JPWO2005006062A1 - コンタクトレンズ用吸水パッド - Google Patents
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Abstract
コンタクトレンズ38を収容するコンタクトレンズケース12に封入された処理液26を吸収保持し得る吸水材によって略シート形状の吸水材層18を形成すると共に、該吸水材層18の裏側面を不透水性の漏水防止層20で覆うことにより、コンタクトレンズ用吸水パッドを実現した。これにより、コンタクトレンズケース12内の処理液26を使用してコンタクトレンズ38に何等かの処理を施すに際して、吸水パッドを使用することで、処理液の散乱を防止することが出来ると共に、余った処理液も簡易に処理することが可能となって、コンタクトレンズの利用が一層容易とされ得ることとなった。
Description
本発明は、コンタクトレンズを装用する際に利用されることにより、コンタクトレンズの装着を容易に且つ安全に行うことが出来るようにする、従来にない新規な物(商品)であるコンタクトレンズ用吸水パッドおよびその関連技術に関するものである。
良く知られているように、コンタクトレンズは、屈折異常の矯正などの目的で人が眼の角膜表面に重ね合わせて装用する光学品として、広く利用されている。特に近年では、ディスポーザブルタイプと呼ばれる一日や一週間,一カ月等の短期且つ有限の装用期限が定められた使い捨て型のコンタクトレンズが開発されて安価に提供されたことに伴い、メンテナンスも容易で、手軽である等の理由から、コンタクトレンズの利用が大幅に増加している。
ところで、コンタクトレンズを装着する場合には、従来から眼科医等で指導されているところによると、洗面所で手指を洗浄した後、保存液に浸漬してケースに収容したコンタクトレンズを指でつまんで、ケースから取り出し、それを指先に載せた状態で、必要に応じて鏡等で装着位置を視認しつつ、見開いた眼の角膜表面に導いて重ね合わせることによって行われる。
しかしながら、コンタクトレンズを装着するために洗面所に行くのが煩わしいという問題があり、特に外出先などでは、洗面所を探すこと自体が面倒であったり難しい場合がある。
また、コンタクトレンズの取り扱いに慣れた人にとっては、鏡等も必ずしも必要でないことから、喫茶店やレストランの席や車中等で、装着したり、交換したりすること等が行われるようになってきている。ところが、そのような装着、交換場所においては、コンタクトレンズを収容するケース内の保存液がこぼれたり、或いはコンタクトレンズを触る手指を洗浄等することが困難であるという問題があった。特に、ディスポーザブルタイプのコンタクトレンズでは、一般に、一度開封すると再密封ができないケースに収容されていることから、コンタクトレンズを使用した後に廃棄するケースを鞄等に入れて持ち帰る際に、ケースに充填された保存液の始末に困ることがあった。
また、たとえ洗面所でコンタクトレンズを装着する場合であっても、ケースを傾けて保存液を廃棄しようとする際に誤って、未だ取り出していないコンタクトレンズまでケースから流れ出てしまうと、洗面所でコンタクトレンズを探すのが難しかったり、雑菌等がコンタクトレンズに付着してしまったり、コンタクトレンズに傷がついてしまったりする等の問題が発生し易かった。
加えて、コンタクトレンズを持って出かけたり、出張や旅行に行った際には、コンタクトレンズの装着だけでなく、洗浄や保存,殺菌等といった何等かのレンズ処理を、容易に且つ簡便に行いたいとのユーザーの要求がある。その場合には、必ずしも洗面所などが存在するとは限らないことから、使用する洗浄液や保存液,殺菌液などの処理に困る場合が多いのである。
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、ユーザーがコンタクトレンズに対してその装着や洗浄等といった何等かの処理を施す際に用いることにより、適当な任意の場所においてコンタクトレンズを容易に処理することが出来るようにする、従来にない新規なレンズ装着サポート品としてのコンタクトレンズ用吸水パッドとその関連品を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様1)
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様1の特徴とするところは、ユーザーによって行われるコンタクトレンズの装着,洗浄,保存,殺菌等といった何等かのレンズ処理に必要とされる処理液を吸収保持し得る吸水材によって略シート形状の吸水材層を形成して、該吸水材層の裏側面を不透水性の漏水防止層で覆ったコンタクトレンズ用吸水パッドにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様1の特徴とするところは、ユーザーによって行われるコンタクトレンズの装着,洗浄,保存,殺菌等といった何等かのレンズ処理に必要とされる処理液を吸収保持し得る吸水材によって略シート形状の吸水材層を形成して、該吸水材層の裏側面を不透水性の漏水防止層で覆ったコンタクトレンズ用吸水パッドにある。
このような本態様に従う構造とされたコンタクトレンズ用吸水パッドにおいては、処理液が表面側に滴下等されると吸水材層に速やかに吸収されて保持されることとなり、しかも、裏面側への漏れ出しや滲み出しが漏水防止層で防止されることとなる。
