JPWO2005108706A1 - 柵状パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】 多数の開口部を有する柵状パネルの形態維持性、目隠し効果を更に向上させること。【解決手段】 多数の開口部16を有する柵状パネル10において、各開口部16を、隣り合う二つの横桟12と隣り合う二つの縦桟14とで囲んで形成し、各横桟12を筒状に成形すると共に、各縦桟14の側縁部に折り返し部15を形成するか、各縦桟に沿って棒材を添設するようにした。また、横桟12を扁平筒状に形成し、その扁平方向Dをパネル面Pに対し傾斜させるようにした。【選択図】 図1
Description
本発明は、複数の開口部を有する柵状パネルに関するものである。
従来、複数の開口部を有する柵状パネルとして、特許文献1に記載のものが知られている。この柵状パネルは、一枚の板材からプレス加工だけで成形することができ、低コストに製造できる特徴がある。また、各開口部が横桟と縦桟とで囲まれて形成されており、通気性を有しながらも目隠し機能を有することから、例えば、ベランダのフェンス等のエクステリアやインテリア等の構成材料として広く使用されている。
しかしながら、従来の柵状パネルは、その開口部を形成する縦桟が、打ち抜き加工後の板材をそのまま利用して形成されていたため、同じく開口部を形成する横桟に比べ強度的に劣り、パネルの形態維持性に難点があった。また、従来の柵状パネルには目隠し機能の更なる向上が求められていた。
特開2001−3514号公報
本発明は、従来の柵状パネルに上記の如き難点があったことに鑑みて為されたもので、パネルの形態維持性、目隠し機能を更に向上させた柵状パネルを提供することにある。
本発明は、複数の開口部を有する柵状パネルであって、
前記各開口部が、隣り合う二つの横桟と隣り合う二つの縦桟とで囲まれて形成され、
前記横桟が筒状に成形されており、前記縦桟の側縁部に折り返し部が形成されていることを特徴とする。
前記各開口部が、隣り合う二つの横桟と隣り合う二つの縦桟とで囲まれて形成され、
前記横桟が筒状に成形されており、前記縦桟の側縁部に折り返し部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、複数の開口部を有する柵状パネルであって、
前記各開口部が、隣り合う二つの横桟と隣り合う二つの縦桟とで囲まれて形成され、
前記横桟が筒状に成形されており、前記縦桟に沿って棒材が設けられていることを特徴とする。
前記各開口部が、隣り合う二つの横桟と隣り合う二つの縦桟とで囲まれて形成され、
前記横桟が筒状に成形されており、前記縦桟に沿って棒材が設けられていることを特徴とする。
更にまた、本発明は、複数の開口部を有する柵状パネルであって、
前記各開口部が、隣り合う二つの横桟と隣り合う二つの縦桟とで囲まれて形成され、
前記横桟が扁平筒状に成形されており、その扁平方向がパネル面に対し傾斜していることを特徴とする。なお、本明細書において横桟の扁平方向とは、扁平筒状に成形された横桟の断面においてその最大外径に沿う方向をいうものであり、例えば、断面長円形状の横桟の場合、扁平方向は長円の長軸方向となる。また、パネル面とは、複数の横桟が並んで構成されるその並列面をいう。
前記各開口部が、隣り合う二つの横桟と隣り合う二つの縦桟とで囲まれて形成され、
前記横桟が扁平筒状に成形されており、その扁平方向がパネル面に対し傾斜していることを特徴とする。なお、本明細書において横桟の扁平方向とは、扁平筒状に成形された横桟の断面においてその最大外径に沿う方向をいうものであり、例えば、断面長円形状の横桟の場合、扁平方向は長円の長軸方向となる。また、パネル面とは、複数の横桟が並んで構成されるその並列面をいう。
更にまた、本発明は、前記筒状成形された横桟が突合せ部を備え、該突合せ部が折り返されていることを特徴とする。
更にまた、本発明は、前記横桟に複数の貫通孔が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る柵状パネルによれば、パネルの全幅を横切る横桟が筒状に成形されているので、その曲げ強度を著しく向上させることができると共に、縦桟の側縁部に折り返し部を形成するか、縦桟に沿って棒材を設けているので、縦桟の強度を従来品よりも高めることができ、柵状パネルの形態維持性を格段に向上させることができる。
また、筒状成形された横桟が扁平形状に形成されており、その扁平方向がパネル面に対し傾斜している柵状パネルによれば、パネルの開口部において通気性を確保しながら目隠し効果を更に向上させることができる。そして、この横桟の傾斜角度を適宜に選択するだけで所望の目隠し効果を得ることができる。
