JPWO2007032286A1 - バイオセンサ測定機、バイオセンサ測定システム及びバイオセンサ測定方法 - Google Patents

バイオセンサ測定機、バイオセンサ測定システム及びバイオセンサ測定方法 Download PDF

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Abstract

微量の測定試料でもって、短時間で正確な測定結果を得ることのできるバイオセンサチップの測定機・測定方法を提供する。バイオセンサ測定機20には、電源21が備えられ、電源21は電圧器22、計測器23、コントローラ24に接続され、電源が供給される。バイオセンサチップ1をバオイセンサ測定機20に接続して電圧を印加すると、バイオセンサの電流値を計測器が計測し始める。計測電流値或いは計測電荷値が基準値よりも大きい場合には、コントローラ24の指令により計測を終了し、小さい場合には、コントローラの指令により計測を継続する。

Description

本発明は、バイオセンサチップを用いて化学物質の測定を行うバイオセンサ測定機、バイオセンサ測定システム及びバイオセンサ測定方法に関するものである。
バイオセンサチップによる測定は、測定対象の試料をバイオセンサの反応部に導入し、該反応部で酵素反応や抗原−抗体反応等の生化学反応を起こし、この生化学反応により得られる情報をバイオセンサチップから測定装置に出力して試料の分析を行うものである。バイオセンサチップによる測定は、生体の持つ優れた分子識別機能を利用するものであり、微量な試料でもって化学物質の迅速かつ簡便な測定を可能にするものとして注目されている。一例として、バイオセンサチップによる測定方法を用いて、血液中のグルコース量(血糖値)や尿糖値を測定することができ、糖尿病を自己管理し予防する家庭内健康診断(セルフケア)等に使用することが可能である。
バイオセンサチップを用いた測定方法として、特許文献1に記載されたものが知られている。このバイオセンサの測定方法は、図8に示すように、バイオセンサ100に2本のリード101、102が備えられ、これらのリード101、102の先端がコネクタ103の2つの端子104、105にそれぞれ接続可能となっている。バイオセンサ100をコネクタ103に接続すると、電池106により電圧が印加され、バイオセンサ100内の試料により、電極間の抵抗値が変化し、システムが作動する。そして、マイクロコンピュータ107は、電流/電圧変換器108の出力電圧変化をA/Dコンバータ109を介して検知し、測定タイマーをスタートさせる。同時に、スイッチ110が閉じられバイオセンサ100の2つの電極が短絡させることで、等電位状態、即ち、2つの電極を電位差0Vに近い状態下に置くことができ、2つの電極間に発生した電位差を容易に除去している。
バイオセンサチップを用いた測定方法の別な例として、特許文献2に記載されたものが知られている。このバイオセンサを用いた測定方法は、図9に示すように、バイオセンサ200とコネクタ201を2つの電極の各リードとコネクタ201の各端子との間に各々抵抗202、203を接続している。そして、GDO酵素、フェリシアン化カリウム電子受容体、リン酸緩衝溶液及びグルコース基質を電極系に滴下し、電極系に流れた電流を測定している。電流は、検出回路204で感知され、電流/電圧変換器205により電圧信号に変換される。変換された電圧信号はA/Dコンバータ206によりデジタル信号化され、CPU207により演算され、LCD表示器208に出力されるとともにメモリ209に記録することができる。
日本公開特許:特開平8−15220号公報 日本公開特許:特開平9−274010号公報
従来のバイオセンサチップを用いて試料の測定を行う場合、測定試料の濃度の高い、低いにかかわらず、測定時間がほとんど同じであり、また、その測定時間は正確な測定結果を得るために、例えば数十秒という、長い時間を要していた。しかしながら、測定試料の濃度によっては、短い測定時間で正確な結果が得られることがあり、測定時間の短縮化が望まれている。また、近年、バイオセンサチップを用いた測定の需要が増大しており、この需要増大に伴い、多数の測定試料を短時間で処理する必要がでてきている。本発明の目的は、微量の測定試料でもって、短時間で測定が終了でき、かつ、正確な測定結果を得ることのできるバイオセンサの測定機及び測定方法を提供することにある。
本発明に係るバイオセンサ測定機は、バイオセンサチップに電圧を印加する電圧印加手段と、電圧印加手段により発生する電流或いは電荷を計測する計測手段と、前記計測手段により計測した電流値或いは電荷値に基づき計測の継続を判断する制御手段を備えたものである。
