JPWO2007139088A1 - 変数決定方法、変数決定装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

時間情報を適切に用いたモデル構築を行うことができ、また予測性能を改善することが可能な変数決定方法、変数決定装置、プログラム及び記録媒体を提供する。変数決定装置は、バッチプロセス運転後の操作変数uiを受け付ける(ステップS21)。そして、この読み出した操作変数uiに対するウェーブレット係数を算出する(ステップS24)。選択手段は、算出したウェーブレット係数の中から、所定の条件を満たすウェーブレット係数を選択する(ステップS25)。そして、このようにして選択したウェーブレット係数を入力すべき操作変数に関する値として出力手段により出力する。

Description

本発明は、操作変数に従い運転されるバッチプロセスを表現するモデル式に対し入力すべき操作変数を決定する変数決定方法、変数決定装置並びに該変数決定装置をコンピュータとして機能させるためのプログラム及び記録媒体に関する。
今日、製品のライフサイクルが短くなるにつれ、いかに短期間で製品品質や歩留りを改善できるかが、様々な産業界で重要な課題となっている。今後も、高付加価値製品の多品種少量生産へと産業界が軸足を移していく中で、バッチプロセスの重要性がますます高まっていくことが予想される。バッチプロセスの特徴は、非定常操作が行われることである。すなわち予め設定された操作変数に従ってプロセスが運転されることにある。このため、品質や歩留りの改善を目的とした操作変数の最適化が、高い競争力を実現するために不可欠な技術となる。
製品品質を改善するためには、品質と運転条件とを関連付けなければならない。そのため、運転条件から品質を予測する品質モデルが重要な役割を果たす。従来、主成分回帰(PCR:Principal Component Regression)または部分的最小二乗法(PLS:Partial Least Squares)等の多変量解析に基づく品質モデル構築および運転条件最適化の方法が提案されている(例えば非特許文献1乃至3参照)。
また、バッチプロセスを対象とする場合、操作変数と品質とを関連付ける必要がある。一般にそのモデル化は難しいことから、操作変数を入力とする統計的モデル構築手法として、主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)に基づく、MultiwayPCAまたはPLSに基づくMultiwayPLS等が提案されている(例えば非特許文献4及び5参照)。
シー・エム・ジャックル アンド ジェイ・エフ・マグレガー:プロダクト デザイン スルー マルチバリエイト スタティスティカル アナルシス オブ プロセスデータ、エーアイシーエイチイー ジェイ(C.M. Jaeckle and J. F. MacGregor: Product Design through Multivariate Statistical Analysis of Process Data, AIChE J., 44, 1105/1118 (1998)) エム.カノ、ケー.フジワラ、エス.ハセベ アンド エイチ.オオノ:データ ドリブン クオリティ インプルーブメント:ハンドリング クオリテイティブ バリアブルス、アイエフエーシー シンポ. オン ダイナミクス アンド コントロール オブ プロセス システム (ディーワイシーオーピーエス)、シーディーロム、ケンブリッジ ジュライ(M.Kano, K. Fujiwara, S. Hasebe, and H.Ohno: Data Driven Quality Improvement: Handling Qualitative Variables, IFAC Symp. On Dynamics and Control of Process System (DYCOPS), CD-ROM, Cambridge, July 5-7 (2004)) 加納 藤原 長谷部 大野:運転データに基づく品質改善のための定性的品質情報の定量化 計測自動制御学会論文集(2006) ピー.ノミコス アンド ジェイ・エフ・マグレガー:モニタリング バッチ プロセス ユージング マルチウェイ プリンシパル コンポーネントアナルシス、エーアイシーエイチイー ジェイ(P.Nomikos and J.F.MacGregor: Monitoring Batch Process Using Multiway Principal Component Analysis, AIChEJ., 40, 1361/1375(1994)) ピー.ノミコス アンド ジェイ・エフ・マグレガー:マルチウェイ パーシャル リースト スクウェアズ イン モニタリング バッチ プロセス、ケモメトリクス アンド インテリジェント ラボラトリー システムズ(P. Nomikos and J.F.MacGregor: Multiway Pertial Least Squares in Monitoring Batch Processes, Chemometrics and Intelligent laboratory Systems, 30,97/109(1995))
しかしながら、非特許文献1乃至5に開示された手法では、異なる時刻に測定された変数をすべて入力変数として扱うため、入力変数の数が増大し、モデルの推定精度が低下する恐れがあった。また、バッチプロセスでは操作のタイミングが品質に強く影響する。しかし、多変量解析では時間情報をうまく抽出できないため、操作変数を入力とする統計的モデルの構築は困難であるという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、バッチプロセス運転後の操作変数に対するウェーブレット係数を算出し、その中から所定の条件を満たすウェーブレット係数を選択して出力することにより、時間情報が反映されたモデル構築を行うことができ、また予測性能を改善することが可能な変数決定方法、変数決定装置、並びに、コンピュータを変数決定装置として機能させるためのプログラム及び記録媒体を提供することにある。
本発明に係る変数決定方法は、操作変数に従い運転されるバッチプロセスを表現するモデル式に対し入力すべき操作変数を決定する変数決定方法において、バッチプロセス運転後の操作変数を入力部から受け付ける受け付けステップと、該受け付けステップにより受け付けた操作変数に対するウェーブレット係数を制御部により算出する算出ステップと、該算出ステップにより算出したウェーブレット係数の中から、所定の条件を満たすウェーブレット係数を前記制御部により選択する選択ステップと、該選択ステップにより選択したウェーブレット係数を、バッチプロセスを表現するモデル式に対して入力すべき操作変数に関する値として前記制御部により出力する出力ステップとを備えることを特徴とする。
本発明に係る変数決定方法は、前記出力ステップにより出力される選択されたウェーブレット係数を前記制御部によりモデル式へ入力し、前記モデル式に関連する評価関数の評価値が最適となるウェーブレット係数の値を前記制御部により算出する最適ウェーブレット係数値算出ステップと、該最適ウェーブレット係数値算出ステップにより算出した最適なウェーブレット係数の値に対し逆ウェーブレット変換を前記制御部により行い、最適な操作変数を前記制御部により算出する最適操作変数算出ステップとをさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る変数決定装置は、操作変数に従い運転されるバッチプロセスを表現するモデル式に対し入力すべき操作変数を決定する変数決定装置において、バッチプロセス運転後の操作変数を入力部から受け付ける受け付け手段と、該受け付け手段により受け付けた操作変数に対するウェーブレット係数を算出する算出手段と、該算出手段により算出したウェーブレット係数の中から、所定の条件を満たすウェーブレット係数を選択する選択手段と、該選択手段により選択したウェーブレット係数を、バッチプロセスを表現するモデル式に対して入力すべき操作変数に関する値として出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る変数決定装置は、前記選択手段は、前記算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数を選択するよう構成してあることを特徴とする。