また、本発明に係る柵状パネルは、例えばロール巻きされた板材の片側から順番にスリット加工及びプレス加工を施して連続的に製作してゆくことができるので、所望の長さの柵状パネルを適宜に製作することができる。しかも、板材に対して打ち抜き加工ではなくスリット加工を施して製作できるので、廃棄する材料ロスも全くなく、その生産効率が高く、柵状パネルを低コストに市場に提供し得る。
以下、本実施形態の柵状パネル10について、図1〜図5を参照しながら説明する。
図1に示すように、柵状パネル10は、パネルの全幅を横切る複数の横桟12と、横桟12同士を所定間隔をあけて連結する複数の縦桟14とから構成されている。そして、上下に隣り合う二つの横桟12と左右に隣り合う二つの縦桟14とで囲まれて複数の短冊状の開口部16が縦横に規則的に並んで形成されている。
柵状パネル10の横桟12は、図1(b)に示すように、その断面が扁平形状に形成された筒状に成形されており、その扁平方向Dがパネル面Pに対し所定角度θ傾斜して形成されている。一方、縦桟14は、図1(a)に示すように、その両側縁に折り返し部15が形成されており、縦桟14の強度を高めている。
本実施形態の柵状パネル10は、溶接加工を行わず、一枚の板材からプレス加工だけで成形されている。以下、柵状パネル10の製造工程について、図2〜図5を参照しながら説明する。
まず、図2に示すように、ロール巻き状態から繰り出された板材20に対して複数箇所にスリット加工を施し、略H字形状のスリット21を複数形成する。このことで、上下に隣り合う二つのH型スリット21の間に横桟成形部22を形成すると共に、左右に隣り合う二つのH型スリット21の間に縦桟成形部24を形成する。このH型スリット21は、第一スリット部25と、第一スリット部25の両端にそれぞれ直角に繋がる一対の第二スリット部26と、各第二スリット部26の両端にそれぞれ直角に繋がる一対の第三スリット部27とから構成されている。このH型スリット21の第一スリット部25と一対の第二スリット部26とにより翼片28が形成されると共に、各第二スリット部26と一対の第三スリット部27とにより折り返し片29が形成される。
本実施形態では、図2(b)に示すように、かかるH型のスリット加工を行うと同時に折り返し片29を折り線Aで略直角に折り曲げ、そして、図3に示すように、この折り返し片29を更に縦桟成形部24側へ折り曲げて二つ折りする。こうして、柵状パネル10の縦桟14の両側縁に折り返し部15が形成される。
次に、図4に示すように、横桟成形部22を雄型30と雌型32とで挟みプレスして横桟成形部22を断面U字形状に曲げ加工しながら、雄型30に隣接する平型34と雌型32に隣接する平型36とで挟んで横桟成形部22と縦桟成形部24との境界を折り線Bで直角に折り曲げる。このことで、図5に示すように、翼片28をパネルの裏側へ突出させると共に、横桟成形部22と縦桟14とで囲まれた開口部16が形成される。
次に、断面U字形状の横桟成形部22に連続する一対の翼片28の先端部を曲げ加工して翼片28の先端部同士を付き合わせることによって、横桟成形部22を筒状成形する。このことで、断面が長円形状を成す扁平筒状の横桟12が形成される。その後、この扁平筒状の横桟12をパネル面に対し所定角度、傾斜させる。こうして、図1に示す本実施形態の柵状パネル10が製造されるのである。なお、図1(b)において、符号13で指示するのは、筒状成形された横桟12の突合せ部である。
この柵状パネル10は、各種エクステリアやインテリアの構成材料として広く使用することができる。図6及び図7は、柵状パネル10をブロック塀に組み込んでフェンスとして適用した例を示すものである。柵状パネル10は、ポール40に支持されてブロック塀42の一部に組み込まれており、柵状パネル10は連結部材44によってポール40に固定されて立設されている。ここでは、柵状パネル10をその横桟12が水平になるように配設しているが、勿論これに限定されるものではなく、横桟12が縦になるように配設しても良い。
このように、本実施形態の柵状パネル10は、全幅を横切る横桟12が筒状に成形されているので、その上下左右の曲げ強度を著しく向上させることができると共に、縦桟14の側縁部に折り返し部15を形成しているので、縦桟14の強度を従来品より高めることができ、柵状パネル10の形態維持性を格段に向上させることができる。また、縦桟14に折り返し部15を形成することによって同時に、スリット加工時の切断部が縦桟14の側縁部に位置することを回避しているので、縦桟14の側縁部によって手指等を傷付けるおそれもない。
