JPWO2005073365A1 - 移植用細胞の処理方法、細胞懸濁液、移植用補綴物、および損傷部位の治療方法 - Google Patents

移植用細胞の処理方法、細胞懸濁液、移植用補綴物、および損傷部位の治療方法 Download PDF

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Abstract

移植組織または損傷した生体組織、特に腱や靭帯、皮膚、軟骨又は骨を早期に且つ良好に修復するための移植用補綴物および細胞懸濁液を提供することを技術的課題とする。 前記課題を解決するため、TGF−βスーパーファミリーの少なくとも1因子、特にTGF−β1を含有する培地で、線維芽細胞などの結合組織細胞を培養し、前記移植用補綴物および細胞懸濁液を得る。特に移植用補綴物の場合、前記結合組織細胞を、コラーゲン、フィブリン又はヒアルロン酸などの細胞外マトリクス成分、特にフィブリンに包埋して、シート形状の移植用補綴物を得る。この移植用補綴物を、移植組織または組織損傷部に被覆する。

Description

本発明は、移植用細胞の処理方法、細胞懸濁液、移植用補綴物、および損傷部位の治療方法に関する。
生体組織が欠損または損傷した場合において、自家または同種組織、あるいは培養移植物または人工移植物の移植による治療方法、薬剤や成長因子などの有効成分を投与する治療方法、さらに、機能性遺伝子の導入による治療方法などが種々試みられている。例えば、前十字靱帯(以下、ACLと呼ぶ)のような負荷の掛かり易い組織では、治癒期間の短縮が求められることから、早期に且つ良好な靭帯が再形成される治療方法の確立が求められている。
ACLの治療方法の1つとしては、移植による治療方法が知られており、人工靭帯による移植なども試みられているが、患者自身の膝蓋腱や膝屈筋腱を用いた自家腱移植によるACL再建術が最も一般的に知られている。その一方で、より早期に治癒させる方法を確立するために、実験モデルとしてのACL自家腱移植モデルが確立され、研究が進められている。このACL自家腱移植モデルは、非特許文献1に記載されるように、ACLに対して凍結−解凍処理を行い、内在している線維芽細胞を壊死させることによって作製することができる。
有効成分の投与による治療方法に関しては、ACL自家腱移植モデルに対して、トランスフォーミング成長因子(TGF)−β1を投与する方法が試みられている(非特許文献2参照)。この非特許文献2では、ACL自家腱移植モデルに対して低濃度のTGF−β1を投与することによって、ACL自家腱移植に見られる力学的特性の悪化を充分に抑制して自家移植腱の早期修復を可能とするACL再構築モデルが確立された。
さらに、遺伝子導入による治療方法に関しては、特許文献1及び非特許文献3にアデノウィルスなどを用いてTGF−β1を生体内で産生させる遺伝子療法(gene therapy)が開示されている。この方法では、TGF−β1を高濃度に生成させるために遺伝子を含むベクターを作製し、この組換えベクターを線維芽細胞にトランスフェクションさせた後に、この線維芽細胞を損傷した膝間接などに注入している。
特表2002−542801号公報 Journal of Biomechanical Engineering,2000,Vol.122,p.594−599 Journal of Orthopaedic Research,2002,Vol.20,p.1345−1351 Arthritis Research & Therapy,2003,Vol.5,p132−139
しかしながら、自家腱移植(ACL自家腱移植モデル)の自然治癒経過での組織修復(再構築)プロセスにおいては、移植腱への細胞の浸潤によって一時的に力学的特性が減少し(非特許文献1参照)、その回復には数年という長期間を要するという問題点がある。また、TGF−βを直接的に損傷組織へ投与した場合では、TGF−βが投与部位から関節内全体へ分散(拡散)するため、標的部位(治療部位)への集中が困難となるだけでなく、目的としない部位にTGF−βが作用し、関節に好ましくない反応を惹起する可能性がある。更に、TGF−β1を高濃度で生体に投与することは、ACLの力学的特性がむしろ改善されず、TGF−β1の好ましくない副作用が発生する可能性を否定できない。一方、遺伝子療法においては、上述のような分散に関する問題に加えて、ベクターにウィルス由来のものを用いることに基づく副作用等の問題点を抱えている。
