JPWO2008001841A1 - 動力伝達機構、アクチュエータ - Google Patents

動力伝達機構、アクチュエータ Download PDF

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Abstract

動力伝達機構10は、円環形状からなる外輪11と、外輪11の円環形状の内側に設置される円環形状からなる第1中間輪21と、第1中間輪21の円環形状の内側に設置される円環形状からなる第2中間輪31と、第2中間輪31の円環形状の内側に設置される中央部材41とを備えており、各部材の間には、複数のボール51が転動自在な状態で設置されている。そして、外輪11、第1中間輪21、第2中間輪31及び中央部材41の動作を制御することにより、回転運動を回転及び直線運動に変換することができる。また、動力伝達機構10に駆動手段としてのリニアモータを設置することにより、アクチュエータとして構成することもできる。これにより、高さ寸法を小さくすることができ、従来技術に比べて制御が容易で、位置制御の分解能を向上させることが可能な動力伝達機構、アクチュエータを得ることができる。

Description

本発明は、回転ベアリング装置が有する機構を応用した全く新しい動力伝達機構と、この動力伝達機構を備えるアクチュエータとを提案するものである。
従来から、案内対象物を水平面上で所望の位置まで自由に移動させることが可能な動力伝達機構が知られている。かかる動力伝達機構の伝動手段には、様々な形態のものが知られており、例えば下記特許文献1に記載の機構は、軌道レールと移動ブロックからなる直線運動案内装置の移動ブロック同士を、回転軸受を介して背中合わせに組み付けたものであり、基台に一方の軌道レールを固定し、テーブルに他方の軌道レールを固定して使用される形態を有している。そして、2つの直線運動案内装置と1つの回転軸受とを組み合わせることによって構成された2軸平行・旋回運動案内機構を複数用いることによって、2軸平行・旋回運動テーブルを構成するものである。
また、下記特許文献2には、テーブル側に回転軸受を設置し、基台とこの回転軸受との間に2軸平行運動を実現するクロス配置された2つの直線運動案内装置が設置された形態の機構が開示されている。
特開平8−99243号公報 特開平11−245128号公報
しかしながら、上述したように、従来の動力伝達機構は、2軸平行運動を実現する2つの直線運動案内装置と、回転運動を実現する回転軸受とを組み合わせた2軸平行・旋回運動案内機構を複数必要とするため、その構造上、高さ寸法が大きくならざるを得ないという問題を有していた。近時における動力伝達機構の適用範囲拡大の要請の中、動力伝達機構の高さ寸法を小さくしたいという要望が存在しているが、従来技術ではこのような要望を満足することはできなかった。
また、上述した従来の動力伝達機構の場合、2つの直線運動案内装置と回転軸受という複数の伝動機構を操作しなければならないので、その制御は複雑であり、しかも位置制御の分解能向上には限界があった。
本発明は、上述した課題の存在に鑑みて成されたものであって、その目的は、動力伝達機構の高さ寸法を小さくすることができ、しかも従来の動力伝達機構に比べて制御が容易で、位置制御の分解能を向上させることが可能な、全く新しい動力伝達機構を提供することにある。また、本発明は、前記動力伝達機構に好適な駆動手段を付与することによって、上記課題を解決することのできる新たなアクチュエータを提供することを目的とするものである。
本発明に係る動力伝達機構は、円環形状からなる外輪と、前記外輪の円環形状の内側に設置される円環形状からなる第1中間輪と、前記第1中間輪の円環形状の内側に設置される円環形状からなる第2中間輪と、前記第2中間輪の円環形状の内側に設置される中央部材と、を備え、前記外輪は、円環形状の内周面側に転動体転走面を有し、前記第1中間輪は、円環形状の外周面側に前記外輪が有する転動体転走面と対向する転動体転走面を有するとともに、円環形状の内周面側に転動体転走面を有し、前記第2中間輪は、円環形状の外周面側に前記第1中間輪が円環形状の内周面側に有する転動体転走面と対向する転動体転走面を有するとともに、円環形状の内周面側に転動体転走面を有し、前記中央部材は、前記第2中間輪が円環形状の内周面側に有する転動体転走面と対向する転動体転走面を有し、また、前記外輪の内周面側に形成される転動体転走面と前記第1中間輪の外周面側に形成される転動体転走面とが協働して外側転動体転走路を形成し、前記第1中間輪の内周面側に形成される転動体転走面と前記第2中間輪の外周面側に形成される転動体転走面とが協働して中央転動体転走路を形成し、前記第2中間輪の内周面側に形成される転動体転走面と前記中央部材に形成される転動体転走面とが協働して内側転動体転走路を形成し、前記外側転動体転走路、前記中央転動体転走路及び前記内側転動体転走路のそれぞれには、複数の転動体が転動自在な状態で設置され、さらに、前記第1中間輪の内周面の中心軸が該第1中間輪の外周面の中心軸から偏芯して構成され、且つ、前記第2中間輪の内周面の中心軸が該第2中間輪の外周面の中心軸から偏芯して構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る動力伝達機構では、前記中央部材を、円板形状からなるプレート部材として構成することができる。
