JPWO2009101780A1 - 位置情報管理装置及びネットワークエッジ装置並びに移動端末 - Google Patents
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Abstract
ネットワークベースのローカルモビリティ管理方法において、移動端末の位置情報を管理するネットワークノードの負荷を軽減させるとともに、移動端末の台数に関して高いスケーラビリティを実現する技術が開示され、その技術によればLMA(ローカルモビリティアンカ)1000が、管理下のMAG(モビリティアクセスゲートウェイ)1010、1020のそれぞれにプライマリネットワークプレフィックスの割り当てを行い、各MAGの位置情報と、各MAGに割り当てられたプライマリネットワークプレフィックスとの対応関係をルーティングテーブルに登録する。また、MAGの配下に接続されているMN(モバイルノード)1030、1040のうち、セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスを使用するMNに関しては、LMAは、そのMNと接続先のMAGの位置情報との対応関係をバインディングキャッシュに登録する。
Description
本発明は、パケット交換型データ通信ネットワークにおける通信技術に関する。特に、本発明は、ネットワーク側で移動端末のモビリティ管理を行うローカルモビリティ管理の技術に関する。
モバイルIPv6(Mobile Internet Protocol version 6:インターネットプロトコルバージョン6)によれば、モバイルノード(MN:Mobile Node)は、インターネットへの接続ポイントを変更する場合であっても、不変のIPアドレスを保持し続けることが可能である。
このモバイルIPv6の不変のIPアドレスは、モバイルノードのホームネットワークドメインにおけるアドレスであり、ホームアドレス(HoA:Home Address)と呼ばれる。
一方、モバイルノードが外部(foreign:フォーリン)ネットワークドメインに接続されている間は、モバイルノードは、外部ネットワークドメインによって通知されるサブネットプレフィックス(ネットワークプレフィックス)から、使用すべきIPアドレスを構成することが可能である。そして、このように構成されるIPアドレスは気付アドレス(Care-of Address)と呼ばれ、モバイルノードはこの気付アドレスによっても到達可能となる。
一方、モバイルノードが外部(foreign:フォーリン)ネットワークドメインに接続されている間は、モバイルノードは、外部ネットワークドメインによって通知されるサブネットプレフィックス(ネットワークプレフィックス)から、使用すべきIPアドレスを構成することが可能である。そして、このように構成されるIPアドレスは気付アドレス(Care-of Address)と呼ばれ、モバイルノードはこの気付アドレスによっても到達可能となる。
モバイルノードがその位置にかかわらず到達可能性を維持し続けるためには、モバイルノードは、ホームアドレスに気付アドレスを関連付けて、ホームエージェントに登録する。
モバイルIPv6では、ホームエージェントは、モバイルノードのホームネットワークドメイン内のルータであり、モバイルノードの気付アドレスを登録する。これは、モバイルノードがホームエージェントへバインディングアップデート(BU:Binding Update)メッセージを送信することで実現される。
モバイルIPv6では、ホームエージェントは、モバイルノードのホームネットワークドメイン内のルータであり、モバイルノードの気付アドレスを登録する。これは、モバイルノードがホームエージェントへバインディングアップデート(BU:Binding Update)メッセージを送信することで実現される。
モバイルノードがホームネットワークドメインから離れている場合には、ホームエージェントは、モバイルノードのホームアドレスあてのパケットを受信(intercept)し、関連付けられたている気付アドレス経由でモバイルノードへパケットをトンネルする。上述のように、モバイルIPv6では端末(ホスト)がモビリティ管理を行っている。したがって、モバイルIPv6は、端末ベースのモビリティ管理プロトコルとして知られている。
一方、モバイルノードがローカルモビリティドメインに移動した場合には、モバイルノードはモビリティに関連したシグナリングに係る処理を行う必要がない別の形式のモビリティ管理方法が存在している。ここでは、ローカルモビリティドメイン内に位置したプロキシエンティティによって、モバイルノードのためのモビリティ管理が行われる。このようなモビリティ管理方法はネットワークベースのモビリティ管理と呼ばれている。ネットワークベースのモビリティ管理方法を実現するプロトコルに関しては、例えば、下記の非特許文献1に開示されているプロキシモバイルIPが存在する。
モバイルノードがローカルモビリティドメインに移動した場合には、モバイルノードは、アクセス認証手続きの過程で識別情報(identity)を提示することによって、MAG(Mobile Access Gateway:モバイルアクセスゲートウェイ)に接続する。この識別情報は、通常、モバイルノードのポリシプロファイル(例えばローカルサーバから取得可能)との関連を得るために使用される。ポリシプロファイルには、提供可能なネットワークベースのモビリティサービスの特性やその他の関連パラメータ(例えば、モバイルノードに割り当てられているオンリンクプレフィックス、許可されているアドレス構成モード、ローミングポリシ、ネットワークベースのモビリティサービスを提供する際に必要不可欠なその他のパラメータなど)が含まれている。
アクセス認証が成功すると、MAGは、ローカルサーバからモバイルノードのポリシプロプロファイルを取得する。これにより、MAGは、そのモバイルノードに関するモビリティシグナリングを実行するために必要なすべての情報を保持する。そして、MAGは、ルータ通知(Router Advertisement)をモバイルノードに周期的に送信して、割り当てられるオンリンクプレフィックスを通知する。
モバイルノードがローカルモビリティドメイン内を移動している際には常に、モバイルノードの接続インタフェースは、そのオンリンクプレフィックスを受信する。これは、各MAGが常にローカルサーバを参照し、そのモバイルノードのプロファイルを取得することができることによる。
また、ローカルモビリティドメイン内でのルーティングに関しては、LMA(Local Mobility Anchor:ローカルモビリティアンカ)と呼ばれるエンティティが、各モバイルノードに関するトポロジカルなアンカポイントとして機能する。さらに、LMAは、各モバイルノードに係る到達可能状態の管理も行う。したがって、LMAは、モバイルIPv6で開示されているホームエージェントと類似していると言える。
LMAでは、各モバイルノードのアンカポイントとして機能するため、各モバイルノードの現在位置に関するアップデートが行われる必要がある。したがって、例えばPMIPにおいては、モバイルノードがMAGに接続する際は常に、MAGはPBU(Proxy Binding Update:プロキシバインディングアップデート)メッセージをLMAに送信することで、モバイルノードの現在位置のアップデートが行われる。このPBUメッセージでは、モバイルノードの固有の識別情報がMAGの気付アドレス(あるいは識別情報)に関連付けられている。そして、LMAは、このバインディングを参照することで、適切なMAGを経由してモバイルノードへパケットを発送することが可能となる。
Gundavelli, S. et al., "Proxy Mobile IPv6", Internet Engineering Task Force Draft: draft-ietf-netlmm-proxymip6-00.txt, April 2007.
Gundavelli, S. et al., "Proxy Mobile IPv6", Internet Engineering Task Force Draft: draft-ietf-netlmm-proxymip6-00.txt, April 2007.
ネットワークベースのローカルモビリティ管理では、基本的にすべてのMAGが同一のネットワークプレフィックスを共有しており、これによって、モバイルノードがローカルモビリティドメイン内で接続ポイントを変更しても、モバイルノードはモビリティに係るシグナリング処理を行う必要がなくなる。
一方、MAGは、その配下にモバイルノードが接続されると、モバイルノードの位置情報をアップデートするためのPBUメッセージをLMAへ送信する。LMAは、このようにしてPBUメッセージによってアップデートされた情報に基づいてバインディングを作成し、バインディングキャッシュエントリに記憶する。また、LMAは、基本的にこのバインディングキャッシュエントリのみを参照して、各モバイルノードへのパケットの転送を行う。
しかしながら、LMAは、バインディングを接続単位(モバイルノードのインタフェース単位)で作成し、バインディングキャッシュエントリに記憶するため、LMAが記憶するバインディングキャッシュエントリが膨大になってしまい、LMAの記憶容量のスペースを圧迫したり、膨大なバインディングキャッシュエントリの読み書きに過剰な処理負荷が必要となったりしてしまう可能性がある。
例えば、図8に図示されているように、MAG1の配下に4つのモバイルノード(MN1、MN2、MN3、MN7)、MAG2の配下に2つのモバイルノード(MN4、MN5)、MAG3の配下に2つのモバイルノード(MN6、MN8)が接続されており、MAG1、MAG2、MAG3を1つのLMAによって管理しているとする。
この場合、MN1〜MN8は、それぞれ同一のネットワークプレフィックス(ホームネットワークプレフィックス:HNP)から構成されるアドレス(あるいは端末ごとのネットワークプレフィックス)(HNP.MN1〜HNP.MN8)を有し、図9に図示されているように、各モバイルノードのアドレスと、接続先のMAGの識別情報とを関連付けるバインディングがLMAのバインディングキャッシュエントリに登録される。
また特に、LMAが管理するモバイルノードの数が多くなると、スケーラビリティの問題が顕著に現れてくる。例えば、複数のインタフェースを有するモバイルノードの存在や各ユーザが複数のモバイルノードを所有することで、単純に1ヶ所のみで接続が行われているという概念に基づく方法は、技術的な面や経済的な面で破綻を生じることが予想される。
すなわち、ローカルモビリティドメイン内を移動するモバイルノードが多数存在する場合には、各ノバイルノードの現在位置に関する情報量が膨大となり、LMAのMNの処理負荷が過剰に増大してしまうという問題が生じる。その結果、ネットワークプロバイダの設備コストや管理コストが増大し(例えばLMAの処理能力を上げたり、LMAの設置台数を増やしたりする必要がある)、ユーザに対して十分なサービスを提供することができなくなる可能性がある。
上記の課題を解決するため、本発明は、ネットワークベースのローカルモビリティ管理方法において、移動端末の位置情報を管理するネットワークノードの負荷を軽減させるとともに、移動端末の台数に関して高いスケーラビリティを実現する位置情報管理装置及びネットワークエッジ装置並びに移動端末を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の位置情報管理装置は、ローカルモビリティドメインに接続されている移動端末の位置情報を管理する位置情報管理装置であって、
前記ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを前記移動端末に提供する各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス割り当て手段と、
前記ネットワークプレフィックス割り当て手段で前記ネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲と、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてルーティングテーブルに記憶するルーティング記憶手段と、
パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照し、前記ネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスをあて先とするパケットを、前記ネットワークエッジ装置へ転送するプライマリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
前記ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを前記移動端末に提供する各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス割り当て手段と、
前記ネットワークプレフィックス割り当て手段で前記ネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲と、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてルーティングテーブルに記憶するルーティング記憶手段と、
パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照し、前記ネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスをあて先とするパケットを、前記ネットワークエッジ装置へ転送するプライマリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
さらに、本発明の位置情報管理装置は、上記の構成に加えて、特定のネットワークエッジ装置に対して、前記特定のネットワークエッジ装置とは異なる他のネットワークエッジ装置へプライマリネットワークプレフィックスとして使用されるように割り当てたネットワークプレフィックス範囲を、セカンダリネットワークプレフィックスとして使用できるように通知するセカンダリネットワークプレフィックス通知手段を有する。
さらに、本発明の位置情報管理装置は、上記の構成に加えて、前記ネットワークエッジ装置の配下に接続されている移動端末のうち、前記ネットワークエッジ装置へ前記プライマリネットワークプレフィックスとして使用されるように割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスを使用していない移動端末のアドレス通知を前記ネットワークエッジ装置から受信する通知受信手段と、
前記通知受信手段で受信した前記移動端末のアドレスと、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてバインディングキャッシュに登録するバインディング記憶手段と、
前記パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照する前に前記バインディングキャッシュを参照し、前記パケットのアドレスが前記バインディングキャッシュに登録されている前記移動端末と一致する場合には、前記パケットを前記移動端末のアドレスと関連付けられている前記ネットワークエッジ装置へ転送するセカンダリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
前記通知受信手段で受信した前記移動端末のアドレスと、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてバインディングキャッシュに登録するバインディング記憶手段と、
前記パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照する前に前記バインディングキャッシュを参照し、前記パケットのアドレスが前記バインディングキャッシュに登録されている前記移動端末と一致する場合には、前記パケットを前記移動端末のアドレスと関連付けられている前記ネットワークエッジ装置へ転送するセカンダリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
さらに、本発明の位置情報管理装置は、上記の構成に加えて、前記ネットワークエッジ装置の配下に接続されている移動端末のアドレス通知を前記ネットワークエッジ装置から受信する通知受信手段と、
前記ルーティングテーブルを参照して、前記通知受信手段で前記ネットワークエッジ装置から受信した前記移動端末のアドレスが、そのネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれない場合には、前記通知受信手段で受信した前記移動端末のアドレスと、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてバインディングキャッシュに登録するバインディング記憶手段と、
前記パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照する前に前記バインディングキャッシュを参照し、前記パケットのアドレスが前記バインディングキャッシュに登録されている前記移動端末と一致する場合には、前記パケットを前記移動端末のアドレスと関連付けられている前記ネットワークエッジ装置へ転送するセカンダリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
前記ルーティングテーブルを参照して、前記通知受信手段で前記ネットワークエッジ装置から受信した前記移動端末のアドレスが、そのネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれない場合には、前記通知受信手段で受信した前記移動端末のアドレスと、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてバインディングキャッシュに登録するバインディング記憶手段と、
前記パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照する前に前記バインディングキャッシュを参照し、前記パケットのアドレスが前記バインディングキャッシュに登録されている前記移動端末と一致する場合には、前記パケットを前記移動端末のアドレスと関連付けられている前記ネットワークエッジ装置へ転送するセカンダリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
さらに、本発明の位置情報管理装置は、上記の構成に加えて、前記バインディングキャッシュ内の前記移動端末のアドレスと前記ネットワークエッジ装置の識別情報との関連付けの登録数が所定の閾値を超えた場合に、各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の再割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス再割り当て手段を有する。
さらに、本発明の位置情報管理装置は、上記の構成に加えて、各ネットワークエッジ装置の配下において前記プライマリネットワークプレフィックスを使用している移動端末の数を、各ネットワークエッジ装置に問い合わせる問い合わせ手段と、
前記問い合わせ手段による問い合わせの結果得られる前記移動端末の数に従って、各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の再割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス再割り当て手段を有する。
前記問い合わせ手段による問い合わせの結果得られる前記移動端末の数に従って、各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の再割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス再割り当て手段を有する。
また、上記の目的を達成するため、本発明のネットワークエッジ装置は、ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを移動端末に提供するネットワークエッジ装置であって、
プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲を割り当てるためのプライマリネットワークプレフィックス割り当てメッセージを、前記ローカルモビリティドメインに接続されている前記移動端末の位置情報を管理する位置情報管理装置から受信するプライマリネットワークプレフィックス割り当てメッセージ受信手段と、
前記位置情報管理装置からプライマリネットワークプレフィックスとして使用するよう割り当てられた前記ネットワークプレフィックス範囲を前記プライマリネットワークプレフィックスとして設定するプライマリネットワークプレフィックス設定手段と、
他のネットワークエッジ装置においてプライマリネットワークプレフィックスとして使用されているネットワークプレフィックス範囲であって、セカンダリネットワークプレフィックスとして使用させる前記ネットワークプレフィックス範囲を割り当てるためのセカンダリネットワークプレフィックス割り当てメッセージを前記位置情報管理装置から受信するセカンダリネットワークプレフィックス割り当てメッセージ受信手段と、
前記位置情報管理装置からセカンダリネットワークプレフィックスとして使用するよう割り当てられた前記ネットワークプレフィックス範囲を前記セカンダリネットワークプレフィックスとして設定するセカンダリネットワークプレフィックス設定手段と、
前記プライマリネットワークプレフィックスである旨が分かるように前記プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を移動端末に通知するとともに、前記セカンダリネットワークプレフィックスである旨が分かるように前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を前記移動端末に通知するネットワークプレフィックス通知手段とを、
有する。
プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲を割り当てるためのプライマリネットワークプレフィックス割り当てメッセージを、前記ローカルモビリティドメインに接続されている前記移動端末の位置情報を管理する位置情報管理装置から受信するプライマリネットワークプレフィックス割り当てメッセージ受信手段と、
前記位置情報管理装置からプライマリネットワークプレフィックスとして使用するよう割り当てられた前記ネットワークプレフィックス範囲を前記プライマリネットワークプレフィックスとして設定するプライマリネットワークプレフィックス設定手段と、
他のネットワークエッジ装置においてプライマリネットワークプレフィックスとして使用されているネットワークプレフィックス範囲であって、セカンダリネットワークプレフィックスとして使用させる前記ネットワークプレフィックス範囲を割り当てるためのセカンダリネットワークプレフィックス割り当てメッセージを前記位置情報管理装置から受信するセカンダリネットワークプレフィックス割り当てメッセージ受信手段と、
前記位置情報管理装置からセカンダリネットワークプレフィックスとして使用するよう割り当てられた前記ネットワークプレフィックス範囲を前記セカンダリネットワークプレフィックスとして設定するセカンダリネットワークプレフィックス設定手段と、
前記プライマリネットワークプレフィックスである旨が分かるように前記プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を移動端末に通知するとともに、前記セカンダリネットワークプレフィックスである旨が分かるように前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を前記移動端末に通知するネットワークプレフィックス通知手段とを、
有する。
さらに、本発明のネットワークエッジ装置は、上記の構成に加えて、前記移動端末のアドレスとして前記セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスを使用する旨を示す通知メッセージを前記移動端末から受信した場合、前記移動端末のアドレスが前記セカンダリネットワークプレフィックスとして設定された前記ネットワークプレフィックス範囲内であることを確認した後、前記移動端末のアドレスと、自身の識別情報とを関連付けるためのプロキシバインディングアップデートメッセージを前記位置情報管理装置へ送信するプロキシバインディングアップデートメッセージ送信手段を有する。
さらに、本発明のネットワークエッジ装置は、上記の構成に加えて、前記セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスを使用している前記移動端末に対して、前記プライマリネットワークプレフィックスを含むアドレスに切り換えるように要求するアドレス変更要求手段を有する。
また、上記の目的を達成するため、本発明の移動端末は、ローカルモビリティドメインへの接続を行う移動端末であって、
前記ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを提供するネットワークエッジ装置から、プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲の通知と、セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲の通知とを受信するネットワークプレフィックス通知受信手段と、
前記移動端末のアドレスが、前記プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているか、あるいは、前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているかをチェックするネットワークプレフィックス確認手段と、