従って本発明は、移植組織または損傷した生体組織を早期に且つ良好に修復(再構築)するための移植用細胞の処理方法、細胞懸濁液、移植用補綴物、および損傷部位の治療方法を提供することを目的とする。
本発明の移植用細胞の処理方法は、TGF−βスーパーファミリーの少なくとも1因子を含有する培地で結合組織細胞を培養する培養工程を含むことを特徴としている。
本発明の細胞懸濁液は、前記移植用細胞の処理方法で処理された移植用細胞を含むことを特徴としている。
本発明の移植用補綴物は、本発明の移植用細胞の処理方法によって作製されたことを特徴としている。
本発明の損傷部位の治療方法は、トランスフォーミング成長因子(TGF)−βスーパーファミリーの少なくとも1因子を含有する培地で結合組織細胞を培養する培養工程、及び前記培養工程によって得られる活性化された培養細胞を患者に移植する移植工程を含むことを特徴としている。
本発明によれば、TGF−βスーパーファミリーの少なくとも1因子を含有する培地で培養した結合組織細胞を使用するので、移植組織または損傷した生体組織を早期に且つ良好に修復させるための移植用細胞の処理方法、細胞懸濁液、移植用補綴物、および損傷部位の治療方法を提供することができる。
本発明の実施例にかかる凍結−解凍処理後12週の右膝ACLのヘマトキシリン−エオジン(HE)による染色像である。 本発明の実施例にかかる凍結−解凍処理後12週の右膝ACLの力学的特性(a.引っ張り強度、b.接線弾性率)を比較したグラフである。 本発明の実施例にかかる凍結−解凍処理後12週の右膝ACLの透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。
本発明の移植用細胞の処理方法は、TGF−βスーパーファミリーの少なくとも1因子を含有する培地で結合組織細胞を培養する培養工程を含むことを特徴としている。
これによれば、結合組織細胞をTGF−βスーパーファミリーを含む培地で培養して予め活性化させるので、処理後の細胞の移植は、活性化された細胞を移植部位または損傷部位に直接投与することになる。これにより、自然治癒経過での組織修復プロセスにおける浸潤細胞とは異なる活性化された結合組織細胞の浸潤が起こり、一時的な組織劣化を生じさせることなく早期に且つ効果的に生体組織が修復され、短期間で治療を完了することができる。従って、本処理方法により得られた移植用細胞を用いれば、TGF−βスーパーファミリーの直接投与よりも早期かつ安全に、例えばACLの場合には12週間(約3ヶ月)という短期間で、移植組織または損傷組織の修復を達成することができる。ここで云う移植用細胞とは、細胞懸濁液のような細胞の状態で投与してもよいが、培養線維芽細胞シートのような組織の状態で移植するものが好ましい。組織形態の移植用細胞を移植した場合には、局所的な治癒をより効果的に行うことが期待できる。また、しわ等の皮膚欠損に対しては、細胞懸濁液の状態で注入することによって、早期に欠損部(損傷部位)を修復することができる。
ここで使用されるTGF−βスーパーファミリー(以下、特に断らない限りTGF−βとする)には、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、TGF−β4、TGF−β5、BMP(骨形成タンパク)−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7などが挙げられる。これらのTGF−βは、生体内から単離・精製されたものを使用でき、精製された市販のものを使用することもできる。また、細胞由来のTGF−βとして、血小板のホモジネートから精製されたTGF−βを使用することができる。TGF−βは、このスーパーファミリーに属する因子であれば、単独でも組み合わせて使用してもよい。
