JPWO2005124573A1 - データ処理装置 - Google Patents

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Abstract

大容量コンテンツの試聴後の購入を実現し、かつ異なるコンテンツ取扱いシステムへコンテンツのエクスポートや再生専用端末へのコンテンツの転送、コピーを可能にするデータ処理装置。この装置を適用した携帯通信端末装置11は、試聴用権利データとエクスポート前コンテンツデータをサーバ12からダウンロードし、試聴用権利データを蓄積部25に蓄積し、エクスポート前コンテンツデータをメモリカード13に一旦蓄積して、再生機能によりエクスポート前コンテンツデータの試聴を可能とした。試聴後にユーザが試聴コンテンツの購入を希望する場合は、携帯通信端末装置11は、制限無し権利データをサーバ12からダウンロードし、蓄積したエクスポート前コンテンツデータと制限無し権利データをメモリカード13に適合するフォーマットに変換してメモリカード13にエクスポートした。

Description

本発明は、携帯情報端末、携帯電話装置などの電子機器や、メモリカードなどの記録媒体などにおいて、デジタルコンテンツの取扱いに関する権利データを含むデータの処理を行うデータ処理装置に関する。
インターネット等のネットワーク環境の性能向上などにより、画像や音声などのデジタルデータを含むデジタルコンテンツが広範に流通するようになり、それに伴いデジタルコンテンツの著作権保護などのコンテンツ管理が重要な課題となっている。デジタル化された音楽などの著作物は何度コピーしてもどんな遠距離を送受信しても品質が劣化しないため、インターネットの普及やパーソナルコンピュータの高速化、大容量化に伴って、著作者の許諾を得ない違法な配布、交換などが増えている。
従来、通信回線や記録媒体を介して提供されるデジタルコンテンツに対して、不正なコピーや分配を防止する手法として、モジュール間での認証によりコピープロテクトを行う方法(例えば、特許文献1参照)、分配されるコンテンツをIDで管理する方法(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
また、最近では、デジタルコンテンツの取扱いを管理して著作権等を保護するための技術として、デジタルコンテンツの流通、再生等に制限を加えるDRM(Digital Rights Management)技術が注目を集めている。DRMシステムの具体的な実装形態は様々で、メモリカードなどの記録媒体に内蔵される場合や、音声や動画のプレーヤーソフトウェアに組み込まれる場合、送受信、転送ソフトに組み込まれる場合、及びそれらの組み合わせなどがある。DRMシステムでは、コンテンツ毎に対応する利用権限を付与(取扱いに関する権利データとして記述)し、この権利データに基づいてコンテンツの再生などの利用を管理する。従って、権利データが無いとコンテンツの利用が行えず、また権利データにおける利用権限が消滅するとそれ以降の利用が行えなくなる。
ところで、上記のようにDRMシステムは複数存在し、それぞれのDRMシステムによって、対応可能なコンテンツデータのフォーマット(コンテンツタイプ)、権利データの記述方式や記述可能な内容などが異なっている。このため、コンテンツの配信側(著作権者、流通事業者など)では、DRMシステム毎にコンテンツデータや権利データを生成するのが煩雑であった。そこで、同じコンテンツを複数の異なるDRMシステムで流通させることができるコンテンツ管理方法及び装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
一方、コンテンツの受信側の利用者においては、例えばコンテンツを他の記録媒体や機器などで取り扱えるようにコンテンツデータのフォーマットや暗号方式の変換等を行って送出する場合、同一のDRMシステムで管理される記録媒体や機器に対しては通常は出力可能であるが、異なるDRMシステムで管理される記録媒体や機器に対して出力することは通常は不可能であった。例えば、携帯情報端末用にダウンロードしたコンテンツは、その携帯情報端末を管理する特定のDRMシステムで管理されており、異なるDRMシステムで管理されるメモリカードに記録して他の機器で利用したりすることはできなかった。このような異なるDRMシステムで管理される記録媒体や機器の間で利用可能となるようにデータを変換して出力すること(以下、これをエクスポート(export)と称する)が、コンテンツの利用者等において任意に実行できれば便利である。
また、権利データにおける利用権限として、利用可能回数や利用期限、コンテンツの利用に関する取扱い許可情報を用いることにより、例えば、コンテンツと無料の利用可能回数制限付の権利データを配布することによって、ユーザがコンテンツの試聴を行い、その後、制限の無い権利データを購入するというコンテンツの販売形態がある。なお、「試聴」とは、ユーザが制限のない権利データを取得せず、利用制限付きの権利データを取得した状態で、コンテンツを限定的に利用する場合である。試聴の例としては、音の再生、画像の再生または表示、印刷、等が含まれる。
ここで、「試聴後の購入」とは、ユーザは、まず、試聴用の権利データとコンテンツの配信を受け、その試聴用の権利データを利用してコンテンツを再生した後、制限の無い権利データを購入する手順を取ることである。また、「試聴用の制限付き権利データ」とは、利用可能回数(例えば、3回まで、等)、利用期限(例えば、何月何日まで、最初に再生してから何日間、等)、利用可能再生合計時間(例えば、再生合計時間は10分間、等)、利用可能部分(例えば、3分の楽曲の最初の30秒部分のみ、等)、利用可能品質(例えば、楽曲の音質を落としたもの、等)を設定したものである。
また、携帯電話端末等の端末ではメモリ容量に制限があり、大容量コンテンツを配信できない場合がある。但し、異なるDRMシステムで管理される大容量メモリカードが装着されている端末の場合は、コンテンツデータの配信と同時にメモリカードにエクスポートする方法がある。
また、他のコンテンツ販売形態としては、例えば、端末Aと端末Bが同一のDRMシステムを有し、端末Aから端末Bに対してコンテンツを転送する方法もある。この場合、端末Aにおいてコンテンツのダウンロードと権利データの購入(購入手続のみ、又は購入手続きと権利データのダウンロードの両方)を行い、コンテンツと権利データを端末Bに転送し、端末Bにおいてコンテンツの利用を行う。ここで端末Aはネットワーク接続機能を持つが、端末Bはネットワーク接続機能を持たない場合もある。
具体的には、例えば、端末Aがパーソナルコンピュータであり、端末Bが携帯電話であり、端末Aはネットワークに接続し、端末Aと端末B間は蓄積メディアやIrDA(Infrared Data Association:赤外線通信)等のローカルリンク機能でデータを転送する構成とする。端末Aは、ネットワーク経由でコンテンツ提供元サーバにおいて端末B用のコンテンツと権利データを選択、購入処理を行い、ネットワーク経由でコンテンツ提供元サーバからコンテンツのみを取得し、蓄積メディアやIrDA等を経由してコンテンツを端末Bに転送する。端末Bは、ネットワークに接続し、端末Aにより購入処理済みの権利データを取得して、コンテンツを利用可能にする。
この販売形態の場合は、大容量コンテンツをモバイルネットワーク経由ではなく、インターネット(ブロードバンド)経由で高速にダウンロード可能であり、コンテンツのダウンロード時に同時に購入処理も完了可能となる。
また、他の形態として、端末Aが携帯電話であり、端末Bが音楽再生専用端末であり、端末Aはネットワークに接続し、端末Aと端末B間は蓄積メディアやIrDA等で接続する構成とする。端末Aは、ネットワーク経由でコンテンツ提供元サーバにおいて端末B用のコンテンツと権利データを選択、購入処理を行い、ネットワーク経由でコンテンツ提供元サーバからコンテンツと権利データを取得した後、IrDA経由でコンテンツと権利データを端末Bに転送する。
この販売形態の場合は、ネットワーク接続機能や、コンテンツ選択・購入処理に適したユーザインターフェースを持たない音楽再生専用端末用で再生するためのコンテンツの選択・購入処理を携帯電話等のネットワーク機能を備えた端末で実施することが可能となる。
特開平11−306092号公報(段落[0030]−[0098]、図1) 特開2001−282626号公報(段落[0016]−[0070]、図1) 特開2002−297451号公報(段落[0027]−[0063]、図1)
しかし、異なるDRMシステムで管理される大容量メモリカードでは、利用可能回数や利用期限をサポートしていないことがあり、大容量コンテンツの配信において、試聴後に購入するという手順をとることができない。
また、同一のDRMシステムを有する端末Aから端末Bにコンテンツを転送する販売形態の場合は、転送元の端末Aと転送先の端末Bとでは、DRMシステムが同一であっても、そのDRMシステムのすべての機能をサポートしているとは限らず、特に端末Bはコンテンツの再生を重視した端末である場合、試聴機能を持っているとは限らず、コンテンツ提供元で設定された利用制限の元でコンテンツ試聴機能を利用することができない。
本発明の目的は、大容量コンテンツの試聴後のコンテンツの購入を実現し、かつ異なるコンテンツ取扱いシステムへコンテンツデータをエクスポートや再生専用端末へのコンテンツの転送、コピーすることを可能にするデータ処理装置を提供することである。
本発明のデータ処理装置は、配信元から配信されたコンテンツを一時的に記憶する着脱可能な記憶媒体と、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得する取得手段と、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う試聴処理手段と、前記試聴処理後、前記取得手段により前記配信元から前記コンテンツの取扱いに関する権利データを取得する取得手段と、当該権利データと前記記憶されたコンテンツを読み出してエクスポート先のコンテンツ取扱い管理システムに適合するように変換する変換手段と、前記変換された権利データとコンテンツを前記記憶媒体に蓄積する管理手段と、を備える構成を採る。
本発明によれば、大容量コンテンツの試聴後の購入を実現し、かつ異なるコンテンツ取扱いシステムへコンテンツのエクスポートや再生専用端末へのコンテンツの転送、コピーを実現することができる。
本発明の実施の形態1に係るコンテンツ配信システムの全体構成を示す図 本実施の形態1に係る図1の携帯通信端末装置の内部構成を示すブロック図 本実施の形態1に係るエクスポート前試聴用権利データとエクスポート前コンテンツデータのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態1に係るエクスポート前試聴用権利データを利用したエクスポート前コンテンツデータの試聴動作を模式的に示した図 本実施の形態1に係るエクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態1に係るエクスポート前制限無し権利データ及びコンテンツデータのエクスポート動作を模式的に示した図 本実施の形態1に係るエクスポート前試聴用権利データとエクスポート前コンテンツデータのダウンロード動作と試聴動作の詳細を示す図 本実施の形態1に係るエクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作とエクスポート前制限無し権利データ及びコンテンツデータのエクスポート動作の詳細を示す図 本実施の形態1に係るコンテンツデータの構成例を示す図 本実施の形態1に係るエクスポート前試聴用権利データ及びエクスポート前制限無し権利データの構成例を示す図 本発明の実施の形態2に係る試聴用コンテンツデータとエクスポート前購入用コンテンツデータのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態2に係る試聴用コンテンツデータの試聴動作を模式的に示した図 本実施の形態2に係るエクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態2に係るエクスポート前コンテンツデータの制限無し権利データとコンテンツデータのエクスポート動作を模式的に示した図 本実施の形態2に係るエクスポート前ダウンロード動作及び試聴動作の詳細を示す図 本実施の形態2に係るエクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作とエクスポート前制限無し権利データ及びコンテンツデータのエクスポート動作の詳細を説明する図 本実施の形態2に係るエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータの構成例を示す図 本実施の形態2に係るエクスポート前制限無し権利データの構成例を示す図 本発明の実施の形態3に係る携帯通信端末装置の内部構成を示すブロック図 本実施の形態3に係る携帯端末装置の内部構成を示すブロック図 本実施の形態3に係るコンテンツデータと携帯通信端末装置専用試聴用権利データのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態3に係るコンテンツデータと携帯通信端末装置専用試聴用権利データの試聴動作を模式的に示した図 本実施の形態3に係る携帯端末装置専用制限無し権利データを利用したコンテンツデータのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態3に係る携帯端末装置専用制限無し権利データ及びコンテンツデータのエクスポート動作を模式的に示した図 本実施の形態3に係る携帯通信端末装置専用試聴用権利データとコンテンツデータのダウンロード動作及び試聴動作の詳細を示す図 本実施の形態3に係る携帯端末装置専用制限無し権利データのダウンロード動作、携帯端末装置専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの転送動作の詳細を示す図 本実施の形態3に係るコンテンツデータの構成例を示す図 本実施の形態3に係る携帯通信端末装置専用試聴用権利データ及び携帯端末専用・購入用権利データの構成例を示す図 本発明の実施の形態4に係る携帯通信端末装置の内部構成を示すブロック図 本実施の形態4に係るコンテンツデータと携帯通信端末装置専用試聴用権利データのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態4に係る携帯通信端末装置専用試聴用権利データを利用したコンテンツデータの試聴動作を模式的に示した図 本実施の形態4に係る共有用・購入用権利データのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態4に係る共有用・購入用権利データ及びコンテンツデータのコピー動作を模式的に示した図 本実施の形態4に係るコンテンツデータ及び携帯通信端末装置専用試聴用権利データのダウンロード動作と試聴動作の詳細を示す図 本実施の形態4に係る共有用・購入用権利データをダウンロード動作と、コンテンツデータ及び共有用・購入用権利データのコピー動作の詳細を示す図 本実施の形態4に係るコンテンツデータの構成例を示す図 本実施の形態4に係る携帯通信端末装置専用試聴用権利データ及び共有用・購入用権利データの構成例を示す図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るコンテンツ配信システムの構成を示す図である。ここでは、携帯電話装置等の携帯通信端末装置によってコンテンツ配信元よりコンテンツデータと試聴用権利データをダウンロードして取得し、コンテンツは携帯通信端末装置に接続されたメモリカードに一旦蓄積し、取得した試聴用権利データによりエクスポート元である携帯通信端末装置のDRMシステムに基づいて蓄積したコンテンツの試聴処理を行い、この試聴処理後にコンテンツ配信元より制限無し権利データを取得し、この制限無し権利データと蓄積されたコンテンツをエクスポート先のコンテンツ取扱い管理システムに適合するように変換してエクスポートする場合の構成及び動作を説明する。本実施形態の例では、サーバがコンテンツ配信元に相当し、携帯通信端末装置がデータ処理装置に相当する。
図1において、コンテンツ配信システムは、コンテンツをダウンロードする携帯通信端末装置11と、コンテンツ配信元であるサーバ12と、携帯通信端末装置11とサーバ12とを接続する通信ネットワーク14と、から構成されている。
携帯通信端末装置11は、サーバ12より配信されるコンテンツデータ及び試聴用権利データをダウンロードし、自装置で用いられるDRMシステムに対応してコンテンツデータ及び試聴用権利データを含むデータを試聴処理するデータ処理装置の機能を有する。この携帯通信端末装置11において、DRMシステムによるコンテンツ取扱い管理に従ってコンテンツの利用が可能となっている。ここで、コンテンツデータとしては、音楽、画像、文字、ソフトウェアなどの各種データ、またはこれらを複合したものなどが含まれる。
また、コンテンツの利用としては、音楽コンテンツの再生、画像や文字コンテンツの表示、ソフトウェアの実行、印刷などがある。また、携帯通信端末装置11は、メモリカード13などの異なるDRMシステム環境下にある媒体や装置に対してコンテンツをエクスポートするために、異なるDRMシステムに適合するように制限無し権利データを適宜変換する機能を有している。なお、「DRMシステムに適合する」とは、そのDRMシステムの規則等に準拠した利用(再生、記録、移転等)が可能であることを意味する。
さらに、携帯通信端末装置11は、試聴処理後に既に存在するコンテンツに関する制限無し権利データをサーバ12から取得して、制限無し権利データと蓄積済みのコンテンツをメモリカード13のコンテンツ取扱い管理システムに適合するように変換してエクスポートする機能を有している。権利データとしては、例えば、コンテンツの利用可能回数や利用期限、また他のDRMシステムへのエクスポートの可否など、コンテンツの利用に関する取扱い許可情報、制限情報を含む利用条件について記述した情報が含まれる。
携帯通信端末装置11は、図2に示すように、アンテナ21と、送受信部22と、メモリ23と、制御部24と、蓄積部25と、メモリカードI/F26と、表示部27と、から主に構成される。アンテナ21は、通信ネットワーク14を介してサーバ12との間で通信信号を無線送受信する。送受信部22は、アンテナ21により受信された通信信号を復調して制御部24に出力し、制御部24から入力される送信信号を変調してアンテナ21に出力する無線通信機能を有する。メモリ23は、ROM(Read Only Memory)等の半導体メモリから構成され、制御部24において実行される各種制御プログラム等を記憶する。
制御部24は、図2に示すように、ダウンロード部24a、管理部24b及び変換部24cを有する。ダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツ、試聴用権利データ及び制限無し権利データ等をダウンロードするダウンロード処理を実行する。
管理部24bは、ダウンロードされたエクスポート前のコンテンツをメモリカード13に蓄積し、ダウンロードされた試聴用権利データを蓄積部25に蓄積する蓄積処理を実行する。また、管理部24bは、蓄積部25から試聴用権利データを読み出し、メモリカード13からエクスポート前のコンテンツを読み出して試聴処理を実行する試聴処理機能を有する。さらに、管理部24bは、エクスポート前コンテンツデータに格納されているライセンス取得用URL(Uniform Resource Locator)を読み出して、ダウンロード部24aによりサーバ12から制限無し権利データをダウンロードさせ、この制限無し権利データと蓄積されたエクスポート前コンテンツデータとを変換部24cにより変換してエクスポートするエクスポート処理を実行するコンテンツ処理機能を有する。
変換部24cは、管理部24bにより読み出された制限無し権利データとエクスポート前コンテンツデータを、エクスポート先であるメモリカード12のDRMシステムに適合するように変換する変換処理を実行する。
蓄積部25は、管理部24bにより試聴用権利データ及び制限無し権利データ等が蓄積されるものである。メモリカードI/F部26は、メモリカード13を着脱可能に接続するものであり、制御部24とメモリカード13との間で制限無し権利データやコンテンツ等のデータを記録または読み出しする機能を有する。表示部27は、液晶パネル等により構成され、通信に関わる情報、ブラウザ起動中のサイト画面、試聴処理中の情報画面等を表示する。
メモリカード13は、携帯通信端末装置11で用いられるDRMシステムとは異なるDRMシステムに対応して、コンテンツ及び権利データを格納する記録媒体である。通信ネットワーク14は、移動体通信網、電話網、インターネット網などの各種通信手段のいずれかを含んで構成される。
図1の例ではサーバ12を一つの装置で表しているが、これらの機能を有する複数のサーバ装置によりサーバ12が構成されていてもよい。例えば、コンテンツの提供元と権利データの提供元とで異なるサーバ装置を設けて、コンテンツ配信用のサーバと権利データ配信用のサーバとを別に構成してもよい。また、さらに権利データ配信用のサーバを試聴用権利データ配信用のサーバと、制限無し権利データ配信用のサーバとを別に構成しても良い。
次に、本実施の形態のコンテンツ配信システムにおける動作について、図3〜図8を参照して説明する。まず、図3〜図6を参照してコンテンツの試聴動作及びエクスポート動作の概要について説明する。図3及び図4は、エクスポート前試聴用権利データとエクスポート前コンテンツデータのダウンロード動作と試聴動作を模式的に示した図である。図5及び図6は、エクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作とコンテンツのエクスポート動作を模式的に示した図である。
まず、図3において、携帯通信端末装置11は、サーバ12にアクセスし、エクスポート前試聴用権利データをダウンロードして蓄積部25に蓄積し、エクスポート前コンテンツデータをダウンロードしてメモリカード13に蓄積する。次いで、図4において、携帯通信端末装置11は、蓄積部25に蓄積したエクスポート前試聴用権利データを利用して、携帯通信端末装置11のDRMシステムに基づいてメモリカード13に蓄積したエクスポート前コンテンツデータの試聴処理を実行する。
次いで、図5において、携帯通信端末装置11は、サーバ12にアクセスし、エクスポート前制限無し権利データをダウンロードして蓄積部25に蓄積する。次いで、図6において、携帯通信端末装置11は、蓄積部25に蓄積したエクスポート前制限無し権利データを、メモリカード13のDRMシステムに適合するように変換してメモリカード13にエクスポートする。また、携帯通信端末装置11は、メモリカード13に蓄積したエクスポート前コンテンツデータを、メモリカード13のフォーマットに適合するように変換してメモリカードにエクスポートする。
次に、図7、図8を参照してコンテンツの試聴動作及びエクスポート動作の詳細について説明する。図7は、図3及び図4に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおけるエクスポート前ダウンロード動作及び試聴動作の詳細を示す図である。図8は、図5及び図6に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおけるエクスポート動作の詳細を示す図である。
図7において、携帯通信端末装置11は、制御部24内のダウンロード部24aがブラウザを起動し(ステップS101)、サーバ12のURLにアクセスする(ステップS102)。この場合、サーバ12は、コンテンツを配信するコンテンツ配信サービスサイトを通信ネットワーク14上で提供しているものとする。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11からアクセスされると、配信対象のコンテンツを一覧で示すためのコンテンツリストを作成し(ステップS103)、そのコンテンツリストを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS104)。次いで、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツリストを送受信部22で受信し(ステップS105)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望のコンテンツを選択させる(ステップS106)。ユーザにより所望のコンテンツを選択されると、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、そのコンテンツ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11からコンテンツ選択情報を受信すると(ステップS107)、その選択されたコンテンツに関わる権利データリストを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS108)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを受信すると(ステップS109)、その権利データリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS110)。ユーザにより所望の権利データ(試聴用)が選択されると、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、その権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11から権利データ選択情報を受信すると(ステップS111)、その選択されたコンテンツのエクスポート前コンテンツデータを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS112)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からエクスポート前コンテンツデータを受信すると(ステップS113)、エクスポート前コンテンツデータのインストールを管理部24bに指示する(ステップS114)。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、エクスポート前コンテンツデータのインストール指示を受けて、ダウンロード部24aからエクスポート前コンテンツデータを取得し(ステップS115)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート前コンテンツデータをメモリカード13に蓄積する(ステップS116)。
図9にエクスポート前コンテンツデータの構成例を示す。エクスポート前コンテンツデータには、コンテンツID30a、コンテンツ関連情報30b、ライセンス取得URL30c及びコンテンツ本体31が含まれている。コンテンツID30aは、後述するエクスポート前試聴用権利データやエクスポート前制限無し権利データに含まれるコンテンツID32bと照合により、コンテンツデータと権利データの対応付けするためのID情報である。コンテンツ関連情報30bは、コンテンツデータのタイトルや作者名など、コンテンツデータに関連する付加情報等である。ライセンス取得URL30cは、コンテンツデータに対応する権利データのサーバ12上から取得するためのURL情報である。コンテンツ本体31は、コンテンツ暗号鍵により暗号化された状態で格納されており、そのコンテンツ暗号鍵は対応する権利データに格納されているため、対応する権利データが無いと利用できないようになっている。
図10にエクスポート前試聴用権利データの構成例を示す。エクスポート前試聴用権利データには、ライセンスID32a、コンテンツID32b、コンテンツ関連情報32c、コンテンツ再生制限32d及びコンテンツ復号鍵33が含まれている。ライセンスID32aは、本権利データを識別するための固有のID情報である。コンテンツID32bは、上記エクスポート前コンテンツデータに含まれるコンテンツID30bと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報32cは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ再生制限32dは、コンテンツデータの再生を制限する情報が設定される。本実施の形態の場合は、例えば、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の試聴に関して設定されているものとする。コンテンツ復号鍵33は、上記エクスポート前コンテンツデータのコンテンツ本体31の復号に利用される。
次いで、サーバ12は、エクスポート前試聴用権利データを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS117)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からエクスポート前試聴用権利データを受信すると(ステップS118)、エクスポート前試聴用権利データを管理部24bに転送する。管理部24bは、ダウンロード部24aからエクスポート前試聴用権利データを取得すると(ステップS119)、エクスポート前試聴用権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS120)。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、メモリカード13からエクスポート前コンテンツデータを読み出し(ステップS121,S122)、蓄積部25からエクスポート前試聴用権利データを読み出す(ステップS123,S124)。続いて、管理部24bは、読み出したエクスポート前試聴用権利データ及びエクスポート前コンテンツデータは、携帯通信端末装置11のDRMシステム及び再生機能により試聴可能か否かを判別する(ステップS125)。例えば、エクスポート前試聴用権利データとコンテンツデータのコンテンツIDが対応付いているか、エクスポート前試聴用権利データの残り利用回数が1以上かどうか等を判別する。管理部24bは、試聴可能であると判別した場合は(ステップS125:YES)、エクスポート前コンテンツデータの試聴処理を実行する(ステップS126)。エクスポート前コンテンツデータの試聴処理は、携帯通信端末装置11内のコンテンツ再生機能を利用して実行される。また、管理部24bは、試聴不可能であると判別した場合は(ステップS125:NO)、試聴処理を中断する。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、試聴処理終了後、エクスポート前試聴用権利データを更新し(ステップS127)、更新したエクスポート前試聴用権利データを蓄積部25に蓄積して(ステップS128)、本試聴処理を終了する。
