて説明する。
<薬剤a>
本発明のおける難水溶性化合物である薬剤aとしては、例えば、PCT/JP/2007/066779に記載されている難水溶性化合物を用いることができる。難水溶性化合物は色素剤、薬剤等、難水溶性の化合物であればいずれでも構わない。一般に化合物の親水−疎水性の指標として、フラスコシェイキング法により得られる1−オクタノール/水(pH7.4緩衝溶液)の分配係数の対数(Log P)が広く用いられているが、実測する代わりに計算により求めても良い。(本明細書におけるLogPは、Daylight Chemical Information Systems社のシステム:PCModelsに組み込まれたHansch-Leoのフラグメント法CLOGPプログラムを使用して計算している。)
本発明で用いる難水溶性化合物のLog Pは好ましくは1以上20以下であり、さらに好ましくは1以上15以下であり、特に好ましくは2以上10以下であり、最も好ましくは3以上5以下である。
薬剤は生理活性成分である。薬剤の具体例としては、例えば高脂血症治療薬であるリピトール、血小板凝集抑制剤であるクロピドグレル等上市されている医薬、免疫抑制剤(例えば、ラパマイシン、タクロリムス、シクロスポリン)、抗癌剤(例えば、パクリタキセル、トポテシン、タキソテール、ドセタキセル、エノシタビン、17-AAG)、解熱性鎮痛剤(例えばアスピリン、アセトアミノフェン、スルピリン)、抗てんかん剤(例えばフェニトイン、アセタゾラミド、カルバマゼピン、クロナゼパム、ジアゼパム、ニトラゼパム)、消炎鎮痛剤(例えばアルクロフェナク、アルミノプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、エピリゾール、オキサプロジン、ケトプロフェン、ジクロフェナクナトリウム、ジフルニサル、ナプロキセン、ピロキシカム、フェンブフェン、フルフェナム酸、フルルビプロフェン、フロクタフェニン、ペンタゾシン、メチアジン酸、メフェナム酸、モフェゾラク)、脂溶性ビタミン(例えばビタミンA、ビタミンD2、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンK2)、合成抗菌剤(エノキシン、オフロキサシン、シノキサシン、スパルフロキサシン、チアンフェニコール、ナリジクス酸、トシル酸トスフロキサシン、ノルフロキサシン、ピペミド酸三水和物、ピロミド酸、フレロキサシン、レボフロキサシン)、抗真菌剤(例えばイトラコナゾール、ケトコナゾール、フルコナゾール、フルシトシン、ミコナゾール、ピマリシン)、抗生剤(例えばロキシスロマイシン、セフジトレンピボキシル、セフテラムピボキシル、エリスロマイシン、クラリスロマイシン、テリスロマイシン、アジスロマイシン)、抗ウイルス剤(アシクロビル、ガンシクロビル、ジダノシン、ジドブジン、ビタラビン)、ホルモン剤(例えばインスリン亜鉛、プロピオン酸テストステロン、安息香酸エストラジオール)、循環器官用薬(例えばアルプロスタジル)、抗血栓剤、消化器管用薬(オメプラゾール、ランソプラゾール、テプレノン、メトクロプラミド、ソファルコン)、糖尿病用剤(例えば塩酸ピオグリタゾン)、抗酸化剤、抗アレルギー剤(フマル酸クレマスチン、ロラタジン、メキタジン、ザフィルルカスト、プランルカスト、エバスチン、タザノラスト、トラニラスト、ラマトロバン、オキサトミド)、ステロイド抗炎症剤(例えば酢酸コルチゾン、ベタメタゾン、プレドニゾロン、プロピオン酸フルチカゾン、デキサメタゾン、ブデソニド、プロピオン酸ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ロトプレドノール、フルオロメトロン、ジフルプレドナード、フランカルボン酸モメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、酢酸ジフロラゾン、吉草酸ジフルコルトロン、フルオシノニド、アムシノニド、ハルシノニド、フルオシノロンアセトニド、トリアムシノロンアセトニド、ピバル酸フルメタゾン、酪酸クロベタゾン)、化粧品成分、サルファ剤(例えばサラゾスルファピリジン、スルファジメトキシン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファメトピラジン、スルファモノメトキシン)、麻酔薬(例えばフェンタニル)、潰瘍性大腸炎治療剤(例えばメサラジン)またはサプリメント成分を用いることができる。