本発明に係る変数決定装置は、前記選択手段は、前記算出手段により算出したウェーブレット係数の絶対値が所定値以上のウェーブレット係数を選択するよう構成してあることを特徴とする。
本発明に係る変数決定装置は、前記選択手段は、前記算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数の低周波成分に係るウェーブレット係数を選択するよう構成してあることを特徴とする。
本発明に係る変数決定装置は、前記選択手段は、前記算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数の低周波成分に係るウェーブレット係数の全てまたは一部、及び、高周波成分に係るウェーブレット係数の一部を選択するよう構成してあることを特徴とする。
本発明に係る変数決定装置は、前記選択手段は、前記算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数のうち、絶対値が所定値以上のウェーブレット係数を選択するよう構成してあることを特徴とする。
本発明に係る変数決定装置は、前記出力手段により出力される選択されたウェーブレット係数をモデル式へ入力し、前記モデル式に関連する評価関数の評価値が最適となるウェーブレット係数の値を算出する最適ウェーブレット係数値算出手段と、該最適ウェーブレット係数値算出手段により算出した最適なウェーブレット係数の値に対し逆ウェーブレット変換を行い、最適な操作変数を算出する最適操作変数算出手段とをさらに備えることを特徴とする。
本発明に係るプログラムは、操作変数に従い運転されるバッチプロセスを表現するモデル式に対し入力すべき操作変数をコンピュータに決定させるプログラムにおいて、コンピュータに、バッチプロセス運転後の操作変数を入力部から受け付ける受け付けステップと、該受け付けステップにより受け付けた操作変数に対するウェーブレット係数を前記制御部により算出する算出ステップと、該算出ステップにより算出したウェーブレット係数の中から、所定の条件を満たすウェーブレット係数を前記制御部により選択する選択ステップと、該選択ステップにより選択したウェーブレット係数を、バッチプロセスを表現するモデル式に対して入力すべき操作変数に関する値として前記制御部により出力する出力ステップとを実行させることを特徴とする。
本発明に係るプログラムは、前記出力ステップにより出力される選択されたウェーブレット係数を前記制御部によりモデル式へ入力し、前記モデル式に関連する評価関数の評価値が最適となるウェーブレット係数の値を前記制御部により算出する最適ウェーブレット係数値算出ステップと、該最適ウェーブレット係数値算出ステップにより算出した最適なウェーブレット係数の値に対し逆ウェーブレット変換を前記制御部により行い、最適な操作変数を前記制御部により算出する最適操作変数算出ステップとをさらに実行させることを特徴とする。
本発明に係る記録媒体は、操作変数に従い運転されるバッチプロセスを表現するモデル式に対し入力すべき操作変数をコンピュータに決定させるプログラムが記録されたコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体において、コンピュータに、バッチプロセス運転後の操作変数を入力部から受け付ける受け付けステップと、該受け付けステップにより受け付けた操作変数に対するウェーブレット係数を前記制御部により算出する算出ステップと、該算出ステップにより算出したウェーブレット係数の中から、所定の条件を満たすウェーブレット係数を前記制御部により選択する選択ステップと、該選択ステップにより選択したウェーブレット係数を、バッチプロセスを表現するモデル式に対して入力すべき操作変数に関する値として前記制御部により出力する出力ステップとを実行させることを特徴とする。
本発明に係る記録媒体は、前記出力ステップにより出力される選択されたウェーブレット係数を前記制御部によりモデル式へ入力し、前記モデル式に関連する評価関数の評価値が最適となるウェーブレット係数の値を前記制御部により算出する最適ウェーブレット係数値算出ステップと、該最適ウェーブレット係数値算出ステップにより算出した最適なウェーブレット係数の値に対し逆ウェーブレット変換を前記制御部により行い、最適な操作変数を前記制御部により算出する最適操作変数算出ステップとをさらに実行させることを特徴とする。
本発明にあっては、変数決定装置は、バッチプロセス運転後の操作変数の入力を入力部から受け付ける。そして、この受け付けた操作変数に対しウェーブレット変換を適用し、ウェーブレット係数を算出する。選択手段は、算出したウェーブレット係数の中から、所定の条件を満たすウェーブレット係数を選択する。この選択は例えば、算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数を選択する、算出手段により算出したウェーブレット係数の絶対値が所定値以上のウェーブレット係数を選択する、算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数の低周波成分に係るウェーブレット係数を選択する、算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数の低周波成分に係るウェーブレット係数の全てまたは一部、及び、高周波成分に係るウェーブレット係数の一部を選択する、または、算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数のうち、絶対値が所定値以上のウェーブレット係数を選択する等する。
そして、このようにして選択したウェーブレット係数を入力すべき操作変数に関する値として出力手段により出力する。従って、モデル式へ入力される操作変数に関する値の総数が低減され、モデル式に基づく予測性能が改善される。
本発明にあっては、出力手段により出力される選択されたウェーブレット係数をモデル式へ入力する。そして、モデル式に関連する評価関数の評価値が最適となるウェーブレット係数の値を算出する。そして算出した最適なウェーブレット係数の値に対し逆ウェーブレット変換を行い、最適な操作変数を算出する。従って、推定精度の高い結果に基づく最適な操作変数をプロセスに対し提供することが可能となる。
本発明にあっては、受け付けた操作変数のウェーブレット係数を算出し、算出したウェーブレット係数の中から、所定の条件を満たすウェーブレット係数を選択する。そして、選択したウェーブレット係数を入力すべき操作変数に関する値として出力手段により出力する。従って、モデル式へ入力される操作変数に関する値の総数が低減され、モデル式に基づく予測性能が改善される。また、ウェーブレット解析によっては時間情報が失われていないため、時間情報が反映されて選択されたウェーブレット係数を有効活用でき、結果的にモデルの推定精度を向上させることが可能となる。