それ故、例えばコンタクトレンズに保存液や装用補助液等を滴下せしめたり、浸漬された保存液からコンタクトレンズを取り出す際等に、コンタクトレンズの下方に吸水パッドを位置せしめることによって、使用済みの処理液を吸水パッドに吸収保持させることが出来る。従って、処理液で机や衣服,書類等を濡らしたり汚したりすることが防止されることとなり、コンタクトレンズの着脱や洗浄,殺菌等の処理液を用いた各種処理を、コンタクトレンズユーザーが手軽に行うことが可能となる。
また、取扱いの際に手元が狂う等して、コンタクトレンズが吸水パッド上に落下することもあり得るが、吸水パッドは清潔に保たれている限りコンタクトレンズを汚損させることがなく、使用者からコンタクトレンズを落下または紛失させてしまわないかという不安感を排除し、好適な取り扱いを与える。更に滴下等した処理液で机や衣服、書類等を濡らしたり汚したりすることが防止されることとなる。なお、本発明において採用される吸水パッドは、予め、温度や圧力,薬品等による適当な滅菌処理が施されて滅菌または無菌の状態とされていることが望ましい。そして、かかる滅菌または無菌の状態とされた吸水パッドは、滅菌または無菌の状態が維持されるように適当なパッキングが施されて、使用時に開封されることが好ましい。より好適には、一回使用分ずつ個別に密封包装される。
また、コンタクトレンズを処理するための取り扱いに際して、手指に付着した処理液を吸水パッドの表面で拭うことも可能であり、その意味において、本態様に係る吸水パッドは単なる吸水材だけでなくコンタクトレンズの着脱等の処理の作業を行い易くするためのサポート用品としても利用され得る。
すなわち、本態様に従う構造とされた吸水パッドを用いることにより、特に限定されない各種の任意の場所において、コンタクトレンズを一層手軽に着脱等することが可能となるのであり、具体的には、例えば、洗面所等の他に、喫茶店やレストラン、居室や車中、屋外等の適当な任意の場所で、周囲の汚れや濡れ等を気にすることなくコンタクトレンズを容易に着脱や洗浄等することが可能となるのである。
なお、吸水材層の吸水材には、使用される処理液に対して良好な含浸吸水性能と保水性能を有する各種の公知の材料が採用され得、例えば、吸水紙や綿状パルプの他、吸水性ポリマー等が好適に採用される。また、漏水防止層には、不透水性の公知の材料が採用され得、例えばポリエチレンやポリエステルフィルム等が好適に採用される。また、これら吸水材層や漏水防止層においては、吸収する処理液の量や種類等を考慮して、大きさや材質等が選択され得る。特に、後述する本発明の態様5にも記載されているように、おむつや生理用品等として開発された高性能な吸水性ポリマー等を採用することにより、一度吸水した処理水の逆流(滲み出し)を防止することが出来ることから、そのまま鞄等に入れて持ち帰ることも可能となる。更に、たとえ吸水容量を多少超えたとしても、或いは拡散前に一時的且つ部分的に吸水容量を超えたとしても、裏面に漏水防止層を備えていることから、テーブル等の載置面を汚すことが可及的に回避され得るのである。
また、処理液は、レンズの種類や要求されるレンズ処理の種類等に応じて適宜に設定変更されるものであって、特に限定されるものでなく、公知の各種溶液が適宜に採用され得る。具体的には、例えば、かかる処理液として、ポリヘキサニドやポリビニルピロリドン、界面活性剤、次亜塩素酸ナトリウム、臭化ナトリウム、緩衝剤等を適当に含んでなる洗浄液(剤)や保存液(剤)、洗浄作用や保存作用が併せて発揮される洗浄保存液(剤)等が適宜に採用される。
さらに、本態様に係るコンタクトレンズ用吸水パッドは、ディスポーザブルタイプのコンタクトレンズ用に限定されるものでなく、従来から用いられているハードタイプやソフトタイプの各種のコンタクトレンズ用にも適用可能である。即ち、これら何れのコンタクトレンズも、原則として処理液としての所定の保存液に収容されて保存されて、該保存液から取り出して装用されたり、必要に応じて洗浄等の処理が施されたりすることに変わりなく、そのような各種のコンタクトレンズの着脱や洗浄等の処理に際して、本発明に係るコンタクトレンズ用吸水パッドが同様に利用可能である。
(コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様2)
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記処理液が前記コンタクトレンズの保存液であって、該コンタクトレンズを収容して保存するコンタクトレンズケースに注入された該保存液の一回の使用量を吸収保持し得る吸水容量を有していることにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記処理液が前記コンタクトレンズの保存液であって、該コンタクトレンズを収容して保存するコンタクトレンズケースに注入された該保存液の一回の使用量を吸収保持し得る吸水容量を有していることにある。
本態様においては、保存液に浸漬されて新規に提供されたコンタクトレンズや一時的に保存しておいたコンタクトレンズを装着する際に、コンタクトレンズを取り出した後に残った保存液を一枚の吸水パッドで全て吸収させることが出来る。それ故、再密封出来ない形態で提供されることの多い使い捨てタイプのコンタクトレンズを開封した場合に残った保存液を簡便に処理することが出来る。また、開閉可能な保存用容器に収容しておいたコンタクトレンズを装着する際に、残った保存液を容器内に残したままにしておくことに起因する容器内の細菌汚染等の問題も、残った保存液の全てを吸水パッドで処理することで回避することが可能となる。
(コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様3)
