JPWO2008081556A1 - 超音波装置 - Google Patents
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Abstract
ドラッグデリバリ治療において、生体内に導入された標的化微小カプセルを超音波の照射によって破壊し、該カプセルに封入された薬剤の放出制御を行うための超音波装置において、生体に対して超音波の送受信を行う超音波プローブ11と、該超音波プローブ11で受信されたエコー信号に基づいて生体内部の情報を画像化する手段13,15と、複数種類の標的化微小カプセルに応じた音圧条件を記憶する手段20と、治療に使用する標的化微小カプセルの種類をユーザが指定するための手段19と、前記カプセルの破壊・非破壊をユーザが指示するための手段19と、送信超音波の音圧設定を該カプセルの種類及びユーザによるカプセルの破壊/非破壊の指示に応じた適切な音圧に変更する手段14とを設ける。これにより、音圧設定の変更に係るユーザの操作負担を軽減し、標的化微小カプセルを利用したドラッグデリバリ治療を簡便に行うことが可能となる。
Description
本発明は、超音波装置に関し、特に微小カプセルを用いたドラッグデリバリ治療に用いられる超音波装置に関する。
近年、薬剤等を目的部位(臓器・組織・細胞など)のみで有効に作用させることにより、薬物治療の効果を高め、副作用を低減するドラッグデリバリ(薬物送達)技術が注目されている。このようなドラッグデリバリ技術の一つに、微小カプセルを用いた薬剤放出制御技術がある。これは、薬剤等を封入した微小カプセル(マイクロカプセル)を患者の体内に導入し、超音波の照射によって該微小カプセルを破壊して薬剤を放出させるものであり、これにより、超音波を照射した領域のみに薬剤を作用させることができる。このような超音波を利用したドラッグデリバリ治療は、例えば、薬剤により癌細胞を死滅させたり、血栓を溶解させたりする目的などに利用される。
また、近年では、目的部位に特異的に結合するリガンドや抗体を微小カプセルに結合させることにより微小カプセルを目的部位に局在化させる技術も開発されており(例えば特許文献1を参照)、このような標的化微小カプセルをドラッグデリバリ治療に利用することで、一層の薬効向上及び副作用の低減が可能になるものと期待されている。
このような標的化微小カプセルを用いたドラッグデリバリ治療は、例えば、以下のような手順により実施される。
まず、診断によって特定された患者の病名や病変部の位置等の情報に基づいて、医師が治療に適切な薬剤及び標的化微小カプセルの種類を決定する。次に、前記薬剤の封入された標的化微小カプセルを静脈注射等によって患者の体内に導入する。該カプセルは病変部のみに結合するよう標的化されているため、患者の体内に導入された標的化微小カプセルは血流に乗って患部付近を通過する際に該病変部に捕捉される。
続いて、超音波診断装置を用いて患部周辺の超音波画像を撮像する。このとき、超音波診断装置の音響出力は、前記標的化微小カプセルを破壊しないレベルに設定する。なお、微小カプセルの音響インピーダンスは、体内組織や血液成分の音響インピーダンスと異なるため、該カプセルが存在する領域では強いエコー信号が得られる(即ち、造影剤と同様の効果を発揮する)。医師は、前記超音波画像によって標的化微小カプセルが病変部に十分に捕捉されたことを確認した後、前記超音波診断装置の音圧設定を該標的化微小カプセルを破壊するレベルに変更し、カプセルを破裂させて薬剤を病変部に放出させる。
その後、所定の時間が経過した時点で、再び患部周辺の超音波画像を撮像して薬剤の効果を判定する。例えば、血管の詰まりを解消する目的で治療を行っている場合は、該薬剤の作用によって血流が回復したか否かを超音波診断装置のドプラ機能等を利用して確認する。なお、ドプラ機能で確認することができない微小血流を確認する場合には、微小気泡等から成る超音波造影剤を患者に投与して血流情報を増強する。また、がん治療の場合は、腫瘍内部の血流が無くなったか否かで治療効果を判定することができるが、この場合も、必要に応じて超音波造影剤を使用する。このように造影剤を利用して超音波画像を撮像する場合は、超音波診断装置の音圧設定を該造影剤を破壊しないレベルに設定する必要がある。
上記により撮像された薬物放出後の患部周辺の超音波画像に基づいて、十分な治療効果が得られたかどうかを医師が判定する。治療効果が十分でないと判断した場合には、再び標的化微小カプセルを患者に導入し、上記の工程を繰り返し行う。