本発明にあっては、出力手段により出力される選択されたウェーブレット係数をモデル式へ入力し、最適なウェーブレット係数の値を算出する。そして算出した最適なウェーブレット係数の値に対し逆ウェーブレット変換を行い、最適な操作変数を算出する。また、ウェーブレット解析による次元圧縮に加え、多変量解析をもさらに組み合わせてさらなる次元圧縮を行うことにより、より推定精度の高い結果に基づく最適な操作変数をプロセスに対し提供することが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
本発明に係る変数決定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 ウェーブレット係数の選択処理の手順を示すフローチャートである。 ウェーブレット係数の選択処理第1例の手順を示すフローチャートである。 ウェーブレット係数の選択処理第2例の手順を示すフローチャートである。 ウェーブレット係数の選択処理第3例の手順を示すフローチャートである。 ウェーブレット係数の選択処理第4例の手順を示すフローチャートである。 最適な操作変数を算出する処理手順を示すフローチャートである。 最適な操作変数を算出する処理手順を示すフローチャートである。 時間に対する入力信号の変化を示すグラフである。 ウェーブレット係数の変化を示すグラフである。 従来のMPCRによるモデル構築結果を示すグラフである。 本発明に係る処理を行った場合のモデル構築結果を示すグラフである。 MPCRによるモデル構築結果を示すグラフである。 本発明に係る選択処理後のモデル構築結果を示すグラフである。 各希望生産量に対する操作変数の時間的変化を示すグラフである。 最適化結果を示すグラフである。 実施の形態2に係るコンピュータの構成を示すブロック図である。 検証結果を示すグラフである。 基質流入速度の時間的変化を示すグラフである。 最適化の結果を示すグラフである。
符号の説明
1 コンピュータ(変数決定装置)
1A 可搬型記録媒体
11 CPU(制御部)
12 RAM
13 入力部
14 表示部
15 記憶部
15P 制御プログラム
実施の形態1
以下本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は本発明に係る変数決定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図において1は変数決定装置であり、例えばコンピュータ等が用いられる。以下では変数決定装置1をコンピュータ1として説明する。コンピュータ1は、制御部としてのCPU11、バス17を介して接続されるRAM(Random Access Memory)12、記憶部15、表示部14、及び入力部13等を含んで構成される。CPU11は、バス17を介してハードウェア各部と接続されていて、それらを制御すると共に、記憶部15に格納された制御プログラム15Pに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。制御プログラム15Pは、C言語等のプログラミング言語で記述されている。RAM12はCPU11による演算の際に用いるデータを一時的に格納する。
記憶部15は例えばハードディスクで構成され、内部には上述した制御プログラム15Pが記憶されている。表示部14は例えば液晶ディスプレイ等である。入力部13はキーボード及びマウス、CD−ROM等の記録媒体読み取り部、または、LANカード等から構成される。入力部13は、バッチプロセスにおける運転実績、すなわち時間的に変化する操作変数ui (操作プロファイルを持つ変数)、時間的に変化しない操作変数S(操作プロファイルを持たない変数)、品質変数Y等の各データの入力を受け付ける。
バッチプロセスにおいて運転が終了した場合、運転実績となる各種データ、すなわち品質変数Y、操作変数ui 及び操作変数Sがそれぞれ入力される。この品質変数Yは、例えばバッチプロセスにおいて製造される製品のコスト、量、または質等を表すものであり、以下ではy∈RQの条件を満たすものとする。また、操作変数ui (i=1,2,・・・,I)は、バッチプロセスの操作変数のうち、時間的に変化する変数がI個存在するとして、各変数の操作変数をサンプリングした系列を示す。操作変数uiは例えば、バッチプロセスにおいて時間的に変化する温度の変数(x1,1 ,x1,2 ,・・・,x1,t,・・・,x1,T :時間(サンプリング点)t=1,2,・・・,T)、または時間的に変化する流量(x2,1 ,x2,2,・・・,x2,t ,・・・,x2,T )等である。
一方、操作変数Sは、時間的に変化しない変数であり、例えば時間的に変化しない圧力値、または特定の装置を使うか、または使わないかを示す値が該当する。なお、以下ではS∈RL の条件を満たすものとする。CPU11は入力部13から入力された品質変数Y、操作変数ui、及び操作変数Sを受け付け、記憶部15に記憶する。そして、CPU11は記憶部15に記憶した操作変数ui を読み出し、後述する処理により所定の条件に従い操作変数uiを選択する。
CPU11は、記憶部15に記憶した操作変数ui を読み出し、レベルJのウェーブレット解析を実行する。以下にウェーブレット解析について説明する。ウェーブレット解析は信号を時間・周波数の両面から捉えることのできる手法で、これを時間周波数解析という。いま、a,b∈Rとして、関数空間{ψ((x−b)/a)}a,bを考える。aは関数ψのスケール変換を、bは平行移動(トランスレート)を表す。このような関数空間の元をウェーブレットという。信号fのウェーブレット変換Wf(b,a)は、式(1)で定義される。
Figure 2007139088
a,bを変化させることで、ある時間、ある周波数での信号の強度(ウェーブレットと信号の相関)を求めることができる。本実施の形態ではウェーブレットを離散化した2進ウェーブレット変換を用いる。これは、スケールとトランスレートの組(b,a)を(2j k、2j )(j、k∈Z)と離散化するウェーブレット変換である。ここで離散化パラメータjのことを以下ではレベルといい、レベルは周波数に対応する。離散ウェーブレット変換における基底関数であるスケーリング関数φおよびウェーブレットψは、次の式(2)及び式(3)で示すトゥー・スケール関係を満たす。
Figure 2007139088
Figure 2007139088
ここで、{pk }、{qk }はトゥー・スケール数列と呼ばれ、スケーリング関数およびウェーブレットを決定する数列である。スケーリング関数φが与えられると、各レベルjについて{φ(2-jx−k)}の張る空間Vjが決まる。よって、任意の関数fj ∈Vj は、係数{ak (j) }を用いて式(4)で表すことができる。
Figure 2007139088
なお、トゥー・スケール関係からVj+1 ⊂Vj である。また、φに対応するψが与えられると、{ψ(2-jx−k)}の張る空間Wが決まる。したがって、任意の関数gj∈W は、係数{dk (j) }を用いて式(5)のように表される。
Figure 2007139088
さらに、式(6)で示す条件が成立するので、fj は、式(7)で示す如く一意に分解される。
Figure 2007139088
Figure 2007139088
ここで、fj+1 はfj の低周波成分、gj+1 は高周波成分であり、それぞれApproximation, Detailという。また、aj ={ak (j) }、dj ={dk (j)}をそれぞれレベルjのApproximation係数(以下、A係数)、Detail係数(以下、D係数)といい、これらを併せてウェーブレット係数と呼ぶ。ウェーブレットによる分解とは、ウェーブレット係数aj、dj を決定することに他ならない。ウェーブレット係数はウェーブレットと信号の内積で得られる。たとえば、レベルjのA係数ajは、スケーリング関数φと信号fj の内積により、式(8)で求められる。