ユーザが携帯通信端末装置11よりエクスポート前コンテンツデータを試聴し、試聴回数3回、試聴期限*月*日まで、等の制限情報に設定された条件に達した場合は、例えば、試聴が不可能になったことと、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促す。そして、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図8の処理に移行する。
次に、図8において、携帯通信端末装置11の管理部24bは、メモリカード13からエクスポート前コンテンツデータを読み出し(ステップS201、S202)、そのエクスポート前コンテンツデータに格納されたライセンス取得URL30cを読み出して(ステップS203)、ダウンロード部24aに出力する。
ダウンロード部24aは、管理部24bから入力されたライセンス取得URLによりブラウザを起動し(ステップS204)、サーバ12にアクセスする(ステップS205)。サーバ12は、携帯通信端末装置11からライセンス取得用URLにアクセスされると、権利データリストを作成し(ステップS206)、その権利データリストを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS207)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを受信すると(ステップS208)、その権利データリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS209)。ユーザにより所望の権利データを選択されると、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、その権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11から権利データ選択情報を受信すると(ステップS210)、該当するエクスポート前制限無し権利データを携帯通信端末装置11に送信して(ステップS211)、処理を終了する。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からエクスポート前制限無し権利データを受信すると(ステップS212)、そのエクスポート前制限無し権利データを管理部24bに出力して、処理を終了する。管理部24bは、ダウンロード部24aからエクスポート前制限無し権利データを取得すると(ステップS213)、そのエクスポート前制限無し権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS214)。
図10にエクスポート前制限無し権利データの構成例を示す。エクスポート前試聴用権利データと同一フォーマットであるが、コンテンツ再生制限32dは、本実施の形態の場合は、「制限無し」が設定されているものとする。コンテンツID32bとコンテンツ復号鍵33は、上記エクスポート前試聴用権利データと同一でなければならないが、ライセンスID32aは上記エクスポート前試聴用権利データとは別個のIDが設定されている。
次いで、管理部24bは、メモリカードI/F部26を介してメモリカード13に蓄積したエクスポート前コンテンツデータを読み出し(ステップS215、S216)、蓄積部25からエクスポート前制限無し権利データを読み出す(ステップS217、S218)。続いて、管理部24bは、読み出したエクスポート前コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート可能か否かを判別する(ステップS219)。
管理部24bは、エクスポート前コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート不可であると判断した場合は(ステップS219:NO)、ステップS217に戻り、蓄積部25から他のエクスポート前制限無し権利データ読み出して、同様にエクスポート可否判別処理を繰り返し実行する。
また、管理部24bは、エクスポート前コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート可能であると判断した場合は(ステップS219:YES)、エクスポート前コンテンツデータを変換部24cに渡し(ステップS220)、変換部24cにてエクスポート先のメモリカード13に適合するフォーマットや暗号方式に変換し、エクスポート後コンテンツデータとし(ステップS221)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート後コンテンツデータをメモリカード13に蓄積する(ステップS222)。
次いで、管理部24bは、制限無し権利データを変換部24cに渡して(ステップS223)、処理を終了する。変換部24cは、管理部24bから渡された制限無し権利データをメモリカード13のDRMシステムに適合するように変換して、エクスポート後制限無し権利データとし(ステップS224)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート後制限無し権利データをメモリカード13に蓄積して(ステップS225)、処理を終了する。
その後、メモリカード13は、携帯通信端末装置11から外して、メモリカード13のDRMシステムに適合する他の携帯端末装置に装着することにより、メモリカード13に蓄積されたエクスポート後コンテンツデータを再生することが可能になる。
以上のように、本実施の形態1のコンテンツ配信システムでは、携帯通信端末装置11により試聴用権利データとエクスポート前コンテンツデータをサーバ12からダウンロードし、試聴用権利データを携帯通信端末装置11内の蓄積部25に蓄積し、エクスポート前コンテンツデータをメモリカード13に一旦蓄積して、携帯通信端末装置11の再生機能によりエクスポート前コンテンツデータの試聴を可能とした。
また、本実施の形態1のコンテンツ配信システムでは、試聴後にユーザが試聴コンテンツの購入を希望する場合は、携帯通信端末装置11により制限無し権利データをサーバ12からダウンロードし、メモリカード13に蓄積したエクスポート前コンテンツデータをメモリカード13に適合するフォーマットに変換してメモリカード13にエクスポートし、制限無し権利データをメモリカード13のDRMシステムに適合するように変換してメモリカード13にエクスポートするようにした。
したがって、エクスポート先の携帯端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート元端末装置自身及びエクスポート先の端末自身が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元端末でメモリカードを利用して大容量コンテンツの試聴を可能とすることができる。また、ユーザは、大容量コンテンツの試聴によってコンテンツの内容を確認した後、制限無し権利データの購入を判断することができ、必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することができる。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、メモリカードへのエクスポートの例を示したが、メモリカード等の蓄積メディア型以外の異なるDRM、例えばDRMで保護されたローカルストリーミング(エクスポート用にコンテンツを変換しながら、変換の完了した部分から転送または再生)等のエクスポートでもよい。
また、図7において、サーバ12からコンテンツリストを携帯通信端末装置11に送信(ステップS104)後に、コンテンツに関わる権利データリストを携帯通信端末装置11に送信している(ステップS108)が、コンテンツリストと権利データリストを同時に送信し、コンテンツの選択と試聴用権利データの取得を同時に行っても良い。
また、図7において、サーバ12からエクスポート前コンテンツデータを受信(ステップS113)後に、エクスポート前試聴用権利データを受信しているが(ステップS118)、試聴用権利データの送信後にエクスポート前コンテンツデータを送信しても良い。
また、図7において、サーバ12からエクスポート前コンテンツデータを受信(ステップS113)後に、エクスポート前試聴用権利データを受信しているが(ステップS118)、コンテンツデータと試聴用権利データを同梱して配信しても良い。
また、図7のステップの終了後、試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達し、かつユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図8の処理に移行したが、試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達していなくとも、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促す。そして、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図8の処理に移行しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前試聴用権利データとして、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の制限情報が設定されている権利データを想定したが、その代替として、コンテンツの再生に関しては制限無しだが、エクスポートに関して制限のある権利データであっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前制限無し権利データとして、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の制限情報が設定されていない権利データを想定したが、その代替として、エクスポート先のDRMが対応している制限があっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート(ステップS220からステップS225)後に、携帯通信端末装置11から外して、メモリカード13のDRMシステムに適合する他の携帯端末装置に装着することにより、エクスポート後コンテンツデータを再生したが、携帯通信端末装置11自身がエクスポート後のDRM機能も備え、携帯通信端末装置11上でエクスポート後コンテンツデータを再生しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴後に購入を行うが、エクスポート前試聴用権利データは必ずしも無料でなくても良い。例えばエクスポート前試聴用権利データ及びエクスポート前制限無し権利データは共に有料であるが、エクスポート前試聴用権利データの方が安い価格設定であっても良い。また、逆にエクスポート前制限無し権利データが無料であっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、ライセンス取得URL30cはエクスポート前コンテンツデータ内に格納されていたが、エクスポート前制限無し権利データ内に格納されていても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前コンテンツデータ、エクスポート前試聴用権利データ、エクスポート前制限無し権利データはすべて通信ネットワーク14経由でサーバ12から取得しているが、インターネット等の有線ネットワーク、放送ネットワーク、他端末等からデータを取得しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、画像や文字表示の場合は本実施例のように表示部27を使用するが、さらにスピーカ等を備え、音楽等の再生の場合はスピーカ等を利用しても良い。
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、試聴用コンテンツと購入用コンテンツを同一のものとし、試聴用権利データと購入用(制限無し)権利データを別個のものとした場合を示した。本実施の形態2では、試聴用コンテンツと購入用コンテンツを同梱して配信する場合について説明する。
なお、本実施の形態2のコンテンツ配信システム及び携帯通信端末装置の各構成は、上記図1及び図2に示したものと同一であるため、それらの図示及び構成説明は省略する。
まず、図11〜図14を参照してコンテンツデータの試聴動作及びエクスポート動作の概要について説明する。図11及び図12は、試聴用コンテンツデータとエクスポート前購入用コンテンツデータのダウンロード動作と試聴動作を模式的に示した図である。図13及び図14は、エクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作とコンテンツデータのエクスポート動作を模式的に示した図である。
試聴用コンテンツデータとは、例えば、購入用コンテンツデータの一部分のみを含むもの(楽曲データのサビの部分のみ、映像データの最初の1分間等)、一部分のみをつなぎ合わせたもの(ダイジェスト版)、品質を劣化させたもの(楽曲データの音質を劣化させたもの、画像データの画像サイズを縮小したもの)等である。
まず、図11において、携帯通信端末装置11は、サーバ12にアクセスし、試聴用コンテンツデータとエクスポート前購入用コンテンツデータが同梱されたものをダウンロードしてメモリカード13に蓄積する。次いで、図12において、携帯通信端末装置11は、携帯通信端末装置11の再生機能を利用してメモリカード13に蓄積したエクスポート前試聴用コンテンツデータの試聴処理を実行する。
次いで、図13において、携帯通信端末装置11は、サーバ12にアクセスし、エクスポート前制限無し権利データをダウンロードして蓄積部25に蓄積する。次いで、図14において、携帯通信端末装置11は、蓄積部25に蓄積したエクスポート前制限無し権利データを、メモリカード13のDRMシステムに適合するように変換してメモリカード13にエクスポートする。また、携帯通信端末装置11は、メモリカード13に蓄積したエクスポート前購入用コンテンツデータを、メモリカード13のフォーマットに適合するように変換してメモリカードにエクスポートする。
次に、図15、図16を参照してコンテンツの試聴動作及びエクスポート動作の詳細について説明する。図15は、図11及び図12に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおけるエクスポート前ダウンロード動作及び試聴動作の詳細を示す図である。図16は、図13及び図14に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおけるエクスポート動作の詳細を示す図である。
図15において、携帯通信端末装置11は、制御部24内のダウンロード部24aによりブラウザを起動し(ステップS301)、サーバ12のURLにアクセスする(ステップS302)。この場合、サーバ12は、コンテンツを配信するコンテンツ配信サービスサイトを通信ネットワーク14上で提供しているものとする。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11からアクセスされると、配信対象のコンテンツを一覧で示すためのコンテンツリストを作成し(ステップS303)、そのコンテンツリストを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS304)。次いで、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツリストを送受信部22で受信し(ステップS305)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望のコンテンツを選択させる(ステップS306)。ユーザにより所望のコンテンツを選択されると、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、そのコンテンツ選択情報(試聴用+購入用)を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11からコンテンツ選択情報(試聴用+購入用)を受信すると(ステップS307)、その選択されたコンテンツデータのエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したものを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS308)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したものを受信すると(ステップS309)、エクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したもののインストールを管理部24bに指示する(ステップS310)。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、エクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したもののインストール指示を受けて、ダウンロード部24aからエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したものを取得し(ステップS311)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したものをメモリカード13に蓄積する(ステップS312)。
図17にエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータの構成例を示す。エクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータには、コンテンツID35a、コンテンツ関連情報35b、ライセンス取得URL35c、試聴用コンテンツ本体36及び購入用コンテンツ本体37が含まれる。コンテンツID35aは、後述するエクスポート前制限無し権利データに含まれるコンテンツID38bと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報35bは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。試聴用コンテンツ本体36は、平文で格納され、権利データ無しで利用可能となっている。購入用コンテンツ本体37は、コンテンツ暗号鍵により暗号化された状態で格納されており、そのコンテンツ暗号鍵は対応する権利データに格納されているため、対応する権利データが無いと利用できないようになっている。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、メモリカードI/F部26を介してメモリカード13に蓄積したエクスポート前試聴用コンテンツデータを読み出し(ステップS313、S314)、携帯通信端末装置11の再生機能を利用してエクスポート前試聴用コンテンツデータの試聴処理を実行する(ステップS315)。
試聴処理終了後、携帯通信端末装置11の管理部24bは、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促す。そして、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図16の処理に移行する。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、試聴処理終了後、メモリカードI/F部26を介してエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータをメモリカードから読み出し(ステップS401、S402)、そのコンテンツデータに格納されたライセンス取得URL35cを読み出して(ステップS403)、ダウンロード部24aに出力する。
ダウンロード部24aは、管理部24bから入力されたライセンス取得URLによりブラウザを起動し(ステップS404)、サーバ12にアクセスする(ステップS405)。サーバ12は、携帯通信端末装置11からライセンス取得URLにアクセスされると、権利データリストを作成し(ステップS406)、その権利データリストを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS407)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを受信すると(ステップS408)、その権利データリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS409)。ユーザにより所望の権利データを選択されると、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、その権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11から権利データ選択情報を受信すると(ステップS410)、該当するエクスポート前制限無し権利データを携帯通信端末装置11に送信して(ステップS411)、処理を終了する。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からエクスポート前制限無し権利データを受信すると(ステップS412)、そのエクスポート前制限無し権利データを管理部24bに出力して、処理を終了する。管理部24bは、ダウンロード部24aからエクスポート前制限無し権利データを取得すると(ステップS413)、そのエクスポート前制限無し権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS414)。
次いで、管理部24bは、メモリカードI/F部26を介してメモリカード13に蓄積したエクスポート前購入用コンテンツデータを読み出し(ステップS415、S416)、蓄積部25からエクスポート前制限無し権利データを読み出す(ステップS417、S418)。続いて、管理部24bは、読み出したエクスポート前購入用コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート可能か否かを判別する(ステップS419)。
図18にエクスポート前制限無し権利データの構成例を示す。エクスポート前制限無し権利データには、ライセンスID38a、コンテンツID38b、コンテンツ関連情報38c、コンテンツ再生制限38d及びコンテンツ復号鍵39が含まれている。ライセンスID38aは、本権利データを識別するための固有のID情報である。コンテンツID38bは、上記エクスポート前コンテンツデータに含まれるコンテンツID35aと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報38cは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ再生制限38dは、コンテンツデータの再生を制限する情報が設定される。本実施の形態の場合は、「制限無し」が設定されているものとする。コンテンツ復号鍵39は、上記エクスポート前コンテンツデータのコンテンツ本体37の復号に利用される。
次いで、管理部24bは、エクスポート前購入用コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート不可であると判断した場合は(ステップS419:NO)、ステップS417に戻り、蓄積部25から他のエクスポート前制限無し権利データ読み出して、同様にエクスポート可否判別処理を実行する。
また、管理部24bは、エクスポート前コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート可能であると判断した場合は(ステップS419:YES)、エクスポート前購入用コンテンツデータを変換部24cに渡し(ステップS420)、変換部24cにてエクスポート先のメモリカード13に適合するフォーマットや暗号方式に変換して、エクスポート後購入用コンテンツデータとし(ステップS421)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート後購入用コンテンツデータをメモリカード13に蓄積する(ステップS422)。
次いで、管理部24bは、制限無し権利データを変換部24cに渡して(ステップS423)、処理を終了する。変換部24cは、管理部24bから渡された制限無し権利データをメモリカード13のDRMシステムに適合するように変換して、エクスポート後制限無し権利データとし(ステップS424)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート後制限無し権利データをメモリカード13に蓄積する(ステップS425)、処理を終了する。
その後、メモリカード13は、携帯通信端末装置11から外して、メモリカード13のDRMシステムに適合する他の携帯端末装置に装着することにより、メモリカード13に蓄積されたエクスポート後購入用コンテンツデータを再生することが可能になる。
以上のように、本実施の形態2のコンテンツ配信システムでは、携帯通信端末装置11によりエクスポート前試聴用コンテンツデータとエクスポート前購入用コンテンツデータを同梱したものをサーバ12からダウンロードし、エクスポート前試聴用コンテンツデータとエクスポート前購入用コンテンツデータを同梱したものをメモリカード13に一旦蓄積して、携帯通信端末装置11の再生機能によりエクスポート前試聴用コンテンツデータの試聴を可能とした。
また、本実施の形態2のコンテンツ配信システムでは、試聴後にユーザが試聴コンテンツの購入を希望する場合は、携帯通信端末装置11により制限無し権利データをサーバ12からダウンロードし、メモリカード13に蓄積したエクスポート前購入用コンテンツデータをメモリカード13に適合するフォーマットに変換してメモリカード13にエクスポートし、制限無し権利データをメモリカード13のDRMシステムに適合するように変換してメモリカード13にエクスポートするようにした。
したがって、エクスポート先の携帯端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート先の端末自身が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元端末でメモリカードを利用して大容量コンテンツの試聴を可能とすることができる。また、ユーザは、大容量コンテンツの試聴によってコンテンツの内容を確認した後、制限無し権利データの購入を判断することができ、必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することができる。
また、本実施の形態2のコンテンツ配信システムでは、試聴用権利データをダウンロードする処理を省略したため、携帯通信端末装置11におけるダウンロード処理を削減することができ、ユーザによるダウンロード手順を削減することができる。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、メモリカードへのエクスポートの例を示したが、メモリカード等の蓄積メディア型以外の異なるDRM、例えばDRMで保護されたローカルストリーミング(エクスポート用にコンテンツを変換しながら、変換の完了した部分から転送または再生)等のエクスポートでもよい。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱して配信したが、別個に配しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴時にエクスポート前試聴用コンテンツデータをメモリカード13から読み出しているが(ステップ314、ステップ315)、エクスポート前試聴用コンテンツデータを携帯通信端末11の蓄積部25に蓄積していても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前制限無し権利データとして、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の制限情報が設定されていない権利データを想定したが、その代替として、エクスポート先のDRMが対応している制限があっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート(ステップ420からステップ425)後に、携帯通信端末装置11から外して、メモリカード13のDRMシステムに適合する他の携帯端末装置に装着することにより、エクスポート後コンテンツデータを再生したが、携帯通信端末装置11自身がエクスポート後のDRM機能も備え、携帯通信端末装置11上でエクスポート後コンテンツデータを再生しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前制限無し権利データが無料であっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前試聴用コンテンツデータ、エクスポート前購入用コンテンツデータ、エクスポート前制限無し権利データはすべて通信ネットワーク14経由でサーバ12から取得しているが、インターネット等の有線ネットワーク、放送ネットワーク、他端末等からデータを取得しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、画像や文字表示の場合は本実施例のように表示部27を使用するが、さらにスピーカ等を備え、音楽等の再生の場合はスピーカ等を利用しても良い。
(実施の形態3)
本実施の形態では、転送元の携帯通信端末装置と転送先の携帯端末装置が同一のDRMシステムを有するが通信能力やコンテンツ再生能力が異なる。携帯端末装置が再生機能のみを有し、携帯通信端末装置上でコンテンツの試聴処理を行って、携帯通信端末装置から携帯端末装置にコンテンツを転送する場合について説明する。
図19は、本実施の形態において適用される携帯通信端末装置40の内部構成を示すブロック図である。なお、図19において、上記図2に示した携帯通信端末装置11と同一の構成部分には同一符号を付しており、その構成説明を省略する。すなわち、図19の携帯通信端末装置40において異なる構成部分は、変換部24cを省略したことと、メモリI/F部26に変えてIrDAI/F部41を新たに設けたことである。また、本実施の形態のコンテンツ配信システムは、図1に示したものと同一構成であるため、その図示及び構成説明は省略する。
IrDAI/F部41は、IrDA(Infrared Data Association)に基づく赤外線通信機能を有し、制御部24から入力される権利データやコンテンツデータ等を赤外線通信により転送先の携帯端末装置に送信する。