従来の超音波診断装置を用いて上記のようなドラッグデリバリ治療を行う場合、医師等のユーザが、送信超音波の音圧設定を上記治療工程に応じて微小カプセルを破壊する音圧又は破壊しない音圧に適宜変更する必要がある。また、上記のように、治療効果を判定するための超音波撮像において超音波造影剤を使用する場合には、更に上記音圧設定を該造影剤を破壊しない音圧に変更してから造影剤を導入する必要がある。しかしながら、標的化カプセル又は超音波造影剤が破裂する音圧は、それらの種類によって異なるため、上記音圧設定の変更を行う際には、使用する標的化微小カプセル又は造影剤の破裂音圧を確認した上で、それらの破壊/非破壊に応じた適切な音圧値をその都度ユーザが指定する必要があり、非常に面倒であった。
すなわち、本発明が解決しようとする課題は、音圧設定の変更に係るユーザの操作負担を軽減し、標的化微小カプセルを利用したドラッグデリバリ治療を簡便に行うことのできる超音波装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る超音波装置は、
ドラッグデリバリ治療において生体内に導入された標的化微小カプセルを超音波の照射によって破壊し、該微小カプセルに封入された薬剤等の放出を制御するために用いられる超音波装置であって、
a) 生体に対して超音波の送受信を行う超音波探触子と、
b) 該超音波探触子で受信されたエコー信号に基づいて生体内部の情報を画像化する画像生成手段と、
c) 1種類以上の標的化微小カプセルに応じた音圧条件を記憶する記憶手段と、
d) 治療に使用する標的化微小カプセルをユーザが指定するための指定手段と、
e) 前記標的化微小カプセルの破壊又は非破壊をユーザが指示するための指示手段と、
f) 前記指定手段で指定された標的化微小カプセルに応じた音圧条件を前記記憶手段から読み出し、前記指示手段での指示に応じて超音波の音圧設定を該カプセルを破壊する音圧又は破壊しない音圧に変更する音圧制御手段と、
を有することを特徴としている。
ドラッグデリバリ治療において生体内に導入された標的化微小カプセルを超音波の照射によって破壊し、該微小カプセルに封入された薬剤等の放出を制御するために用いられる超音波装置であって、
a) 生体に対して超音波の送受信を行う超音波探触子と、
b) 該超音波探触子で受信されたエコー信号に基づいて生体内部の情報を画像化する画像生成手段と、
c) 1種類以上の標的化微小カプセルに応じた音圧条件を記憶する記憶手段と、
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e) 前記標的化微小カプセルの破壊又は非破壊をユーザが指示するための指示手段と、
f) 前記指定手段で指定された標的化微小カプセルに応じた音圧条件を前記記憶手段から読み出し、前記指示手段での指示に応じて超音波の音圧設定を該カプセルを破壊する音圧又は破壊しない音圧に変更する音圧制御手段と、
を有することを特徴としている。
なお、上記本発明に係る超音波装置においては、上記音圧条件として、例えば、各種標的化微小カプセルを破壊する音圧及び破壊しない音圧の値をそれぞれ記憶させておき、音圧制御手段では、前記指示手段からの破壊/非破壊の指示に応じて、これらの音圧値のいずれかを選択して設定する構成とすることができる。またあるいは、上記音圧条件として各種標的化微小カプセルの破裂音圧を記憶させておき、音圧制御手段では、前記指示手段からの破壊/非破壊の指示に応じて、該破裂音圧を上回る音圧又は下回る音圧となるよう送信超音波の音圧を設定するようにしてもよい。
また、本発明に係る超音波装置は、上記構成に加えて更に、
g) 1種類以上の超音波造影剤に応じた音圧条件を記憶する第2の記憶手段と、
h) 撮像に使用する超音波造影剤の種類をユーザが指定するための第2の指定手段と、
i) 前記超音波造影剤の破壊又は非破壊をユーザが指示するための第2の指示手段と、
j) 前記第2の指定手段で指定された超音波造影剤に応じた音圧条件を前記第2の記憶手段から読み出し、前記第2の指示手段での指示に応じて超音波の音圧設定を該造影剤を破壊する音圧又は破壊しない音圧に変更する第2の音圧制御手段と、
を有するものとすることもできる。
g) 1種類以上の超音波造影剤に応じた音圧条件を記憶する第2の記憶手段と、
h) 撮像に使用する超音波造影剤の種類をユーザが指定するための第2の指定手段と、
i) 前記超音波造影剤の破壊又は非破壊をユーザが指示するための第2の指示手段と、