Figure 2007139088
ただし、スケーリング係数は式(9)で正規化されている。
Figure 2007139088
なお、この分解によって、信号の解像度は1/2に、つまり得られた信号のサンプリング周波数は元の信号のサンプリング周波数の1/2となる。以上述べたウェーブレット解析は、信号の特徴抽出に利用されるだけでなく、信号の圧縮と復元にも利用されている。適当なウェーブレットを用いて信号を分解すれば、ほとんどすべての信号はウェーブレット係数の絶対値の大きな点だけで、ほぼ完全に復元できることが知られている。本発明においては絶対値の小さな係数を多く間引いても元の信号の概形を復元できるというウェーブレットの性質を利用し、絶対値がある閾値以上であるウェーブレット係数、または特定のレベル以上のウェーブレット係数を選択する処理を行う。
CPU11は、操作変数ui にウェーブレット変換を適用してレベルJiの分解を行い、ウェーブレット係数aJ,i,dj,i (i=1,2,・・・,I;j=1,2,・・・,Ji)を求める。これらはまとめて式(10)の如く表すことができる。
Figure 2007139088
このとき用いるウェーブレットおよび分解のレベルJiは後述する基準に従い決定される。ここで、I個のウェーブレット係数ci を並べ式(11)の如く表現する。なお、用いるウェーブレットはHarrのウェーブレット、またはDaubechiesのウェーブレット等など適宜の方式のウェーブレットを用いればよい。
Figure 2007139088
さらにs、c、yを行としてNバッチ分並べた行列をそれぞれS∈RNxL、C∈RNxP、Y∈RNxQとする。CPU11は、行列Cから、所定の条件を満たすウェーブレット係数を選択し、つまり、絶対値がある閾値以下であるウェーブレット係数の列または特定レベルのウェーブレット係数の列など重要性が低いと判断された列を間引き、これを改めてC∈RNxMとする。
この選択処理は、例えば、所定閾値のレベル以上のウェーブレット係数、例えばレベル5のウェーブレット係数を選択する、または特定のレベルにおけるウェーブレット係数の値の絶対値が、所定値以上のウェーブレット係数を選択する。本実施の形態においては、閾値とするレベルを5であるものとして説明するが、必要に応じて5以上のレベル6等を選択するようにしても良い。また、CPU11は、所定のレベル以上のウェーブレット係数のうち、低周波成分に係るウェーブレット係数(A係数)を選択し、高周波成分に係るウェーブレット係数(D係数)を選択しないようにしても良い。さらには、CPU11は、所定のレベル以上のウェーブレット係数のうち、A係数を選択し、D係数の一部、例えば係数の値の絶対値が所定の値以上の係数、または、時間あたりの変動が大きい時間帯の係数等を選択するようにしても良い。CPU11はこのようにして選択された係数以外の係数に0の値を設定する処理を行う。
このようにして選択処理を終えた行列Cを改めてC∈RNxMとする。最終的に、CPU11は、S,C,Yの各列を平均0、分散1に標準化した上で、S,Cを入力、Yを出力とする線形モデルを構築する。構築した線形モデルは式(12)のように表される。
Figure 2007139088
ここで、K∈R(L+M)xQは、は回帰係数行列であり、e∈RQ は残差である。なお、本実施の形態においては、構築するモデルとして、主成分回帰(PCR)または部分的最小二乗法(PLS)を用いた例について説明するが、これに限定するものではない。例えば、重回帰分析等の線形回帰手法の他、任意の非線形モデル構築手法を採用してもよい。なお、プロセスの運転データを入力、品質データを出力とする品質モデルを構築し、そのモデルに基づいて希望品質を実現できる運転条件を決定する方法の詳細については非特許文献2及び3に記述されている。
PCRを用いたバッチプロセスの品質モデルは式(13)で表すことができる。
Figure 2007139088
ここで、y∈RQ は品質変数、s∈RL はバッチプロセスにおいて時間的に変化しない操作変数、c∈RM は時間的に変化する操作変数に基づくウェーブレット係数であり、またzは式(14)で表現される。
Figure 2007139088
y、zの各変数は平均0、分散1に標準化しておくものとする。また、K∈RRxQはPCRの回帰係数行列、t∈RR は主成分得点ベクトル、VR ∈R(L+M)xRはローディング行列、Rは採用した主成分の数とする。ここで、式(15)で示す希望品質が与えられたとする。
Figure 2007139088
R>Qのとき、y(チルダ)を与える望ましい主成分得点t(チルダ)は式(16)で与えられる。
Figure 2007139088
なお、A+ は行列Aの擬似逆行列を、null(A)はAの零空間(カーネル)を表し、dim(null(KT ))=R−Qである。解t(チルダ)は無数に存在するが、ここでは最適化などによって解を一意に決定するものとし、これをzの空間に戻す。
Figure 2007139088
式(17)で得られたz(チルダ)をモデル構築用データの標準偏差を用いてスケーリングし、これに平均を加え、改めて式(18)とする。
Figure 2007139088
ここで、c(チルダ)を対象に、モデル構築時に間引いた係数の部分に0を挿入し、i番目の操作変数に相当するウェーブレット係数ci (チルダ)を取り出す。ウェーブレット解析では、絶対値が大きい係数だけで元の信号の概形を復元できるため、ci(チルダ)をウェーブレット逆変換することで、望ましい操作変数ui (チルダ)を得ることができる。最終的に、s(チルダ)及びui(チルダ)(i=1,2,・・・,I)をバッチプロセスへ入力すべき操作変数とすればよい。
図2は、ウェーブレット係数の選択処理の手順を示すフローチャートである。まず、CPU11は、入力部13から入力される過去の品質変数Y、時間的に変化する操作変数ui 及び時間的に変化しない操作変数Sの各データを受け付ける(ステップS21)。これは、記録媒体に記録されたデータを、記録媒体読み取り装置たる入力部13から受け付けるようにしても良いし、図示しない通信網を介して接続された他のコンピュータ、またはプロセスを実行する制御装置から出力されたデータを受け付けるようにしても良い。CPU11は入力された品質変数Y、操作変数ui 及び操作変数Sを記憶部15に記憶する(ステップS22)。
CPU11は、記憶部15に記憶した操作変数ui を読み出す(ステップS23)。CPU11は、ウェーブレット変換を行うべく、記憶部15から、上述したウェーブレット変換式を読み出し、この変換式へ読み出した操作変数uiを代入し、ウェーブレット係数を算出する(ステップS24)。なお、ステップS24におけるウェーブレット係数の算出はレベル1〜Jまで実行されるが、このレベルJは対象となるプロセスの対象、条件等により、オペレータが入力部13から適宜設定するようにすればよい。CPU11はこのようにして算出したウェーブレット係数の中から所定の条件を満たすウェーブレット係数を選択する(ステップS25)。なお、この処理の詳細は後述する。
CPU11は選択したウェーブレット係数からなる行列をCと設定し(ステップS26)、記憶部15に記憶する。なお、CPU11は、この行列C、操作変数S、品質変数Yについて、平均0、分散1とする公知の標準化処理を行い、標準化処理後の行列C、操作変数S、品質変数Yを記憶するようにしても良い。またCPU11は選択されなかったウェーブレット係数に0を代入する(ステップS27)。なお、本実施の形態においては選択されなかったウェーブレット係数に0を代入した。しかし、これに限らず、これらのウェーブレット係数にフラグを設定する等の適宜の方法により、選択されたウェーブレット係数と選択されなかったウェーブレット係数とを区別するようにすればよい。
