JPWO2008102478A1 - メタン発酵装置およびその運転方法 - Google Patents

メタン発酵装置およびその運転方法 Download PDF

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Abstract

密閉型嫌気槽2の槽体天井部にメンテナンス孔16を形成する複数の液封部材15と、メンテナンス液位に保持する液位調整装置とを備え、メンテナンス孔16の下端開口がメンテナンス時に液面下に没する。

Description

本発明は、メタン発酵装置およびその運転方法に関し、特に大規模なメタン発酵プラントで、バイオエタノール蒸留廃液、生ごみ、食品廃棄物、下水汚泥等をメタン発酵させる技術に係るものである。
従来の膜分離装置を利用したメタン発酵装置には、日本国特許公開公報(特開2000−86214号公報)に開示するものがある。
これは、嫌気性消化槽とは別途に膜分離槽を設けるものであり、膜分離槽には膜分離装置とガス攪拌装置とを設けている。膜分離装置は管状セラミック膜や平板状有機膜などの外圧型分離膜を有しており、ガス攪拌装置は膜分離装置の下方位置から攪拌ガスを噴出するものである。
このメタン発酵装置は、有機性廃棄物を嫌気性消化槽に導入してメタン発酵させるものであり、有機性廃棄物は、発酵不適物を除去した後のペースト状のものであり、所定濃度に濃度調整したものである。膜分離槽には嫌気性消化槽内で発生した消化汚泥(発酵汚泥)の一部を送り、ガス攪拌装置には嫌気性消化槽で発生したバイオガスの一部を攪拌ガスとして供給する。
膜分離槽に流入する消化汚泥(発酵汚泥)はガス攪拌装置より噴出するバイオガスで攪拌する。このバイオガスによるエアリフト作用で生じる上向流で膜分離装置の分離膜の膜面を洗浄する。この洗浄状態において、膜分離装置が消化汚泥を固液分離し、膜分離槽内の消化汚泥(発酵汚泥)とバイオガスを嫌気性消化槽へ返送する。
ところで、上述したようなメタン発酵装置では、嫌気性消化槽(メタン発酵槽)および膜分離槽においてメンテナンス時にも常時バイオガスが発生しており、メンテナンス時には作業者の酸欠を防止する方策が必要であり、その方策は嫌気性消化槽(メタン発酵槽)が大規模であるほどに十分な設備で行なうことが必要不可欠となる。さらに、開口面積が広いとメタン発酵汚泥が外気(酸素)と接触する機会が増加し、発酵活性の低下が懸念される。
本発明は上記課題を解決するものであり、メンテナンス性に優れたメタン発酵装置およびその運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のメタン発酵装置は、密閉型嫌気槽と、密閉型嫌気槽の槽体天井部に配設する複数の液封部材と、密閉型嫌気槽内に浸漬し、何れかの液封部材に対応する複数のメンテナンス対象機器とを備え、各液封部材は、メンテナンス対象機器が通過可能なメンテナンス孔と、メンテナンス孔の上端開口を覆う開閉可能な遮蔽部とを有し、かつメンテナンス孔の下端開口がメンテナンス時に液面下に没する形状をなすことを特徴とする。
また、密閉型嫌気槽は、相互に連通する密閉型嫌気槽部と膜分離槽部からなり、膜分離槽部にメンテナンス対象機器をなす膜分離装置を浸漬したことを特徴とする。
また、密閉型嫌気槽の槽内液位をメンテナンス液位に保持する液位調整装置を備えることを特徴とする。
また、液位調整装置は、供給するバイオガス量に応じて槽内液位を上昇させる装置であって、密閉型嫌気槽の槽内液面下においてバイオガスを貯溜するガス貯溜部と、密閉型嫌気槽で生じるバイオガスをガス貯溜部へ供給するガス供給系とを備えることを特徴とする。
また、密閉型嫌気槽の槽体天井部は、その内部空間が上部ほど狭くなる形状をなすことを特徴とする。
また、各液封部材は、メンテナンス孔の下端開口が密閉型嫌気槽内で実質的に同じ高さ位置に開口することを特徴とする。
また、各液封部材は、メンテナンス孔の上端開口が密閉型嫌気槽の槽体天井部上で実質的に同じ高さ位置に開口することを特徴とする。
また、メンテナンス対象機器が、攪拌装置、膜分離装置、水中ポンプ、固定担体、これらの機器を構成する構成要素の一部のうちで少なくとも何れかであることを特徴とする。
また、複数のメンテナンス対象機器を直線状に、あるいは円環状に配列したことを特徴とする。
また、複数のメンテナンス対象機器により機器群を形成し、複数の機器群を密閉型嫌気槽内に配置し、相互に隣合う機器群の間に仕切壁を設け、仕切壁で隔てた双方の領域を連通する開口を仕切壁に形成したことを特徴とする。
