JPWO2007026715A1 - シミュレーションシステム及びプログラム - Google Patents

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Abstract

モデル患者DBより読み出された患者データに係るモデル患者と被検者との間で行われる擬似的な医療面接にて、被検者から入力される質問を基に被検者への信頼度を算出し、算出した信頼度に応じた回答を出力するとともに、算出された信頼度に応じた回答が複数ある場合には、回答を無作為に選択して出力するようにして、モデル患者の被検者に対する信頼度をシミュレートし、その信頼度に応じてモデル患者の回答を変化させることができ、かつ同じ信頼度であっても同一の回答が出力されることを抑制することができるシミュレーションシステム及びプログラムを提供する。

Description

本発明は、シミュレーションシステム及びプログラムに関し、詳しくは、面接技能訓練用シミュレーションシステムに関する。
医師が患者の症状などに関する情報を得る1つの方法として、患者から直接情報を聞き取って収集する医療面接がある。この医療面接技能は、初対面で過緊張状態にある患者から、適切に情報を入手するための技能として近年重要視されている。従来の知識偏重の医学教育の結果、挨拶もせず患者のプライベートな内容にふれた質問を行い、結果として患者から診断に係る重要な情報を得られずに誤診するなど、医師と患者との間の人間関係を不幸にしていることがある。
近年の医学教育においては、これらの技能を修得させるためにOSCE(Objective
Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)を実施している。ここでOSCEは、技能・態度を客観的に評価する臨床能力試験であり、複数の試験場を使用して1試験場あたり5分から10分程度の時間内に臨床能力(問題解決能力、態度・技能)の評価を行う試験である。OSCEは、北米の伝統的な医学校における経験で、評価者・学生の双方から、臨床能力の評価法として有用であると支持されている。
しかし、現在のOSCEは、医学生や医師(研修医)等の被検者に応対するモデル患者を人間が演じている。そのため、学生等に多岐にわたる疾患モデルについて繰り返し医療面接技能の修得をさせること、並びに多くの学生等の医療面接技能を均質的に評価することが困難となっている。
このような背景に基づいて、特許文献1には、医師が患者への治療手技等を修得するための患者シミュレータが提案されている。この特許文献1に記載の患者シミュレータによっても、医学知識の修得、治療による患者の生理的な変化はシミュレートされるが、医療面接による患者の心理学的な変化はシミュレートできなかった。
特開平9−305101号公報
本発明は、医療面接におけるモデル患者の心理学的な変化をシミュレートし、質問内容や面接手順に応じてモデル患者の回答を変化させることができるシミュレーションシステム及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明のシミュレーションシステムは、複数の擬似患者に係る患者データを記憶する擬似患者情報記憶手段と、上記擬似患者情報記憶手段より患者データを読み出し、当該患者データに係る擬似患者と被検者との間で行われる擬似面接に係る処理を制御する制御手段と、上記擬似面接にて上記被検者からの情報を入力する入力手段と、上記入力手段を介して情報が入力されることに応じて、当該入力される情報を基に上記擬似患者の上記被検者への信頼度を算出する信頼度算出手段と、上記入力手段を介して入力された情報に対して、上記信頼度算出手段により算出した信頼度に応じた回答を上記被検者に出力する出力手段と、上記擬似面接の進行手順及び擬似面接中に算出された信頼度の情報を含む面接過程情報を記憶する面接過程情報記憶手段とを備え、上記算出された信頼度に応じた回答が複数ある場合には、回答を無作為に選択して出力することを特徴とする。
また、本発明のシミュレーションシステムは、複数の面接技能訓練用擬似顧客に係る顧客データを記憶する擬似顧客情報記憶手段と、上記擬似顧客情報記憶手段より顧客データを読み出し、当該顧客データに係る擬似顧客と被検者との間で行われる擬似面接に係る処理を制御する制御手段と、上記擬似面接にて上記被検者からの情報を入力する入力手段と、上記入力手段を介して情報が入力されることに応じて、当該入力される情報を基に上記擬似顧客の上記被検者への信頼度を算出する信頼度算出手段と、上記入力手段を介して入力された情報に対して、上記信頼度算出手段により算出した信頼度に応じた回答を上記被検者に出力する出力手段と、上記擬似面接の進行手順及び擬似面接中に算出された信頼度の情報を含む面接過程情報を記憶する面接過程情報記憶手段とを備え、上記算出された信頼度に応じた回答が複数ある場合には、回答を無作為に選択して出力することを特徴とする。
本発明のプログラムは、複数の擬似患者に係る患者データが記憶された記憶手段から患者データを読み出し、当該患者データに係る擬似患者と被検者との間で行われる擬似面接に係る処理を制御する制御ステップと、上記擬似面接にて入力手段を介して上記被検者から情報が入力されることに応じて、当該入力される情報を基に上記擬似患者の上記被検者への信頼度を算出する信頼度算出ステップと、上記入力手段を介して入力された情報に対して、上記信頼度算出ステップにて算出した信頼度に応じた回答を上記被検者に出力し、かつ上記算出した信頼度に応じた回答が複数ある場合には回答を無作為に選択して上記被検者に出力する出力ステップと、上記擬似面接の進行手順及び擬似面接中に算出された信頼度の情報を含む面接過程情報を記憶手段に記憶する面接過程情報記憶ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、擬似面接にて、入力された情報を基に被検者への信頼度を随時算出して、算出した信頼度に応じた回答を被検者に出力するとともに、算出した信頼度に応じた回答が複数ある場合には回答を無作為に選択して出力することにより、擬似患者の被検者に対する信頼度をシミュレートし、その信頼度に応じて擬似患者の回答を変化させることができるようになるとともに、同じ信頼度であっても同一の回答が出力されることを抑制することができるようになる。
図1は、本発明の実施形態における擬似患者システムの構成例を示す図である。 図2は、健常者データベースの構成を示す図である。 図3Aは、疾患定義データベースの構成を示す図である。 図3Bは、疾患定義データベースの構成を示す図である。 図4Aは、モデル患者データベースの構成を示す図である。 図4Bは、モデル患者データベースの構成を示す図である。 図5は、質問キーワードデータベースの構成を示す図である。 図6Aは、本実施形態におけるモデル患者の自動作成動作を示すフローチャートである。 図6Bは、図6Aに続く、モデル患者の自動作成動作を示すフローチャートである。 図7Aは、本実施形態における医療面接実施動作を示すフローチャートである。 図7Bは、図7Aに続く、医療面接実施動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるシミュレーションシステムを適用した擬似患者システムの基本構成例を示すブロック図である。本実施形態における擬似患者システムは、コンピュータシステムを利用して医療面接訓練用の擬似患者を実現し、医学生や医師(研修医)など被検者の医療面接技能の自学学習による修得と、公平性及び均質性を有する医療面接技能の評価とを可能にするものである。
図1において、患者シミュレータサーバ114は、健常者DB101、疾患定義DB102、モデル患者DB104、質問キーワードDB109、及びカルテDB112の5つのデータベース(DB)と、モデル患者生成部103、認識部107、制御部108、及び医師信頼度算出部110とを有する。5つのデータベース(健常者DB101、疾患定義DB102、モデル患者DB104、質問キーワードDB109、及びカルテDB112)についての詳細は後述する。
モデル患者生成部103は、乱数発生機能を有し、健常者DB101及び疾患定義DB102に蓄積された情報(例えば、疾患定義情報)を基に、乱数を用いて様々なタイプのモデル患者(擬似患者)に係るモデル患者データを作成する。また、モデル患者生成部103は、作成したモデル患者データをモデル患者DB104に登録・記憶させる。なお、図1に示すように、健常者DB101と疾患定義DB102とに定義情報が分かれて定義されていても良く、疾患定義DB102に健常者DB101の内容が混在していても良い。
認識部107は、入力装置106から入力された情報(例えば、音声、映像、触覚、温覚等の情報等)を認識(例えば、被検者115からの質問等の音声認識、被検者115の顔の向きや表情等の映像認識、触覚、痛みなどの認識等)して制御部108に伝達する。なお、図1に示す入力装置106及び認識部107は、本実施形態における擬似患者システムにおいて必須なものではなく、ユーザ認証装置・入力装置(例えば磁気カード読み取り装置、RFID、指紋認識装置、キーボード、マウス等)105のみの入力であっても本実施形態の擬似患者システムでは所望の機能を実現することが可能である。例えば、WEBブラウザを用いて入力や出力を行うことも可能である。
また、入力装置106に加えて認識部107を患者シミュレータサーバ114の外部に設けて、入力装置106や認識部107で得られた情報を患者シミュレータサーバ114に供給するようにしても良い。入力装置106とともに認識部107を患者シミュレータサーバ114の外部に設ける場合には、例えば患者を模した人形などの擬似患者装置に入力装置106及び認識部107を設けるようにしても良く、さらにはそれに後述する出力装置111として視覚的及び触覚的に感知できるように症状を発現させるような出力装置を設けるようにしても良い。
制御部108は、モデル患者データに係る医療面接訓練用の擬似患者と被検者115(例えば医師)との間で行われる擬似的な医療面接に係る処理を制御する。例えば、制御部108は、ユーザ認証装置・入力装置105あるいは入力装置106を介して被検者115より入力された情報を元に、質問キーワードDB109から被検者115の質問を選択し、入力された情報と選択した被検者115の質問とを医師信頼度算出部110に伝達する。
ここで、医師信頼度算出部110は、制御部108より入力された情報に基づいてモデル患者の被検者115への信頼度を算出し、算出した信頻度に一致するモデル患者の回答をモデル患者DB104から抽出して制御部108に伝達する。そして、制御部108は、医師信頼度算出部110から伝達されたモデル患者の回答と算出された信頼度とを、カルテDB112に記録するとともに出力装置111に出力する。
