JPWO2009090869A1 - 無線送信装置及び無線送信方法 - Google Patents

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Abstract

プリアンブルの受信特性を改善させる無線送信方法。本発明の無線送信方法は、プリアンブル系列を連続して配置するサブキャリア(送信アンテナTx1: 1,2,3, 5,6,7,8,…、送信アンテナTx2: 4, 9,10, 12,13,14,…)のパターンを周波数方向で変化させるようにした。これにより、プリアンブル系列をランダムなサブキャリア間隔で配置することができるので、時間領域でプリアンブル系列の自己相関値を求めた場合に、サイドローブのピーク値が小さくなり、この結果、タイミングの検出誤りを防止できる。

Description

本発明は、無線送信装置及び無線送信方法に関し、特にプリアンブルの送信の仕方に関する。
携帯電話機等に代表される無線セルラシステムにおいては、携帯端末(UE)は、セルラ網にアクセスするために、まず基地局(Node-B)にプリアンブル(Preamble)と呼ばれる既知信号を送信する。プリアンブルには、主に2つの役割がある。1つはその基地局がカバーするエリア(セル)における携帯端末を識別することで、もう1つはその携帯端末の送信タイミングずれを検出することである。
送信タイミング検出は、携帯端末の送信タイミング調整を携帯端末単独で行うことが難しいため、基地局で行う必要がある。これについて説明する。
フレーム等の時間的単位で区切られて動作するセルラシステムの場合、上り回線においては、各携帯端末からの送信信号が基地局で定められたタイミングで受信されることが求められる。
しかしながら、セルラシステムと各携帯端末との距離は一定でないため、基地局での受信時のタイミングは同時にはならない。なぜなら、移動体通信システムでは、基地局から下り回線で周期的にパイロット信号や制御信号が送信されているので、下り回線の信号を基準に送信タイミングを決めることができるが、基地局から各携帯端末までに到達する時間と各携帯端末から基地局までに到達する時間のそれぞれが、基地局と各携帯端末との距離に比例して異なるために、結果的に基地局での受信タイミングが異なってしまうからである。
携帯端末が単独で基地局と自らの電波伝搬遅延時間を正確に測定し送信タイミングを調整することは困難であるため、基地局がプリアンブルを受信することで、受信タイミングのずれを検出し、受信タイミングずれに応じた送信タイミング補正を各携帯端末に通知する。このようにして、送信タイミングの補正(送信タイムアライメント)が行われる。
ところで、プリアンブルは、携帯端末がセルラ網にアクセスするために最初に送信する信号という性格上、基地局はいつプリアンブルを受信するか分からない。各携帯端末が下り回線信号を基準にプリアンブル送信タイミングを決定することで、プリアンブルの受信範囲をある程度の範囲に収めることはできるが、それでも基地局は各携帯端末との伝搬遅延差に基づくずれは考慮して受信する必要がある。
基地局では、受信が想定される全てのプリアンブル信号の時間波形レプリカと受信信号との相関を常に(あるいは受信タイミングずれを考慮した範囲の全てで)とることで、プリアンブルの検出を行う。プリアンブルが検出できた場合は、該当する携帯端末にプリアンブルを検出したことと、送信タイミング補正値とを通知する。
3GPP TS 36.211 V8.0.0 (2007-09) "3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical channels and modulation (Release 8)", 5.7 Physical random access channel. 日本シミュレーション学会技術研究報告 JSST-MM2007-20, "Random access burst design and evaluation in Evolved-UTRA", DaichiIMAMURA, Katsuhiko HIRAMATSU, Tomohumi TAKATA, Takashi IWAI.
ところで、プリアンブルは、基地局で検出されるまで送信されているかどうかわからないため、プリアンブルの検出が失敗したとしても、基地局から携帯端末にNACKのような非検出の状況が通知されることは一般には行われない。
そこで、プリアンブルを送信した携帯端末は、送信して所定の時間経過後、基地局から通知がなければプリアンブルの再送を行う。この場合、プリアンブルの送信電力を大きくすることもよく行われることである。
しかしながら、携帯端末からプリアンブルが再送された場合でも、基地局はプリアンブル検出に失敗している時点で、初回のプリアンブルを受信した事実を知らないので、HARQのように初回に受信した信号と合成するということは通常は行われない。
このようなことから、携帯端末の消費電力低減、及び、セルラ網への迅速なアクセス開始のためには、基地局が、1回の受信でプリアンブルを正確に検出することが求められる。
本発明は、かかる点を考慮してなされたものであり、プリアンブルの受信特性を改善させることができる無線送信装置及び無線送信方法を提供する。
本発明の無線送信装置の一つの態様は、プリアンブル系列信号を生成するプリアンブル系列生成手段と、複数のアンテナを用いて、前記プリアンブル系列信号を重み付けベクトルによって重み付けする重み付け手段と、前記重み付けされた信号をランダムなサブキャリア間隔で配置する配置手段と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、等間隔なサブキャリアの組合せが減るので、OFDMシンボル内の時間軸での周期性を減少させることができる。この結果、時間領域における相関値で、サイドローブが出ないようなるため、プリアンブルの受信特性が改善し、プリアンブルに基づくタイミング検出精度が向上する。
タイミング検出誤りの原因の説明に供する図 図2Aはプリアンブルを配置するサブキャリアを示す図、図2Bは時間領域での自己相関特性を示す図 図3Aはプリアンブルを配置するサブキャリアを示す図、図3Bは時間領域での自己相関特性を示す図 図4Aはプリアンブルを配置するサブキャリアを示す図、図4Bは時間領域での自己相関特性を示す図 図5Aはプリアンブルを配置するサブキャリアを示す図、図5Bは時間領域での自己相関特性を示す図 本発明の実施の形態1における、サブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す図 図6のプリアンブル配置パターンを用いた場合の、時間領域での自己相関特性を示す図 送信装置の構成例を示すブロック図 受信装置の構成例を示すブロック図 送信装置の構成例を示すブロック図 図11A〜図11Eは、実施の形態2における、サブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す図 図11のプリアンブル配置パターンを用いた場合の、時間領域での自己相関特性を示す図 図13A及び図13Bは、実施の形態3における、サブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す図 図13のプリアンブル配置パターンを用いた場合の、時間領域での自己相関特性を示す図 実施の形態4における、送信アンテナが2本の場合のサブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す図 実施の形態4における、送信アンテナが1本の場合のサブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す図 図17AはPVSで用いるプリコーディング重みの例を示す図、図17Bはアンテナ配置を示す図 PVSにおける一般的なプリアンブル配置を示す図 実施の形態5における、PVSでのプリアンブル配置例を示す図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。(1)ダイバーシチ送信の検討
先ず、本発明の実施の形態を説明する前に、本発明に至った過程について説明する。
例えば次世代の移動体通信システムとして検討されているIMT−Advancedでは、複数の周波数単位(サブキャリア)の集合によって回線を構築するOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)や、SC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)などのアクセス方式が、上り回線に適用されることが考えられる。以下の実施の形態では、主に、携帯端末が周波数(サブキャリア)方向にプリアンブル系列を配置したOFDMあるいはSCFDM信号をプリアンブル信号として送信することを想定する。