また、本発明のメタン発酵装置の運転方法は、密閉型嫌気槽内に浸漬する複数のメンテナンス対象機器のそれぞれを、各メンテナンス対象機器に対応して槽体天井部に設ける複数の液封部材の各メンテナンス孔を通して槽外へ引き出すのに際し、全ての液封部材のメンテナンス孔の下端開口が液面下に没する槽内液位に液位調整することを特徴とする。
以上のように本発明によれば、密閉型嫌気槽内に浸漬した複数のメンテナンス対象機器をメンテナンスする際に、複数の液封部材のメンテナンス孔の下端開口が液面下に没することで液封される。このとき、一度の液位操作によって複数のメンテナンス孔の下端開口が液面下に没する。
この状態で、メンテナンス対象機に対応する液封部材の遮蔽部を開放してメンテナンスを行なうことで、遮蔽部を開放したメンテナンス孔においてのみ密閉型嫌気槽の液面が外気の空気と接触し、このメンテナンス孔を囲む壁体を隔てた外周囲の密閉型嫌気槽の液面が外気の空気と接触することがない。よって、メンテナンス時の空気の流入によって密閉型嫌気槽内の嫌気性雰囲気が阻害される悪影響を軽減できる。
密閉型嫌気槽の槽体天井部の内部空間が上部側ほど狭くなる空間形状をなすことで、メンテナンス孔の下端開口を液封するメンテナンス液位にまで容易に槽内液位を増加させることが可能となる。
メンテナンス機器の機器群の相互間に設けた仕切壁が双方の槽内領域を連通する開口を有することで、下向流の相互の干渉を防止しながら、槽内全体のメタン発酵液性状の平準化を実現できる。
本発明の実施の形態におけるメタン発酵装置を示す横断面図 同メタン発酵装置を示す縦断面図 同メタン発酵装置を示す一部破断平面図 本発明の他の実施の形態におけるメタン発酵装置を示す平断面図 同メタン発酵装置を示す横断面図 本発明の他の実施の形態における液位調整装置を示す模式図 本発明の他の実施の形態における液位調整装置を示す模式図 本発明の他の実施の形態におけるメタン発酵装置を示す横断面図 本発明の他の実施の形態におけるメタン発酵装置を示す横断面図 同実施の形態におけるメタン発酵装置を示す平面図 本発明の他の実施の形態におけるメタン発酵装置を示す横断面図 同実施の形態におけるメタン発酵装置を示す平面図 本発明の他の実施の形態におけるメタン発酵装置を示す平断面図 本発明の他の実施の形態におけるメタン発酵装置を示す平断面図 本発明の他の実施の形態におけるメタン発酵装置を示す平断面図 本発明の他の実施の形態におけるメタン発酵装置を示す平断面図 本発明の他の実施の形態におけるメタン発酵装置を示す平断面図 本発明の他の実施の形態におけるメタン発酵装置を示す平断面図
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3において、メタン発酵装置1は密閉型嫌気槽2と台座部3と膜分離装置4とを備えている。本実施の形態において密閉型嫌気槽2はメタン発酵槽である。本発明においてメンテナンス対象機器には攪拌装置、膜分離装置、水中ポンプ、固定担体、およびこれらの機器を構成する構成要素の一部のうちで少なくとも何れかであるが、ここでは膜分離装置4がメンテナンス対象機器である。なお、上述した各機器を構成する構成要素の一部には、例えば膜分離装置を構成する膜カートリッジのみの構成などが該当する。
密閉型嫌気槽2およびは台座部3はコンクリート製もしくは鋼板製からなる。台座部3は密閉型嫌気槽2の中央部に槽体の一側から他側に向けて直線状に配置したものであり、複数の膜分離装置4が台座部3の上に直線状に配列してある。
台座部3は後述する内部流路5を有し、隣接し合う複数の膜分離装置4と台座部3とで上向流路6をなすドラフトチューブ部7を槽中央部に形成しており、ドラフトチューブ部7で隔てる密閉型嫌気槽2の両側領域に下向流路8を形成している。
台座部3は膜分離装置4の配列方向に沿った両側下部に側部開口9を有し、上端に連通口10を有している。台座部3の内部流路5はドラフトチューブ部7の下向流路6の一部をなし、台座部3の内部流路5と下向流路8とが側部開口9を通して連通している。
膜分離装置4はケーシング11と散気装置12と膜ユニット13からなり、ケーシング11は台座部3の連通口10を囲んで配置し、散気装置12はケーシング11の内部に配置してあり、膜ユニット13はケーシング11で支持して散気装置12の上方に着脱自在に配置してある。
膜ユニット13は複数の浸漬型平膜カートリッジ13aを平行に配置してなり、浸漬型平膜カートリッジ13aの相互間に流路を形成している。本実施の形態では、浸漬型平膜カートリッジ13aを複数の膜ユニット13の配列方向と直交する方向に配列している。しかし、浸漬型平膜カートリッジ13aは複数の膜ユニット13の配列方向に沿って配列することも可能である。
