JPWO2007074526A1 - 無線通信システムにおける送信制御方法および同システムに用いられる受信機 - Google Patents

無線通信システムにおける送信制御方法および同システムに用いられる受信機 Download PDF

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Abstract

本発明は、無線通信システムにおける送信制御方法および同システムに用いられる受信機に関し、誤り率と受信状態に関する評価量との一定の関係を利用して、従来よりも効率的な電力制御(あるいは、送信レート制御)を実現できるようにすることを目的とする。そのため、受信機での受信状態に関する評価量と誤り率との間に伝播環境に依存しない一定の関係を定義し、この一定の関係に基づいて送信機の送信電力を制御するようにする。

Description

本発明は、無線通信システムにおける送信制御方法および同システムに用いられる受信機に関し、例えば、ターボ符号、低密度パリティ検査符号(LDPC:Low Density Parity check Codes)といった強力な誤り訂正符号を用いた無線通信方式の送信電力制御、または、伝送(送信)レート制御に用いて好適な技術に関する。
移動通信方式においては、音声通信、パケット通信等の通信しているデータの種類に応じて、所望の品質となるように、送信電力、伝送(送信)レートを制御している。
W−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)では、受信信号の信号対干渉電力比(SIR:Signal to Interference Ratio)が一定となるように送信電力を制御している(以下、従来例1と称する)。更に、信号品質〔ブロックエラーレート(BLER)等の誤り率〕とSIRは伝播環境によって異なるため、所望のBLERに対応したSIRを求めるアウターループという制御も行なっている。
この制御方法では、所望のBLERとするためにBLERを観測する時間単位に対しては瞬間的なSIRを一定とする制御を行なっており、伝播環境が悪い時には送信電力を大きくしてしまう。しかし、伝播環境が悪い時には少し品質を落として、環境が良い時に品質を上げた方がトータルの送信電力を小さくすることができる場合がある。
そこで、誤り率(BLER)と受信状態(受信特性)が、伝播環境に依存しないで、ほぼ一対一となる関係を見出して、あるコードブロック(符号化単位)のBLERが一定となるような制御方法が例えば後記特許文献1により提案されている(以下、従来例2と称する)。
通常、信号対雑音電力比(SNR:Signal to Noise Ratio)あるいは電力密度対雑音電力密度比(Eb/N0)に対するBLERの関係などは、図19に示すように伝播環境に依存してしまうため、一対一の関係を与えることができない。なお、この図19では、1コードブロック(1符号化単位)の情報ビット数(送信ブロックサイズ)が3000ビットであることを前提としており、符号100で示す曲線は、フェージングのない静的(static)な環境における誤り率(BLER)、符号200で示す曲線はフェージング速度が極めて速い(infinite)環境における誤り率(BLER)、符号300で示す曲線は、フェージング周波数が約3Hzの環境における誤り率(BLER)、符号400で示す曲線は、フェージング周波数が約80Hzの環境における誤り率(BLER)、符号500で示す曲線は、フェージング周波数が約240Hzの環境における誤り率(BLER)をそれぞれ示している。
ターボ符号、LDPC符号のような強力な誤り訂正符号を用いたシステムにおいては、通信容量の理論値に近い傾向となることが予想され、次式(1)で表される評価量C(P)(以下、単に「評価量C」とも表記する)を各コードブロック単位で一定になるように送信電力を制御した場合、フェージング等の伝播環境に依存せず、評価量Cに対する誤り率は例えば図20に示すようにほぼ同じ特性(一対一の関係)となる。なお、この図20中の符号100,200,300,400,500で示す曲線(特性)はそれぞれ図19におけるものと対応している。
Figure 2007074526
ただし、この(1)式において、Pは送信電力、Aはフェージング等の伝播環境におけるチャネル値、Nは干渉及び雑音電力、αは定数、Mはシンボル数または複数シンボルからなるブロック数をそれぞれ表す。図20では符号化率1/3、拘束長4のターボ符号を用い、上記(1)式においてα=2とした場合を示している。以降、上記(1)式の評価量CをAC(Approximated Capacity)と称する。
この伝播環境に依存しない誤り率(BLER)とACの関係から、従来例2の技術では、コードブロック単位間ではACが一定となるように送信電力制御を行ない、コードブロック(符号化)単位内では注水定理に従った送信電力制御を行なうことで、できるだけ小さな送信電力で所望のBLERが得られるようにしている。この場合、ACが一定となるように制御することで、間接的に、各コードブロックのBLERが一定となるように制御していることになる。
特開2005−12321号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、BLERとACの関係が伝播環境に依存しないことは示されているが、その関係が明確化(定式化)されていないため、コードブロック間の電力制御方法(送信電力配分)までは最適化できていない。即ち、所望の信号品質を得るのに、ACの一定制御という間接的な制御手法しか採りえなかったため、必ずしも最適な送信電力制御方法とはいえなかったのである。したがって、最終的なBLERが所望の値であれば良いが、コードブロック毎に所望の信号品質となるように制御するため、最も効率的な電力制御方法とはいえなかった。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、誤り率と受信状態に関する評価量(AC)との関係を明確化して、コードブロック間の電力制御方法(送信電力配分)を最適化することにより、従来よりも効率的な電力制御を実現できるようにすることを目的とする。また、上記関係を利用した、より効率的な伝送レート制御を実現することも目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下の無線通信システムにおける送信制御方法および同システムに用いられる受信機を用いることを特徴としている。即ち、
(1)本発明の無線通信システムにおける送信制御方法は、通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムにおいて、該受信機での該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に伝播環境に依存しない一定の関係を定義し、前記一定の関係に基づいて該送信機の該送信信号の送信電力を制御することを特徴としている。
(2)ここで、前記評価量として次式(A)で表される評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信電力を制御するようにしてもよい。
Figure 2007074526
ただし、この式(A)において、Pは送信電力、Aは前記伝播環境における伝播路のチャネル値、Nは前記伝播環境における干渉及び雑音電力、αは定数、Mは前記送信信号の符号化単位のシンボル数または複数シンボルからなるブロック数をそれぞれ表す。
(3)また、前記一定の関係として、前記の式(A)で表される評価量C(P)と次式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信電力を制御するようにしてもよい。
Figure 2007074526
ただし、この式(B)において、a0,a1,a2はいずれも定数である。
(4)さらに、前記の式(B)の電力Pによる微分値が一定となるように、前記送信電力を制御するのが好ましい。
(5)また、該送信信号の符号化単位内の送信電力を一定として、前記符号化単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御するようにしてもよい。
(6)さらに、該送信信号の符号化単位を複数の分割単位に分割し、当該分割単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御するようにしてもよい。