また、本発明に係るバイオセンサ測定機は、前記制御手段は、電流値或いは電荷値の基準値との比較により計測の継続を判断する制御手段であり、前記基準値が異なる複数の値を備えていることが望ましい。ここでいう、電流値或いは電荷値の基準値との比較には、電流値や電荷値を演算処理し、その後の値で比較する場合も含む。
また、本発明に係るバイオセンサ測定機は、前記制御手段は、異なる複数の検量線テーブルをも有することが望ましい。
本発明に係るバイオセンサ測定システムは、上述したバイオセンサ測定機と、バイオセンサチップとを備えている。
また、本発明に係るバイオセンサ測定システムでは、酵素としてグルコースオキシターゼを有し、キャビティ容積が300nl(ナノリットル)以下のバイオセンサチップを好適に用いることができる。
本発明に係るバイオセンサ測定方法は、バイオセンサチップに電圧を印加し、電圧印加により発生する電流或いは電荷を計測し、計測した電流値或いは電荷値に基づき計測の継続を判断することを特徴とする。
本発明に係るバイオセンサ測定機及び測定方法によれば、計測した電流値或いは電荷値に基づき計測の継続を判断しているので、短時間で測定が終了でき、かつ、正確な測定結果を得ることができる。
図1はバイオセンサチップの概略であって、(a)は側面方向からの説明図、(b)は上面方向からの説明図である。 図2は本発明に係るバイオセンサ測定機の概略説明図である。 図3は本発明に係るバイオセンサ測定方法の一例を示すフロー図である。 図4は計測中の電圧、電流の経時プロトコルの一例を示す図である。 図5は検量線テーブルの一例を示す図である。 図6は2つのバイオセンサチップの計測電流の時間経過を示す図である。 図7は3つのバイオセンサチップの計測電流の時間経過を示す図である。 図8は従来のバイオセンサ測定方法を説明した説明図である。 図9は従来のバイオセンサ測定方法の別な一例を説明した説明図である。
符号の説明
1 バイオセンサチップ
2 基板
3、4 電極
6 反応空間
10 薬剤
11A,11B シート材
20 バイオセンサ測定機
21 電源
22 電圧器
23 測定器
24 コントローラ
25 表示器
本発明に係るバイオセンサ測定機、バイオセンサ測定システム及びバイオセンサ測定方法について、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
最初にバイオセンサの概要について説明する。図1は、バイオセンサチップの主要構成を示す一例であって(a)は側面からみた説明図であり、(b)は上面側からみた説明図である。バイオセンサチップ1は、断面略コ字状に折り曲げた基板2を備え、この基板2の一方側の面上に2本の電極3、4及びそのリード線がスクリーン印刷等により略平行に形成されている。電極3、4の上面、及び、電極3、4がスクリーン印刷されていない基板2上には、先端側(図の左側)及び中空の反応空間6となるところを除き、長手方向(図の左右方向)に2つの接着層5a、5bが形成されている。これらの接着層5a、5bの面上には第1スペーサ材6a、6bが、更にそれらの上側には接着層7a、7bを介して第2スペーサ材8a、8bが配置され、第2スペーサ材8a、8bと基板2の他方側が接着剤9a、9bで接着されている。反応空間6は、コ字上に折り曲げられた基板2と、接着層、スペーサ材が積層した前側のシート材11Aと、後側シート材11Bにより形成された空間であり、この反応空間6内で2つの電極3、4が露出している。さらに、電極3、4の上には、触媒、酵素等の生化学反応を起こさせるための薬剤10が塗布されている。
次に本発明に係るバイオセンサ測定機について説明する。図2には、バイオセンサ測定機の概略が示されている。このバイオセンサ測定機20は、電源21を有し、電源21はコントローラ24、計測器23及び電圧器22と接続されて電力が供給されている。電圧器22はバイオセンサチップ1に電圧を印加することができ、電極3、4(図1参照)に電圧を印加してバイオセンサチップ1内に収容された試料の生化学反応による情報を得ることができる。また、バイオセンサチップ1は、計測器23と接続されており、試料の生化学反応による情報が計測器23を介して数値や信号として入手することができる。計測器23は、種々の制御を行うコントローラ24と接続されており、計測器23で計測されたデータや情報がコントローラに入力され、演算処理等が行われる。
コントローラ24には、計測器23により計測されたデータが予め定めた値(閾値、基準値等)よりも大きいか、小さいかを判断する制御回路が収納されており、この制御回路により計測を計測するか否かの判定を行うことができる。更に、計測の継続/終了の判断となる基準値が異なる値で複数設定されているものも収納されており、計測の継続/終了を段階的に設定することができる。コントローラ24には、更に、検量線テーブルが格納されており、計測の継続/終了に応じて、所望の検量線を選び出し、バイオセンサチップの計測結果を演算・計算して正確な測定結果を算出することができる。更に、コントローラ24は、表示装置25と接続され、測定結果が表示装置25に表示することができるとともに、表示装置25に収納されている記憶装置に記憶され、例えば、過去の測定結果と比較することができる。