また、制御部108は、医療面接技能の評価を行う場合には、医療面接中に算出された信頼度や面接進行手順等の情報を含む医療面接過程情報をカルテDB112から抽出し、抽出した情報に基づいて評価を行い、その結果を出力装置111に出力する。なお、評価結果については、評価結果出力装置113で出力するようにすることも可能である。
(各DBの構成)
次に、各データベースの構成について、適宜図を参照して説明する。
健常者DB101は、図2に示すフィールド(項目)を含むレコードとして各内容が記録されている。健常者DB101には、回答とそれを応答として出力できる信頼度との組が多数記録され、各組(各レコード)に質問コード(質問CD)202が付されている。なお、1つの質問CD202に対応して記録される回答の数は1つに限定されるものではなく任意である。ある質問CD202において、第1の回答203のフィールドに記録された回答の信頼度が第1の信頼度204のフィールドに記録され、以下同様にして第nの回答205のフィールドに記録された回答の信頼度が第nの信頼度206のフィールドに記録されている。
疾患定義DB102は、図3Aに示す疾患定義DB−A301と、図3Bに示す疾患定義DB−B401とで構成され、図3A及び図3Bに示すフィールドを含むレコードとして各内容が記録されている。疾患定義DB−A301には、図3Aに示すように疾患名303、有病率304、男性の比率305、年齢範囲306、及び正常者の身長及び体重に対するそれらの比率307、308を1組としてデータが記録され、各レコードに対して疾患コード(疾患CD)302が付されている。
また、疾患定義DB−B401には、図3Bに示すように発現率404、第1〜第nの回答406、409とそれぞれに対応する第1〜第nの信頼度407、410を1組としてデータが記録され、各レコードに対して質問CD402が付されている。また、各レコードには、必要に応じて関連コード(関連CD)403、スコア405のデータが含まれる。
モデル患者DB104は、図4Aに示すモデル患者DB−A501と、図4Bに示すモデル患者DB−B601とで構成され、図4A及び図4Bに示すフィールドを含むレコードとして各内容が記録されている。モデル患者DB−A501には、図4Aに示すようにモデル患者に係る疾患名503、性別504、年齢505、身長506、及び体重507を1組としてデータが記録され、各レコードに対して疾患コード(疾患CD)502が付されている。また、モデル患者DB−B601には、図4Bに示すように第1〜第nの回答604、606とそれぞれに対応する第1〜第nの信頼度605、607を1組としてデータが記録され、各レコードに対して質問CD602が付されている。また、各レコードにおいて、スコア603のデータが含まれることもある。
質問キーワードDB109は、図5に示すフィールドを含むレコードとして各内容が記録されている。質問キーワードDB109には、質問704、その質問が属するステップ番号703、及びその質問の検索キーワード705、706を1組としてデータが記録され、各レコードに対して質問コード(質問CD)702が付されている。
カルテDB112には、上述したように医療面接中に算出された信頼度や面接進行手順等の情報を含む医療面接過程情報及び医療面接終了時に被検者115より入力される診断情報などが記録される。
なお、図1に示した本実施形態における擬似患者システムにおいては、患者シミュレータサーバ114の内部に、各DB101、102、104、109、112の5つのデータベースを分けて図示しているが、各データベースは互いに物理的に独立した記憶装置としても良いし、物理的に同一の記憶装置を論理的に分割して各論理ブロックに各DBを格納するようにしても良い。また、物理的に同一の記憶装置に複数のデータベースを設ける場合には、5つのデータベースのうち、すべてのデータベースを同一の記憶装置に設けても良いし、一部複数のデータベースを同一の記憶装置に設けても良い。当然のことながら、記憶装置としては、HDD(ハードディスクドライブ)、半導体メモリ等、利用可能な種々の形式の記憶デバイスを採用することができる。また、データベースの一部あるいは全部を別々のロケーションに物理的に分散させて設けた記憶装置に格納しても良く、その場合の伝送路としては、専用線、公衆電話回線、LAN、インターネット等の伝送路から選択して採用することができる。
また、図1に示した患者シミュレータサーバ114は、通信機能を有するコンピュータであって、使用するOS(オペレーティングシステム)、DBMS(データベース管理システム)アプリケーションの形式・種類、ネットワーク環境などは、導入先の事情に合わせて適宜決定すればよい。なお、図1に示した患者シミュレータサーバ114は、1つのコンピュータとして例示しているが、ネットワーク等の伝送路を介して互いに通信可能に接続される複数のコンピュータにより実現してもよい。
また、図1においては、周辺装置としてユーザ認証装置・入力装置105、入力装置106、出力装置111、及び評価結果出力装置113を患者シミュレータサーバ114の外部に設けているが、これらの周辺装置はサーバ114に内蔵されていてもよい。また、図1に示すユーザ認証装置・入力装置105によるユーザ認証手段は、例えばID/パスワードの他に、磁気カードやRFID等のデバイスを用いた認証、筆記による認証、網膜、指紋、手掌静脈パターン等の生体認証など、任意の認証方法が適用可能である。