<蛋白質A>
蛋白質A(難水溶性化合物に対して結合親和性を有する高分子)は、薬剤aと親和性を有する蛋白質であり、例えば、ビタミンD3受容体、HMG-CoA還元酵素、ADP受容体(P2Y12)、L型カルシウムチャネル、プロトンポンプ、セロトニン受容体、ドパミン受容体、ドパミンD2受容体、アンジオテンシンII受容体、メラトニンMT1/MT2受容体、電位依存性カルシウムチャネルのα2δsubunit、PDGFR-α、PDGFR-β、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、KIT、FLT3、CSF-1R、RET、リボゾーム50Sサブユニット、Tubulin、DNAヘリカーゼ、RNAポリメラーゼ、アセチルコリン受容体、G蛋白質共役型受容体、ムスカリン性アセチルコリン受容体、アデノシン受容体、アドレナリン受容体、GABA受容体(B型)、アンギオテンシン受容体、カンナビノイド受容体、コレシストキニン受容体、グルカゴン受容体、ヒスタミン受容体、嗅覚受容体、オピオイド受容体、ロドプシン、セクレチン受容体、ソマトスタチン受容体、ガストリン受容体、エリスロポエチン受容体、インシュリン受容体、細胞増殖因子受容体、サイトカインの受容体、グアニル酸シクラーゼ受容体、GC-A、GC-B、GC-C:グアニリン受容体、ニコチン性アセチルコリン受容体、グリシン受容体、GABA受容体(A型、C型)、グルタミン酸受容体、セロトニン受容体3型、イノシトール3リン酸(IP3)受容体、リアノジン受容体、ステロイドホルモン受容体、性ホルモン(アンドロゲン、エストロゲン、プロゲステロン)受容体、ビタミンD受容体、糖質コルチコイド受容体、鉱質コルチコイド受容体、甲状腺ホルモン受容体、レチノイド受容体、ペルオキシソーム増殖剤受容体(PPAR)、昆虫の脱皮ホルモン(エクダイソン)受容体、ダイオキシン受容体(AhR)、ベンゾジアゼピン受容体等のような薬剤aの受容体又は薬剤aの標的蛋白質、結合蛋白質を使用することができる。
蛋白質Aは、天然に存在している生体由来の蛋白質であってもよく、遺伝子組み換え技術により産生された蛋白質であってもよいが、下述する設計をおこなう点では、遺伝子工学的に産生された蛋白質が好ましい。該蛋白質は、天然に存在する配列のものであってもよく、更には、用途に応じて新規に設計された配列のものでもよい。用途に応じて新規に設計された配列としては、該蛋白質の天然由来の配列から、該薬剤aへの結合に対して直接的あるいは間接的に必須である実質的結合責任配列を抜き出したものが利用できる。又、新規に設計された配列としては、該蛋白質の天然配列から、部分的にアミノ酸配列を変更した配列が使用できる。具体的には、該蛋白質、あるいは該蛋白質中の結合責任配列を抜き出したもの、において、その溶解度や他の生体由来分子との相互作用を調節する為に、アミノ酸配列を調節できる。又、該薬剤aとの結合責任配列中にあって、該薬剤aとの結合に直接的・間接的に関わる側鎖を、親和性を弱める、あるいは強めるために、別の側鎖に変更することができる。それは、該蛋白質における配列の一部分を変更すること、あるいは1残基〜50残基を新たに挿入又は削除することで実現する。
又、該蛋白質は、生体内あるいは生体外での、化学修飾がなされていてもよい。例えば、該蛋白質中のアミノ基の化学修飾としては、グアニジル化、アミジン化、還元アルキル化、カルバミル化、アセチル化、スクシニル化、マレイル化、アセトアセチル化、ニトロトロポニル化、脱アミノ化、カルボニル化合物による修飾、ジニトロフェニル化、トリニトロフェニル化といった化学修飾を用いることが可能であるが、それらのみに限られるものではない。又、該蛋白質中のカルボキシル基の化学修飾としては、アミド化、エステル化、といった化学修飾を用いることが可能であるが、それらのみに限られるものではない。さらに、化学修飾としては、糖鎖による修飾であってもよい。