図20は、転送先の携帯端末装置50の内部構成を示すブロック図である。図20において、携帯端末装置50は、メモリ51と、表示部52と、制御部53と、蓄積部54と、IrDAI/F部55と、から主に構成される。
メモリ51は、ROM等の半導体メモリから構成され、制御部53において実行される各種制御プログラム等を記憶する。表示部52は、液晶パネル等により構成され、コンテンツ再生に関わる情報、赤外線通信処理中の情報等を表示する。
制御部53は、管理部53aを有する。管理部53aは、携帯通信端末装置40からの携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの受信処理及び携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの蓄積部54への蓄積処理等を実行する。
蓄積部54は、携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータ等を蓄積する。IrDAI/F部55は、携帯通信端末装置40のIrDAI/F部41から送信される携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの受信処理を実行する。
次に、図21〜図24を参照してコンテンツデータの試聴動作及び転送動作の概要について説明する。図21及び図22は、コンテンツデータと携帯通信端末装置40専用試聴用権利データのダウンロード動作と試聴動作を模式的に示した図である。図23及び図24は、携帯端末装置50専用制限無し権利データのダウンロード動作と携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの転送動作を模式的に示した図である。
まず、図21において、携帯通信端末装置40は、サーバ12にアクセスし、コンテンツデータと携帯通信端末装置40専用試聴用権利データをダウンロードして、携帯通信端末装置40内の蓄積部25に蓄積する。次いで、図22において、携帯通信端末装置40は、携帯通信端末装置40の再生機能を利用して蓄積部25に蓄積したコンテンツデータの試聴処理を実行する。
次いで、図23において、携帯通信端末装置40は、サーバ12にアクセスし、携帯端末装置50専用制限無し権利データをダウンロードして蓄積部25に蓄積する。次いで、図24において、携帯通信端末装置40は、蓄積部25に蓄積した携帯端末装置50専用制限無し権利データを、後述する携帯端末装置50に赤外線通信により転送する。また、携帯通信端末装置40は、蓄積部25に蓄積したコンテンツデータを後述する携帯端末装置50に赤外線通信により転送する。
次に、図25、図26を参照してコンテンツデータの試聴動作及び転送動作の詳細について説明する。図25は、図21及び図22に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおける携帯通信端末装置40専用試聴用権利データをダウンロード動作及び試聴動作の詳細を示す図である。図26は、図23及び図24に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおける携帯端末装置50専用制限無し権利データのダウンロード動作、携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの転送動作の詳細を示す図である。
図25において、携帯通信端末装置40は、制御部24内のダウンロード部24aによりブラウザを起動し(ステップS501)、サーバ12のURLにアクセスする(ステップS502)。この場合、サーバ12は、コンテンツデータを配信するコンテンツ配信サービスサイトを通信ネットワーク14上で提供しているものとする。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置40からアクセスされると、配信対象のコンテンツデータを一覧で示すためのコンテンツリストを作成し(ステップS503)、そのコンテンツリストを携帯通信端末装置40に送信する(ステップS504)。次いで、携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツリストを送受信部22で受信し(ステップS505)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望のコンテンツを選択させる(ステップS506)。ユーザにより所望のコンテンツを選択されると、携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、そのコンテンツ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置40からコンテンツ選択情報を受信すると(ステップS507)、その選択されたコンテンツに対応する権利データリストを作成して携帯通信端末装置40に送信する(ステップS508)。携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを送受信部22で受信し(ステップS509)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS510)。ユーザにより所望の権利データ(携帯通信端末装置40専用・試聴用)を選択されると、携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、その携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置40から携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ選択情報を受信すると(ステップS511)、先に選択されたコンテンツデータを携帯通信端末装置40に送信する(ステップS512)。携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツデータを送受信部22で受信すると(ステップS513)、そのコンテンツデータのインストールを管理部24bに指示する。管理部24bは、ダウンロード部24aからのコンテンツデータのインストール指示を受けて、ダウンロード部24aからコンテンツデータを取得し(ステップS515)、そのコンテンツデータを蓄積部25に蓄積する(ステップS515、S516)。
図27にコンテンツデータの構成例を示す。コンテンツデータには、コンテンツID60a、コンテンツ関連情報60b、ライセンス取得URL60c及びコンテンツ本体61が含まれている。コンテンツID60aは、後述する携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データに含まれるコンテンツID63c及び携帯端末装置50専用・購入用権利データに含まれるコンテンツID63cと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報60bは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ本体61は、コンテンツ暗号鍵により暗号化された状態で格納されており、そのコンテンツ暗号鍵は対応する権利データに格納されているため、対応する権利データが無いと利用できないようになっている。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを携帯通信端末装置40に送信する(ステップS517)。携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12から携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを送受信部22で受信すると(ステップS518)、その携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを管理部24bに出力する。管理部24bは、ダウンロード部24aから携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを取得すると(ステップS519)、その携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS520)。
図28に携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの構成例を示す。携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データには、装置専用・共有フラグ63a、ライセンスID63b、コンテンツID63c、コンテンツ関連情報63d、コンテンツ再生制限63e及びコンテンツ復号鍵64が含まれている。装置専用・共有フラグ63aは、権利データが特定の装置専用のものか、共有可能なものか示すフラグであり、本実施の形態の場合は携帯通信端末装置専用のものであることを示すフラグが設定されているものとする。ライセンスID63bは、本権利データを識別するための固有のID情報である。コンテンツID63cは、上記コンテンツデータに含まれるコンテンツID60aと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報63dは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ再生制限63eは、コンテンツデータの再生を制限する情報が設定される。本実施の形態の場合は、例えば、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の試聴に関して設定されているものとする。コンテンツ復号鍵64は、上記コンテンツデータのコンテンツ本体61の復号に利用される。
権利データが携帯通信端末装置40専用であるとは、携帯通信端末装置40のみがこの権利データを利用したコンテンツ再生が可能と言う意味である。例えば、権利データ内にさらに携帯通信端末装置40固有のID情報を記述し、そのID情報をもつ端末装置でのみコンテンツ再生可能とする方法で実現可能である。また、コンテンツ復号鍵64をさらに携帯通信端末装置40固有の秘密鍵を用いて暗号化する方法でも実現可能である。
次いで、携帯通信端末装置40の管理部24bは、蓄積部25からコンテンツデータを読み出し(ステップS521、S522)、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを蓄積部25から読み出す(ステップS523、S524)。続いて、管理部24bは、読み出した携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ及びコンテンツデータが携帯通信端末装置40のDRMシステム及び再生機能により試聴が可能か否かを判別する(ステップS525)。
管理部24bは、試聴可能であると判別した場合は(ステップS525:YES)、エコンテンツデータの試聴処理を実行し(ステップS526)、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの試聴履歴を更新し(ステップS527)、蓄積部25の携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ内容を更新する(ステップS528)。コンテンツデータの試聴処理は、携帯通信端末装置40内のコンテンツ再生機能を利用して実行される。また、管理部24bは、試聴不可能であると判別した場合は(ステップS525:NO)、試聴処理を中断する。
携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データには、例えば、試聴回数3回、試聴期限*月*日まで、といった試聴に関わる制限情報が設定されている。ユーザが携帯通信端末装置40よりコンテンツデータを試聴し、制限情報に設定された条件に達した場合は、例えば、試聴が不可能になったことと、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促す。そして、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図23の処理に移行する。
次に、図26において、携帯通信端末装置40の管理部24bは、蓄積部25からコンテンツデータを読み出し(ステップS601、S602)、そのコンテンツデータに格納されたライセンス取得URL60cを読み出して(ステップS603)、ダウンロード部24aに出力する。
ダウンロード部24aは、管理部24bから入力されたライセンス取得URL60cによりブラウザを起動し(ステップS604)、サーバ12にアクセスする(ステップS605)。サーバ12は、携帯通信端末装置40からライセンス取得URLにアクセスされると、権利データリストを作成し(ステップS606)、その権利データリストを携帯通信端末装置40に送信する(ステップS607)。携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを受信すると(ステップS608)、その権利データリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS609)。ユーザにより所望の権利データ(携帯端末装置50専用・購入用)を選択されると、携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、その携帯端末装置50専用・購入用権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置40から携帯端末装置50専用・購入用権利データ選択情報を受信すると(ステップS610)、該当する携帯端末装置50専用・購入用権利データを携帯通信端末装置40に送信して(ステップS611)、処理を終了する。携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12から携帯端末装置50専用・購入用権利データを受信すると(ステップS612)、その携帯端末装置50専用・購入用権利データを管理部24bに出力して、処理を終了する。管理部24bは、ダウンロード部24aから携帯端末専装置50専用・購入用権利データを取得すると(ステップS613)、その携帯端末装置50専用・購入用権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS614)。
図28に携帯端末装置50専用・購入用権利データの構成例を示す。携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データと同一フォーマットであるが、コンテンツ再生制限63eは、本実施の形態の場合は、「制限無し」が設定されているものとする。コンテンツID63cとコンテンツ復号鍵64は、上記携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データと同一でなければならないが、ライセンスID63bは携帯端末装置40専用・試聴用権利データとは別個のIDが設定されている。
次いで、管理部24bは、蓄積部25に蓄積したコンテンツデータを読み出し(ステップS615、S616)、そのコンテンツデータをIrDAI/F部41により赤外線通信で携帯端末装置50に転送する(ステップS617)。携帯端末装置50のIrDAI/F部55は、携帯通信端末装置40から赤外線送信されたコンテンツデータを受信し、制御部53内の管理部53aに出力する。管理部53aは、IrDAI/F部55から取得したコンテンツデータを蓄積部54に蓄積する。
次いで、携帯通信端末装置40の管理部24bは、蓄積部25から携帯端末装置50専用・購入用権利データを読み出し(ステップS619、S620)、その携帯端末装置50専用・購入用権利データが携帯端末装置50のDRMシステムに転送可能か否かを判別する(ステップS621)。管理部24bは、携帯端末装置50専用・購入用権利データが携帯端末装置50のDRMシステムに転送可能であると判別した場合は(ステップS621:YES)、携帯端末装置50専用・購入用権利データをIrDAI/F部41により赤外線通信で携帯端末装置50に転送して(ステップS622)、処理を終了する。携帯端末装置50のIrDAI/F部55は、携帯通信端末装置40から赤外線送信された携帯端末装置50専用・購入用権利データを受信し(ステップS623)、制御部53内の管理部53aに出力する。管理部53aは、IrDAI/F部55から取得した携帯端末装置50専用・購入用権利データを蓄積部54に蓄積して、処理を終了する。
また、携帯通信端末装置40の管理部24bは、携帯端末装置50専用・購入用権利データが携帯端末装置50のDRMシステムに転送不可であると判別した場合は(ステップS621:NO)、ステップS619に戻り、蓄積部25から他の携帯端末装置50専用・購入用権利データを読み出して、同様に転送可否判別処理を繰り返し実行する。
以上のように、本実施の形態3のコンテンツ配信システムでは、通信機能及び試聴機能を備えた携帯通信端末装置40によりサーバ12から携帯通信端末装置専用・試聴用権利データとコンテンツデータをダウンロードし、携帯端末装置50のユーザが携帯通信端末装置40においてコンテンツデータの試聴を可能とした。
そして、本実施の形態3のコンテンツ配信システムでは、携帯端末装置50のユーザが試聴したコンテンツデータの購入を希望すると、携帯通信端末装置40の通信機能によりサーバ12から携帯端末装置専用・購入用権利データをダウンロードし、赤外通信により携帯端末装置専用・購入用権利データとコンテンツデータを携帯端末装置50に転送して、通信機能及び試聴機能を持たない携帯端末装置50においてコンテンツデータをサーバ12から購入することを可能にした。
したがって、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない携帯端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の携帯通信端末装置上で携帯端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツデータの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。
また、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない携帯端末装置においてもコンテンツの試聴を確認した後、コンテンツの購入を可能としたため、コンテンツを提供可能なユーザ層を拡大することができ、コンテンツビジネスの発展に寄与することができる。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、携帯通信端末装置40と携帯端末装置50との間の転送はIrDAを利用したが、その他にBluetoothやUSB、メモリカード経由での転送でも良い。
また、図25において、サーバ12からコンテンツリストを携帯通信端末装置40に送信(ステップS504)後に、コンテンツに関わる権利データリストを携帯通信端末装置40に送信している(ステップS508)が、コンテンツリストと権利データリストを同時に送信し、コンテンツの選択と試聴用権利データの取得を同時に行っても良い。
また、図25において、サーバ12からコンテンツデータを受信(ステップS513)後に、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを受信しているが(ステップS518)、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの送信後にコンテンツデータを送信しても良い。
また、図25において、サーバ12からコンテンツデータを受信(ステップS513)後に、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを受信しているが(ステップS518)、コンテンツデータと携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを同梱して配信しても良い。
また、図25のステップの終了後、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達し、かつユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図26の処理に移行したが、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達していなくとも、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促し、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図26の処理に移行しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、携帯端末装置50専用・購入用権利データとして、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の制限情報が設定されていない権利データを想定したが、その代替として、携帯端末装置50のDRMシステムが対応している制限があっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、携帯端末装置50専用・購入用権利データを一時蓄積部25へ蓄積していたが、蓄積せずにすぐ携帯端末装置50へ転送しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴後に購入を行うが、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データは必ずしも無料でなくても良い。例えば携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ及び携帯端末装置50専用・購入用権利データは共に有料であるが、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの方が安い価格設定であっても良い。また、逆に携帯端末装置50専用・購入用権利データが無料であっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、ライセンス取得URL30cはコンテンツデータ内に格納されていたが、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ内に格納されていても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴のために携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを利用したが、上記実施の形態2のように試聴用コンテンツと購入用コンテンツを同梱して配信しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、携帯端末装置50は通信機能を持っていないが、通信機能を持っていても良い。例えば、携帯通信端末装置40がパーソナルコンピュータ等のサーバ12と高速データ通信可能な端末、携帯端末装置50が携帯電話等のサーバ12と通信可能であるが高速データ通信は不可能な端末であっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、コンテンツデータ、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ、携帯端末装置50専用・購入用権利データはすべて通信ネットワーク14経由でサーバ12から取得しているが、インターネット等の有線ネットワーク、放送ネットワーク、他端末等からデータを取得しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、画像や文字表示の場合は本実施例のように表示部27を使用するが、さらにスピーカ等を備え、音楽等の再生の場合はスピーカ等を利用しても良い。
(実施の形態4)
本実施の形態では、同一の端末装置群において試聴機能を有する端末装置と試聴機能を持たない端末装置間でコンテンツを共有するため、試聴機能を有する端末装置上でコンテンツの試聴処理を行って、試聴機能を有する端末装置からメモリカードを経由して試聴機能を持たない端末装置に共有権利データとコンテンツデータをコピーする場合について説明する。
図29は、転送元の携帯通信端末装置70と転送先の携帯通信端末装置80の内部構成を示すブロック図である。なお、図29において、上記図2に示した携帯通信端末装置11と同一の構成部分には同一符号を付しており、その構成説明を省略する。すなわち、図29の携帯通信端末装置70,80において異なる構成部分は、変換部24cを省略したことである。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムは、図1に示したものと同一構成であるため、その図示及び構成説明は省略する。また、携帯通信端末装置70は試聴機能を有し、携帯通信端末装置80は試聴機能を持たないものとする。また、本実施の形態の携帯通信端末装置70と携帯通信端末装置80は、その各端末装置70,80の情報が事前にサーバ12に同一の端末装置群に属する端末として登録されており、これによって携帯通信端末装置70と携帯通信端末装置80間でのコンテンツの共有を可能にする。
次に、図30〜図33を参照してコンテンツデータの試聴動作及びコンテンツデータの共有動作の概要について説明する。図30及び図31は、コンテンツデータと携帯通信端末装置70専用試聴用権利データのダウンロード動作と試聴動作を模式的に示した図である。図32及び図33は、共有用・購入用権利データのダウンロード動作と共有用・購入用権利データ及びコンテンツデータのコピー動作を模式的に示した図である。
まず、図30において、携帯通信端末装置70は、サーバ12にアクセスし、コンテンツデータと携帯通信端末装置70専用試聴用権利データをダウンロードして、携帯通信端末装置70内の蓄積部25に蓄積する。次いで、図31において、携帯通信端末装置70は、携帯通信端末装置70の再生機能を利用して蓄積部25に蓄積したコンテンツデータの試聴処理を実行する。
次いで、図32において、携帯通信端末装置70は、サーバ12にアクセスし、共有用・購入用権利データをダウンロードして蓄積部25に蓄積する。次いで、図33において、携帯通信端末装置70は、蓄積部25に蓄積したコンテンツデータと共有用・購入用権利データをメモリカード13を介して携帯通信端末装置80にコピーする。
次に、図34、図35を参照してコンテンツデータ及び試聴用権利データのダウンロード動作及び試聴動作の詳細について説明する。図34は、図30及び図31に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおけるコンテンツデータ及び携帯通信端末装置70専用試聴用権利データのダウンロード動作と試聴動作の詳細を示す図である。図35は、図32及び図33に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおける共有用・購入用権利データをダウンロード動作と、コンテンツデータ及び共有用・購入用権利データのコピー動作の詳細を示す図である。
図34において、携帯通信端末装置70は、制御部24内のダウンロード部24aによりブラウザを起動し(ステップS701)、サーバ12のURLにアクセスする(ステップS702)。この場合、サーバ12は、コンテンツデータを配信するコンテンツ配信サービスサイトを通信ネットワーク14上で提供しているものとする。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置70からアクセスされると、配信対象のコンテンツデータを一覧で示すためのコンテンツリストを作成し(ステップS703)、そのコンテンツリストを携帯通信端末装置70に送信する(ステップS704)。次いで、携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツリストを送受信部22で受信し(ステップS705)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望のコンテンツを選択させる(ステップS706)。ユーザにより所望のコンテンツを選択されると、携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、そのコンテンツ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置70からコンテンツ選択情報を受信すると(ステップS707)、その選択されたコンテンツに対応する権利データリストを作成して携帯通信端末装置70に送信する(ステップS708)。携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを送受信部22で受信し(ステップS709)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS710)。ユーザにより所望の権利データ(携帯通信端末装置70専用・試聴用)を選択されると、携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、その携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置70から携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ選択情報を受信すると(ステップS711)、先に選択されたコンテンツデータを携帯通信端末装置70に送信する(ステップS712)。携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツデータを送受信部22で受信すると(ステップS713)、そのコンテンツデータのインストールを管理部24bに指示する。管理部24bは、ダウンロード部24aからのコンテンツデータのインストール指示を受けて、ダウンロード部24aからコンテンツデータを取得し(ステップS715)、そのコンテンツデータを蓄積部25に蓄積する(ステップS715、S716)。