(7)また、本発明の無線通信システムにおける送信制御方法は、通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムにおいて、該受信機での該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に伝播環境に依存しない一定の関係を定義し、前記一定の関係に基づいて該送信機の該送信信号の送信レートを制御することを特徴としている。
(8)ここで、前記評価量として前記の式(A)で表される評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信電力を制御するようにしてもい。
(9)また、前記一定の関係として、前記の式(A)で表される評価量C(P)と前記の式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信レートを制御するようにしてもよい。
(10)さらに、前記送信信号の送信データ量と(1−前記誤り率)との乗算値が最大となるように前記送信データ量を決定するようにしてもよい。
(11)また、本発明の無線通信システムに用いられる受信機は、通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムに用いられる前記受信機であって、該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に定義された、伝播環境に依存しない一定の関係に基づいて、該送信機の該送信信号の送信電力を制御するための送信制御情報を生成する送信制御情報生成手段と、該送信制御情報生成手段により生成された該送信制御情報を該送信機へ通知する通知手段とをそなえたことを特徴としている。
(12)ここで、該送信制御情報生成手段は、前記評価量として前記の式(A)で表される評価量C(P)を計算する評価量計算部と、該評価量計算部により計算された評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信電力を決定して前記送信制御情報として生成する送信電力決定部とをそなえて構成されていてもよい。
(13)また、該送信電力決定部は、該評価量計算部により計算された評価量C(P)と前記の式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信電力を決定すべく構成されていてもよい。
(14)さらに、該送信電力決定部は、前記の式(B)の電力Pによる微分値が一定となるように、前記送信電力を決定すべく構成されていてもよい。
(15)また、該送信制御情報生成手段は、該送信信号の符号化単位内の送信電力を一定として、前記符号化単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御するための前記送信制御情報を生成すべく構成されていてもよい。
(16)さらに、該送信制御情報生成手段は、該送信信号の符号化単位を複数の分割単位に分割し、当該分割単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御すべく構成されていてもよい。
(17)また、本発明の無線通信システムにおける受信機は、通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムに用いられる前記受信機であって、該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に定義された、伝播環境に依存しない一定の関係に基づいて、該送信機の該送信信号の送信レートを制御するための送信制御情報を生成する送信制御情報生成手段と、該送信制御情報生成手段により生成された該送信制御情報を該送信機へ通知する通知手段とをそなえたことを特徴としている。
(18)ここで、該送信制御情報生成手段は、前記評価量として前記の式(A)で表される評価量C(P)を計算する評価量計算部と、該評価量計算部により計算された評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信レートを決定して前記送信制御情報として生成する送信レート決定部とをそなえて構成されていてもよい。
(19)また、該送信レート決定部は、該評価量計算部により計算された評価量C(P)と前記の式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信レートを決定すべく構成されていてもよい。
(20)さらに、該送信レート決定部は、前記送信信号の送信データ量と(1−前記誤り率)との乗算値が最大となるように前記送信データ量を決定すべく構成されていてもよい。
上記本発明によれば、少なくとも次のいずれかの効果ないし利点が得られる。
(1)直接平均した誤り率を最小とする送信電力配分、あるいは、ある誤り率を実現する場合に平均送信電力が最小となる送信電力配分とすることができるので、効率的な電力制御を実現することができる。
(2)また、符号化単位間のみならず、符号化単位内についても、前記一定の関係に基づいて送信電力制御を行なうことにより、さらに効率的な電力制御を実現することが可能である。
(3)さらに、ある誤り率を実現する場合に平均送信レートを最大にする送信レート制御を実現することもでき、スループットの向上を図ることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る受信状態に関する評価量(AC)と誤り率(BLER)との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。 図2に示すシステムにおいて、BLERを用いて送信電力からBLERの微分を求める例を説明するための図である。 図2に示すシステムにおいて、送信電力から直接BLERの微分を求める例を説明するための図である。 図2に示すシステムにおいて、送信電力を決定する方法の一例を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態による電力制御と従来例による電力制御との相違を説明するためのイメージ図である。 第1実施形態による電力制御と従来例による電力制御とを比較して説明すべくBLER特性例を示す図である。 第1実施形態による電力制御と従来例による電力制御とを比較して説明すべく送信電力特性例を示す図である。 第1実施形態による電力制御と従来例による電力制御とを比較して説明すべくBLER特性例を示す図である。 第1実施形態の変形例に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。 図10に示すシステムにおいて、コードブロック内の送信電力を決定する方法の一例を説明するための図である。 注水定理を説明するための図である。 注水定理を説明するための図である。 本実施形態による電力制御と従来例による電力制御とを比較して説明すべくSNR(相対平均送信Eb/No)に対するBLER特性例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。 (A)及び(B)はそれぞれ第2実施形態においてコードブロックあたりの送信エネルギーが一定であることを説明するための模式図である。 図15に示すシステムにおいて、送信データビット数(送信データ量)から受信可能ビット数を求める例を説明するための図である。 図15に示すシステムにおいて、伝送(送信)レートを決定する方法の一例を説明するためのフローチャートである。 SNR(相対平均受信Eb/N0)に対するBLER特性の一例を示す図である。 ACに対するBLER特性の一例を示す図である。
符号の説明
1 送信機(transmitter)
11 ターボ符号化部(turbo coder)
12 インターリーバ(interleaver)
13 変調部(modulator)
14 送信電力制御部(power controller)
15 送信アンテナ
2 受信機(receiver)
21 受信アンテナ
22 同期検波部(coherent detector)
23 デインターリーバ(de-interleaver)
24 ターボ復号部(turbo decoder)
25 SIR測定部(SIR mesure)
26 AC計算部(AC calculator)
27 送信電力計算部(transmit power calculator)
28 送信制御情報生成手段
29 目標送信電力計算部