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層における前記漏水防止層で覆った裏側面と反対の表側面を、多数の小さな起伏や穴を有する凹凸状の手拭き面としたことにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層における前記漏水防止層で覆った裏側面と反対の表側面を、多数の小さな起伏や穴を有する凹凸状の手拭き面としたことにある。
本態様においては、手拭き面に手指を押し当てて拭うことにより、手拭き面に付された凹凸状が手指表面に付着した液や埃,塵等を効率的に拭い取るように作用し得る。それ故、例えばコンタクトレンズを装着する際に、コンタクトレンズを扱う手指を清浄にするのに吸水パッドを効果的に利用することが出来る。なお、その際、コンタクトレンズの処理液等を手指に滴下したり、吸水材層に染み込ませて手指を拭うのに利用することも可能である。
(コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様4)
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様4の特徴とするところは、本発明の前記態様3に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層と別体形成されて該吸水材層の表側面に重ね合わされることにより該吸水材層の表側面を覆う表皮層を設け、該表皮層によって前記手拭き面を形成したことにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様4の特徴とするところは、本発明の前記態様3に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層と別体形成されて該吸水材層の表側面に重ね合わされることにより該吸水材層の表側面を覆う表皮層を設け、該表皮層によって前記手拭き面を形成したことにある。
本態様においては、吸水材層と別体の表皮層を採用したことにより、吸水材層の材質等によって制限されることなく表皮層の材質を設定することが出来、手拭き面の性状等を設定することが可能となる。それ故、吸水材層による吸水性能と併せて、表皮層による手指の清浄効果等を、両立して一層有利に得ることが出来るのである。なお、表皮層の材料は、吸水材層と同じであっても良いし、異なっていても良いが、繊維による塵等が手拭き面に多く発生しないものが望ましく、例えばレーヨンやポリプロピレン、ポリエステル等を含むステーブル、ポリオレフィン系織布や、ポリエチレンやポリエステル、エチレン・酢酸ビニル共重合体等を含む不織布等の、耐水性にも優れたものが好適に採用される。
(コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様5)
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様5の特徴とするところは、本発明の前記態様4に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層の吸水材として吸水性ポリマーを採用したことにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様5の特徴とするところは、本発明の前記態様4に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層の吸水材として吸水性ポリマーを採用したことにある。
本態様においては、吸水材に吸水性ポリマーを採用したことによって綿材等を採用する場合に比して優れた吸水性能が発揮されるのであり、それによって、吸水材層、延いてはパッド全体のコンパクト化等が達成される。なお、吸水性ポリマーとしては、公知のものが何れも採用可能であり、具体的には、例えばポリアクリル酸塩架橋体やデンプン+アクリル酸塩グラフト架橋体、ポリビニルアルコール変性架橋体、マレイン酸共重合物架橋体等が好適に採用される。
(コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様6)
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様6の特徴とするところは、本発明の前記態様3に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層の吸水材として綿材又は布材を採用し、該吸水材の表面をそのまま露出させて前記手拭き面を形成したことにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様6の特徴とするところは、本発明の前記態様3に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層の吸水材として綿材又は布材を採用し、該吸水材の表面をそのまま露出させて前記手拭き面を形成したことにある。
本態様においては、手拭き面を備えた吸水材層が少ない部品点数と製造工程で容易に実現され得る。なお、本態様における綿材又は布材には、例えば、麻や木綿等の天然の繊維からなる材料の他、ポリエチレンやポリエステル、エチレン・酸化ビニル共重合体等からなる不織布を含む人工の繊維からなる材料も採用可能である。
(コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様7)