次に、本実施形態における擬似患者システムの動作について説明する。なお、以下の説明では、モデル患者の自動作成動作、この自動作成動作で作成されたモデル患者を利用した医療面接実施動作、及び実施された医療面接結果に基づく医療面接技能の評価動作について順に説明する。
(モデル患者の自動作成動作)
図1に示した本実施形態における擬似患者システムにおいて、モデル患者を自動作成する動作について、図6A及び図6Bを参照して説明する。図6A及び図6Bは、本実施形態におけるモデル患者の自動作成動作を示すフローチャートである。
まず、患者シミュレータサーバ114内のモデル患者生成部103は、図3Aに示した疾患定義DB−A301の有病率304と乱数とを用いて、疾患CD302を決定する(S801)。各疾患は、(該疾患の有病率)/(有病率の総和)の確率で選択され、例えば図3Aに示す疾患Aは、1011分の10の確率で選択される。なお、有病率を無視して、すなわち乱数を用いた選択を行わずに、システム管理者が個別に疾患CD302を指定してモデル患者を作成してもよい。
次に、モデル患者生成部103は、疾患定義DB−A301の情報(より詳細には、男性の比率305、年齢範囲306の各データ)に基づいて、乱数を用いてモデル患者の性別及び年齢を設定する(S802)。
続いて、モデル患者生成部103は、正常者の性別・年齢別の身長・体重表(図示せず)を参照し、初期値としての身長及び体重を取得する(S803)。
次に、モデル患者生成部103は、ステップS803において初期値として取得されたモデル患者の身長及び体重に、疾患定義DB−A301に登録された身長の比率307及び体重の比率308をかける(S804)。これにより、例えば痩せ型の高身長等の特性を持つ患者等が作成される。
次に、モデル患者に発現する症状を決定する処理となるが、まず、1パス目では、関連CDが定義されていない症状のみについて処理を行って症状の発現を決定し、2パス目で関連CDが定義された症状について処理を行うことになる。
まず、モデル患者生成部103は、患者シミュレータサーバ114が備える内部メモリ内に症状発現チェック用データベース(症状発現チェック用DB)を一時的に作成し、かつ症状発現チェック用DBのデータを全てクリアする(S805)。
次に、健常者DB101から質問CD202を1つ取り出す(S806)。そして、モデル患者生成部103は、ステップS806において選択された質問CD202について、疾患定義DB−B401の質問CD402を検索し、該当する質問CD402の関連CD403をチェックする(S807)。
その結果、関連CD403が定義されている場合には(yes)、ステップS811にジャンプする。
一方、関連CD403が定義されていない場合には(no)、モデル患者生成部103は、乱数を発生させ(S808)、発生した乱数と発現率404とを比較する(S809)。比較の結果、発生した乱数の値が発現率404より小さいか又は等しい場合には(yes)、モデル患者生成部103は症状発現チェック用DBに症状が発現したことを示す情報をセットする(S810)。なお、発生した乱数の値が発現率404より大きい場合には、ステップS810をスキップする。
モデル患者生成部103は、すべての質問CDが終了するまで、上述したステップS806からステップS811の処理を繰り返し行う(S811)。そして、すべての質問CDについて処理が終了すると、図6Bに示すステップS812、すなわち2パス目に進む。
1パス目と同様に、モデル患者生成部103は、健常者DB101から質問CD202を1つ取り出す(S813)。そして、ステップS813において選択された質問CD202について、疾患定義DB−B401の質問CD402を検索し、該当する質問CD402の関連CD403をチェックする(S814)。
その結果、関連CD403が定義されていない場合には(no)、モデル患者生成部103は、症状発現チェック用DBを調査し(S815)、1パス目で症状が発現しているか否かを判定する(S816)。
ステップS816での判定の結果、1パス目で症状が発現していた場合には(yes)、症状発現なので、疾患定義DB−B401からスコア405と患者回答と信頼度(406,407,409,410)を抽出してモデル患者DB−B601に登録する(S822)。一方、1パス目で症状が発現していなかった場合には(no)、症状発現せず、健常者DB101から患者回答と信頼度(203,204,205,206)を抽出してモデル患者DB−B601に登録する(S817)。
ステップS814でのチェックの結果、該当する質問CD402の関連CD403が定義されている場合には(yes)、モデル患者生成部103は、症状発現チェック用DBを調査し(S818)、1パス目で症状が発現しているか否かを判定する(S819)。
ステップS819での判定の結果、1パス目で症状が発現していた場合には(yes)、関連CD403の症状が発現しているので、乱数を発生させ(S820)、発生した乱数と発現率404とを比較する(S821)。比較の結果、発生した乱数の値が発現率404より小さいか又は等しい場合には(yes)、症状発現なので、疾患定義DB−B401からスコア405と患者回答と信頼度(406,407,409,410)を抽出し、モデル患者DB−B601に登録する(S822)。一方、ステップS819での判定の結果、1パス目で症状が発現していなかった場合には(no)、症状発現せず、健常者DB101から患者回答と信頼度(203,204,205,206)を抽出してモデル患者DB−B601に登録する(S817)。