また、本発明に係るバイオセンサ測定機と図1に示すようなバイオセンサチップとを組み合わせてバイオセンサ測定システムを構成することができる。この場合、バイオセンサ測定機には、コネクタが備えられ、コネクタ内にバイオセンサチップの先端部を挿入し、2本の電極を導通させてバイオセンサチップ内の検体試料の測定を行うことができる。図1に示すようなバイオセンサチップは、1回のみの測定が可能なもの(いわゆる、使い捨て)であり、例えば、測定対象者が家庭等で容易に測定することができる。この場合、測定対象者の生体試料を採取後バイオセンサチップ内の反応空間に試料を滴下してバイオセンサチップを測定機に接続し、測定機の計測を実行し、測定結果をしることができる。このように、本発明に係るバイオセンサ測定システムでは、測定対象者が、特別の熟練を必要とすることなく、容易に測定の準備・測定を行う事ができるとともに、瞬時に測定結果を知ることができる。
次に、本発明に係るバイオセンサ測定方法について、一例として、血糖値を測定する方法に適用して説明する。図3は、血糖値の測定方法のプロセスを説明したフロー図である。最初のステップ1(S1)では、バイオセンサチップの先端の電極部分を測定機のコネクタに接続する。バイオセンサチップの接続が完了したら、ステップ2(S2)において、バイオセンサチップの反応空間内に試料を滴下する。バイオセンサチップとしては、図1に示したものを使用し、反応空間(キャビティ)の容積が300nl(ナノリットル)以下のものが望ましい。容積が300nl以下の微小容積であれば、測定対象者が少量の採血ですむため、短時間の採血時間で行える。更に、止血処理も短時間で済むため、測定対象者の採血負担が軽減できる。また、反応空間内に配置する薬剤には、酵素としてグルコースオキシターゼ(GDO)が用いることが望ましい。グルコースオキシターゼは良好な感度特性をもっており、反応時間が迅速であるため、短時間で正確な測定が可能である。
バイオセンサチップの反応空間内に電圧を印加した状態で試料を導入していくと、電極間の導通が始まるので試料の導入を検知できる。このステップ2の終了後、バイオセンサチップの反応空間内で、試料の血液と薬剤に含まれる酵素とを充分に反応させるために数秒〜数十秒程度放置するための静置時間を設定してもよい。次に、ステップ3(S3)に移り、バイオセンサチップに電圧器を介して電圧を印加する。バイオセンサチップに電圧を印加すると、コントローラが時間のカウントを始めるとともに、計測器により電流値の計測を開始する。以上の電圧、電流の経時プロトコルの一例を図4に示す。
計測開始から時間が5秒経過すると、ステップ4(S4)で、5秒経過時のバイオセンサチップの電流値を計測する。このとき、コントローラでは、制御回路が起動し、制御回路に設定してある予め定めた値(基準値)よりも電流値が小さいか、大きいかの比較が実行される。本実施例では、予め定めた設定電流値(基準値)が2μAであり、ステップ5(S5)で計測値と基準値との比較が行われ、計測した電流値が2μAより大きければ、ステップ6(S6)に進み電流値の計測を終了し、次いで、ステップ7(S7)に進み、血糖値を算出する。血糖値の算出は、コントローラ内に格納されている検量線テーブルを用いて行うことができ、この検量線テーブルの一例を図5に示す。図5に示す検量線テーブルでは、グルコース濃度と電流との関係において、異なる複数の検量線があり、計測条件により血糖値の算出に使用する検量線が決定される。ステップ6(S6)に進んだときは、ステップ7(S7)の血糖値の算出において、図5に示す検量線f1を使用する。計測した電流値と検量線f1との関係からグルコース濃度が求められ、最終的には血糖値が算出される。
ステップ5(S5)で、バイオセンサチップの計測電流値が2μA未満であれば、ステップ8(S8)に進み、電流値の計測を継続する。次いで、ステップ9(S9)で、10秒経過時の電流値を計測し、ステップ10(S10)に進んで血糖値の算出を行う。ステップ8(S8)を経由した場合は、図5に示す検量線テーブルの検量線f2を使用して10秒経過時のグルコース濃度を求めて、血糖値が算出される。