又、該蛋白質は、3次元構造を維持するための、あるいはリガンドや基質結合力確保のための、あるいは生体内での安定性や生理機能を維持するための、補助分子を内包していてもよい。例えば、該補助分子としては、Zn、Fe、Cd、Cu、Au、Ag、Pt、Hg、Na、Cl、K、Ca、Li、Mg、Al、Co、Mn、Cr、Ga、Ge、Ni、Br、Rb、Mo、Pb、といった原子、分子、それを含む錯体(ヘム、プロトヘム)、又それらのイオン、錯イオンを用いることができる。更に、該補助分子としては、補酵素や電子伝達体を用いることが可能で、具体的には、キノン、ピロロキノリンキノン、トパキノン、トリプトファン−トリプトフィルキノン、リシンチロシルキノン、システニル−トリプトファンキノン、チアミン二リン酸、補酵素A(パントテン酸)、補酵素R(ビオチン)、補酵素F(葉酸)、ATP(アデノシン三リン酸)、ウリジン二リン酸グルコース、NAD+/NADH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)、FMN/FMNH2(フラビンモノヌクレオチド)、FAD/FADH2(フラビンアデニンジヌクレオチド)、ユビキノン、シトクロム、NADP+/NADPH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、ブラストキノン、ブラストシアニン、フェレドキシン、クロロフィル、フェオフィチン、チオレドキシン、メナキノン、カルダリエラキノン、補酵素F420、ロドキノン、Riske、Blue-Cu、が挙げられるが、それらに限られるものではない。
<蛋白質B>
上記の蛋白質Aには別の蛋白質Bを結合させることができる。
蛋白質Aに結合させることができる蛋白質Bとしては、様々な構造蛋白質又は構造ペプチドを用いることができるが、例えば立体障害により薬剤aの放出を制御することができる。具体的には、該薬剤aが、該結合責任配列ドメインから徐放される速度や割合を調節するため、立体構造的に蓋の役割を果たすように別の構造蛋白質配列(以下、蓋蛋白質配列と呼ぶ)を、蛋白質Bとして用いることができる。つまり、3次元構造として蓋の役割を果たせるように配列を設計し、ともに用いることができるのである。尚、該蓋蛋白質配列としては例えば、GIGDPVTCLKSGAICHPVFCPRRYKQIGTCGLPGTKCCKK(アミノ酸1文字表記で表示)などを用いることができる。又、蛋白質Bとしては、蛋白質B自身が機能を有する配列を用いることができる。機能を有する蛋白質Bは、用途に応じて可変であり、特に制限されるものではない。例えば、その機能が抗菌活性、血糖値制御活性、摂食衝動制御活性、血圧制御活性、鎮痛活性、抗ウイルス活性、抗血液凝固活性、血管収縮・拡張活性、精神安定活性、抗うつ活性、精神高揚活性、接着活性、である配列を用いることができる。より具体体的には、抗菌ペプチド、ディフェンシン、ラクトフェリシン、マガイニン、タキプレシン、アンジオテンシン、ブラジキニン、Tキニン、フィブリノペプチド、ナトリウム利尿ペプチド(心房性、脳性)、ウロディラチン、グアニン、ウログアニン、エンドセリン、ビッグエンドセリン、サリューシン、ウロテンシン、オキシトシン、バソプレシン、ニューロフィジン、プロオピオメラノコルチン由来ペプチド、下垂体後葉ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、コルチコトロピン様中葉ペプチド、エンドルフィン、リポトロピン、メラニン細胞刺激ホルモン、視床下部ホルモン、ウロコルチン、ソマトスタチン、コルチスタチン、TRH、プロラクチン、下垂体アデニル酸シクラーゼ活性ペプチド、メタスチン、タキキニン、サブスタンスP、ニューロペプチド、ニューロキニン、エンドキニン、ニューロテンシン、ニューロメジン、グレリン、オベスタチン、アグーチ関連蛋白質、メラニン凝集ホルモン、ニューロペプチド、オレキシン、オピオイドペプチド、ダイノルフィン、ネオエンドルフィン、ロイモルフィン、メチオニンエンケファリン、ロイシンエンケファリン、メチオニンエンケファリン、アドレノルフィン、エンドモルフィン、ノシセプチン、オルファニン、ノシスタチン、RFアミドペプチド、ガラニン、ガストリン、コレシストキニン、モチリン、膵ポリペプチド、胃抑制性ペプチド、ペプチドYY、ペプチドHM、血管作動性腸管ポリペプチド、セクレチン、アペリン、インスリン、Cペプチド、インスリン様ペプチド、リラキシン、リラキシン様ペプチド、グルカゴン、グリセンチン、グルカゴン様ペプチド、オキシントモデュリン、CGRP、アドレノメデュリン、プロアドレノメデュリン、カルシトニン受容体刺激ペプチド、アミリン、カルシトニン、カタカルシン、副甲状腺ホルモン、カテリシジン、チモシン、ヒューマニンなどを挙げることができる。
又、血液脳関門を通過させる場合には、国際公開番号WO2005/014625(国際出願番号:PCT/JP2004/011668)のミクログリア由来の脳移行ポリペプチド配列などの血液脳関門通過を可能とするペプチドを該蛋白質Bとして用いることが出来る。該蛋白質Aと該蛋白質Bは直接結合していてもよいし、リンカー(以下、リンカーAとする)を介して結合していてもよい。
リンカーAは、蛋白質Aと蛋白質Bを結合するものである限り、特に限定されるものではないが、好ましくは蛋白質配列として結合されているペプチド結合の形状で、汎用のリンカー配列、あるいは特定目的の為に設計されたリンカーを用いることができる。汎用のリンカーとしては、2残基〜40残基のペプチドが使用できる。特定目的のために設計されたリンカーとしては、その目的に応じて設計でき、特に限定されるものではないが、例えば、生体内において、プロテアーゼ活性により切断される配列や、何かしらの因子によりリン酸化される配列、加水分解される配列、メチル化される配列を含む配列を使用することができる。より具体的には、血液凝固因子プロテアーゼにより切断される配列、マトリックスメタロプロテアーゼにより切断される配列、が使用できるが、これらのみに限られたものではない。トロンビンによる切断配列の例としては、Thrombin specificity. Requirement for apolar amino acids adjacent to the thrombin cleavage site of polypeptide substrate. Jui-Yoa CHANG. Eur. J. Biochem. 151,217-224 (1985) FEBS(Factor Xaやプロトロンビン、FactorVII): X-ray Structure of Active Site-inhibited Clotting Factor Xa. IMPLICATIONS FOR DRUG DESIGN AND SUBSTRATE RECOGNITION. Hans Brandstetter, et. al. Volume 271, Number 47, Issue of November 22, 1996 pp. 29988-29992. THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRYなどに記載の配列を挙げることができる。例えば、LVPRGSIEGR(アミノ酸1文字表記で表示した)などを使用できる。
<蛋白質C>
上記の蛋白質A又は蛋白質Bには、また別の蛋白質Cが結合していてもよい。
蛋白質Cとしては、様々な構造蛋白質、構造ペプチド、を用いることができるが、例えば生体内において足場として機能する蛋白質配列を設計し用いることができる。蛋白質Cは足場として機能できる蛋白質である限り、限定されるものではないが、例えば、ゼラチン、コラーゲン、アルブミン、エラスチン、フィブリンなどを使用できる。又、該蛋白質Cは天然の生体由来物質であってもよく、遺伝子組み換え体であってもよい。
該蛋白質Cは、該蛋白質Aあるいは該蛋白質Bと、直接結合していてもよいが、リンカー(以下、リンカーBとする)を介して結合していてもよい。