30 送信データレート計算部
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
〔A〕概要説明
前述した誤り率(BLER)と受信状態の評価量ACとの関係を下記(2)式で示すように近似的に表現(定義)することで、コードブロック単位間にも適当な(一定の)関係を導く。
Figure 2007074526
図1は、図20に示したBLERとACとの関係に、上記(2)式で表される関係(点線600)を追加して表した図である。なお、この(2)式において、a0,a1,a2はそれぞれ定数で、例えば図1において、曲線600が各曲線100〜500との関係で最小2乗距離を有するように定められる(フィッティング)。
ここで、ある期間のトータルの送信電力を一定とした場合、上記(2)式で表される誤り率(BLER)を最も小さくする電力配分は、Gibbsの法則より、上記(2)式を電力Pで微分した値が一定となる、即ち、下記(3)式を満足する送信電力とすることになる。
Figure 2007074526
この(3)式を満足する電力配分とすることで、直接平均したBLERを最小とする送信電力配分、あるいは、あるBLERを実現する場合に平均送信電力が最小となる送信電力配分とすることができる(例えば図7中に符号103で示す特性参照)。
なお、図7は平均送信電力を一定とした場合のBLERの変動を示しており、符号101は前記従来例1による電力制御での特性、符号102は前記従来例2による電力制御での特性をそれぞれ表している。
この図7に示すように、前記従来例1(特性101)では、平均送信電力を一定とした場合、10ms程度のコードブロック単位でBLERが大きく変動する、換言すれば、所望のBLERを実現するためにSIR一定とする制御を行なうため平均送信電力が大きく変動する(伝播環境が悪い時に送信電力が大きくなる)。一方、前記従来例2(特性102)では、各コードブロックでACが一定となるよう制御してBLERを一定とする制御を行なうため、平均送信電力を一定とした場合にもBLERに変化はない。しかし、前述したように、BLERを一定とする送信電力制御が必ずしも最適な制御とはいえない。
これらに対して、本実施形態(特性103)では、伝播環境が悪い時には少し信号品質(BLER)を落として、伝播環境が良い時に信号品質を上げて、平均のBLERを最小とする送信電力制御(電力配分)が行なわれるため、トータルの平均送信電力を最小とすることができる。
つまり、例えば図6のイメージ図に示すように、従来例1では、無線基地局等の送信系(送信装置)において、モデム等の出力で受信SIRを一定とする送信電力制御、従来例2では、デコーダ等の出力でBLERを一定とする送信電力制御というように、間接的な制御しか行ない得なかったのに対し、本実施形態では、長時間平均してみた場合に、BLERを最小とする送信電力制御、即ち、直接的な送信電力制御を実現することができるのである。
〔B〕第1実施形態の説明
ターボ符号やLDPC符号のような強力な誤り訂正符号を用いた無線通信方式において、受信側で受信信号の信号対干渉電力(SIR)を求め、当該SIRと相対送信電力からコードブロックの送信電力を決める。測定したSIRをコードブロック分保存して、前記(1)式によりACを計算して送信電力を決める。SIRは前記(1)式のAii/Niに対応する。
このACはSIR測定に用いた信号の送信電力に対するACである。次の送信電力を決めるために、相対的な送信電力を設定してSIRの大きさを変化させてACを計算する。前記(3)式のように、ACとSIRからBLERを電力で微分した値を求めて、この値が予め設定した値となった相対的な送信電力を求める。この相対送信電力とSIR測定に用いた信号の送信電力から、次の送信電力を決める。
この手法を適用可能なシステムの一例としては、図2に示すようなターボ符号を用いた無線通信システムがある。この図2に示すシステムは、例えば、送信機(transmitter)1と受信機(receiver)2とをそなえて構成され、それぞれ主要な機能に着目して概要的に示すと、送信機1は、例えば、ターボ符号化部(turbo coder)11,インターリーバ(interleaver)12,変調部(modulator)13,送信電力制御部(power controller)14及び送信アンテナ15をそなえ、受信機2は、例えば、受信アンテナ21,同期検波部(coherent detector)22,デインターリーバ(de-interleaver)23,ターボ復号部(turbo decoder)24,SIR測定部(SIR mesure)25,AC計算部(AC calculator)26及び送信電力計算部(transmit power calculator)27をそなえて構成されている。なお、送信機1は例えば無線基地局の送信装置、受信機2は移動端末の受信装置としてそれぞれ用いることができる。
ここで、送信機1において、ターボ符号化部1は、送信データである情報データ(シンボル)列に対してターボ符号化を施すものであり、インターリーバ12は、このターボ符号化部11の出力をインターリーブするものであり、変調部13は、当該インターリーブ後の送信データをQPSK等の所要の変調方式で変調するものであり、送信電力制御部14は、変調部13により得られた変調信号の送信電力を制御するもので、送信電力制御された変調信号はアンテナ15から受信機2に向けて放射される。
一方、受信機2において、同期検波部22は、無線伝播路からフェージング等によるノイズを受けて受信アンテナ21で受信された信号に対して同期検波を施して受信信号を検出するものであり、デインターリーバ23は、この同期検波部22で検出された受信信号をデインターリーブして前記インターリーバ12によるインターリーブ前の情報ビット列を復元するものであり、ターボ復号部24は、当該情報ビット列に対してターボ復号を施して送信機1の送信したデータを得るものである。
また、SIR測定部25は、同期検波部22で検出された受信信号からSIRを測定するものであり、AC計算部(評価量計算部)26は、このSIR測定部25で測定されたSIRを用いて前記(1)式によりACを計算するものであり、送信電力計算部(送信電力決定部)27は、このAC計算部26により計算されたACと当該ACに対する誤り率(BLER)とに基づいて送信電力を計算(決定)するもので、その計算結果に従って送信機1の送信電力制御部14が送信電力制御を行なうようになっている。
つまり、上記AC計算部26及び送信電力計算部27から成るブロック28は、送信機1の送信信号の受信状態に関する評価量ACと誤り率(BLER)との間に定義された、伝播環境に依存しない一定の関係に基づいて、送信電力制御のための送信制御情報を生成する送信制御情報生成手段としての機能を果たしている。
なお、計算結果の送信機1への伝達は、例えば、受信機2における図示しない送信系を用いて、シグナリングとして送信機1と無線通信等を行なうことで実現可能である。つまり、送信電力計算部27は、無線通信等により上記送信制御情報を送信機1へ通知する通知手段としての機能を兼ね備えていることになる。また、AC計算部26及び送信電力計算部27(ブロック28)は、送信機1側にそなえられていてもよい。この場合は、受信機2のSIR測定部25で測定されたSIRを無線通信等によって受信機2から送信機1へ通知すれば、AC計算部26は、通知されたSIRを用いてACを計算することが可能である。
上述のごとく構成されたシステムでは、送信機1において、送信データである情報データ列がターボ符号化部11にてターボ符号化され、インターリーバ12にてインターリーブされた後、変調部13にて変調され、送信電力制御部14により定められた送信電力で送信アンテナ15から送信される。
一方、受信機2では、受信アンテナ21で受信された信号が同期検波部22にて検出されて、デインターリーバ23にてデインターリーブされた後、ターボ復号される。また、同期検波部22にて検出された受信信号からSIR測定部25にてSIRが測定され、その測定結果を基にACがAC計算部26にて計算され、さらに、得られたACを基に送信電力が計算されて、送信機1の送信電力制御部14に通知される。
これにより、送信機1の送信電力制御部14は、通知された送信電力に従って次の送信データの送信電力を適応的に変更する。
ここで、送信電力を決めるには、前記(3)式を満たすような送信電力を求めることになる。具体的な例としては、図5に示すように、相対的な送信電力の上限下限を設定して適当なステップ幅で相対電力を変化させ、前記(3)式のように予め決めた定数とBLERの電力Pによる微分値とが最も近くなる相対送信電力を決める方法が考えられる。