j) 前記第2の指定手段で指定された超音波造影剤に応じた音圧条件を前記第2の記憶手段から読み出し、前記第2の指示手段での指示に応じて超音波の音圧設定を該造影剤を破壊する音圧又は破壊しない音圧に変更する第2の音圧制御手段と、
を有するものとすることもできる。
更にまた、本発明に係る超音波装置は、上記構成に加えて、
k) 標的化微小カプセル及び/又は超音波造影剤を生体に投与するための送液装置と通信を行う通信手段と、
l) 該通信手段を介して前記送液装置による標的化微小カプセル及び/又は造影剤の投与を制御する送液制御手段と、
を有する構成とするとより好ましい。
k) 標的化微小カプセル及び/又は超音波造影剤を生体に投与するための送液装置と通信を行う通信手段と、
l) 該通信手段を介して前記送液装置による標的化微小カプセル及び/又は造影剤の投与を制御する送液制御手段と、
を有する構成とするとより好ましい。
上記構成を有する本発明の超音波装置によれば、ユーザが、ドラッグデリバリ治療の開始前に予め治療に用いる標的化微小カプセルの種類を上記指定手段で指定しておき、その後、治療の各工程に応じて上記指示手段で標的化微小カプセルの破壊又は非破壊を指示するだけで、送信超音波の音圧設定を該カプセルの種類及びその破壊/非破壊に応じた適切な音圧に変更することができる。従って、ユーザによる煩雑な音圧設定変更操作が不要となり、標的化微小カプセルを用いたドラッグデリバリ治療を大幅に省力化することができる。
また、更に、上記のように1種類以上の超音波造影剤に応じた音圧条件を記憶する第2の記憶手段、及び撮像に使用する造影剤の種類をユーザが指定するための第2の指定手段等を備えた構成とした場合、送信超音波の音圧設定を該造影剤の種類及びユーザによる造影剤の破壊/非破壊の指示に応じた適切な音圧に容易に変更することができる。従って、造影剤を用いた治療効果の判定等を簡便に実施することが可能となる。
また、上記標的化微小カプセルや超音波造影剤を生体に導入するための送液装置と通信可能な構成とした場合、生体への標的化微小カプセル及び/又は造影剤の導入と、超音波装置の動作とを連動させることが可能となり、標的化微小カプセルを用いたドラッグデリバリ治療を一層効率的且つ確実に行うことが可能となる。
10…超音波装置
11…超音波プローブ
12…送信部
13…受信部
14…送信制御部
15…信号処理部
16…表示処理部
17…モニタ
18…中央制御部
19…入力部
20…音圧条件記憶部
21…設定記憶部
22…送液制御部
23…通信部
31…標的化微小カプセル
31a…薬剤
32…超音波造影剤
33…病変部
51、52…送液ポンプ
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31a…薬剤
32…超音波造影剤
33…病変部
51、52…送液ポンプ
以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて説明する。図1は、本実施例に係る超音波装置の概略構成を示すブロック図である。超音波プローブ(超音波探触子)11は、患者の身体に当接させて超音波の送受波を行うものであり、送信部12によって印加される駆動パルスに基づいて患者に超音波を送波すると共に、患者の体内で反射された超音波を受波して電気信号に変換する。送信制御部14は、送信部12から出力される駆動電圧をコントロールするものであり、これにより送信超音波の音圧が調節される。プローブ11から出力されたエコー信号は、受信部13によって増幅され、信号処理部15で所定の処理を受けることにより断層画像やカラーフローマッピング画像、流速スペクトルなどが生成される。表示処理部16は、上記信号処理部15から出力された画像データ等に基づいて、モニタ17に超音波画像等を表示させるための処理を行う。
上記各部の動作は中央制御部18によって制御され、該中央制御部18にはトラックボール等のポインティングデバイスや入力パネル等から成る入力部19によってユーザからの指示が入力される。音圧条件記憶部20は複数種類の標的化微小カプセル及び超音波造影剤について、名称(例えば商品名)及びそれらを破壊する音圧と破壊しない音圧等の音圧条件を記憶するものである。なお、これらの音圧条件は製品出荷前に予め装置に記憶させておくほかに、入力部19でユーザが所定の操作を行うことにより新たな音圧条件を登録できるようにしてもよい。設定記憶部21は、超音波装置の動作に関する各種設定を記憶するものである。