図3はウェーブレット係数の選択処理第1例の手順を示すフローチャートである。CPU11は、記憶部15から閾値となるレベルJthを読み出す(ステップS31)。この閾値となるレベルJthは、プロセスの対象、条件等により適宜の値が設定される。レベルJthは予めオペレータにより入力部13からその値が入力され、記憶部15に記憶されている。CPU11は、ステップS24においてレベル1〜レベルJまで算出したウェーブレット係数の中から、レベルJthのウェーブレット係数を選択する(ステップS32)。これは例えば、レベルJthのウェーブレット係数のA係数及びD係数とすればよい。CPU11は選択したウェーブレット係数を記憶部15、表示部14または図示しないプリンタ等の周辺機器へ操作変数に関する値として出力する(ステップS33)。
図4はウェーブレット係数の選択処理第2例の手順を示すフローチャートである。CPU11は、記憶部15から閾値となるレベルJthを読み出す(ステップS41)。CPU11は、ステップS24においてレベル1〜レベルJまで算出したウェーブレット係数の中から、レベルJthのウェーブレット係数のうちさらに低周波成分に係るA係数を選択する(ステップS42)。CPU11は選択したウェーブレット係数を記憶部15または表示部14へ操作変数に関する値として出力する(ステップS43)。
図5はウェーブレット係数の選択処理第3例の手順を示すフローチャートである。CPU11は、記憶部15から閾値となるレベルJthを読み出す(ステップS51)。CPU11は、ステップS24においてレベル1〜レベルJまで算出したウェーブレット係数の中から、レベルJthのウェーブレット係数を読み出す(ステップS52)。そして、CPU11は、ウェーブレット係数の絶対値が所定値以上のウェーブレット係数を選択する(ステップS53)。係る処理における選択は、例えば、全係数の絶対値の平均値を算出し、算出した平均値以上のウェーブレット係数を選択するようにすればよい。その他、選択に際し、記憶部15に予めレベル毎に記憶された所定値をCPU11により読み出し、この読み出したレベルに応じた所定値以上のウェーブレット係数を選択するようにしても良い。最後に、CPU11は選択したウェーブレット係数を記憶部15または表示部14等へ操作変数に関する値として出力する(ステップS54)。なお、選択処理第3例においては、レベルJthのウェーブレット係数のレベルが所定閾値以上のウェーブレット係数のうち、係数の絶対値が所定値以上のウェーブレット係数を選択する処理を行っている。しかし、このレベルJthをレベル1とし、レベル1におけるウェーブレット係数の絶対値が所定値以上のウェーブレット係数を選択する処理を行っても良い。
図6はウェーブレット係数の選択処理第4例の手順を示すフローチャートである。CPU11は、記憶部15から閾値となるレベルJthを読み出す(ステップS61)。CPU11は、ステップS24においてレベル1〜レベルJまで算出したウェーブレット係数の中から、レベルJthのウェーブレット係数(低周波成分に係るA係数及び高周波成分に係るD係数)を読み出す(ステップS62)。CPU11は、D係数の絶対値が所定値以上のウェーブレット係数を選択する(ステップS63)。
次いで、CPU11は、レベルJthのA係数を全て選択する(ステップS64)。すなわち、本選択処理においては所定レベルにおけるウェーブレット係数のApproximation係数と、同レベルにおけるウェーブレット係数のDetail係数の値の絶対値が所定値以上の係数とを選択する。なお、この絶対値に対する閾値もプロセスの対象、条件等によりオペレータが入力部13から適宜の値を設定することができ、その値は記憶部15に記憶される。最後に、CPU11は選択したウェーブレット係数を操作変数に関する値として記憶部15または表示部14等へ出力する(ステップS65)。なお、ステップS64において、CPU11はレベルJthのA係数を全て選択する処理を行っている。しかし、レベルJthのA係数の一部、すなわちA係数の絶対値が所定値以上のウェーブレット係数を選択するようにしても良い。
次に、以上の処理によって厳選されたウェーブレット係数により、バッチプロセスを表現するモデル式の構築を行い、希望品質を満たす最適解を算出する処理について説明する。図7及び図8は最適な操作変数を算出する処理手順を示すフローチャートである。CPU11は、上述した処理により選択されたウェーブレット係数の行列Cを読み出す(ステップS71)。また、CPU11は品質変数Y及び操作変数Sを記憶部15から読み出す(ステップS72)。CPU11は、ウェーブレット係数回帰を実行し、操作変数から品質変数を予測できるモデル式を構築する(ステップS73)。この構築したモデル式は記憶部15に記憶される。モデル式は、一般に行列S,Cを入力、Yを出力とする式(19)の如く表される。
Figure 2007139088
なお、このモデル式の構築は、バッチプロセスの対象、品質条件等に応じ、主成分回帰(PCR)、部分的最小二乗法(PLS)、または重回帰分析等の線形回帰手法、または、任意の非線形モデル構築手法等の公知の手法に基づき構築すればよい。これらの構築されたモデル式は予め記憶部15に記憶され、必要に応じて読み出される。
CPU11は、記憶部15に記憶された希望品質を実現するための評価関数B及び制約条件を読み出す(ステップS74)。この評価関数Bは式(20)に示すように式(19)で示すモデル式の入力変数s、c及び品質変数yに関連づけられる関数である。この評価関数Bの評価値、例えばコスト、製造速度等であり、これが最小(または最大)となるようs、cの値が決定される。なお、本実施の形態においては、評価関数Bの評価値が最小になる場合の操作変数s、cの値を決定する処理につき説明する。しかし、評価値が最適になる際の、操作変数s、cを求めるのであれば、評価値が最大値となる場合の、操作変数s、cを求めるようにしても良い。例えば、評価関数Bに基づく評価値が、製品の製造数である場合、これが最大となるときの操作変数s、cを求めるようにすればよい。
Figure 2007139088
また、制約条件は式(21)で表すことができる。なお、その他の制約条件としては例えば、操作変数Sが流量である場合に、当該流量は正の値のみをとる等があり、プロセスの種類に応じて適宜の制約条件が付加される。
Figure 2007139088
s、cの値の決定にあっては、式(21)で示す希望品質y(チルダ)を満たすことも必要とされる。CPU11は、ステップS73において記憶部15から読み出したモデル式に選択したウェーブレット係数の行列C及び操作変数Sを代入し、品質yを算出する(ステップS75)。CPU11は算出した品質y、行列C及び操作変数Sを、ステップS74で読み出した評価関数B及び制約条件へ代入する(ステップS76)。
CPU11は評価関数Bの評価値が最小(または所定の基準値より小さい)で、また制約条件を満たすか否かを判断する(ステップS77)。CPU11は、評価関数Bが最小ではなく(または所定の基準値以上)、また制約条件を満たさないと判断した場合(ステップS77でNO)、これは最適な解ではないので、操作変数S及びウェーブレット係数の行列Cの値を適宜変更する(ステップS78)。この際、行列Cの数はウェーブレット変換による選択処理により大幅に減少しているので、最適解はより効率よく得ることができる。ステップS78の処理の後、CPU11は再びステップS75へ移行し、以上の処理を繰り返す。なお、本実施の形態においては、操作変数S及びウェーブレット係数の行列Cの値を適宜変更し、二次計画法(QP)または非線形計画法(NLP)等を用いて最適化を行っているが、最小二乗法を用いて最適な値を一度に求めるようにしても良い。