前記移動端末のアドレスとして前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスを使用する場合には、前記移動端末のアドレスが前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれることを通知するための通知メッセージを前記ネットワークエッジ装置に送信する通知メッセージ送信手段とを、
有する。
前記ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを提供するネットワークエッジ装置から、プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲の通知と、セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲の通知とを受信するネットワークプレフィックス通知受信手段と、
前記移動端末のアドレスが、前記プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているか、あるいは、前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているかをチェックするネットワークプレフィックス確認手段と、
前記移動端末のアドレスとして前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスを使用する場合には、前記移動端末のアドレスが前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれることを通知するための通知メッセージを前記ネットワークエッジ装置に送信する通知メッセージ送信手段とを、
有する。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、前記移動端末のアドレスを、前記セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスから前記プライマリネットワークプレフィックスを含むアドレスに切り換えるように要求するアドレス変更要求を前記ネットワークエッジ装置から受信するアドレス変更要求受信手段と、
前記アドレス変更要求を受信した場合に、前記移動端末のアドレスを切り換えるか否かを判断するアドレス変更判断手段とを、
有する。
前記アドレス変更要求を受信した場合に、前記移動端末のアドレスを切り換えるか否かを判断するアドレス変更判断手段とを、
有する。
本発明は、上記の構成を有しており、ネットワークベースのローカルモビリティ管理方法において、移動端末の位置情報を管理するネットワークノードの負荷を軽減させるとともに、移動端末の台数に関して高いスケーラビリティを実現することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、本発明が理解されるように、特定の番号、時間、構造、及び、その他のパラメータに関して説明を行うが、こうした具体的な設定に限定されずに本発明が動作可能であることは当業者であれば明らかである。
なお、本明細書で用いられているモバイルノードという用語は、無線通信機能を有しており、移動しながら通信を行うことが可能なモバイル機器あるいは移動端末を意味する。また、本発明の実施の形態におけるLMA及びMAGは、従来のプロキシモバイルIPにおけるLMA及びMAGの機能に加えて、本発明に係る拡張機能を有しており、従来のプロキシモバイルIPに係る機能と、この本発明に係る拡張機能とが組み合わされることによって、従来の技術における課題が解決される。
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1には、本発明の第1の実施の形態におけるシステム構成の一例が図示されている。
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1には、本発明の第1の実施の形態におけるシステム構成の一例が図示されている。
図1の構成では、LMA(Local Mobility Anchor:ローカルモビリティアンカ)1000には、2つのMAG(Mobile Access Gateway:モバイルアクセスゲートウェイ)1010、1020が接続されている。また、MAG1010にはMN(Mobile Node:モバイルノード)1030がアクティブな接続を有しており、同様に、MAG1020にはMN1040がアクティブな接続を有している。なお、LMA1000は、ローカルモビリティドメインに接続されているモバイルノード(移動端末)の位置情報を管理する位置情報管理装置であり、MAGは、ローカルモビリティドメインへの接続ポイントをモバイルノードに提供するネットワークエッジ装置である。
なお、図1の構成において、MN1030がHNP1の値のホームネットワークプレフィックスをMAG1010から受信し、同様に、MN1040がHNP2の値のホームネットワークプレフィックスをMAG1040から受信すると仮定する。
プロキシモバイルIPの通常の動作では、MAG1010及び1020は共に、プロキシバインディングアップデートを使用して、それぞれに接続されているMN1030、1040の詳細な情報のアップデートを行う必要があるが、本発明の動作においては、例えば、LMA1000が代わりにネットワークプレフィックスのブロックを各MAG1010、1020に割り当てる。
ここで、ネットワークプレフィックスのNP1ブロックがMAG1010に提供され、ネットワークプレフィックスのNP2ブロックがMAG1020に提供される場合を考える。この場合、LMA1000は、図2に図示されているような情報要素を含むネットワークプレフィックス割り当てメッセージを作成し、このメッセージを配下のMAGに送信する。なお、MAG1010に割り当てられるNP1ブロックとMAG1020に割り当てられるNP2ブロックとは重複したネットワークプレフィックス範囲を有さないことが望ましい。
図2には、本発明の第1の実施の形態におけるLMAからMAGへ送信されるネットワークプレフィックス割り当てメッセージの一例が図示されている。
メッセージタイプフィールド2000は、このメッセージの受信者であるMAGが、このメッセージがネットワークプレフィックスを割り当てるためのメッセージであることを識別できるようにするためのものである。
また、プライマリフラグ2010がセットされた場合には、このメッセージの受信者であるMAGが、後続のネットワークプレフィックスフィールド2020内のネットワークプレフィックスを、プライマリネットワークプレフィックスに使用するネットワークプレフィックス範囲(プライマリネットワークプレフィックス範囲)として取り扱う必要があることを意味する。一方、プライマリフラグ2010がセットされなかった場合には、このメッセージの受信者であるMAGは、後続のネットワークプレフィックスフィールド2020内のネットワークプレフィックスが、セカンダリネットワークプレフィックスに使用するネットワークプレフィックス範囲(セカンダリネットワークプレフィックス範囲)を示すことを把握する。なお、上述のフラグの設定は一例であり、例えば、プライマリフラグの代わりにセカンダリフラグが使用され、セカンダリフラグがセットされなかった場合にプライマリネットワークプレフィックスに使用するネットワークプレフィックス範囲を示したり、それぞれ、プライマリフラグ及びセカンダリフラグが使用されるような方法であったりしてもよい。
また、ネットワークプレフィックスフィールド2020には、LMA1000がこのメッセージの受信者であるMAGに対して割り当てるネットワークプレフィックスが記載され、プレフィックスレングスフィールド2030には、ネットワークプレフィックスフィールド2020に記載されているネットワークプレフィックスのプレフィックス長(プレフィックスレングス)が記載される。
LMA1000は、上記のネットワークプレフィックス割り当てメッセージを使用して、NP1ブロックをMAG1010のプライマリネットワークプレフィックスとして割り当て、NP2ブロックをMAG1020のプライマリネットワークプレフィックスとして割り当てると、その割り当てを記憶し、NP1ブロックのサブネットに属するあて先アドレスを有するパケットはMAG1010に転送され、NP2ブロックのサブネットに属するあて先アドレスを有するパケットはMAG1020に転送されるように、ルーティングテーブルのアップデート処理を行う。
また、LMA1000は、あるMAGにプライマリネットワークプレフィックス範囲として割り当てたネットワークプレフィックス(例えばMAG1010に割り当てたNP1ブロック)を、別のMAG(例えばMAG1020)のセカンダリネットワークプレフィックス範囲として割り当てることも可能である。
なお、1つのネットワークプレフィックス割り当てメッセージ内に、プライマリフラグ2010、ネットワークプレフィックスフィールド2020、プレフィックスレングスフィールド2030のセットを複数挿入することが可能である。
また、既存のネットワークプレフィックス割り当てメッセージを利用してネットワークプレフィックス割り当てメッセージを実現することが可能であり、この場合には、プライマリ又はセカンダリのステータスを示すプライマリフラグ2010を既存のネットワークプレフィックス割り当てメッセージに付加すればよい。
このように、MAG1010は、プライマリフラグ2010がセットされており、ネットワークプレフィックスフィールド2020及びプレフィックスレングスフィールド2030によって特定されるNP1のネットワークプレフィックス範囲(NP1ブロック)を有するネットワークプレフィックス割り当てメッセージを受信できるようになる。このようなネットワークプレフィックス割り当てメッセージを受信した場合には、MAG1010は、NP1のネットワークプレフィックス範囲をプライマリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある。
また、MAG1010は、NP2のネットワークプレフィックス範囲(NP2ブロック)をセカンダリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある旨を通知するネットワークプレフィックス割り当てメッセージ(プライマリフラグ2010がセットされていない)を受信する場合もある。この場合には、MAG1010は、NP2のネットワークプレフィックス範囲をセカンダリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある。
また同様に、MAG1020が、プライマリフラグ2010がセットされており、ネットワークプレフィックスフィールド2020及びプレフィックスレングスフィールド2030によって特定されるNP2のネットワークプレフィックス範囲(NP2ブロック)を有するネットワークプレフィックス割り当てメッセージを受信した場合には、NP2のネットワークプレフィックス範囲をプライマリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある。
さらに、MAG1020は、NP1のネットワークプレフィックス範囲(NP1ブロック)をセカンダリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある旨を通知するネットワークプレフィックス割り当てメッセージ(プライマリフラグ2010がセットされていない)を受信した場合には、NP1のネットワークプレフィックス範囲をセカンダリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある。
MAG1010は、プライマリネットワークプレフィックス範囲(NP1ブロック)内のネットワークプレフィックスをホームネットワークプレフィックス(HNP1)としてモバイルノードに割り当てた場合、そのモバイルノードに関するプロキシバインディングアップデートメッセージを送信する必要がない。また、MAG1020に関しても同様に、プライマリネットワークプレフィックス範囲(NP2ブロック)内のネットワークプレフィックスをホームネットワークプレフィックス(HNP2)としてモバイルノードに割り当てた場合、そのモバイルノードに関するプロキシバインディングアップデートメッセージを送信する必要がない。ただし、これはLMA1000がネットワークプレフィックスのブロックを各MAGに割り当てている例であるので、LMA1000以外のネットワークノード(AAA(Authentication, Authorization and Accounting:認証、認可及び課金)ノードなど)がネットワークプレフィックスのブロックを各MAGに割り当てる場合や、各MAGがプロキシバインディングアップデートメッセージを送信するべきあて先がLMA1000以外のLMA(階層構成のLMAなど)の場合は、プロキシバインディングアップデートメッセージを送信する必要があるかもしれない。
なお、MAG1010は、モバイルノードへ割り当てられたホームネットワークプレフィックスの値にかかわらず、すべてのモバイルノードに関するプロキシバインディングアップデートメッセージをLMA1000へ送信してもよい。これによって、MAGがホームネットワークプレフィックスの値に基づいた判断を行わずに済むようになり、MAGの構成や処理が簡略化される。
なお、この場合には、LMA1000が代わりに、受信したプロキシバインディングアップデートメッセージ内に含まれる情報のチェック(モバイルノードに割り当てられているホームネットワークプレフィックスの値がプライマリネットワークプレフィックス範囲に属するか否かのチェック)を行う。
プロキシバインディングアップデートメッセージに記載されている特定のホームネットワークプレフィックスの値が、プロキシバインディングアップデートメッセージの送信者であるMAGに割り当てられたプライマリネットワークプレフィックス範囲に属する場合には、送信者であるMAGに対するプライマリネットワークプレフィックスの割り当てが、このプロキシバインディングアップデートメッセージに関するバインディングに相当するものなので、LMA1000は、このバインディングをバインディングキャッシュ内に記録しないように選択することが可能となる。
MAG1010とMN1030との間で必要なAAA処理が行われた後、MAG1010は、RA(Router Advertisement:ルータ通知)メッセージをMN1030に送信する処理を行う。MAG1010は、RAメッセージによって、プライマリネットワークプレフィックス及びセカンダリネットワークプレフィックスを通知することが可能であり、さらに、プライマリ又はセカンダリであることを表すステータスを明確に示すことが可能である。なお、RAメッセージ内に追加フラグ又はオプションを配置する形式によって、プライマリネットワークプレフィックスやセカンダリネットワークプレフィックス、これらのステータスを通知するメッセージが実現されてもよい。また、プロキシモバイルIPの動作に従って、MN1030に通知されるすべてのネットワークプレフィックスは、MN1030のみが使用するためのものであってもよい。
また、ステートフルなアドレス構成がネットワークによって要求されている場合には、MN1030は、IPアドレスを受信するためにDHCP(Dynamic Host Control Protocol)サーバにクエリを行う。このとき、DHCPサーバは、MAG1010に対して割り当てられているプライマリネットワークプレフィックスの範囲内のアドレス(若しくはネットワークプレフィックス)をMN1030に配布する必要がある。
このアドレス配布は既存のポリシの形式を取ってもよく、MAG1010とDHCPサーバとの間の情報交換によって行われてもよい。例えば、MAG1010はDHCPサーバに対して、MAG1010に管理されているノード(例えばMN1030)からのリクエストに関してはNP1の範囲内のアドレスを提供するよう通知してもよい。なお、DHCPサーバの機能がMAG1010に実装されていてもよい。
MN1030は、割り当てられたアドレス(HNP1を含む)を受信すると、そのアドレスのネットワークプレフィックスが、MAG1010からのRAメッセージに記載されているプライマリネットワークプレフィックスの範囲内のものか否かをチェックする。なお、このアドレスのネットワークプレフィックスが、MAG1010からのRAメッセージに記載されているプライマリネットワークプレフィックスの範囲内である場合には、更なる動作を行う必要はない。
一方、このアドレスのネットワークプレフィックスがセカンダリネットワークプレフィックスの範囲内である場合には、MN1030は、この状況を通知メッセージによってMAG1010に通知する必要がある。なお、この通知メッセージは、MN1030のアドレスがセカンダリネットワークプレフィックスに属することをMAG1010に通知するために用いられる。例えば、最も単純な形式として、通知メッセージは図3に図示されている形式を取ることが可能である。
図3には、本発明の第1の実施の形態におけるMNからMAGへ送信される通知メッセージの一例が図示されている。
図3に図示されている通知メッセージは、このメッセージが通知メッセージであることを示すメッセージタイプフィールド3000、割り当てられたアドレス(HNP1を含む)を含むモバイルノードアドレスフィールド3010を有している。
なお、割り当てられたアドレス又はMN1030のHNP1を含む通知メッセージは、MN1030からMAG1010への任意の通信メッセージに挿入(piggybacked)されてもよく、また、置き換えられてもよい。
MAG1010は、MN1030から通知メッセージを受信すると、モバイルノードアドレスフィールド3010をチェックし、その値がセカンダリネットワークプレフィックスの範囲内であることを検出する。そして、この場合には、MAG1010は通常のプロキシモバイルIP動作を行って、プロキシバインディングアップデートをLMA1000に送信する必要がある。
また、本発明に係る別の実施例として、DHCPサーバが、MN1030に関する割り当てられたアドレスをMAG1010に直接通知してもよい。この場合では、MAG1010は、MN1010からの通知を待たずに即座に処理を行うことができるようになる。これは特に、DHCPサーバの機能がMAG1010自体に実装されている場合に実現可能である。
また、別の実施例において、MN1030がMAG1020によって管理されているネットワークに移動した場合、MN1030は、割り当てられているアドレスがセカンダリネットワークプレフィックス範囲に属することを検出してもよい。
このとき、MN1030は、現在使用しているアドレス(移動前のネットワークで使用していたHNP1を含むアドレス)を継続して使用することが可能であり、現在のアドレスを継続して使用する決定を行った場合には、MN1030は、MN1030のアドレスがセカンダリネットワークプレフィックスに属することを通知するための通知メッセージをMAG1020へ送信する処理を行う必要がある。
なお、このときMN1030は、MAG1020によって管理されている移動先のネットワークにおいて、DHCP動作を再度行うことによって、プライマリネットワークプレフィックス範囲に属する新しいアドレスを取得するよう選択してもよい。
次に、本発明の第1の実施の形態におけるLMAの機能について説明する。図5には、本発明の第1の実施の形態におけるLMAの構成が図示されている。
図5に図示されているLMAは、ネットワークプレフィックス割り当て通知部5001、ルーティング記憶部5002、バインディング記憶部5003、パケット転送部5004、セカンダリネットワークプレフィックス使用検出部5005を有している。なお、図5は、本発明に係る拡張機能のみを模式的に示すものであり、図5に図示されているLMAは、従来の技術におけるLMAの機能も備えている。
ネットワークプレフィックス割り当て通知部5001は、管理下の各MAGに使用させるプライマリネットワークプレフィックスを割り当て、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲を各MAGに通知する機能を有している。さらに、ネットワークプレフィックス割り当て通知部5001は、プライマリネットワークプレフィックスとしてある特定のMAGへ割り当てたネットワークプレフィックス範囲を、別のMAGに対してはセカンダリネットワークプレフィックスとして使用できるように割り当てる機能を有している。
また、ルーティング記憶部5002は、特にローカルモビリティドメイン内におけるパケット伝送に必要なルーティングテーブルを管理し、各MAGへ割り当てたプライマリネットワークプレフィックスとMAGの識別情報(アドレス又はネットワークプレフィックス)との対応関係を示すルーティングエントリをルーティングテーブルに記憶する機能を有している。
また、バインディング記憶部5003は、セカンダリネットワークプレフィックスを使用しているMNのアドレスと、そのMNが接続されているMAGの識別情報との対応関係を示すバインディングキャッシュエントリをバインディングキャッシュに登録する機能を有している。
また、パケット転送部5004は、バインディングキャッシュやルーティングテーブルに基づいて、パケットの転送先を決定し、パケットの転送を行う機能を有している。なお、パケット転送部5004は、管理下のMAGに接続されているMNあてのパケットを転送する際には、まずバインディングキャッシュを参照して、パケット転送先のMNのアドレスを含むバインディングキャッシュエントリを検出し、そのバインディングキャッシュエントリで特定されるMAGに向けてパケットを転送する。また、パケット転送先のMNのアドレスを含むバインディングキャッシュエントリが検出されなかった場合には、続いてルーティングテーブルを参照して、パケット転送先のMNのアドレスのネットワークプレフィックスに対応するMAGへパケットを転送する。
また、セカンダリネットワークプレフィックス使用検出部5005は、セカンダリネットワークプレフィックスを使用するMNの存在や、そのMNが接続されているMAGを検出する機能を有している。例えば上述のように、セカンダリネットワークプレフィックスの使用を示す通知メッセージをMNから受信したMAGが、そのMNに係るプロキシバインディングアップデートをLMAに対して行うことによって、セカンダリネットワークプレフィックス使用検出部5005は、セカンダリネットワークプレフィックスを使用するMNの存在や、そのMNが接続されているMAGを検出することが可能である。
次に、本発明の第1の実施の形態におけるMAGの機能について説明する。図6には、本発明の第1の実施の形態におけるMAGの構成が図示されている。
図6に図示されているMAGは、ネットワークプレフィックス割り当てメッセージ処理部6001、ネットワークプレフィックス設定部6002、ネットワークプレフィックス通知部6003、セカンダリネットワークプレフィックス使用通知部6004を有している。なお、図6は、本発明に係る拡張機能のみを模式的に示すものであり、図6に図示されているMAGは、従来の技術におけるMAGの機能も備えている。
ネットワークプレフィックス割り当てメッセージ処理部6001は、ローカルネットワークドメインにおける位置情報を管理しているLMAから、プライマリネットワークプレフィックスやセカンダリネットワークプレフィックスとして使用すべきネットワークプレフィックス範囲を含むネットワークプレフィックス割り当てメッセージを受信して処理する機能を有している。
また、ネットワークプレフィックス設定部6002は、上記のネットワークプレフィックス割り当てメッセージに従って、プライマリネットワークプレフィックスとして使用するネットワークプレフィックス範囲や、セカンダリネットワークプレフィックスとして使用するネットワークプレフィックス範囲の設定、管理を行う機能を有している。
また、ネットワークプレフィックス通知部6003は、このMAGに接続されているMNに対して、例えばRAメッセージなどを使用して、プライマリネットワークプレフィックスやセカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を通知する機能を有している。
また、セカンダリネットワークプレフィックス使用通知部6004は、このMAGに接続されているMNの中でセカンダリネットワークプレフィックスを使用するMNが存在する場合に、そのMNの存在をLMAに通知する機能を有している。例えば上述のように、セカンダリネットワークプレフィックスの使用を通知する通知メッセージをMNから受信することで、セカンダリネットワークプレフィックスを使用するMNの存在を検出し、そのMNに係るプロキシバインディングアップデートをLMAに対して行うことで、そのMNの存在をLMAに対して報告することが可能である。
次に、本発明の第1の実施の形態におけるMNの機能について説明する。図7には、本発明の第1の実施の形態におけるMNの構成が図示されている。
図7に図示されているMNは、ネットワークプレフィックス通知受信部7001、ネットワークプレフィックス確認部7002、セカンダリネットワークプレフィックス使用通知部7003を有している。なお、図7は、本発明に係る拡張機能のみを模式的に示すものであり、図7に図示されているMNは、従来の技術におけるMNの機能も備えている。
ネットワークプレフィックス通知受信部7001は、例えばMNが接続しているMAGから送信されるRAメッセージなどによって、このMAGが管理しているプライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲と、セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を把握する機能を有している。