TGF−βの中でも、特に作用機序の観点からTGF−β1が好ましい。TGF−β1は、いわゆる低濃度であればよく、0.1ng/ml〜100ng/ml、好ましくは4ng/ml〜10ng/mlの濃度で使用することができる。
本発明における結合組織細胞は、生体組織を構成する結合組織細胞であればよいが、採取しやすさの観点から皮膚、滑膜、筋肉、骨髄などの組織から得られる細胞およびこの細胞から分化された細胞であることが好ましい。また結合組織細胞は、移植用細胞または組織としての用途から、修復までの期間において拒絶反応を回避することができるものであればよく、自家のものであることが最も好ましい。
更に、このような結合組織細胞としては、細胞群増殖能力及び修復能力などの観点から線維芽細胞及び幹細胞様細胞が好ましく、皮膚由来線維芽細胞、滑膜由来線維芽細胞や、筋肉及び骨髄等の間葉系幹細胞から分化された線維芽細胞が含まれる。中でも、組織の採取し易さ及び細胞の増殖容易性の観点から、例えばACLの場合には滑膜由来線維芽細胞であることが特に好ましく、しわ等の皮膚欠損の場合は皮膚由来線維芽細胞が好ましい。
このような結合組織細胞は、充分な細胞数に予め増殖させるため及び他の細胞から目的とする好適な細胞に分化させたり選別したりするために、組織の採取後であって培養工程の前に、予備培養を行ってもよい。このような予備培養には、組織片培養法(explant culture)や細胞培養法(cell culture)等として通常行われているものが挙げられる。例えば、滑膜由来線維芽細胞では、関節鏡を使用して関節部位から滑膜組織片を採取した後に、数日から数週間にわたって組織片培養法で培養することによって、滑膜組織から容易に選別して得ることができる。また、必要に応じて継代培養を行ってもよい。
培養工程に用いられる培地には、培養に通常使用される液体培地を使用することができる。このような培地としては、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)等を挙げることができるが、培養対象である結合組織細胞の種類によって適切な培地を選択することができ、必要に応じて血清、抗生物質等を適当量で添加してもよい。殊に、アスコルビン酸を添加した培地で線維芽細胞を培養する場合には、線維芽細胞で構成されるシート形状の移植用組織(線維芽細胞が産生する細胞外マトリクスを含む)が形成される。この培養線維芽細胞シートは、十分な強度を有しているので操作性が良好で、移植後においても局所的な治癒が期待できる。
培養工程において細胞培養法を適用する場合には、培養開始時の結合組織細胞の播種密度は、細胞の種類及び増殖速度によって適宜選択されるが、一般に、1×10個/cm〜1×10個/cm、好ましくは、1×10個/cm〜1×10個/cmである。
培養工程は、移植用細胞または組織として使用可能な細胞数や状態(形態)が得られると共に結合組織細胞がTGF−βによって適度に活性化されるまで継続される。この培養工程の期間は、細胞種及び播種密度等によって異なるが、一般に1日〜7日間であり、2日〜5日間が好ましく、更に好ましくは2日間である。
結合組織細胞は、足場材料に担持されていることが好ましく、包埋されていることがさらに好ましい。足場材料に担持させることによって、移植用細胞の取扱いを容易にすると共に、活性化細胞を局所的な移植部位に配置し、移植用細胞を分散させることなく効率よく治癒させることができる。
足場材料としては、生体作用の観点からフィブリン、コラーゲン、ヒアルロン酸などが挙げられるが、細胞を包埋し担持する観点から、フィブリン及びコラーゲンが特に好ましい。なお、フィブリンは、フィブリノーゲンとトロンビンとを混合することにより形成される市販のフィブリン・シーラント(フィブリン糊)を使用することができる。またこのような足場材料としては、生体由来の足場材料が好ましい。このような生体由来の足場材料の1つとして、前述するコラーゲンを代表とする細胞外マトリクスが挙げられるが、細胞の増殖、移動、分化などの調節やその他の種々の細胞外マトリクス成分としての機能が維持されているものであれば如何なるものであってもよく、天然物に限らず、人工的な代用性細胞外マトリクス成分であってもよい。これらは、単独又は組み合わせて使用することができる。