CPU11は、評価関数Bの評価値が最小(または所定の基準値より小さい)で、また制約条件を満たすと判断した場合(ステップS77でYES)、その際の操作変数Sb 及びウェーブレット係数の行列Cb を最適な値として決定する(ステップS79)。CPU11は、操作変数Sb及びウェーブレット係数の行列Cb に対し、平均0、分散1とする標準化に対する逆演算を行う(ステップS710)。そして、CPU11は、記憶部15から、逆ウェーブレット変換を実行するための数式を読み出し、逆演算後の行列Cbに逆ウェーブレット変換を行い(ステップS711)、最適な操作変数ubiを得る。
最後にCPU11は、操作変数Sb 及び操作変数ubiを記憶部15または表示部14等へ出力する(ステップS712)。オペレータは、ウェーブレット変換により計算量が減少し、より推定精度が高い最適な操作変数を、バッチプロセスに適用することが可能となる。
続いて、本発明による選択処理を具体的な数値を用いて説明する。式(22)で示す線形システムに、操作変数uとして入力時間と幅が一様分布に従ってランダムに変化する高さ1の矩形波を2回入力し、最終時刻Tf =63における出力yf を測定した。図9は時間に対する入力信号の変化を示すグラフである。横軸は時間であり、縦軸は入力信号の大きさを示す。また実線は第1の入力信号の時間的変化を示し、点線は第2の入力信号の時間的変化を示している。図9に示すように、第1の信号が入力された後、第2の信号が入力される一方で、Tf=約30以降においては、逆に第2の信号が入力された後に、第1の信号が入力されていることが理解できる。
Figure 2007139088
ここでxは線形システムの状態変数であり、x(0)=0とする。uを周期1でサンプリングした系列uを入力、yf を出力とする線形モデルをMultiway PCR(MPCR)及び本発明に係るウェーブレット変換を用いた選択処理により構築した。ウェーブレット変換はDaubechiesのウェーブレット(N=2)でレベル5の分解を行い、ウェーブレット係数を求めた。ここでNはウェーブレットのモーメントの条件である。
図10はウェーブレット係数の変化を示すグラフである。図10において、横軸は時間、縦軸は各レベルの係数値を示す。ここで、実線は第1の信号に対するウェーブレット係数の時間的変化を示し、点線は第2の信号に対するウェーブレット係数の変化を示す。ここで、図10Aはレベル1のD係数の時間的変化を示すグラフであり、図10Bはレベル2のD係数の時間的変化を示すグラフであり、図10Cはレベル3のD係数の時間的変化を示すグラフであり、図10Dはレベル4のD係数の時間的変化を示すグラフであり、図10Eはレベル5のD係数の時間的変化を示すグラフである。また図10Fはレベル5のA係数の変化を示すグラフである。
ここで、入力uは64次元であったが、ウェーブレット変換によって75次元に写像されている。A係数及びレベル5のD係数のみを入力としてPCRを用いたモデルを構築した。図10に示すようにレベル1においては、D係数においてウェーブレット係数の数が30以上存在していたが、レベル5の段階においては、その数が4つにまで減少していることが理解できる。採用する主成分の数はA係数とD係数との和である8とした。すなわち選択処理における次元は8である。なお、モデル構築用データは10バッチであり、別の検証用データ10バッチを用いて予測性能の検証を行った。
図11は従来のMPCRによるモデル構築結果を示すグラフであり、図12は本発明に係る処理を行った場合のモデル構築結果を示すグラフである。図11及び図12において、横軸は真値、縦軸は予測値を示す。また図11A及び図12Aがモデル構築用データに対する予測結果を示し、図11B及び図12Bが検証用データに対する予測結果を示す。ここで、RMSEは根平均二乗誤差、Rは真値と予測値との相関係数、PCs はPCRで採用した主成分数を表している。
ここでは比較のため、主成分数はともに5としてある。図11と図12とを比較すると、MPCRでは検証用データの予測が全くできていないのに対して、本発明による選択処理を用いた場合では構築用データおよび検証用データのいずれに対しても良い予測性能が実現されており、MPCRと比較して大幅に予測性能が改善できていることがわかる。このように、選択処理によって予測性能が大きく改善したのは、ウェーブレット解析によって時間情報をモデル構築に活用できたためである。図9、図10E及び図10Fに示すように、入力時間のずれが、例えばA係数の2番目の係数値及び3番目の係数値、並びに、レベル5のD係数の2番目の係数値の大小で表現されており、ウェーブレット係数が操作変数の時間に関する特徴をうまく抽出できていることがわかる。
本数値例では簡単のために、入力される矩形波の大きさはすべて1とした。大きさの異なる矩形波を対象にウェーブレット変換を行うと、ウェーブレット係数の大きさは元の信号の大きさと比例するため、低周波側の1つのウェーブレット係数では入力時間のずれと信号の大きさの違いが区別できない。しかし、このような場合でも、高周波側も含めて複数のウェーブレット係数を入力として用いることで、精度の良いモデルを構築することが可能となる。
上述した選択処理を用いたバッチプロセス品質改善手法の有効性を、ケーススタディを通じて検証した。本ケーススタディで対象とするプロセスは半回分発酵系であるリジン発酵プロセスである。なお、このリジン発酵プロセスの詳細については、エイチ.オーノ アンド イー.ナカニシ:オプチマル オペレーティング モード フォー ア クラス オブ ファーメンテーション,バイオテクノロジー アンド バイオエンジニアリング(H. Ohno and E. Nakanishi: Optimal Operating Mode for a Class of Fermentation, Biotechnology & Bioengineering), 20, 625/636 (1978)に開示されている。リジンは菌体が増殖する際に生産される2次代謝物であり、時間的に変化する操作変数として基質供給速度が与えられる。本ケーススタディの目的は、希望するリジン生産量、あるいは最大のリジン生産量を得る最適な操作変数を導出することである。なお、シミュレーションに用いたモデルの詳細は以下のとおりである。
ケーススタディに用いるリジン生産プロセスのモデルは式(23)の如く表される。
Figure 2007139088
ただし、Xは菌体濃度[ΔOD/100]、Sは基質濃度[kg/L]、S0はフィールドの基質速度[kg/L]、Pはリジン濃度[g/L]、uは基質供給速度[L/hr]、Vはタンク内液体積[L]である。また、タンク体積Vmax=1000kLとする。またシミュレーションにおける初期値はX(0)=0.035、S(0)=2.52、P(0)=0、V(0)=60であり、フィードの基質濃度はS0=2.52とした。
プロセスを様々な操作変数を用いて運転し、バッチ終了時間Tf =40hでのリジン生産量yを測定した。操作変数を周期20minでサンプリングした時系列をuとし、uを入力、yを出力とする品質モデルをMultiway PCR(MPCR)及び本発明の選択処理に係る方法を用いて構築した。ウェーブレット変換においては、Daubechiesのウェーブレット(N=8)を用いてレベル5の分解を実施し、得られたA係数をモデル入力として採用した。入力uは121次元であり、ウェーブレット変換によって194次元に写像されたが、A係数のみを入力変数に選択した結果、入力変数の次元は18となった。