図36にコンテンツデータの構成例を示す。コンテンツデータには、コンテンツID90a、コンテンツ関連情報90b、ライセンス取得URL90c及びコンテンツ本体91が含まれている。コンテンツID90aは、後述する携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ及び共有用・購入用権利データに含まれるコンテンツID93cと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報90bは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ本体91は、コンテンツ暗号鍵により暗号化された状態で格納されており、そのコンテンツ暗号鍵は対応する権利データに格納されているため、対応する権利データが無いと利用できないようになっている。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを携帯通信端末装置70に送信する(ステップS717)。携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、サーバ12から携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを送受信部22で受信すると(ステップS718)、その携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを管理部24bに出力する。管理部24bは、ダウンロード部24aから携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを取得すると(ステップS719)、その携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS720)。
図37に携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの構成例を示す。携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データには、装置専用・共有フラグ93a、ライセンスID93b、コンテンツID93c、コンテンツ関連情報93d、コンテンツ再生制限93e及びコンテンツ復号鍵94が含まれている。装置専用・共有フラグ93aは、権利データが特定の装置専用のものか、共有可能なものか示すフラグであり、本実施の形態の場合は携帯通信端末装置専用のものであることを示すフラグが設定されているものとする。
ライセンスID93bは、本権利データを識別するための固有のID情報である。コンテンツID93cは、上記コンテンツデータに含まれるコンテンツID90aと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報93dは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ再生制限93eは、コンテンツデータの再生を制限する情報が設定される。本実施例の場合は、例えば、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の試聴に関して設定されているものとする。コンテンツ復号鍵94は、上記コンテンツデータのコンテンツ本体91の復号に利用される。
次いで、携帯通信端末装置70の管理部24bは、蓄積部25からコンテンツデータを読み出し(ステップS721、S722)、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを蓄積部25から読み出す(ステップS723、S724)。続いて、管理部24bは、読み出した携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ及びコンテンツデータが携帯通信端末装置70のDRMシステム及び再生機能により試聴が可能か否かを判別する(ステップS725)。
管理部24bは、試聴可能であると判別した場合は(ステップS725:YES)、エコンテンツデータの試聴処理を実行し(ステップS726)、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの試聴履歴を更新し(ステップS727)、蓄積部25の携帯通信端末装置専用・試聴用権利データ内容を更新する(ステップS728)。コンテンツデータの試聴処理は、携帯通信端末装置70内のコンテンツ再生機能を利用して実行される。また、管理部24bは、試聴不可能であると判別した場合は(ステップS725:NO)、試聴処理を中断する。
携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データには、例えば、試聴回数3回、試聴期限*月*日まで、といった試聴に関わる制限情報が設定されている。ユーザが携帯通信端末装置70よりコンテンツデータを試聴し、制限情報に設定された条件に達した場合は、例えば、試聴が不可能になったことと、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促す。そして、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図35の処理に移行する。
次に、図35において、携帯通信端末装置70の管理部24bは、蓄積部25からコンテンツデータを読み出し(ステップS801、S802)、そのコンテンツデータに格納されたライセンス取得URL90cを読み出して(ステップS803)、ダウンロード部24aに出力する。
ダウンロード部24aは、管理部24bから入力されたライセンス取得URL90cによりブラウザを起動し(ステップS804)、サーバ12にアクセスする(ステップS805)。サーバ12は、携帯通信端末装置70からライセンス取得URLにアクセスされると、権利データリストを作成し(ステップS806)、その権利データリストを携帯通信端末装置70に送信する(ステップS807)。携帯通信端末装置80のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを受信すると(ステップS808)、その権利データリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS809)。ユーザにより所望の権利データ(共有用・購入用)を選択されると、携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、その共有用・購入用権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置70から共有用・購入用権利データ選択情報を受信すると(ステップS810)、該当する共有用・購入用権利データを携帯通信端末装置70に送信して(ステップS811)、処理を終了する。携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、サーバ12から共有用・購入用権利データを受信すると(ステップS812)、その共有用・購入用権利データを管理部24bに出力して、処理を終了する。管理部24bは、ダウンロード部24aから共有用・購入用権利データを取得すると(ステップS813)、その共有用・購入用権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS814)。
図37に共有用・購入用権利データの構成例を示す。上記携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データと同一フォーマットであるが、装置専用・共有フラグ93aは、権利データが特定の装置専用のものか、共有可能なものか示すフラグであり、本実施の形態の場合は携帯通信端末装置70と携帯通信端末装置80との間で共有可能なものであることを示すフラグが設定されているものとする。コンテンツ再生制限93eは、コンテンツデータの再生を制限する情報が設定される。本実施の形態の場合は、「制限無し」が設定されているものとする。コンテンツ復号鍵94は、上記携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データと同一でなければならないが、ライセンスID93cは携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データとは別個のIDが設定されている。
携帯通信端末装置70と携帯通信端末装置80間で共有可能とは、携帯通信端末装置70及び携帯通信端末装置80がこの同一の権利データを利用したコンテンツ再生が可能と言う意味である。例えば、権利データ内にさらに携帯通信端末装置70及び携帯通信端末装置80が属する端末装置群固有のID情報を記述し、そのID情報をもつ端末装置群でのみコンテンツ再生可能とする方法で実現可能である。また、コンテンツ復号鍵94をさらに端末装置群固有の秘密鍵を用いて暗号化する方法でも実現可能である。
次いで、管理部24bは、蓄積部25からコンテンツデータを読み出し(ステップS815、S817)、そのコンテンツデータをメモリカードI/F部26を介してメモリカード13に蓄積する(ステップS817、S818)。次いで、管理部24bは、蓄積部25から共有用・購入用権利データを読み出し(ステップS819、S820)、その共有用・購入用権利データが携帯通信端末装置80のDRMシステムと共有可能なものか否かを判別する(ステップS821)。
管理部24aは、共有用・購入用権利データが携帯通信端末装置80のDRMシステムと共有可能であると判別した場合は(ステップS821:YES)、共有用・購入用権利データをメモリカードI/F部26を介してメモリカード13に蓄積する(ステップS822、S823)。また、管理部24aは、共有用・購入用権利データが携帯通信端末装置80のDRMシステムと共有不可であると判別した場合は(ステップS821:NO)、ステップS819に戻り、他の共有用・購入用権利データを読み出して同様の判別処理を繰り返す。
そして、携帯通信端末装置70の表示部27には、コンテンツデータと共有用・購入用権利データのメモリカード13への蓄積処理が終了した旨が表示される。この表示により、ユーザは携帯通信端末装置70からメモリカード13を外し、携帯通信端末装置80に装着する(ステップS824)。携帯通信端末装置80の管理部24bは、メモリカード13がメモリカードI/F部26に装着されたことを認識すると、メモリカードI/F部26を介してメモリカード13からコンテンツデータを読み出し(ステップS825、S826)、共有用・購入用権利データを読み出して(ステップS827、S828)、本処理を終了する。そして、携帯通信端末装置80では、メモリカード13から読み出したコンテンツデータと共有用・購入用権利データにより、コンテンツデータの再生が可能となる。
以上のように、本実施の形態4のコンテンツ配信システムでは、同一の端末装置群において試聴機能を有する携帯通信端末装置70と試聴機能を持たない携帯通信端末装置80との間でコンテンツデータと権利データを共有するため、携帯通信端末装置70は、サーバ12からコンテンツデータと携帯通信端末装置70専用試聴用権利データをダウンロードし、そのコンテンツデータの試聴を可能とした。その試聴後は、携帯通信端末装置70は、サーバ12から共有・購入用権利データをダウンロードし、その共有・購入用権利データと先にダウンロードしたコンテンツデータをメモリカード13に蓄積し、そのメモリカード13を携帯通信端末装置80に装着することにより、携帯通信端末装置80にコンテンツデータの購入及び再生を可能とした。
したがって、同一の端末装置群において試聴機能を持たない携帯通信端末装置80のユーザは、中継となる携帯通信端末装置70の端末装置上での試聴によりコンテンツデータの内容を確認した後、携帯通信端末装置80とコンテンツデータ及び権利データを共有することが可能になる。
また、音楽再生専用端末等の試聴機能を持たない端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の携帯通信端末装置上で携帯端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツデータの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。
また、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない携帯端末装置においてもコンテンツの試聴を確認した後、コンテンツの購入を可能としたため、コンテンツを提供可能なユーザ層を拡大することができ、コンテンツビジネスの発展に寄与することができる。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、携帯通信端末装置70と携帯通信装置80との間の共有はメモリカードを利用したが、その他にBluetoothやUSB、IrDA経由での共有でも良い。
また、図34において、サーバ12からコンテンツリストを携帯通信端末装置70に送信(ステップS704)後に、コンテンツに関わる権利データリストを携帯通信端末装置40に送信している(ステップS708)が、コンテンツリストと権利データリストを同時に送信し、コンテンツの選択と試聴用権利データの取得を同時に行っても良い。
また、図34において、サーバ12からコンテンツデータを受信(ステップS713)後に、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを受信しているが(ステップS718)、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの送信後にコンテンツデータを送信しても良い。
また、図34において、サーバ12からコンテンツデータを受信(ステップS713)後に、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを受信しているが(ステップS718)、コンテンツデータと携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを同梱して配信しても良い。
また、図34のステップの終了後、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達し、かつユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図35の処理に移行したが、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達していなくとも、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促し、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図35の処理に移行しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、共有用・購入用権利データとして、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の制限情報が設定されていない権利データを想定したが、その代替として、携帯通信端末装置70及び携帯通信端末装置80の双方のDRMシステムが対応している制限があっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴後に購入を行うが、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データは必ずしも無料でなくても良い。例えば携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ及び共有用・購入用権利データは共に有料であるが、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの方が安い価格設定であっても良い。また、逆に共有用・購入用権利データが無料であっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、ライセンス取得URL30cはコンテンツデータ内に格納されていたが、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ内に格納されていても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴のために携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを利用したが、上記実施の形態2のように試聴用コンテンツと購入用コンテンツを同梱して配信しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、コンテンツデータ、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ、共有用・購入用権利データはすべて通信ネットワーク14経由でサーバ12から取得しているが、インターネット等の有線ネットワーク、放送ネットワーク、他端末等からデータを取得しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、画像や文字表示の場合は本実施例のように表示部27を使用するが、さらにスピーカ等を備え、音楽等の再生の場合はスピーカ等を利用しても良い。
本発明のデータ処理装置の第1の態様は、配信元から配信されたコンテンツを一時的に記憶する着脱可能な記憶媒体と、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得する取得手段と、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う試聴処理手段と、前記試聴処理後、前記取得手段により前記配信元から前記コンテンツの取扱いに関する権利データを取得する取得手段と、当該権利データと前記記憶されたコンテンツを読み出してエクスポート先のコンテンツ取扱い管理システムに適合するように変換する変換手段と、前記変換された権利データとコンテンツを前記記憶媒体に蓄積する管理手段と、を備える構成を採る。
この構成によれば、エクスポート先の端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート先の端末装置が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元で着脱可能な記憶媒体を利用して大容量コンテンツの試聴を可能とすることができる。また、ユーザは、大容量コンテンツの試聴によってコンテンツの内容を確認した後、コンテンツの取扱いに関する権利データの購入を判断することができ、必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することができる。
本発明のデータ処理装置の第2の態様は、上記第1の態様に記載のデータ処理装置において、前記取得手段は、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得し、前記試聴処理手段は、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う構成を採る。
この構成によれば、エクスポート先の携帯端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート先の端末自身が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元で記憶媒体を利用して大容量コンテンツの試聴を可能とすることができる。また、ユーザは、大容量コンテンツの試聴によってコンテンツの内容を確認した後、コンテンツの取扱いに関する権利データの購入を判断することができ、必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することができる。
本発明のデータ処理装置の第3の態様は、上記第1の態様に記載のデータ処理装置において、前記記憶媒体は、前記配信元から配信された試聴用コンテンツと購入用コンテンツを一時的に記憶し、前記試聴処理手段は、前記記憶された試聴用コンテンツの試聴処理を行う構成を採る。
この構成によれば、配信元から同梱して配信された試聴用コンテンツと購入用コンテンツを記憶媒体に記憶するため、ユーザは、試聴してコンテンツの内容を確認した後に、購入用権利データのみを取得するだけで、記憶媒体を介して購入用コンテンツを購入することができ、購入用コンテンツを取得する手間を削減することができる。
本発明のデータ処理装置の第4の態様は、上記第3の態様に記載のデータ処理装置において、前記試聴用コンテンツと前記購入用コンテンツは、前記配信元から同梱して配信される構成を採る。
この構成によれば、配信元から同梱して配信された試聴用コンテンツと購入用コンテンツを記憶媒体に記憶するため、ユーザは、試聴してコンテンツの内容を確認した後に、購入用権利データのみを取得するだけで、記憶媒体を介して購入用コンテンツを購入することができ、購入用コンテンツを取得する手間を削減することができる。
本発明のデータ処理装置の第5の態様は、上記第1の態様に記載のデータ処理装置において、前記コンテンツのエクスポート先が試聴機能を持たないコンテンツ取扱い管理システムである構成を採る。
この構成によれば、エクスポート先の携帯端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート先の端末自身が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元で記憶媒体を利用して大容量コンテンツの試聴を可能とすることができる。
本発明のデータ処理装置の第6の態様は、上記第1の態様に記載のデータ処理装置において、前記記憶媒体が着脱可能である構成を採る。
この構成によれば、エクスポート先の携帯端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート先の端末自身が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元で記憶媒体を利用して大容量コンテンツを試聴し購入処理をした後、エクスポート元のデータ処理装置から記憶媒体を外し、エクスポート先の携帯端末装置に装着するだけで、購入したコンテンツを利用することが可能になる。
本発明のデータ処理装置の第7の態様は、コンテンツに関する権利データを含むデータ処理を行うデータ処理装置であって、配信元から配信されたコンテンツを蓄積する蓄積手段と、データを転送する転送手段と、前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う試聴処理手段と、前記配信元から前記コンテンツの取扱いに関する権利データを取得する取得手段と、前記権利データと前記蓄積されたコンテンツを前記転送手段により転送する管理手段と、を備える構成を採る。
この構成によれば、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない転送先の端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の転送元端末装置上でエクスポート先端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツデータの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。また、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない端末装置においてもコンテンツの試聴を確認した後、コンテンツの購入を可能としたため、コンテンツを提供可能なユーザ層を拡大することができ、コンテンツビジネスの発展に寄与することができる。
本発明のデータ処理装置の第8の態様は、上記第7の態様に記載のデータ処理装置において、前記権利データは、前記転送先の端末装置専用の権利データである構成を採る。
この構成によれば、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない転送先の端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の転送元端末装置上で転送先の端末装置専用のコンテンツの内容をユーザが試聴して確認した後、コンテンツデータの購入を可能とし、転送先の端末装置専用のユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。
本発明のデータ処理装置の第9の態様は、上記第7の態様に記載のデータ処理装置において、前記取得手段は、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得し、前記試聴処理手段は、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う構成を採る。
この構成によれば、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない転送先の端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の転送元端末装置上で転送先の端末装置のコンテンツの内容をユーザが試聴して確認した後、コンテンツデータの購入が可能になる。
本発明のデータ処理装置の第10の態様は、上記第7の態様に記載のデータ処理装置において、前記コンテンツの転送先が試聴機能を持たないコンテンツ取扱い管理システムである構成を採る。
この構成によれば、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない転送先の端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の転送元端末装置上で転送先の端末装置のコンテンツの内容をユーザが試聴して確認した後、コンテンツデータの購入が可能になる。
本発明のデータ処理装置の第11の態様は、コンテンツに関する権利データを含むデータ処理を行うデータ処理装置であって、配信元から配信されたコンテンツを蓄積する蓄積手段と、データを共有する共有手段と、前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う試聴処理手段と、前記配信元から前記コンテンツに対する権利データを取得する取得手段と、前記権利データと前記蓄積されたコンテンツを前記共有手段により共有する管理手段と、を備える構成を採る。
この構成によれば、同一の端末装置群において試聴機能を持たない共有先端末装置のユーザは、中継となる共有元端末装置上での試聴によりコンテンツの内容を確認した後、共有元端末装置と共有先端末装置でコンテンツ及び権利データを共有することが可能になる。また、音楽再生専用端末等の試聴機能を持たない共有先端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の共有元端末装置上で共有先端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。また、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない共有先端末装置においてもコンテンツの試聴を確認した後、コンテンツの購入を可能としたため、コンテンツを提供可能なユーザ層を拡大することができ、コンテンツビジネスの発展に寄与することができる。
本発明のデータ処理装置の第12の態様は、上記第11の態様に記載のデータ処理装置において、前記権利データは、前記共有元端末装置及び前記共有先端末装置にて共有可能な権利データである構成を採る。
この構成によれば、同一の端末装置群において共有元端末装置と共有先端末装置でコンテンツ及び権利データを共有することが可能になり、共有先端末装置において権利データを取得する処理を省略することができ、通信コストを削減することができる。
本発明のデータ処理装置の第13の態様は、上記第11の態様に記載のデータ処理装置において、前記取得手段は、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得し、前記試聴処理手段は、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う構成を採る。
この構成によれば、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない共有先の端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の共有元端末装置上で共有先端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツデータの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。また、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない端末装置においてもコンテンツの試聴を確認した後、コンテンツの購入を可能としたため、コンテンツを提供可能なユーザ層を拡大することができ、コンテンツビジネスの発展に寄与することができる。
本発明のデータ処理装置の第14の態様は、上記第11の態様に記載のデータ処理装置において、前記コンテンツの共有先が試聴機能を持たないコンテンツ取扱い管理システムである構成を採る。
この構成によれば、同一の端末装置群において試聴機能を持たない共有先端末装置のユーザは、中継となる共有元端末装置上での試聴によりコンテンツの内容を確認した後、共有元端末装置と共有先端末装置でコンテンツ及び権利データを共有することが可能になる。また、音楽再生専用端末等の試聴機能を持たない共有先端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の供給元端末装置上で共有先端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。
本明細書は、2004年6月15日出願の特願2004−177582に基づく。この内容はすべてここに含めておく。
本発明は、再生専用端末で大容量コンテンツデータの試聴を実現し、端末間の転送機能を活かしつつ、試聴後のコンテンツの購入を実現し、かつ異なるコンテンツ取扱いシステムへコンテンツデータをエクスポートすることを可能にし、携帯情報端末、携帯電話装置などの電子機器や、メモリカードなどの記録媒体などにおいて、デジタルコンテンツの取扱いに関する権利データを含むデータの処理を行うデータ処理装置等に有用である。
本発明は、携帯情報端末、携帯電話装置などの電子機器や、メモリカードなどの記録媒体などにおいて、デジタルコンテンツの取扱いに関する権利データを含むデータの処理を行うデータ処理装置に関する。
インターネット等のネットワーク環境の性能向上などにより、画像や音声などのデジタルデータを含むデジタルコンテンツが広範に流通するようになり、それに伴いデジタルコンテンツの著作権保護などのコンテンツ管理が重要な課題となっている。デジタル化された音楽などの著作物は何度コピーしてもどんな遠距離を送受信しても品質が劣化しないため、インターネットの普及やパーソナルコンピュータの高速化、大容量化に伴って、著作者の許諾を得ない違法な配布、交換などが増えている。