また、他の足場材料として、生体吸収性材料又は生体親和性材料の人工材料または天然材料を使用してもよい。このような生体吸収性材料又は生体親和性材料としては、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリグリコール酸乳酸共重合体(PGLA)、ポリロタキサン、ゼラチン、キチン、キトサン、アルギン酸カルシウム、ポリロタキサンヒドロゲル等を挙げることができる。さらに他の足場材料としては、生体不活性材料が挙げられる。生体不活性材料とは、生体内に埋植されたときに生体組織との間に薄い皮膜(異物膜)が介在される材料であって、例えば、アルミナセラミックス、カーボンセラミックス、ジルコニアセラミックス、チタン、チタン合金、コバルト−クロム合金、コバルト−クロム−モリブデン合金、ステンレス鋼、等が挙げられる。
これらの足場材料は、メッシュ状、ゲル状又はスポンジ状であることが好ましく、また、移植用細胞を移植する際に適切な形状であれば如何なる形態のものでもよく、例えばシート形状であることが好ましい。従って、組織の欠損部の形状に合わせた立体的な形状とすることによって物理的に欠損部を補うことができ、一方、シート形状にすることによって操作性よく広範囲にわたって移植組織または損傷組織を被覆し固定することができる。
結合組織細胞は、足場材料の表面上に播種してもよいし、足場材料に包埋してもよい。殊に、ゲル状の細胞外マトリクス成分に包埋して培養することが好ましい。この場合、結合組織細胞は、常法により足場材料と混合されることによって足場材料に包埋される。この際、結合組織細胞の播種密度は、予定される培養期間や培養担体の種類、培地の組成に依存するが、一般に、1×10個/ml〜1×10個/mlとすることが適切であり、約1×10個/ml〜1×10個/mlが好ましく、約1×10個/ml〜約1×10個/mlが更に好ましい。この範囲よりも播種密度が少ないと、増殖率が十分でないため、好ましくない。この範囲よりも播種密度が多いと効率的でない。
包埋は、培養工程の前後にかかわらず行うことができる。培養工程の前に包埋を行う場合には、通常培地と足場材料との混合物に対して細胞を播き込めばよい。この場合には、包埋状態で細胞の増殖とTGF−βによる活性化を同時に行うことができる。一方、培養工程の後に包埋を行う場合には、所定の細胞数に増殖した後の細胞を足場材料と混合すればよい。この際、TGF−βによる活性化は、包埋の時期に関係なく行うことができる。これらのいずれで包埋を行うかは、細胞種及び細胞の状態等に応じて、当業者に容易に判断することができる。
次に、本発明の細胞懸濁液について説明する。
本発明の細胞懸濁液は、上記移植用細胞の処理方法で得られた移植用細胞を含むものであり、TGF−βスーパーファミリーの少なくとも1因子を含有する培地で結合組織細胞を培養する培養工程を含む処理方法によって処理することによって得ることができる。
本発明の細胞懸濁液における液状媒体は、ヒトに注入可能な液体であればいずれであってもよく、例えば、リン酸緩衝液(PBS)や生理食塩水などが上げられる。また、基礎培地であるDMEMなども利用可能である。本細胞懸濁液は、本発明の処理方法によって活性化された細胞を含んでいるので、しわ等の皮膚欠損部に注入された場合には、細胞外マトリクスを活発に産生し、早期に損傷部位の修復をおこなうことができる。
次に、本発明の移植用補綴物について説明する。
本発明の移植用補綴物は、上記移植用細胞の処理方法で得られた移植用細胞を含むものであり、TGF−βスーパーファミリーの少なくとも1因子を含有する培地で結合組織細胞を培養する培養工程を含む処理方法によって製造することができる。好ましくは、足場材料に担持されていること、すなわち、結合組織細胞を足場材料に担持させる担持工程を有していることが好ましい。