また、発明者らは、プリアンブルの受信特性(検出性能)を向上させるために、携帯端末が複数の送信アンテナを用いてダイバーシチ送信を行うことが好ましいと考えた。
また、発明者らは、従来提案されているダイバーシチ送信のうち、PVS(Precoding Vector Switching)、CDD(Cyclic Delay Diversity)、FSTD(Frequency Switched Transmit Diversity)、TSTD(Frequency Switched Transmit Diversity)を用いることが好ましてと考えた。
これは、PVS、CDD、FSTD、TSTDは、プリアンブルを受信する基地局が、各携帯端末の送信アンテナ数がわからなくても、復調可能なダイバーシチ送信だからである。例えば、STBC(Space-Time Block Code)や、SFBC(Space-Frequency Block Code)などは受信特性が良好な送信ダイバーシチ方法として知られるが、送信アンテナ数や適用する符号が送受信で事前に共有されている必要があるため、プリアンブルの送信には適さないと考えた。
さらに、発明者らは、PVS、CDD、FSTD、TSTDのうち、プリアンブル送信に用いる送信ダイバーシチ方法を、1回の受信検出でダイバーシチ効果が得られる方法であるCDDとFSTDに絞った。ただし、CDDは狭帯域の場合にかえって特性が悪くなる可能性があると考え、FSTDが最も好ましいと考えた。
発明者らは、このような検討により、プリアンブルをダイバーシチ送信する場合には、FSTDを用いるのが最も好ましいという結論に至った。なお、後述するが、FSTDは周波数方向にPVSを適用した場合の一形態と言うことができるので、本発明は、FSTDを含むPVSを適用している。
(2)使用するサブキャリアの検討
また、発明者らは、プリアンブルを配置するサブキャリアについて検討した。
送信ダイバーシチとしてFSTDを用いる場合、一般に、各送信アンテナでは等間隔のサブキャリアを使用する。例えば、送信アンテナが2本の場合、一方のアンテナからは偶数サブキャリアだけに配置した信号を送信し、他方のアンテナからは奇数サブキャリアだけに配置した信号を送信する。
しかしながら、等間隔のサブキャリアを使った波形は、OFDMシンボル内に繰り返し波形が現れるので、タイミング検出誤りを起こす。例えば、送信アンテナが2本で、一方のアンテナからは偶数サブキャリアだけにプリアンブルを配置した信号を送信し、他方のアンテナからは奇数サブキャリアだけにプリアンブルを配置した信号を送信した場合について考える。
図1に、その様子を示す。図1は、説明を簡単にするために、1本のアンテナのみに着目した図であるが、アンテナ数が2本の場合でも同様である。ただし、アンテナ数を2本にすると、その分だけダイバーシチゲインが得られる。
図1に示すように、偶数サブキャリアSC2、SC4、………にプリアンブルを配置して逆フーリエ変換(IFFT)処理を施すと、OFDMシンボルの前半(期間t1〜t2)と後半(期間t2〜t3)が同じ形となる。そのため、受信側でレプリカを用いて相関を検出した場合、主波の相関ピークが2箇所(図中の「正しい検出位置」と「サイドローブ」)に発生してしまうので、タイミング検出誤りを起こす。
因みに、FSTDでなくても、サブキャリア方向にPVSを等間隔に適用するよう方法の場合でも、同様に複数の相関ピークが発生する。
次に、発明者らは、どのようなサブキャリアにプリアンブルを配置した場合に、サイドローブが発生するのかを、詳しく調べた。その様子を、以下の図2、図3、図4、図5に示す。図2A、図3A、図4A、図5Aは、第1の送信アンテナTx1、第2の送信アンテナTx2のどのサブキャリアにプリアンブルを配置したかを示すものである。図2B、図3B、図4B、図5Bは、受信側で得られる自己相関特性を示す。なお、図2B、図3B、図4B、図5Bにおける横軸は、1OFDMシンボル区間内でのサンプリングポイントを示し、縦軸は、自己相関値を示す。
(例1):図2Aに示すように、アンテナTx1については、送信帯域の半分は奇数サブキャリア(…, -9, -7,…)に、もう半分は偶数サブキャリア(2, 4,…)にプリアンブルを配置した。同様に、アンテナTx2については、送信帯域の半分は偶数サブキャリア(…, -10, -8, …)に、もう半分は奇数サブキャリア(1, 3, …)にプリアンブルを配置した。この場合、図2Bに示すように、シンボルの中央付近に複数のサイドローブが発生した。
(例2):図3Aに示すように、2サブキャリアずつ交互に、アンテナTx1とアンテナTx2にプリアンブルを配置した。この場合、図3Bに示すように、シンボルの中央を挟んで2箇所にサイドローブが発生した。
(例3):図4Aに示すように、3サブキャリアずつ交互に、アンテナTx1とアンテナTx2にプリアンブルを配置した。この場合、図4Bに示すように、シンボルの中央部分と、それを挟んで2箇所にサイドローブが発生した。
(例4):図5Aに示すように、2サブキャリア単位又は3サブキャリア単位で、アンテナTx1とアンテナTx2にプリアンブルを配置した。この場合、図5Bに示すように、シンボルの中央を挟んで2箇所にサイドローブが発生した。
発明者らは、以上の実験結果から、使用するサブキャリアとして、等間隔のサブキャリアの割合が多くなると、時間波形の自己相関値において、サイドローブのピーク値が大きくなると考えた。
本発明の骨子は、プリアンブルを配置するサブキャリアの間隔をランダム化することである。換言すれば、プリアンブルをできるだけ等間隔のサブキャリアに配置しないことである。これにより、OFDMシンボル内の時間軸での周期性を減少させることができるので、受信側で、時間領域でプリアンブル系列の自己相関値を求めた場合に、サイドローブのピーク値が小さくなり、この結果、タイミングの検出誤りを防止できる。
(実施の形態1)
図6に、本実施の形態における、OFDM信号のサブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す。本実施の形態では、プリアンブル系列信号を連続して配置するサブキャリアのパターンを周波数方向で変化させるようになっている。具体的には、第1の送信アンテナTx1から送信する1,2,3,5,6,7,8,11,………,36,38,………番目のサブキャリアにプリアンブルを配置し、第2の送信アンテナTx2から送信する4,9,10,12,13,14,………,39,40,41,………番目のサブキャリアにプリアンブルを配置する。そして、図6のようにサブキャリアに配置されたプリアンブルは、同一時間にアンテナTx1及びアンテナTx2から送信される。
ここで、図6から分かるように、第1のアンテナTx1では、3連続サブキャリア(1,2,3)、4連続サブキャリア(5,6,7,8)、1連続サブキャリア(11)、4連続サブキャリア(15,16,17,18)、3連続サブキャリア(23,24,25)、2連続サブキャリア(28,29)、2連続サブキャリア(32,33)、1連続サブキャリア(36)、1連続サブキャリア(38)、………といったように、プリアンブルを連続して配置するサブキャリアのパターンが周波数方向で変化している。
同様に、第2のアンテナTx2では、1連続サブキャリア(4)、2連続サブキャリア(9,10)、3連続サブキャリア(12,13,14)、4連続サブキャリア(19,20,21,22)、2連続サブキャリア(26,27)、2連続サブキャリア(30,31)、2連続サブキャリア(34,35)、1連続サブキャリア(37)、3連続サブキャリア(39,40,41)、………といったように、プリアンブルを連続して配置するサブキャリアのパターンが周波数方向で変化している。
因みに、図6からも分かるように、送信アンテナTx1でプリアンブルを配置したサブキャリアには送信アンテナTx2ではプリアンブルを配置せず、逆に、送信アンテナTx2でプリアンブルを配置したサブキャリアには送信アンテナTx1ではプリアンブルを配置しない。このように、アンテナ間で相補的にプリアンブルを配置するようになっている。つまり、本実施の形態では、ダイバーシチ送信として、FSTDを用いている。
図7に、図6のようにプリアンブルを配置した場合の、受信側でのプリアンブルの自己相関特性を示す。図7から分かるように、シンボルの先頭位置で大きなピークが現れる以外は、大きなピークは現れない。よって、タイミングの検出誤りを防止できる。
図8に、上述した送信方法を実施するための送信装置の構成例を示す。図8の送信装置は、例えば移動端末に搭載される。なお、図8では、プリアンブル送信に関わる構成のみを示しているが、実際の移動端末には、パイロット信号送信系から構成される制御信号送信系や、符号化部及び変調部等から構成されるデータ送信系等も搭載される。