さらに、本発明に係る動力伝達機構では、前記複数の転動体を、ボール又はローラによって構成することができる。
本発明に係るアクチュエータは、上述した動力伝達機構と、前記動力伝達機構を駆動させるための駆動手段と、を備えるアクチュエータであって、前記駆動手段は、前記外輪に対して前記第1中間輪を相対的に回転運動させる外側リニアモータと、前記第1中間輪に対して前記第2中間輪を相対的に回転運動させる中央リニアモータと、前記第2中間輪に対して前記中央部材を相対的に回転運動させる内側リニアモータと、前記外側リニアモータ、前記中央リニアモータ及び前記内側リニアモータに対して電力を供給する電源部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、動力伝達機構の高さ寸法を小さくすることができ、しかも従来の動力伝達機構に比べて制御が容易で、さらに位置制御の分解能を向上させることが可能な、全く新しい動力伝達機構を提供することができる。また、本発明によれば、かかる好適な効果を有する動力伝達機構に対して駆動手段を付与することにより、従来にない新たなアクチュエータを提供することができる。
図1Aは、本実施形態に係る動力伝達機構の外観上面図である。 図1Bは、図1AにおけるA−A断面を示す縦断面側面図である。 図2は、本実施形態に係る動力伝達機構の動作方法を説明するための図である。 図3は、本実施形態に係る動力伝達機構の動作方法を説明するための図である。 図4は、本実施形態に係る動力伝達機構の動作方法を説明するための図である。 図5は、本実施形態に係るアクチュエータの外観上面図である。 図6は、図5におけるB−B断面を示す縦断面側面図である。 図7は、図6におけるC−C断面を示す横断面図である。 図8は、図6におけるD部の拡大図である。 図9は、本発明に係るアクチュエータが採り得る多様な形態のうちの一例を示す縦断面側面図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1Aは、本実施形態に係る動力伝達機構の外観上面図であり、図1Bは、図1AにおけるA−A断面を示す縦断面側面図である。
本実施形態に係る動力伝達機構10は、円環形状からなる外輪11と、外輪11の円環形状の内側に設置される円環形状からなる第1中間輪21と、第1中間輪21の円環形状の内側に設置される円環形状からなる第2中間輪31と、第2中間輪31の円環形状の内側に設置される中央部材41と、を備えており、さらに、各部材の間には、複数のボール51が転動自在な状態で設置されている。
円環形状からなる外輪11は、その外周面の中心軸と内周面の中心軸とが、図1A中の符号P点で一致するように構成された部材である。また、外輪11の内周面側には、ボール51と接触して転走面となるための転動体転走面12が形成されている。
外輪11の円環形状の内側には、第1中間輪21が設置されている。この第1中間輪21は、外周面の中心軸が、図1A中の符号P点と一致するように構成されるとともに、内周面の中心軸が、図1A中の符号P点と一致するように構成されている。すなわち、第1中間輪21は、内周面の中心軸が外周面の中心軸から偏芯して構成されている。
円環形状をした第1中間輪21の外周面側には、前述した外輪11が有する転動体転走面12と対向するように転動体転走面22が形成されている。そして、外輪11の内周面側に形成される転動体転走面12と第1中間輪21の外周面側に形成される転動体転走面22とが協働することによって、外側転動体転走路122が形成されている。この外側転動体転走路122には、複数のボール51が転動自在な状態で設置されており、外輪11に対する第1中間輪21の相対的な回転運動が実現されている。なお、第1中間輪21には、円環形状の内周面側にも転動体転走面23が形成されており、ボール51の転走面としての機能を発揮する。