モデル患者生成部103は、上述したステップS813からステップS823の処理を、すべての質問CD202について繰り返し、処理が終了する。
以上説明した動作により、図4Aに示したモデル患者DB−A501、及び図4Bに示したモデル患者DB−B601が作成される。
(医療面接実施動作)
次に、上述のようにして作成したモデル患者を用いた医療面接の実施動作について、図7A及び図7Bを参照して説明する。図7A及び図7Bは、本実施形態における医療面接実施動作を示すフローチャートである。
まず、被検者(医師等)115は、ユーザ認証装置・入力装置105を操作して擬似患者システムに対するログイン操作を行う。そして、擬似患者システムへのログイン後、被検者115がユーザ認証装置・入力装置105などを操作してモデル患者を選択し、医療面接を開始することになるが、制御部108は、内部メモリに記憶している医療面接における「ステップ」の最大値を“1”に初期化するとともに、モデル患者の医師信頼度(以下、信頼度)を“50”に初期化して、タイマー(内部メモリ)をスタートさせる(S901)。なお、本実施形態では医療面接における「ステップ」は1〜8の値をとるものとし、信頼度は0〜100の値をとるものとする。
次に、被検者115からの質問入力待ちとなる(S902)。
ここで、被検者115による質問(検索キーワード)が入力装置106等から入力されると、制御部108は、入力された情報に基づいて質問キーワードDB109に対する部分一致検索を行い(S904)、候補となる質問CD702と質問704を一覧表示する(S905)。被検者115により一覧表示された質問が選択入力されると、質問CD702が確定する(S906)。
これ以後の図7Bに示す各ステップでの処理については、制御部108は、医師信頼度算出部110に制御を渡し、医師信頼度の計算処理になる。
医師信頼度算出部110は、図7AのステップS906において選択された質問CD702をキーとして、質問キーワードDB109の医療面接におけるステップ703から質問のステップ番号を取得する(S907)。
次に、医師信頼度算出部110は、タイマー(内部)により面接開始からの経過時間を計測し、それが2分以内であるか否かを判断する(S908)。
判断の結果、経過時間が2分以内である場合には(yes)、ステップS907において取得した質問のステップ番号が4より大きいか否かを判定する(S909)。その判定の結果、質問のステップ番号が4より大きくない場合(no)、続いて内部メモリに記憶している医療面接におけるステップの最大値に1を加えた数(ステップの最大値+1)が質問のステップ番号より小さいか否かを判定する(S910)。その結果、質問のステップ番号が、(ステップの最大値+1)以下である(no)、すなわち、面接開始からの経過時間が2分以内であるとともに、質問のステップ番号が4以下、かつ記憶されている医療面接の(ステップの最大値+1)以下である場合には、医師信頼度算出部110は、「医療面接のステップ違反なし」と判断し、信頼度に10ポイントを加算し、ステップの最大値に質問のステップ番号を代入する(S911)。
ステップS911において信頼度が加算された結果、信頼度が100より大きくなった場合には(S912)、医師信頼度算出部110は、信頼度を100とする(S913)。そして、ステップS914に進む。
また、ここで、ステップS909での判定の結果、質問のステップ番号が4より大きい(yes)、すなわち面接開始からの経過時間が2分以内であり、かつ質問のステップ番号が4より大きい場合には、医療面接開始後、2分以内に詳細な(プライバシーに触れるような)質問を行ったことになるので、医師信頼度算出部110は、「重大なステップ違反」と判断し、信頼度から例えば20ポイントを減算する(S918)。
また、ステップS910での判定の結果、質問のステップ番号が(ステップの最大値+1)より大きい(yes)、すなわち面接開始からの経過時間が2分以内であるとともに、質問のステップ番号が4以下、かつ記憶されている医療面接の(ステップの最大値+1)より大きい場合には、医療面接開始後、2分以内に必要なステップを飛ばして質問を行ったことになるので、医師信頼度算出部110は、「ステップ違反」と判断し、信頼度から例えば10ポイントを減算する(S917)。
一方、ステップS908での判断の結果、医師信頼度算出部110は、面接開始からの経過時間が2分を超過している場合には(no)、内部メモリに記憶している医療面接におけるステップの最大値に1を加えた数(ステップの最大値+1)が質問のステップ番号より小さいか否かを判定する(S916)。その結果、質問のステップ番号が(ステップの最大値+1)より大きい場合には(yes)、医療面接を開始してから2分を経過した後に、必要なステップを飛ばして質問を行ったことになるので、医師信頼度算出部110は、「軽度のステップ違反」と判断し、信頼度から例えば5ポイントを減算する(S919)。なお、質問のステップ番号が(ステップの最大値+1)以下である場合には(no)、上述したステップS911に進む。
なお、上述したステップS917、S918、S919において信頼度を減算した結果、信頼度が負の値となった場合には(S920)、医師信頼度算出部110は、信頼度を0とする(S921)。そして、ステップS914に進む。