プリアンブル系列生成部101で生成されたプリアンブル系列信号は、アンテナTx1及びアンテナTx2の送信アンテナ系列に入力される。因みに、このプリアンブル系列信号は、例えば、端末間で異なるものが生成される。
サブキャリア選択部103−1、103−2は、サブキャリア選択指示部102の指示に従って、使用するサブキャリア位置(IFFTの入力位置)にプリアンブル系列を配置してIFFT104−1、104−2に出力する。
具体的には、サブキャリア選択部103−1は、図6のTx1で示されるサブキャリア位置にプリアンブル系列を配置し、サブキャリア選択部103−2は、図6のTx2で示されるサブキャリア位置にプリアンブル系列を配置して出力する。
IFFT(逆フーリエ変換部)104−1、104−2は、サブキャリア選択部103−1、103−2から入力された信号を逆フーリエ変換することで、時間波形信号であるOFDM信号を形成する。OFDM信号は、RF部105−1、105−2によって無線処理が施された後、アンテナTx1、Tx2から送信される。
図9に、図8の送信装置から送信されたプリアンブルを受信する受信装置の構成例を示す。図9の受信装置は、例えば基地局に搭載される。なお、図9では、プリアンブル受信に関わる構成のみを示しているが、実際の基地局には、復調部及び復号部等から構成されるデータ受信系も搭載される。
アンテナRx1で受信された信号は、RF部201によって無線処理された後、プリアンブル相関演算部202に入力される。プリアンブルレプリカ生成部203は、受信の可能性のあるプリアンブル系列の時間波形レプリカを全て生成又は保持しており、これをプリアンブル相関演算部202に供給する。
プリアンブル相関演算部202は、供給されたプリアンブル系列の時間波形レプリカと受信信号との相関(すなわち自己相関値)を求める。プリアンブル検出判定及び受信タイミング検出部204は、プリアンブル相関演算部202で得られた自己相関値における閾値以上の相関ピークの有無及び位置に基づいて、どのプリアンブルを検出したかという判定と、そのプリアンブルの受信タイミングのずれを検出する。
ここで、上述したプリアンブル配置を用いれば、1OFDMシンボル内で、閾値以上のピークが複数発生することを抑制できるので、受信タイミングのずれを誤り無く検出できるようになる。
なお、図8では、1つのプリアンブル系列生成部101で生成したプリアンブル系列を、アンテナTx1及びアンテナTx2の送信アンテナ系列の両方で用いる場合を示したが、図10に示すように、アンテナTx1の系列のプリアンブルはプリアンブル系列生成部101−1で生成し、アンテナTx2の系列のプリアンブルはプリアンブル系列生成部101−2で生成してもよい。つまり、送信アンテナ系列ごとに、個別のプリアンブル系列を送信してもよい。
また、受信装置は、図9のように、1本のアンテナで受信してもよいし、複数のアンテナで受信してもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、プリアンブル系列を連続して配置するサブキャリアのパターンを周波数方向で変化させるようにしたことにより、プリアンブル系列をランダムなサブキャリア間隔で配置することができる。これにより、時間領域でプリアンブル系列の自己相関値を求めた場合に、サイドローブのピーク値が小さくなり、この結果、タイミングの検出誤りを防止できる。
また、ダイバーシチ送信の方法として、FSTDを適用したことにより、1回の受信検出でダイバーシチ効果が得られるので、効率的なプリアンブル送信を実現できる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、PN系列と同一パターンのサブキャリアにプリアンブル系列信号を配置することを提示する。本実施の形態では、PN系列として、特に、サブキャリア数と同じ長さでかつビット1とビット0が同数のGold系列を用い、当該Gold系列の配列パターンにサブキャリアの配列を対応させて、当該Gold系列のビット1又はビット0のいずれかの位置に対応するサブキャリアにプリアンブル系列信号を配置することを提案する。
図11に、Gold系列を用いて作成した、プリアンブルのサブキャリアへの配置パターンの例を示す。図11は、サブキャリア数が64個の場合の例を示しており、この場合、64ビットのGold系列生成し、ビット1とビット0が同数発生するものを採用する。Gold系列とサブキャリア配置とを対応させ、Gold系列において、ビット=1となるところのサブキャリア(図中の黒塗りで示したサブキャリア)にプリアンブル系列を配置する。
アンテナTx1から送信するサブキャリアのうち、図11A、図11B、図11C、図11D又は図11Eの黒塗りで示したサブキャリアにプリアンブル系列を配置する。そして、アンテナTx2から送信するサブキャリアについては、アンテナTx1でプリアンブル系列を配置しなかったサブキャリアにプリアンブル系列を配置すればよい。
このような操作は、図8のサブキャリア選択指示部102でGold系列を生成し、サブキャリア選択部103−1、103−2でそれに基づくサブキャリア選択を行えばよい。
図12に、図11A、図11B、図11C、図11D又は図11Eで示したサブキャリア配置を適用した場合の、受信側でのプリアンブルの自己相関特性を示す。図12から分かるように、シンボルの先頭位置で大きなピークが現れる以外は、大きなピークは現れない。よって、タイミングの検出誤りを防止できる。
加えて、図11のパターンp1〜p5間での相互相関特性も非常に小さく抑えられるので、例えばパターンp1〜p5を異なるセルのプリアンブル配置に適用した場合等に、セル間の干渉を抑制する効果を得ることもできる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、PN系列として、特に、サブキャリア数からDC(直流)サブキャリアを除いた長さと同じ長さのM系列を用い、当該M系列の配列パターンにサブキャリアの配列を対応させて、当該M系列のビット0の位置に対応するサブキャリアにプリアンブル系列を配置することを提案する。
図13に、M系列を用いて作成した、プリアンブルのサブキャリアへの配置パターンの例を示す。M系列とサブキャリア配置とを対応させ、M系列において、ビット=0となるところのサブキャリア(図中の黒塗りで示したサブキャリア)にプリアンブル系列を配置する。
アンテナTx1から送信するサブキャリアのうち、図13A又は図13Bの黒塗りで示したサブキャリアにプリアンブル系列を配置する。そして、アンテナTx2から送信するサブキャリアについては、アンテナTx1でプリアンブル系列を配置しなかったサブキャリアにプリアンブル系列を配置すればよい。
このような操作は、図8のサブキャリア選択指示部102でM系列を生成し、サブキャリア選択部103−1、103−2でそれに基づくサブキャリア選択を行えばよい。
図14に、図13A又は図13Bで示したサブキャリア配置を適用した場合の、受信側でのプリアンブルの自己相関特性を示す。図14から分かるように、シンボルの先頭位置で大きなピークが現れる以外は、大きなピークは現れない。よって、タイミングの検出誤りを防止できる。
加えて、図13のパターンp1、p2間での相互相関特性も非常に小さく抑えられるので、例えばパターンp1、p2を異なるセルのプリアンブル配置に適用した場合等に、セル間の干渉を抑制する効果を得ることもできる。
ところで、OFDMでは、中心のサブキャリアはDCオフセットの影響を受けるため使用されないことが多い。M系列は、系列長が2n−1(n:自然数)なので、DCサブキャリアを使用しないOFDMのサブキャリアにマッチしやすい。また、M系列は、ビット0とビット1がほぼ同数(ビット0が必ずビット1より1個少ない)なので、Gold系列のようにビット1とビット0が同数発生する系列を選択するという手間がなく、複数アンテナ間で同数のプリアンブルをサブキャリアに配置するのに適している。
(実施の形態4)
本実施の形態では、受信側で、送信アンテナの本数を判別し得る、プリアンブルの配置の仕方について説明する。
図15及び図16に示すように、送信アンテナの数に応じて、プリアンブルを配置するサブキャリアをシフトさせることで、受信側で、送信アンテナの本数を判別できるようになる。
図15は、送信アンテナ数が2本の場合の、サブキャリアへのプリアンブル配置パターンを示し、図6で説明したのと同様の配置となっている。一方、図16は、送信アンテナが1本の場合のサブキャリアへのプリアンブル配置パターンを示す。図16のプリアンブル配置パターンは、図15のプリアンブル配置パターンと比較して、プリアンブルが1サブキャリア分だけシフトさせたサブキャリアに配置されている。
このようにすることで、同じプリアンブル系列を用いた場合でも、送信アンテナの本数に応じて時間波形が異なるので、受信側で送信アンテナの本数に応じた複数のレプリカを用意しておくことで、送信アンテナの本数を判別できるようになる。