さらに、第1中間輪21の円環形状の内側には、第2中間輪31が設置されている。この第2中間輪31は、外周面の中心軸が、図1A中の符号P1点と一致するように構成されるとともに、内周面の中心軸が、図1A中の符号P2点と一致するように構成されている。すなわち、第2中間輪31は、第1中間輪21の場合と同じように、内周面の中心軸が外周面の中心軸から偏芯して構成されている。
円環形状をした第2中間輪31の外周面側には、前述した第1中間輪21が有する転動体転走面23と対向するように転動体転走面32が形成されている。そして、第1中間輪21の内周面側に形成される転動体転走面23と第2中間輪31の外周面側に形成される転動体転走面32とが協働することによって、中央転動体転走路132が形成されている。この中央転動体転走路132には、複数のボール51が転動自在な状態で設置されており、第1中間輪21に対する第2中間輪31の相対的な回転運動が実現されている。なお、第2中間輪31には、円環形状の内周面側にも転動体転走面33が形成されており、ボール51の転走面としての機能を発揮する。
またさらに、第2中間輪31の円環形状の内側には、中央部材41が設置されている。この中央部材41は、円板形状からなるプレート部材として構成される部材であり、その外周面には、前述した円環形状をした第2中間輪31の内周面側に形成された転動体転走面33と対向するように転動体転走面42が形成されている。そして、第2中間輪31の内周面側に形成される転動体転走面33と中央部材41に形成される転動体転走面42とが協働することによって、内側転動体転走路142が形成されている。この内側転動体転走路142には、複数のボール51が転動自在な状態で設置されており、第2中間輪31に対する中央部材41の相対的な回転運動が実現されている。
以上のような構成を有する動力伝達機構10は、例えば、外輪11がテーブルなどの基準面に固定設置され、第1中間輪21及び第2中間輪31に駆動手段を接続し、中央部材41に対して伝動対象物を設置することにより、伝動動作が行われることとなる。そして、中央部材41の中心であるP点に伝動対象物を設置した場合、伝動動作の最大範囲は、図1A中の符号αで示される破線ハッチングの領域となる。なお、本実施形態に係る動力伝達機構10は、P点を図1A中の符号αで示される破線ハッチングの領域内で自由に移動させることが可能である。次に、その動作方法について、図2乃至図4を用いて説明する。
点に対して回転方向の動きをさせたい場合には、第1中間輪21や第2中間輪31のみを単独で回転させれば良い。すなわち、P点を中心点とする円弧を描くようにP点を移動させる場合には、図2に示すように、第1中間輪21のみを回転させ、他の部材を固定させておけば良い。第1中間輪21は、P点を中心として回転運動を行うことになるので、第1中間輪21に対して第2中間輪31及び中央部材41が固定された状態で第1中間輪21を時計方向に回転させれば、P点はP点を中心点として時計方向に回転することとなる。
また、図3に示すように、第2中間輪31のみを回転させた場合には、第2中間輪31がP1点を中心として回転運動を行うことになるので、第2中間輪31に対して第1中間輪21及び中央部材41が固定された状態で第2中間輪31を時計方向に回転させれば、P点はP1点を中心点として時計方向に回転することとなる。図3で示す場合のように、第2中間輪31のみを回転させた場合には、図2の場合に比べて小さな円弧を描くようにP点を移動させることができる。
さらに、本実施形態に係る動力伝達機構10は、直線的な動きを行うことも可能である。図4に示すように、第1中間輪21と第2中間輪31とを逆方向に回転させると、P2点を直線的に移動させることが可能である。P2点を直線的に移動させる場合の移動方向と移動量及び移動速度については、第1中間輪21と第2中間輪31との回転量や回転速度等の制御によって、自在に設定することが可能である。
したがって、本実施形態に係る動力伝達機構10によれば、第1中間輪21及び第2中間輪31の回転方向と回転量、さらには回転速度を制御することによって、可動範囲内の任意の位置に任意の経路でP点(すなわち、伝動対象物)を移動させることが可能である。また、中央部材41についても、第1中間輪21や第2中間輪31に対して回転させたり固定させたりすることによって、P2点に設置される伝動対象物を外輪11に対して固定状態を維持しながら移動させたり回転しながら移動させたりすることが可能である。
次に、本実施形態に係る動力伝達機構10の組み立て方法について説明する。本実施形態に係る動力伝達機構10は、例えば、外輪11、第1中間輪21、第2中間輪31及び中央部材41といった構成部材を水平方向で半分に分割できるような半割り部材としておき、一方の半割り部材に複数のボール51を載置した上で他方の半割り部材を覆い被せ、2つの半割り部材同士をボルトなどの締結手段によって結合することにより、組み立てることができる。この組み立て方法は、非常に簡単であり、製造コストを抑えることができる。