リンカーBは、蛋白質A(あるいは該蛋白質B)と蛋白質Cを結合するものである限り、特に限定されるものではないが、好ましくは蛋白質配列として結合されているペプチド結合の形状で、汎用のリンカー配列、あるいは特定目的の為に設計されたリンカーを用いることができる。汎用のリンカーとしては、2残基〜40残基のペプチドが使用できる。特定目的のために設計されたリンカーとしては、その目的に応じて設計でき、特に限定されるものではないが、例えば、生体内において、プロテアーゼ活性により切断される配列や、リン酸化される配列、加水分解される配列、メチル化される配列を含む配列を使用することができる。より具体的には、血液凝固因子プロテアーゼにより切断される配列、マトリックスメタロプロテアーゼにより切断される配列、が使用できるが、これらのみに限られたものではない。トロンビンによる切断配列の例としては、Thrombin specificity. Requirement for apolar amino acids adjacent to the thrombin cleavage site of polypeptide substrate. Jui-Yoa CHANG. Eur. J. Biochem. 151,217-224 (1985) FEBS(Factor Xaやプロトロンビン、FactorVII): X-ray Structure of Active Site-inhibited Clotting Factor Xa. IMPLICATIONS FOR DRUG DESIGN AND SUBSTRATE RECOGNITION. Hans Brandstetter, et. al. Volume 271, Number 47, Issue of November 22, 1996 pp. 29988-29992. THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRYなどに記載の配列を挙げることができる。例えば、LVPRGSIEGR(アミノ酸1文字表記で表示した)などを使用できる。
上述した蛋白質の発現、及び製造は全て公知の方法を適用することができる。
本発明の組成物の用途は特に限定することはないが、種々の疾患の治療のための薬剤として適用可能であり、局所治療剤、経口治療剤、注射剤等として用いることができる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
実施例1:
骨再生を促進することが知られている難溶性化合物であるビタミンD3を用いて、以下の実験を行った。
ヒトのビタミンD3受容体をHisタグ融合蛋白質として(ベクターとしてpQE30 Xa:QIAGEN社製を用いている)、大腸菌BL21(DE3) Codon-plusを用い発現させた。培養には、100μg/mlアンピシリン入りのLB(Luria-Bertani)培地を用いた。500mL三角フラスコ中の300mL LB培地中、37℃にて、前培養を行った。その後、本培養として、3L用のバッフル付三角フラスコ中の1.5L LB培地(100μg/mlアンピシリン入り)に、前培養液を30mL添加し、OD600が0.6になるまで37℃で振盪培養した。その後、終濃度0.5mM となるようにIPTGを添加し、発現誘導を行い、30℃で一晩振盪培養した。その後、遠心によって集菌・洗菌を行い、得られた菌体を200 mM NaCl, 50 mM sodium phosphate buffer,10 mM imidazole, pH 8.0に懸濁し、超音波破砕を5分間行い、44,200×gで30分間遠心し、上清を得た。得られた上清を、あらかじめ溶液A(300 mM NaCl, 50 mM sodium phosphate buffer,20 mM imidazole, pH 8.0)で平衡化しておいたNi-column(Ni-NTA His-Bind Resin: Novagen社製、カラムボリューム 50ml)に流速0.1ml/minで流し、固定化した。500mlの溶液B(300 mM NaCl, 50 mM sodium phosphate buffer,20 mM imidazole, pH 8.0)で洗浄し、後、溶液C(300 mM NaCl, 50 mM sodium phosphate buffer,250 mM imidazole, pH 8.0)で溶出した。更に、それをAKTA FPLCを用いて、ゲルろ過クロマトグラフィー(Superdex 75 10/300 GLカラム使用:GE社製、緩衝液としては、溶液Aを使用した)にかけ、高純度のフラクションのみを採取し、透析・濃縮して、最後溶液Aに溶解している状態として、Hisタグ融合ビタミンD3受容体蛋白質を得た。