従来、通信回線や記録媒体を介して提供されるデジタルコンテンツに対して、不正なコピーや分配を防止する手法として、モジュール間での認証によりコピープロテクトを行う方法(例えば、特許文献1参照)、分配されるコンテンツをIDで管理する方法(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
また、最近では、デジタルコンテンツの取扱いを管理して著作権等を保護するための技術として、デジタルコンテンツの流通、再生等に制限を加えるDRM(Digital Rights Management )技術が注目を集めている。DRMシステムの具体的な実装形態は様々で、メモリカードなどの記録媒体に内蔵される場合や、音声や動画のプレーヤーソフトウェアに組み込まれる場合、送受信、転送ソフトに組み込まれる場合、及びそれらの組み合わせなどがある。DRMシステムでは、コンテンツ毎に対応する利用権限を付与(取扱いに関する権利データとして記述)し、この権利データに基づいてコンテンツの再生などの利用を管理する。従って、権利データが無いとコンテンツの利用が行えず、また権利データにおける利用権限が消滅するとそれ以降の利用が行えなくなる。
ところで、上記のようにDRMシステムは複数存在し、それぞれのDRMシステムによって、対応可能なコンテンツデータのフォーマット(コンテンツタイプ)、権利データの記述方式や記述可能な内容などが異なっている。このため、コンテンツの配信側(著作権者、流通事業者など)では、DRMシステム毎にコンテンツデータや権利データを生成するのが煩雑であった。そこで、同じコンテンツを複数の異なるDRMシステムで流通させることができるコンテンツ管理方法及び装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
一方、コンテンツの受信側の利用者においては、例えばコンテンツを他の記録媒体や機器などで取り扱えるようにコンテンツデータのフォーマットや暗号方式の変換等を行って送出する場合、同一のDRMシステムで管理される記録媒体や機器に対しては通常は出力可能であるが、異なるDRMシステムで管理される記録媒体や機器に対して出力することは通常は不可能であった。例えば、携帯情報端末用にダウンロードしたコンテンツは、その携帯情報端末を管理する特定のDRMシステムで管理されており、異なるDRMシステムで管理されるメモリカードに記録して他の機器で利用したりすることはできなかった。このような異なるDRMシステムで管理される記録媒体や機器の間で利用可能となるようにデータを変換して出力すること(以下、これをエクスポート(export)と称する)が、コンテンツの利用者等において任意に実行できれば便利である。
また、権利データにおける利用権限として、利用可能回数や利用期限、コンテンツの利用に関する取扱い許可情報を用いることにより、例えば、コンテンツと無料の利用可能回数制限付の権利データを配布することによって、ユーザがコンテンツの試聴を行い、その後、制限の無い権利データを購入するというコンテンツの販売形態がある。なお、「試聴」とは、ユーザが制限のない権利データを取得せず、利用制限付きの権利データを取得した状態で、コンテンツを限定的に利用する場合である。試聴の例としては、音の再生、画像の再生または表示、印刷、等が含まれる。
ここで、「試聴後の購入」とは、ユーザは、まず、試聴用の権利データとコンテンツの配信を受け、その試聴用の権利データを利用してコンテンツを再生した後、制限の無い権利データを購入する手順を取ることである。また、「試聴用の制限付き権利データ」とは、利用可能回数(例えば、3回まで、等)、利用期限(例えば、何月何日まで、最初に再生してから何日間、等)、利用可能再生合計時間(例えば、再生合計時間は10分間、等)、利用可能部分(例えば、3分の楽曲の最初の30秒部分のみ、等)、利用可能品質(例えば、楽曲の音質を落としたもの、等)を設定したものである。
また、携帯電話端末等の端末ではメモリ容量に制限があり、大容量コンテンツを配信できない場合がある。但し、異なるDRMシステムで管理される大容量メモリカードが装着されている端末の場合は、コンテンツデータの配信と同時にメモリカードにエクスポートする方法がある。
また、他のコンテンツ販売形態としては、例えば、端末Aと端末Bが同一のDRMシステムを有し、端末Aから端末Bに対してコンテンツを転送する方法もある。この場合、端末Aにおいてコンテンツのダウンロードと権利データの購入(購入手続のみ、又は購入手続きと権利データのダウンロードの両方)を行い、コンテンツと権利データを端末Bに転送し、端末Bにおいてコンテンツの利用を行う。ここで端末Aはネットワーク接続機能を持つが、端末Bはネットワーク接続機能を持たない場合もある。
具体的には、例えば、端末Aがパーソナルコンピュータであり、端末Bが携帯電話であり、端末Aはネットワークに接続し、端末Aと端末B間は蓄積メディアやIrDA(Infrared Data Association :赤外線通信)等のローカルリンク機能でデータを転送する構成とする。端末Aは、ネットワーク経由でコンテンツ提供元サーバにおいて端末B用のコンテンツと権利データを選択、購入処理を行い、ネットワーク経由でコンテンツ提供元サーバからコンテンツのみを取得し、蓄積メディアやIrDA等を経由してコンテンツを端末Bに転送する。端末Bは、ネットワークに接続し、端末Aにより購入処理済みの権利データを取得して、コンテンツを利用可能にする。
この販売形態の場合は、大容量コンテンツをモバイルネットワーク経由ではなく、インターネット(ブロードバンド)経由で高速にダウンロード可能であり、コンテンツのダウンロード時に同時に購入処理も完了可能となる。
また、他の形態として、端末Aが携帯電話であり、端末Bが音楽再生専用端末であり、端末Aはネットワークに接続し、端末Aと端末B間は蓄積メディアやIrDA等で接続する構成とする。端末Aは、ネットワーク経由でコンテンツ提供元サーバにおいて端末B用のコンテンツと権利データを選択、購入処理を行い、ネットワーク経由でコンテンツ提供元サーバからコンテンツと権利データを取得した後、IrDA経由でコンテンツと権利データを端末Bに転送する。
この販売形態の場合は、ネットワーク接続機能や、コンテンツ選択・購入処理に適したユーザインターフェースを持たない音楽再生専用端末用で再生するためのコンテンツの選
択・購入処理を携帯電話等のネットワーク機能を備えた端末で実施することが可能となる。
特開平11−306092号公報(段落[0030]−[0098]、図1) 特開2001−282626号公報(段落[0016]−[0070]、図1) 特開2002−297451号公報(段落[0027]−[0063]、図1)
しかし、異なるDRMシステムで管理される大容量メモリカードでは、利用可能回数や利用期限をサポートしていないことがあり、大容量コンテンツの配信において、試聴後に購入するという手順をとることができない。
また、同一のDRMシステムを有する端末Aから端末Bにコンテンツを転送する販売形態の場合は、転送元の端末Aと転送先の端末Bとでは、DRMシステムが同一であっても、そのDRMシステムのすべての機能をサポートしているとは限らず、特に端末Bはコンテンツの再生を重視した端末である場合、試聴機能を持っているとは限らず、コンテンツ提供元で設定された利用制限の元でコンテンツ試聴機能を利用することができない。
本発明の目的は、大容量コンテンツの試聴後のコンテンツの購入を実現し、かつ異なるコンテンツ取扱いシステムへコンテンツデータをエクスポートや再生専用端末へのコンテンツの転送、コピーすることを可能にするデータ処理装置を提供することである。
本発明のデータ処理装置は、配信元から配信されたコンテンツを一時的に記憶する着脱可能な記憶媒体と、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得する取得手段と、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う試聴処理手段と、前記試聴処理後、前記取得手段により前記配信元から前記コンテンツの取扱いに関する権利データを取得する取得手段と、当該権利データと前記記憶されたコンテンツを読み出してエクスポート先のコンテンツ取扱い管理システムに適合するように変換する変換手段と、前記変換された権利データとコンテンツを前記記憶媒体に蓄積する管理手段と、を備える構成を採る。
本発明によれば、大容量コンテンツの試聴後の購入を実現し、かつ異なるコンテンツ取扱いシステムへコンテンツのエクスポートや再生専用端末へのコンテンツの転送、コピーを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るコンテンツ配信システムの構成を示す図である。ここでは、携帯電話装置等の携帯通信端末装置によってコンテンツ配信元よりコンテンツデータと試聴用権利データをダウンロードして取得し、コンテンツは携帯通信端末装置に接続されたメモリカードに一旦蓄積し、取得した試聴用権利データによりエクスポート元である携帯通信端末装置のDRMシステムに基づいて蓄積したコンテンツの試聴処理を行い、この試聴処理後にコンテンツ配信元より制限無し権利データを取得し、この制限無し権利データと蓄積されたコンテンツをエクスポート先のコンテンツ取扱い管理システムに適合するように変換してエクスポートする場合の構成及び動作を説明する。本実施形態の例では、サーバがコンテンツ配信元に相当し、携帯通信端末装置がデータ処理装置に相当する。
図1において、コンテンツ配信システムは、コンテンツをダウンロードする携帯通信端末装置11と、コンテンツ配信元であるサーバ12と、携帯通信端末装置11とサーバ12とを接続する通信ネットワーク14と、から構成されている。
携帯通信端末装置11は、サーバ12より配信されるコンテンツデータ及び試聴用権利データをダウンロードし、自装置で用いられるDRMシステムに対応してコンテンツデータ及び試聴用権利データを含むデータを試聴処理するデータ処理装置の機能を有する。この携帯通信端末装置11において、DRMシステムによるコンテンツ取扱い管理に従ってコンテンツの利用が可能となっている。ここで、コンテンツデータとしては、音楽、画像、文字、ソフトウェアなどの各種データ、またはこれらを複合したものなどが含まれる。
また、コンテンツの利用としては、音楽コンテンツの再生、画像や文字コンテンツの表示、ソフトウェアの実行、印刷などがある。また、携帯通信端末装置11は、メモリカード13などの異なるDRMシステム環境下にある媒体や装置に対してコンテンツをエクスポートするために、異なるDRMシステムに適合するように制限無し権利データを適宜変換する機能を有している。なお、「DRMシステムに適合する」とは、そのDRMシステムの規則等に準拠した利用(再生、記録、移転等)が可能であることを意味する。
さらに、携帯通信端末装置11は、試聴処理後に既に存在するコンテンツに関する制限無し権利データをサーバ12から取得して、制限無し権利データと蓄積済みのコンテンツをメモリカード13のコンテンツ取扱い管理システムに適合するように変換してエクスポートする機能を有している。権利データとしては、例えば、コンテンツの利用可能回数や
利用期限、また他のDRMシステムへのエクスポートの可否など、コンテンツの利用に関する取扱い許可情報、制限情報を含む利用条件について記述した情報が含まれる。
携帯通信端末装置11は、図2に示すように、アンテナ21と、送受信部22と、メモリ23と、制御部24と、蓄積部25と、メモリカードI/F26と、表示部27と、から主に構成される。アンテナ21は、通信ネットワーク14を介してサーバ12との間で通信信号を無線送受信する。送受信部22は、アンテナ21により受信された通信信号を復調して制御部24に出力し、制御部24から入力される送信信号を変調してアンテナ21に出力する無線通信機能を有する。メモリ23は、ROM(Read Only Memory)等の半導体メモリから構成され、制御部24において実行される各種制御プログラム等を記憶する。
制御部24は、図2に示すように、ダウンロード部24a、管理部24b及び変換部24cを有する。ダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツ、試聴用権利データ及び制限無し権利データ等をダウンロードするダウンロード処理を実行する。
管理部24bは、ダウンロードされたエクスポート前のコンテンツをメモリカード13に蓄積し、ダウンロードされた試聴用権利データを蓄積部25に蓄積する蓄積処理を実行する。また、管理部24bは、蓄積部25から試聴用権利データを読み出し、メモリカード13からエクスポート前のコンテンツを読み出して試聴処理を実行する試聴処理機能を有する。さらに、管理部24bは、エクスポート前コンテンツデータに格納されているライセンス取得用URL(Uniform Resource Locator)を読み出して、ダウンロード部24aによりサーバ12から制限無し権利データをダウンロードさせ、この制限無し権利データと蓄積されたエクスポート前コンテンツデータとを変換部24cにより変換してエクスポートするエクスポート処理を実行するコンテンツ処理機能を有する。
変換部24cは、管理部24bにより読み出された制限無し権利データとエクスポート前コンテンツデータを、エクスポート先であるメモリカード12のDRMシステムに適合するように変換する変換処理を実行する。
蓄積部25は、管理部24bにより試聴用権利データ及び制限無し権利データ等が蓄積されるものである。メモリカードI/F部26は、メモリカード13を着脱可能に接続するものであり、制御部24とメモリカード13との間で制限無し権利データやコンテンツ等のデータを記録または読み出しする機能を有する。表示部27は、液晶パネル等により構成され、通信に関わる情報、ブラウザ起動中のサイト画面、試聴処理中の情報画面等を表示する。
メモリカード13は、携帯通信端末装置11で用いられるDRMシステムとは異なるDRMシステムに対応して、コンテンツ及び権利データを格納する記録媒体である。通信ネットワーク14は、移動体通信網、電話網、インターネット網などの各種通信手段のいずれかを含んで構成される。
図1の例ではサーバ12を一つの装置で表しているが、これらの機能を有する複数のサーバ装置によりサーバ12が構成されていてもよい。例えば、コンテンツの提供元と権利データの提供元とで異なるサーバ装置を設けて、コンテンツ配信用のサーバと権利データ配信用のサーバとを別に構成してもよい。また、さらに権利データ配信用のサーバを試聴用権利データ配信用のサーバと、制限無し権利データ配信用のサーバとを別に構成しても良い。
次に、本実施の形態のコンテンツ配信システムにおける動作について、図3〜図8を参
照して説明する。まず、図3〜図6を参照してコンテンツの試聴動作及びエクスポート動作の概要について説明する。図3及び図4は、エクスポート前試聴用権利データとエクスポート前コンテンツデータのダウンロード動作と試聴動作を模式的に示した図である。図5及び図6は、エクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作とコンテンツのエクスポート動作を模式的に示した図である。
まず、図3において、携帯通信端末装置11は、サーバ12にアクセスし、エクスポート前試聴用権利データをダウンロードして蓄積部25に蓄積し、エクスポート前コンテンツデータをダウンロードしてメモリカード13に蓄積する。次いで、図4において、携帯通信端末装置11は、蓄積部25に蓄積したエクスポート前試聴用権利データを利用して、携帯通信端末装置11のDRMシステムに基づいてメモリカード13に蓄積したエクスポート前コンテンツデータの試聴処理を実行する。
次いで、図5において、携帯通信端末装置11は、サーバ12にアクセスし、エクスポート前制限無し権利データをダウンロードして蓄積部25に蓄積する。次いで、図6において、携帯通信端末装置11は、蓄積部25に蓄積したエクスポート前制限無し権利データを、メモリカード13のDRMシステムに適合するように変換してメモリカード13にエクスポートする。また、携帯通信端末装置11は、メモリカード13に蓄積したエクスポート前コンテンツデータを、メモリカード13のフォーマットに適合するように変換してメモリカードにエクスポートする。
次に、図7、図8を参照してコンテンツの試聴動作及びエクスポート動作の詳細について説明する。図7は、図3及び図4に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおけるエクスポート前ダウンロード動作及び試聴動作の詳細を示す図である。図8は、図5及び図6に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおけるエクスポート動作の詳細を示す図である。
図7において、携帯通信端末装置11は、制御部24内のダウンロード部24aがブラウザを起動し(ステップS101)、サーバ12のURLにアクセスする(ステップS102)。この場合、サーバ12は、コンテンツを配信するコンテンツ配信サービスサイトを通信ネットワーク14上で提供しているものとする。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11からアクセスされると、配信対象のコンテンツを一覧で示すためのコンテンツリストを作成し(ステップS103)、そのコンテンツリストを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS104)。次いで、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツリストを送受信部22で受信し(ステップS105)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望のコンテンツを選択させる(ステップS106)。ユーザにより所望のコンテンツを選択されると、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、そのコンテンツ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11からコンテンツ選択情報を受信すると(ステップS107)、その選択されたコンテンツに関わる権利データリストを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS108)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを受信すると(ステップS109)、その権利データリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS110)。ユーザにより所望の権利データ(試聴用)が選択されると、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、その権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11から権利データ選択情報を受信すると(ステップS111)、その選択されたコンテンツのエクスポート前コンテンツデータを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS112)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からエクスポート前コンテンツデータを受信すると(ステップS113)、エクスポート前コンテンツデータのインストールを管理部24bに指示する(ステップS114)。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、エクスポート前コンテンツデータのインストール指示を受けて、ダウンロード部24aからエクスポート前コンテンツデータを取得し(ステップS115)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート前コンテンツデータをメモリカード13に蓄積する(ステップS116)。
図9にエクスポート前コンテンツデータの構成例を示す。エクスポート前コンテンツデータには、コンテンツID30a、コンテンツ関連情報30b、ライセンス取得URL30c及びコンテンツ本体31が含まれている。コンテンツID30aは、後述するエクスポート前試聴用権利データやエクスポート前制限無し権利データに含まれるコンテンツID32bと照合により、コンテンツデータと権利データの対応付けするためのID情報である。コンテンツ関連情報30bは、コンテンツデータのタイトルや作者名など、コンテンツデータに関連する付加情報等である。ライセンス取得URL30cは、コンテンツデータに対応する権利データのサーバ12上から取得するためのURL情報である。コンテンツ本体31は、コンテンツ暗号鍵により暗号化された状態で格納されており、そのコンテンツ暗号鍵は対応する権利データに格納されているため、対応する権利データが無いと利用できないようになっている。
図10にエクスポート前試聴用権利データの構成例を示す。エクスポート前試聴用権利データには、ライセンスID32a、コンテンツID32b、コンテンツ関連情報32c、コンテンツ再生制限32d及びコンテンツ復号鍵33が含まれている。ライセンスID32aは、本権利データを識別するための固有のID情報である。コンテンツID32bは、上記エクスポート前コンテンツデータに含まれるコンテンツID30bと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報32cは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ再生制限32dは、コンテンツデータの再生を制限する情報が設定される。本実施の形態の場合は、例えば、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の試聴に関して設定されているものとする。コンテンツ復号鍵33は、上記エクスポート前コンテンツデータのコンテンツ本体31の復号に利用される。
次いで、サーバ12は、エクスポート前試聴用権利データを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS117)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からエクスポート前試聴用権利データを受信すると(ステップS118)、エクスポート前試聴用権利データを管理部24bに転送する。管理部24bは、ダウンロード部24aからエクスポート前試聴用権利データを取得すると(ステップS119)、エクスポート前試聴用権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS120)。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、メモリカード13からエクスポート前コンテンツデータを読み出し(ステップS121,S122)、蓄積部25からエクスポート前試聴用権利データを読み出す(ステップS123,S124)。続いて、管理部24bは、読み出したエクスポート前試聴用権利データ及びエクスポート前コンテンツデータは、携帯通信端末装置11のDRMシステム及び再生機能により試聴可能か否かを判別する(ステップS125)。例えば、エクスポート前試聴用権利データとコンテンツデータのコンテンツIDが対応付いているか、エクスポート前試聴用権利データの残り利用回数が1以上かどうか等を判別する。管理部24bは、試聴可能であると判別した場合は
(ステップS125:YES)、エクスポート前コンテンツデータの試聴処理を実行する(ステップS126)。エクスポート前コンテンツデータの試聴処理は、携帯通信端末装置11内のコンテンツ再生機能を利用して実行される。また、管理部24bは、試聴不可能であると判別した場合は(ステップS125:NO)、試聴処理を中断する。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、試聴処理終了後、エクスポート前試聴用権利データを更新し(ステップS127)、更新したエクスポート前試聴用権利データを蓄積部25に蓄積して(ステップS128)、本試聴処理を終了する。
ユーザが携帯通信端末装置11よりエクスポート前コンテンツデータを試聴し、試聴回数3回、試聴期限*月*日まで、等の制限情報に設定された条件に達した場合は、例えば、試聴が不可能になったことと、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促す。そして、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図8の処理に移行する。
次に、図8において、携帯通信端末装置11の管理部24bは、メモリカード13からエクスポート前コンテンツデータを読み出し(ステップS201、S202)、そのエクスポート前コンテンツデータに格納されたライセンス取得URL30cを読み出して(ステップS203)、ダウンロード部24aに出力する。
ダウンロード部24aは、管理部24bから入力されたライセンス取得URLによりブラウザを起動し(ステップS204)、サーバ12にアクセスする(ステップS205)。サーバ12は、携帯通信端末装置11からライセンス取得用URLにアクセスされると、権利データリストを作成し(ステップS206)、その権利データリストを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS207)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを受信すると(ステップS208)、その権利データリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS209)。ユーザにより所望の権利データを選択されると、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、その権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11から権利データ選択情報を受信すると(ステップS210)、該当するエクスポート前制限無し権利データを携帯通信端末装置11に送信して(ステップS211)、処理を終了する。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からエクスポート前制限無し権利データを受信すると(ステップS212)、そのエクスポート前制限無し権利データを管理部24bに出力して、処理を終了する。管理部24bは、ダウンロード部24aからエクスポート前制限無し権利データを取得すると(ステップS213)、そのエクスポート前制限無し権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS214)。
図10にエクスポート前制限無し権利データの構成例を示す。エクスポート前試聴用権利データと同一フォーマットであるが、コンテンツ再生制限32dは、本実施の形態の場合は、「制限無し」が設定されているものとする。コンテンツID32bとコンテンツ復号鍵33は、上記エクスポート前試聴用権利データと同一でなければならないが、ライセンスID32aは上記エクスポート前試聴用権利データとは別個のIDが設定されている。
次いで、管理部24bは、メモリカードI/F部26を介してメモリカード13に蓄積したエクスポート前コンテンツデータを読み出し(ステップS215、S216)、蓄積部25からエクスポート前制限無し権利データを読み出す(ステップS217、S218
)。続いて、管理部24bは、読み出したエクスポート前コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート可能か否かを判別する(ステップS219)。
管理部24bは、エクスポート前コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート不可であると判断した場合は(ステップS219:NO)、ステップS217に戻り、蓄積部25から他のエクスポート前制限無し権利データ読み出して、同様にエクスポート可否判別処理を繰り返し実行する。
また、管理部24bは、エクスポート前コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート可能であると判断した場合は(ステップS219:YES)、エクスポート前コンテンツデータを変換部24cに渡し(ステップS220)、変換部24cにてエクスポート先のメモリカード13に適合するフォーマットや暗号方式に変換し、エクスポート後コンテンツデータとし(ステップS221)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート後コンテンツデータをメモリカード13に蓄積する(ステップS222)。
次いで、管理部24bは、制限無し権利データを変換部24cに渡して(ステップS223)、処理を終了する。変換部24cは、管理部24bから渡された制限無し権利データをメモリカード13のDRMシステムに適合するように変換して、エクスポート後制限無し権利データとし(ステップS224)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート後制限無し権利データをメモリカード13に蓄積して(ステップS225)、処理を終了する。
その後、メモリカード13は、携帯通信端末装置11から外して、メモリカード13のDRMシステムに適合する他の携帯端末装置に装着することにより、メモリカード13に蓄積されたエクスポート後コンテンツデータを再生することが可能になる。
以上のように、本実施の形態1のコンテンツ配信システムでは、携帯通信端末装置11により試聴用権利データとエクスポート前コンテンツデータをサーバ12からダウンロードし、試聴用権利データを携帯通信端末装置11内の蓄積部25に蓄積し、エクスポート前コンテンツデータをメモリカード13に一旦蓄積して、携帯通信端末装置11の再生機能によりエクスポート前コンテンツデータの試聴を可能とした。
また、本実施の形態1のコンテンツ配信システムでは、試聴後にユーザが試聴コンテンツの購入を希望する場合は、携帯通信端末装置11により制限無し権利データをサーバ12からダウンロードし、メモリカード13に蓄積したエクスポート前コンテンツデータをメモリカード13に適合するフォーマットに変換してメモリカード13にエクスポートし、制限無し権利データをメモリカード13のDRMシステムに適合するように変換してメモリカード13にエクスポートするようにした。