採用可能な別の組み立て方法としては、外輪11と第1中間輪21との間に形成された外側転動体転走路122内へのボール51の設置について、外輪11側にボール挿入孔を形成しておき、このボール挿入孔からボール51を挿入設置した上で、ボール挿入孔を塞ぐ栓を設置するようにしても良い。この組み立て方法によれば、外輪11の剛性を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る動力伝達機構10は、直線運動案内装置と回転軸受とを組み合わせた従来の動力伝達機構に比べて高さ寸法を非常に小さくすることが可能となっている。また、回転方向の運動のみを制御すれば良いので、従来の動力伝達機構に比べて制御が容易であり、しかも構造上、回転ベアリングの機構を応用していることから、位置制御の分解能が従来技術に比べて非常に向上しているという利点がある。さらに、回転方向の運動のみを回転運動及び直線運動に変換することが可能となっており、従来にはない全く新しい機構となっている。
次に、上述した本実施形態に係る動力伝達機構10に対して当該動力伝達機構10を駆動させるための駆動手段を設置し、アクチュエータとして構成する場合の実施形態について、図5乃至図8を用いて説明を行う。ここで、図5は、本実施形態に係るアクチュエータの外観上面図であり、図6は、図5におけるB−B断面を示す縦断面側面図である。また、図7は、図6におけるC−C断面を示す横断面図であり、図8は、図6におけるD部の拡大図である。なお、図5乃至図8において示される動力伝達機構は、上述した本実施形態に係る動力伝達機構10と全く同じものであるので、同一符号を付すことによって説明を省略する。
本実施形態に係るアクチュエータ60は、図1A及び図1Bで示した動力伝達機構10に対して、当該動力伝達機構10を駆動させるための駆動手段70を付加設置したことを特徴とするものである。
この駆動手段70は、図6乃至図8において示されるように、外輪11に対して第1中間輪21を相対的に回転運動させる外側リニアモータ71と、第1中間輪21に対して第2中間輪31を相対的に回転運動させる中央リニアモータ74と、第2中間輪31に対して中央部材41を相対的に回転運動させる内側リニアモータ77と、を備えており、さらに、これら外側リニアモータ71、中央リニアモータ74及び内側リニアモータ77に対して電力を供給するための電源部80とによって構成されている。
各リニアモータ71,74,77それぞれの詳細な構成を説明すると、まず外側リニアモータ71は、外輪11に設置される一次側コイル72と、第1中間輪21に設置される二次側磁石73とによって構成されており、これら一次側コイル72と二次側磁石73とは、その設置位置がちょうど外側転動体転走路122の経路に沿うように円環形状で構成されている。
第1中間輪21に設置される二次側磁石73は、ブロック形状をした複数のマグネット73a(セグメント磁石)が互いに同極が対向するように、すなわちN極とN極が、S極とS極とが対向するように積層されている。一方、外輪11に設置される一次側コイル72については、複数のマグネット73aに対向する位置に複数個のコイル72aが積層配置されている。このコイル72aは3つでU・V・W相からなる一組の三相コイルとなるように構成されており、一組の三相コイルを複数組み合わせて、コイルユニットが構成されている。そして、U・V・W相の三相に分けた複数のコイル72aに対して電源部80から120°ずつ位相が異なる三相交流電流を流すと、一次側コイル72の軸線方向に移動する移動磁界が発生する。二次側磁石73は、移動磁界により推力を得て、移動磁界の速さに同期して一次側コイル72に対して相対的に回転運動を行う。このような作動原理によって、外側リニアモータ71が駆動され、外輪11に対する第1中間輪21の相対的な回転運動が実現する。
中央リニアモータ74及び内側リニアモータ77についても上述した外側リニアモータ71と同様の構成となっており、中央リニアモータ74については、第1中間輪21に設置される一次側コイル75と、第2中間輪31に設置される二次側磁石76とによって、第1中間輪21に対する第2中間輪31の相対的な回転運動が可能となっている。また、内側リニアモータ77については、第2中間輪31に設置される一次側コイル78と、中央部材41に設置される二次側磁石79とによって、第2中間輪31に対する中央部材41の相対的な回転運動が可能となっている。