本方法によれば、前述したように、移植組織または損傷した生体組織を早期に且つ良好に修復させるための移植用補綴物を容易に得ることができる。
このような移植用補綴物は、生体における移植組織や組織損傷部、例えば、靱帯、腱、皮膚、軟骨、骨等の治療に用いることができ、特に靱帯や腱、皮膚などであることが好ましい。移植用補綴物の適用は、生体組織における移植組織や組織損傷部が挙げられる。移植組織としては、組織欠損部に移植される自家移植組織、同種移植組織又は培養移植物や人工材料移植物であってもよい。ここで、本移植用補綴物は、組織欠損部を直接的に補うための従来の移植用培養組織(培養移植物)とは異なり、組織欠損部に直接的に移植された自家移植組織などの移植物を、早期かつ効率よく親和させ、組織修復による治癒を完了させるためのものである。本発明の移植用補綴物は組織修復に有用な細胞が含まれており、かつ間接的に移植組織または損傷組織の修復に関与すると言う点において、in vitroで組織代替物を作製すると云う従来の組織工学(Tissue Engineering)的な概念とは異なり、in situにおいて組織を修復すると云う細胞療法(cell therapy)の概念を整形外科学領域、殊に腱・靭帯の治療に適用したものである。
本移植用補綴物を治療に用いる場合には、上述したように結合組織細胞をTGF−βを含有する培地で培養する培養工程に加えて、培養後の移植用細胞や移植用補綴物を患者の移植組織または組織損傷部に移植する移植工程を含む方法が採用される。このとき、培養後の移植用細胞は、足場材料に包埋されていることが好ましく、足場材料がシート形状であることが特に好ましい。
足場材料がシート形状である場合には、移植工程は、シート形状の移植用補綴物で移植組織または組織損傷部を被覆することを含むことが好ましい。殊に、靭帯や腱の治療に好ましい。これにより、移植用補綴物を操作性よく取扱うことができ、且つ分散による治癒効果の散逸がないため、局所的な治療に効果的である。なお、足場材料を用いない前述の培養線維芽細胞シートにおいても同様のことが云える。
1.細胞の調製及びTGF−β1による活性化
体重が3.4±0.4kg(平均±標準偏差)である成獣雌日本白色ウサギ44匹を、11匹ずつの4グループ(I〜IV)へと任意に分けた。このうちグループI及びIIにおいてウサギ各々の左膝から、関節鏡を使用しながら滑膜組織を採取した。採取した滑膜組織を組織片培養法で培養することによって、アウトグロースしてくる滑膜由来線維芽細胞を選択的に回収した。回収した細胞を継代する時、5mlのDMEMに3×10個の細胞を懸濁した細胞懸濁液を、2mlのフィブリン(ティシール(登録商標):バクスター社製)と混合した。混合後1週間の培養によって、シート形状の操作性の良好な移植用補綴物(線維芽細胞包埋フィブリン)が得られた。フィブリンに包埋された細胞は、表面及び内部に均一に分布していた。
グループIにおいては途中5日目に(すなわち移植が行われる予定の2日前)、10ngのTGF−β1(R&Dシステムズ社製)が培地に加えられ、TGF−β1を含有する培地による培養が開始された。一方、グループIIにおいては、途中何も加えずに1週間培養を行った。
2.in situ凍結−解凍処理によるACL自家腱移植モデルの構築
ウサギの右膝のACLを露出させ、ステンレス鋼チューブとウレタンフォーム被覆シリンジで構成されたクライオプローブを用いてACLの凍結処理を行った。凍結処理において、シリンジ内の液体窒素はチューブ内を流れ、窒素ガスとして空気中に排出される。このとき、チューブの部分がACLと接触し、ACLを凍結させる。その後、ACLを関節腔に25℃の生理食塩水を注入することによって解凍した。この凍結−解凍手順は、各ACLについて3回繰り返した。この方法によってACLの95〜100%の細胞を壊死させることができる。
3.移植