したがって、エクスポート先の携帯端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート元端末装置自身及びエクスポート先の端末自身が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元端末でメモリカードを利用して大容量コンテンツの試聴を可能とすることができる。また、ユーザは、大容量コンテンツの試聴によってコンテンツの内容を確認した後、制限無し権利データの購入を判断することができ、必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することができる。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、メモリカードへのエクスポートの
例を示したが、メモリカード等の蓄積メディア型以外の異なるDRM、例えばDRMで保護されたローカルストリーミング(エクスポート用にコンテンツを変換しながら、変換の完了した部分から転送または再生)等のエクスポートでもよい。
また、図7において、サーバ12からコンテンツリストを携帯通信端末装置11に送信(ステップS104)後に、コンテンツに関わる権利データリストを携帯通信端末装置11に送信している(ステップS108)が、コンテンツリストと権利データリストを同時に送信し、コンテンツの選択と試聴用権利データの取得を同時に行っても良い。
また、図7において、サーバ12からエクスポート前コンテンツデータを受信(ステップS113)後に、エクスポート前試聴用権利データを受信しているが(ステップS118)、試聴用権利データの送信後にエクスポート前コンテンツデータを送信しても良い。
また、図7において、サーバ12からエクスポート前コンテンツデータを受信(ステップS113)後に、エクスポート前試聴用権利データを受信しているが(ステップS118)、コンテンツデータと試聴用権利データを同梱して配信しても良い。
また、図7のステップの終了後、試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達し、かつユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図8の処理に移行したが、試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達していなくとも、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促す。そして、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図8の処理に移行しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前試聴用権利データとして、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の制限情報が設定されている権利データを想定したが、その代替として、コンテンツの再生に関しては制限無しだが、エクスポートに関して制限のある権利データであっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前制限無し権利データとして、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の制限情報が設定されていない権利データを想定したが、その代替として、エクスポート先のDRMが対応している制限があっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート(ステップS220からステップS225)後に、携帯通信端末装置11から外して、メモリカード13のDRMシステムに適合する他の携帯端末装置に装着することにより、エクスポート後コンテンツデータを再生したが、携帯通信端末装置11自身がエクスポート後のDRM機能も備え、携帯通信端末装置11上でエクスポート後コンテンツデータを再生しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴後に購入を行うが、エクスポート前試聴用権利データは必ずしも無料でなくても良い。例えばエクスポート前試聴用権利データ及びエクスポート前制限無し権利データは共に有料であるが、エクスポート前試聴用権利データの方が安い価格設定であっても良い。また、逆にエクスポート前制限無し権利データが無料であっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、ライセンス取得URL30cはエクスポート前コンテンツデータ内に格納されていたが、エクスポート前制限無し権利データ内に格納されていても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前コンテンツデータ、エクスポート前試聴用権利データ、エクスポート前制限無し権利データはすべて通信ネットワーク14経由でサーバ12から取得しているが、インターネット等の有線ネットワーク、放送ネットワーク、他端末等からデータを取得しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、画像や文字表示の場合は本実施例のように表示部27を使用するが、さらにスピーカ等を備え、音楽等の再生の場合はスピーカ等を利用しても良い。
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、試聴用コンテンツと購入用コンテンツを同一のものとし、試聴用権利データと購入用(制限無し)権利データを別個のものとした場合を示した。本実施の形態2では、試聴用コンテンツと購入用コンテンツを同梱して配信する場合について説明する。
なお、本実施の形態2のコンテンツ配信システム及び携帯通信端末装置の各構成は、上記図1及び図2に示したものと同一であるため、それらの図示及び構成説明は省略する。
まず、図11〜図14を参照してコンテンツデータの試聴動作及びエクスポート動作の概要について説明する。図11及び図12は、試聴用コンテンツデータとエクスポート前購入用コンテンツデータのダウンロード動作と試聴動作を模式的に示した図である。図13及び図14は、エクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作とコンテンツデータのエクスポート動作を模式的に示した図である。
試聴用コンテンツデータとは、例えば、購入用コンテンツデータの一部分のみを含むもの(楽曲データのサビの部分のみ、映像データの最初の1分間等)、一部分のみをつなぎ合わせたもの(ダイジェスト版)、品質を劣化させたもの(楽曲データの音質を劣化させたもの、画像データの画像サイズを縮小したもの)等である。
まず、図11において、携帯通信端末装置11は、サーバ12にアクセスし、試聴用コンテンツデータとエクスポート前購入用コンテンツデータが同梱されたものをダウンロードしてメモリカード13に蓄積する。次いで、図12において、携帯通信端末装置11は、携帯通信端末装置11の再生機能を利用してメモリカード13に蓄積したエクスポート前試聴用コンテンツデータの試聴処理を実行する。
次いで、図13において、携帯通信端末装置11は、サーバ12にアクセスし、エクスポート前制限無し権利データをダウンロードして蓄積部25に蓄積する。次いで、図14において、携帯通信端末装置11は、蓄積部25に蓄積したエクスポート前制限無し権利データを、メモリカード13のDRMシステムに適合するように変換してメモリカード13にエクスポートする。また、携帯通信端末装置11は、メモリカード13に蓄積したエクスポート前購入用コンテンツデータを、メモリカード13のフォーマットに適合するように変換してメモリカードにエクスポートする。
次に、図15、図16を参照してコンテンツの試聴動作及びエクスポート動作の詳細について説明する。図15は、図11及び図12に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおけるエクスポート前ダウンロード動作及び試聴動作の詳細を示す図である。図16は、図13及び図14に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおけるエクスポート動作の詳細を示す図である。
図15において、携帯通信端末装置11は、制御部24内のダウンロード部24aによ
りブラウザを起動し(ステップS301)、サーバ12のURLにアクセスする(ステップS302)。この場合、サーバ12は、コンテンツを配信するコンテンツ配信サービスサイトを通信ネットワーク14上で提供しているものとする。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11からアクセスされると、配信対象のコンテンツを一覧で示すためのコンテンツリストを作成し(ステップS303)、そのコンテンツリストを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS304)。次いで、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツリストを送受信部22で受信し(ステップS305)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望のコンテンツを選択させる(ステップS306)。ユーザにより所望のコンテンツを選択されると、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、そのコンテンツ選択情報(試聴用+購入用)を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11からコンテンツ選択情報(試聴用+購入用)を受信すると(ステップS307)、その選択されたコンテンツデータのエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したものを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS308)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したものを受信すると(ステップS309)、エクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したもののインストールを管理部24bに指示する(ステップS310)。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、エクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したもののインストール指示を受けて、ダウンロード部24aからエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したものを取得し(ステップS311)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータを同梱したものをメモリカード13に蓄積する(ステップS312)。
図17にエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータの構成例を示す。エクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータには、コンテンツID35a、コンテンツ関連情報35b、ライセンス取得URL35c、試聴用コンテンツ本体36及び購入用コンテンツ本体37が含まれる。コンテンツID35aは、後述するエクスポート前制限無し権利データに含まれるコンテンツID38bと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報35bは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。試聴用コンテンツ本体36は、平文で格納され、権利データ無しで利用可能となっている。購入用コンテンツ本体37は、コンテンツ暗号鍵により暗号化された状態で格納されており、そのコンテンツ暗号鍵は対応する権利データに格納されているため、対応する権利データが無いと利用できないようになっている。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、メモリカードI/F部26を介してメモリカード13に蓄積したエクスポート前試聴用コンテンツデータを読み出し(ステップS313、S314)、携帯通信端末装置11の再生機能を利用してエクスポート前試聴用コンテンツデータの試聴処理を実行する(ステップS315)。
試聴処理終了後、携帯通信端末装置11の管理部24bは、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促す。そして、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図16の処理に移行する。
次いで、携帯通信端末装置11の管理部24bは、試聴処理終了後、メモリカードI/F部26を介してエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータをメモリカードから読み出し(ステップS401、S402)、そのコンテンツデータに格納されたライセンス取得URL35cを読み出して(ステップS403)、ダウンロード部24aに出力する。
ダウンロード部24aは、管理部24bから入力されたライセンス取得URLによりブラウザを起動し(ステップS404)、サーバ12にアクセスする(ステップS405)。サーバ12は、携帯通信端末装置11からライセンス取得URLにアクセスされると、権利データリストを作成し(ステップS406)、その権利データリストを携帯通信端末装置11に送信する(ステップS407)。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを受信すると(ステップS408)、その権利データリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS409)。ユーザにより所望の権利データを選択されると、携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、その権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置11から権利データ選択情報を受信すると(ステップS410)、該当するエクスポート前制限無し権利データを携帯通信端末装置11に送信して(ステップS411)、処理を終了する。携帯通信端末装置11のダウンロード部24aは、サーバ12からエクスポート前制限無し権利データを受信すると(ステップS412)、そのエクスポート前制限無し権利データを管理部24bに出力して、処理を終了する。管理部24bは、ダウンロード部24aからエクスポート前制限無し権利データを取得すると(ステップS413)、そのエクスポート前制限無し権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS414)。
次いで、管理部24bは、メモリカードI/F部26を介してメモリカード13に蓄積したエクスポート前購入用コンテンツデータを読み出し(ステップS415、S416)、蓄積部25からエクスポート前制限無し権利データを読み出す(ステップS417、S418)。続いて、管理部24bは、読み出したエクスポート前購入用コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート可能か否かを判別する(ステップS419)。
図18にエクスポート前制限無し権利データの構成例を示す。エクスポート前制限無し権利データには、ライセンスID38a、コンテンツID38b、コンテンツ関連情報38c、コンテンツ再生制限38d及びコンテンツ復号鍵39が含まれている。ライセンスID38aは、本権利データを識別するための固有のID情報である。コンテンツID38bは、上記エクスポート前コンテンツデータに含まれるコンテンツID35aと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報38cは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ再生制限38dは、コンテンツデータの再生を制限する情報が設定される。本実施の形態の場合は、「制限無し」が設定されているものとする。コンテンツ復号鍵39は、上記エクスポート前コンテンツデータのコンテンツ本体37の復号に利用される。
次いで、管理部24bは、エクスポート前購入用コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート不可であると判断した場合は(ステップS419:NO)、ステップS417に戻り、蓄積部25から他のエクスポート前制限無し権利データ読み出して、同様にエクスポート可否判別処理を実行する。
また、管理部24bは、エクスポート前コンテンツデータ及びエクスポート前制限無し権利データは、メモリカード13の異なるDRMシステムにエクスポート可能であると判断した場合は(ステップS419:YES)、エクスポート前購入用コンテンツデータを変換部24cに渡し(ステップS420)、変換部24cにてエクスポート先のメモリカード13に適合するフォーマットや暗号方式に変換して、エクスポート後購入用コンテンツデータとし(ステップS421)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート後購入用コンテンツデータをメモリカード13に蓄積する(ステップS422)。
次いで、管理部24bは、制限無し権利データを変換部24cに渡して(ステップS423)、処理を終了する。変換部24cは、管理部24bから渡された制限無し権利データをメモリカード13のDRMシステムに適合するように変換して、エクスポート後制限無し権利データとし(ステップS424)、メモリカードI/F部26を介してエクスポート後制限無し権利データをメモリカード13に蓄積する(ステップS425)、処理を終了する。
その後、メモリカード13は、携帯通信端末装置11から外して、メモリカード13のDRMシステムに適合する他の携帯端末装置に装着することにより、メモリカード13に蓄積されたエクスポート後購入用コンテンツデータを再生することが可能になる。
以上のように、本実施の形態2のコンテンツ配信システムでは、携帯通信端末装置11によりエクスポート前試聴用コンテンツデータとエクスポート前購入用コンテンツデータを同梱したものをサーバ12からダウンロードし、エクスポート前試聴用コンテンツデータとエクスポート前購入用コンテンツデータを同梱したものをメモリカード13に一旦蓄積して、携帯通信端末装置11の再生機能によりエクスポート前試聴用コンテンツデータの試聴を可能とした。
また、本実施の形態2のコンテンツ配信システムでは、試聴後にユーザが試聴コンテンツの購入を希望する場合は、携帯通信端末装置11により制限無し権利データをサーバ12からダウンロードし、メモリカード13に蓄積したエクスポート前購入用コンテンツデータをメモリカード13に適合するフォーマットに変換してメモリカード13にエクスポートし、制限無し権利データをメモリカード13のDRMシステムに適合するように変換してメモリカード13にエクスポートするようにした。
したがって、エクスポート先の携帯端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート先の端末自身が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元端末でメモリカードを利用して大容量コンテンツの試聴を可能とすることができる。また、ユーザは、大容量コンテンツの試聴によってコンテンツの内容を確認した後、制限無し権利データの購入を判断することができ、必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することができる。
また、本実施の形態2のコンテンツ配信システムでは、試聴用権利データをダウンロードする処理を省略したため、携帯通信端末装置11におけるダウンロード処理を削減することができ、ユーザによるダウンロード手順を削減することができる。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、メモリカードへのエクスポートの例を示したが、メモリカード等の蓄積メディア型以外の異なるDRM、例えばDRMで保護されたローカルストリーミング(エクスポート用にコンテンツを変換しながら、変換の完了した部分から転送または再生)等のエクスポートでもよい。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴用コンテンツデータ+購入用
コンテンツデータを同梱して配信したが、別個に配しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴時にエクスポート前試聴用コンテンツデータをメモリカード13から読み出しているが(ステップ314、ステップ315)、エクスポート前試聴用コンテンツデータを携帯通信端末11の蓄積部25に蓄積していても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前制限無し権利データとして、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の制限情報が設定されていない権利データを想定したが、その代替として、エクスポート先のDRMが対応している制限があっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート(ステップ420からステップ425)後に、携帯通信端末装置11から外して、メモリカード13のDRMシステムに適合する他の携帯端末装置に装着することにより、エクスポート後コンテンツデータを再生したが、携帯通信端末装置11自身がエクスポート後のDRM機能も備え、携帯通信端末装置11上でエクスポート後コンテンツデータを再生しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前制限無し権利データが無料であっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、エクスポート前試聴用コンテンツデータ、エクスポート前購入用コンテンツデータ、エクスポート前制限無し権利データはすべて通信ネットワーク14経由でサーバ12から取得しているが、インターネット等の有線ネットワーク、放送ネットワーク、他端末等からデータを取得しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、画像や文字表示の場合は本実施例のように表示部27を使用するが、さらにスピーカ等を備え、音楽等の再生の場合はスピーカ等を利用しても良い。
(実施の形態3)
本実施の形態では、転送元の携帯通信端末装置と転送先の携帯端末装置が同一のDRMシステムを有するが通信能力やコンテンツ再生能力が異なる。携帯端末装置が再生機能のみを有し、携帯通信端末装置上でコンテンツの試聴処理を行って、携帯通信端末装置から携帯端末装置にコンテンツを転送する場合について説明する。
図19は、本実施の形態において適用される携帯通信端末装置40の内部構成を示すブロック図である。なお、図19において、上記図2に示した携帯通信端末装置11と同一の構成部分には同一符号を付しており、その構成説明を省略する。すなわち、図19の携帯通信端末装置40において異なる構成部分は、変換部24cを省略したことと、メモリI/F部26に変えてIrDAI/F部41を新たに設けたことである。また、本実施の形態のコンテンツ配信システムは、図1に示したものと同一構成であるため、その図示及び構成説明は省略する。
IrDAI/F部41は、IrDA(Infrared Data Association )に基づく赤外線通信機能を有し、制御部24から入力される権利データやコンテンツデータ等を赤外線通信により転送先の携帯端末装置に送信する。
図20は、転送先の携帯端末装置50の内部構成を示すブロック図である。図20において、携帯端末装置50は、メモリ51と、表示部52と、制御部53と、蓄積部54と
、IrDAI/F部55と、から主に構成される。
メモリ51は、ROM等の半導体メモリから構成され、制御部53において実行される各種制御プログラム等を記憶する。表示部52は、液晶パネル等により構成され、コンテンツ再生に関わる情報、赤外線通信処理中の情報等を表示する。
制御部53は、管理部53aを有する。管理部53aは、携帯通信端末装置40からの携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの受信処理及び携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの蓄積部54への蓄積処理等を実行する。
蓄積部54は、携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータ等を蓄積する。IrDAI/F部55は、携帯通信端末装置40のIrDAI/F部41から送信される携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの受信処理を実行する。
次に、図21〜図24を参照してコンテンツデータの試聴動作及び転送動作の概要について説明する。図21及び図22は、コンテンツデータと携帯通信端末装置40専用試聴用権利データのダウンロード動作と試聴動作を模式的に示した図である。図23及び図24は、携帯端末装置50専用制限無し権利データのダウンロード動作と携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの転送動作を模式的に示した図である。
まず、図21において、携帯通信端末装置40は、サーバ12にアクセスし、コンテンツデータと携帯通信端末装置40専用試聴用権利データをダウンロードして、携帯通信端末装置40内の蓄積部25に蓄積する。次いで、図22において、携帯通信端末装置40は、携帯通信端末装置40の再生機能を利用して蓄積部25に蓄積したコンテンツデータの試聴処理を実行する。
次いで、図23において、携帯通信端末装置40は、サーバ12にアクセスし、携帯端末装置50専用制限無し権利データをダウンロードして蓄積部25に蓄積する。次いで、図24において、携帯通信端末装置40は、蓄積部25に蓄積した携帯端末装置50専用制限無し権利データを、後述する携帯端末装置50に赤外線通信により転送する。また、携帯通信端末装置40は、蓄積部25に蓄積したコンテンツデータを後述する携帯端末装置50に赤外線通信により転送する。
次に、図25、図26を参照してコンテンツデータの試聴動作及び転送動作の詳細について説明する。図25は、図21及び図22に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおける携帯通信端末装置40専用試聴用権利データをダウンロード動作及び試聴動作の詳細を示す図である。図26は、図23及び図24に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおける携帯端末装置50専用制限無し権利データのダウンロード動作、携帯端末装置50専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの転送動作の詳細を示す図である。
図25において、携帯通信端末装置40は、制御部24内のダウンロード部24aによりブラウザを起動し(ステップS501)、サーバ12のURLにアクセスする(ステップS502)。この場合、サーバ12は、コンテンツデータを配信するコンテンツ配信サービスサイトを通信ネットワーク14上で提供しているものとする。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置40からアクセスされると、配信対象のコンテンツデータを一覧で示すためのコンテンツリストを作成し(ステップS503)、その
コンテンツリストを携帯通信端末装置40に送信する(ステップS504)。次いで、携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツリストを送受信部22で受信し(ステップS505)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望のコンテンツを選択させる(ステップS506)。ユーザにより所望のコンテンツを選択されると、携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、そのコンテンツ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置40からコンテンツ選択情報を受信すると(ステップS507)、その選択されたコンテンツに対応する権利データリストを作成して携帯通信端末装置40に送信する(ステップS508)。携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを送受信部22で受信し(ステップS509)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS510)。ユーザにより所望の権利データ(携帯通信端末装置40専用・試聴用)を選択されると、携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、その携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置40から携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ選択情報を受信すると(ステップS511)、先に選択されたコンテンツデータを携帯通信端末装置40に送信する(ステップS512)。携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツデータを送受信部22で受信すると(ステップS513)、そのコンテンツデータのインストールを管理部24bに指示する。管理部24bは、ダウンロード部24aからのコンテンツデータのインストール指示を受けて、ダウンロード部24aからコンテンツデータを取得し(ステップS515)、そのコンテンツデータを蓄積部25に蓄積する(ステップS515、S516)。