即ち、送信電力計算部27は、相対的な送信電力の最小値をX0、最大値をXN、変化させる相対電力のステップ幅をΔX、ターゲットとなる前記(3)式の定数をYTとして設定し(ステップS11)、まず、i=0として(ステップS12)、Xiを設定して(ステップS13)、前記(3)式で表される微分値Yiを計算する(ステップS14)。そして、iを1つインクリメントするとともに、送信電力をステップ幅ΔXだけ変化(増加)させた値を新しいXiとして再設定して(Xi=Xi-1+ΔX;ステップS15及びS13)、当該Xiを用いて前記(3)式で表される微分値Yiを計算する(ステップS14)。
以上の処理をi=Nとなるまで繰り返す(つまり、N+1回のループ処理)ことで、N+1個の微分値Yiが得られる。なお、得られた各微分値Yiは、例えば、それぞれ対応する相対送信電力Xiとともに図示しないメモリ等に順次記憶しておく。
その後、送信電力計算部27は、上記の各微分値Yiの中から、|Yi−YT|が最小となる微分値Yi0を探索し(ステップS16)、当該微分値Yi0に対応する相対送信電力Xi0を検出し(ステップS17)、検出した相対送信電力Xi0から送信電力を決定する(ステップS18)。
なお、送信電力の決定方法としては、他に、例えば、相対送信電力の上限下限を少しずつ狭めて、BLERの微分値が適当な範囲の値となったらその電力とする方法など、数値計算で一般に使われる逐次的な計算方法が適用可能である。
BLERの微分値(Yi)を求める方法としては、例えば図3に示すように、BLER(Zi)を各相対電力Xiに対して計算して、下記(4)式に示すように、数値的に微分を行ない(差分をとり)計算する方法がある。
i=(Zi+1−Zi)/(Xi+1−Xi) (4)
この場合、前記(1)式で与えられるACとBLERとの関係は、前記(2)式のように計算式で与える必要はなく、テーブルとしてもつことも可能である。
また、ACも含めて適当な受信状態とBLERの関係を定めて、テーブルとしてもち、BLERの微分値を求めることも可能である。さらに、図4に示すように前記の(1)式、(2)式から微分を計算式として与えておき、SIR測定部25で測定されたSIRと、相対送信電力Xiとから微分値Yiを計算する方法もある。
以上の送信電力制御により、本実施形態では、伝播環境が悪い時には少し信号品質(BLER)を落として、伝播環境が良い時に信号品質を上げて、平均のBLERを最小とする送信電力制御(電力配分)が行なわれるため、トータルの平均送信電力を最小とすることができる。
例えば、平均BLER=0.1として、従来例1,従来例2及び本実施形態による電力制御方式での送信電力の変化を図8に示す。1符号化単位を10msとして、1符号化単位毎に送信電力を制御した場合、平均送信電力は、この図8では、従来例1(特性104)の場合で−0.51dB、従来例2(特性105)の場合で−0.80dB、本実施形態(特性106)の場合で−0.82dBとなっている。なお、符号107はフェージング係数の変化を示している。つまり、本実施形態の制御方式によれば、従来例1と比較して0.31dB、従来例2と比較して0.02dB、それぞれ送信電力の低減を図ることができている。
より詳細には、図8に示すように、0msから79msの間のフェージング係数が大きな場合に、本実施形態による電力は、従来例2よりも大きくして、図9に示すようにBLERを小さな値とし、80msから99msの間のフェージング係数が小さな環境では、小さな電力となり、図9に示すようにBLERは大きな値となる。なお、図9はフェージング係数と送信電力が図7の場合のBLERを表しており、この図9において、符号108が従来例1、符号109が従来例2、符号110が本実施形態の電力制御方式による特性をそれぞれ示している。
このように伝播環境が良いときに少し電力を大きくして特性を良くして、伝播環境が悪いときに電力を節約して多少特性を劣化させて、平均特性は同じに保ちながら平均送信電力を小さくすることができる。
(B1)第1変形例の説明
上述した例では、コードブロック単位で送信電力を決める手法を示したが、コードブロック内の送信電力を適切に制御することも可能である。前記(1)式を考慮すると、コードブロック内は良く知られる注水定理(図12、図13参照)に従う制御となる。なお、図12は時間経過(ms)に対する伝播チャネル,雑音及び送信電力の変化を示す図で、符号301が伝播チャネルの変化、符号302が雑音の変化、符号303が送信電力の変化をそれぞれ示している。そして、図13は図12に示す雑音を伝播チャネルで除した値の変化を示す図で、曲線304を境界とした上部領域が送信電力を表している。即ち、任意の電力比を境界線とした場合に、前記上部領域のうち当該境界線と曲線304とで囲まれる領域で現される送信電力制御を行なうことで、最適な電力制御を実現することが可能となる。
コードブロック内についてもシンボル単位又は複数シンボル単位毎に制御を行なう場合の無線通信システムの構成例を図10に示す。この図10に示すシステムも、例えば、送信機(transmitter)1と受信機(receiver)2とをそなえて構成され、本例においても、それぞれ主要な機能に着目して概要的に示すと、送信機1は、既述のものとそれぞれ同様の、ターボ符号化部(turbo coder)11,インターリーバ(interleaver)12,変調部(modulator)13,送信電力制御部(power controller)14及び送信アンテナ15をそなえるほか、送信電力計算部16をそなえ、受信機2は、既述のものとそれぞれ同様の、受信アンテナ21,同期検波部(coherent detector)22,デインターリーバ(de-interleaver)23,ターボ復号部(turbo decoder)24,SIR測定部(SIR mesure)25,AC計算部(AC calculator)26をそなえるほか、目標送信電力計算部(target transmit power calculator)29をそなえて構成されている。なお、本例においても、送信機1は例えば無線基地局の送信装置、受信機2は移動端末の受信装置としてそれぞれ用いることができる。
ここで、送信機1において、送信電力計算部16は、受信機2のSIR測定部25で測定されたSIR及び目標送信電力計算部29で計算された目標送信電力の通知を受けて、これらに基づいて送信電力を計算するものである。なお、SIRの受信機2から送信機1への伝達は絶対値でも変化量でもよい。
一方、受信機2において、目標送信電力計算部29は、目標送信電力(ターゲット値)を計算するものである。ここで、コードブロック単位で電力制御する場合の前記(3)式は、下記(5)式で表される。
Figure 2007074526
また、更に短い分割単位(シンボル単位あるいは複数シンボル単位)で電力制御した場合の前記(3)式は、下記(6)式で表される。
Figure 2007074526
よって、図11に示すように、目標送信電力計算部29において、送信電力に対応するターゲット値Aを下記(7)式により計算すると、送信機1の送信電力計算部16において、下記(8)式により相対送信電力(Pm)を求めることができる。即ち、ターゲット値AからSIR測定部25で測定されたSIRの逆数を引き算した値が相対送信電力(Pm)となる。
Figure 2007074526
Figure 2007074526
つまり、本例において、AC計算部26及び目標送信電力計算部29から成るブロック28は、送信機1の送信信号の受信状態に関する評価量ACと誤り率(BLER)との間に定義された、伝播環境に依存しない一定の関係に基づいて、送信電力制御のための送信制御情報を生成する送信制御情報生成手段として機能し、さらに、コードブロック内の送信電力を一定としてコードブロック単位間について、前記ACとBLERとの間に定義された一定の関係に基づいて送信電力を制御する、あるいは、コードブロックを複数の分割単位に分割し、当該分割単位間について、前記ACとBLERとの間に定義された一定の関係に基づいて送信電力を制御するようになっているのである。
また、目標送信電力計算部29による計算結果の送信機1への伝達は、例えば、受信機2における図示しない送信系を用いて、シグナリングとして送信機1と無線通信等を行なうことで実現可能である。つまり、目標送信電力計算部29は、無線通信等により上記計算結果を送信制御情報として送信機1へ通知する通知手段としての機能を兼ね備えていることになる。