因みに、送信アンテナ数が判別できると、各送信アンテナの回線推定を行うことができ、次に携帯端末から送信されてくる信号(例えばランダムアクセス信号)の回線補償に用いることができる。
(実施の形態5)
上述した実施の形態1〜4では、本発明をFSTDに適用する場合について説明したが、本発明はプリアンブルを周波数方向にPVS(Precoding Vector Switching)した場合にも適用できる。この場合、周波数方向にプリコーディングベクトル処理を施す範囲を、実施の形態1〜4のプリアンブル配置パターンを選択したのと同様に決定すればよい。
図17に、送信アンテナが2本の場合に、PVSで用いるプリコーディング重みの例を示す。図17Aにおいて、重み1は2本とも同じ位相で送信することを示しており、重み2は2本目の送信アンテナからの信号を1本目の送信アンテナの逆相で送信することを示している。
図18に、PVSを周波数方向に適用した場合の概略図を示す。奇数サブキャリアと偶数サブキャリアで同じプリアンブル系列を配置し、奇数サブキャリアに同相の重みづけを行い、偶数サブキャリアに逆相の重み付けを行うようになっている。この場合、基地局(受信側)でプリアンブルの相関をとるときに、奇数サブキャリアだけで作成したレプリカと偶数サブキャリアだけで作成したレプリカとを用いて相関演算を行うことになるので、正しい検出位置以外のサイドローブが発生することになる。
図19に、PVSをかけつつサイドローブを抑圧する、本実施の形態の重み配置の例を示す。重み配置のパターンは、実施の形態1と同様であり、実施の形態1の送信アンテナTx1でプリアンブルを配置したサブキャリアに重み1を、送信アンテナTx2でプリアンブルを配置したサブキャリアに重み2を適用している。これにより、実施の形態1の効果と同様に、タイミングの検出誤りを防止できるといった効果を得ることができる。
なお、実施の形態1〜4のFSTDは周波数方向にPVSを適用した場合の一形態ということもできる。周波数方向にPVSを適用する場合を一般的に表現すると、重み[Tx1,Tx2]として、[a1,a2]と[b1,a2]を用いていると言うことができる。本実施の形態では具体例の一つとして、[1,1],[1,−1]を用いた場合について説明した。FSTDの場合は、重みとして[1,0],[0,1]を用いるのと等価である。
つまり、実施の形態1〜5で説明した方法は、プリアンブル系列信号を生成し、複数のアンテナを用いて、前記プリアンブル系列信号を重み付けベクトルによって重み付けし、重み付けされた信号をランダムなサブキャリア間隔で配置していると言うことができる。例えば、図8の構成では、サブキャリア選択指示部102及びサブキャリア選択部103−1、103−2が、サブキャリア配置手段としての機能に加えて、重み付け手段としての機能も果たしていると言うことができる。
さらに、実施の形態1〜5で説明した方法は、重み付け手段によって、第1のプリアンブル系列信号又は第2のプリアンブル系列信号に第1の重み付けを行って第1の重み付け後信号を生成する第1の重み付けと、前記第1のプリアンブル系列又は第2のプリアンブル系列に第2の重み付けを行って第2の重み付け後信号を生成する第2の重み付けとを行い、配置手段によって、前記第1の重み付け後の信号と前記第2の重み付け後の信号とをそれぞれランダムなサブキャリア間隔で配置し、かつ前記第1の重み付け後の信号と前記第2の重み付け後の信号が配置されるサブキャリアが重複しないように配置しているということができる。なお、FSTDは、重みベクトルとして、重みが0を含んだものを用いた場合であるということができる。
(他の実施の形態)
なお、上述した実施の形態では、送信アンテナが2本の場合で説明したが、上述したプリアンブルの送信方法は、2本よりも多い送信アンテナを用いてプリアンブルを送信する場合にも適用することができる。例えばプリアンブルを送信する送信アンテナが4本の場合は、先ず、上述した実施の形態で説明したように、プリアンブルを配置するサブキャリアをPN系列で2分割し、次に、2分割後のプリアンブル配置に再びPN系列を乗じて2分割すれば、4分割したプリアンブル配置、すなわち4本の送信アンテナ分のプリアンブル配置を作成することができる。これにより、各送信アンテナから送信されるプリアンブルの時間波形において、自己相関特性にサイドローブが出ないようにすることができる。
また、上述した実施の形態では、ダイバーシチ送信の方法として、FSTDを用いた場合について説明したが、本発明の送信方法はこれに限らず、例えば1本のアンテナからプリアンブル系列を送信する場合に適用した場合でも、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。ただし、実施の形態2、3、4のGold系列及びM系列パターンを用いたプリアンブル配置は、両方の送信アンテナに同数のプリアンブルをランダムに配置できるので、FSTDを用いた場合に特に効果的である。
上記各実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
2008年1月15日出願の特願2008−005996の日本出願に含まれる明細書、図面及び要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明は、プリアンブルに基づくタイミング検出精度が向上するといった効果を有し、例えば携帯端末に適用して好適である。
本発明は、無線送信装置及び無線送信方法に関し、特にプリアンブルの送信の仕方に関する。
携帯電話機等に代表される無線セルラシステムにおいては、携帯端末(UE)は、セルラ網にアクセスするために、まず基地局(Node-B)にプリアンブル(Preamble)と呼ばれる既知信号を送信する。プリアンブルには、主に2つの役割がある。1つはその基地局がカバーするエリア(セル)における携帯端末を識別することで、もう1つはその携帯端末の送信タイミングずれを検出することである。
送信タイミング検出は、携帯端末の送信タイミング調整を携帯端末単独で行うことが難しいため、基地局で行う必要がある。これについて説明する。
フレーム等の時間的単位で区切られて動作するセルラシステムの場合、上り回線においては、各携帯端末からの送信信号が基地局で定められたタイミングで受信されることが求められる。
しかしながら、セルラシステムと各携帯端末との距離は一定でないため、基地局での受信時のタイミングは同時にはならない。なぜなら、移動体通信システムでは、基地局から下り回線で周期的にパイロット信号や制御信号が送信されているので、下り回線の信号を基準に送信タイミングを決めることができるが、基地局から各携帯端末までに到達する時間と各携帯端末から基地局までに到達する時間のそれぞれが、基地局と各携帯端末との距離に比例して異なるために、結果的に基地局での受信タイミングが異なってしまうからである。
携帯端末が単独で基地局と自らの電波伝搬遅延時間を正確に測定し送信タイミングを調整することは困難であるため、基地局がプリアンブルを受信することで、受信タイミングのずれを検出し、受信タイミングずれに応じた送信タイミング補正を各携帯端末に通知する。このようにして、送信タイミングの補正(送信タイムアライメント)が行われる。
ところで、プリアンブルは、携帯端末がセルラ網にアクセスするために最初に送信する信号という性格上、基地局はいつプリアンブルを受信するか分からない。各携帯端末が下り回線信号を基準にプリアンブル送信タイミングを決定することで、プリアンブルの受信範囲をある程度の範囲に収めることはできるが、それでも基地局は各携帯端末との伝搬遅延差に基づくずれは考慮して受信する必要がある。
基地局では、受信が想定される全てのプリアンブル信号の時間波形レプリカと受信信号との相関を常に(あるいは受信タイミングずれを考慮した範囲の全てで)とることで、プリアンブルの検出を行う。プリアンブルが検出できた場合は、該当する携帯端末にプリアンブルを検出したことと、送信タイミング補正値とを通知する。
3GPP TS 36.211 V8.0.0 (2007-09) "3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical channels and modulation (Release 8)", 5.7 Physical random access channel. 日本シミュレーション学会技術研究報告 JSST-MM2007-20, "Random access burst design and evaluation in Evolved-UTRA", DaichiIMAMURA, Katsuhiko HIRAMATSU, Tomohumi TAKATA, Takashi IWAI.