また、中央リニアモータ74を構成する一次側コイル75と二次側磁石76とは、その設置位置がちょうど中央転動体転走路132の経路に沿うように円環形状で構成されており、一方、内側リニアモータ77を構成する一次側コイル78と二次側磁石79についても、ちょうど内側転動体転走路142の経路に沿うように円環形状で構成されている。したがって、各リニアモータ71,74,77すべてが動力伝達機構10の下面側(裏面側)に対してコンパクトに収まり良く設置されており、各リニアモータ71,74,77同士が物理的に干渉しないようになっている。
なお、本実施形態に係る動力伝達機構10では、外側転動体転走路122に対して中央転動体転走路132が偏芯して構成され、外側転動体転走路122及び中央転動体転走路132に対して内側転動体転走路142が偏芯して構成されているので、各リニアモータ71,74,77の位置が近接してしまう箇所が発生してしまう(図7における紙面上側)。この箇所では、各リニアモータ71,74,77から発生する回転磁界や界磁束が、隣接するリニアモータに影響してしまう可能性がある。そこで、例えば本実施形態に係るアクチュエータ60の場合には、各リニアモータ71,74,77間に磁界等を遮断する部材(不図示)を設置することによって、アクチュエータとしての機能を好適に発揮できるように構成している。
ただし、各リニアモータ71,74,77間での磁界等の影響を排除する対策としては、上述した磁界等遮断部材(不図示)を設置することのみには限られず、例えば、図9において示すように、中央リニアモータ74を動力伝達機構10の上面側(図9における紙面左側)に配置し、外側リニアモータ71と内側リニアモータ77を動力伝達機構10の下面側(図9における紙面右側)に配置することで、各リニアモータ71,74,77の近接箇所をなくす構成を採用することもできる。
また、上述した本実施形態に係る駆動手段70では、外側リニアモータ71については、外周側に位置する外輪11に対して一次側コイル72を設置するとともに、内周側に位置する第1中間輪21に対して二次側磁石73を設置し、さらに、中央リニアモータ74及び内側リニアモータ77についても同様に、外周側に一次側コイル75,78を設置するとともに、内周側に二次側磁石76,79を設置した。しかしながら、一次側コイル72,75,78と二次側磁石73,76,79の設置位置については、上述したものには限られず、それぞれ逆側の位置に配置しても良い。
さらに、上述した本実施形態に係るアクチュエータ60の場合には、外輪11に対する第1中間輪21の相対的な回転運動量や、第1中間輪21に対する第2中間輪31の相対的な回転運動量や、第2中間輪31に対する中央部材41の相対的な回転運動量が少ない場合を想定していたため、電源部80と各一次側コイル72,75,78との配線の処理については考慮する必要がなかった。しかしながら、回転運動量が非常に多い場合には、電源部80と各一次側コイル72,75,78との配線の処理を考慮した機構の採用が必要である。かかる機構としては、例えば、電源部80と一次側コイル72,75,78との間にロータリージョイントを配置することによって、固定設置される電源部80と回転運動する一次側コイル72,75,78との好適な接続が可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。例えば、上述した動力伝達機構10では、各転走路内にボール51を設置する場合を例示して説明したが、ボール51以外の転動体、例えばローラやコマなどを設置することも可能である。
また、上述した動力伝達機構10では、外輪11がテーブルなどの基準面に固定設置され、第1中間輪21及び第2中間輪31に駆動手段を接続し、中央部材41に対して伝動対象物を設置することにより、伝動動作を行うようにした事例を説明した。しかしながら、基準面への設置や駆動手段の接続、伝動対象物の設置については、いずれの構成部材であっても可能であり、例えば、中央部材41をテーブルに設置することによって固定し、他の外輪11、第1中間輪21及び第2中間輪31を自在に駆動するようにしても良い。これらの組み合わせについては、伝動対象物やその動作条件等に応じて任意に選択すれば良い。
さらに、上述した実施形態では、中央部材41を円板形状からなるプレート部材として構成した場合について例示したが、例えば、外周面に転動体転走面42を有する球体として構成しても良い。中央部材41の形状についても、伝動対象物やその動作条件等に応じて任意に選択すれば良い。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
【0001】
[0001]