続いて、A係数を入力として、PCRを用いてモデルを構築した。なお、モデル構築用サンプル数と検証用サンプル数は共に10バッチである。図13はMPCRによるモデル構築結果を示すグラフであり、図14は本発明に係る選択処理後のモデル構築結果を示すグラフである。比較のため、いずれの場合も主成分数は5としている。これらの結果より、MPCRに比べて本発明に係る検証用データに対する予測性能が改善していることがわかる。
本発明の処理により構築した品質モデルを用いて、希望生産量y(チルダ)=20,25,30を実現する操作変数を導出した。品質モデルの入力変数の数が品質変数の数よりも多いため、解は一意に決定できない。そこで、ここでは式(16)式においてnull(KT )=0とした最小ノルム解となる操作変数を導出した。図15は各希望生産量に対する操作変数の時間的変化を示すグラフである。図15の横軸は時間であり、縦軸は操作変数を示す。実現された生産量はそれぞれ21.8,26.6,31.5であり、希望値と良い一致をみた。
次に、y(チルダ)=30とした場合の基質供給量最小化(ケース1)、およびバッチ終了時間Tf でのリジン生産量最大化(ケース2)を目的とした操作変数の最適化を実施した。制約条件として、1)タンク内液体積はタンク体積Vmax=1000kLを超えない、2)基質供給速度は負にならない、3)解はモデル構築用データの内挿である、という3条件を導入した。解がモデル構築用データの内挿であることを保証するには、式(24)で定義されるモデル構築用データのT2統計量がその管理限界を超えなければよい。
Figure 2007139088
ここで、tr は第r主成分得点、σ2 trはtr の分散、xpおよびx(ハット)p はそれぞれ第p番目の変数の測定値と予測値(再構築値)である。RとPはそれぞれ採用する主成分と入力変数の数である。なお、本ケーススタディでは、入力変数であるA係数のT統計量に対する制約条件を用いる代わりに、主成分得点がモデル構築用データの主成分得点の最大値と最小値によって定義される上下限を超えないという制約を用いた。これにより、最適化計算を容易にすると共に、解がモデル構築用データの内挿であることを保証した。
図16は最適化結果を示すグラフである。横軸は時間であり、縦軸は操作変数を示し、上述のケース1及びケース2のぞれぞれの操作変数の時間的変化を示している。この最適化により、ケース1では基質供給量が最小ノルム解の892から782に減少した。また、実現したリジン生産量は30.2であり、希望値と良く合致した。ケース2では得られたリジン生産量は35.7となり、バッチ終了時のタンク内液体積はタンク体積Vmax と一致した。
実施の形態2
図17は実施の形態2に係るコンピュータ1の構成を示すブロック図である。実施の形態1に係るコンピュータ1を動作させるためのコンピュータプログラムは、本実施の形態2のように、CD−ROM、メモリーカード等の可搬型記録媒体1Aで提供することも可能である。さらに、コンピュータプログラムを、LAN、またはインターネット等の図示しない通信網を介して図示しないサーバコンピュータからダウンロードすることも可能である。以下に、その内容を説明する。
図17に示すコンピュータ1の記録媒体読み取り装置としての入力部13に、操作変数を受け付けさせ、ウェーブレット係数を算出させ、ウェーブレット係数を選択させ、ウェーブレット係数を出力させるコンピュータプログラムが記録された可搬型記録媒体1Aを、挿入して記憶部15の制御プログラム15P内にこのプログラムをインストールする。または、かかるプログラムを、図示しない通信部を介して外部の図示しないサーバコンピュータからダウンロードし、記憶部15にインストールするようにしても良い。かかるプログラムはRAM12にロードして実行される。これにより、上述のような本発明のコンピュータ1として機能する。
本実施の形態2は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態3
実施の形態3は半回分発酵系であるペニシリンの生産プロセスを用いて実効性を検証する形態に関する。ペニシリンは菌体が増殖する際に生産される2次代謝物であり、操作プロファイルとして基質流入速度が与えられる。本ケーススタディの目的は、希望するペニシリン濃度を実現する最適な操作プロファイルを導出することである。以下に、シミュレーションに用いたモデルの詳細を示す。
ケーススタディに用いたペニシリン生産プロセスのモデルは下記の式(25)に示すとおりである。ただし、菌体の比増殖速度はMonad 型で表され、基質の流入に伴う体積変化は無視する。また、菌体増殖阻害物質濃度は十分に小さいと仮定して無視した。
Figure 2007139088
ここでXは菌体濃度[g/L]、Sは基質濃度[g/L]、Aはペニシリン濃度[arbitary-units/L]、uは基質流入速度[g/L-hr]である。また、Kは式(26)で定義される値[hr-g/L]である。
Figure 2007139088
各パラメータの値はk1 = 0.066 [1/hr]、ks = 1.0 [g/L]、α = 1.87[?]、a0 = 3.8 × 10?3 [arbitary-units L/g-hr]、a1 = 1.9×10?3 [arbitary-units L/g-hr]、a2= ?1.41×10?5[arbitary-units L/g-hr] である。シミュレーションにおける初期値はX0 = 1.0、S0 = 10.0、A0 = 0、K0 = 0 とした。
プロセスを様々な操作プロファイルu を用いて運転し、バッチ終了時間Tf = 120 hr でのペニシリン濃度y を測定した。操作ファイルu を周期1 hr でサンプリングした系列を{u} とし、{u} を入力(201 変数)、y を出力とする品質モデルをMultiway PCR(MPCR)およびWCR を用いて構築した。WCR ではDaubechies のウェーブレット(N = 8)を用いてレベル5 の分解を行い、Approximation 係数(18変数)を入力としPCR を用いた。ただし、モデル構築用サンプル数は10 バッチ、検証用サンプル数は10 バッチである。
図18は検証結果を示すグラフである。図18AはWCRによる結果を示し、図18BはMPCR による結果をそれぞれ示す。なお、比較のために主成分数は5 としている。これらより、MPCR に比べWCR での検証用データに対する予測性能が改善していることがわかる。WCR で構築した品質モデルを用い、希望品質y(チルダ) =100, 110, 120 を実現する操作プロファイルを導出した。品質モデルの入力変数の数が品質変数の数よりも多いため,解は一意に決定できない。そこで、ここでは最小ノルム解として,操作プロファイルを導出した。
図19は基質流入速度の時間的変化を示すグラフである。横軸は時間、縦軸は基質流入速度である。図19の実線は希望品質y(チルダ) =100を示し、点線は希望品質y(チルダ) =110を示し、一点鎖線は希望品質y(チルダ) =120を示す。実現された品質は102.0,111.3,120.3 であり、希望品質と良い一致をみた。
さらに、y(チルダ) = 100 の場合、操作コスト最小化を目的として操作プロファイルの最適化を行った。操作に要するコストは基質の投入量に比例するとし、制約条件として基質流入速度は負にならないこととした。