浸漬型平膜カートリッジ13aは平板状の濾板と濾板の表裏を覆って配置した平膜状のろ過膜からなる。浸漬型平膜カートリッジ13aに替えて浸漬型チューブラー膜を用いることも可能である。膜ユニット13には吊り下げ手段をなすチェーン等の索体がヒンジ等を介して連結してあり、密閉型嫌気槽2の上方には天井走行クレーン等からなる自走式の吊り上げ装置(図示省略)が設けてある。
台座部3の上には複数の隔壁14が設けてあり、隔壁14は複数の膜ユニット13毎の膜ユニット13の相互間に配置してあり、ケーシング11は台座部3の上端から膜ユニット13の下端の間を遮蔽している。
密閉型嫌気槽2の槽体天井部2aには複数の液封部材15が配置してあり、槽体天井部2aは槽体側部から液封部材15に向けてテーパー状に傾斜し、槽体天井部の内部空間2bが上部側ほど狭くなる空間形状をなしている。
本実施の形態では複数の液封部材15を一体のケーシングとして形成しているが、各液封部材15を個々に独立したケーシングとすることも可能である。各液封部材15は、メンテナンス孔16を形成する壁体17とメンテナンス孔16の上端開口を覆う蓋18を有しており、メンテナンス孔16は液封部材15のケーシング形状に準じた形状をなす。蓋18は開閉可能な遮蔽部を形成し、鋼板、樹脂、シート遮蔽材等からなる。
液封部材15およびメンテナンス孔16は、水平断面形状が円形、多角形などの種々の形状に形成することができ、メンテナンス対象機器の形状や作業性を考慮して決定する。
本実施の形態では、各液封部材15のメンテナンス孔16がメンテナンス対象機器である1つの膜分離装置4に対応している。しかしながら、1つのメンテナンス孔16が複数のメンテナンス対象機器に対応する構造とすることも可能であり、1つのメンテナンス孔16が一つのメンテナンス対象機器の構成要素の一部分に対応する構造とすることも可能であり、何れのメンテナンス対象機器にも対応しないメンテナンス孔16が存在しても良い。
壁体17はコンクリート製もしくは鋼板製であり、側壁部17aと隔壁部17bとからなる。側壁部17aは膜分離装置4の配列方向に沿って密閉型嫌気槽2の槽体の一側から他側に向けて直線状に配置してある。隔壁部17bは1つもしくは複数の膜ユニット13毎に配置するものであり、ここでは3つの膜ユニット13毎に隔壁14の上方に配置してある。
液封部材15はメンテナンス孔16の下端開口が密閉型嫌気槽2の槽内の発酵汚泥の通常液位において液面上に露出し、メンテナンス時における液位であって通常液位よりも高いメンテナンス液位において液面下に没する形状をなす。
メタン発酵装置1は、密閉型嫌気槽2の槽内液位をメンテナンス液位に保持する液位調整装置を有している。この液位調整装置には種々のものがある。本実施の形態では液位調整装置が傾斜壁19とガス供給系20からなる。
傾斜壁19は、その形状および設置位置が槽内での混合攪拌作用を妨げないものであることが望ましく、ここでは密閉型嫌気槽2の内壁面から中央部へ向けて斜め下方に張り出してガスを貯溜する形状をなし、密閉型嫌気槽2の内壁面との間にガス貯溜部2cを形成している。
傾斜壁19は、本実施の形態に示すような断面形状が直線状のものに限らず種々の形状に形成することが可能であり、例えば断面形状がL字型もしくは円弧型をなす形状も適用可能である。
ガス貯溜部2cは、密閉型嫌気槽2の液面下で密閉型嫌気槽2の容積の一部を共有し、内部に存在する発酵汚泥を内部に貯溜するガス量の増加に伴って排斥する構造をなす。
ガス供給系20は密閉型嫌気槽2で生じるバイオガスをガス貯溜部2cに供給し、ガス貯溜部2cから発酵汚泥を排斥することで密閉型嫌気槽2の槽内液位を上昇させる。このガス貯溜部2cの容積は、後述するように、密閉型嫌気槽2の槽内液位を通常液位L1からメンテナンス液位L2にまで上昇させるのに必要十分なものである。
本実施の形態においては傾斜壁19が所定の水深下にある。しかし、傾斜壁19は密閉型嫌気槽2の水深の浅い上部領域に配置することも可能である(図中に一点鎖線で表示)。この場合にはガス貯溜部2cに作用する水頭圧力が小さくなることでガス貯溜部2cへのバイオガスの供給が容易となる。
ガス供給系20は、槽体天井部の内部空間2bからガスホルダー(図示省略)に至る第1管路20aと、第1管路20aの途中からブロア21を介して散気装置12に至る第2管路20bと、ガス貯溜部2cと第1管路20aとを連通する第3管路20cと、密閉型嫌気槽2の槽底部に設けた汚泥排出管22と第3管路20cとを連通する第4管路20dと、第2管路20bと第3管路20cとを連通する第5管路20eと、第2管路20bを開閉する第1バルブ20fと、第3管路20bを開閉する第2バルブ20gおよび第3バルブ20hと、第4管路20dを開閉する第4バルブ20iと、第5管路20eを開閉する第5バルブ20jからなる。汚泥排出管22は汚泥排出バルブ22aを有しており、第4管路20dに替えて水頭差を利用して洗浄水を供給する管路を接続することも可能である。