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様7の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至6の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層と前記漏水防止層の間に弾性を有するクッション層を設けたことにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様7の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至6の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層と前記漏水防止層の間に弾性を有するクッション層を設けたことにある。
本態様においては、吸水材層と漏水防止層の間に設けたクッション層により、吸水材層による吸水性能を損なうことなく、手指で押さえた場合の柔らかさが発揮されて使用に際しての高級感や使用感の向上が図られ得る。なお、クッション層には、要求される弾性や製作性等に応じて適宜の材料が採用され、具体的には、例えば、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタンおよび発泡ポリブタジエン等を含む発泡樹脂や、ポリオレフィン、ポリウレタンおよびポリブタジエン系等を含むゴム乃至はエラストマや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルおよびES繊維等を含む合成繊維等が好適に採用される。また、かかるクッション層は、処理水を吸水パッドが吸収した状態下でも良好弾性を保ち得るように、処理水が含浸されない材質で形成されたり、吸水材層から流体密にシールされた構造で形成されることが望ましい。
(コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様8)
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様8の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至7の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層の前記漏水防止層で覆われた側と反対側に不透水性材料からなる蓋シートを配して該吸水材層を密閉状のパック構造で封入し、使用時には該蓋シートを取り除くようにしたことにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様8の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至7の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記吸水材層の前記漏水防止層で覆われた側と反対側に不透水性材料からなる蓋シートを配して該吸水材層を密閉状のパック構造で封入し、使用時には該蓋シートを取り除くようにしたことにある。
本態様においては、吸水材層が蓋シートと漏水防止層によって密閉されることにより、吸水材層の吸湿作用の抑制に伴う吸水容量の確保や、外部雑菌による汚染からの保護が図られ得る。なお、蓋シートとしては、例えばポリエチレンやポリエステル等の合成樹脂が好適に採用され得、例えば蓋シートを外装材として利用して、適当な印刷等を表面に付するようにしても良い。
(コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様9)
本発明に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいては、前記吸水材層における前記漏水防止層で覆った裏側面と反対の表側面によって構成された手拭き面に対して手指を拭う力が及ぼされた際、各層間でのずれや吸水パッドが載置されて支持せしめられる裏面側で最も外側に位置する載置面に対して、接着や粘着、係止、係合等により滑り止め機能を与えた構成が有利に採用される。詳しくは、例えば、以下の態様9のように構成される。即ち、コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様9の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至8の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記漏水防止層の外側表層に滑り止め機能を備えたことにある。
本発明に係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいては、前記吸水材層における前記漏水防止層で覆った裏側面と反対の表側面によって構成された手拭き面に対して手指を拭う力が及ぼされた際、各層間でのずれや吸水パッドが載置されて支持せしめられる裏面側で最も外側に位置する載置面に対して、接着や粘着、係止、係合等により滑り止め機能を与えた構成が有利に採用される。詳しくは、例えば、以下の態様9のように構成される。即ち、コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様9の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至8の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、前記漏水防止層の外側表層に滑り止め機能を備えたことにある。