次に、医師信頼度算出部110は、算出した信頼度に基づいてモデル患者DB−B601から信頼度に一致した回答を選択する。ここで、同じ質問CDにおいて同じ信頼度の回答が複数登録されていた場合には、乱数を用いて何れか1つの回答を選択して出力装置111に出力する(S914)。
その後、制御部108は、選択した質問CD、患者の回答、算出された信頼度、医療面接経過時間等について、それらの情報をカルテDB112に登録し(S915)、ステップS902の質問用キーワードの入力待ちに戻る。
ここで、質問が終了したら(S903)、制御部108は、診断情報として診断(鑑別診断を含む)と患者への説明(診断に関する説明、検査・治療計画に閲する説明等)の入力を被検者115に促す。そして、それらが被検者115より入力されると(S922)、制御部108は、カルテDB112に入力された診断情報の登録を行い(S923)、医療面接技能の評価へと移る(END)。なお診断登録数は、1つでもよく、複数でもよい。
以上のようにして、医療面接が実施される。
(医療面接技能の評価)
次に、上述のようにして実施された医療面接結果に基づく医療面接技能の評価動作について説明する。
医療面接技能の評価は、カルテDB112に記録された医療面接過程情報及び診断情報を用いて行われ、評価指標として面接技能評価点を算出する。なお、面接技能評価点は、例えば、予め基礎点を設定しておき、それに対して加点あるいは減点することにより算出すれば良い。
まず、制御部108は、カルテDB112に登録された診断情報と、モデル患者DB−A501の疾患CD502との一致度を調査する。このとき、複数の診断情報が登録されていた場合には、1番目に登録されたものが一致したら最高点を与え、2番目以降が一致したら減点するとしても良い。また、診断情報(鑑別診断)の数をある一定数以上入力しないと減点するとしても良い。モデル患者DB−A501に記録されるレコードにおいて、鑑別診断CD欄(図示せず)を1つ又は複数設けて、登録された診断情報と鑑別診断CDとの一致度で加点又は減点を行うようにしても良い。
次に、医療面接技能の評価処理の一例を示すが、医療面接における手順に不備があった場合に減点するとしている。これも制御部108が、カルテDB112に記録された医療面接過程情報により示される医療面接進行順序、被検者115より入力された情報(質問)、面接開始からの経過時間、及び医師面接中に算出された信頼度などの情報を用いて評価を行う。
例えば、医療面接を開始してから2分以内にステップ番号が4より大きい質問(ステップ5,6,7,8に該当する質問)を行っていた場合には、面接開始初期にプライバシーに抵触するような質問を行ったと判断して減点する。また、例えば、医療面接開始後の経過時間が15分を超過しても質問をおこなっている場合には、時間オーバとして減点する。
例えば、質問をそのステップ番号が1,2,3,4の順となるようにして行わなかった場合には、医療面接におけるステップ違反と判断して減点する。また、例えば、質問のステップ番号である1〜8のうち、まったく触れていないステップが存在したら、ステップ不足と判断して減点する。
例えば、モデル患者DB−B601のスコア603に正の数が定義されている質問が実施されていない場合には、必須質問の欠落と判断して減点する。また、例えば、モデル患者DB−B601のスコア603に負の数が定義されている質問が実施されている場合には、不要質問を実施した判断して減点する。
例えば、カルテDB112に記録された医療面接終了時の医師の信頼度が100に満たない場合には、医療面接終了時の医師の信頼度と100との差を加味して減点する。
なお、例えば、カルテDB112に記録された患者への説明について、システム管理者(教官等)が採点するようにしても良い。例えば、患者への説明において必須キーワードの有無を検索し、その検索結果に応じて加点もしくは減点するようにしても良い。
また、本案施形態の擬似患者システムにおいて、模範回答(診断)については表示せずに、医療面接手順の結果に医師信頼度の変化の状況とその理由、及び不足していた質問項目等について表示し、医療面接を実施したモデル患者と同じ疾患CDのモデル患者を新規作成して、再チャレンジできるようにしても良い。このようにして同じ疾患CDのモデル患者に対する医療面接を再チャレンジできるようにすることで、正しい医療面接手順に関する学習効果をさらに高めることができる。
上述した本実施形態によれば、以下に述べる効果を得ることができる。
従来の医療面接技能の修得方法では、人間がモデル患者を演じているために複雑で均質的な疾患モデルを設定することが困難であるとともに、多くの被検者に対して同時に均質的な疾患モデルを利用して評価を行うことが困難であった。また、医療面接技能の評価についても評価を行うもの(試験者)の主観によるものであり、試験者によってバラつきが多く、また、点数化も困難であった。そのため、従来の医療面接技能の評価においては、公平性や均質性のある評価を行うことは非常に困難であった。このため、従来の医学生などの被検者は、多くても5〜10程度の単純なモデル患者に対して、医療面接手順を確認する程度の学習しかできなかった。