次に、本実施例の超音波装置を用いたドラッグデリバリ治療の一例について図2及び図3を用いて説明する。図2は、前記ドラッグデリバリ治療の手順を示すフローチャートであり、図3は、該ドラッグデリバリ治療の各ステップにおける病変部周辺の様子を示す模式図である。まず、ユーザが入力部19で所定の操作を行うことにより、音圧条件記憶部20に登録されている各種標的化微小カプセルの名称をモニタ17の画面上に一覧表示させる。ユーザは、更に、入力部19を操作して該一覧の中から適当なものを選択する(ステップS11)。これにより、ユーザが選択した標的化微小カプセルを破壊させる音圧の値が音圧条件記憶部20から読み出され、カプセル破壊用の音圧設定として設定記憶部21に記憶される。続いて、上記と同様にして音圧条件記憶部20に登録されている造影剤の一覧を表示させ、その中から治療効果の判定時に使用する造影剤を選択する(ステップS11)。これにより、該造影剤を破壊する音圧の値が音圧条件記憶部20から読み出され、造影剤破壊用の音圧設定として設定記憶部21に記憶される。また、このとき、通常撮像用の音圧設定として、上記標的化微小カプセルと造影剤のいずれも破壊しない音圧値(例えば、標的化微小カプセルを破壊しない音圧と造影剤を破壊しない音圧のうち、より低い方の音圧値)が設定記憶部21に登録される。
次に、超音波プローブ11を患者の体表の所定位置に当接させ、入力部19から所定の操作を行って超音波撮像の開始を指示する(ステップS12)。これにより、病変部33周辺の断層画像が生成され、モニタ17の画面上に表示される。なお、前記超音波撮像の開始指示により、上記通常撮像用の音圧設定(即ち、造影剤及び標的化微小カプセルのいずれも破壊しない音圧値)が設定記憶部21から読み出され、該音圧設定に従って送信制御部14が制御される。
続いて、上記標的化微小カプセル31を静脈注射により患者の体内に導入し(ステップS13,図3(a))、モニタ17上に表示される超音波画像を観察して標的化微小カプセル31の分布を確認する(ステップS14)。該カプセル31が病変部33に十分捕捉されている(図3(b))ことが確認できたら、ユーザが、入力部19を用いて標的化微小カプセル31の破壊を指示する(ステップS15)。
上記カプセル31の破壊指示は、例えば、次のような手順で行われる。まず、ユーザが入力部19で所定の操作を行い、超音波画像44を表示したモニタ17の画面上に、図4に示すような各種音圧設定の切替用ボタン41〜43を表示させる。ユーザが入力部19を操作して「標的化微小カプセルの破壊」ボタン42を押下することにより、設定記憶部21からカプセル破壊用の音圧設定が読み出されて送信制御部14の音圧設定が変更される。その結果、プローブ11から送波された超音波により標的化微小カプセル31が破壊され(図3(c))、該カプセル31に封入された薬剤31aが放出されて病変部33に作用する(図3(d)、(e))。
上記ステップS15から所定の時間が経過した後、ユーザが上記と同様の操作を行って音圧設定切替用ボタン41〜43をモニタ17上に表示させ、「通常撮像」ボタン41を押下して、通常撮像用の音圧設定(即ち、造影剤及び標的化微小カプセルを破壊しない音圧設定)に切り替える(ステップS16)。その後、静脈注射等により患者の体内に造影剤32を導入し(ステップS17,図3(f))、病変部33周辺の超音波画像を観察する。該超音波画像に基づいてユーザが薬剤31aによる治療効果を判定し(ステップS18)、十分な治療効果が得られたと判断した場合は、超音波装置による治療を終了する。一方、治療効果が十分でないと判断した場合には、再び標的化微小カプセルを患者に導入し、ステップS14〜S18を繰り返し実行する。
なお、上記造影剤を用いた治療判定の際に、前記造影剤32を破裂させてより強いエコー信号を発生させる、いわゆるフラッシュエコーイメージング法による撮像を行うことも可能である。この場合、ステップS17において、患者に投与した造影剤32が病変部33の周辺に到達したことを確認した後、上記と同様の操作により音圧設定切替用ボタン41〜43をモニタ17上に表示させ、「造影剤の破壊」ボタン43を押下することによって、造影剤破壊用の音圧設定への切り替えを行う。