なお、本例においても、上記ブロック28は、送信機1側にそなえられていてもよく、受信機2のSIR測定部25で測定されたSIRを無線通信等によって受信機2から送信機1へ通知すれば、AC計算部26は、通知されたSIRを用いてACを計算することが可能である。
以上のように、本変形例によれば、コードブロック間だけでなく、コードブロック内についても、ACとBLERとの間に定義された一定の関係に基づいて送信電力を制御することができるので、コードブロック内の送信電力も最適化して効率的な送信電力制御を実現することができる。
なお、図14に、電力制御方式の違いによる相対平均送信(relative averaged transmitted)Eb/N0に対するBLER特性例を比較して示す。この図14では、送信データビット数(送信ブロックサイズ)が3000ビットで、フェージング周波数が約80Hzの環境での特性を示しており、(a)符号201はコードブロック内及びコードブロック間のそれぞれについて送信電力の最適化を行なった場合の特性、(b)符号202はコードブロック内送信電力一定でコードブロック間について送信電力の最適化を行なった場合の特性、(c)符号203は前記従来例2の送信電力制御〔コードブロック内送信電力一定でコードブロック間は前記(4)式一定〕を行なった場合の特性、(d)符号204は送信電力一定とした場合の特性をそれぞれ示している。
この図14から、BLER=0.1で、上記(a),(b),(c),(d)の順に、特性が良い(所要送信電力が低い)ことが分かる。そして、例えば、上記(b)の送信電力制御の場合、上記(c)の従来例に比べて、BLER=0.1で0.8dB程度特性(相対平均送信Eb/N0)が良くなっていることが理解される。
〔C〕第2実施形態の説明
本実施形態では、前記の(1)式及び(2)式を送信伝送レート制御に適用する。例えば図16(A)及び図16(B)に模式的に示すように、コードブロック当りのエネルギーが一定となるように送信電力を制御すると、シンボルあたりの電力はコードブロックあたりに送信するシンボル数(M)に反比例する。即ち、図16(A)に示すように、1シンボルあたりの電力をP、コードブロックあたりのシンボル数をMとすると、コードブロックあたりのエネルギーEはE=M×P=MPとなるのに対し、図16(B)に示すように、1シンボルあたりの電力を半分のP/2とすると、図16(A)の場合と同じコードブロックあたりのエネルギーE(=MP)を得るには、コードブロックあたりのシンボル数は2倍の2Mとなる(E=2M×P/2=MP)。
したがって、前記(1)式のACはシンボル数を増やすと減少し、前記(2)式の誤り率を大きくすることになる。よって、(シンボル数)×〔1−前記(2)式の誤り率f(P)〕を最大とするシンボル数が存在し、このシンボル数に対応した情報ビット数を送信データビット数(送信データ量)とすることで、スループットを最大にできる。この送信レート制御を適用した無線通信システムの構成例を図15に示す。
この図15に示すシステムも、例えば、送信機(transmitter)1と受信機(receiver)2とをそなえて構成され、それぞれ主要な機能に着目して概要的に示すと、送信機1は、既述のものとそれぞれ同様の、ターボ符号化部(turbo coder)11,インターリーバ(interleaver)12,変調部(modulator)13及び送信アンテナ15をそなえるほか、データレート制御部(data rate controller)10及びバッファ(data sequence buffer)17をそなえ、受信機2は、既述のものとそれぞれ同様の、受信アンテナ21,同期検波部(coherent detector)22,デインターリーバ(de-interleaver)23,ターボ復号部(turbo decoder)24,SIR測定部(SIR mesure)25,AC計算部(AC calculator)26をそなえるほか、送信データレート計算部(transmit data rate calculator)30及びH-ARQデータ合成部(H-ARQ data combiner)31をそなえて構成されている。なお、本例においても、送信機1は例えば無線基地局の送信装置、受信機2は移動端末の受信装置としてそれぞれ用いることができる。
ここで、送信機1において、データレート制御部10は、ターボ符号化部11へ供給する送信データ量を調整することにより送信データレートを制御するもので、本例では、受信機2の送信データレート計算部30で計算された送信データレートの通知を受けることにより、当該送信データレートに従って送信データレート制御を行なうようになっている。なお、上記送信データレートの送信機1への伝達は、例えば、受信機2における図示しない送信系を用いて、シグナリングとして送信機1と無線通信等を行なうことで実現可能である。
また、バッファ17は、ターボ符号化部11によりターボ符号化された符号化データを、ハイブリッド自動再送制御(H-ARQ:Hybrid-Automatic Repeat reQuest)と呼ばれる再送制御に備えて、一時的に保持(バッファ)しておくもので、受信機2側で受信データを正しく復号できなかった場合に当該受信機2から送られてくる再送要求(NACK信号)に従ってその区間の送信データが当該バッファ17から取り出されて再送されるようになっている。
一方、受信機2において、送信データレート計算部(送信レート決定部)30は、AC計算部26により計算された評価量C(P)と前記(2)式のように定義された一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率、即ち、前記式(2)で表される誤り率f(P)とに基づいて、送信データレート(送信データビット数)を決定して送信機1のデータレート制御部10のための送信制御情報として生成するものである。
H-ARQデータ合成部31は、受信データを保存しておき、正しく復号できなかった受信データと上記再送制御よって再送されてきた受信データとを合成するためのものである。
つまり、本例において、AC計算部26及び送信データレート計算部30から成るブロック28は、送信機1の送信信号の受信状態に関する評価量C(P)と誤り率(BLER)との間に定義された、伝播環境に依存しない一定の関係に基づいて、送信機1の送信信号の送信レートを制御するための送信制御情報を生成する送信制御情報制御手段としての機能を果たしている。
なお、送信データレート計算部30による計算結果の送信機1(データレート制御部10)への伝達についても、例えば、受信機2における図示しない送信系を用いて、シグナリングとして送信機1と無線通信等を行なうことで実現可能である。つまり、送信データレート計算部30は、無線通信等により上記計算結果を送信制御情報として送信機1へ通知する通知手段としての機能を兼ね備えていることになる。
また、本例においても、上記ブロック28は、送信機1側にそなえられていてもよく、受信機2のSIR測定部25で測定されたSIRを無線通信等によって受信機2から送信機1へ通知すれば、AC計算部26は、通知されたSIRを用いてACを計算することが可能である。
上述のごとく構成されたシステムでは、送信機1において、送信データである情報データ列がターボ符号化部11にてターボ符号化され、前記再送制御に備えてバッファ17に一時的にバッファされた後、インターリーバ12にてインターリーブされ、変調部13にて変調されて、ある送信電力で送信アンテナ15から送信される。
一方、受信機2では、受信アンテナ21で受信された信号が同期検波部22にて検出されて、デインターリーバ23にてデインターリーブされた後、H-ARQデータ合成部31にて当該受信データが再送データである場合には合成処理が施された上で、ターボ復号部24にてターボ復号される。
また、同期検波部22にて検出された受信信号からSIR測定部25にてSIRが測定され、その測定結果を基にACがAC計算部26にて計算され、さらに、得られたACを基に送信データレートが送信データレート計算部30にて計算されて、送信機1のデータレート制御部10に通知される。これにより、送信データレート制御部10は、通知された送信データレートに従って次の送信データの送信データレートを適応的に変更する。