また、ネットワークプレフィックス確認部7002は、MNの現在のアドレスが、プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているか、あるいは、セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているかをチェックする機能を有している。
また、セカンダリネットワークプレフィックス使用通知部7003は、セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスをMNのアドレスとして使用する場合に、その旨をMAGに報告するための通知メッセージを作成して送信する機能を有している。
次に、本発明の第1の実施の形態において、図8に図示されているようにMAG及びMNが配置されている場合のLMAのバインディングキャッシュ及びルーティングテーブルの状態について説明する。
このとき、図10に図示されているように、ルーティングテーブルには、各MAG(MAG1、MAG2、MAG3)に割り当てられているプライマリネットワークプレフィックスの値(HNP1,HNP2、HNP3)と、そのプライマリネットワークプレフィックスを含むアドレスがあて先として設定されているパケットの転送先(次ホップ)のアドレス(MAG1、MAG2、MAG3)を関連付けるルーティングエントリが記憶される。各MAGの配下に接続されているすべてのMNが、各MAGに設定されているプライマリネットワークプレフィックスを含むアドレスを使用していれば、このルーティングテーブルの設定のみで、すべてのMNあてのパケットは正しく転送される。
さらに、本発明では、各MAGの配下にプライマリネットワークプレフィックスを含まないアドレス(すなわち、セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレス)を使用するMNが接続された状態も許容される。このような状態は、例えば、MNがMAG間を移動する場合に起こり得る。
例えば、MN5は最初MAG1に接続しており、MAG1のプライマリネットワークプレフィックス(HNP1)を含むアドレス(HNP1.MN5)を用いてMAG1経由で通信を行っていたとする。ここで、MN5はMAG1の通信エリアを離れてMAG2の通信エリアに移動し、MAG1からMAG2へ接続を切り換えたとする。このとき、MN5は、新たにMAG2のプライマリネットワークプレフィックス(HNP2)を含むアドレスを再構成することが可能であるが、例えば通信セッションを継続させたいなどの理由で、MAG1への接続時のアドレス(HNP1.MN5)をそのまま使用し続けることも可能である。MAG2においては、ネットワークプレフィックスHNP1はセカンダリネットワークプレフィックスであり、MN5は、MAG2に対して、セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレス(HNP1.MN5)の使用を通知メッセージを用いて通知し、MAG2はMN5のアドレス(HNP1.MN5)をプロキシバインディングアップデートメッセージを用いてLMAに通知する。その結果、図10に図示されているように、バインディングキャッシュには、MN5のアドレス(HNP1.MN5)と、MAG2の識別情報(MAG2のアドレス又はネットワークプレフィックス)との対応関係を示すバインディングキャッシュエントリが登録される。
なお、本発明の第1の実施の形態では、MAGの配下に本発明の機能を有するMNと、従来の技術に係るMNとが紺座している場合であっても動作可能である。すなわち、例えばMN5が本発明の機能を有さない従来のMNである場合には、MAG1からMAG2への接続の切り換えを同一ローカルモビリティドメイン内の接続切り換えとみなし、移動前のアドレス(HNP1.MN5)を使用し続けることになる。しかしながら、この場合においてもMAG5がMN5のアドレスに係るバインディングをプロキシバインディングアップデートメッセージによってLMAに登録することでMN5あてのパケットは正しく転送されるようになる。
上述のように、本発明の第1の実施の形態では、基本的にルーティングテーブルのエントリによってパケット転送先の管理を行い、例外的な登録に関してはバインディングキャッシュエントリへの登録で管理を行う。ルーティングテーブルのエントリ数は、LMAが管理するMAGの台数程度に納まり、バインディングキャッシュエントリのエントリ数も例外的に登録されるMNの台数程度となるため、従来の技術におけるバインディングキャッシュエントリのエントリ数(LMAが管理するMAGに接続されているすべてのMNの台数程度)よりもエントリ数が格段に少なくなる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態では、MN1040がステートレスなアドレス構成によってアドレスを取得する場合について説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態では、MN1040がステートレスなアドレス構成によってアドレスを取得する場合について説明する。
この本発明の第2の実施の形態では、MN1040は、DHCP動作を行わず、その代わりに、MAG1020から受信したRAメッセージによって取得した情報を使用して、IPアドレスを生成する。
MN1040は、NetLMMドメインに初めて接続した際には、MAG1020からのRAメッセージで通知されたプライマリネットワークプレフィックスを用いて、IPアドレスを自動構成する処理を行う。
ここで、MN1040が、MAG1020から離れてMAG1010に接続を行った場合には、自動構成された現在のアドレス(MAG1020から通知されたプライマリネットワークプレフィックスを含むアドレス)が、MAG1010のネットワークにおいてはセカンダリネットワークプレフィックスに属していることを発見する。
このとき、MN1040は、MAG1010から通知されるプライマリネットワークプレフィックスを用いて新しいアドレスを自動構成するように選択してもよく、あるいは、現在設定されているIPアドレスの使用を継続するように選択してもよい。なお、後者の現在設定されているIPアドレスの使用を継続する場合には、MN1040は、上述の通知メッセージ(図2参照)をMAG1010に送信する処理を行う。この場合には、MAG1010は、その後、プロキシモバイルIP動作を行う必要があるたびに、MN1040のためのプロキシバインディングアップデートメッセージをLMA1000に送信する必要がある。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本発明の第3の実施の形態においては、MAGがモバイルノードに対して、セカンダリネットワークプレフィックスの利用からプライマリネットワークプレフィックスの利用に切り換えるよう要求してもよい。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本発明の第3の実施の形態においては、MAGがモバイルノードに対して、セカンダリネットワークプレフィックスの利用からプライマリネットワークプレフィックスの利用に切り換えるよう要求してもよい。
この要求は、任意の形式のメッセージによって実現可能であり、例えば、特定の専用メッセージやトリガなどの形式によって実現されてもよい。トリガによって実現される場合には、例えば、Link_Action又はMIH_Net_HJO_CommitプリミティブなどのIEEE802.21イベントやコマンドサービスなどを利用することが可能である。
また、モバイルノードは、IPアドレスの変更要求(上記のネットワークプレフィックスの切り換え要求)を受け入れてIPアドレスの変更を行ってもよく、あるいは、この要求を受け入れずに現在使用中のIPアドレスをそのまま使用し続けてもよい。
<第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本発明の第4の実施の形態では、MN1030はクライアントMIPノード(端末自身がMIPを実装しているCMIPノード)でもあり、MN1030自身がMIPのホームエージェントを有している場合について説明する。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本発明の第4の実施の形態では、MN1030はクライアントMIPノード(端末自身がMIPを実装しているCMIPノード)でもあり、MN1030自身がMIPのホームエージェントを有している場合について説明する。
本発明の第4の実施の形態では、MN1030が、NetLMMドメインから得られるIPアドレスを、MN1030のホームエージェントにアップデートする気付アドレス(CoA:Care-of Address)として使用する。
この場合には、MN1030は、バインディングアップデートによってホームエージェントにアップデートを行う際のタイミング(例えば、ホームエージェントにおける現在のバインディングのライフタイムがまもなく満了となることによるバインディングアップデートのタイミング)と、セカンダリネットワークプレフィックスからプライマリネットワークプレフィックスへ切り換える際のIPアドレスの変更とを同期させることによって、セカンダリネットワークプレフィックスからプライマリネットワークプレフィックスへ切り換える際のIPアドレスの変更を最適化してもよい。
なお、MN1030はセカンダリネットワークプレフィックスによって構成された古い気付アドレスを使用し続ける場合であっても、CMIPバインディングアップデートを送信してバインディングのリフレッシュを行う必要がある。したがって、MN1030は、例えばこのバインディングをリフレッシュするタイミングで、CoAの変更を行うように選択することが可能である。これにより、送信すべきメッセージ数や処理を節約することが可能となる。
また、MN1030の代わりにMAGがプロキシバインディングアップデートを送信する必要がなく、LMA1000がMN1030の位置情報のバインディングに関連した追加ルートを加える必要がないので、ローカルアクセスドメインに係るメッセージ量や処理負荷を低減することが可能となる。
なお、MN1030がコレスポンデントノードとの間で経路最適化を確立している場合には、この第4の実施の形態に記載されている方法を適用して、コレスポンデントノードにおけるバインディングのアップデートの最適化が行われてもよい。
<第5の実施の形態>
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本発明の第5の実施の形態においては、MN1030がコレスポンデントノードとの間でアクティブなセッションを持っていない場合や、コレスポンデントノードとの間で継続中の通信セッションにトラフィックがほとんど又はまったくないことをMN1030が把握した場合には、MN1030が接続ポイントの変更を遅らせることによって、セカンダリネットワークプレフィックスからプライマリネットワークプレフィックスへの切り換えにおけるIPアドレスの変更の最適化を行う場合について説明する。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本発明の第5の実施の形態においては、MN1030がコレスポンデントノードとの間でアクティブなセッションを持っていない場合や、コレスポンデントノードとの間で継続中の通信セッションにトラフィックがほとんど又はまったくないことをMN1030が把握した場合には、MN1030が接続ポイントの変更を遅らせることによって、セカンダリネットワークプレフィックスからプライマリネットワークプレフィックスへの切り換えにおけるIPアドレスの変更の最適化を行う場合について説明する。
本発明の第5の実施の形態によれば、上述のようにMN1030が接続ポイントの変更を遅らせることによって、まだ多数の進行中のセッションが存在している場合や、多数のデータパケットが伝送されている場合であっても、IPアドレスを変更する場合に比べてパケットの遅延やロスを少なくすることが可能となる。
なお、MN1030がコレスポンデントノードとの間で経路最適化を確立している場合には、この第5の実施の形態に記載されている方法を適用して接続ポイントの変更を遅らせ、これらのセッションが終了した後で気付アドレスを変更するよう選択することで、MN1030にようバインディングアップデートの送信回数を低減することが可能となる。
<第6の実施の形態>
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本発明の第6の実施の形態では、LMA1000が複数のMAG間におけるプライマリネットワークプレフィックスの割り当てを動的に変更することが可能である。これにより、モバイルノードの状態(モバイルノードの移動状態)に対応して、プライマリネットワークプレフィックスがより効率良くMAGに割り当てられるように割り当ての変更を行うことが可能となる。
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本発明の第6の実施の形態では、LMA1000が複数のMAG間におけるプライマリネットワークプレフィックスの割り当てを動的に変更することが可能である。これにより、モバイルノードの状態(モバイルノードの移動状態)に対応して、プライマリネットワークプレフィックスがより効率良くMAGに割り当てられるように割り当ての変更を行うことが可能となる。
本発明の第6の実施の形態におけるプライマリネットワークプレフィックスの割り当ての動的な変更において、例えば、LMA1000は、LMA1000のバインディングキャッシュ内のエントリ数が所定の閾値を超えた場合に、プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てを行うよう決定してもよい(第1実施例)。なお、LMA1000のバインディングキャッシュ内に存在する各エントリは、あるモバイルノードがセカンダリネットワークプレフィックスを使用していることを示している。すなわち、本発明の第6の実施の形態における第1実施例では、LMA1000のバインディングキャッシュ内のエントリ数に基づいて、セカンダリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数が所定の閾値を超えた場合に、プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てが行われる。
また、本発明の第6の実施の形態におけるプライマリネットワークプレフィックスの割り当ての動的な変更において、例えば、LMA1000が、各MAGの配下においてプライマリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数をチェックするために各MAGへ問い合わせを行ってもよい(第2実施例)。この場合には、例えば、各MAGの配下において、プライマリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数と、セカンダリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数(各MAGに関連したバインディングキャッシュ内のエントリ数)を把握することが可能となり、例えば、これらの値の比率が所定の閾値を超えた場合に、プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てを行うようにしてもよい。
なお、LMA1000のバインディングキャッシュ内のエントリ数からプライマリネットワークプレフィックス又はセカンダリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数をチェックする第1実施例の方法と、LMA1000が各MAGに対して、プライマリネットワークプレフィックス又はセカンダリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数の問い合わせを行う第2実施例の方法を両方組み合わせて用いてもよい。例えば、LMA1000は、バインディングキャッシュ内のエントリ数が所定の閾値を超えた場合にのみ、MAGに問い合わせを行ってもよい。
本発明の第6の実施の形態の第2実施例において、LMA1000は、MAGに問い合わせを行うためにクエリメッセージを送信することで、モバイルノードに関する情報や、各ホームネットワークプレフィックスの配布(ホームネットワークプレフィックスの使用状況)に関する情報を収集することが可能である。
問い合わせを受けたMAGは、例えば図4に図示されているようなフォーマットを有するメッセージを使用して返答を行う。図4には、本発明の第6の実施の形態におけるMAGからLMAへの応答メッセージの一例が図示されている。
メッセージタイプフィールド4000は、このメッセージの受信者であるMAGが、このメッセージがLMA1000によるクエリメッセージに対する応答であることを識別できるようにするためのものである。
また、ネットワークプレフィックスフィールド4010には、応答を行うMAG(この応答メッセージの送信者)が現在取り扱っているネットワークプレフィックスの範囲が記載される。なお、不図示だが、プレフィックスレングスフィールドが設けられ、ネットワークプレフィックスのプレフィックス長を特定する値が挿入されてもよい。
また、MNカウントフィールド4020には、応答を行うMAGの配下に接続されているモバイルノードのうち、ネットワークプレフィックスフィールド4010で特定されるネットワークプレフィックス範囲内のアドレスを現在使用しているモバイルノードの数が含まれる。
なお、応答メッセージには、MAGが配下に通知(advertise)している各ネットワークプレフィックス(プライマリネットワークプレフィックス及びセカンダリネットワークプレフィックス)に対応するネットワークプレフィックスフィールド4010及びMNカウントフィールド4020のペアが、複数挿入されてもよい。また、例えば、LMA1000がモバイルノードの数を把握したいネットワークプレフィックスをクエリメッセージにおいて指定することで、MAGは、指定されたネットワークプレフィックスに関するモバイルノードの数に関してのみ、応答メッセージでLMA1000に返答してもよい。
また、別の実施例において、各MAGがそれぞれのネットワーク内のモバイルノードの数に関する情報を周期的に報告するように設定されているシステムが実現されてもよい。こうしたシステムにおいても、図4に図示されているクエリメッセージを用いることで同様の機能が実現され、LMAが膨大な数のクエリメッセージをネットワークに流さないようにすることが可能となる。
また、LMA1000は、受信したすべての応答メッセージの結果を統合してから、MAGに対してプライマリネットワークプレフィックスの再割り当てを行うか否かを判断してもよい。このような判断は、ポリシに従って行われてもよく、その他のアルゴリズムによって行われてもよい。ポリシの一例としては、例えば、あるネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数が最も多いMAGに対して、そのネットワークプレフィックスをプライマリネットワークプレフィックスとして割り当てるというものであってもよい。
ここで、HNP1の値がネットワークプレフィックスとして割り当てられているMN1030がMAG1020に移動し、HNP2の値がネットワークプレフィックスとして割り当てられているMN1040がMAG1010に移動する場合を考える。例えば、LMA1000と各MAGとの間におけるクエリメッセージ及び応答メッセージのやり取りによって、MAG1010の配下にはNP2ブロックを使用しているモバイルノードの密度(割合)が高く、MAG1020の配下にはNP1ブロックを使用しているモバイルノードの密度(割合)が高いことが明らかになったとする。
このとき、LMA1000は、NP2ブロックをMAG1010のプライマリネットワークプレフィックス範囲とし、NP1ブロックをMAG1020のプライマリネットワークプレフィックス範囲とするような新たなネットワークプレフィックス割り当てメッセージをMAG1010及びMAG1020へ送信してもよい。
なお、MAGは複数のプライマリネットワークプレフィックスを有することも可能であり、プライマリネットワークプレフィックスを持たないことも可能である。すなわち、LMA1000は、特別に制限されることなく、各MAGにおけるプライマリネットワークプレフィックスの設定を自由に変更することが可能である。
プライマリネットワークプレフィックスの再割り当て後、LMA1000は、関連するMAG(再割り当てによって設定が変更されたMAG)を指し示す気付アドレスのエントリを含むすべてのバインディングを解放する必要がある。また、MAGは、セカンダリネットワークプレフィックス(設定変更後のセカンダリネットワークプレフィックス)に属するHNPのアドレスを使用しているモバイルノードが配下に存在している場合には、それらのモバイルノードに関するプロキシバインディングアップデートをLMA1000へ送信する処理を行う必要がある。
プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てが行われる場合には、すべてのMAGが多数のプロキシバインディングアップデートを同時に送信することになる可能性がある。このようなシグナリングトラフィックのバーストを避けるため、LMA1000は、より長い時間をかけてプロキシバインディングアップデートの送信が行われるように、タイミングをずらして、プライマリネットワークプレフィックスの割り当てを変更してもよい。例えば、LMA1000は第1プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てを行い、その結果発生するプロキシバインディングアップデートを受信するまで待機してから、第2プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てを行ってもよい。
なお、再割り当ての条件は、上述のように、MAGの配下においてプライマリネットワークプレフィックスを使用していないモバイルノードの数が増加した場合とすることが望ましく。この状態では、セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスを使用して通信を行うMNが多くなっており、その結果、LMA1000のバインディングキャッシュエントリのエントリ数が多くなっている。
上述の本発明の第3の実施の形態においては、MNに対してIPアドレスの変更を要求することでMN側で設定変更を行わせているが、本発明の第6の実施の形態においては、多数使用されているセカンダリネットワークプレフィックスをプライマリネットワークプレフィックスとして設定し直すようにルーティングテーブルの変更を行うことで、このような状態を解消する(バインディングキャッシュエントリのエントリ数を減らす)ことが可能となる。
<第7の実施の形態>
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。本発明の第7の実施の形態では、いくつかの接続ポイントの通信エリアが重なったオーバラップエリアにMN1030が移動する場合について説明する。
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。本発明の第7の実施の形態では、いくつかの接続ポイントの通信エリアが重なったオーバラップエリアにMN1030が移動する場合について説明する。
MN1030は、受動的な聴取やIEEE802.21によって提供されるような情報サービスなどによって、各接続ポイントから通知される様々なプライマリネットワークプレフィックス及びセカンダリネットワークプレフィックスに関する情報を取得することが可能である。
MN1030は、いくつかの接続ポイントの通信エリアが重なったオーバラップエリアでは、これらのうちの任意の接続ポイントに接続することが可能であるが、例えば、MN1030に現在設定されているIPアドレスに基づいて、接続ポイントを選択してもよい。また、MN1030は、プライマリネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスとしてMN1030のアドレスを通知している接続ポイントを選択してもよい。これにより、アップデートメッセージの送信がより低減されるようになるとともに、LMA1000の処理負荷が軽減されるようになる。
<第8の実施の形態>
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。本発明の第8の実施の形態では、ネットワークが各モバイルノードに割り当てられるネットワークプレフィックスを記録する場合について説明する。
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。本発明の第8の実施の形態では、ネットワークが各モバイルノードに割り当てられるネットワークプレフィックスを記録する場合について説明する。
本発明の第8の実施の形態では、例えばMAG1020が、MN1030に現在割り当てられているネットワークプレフィックスに関する詳細な情報をネットワーク情報サービスに問い合わせる。なお、情報サービスは、例えば、DHCPサーバ、モバイルノードが接続されているMAG、AAAサーバなどによってアップデートが可能である。この構成では、モバイルノードは、アドレス又はHNPを変更する際にのみネットワークに通知すればよく、接続ポイントを変更する際には通知を行う必要はない。これにより、モバイルノードは、送信処理が低減されるとともに(電力の節約及びトラフィックの低減)、より単純なソフトウェア及びハードウェアを実装するだけでよい(コスト削減)。
<第9の実施の形態>
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。本発明の第9の実施の形態において、MAGは、モバイルノードに割り当てられているネットワークプレフィックスを把握していれば、MAGに割り当てられているプライマリネットワークプレフィックス範囲内のアドレスをモバイルノードが使用しているか否かを判断することが可能となる。