図20は最適化の結果を示すグラフである。図19と同じく、図20は基質流入速度の時間的変化を示し、横軸は時間、縦軸は基質流入速度である。これにより操作コストは、最小ノルム解の操作コスト51.1 から33.9 に減少した。また、実現された品質は98.8 であった。以上より、提案するWCR および品質改善手法の有効性が示された。

Claims (13)

  1. 操作変数に従い運転されるバッチプロセスを表現するモデル式に対し入力すべき操作変数を決定する変数決定方法において、
    バッチプロセス運転後の操作変数を入力部から受け付ける受け付けステップと、
    該受け付けステップにより受け付けた操作変数に対するウェーブレット係数を制御部により算出する算出ステップと、
    該算出ステップにより算出したウェーブレット係数の中から、所定の条件を満たすウェーブレット係数を前記制御部により選択する選択ステップと、
    該選択ステップにより選択したウェーブレット係数を、バッチプロセスを表現するモデル式に対して入力すべき操作変数に関する値として前記制御部により出力する出力ステップと
    を備えることを特徴とする変数決定方法。
  2. 前記出力ステップにより出力される選択されたウェーブレット係数を前記制御部によりモデル式へ入力し、前記モデル式に関連する評価関数の評価値が最適となるウェーブレット係数の値を前記制御部により算出する最適ウェーブレット係数値算出ステップと、
    該最適ウェーブレット係数値算出ステップにより算出した最適なウェーブレット係数の値に対し逆ウェーブレット変換を前記制御部により行い、最適な操作変数を前記制御部により算出する最適操作変数算出ステップと
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の変数決定方法。
  3. 操作変数に従い運転されるバッチプロセスを表現するモデル式に対し入力すべき操作変数を決定する変数決定装置において、
    バッチプロセス運転後の操作変数を入力部から受け付ける受け付け手段と、
    該受け付け手段により受け付けた操作変数に対するウェーブレット係数を算出する算出手段と、
    該算出手段により算出したウェーブレット係数の中から、所定の条件を満たすウェーブレット係数を選択する選択手段と、
    該選択手段により選択したウェーブレット係数を、バッチプロセスを表現するモデル式に対して入力すべき操作変数に関する値として出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする変数決定装置。
  4. 前記選択手段は、
    前記算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数を選択するよう構成してあることを特徴とする請求項3に記載の変数決定装置。
  5. 前記選択手段は、
    前記算出手段により算出したウェーブレット係数の絶対値が所定値以上のウェーブレット係数を選択するよう構成してあることを特徴とする請求項3に記載の変数決定装置。
  6. 前記選択手段は、
    前記算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数の低周波成分に係るウェーブレット係数を選択するよう構成してあることを特徴とする請求項3に記載の変数決定装置。
  7. 前記選択手段は、
    前記算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数の低周波成分に係るウェーブレット係数の全てまたは一部、及び、高周波成分に係るウェーブレット係数の一部を選択するよう構成してあることを特徴とする請求項3に記載の変数決定装置。
  8. 前記選択手段は、
    前記算出手段により算出した所定閾値以上のレベルのウェーブレット係数のうち、絶対値が所定値以上のウェーブレット係数を選択するよう構成してあることを特徴とする請求項3に記載の変数決定装置。
  9. 前記出力手段により出力される選択されたウェーブレット係数をモデル式へ入力し、前記モデル式に関連する評価関数の評価値が最適となるウェーブレット係数の値を算出する最適ウェーブレット係数値算出手段と、
    該最適ウェーブレット係数値算出手段により算出した最適なウェーブレット係数の値に対し逆ウェーブレット変換を行い、最適な操作変数を算出する最適操作変数算出手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか一つに記載の変数決定装置。
  10. 操作変数に従い運転されるバッチプロセスを表現するモデル式に対し入力すべき操作変数をコンピュータに決定させるプログラムにおいて、
    コンピュータに、
    バッチプロセス運転後の操作変数を入力部から受け付ける受け付けステップと、
    該受け付けステップにより受け付けた操作変数に対するウェーブレット係数を前記制御部により算出する算出ステップと、
    該算出ステップにより算出したウェーブレット係数の中から、所定の条件を満たすウェーブレット係数を前記制御部により選択する選択ステップと、
    該選択ステップにより選択したウェーブレット係数を、バッチプロセスを表現するモデル式に対して入力すべき操作変数に関する値として前記制御部により出力する出力ステップと
    を実行させるためのプログラム。
  11. 前記出力ステップにより出力される選択されたウェーブレット係数を前記制御部によりモデル式へ入力し、前記モデル式に関連する評価関数の評価値が最適となるウェーブレット係数の値を前記制御部により算出する最適ウェーブレット係数値算出ステップと、
    該最適ウェーブレット係数値算出ステップにより算出した最適なウェーブレット係数の値に対し逆ウェーブレット変換を前記制御部により行い、最適な操作変数を前記制御部により算出する最適操作変数算出ステップと
    をさらに実行させるための請求項10に記載のプログラム。
  12. 操作変数に従い運転されるバッチプロセスを表現するモデル式に対し入力すべき操作変数をコンピュータに決定させるプログラムが記録されたコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体において、
    コンピュータに、
    バッチプロセス運転後の操作変数を入力部から受け付ける受け付けステップと、
    該受け付けステップにより受け付けた操作変数に対するウェーブレット係数を前記制御部により算出する算出ステップと、
    該算出ステップにより算出したウェーブレット係数の中から、所定の条件を満たすウェーブレット係数を前記制御部により選択する選択ステップと、
    該選択ステップにより選択したウェーブレット係数を、バッチプロセスを表現するモデル式に対して入力すべき操作変数に関する値として前記制御部により出力する出力ステップと
    を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
  13. 前記出力ステップにより出力される選択されたウェーブレット係数を前記制御部によりモデル式へ入力し、前記モデル式に関連する評価関数の評価値が最適となるウェーブレット係数の値を前記制御部により算出する最適ウェーブレット係数値算出ステップと、
    該最適ウェーブレット係数値算出ステップにより算出した最適なウェーブレット係数の値に対し逆ウェーブレット変換を前記制御部により行い、最適な操作変数を前記制御部により算出する最適操作変数算出ステップと
    をさらに実行させるためのプログラムを記録した請求項12に記載の記録媒体。
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