本態様においては、吸水材層の表側面(手拭き面)乃至は表皮層の手拭き面を使用して手指の拭き取りを行う場合に、漏水防止層の滑り止め機能を備えた表層を、例えばテーブルや手の平等に載置したり、手で挟持したりすること等に伴い、滑り止め機能により吸水パッドを容易に静止位置させることが出来る。これにより、手拭き効果が更に向上され得る。なお、本態様の滑り止め機能には、漏水防止層の外側表層として、例えば、粘着性を有する材料や摩擦係数の高い材料を採用しても良いし、漏水防止層の外側表層に凹凸を施すこと等により機械的摩擦抵抗を効果的に与えて実現しても良い。また、本態様における漏水防止層の外側表層は、漏水防止層と別体形成されて、吸水材層で覆われた面や該吸水材層で覆われた面と反対側の面等を覆うようにして設けられても良く、或いは漏水防止層と一体形成されて、漏水防止層の外周面の一部または全部を構成しても良い。
(コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様10)
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様10の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至9の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、殺菌剤等の薬液を保持させた薬液保持層を設けて、前記吸水材層における前記漏水防止層で覆った裏側面と反対の表側面に該薬液が滲み出すようにしたことにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の態様10の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至9の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドにおいて、殺菌剤等の薬液を保持させた薬液保持層を設けて、前記吸水材層における前記漏水防止層で覆った裏側面と反対の表側面に該薬液が滲み出すようにしたことにある。
本態様においては、コンタクトレンズの取り扱いに際して、手拭き面に滲み出た薬液によって手指の消毒等を行うことが出来るのであり、手指の簡易な洗浄や消毒、殺菌等が実現可能となって、利便性の更なる向上が図られ得る。
なお、薬液保持層は、例えば、ポリオレフィン系やその他の合成繊維または天然繊維からなる織布や不織布等を用いて構成されて、薬液を吸収させた後に押圧することで薬液を再び滲み出させることの出来る材料によって、有利に構成され得ることとなり、かかる薬液保持層は、吸水材層に対して表側と裏側の何れの側に設けられていても良い。また、薬液保持層は、吸水材層の厚さ方向中間部分に埋設状態で配設されても良い。或いはまた、別の構成として、合成樹脂性薄膜等を用いて形成した不透水性の袋に薬液を収容せしめることで薬液保持層を構成し、それを吸水材層に重ね合わせて配し、好ましくは吸水材層の裏側に重ね合わせて配し、使用時には押さえつけて収容袋を破らせることで、薬液を手拭き面に滲み出させるようにしても良い。
また、薬液は、殺菌性能等の要求される特性を備えた適当なものが適宜に採用可能である。具体的には、例えば、クロルヘキシジンや塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ポビドンヨード等が好適に採用される。また、予め薬液保持層に濃縮した薬液を保持させ、保存液や洗浄液等の適当な処理液を外部から供給して吸収させることで、薬液を好適な濃度に希釈させて使用しても良い。
また、特に本態様は、コンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の前記態様8と組み合わせた構成とすることが望ましい。蓋し、薬液保持層が外部雑菌から保護されると共に、薬液保持層に含浸保持させた薬液の蒸散が抑えられるからである。
(コンタクトレンズ用吸水パッドセットに関する本発明の態様1)
コンタクトレンズ用吸水パッドセットに関する本発明の態様1の特徴とするところは、上述の如きコンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の前記態様1乃至10の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッドに、該コンタクトレンズ用吸水パッドと別体で形成された処理液容器を組み合わせて、一回又は複数回のレンズ処理に必要とされる量の前記処理液を該処理液容器に収容せしめたコンタクトレンズ用吸水パッドセットにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドセットに関する本発明の態様1の特徴とするところは、上述の如きコンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の前記態様1乃至10の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッドに、該コンタクトレンズ用吸水パッドと別体で形成された処理液容器を組み合わせて、一回又は複数回のレンズ処理に必要とされる量の前記処理液を該処理液容器に収容せしめたコンタクトレンズ用吸水パッドセットにある。