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。本発明の第9の実施の形態において、MAGは、モバイルノードに割り当てられているネットワークプレフィックスを把握していれば、MAGに割り当てられているプライマリネットワークプレフィックス範囲内のアドレスをモバイルノードが使用しているか否かを判断することが可能となる。
MAGに割り当てられているプライマリネットワークプレフィックス範囲内のアドレスをモバイルノードが使用していない場合には、MAGは、MNが元のアドレス(現在設定されているアドレス)の使用を継続するか、あるいは、MAGのプライマリネットワークプレフィックスから構成される新たなアドレスに切り換えるかを決定するよう、MNに対して問い合わせを行うことが可能である。そして、この問い合わせに対する応答結果から、MAGは、プロキシバインディングアップデートメッセージをLMAへ送信する必要があるか否かを判断できるようになる。これは特に、モバイルノードによる通知メッセージの送信を遅らせる場合に有用である。
<第10の実施の形態>
次に、本発明の第10の実施の形態について説明する。本発明の第10の実施の形態において、モバイルノードが複数のインタフェースを有している場合、モバイルノードは、複数のインタフェースを用いて、同一のアクセスドメイン内に存在している異なるMAGに接続している可能性がある。このような場合、これらの異なるインタフェースには、同一のHNP又は異なるHNPが割り当てられる可能性がある。
次に、本発明の第10の実施の形態について説明する。本発明の第10の実施の形態において、モバイルノードが複数のインタフェースを有している場合、モバイルノードは、複数のインタフェースを用いて、同一のアクセスドメイン内に存在している異なるMAGに接続している可能性がある。このような場合、これらの異なるインタフェースには、同一のHNP又は異なるHNPが割り当てられる可能性がある。
モバイルノードは、ある1つのインタフェース上でホームネットワークプレフィックスの切り換えを行った場合(例えばセカンダリHNPからプライマリHNPに切り換えた場合)、何らかのメカニズムを使用して、他のインタフェースにおける切り換えを同期させたり、その切り換えを他のインタフェース経由でアクセスネットワークに通知したり、他のインタフェースを利用して切り換え処理の補助(例えば、他のインタフェース経由で必要な情報を取得)を行ったりすることが可能である。
<第11の実施の形態>
次に、本発明の第11の実施の形態について説明する。本発明の第11の実施の形態において、ローカルモビリティアクセスドメインにおいてモバイルネットワークサービスが提供されている場合には、モバイルノードの上位のモバイルルータ(MR:Mobile Router)にMAGの機能を組み込むことが可能である。
次に、本発明の第11の実施の形態について説明する。本発明の第11の実施の形態において、ローカルモビリティアクセスドメインにおいてモバイルネットワークサービスが提供されている場合には、モバイルノードの上位のモバイルルータ(MR:Mobile Router)にMAGの機能を組み込むことが可能である。
この場合、モバイルノードのモバイルルータをMAGとして取り扱うことで、上述の本発明を利用することが可能となる。このような構成では、MAG(すなわちMR)は、異なるモバイルネットワークプレフィックスをモバイルネットワークノードへ通知する。ここでは、MAGがLMAとの間でトンネルを維持しているのと同様に、MAG(すなわちMR)は、自身のホームエージェント(HA)との間で双方向トンネルを維持しているが、MRは、現在位置(例えば、気付アドレス)に関してHAにアップデートを行う必要がある点においてのみ異なっている。
上述の本発明の実施の形態に係るメカニズムを用いることで、HAは、このトンネルを経由してMRに対して、プライマリモバイルネットワークプレフィックス及びセカンダリモバイルネットワークプレフィックスの再割り当てを行うことが可能である。
なお、ここでは、本発明は、最も実用的かつ好適であると考えられる実施の形態で開示及び説明されているが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱しない程度において、設計事項やパラメータの詳細に関して様々な変更が加えられてもよいことが分かることは明白である。
例えば、プロキシモバイルIPドメインにおいて、階層的な方法で本発明に係るメカニズムが使用されてもよい。この階層的なドメインでは、トップレベルLMAが別のLMA(第1レベルLMA)に対して、第1レベルネットワークプレフィックスを割り当てる。例えば、第1レベルLMAは、第1レベルネットワークプレフィックスを複数の第2レベルネットワークプレフィックスに細分化し、別のLMA(第2レベルLMA)に対して、第2レベルネットワークプレフィックスを割り当てる。
各レベルのLMAに割り当てられているネットワークプレフィックスから構成されていないHNPをもたらすMAGへモバイルノードが移動して、そのモバイルノードに対してHNPが割り当てられた場合(すなわち、第1レベルネットワークプレフィックスに属していないHNPを有するモバイルノードが存在する場合)には、そのLMAにバインディングキャッシュエントリが必要となる。すなわち、ここでは、第2レベルLMAは、第1レベルLMAに接続されているMAGのように動作を行う。
各レベルにおいて、LMAは、次のレベルのLMAへネットワークプレフィックスの再割り当てを動的に行ってもよく、これにより、必要なシグナリングメッセージの量や各LMAのルーティングテーブルエントリを減少させることが可能となる。
また、上述の説明では、LMA1000がネットワークプレフィックスのブロックを各MAGに割り当てている例を挙げているが、LMA1000以外のネットワークノード(AAAノードなど)がネットワークプレフィックスのブロックを各MAGに割り当ててもよい。この場合には、相当するアドレス若しくはネットワークプレフィックスを割り当てる手段やその機能を有するノードなどに変更が加えられることになるが、アドレス若しくはネットワークプレフィックスを割り当てる手段/装置がネットワークのどのノードに割り当てられるか、また、いかにその構成を実施するかは通常のネットワークデザインの範疇であるから、当業者にとって本発明を実施するうえでは明白な変更の範囲である。
続いて、本発明を実現するためのモバイルノード、モバイルアクセスゲートウェイ、ローカルモビリティアンカの機能アーキテクチャについて説明する。なお、以下に説明するモバイルノード(図11)、モバイルアクセスゲートウェイ(図12)、ローカルモビリティアンカ(図13)のそれぞれの機能アーキテクチャは、図7に図示されているモバイルノード、図6に図示されているモバイルアクセスゲートウェイ、図5に図示されているローカルモビリティアンカのそれぞれの構成を、各レイヤが有する機能の観点から図示したものである。
図11に図示されているモバイルノード(MN)11000は、ネットワークインタフェース11100、ルーティング部11200、プレフィックス選択部11300、上位レイヤ11400を有している。
ネットワークインタフェース11100は、モバイルノード11000が任意の通信媒体を通じて別のノードと通信を行うために必要なすべてのハードウェア及びソフトウェアを包含する機能ブロックである。当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ネットワークインタフェース11100は、レイヤ1(物理層)とレイヤ2(データリンク層)の通信コンポーネント、ファームウェア、ドライバ、通信プロトコルを表している。なお、モバイルノード11000は1つ以上(複数の)ネットワークインタフェース11100を有していてもよい。
また、ルーティング部11200は、上位レイヤ11400の適切なプログラムや適切なネットワークインタフェース11100(外部送信)にパケットを発送する処理を行う。なお、当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ルーティング部11200は、インターネットプロトコルバージョン4やインターネットプロトコルバージョン6などのようなレイヤ3(ネットワークレイヤ)プロトコルの実装を表している。
また、シグナル/データパス11910を通じて、ルーティング部11200は、適切なネットワークインタフェースと11100の間でパケットの送受信を行うことが可能である。また同様に、シグナル/データパス11930を通じて、ルーティング部11200は、上位レイヤ11400の適切なプログラムとの間でパケットの送受信を行うことが可能である。
また、上位レイヤ11400は、通信プロトコルスタックのネットワークレイヤの上位に存在するすべてのプロトコル及びプログラムを表している。上位レイヤ11400は、トランスポート制御プロトコル(TCP:Transmission Control Protocol )、ストリーム制御トランスポートプロトコル(SCTP:Stream Control Transport Protocol)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP:User Datagram Protocol)などのトランスポートレイヤプロトコル又はセッションレイヤプロトコルや、他のノードと通信を行う必要があるプログラム及びソフトウェアを含んでいる。なお、上述のように、上位レイヤ11400は、シグナルパス11930を通じて、ルーティング部11200との間でパケット転送を行うことが可能である。
また、プレフィックス選択部11300は、モバイルノード11000がそのアドレスを構成する際に使用するネットワークプレフィックスの選択を制御する機能を有している。例えば、プレフィックス選択部11300は、モバイルノード11000が接続ポイントを変更した際に同一のネットワークプレフィックスを受信した場合に、モバイルノードが同一のアドレスを維持するように制御してもよい。一方で、プレフィックス選択部11300は、現在使用されているアドレスが、モバイルノード11000が接続されている現在のアクセスルータのプライマリネットワークプレフィックスから構成されたものか否か、通信ノードとの間でアクティブな通信セッションが存在しているか否か、ルーティング部11130のモバイルIP機能がそのホームエージェントに対してバインディングアップデートを送信しようとしているか否かを判断基準としてもよい。なお、シグナル/データパス11920を通じて、プレフィックス選択部11300は、ルーティング部11200から情報を読み出して、ルーティング部11200によって使用されるべきネットワークプレフィックスを選択することが可能である。
また、図12に図示されているモバイルアクセスゲートウェイ(MAG)14000は、ネットワークインタフェース12100、ルーティング部12200、プレフィックス管理部12300、MAG機能部12400を有している。
ネットワークインタフェース12100は、モバイルアクセスゲートウェイ12000が任意の通信媒体を通じて別のノードと通信を行うために必要なすべてのハードウェア及びソフトウェアを包含する機能ブロックである。当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ネットワークインタフェース12100は、レイヤ1(物理層)とレイヤ2(データリンク層)の通信コンポーネント、ファームウェア、ドライバ、通信プロトコルを表している。なお、モバイルアクセスゲートウェイ12000は1つ以上(複数の)ネットワークインタフェース12100を有していてもよい。
また、ルーティング部12200は、適切なネットワークインタフェース12100(外部送信)にパケットを発送する処理を行う。なお、当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ルーティング部12200は、インターネットプロトコルバージョン4やインターネットプロトコルバージョン6などのようなレイヤ3(ネットワークレイヤ)プロトコルの実装を表している。また、シグナル/データパス12910を通じて、ルーティング部12200は、適切なネットワークインタフェースと12100の間でパケットの送受信を行うことが可能である。また同様に、シグナル/データパス12930を通じて、ルーティング部12200は、MAG機能部12400との間でパケットの送受信を行うことが可能である。
また、MAG機能部12400は、モバイルアクセスゲートウェイ12000としての機能を実装していることを表している。MAG機能部12400は、例えばこのモバイルアクセスゲートウェイ12000に接続されているモバイルノードに代わってプロキシバインディングアップデートの送信を行ったり、モバイルアクセスゲートウェイ12000に接続されているモバイルノードの現在のアドレスを格納したりする機能を有している。
本発明では、モバイルアクセスゲートウェイ12000に割り当てられているプライマリネットワークプレフィックスから構成されたアドレスをモバイルノードが使用しているか否かを確認できるように、MAG機能部12400がシグナルパス12940を通じてプレフィックス管理部12300を参照する機能を更に有している。MAG機能部12400は、モバイルアクセスゲートウェイ12000に割り当てられているプライマリネットワークプレフィックスから構成されたアドレスをモバイルノードが使用している場合には、モバイルノードの代わりに送信されるプロキシバインディングアップデートの生成を行わないようにする。
また、プレフィックスマネージャ12300は、モバイルアクセスゲートウェイ12000に割り当てられているプライマリネットワークプレフィックスを格納、管理するとともに、さらに、プライマリネットワークプレフィックスではないその他のネットワークプレフィックスを格納、管理する機能を有している。プレフィックスマネージャ12300は、プライマリネットワークプレフィックスであるネットワークプレフィックスに関してプライマリネットワークプレフィックスであることを明示するために、ルーティング部12200で生成されたルータアドバタイズメント(ルータ通知)をシグナルパス12920を通じて変更する機能を更に有している。
また、図13に図示されているローカルモビリティアンカ(LMA)13000は、ネットワークインタフェース13100、ルーティング部13200、ルーティングテーブル13300、バインディングキャッシュ13400、LMA機能部13500を有している。
ネットワークインタフェース13100は、ローカルモビリティアンカ13000が任意の通信媒体を通じて別のノードと通信を行うために必要なすべてのハードウェア及びソフトウェアを包含する機能ブロックである。当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ネットワークインタフェース13100は、レイヤ1(物理層)とレイヤ2(データリンク層)の通信コンポーネント、ファームウェア、ドライバ、通信プロトコルを表している。なお、ローカルモビリティアンカ13000は1つ以上(複数の)ネットワークインタフェース13100を有していてもよい。
また、ルーティング部13200は、適切なネットワークインタフェース13100(外部送信)にパケットを発送する処理を行う。なお、当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ルーティング部13200は、インターネットプロトコルバージョン4やインターネットプロトコルバージョン6などのようなレイヤ3(ネットワークレイヤ)プロトコルの実装を表している。
ルーティング部13200は、基本的にはルーティングテーブル13300内のエントリに基づいてパケットの発送ルートを決定する。ルーティングテーブル13300内のエントリには、パケットのあて先アドレスに含まれるネットワークプレフィックスに従って、パケットを発送すべき適切なMAGが示されている。なお、ルーティング部13200は、シグナルパス13920を通じて、ルーティングテーブル13300に格納されているエントリにアクセスすることが可能である。
ただし、本発明では、ルーティング部13200は、ルーティングテーブル13300を参照する前に、シグナルパス13930を通じてバインディングキャッシュ13400を参照する。バインディングキャッシュ13400には、パケットのあて先アドレスに従って、パケットが発送されるべきMAGを示す情報が記載されている。
また、ルーティング部13200は、シグナル/パス13910を通じて、適切なネットワークインタフェース13100との間でパケットの送受信を行うことが可能である。また同様に、ルーティング部13200は、シグナル/データパス13960を通じて、LMA機能部13500との間でパケットの送受信を行うことが可能である。
また、LMA機能部13500は、ローカルモビリティアンカとしての機能を実装していることを表している。LMA機能部13500は、例えば、プロキシバインディングアップデートを受信、処理したり、バインディングキャッシュ13400を維持、管理したりする機能を有している。
本発明では、LMA機能部13500にプレフィックス割り当て部13600の機能が追加される。このプレフィックス割り当て部13600は、バインディングキャッシュ13400の現在の内容及びサイズを判断して、MAGに割り当てているプライマリネットワークプレフィックスの再割り当て処理が必要か否かの判断を行う機能を有している。
このようなプライマリネットワークプレフィックスの再割り当て処理の要否の判断は、バインディングキャッシュ13400のサイズを最小限のものとする(あるいは、MAGとLMAとの間のプロキシバインディングアップデートとのシグナリング量を最低限に抑える)ために行われる。プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てが行われる場合、プレフィックス割り当て部13600は適切なメッセージを送信することで(ルーティング部13200を通じて)、プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てが行われる旨をMAGへ通知したうえで、ルーティングテーブル13300内のエントリを変更する。
また、LMA機能部13500は、シグナルパス13940を通じてルーティングテーブル13300内の情報の読み出し/書き込みを行うことが可能である。また、LMA機能部13500は、シグナルパス13950を通じてバインディングキャッシュ13400内のエントリの情報の読み出し/書き込みを行うことが可能である。
なお、上記の本発明の実施の形態の説明で用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本発明は、ネットワークベースのローカルモビリティ管理方法において、移動端末の位置情報を管理するネットワークノードの負荷を軽減させるとともに、移動端末の台数に関して高いスケーラビリティを実現することが可能であり、パケット交換型データ通信ネットワークにおける通信技術や、ネットワーク側で移動端末のモビリティ管理を行うローカルモビリティ管理の技術に適用可能である。
本発明は、パケット交換型データ通信ネットワークにおける通信技術に関する。特に、本発明は、ネットワーク側で移動端末のモビリティ管理を行うローカルモビリティ管理の技術に関する。
モバイルIPv6(Mobile Internet Protocol version 6:インターネットプロトコルバージョン6)によれば、モバイルノード(MN:Mobile Node)は、インターネットへの接続ポイントを変更する場合であっても、不変のIPアドレスを保持し続けることが可能である。
このモバイルIPv6の不変のIPアドレスは、モバイルノードのホームネットワークドメインにおけるアドレスであり、ホームアドレス(HoA:Home Address)と呼ばれる。
一方、モバイルノードが外部(foreign:フォーリン)ネットワークドメインに接続されている間は、モバイルノードは、外部ネットワークドメインによって通知されるサブネットプレフィックス(ネットワークプレフィックス)から、使用すべきIPアドレスを構成することが可能である。そして、このように構成されるIPアドレスは気付アドレス(Care-of Address)と呼ばれ、モバイルノードはこの気付アドレスによっても到達可能となる。
一方、モバイルノードが外部(foreign:フォーリン)ネットワークドメインに接続されている間は、モバイルノードは、外部ネットワークドメインによって通知されるサブネットプレフィックス(ネットワークプレフィックス)から、使用すべきIPアドレスを構成することが可能である。そして、このように構成されるIPアドレスは気付アドレス(Care-of Address)と呼ばれ、モバイルノードはこの気付アドレスによっても到達可能となる。
モバイルノードがその位置にかかわらず到達可能性を維持し続けるためには、モバイルノードは、ホームアドレスに気付アドレスを関連付けて、ホームエージェントに登録する。
モバイルIPv6では、ホームエージェントは、モバイルノードのホームネットワークドメイン内のルータであり、モバイルノードの気付アドレスを登録する。これは、モバイルノードがホームエージェントへバインディングアップデート(BU:Binding Update)メッセージを送信することで実現される。
モバイルIPv6では、ホームエージェントは、モバイルノードのホームネットワークドメイン内のルータであり、モバイルノードの気付アドレスを登録する。これは、モバイルノードがホームエージェントへバインディングアップデート(BU:Binding Update)メッセージを送信することで実現される。
モバイルノードがホームネットワークドメインから離れている場合には、ホームエージェントは、モバイルノードのホームアドレスあてのパケットを受信(intercept)し、関連付けられたている気付アドレス経由でモバイルノードへパケットをトンネルする。上述のように、モバイルIPv6では端末(ホスト)がモビリティ管理を行っている。したがって、モバイルIPv6は、端末ベースのモビリティ管理プロトコルとして知られている。
一方、モバイルノードがローカルモビリティドメインに移動した場合には、モバイルノードはモビリティに関連したシグナリングに係る処理を行う必要がない別の形式のモビリティ管理方法が存在している。ここでは、ローカルモビリティドメイン内に位置したプロキシエンティティによって、モバイルノードのためのモビリティ管理が行われる。このようなモビリティ管理方法はネットワークベースのモビリティ管理と呼ばれている。ネットワークベースのモビリティ管理方法を実現するプロトコルに関しては、例えば、下記の非特許文献1に開示されているプロキシモバイルIPが存在する。
モバイルノードがローカルモビリティドメインに移動した場合には、モバイルノードは、アクセス認証手続きの過程で識別情報(identity)を提示することによって、MAG(Mobile Access Gateway:モバイルアクセスゲートウェイ)に接続する。この識別情報は、通常、モバイルノードのポリシプロファイル(例えばローカルサーバから取得可能)との関連を得るために使用される。ポリシプロファイルには、提供可能なネットワークベースのモビリティサービスの特性やその他の関連パラメータ(例えば、モバイルノードに割り当てられているオンリンクプレフィックス、許可されているアドレス構成モード、ローミングポリシ、ネットワークベースのモビリティサービスを提供する際に必要不可欠なその他のパラメータなど)が含まれている。
アクセス認証が成功すると、MAGは、ローカルサーバからモバイルノードのポリシプロプロファイルを取得する。これにより、MAGは、そのモバイルノードに関するモビリティシグナリングを実行するために必要なすべての情報を保持する。そして、MAGは、ルータ通知(Router Advertisement)をモバイルノードに周期的に送信して、割り当てられるオンリンクプレフィックスを通知する。
モバイルノードがローカルモビリティドメイン内を移動している際には常に、モバイルノードの接続インタフェースは、そのオンリンクプレフィックスを受信する。これは、各MAGが常にローカルサーバを参照し、そのモバイルノードのプロファイルを取得することができることによる。
また、ローカルモビリティドメイン内でのルーティングに関しては、LMA(Local Mobility Anchor:ローカルモビリティアンカ)と呼ばれるエンティティが、各モバイルノードに関するトポロジカルなアンカポイントとして機能する。さらに、LMAは、各モバイルノードに係る到達可能状態の管理も行う。したがって、LMAは、モバイルIPv6で開示されているホームエージェントと類似していると言える。
LMAでは、各モバイルノードのアンカポイントとして機能するため、各モバイルノードの現在位置に関するアップデートが行われる必要がある。したがって、例えばPMIPにおいては、モバイルノードがMAGに接続する際は常に、MAGはPBU(Proxy Binding Update:プロキシバインディングアップデート)メッセージをLMAに送信することで、モバイルノードの現在位置のアップデートが行われる。このPBUメッセージでは、モバイルノードの固有の識別情報がMAGの気付アドレス(あるいは識別情報)に関連付けられている。そして、LMAは、このバインディングを参照することで、適切なMAGを経由してモバイルノードへパケットを発送することが可能となる。
Gundavelli, S. et al., "Proxy Mobile IPv6", Internet Engineering Task Force Draft: draft-ietf-netlmm-proxymip6-00.txt, April 2007.