図27にコンテンツデータの構成例を示す。コンテンツデータには、コンテンツID60a、コンテンツ関連情報60b、ライセンス取得URL60c及びコンテンツ本体61が含まれている。コンテンツID60aは、後述する携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データに含まれるコンテンツID63c及び携帯端末装置50専用・購入用権利データに含まれるコンテンツID63cと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報60bは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ本体61は、コンテンツ暗号鍵により暗号化された状態で格納されており、そのコンテンツ暗号鍵は対応する権利データに格納されているため、対応する権利データが無いと利用できないようになっている。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを携帯通信端末装置40に送信する(ステップS517)。携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12から携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを送受信部22で受信すると(ステップS518)、その携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを管理部24bに出力する。管理部24bは、ダウンロード部24aから携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを取得すると(ステップS519)、その携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS520)。
図28に携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの構成例を示す。携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データには、装置専用・共有フラグ63a、ライセンスID63b、コンテンツID63c、コンテンツ関連情報63d、コンテンツ再生制限63e及びコンテンツ復号鍵64が含まれている。装置専用・共有フラグ63aは、権利データが特定の装置専用のものか、共有可能なものか示すフラグであり、本実施の形態の場合は携帯通信端末装置専用のものであることを示すフラグが設定されているものとする。ライセ
ンスID63bは、本権利データを識別するための固有のID情報である。コンテンツID63cは、上記コンテンツデータに含まれるコンテンツID60aと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報63dは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ再生制限63eは、コンテンツデータの再生を制限する情報が設定される。本実施の形態の場合は、例えば、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の試聴に関して設定されているものとする。コンテンツ復号鍵64は、上記コンテンツデータのコンテンツ本体61の復号に利用される。
権利データが携帯通信端末装置40専用であるとは、携帯通信端末装置40のみがこの権利データを利用したコンテンツ再生が可能と言う意味である。例えば、権利データ内にさらに携帯通信端末装置40固有のID情報を記述し、そのID情報をもつ端末装置でのみコンテンツ再生可能とする方法で実現可能である。また、コンテンツ復号鍵64をさらに携帯通信端末装置40固有の秘密鍵を用いて暗号化する方法でも実現可能である。
次いで、携帯通信端末装置40の管理部24bは、蓄積部25からコンテンツデータを読み出し(ステップS521、S522)、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを蓄積部25から読み出す(ステップS523、S524)。続いて、管理部24bは、読み出した携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ及びコンテンツデータが携帯通信端末装置40のDRMシステム及び再生機能により試聴が可能か否かを判別する(ステップS525)。
管理部24bは、試聴可能であると判別した場合は(ステップS525:YES)、エコンテンツデータの試聴処理を実行し(ステップS526)、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの試聴履歴を更新し(ステップS527)、蓄積部25の携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ内容を更新する(ステップS528)。コンテンツデータの試聴処理は、携帯通信端末装置40内のコンテンツ再生機能を利用して実行される。また、管理部24bは、試聴不可能であると判別した場合は(ステップS525:NO)、試聴処理を中断する。
携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データには、例えば、試聴回数3回、試聴期限*月*日まで、といった試聴に関わる制限情報が設定されている。ユーザが携帯通信端末装置40よりコンテンツデータを試聴し、制限情報に設定された条件に達した場合は、例えば、試聴が不可能になったことと、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促す。そして、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図23の処理に移行する。
次に、図26において、携帯通信端末装置40の管理部24bは、蓄積部25からコンテンツデータを読み出し(ステップS601、S602)、そのコンテンツデータに格納されたライセンス取得URL60cを読み出して(ステップS603)、ダウンロード部24aに出力する。
ダウンロード部24aは、管理部24bから入力されたライセンス取得URL60cによりブラウザを起動し(ステップS604)、サーバ12にアクセスする(ステップS605)。サーバ12は、携帯通信端末装置40からライセンス取得URLにアクセスされると、権利データリストを作成し(ステップS606)、その権利データリストを携帯通信端末装置40に送信する(ステップS607)。携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを受信すると(ステップS608)、その権利データリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS609)。ユーザにより所望の権利データ(携帯端末装置50専用・購入用)を選択されると、携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、その携帯端末装置
50専用・購入用権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置40から携帯端末装置50専用・購入用権利データ選択情報を受信すると(ステップS610)、該当する携帯端末装置50専用・購入用権利データを携帯通信端末装置40に送信して(ステップS611)、処理を終了する。携帯通信端末装置40のダウンロード部24aは、サーバ12から携帯端末装置50専用・購入用権利データを受信すると(ステップS612)、その携帯端末装置50専用・購入用権利データを管理部24bに出力して、処理を終了する。管理部24bは、ダウンロード部24aから携帯端末専装置50専用・購入用権利データを取得すると(ステップS613)、その携帯端末装置50専用・購入用権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS614)。
図28に携帯端末装置50専用・購入用権利データの構成例を示す。携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データと同一フォーマットであるが、コンテンツ再生制限63eは、本実施の形態の場合は、「制限無し」が設定されているものとする。コンテンツID63cとコンテンツ復号鍵64は、上記携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データと同一でなければならないが、ライセンスID63bは携帯端末装置40専用・試聴用権利データとは別個のIDが設定されている。
次いで、管理部24bは、蓄積部25に蓄積したコンテンツデータを読み出し(ステップS615、S616)、そのコンテンツデータをIrDAI/F部41により赤外線通信で携帯端末装置50に転送する(ステップS617)。携帯端末装置50のIrDAI/F部55は、携帯通信端末装置40から赤外線送信されたコンテンツデータを受信し、制御部53内の管理部53aに出力する。管理部53aは、IrDAI/F部55から取得したコンテンツデータを蓄積部54に蓄積する。
次いで、携帯通信端末装置40の管理部24bは、蓄積部25から携帯端末装置50専用・購入用権利データを読み出し(ステップS619、S620)、その携帯端末装置50専用・購入用権利データが携帯端末装置50のDRMシステムに転送可能か否かを判別する(ステップS621)。管理部24bは、携帯端末装置50専用・購入用権利データが携帯端末装置50のDRMシステムに転送可能であると判別した場合は(ステップS621:YES)、携帯端末装置50専用・購入用権利データをIrDAI/F部41により赤外線通信で携帯端末装置50に転送して(ステップS622)、処理を終了する。携帯端末装置50のIrDAI/F部55は、携帯通信端末装置40から赤外線送信された携帯端末装置50専用・購入用権利データを受信し(ステップS623)、制御部53内の管理部53aに出力する。管理部53aは、IrDAI/F部55から取得した携帯端末装置50専用・購入用権利データを蓄積部54に蓄積して、処理を終了する。
また、携帯通信端末装置40の管理部24bは、携帯端末装置50専用・購入用権利データが携帯端末装置50のDRMシステムに転送不可であると判別した場合は(ステップS621:NO)、ステップS619に戻り、蓄積部25から他の携帯端末装置50専用・購入用権利データを読み出して、同様に転送可否判別処理を繰り返し実行する。
以上のように、本実施の形態3のコンテンツ配信システムでは、通信機能及び試聴機能を備えた携帯通信端末装置40によりサーバ12から携帯通信端末装置専用・試聴用権利データとコンテンツデータをダウンロードし、携帯端末装置50のユーザが携帯通信端末装置40においてコンテンツデータの試聴を可能とした。
そして、本実施の形態3のコンテンツ配信システムでは、携帯端末装置50のユーザが試聴したコンテンツデータの購入を希望すると、携帯通信端末装置40の通信機能により
サーバ12から携帯端末装置専用・購入用権利データをダウンロードし、赤外通信により携帯端末装置専用・購入用権利データとコンテンツデータを携帯端末装置50に転送して、通信機能及び試聴機能を持たない携帯端末装置50においてコンテンツデータをサーバ12から購入することを可能にした。
したがって、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない携帯端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の携帯通信端末装置上で携帯端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツデータの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。
また、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない携帯端末装置においてもコンテンツの試聴を確認した後、コンテンツの購入を可能としたため、コンテンツを提供可能なユーザ層を拡大することができ、コンテンツビジネスの発展に寄与することができる。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、携帯通信端末装置40と携帯端末装置50との間の転送はIrDAを利用したが、その他にBluetoothやUSB、メモリカード経由での転送でも良い。
また、図25において、サーバ12からコンテンツリストを携帯通信端末装置40に送信(ステップS504)後に、コンテンツに関わる権利データリストを携帯通信端末装置40に送信している(ステップS508)が、コンテンツリストと権利データリストを同時に送信し、コンテンツの選択と試聴用権利データの取得を同時に行っても良い。
また、図25において、サーバ12からコンテンツデータを受信(ステップS513)後に、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを受信しているが(ステップS518)、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの送信後にコンテンツデータを送信しても良い。
また、図25において、サーバ12からコンテンツデータを受信(ステップS513)後に、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを受信しているが(ステップS518)、コンテンツデータと携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを同梱して配信しても良い。
また、図25のステップの終了後、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達し、かつユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図26の処理に移行したが、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達していなくとも、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促し、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図26の処理に移行しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、携帯端末装置50専用・購入用権利データとして、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の制限情報が設定されていない権利データを想定したが、その代替として、携帯端末装置50のDRMシステムが対応している制限があっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、携帯端末装置50専用・購入用権利データを一時蓄積部25へ蓄積していたが、蓄積せずにすぐ携帯端末装置50へ転送しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴後に購入を行うが、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データは必ずしも無料でなくても良い。例えば携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ及び携帯端末装置50専用・購入用権利データは共に有料であるが、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データの方が安い価格設定であっても良い。また、逆に携帯端末装置50専用・購入用権利データが無料であっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、ライセンス取得URL30cはコンテンツデータ内に格納されていたが、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ内に格納されていても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴のために携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データを利用したが、上記実施の形態2のように試聴用コンテンツと購入用コンテンツを同梱して配信しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、携帯端末装置50は通信機能を持っていないが、通信機能を持っていても良い。例えば、携帯通信端末装置40がパーソナルコンピュータ等のサーバ12と高速データ通信可能な端末、携帯端末装置50が携帯電話等のサーバ12と通信可能であるが高速データ通信は不可能な端末であっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、コンテンツデータ、携帯通信端末装置40専用・試聴用権利データ、携帯端末装置50専用・購入用権利データはすべて通信ネットワーク14経由でサーバ12から取得しているが、インターネット等の有線ネットワーク、放送ネットワーク、他端末等からデータを取得しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、画像や文字表示の場合は本実施例のように表示部27を使用するが、さらにスピーカ等を備え、音楽等の再生の場合はスピーカ等を利用しても良い。
(実施の形態4)
本実施の形態では、同一の端末装置群において試聴機能を有する端末装置と試聴機能を持たない端末装置間でコンテンツを共有するため、試聴機能を有する端末装置上でコンテンツの試聴処理を行って、試聴機能を有する端末装置からメモリカードを経由して試聴機能を持たない端末装置に共有権利データとコンテンツデータをコピーする場合について説明する。
図29は、転送元の携帯通信端末装置70と転送先の携帯通信端末装置80の内部構成を示すブロック図である。なお、図29において、上記図2に示した携帯通信端末装置11と同一の構成部分には同一符号を付しており、その構成説明を省略する。すなわち、図29の携帯通信端末装置70,80において異なる構成部分は、変換部24cを省略したことである。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムは、図1に示したものと同一構成であるため、その図示及び構成説明は省略する。また、携帯通信端末装置70は試聴機能を有し、携帯通信端末装置80は試聴機能を持たないものとする。また、本実施の形態の携帯通信端末装置70と携帯通信端末装置80は、その各端末装置70,80の情報が事前にサーバ12に同一の端末装置群に属する端末として登録されており、これによって携帯通信端末装置70と携帯通信端末装置80間でのコンテンツの共有を可能にする。
次に、図30〜図33を参照してコンテンツデータの試聴動作及びコンテンツデータの共有動作の概要について説明する。図30及び図31は、コンテンツデータと携帯通信端
末装置70専用試聴用権利データのダウンロード動作と試聴動作を模式的に示した図である。図32及び図33は、共有用・購入用権利データのダウンロード動作と共有用・購入用権利データ及びコンテンツデータのコピー動作を模式的に示した図である。
まず、図30において、携帯通信端末装置70は、サーバ12にアクセスし、コンテンツデータと携帯通信端末装置70専用試聴用権利データをダウンロードして、携帯通信端末装置70内の蓄積部25に蓄積する。次いで、図31において、携帯通信端末装置70は、携帯通信端末装置70の再生機能を利用して蓄積部25に蓄積したコンテンツデータの試聴処理を実行する。
次いで、図32において、携帯通信端末装置70は、サーバ12にアクセスし、共有用・購入用権利データをダウンロードして蓄積部25に蓄積する。次いで、図33において、携帯通信端末装置70は、蓄積部25に蓄積したコンテンツデータと共有用・購入用権利データをメモリカード13を介して携帯通信端末装置80にコピーする。
次に、図34、図35を参照してコンテンツデータ及び試聴用権利データのダウンロード動作及び試聴動作の詳細について説明する。図34は、図30及び図31に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおけるコンテンツデータ及び携帯通信端末装置70専用試聴用権利データのダウンロード動作と試聴動作の詳細を示す図である。図35は、図32及び図33に示した本実施の形態のコンテンツ配信システムにおける共有用・購入用権利データをダウンロード動作と、コンテンツデータ及び共有用・購入用権利データのコピー動作の詳細を示す図である。
図34において、携帯通信端末装置70は、制御部24内のダウンロード部24aによりブラウザを起動し(ステップS701)、サーバ12のURLにアクセスする(ステップS702)。この場合、サーバ12は、コンテンツデータを配信するコンテンツ配信サービスサイトを通信ネットワーク14上で提供しているものとする。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置70からアクセスされると、配信対象のコンテンツデータを一覧で示すためのコンテンツリストを作成し(ステップS703)、そのコンテンツリストを携帯通信端末装置70に送信する(ステップS704)。次いで、携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツリストを送受信部22で受信し(ステップS705)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望のコンテンツを選択させる(ステップS706)。ユーザにより所望のコンテンツを選択されると、携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、そのコンテンツ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置70からコンテンツ選択情報を受信すると(ステップS707)、その選択されたコンテンツに対応する権利データリストを作成して携帯通信端末装置70に送信する(ステップS708)。携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを送受信部22で受信し(ステップS709)、そのコンテンツリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS710)。ユーザにより所望の権利データ(携帯通信端末装置70専用・試聴用)を選択されると、携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、その携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置70から携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ選択情報を受信すると(ステップS711)、先に選択されたコンテンツデータを携帯通信端末装置70に送信する(ステップS712)。携帯通信端末装置70のダ
ウンロード部24aは、サーバ12からコンテンツデータを送受信部22で受信すると(ステップS713)、そのコンテンツデータのインストールを管理部24bに指示する。管理部24bは、ダウンロード部24aからのコンテンツデータのインストール指示を受けて、ダウンロード部24aからコンテンツデータを取得し(ステップS715)、そのコンテンツデータを蓄積部25に蓄積する(ステップS715、S716)。
図36にコンテンツデータの構成例を示す。コンテンツデータには、コンテンツID90a、コンテンツ関連情報90b、ライセンス取得URL90c及びコンテンツ本体91が含まれている。コンテンツID90aは、後述する携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ及び共有用・購入用権利データに含まれるコンテンツID93cと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報90bは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ本体91は、コンテンツ暗号鍵により暗号化された状態で格納されており、そのコンテンツ暗号鍵は対応する権利データに格納されているため、対応する権利データが無いと利用できないようになっている。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを携帯通信端末装置70に送信する(ステップS717)。携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、サーバ12から携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを送受信部22で受信すると(ステップS718)、その携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを管理部24bに出力する。管理部24bは、ダウンロード部24aから携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを取得すると(ステップS719)、その携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS720)。
図37に携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの構成例を示す。携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データには、装置専用・共有フラグ93a、ライセンスID93b、コンテンツID93c、コンテンツ関連情報93d、コンテンツ再生制限93e及びコンテンツ復号鍵94が含まれている。装置専用・共有フラグ93aは、権利データが特定の装置専用のものか、共有可能なものか示すフラグであり、本実施の形態の場合は携帯通信端末装置専用のものであることを示すフラグが設定されているものとする。ライセンスID93bは、本権利データを識別するための固有のID情報である。コンテンツID93cは、上記コンテンツデータに含まれるコンテンツID90aと照合するためのID情報である。コンテンツ関連情報93dは、コンテンツデータに関連する付加情報等である。コンテンツ再生制限93eは、コンテンツデータの再生を制限する情報が設定される。本実施例の場合は、例えば、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の試聴に関して設定されているものとする。コンテンツ復号鍵94は、上記コンテンツデータのコンテンツ本体91の復号に利用される。
次いで、携帯通信端末装置70の管理部24bは、蓄積部25からコンテンツデータを読み出し(ステップS721、S722)、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを蓄積部25から読み出す(ステップS723、S724)。続いて、管理部24bは、読み出した携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ及びコンテンツデータが携帯通信端末装置70のDRMシステム及び再生機能により試聴が可能か否かを判別する(ステップS725)。
管理部24bは、試聴可能であると判別した場合は(ステップS725:YES)、エコンテンツデータの試聴処理を実行し(ステップS726)、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの試聴履歴を更新し(ステップS727)、蓄積部25の携帯通信端末装置専用・試聴用権利データ内容を更新する(ステップS728)。コンテンツデータの試聴処理は、携帯通信端末装置70内のコンテンツ再生機能を利用して実行される。また、管理部24bは、試聴不可能であると判別した場合は(ステップS725:NO)、
試聴処理を中断する。
携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データには、例えば、試聴回数3回、試聴期限*月*日まで、といった試聴に関わる制限情報が設定されている。ユーザが携帯通信端末装置70よりコンテンツデータを試聴し、制限情報に設定された条件に達した場合は、例えば、試聴が不可能になったことと、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促す。そして、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図35の処理に移行する。
次に、図35において、携帯通信端末装置70の管理部24bは、蓄積部25からコンテンツデータを読み出し(ステップS801、S802)、そのコンテンツデータに格納されたライセンス取得URL90cを読み出して(ステップS803)、ダウンロード部24aに出力する。
ダウンロード部24aは、管理部24bから入力されたライセンス取得URL90cによりブラウザを起動し(ステップS804)、サーバ12にアクセスする(ステップS805)。サーバ12は、携帯通信端末装置70からライセンス取得URLにアクセスされると、権利データリストを作成し(ステップS806)、その権利データリストを携帯通信端末装置70に送信する(ステップS807)。携帯通信端末装置80のダウンロード部24aは、サーバ12から権利データリストを受信すると(ステップS808)、その権利データリストを表示部27に表示して、ユーザにより所望の権利データを選択させる(ステップS809)。ユーザにより所望の権利データ(共有用・購入用)を選択されると、携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、その共有用・購入用権利データ選択情報を送受信部22によりサーバ12に送信する。
次いで、サーバ12は、携帯通信端末装置70から共有用・購入用権利データ選択情報を受信すると(ステップS810)、該当する共有用・購入用権利データを携帯通信端末装置70に送信して(ステップS811)、処理を終了する。携帯通信端末装置70のダウンロード部24aは、サーバ12から共有用・購入用権利データを受信すると(ステップS812)、その共有用・購入用権利データを管理部24bに出力して、処理を終了する。管理部24bは、ダウンロード部24aから共有用・購入用権利データを取得すると(ステップS813)、その共有用・購入用権利データを蓄積部25に蓄積する(ステップS814)。
図37に共有用・購入用権利データの構成例を示す。上記携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データと同一フォーマットであるが、装置専用・共有フラグ93aは、権利データが特定の装置専用のものか、共有可能なものか示すフラグであり、本実施の形態の場合は携帯通信端末装置70と携帯通信端末装置80との間で共有可能なものであることを示すフラグが設定されているものとする。コンテンツ再生制限93eは、コンテンツデータの再生を制限する情報が設定される。本実施の形態の場合は、「制限無し」が設定されているものとする。コンテンツ復号鍵94は、上記携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データと同一でなければならないが、ライセンスID93cは携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データとは別個のIDが設定されている。