また更に、上記標的化微小カプセルと造影剤の破裂音圧が大きく異なっていて選択的な破壊が可能であり、なお且つ標的化微小カプセルの破裂音圧が造影剤の破裂音圧よりも小さい場合には、両者を略同時に患者に導入し、薬剤放出による治療効果をリアルタイムで観察することも可能である。このような場合の治療手順を図5のフローチャート及び図6の模式図を用いて説明する。まず、上記と同様にして治療及び判定に用いる標的化微小カプセルと造影剤の種類を指定した後(ステップS21)、病変部33周辺の超音波撮像の開始を指示する(ステップS22)。このとき、送信超音波の音圧は、通常撮像用の音圧(即ち、標的化微小カプセル31と造影剤32のいずれも破裂させない音圧)に自動的に設定される。その後、標的化微小カプセル31と造影剤32をほぼ同時に患者に導入し(ステップS23,図6(a))、モニタ17に表示される超音波画像を参照して該カプセル31の分布を確認する(ステップS24)。なお、このとき、標的化微小カプセル31は、病変部33に捕捉されるが、造影剤32は血流に乗って流れていく(図6(b))。ユーザは、標的化微小カプセル31が病変部33に十分に捕捉されたことを確認した後、上記と同様にして該カプセルの破壊を指示する(ステップS25)。これにより、送信超音波の音圧設定が標的化微小カプセル31を破壊する音圧条件に切り替わり(図6(c))、標的化微小カプセル31が破壊されて薬剤31aが病変部33に放出される(図6(d))。一方、造影剤32の破裂音圧は、前記標的化微小カプセル31を破壊する音圧よりも大きいため、造影剤32は破壊されずに残る(図6(e))。そのため、引き続き血流成分が増強された超音波画像を得ることができ、薬剤31aの効果をリアルタイムで観察しながら治療効果の判定(ステップS26)を行うことができる。
なお、本発明の超音波装置は、更に、標的化微小カプセル又は造影剤を患者の体内に導入するための送液装置を制御する機能を備えた構成としてもよい。このような超音波装置の一例を図7に示す。なお、図1と同一又は対応する構成については同一符号を付し、適宜説明を省略する。本実施例に係る超音波装置は、上述の構成に加えて、装置外部に設けられた標的化微小カプセル導入用の送液ポンプ51及び造影剤導入用の送液ポンプ52を制御するための制御信号を生成する送液制御部22と、該制御信号を送液ポンプ51,52に送出するための通信部23を有している。これにより、例えば、標的化微小カプセルを破裂させない音圧条件となってから標的化微小カプセルの導入を開始する、造影剤が破裂しない音圧条件となってから造影剤を投入するといったように、標的化微小カプセルの導入及び造影剤の導入を超音波装置の動作と容易に連携させることができ、標的化微小カプセルを用いたドラッグデリバリ治療を更に省力化することが可能となる。
Claims (3)
- ドラッグデリバリ治療において生体内に導入された標的化微小カプセルを超音波の照射によって破壊し、該微小カプセルに封入された薬剤等の放出を制御するために用いられる超音波装置であって、
a) 生体に対して超音波の送受信を行う超音波探触子と、
b) 該超音波探触子で受信されたエコー信号に基づいて生体内部の情報を画像化する画像生成手段と、
c) 1種類以上の標的化微小カプセルに応じた音圧条件を記憶する記憶手段と、
d) 治療に使用する標的化微小カプセルをユーザが指定するための指定手段と、
e) 前記標的化微小カプセルの破壊又は非破壊をユーザが指示するための指示手段と、
f) 前記指定手段で指定された標的化微小カプセルに応じた音圧条件を前記記憶手段から読み出し、前記指示手段での指示に応じて超音波の音圧設定を該カプセルを破壊する音圧又は破壊しない音圧に変更する音圧制御手段と、
を有することを特徴とする超音波装置。 - 更に、
g) 1種類以上の超音波造影剤に応じた音圧条件を記憶する第2の記憶手段と、
h) 撮像に使用する超音波造影剤の種類をユーザが指定するための第2の指定手段と、
i) 前記超音波造影剤の破壊又は非破壊をユーザが指示するための第2の指示手段と、
j) 前記第2の指定手段で指定された超音波造影剤に応じた音圧条件を前記第2の記憶手段から読み出し、前記第2の指示手段での指示に応じて超音波の音圧設定を該造影剤を破壊する音圧又は破壊しない音圧に変更する第2の音圧制御手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波装置。 - 更に、
k) 標的化微小カプセル及び/又は超音波造影剤を生体に投与するための送液装置と通信を行う通信手段と、
l) 該通信手段を介して前記送液装置による標的化微小カプセル及び/又は造影剤の投与を制御する送液制御手段と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波装置。
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-
2007
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