ステップ4(S4)からステップ10(S10)までのプロセスを図6に基づいて説明する。この図の縦軸は計測器により測定された電流値を示しており、横軸は計測開始からの時間経過を示している。図3のフローにおいて、ステップ5、ステップ6、ステップ7を経由したバイオセンサチップが第1バイオセンサチップであり、ステップ5、ステップ8からステップ10を経由したものが第2バイオセンサチップである。第1バイオセンサチップ内に収容された試料Aの計測した電流曲線がαであり、第2バイオセンサチップ内に収容された試料Bの計測した電流曲線がβである。試料A、Bともに、計測開始直後に電流値が5μA付近まで急激に上昇する傾向が見られる。この傾向の主原因は、電極表面のグルコースの反応であるが、電極表面付着及び血中の不純物が少なからずその電流値の大小に影響を与えている。試料A、Bの電流値の急激な上昇後は、電極から離れたグルコースの反応が電極に拡散伝播することにより電流が流れるが、拡散速度にあわせて電流値が下がり始め、電流曲線α、βともに曲線の傾きが収まり始める。5秒経過したところで、試料Aの電流曲線αは曲線の傾きがかなり小さくなり、約2.8μA近傍に略一定となり始めている。ここで、基準値である2μAを超えているため、試料Aについては、電流値の計測を終了し、5秒終了条件の検量線f1(図5参照)を用いて血糖値を算出する。
上述のように血中の不純物が測定値に影響するが、不純物以外の経時的な電流値変動要因としては、試料が導入された時に電極表面の空気が即座に排除されず、気泡として残ってしまい、その気泡が徐々に電極表面から離脱していくことに由来する電流値変動が存在する。また、酵素等の薬剤が試料中のグルコースと反応するためには酵素等が試料に溶解する過程が必要であるが、この溶解に時間がかかることに起因する電流値変動も存在する。いずれにせよ、これらの変動は一定の時間が経過するとゼロに近づくため、計測電流値は、時間と共にグルコースの反応に基づく電流値に収束していく。
試料Bについては、5秒経過したところでは、計測した電流値が約0.8μAとなり、基準値である電流値の2μAを下回っているため更に5秒、電流値の計測を継続する。計測開始から10秒経過すると、計測した電流値が0.7μAで略一定となり、ここで計測を終了し、10秒終了条件の検量線f2を用いて試料Bの血糖値を算出する。
試料Aの場合は、グルコース濃度が高い試料、即ち、血糖値が高いものであり、試料Bはグルコース濃度が低く、血糖値が低い試料である。一般に血糖値が高い試料は、グルコースと酵素の反応量が多いために多くの電流が流れる。その結果、相対的に不純物等による反応の影響を受けにくくなるので、電圧印加後比較的短時間で計測を打ち切っても安定した測定値を得ることができる。一方、血糖値が低い試料は、グルコースと酵素の反応量が少ないために、本反応によって生じる電流の絶対値も低い。その結果、安定した電流値を得るまでには若干の時間を要する。そこで、予め、閾値となる電流値を定めておき、閾値を越えた試料のバイオセンサについては、計測を速やかに終了させることで正確な血糖値を短時間で算出することができる。
ここで言う血糖値の高い試料とは、1〜5μLのキャビティ容積のグルコースセンサの場合、30〜50mg/dL以上の濃度域の試料を言う。この時、不純物等の影響を排除するために必要な時間は、使用する酵素や電極の種類にもよるが、通常は2〜10秒程度である。一方、血糖値の低い試料とは、グルコース濃度で30〜50mg/dL以下を言う。この時、不純物等の影響を排除するために必要な時間は5〜30秒程度である。この領域のグルコース濃度は、通常の人間の濃度範囲(50〜150mg/dL)からは外れるため、測定される頻度としては少ないが、I型の糖尿病患者にインシュリン投与を行うかどうかの判断基準となる濃度域であるため、この濃度域で正確な測定が行えるかどうかは測定機の適用範囲を広げる上で重要である。特に、安価なカーボン電極をセンサの電極として用いた場合は、抵抗値が大きいために電流値の収束が遅くなるので、低濃度域の測定条件に合わせるために測定時間を非常に長く設定する必要が生じていたが、本発明を用いることにより、血糖値の低い場合でも測定値の正確さを維持しながら、通常の濃度範囲では短い測定時間で迅速に測定結果を表示することができるようになる。
また、近年は、測定者の採血時負荷を軽減するためにキャビティ容積は小さくすることが求められている。通常のグルコースセンサのキャビティ容積が1〜5μL程度であるのに対し、容積が300nLよりも小さくなると、グルコースの絶対量が少なくなるために、人間の通常の血糖値範囲に含まれる30〜50mg/dL以上の濃度域でも、短時間の測定が困難な場合が生じるが、そのような場合でも、本手法を用いると、必要最小限の濃度域の測定のみを長時間の測定に限定できるため、測定者の採血時負荷を軽減しながら、測定時間のロスを最小限に留めることができる。特に、安価なカーボン電極を使用することにより、大幅なコスト増無く低キャビティ容積のセンサを製造する際に、本手法は有効である。