携帯通信端末装置70と携帯通信端末装置80間で共有可能とは、携帯通信端末装置70及び携帯通信端末装置80がこの同一の権利データを利用したコンテンツ再生が可能と言う意味である。例えば、権利データ内にさらに携帯通信端末装置70及び携帯通信端末装置80が属する端末装置群固有のID情報を記述し、そのID情報をもつ端末装置群でのみコンテンツ再生可能とする方法で実現可能である。また、コンテンツ復号鍵94をさらに端末装置群固有の秘密鍵を用いて暗号化する方法でも実現可能である。
次いで、管理部24bは、蓄積部25からコンテンツデータを読み出し(ステップS815、S817)、そのコンテンツデータをメモリカードI/F部26を介してメモリカード13に蓄積する(ステップS817、S818)。次いで、管理部24bは、蓄積部25から共有用・購入用権利データを読み出し(ステップS819、S820)、その共有用・購入用権利データが携帯通信端末装置80のDRMシステムと共有可能なものか否かを判別する(ステップS821)。
管理部24aは、共有用・購入用権利データが携帯通信端末装置80のDRMシステムと共有可能であると判別した場合は(ステップS821:YES)、共有用・購入用権利データをメモリカードI/F部26を介してメモリカード13に蓄積する(ステップS822、S823)。また、管理部24aは、共有用・購入用権利データが携帯通信端末装置80のDRMシステムと共有不可であると判別した場合は(ステップS821:NO)、ステップS819に戻り、他の共有用・購入用権利データを読み出して同様の判別処理を繰り返す。
そして、携帯通信端末装置70の表示部27には、コンテンツデータと共有用・購入用権利データのメモリカード13への蓄積処理が終了した旨が表示される。この表示により、ユーザは携帯通信端末装置70からメモリカード13を外し、携帯通信端末装置80に装着する(ステップS824)。携帯通信端末装置80の管理部24bは、メモリカード13がメモリカードI/F部26に装着されたことを認識すると、メモリカードI/F部26を介してメモリカード13からコンテンツデータを読み出し(ステップS825、S826)、共有用・購入用権利データを読み出して(ステップS827、S828)、本処理を終了する。そして、携帯通信端末装置80では、メモリカード13から読み出したコンテンツデータと共有用・購入用権利データにより、コンテンツデータの再生が可能となる。
以上のように、本実施の形態4のコンテンツ配信システムでは、同一の端末装置群において試聴機能を有する携帯通信端末装置70と試聴機能を持たない携帯通信端末装置80との間でコンテンツデータと権利データを共有するため、携帯通信端末装置70は、サーバ12からコンテンツデータと携帯通信端末装置70専用試聴用権利データをダウンロードし、そのコンテンツデータの試聴を可能とした。その試聴後は、携帯通信端末装置70は、サーバ12から共有・購入用権利データをダウンロードし、その共有・購入用権利データと先にダウンロードしたコンテンツデータをメモリカード13に蓄積し、そのメモリカード13を携帯通信端末装置80に装着することにより、携帯通信端末装置80にコンテンツデータの購入及び再生を可能とした。
したがって、同一の端末装置群において試聴機能を持たない携帯通信端末装置80のユーザは、中継となる携帯通信端末装置70の端末装置上での試聴によりコンテンツデータの内容を確認した後、携帯通信端末装置80とコンテンツデータ及び権利データを共有することが可能になる。
また、音楽再生専用端末等の試聴機能を持たない端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の携帯通信端末装置上で携帯端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツデータの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。
また、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない携帯端末装置においてもコンテンツの試聴を確認した後、コンテンツの購入を可能としたため、コンテンツを提供可能なユーザ層を拡大することができ、コンテンツビジネスの発展に寄与することができ
る。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、携帯通信端末装置70と携帯通信装置80との間の共有はメモリカードを利用したが、その他にBluetoothやUSB、IrDA経由での共有でも良い。
また、図34において、サーバ12からコンテンツリストを携帯通信端末装置70に送信(ステップS704)後に、コンテンツに関わる権利データリストを携帯通信端末装置40に送信している(ステップS708)が、コンテンツリストと権利データリストを同時に送信し、コンテンツの選択と試聴用権利データの取得を同時に行っても良い。
また、図34において、サーバ12からコンテンツデータを受信(ステップS713)後に、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを受信しているが(ステップS718)、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの送信後にコンテンツデータを送信しても良い。
また、図34において、サーバ12からコンテンツデータを受信(ステップS713)後に、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを受信しているが(ステップS718)、コンテンツデータと携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを同梱して配信しても良い。
また、図34のステップの終了後、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達し、かつユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図35の処理に移行したが、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの制限情報に設定された条件に達していなくとも、コンテンツの購入希望の問い合わせ等を含むメッセージを表示部27に表示して、ユーザに試聴後のコンテンツ購入操作を促し、ユーザがコンテンツの購入を希望した場合は、図35の処理に移行しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、共有用・購入用権利データとして、試聴回数3回、試聴期限*月*日等の制限情報が設定されていない権利データを想定したが、その代替として、携帯通信端末装置70及び携帯通信端末装置80の双方のDRMシステムが対応している制限があっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴後に購入を行うが、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データは必ずしも無料でなくても良い。例えば携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ及び共有用・購入用権利データは共に有料であるが、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データの方が安い価格設定であっても良い。また、逆に共有用・購入用権利データが無料であっても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、ライセンス取得URL30cはコンテンツデータ内に格納されていたが、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ内に格納されていても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、試聴のために携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データを利用したが、上記実施の形態2のように試聴用コンテンツと購入用コンテンツを同梱して配信しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、コンテンツデータ、携帯通信端末装置70専用・試聴用権利データ、共有用・購入用権利データはすべて通信ネットワーク14経由でサーバ12から取得しているが、インターネット等の有線ネットワーク、放送
ネットワーク、他端末等からデータを取得しても良い。
また、本実施の形態のコンテンツ配信システムでは、画像や文字表示の場合は本実施例のように表示部27を使用するが、さらにスピーカ等を備え、音楽等の再生の場合はスピーカ等を利用しても良い。
本発明のデータ処理装置の第1の態様は、配信元から配信されたコンテンツを一時的に記憶する着脱可能な記憶媒体と、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得する取得手段と、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う試聴処理手段と、前記試聴処理後、前記取得手段により前記配信元から前記コンテンツの取扱いに関する権利データを取得する取得手段と、当該権利データと前記記憶されたコンテンツを読み出してエクスポート先のコンテンツ取扱い管理システムに適合するように変換する変換手段と、前記変換された権利データとコンテンツを前記記憶媒体に蓄積する管理手段と、を備える構成を採る。
この構成によれば、エクスポート先の端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート先の端末装置が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元で着脱可能な記憶媒体を利用して大容量コンテンツの試聴を可能とすることができる。また、ユーザは、大容量コンテンツの試聴によってコンテンツの内容を確認した後、コンテンツの取扱いに関する権利データの購入を判断することができ、必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することができる。
本発明のデータ処理装置の第2の態様は、上記第1の態様に記載のデータ処理装置において、前記取得手段は、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得し、前記試聴処理手段は、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う構成を採る。
この構成によれば、エクスポート先の携帯端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート先の端末自身が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元で記憶媒体を利用して大容量コンテンツの試聴を可能とすることができる。また、ユーザは、大容量コンテンツの試聴によってコンテンツの内容を確認した後、コンテンツの取扱いに関する権利データの購入を判断することができ、必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することができる。
本発明のデータ処理装置の第3の態様は、上記第1の態様に記載のデータ処理装置において、前記記憶媒体は、前記配信元から配信された試聴用コンテンツと購入用コンテンツを一時的に記憶し、前記試聴処理手段は、前記記憶された試聴用コンテンツの試聴処理を行う構成を採る。
この構成によれば、配信元から同梱して配信された試聴用コンテンツと購入用コンテンツを記憶媒体に記憶するため、ユーザは、試聴してコンテンツの内容を確認した後に、購入用権利データのみを取得するだけで、記憶媒体を介して購入用コンテンツを購入することができ、購入用コンテンツを取得する手間を削減することができる。
本発明のデータ処理装置の第4の態様は、上記第3の態様に記載のデータ処理装置において、前記試聴用コンテンツと前記購入用コンテンツは、前記配信元から同梱して配信される構成を採る。
この構成によれば、配信元から同梱して配信された試聴用コンテンツと購入用コンテンツを記憶媒体に記憶するため、ユーザは、試聴してコンテンツの内容を確認した後に、購
入用権利データのみを取得するだけで、記憶媒体を介して購入用コンテンツを購入することができ、購入用コンテンツを取得する手間を削減することができる。
本発明のデータ処理装置の第5の態様は、上記第1の態様に記載のデータ処理装置において、前記コンテンツのエクスポート先が試聴機能を持たないコンテンツ取扱い管理システムである構成を採る。
この構成によれば、エクスポート先の携帯端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート先の端末自身が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元で記憶媒体を利用して大容量コンテンツの試聴を可能とすることができる。
本発明のデータ処理装置の第6の態様は、上記第1の態様に記載のデータ処理装置において、前記記憶媒体が着脱可能である構成を採る。
この構成によれば、エクスポート先の携帯端末装置が試聴機能を有していなくても、かつエクスポート先の端末自身が大容量コンテンツの蓄積機能を有していなくても、エクスポート元で記憶媒体を利用して大容量コンテンツを試聴し購入処理をした後、エクスポート元のデータ処理装置から記憶媒体を外し、エクスポート先の携帯端末装置に装着するだけで、購入したコンテンツを利用することが可能になる。
本発明のデータ処理装置の第7の態様は、コンテンツに関する権利データを含むデータ処理を行うデータ処理装置であって、配信元から配信されたコンテンツを蓄積する蓄積手段と、データを転送する転送手段と、前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う試聴処理手段と、前記配信元から前記コンテンツの取扱いに関する権利データを取得する取得手段と、前記権利データと前記蓄積されたコンテンツを前記転送手段により転送する管理手段と、を備える構成を採る。
この構成によれば、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない転送先の端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の転送元端末装置上でエクスポート先端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツデータの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。また、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない端末装置においてもコンテンツの試聴を確認した後、コンテンツの購入を可能としたため、コンテンツを提供可能なユーザ層を拡大することができ、コンテンツビジネスの発展に寄与することができる。
本発明のデータ処理装置の第8の態様は、上記第7の態様に記載のデータ処理装置において、前記権利データは、前記転送先の端末装置専用の権利データである構成を採る。
この構成によれば、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない転送先の端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の転送元端末装置上で転送先の端末装置専用のコンテンツの内容をユーザが試聴して確認した後、コンテンツデータの購入を可能とし、転送先の端末装置専用のユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。
本発明のデータ処理装置の第9の態様は、上記第7の態様に記載のデータ処理装置において、前記取得手段は、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得し、前記試聴処理手段は、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う構成を採る。
この構成によれば、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない転送先の端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の転送元端末装置上で転送先の端末装置のコンテンツの内容をユーザが試聴して確認した後、コンテンツデータの購入が可能になる。
本発明のデータ処理装置の第10の態様は、上記第7の態様に記載のデータ処理装置において、前記コンテンツの転送先が試聴機能を持たないコンテンツ取扱い管理システムである構成を採る。
この構成によれば、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない転送先の端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の転送元端末装置上で転送先の端末装置のコンテンツの内容をユーザが試聴して確認した後、コンテンツデータの購入が可能になる。
本発明のデータ処理装置の第11の態様は、コンテンツに関する権利データを含むデータ処理を行うデータ処理装置であって、配信元から配信されたコンテンツを蓄積する蓄積手段と、データを共有する共有手段と、前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う試聴処理手段と、前記配信元から前記コンテンツに対する権利データを取得する取得手段と、前記権利データと前記蓄積されたコンテンツを前記共有手段により共有する管理手段と、を備える構成を採る。
この構成によれば、同一の端末装置群において試聴機能を持たない共有先端末装置のユーザは、中継となる共有元端末装置上での試聴によりコンテンツの内容を確認した後、共有元端末装置と共有先端末装置でコンテンツ及び権利データを共有することが可能になる。また、音楽再生専用端末等の試聴機能を持たない共有先端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の共有元端末装置上で共有先端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。また、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない共有先端末装置においてもコンテンツの試聴を確認した後、コンテンツの購入を可能としたため、コンテンツを提供可能なユーザ層を拡大することができ、コンテンツビジネスの発展に寄与することができる。
本発明のデータ処理装置の第12の態様は、上記第11の態様に記載のデータ処理装置において、前記権利データは、前記共有元端末装置及び前記共有先端末装置にて共有可能な権利データである構成を採る。
この構成によれば、同一の端末装置群において共有元端末装置と共有先端末装置でコンテンツ及び権利データを共有することが可能になり、共有先端末装置において権利データを取得する処理を省略することができ、通信コストを削減することができる。
本発明のデータ処理装置の第13の態様は、上記第11の態様に記載のデータ処理装置において、前記取得手段は、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得し、前記試聴処理手段は、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う構成を採る。
この構成によれば、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない共有先の端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の共有元端末装置上で共有先端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツデータの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。また、音楽再生専用端末等の通信機能及び試聴機能を持たない端末装置においてもコンテン
ツの試聴を確認した後、コンテンツの購入を可能としたため、コンテンツを提供可能なユーザ層を拡大することができ、コンテンツビジネスの発展に寄与することができる。
本発明のデータ処理装置の第14の態様は、上記第11の態様に記載のデータ処理装置において、前記コンテンツの共有先が試聴機能を持たないコンテンツ取扱い管理システムである構成を採る。
この構成によれば、同一の端末装置群において試聴機能を持たない共有先端末装置のユーザは、中継となる共有元端末装置上での試聴によりコンテンツの内容を確認した後、共有元端末装置と共有先端末装置でコンテンツ及び権利データを共有することが可能になる。また、音楽再生専用端末等の試聴機能を持たない共有先端末装置においても、中継となる携帯電話装置等の別の供給元端末装置上で共有先端末装置のユーザが試聴してコンテンツの内容を確認した後、コンテンツの購入を可能とし、ユーザが必要とするコンテンツに対してのみ課金処理を実行することが可能になる。
本明細書は、2004年6月15日出願の特願2004−177582に基づく。この内容はすべてここに含めておく。
本発明は、再生専用端末で大容量コンテンツデータの試聴を実現し、端末間の転送機能を活かしつつ、試聴後のコンテンツの購入を実現し、かつ異なるコンテンツ取扱いシステムへコンテンツデータをエクスポートすることを可能にし、携帯情報端末、携帯電話装置などの電子機器や、メモリカードなどの記録媒体などにおいて、デジタルコンテンツの取扱いに関する権利データを含むデータの処理を行うデータ処理装置等に有用である。
本発明の実施の形態1に係るコンテンツ配信システムの全体構成を示す図 本実施の形態1に係る図1の携帯通信端末装置の内部構成を示すブロック図 本実施の形態1に係るエクスポート前試聴用権利データとエクスポート前コンテンツデータのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態1に係るエクスポート前試聴用権利データを利用したエクスポート前コンテンツデータの試聴動作を模式的に示した図 本実施の形態1に係るエクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態1に係るエクスポート前制限無し権利データ及びコンテンツデータのエクスポート動作を模式的に示した図 本実施の形態1に係るエクスポート前試聴用権利データとエクスポート前コンテンツデータのダウンロード動作と試聴動作の詳細を示す図 本実施の形態1に係るエクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作とエクスポート前制限無し権利データ及びコンテンツデータのエクスポート動作の詳細を示す図 本実施の形態1に係るコンテンツデータの構成例を示す図 本実施の形態1に係るエクスポート前試聴用権利データ及びエクスポート前制限無し権利データの構成例を示す図 本発明の実施の形態2に係る試聴用コンテンツデータとエクスポート前購入用コンテンツデータのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態2に係る試聴用コンテンツデータの試聴動作を模式的に示した図 本実施の形態2に係るエクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態2に係るエクスポート前コンテンツデータの制限無し権利データとコンテンツデータのエクスポート動作を模式的に示した図 本実施の形態2に係るエクスポート前ダウンロード動作及び試聴動作の詳細を示す図 本実施の形態2に係るエクスポート前制限無し権利データのダウンロード動作とエクスポート前制限無し権利データ及びコンテンツデータのエクスポート動作の詳細を説明する図 本実施の形態2に係るエクスポート前試聴用コンテンツデータ+購入用コンテンツデータの構成例を示す図 本実施の形態2に係るエクスポート前制限無し権利データの構成例を示す図 本発明の実施の形態3に係る携帯通信端末装置の内部構成を示すブロック図 本実施の形態3に係る携帯端末装置の内部構成を示すブロック図 本実施の形態3に係るコンテンツデータと携帯通信端末装置専用試聴用権利データのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態3に係るコンテンツデータと携帯通信端末装置専用試聴用権利データの試聴動作を模式的に示した図 本実施の形態3に係る携帯端末装置専用制限無し権利データを利用したコンテンツデータのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態3に係る携帯端末装置専用制限無し権利データ及びコンテンツデータのエクスポート動作を模式的に示した図 本実施の形態3に係る携帯通信端末装置専用試聴用権利データとコンテンツデータのダウンロード動作及び試聴動作の詳細を示す図 本実施の形態3に係る携帯端末装置専用制限無し権利データのダウンロード動作、携帯端末装置専用制限無し権利データ及びコンテンツデータの転送動作の詳細を示す図 本実施の形態3に係るコンテンツデータの構成例を示す図 本実施の形態3に係る携帯通信端末装置専用試聴用権利データ及び携帯端末専用・購入用権利データの構成例を示す図 本発明の実施の形態4に係る携帯通信端末装置の内部構成を示すブロック図 本実施の形態4に係るコンテンツデータと携帯通信端末装置専用試聴用権利データのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態4に係る携帯通信端末装置専用試聴用権利データを利用したコンテンツデータの試聴動作を模式的に示した図 本実施の形態4に係る共有用・購入用権利データのダウンロード動作を模式的に示した図 本実施の形態4に係る共有用・購入用権利データ及びコンテンツデータのコピー動作を模式的に示した図 本実施の形態4に係るコンテンツデータ及び携帯通信端末装置専用試聴用権利データのダウンロード動作と試聴動作の詳細を示す図 本実施の形態4に係る共有用・購入用権利データをダウンロード動作と、コンテンツデータ及び共有用・購入用権利データのコピー動作の詳細を示す図 本実施の形態4に係るコンテンツデータの構成例を示す図 本実施の形態4に係る携帯通信端末装置専用試聴用権利データ及び共有用・購入用権利データの構成例を示す図

Claims (14)

  1. コンテンツに関する権利データを含むデータ処理を行うデータ処理装置であって、
    配信元から配信されたコンテンツを記憶する記憶媒体と、
    前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う試聴処理手段と、
    前記配信元から前記コンテンツの取扱いに関する権利データを取得する取得手段と、
    当該権利データと前記記憶されたコンテンツを読み出してエクスポート先のコンテンツ取扱い管理システムに適合するように変換する変換手段と、
    前記変換された権利データとコンテンツを前記記憶媒体に蓄積する管理手段と、を備えるデータ処理装置。
  2. 前記取得手段は、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得し、
    前記試聴処理手段は、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う請求項1記載のデータ処理装置。
  3. 前記記憶媒体は、前記配信元から配信された試聴用コンテンツと購入用コンテンツを記憶し、
    前記試聴処理手段は、前記記憶された試聴用コンテンツの試聴処理を行う請求項1記載のデータ処理装置。
  4. 前記試聴用コンテンツと前記購入用コンテンツは、前記配信元から同梱して配信される請求項3記載のデータ処理装置。
  5. 前記コンテンツのエクスポート先が試聴機能を持たないコンテンツ取扱い管理システムである請求項1記載のデータ処理装置。
  6. 前記記憶媒体が着脱可能である請求項1記載のデータ処理装置。
  7. コンテンツに関する権利データを含むデータ処理を行うデータ処理装置であって、
    配信元から配信されたコンテンツを蓄積する蓄積手段と、
    データを転送する転送手段と、
    前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う試聴処理手段と、
    前記配信元から前記コンテンツの取扱いに関する権利データを取得する取得手段と、
    前記権利データと前記蓄積されたコンテンツを前記転送手段により転送する管理手段と、を備えるデータ処理装置。
  8. 前記権利データは、前記転送先の端末装置専用の権利データである請求項7記載のデータ処理装置。
  9. 前記取得手段は、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得し、前記試聴処理手段は、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う請求項7記載のデータ処理装置。
  10. 前記コンテンツの転送先が試聴機能を持たないコンテンツ取扱い管理システムである請求項7記載のデータ処理装置。
  11. コンテンツに関する権利データを含むデータ処理を行うデータ処理装置であって、
    配信元から配信されたコンテンツを蓄積する蓄積手段と、
    データを共有する共有手段と、
    前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う試聴処理手段と、
    前記配信元から前記コンテンツに対する権利データを取得する取得手段と、
    前記権利データと前記蓄積されたコンテンツを前記共有手段により共有する管理手段と、を備えるデータ処理装置。
  12. 前記権利データは、前記共有元端末装置及び前記共有先端末装置にて共有可能な権利データである請求項11記載のデータ処理装置。
  13. 前記取得手段は、前記配信元から前記コンテンツに対する試聴用権利データを取得し、前記試聴処理手段は、前記試聴用権利データに従って前記記憶されたコンテンツの試聴処理を行う請求項11記載のデータ処理装置。
  14. 前記コンテンツの共有先が試聴機能を持たないコンテンツ取扱い管理システムである請求項11記載のデータ処理装置。
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