ここで、送信データレートを決めるには、例えば、相対的な送信データビット数Xiの上限下限を設定して適当なビット数で相対的な送信データビット数Xiを変化させ、BLERと当該送信データビット数Xiとの乗算値として求められる受信可能ビット数Yiを最大にする送信データビット数Xiを相対送信データビット数として決める方法が考えられる。
即ち、図18に示すように、送信データレート計算部30は、送信データビット数の最小値をX0、最大値をXN、変化させる送信データビット数をΔXとして設定し(ステップS21)、まず、i=0として(ステップS22)、Xiを設定して(ステップS23)、受信可能ビット数Yiを計算する(ステップS24)。なお、受信可能ビット数Yiは、図17に示すように、AC計算部26における前記(2)式の誤り率(BLER)と送信データビット数Xiとから求められる〔Yi=(1−BLER)×Xi〕。
そして、iを1つインクリメントするとともに、送信データビット数をビット数ΔXだけ変化(増加)させた値を新しいXiとして再設定して(Xi=Xi-1+ΔX;ステップS25及びS23)、新しいXiを用いて受信可能ビット数Yi〔=(1−BLER)×Xi〕を計算する(ステップS24)。
以上の処理をi=Nとなるまで繰り返す(つまり、N+1回のループ処理)ことで、N+1個の受信可能ビット数Yiが得られる。なお、得られた各受信可能ビット数Yiは、例えば、それぞれ対応する送信データビット数Xiとともに図示しないメモリ等に順次記憶しておく。
その後、送信データレート計算部30は、上記の各受信可能ビット数Yiの中から、最大の受信可能ビット数Yi0を探索し(ステップS26)、当該受信可能ビット数Yi0に対応する送信データビット数Xi0を検出し(ステップS27)、検出した送信データビット数Xi0を次の送信データビット数として決定する(ステップS28)。
以上のようにして、〔シンボル数(送信データ量)〕×〔1−前記(2)式の誤り率f(P)〕を最大とするシンボル数に対応した情報ビット数を送信データビット数とすることができ、受信機2への(つまり、ダウンリンクの)スループットを最大にできる。
なお、本例では、H-ARQを適用した無線通信システムを前提としているが、上述したデータレート制御は、再送制御を行なわない無線通信システムに対しても同様に適用可能である。
なお、本発明は、上述した実施形態に関わらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができることはいうまでもない。
以上詳述したように、本発明によれば、受信状態に関する評価量(AC)と誤り率(BLER)との関係を明確化して、コードブロック間の電力制御方法(送信電力配分)を最適化することにより、効率的な電力制御あるいは送信レート制御を実現することができるので、無線通信技術分野に極めて有用と考えられる。

上記の目的を達成するために、本発明では、以下の無線通信システムにおける送信制御方法および同システムに用いられる受信機を用いることを特徴としている。即ち、
(1)本発明の無線通信システムにおける送信制御方法は、通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムにおいて、該受信機での該送信信号の受信状態に関する評価量と、受信電力品質から求められる符号ブロックの誤り率との間に伝播環境に依存しない符号ブロック単位の一定の関係を定義し、前記一定の関係に基づいて該送信機の該送信信号の送信電力を制御することを特徴としている。
(6)さらに、該送信信号の符号化単位を複数の分割単位に分割し、当該分割単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御するようにしてもよい。
(7)また、本発明の無線通信システムにおける送信制御方法は、通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムにおいて、該受信機での該送信信号の受信状態に関する評価量と、受信電力品質から求められる符号ブロックの誤り率との間に伝播環境に依存しない符号ブロック単位の一定の関係を定義し、前記一定の関係に基づいて該送信機の該送信信号の送信レートを制御することを特徴としている。
(10)さらに、前記送信信号の送信データ量と(1−前記誤り率)との乗算値が最大となるように前記送信データ量を決定するようにしてもよい。
(11)また、本発明の無線通信システムに用いられる受信機は、通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムに用いられる前記受信機であって、該送信信号の受信状態に関する評価量と、受信電力品質から求められる符号ブロックの誤り率との間に定義された、伝播環境に依存しない符号ブロック単位の一定の関係に基づいて、該送信機の該送信信号の送信電力を制御するための送信制御情報を生成する送信制御情報生成手段と、該送信制御情報生成手段により生成された該送信制御情報を該送信機へ通知する通知手段とをそなえたことを特徴としている。
(17)また、本発明の無線通信システムにおける受信機は、通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムに用いられる前記受信機であって、該送信信号の受信状態に関する評価量と、受信電力品質から求められる符号ブロックの誤り率との間に定義された、伝播環境に依存しない符号ブロック単位の一定の関係に基づいて、該送信機の該送信信号の送信レートを制御するための送信制御情報を生成する送信制御情報生成手段と、該送信制御情報生成手段により生成された該送信制御情報を該送信機へ通知する通知手段とをそなえたことを特徴としている。
なお、本例では、H-ARQを適用した無線通信システムを前提としているが、上述したデータレート制御は、再送制御を行なわない無線通信システムに対しても同様に適用可能である。
また、本発明は、上述した実施形態に関わらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができることはいうまでもない。
〔D〕付記
(付記1)
通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムにおいて、
該受信機での該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に伝播環境に依存しない一定の関係を定義し、
前記一定の関係に基づいて該送信機の該送信信号の送信電力を制御することを特徴とする、無線通信システムにおける送信制御方法。
(付記2)
前記評価量として次式(A)で表される評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信電力を制御することを特徴とする、付記1記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
Figure 2007074526
ただし、この式(A)において、Pは送信電力、Aは前記伝播環境における伝播路のチャネル値、Nは前記伝播環境における干渉及び雑音電力、αは定数、Mは前記送信信号の符号化単位のシンボル数または複数シンボルからなるブロック数をそれぞれ表す。
(付記3)
前記一定の関係として、前記の式(A)で表される評価量C(P)と次式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信電力を制御することを特徴とする、付記2記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
Figure 2007074526
ただし、この式(B)において、a 0 ,a 1 ,a 2 はいずれも定数である。
(付記4)
前記の式(B)の電力Pによる微分値が一定となるように、前記送信電力を制御することを特徴とする、付記3記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
(付記5)
該送信信号の符号化単位内の送信電力を一定として、前記符号化単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御することを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
(付記6)
該送信信号の符号化単位を複数の分割単位に分割し、当該分割単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御することを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