しかも、筒状成形された横桟12が扁平形状を成しており、その扁平方向がパネル面に対して傾斜しているので、開口部16において通気性を確保しながら、その目隠し効果を更に向上させることができる。例えば、図8(a)に示すように、横桟12の扁平方向Dのパネル面Pに対する傾斜角度を約30度に設定することによって、パネル面に沿う横桟12同士の間隔Sを約10%小さくすることができ、また、図8(b)に示すように、横桟12の扁平方向Dを更に傾斜させれば、横桟12同士の間隔を更に小さくすることができる。このように柵状パネル10は、横桟12の傾斜角度を適宜に選択するだけで所望の目隠し効果を得ることができる。
また、本実施形態の柵状パネル10は、ロール巻き状態から繰り出された板材20の片側から順番にスリット加工を施すことによって連続的に製作してゆくことができるので、必要に応じて所望の長さの柵状パネルを製作することができる。しかも、板材に対して打ち抜き加工でなくスリット加工を施すことにより製作できるので、廃棄する材料ロスも全くなく、その生産効率が高く、低コストな柵状パネルを市場に提供することができる。
以上、本発明に係る柵状パネルについて、代表的な実施形態を説明したが、本発明に係る柵状パネルは、その他の形態でも実施することができる。
例えば、上記実施形態では、横桟12と縦桟14との境界の折り線Bを屈曲させることによって、扁平筒状の横桟12をパネル面に対し傾斜させているが、図9に示すように、縦桟14を湾曲させることによって横桟12をパネル面に対し傾斜させても良い。このことで、上下に並ぶ複数の縦桟14をほぼ同一面上に位置させることが可能となる。
また、上記実施形態では、横桟12の断面形状を略長円に形成しているが、図9(b)及び図9(c)に示すように、横桟12の側縁の片側または両側を屈曲させて角部を形成するようにしても良い。更にまた、上記実施形態では、横桟12の突合せ部13を柵状パネル10の裏側に位置させているが、図10に示すように、横桟12の突合せ部13を柵状パネル10の表側に位置させるようにしても良い。このように横桟12の断面形状、突合せ部13の位置等については、柵状パネルの強度、表裏の外観、製作作業の効率等を考慮して種々の設計変更が可能である。
更にまた、上記実施形態では、筒状成形された横桟12の突合せ部13を、横桟成形部22に連続する一対の翼片28の先端部同士を単に付き合わせて形成しているが、図11に示すように、突合せ部13を折り返し成形しても良い。図11(a)は、一方の翼片28を外側へ折り返すと共に他方の翼片28を内側へ折り返して、翼片28同士を巻き締め状態にした例であり、同図(b)は、両方の翼片28を同方向へ折り返した例であり、同図(c)は、両方の翼片28をそれぞれ内側へ折り返した後、その折り返し部分同士を付き合わせた例であり、同図(d)は、両方の翼片28をそれぞれ外側へ折り返した後、更に一方の翼片28を他方の翼片28側へ折り返した例である。このような折り返し成形によって、横桟12の突合せ部13の曲げ強度を向上できると共に、各翼部29の先端のスリット加工時の切断面が直接外部に露出することがなくなり柵状パネルの耐食性を向上させることが可能となる。しかも、同図(a)(b)(d)の場合においては、突合せ部13の引張り強度を格段に高めることが可能となり、この点でも柵状パネルの形状維持性を向上させることができる。
更にまた、上記実施形態では、縦桟14の折り返し部15を柵状パネル10の裏側に形成しているが、勿論これに限定されるものではなく、図12(a)に示すように、柵状パネル10の表側に折り返し部15を形成するようにしても良い。また、同図(b)に示すように縦桟14に沿って断面山形のリブ50を形成したり、同図(c)に示すように縦桟14自体を断面U字形状に湾曲成形したりして、縦桟14の曲げ強度を高めるようにしても良い。また、同図(d)に示すように、横桟12と縦桟14との境界の折り線B部分にリブ52を形成しても良い。
更にまた、上記実施形態では、複数の横桟12を互いに平行に配列しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図13に示すように、横桟12同士を非平行に配列しても良い。この場合、横桟12を連結する縦桟14を略V字形状に曲げ形成すれば、このV字屈曲部17の曲げ角度を適宜に設定することによって、縦桟14の各位置における横桟12同士の間隔を設定することができる。
更にまた、上記実施形態では、柵状パネル10をブロック塀に組み込んでフェンスとして適用した例を説明したが、本発明に係る柵状パネルは、その他、例えばエアコン風方向調整板、飾り建材パネル、シャッター、熱交換器、配線用ダクト、コンベアー、建築内外装材、遮光材、溝蓋、各種補強材等として広く利用することができる。