本発明は、回転ベアリング装置が有する機構を応用した、全く新しい動力伝達機構と、この動力伝達機構を備えるアクチュエータとを提案するものである。
背景技術
[0002]
従来から、案内対象物を水平面上で所望の位置まで自由に移動させることが可能な動力伝達機構が知られている。かかる動力伝達機構の伝動手段には、様々な形態のものが知られており、例えば下記特許文献1に記載の機構は、軌道レールと移動ブロックからなる直線運動案内装置の移動ブロック同士を、回転軸受を介して背中合わせに組み付けたものであり、基台に一方の軌道レールを固定し、テーブルに他方の軌道レールを固定して使用される形態を有している。そして、2つの直線運動案内装置と1つの回転軸受とを組み合わせることによって構成された2軸平行・旋回運動案内機構を複数用いることによって、2軸平行・旋回運動テーブルを構成するものである。
[0003]
また、下記特許文献2には、テーブル側に回転軸受を設置し、基台とこの回転軸受との間に2軸平行運動を実現するクロス配置された2つの直線運動案内装置が設置された形態の機構が開示されている。
[0004]
特許文献1:特開平8−99243号公報
特許文献2:特開平11−245128号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0005]
しかしながら、上述したように、従来の動力伝達機構は、2軸平行運動を実現する2つの直線運動案内装置と、回転運動を実現する回転軸受とを組み合わせた2軸平行・旋回運動案内機構を複数必要とするため、その構造上、高さ寸法が大きくならざるを得ないという問題を有していた。近時における動力伝達機構の適用範囲拡大の要請の中、動力伝達機構の高さ寸法を小さくしたいという要望が存在しているが、従
【0002】
来技術ではこのような要望を満足することはできなかった。
[0006]
また、上述した従来の動力伝達機構の場合、2つの直線運動案内装置と回転軸受という複数の伝動機構を操作しなければならないので、その制御は複雑であり、しかも位置制御の分解能向上には限界があった。
[0007]
本発明は、上述した課題の存在に鑑みて成されたものであって、その目的は、動力伝達機構の高さ寸法を小さくすることができ、しかも従来の動力伝達機構に比べて制御が容易で、位置制御の分解能を向上させることが可能な、全く新しい動力伝達機構を提供することにある。また、本発明は、前記動力伝達機構に好適な駆動手段を付与することによって、上記課題を解決することのできる新たなアクチュエータを提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段
[0008]
本発明に係るアクチュエータは、円環形状からなる外輪と、前記外輪の円環形状の内側に設置される円環形状からなる第1中間輪と、前記第1中間輪の円環形状の内側に設置される円環形状からなる第2中間輪と、前記第2中間輪の円環形状の内側に設置される中央部材と、を備え、前記外輪は、円環形状の内周面側に転動体転走面を有し、前記第1中間輪は、円環形状の外周面側に前記外輪が有する転動体転走面と対向する転動体転走面を有するとともに、円環形状の内周面側に転動体転走面を有し、前記第2中間輪は、円環形状の外周面側に前記第1中間輪が円環形状の内周面側に有する転動体転走面と対向する転動体転走面を有するとともに、円環形状の内周面側に転動体転走面を有し、前記中央部材は、前記第2中間輪が円環形状の内周面側に有する転動体転走面と対向する転動体転走面を有し、また、前記外輪の内周面側に形成される転動体転走面と前記第1中間輪の外周面側に形成される転動体転走面とが協働して外側転動体転走路を形成し、前記第1中間輪の内周面側に形成される転動体転走面と前記第2中間輪の外周面側に形成される転動体転走面とが協働して中央転動体転走路を形成し、前記第2中間輪の内周面側に形成される転動体転走面と前記中央部材に形成される転動体転走面とが協働して内側転動体転走路を形成し、前記外側転動体転走路、前記中央転動体転走路及び前記内側転動体転走路のそれぞれには、複数の転動体が転動自在な状態で設置さ
【0003】
れ、さらに、前記第1中間輪の内周面の中心軸が該第1中間輪の外周面の中心軸から偏芯して構成され、且つ、前記第2中間輪の内周面の中心軸が該第2中間輪の外周面の中心軸から偏芯して構成された動力伝達機構と、前記動力伝達機構を駆動させるための駆動手段とを備えるアクチュエータであって、前記駆動手段は、前記外輪に対して前記第1中間輪を相対的に回転運動させる外側駆動手段と、前記第1中間輪に対して前記第2中間輪を相対的に回転運動させる中央駆動手段と、前記外側駆動手段及び前記中央駆動手段に対して電力を供給する電源部と、を備えることを特徴とする。
[0009]