(付記7)
通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムにおいて、
該受信機での該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に伝播環境に依存しない一定の関係を定義し、
前記一定の関係に基づいて該送信機の該送信信号の送信レートを制御することを特徴とする、無線通信システムにおける送信制御方法。
(付記8)
前記評価量として次式(A)で表される評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信電力を制御することを特徴とする、付記7記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
Figure 2007074526
ただし、この式(A)において、Pは送信電力、Aは前記伝播環境における伝播路のチャネル値、Nは前記伝播環境における干渉及び雑音電力、αは定数、Mは前記送信信号の符号化単位のシンボル数または複数シンボルからなるブロック数をそれぞれ表す。
(付記9)
前記一定の関係として、前記の式(A)で表される評価量C(P)と次式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信レートを制御することを特徴とする、付記8記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
Figure 2007074526
ただし、この式(B)において、a 0 ,a 1 ,a 2 はいずれも定数である。
(付記10)
前記送信信号の送信データ量と(1−前記誤り率)との乗算値が最大となるように前記送信データ量を決定することを特徴とする、付記8又は9に記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
(付記11)
通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムに用いられる前記受信機であって、
該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に定義された、伝播環境に依存しない一定の関係に基づいて、該送信機の該送信信号の送信電力を制御するための送信制御情報を生成する送信制御情報生成手段と、
該送信制御情報生成手段により生成された該送信制御情報を該送信機へ通知する通知手段とをそなえたことを特徴とする、無線通信システムに用いられる受信機。
(付記12)
該送信制御情報生成手段が、
前記評価量として次式(A)で表される評価量C(P)を計算する評価量計算部と、
該評価量計算部により計算された評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信電力を決定して前記送信制御情報として生成する送信電力決定部とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記11記載の無線通信システムに用いられる受信機。
Figure 2007074526
ただし、この式(A)において、Pは送信電力、Aは前記伝播環境における伝播路のチャネル値、Nは前記伝播環境における干渉及び雑音電力、αは定数、Mは前記送信信号の符号化単位のシンボル数または複数シンボルからなるブロック数をそれぞれ表す。
(付記13)
該送信電力決定部が、
該評価量計算部により計算された評価量C(P)と次式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信電力を決定すべく構成されたことを特徴とする、付記12記載の無線通信システムに用いられる受信機。
Figure 2007074526
ただし、この式(B)において、a 0 ,a 1 ,a 2 はいずれも定数である。
(付記14)
該送信電力決定部が、
前記の式(B)の電力Pによる微分値が一定となるように、前記送信電力を決定すべく構成されたことを特徴とする、付記13記載の無線通信システムに用いられる受信機。
(付記15)
該送信制御情報生成手段が、
該送信信号の符号化単位内の送信電力を一定として、前記符号化単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御するための前記送信制御情報を生成すべく構成されたことを特徴とする、付記11〜14のいずれか1項に記載の無線通信システムに用いられる受信機。
(付記16)
該送信制御情報生成手段が、
該送信信号の符号化単位を複数の分割単位に分割し、当該分割単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御するための前記送信制御情報を生成すべく構成されたことを特徴とする、付記11〜14のいずれか1項に記載の無線通信システムに用いられる受信機。
(付記17)
通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムに用いられる前記受信機であって、
該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に定義された、伝播環境に依存しない一定の関係に基づいて、該送信機の該送信信号の送信レートを制御するための送信制御情報を生成する送信制御情報生成手段と、
該送信制御情報生成手段により生成された該送信制御情報を該送信機へ通知する通知手段とをそなえたことを特徴とする、無線通信システムに用いられる受信機。
(付記18)
該送信制御情報生成手段が、
前記評価量として次式(A)で表される評価量C(P)を計算する評価量計算部と、
該評価量計算部により計算された評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信レートを決定して前記送信制御情報として生成する送信レート決定部とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記17記載の無線通信システムに用いられる受信機。
Figure 2007074526
ただし、この式(A)において、Pは送信電力、Aは前記伝播環境における伝播路のチャネル値、Nは前記伝播環境における干渉及び雑音電力、αは定数、Mは前記送信信号の符号化単位のシンボル数または複数シンボルからなるブロック数をそれぞれ表す。
(付記19)
該送信レート決定部が、
該評価量計算部により計算された評価量C(P)と次式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信レートを決定すべく構成されたことを特徴とする、付記18記載の無線通信システムに用いられる受信機。
Figure 2007074526
ただし、この式(B)において、a 0 ,a 1 ,a 2 はいずれも定数である。
(付記20)
該送信レート決定部が、
前記送信信号の送信データ量と(1−前記誤り率)との乗算値が最大となるように前記送信データ量を決定すべく構成されたことを特徴とする、付記19記載の無線通信システムに用いられる受信機。

Claims (20)

  1. 通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムにおいて、
    該受信機での該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に伝播環境に依存しない一定の関係を定義し、
    前記一定の関係に基づいて該送信機の該送信信号の送信電力を制御することを特徴とする、無線通信システムにおける送信制御方法。
  2. 前記評価量として次式(A)で表される評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信電力を制御することを特徴とする、請求項1記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
    Figure 2007074526
    ただし、この式(A)において、Pは送信電力、Aは前記伝播環境における伝播路のチャネル値、Nは前記伝播環境における干渉及び雑音電力、αは定数、Mは前記送信信号の符号化単位のシンボル数または複数シンボルからなるブロック数をそれぞれ表す。