このような本態様に従う構造とされたコンタクトレンズ用吸水パッドセットにおいては、吸水パッドが各種の処理液を収容せしめた処理液容器と組み合わせて用いられることによって、コンタクトレンズの装着や、取外し前後の洗浄,保存,消毒などのレンズ処理を、一層手軽に行うことが可能となり、特に旅行や出張等の外出先でのレンズ処理を各種のシチュエーションで手軽に且つ効率的に行うことが可能となる。
具体的には、例えば、コンタクトレンズを保存液から取り出す際に、処理液としての消毒液等の薬液を滴下して吸水パッドに含侵保持させた後、かかる吸水パッドを用いて手指の拭き取り作業等を行い、手指を消毒したり付着異物を除去したりすることが出来る。或いは、薬液容器から滴下した薬液で手指を直接に洗浄すると共に、洗浄後の滴下した薬液を、下方に敷いた吸水パッドに吸収させることで、周囲の濡れ等を防止することも出来る。しかも、薬液等の吸収後にも、吸水パッドの吸水容量を残しておくことにより、コンタクトレンズを装着する際にケースから零れる保存液や、或いはケースからレンズを取り出す前に吸水パッドに吸水させる保存液まで、かかる吸水パッドで収集させることが出来るのであり、それによって、周囲の濡れを防ぎつつ、任意の場所でコンタクトレンズを便利に着脱したり洗浄等の処理を施すことが可能となるのである。
なお、処理液容器に関して、その収容液だけでなく、構造や大きさ、形状,材質等も、特に限定されるものでない。例えば、保存液の他、殺菌液や洗浄液などであっても良い。特に、かかる処理液容器が、保存液や殺菌液,洗浄液などのユーザーへの提供容器である場合には、携帯の容易さや衛生面を考慮すると、一回或いは数回のレンズ処理に必要とされる量の処理液を密封状態で収容し得る構造が望ましい。具体的には、「ポーション」と言われるブリスター容器や、「ドーズ」と言われる分包容器などが、処理液容器として採用可能である。
ポーションは、一般に、真空成形や圧空成形、射出成形等により形成された熱可塑性の合成樹脂製の容器本体に処理液を収容する凹所を設けて、かかる凹所の開口部に重ね合わせたシート状等の封止材を、容器本体に対して熱溶着等で固着せしめたものである。多くの場合、容器本体の凹所を覆蓋して形成された密閉状の内部には、コンタクトレンズについての目的とする一回の処理に必要な量のケアソリューション(処理液)が封入されている。また、ドーズは、一般に、ブロー成形や射出成形またはこれらの組み合わせにより形成された合成樹脂製の容器であることは、ポーションと略同様であるが、ポーションが封止シート等の熱溶着などで密封しているのに対して、ブロー・フィル・シール(成形・充填・封止)製法により密閉構造とされたり、或いはボトルとキャップからなる容器とされることが多い。そして、ドーズでは、コンタクトレンズについての目的とする処理の数回分の量のケアソリューション(処理液)が封入されていることが多く、一回分づつに収容領域を分割したり、或いは開閉可能な一つの収容領域に数回分をまとめたりして、処理液が収容される。
(コンタクトレンズ用吸水パッドセットに関する本発明の態様2)
コンタクトレンズ用吸水パッドセットに関する本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係るコンパクトレンズ用吸水パッドセットにおいて、前記処理液容器が、コンタクトレンズを保存液に浸漬して収容保存せしめ得るレンズ保存ケースであることにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドセットに関する本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係るコンパクトレンズ用吸水パッドセットにおいて、前記処理液容器が、コンタクトレンズを保存液に浸漬して収容保存せしめ得るレンズ保存ケースであることにある。
本態様においては、例えば使い捨てタイプのコンタクトレンズの場合に、コンタクトレンズを保存液に浸漬して収容せしめてユーザーに提供されるケースが、処理液容器とされる。或いは、数日に亘って装用されるコンタクトレンズを、夜間等の外した場合に、保存液に浸漬せしめて一時的に保存しておくケースが、処理液容器とされる。このようにコンタクトレンズを収容したケースに対して、前述の如き吸水パッドを組み合わせることにより、コンタクトレンズを装着する際に非常に便利に利用することができる。
(コンタクトレンズ用吸水パッドセットに関する本発明の態様3)
コンタクトレンズ用吸水パッドセットに関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係るコンタクトレンズ用吸水パッドセットにおいて、前記コンタクトレンズ用吸水パッドと、前記処理液容器を、ともに一つのケースに収容したことにある。
コンタクトレンズ用吸水パッドセットに関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係るコンタクトレンズ用吸水パッドセットにおいて、前記コンタクトレンズ用吸水パッドと、前記処理液容器を、ともに一つのケースに収容したことにある。
本態様に従えば、現状で使用されている処理液容器をそのまま利用して、前述の如き本発明に従うコンタクトレンズ用吸水パッドを効率的に組み合わせて使用することが出来る。それによって、携帯性と使用性およびレンズ処理の作業性に優れた新たなツールが、効率的に実現可能となる。
(使い捨て型コンタクトレンズケースに関する本発明の態様1)