ところで、プリアンブルは、基地局で検出されるまで送信されているかどうかわからないため、プリアンブルの検出が失敗したとしても、基地局から携帯端末にNACKのような非検出の状況が通知されることは一般には行われない。
そこで、プリアンブルを送信した携帯端末は、送信して所定の時間経過後、基地局から通知がなければプリアンブルの再送を行う。この場合、プリアンブルの送信電力を大きくすることもよく行われることである。
しかしながら、携帯端末からプリアンブルが再送された場合でも、基地局はプリアンブル検出に失敗している時点で、初回のプリアンブルを受信した事実を知らないので、HARQのように初回に受信した信号と合成するということは通常は行われない。
このようなことから、携帯端末の消費電力低減、及び、セルラ網への迅速なアクセス開始のためには、基地局が、1回の受信でプリアンブルを正確に検出することが求められる。
本発明は、かかる点を考慮してなされたものであり、プリアンブルの受信特性を改善させることができる無線送信装置及び無線送信方法を提供する。
本発明の無線送信装置の一つの態様は、プリアンブル系列信号を生成するプリアンブル系列生成手段と、複数のアンテナを用いて、前記プリアンブル系列信号を重み付けベクトルによって重み付けする重み付け手段と、前記重み付けされた信号をランダムなサブキャリア間隔で配置する配置手段と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、等間隔なサブキャリアの組合せが減るので、OFDMシンボル内の時間軸での周期性を減少させることができる。この結果、時間領域における相関値で、サイドローブが出ないようなるため、プリアンブルの受信特性が改善し、プリアンブルに基づくタイミング検出精度が向上する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(1)ダイバーシチ送信の検討
先ず、本発明の実施の形態を説明する前に、本発明に至った過程について説明する。
例えば次世代の移動体通信システムとして検討されているIMT−Advancedでは、複数の周波数単位(サブキャリア)の集合によって回線を構築するOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)や、SC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)などのアクセス方式が、上り回線に適用されることが考えられる。以下の実施の形態では、主に、携帯端末が周波数(サブキャリア)方向にプリアンブル系列を配置したOFDMあるいはSCFDM信号をプリアンブル信号として送信することを想定する。
また、発明者らは、プリアンブルの受信特性(検出性能)を向上させるために、携帯端末が複数の送信アンテナを用いてダイバーシチ送信を行うことが好ましいと考えた。
また、発明者らは、従来提案されているダイバーシチ送信のうち、PVS(Precoding Vector Switching)、CDD(Cyclic Delay Diversity)、FSTD(Frequency Switched Transmit Diversity)、TSTD(Frequency Switched Transmit Diversity)を用いることが好ましてと考えた。
これは、PVS、CDD、FSTD、TSTDは、プリアンブルを受信する基地局が、各携帯端末の送信アンテナ数がわからなくても、復調可能なダイバーシチ送信だからである。例えば、STBC(Space-Time Block Code)や、SFBC(Space-Frequency Block Code)などは受信特性が良好な送信ダイバーシチ方法として知られるが、送信アンテナ数や適用する符号が送受信で事前に共有されている必要があるため、プリアンブルの送信には適さないと考えた。
さらに、発明者らは、PVS、CDD、FSTD、TSTDのうち、プリアンブル送信に用いる送信ダイバーシチ方法を、1回の受信検出でダイバーシチ効果が得られる方法であるCDDとFSTDに絞った。ただし、CDDは狭帯域の場合にかえって特性が悪くな
る可能性があると考え、FSTDが最も好ましいと考えた。
発明者らは、このような検討により、プリアンブルをダイバーシチ送信する場合には、FSTDを用いるのが最も好ましいという結論に至った。なお、後述するが、FSTDは周波数方向にPVSを適用した場合の一形態と言うことができるので、本発明は、FSTDを含むPVSを適用している。
(2)使用するサブキャリアの検討
また、発明者らは、プリアンブルを配置するサブキャリアについて検討した。
送信ダイバーシチとしてFSTDを用いる場合、一般に、各送信アンテナでは等間隔のサブキャリアを使用する。例えば、送信アンテナが2本の場合、一方のアンテナからは偶数サブキャリアだけに配置した信号を送信し、他方のアンテナからは奇数サブキャリアだけに配置した信号を送信する。
しかしながら、等間隔のサブキャリアを使った波形は、OFDMシンボル内に繰り返し波形が現れるので、タイミング検出誤りを起こす。例えば、送信アンテナが2本で、一方のアンテナからは偶数サブキャリアだけにプリアンブルを配置した信号を送信し、他方のアンテナからは奇数サブキャリアだけにプリアンブルを配置した信号を送信した場合について考える。
図1に、その様子を示す。図1は、説明を簡単にするために、1本のアンテナのみに着目した図であるが、アンテナ数が2本の場合でも同様である。ただし、アンテナ数を2本にすると、その分だけダイバーシチゲインが得られる。
図1に示すように、偶数サブキャリアSC2、SC4、………にプリアンブルを配置して逆フーリエ変換(IFFT)処理を施すと、OFDMシンボルの前半(期間t1〜t2)と後半(期間t2〜t3)が同じ形となる。そのため、受信側でレプリカを用いて相関を検出した場合、主波の相関ピークが2箇所(図中の「正しい検出位置」と「サイドローブ」)に発生してしまうので、タイミング検出誤りを起こす。
因みに、FSTDでなくても、サブキャリア方向にPVSを等間隔に適用するよう方法の場合でも、同様に複数の相関ピークが発生する。
次に、発明者らは、どのようなサブキャリアにプリアンブルを配置した場合に、サイドローブが発生するのかを、詳しく調べた。その様子を、以下の図2、図3、図4、図5に示す。図2A、図3A、図4A、図5Aは、第1の送信アンテナTx1、第2の送信アンテナTx2のどのサブキャリアにプリアンブルを配置したかを示すものである。図2B、図3B、図4B、図5Bは、受信側で得られる自己相関特性を示す。なお、図2B、図3B、図4B、図5Bにおける横軸は、1OFDMシンボル区間内でのサンプリングポイントを示し、縦軸は、自己相関値を示す。
(例1):図2Aに示すように、アンテナTx1については、送信帯域の半分は奇数サブキャリア(…, -9, -7,…)に、もう半分は偶数サブキャリア(2, 4,…)にプリアンブルを配置した。同様に、アンテナTx2については、送信帯域の半分は偶数サブキャリア(…, -10, -8, …)に、もう半分は奇数サブキャリア(1, 3, …)にプリアンブルを配置した。この場合、図2Bに示すように、シンボルの中央付近に複数のサイドローブが発生した。
(例2):図3Aに示すように、2サブキャリアずつ交互に、アンテナTx1とアンテ
ナTx2にプリアンブルを配置した。この場合、図3Bに示すように、シンボルの中央を挟んで2箇所にサイドローブが発生した。
(例3):図4Aに示すように、3サブキャリアずつ交互に、アンテナTx1とアンテナTx2にプリアンブルを配置した。この場合、図4Bに示すように、シンボルの中央部分と、それを挟んで2箇所にサイドローブが発生した。
(例4):図5Aに示すように、2サブキャリア単位又は3サブキャリア単位で、アンテナTx1とアンテナTx2にプリアンブルを配置した。この場合、図5Bに示すように、シンボルの中央を挟んで2箇所にサイドローブが発生した。
発明者らは、以上の実験結果から、使用するサブキャリアとして、等間隔のサブキャリアの割合が多くなると、時間波形の自己相関値において、サイドローブのピーク値が大きくなると考えた。