Hisタグ融合ビタミンD3受容体蛋白質(0.5mg/mlを1000ml)にビタミンD3を5mg結合させ、その内の10ml分を、あらかじめ溶液A(300 mM NaCl, 50 mM sodium phosphate buffer,20 mM imidazole, pH 8.0)で平衡化しておいたNi-column(Ni-NTA His-Bind Resin: Novagen社製、カラムボリューム 10ml)に流速0.05ml/minで流し、固定化した。更に50mlの溶液AでNi-columnを洗浄した。そこへ、ヒト血清を20ml、流速0.1ml/minで流した。その後、10mlの溶液Aを流速0.1ml/minで流した。
溶出してきたビタミンD3を高速液体クロマトグラフィーHPLC(使用カラムWakosil 5-SIL)で定量した結果、結合量の5%程度しか溶出していないことが確認された。
なお、ビタミンD3受容体蛋白質とビタミンD3との解離定数Kdは2.2×10-9±5.6×10-9Mである。
比較例1:
ヒトのアルブミン配列をHisタグ融合蛋白質として(ベクターとしてpQE30 Xa:QIAGEN社製を用いている)、大腸菌BL21(DE3) Codon-plusを用い発現させた。培養には、100μg/mlアンピシリン入りのLB(Luria-Bertani)培地を用いた。500mL三角フラスコ中の300mL LB培地中、37℃にて、前培養を行った。その後、本培養として、3L用のバッフル付三角フラスコ中の1.5L LB培地(100μg/mlアンピシリン入り)に、前培養液を30mL添加し、OD600が0.6になるまで37℃で振盪培養した。その後、終濃度0.5mM となるようにIPTGを添加し、発現誘導を行い、30℃で一晩振盪培養した。その後、遠心によって集菌・洗菌を行い、得られた菌体を200 mM NaCl, 50 mM sodium phosphate buffer,10 mM imidazole, pH 8.0に懸濁し、超音波破砕を5分間行い、44,200×gで30分間遠心し、上清を得た。得られた上清を、あらかじめ溶液A(300 mM NaCl, 50 mM sodium phosphate buffer,20 mM imidazole, pH 8.0)で平衡化しておいたNi-column(Ni-NTA His-Bind Resin: Novagen社製、カラムボリューム 50ml)に流速0.1ml/minで流し、固定化した。500mlの溶液B(300 mM NaCl, 50 mM sodium phosphate buffer,20 mM imidazole, pH 8.0)で洗浄し、後、溶液C(300 mM NaCl, 50 mM sodium phosphate buffer,250 mM imidazole, pH 8.0)で溶出した。更に、それをAKTA FPLCを用いて、ゲルろ過クロマトグラフィー(Superdex 200 10/300 GL カラム使用:GE社製、緩衝液としては、溶液Aを使用した)にかけ、高純度のフラクションのみを採取し、透析・濃縮して、最後溶液Aに溶解している状態として、Hisタグ融合アルブミン受容体蛋白質を得た。