膜分離装置4には膜透過液を引き出す透過液管路23が連通し、透過液管路23は吸引ポンプ24を介して貯留槽25に連通しており、吸引ポンプ24は膜分離装置4に駆動圧力として吸引圧を与える。膜分離装置4の駆動方式は、吸引ポンプ24による強制吸引方式に替えて密閉型嫌気槽内の自然水頭圧を駆動圧力とする水頭圧方式を作用することも可能である。
貯留槽25には放流管路25aと戻り管路25bが設けてあり、戻り管路25bが密閉型嫌気槽2に連通し、戻り管路25bにポンプ25cおよびバルブ25dを設けている。しかし、戻り管路25bはポンプ25cを設けずに自然流下方式とすることも可能である。密閉型嫌気槽2の上部には処理対象の有機性廃棄物をペースト状もしくは他の形態で供給する原料供給系26を設けている。
ところで、上述した液位調整装置は、貯留槽25、戻り管路25b、ポンプ25cおよびバルブ25dによって構成することも可能である。この場合には、メンテナンス時に貯留槽25から膜透過液を必要量だけ密閉型嫌気槽2に戻してメンテナンス液位を実現する。
密閉型嫌気槽2の液位の調整は、原料供給系26から供給する有機性廃棄物量と、膜分離装置4を通して引き出す膜透過液量と、汚泥排出管22を通して排出する汚泥量とを調整することでも実現できる。あるいは、汚泥排出管22から槽内へ排出汚泥を返送することでも実現できる。
図6は他の液位調整装置を示すものであり、密閉型嫌気槽2の内部で、かつ液面下にゴム等の弾性体からなるバルーン50を配置し、バルーン50にガス供給系20を接続して液位調整装置を実現している。
この構成では、通常時はバルーン50がしぼんだ状態にあり、メンテナンス時はガス供給系20から供給するバイオガスでバルーン50を膨張させて膨張したバルーンの体積に相当する発酵汚泥を排斥することで槽内液位を上昇させる。
図7は他の液位調整装置を示すものであり、密閉型嫌気槽2と連通するタンク51を設け、タンク51にガス供給系20を接続して液位調整装置を実現している。
この構成では、通常時はタンク51に発酵汚泥を貯留し、メンテナンス時はガス供給系20から供給するバイオガスでタンク51の内部の発酵汚泥を密閉型嫌気槽2に押し出すことで槽内液位を増加させる。
以下、上記した構成における作用を説明する。
(通常運転時)
通常運転時には密閉型嫌気槽2の槽内液位を通常液位L1に維持し、この通常液位L1にてメタン発酵を行いつつ膜分離装置4で発酵汚泥を固液分離する。この通常液位L1の維持は、原料供給系26から供給する有機性廃棄物量と、膜分離装置4を通して引き出す膜透過液量と、汚泥排出管22を通して排出する汚泥量とを調整して行う。
この通常運転時では、第1バルブ20f、第2バルブ20g、第3バルブ20hを開き、第4バルブ20i、第5バルブ20jを閉じる。この状態で、密閉型嫌気槽2で生じるバイオガスが槽体天井部2aの内部空間2bに流入し、バイオガスは槽体天井部2aのテーパー形状に沿って頂部側へ集まる。このバイオガスは第1管路20aを通してガスホルダーに捕集しつつ、バイオガスの一部はブロア21により第2管路20bを通して散気装置12に供給し、散気装置12からドラフトチューブ部7の上向流路6に散気する。
ガス貯溜部2cに流入するバイオガスは第3管路20cおよび第1管路20aを通してガスホルダーに捕集する。このため、ガス貯溜部2cにバイオガスは貯まらない。
膜分離装置4は吸引ポンプ24の駆動圧力を受けて発酵汚泥を固液分離し、膜分離ユニット13の浸漬型平膜カートリッジ13aを透過した膜透過液は透過液管路23を通して貯留槽25に送って貯留する。
ドラフトチューブ部7では散気装置12から散気するバイオガスのエアリフト作用により上向流が生じる。この上向流が膜分離装置4の膜分離ユニット13を通過してドラフトチューブ部7から密閉型嫌気槽2の槽上部領域に流出し、その後に下向流路8へ流れる。この間に発酵汚泥の上向流が膜分離ユニット13の浸漬型平膜カートリッジ13aのろ過膜の膜面に沿ってクロスフローで流れ、ろ過膜の膜面を洗浄する。
また、狭い流路をなすドラフトチューブ部7の内部に上向流が生じることでドラフト効果が起きて強い吸引力が発生する。下向流路8において密閉型嫌気槽2の槽底部領域に達した発酵汚泥がドラフト効果に起因する強い吸引力を受けて台座部3の側部開口9を通してドラフトチューブ部7に流入する。