本発明の骨子は、プリアンブルを配置するサブキャリアの間隔をランダム化することである。換言すれば、プリアンブルをできるだけ等間隔のサブキャリアに配置しないことである。これにより、OFDMシンボル内の時間軸での周期性を減少させることができるので、受信側で、時間領域でプリアンブル系列の自己相関値を求めた場合に、サイドローブのピーク値が小さくなり、この結果、タイミングの検出誤りを防止できる。
(実施の形態1)
図6に、本実施の形態における、OFDM信号のサブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す。本実施の形態では、プリアンブル系列信号を連続して配置するサブキャリアのパターンを周波数方向で変化させるようになっている。具体的には、第1の送信アンテナTx1から送信する1,2,3,5,6,7,8,11,………,36,38,………番目のサブキャリアにプリアンブルを配置し、第2の送信アンテナTx2から送信する4,9,10,12,13,14,………,39,40,41,………番目のサブキャリアにプリアンブルを配置する。そして、図6のようにサブキャリアに配置されたプリアンブルは、同一時間にアンテナTx1及びアンテナTx2から送信される。
ここで、図6から分かるように、第1のアンテナTx1では、3連続サブキャリア(1,2,3)、4連続サブキャリア(5,6,7,8)、1連続サブキャリア(11)、4連続サブキャリア(15,16,17,18)、3連続サブキャリア(23,24,25)、2連続サブキャリア(28,29)、2連続サブキャリア(32,33)、1連続サブキャリア(36)、1連続サブキャリア(38)、………といったように、プリアンブルを連続して配置するサブキャリアのパターンが周波数方向で変化している。
同様に、第2のアンテナTx2では、1連続サブキャリア(4)、2連続サブキャリア(9,10)、3連続サブキャリア(12,13,14)、4連続サブキャリア(19,20,21,22)、2連続サブキャリア(26,27)、2連続サブキャリア(30,31)、2連続サブキャリア(34,35)、1連続サブキャリア(37)、3連続サブキャリア(39,40,41)、………といったように、プリアンブルを連続して配置するサブキャリアのパターンが周波数方向で変化している。
因みに、図6からも分かるように、送信アンテナTx1でプリアンブルを配置したサブキャリアには送信アンテナTx2ではプリアンブルを配置せず、逆に、送信アンテナTx2でプリアンブルを配置したサブキャリアには送信アンテナTx1ではプリアンブルを配置しない。このように、アンテナ間で相補的にプリアンブルを配置するようになっている。つまり、本実施の形態では、ダイバーシチ送信として、FSTDを用いている。
図7に、図6のようにプリアンブルを配置した場合の、受信側でのプリアンブルの自己相関特性を示す。図7から分かるように、シンボルの先頭位置で大きなピークが現れる以外は、大きなピークは現れない。よって、タイミングの検出誤りを防止できる。
図8に、上述した送信方法を実施するための送信装置の構成例を示す。図8の送信装置は、例えば移動端末に搭載される。なお、図8では、プリアンブル送信に関わる構成のみを示しているが、実際の移動端末には、パイロット信号送信系から構成される制御信号送信系や、符号化部及び変調部等から構成されるデータ送信系等も搭載される。
プリアンブル系列生成部101で生成されたプリアンブル系列信号は、アンテナTx1及びアンテナTx2の送信アンテナ系列に入力される。因みに、このプリアンブル系列信号は、例えば、端末間で異なるものが生成される。
サブキャリア選択部103−1、103−2は、サブキャリア選択指示部102の指示に従って、使用するサブキャリア位置(IFFTの入力位置)にプリアンブル系列を配置してIFFT104−1、104−2に出力する。
具体的には、サブキャリア選択部103−1は、図6のTx1で示されるサブキャリア位置にプリアンブル系列を配置し、サブキャリア選択部103−2は、図6のTx2で示されるサブキャリア位置にプリアンブル系列を配置して出力する。
IFFT(逆フーリエ変換部)104−1、104−2は、サブキャリア選択部103−1、103−2から入力された信号を逆フーリエ変換することで、時間波形信号であるOFDM信号を形成する。OFDM信号は、RF部105−1、105−2によって無線処理が施された後、アンテナTx1、Tx2から送信される。
図9に、図8の送信装置から送信されたプリアンブルを受信する受信装置の構成例を示す。図9の受信装置は、例えば基地局に搭載される。なお、図9では、プリアンブル受信に関わる構成のみを示しているが、実際の基地局には、復調部及び復号部等から構成されるデータ受信系も搭載される。
アンテナRx1で受信された信号は、RF部201によって無線処理された後、プリアンブル相関演算部202に入力される。プリアンブルレプリカ生成部203は、受信の可能性のあるプリアンブル系列の時間波形レプリカを全て生成又は保持しており、これをプリアンブル相関演算部202に供給する。
プリアンブル相関演算部202は、供給されたプリアンブル系列の時間波形レプリカと受信信号との相関(すなわち自己相関値)を求める。プリアンブル検出判定及び受信タイミング検出部204は、プリアンブル相関演算部202で得られた自己相関値における閾値以上の相関ピークの有無及び位置に基づいて、どのプリアンブルを検出したかという判定と、そのプリアンブルの受信タイミングのずれを検出する。
ここで、上述したプリアンブル配置を用いれば、1OFDMシンボル内で、閾値以上のピークが複数発生することを抑制できるので、受信タイミングのずれを誤り無く検出できるようになる。
なお、図8では、1つのプリアンブル系列生成部101で生成したプリアンブル系列を、アンテナTx1及びアンテナTx2の送信アンテナ系列の両方で用いる場合を示したが、図10に示すように、アンテナTx1の系列のプリアンブルはプリアンブル系列生成部
101−1で生成し、アンテナTx2の系列のプリアンブルはプリアンブル系列生成部101−2で生成してもよい。つまり、送信アンテナ系列ごとに、個別のプリアンブル系列を送信してもよい。
また、受信装置は、図9のように、1本のアンテナで受信してもよいし、複数のアンテナで受信してもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、プリアンブル系列を連続して配置するサブキャリアのパターンを周波数方向で変化させるようにしたことにより、プリアンブル系列をランダムなサブキャリア間隔で配置することができる。これにより、時間領域でプリアンブル系列の自己相関値を求めた場合に、サイドローブのピーク値が小さくなり、この結果、タイミングの検出誤りを防止できる。
また、ダイバーシチ送信の方法として、FSTDを適用したことにより、1回の受信検出でダイバーシチ効果が得られるので、効率的なプリアンブル送信を実現できる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、PN系列と同一パターンのサブキャリアにプリアンブル系列信号を配置することを提示する。本実施の形態では、PN系列として、特に、サブキャリア数と同じ長さでかつビット1とビット0が同数のGold系列を用い、当該Gold系列の配列パターンにサブキャリアの配列を対応させて、当該Gold系列のビット1又はビット0のいずれかの位置に対応するサブキャリアにプリアンブル系列信号を配置することを提案する。
図11に、Gold系列を用いて作成した、プリアンブルのサブキャリアへの配置パターンの例を示す。図11は、サブキャリア数が64個の場合の例を示しており、この場合、64ビットのGold系列生成し、ビット1とビット0が同数発生するものを採用する。Gold系列とサブキャリア配置とを対応させ、Gold系列において、ビット=1となるところのサブキャリア(図中の黒塗りで示したサブキャリア)にプリアンブル系列を配置する。
アンテナTx1から送信するサブキャリアのうち、図11A、図11B、図11C、図11D又は図11Eの黒塗りで示したサブキャリアにプリアンブル系列を配置する。そして、アンテナTx2から送信するサブキャリアについては、アンテナTx1でプリアンブル系列を配置しなかったサブキャリアにプリアンブル系列を配置すればよい。