Gundavelli, S. et al., "Proxy Mobile IPv6", Internet Engineering Task Force Draft: draft-ietf-netlmm-proxymip6-00.txt, April 2007.
ネットワークベースのローカルモビリティ管理では、基本的にすべてのMAGが同一のネットワークプレフィックスを共有しており、これによって、モバイルノードがローカルモビリティドメイン内で接続ポイントを変更しても、モバイルノードはモビリティに係るシグナリング処理を行う必要がなくなる。
一方、MAGは、その配下にモバイルノードが接続されると、モバイルノードの位置情報をアップデートするためのPBUメッセージをLMAへ送信する。LMAは、このようにしてPBUメッセージによってアップデートされた情報に基づいてバインディングを作成し、バインディングキャッシュエントリに記憶する。また、LMAは、基本的にこのバインディングキャッシュエントリのみを参照して、各モバイルノードへのパケットの転送を行う。
しかしながら、LMAは、バインディングを接続単位(モバイルノードのインタフェース単位)で作成し、バインディングキャッシュエントリに記憶するため、LMAが記憶するバインディングキャッシュエントリが膨大になってしまい、LMAの記憶容量のスペースを圧迫したり、膨大なバインディングキャッシュエントリの読み書きに過剰な処理負荷が必要となったりしてしまう可能性がある。
例えば、図8に図示されているように、MAG1の配下に4つのモバイルノード(MN1、MN2、MN3、MN7)、MAG2の配下に2つのモバイルノード(MN4、MN5)、MAG3の配下に2つのモバイルノード(MN6、MN8)が接続されており、MAG1、MAG2、MAG3を1つのLMAによって管理しているとする。
この場合、MN1〜MN8は、それぞれ同一のネットワークプレフィックス(ホームネットワークプレフィックス:HNP)から構成されるアドレス(あるいは端末ごとのネットワークプレフィックス)(HNP.MN1〜HNP.MN8)を有し、図9に図示されているように、各モバイルノードのアドレスと、接続先のMAGの識別情報とを関連付けるバインディングがLMAのバインディングキャッシュエントリに登録される。
また特に、LMAが管理するモバイルノードの数が多くなると、スケーラビリティの問題が顕著に現れてくる。例えば、複数のインタフェースを有するモバイルノードの存在や各ユーザが複数のモバイルノードを所有することで、単純に1ヶ所のみで接続が行われているという概念に基づく方法は、技術的な面や経済的な面で破綻を生じることが予想される。
すなわち、ローカルモビリティドメイン内を移動するモバイルノードが多数存在する場合には、各ノバイルノードの現在位置に関する情報量が膨大となり、LMAのMNの処理負荷が過剰に増大してしまうという問題が生じる。その結果、ネットワークプロバイダの設備コストや管理コストが増大し(例えばLMAの処理能力を上げたり、LMAの設置台数を増やしたりする必要がある)、ユーザに対して十分なサービスを提供することができなくなる可能性がある。
上記の課題を解決するため、本発明は、ネットワークベースのローカルモビリティ管理方法において、移動端末の位置情報を管理するネットワークノードの負荷を軽減させるとともに、移動端末の台数に関して高いスケーラビリティを実現する位置情報管理装置及びネットワークエッジ装置並びに移動端末を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の位置情報管理装置は、ローカルモビリティドメインに接続されている移動端末の位置情報を管理する位置情報管理装置であって、
前記ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを前記移動端末に提供する各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス割り当て手段と、
前記ネットワークプレフィックス割り当て手段で前記ネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲と、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてルーティングテーブルに記憶するルーティング記憶手段と、
パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照し、前記ネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスをあて先とするパケットを、前記ネットワークエッジ装置へ転送するプライマリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
前記ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを前記移動端末に提供する各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス割り当て手段と、
前記ネットワークプレフィックス割り当て手段で前記ネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲と、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてルーティングテーブルに記憶するルーティング記憶手段と、
パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照し、前記ネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスをあて先とするパケットを、前記ネットワークエッジ装置へ転送するプライマリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
さらに、本発明の位置情報管理装置は、上記の構成に加えて、特定のネットワークエッジ装置に対して、前記特定のネットワークエッジ装置とは異なる他のネットワークエッジ装置へプライマリネットワークプレフィックスとして使用されるように割り当てたネットワークプレフィックス範囲を、セカンダリネットワークプレフィックスとして使用できるように通知するセカンダリネットワークプレフィックス通知手段を有する。
さらに、本発明の位置情報管理装置は、上記の構成に加えて、前記ネットワークエッジ装置の配下に接続されている移動端末のうち、前記ネットワークエッジ装置へ前記プライマリネットワークプレフィックスとして使用されるように割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスを使用していない移動端末のアドレス通知を前記ネットワークエッジ装置から受信する通知受信手段と、
前記通知受信手段で受信した前記移動端末のアドレスと、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてバインディングキャッシュに登録するバインディング記憶手段と、
前記パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照する前に前記バインディングキャッシュを参照し、前記パケットのアドレスが前記バインディングキャッシュに登録されている前記移動端末と一致する場合には、前記パケットを前記移動端末のアドレスと関連付けられている前記ネットワークエッジ装置へ転送するセカンダリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
前記通知受信手段で受信した前記移動端末のアドレスと、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてバインディングキャッシュに登録するバインディング記憶手段と、
前記パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照する前に前記バインディングキャッシュを参照し、前記パケットのアドレスが前記バインディングキャッシュに登録されている前記移動端末と一致する場合には、前記パケットを前記移動端末のアドレスと関連付けられている前記ネットワークエッジ装置へ転送するセカンダリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
さらに、本発明の位置情報管理装置は、上記の構成に加えて、前記ネットワークエッジ装置の配下に接続されている移動端末のアドレス通知を前記ネットワークエッジ装置から受信する通知受信手段と、
前記ルーティングテーブルを参照して、前記通知受信手段で前記ネットワークエッジ装置から受信した前記移動端末のアドレスが、そのネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれない場合には、前記通知受信手段で受信した前記移動端末のアドレスと、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてバインディングキャッシュに登録するバインディング記憶手段と、
前記パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照する前に前記バインディングキャッシュを参照し、前記パケットのアドレスが前記バインディングキャッシュに登録されている前記移動端末と一致する場合には、前記パケットを前記移動端末のアドレスと関連付けられている前記ネットワークエッジ装置へ転送するセカンダリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
前記ルーティングテーブルを参照して、前記通知受信手段で前記ネットワークエッジ装置から受信した前記移動端末のアドレスが、そのネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれない場合には、前記通知受信手段で受信した前記移動端末のアドレスと、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてバインディングキャッシュに登録するバインディング記憶手段と、
前記パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照する前に前記バインディングキャッシュを参照し、前記パケットのアドレスが前記バインディングキャッシュに登録されている前記移動端末と一致する場合には、前記パケットを前記移動端末のアドレスと関連付けられている前記ネットワークエッジ装置へ転送するセカンダリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する。
さらに、本発明の位置情報管理装置は、上記の構成に加えて、前記バインディングキャッシュ内の前記移動端末のアドレスと前記ネットワークエッジ装置の識別情報との関連付けの登録数が所定の閾値を超えた場合に、各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の再割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス再割り当て手段を有する。
さらに、本発明の位置情報管理装置は、上記の構成に加えて、各ネットワークエッジ装置の配下において前記プライマリネットワークプレフィックスを使用している移動端末の数を、各ネットワークエッジ装置に問い合わせる問い合わせ手段と、
前記問い合わせ手段による問い合わせの結果得られる前記移動端末の数に従って、各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の再割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス再割り当て手段を有する。
前記問い合わせ手段による問い合わせの結果得られる前記移動端末の数に従って、各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の再割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス再割り当て手段を有する。
また、上記の目的を達成するため、本発明のネットワークエッジ装置は、ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを移動端末に提供するネットワークエッジ装置であって、
プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲を割り当てるためのプライマリネットワークプレフィックス割り当てメッセージを、前記ローカルモビリティドメインに接続されている前記移動端末の位置情報を管理する位置情報管理装置から受信するプライマリネットワークプレフィックス割り当てメッセージ受信手段と、
前記位置情報管理装置からプライマリネットワークプレフィックスとして使用するよう割り当てられた前記ネットワークプレフィックス範囲を前記プライマリネットワークプレフィックスとして設定するプライマリネットワークプレフィックス設定手段と、
他のネットワークエッジ装置においてプライマリネットワークプレフィックスとして使用されているネットワークプレフィックス範囲であって、セカンダリネットワークプレフィックスとして使用させる前記ネットワークプレフィックス範囲を割り当てるためのセカンダリネットワークプレフィックス割り当てメッセージを前記位置情報管理装置から受信するセカンダリネットワークプレフィックス割り当てメッセージ受信手段と、
前記位置情報管理装置からセカンダリネットワークプレフィックスとして使用するよう割り当てられた前記ネットワークプレフィックス範囲を前記セカンダリネットワークプレフィックスとして設定するセカンダリネットワークプレフィックス設定手段と、
前記プライマリネットワークプレフィックスである旨が分かるように前記プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を移動端末に通知するとともに、前記セカンダリネットワークプレフィックスである旨が分かるように前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を前記移動端末に通知するネットワークプレフィックス通知手段とを、
有する。
プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲を割り当てるためのプライマリネットワークプレフィックス割り当てメッセージを、前記ローカルモビリティドメインに接続されている前記移動端末の位置情報を管理する位置情報管理装置から受信するプライマリネットワークプレフィックス割り当てメッセージ受信手段と、
前記位置情報管理装置からプライマリネットワークプレフィックスとして使用するよう割り当てられた前記ネットワークプレフィックス範囲を前記プライマリネットワークプレフィックスとして設定するプライマリネットワークプレフィックス設定手段と、
他のネットワークエッジ装置においてプライマリネットワークプレフィックスとして使用されているネットワークプレフィックス範囲であって、セカンダリネットワークプレフィックスとして使用させる前記ネットワークプレフィックス範囲を割り当てるためのセカンダリネットワークプレフィックス割り当てメッセージを前記位置情報管理装置から受信するセカンダリネットワークプレフィックス割り当てメッセージ受信手段と、
前記位置情報管理装置からセカンダリネットワークプレフィックスとして使用するよう割り当てられた前記ネットワークプレフィックス範囲を前記セカンダリネットワークプレフィックスとして設定するセカンダリネットワークプレフィックス設定手段と、
前記プライマリネットワークプレフィックスである旨が分かるように前記プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を移動端末に通知するとともに、前記セカンダリネットワークプレフィックスである旨が分かるように前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を前記移動端末に通知するネットワークプレフィックス通知手段とを、
有する。
さらに、本発明のネットワークエッジ装置は、上記の構成に加えて、前記移動端末のアドレスとして前記セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスを使用する旨を示す通知メッセージを前記移動端末から受信した場合、前記移動端末のアドレスが前記セカンダリネットワークプレフィックスとして設定された前記ネットワークプレフィックス範囲内であることを確認した後、前記移動端末のアドレスと、自身の識別情報とを関連付けるためのプロキシバインディングアップデートメッセージを前記位置情報管理装置へ送信するプロキシバインディングアップデートメッセージ送信手段を有する。
さらに、本発明のネットワークエッジ装置は、上記の構成に加えて、前記セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスを使用している前記移動端末に対して、前記プライマリネットワークプレフィックスを含むアドレスに切り換えるように要求するアドレス変更要求手段を有する。
また、上記の目的を達成するため、本発明の移動端末は、ローカルモビリティドメインへの接続を行う移動端末であって、
前記ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを提供するネットワークエッジ装置から、プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲の通知と、セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲の通知とを受信するネットワークプレフィックス通知受信手段と、
前記移動端末のアドレスが、前記プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているか、あるいは、前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているかをチェックするネットワークプレフィックス確認手段と、
前記移動端末のアドレスとして前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスを使用する場合には、前記移動端末のアドレスが前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれることを通知するための通知メッセージを前記ネットワークエッジ装置に送信する通知メッセージ送信手段とを、
有する。
前記ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを提供するネットワークエッジ装置から、プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲の通知と、セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲の通知とを受信するネットワークプレフィックス通知受信手段と、
前記移動端末のアドレスが、前記プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているか、あるいは、前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているかをチェックするネットワークプレフィックス確認手段と、
前記移動端末のアドレスとして前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスを使用する場合には、前記移動端末のアドレスが前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれることを通知するための通知メッセージを前記ネットワークエッジ装置に送信する通知メッセージ送信手段とを、
有する。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、前記移動端末のアドレスを、前記セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスから前記プライマリネットワークプレフィックスを含むアドレスに切り換えるように要求するアドレス変更要求を前記ネットワークエッジ装置から受信するアドレス変更要求受信手段と、
前記アドレス変更要求を受信した場合に、前記移動端末のアドレスを切り換えるか否かを判断するアドレス変更判断手段とを、
有する。
前記アドレス変更要求を受信した場合に、前記移動端末のアドレスを切り換えるか否かを判断するアドレス変更判断手段とを、
有する。
本発明は、上記の構成を有しており、ネットワークベースのローカルモビリティ管理方法において、移動端末の位置情報を管理するネットワークノードの負荷を軽減させるとともに、移動端末の台数に関して高いスケーラビリティを実現することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、本発明が理解されるように、特定の番号、時間、構造、及び、その他のパラメータに関して説明を行うが、こうした具体的な設定に限定されずに本発明が動作可能であることは当業者であれば明らかである。
なお、本明細書で用いられているモバイルノードという用語は、無線通信機能を有しており、移動しながら通信を行うことが可能なモバイル機器あるいは移動端末を意味する。また、本発明の実施の形態におけるLMA及びMAGは、従来のプロキシモバイルIPにおけるLMA及びMAGの機能に加えて、本発明に係る拡張機能を有しており、従来のプロキシモバイルIPに係る機能と、この本発明に係る拡張機能とが組み合わされることによって、従来の技術における課題が解決される。
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1には、本発明の第1の実施の形態におけるシステム構成の一例が図示されている。
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1には、本発明の第1の実施の形態におけるシステム構成の一例が図示されている。
図1の構成では、LMA(Local Mobility Anchor:ローカルモビリティアンカ)1000には、2つのMAG(Mobile Access Gateway:モバイルアクセスゲートウェイ)1010、1020が接続されている。また、MAG1010にはMN(Mobile Node:モバイルノード)1030がアクティブな接続を有しており、同様に、MAG1020にはMN1040がアクティブな接続を有している。なお、LMA1000は、ローカルモビリティドメインに接続されているモバイルノード(移動端末)の位置情報を管理する位置情報管理装置であり、MAGは、ローカルモビリティドメインへの接続ポイントをモバイルノードに提供するネットワークエッジ装置である。
なお、図1の構成において、MN1030がHNP1の値のホームネットワークプレフィックスをMAG1010から受信し、同様に、MN1040がHNP2の値のホームネットワークプレフィックスをMAG1040から受信すると仮定する。
プロキシモバイルIPの通常の動作では、MAG1010及び1020は共に、プロキシバインディングアップデートを使用して、それぞれに接続されているMN1030、1040の詳細な情報のアップデートを行う必要があるが、本発明の動作においては、例えば、LMA1000が代わりにネットワークプレフィックスのブロックを各MAG1010、1020に割り当てる。
ここで、ネットワークプレフィックスのNP1ブロックがMAG1010に提供され、ネットワークプレフィックスのNP2ブロックがMAG1020に提供される場合を考える。この場合、LMA1000は、図2に図示されているような情報要素を含むネットワークプレフィックス割り当てメッセージを作成し、このメッセージを配下のMAGに送信する。なお、MAG1010に割り当てられるNP1ブロックとMAG1020に割り当てられるNP2ブロックとは重複したネットワークプレフィックス範囲を有さないことが望ましい。
図2には、本発明の第1の実施の形態におけるLMAからMAGへ送信されるネットワークプレフィックス割り当てメッセージの一例が図示されている。
メッセージタイプフィールド2000は、このメッセージの受信者であるMAGが、このメッセージがネットワークプレフィックスを割り当てるためのメッセージであることを識別できるようにするためのものである。