Hisタグ融合アルブミン蛋白質(0.5mg/mlを1000ml)にビタミンD3を5mg結合させ,その内の10ml分を、あらかじめ溶液A(300 mM NaCl, 50 mM sodium phosphate buffer,20 mM imidazole, pH 8.0)で平衡化しておいたNi-column(Ni-NTA His-Bind Resin: Novagen社製、カラムボリューム 10ml)に流速0.05ml/minで流し、固定化した。更に50mlの溶液AでNi-columnを洗浄した。そこへ、ヒト血清を20ml、流速0.1ml/minで流した。その後、10mlの溶液Aを流速0.1ml/minで流した。そのNi-column中へヒト血清を20ml、流速0.1ml/minで流した。その後、10mlのリン酸緩衝液(pH7.0)を流速0.1ml/minで流した。
溶出してきたビタミンD3を高速液体クロマトグラフィーHPLC(使用カラムWakosil 5-SIL)で定量した結果、結合量の70%程度が溶出した。
以上の実施例1と比較例1との比較により、本発明の組成物は、ヒト血清中での解離が従来用いられているアルブミンに比較して少ないことが確認された。
実施例2:
実施例1にて、作製したHisタグ融合ビタミンD3受容体蛋白質を、実施例1と同様にして、再度Ni-columnに結合させた後、Hisタグ融合ビタミンD3受容体蛋白質に対して1%(w/w)のFactorXa(GEヘルスケアバイオサイエンス社製)を添加し、22℃で一晩静置した。実施例1と同様の溶液Aで溶出後、溶出液に対しベンズアミジンカラム(GEヘルスケアバイオサイエンス社製 HiTrap Benzamidine FF (high sub)カラム)を用いる通常の精製工程で高純度のビタミンD3受容体蛋白質を精製することにより、薬剤キャリアを得た。
作成した薬剤キャリア蛋白質に、活性型ビタミンD3である1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール)を過剰量溶解させ、骨粗鬆症モデルラット(卵巣摘除老齢ラット)にカルシトリオール濃度が0.3μg/kgとなるように該液を静脈注射で週に3回投与した。4ヵ月後、骨の形成が誘導されていることを確認した。
図1は、本発明の組成物の構造の代表例を示す。 図2は、ビタミンD3と本発明キャリアとの結合イメージ図を示す。

Claims (10)

  1. (a)少なくとも一種の難水溶性化合物と、(b)該難水溶性化合物に対して結合親和性を有する高分子(血漿蛋白質を除く)を含むキャリアとから構成される組成物。
  2. 難水溶性化合物に対して結合親和性を有する高分子が、該難水溶性化合物に対して解離定数Kd=10-6〜10-15Mの結合親和性を有する高分子である、請求項1に記載の高分子。
  3. 難水溶性化合物が医薬である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 難水溶性化合物に対して結合親和性を有する高分子が蛋白質である、請求項1から3の何れかに記載の組成物。
  5. 該蛋白質が、難水溶性化合物に対する受容体のアミノ酸配列、難水溶性化合物に対する受容体中の結合責任配列、難水溶性化合物に対する抗体のアミノ酸配列、難水溶性化合物に対する抗体中の結合責任配列を含む蛋白質、難水溶性化合物に対する結合蛋白質、又は難水溶性化合物に対する結合蛋白質中の結合責任配列を含む蛋白質である、請求項4に記載の組成物。
  6. 該蛋白質が、遺伝子工学的に作製された蛋白質である、請求項4又は5に記載の組成物。
  7. 該蛋白質のN末端及び/又はC末端にさらに別の蛋白質が直接またはリンカーを介して結合している、請求項4から6の何れかに記載の組成物。
  8. 該蛋白質のN末端及び/又はC末端に結合しているさらに別の蛋白質が、立体障害により難水溶性化合物の放出を制御することができる蛋白質、又は生体内において足場として機能する蛋白質である、請求項7に記載の組成物。
  9. 生体内において足場として機能する蛋白質が、ゼラチン、コラーゲン、アルブミン、エラスチン、又はフィブリンである、請求項8に記載の組成物。
  10. 該難水溶性化合物を患者に投与するための医薬組成物である、請求項1から9の何れかに記載の組成物。
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