上述の実施形態では、バイオセンサチップの計測した電流値に基づいて血糖値を求めているが、電流値の計測に代え、電荷を計測することでも短時間で正確な血糖値を求めることができる。電荷値の測定は、一例として、図5に示す電流曲線α、βの時間経過に伴う電流の積分値で求めることができるため、予め定めた電荷値(基準電荷値)を設定することで、試料の計測を終了/計測の判断ができる。
また、上述の実施形態では、基準となる電流値を1つのみ設定して説明したが、複数の予め定められた設定電流値を用いて血糖値を算出することもできる。予め定められた設定値を2つ用いて血糖値を測定する実施例を図7に基づいて説明する。図7には、第1バイオセンサチップの試料Aの電流曲線αと、第2バイオセンサチップの試料Bの電流曲線βと第3バイオセンサチップの試料Cの電流曲線γが示されている。電流曲線αと電流曲線βは図6に示した電流曲線α、βと同様である。2つの異なる予め定めた電流の基準値として、第一基準値Iが2.2μAであり、第2基準値IIが1.2μAに設定されている。
それぞれの試料A、B、Cの電流値を計測し、5秒経過したところで、第1基準値Iである2.2μAを電流曲線αが超えているため、試料Aの計測が終了し、図5に示す検量線f1を使用して試料Aの血糖値を算出する。試料B、Cについては、第1基準値I未満であるため、電流の計測を継続していき、7.5秒経過したところで、第2基準値IIである1.2μAを超えているか否かの判定が行われる。その結果、電流曲線γが第2基準値を超えていると判断され、試料Cの計測が終了し、第2基準値での判断による検量線が選び出され、即ち、図5に示す検量線f3を使用して試料Cの血糖値が算出される。試料Bについては、第2閾値を超えていないので、計測開始から10秒経過したところで、計測を終了し検量線f2基づき試料Bの血糖値を算出することができる。このように、複数の異なる基準値(予め定めた値)を設定し、かつ、複数の計測時間を設定することで、バイオセンサチップ内に収容した試料の濃度に応じ、短時間で正確に測定できる。
図5に示す検量線テーブルにおいて、検量線f1、f2、f3はそれぞれ特有の傾きをもつ2次元の直線であるが、使用するバイオセンサチップやその他の条件に応じて、曲線の検量線テーブルや直線と曲線とを組み合わせた検量線テーブルや、折れ線型の検量線テーブルを用いてもよい。バインセンサチップの反応空間に配置する薬剤の酵素等の種類が異なったり、反応空間の大きさや温度等が異なると、計測されるデータ(電流値や電荷量等)に違いが生じるため、測定対象のバイオセンサチップの条件に応じ、コントローラに格納されている検量線テープルを変更することで、正確な血糖値を迅速に測定できる。また、コントローラ内に校正情報を収納しておき、バイオセンサチップの条件や測定機の特性に応じ、検量線から血糖値を求める際に校正係数を組み入れて、より正確な血糖値を求めることができる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は2005年9月14日出願の日本特許出願(特願2005−267706に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

Claims (6)

  1. バイオセンサチップに電圧を印加する電圧印加手段と、電圧印加手段により発生する電流或いは電荷を計測する計測手段と、前記計測手段により計測した電流値或いは電荷値に基づき計測の継続を判断する制御手段を備えたことを特徴とするバイオセンサ測定機。
  2. 前記制御手段は、電流値或いは電荷値の基準値との比較により計測の継続を判断する制御手段であり、前記基準値が異なる複数の値を備えていることを特徴とする請求項1記載のバイオセンサ測定機。
  3. 前記制御手段は、異なる複数の検量線テーブルをも有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバイオセンサ測定機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のバイオセンサ測定機と、バイオセンサチップとを備えたことを特徴とするバイオセンサ測定システム。
  5. 酵素としてグルコースオキシターゼを有し、キャビティ容積が300nl(ナノリットル)以下のバイオセンサチップであることを特徴とする請求項4に記載のバイオセンサ測定システム。
  6. バイオセンサチップに電圧を印加し、電圧印加により発生する電流或いは電荷を計測し、計測した電流値或いは電荷値に基づき計測の継続を判断することを特徴とするバイオセンサ測定方法。
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