それに対して、上述した本実施形態によれば、モデル患者生成部103が複数の疾患定義ファイルから乱数を用いてモデル患者を作成するようにしたので、被検者は、コンピュータシステムを利用して、様々な疾患モデルに対する医療面接技能の修得を繰り返し自学学習することができ、被検者の医療面接技能の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、モデル患者の医師への信頼度を医療面接の実施中に随時算出して医師への信頼度をシミュレートし、その信頼度に応じてモデル患者の回答を変化させるようにしたので、モデル患者の心理学的な変化を表現することができ、現実の医療面接でのやりとりに近似した学習効果、評価を得ることができる。また、算出した信頼度に応じた回答が複数ある場合には、すなわち複数の回答に係る信頼度が同じであっても、乱数を用いてモデル患者の回答を無作為に選択し出力するので、同じ信頼度にて同一の回答が出力されることを抑制でき、繰り返し利用しても、同一の回答が繰り返されることなく高い学習効果を得ることができるとともに、精度の高い評価を行うことができる。
また、本実施形態によれば、医療面接技能を評価するにあたり、診断の精度に関する評価を基礎点とし、医療面接技能に応じて加点・減点のルールを明確にロジックで定義することにより、全ての被検者に対して、同時に均質的な医療面接技能及び臨床推論能力の訓練及び評価を行うことができる。
更に、本実施形態では、システム管理者(試験官)のみが疾患モデルを選択して任意にモデル患者を作成可能とし、被検者は医療面接が終了後、データの改竄を行えないようにすることにより、評価の公平性を高めることが可能である。
また、本実施形態では、医療面接技能の評価結果を医師信頼度の変化とともに表示して医療面接技能の不足部分について明示し、同じ疾患CDのモデル患者を再作成して医療面接に再チャレンジできる復習機能を設けたため、より高い精度で医療面接技能を修得できる。
本実施形態では、さらに被検者(医師)の医療面接における態度(体の向き、動き、表情、顔の向き等)を認識し、医師信頼度の算出及び評価に加味することを可能にしたため、より高い精度での医療面接技能の修得と評価が実現可能となる。
なお、上述した本実施形態は、医学部における医学生の教育のみならず、臨床研修医の教育及び復習、医療技術系の専門学校による医療面接技能の修得・評価といった用途に適用することができる。また、医師国家試験を含む各試験において、医療面接技能の評価システム(CBT:Computer Based Test)の用途にも適用可能である。
なお、上述した説明では、本発明の実施形態によるシミュレーションシステムを医療面接訓練用の擬似患者システムに適用した場合を一例として示したが、本発明はこれに限定されるものではない。顧客より様々な情報を面接技法を用いて聴取するような業種に従事する者の教育や面接技能評価を行うための面接技能訓練システムに適用可能である。
例えば、銀行の窓口を訪れて特定のクレームを訴える顧客を図1に示したシミュレーションシステムにおける患者とみなし、顧客窓口担当の銀行員を図1に示したシミュレーションシステムにおける被検者115とみなすことで、上述した本発明の実施形態によるシミュレーションシステムは、銀行員の顧客対応訓練装置として応用可能である。
この場合、図1に示した健常者DB101に対応するデータベースには、通常の顧客の返答を登録し、疾患定義DB102に対応するデータベースには、顧客のクレームのパターンを登録する。また、モデル患者生成部103はモデル顧客生成部と、モデル患者DB104はモデル顧客データベースと、医師信頼度算出部110は被検者信頼度算出部と、カルテDB112は面接結果データベースと、それぞれ読み替えて、各機能部が上述した動作と同様の動作を行って顧客対応訓練用の擬似顧客と被検者との間で行われる擬似的な面接に係る処理を実行することにより、本発明の実施形態によるシミュレーションシステムは顧客対応訓練装置として利用可能となる。
つまり、本発明の実施形態によるシミュレーションシステムは、クレームを訴える擬似顧客に対して、被検者が言葉を選びながら顧客対応することで、顧客の被検者に対する信頼度を向上させる面接技能を修得可能な顧客シミュレーションシステムといえる。
(本発明の他の実施形態)
なお、上述した本実施形態によるシミュレーションシステム(詳細には、シミュレータサーバ)は、コンピュータのCPUあるいはMPU、RAM、ROMなどで構成可能なものであり、RAMやROMに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。したがって、コンピュータが上記機能を果たすように動作させるプログラムを、例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、コンピュータに読み込ませることによって実現できるものである。上記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用いることができる。
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合や、供給されたプログラムの処理の全てあるいは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本発明の実施形態に含まれる。