組織の採取後4週の時点で、上述のように右膝のACLの凍結−解凍処理を行って内部線維芽細胞を壊死させて、組織損傷部(ACL自家腱移植モデル)を作製した。損傷部の周囲をシート形状の線維芽細胞包埋フィブリンで被覆し、2本の5−0ナイロン縫合糸で固定した。それから更に12週間にわたってその状態を維持した。
4.組織学的観察
損傷部に固定してから12週間後に、ウサギを屠殺して、右膝ACLの横断面検体をヘマトキシリン−エオジン(HE)を用いて染色し、光学顕微鏡を用いて組織学的観察を行った(×100、n=2)。
図1に示されるように、グループIでは多くの結合組織細胞が右膝ACL内部において観察され(図1a)、細胞の増殖及びACLへの細胞の浸潤が早期に且つ効率よく行われていることが明らかであった。これは、移植ACLまたは損傷ACLが効果的に修復可能であることを示している。
これに対して、TGF−β1活性化細胞を有しないフィブリンを用いた場合(グループII、図1b)では、右膝ACL内部において結合組織細胞が散在している状態が観察され、細胞の増殖及び組織修復に必要な結合組織細胞の浸潤が充分でないことが明らかであった(図1b)。
また、細胞が包埋されていないフィブリンのみを被覆した場合(グループIII、図1c)では、ACLの内部に僅かな数の結合組織細胞が観察されるのみであった。このことは、フィブリンで被覆するだけでは、組織修復に必要な結合組織細胞の周囲組織からACLへの浸潤が起こりにくいことを示しており、完治するまでに長い治療期間が必要であることが示されている。
5.力学的特性評価
屠殺された上記グループのウサギ(各グループについてn=7)に対して、生体力学的評価のためにビデオ・ディメンジョン解析器(video dimension analyzer)を使用して、右膝大腿骨ACL−脛骨複合体の前内側繊維束について引っ張り試験を行った。この試験結果の統計解析は、複数比較のため、Fisher’s PLSD及びScheff’s F試験を用いたone−way ANOVAによって行った。結果を図2に示す。
図2に示されるように、各グループ間において、引っ張り強度(図2a)及び接線弾性率(図2b)に大きな差があることが示され、特に、TGF−β1活性化細胞を用いた場合(グループI)は、健常なACL(グループIV)と明確な差がなかった。これに対してTGF−β1活性化細胞を有しない場合(グループII)及びフィブリンのみの場合(グループIII)は、健常なACLと比較して力学的特性に劣っていることが示された(いずれもp<0.05)。
6.超微細構造
次に処理後のACLについて、改変Karnovsky固定液を用いることによって、超微細構造を観察した。屠殺直後の各グループのウサギ(各グループについてn=2)の右膝ACLを曝露し、常法の酢酸ウラン法を用いてin situにて固定を行った。染色された右膝ACLの断面像を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察した(図3)。
図3aに示されるようにTGF−β1活性化細胞を用いた場合(グループI)では、ACL内部におけるコラーゲン・フィブリルの大部分が、健常なACL(グループIV、図3c)のそれと非常に類似した直径分布を有していた。これに対して、フィブリンのみのグループIIIは、通常よりも細いコラーゲン・フィブリルが多く観察された(図3b)。TGF−β1活性化細胞を用いないグループIIについても、同様に通常よりも細いコラーゲン繊維が多く観察された(データ示さず)。
このことは、TGF−β1による活性化によって、移植初期の段階から組織損傷部におけるコラーゲン・フィブリルの再構築が促進されたことを示している。また、このようなコラーゲン・フィブリルの直径が太くなることによって、力学的特性の改善にも寄与するものと推察される。
このように、TGF−β1活性化細胞を用いた本発明の移植用補綴物を用いれば、3週間という短期間で、ACL自家腱移植モデルの力学的特性及び微細構造を健常なACLと同等の状態にまで修復することができる。この回復について、従来の自家腱移植による方法では70%以上の回復に1年を要するのに対して、本発明を適用すると、それを12週(約3ヶ月)という短期間に短縮できると考えられる。