また、プライマリフラグ2010がセットされた場合には、このメッセージの受信者であるMAGが、後続のネットワークプレフィックスフィールド2020内のネットワークプレフィックスを、プライマリネットワークプレフィックスに使用するネットワークプレフィックス範囲(プライマリネットワークプレフィックス範囲)として取り扱う必要があることを意味する。一方、プライマリフラグ2010がセットされなかった場合には、このメッセージの受信者であるMAGは、後続のネットワークプレフィックスフィールド2020内のネットワークプレフィックスが、セカンダリネットワークプレフィックスに使用するネットワークプレフィックス範囲(セカンダリネットワークプレフィックス範囲)を示すことを把握する。なお、上述のフラグの設定は一例であり、例えば、プライマリフラグの代わりにセカンダリフラグが使用され、セカンダリフラグがセットされなかった場合にプライマリネットワークプレフィックスに使用するネットワークプレフィックス範囲を示したり、それぞれ、プライマリフラグ及びセカンダリフラグが使用されるような方法であったりしてもよい。
また、ネットワークプレフィックスフィールド2020には、LMA1000がこのメッセージの受信者であるMAGに対して割り当てるネットワークプレフィックスが記載され、プレフィックスレングスフィールド2030には、ネットワークプレフィックスフィールド2020に記載されているネットワークプレフィックスのプレフィックス長(プレフィックスレングス)が記載される。
LMA1000は、上記のネットワークプレフィックス割り当てメッセージを使用して、NP1ブロックをMAG1010のプライマリネットワークプレフィックスとして割り当て、NP2ブロックをMAG1020のプライマリネットワークプレフィックスとして割り当てると、その割り当てを記憶し、NP1ブロックのサブネットに属するあて先アドレスを有するパケットはMAG1010に転送され、NP2ブロックのサブネットに属するあて先アドレスを有するパケットはMAG1020に転送されるように、ルーティングテーブルのアップデート処理を行う。
また、LMA1000は、あるMAGにプライマリネットワークプレフィックス範囲として割り当てたネットワークプレフィックス(例えばMAG1010に割り当てたNP1ブロック)を、別のMAG(例えばMAG1020)のセカンダリネットワークプレフィックス範囲として割り当てることも可能である。
なお、1つのネットワークプレフィックス割り当てメッセージ内に、プライマリフラグ2010、ネットワークプレフィックスフィールド2020、プレフィックスレングスフィールド2030のセットを複数挿入することが可能である。
また、既存のネットワークプレフィックス割り当てメッセージを利用してネットワークプレフィックス割り当てメッセージを実現することが可能であり、この場合には、プライマリ又はセカンダリのステータスを示すプライマリフラグ2010を既存のネットワークプレフィックス割り当てメッセージに付加すればよい。
このように、MAG1010は、プライマリフラグ2010がセットされており、ネットワークプレフィックスフィールド2020及びプレフィックスレングスフィールド2030によって特定されるNP1のネットワークプレフィックス範囲(NP1ブロック)を有するネットワークプレフィックス割り当てメッセージを受信できるようになる。このようなネットワークプレフィックス割り当てメッセージを受信した場合には、MAG1010は、NP1のネットワークプレフィックス範囲をプライマリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある。
また、MAG1010は、NP2のネットワークプレフィックス範囲(NP2ブロック)をセカンダリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある旨を通知するネットワークプレフィックス割り当てメッセージ(プライマリフラグ2010がセットされていない)を受信する場合もある。この場合には、MAG1010は、NP2のネットワークプレフィックス範囲をセカンダリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある。
また同様に、MAG1020が、プライマリフラグ2010がセットされており、ネットワークプレフィックスフィールド2020及びプレフィックスレングスフィールド2030によって特定されるNP2のネットワークプレフィックス範囲(NP2ブロック)を有するネットワークプレフィックス割り当てメッセージを受信した場合には、NP2のネットワークプレフィックス範囲をプライマリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある。
さらに、MAG1020は、NP1のネットワークプレフィックス範囲(NP1ブロック)をセカンダリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある旨を通知するネットワークプレフィックス割り当てメッセージ(プライマリフラグ2010がセットされていない)を受信した場合には、NP1のネットワークプレフィックス範囲をセカンダリネットワークプレフィックス範囲として取り扱う必要がある。
MAG1010は、プライマリネットワークプレフィックス範囲(NP1ブロック)内のネットワークプレフィックスをホームネットワークプレフィックス(HNP1)としてモバイルノードに割り当てた場合、そのモバイルノードに関するプロキシバインディングアップデートメッセージを送信する必要がない。また、MAG1020に関しても同様に、プライマリネットワークプレフィックス範囲(NP2ブロック)内のネットワークプレフィックスをホームネットワークプレフィックス(HNP2)としてモバイルノードに割り当てた場合、そのモバイルノードに関するプロキシバインディングアップデートメッセージを送信する必要がない。ただし、これはLMA1000がネットワークプレフィックスのブロックを各MAGに割り当てている例であるので、LMA1000以外のネットワークノード(AAA(Authentication, Authorization and Accounting:認証、認可及び課金)ノードなど)がネットワークプレフィックスのブロックを各MAGに割り当てる場合や、各MAGがプロキシバインディングアップデートメッセージを送信するべきあて先がLMA1000以外のLMA(階層構成のLMAなど)の場合は、プロキシバインディングアップデートメッセージを送信する必要があるかもしれない。
なお、MAG1010は、モバイルノードへ割り当てられたホームネットワークプレフィックスの値にかかわらず、すべてのモバイルノードに関するプロキシバインディングアップデートメッセージをLMA1000へ送信してもよい。これによって、MAGがホームネットワークプレフィックスの値に基づいた判断を行わずに済むようになり、MAGの構成や処理が簡略化される。
なお、この場合には、LMA1000が代わりに、受信したプロキシバインディングアップデートメッセージ内に含まれる情報のチェック(モバイルノードに割り当てられているホームネットワークプレフィックスの値がプライマリネットワークプレフィックス範囲に属するか否かのチェック)を行う。
プロキシバインディングアップデートメッセージに記載されている特定のホームネットワークプレフィックスの値が、プロキシバインディングアップデートメッセージの送信者であるMAGに割り当てられたプライマリネットワークプレフィックス範囲に属する場合には、送信者であるMAGに対するプライマリネットワークプレフィックスの割り当てが、このプロキシバインディングアップデートメッセージに関するバインディングに相当するものなので、LMA1000は、このバインディングをバインディングキャッシュ内に記録しないように選択することが可能となる。
MAG1010とMN1030との間で必要なAAA処理が行われた後、MAG1010は、RA(Router Advertisement:ルータ通知)メッセージをMN1030に送信する処理を行う。MAG1010は、RAメッセージによって、プライマリネットワークプレフィックス及びセカンダリネットワークプレフィックスを通知することが可能であり、さらに、プライマリ又はセカンダリであることを表すステータスを明確に示すことが可能である。なお、RAメッセージ内に追加フラグ又はオプションを配置する形式によって、プライマリネットワークプレフィックスやセカンダリネットワークプレフィックス、これらのステータスを通知するメッセージが実現されてもよい。また、プロキシモバイルIPの動作に従って、MN1030に通知されるすべてのネットワークプレフィックスは、MN1030のみが使用するためのものであってもよい。
また、ステートフルなアドレス構成がネットワークによって要求されている場合には、MN1030は、IPアドレスを受信するためにDHCP(Dynamic Host Control Protocol)サーバにクエリを行う。このとき、DHCPサーバは、MAG1010に対して割り当てられているプライマリネットワークプレフィックスの範囲内のアドレス(若しくはネットワークプレフィックス)をMN1030に配布する必要がある。
このアドレス配布は既存のポリシの形式を取ってもよく、MAG1010とDHCPサーバとの間の情報交換によって行われてもよい。例えば、MAG1010はDHCPサーバに対して、MAG1010に管理されているノード(例えばMN1030)からのリクエストに関してはNP1の範囲内のアドレスを提供するよう通知してもよい。なお、DHCPサーバの機能がMAG1010に実装されていてもよい。
MN1030は、割り当てられたアドレス(HNP1を含む)を受信すると、そのアドレスのネットワークプレフィックスが、MAG1010からのRAメッセージに記載されているプライマリネットワークプレフィックスの範囲内のものか否かをチェックする。なお、このアドレスのネットワークプレフィックスが、MAG1010からのRAメッセージに記載されているプライマリネットワークプレフィックスの範囲内である場合には、更なる動作を行う必要はない。
一方、このアドレスのネットワークプレフィックスがセカンダリネットワークプレフィックスの範囲内である場合には、MN1030は、この状況を通知メッセージによってMAG1010に通知する必要がある。なお、この通知メッセージは、MN1030のアドレスがセカンダリネットワークプレフィックスに属することをMAG1010に通知するために用いられる。例えば、最も単純な形式として、通知メッセージは図3に図示されている形式を取ることが可能である。
図3には、本発明の第1の実施の形態におけるMNからMAGへ送信される通知メッセージの一例が図示されている。
図3に図示されている通知メッセージは、このメッセージが通知メッセージであることを示すメッセージタイプフィールド3000、割り当てられたアドレス(HNP1を含む)を含むモバイルノードアドレスフィールド3010を有している。
なお、割り当てられたアドレス又はMN1030のHNP1を含む通知メッセージは、MN1030からMAG1010への任意の通信メッセージに挿入(piggybacked)されてもよく、また、置き換えられてもよい。
MAG1010は、MN1030から通知メッセージを受信すると、モバイルノードアドレスフィールド3010をチェックし、その値がセカンダリネットワークプレフィックスの範囲内であることを検出する。そして、この場合には、MAG1010は通常のプロキシモバイルIP動作を行って、プロキシバインディングアップデートをLMA1000に送信する必要がある。
また、本発明に係る別の実施例として、DHCPサーバが、MN1030に関する割り当てられたアドレスをMAG1010に直接通知してもよい。この場合では、MAG1010は、MN1010からの通知を待たずに即座に処理を行うことができるようになる。これは特に、DHCPサーバの機能がMAG1010自体に実装されている場合に実現可能である。
また、別の実施例において、MN1030がMAG1020によって管理されているネットワークに移動した場合、MN1030は、割り当てられているアドレスがセカンダリネットワークプレフィックス範囲に属することを検出してもよい。
このとき、MN1030は、現在使用しているアドレス(移動前のネットワークで使用していたHNP1を含むアドレス)を継続して使用することが可能であり、現在のアドレスを継続して使用する決定を行った場合には、MN1030は、MN1030のアドレスがセカンダリネットワークプレフィックスに属することを通知するための通知メッセージをMAG1020へ送信する処理を行う必要がある。
なお、このときMN1030は、MAG1020によって管理されている移動先のネットワークにおいて、DHCP動作を再度行うことによって、プライマリネットワークプレフィックス範囲に属する新しいアドレスを取得するよう選択してもよい。
次に、本発明の第1の実施の形態におけるLMAの機能について説明する。図5には、本発明の第1の実施の形態におけるLMAの構成が図示されている。
図5に図示されているLMAは、ネットワークプレフィックス割り当て通知部5001、ルーティング記憶部5002、バインディング記憶部5003、パケット転送部5004、セカンダリネットワークプレフィックス使用検出部5005を有している。なお、図5は、本発明に係る拡張機能のみを模式的に示すものであり、図5に図示されているLMAは、従来の技術におけるLMAの機能も備えている。
ネットワークプレフィックス割り当て通知部5001は、管理下の各MAGに使用させるプライマリネットワークプレフィックスを割り当て、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲を各MAGに通知する機能を有している。さらに、ネットワークプレフィックス割り当て通知部5001は、プライマリネットワークプレフィックスとしてある特定のMAGへ割り当てたネットワークプレフィックス範囲を、別のMAGに対してはセカンダリネットワークプレフィックスとして使用できるように割り当てる機能を有している。
また、ルーティング記憶部5002は、特にローカルモビリティドメイン内におけるパケット伝送に必要なルーティングテーブルを管理し、各MAGへ割り当てたプライマリネットワークプレフィックスとMAGの識別情報(アドレス又はネットワークプレフィックス)との対応関係を示すルーティングエントリをルーティングテーブルに記憶する機能を有している。
また、バインディング記憶部5003は、セカンダリネットワークプレフィックスを使用しているMNのアドレスと、そのMNが接続されているMAGの識別情報との対応関係を示すバインディングキャッシュエントリをバインディングキャッシュに登録する機能を有している。
また、パケット転送部5004は、バインディングキャッシュやルーティングテーブルに基づいて、パケットの転送先を決定し、パケットの転送を行う機能を有している。なお、パケット転送部5004は、管理下のMAGに接続されているMNあてのパケットを転送する際には、まずバインディングキャッシュを参照して、パケット転送先のMNのアドレスを含むバインディングキャッシュエントリを検出し、そのバインディングキャッシュエントリで特定されるMAGに向けてパケットを転送する。また、パケット転送先のMNのアドレスを含むバインディングキャッシュエントリが検出されなかった場合には、続いてルーティングテーブルを参照して、パケット転送先のMNのアドレスのネットワークプレフィックスに対応するMAGへパケットを転送する。
また、セカンダリネットワークプレフィックス使用検出部5005は、セカンダリネットワークプレフィックスを使用するMNの存在や、そのMNが接続されているMAGを検出する機能を有している。例えば上述のように、セカンダリネットワークプレフィックスの使用を示す通知メッセージをMNから受信したMAGが、そのMNに係るプロキシバインディングアップデートをLMAに対して行うことによって、セカンダリネットワークプレフィックス使用検出部5005は、セカンダリネットワークプレフィックスを使用するMNの存在や、そのMNが接続されているMAGを検出することが可能である。
次に、本発明の第1の実施の形態におけるMAGの機能について説明する。図6には、本発明の第1の実施の形態におけるMAGの構成が図示されている。
図6に図示されているMAGは、ネットワークプレフィックス割り当てメッセージ処理部6001、ネットワークプレフィックス設定部6002、ネットワークプレフィックス通知部6003、セカンダリネットワークプレフィックス使用通知部6004を有している。なお、図6は、本発明に係る拡張機能のみを模式的に示すものであり、図6に図示されているMAGは、従来の技術におけるMAGの機能も備えている。
ネットワークプレフィックス割り当てメッセージ処理部6001は、ローカルネットワークドメインにおける位置情報を管理しているLMAから、プライマリネットワークプレフィックスやセカンダリネットワークプレフィックスとして使用すべきネットワークプレフィックス範囲を含むネットワークプレフィックス割り当てメッセージを受信して処理する機能を有している。
また、ネットワークプレフィックス設定部6002は、上記のネットワークプレフィックス割り当てメッセージに従って、プライマリネットワークプレフィックスとして使用するネットワークプレフィックス範囲や、セカンダリネットワークプレフィックスとして使用するネットワークプレフィックス範囲の設定、管理を行う機能を有している。
また、ネットワークプレフィックス通知部6003は、このMAGに接続されているMNに対して、例えばRAメッセージなどを使用して、プライマリネットワークプレフィックスやセカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を通知する機能を有している。
また、セカンダリネットワークプレフィックス使用通知部6004は、このMAGに接続されているMNの中でセカンダリネットワークプレフィックスを使用するMNが存在する場合に、そのMNの存在をLMAに通知する機能を有している。例えば上述のように、セカンダリネットワークプレフィックスの使用を通知する通知メッセージをMNから受信することで、セカンダリネットワークプレフィックスを使用するMNの存在を検出し、そのMNに係るプロキシバインディングアップデートをLMAに対して行うことで、そのMNの存在をLMAに対して報告することが可能である。
次に、本発明の第1の実施の形態におけるMNの機能について説明する。図7には、本発明の第1の実施の形態におけるMNの構成が図示されている。
図7に図示されているMNは、ネットワークプレフィックス通知受信部7001、ネットワークプレフィックス確認部7002、セカンダリネットワークプレフィックス使用通知部7003を有している。なお、図7は、本発明に係る拡張機能のみを模式的に示すものであり、図7に図示されているMNは、従来の技術におけるMNの機能も備えている。
ネットワークプレフィックス通知受信部7001は、例えばMNが接続しているMAGから送信されるRAメッセージなどによって、このMAGが管理しているプライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲と、セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を把握する機能を有している。
また、ネットワークプレフィックス確認部7002は、MNの現在のアドレスが、プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているか、あるいは、セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているかをチェックする機能を有している。
また、セカンダリネットワークプレフィックス使用通知部7003は、セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスをMNのアドレスとして使用する場合に、その旨をMAGに報告するための通知メッセージを作成して送信する機能を有している。
次に、本発明の第1の実施の形態において、図8に図示されているようにMAG及びMNが配置されている場合のLMAのバインディングキャッシュ及びルーティングテーブルの状態について説明する。
このとき、図10に図示されているように、ルーティングテーブルには、各MAG(MAG1、MAG2、MAG3)に割り当てられているプライマリネットワークプレフィックスの値(HNP1,HNP2、HNP3)と、そのプライマリネットワークプレフィックスを含むアドレスがあて先として設定されているパケットの転送先(次ホップ)のアドレス(MAG1、MAG2、MAG3)を関連付けるルーティングエントリが記憶される。各MAGの配下に接続されているすべてのMNが、各MAGに設定されているプライマリネットワークプレフィックスを含むアドレスを使用していれば、このルーティングテーブルの設定のみで、すべてのMNあてのパケットは正しく転送される。
さらに、本発明では、各MAGの配下にプライマリネットワークプレフィックスを含まないアドレス(すなわち、セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレス)を使用するMNが接続された状態も許容される。このような状態は、例えば、MNがMAG間を移動する場合に起こり得る。
例えば、MN5は最初MAG1に接続しており、MAG1のプライマリネットワークプレフィックス(HNP1)を含むアドレス(HNP1.MN5)を用いてMAG1経由で通信を行っていたとする。ここで、MN5はMAG1の通信エリアを離れてMAG2の通信エリアに移動し、MAG1からMAG2へ接続を切り換えたとする。このとき、MN5は、新たにMAG2のプライマリネットワークプレフィックス(HNP2)を含むアドレスを再構成することが可能であるが、例えば通信セッションを継続させたいなどの理由で、MAG1への接続時のアドレス(HNP1.MN5)をそのまま使用し続けることも可能である。MAG2においては、ネットワークプレフィックスHNP1はセカンダリネットワークプレフィックスであり、MN5は、MAG2に対して、セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレス(HNP1.MN5)の使用を通知メッセージを用いて通知し、MAG2はMN5のアドレス(HNP1.MN5)をプロキシバインディングアップデートメッセージを用いてLMAに通知する。その結果、図10に図示されているように、バインディングキャッシュには、MN5のアドレス(HNP1.MN5)と、MAG2の識別情報(MAG2のアドレス又はネットワークプレフィックス)との対応関係を示すバインディングキャッシュエントリが登録される。
なお、本発明の第1の実施の形態では、MAGの配下に本発明の機能を有するMNと、従来の技術に係るMNとが紺座している場合であっても動作可能である。すなわち、例えばMN5が本発明の機能を有さない従来のMNである場合には、MAG1からMAG2への接続の切り換えを同一ローカルモビリティドメイン内の接続切り換えとみなし、移動前のアドレス(HNP1.MN5)を使用し続けることになる。しかしながら、この場合においてもMAG5がMN5のアドレスに係るバインディングをプロキシバインディングアップデートメッセージによってLMAに登録することでMN5あてのパケットは正しく転送されるようになる。
上述のように、本発明の第1の実施の形態では、基本的にルーティングテーブルのエントリによってパケット転送先の管理を行い、例外的な登録に関してはバインディングキャッシュエントリへの登録で管理を行う。ルーティングテーブルのエントリ数は、LMAが管理するMAGの台数程度に納まり、バインディングキャッシュエントリのエントリ数も例外的に登録されるMNの台数程度となるため、従来の技術におけるバインディングキャッシュエントリのエントリ数(LMAが管理するMAGに接続されているすべてのMNの台数程度)よりもエントリ数が格段に少なくなる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態では、MN1040がステートレスなアドレス構成によってアドレスを取得する場合について説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態では、MN1040がステートレスなアドレス構成によってアドレスを取得する場合について説明する。
この本発明の第2の実施の形態では、MN1040は、DHCP動作を行わず、その代わりに、MAG1020から受信したRAメッセージによって取得した情報を使用して、IPアドレスを生成する。
MN1040は、NetLMMドメインに初めて接続した際には、MAG1020からのRAメッセージで通知されたプライマリネットワークプレフィックスを用いて、IPアドレスを自動構成する処理を行う。