このような操作は、図8のサブキャリア選択指示部102でGold系列を生成し、サブキャリア選択部103−1、103−2でそれに基づくサブキャリア選択を行えばよい。
図12に、図11A、図11B、図11C、図11D又は図11Eで示したサブキャリア配置を適用した場合の、受信側でのプリアンブルの自己相関特性を示す。図12から分かるように、シンボルの先頭位置で大きなピークが現れる以外は、大きなピークは現れない。よって、タイミングの検出誤りを防止できる。
加えて、図11のパターンp1〜p5間での相互相関特性も非常に小さく抑えられるので、例えばパターンp1〜p5を異なるセルのプリアンブル配置に適用した場合等に、セル間の干渉を抑制する効果を得ることもできる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、PN系列として、特に、サブキャリア数からDC(直流)サブキャリアを除いた長さと同じ長さのM系列を用い、当該M系列の配列パターンにサブキャリアの配列を対応させて、当該M系列のビット0の位置に対応するサブキャリアにプリアンブル系列を配置することを提案する。
図13に、M系列を用いて作成した、プリアンブルのサブキャリアへの配置パターンの例を示す。M系列とサブキャリア配置とを対応させ、M系列において、ビット=0となるところのサブキャリア(図中の黒塗りで示したサブキャリア)にプリアンブル系列を配置する。
アンテナTx1から送信するサブキャリアのうち、図13A又は図13Bの黒塗りで示したサブキャリアにプリアンブル系列を配置する。そして、アンテナTx2から送信するサブキャリアについては、アンテナTx1でプリアンブル系列を配置しなかったサブキャリアにプリアンブル系列を配置すればよい。
このような操作は、図8のサブキャリア選択指示部102でM系列を生成し、サブキャリア選択部103−1、103−2でそれに基づくサブキャリア選択を行えばよい。
図14に、図13A又は図13Bで示したサブキャリア配置を適用した場合の、受信側でのプリアンブルの自己相関特性を示す。図14から分かるように、シンボルの先頭位置で大きなピークが現れる以外は、大きなピークは現れない。よって、タイミングの検出誤りを防止できる。
加えて、図13のパターンp1、p2間での相互相関特性も非常に小さく抑えられるので、例えばパターンp1、p2を異なるセルのプリアンブル配置に適用した場合等に、セル間の干渉を抑制する効果を得ることもできる。
ところで、OFDMでは、中心のサブキャリアはDCオフセットの影響を受けるため使用されないことが多い。M系列は、系列長が2n−1(n:自然数)なので、DCサブキャリアを使用しないOFDMのサブキャリアにマッチしやすい。また、M系列は、ビット0とビット1がほぼ同数(ビット0が必ずビット1より1個少ない)なので、Gold系列のようにビット1とビット0が同数発生する系列を選択するという手間がなく、複数アンテナ間で同数のプリアンブルをサブキャリアに配置するのに適している。
(実施の形態4)
本実施の形態では、受信側で、送信アンテナの本数を判別し得る、プリアンブルの配置の仕方について説明する。
図15及び図16に示すように、送信アンテナの数に応じて、プリアンブルを配置するサブキャリアをシフトさせることで、受信側で、送信アンテナの本数を判別できるようになる。
図15は、送信アンテナ数が2本の場合の、サブキャリアへのプリアンブル配置パターンを示し、図6で説明したのと同様の配置となっている。一方、図16は、送信アンテナが1本の場合のサブキャリアへのプリアンブル配置パターンを示す。図16のプリアンブル配置パターンは、図15のプリアンブル配置パターンと比較して、プリアンブルが1サブキャリア分だけシフトさせたサブキャリアに配置されている。
このようにすることで、同じプリアンブル系列を用いた場合でも、送信アンテナの本数に応じて時間波形が異なるので、受信側で送信アンテナの本数に応じた複数のレプリカを
用意しておくことで、送信アンテナの本数を判別できるようになる。
因みに、送信アンテナ数が判別できると、各送信アンテナの回線推定を行うことができ、次に携帯端末から送信されてくる信号(例えばランダムアクセス信号)の回線補償に用いることができる。
(実施の形態5)
上述した実施の形態1〜4では、本発明をFSTDに適用する場合について説明したが、本発明はプリアンブルを周波数方向にPVS(Precoding Vector Switching)した場合にも適用できる。この場合、周波数方向にプリコーディングベクトル処理を施す範囲を、実施の形態1〜4のプリアンブル配置パターンを選択したのと同様に決定すればよい。
図17に、送信アンテナが2本の場合に、PVSで用いるプリコーディング重みの例を示す。図17Aにおいて、重み1は2本とも同じ位相で送信することを示しており、重み2は2本目の送信アンテナからの信号を1本目の送信アンテナの逆相で送信することを示している。
図18に、PVSを周波数方向に適用した場合の概略図を示す。奇数サブキャリアと偶数サブキャリアで同じプリアンブル系列を配置し、奇数サブキャリアに同相の重みづけを行い、偶数サブキャリアに逆相の重み付けを行うようになっている。この場合、基地局(受信側)でプリアンブルの相関をとるときに、奇数サブキャリアだけで作成したレプリカと偶数サブキャリアだけで作成したレプリカとを用いて相関演算を行うことになるので、正しい検出位置以外のサイドローブが発生することになる。
図19に、PVSをかけつつサイドローブを抑圧する、本実施の形態の重み配置の例を示す。重み配置のパターンは、実施の形態1と同様であり、実施の形態1の送信アンテナTx1でプリアンブルを配置したサブキャリアに重み1を、送信アンテナTx2でプリアンブルを配置したサブキャリアに重み2を適用している。これにより、実施の形態1の効果と同様に、タイミングの検出誤りを防止できるといった効果を得ることができる。
なお、実施の形態1〜4のFSTDは周波数方向にPVSを適用した場合の一形態ということもできる。周波数方向にPVSを適用する場合を一般的に表現すると、重み[Tx1,Tx2]として、[a1,a2]と[b1,a2]を用いていると言うことができる。本実施の形態では具体例の一つとして、[1,1],[1,−1]を用いた場合について説明した。FSTDの場合は、重みとして[1,0],[0,1]を用いるのと等価である。
つまり、実施の形態1〜5で説明した方法は、プリアンブル系列信号を生成し、複数のアンテナを用いて、前記プリアンブル系列信号を重み付けベクトルによって重み付けし、重み付けされた信号をランダムなサブキャリア間隔で配置していると言うことができる。例えば、図8の構成では、サブキャリア選択指示部102及びサブキャリア選択部103−1、103−2が、サブキャリア配置手段としての機能に加えて、重み付け手段としての機能も果たしていると言うことができる。
さらに、実施の形態1〜5で説明した方法は、重み付け手段によって、第1のプリアンブル系列信号又は第2のプリアンブル系列信号に第1の重み付けを行って第1の重み付け後信号を生成する第1の重み付けと、前記第1のプリアンブル系列又は第2のプリアンブル系列に第2の重み付けを行って第2の重み付け後信号を生成する第2の重み付けとを行い、配置手段によって、前記第1の重み付け後の信号と前記第2の重み付け後の信号とをそれぞれランダムなサブキャリア間隔で配置し、かつ前記第1の重み付け後の信号と前記
第2の重み付け後の信号が配置されるサブキャリアが重複しないように配置しているということができる。なお、FSTDは、重みベクトルとして、重みが0を含んだものを用いた場合であるということができる。
(他の実施の形態)