したがって、発酵汚泥が密閉型嫌気槽2の上部領域と槽底部領域とにわたって循環し、密閉型嫌気槽2の内部において発酵汚泥の循環および攪拌が効率的にかつ十分に行なわれる。
このとき、液封部材15の壁体17の下端、つまりメンテナンス孔16の下端開口が密閉型嫌気槽2の槽内の通常液位L1において液面上に露出している。このため、液封部材15の壁体17が発酵汚泥の循環を阻害することがなく、液封部材15にスカムが溜まることに起因する液封部材15の閉塞がない。また、傾斜壁19が下向流を台座部3の下端に向けて案内するので、密閉型嫌気槽2の下端周辺部に沈殿物が滞留することを抑制できる。
したがって、上述した構成、つまり台座部3と複数の膜分離装置4とで槽中央部に上向流路6をなすドラフトチューブ部7を形成するとともに、ドラフトチューブ部7で隔てる密閉型嫌気槽2の両側領域に下向流路8を形成する構成においては、ドラフトチューブ部7のドラフト効果で密閉型嫌気槽2の内部の発酵汚泥が上向流路6と下向流路8とからなる循環流路を淀むことなく循環し、密閉型嫌気槽2の内部で発酵汚泥が十分に攪拌される。
また、複数の膜分離装置4を槽中央部に一列に配列することで、循環する水流が膜分離装置4を境とする左右の領域のそれぞれにおいて一様な方向に循環し、攪拌の効果が最大となる。
(メンテナンス時)
メンテナンス時には、密閉型嫌気槽2の槽内液位を、通常運転時の槽内液位である通常液位L1よりも高く、かつメンテナンス孔の下端開口が液面下に没するメンテナンス液位L2に維持し、膜分離装置4の運転を停止してメンテナンスを行なう。このメンテナンス液位L2は、定期的なメンテナンス時期が定まっている場合には、原料供給系26から供給する有機性廃棄物量と、膜分離装置4を通して引き出す膜透過液量と、汚泥排出管22を通して排出する汚泥量とを調整して行うこともできる。
定期的あるいは任意の時期にメンテナンスを行なう場合には、液位調整装置によって密閉型嫌気槽2における液位をメンテナンス液位L2にまで上昇させる。このため、メンテナンス時には、第2バルブ20g、第5バルブ20jを開き、第1バルブ20f、第3バルブ20h、第4バルブ20iを閉じた状態とする。
槽体天井部2aの内部空間2bに集まるバイオガスの一部をブロア21により第5管路20e、第3管路20cを通してガス貯溜部2cに供給する。このバイオガスによりガス貯溜部2cの内部領域から発酵汚泥を排斥することで密閉型嫌気槽2の槽内液位をメンテナンス液位L2にまで上昇させる。全てのメンテナンス孔の下端開口の高さ位置は実質的に同一であるので、メンテナンス液位L2においてメンテナンス孔16の下端開口は液面下に没して液封される。
このとき、膜分離装置4が密閉型嫌気槽2の槽体の一側から他側に向けて直線状に配置してあることで、槽体天井部2aおよび液封部材15の構造が簡略なものとなる。密閉型嫌気槽2の槽体天井部2aの内部空間2bが上部側ほど狭くなるテーパー状の空間形状をなすので、メンテナンス孔16の下端開口を液封するメンテナンス液位L2にまで槽内液位を増加させることが容易となる。
この状態で、メンテナンス対象の膜分離装置4に対応するメンテナンス孔16の蓋18を開放し、自走式の吊り上げ装置(図示省略)で個々の膜ユニット13をケーシング11から引き上げ、密閉型嫌気槽2の外部へ取り出してメンテナンスを行なう。
このとき、蓋18を開放したメンテナンス孔16においてのみ密閉型嫌気槽2の液面が外気の空気と接触し、側壁部17aおよび隔壁部17bで隔てたメンテナンス孔16の外周囲の密閉型嫌気槽2の液面が外気の空気と接触することがない。よって、メンテナンス時の空気の流入によって密閉型嫌気槽2の内部の嫌気性雰囲気が阻害される悪影響を軽減できる。しかも、作業者は外部に開放された領域において作業することで酸欠となることがない。
密閉型嫌気槽2における液位をメンテナンス液位L2にまで上昇させることは、膜透過液を戻すことでも可能である。つまり、戻り管路25bのバルブ25dを開き、ポンプ25cで貯留槽25の膜透過液を密閉型嫌気槽2へ戻す。膜透過液は自然流下によって貯留槽25から密閉型嫌気槽2へ戻すことも可能であり、図面に開示していないがバイオガスを貯留槽25に注入してガス圧で貯留槽25から密閉型嫌気槽2へ膜透過液を戻すことも可能である。
密閉型嫌気槽2に堆積する高濃度の汚泥堆積物は定期的に排出し、汚泥排出バルブ22aを開いて汚泥排出管22を通して次工程へ排出する。排出後に、汚泥排出管22にはバイオガスを供給して洗浄する。このため、第4バルブ20i、第5バルブ20jを開き、第1バルブ20f、第2バルブ20g、第3バルブ20hを閉じた状態とする。この状態で、ブロア21により第5管路20eおよび第4管路20dを通してバイオガスを汚泥排出管22に供給し、配管内に残留する余剰汚泥を排出する。あるいは別途の方法として水頭差を利用して洗浄水を供給することで管路を洗浄することも可能である。