  3. 前記一定の関係として、前記の式(A)で表される評価量C(P)と次式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信電力を制御することを特徴とする、請求項2記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
    Figure 2007074526
    ただし、この式(B)において、a0,a1,a2はいずれも定数である。
  4. 前記の式(B)の電力Pによる微分値が一定となるように、前記送信電力を制御することを特徴とする、請求項3記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
  5. 該送信信号の符号化単位内の送信電力を一定として、前記符号化単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
  6. 該送信信号の符号化単位を複数の分割単位に分割し、当該分割単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
  7. 通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムにおいて、
    該受信機での該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に伝播環境に依存しない一定の関係を定義し、
    前記一定の関係に基づいて該送信機の該送信信号の送信レートを制御することを特徴とする、無線通信システムにおける送信制御方法。
  8. 前記評価量として次式(A)で表される評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信電力を制御することを特徴とする、請求項7記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
    Figure 2007074526
    ただし、この式(A)において、Pは送信電力、Aは前記伝播環境における伝播路のチャネル値、Nは前記伝播環境における干渉及び雑音電力、αは定数、Mは前記送信信号の符号化単位のシンボル数または複数シンボルからなるブロック数をそれぞれ表す。
  9. 前記一定の関係として、前記の式(A)で表される評価量C(P)と次式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信レートを制御することを特徴とする、請求項8記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
    Figure 2007074526
    ただし、この式(B)において、a0,a1,a2はいずれも定数である。
  10. 前記送信信号の送信データ量と(1−前記誤り率)との乗算値が最大となるように前記送信データ量を決定することを特徴とする、請求項8又は9に記載の無線通信システムにおける送信制御方法。
  11. 通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムに用いられる前記受信機であって、
    該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に定義された、伝播環境に依存しない一定の関係に基づいて、該送信機の該送信信号の送信電力を制御するための送信制御情報を生成する送信制御情報生成手段と、
    該送信制御情報生成手段により生成された該送信制御情報を該送信機へ通知する通知手段とをそなえたことを特徴とする、無線通信システムに用いられる受信機。
  12. 該送信制御情報生成手段が、
    前記評価量として次式(A)で表される評価量C(P)を計算する評価量計算部と、
    該評価量計算部により計算された評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信電力を決定して前記送信制御情報として生成する送信電力決定部とをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項11記載の無線通信システムに用いられる受信機。
    Figure 2007074526
    ただし、この式(A)において、Pは送信電力、Aは前記伝播環境における伝播路のチャネル値、Nは前記伝播環境における干渉及び雑音電力、αは定数、Mは前記送信信号の符号化単位のシンボル数または複数シンボルからなるブロック数をそれぞれ表す。
  13. 該送信電力決定部が、
    該評価量計算部により計算された評価量C(P)と次式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信電力を決定すべく構成されたことを特徴とする、請求項12記載の無線通信システムに用いられる受信機。
    Figure 2007074526
    ただし、この式(B)において、a0,a1,a2はいずれも定数である。
  14. 該送信電力決定部が、
    前記の式(B)の電力Pによる微分値が一定となるように、前記送信電力を決定すべく構成されたことを特徴とする、請求項13記載の無線通信システムに用いられる受信機。
  15. 該送信制御情報生成手段が、
    該送信信号の符号化単位内の送信電力を一定として、前記符号化単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御するための前記送信制御情報を生成すべく構成されたことを特徴とする、請求項11〜14のいずれか1項に記載の無線通信システムに用いられる受信機。
  16. 該送信制御情報生成手段が、
    該送信信号の符号化単位を複数の分割単位に分割し、当該分割単位間について、前記一定の関係に基づいて前記送信電力を制御するための前記送信制御情報を生成すべく構成されたことを特徴とする、請求項11〜14のいずれか1項に記載の無線通信システムに用いられる受信機。
  17. 通信容量が理論値に近い傾向となる誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて送信信号を符号化して無線送信する送信機と、該送信機からの送信信号を受信する受信機とをそなえた無線通信システムに用いられる前記受信機であって、
    該送信信号の受信状態に関する評価量と誤り率との間に定義された、伝播環境に依存しない一定の関係に基づいて、該送信機の該送信信号の送信レートを制御するための送信制御情報を生成する送信制御情報生成手段と、
    該送信制御情報生成手段により生成された該送信制御情報を該送信機へ通知する通知手段とをそなえたことを特徴とする、無線通信システムに用いられる受信機。
  18. 該送信制御情報生成手段が、
    前記評価量として次式(A)で表される評価量C(P)を計算する評価量計算部と、
    該評価量計算部により計算された評価量C(P)と前記一定の関係における当該評価量C(P)に対する前記誤り率とに基づいて、前記送信レートを決定して前記送信制御情報として生成する送信レート決定部とをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項17記載の無線通信システムに用いられる受信機。
    Figure 2007074526
    ただし、この式(A)において、Pは送信電力、Aは前記伝播環境における伝播路のチャネル値、Nは前記伝播環境における干渉及び雑音電力、αは定数、Mは前記送信信号の符号化単位のシンボル数または複数シンボルからなるブロック数をそれぞれ表す。
  19. 該送信レート決定部が、
    該評価量計算部により計算された評価量C(P)と次式(B)で表される誤り率f(P)との関係に基づいて、前記送信レートを決定すべく構成されたことを特徴とする、請求項18記載の無線通信システムに用いられる受信機。
    Figure 2007074526
    ただし、この式(B)において、a0,a1,a2はいずれも定数である。
  20. 該送信レート決定部が、
    前記送信信号の送信データ量と(1−前記誤り率)との乗算値が最大となるように前記送信データ量を決定すべく構成されたことを特徴とする、請求項19記載の無線通信システムに用いられる受信機。

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