ここで、MN1040が、MAG1020から離れてMAG1010に接続を行った場合には、自動構成された現在のアドレス(MAG1020から通知されたプライマリネットワークプレフィックスを含むアドレス)が、MAG1010のネットワークにおいてはセカンダリネットワークプレフィックスに属していることを発見する。
このとき、MN1040は、MAG1010から通知されるプライマリネットワークプレフィックスを用いて新しいアドレスを自動構成するように選択してもよく、あるいは、現在設定されているIPアドレスの使用を継続するように選択してもよい。なお、後者の現在設定されているIPアドレスの使用を継続する場合には、MN1040は、上述の通知メッセージ(図2参照)をMAG1010に送信する処理を行う。この場合には、MAG1010は、その後、プロキシモバイルIP動作を行う必要があるたびに、MN1040のためのプロキシバインディングアップデートメッセージをLMA1000に送信する必要がある。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本発明の第3の実施の形態においては、MAGがモバイルノードに対して、セカンダリネットワークプレフィックスの利用からプライマリネットワークプレフィックスの利用に切り換えるよう要求してもよい。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本発明の第3の実施の形態においては、MAGがモバイルノードに対して、セカンダリネットワークプレフィックスの利用からプライマリネットワークプレフィックスの利用に切り換えるよう要求してもよい。
この要求は、任意の形式のメッセージによって実現可能であり、例えば、特定の専用メッセージやトリガなどの形式によって実現されてもよい。トリガによって実現される場合には、例えば、Link_Action又はMIH_Net_HJO_CommitプリミティブなどのIEEE802.21イベントやコマンドサービスなどを利用することが可能である。
また、モバイルノードは、IPアドレスの変更要求(上記のネットワークプレフィックスの切り換え要求)を受け入れてIPアドレスの変更を行ってもよく、あるいは、この要求を受け入れずに現在使用中のIPアドレスをそのまま使用し続けてもよい。
<第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本発明の第4の実施の形態では、MN1030はクライアントMIPノード(端末自身がMIPを実装しているCMIPノード)でもあり、MN1030自身がMIPのホームエージェントを有している場合について説明する。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本発明の第4の実施の形態では、MN1030はクライアントMIPノード(端末自身がMIPを実装しているCMIPノード)でもあり、MN1030自身がMIPのホームエージェントを有している場合について説明する。
本発明の第4の実施の形態では、MN1030が、NetLMMドメインから得られるIPアドレスを、MN1030のホームエージェントにアップデートする気付アドレス(CoA:Care-of Address)として使用する。
この場合には、MN1030は、バインディングアップデートによってホームエージェントにアップデートを行う際のタイミング(例えば、ホームエージェントにおける現在のバインディングのライフタイムがまもなく満了となることによるバインディングアップデートのタイミング)と、セカンダリネットワークプレフィックスからプライマリネットワークプレフィックスへ切り換える際のIPアドレスの変更とを同期させることによって、セカンダリネットワークプレフィックスからプライマリネットワークプレフィックスへ切り換える際のIPアドレスの変更を最適化してもよい。
なお、MN1030はセカンダリネットワークプレフィックスによって構成された古い気付アドレスを使用し続ける場合であっても、CMIPバインディングアップデートを送信してバインディングのリフレッシュを行う必要がある。したがって、MN1030は、例えばこのバインディングをリフレッシュするタイミングで、CoAの変更を行うように選択することが可能である。これにより、送信すべきメッセージ数や処理を節約することが可能となる。
また、MN1030の代わりにMAGがプロキシバインディングアップデートを送信する必要がなく、LMA1000がMN1030の位置情報のバインディングに関連した追加ルートを加える必要がないので、ローカルアクセスドメインに係るメッセージ量や処理負荷を低減することが可能となる。
なお、MN1030がコレスポンデントノードとの間で経路最適化を確立している場合には、この第4の実施の形態に記載されている方法を適用して、コレスポンデントノードにおけるバインディングのアップデートの最適化が行われてもよい。
<第5の実施の形態>
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本発明の第5の実施の形態においては、MN1030がコレスポンデントノードとの間でアクティブなセッションを持っていない場合や、コレスポンデントノードとの間で継続中の通信セッションにトラフィックがほとんど又はまったくないことをMN1030が把握した場合には、MN1030が接続ポイントの変更を遅らせることによって、セカンダリネットワークプレフィックスからプライマリネットワークプレフィックスへの切り換えにおけるIPアドレスの変更の最適化を行う場合について説明する。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本発明の第5の実施の形態においては、MN1030がコレスポンデントノードとの間でアクティブなセッションを持っていない場合や、コレスポンデントノードとの間で継続中の通信セッションにトラフィックがほとんど又はまったくないことをMN1030が把握した場合には、MN1030が接続ポイントの変更を遅らせることによって、セカンダリネットワークプレフィックスからプライマリネットワークプレフィックスへの切り換えにおけるIPアドレスの変更の最適化を行う場合について説明する。
本発明の第5の実施の形態によれば、上述のようにMN1030が接続ポイントの変更を遅らせることによって、まだ多数の進行中のセッションが存在している場合や、多数のデータパケットが伝送されている場合であっても、IPアドレスを変更する場合に比べてパケットの遅延やロスを少なくすることが可能となる。
なお、MN1030がコレスポンデントノードとの間で経路最適化を確立している場合には、この第5の実施の形態に記載されている方法を適用して接続ポイントの変更を遅らせ、これらのセッションが終了した後で気付アドレスを変更するよう選択することで、MN1030にようバインディングアップデートの送信回数を低減することが可能となる。
<第6の実施の形態>
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本発明の第6の実施の形態では、LMA1000が複数のMAG間におけるプライマリネットワークプレフィックスの割り当てを動的に変更することが可能である。これにより、モバイルノードの状態(モバイルノードの移動状態)に対応して、プライマリネットワークプレフィックスがより効率良くMAGに割り当てられるように割り当ての変更を行うことが可能となる。
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本発明の第6の実施の形態では、LMA1000が複数のMAG間におけるプライマリネットワークプレフィックスの割り当てを動的に変更することが可能である。これにより、モバイルノードの状態(モバイルノードの移動状態)に対応して、プライマリネットワークプレフィックスがより効率良くMAGに割り当てられるように割り当ての変更を行うことが可能となる。
本発明の第6の実施の形態におけるプライマリネットワークプレフィックスの割り当ての動的な変更において、例えば、LMA1000は、LMA1000のバインディングキャッシュ内のエントリ数が所定の閾値を超えた場合に、プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てを行うよう決定してもよい(第1実施例)。なお、LMA1000のバインディングキャッシュ内に存在する各エントリは、あるモバイルノードがセカンダリネットワークプレフィックスを使用していることを示している。すなわち、本発明の第6の実施の形態における第1実施例では、LMA1000のバインディングキャッシュ内のエントリ数に基づいて、セカンダリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数が所定の閾値を超えた場合に、プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てが行われる。
また、本発明の第6の実施の形態におけるプライマリネットワークプレフィックスの割り当ての動的な変更において、例えば、LMA1000が、各MAGの配下においてプライマリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数をチェックするために各MAGへ問い合わせを行ってもよい(第2実施例)。この場合には、例えば、各MAGの配下において、プライマリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数と、セカンダリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数(各MAGに関連したバインディングキャッシュ内のエントリ数)を把握することが可能となり、例えば、これらの値の比率が所定の閾値を超えた場合に、プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てを行うようにしてもよい。
なお、LMA1000のバインディングキャッシュ内のエントリ数からプライマリネットワークプレフィックス又はセカンダリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数をチェックする第1実施例の方法と、LMA1000が各MAGに対して、プライマリネットワークプレフィックス又はセカンダリネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数の問い合わせを行う第2実施例の方法を両方組み合わせて用いてもよい。例えば、LMA1000は、バインディングキャッシュ内のエントリ数が所定の閾値を超えた場合にのみ、MAGに問い合わせを行ってもよい。
本発明の第6の実施の形態の第2実施例において、LMA1000は、MAGに問い合わせを行うためにクエリメッセージを送信することで、モバイルノードに関する情報や、各ホームネットワークプレフィックスの配布(ホームネットワークプレフィックスの使用状況)に関する情報を収集することが可能である。
問い合わせを受けたMAGは、例えば図4に図示されているようなフォーマットを有するメッセージを使用して返答を行う。図4には、本発明の第6の実施の形態におけるMAGからLMAへの応答メッセージの一例が図示されている。
メッセージタイプフィールド4000は、このメッセージの受信者であるMAGが、このメッセージがLMA1000によるクエリメッセージに対する応答であることを識別できるようにするためのものである。
また、ネットワークプレフィックスフィールド4010には、応答を行うMAG(この応答メッセージの送信者)が現在取り扱っているネットワークプレフィックスの範囲が記載される。なお、不図示だが、プレフィックスレングスフィールドが設けられ、ネットワークプレフィックスのプレフィックス長を特定する値が挿入されてもよい。
また、MNカウントフィールド4020には、応答を行うMAGの配下に接続されているモバイルノードのうち、ネットワークプレフィックスフィールド4010で特定されるネットワークプレフィックス範囲内のアドレスを現在使用しているモバイルノードの数が含まれる。
なお、応答メッセージには、MAGが配下に通知(advertise)している各ネットワークプレフィックス(プライマリネットワークプレフィックス及びセカンダリネットワークプレフィックス)に対応するネットワークプレフィックスフィールド4010及びMNカウントフィールド4020のペアが、複数挿入されてもよい。また、例えば、LMA1000がモバイルノードの数を把握したいネットワークプレフィックスをクエリメッセージにおいて指定することで、MAGは、指定されたネットワークプレフィックスに関するモバイルノードの数に関してのみ、応答メッセージでLMA1000に返答してもよい。
また、別の実施例において、各MAGがそれぞれのネットワーク内のモバイルノードの数に関する情報を周期的に報告するように設定されているシステムが実現されてもよい。こうしたシステムにおいても、図4に図示されているクエリメッセージを用いることで同様の機能が実現され、LMAが膨大な数のクエリメッセージをネットワークに流さないようにすることが可能となる。
また、LMA1000は、受信したすべての応答メッセージの結果を統合してから、MAGに対してプライマリネットワークプレフィックスの再割り当てを行うか否かを判断してもよい。このような判断は、ポリシに従って行われてもよく、その他のアルゴリズムによって行われてもよい。ポリシの一例としては、例えば、あるネットワークプレフィックスを使用しているモバイルノードの数が最も多いMAGに対して、そのネットワークプレフィックスをプライマリネットワークプレフィックスとして割り当てるというものであってもよい。
ここで、HNP1の値がネットワークプレフィックスとして割り当てられているMN1030がMAG1020に移動し、HNP2の値がネットワークプレフィックスとして割り当てられているMN1040がMAG1010に移動する場合を考える。例えば、LMA1000と各MAGとの間におけるクエリメッセージ及び応答メッセージのやり取りによって、MAG1010の配下にはNP2ブロックを使用しているモバイルノードの密度(割合)が高く、MAG1020の配下にはNP1ブロックを使用しているモバイルノードの密度(割合)が高いことが明らかになったとする。
このとき、LMA1000は、NP2ブロックをMAG1010のプライマリネットワークプレフィックス範囲とし、NP1ブロックをMAG1020のプライマリネットワークプレフィックス範囲とするような新たなネットワークプレフィックス割り当てメッセージをMAG1010及びMAG1020へ送信してもよい。
なお、MAGは複数のプライマリネットワークプレフィックスを有することも可能であり、プライマリネットワークプレフィックスを持たないことも可能である。すなわち、LMA1000は、特別に制限されることなく、各MAGにおけるプライマリネットワークプレフィックスの設定を自由に変更することが可能である。
プライマリネットワークプレフィックスの再割り当て後、LMA1000は、関連するMAG(再割り当てによって設定が変更されたMAG)を指し示す気付アドレスのエントリを含むすべてのバインディングを解放する必要がある。また、MAGは、セカンダリネットワークプレフィックス(設定変更後のセカンダリネットワークプレフィックス)に属するHNPのアドレスを使用しているモバイルノードが配下に存在している場合には、それらのモバイルノードに関するプロキシバインディングアップデートをLMA1000へ送信する処理を行う必要がある。
プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てが行われる場合には、すべてのMAGが多数のプロキシバインディングアップデートを同時に送信することになる可能性がある。このようなシグナリングトラフィックのバーストを避けるため、LMA1000は、より長い時間をかけてプロキシバインディングアップデートの送信が行われるように、タイミングをずらして、プライマリネットワークプレフィックスの割り当てを変更してもよい。例えば、LMA1000は第1プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てを行い、その結果発生するプロキシバインディングアップデートを受信するまで待機してから、第2プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てを行ってもよい。
なお、再割り当ての条件は、上述のように、MAGの配下においてプライマリネットワークプレフィックスを使用していないモバイルノードの数が増加した場合とすることが望ましく。この状態では、セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスを使用して通信を行うMNが多くなっており、その結果、LMA1000のバインディングキャッシュエントリのエントリ数が多くなっている。
上述の本発明の第3の実施の形態においては、MNに対してIPアドレスの変更を要求することでMN側で設定変更を行わせているが、本発明の第6の実施の形態においては、多数使用されているセカンダリネットワークプレフィックスをプライマリネットワークプレフィックスとして設定し直すようにルーティングテーブルの変更を行うことで、このような状態を解消する(バインディングキャッシュエントリのエントリ数を減らす)ことが可能となる。
<第7の実施の形態>
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。本発明の第7の実施の形態では、いくつかの接続ポイントの通信エリアが重なったオーバラップエリアにMN1030が移動する場合について説明する。
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。本発明の第7の実施の形態では、いくつかの接続ポイントの通信エリアが重なったオーバラップエリアにMN1030が移動する場合について説明する。
MN1030は、受動的な聴取やIEEE802.21によって提供されるような情報サービスなどによって、各接続ポイントから通知される様々なプライマリネットワークプレフィックス及びセカンダリネットワークプレフィックスに関する情報を取得することが可能である。
MN1030は、いくつかの接続ポイントの通信エリアが重なったオーバラップエリアでは、これらのうちの任意の接続ポイントに接続することが可能であるが、例えば、MN1030に現在設定されているIPアドレスに基づいて、接続ポイントを選択してもよい。また、MN1030は、プライマリネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスとしてMN1030のアドレスを通知している接続ポイントを選択してもよい。これにより、アップデートメッセージの送信がより低減されるようになるとともに、LMA1000の処理負荷が軽減されるようになる。
<第8の実施の形態>
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。本発明の第8の実施の形態では、ネットワークが各モバイルノードに割り当てられるネットワークプレフィックスを記録する場合について説明する。
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。本発明の第8の実施の形態では、ネットワークが各モバイルノードに割り当てられるネットワークプレフィックスを記録する場合について説明する。
本発明の第8の実施の形態では、例えばMAG1020が、MN1030に現在割り当てられているネットワークプレフィックスに関する詳細な情報をネットワーク情報サービスに問い合わせる。なお、情報サービスは、例えば、DHCPサーバ、モバイルノードが接続されているMAG、AAAサーバなどによってアップデートが可能である。この構成では、モバイルノードは、アドレス又はHNPを変更する際にのみネットワークに通知すればよく、接続ポイントを変更する際には通知を行う必要はない。これにより、モバイルノードは、送信処理が低減されるとともに(電力の節約及びトラフィックの低減)、より単純なソフトウェア及びハードウェアを実装するだけでよい(コスト削減)。
<第9の実施の形態>
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。本発明の第9の実施の形態において、MAGは、モバイルノードに割り当てられているネットワークプレフィックスを把握していれば、MAGに割り当てられているプライマリネットワークプレフィックス範囲内のアドレスをモバイルノードが使用しているか否かを判断することが可能となる。
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。本発明の第9の実施の形態において、MAGは、モバイルノードに割り当てられているネットワークプレフィックスを把握していれば、MAGに割り当てられているプライマリネットワークプレフィックス範囲内のアドレスをモバイルノードが使用しているか否かを判断することが可能となる。
MAGに割り当てられているプライマリネットワークプレフィックス範囲内のアドレスをモバイルノードが使用していない場合には、MAGは、MNが元のアドレス(現在設定されているアドレス)の使用を継続するか、あるいは、MAGのプライマリネットワークプレフィックスから構成される新たなアドレスに切り換えるかを決定するよう、MNに対して問い合わせを行うことが可能である。そして、この問い合わせに対する応答結果から、MAGは、プロキシバインディングアップデートメッセージをLMAへ送信する必要があるか否かを判断できるようになる。これは特に、モバイルノードによる通知メッセージの送信を遅らせる場合に有用である。
<第10の実施の形態>
次に、本発明の第10の実施の形態について説明する。本発明の第10の実施の形態において、モバイルノードが複数のインタフェースを有している場合、モバイルノードは、複数のインタフェースを用いて、同一のアクセスドメイン内に存在している異なるMAGに接続している可能性がある。このような場合、これらの異なるインタフェースには、同一のHNP又は異なるHNPが割り当てられる可能性がある。
次に、本発明の第10の実施の形態について説明する。本発明の第10の実施の形態において、モバイルノードが複数のインタフェースを有している場合、モバイルノードは、複数のインタフェースを用いて、同一のアクセスドメイン内に存在している異なるMAGに接続している可能性がある。このような場合、これらの異なるインタフェースには、同一のHNP又は異なるHNPが割り当てられる可能性がある。
モバイルノードは、ある1つのインタフェース上でホームネットワークプレフィックスの切り換えを行った場合(例えばセカンダリHNPからプライマリHNPに切り換えた場合)、何らかのメカニズムを使用して、他のインタフェースにおける切り換えを同期させたり、その切り換えを他のインタフェース経由でアクセスネットワークに通知したり、他のインタフェースを利用して切り換え処理の補助(例えば、他のインタフェース経由で必要な情報を取得)を行ったりすることが可能である。
<第11の実施の形態>
次に、本発明の第11の実施の形態について説明する。本発明の第11の実施の形態において、ローカルモビリティアクセスドメインにおいてモバイルネットワークサービスが提供されている場合には、モバイルノードの上位のモバイルルータ(MR:Mobile Router)にMAGの機能を組み込むことが可能である。
次に、本発明の第11の実施の形態について説明する。本発明の第11の実施の形態において、ローカルモビリティアクセスドメインにおいてモバイルネットワークサービスが提供されている場合には、モバイルノードの上位のモバイルルータ(MR:Mobile Router)にMAGの機能を組み込むことが可能である。
この場合、モバイルノードのモバイルルータをMAGとして取り扱うことで、上述の本発明を利用することが可能となる。このような構成では、MAG(すなわちMR)は、異なるモバイルネットワークプレフィックスをモバイルネットワークノードへ通知する。ここでは、MAGがLMAとの間でトンネルを維持しているのと同様に、MAG(すなわちMR)は、自身のホームエージェント(HA)との間で双方向トンネルを維持しているが、MRは、現在位置(例えば、気付アドレス)に関してHAにアップデートを行う必要がある点においてのみ異なっている。
上述の本発明の実施の形態に係るメカニズムを用いることで、HAは、このトンネルを経由してMRに対して、プライマリモバイルネットワークプレフィックス及びセカンダリモバイルネットワークプレフィックスの再割り当てを行うことが可能である。
なお、ここでは、本発明は、最も実用的かつ好適であると考えられる実施の形態で開示及び説明されているが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱しない程度において、設計事項やパラメータの詳細に関して様々な変更が加えられてもよいことが分かることは明白である。