図4〜図5に示すように、膜分離装置4は密閉型嫌気槽2の槽体の一側から他側に向けて直線状に、かつ複数列に配置することも可能であり、膜分離装置4の各列は相互に所定間隔をあけて平行に配置する。
この場合、相互に隣合う膜分離装置4の列間には仕切壁27を設けており、仕切壁27には開口28を形成している。この開口28が仕切壁27で隔てる両側の槽内領域を液面下で連通している。
各液封部材15は膜分離装置4の各列毎に対応しており、各液封部材15のそれぞれに槽体天井部2aを個別に設けている。全ての液封部材15はメンテナンス孔の下端開口が密閉型嫌気槽2の内部で同じ高さ位置に開口しており、全ての液封部材15はメンテナンス孔の上端開口が密閉型嫌気槽2の槽体天井部2aの上で同じ高さ位置に開口している。
この構成では、平行に配置した膜分離装置4の相互間に設けた仕切壁27が両側の槽内領域における下向流の相互干渉を防止することで、両側の各槽内領域の全体において発酵汚泥が密閉型嫌気槽2の上部領域と槽底部領域とにわたって円滑に循環する。
よって、各槽内領域毎に発酵汚泥の循環および攪拌を効率的にかつ十分に行うことができる。また、発酵汚泥の円滑な循環によって密閉型嫌気槽2の槽内にメタン発酵液が滞留する死角となる領域が存在せず、かつ仕切壁27の開口28を通して双方の槽内領域のメタン発酵液が流通することで、槽内全体のメタン発酵液の平準化を実現できる。
仕切壁27は膜分離装置4の複数列おきに設けても良く、あるいは膜分離装置4の二つの列を相互に隣接して配置し、この二つの列毎に仕切壁27を設けても良い。
全ての液封部材15のメンテナンス孔の下端開口が実質的に同じ高さ位置に開口することで、一度の水位操作、つまりメンテナンス液位L2に保持する操作によって、全ての液封部材15のメンテナンス孔16の下端開口が液面下に没して液封される。全ての液封部材15のメンテナンス孔の上端開口が密閉型嫌気槽2の槽体天井部2aの上で実質的に同じ高さ位置に開口することで、槽体天井部2aの上で行うメンテナンスの作業が容易に行える。
図8は本発明の他の実施の形態を示すものである。先の実施の形態と同様の構成要素については同符号を付して説明を省略する。
メタン発酵装置100は膜分離装置4が密閉型嫌気槽2の槽体の一側から他側に向けて直線状に、かつ複数列に配置してあり、膜分離装置4の各列は相互に所定間隔をあけて平行に配置している。相互に隣合う膜分離装置4の列間には開口28を有する仕切壁27を設けている。
膜分離装置4は、複数の膜ユニット13、ここでは2つの膜ユニット13、13をケーシング11の内部に上下に積層し、下段の膜ユニット13の下方に散気装置12を配置している。上段の膜ユニット13と下段の膜ユニット13とは所定の間隙を隔てた状態にある。
各液封部材15は膜分離装置4の各列毎に対応している。全ての液封部材15はメンテナンス孔の下端開口が密閉型嫌気槽2の内部で実質的に同じ高さ位置に開口しており、全ての液封部材15を含んで一つの槽体天井部2aを設けている。
本実施の形態で示した構成、つまり膜分離装置4に複数の膜ユニット13を多段に積層する構成、あるいは全ての液封部材15を含んで一つの槽体天井部2aを設ける構成は、図1で示したメタン発酵装置1にも適用可能である。
図9および図10は本発明の他の実施の形態を示すものである。先の実施の形態と同様の構成要素については同符号を付して説明を省略する。
メタン発酵装置110は複数の攪拌装置60を備えており、攪拌装置60がメンテナンス対象機器である。各攪拌装置60はドラフトチューブ部61をなすケーシング62の内部に配置してある。
各液封部材15は各攪拌装置60に対応している。全ての液封部材15はメンテナンス孔の下端開口が密閉型嫌気槽2の内部で同じ高さ位置に開口しており、全ての液封部材15はメンテナンス孔の上端開口が密閉型嫌気槽2の槽体天井部2aの上で同じ高さ位置に開口しており、全ての液封部材15を含んで一つの槽体天井部2aを設けている。
図11および図12は本発明の他の実施の形態を示すものである。先の実施の形態と同様の構成要素については同符号を付して説明を省略する。
メタン発酵装置120は膜分離装置4が密閉型嫌気槽2の槽体の一側から他側に向けて所定間隔で一列に、かつ複数列に配置してあり、膜分離装置4の各列は相互に所定間隔をあけて平行に配置している。相互に隣合う膜分離装置4の列間には仕切壁27を設けている。