図14に示す柵状パネル60のように、筒状の横桟62の筒壁部に複数の貫通孔63を設けても良い。このことで、柵状パネルの装飾性を高めて軽量化を図ることができる。また、この柵状パネル60を例えば熱交換器として利用する場合において、これら複数の貫通孔63によって熱交換効率を高めることが可能となる。
更にまた、図15及び図16に示す柵状パネル70のように、柵状パネルの縦桟14に沿って角管等の棒材71を設けても良い。この柵状パネル70は、図15に示すように、上述したH型スリット加工による第二スリット部26と縦桟14とにより形成された凹部72に隙間無く棒材71を嵌合固定するようにしているので、縦桟14の強度向上は勿論のこと、凹部72における横桟12の強度をも大幅に向上させることができる。しかも、縦桟14の凹部72に棒材71を隙間無く設けているので、縦桟14の第二スリット部26の切断部が直接外部に露出することもなく、この切断部のバリ等に触れて手指等を傷付けるおそれもない。
なお、柵状パネル70においては、扁平筒状の横桟12の扁平方向をパネル面に対し垂直にした柵状パネルに棒材を設けているが、勿論、横桟12の扁平方向をパネル面に対し傾斜させた柵状パネルに棒材を設けるようにしても良い。図1(b)に示すように、横桟12を傾斜させて複数の縦桟14が互いに階段状に配列されている場合においては、棒材の下部を縦桟14の配列に合せて階段形状に形成すれば良い。また、縦桟14に折り返し部を形成せずに、単に縦桟14に棒材71を設けても良い。更にまた、棒材は、断面長方形状に限定されるものではなく、例えば、前記横桟と同様、扁平筒状の棒材を設けるようにしても良い。この棒材の形状、色彩等を適宜に選択することによって、柵状パネルの更なるデザインの多様化を図ることが可能となる。
更にまた、本発明の柵状パネルは、鋼板やアルミ板などの金属板、ポリプロピレンやポリカーボネートなどの合成樹脂板材を用いて製作することも可能である。金属板は展性に優れていて加工しやすく高強度のため好ましく用いられる。また、合成樹脂板材は軽量であり、加熱して軟化させることにより複雑な形状にも加工できるので、用途によって好ましく用いられる。更にまた、本発明の柵状パネル同士を縦横に連結して使用することもでき、また、柵状パネル全体を円筒状や円弧状に曲げ加工して、柱としたりベンチなどの構成部材としたりして用いることもできる。
本発明は上述の説明に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で、柵状パネルの材質や形状や製造方法、柵状パネルの連結方法や固定方法などにつき、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものである。
10、60、70;柵状パネル
12、62;横桟
13;突合せ部
14;縦桟
15;折り返し部
16;開口部
63;貫通孔
71;棒材
D;横桟の扁平方向
P;パネル面
θ;横桟の傾斜角度
12、62;横桟
13;突合せ部
14;縦桟
15;折り返し部
16;開口部
63;貫通孔
71;棒材
D;横桟の扁平方向
P;パネル面
θ;横桟の傾斜角度
Claims (5)
- 複数の開口部を有する柵状パネルであって、
前記各開口部が、隣り合う二つの横桟と隣り合う二つの縦桟とで囲まれて形成され、
前記横桟が筒状に成形されており、前記縦桟の側縁部に折り返し部が形成されていることを特徴とした柵状パネル。 - 複数の開口部を有する柵状パネルであって、
前記各開口部が、隣り合う二つの横桟と隣り合う二つの縦桟とで囲まれて形成され、
前記横桟が筒状に成形されており、前記縦桟に沿って棒材が設けられていることを特徴とした柵状パネル。 - 複数の開口部を有する柵状パネルであって、
前記各開口部が、隣り合う二つの横桟と隣り合う二つの縦桟とで囲まれて形成され、
前記横桟が扁平筒状に成形されており、その扁平方向がパネル面に対し傾斜していることを特徴とした柵状パネル。 - 前記筒状成形された横桟が突合せ部を備え、該突合せ部が折り返されている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の柵状パネル。
- 前記横桟に複数の貫通孔が設けられている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の柵状パネル。
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JP2004140582 | 2004-05-11 | ||
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Family Applications (1)
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