例えば、プロキシモバイルIPドメインにおいて、階層的な方法で本発明に係るメカニズムが使用されてもよい。この階層的なドメインでは、トップレベルLMAが別のLMA(第1レベルLMA)に対して、第1レベルネットワークプレフィックスを割り当てる。例えば、第1レベルLMAは、第1レベルネットワークプレフィックスを複数の第2レベルネットワークプレフィックスに細分化し、別のLMA(第2レベルLMA)に対して、第2レベルネットワークプレフィックスを割り当てる。
各レベルのLMAに割り当てられているネットワークプレフィックスから構成されていないHNPをもたらすMAGへモバイルノードが移動して、そのモバイルノードに対してHNPが割り当てられた場合(すなわち、第1レベルネットワークプレフィックスに属していないHNPを有するモバイルノードが存在する場合)には、そのLMAにバインディングキャッシュエントリが必要となる。すなわち、ここでは、第2レベルLMAは、第1レベルLMAに接続されているMAGのように動作を行う。
各レベルにおいて、LMAは、次のレベルのLMAへネットワークプレフィックスの再割り当てを動的に行ってもよく、これにより、必要なシグナリングメッセージの量や各LMAのルーティングテーブルエントリを減少させることが可能となる。
また、上述の説明では、LMA1000がネットワークプレフィックスのブロックを各MAGに割り当てている例を挙げているが、LMA1000以外のネットワークノード(AAAノードなど)がネットワークプレフィックスのブロックを各MAGに割り当ててもよい。この場合には、相当するアドレス若しくはネットワークプレフィックスを割り当てる手段やその機能を有するノードなどに変更が加えられることになるが、アドレス若しくはネットワークプレフィックスを割り当てる手段/装置がネットワークのどのノードに割り当てられるか、また、いかにその構成を実施するかは通常のネットワークデザインの範疇であるから、当業者にとって本発明を実施するうえでは明白な変更の範囲である。
続いて、本発明を実現するためのモバイルノード、モバイルアクセスゲートウェイ、ローカルモビリティアンカの機能アーキテクチャについて説明する。なお、以下に説明するモバイルノード(図11)、モバイルアクセスゲートウェイ(図12)、ローカルモビリティアンカ(図13)のそれぞれの機能アーキテクチャは、図7に図示されているモバイルノード、図6に図示されているモバイルアクセスゲートウェイ、図5に図示されているローカルモビリティアンカのそれぞれの構成を、各レイヤが有する機能の観点から図示したものである。
図11に図示されているモバイルノード(MN)11000は、ネットワークインタフェース11100、ルーティング部11200、プレフィックス選択部11300、上位レイヤ11400を有している。
ネットワークインタフェース11100は、モバイルノード11000が任意の通信媒体を通じて別のノードと通信を行うために必要なすべてのハードウェア及びソフトウェアを包含する機能ブロックである。当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ネットワークインタフェース11100は、レイヤ1(物理層)とレイヤ2(データリンク層)の通信コンポーネント、ファームウェア、ドライバ、通信プロトコルを表している。なお、モバイルノード11000は1つ以上(複数の)ネットワークインタフェース11100を有していてもよい。
また、ルーティング部11200は、上位レイヤ11400の適切なプログラムや適切なネットワークインタフェース11100(外部送信)にパケットを発送する処理を行う。なお、当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ルーティング部11200は、インターネットプロトコルバージョン4やインターネットプロトコルバージョン6などのようなレイヤ3(ネットワークレイヤ)プロトコルの実装を表している。
また、シグナル/データパス11910を通じて、ルーティング部11200は、適切なネットワークインタフェースと11100の間でパケットの送受信を行うことが可能である。また同様に、シグナル/データパス11930を通じて、ルーティング部11200は、上位レイヤ11400の適切なプログラムとの間でパケットの送受信を行うことが可能である。
また、上位レイヤ11400は、通信プロトコルスタックのネットワークレイヤの上位に存在するすべてのプロトコル及びプログラムを表している。上位レイヤ11400は、トランスポート制御プロトコル(TCP:Transmission Control Protocol )、ストリーム制御トランスポートプロトコル(SCTP:Stream Control Transport Protocol)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP:User Datagram Protocol)などのトランスポートレイヤプロトコル又はセッションレイヤプロトコルや、他のノードと通信を行う必要があるプログラム及びソフトウェアを含んでいる。なお、上述のように、上位レイヤ11400は、シグナルパス11930を通じて、ルーティング部11200との間でパケット転送を行うことが可能である。
また、プレフィックス選択部11300は、モバイルノード11000がそのアドレスを構成する際に使用するネットワークプレフィックスの選択を制御する機能を有している。例えば、プレフィックス選択部11300は、モバイルノード11000が接続ポイントを変更した際に同一のネットワークプレフィックスを受信した場合に、モバイルノードが同一のアドレスを維持するように制御してもよい。一方で、プレフィックス選択部11300は、現在使用されているアドレスが、モバイルノード11000が接続されている現在のアクセスルータのプライマリネットワークプレフィックスから構成されたものか否か、通信ノードとの間でアクティブな通信セッションが存在しているか否か、ルーティング部11130のモバイルIP機能がそのホームエージェントに対してバインディングアップデートを送信しようとしているか否かを判断基準としてもよい。なお、シグナル/データパス11920を通じて、プレフィックス選択部11300は、ルーティング部11200から情報を読み出して、ルーティング部11200によって使用されるべきネットワークプレフィックスを選択することが可能である。
また、図12に図示されているモバイルアクセスゲートウェイ(MAG)14000は、ネットワークインタフェース12100、ルーティング部12200、プレフィックス管理部12300、MAG機能部12400を有している。
ネットワークインタフェース12100は、モバイルアクセスゲートウェイ12000が任意の通信媒体を通じて別のノードと通信を行うために必要なすべてのハードウェア及びソフトウェアを包含する機能ブロックである。当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ネットワークインタフェース12100は、レイヤ1(物理層)とレイヤ2(データリンク層)の通信コンポーネント、ファームウェア、ドライバ、通信プロトコルを表している。なお、モバイルアクセスゲートウェイ12000は1つ以上(複数の)ネットワークインタフェース12100を有していてもよい。
また、ルーティング部12200は、適切なネットワークインタフェース12100(外部送信)にパケットを発送する処理を行う。なお、当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ルーティング部12200は、インターネットプロトコルバージョン4やインターネットプロトコルバージョン6などのようなレイヤ3(ネットワークレイヤ)プロトコルの実装を表している。また、シグナル/データパス12910を通じて、ルーティング部12200は、適切なネットワークインタフェースと12100の間でパケットの送受信を行うことが可能である。また同様に、シグナル/データパス12930を通じて、ルーティング部12200は、MAG機能部12400との間でパケットの送受信を行うことが可能である。
また、MAG機能部12400は、モバイルアクセスゲートウェイ12000としての機能を実装していることを表している。MAG機能部12400は、例えばこのモバイルアクセスゲートウェイ12000に接続されているモバイルノードに代わってプロキシバインディングアップデートの送信を行ったり、モバイルアクセスゲートウェイ12000に接続されているモバイルノードの現在のアドレスを格納したりする機能を有している。
本発明では、モバイルアクセスゲートウェイ12000に割り当てられているプライマリネットワークプレフィックスから構成されたアドレスをモバイルノードが使用しているか否かを確認できるように、MAG機能部12400がシグナルパス12940を通じてプレフィックス管理部12300を参照する機能を更に有している。MAG機能部12400は、モバイルアクセスゲートウェイ12000に割り当てられているプライマリネットワークプレフィックスから構成されたアドレスをモバイルノードが使用している場合には、モバイルノードの代わりに送信されるプロキシバインディングアップデートの生成を行わないようにする。
また、プレフィックスマネージャ12300は、モバイルアクセスゲートウェイ12000に割り当てられているプライマリネットワークプレフィックスを格納、管理するとともに、さらに、プライマリネットワークプレフィックスではないその他のネットワークプレフィックスを格納、管理する機能を有している。プレフィックスマネージャ12300は、プライマリネットワークプレフィックスであるネットワークプレフィックスに関してプライマリネットワークプレフィックスであることを明示するために、ルーティング部12200で生成されたルータアドバタイズメント(ルータ通知)をシグナルパス12920を通じて変更する機能を更に有している。
また、図13に図示されているローカルモビリティアンカ(LMA)13000は、ネットワークインタフェース13100、ルーティング部13200、ルーティングテーブル13300、バインディングキャッシュ13400、LMA機能部13500を有している。
ネットワークインタフェース13100は、ローカルモビリティアンカ13000が任意の通信媒体を通じて別のノードと通信を行うために必要なすべてのハードウェア及びソフトウェアを包含する機能ブロックである。当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ネットワークインタフェース13100は、レイヤ1(物理層)とレイヤ2(データリンク層)の通信コンポーネント、ファームウェア、ドライバ、通信プロトコルを表している。なお、ローカルモビリティアンカ13000は1つ以上(複数の)ネットワークインタフェース13100を有していてもよい。
また、ルーティング部13200は、適切なネットワークインタフェース13100(外部送信)にパケットを発送する処理を行う。なお、当該技術分野において周知の用語を使用した場合、ルーティング部13200は、インターネットプロトコルバージョン4やインターネットプロトコルバージョン6などのようなレイヤ3(ネットワークレイヤ)プロトコルの実装を表している。
ルーティング部13200は、基本的にはルーティングテーブル13300内のエントリに基づいてパケットの発送ルートを決定する。ルーティングテーブル13300内のエントリには、パケットのあて先アドレスに含まれるネットワークプレフィックスに従って、パケットを発送すべき適切なMAGが示されている。なお、ルーティング部13200は、シグナルパス13920を通じて、ルーティングテーブル13300に格納されているエントリにアクセスすることが可能である。
ただし、本発明では、ルーティング部13200は、ルーティングテーブル13300を参照する前に、シグナルパス13930を通じてバインディングキャッシュ13400を参照する。バインディングキャッシュ13400には、パケットのあて先アドレスに従って、パケットが発送されるべきMAGを示す情報が記載されている。
また、ルーティング部13200は、シグナル/パス13910を通じて、適切なネットワークインタフェース13100との間でパケットの送受信を行うことが可能である。また同様に、ルーティング部13200は、シグナル/データパス13960を通じて、LMA機能部13500との間でパケットの送受信を行うことが可能である。
また、LMA機能部13500は、ローカルモビリティアンカとしての機能を実装していることを表している。LMA機能部13500は、例えば、プロキシバインディングアップデートを受信、処理したり、バインディングキャッシュ13400を維持、管理したりする機能を有している。
本発明では、LMA機能部13500にプレフィックス割り当て部13600の機能が追加される。このプレフィックス割り当て部13600は、バインディングキャッシュ13400の現在の内容及びサイズを判断して、MAGに割り当てているプライマリネットワークプレフィックスの再割り当て処理が必要か否かの判断を行う機能を有している。
このようなプライマリネットワークプレフィックスの再割り当て処理の要否の判断は、バインディングキャッシュ13400のサイズを最小限のものとする(あるいは、MAGとLMAとの間のプロキシバインディングアップデートとのシグナリング量を最低限に抑える)ために行われる。プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てが行われる場合、プレフィックス割り当て部13600は適切なメッセージを送信することで(ルーティング部13200を通じて)、プライマリネットワークプレフィックスの再割り当てが行われる旨をMAGへ通知したうえで、ルーティングテーブル13300内のエントリを変更する。
また、LMA機能部13500は、シグナルパス13940を通じてルーティングテーブル13300内の情報の読み出し/書き込みを行うことが可能である。また、LMA機能部13500は、シグナルパス13950を通じてバインディングキャッシュ13400内のエントリの情報の読み出し/書き込みを行うことが可能である。
なお、上記の本発明の実施の形態の説明で用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本発明は、ネットワークベースのローカルモビリティ管理方法において、移動端末の位置情報を管理するネットワークノードの負荷を軽減させるとともに、移動端末の台数に関して高いスケーラビリティを実現することが可能であり、パケット交換型データ通信ネットワークにおける通信技術や、ネットワーク側で移動端末のモビリティ管理を行うローカルモビリティ管理の技術に適用可能である。
Claims (11)
- ローカルモビリティドメインに接続されている移動端末の位置情報を管理する位置情報管理装置であって、
前記ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを前記移動端末に提供する各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス割り当て手段と、
前記ネットワークプレフィックス割り当て手段で前記ネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲と、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてルーティングテーブルに記憶するルーティング記憶手段と、
パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照し、前記ネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスをあて先とするパケットを、前記ネットワークエッジ装置へ転送するプライマリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する位置情報管理装置。 - 特定のネットワークエッジ装置に対して、前記特定のネットワークエッジ装置とは異なる他のネットワークエッジ装置へプライマリネットワークプレフィックスとして使用されるように割り当てたネットワークプレフィックス範囲を、セカンダリネットワークプレフィックスとして使用できるように通知するセカンダリネットワークプレフィックス通知手段を有する請求項1に記載の位置情報管理装置。
- 前記ネットワークエッジ装置の配下に接続されている移動端末のうち、前記ネットワークエッジ装置へ前記プライマリネットワークプレフィックスとして使用されるように割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスを使用していない移動端末のアドレス通知を前記ネットワークエッジ装置から受信する通知受信手段と、
前記通知受信手段で受信した前記移動端末のアドレスと、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてバインディングキャッシュに登録するバインディング記憶手段と、
前記パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照する前に前記バインディングキャッシュを参照し、前記パケットのアドレスが前記バインディングキャッシュに登録されている前記移動端末と一致する場合には、前記パケットを前記移動端末のアドレスと関連付けられている前記ネットワークエッジ装置へ転送するセカンダリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する請求項1に記載の位置情報管理装置。 - 前記ネットワークエッジ装置の配下に接続されている移動端末のアドレス通知を前記ネットワークエッジ装置から受信する通知受信手段と、
前記ルーティングテーブルを参照して、前記通知受信手段で前記ネットワークエッジ装置から受信した前記移動端末のアドレスが、そのネットワークエッジ装置へ割り当てた前記ネットワークプレフィックス範囲に含まれない場合には、前記通知受信手段で受信した前記移動端末のアドレスと、前記ネットワークエッジ装置の識別情報とを関連付けてバインディングキャッシュに登録するバインディング記憶手段と、
前記パケットの転送を行う際に前記ルーティングテーブルを参照する前に前記バインディングキャッシュを参照し、前記パケットのアドレスが前記バインディングキャッシュに登録されている前記移動端末と一致する場合には、前記パケットを前記移動端末のアドレスと関連付けられている前記ネットワークエッジ装置へ転送するセカンダリアドレスあてパケット転送手段とを、
有する請求項1に記載の位置情報管理装置。 - 前記バインディングキャッシュ内の前記移動端末のアドレスと前記ネットワークエッジ装置の識別情報との関連付けの登録数が所定の閾値を超えた場合に、各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の再割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス再割り当て手段を有する請求項1に記載の位置情報管理装置。
- 各ネットワークエッジ装置の配下において前記プライマリネットワークプレフィックスを使用している移動端末の数を、各ネットワークエッジ装置に問い合わせる問い合わせ手段と、
前記問い合わせ手段による問い合わせの結果得られる前記移動端末の数に従って、各ネットワークエッジ装置に対して、プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲の再割り当てを行うプライマリネットワークプレフィックス再割り当て手段を有する請求項1に記載の位置情報管理装置。 - ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを移動端末に提供するネットワークエッジ装置であって、
プライマリネットワークプレフィックスとして使用させるネットワークプレフィックス範囲を割り当てるためのプライマリネットワークプレフィックス割り当てメッセージを、前記ローカルモビリティドメインに接続されている前記移動端末の位置情報を管理する位置情報管理装置から受信するプライマリネットワークプレフィックス割り当てメッセージ受信手段と、
前記位置情報管理装置からプライマリネットワークプレフィックスとして使用するよう割り当てられた前記ネットワークプレフィックス範囲を前記プライマリネットワークプレフィックスとして設定するプライマリネットワークプレフィックス設定手段と、
他のネットワークエッジ装置においてプライマリネットワークプレフィックスとして使用されているネットワークプレフィックス範囲であって、セカンダリネットワークプレフィックスとして使用させる前記ネットワークプレフィックス範囲を割り当てるためのセカンダリネットワークプレフィックス割り当てメッセージを前記位置情報管理装置から受信するセカンダリネットワークプレフィックス割り当てメッセージ受信手段と、
前記位置情報管理装置からセカンダリネットワークプレフィックスとして使用するよう割り当てられた前記ネットワークプレフィックス範囲を前記セカンダリネットワークプレフィックスとして設定するセカンダリネットワークプレフィックス設定手段と、
前記プライマリネットワークプレフィックスである旨が分かるように前記プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を移動端末に通知するとともに、前記セカンダリネットワークプレフィックスである旨が分かるように前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲を前記移動端末に通知するネットワークプレフィックス通知手段とを、
有するネットワークエッジ装置。 - 前記移動端末のアドレスとして前記セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスを使用する旨を示す通知メッセージを前記移動端末から受信した場合、前記移動端末のアドレスが前記セカンダリネットワークプレフィックスとして設定された前記ネットワークプレフィックス範囲内であることを確認した後、前記移動端末のアドレスと、自身の識別情報とを関連付けるためのプロキシバインディングアップデートメッセージを前記位置情報管理装置へ送信するプロキシバインディングアップデートメッセージ送信手段を有する請求項7に記載のネットワークエッジ装置。
- 前記セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスを使用している前記移動端末に対して、前記プライマリネットワークプレフィックスを含むアドレスに切り換えるように要求するアドレス変更要求手段を有する請求項7に記載のネットワークエッジ装置。
- ローカルモビリティドメインへの接続を行う移動端末であって、
前記ローカルモビリティドメインへの接続ポイントを提供するネットワークエッジ装置から、プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲の通知と、セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲の通知とを受信するネットワークプレフィックス通知受信手段と、
前記移動端末のアドレスが、前記プライマリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているか、あるいは、前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれているかをチェックするネットワークプレフィックス確認手段と、
前記移動端末のアドレスとして前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれるアドレスを使用する場合には、前記移動端末のアドレスが前記セカンダリネットワークプレフィックスのネットワークプレフィックス範囲に含まれることを通知するための通知メッセージを前記ネットワークエッジ装置に送信する通知メッセージ送信手段とを、
有する移動端末。 - 前記移動端末のアドレスを、前記セカンダリネットワークプレフィックスを含むアドレスから前記プライマリネットワークプレフィックスを含むアドレスに切り換えるように要求するアドレス変更要求を前記ネットワークエッジ装置から受信するアドレス変更要求受信手段と、
前記アドレス変更要求を受信した場合に、前記移動端末のアドレスを切り換えるか否かを判断するアドレス変更判断手段とを、
有する請求項10に記載の移動端末。
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