使い捨て型コンタクトレンズケースに関する本発明の態様1の特徴とするところは、使い捨てタイプのコンタクトレンズを保存液に浸漬せしめた状態でユーザに提供するための使い捨て型コンタクトレンズケースにおいて、前述のコンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の前記態様1乃至10の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドを組み込んだ使い捨て型コンタクトレンズケースにある。
使い捨て型コンタクトレンズケースに関する本発明の態様1の特徴とするところは、使い捨てタイプのコンタクトレンズを保存液に浸漬せしめた状態でユーザに提供するための使い捨て型コンタクトレンズケースにおいて、前述のコンタクトレンズ用吸水パッドに関する本発明の前記態様1乃至10の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドを組み込んだ使い捨て型コンタクトレンズケースにある。
このような本態様に従う構造とされた使い捨て型コンタクトレンズケースにおいては、ディスポーザブルタイプ(有限の比較的に短期な使用期限が定められた使い捨て型)のコンタクトレンズを新規に開封して装用する際に、同時に清浄な吸水パッドが提供されることから、かかる吸水パッドを利用することによって使い捨て型コンタクトレンズを、任意の場所で気軽に装用することが可能となる。特に、コンタクトレンズケースに吸水パッドを組み込んだことにより、吸水パッドを忘れることもなく、持ち運びにも便利であり、しかも必要な吸水パッドをユーザに対して効率的に提供することが可能となる。
また、このようなディスポーザブルタイプのコンタクトレンズの提供用の容器は、一般に再封止不能とされているが、コンタクトレンズを取り出した後に残った保存液を吸水パッドに吸収保持させることが出来る。従って、如何なる場所でコンタクトレンズを装用する場合でも、従来から問題となり易かった、残った保存液の処理に困るようなことがない。
なお、使い捨て型コンタクトレンズケースの形状や大きさ、構造等は、何等限定されるものでなく、各種のコンタクトレンズケースが採用可能である。また、後述する本発明の態様の如くコンタクトレンズケースのベース部材を漏水防止層として利用する他、例えばコンタクトレンズケースの蓋材を漏水防止層として利用するようにしても良い。なお、使い捨て型コンタクトレンズケースに対する吸水パッドの組付構造は、限定されるものでないが、例えば吸水パッドを不透水性の袋に密封してコンタクトレンズケースに内蔵させたり、コンタクトレンズケースの外面に貼着したりすることも可能である。或いは、コンタクトレンズケースにおいて、処理液の収容スペースと別に、吸水パッドの収容スペースを形成することにより、共通部品を用いて処理液収容スペースと吸水パッド収容スペースを形成しても良い。
(使い捨て型コンタクトレンズケースに関する本発明の態様2)
使い捨て型コンタクトレンズケースに関する本発明の態様2の特徴とするところは、上記態様1に係る使い捨て型コンタクトレンズケースにおいて、前記コンタクトレンズを前記保存液と共に収容するためのレンズ収容凹所が形成された硬質のベース部材に対して不透水性のケース蓋シートを重ね合わせて固着することにより該レンズ収容凹所を密閉した構造とされており、該レンズ収容凹所と異なる位置において、本発明の前記態様1乃至10の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドを、該ケース蓋シートと該ベース部材で挟み込んで密閉状態で組み込んだことにある。
使い捨て型コンタクトレンズケースに関する本発明の態様2の特徴とするところは、上記態様1に係る使い捨て型コンタクトレンズケースにおいて、前記コンタクトレンズを前記保存液と共に収容するためのレンズ収容凹所が形成された硬質のベース部材に対して不透水性のケース蓋シートを重ね合わせて固着することにより該レンズ収容凹所を密閉した構造とされており、該レンズ収容凹所と異なる位置において、本発明の前記態様1乃至10の何れかに係るコンタクトレンズ用吸水パッドを、該ケース蓋シートと該ベース部材で挟み込んで密閉状態で組み込んだことにある。
このような本態様においては、コンタクトレンズケースの構成部材を巧く利用して吸水パッドを一体的且つ密閉状態でパッキングすることが可能となる。また、本態様では、例えば、ベース部材において、レンズ収容凹所と独立して吸水パッドの収容凹所を形成すると共に、それらレンズ収容凹所と吸水パッド収容凹所を相互に接続するように凹溝を形成することも可能であり、それによって、例えばコンタクトレンズケースを新規に開封して装着する際、開封後にケースを少し傾けて、レンズ収容凹所に収容された保存液を凹溝を通じて吸水パッド収容凹所に導いて吸水パッドで吸収させた後、保存液が少量とされ或いは略除かれたレンズ収容凹所から、手指でコンタクトレンズを摘んで取り出すようにすることも出来る。このような取扱いを可能としたコンタクトレンズケースでは、開封後にレンズ収容凹所に手指を漬け入れてコンタクトレンズを取り出す際に、レンズ収容凹所から保存液が零れることを効果的に防止することも可能となる。
なお、ベース部材としては、従来から公知のものが何れも採用可能であり、例えば、フッ素樹脂やポリアミド、ポリアリレート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、非結晶ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等や、或いはそれらの複合体や多層構造体が適宜に採用される。また、ケース蓋シートも、従来から公知のものが採用可能であって、例えば、前記ベース部材の材料として挙げられた各種の合成樹脂材や、アルミニウム等の金属、或いはそれら合成樹脂と金属の複合材が、単層或いは積層構造の膜状として利用可能である。