各液封部材15は各膜分離装置4に対応している。全ての液封部材15を含んで一つの槽体天井部2aを設けている。
図13は本発明の他の実施の形態を示すものである。先の実施の形態と同様の構成要素については同符号を付して説明を省略する。
メタン発酵装置130は円形状の密閉型嫌気槽2の槽体内に膜分離装置4が配置してある。膜分離装置4は円形状のケーシング11の内部に複数の膜ユニット13をケーシング11の内側面に沿って所定間隔で円環状に配置し、かつケーシング11の内部に複数の膜ユニット13を上下に積層してあり、下段の膜ユニット13の下方に散気装置12を配置している。
図14に示すように、膜分離装置4は円形状のケーシング11の内部に複数の膜ユニット13をケーシング11の内側面に沿って連続して円環状に配置することも可能である。
図15に示すように、膜分離装置4は円形状のケーシング11の内部に複数の膜ユニット13をケーシング11の内側面に沿って所定間隔で円環状に配置し、かつケーシング11に囲まれた密閉型嫌気槽2の中心位置に膜ユニット13を配置することも可能である。
図16に示すように、膜分離装置4は円形状のケーシング11の内部に複数の膜ユニット13をケーシング11の内側面に沿って連続して円環状に配置し、かつケーシング11に囲まれた密閉型嫌気槽2の中心位置に膜ユニット13を配置することも可能である。
図17に示すように、膜分離装置4は第1の円形状のケーシング11aの内部に複数の膜ユニット13をケーシング11aの内側面に沿って連続して円環状に配置し、かつ第1のケーシング11aに囲まれた密閉型嫌気槽2の中心位置に膜ユニット13を配置し、さらに第1のケーシング11aを囲んで第2の円形状のケーシング11bを配置し、第2の円形状のケーシング11bの内部に複数の膜ユニット13をケーシング11bの内側面に沿って連続して円環状に配置することも可能である。
図18は、本発明の他の実施の形態を示すものである。先の実施の形態と同様の構成要素には同符号を付して説明を省略する。
この実施の形態では、密閉型嫌気槽2が相互に連通するメタン発酵槽部71と膜分離槽部72からなり、膜分離槽部72にメンテナンス対象機器をなす膜分離装置4を浸漬し、膜分離槽部72の槽体天井部72aに液封部材15が配置してある。槽体天井部72aおよび液封部材15は先の実施の形態のものと同様である。また、膜分離装置4の配置は、先の実施の形態で示したものと同様に、種々の形に構成できる。
メタン発酵槽部71と膜分離槽部72は一体の槽を壁で仕切った構造とすることも可能であるが、ここではメタン発酵槽部71と膜分離槽部72はそれぞれ別体の槽からなる。
メタン発酵槽部71と膜分離槽部72の間には、第1送液系73と第2送液系74を設けている。第1送液系73はメタン発酵槽部71から膜分離槽部72へ送液するものであり、循環ポンプ75aおよびバルブ75bを設けている。第2送液系74は膜分離槽部72からメタン発酵槽部71へ送液するものであり、返送ポンプ76aおよびバルブ76bを設けている。
ガス供給系80は、メタン発酵槽部71の槽体天井部71aの内部空間71bからガスホルダー81に至る第1管路80aと、膜分離槽部72の槽体天井部72aの内部空間72bからガスホルダー81に至る第2管路80bと、膜分離槽部72の槽体天井部72aの内部空間72bからブロア21を介して散気装置12に至る第3管路80cとからなる。
(通常運転時)
通常運転時にはバルブ75b、76bを開いて循環ポンプ75aおよび送液ポンプ76aを運転し、メタン発酵槽部71と膜分離槽部72の槽内液位を通常液位L1に維持する。発酵汚泥は第1送液系73および第2送液系74を通してメタン発酵槽部71と膜分離槽部72との間で循環する。この通常液位L1にてメタン発酵を行いつつ膜分離装置4で発酵汚泥を固液分離する。
この通常液位L1の維持は、原料供給系26から供給する有機性廃棄物量と、膜分離装置4を通して引き出す膜透過液量と、汚泥排出管22を通して排出する汚泥量とを調整して行う。
この通常運転時では、メタン発酵槽部71および膜分離槽部72で生じるバイオガスは第1管路80aおよび第2管路80bを通してガスホルダー81に捕集しつつ、バイオガスの一部はブロア21により第3管路80cを通して散気装置12に供給し、散気装置12から散気する。他の作用は先の実施の形態と同様である。