なお、上述した実施の形態では、送信アンテナが2本の場合で説明したが、上述したプリアンブルの送信方法は、2本よりも多い送信アンテナを用いてプリアンブルを送信する場合にも適用することができる。例えばプリアンブルを送信する送信アンテナが4本の場合は、先ず、上述した実施の形態で説明したように、プリアンブルを配置するサブキャリアをPN系列で2分割し、次に、2分割後のプリアンブル配置に再びPN系列を乗じて2分割すれば、4分割したプリアンブル配置、すなわち4本の送信アンテナ分のプリアンブル配置を作成することができる。これにより、各送信アンテナから送信されるプリアンブルの時間波形において、自己相関特性にサイドローブが出ないようにすることができる。
また、上述した実施の形態では、ダイバーシチ送信の方法として、FSTDを用いた場合について説明したが、本発明の送信方法はこれに限らず、例えば1本のアンテナからプリアンブル系列を送信する場合に適用した場合でも、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。ただし、実施の形態2、3、4のGold系列及びM系列パターンを用いたプリアンブル配置は、両方の送信アンテナに同数のプリアンブルをランダムに配置できるので、FSTDを用いた場合に特に効果的である。
上記各実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
2008年1月15日出願の特願2008−005996の日本出願に含まれる明細書、図面及び要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明は、プリアンブルに基づくタイミング検出精度が向上するといった効果を有し、例えば携帯端末に適用して好適である。
タイミング検出誤りの原因の説明に供する図 図2Aはプリアンブルを配置するサブキャリアを示す図、図2Bは時間領域での自己相関特性を示す図 図3Aはプリアンブルを配置するサブキャリアを示す図、図3Bは時間領域での自己相関特性を示す図 図4Aはプリアンブルを配置するサブキャリアを示す図、図4Bは時間領域での自己相関特性を示す図 図5Aはプリアンブルを配置するサブキャリアを示す図、図5Bは時間領域での自己相関特性を示す図 本発明の実施の形態1における、サブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す図 図6のプリアンブル配置パターンを用いた場合の、時間領域での自己相関特性を示す図 送信装置の構成例を示すブロック図 受信装置の構成例を示すブロック図 送信装置の構成例を示すブロック図 図11A〜図11Eは、実施の形態2における、サブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す図 図11のプリアンブル配置パターンを用いた場合の、時間領域での自己相関特性を示す図 図13A及び図13Bは、実施の形態3における、サブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す図 図13のプリアンブル配置パターンを用いた場合の、時間領域での自己相関特性を示す図 実施の形態4における、送信アンテナが2本の場合のサブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す図 実施の形態4における、送信アンテナが1本の場合のサブキャリアへのプリアンブルの配置パターンを示す図 図17AはPVSで用いるプリコーディング重みの例を示す図、図17Bはアンテナ配置を示す図 PVSにおける一般的なプリアンブル配置を示す図 実施の形態5における、PVSでのプリアンブル配置例を示す図

Claims (15)

  1. プリアンブル系列信号を生成するプリアンブル系列生成手段と、
    複数のアンテナを用いて、前記プリアンブル系列信号を重み付けベクトルによって重み付けする重み付け手段と、
    前記重み付けされた信号をランダムなサブキャリア間隔で配置する配置手段と、
    を具備する無線送信装置。
  2. 前記重み付け手段は、第1のプリアンブル系列信号又は第2のプリアンブル系列信号に第1の重み付けを行って第1の重み付け後信号を生成する第1の重み付けと、前記第1のプリアンブル系列又は第2のプリアンブル系列に第2の重み付けを行って第2の重み付け後信号を生成する第2の重み付けとを行い、
    前記配置手段は、前記第1の重み付け後の信号と前記第2の重み付け後の信号とをそれぞれランダムなサブキャリア間隔で配置し、かつ前記第1の重み付け後の信号と前記第2の重み付け後の信号が配置されるサブキャリアが重複しないように配置する、
    請求項1に記載の無線送信装置。
  3. 前記重み付けベクトルは、重みが0のものを含む
    請求項1に記載の無線送信装置。
  4. 前記配置手段は、前記プリアンブル系列信号を連続して配置するサブキャリアのパターンを周波数方向で変化させる、
    請求項1に記載の無線送信装置。
  5. 前記配置手段は、PN系列と同一パターンのサブキャリアに前記プリアンブル系列信号を配置する、
    請求項1に記載の無線送信装置。
  6. 前記配置手段は、前記PN系列として、サブキャリア数と同じ長さでかつビット1とビット0が同数のGold系列を用い、当該Gold系列の配列パターンにサブキャリアの配列を対応させて、当該Gold系列のビット1又はビット0の位置のいずれかに対応するサブキャリアに前記プリアンブル系列信号を配置する、
    請求項5に記載の無線送信装置。
  7. 前記配置手段は、前記PN系列として、サブキャリア数からDCサブキャリアを除いた長さと同じ長さのM系列を用い、当該M系列の配列パターンにサブキャリアの配列を対応させて、当該M系列のビット0の位置に対応するサブキャリアに前記プリアンブル系列信号を配置する、
    請求項5に記載の無線送信装置。
  8. 前記配置手段は、送信アンテナ数に応じて、前記プリアンブル系列信号を配置するサブキャリアを周波数方向にシフトさせる、
    請求項1に記載の無線送信装置。
  9. プリアンブル系列信号を生成するプリアンブル系列生成ステップと、
    複数のアンテナを用いて、前記プリアンブル系列信号を重み付けベクトルによって重み付けする重み付けステップと、
    前記重み付けされた信号をランダムなサブキャリア間隔で配置する配置ステップと、
    を含む無線送信方法。
  10. 前記重み付けステップでは、第1のプリアンブル系列信号又は第2のプリアンブル系列信号に第1の重み付けを行って第1の重み付け後信号を生成する第1の重み付けと、前記第1のプリアンブル系列又は第2のプリアンブル系列に第2の重み付けを行って第2の重み付け後信号を生成する第2の重み付けとを行い、
    前記配置ステップでは、前記第1の重み付け後の信号と前記第2の重み付け後の信号とをそれぞれランダムなサブキャリア間隔で配置し、かつ前記第1の重み付け後の信号と前記第2の重み付け後の信号が配置されるサブキャリアが重複しないように配置する、
    請求項9に記載の無線送信方法。
  11. 前記重み付けベクトルは、重みが0のものを含む
    請求項9に記載の無線送信方法。
  12. 前記配置ステップでは、前記プリアンブル系列信号を連続して配置するサブキャリアのパターンを周波数方向で変化させる、
    請求項9に記載の無線送信方法。
  13. 前記配置ステップでは、PN系列と同一パターンのサブキャリアに前記プリアンブル系列信号を配置する、
    請求項9に記載の無線送信方法。
  14. 前記配置ステップでは、前記PN系列として、サブキャリア数と同じ長さでかつビット1とビット0が同数のGold系列を用い、当該Gold系列の配列パターンにサブキャリアの配列を対応させて、当該Gold系列のビット1又はビット0の位置のいずれかに対応するサブキャリアに前記プリアンブル系列信号を配置する、
    請求項13に記載の無線送信方法。
  15. 前記配置ステップでは、前記PN系列として、サブキャリア数からDCサブキャリアを除いた長さと同じ長さのM系列を用い、当該M系列の配列パターンにサブキャリアの配列を対応させて、当該M系列のビット0の位置に対応するサブキャリアに前記プリアンブル系列信号を配置する、
    請求項13に記載の無線送信方法。
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