また、本発明をネットワーク環境で利用するべく、全部あるいは一部のプログラムが他のコンピュータで実行されるようになっていても良い。例えば、画面入力処理は、遠隔端末コンピュータで行われ、各種判断、ログ記録等は他のセンターコンピュータ等で行われるようにしても良い。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明によれば、擬似面接にて、入力された情報を基に被検者への信頼度を随時算出して、算出した信頼度に応じた回答を被検者に出力するとともに、算出した信頼度に応じた回答が複数ある場合には回答を無作為に選択して出力する。これにより、擬似患者の被検者に対する信頼度をシミュレートし、その信頼度に応じて擬似患者の回答を変化させることができるとともに、同じ信頼度であっても同一の回答が出力されることを抑制することができる。したがって、被検者は、シミュレーションシステムを利用して、様々な擬似患者に対する医療面接技能の訓練を繰り返し行うことができ、被検者の医療面接技能の向上を図ることが可能となる。

Claims (8)

  1. 複数の擬似患者に係る患者データを記憶する擬似患者情報記憶手段と、
    上記擬似患者情報記憶手段より患者データを読み出し、当該患者データに係る擬似患者と被検者との間で行われる擬似面接に係る処理を制御する制御手段と、
    上記擬似面接にて上記被検者からの情報を入力する入力手段と、
    上記入力手段を介して情報が入力されることに応じて、当該入力される情報を基に上記擬似患者の上記被検者への信頼度を算出する信頼度算出手段と、
    上記入力手段を介して入力された情報に対して、上記信頼度算出手段により算出した信頼度に応じた回答を上記被検者に出力する出力手段と、
    上記擬似面接の進行手順及び擬似面接中に算出された信頼度の情報を含む面接過程情報を記憶する面接過程情報記憶手段とを備え、
    上記算出された信頼度に応じた回答が複数ある場合には、回答を無作為に選択して出力することを特徴とするシミュレーションシステム。
  2. 個々の疾患毎に発生確率に係る情報を含む疾患情報が記憶された疾患情報記憶手段と、
    上記疾患情報記憶手段に記憶されている疾患情報を選択し、選択した疾患情報から乱数を用いて擬似患者に係る患者データを作成して上記擬似患者情報記憶手段に記憶させる擬似患者生成手段とをさらに備えることを特徴とする請求の範囲1記載のシミュレーションシステム。
  3. 上記信頼度算出手段は、入力される情報を基に上記擬似面接の進行順序、及び上記擬似面接開始から当該情報が入力されるまでの経過時間を判断し、判断結果に応じて信頼度を加減することを特徴とする請求の範囲2記載のシミュレーションシステム。
  4. 上記面接過程情報記憶手段に記憶された面接過程情報及び上記擬似面接終了時に上記被検者によって入力される診断情報とに基づいて、面接技能評価点を算出する評価手段をさらに備えることを特徴とする請求の範囲1記載のシミュレーションシステム。
  5. 上記評価手段は、予め設定された基礎点に対して、上記面接過程情報により示される上記擬似面接の進行順序、上記被検者からの情報が入力されたときの擬似面接開始からの経過時間、入力された情報内容、及び上記診断情報と擬似患者の疾患との一致度のそれぞれに応じて所定の点数を加減して上記面接技能評価点を算出することを特徴とする請求の範囲4記載のシミュレーションシステム。
  6. 上記擬似患者に対する上記被検者の質問を音声認識により認識する質問認識手段及び疾患情報に応じて症状を発現させる症状出力手段の少なくとも一方を有する擬似患者装置を有することを特徴とする請求の範囲1記載のシミュレーションシステム。
  7. 複数の面接技能訓練用擬似顧客に係る顧客データを記憶する擬似顧客情報記憶手段と、
    上記擬似顧客情報記憶手段より顧客データを読み出し、当該顧客データに係る擬似顧客と被検者との間で行われる擬似面接に係る処理を制御する制御手段と、
    上記擬似面接にて上記被検者からの情報を入力する入力手段と、
    上記入力手段を介して情報が入力されることに応じて、当該入力される情報を基に上記擬似顧客の上記被検者への信頼度を算出する信頼度算出手段と、
    上記入力手段を介して入力された情報に対して、上記信頼度算出手段により算出した信頼度に応じた回答を上記被検者に出力する出力手段と、
    上記擬似面接の進行手順及び擬似面接中に算出された信頼度の情報を含む面接過程情報を記憶する面接過程情報記憶手段とを備え、
    上記算出された信頼度に応じた回答が複数ある場合には、回答を無作為に選択して出力することを特徴とするシミュレーションシステム。
  8. 複数の擬似患者に係る患者データが記憶された記憶手段から患者データを読み出し、当該患者データに係る擬似患者と被検者との間で行われる擬似面接に係る処理を制御する制御ステップと、
    上記擬似面接にて入力手段を介して上記被検者から情報が入力されることに応じて、当該入力される情報を基に上記擬似患者の上記被検者への信頼度を算出する信頼度算出ステップと、
    上記入力手段を介して入力された情報に対して、上記信頼度算出ステップにて算出した信頼度に応じた回答を上記被検者に出力し、かつ上記算出した信頼度に応じた回答が複数ある場合には回答を無作為に選択して上記被検者に出力する出力ステップと、
    上記擬似面接の進行手順及び擬似面接中に算出された信頼度の情報を含む面接過程情報を記憶手段に記憶する面接過程情報記憶ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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