本実施の形態では、循環ポンプ75aおよび送液ポンプ76aの運転により、発酵汚泥がメタン発酵槽部71と膜分離槽部72との間で循環する。しかしながら、送液ポンプ76aを設けずに、第2送液系74を通して膜分離槽部72からメタン発酵槽部71へオーバーフローで送液することも可能である。また、循環ポンプ75aおよび送液ポンプ76aを設けずに、散気装置12から散気するバイオガスのエアリフト作用を駆動力として、第2送液系74を通して膜分離槽部72からメタン発酵槽部71へオーバーフローで送液することも可能である。
(メンテナンス時)
メンテナンス時には、膜分離槽部72の槽内液位をメンテナンス液位L2に維持し、膜分離装置4の運転を停止してメンテナンスを行なう。このため、第1送液系73のバルブ75bを開いて循環ポンプ75aを運転する状態で、第2送液系74のバルブ76bを閉じて返送ポンプ76aを停止し、膜分離槽部72の槽内液位がメンテナンス液位L2に達した時点で第1送液系73のバルブ75bを閉じて循環ポンプ75aを停止する。
あるいは、図1に示した構成のガス貯溜部2cを膜分離槽部72に設け、バイオガスによりガス貯溜部2cの内部領域から発酵汚泥を排斥することで膜分離槽部72の槽内液位をメンテナンス液位L2にまで増加させることも可能である。
さらに、図6に示したように、密閉型嫌気槽2の内部に配置したバルーン50に、ガス供給系20からバイオガスを供給し、バルーン50の膨張によって発酵汚泥を排斥することで槽内液位を増加させることも可能である。
メンテナンス液位L2においてメンテナンス孔16の下端開口は液面下に没して液封される。この状態で、メンテナンス対象の膜分離装置4に対応するメンテナンス孔16の蓋18を開放してメンテナンスを行なう。
このとき、蓋18を開放したメンテナンス孔16においてのみ膜分離槽部72の液面が外気の空気と接触し、側壁部17aおよび隔壁部17bで隔てたメンテナンス孔16の外周囲の膜分離槽部72の液面が外気の空気と接触することがない。よって、メンテナンス時の空気の流入によって膜分離槽部72の内部の嫌気性雰囲気が阻害される悪影響を軽減できる。

Claims (11)

  1. 密閉型嫌気槽と、密閉型嫌気槽の槽体天井部に配設する複数の液封部材と、密閉型嫌気槽内に浸漬し、何れかの液封部材に対応する複数のメンテナンス対象機器とを備え、各液封部材は、メンテナンス対象機器が通過可能なメンテナンス孔と、メンテナンス孔の上端開口を覆う開閉可能な遮蔽部とを有し、かつメンテナンス孔の下端開口がメンテナンス時に液面下に没する形状をなすことを特徴とするメタン発酵装置。
  2. 密閉型嫌気槽は、相互に連通する密閉型嫌気槽部と膜分離槽部からなり、膜分離槽部にメンテナンス対象機器をなす膜分離装置を浸漬したことを特徴とする請求項1記載のメタン発酵装置。
  3. 密閉型嫌気槽の槽内液位をメンテナンス液位に保持する液位調整装置を備えることを特徴とする請求項1に記載のメタン発酵装置。
  4. 液位調整装置は、供給するバイオガス量に応じて槽内液位を上昇させる装置であって、密閉型嫌気槽の槽内液面下においてバイオガスを貯溜するガス貯溜部と、密閉型嫌気槽で生じるバイオガスをガス貯溜部へ供給するガス供給系とを備えることを特徴とする請求項3に記載のメタン発酵装置。
  5. 密閉型嫌気槽の槽体天井部は、その内部空間が上部ほど狭くなる形状をなすことを特徴とする請求項1に記載のメタン発酵装置。
  6. 各液封部材は、メンテナンス孔の下端開口が密閉型嫌気槽内で実質的に同じ高さ位置に開口することを特徴とする請求項1に記載のメタン発酵装置。
  7. 各液封部材は、メンテナンス孔の上端開口が密閉型嫌気槽の槽体天井部上で実質的に同じ高さ位置に開口することを特徴とする請求項6に記載のメタン発酵装置。
  8. メンテナンス対象機器が、攪拌装置、膜分離装置、水中ポンプ、固定担体、これらの機器を構成する構成要素の一部のうちで少なくとも何れかであることを特徴とする請求項1に記載のメタン発酵装置。
  9. 複数のメンテナンス対象機器を直線状に、あるいは円環状に配列したことを特徴とする請求項8に記載のメタン発酵装置。
  10. 複数のメンテナンス対象機器により機器群を形成し、複数の機器群を密閉型嫌気槽内に配置し、相互に隣合う機器群の間に仕切壁を設け、仕切壁で隔てた双方の領域を連通する開口を仕切壁に形成したことを特徴とする請求項1に記載のメタン発酵装置。
  11. 密閉型嫌気槽内に浸漬する複数のメンテナンス対象機器のそれぞれを、各メンテナンス対象機器に対応して槽体天井部に設ける複数の液封部材の各メンテナンス孔を通して槽外へ引き出すのに際し、全ての液封部材のメンテナンス孔の下端開口が液面下に没する槽内液位に液位調整することを特徴とするメタン発酵装置の運転方法。
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