本発明によれば、TGF−βスーパーファミリーの少なくとも1因子を含有する培地で培養した結合組織細胞を使用するため、前記結合組織細胞を移植のため用いた場合、早期且つ効果的に生体組織が修復される。つまり、本発明は損傷組織の治療等に有効であり、生物学的分野及び医学的分野が深くかかわる産業において、非常に有益な技術である。

Claims (18)

  1. トランスフォーミング成長因子(TGF)−βスーパーファミリーの少なくとも1因子を含有する培地で結合組織細胞を培養する培養工程を含むことを特徴とする移植用細胞の処理方法。
  2. 前記結合組織細胞が、線維芽細胞であることを特徴とする請求項1に記載の移植用細胞の処理方法。
  3. 前記TGF−βスーパーファミリーの1因子が、TGF−β1であることを特徴とする請求項1または2に記載の移植用細胞の処理方法。
  4. さらに結合組織細胞を足場材料に担持させる担持工程を含むことを特徴とする請求項1記載の移植用細胞の処理方法。
  5. 前記足場材料が、コラーゲン、フィブリン又はヒアルロン酸のいずれかを含むことを特徴とする請求項4に記載の移植用細胞の処理方法。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の移植用細胞の処理方法によって処理された移植用細胞を含むことを特徴とする細胞懸濁液。
  7. 皮膚欠損を修復するために皮膚組織の欠損部に有効量を注入されることを特徴とする請求項6に記載の細胞懸濁液。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の移植用細胞の処理方法によって作製された移植用補綴物。
  9. シート形状であることを特徴とする請求項8に記載の移植用補綴物。
  10. 靱帯、腱、皮膚、軟骨又は骨の治療用である請求項8に記載の移植用補綴物。
  11. 前記結合組織細胞が、滑膜由来、又は間葉系幹細胞から分化した線維芽細胞であることを特徴とする請求項8に記載の移植用補綴物。
  12. 患者の損傷部位を治療するための方法であって、
    トランスフォーミング成長因子(TGF)−βスーパーファミリーの少なくとも1因子を含有する培地で結合組織細胞を培養する培養工程、及び
    前記培養工程によって得られる活性化された培養細胞を患者に移植する移植工程
    を含むことを特徴とする損傷部位の治療方法。
  13. 前記培養細胞がシート形状の移植用補綴物であり、且つ前記移植用補綴物を患者の損傷部位に被覆することを特徴とする請求項12に記載の損傷部位の治療方法。
  14. 前記損傷部位が、生体、自家移植物、同種移植物、または人工材料移植物のいずれかの腱または靭帯であることを特徴とする請求項12または13に記載の損傷部位の治療方法。
  15. 前記トランスフォーミング成長因子(TGF)は、TGF−β1であることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の損傷部位の治療方法。
  16. 前記結合組織細胞が、線維芽細胞であることを特徴とする請求項12〜15のいずれかに記載の損傷部位の治療方法。
  17. 前記線維芽細胞が、滑膜由来細胞または間葉系幹細胞から分化された細胞であることを特徴とする請求項16記載の損傷部位の治療方法。
  18. 患者の損傷部位を治療するための方法であって、
    結合組織細胞をフィブリンに包埋する包埋工程、
    前記細胞をフィブリンに包埋された状態でトランスフォーミング成長因子(TGF)スーパーファミリーの少なくとも1因子を含有する培地で培養する培養工程、および
    前記培養工程によって得られるシート形状の移植用補綴物で患者の腱または靭帯を被覆する移植工程、
    を含むことを特徴とする腱または靭帯の治療方法。
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