また、本発明に係るアクチュエータでは、前記中央部材を、円板形状からなるプレート部材として構成することができる。
[0010]
さらに、本発明に係るアクチュエータでは、前記複数の転動体を、ボール又はローラによって構成することができる。
[0011]
本発明に係るアクチュエータは、前記駆動手段は、前記外輪に対して前記第1中間輪を相対的に回転運動させる外側リニアモータと、前記第1中間輪に対して前記中央部材を相対的に回転運動させる中央リニアモータと、前記第2中間輪に対して前記中央部材を相対的に回転運動させる内側リニアモータと、前記外側リニアモータ、前記中央リニアモータ及び前記内側リニアモータに対して電力を供給する電源部と、を備えることを特徴とする。
発明の効果
[0012]
本発明によれば、動力伝達機構の高さ寸法を小さくすることができ、しかも従来の動力伝達機構に比べて制御が容易で、さらに位置制御の分解能を向上させることが可能な、全く新しい動力伝達機構を提供することができる。また、本発明によれば、かかる好適な効果を有する動力伝達機構に対して駆動手段を付与することにより、従来にない新たなアクチュエータを提供することができる。
図面の簡単な説明
[0013]
[図1A]図1Aは、本実施形態に係る動力伝達機構の外観上面図である。
[図1B]図1Bは、図1AにおけるA−A断面を示す縦断面図である。
[図2]図2は、本実施形態に係る動力伝達機構の動作方法を説明するための図である。
[図3]図3は、本実施形態に係る動力伝達機構の動作方法を説明するための図である。
[図4]図4は、本実施形態に係る動力伝達機構の動作を説明するための図であ

Claims (4)

  1. 円環形状からなる外輪と、
    前記外輪の円環形状の内側に設置される円環形状からなる第1中間輪と、
    前記第1中間輪の円環形状の内側に設置される円環形状からなる第2中間輪と、
    前記第2中間輪の円環形状の内側に設置される中央部材と、
    を備え、
    前記外輪は、円環形状の内周面側に転動体転走面を有し、
    前記第1中間輪は、円環形状の外周面側に前記外輪が有する転動体転走面と対向する転動体転走面を有するとともに、円環形状の内周面側に転動体転走面を有し、
    前記第2中間輪は、円環形状の外周面側に前記第1中間輪が円環形状の内周面側に有する転動体転走面と対向する転動体転走面を有するとともに、円環形状の内周面側に転動体転走面を有し、
    前記中央部材は、前記第2中間輪が円環形状の内周面側に有する転動体転走面と対向する転動体転走面を有し、また、
    前記外輪の内周面側に形成される転動体転走面と前記第1中間輪の外周面側に形成される転動体転走面とが協働して外側転動体転走路を形成し、
    前記第1中間輪の内周面側に形成される転動体転走面と前記第2中間輪の外周面側に形成される転動体転走面とが協働して中央転動体転走路を形成し、
    前記第2中間輪の内周面側に形成される転動体転走面と前記中央部材に形成される転動体転走面とが協働して内側転動体転走路を形成し、
    前記外側転動体転走路、前記中央転動体転走路及び前記内側転動体転走路のそれぞれには、複数の転動体が転動自在な状態で設置され、さらに、
    前記第1中間輪の内周面の中心軸が該第1中間輪の外周面の中心軸から偏芯して構成され、且つ、前記第2中間輪の内周面の中心軸が該第2中間輪の外周面の中心軸から偏芯して構成されていることを特徴とする動力伝達機構。
  2. 請求項1に記載の動力伝達機構において、
    前記中央部材が、円板形状からなるプレート部材として構成されていることを特徴とする動力伝達機構。
  3. 請求項1に記載の動力伝達機構において、
    前記複数の転動体が、ボール又はローラであることを特徴とする動力伝達機構。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の動力伝達機構と、
    前記動力伝達機構を駆動させるための駆動手段と、
    を備えるアクチュエータであって、
    前記駆動手段は、
    前記外輪に対して前記第1中間輪を相対的に回転運動させる外側リニアモータと、
    前記第1中間輪に対して前記第2中間輪を相対的に回転運動させる中央リニアモータと、
    前記第2中間輪に対して前記中央部材を相対的に回転運動させる内側リニアモータと、
    前記外側リニアモータ、前記中央リニアモータ及び前記内側リニアモータに対して電力を供給する電源部と、
    を備えることを特徴とするアクチュエータ。
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