(使い捨て型コンタクトレンズケースに関する本発明の態様3)
使い捨て型コンタクトレンズケースに関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様2に係る使い捨て型コンタクトレンズケースにおいて、前記レンズ収容凹所を形成する前記ベース部材と前記ケース蓋シートの何れかを、前記漏水防止層として利用したことにある。
使い捨て型コンタクトレンズケースに関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様2に係る使い捨て型コンタクトレンズケースにおいて、前記レンズ収容凹所を形成する前記ベース部材と前記ケース蓋シートの何れかを、前記漏水防止層として利用したことにある。
このような本態様においては、吸水パッドを収容したコンタクトレンズケースが、簡単な構造で容易に実現可能となる。即ち、本態様では、吸水パッドは、ベース部材又はケース蓋シートに重ね合わせた状態で使用される。より好適には、吸水シートの裏面がベース部材又は蓋シートに対して接着等で固着されたり、ベース部材又は蓋シートに設けられた凹部に入り込ませることで、位置決めされた状態で使用される。
(レンズ携帯用容器に関する本発明の態様1)
レンズ携帯用容器に関する本発明の態様1の特徴とするところは、ユーザーによって行われるコンタクトレンズの装着,洗浄,保存,殺菌等といった何等かのレンズ処理に必要とされる処理液を収容する処理液容器を、請求項1乃至10の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッドと共に収容せしめたレンズ携帯用容器にある。
レンズ携帯用容器に関する本発明の態様1の特徴とするところは、ユーザーによって行われるコンタクトレンズの装着,洗浄,保存,殺菌等といった何等かのレンズ処理に必要とされる処理液を収容する処理液容器を、請求項1乃至10の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッドと共に収容せしめたレンズ携帯用容器にある。
本態様においては、本発明に従う構造とされたコンタクトレンズ用吸水パッドをコンタクトレンズと共に容易に携行することが可能となり、それによって、吸水パッドを用いた上述の如き便利なコンタクトレンズの装着等の処理態様が一層容易に実現可能となるのである。
(レンズ携帯用容器に関する本発明の態様2)
レンズ携帯用容器に関する本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係るレンズ携帯用容器において、前記処理液容器が、保存液に浸漬せしめた状態でコンタクトレンズを収容するコンタクトレンズケースであることにある。
レンズ携帯用容器に関する本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係るレンズ携帯用容器において、前記処理液容器が、保存液に浸漬せしめた状態でコンタクトレンズを収容するコンタクトレンズケースであることにある。
本態様においては、コンタクトレンズと吸水シートを簡単に携行し、任意の場所で簡便にコンタクトレンズを装着することが可能となる。また、レンズ携帯用容器には、必要に応じて、コンパクトミラー等の付属品を追加することが出来る。
(レンズ携帯用容器に関する本発明の態様3)
レンズ携帯用容器に関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係るレンズ携帯用容器において、前記処理液容器が一回乃至は数回のレンズ処理に用いられる量の処理液を収容する分包タイプの容器であることを、特徴とする。
レンズ携帯用容器に関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係るレンズ携帯用容器において、前記処理液容器が一回乃至は数回のレンズ処理に用いられる量の処理液を収容する分包タイプの容器であることを、特徴とする。
本態様においては、処理容器ひいてはレンズ携帯用容器の全体を一層コンパクトにして持ち運びおよび利用し易くすることが出来る。
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされたコンタクトレンズ用吸水パッドにおいては、コンタクトレンズの装着や洗浄,殺菌等の処理を、従来に比して任意の場所で簡便に行うことを可能と為し得る。従って、ユーザーのコンタクトレンズの利用を、十分な安全性を確保しつつ、飛躍的に便利にすることが出来るのである。
具体的には、例えばコンタクトレンズを装着処理するに際しては、レンズケースに封入された保存液からコンタクトレンズを取り出す際にケースからこぼれ落ちる保存液や残った保存液を吸水材層に吸収保持せしめて、処理することが出来る。それ故、コンタクトレンズの取り出し場所を濡らすことが防止されると共にその処理が簡便となるのであり、適当な任意の場所においてコンタクトレンズの装着支援が有利に実現される。
10 コンタクトレンズ用吸水パッド
12 コンタクトレンズケース
18 吸水材層
20 漏水防止層
26 保存液
38 コンタクトレンズ
12 コンタクトレンズケース
18 吸水材層
20 漏水防止層
26 保存液
38 コンタクトレンズ
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としてのコンタクトレンズ用吸水パッド10を、コンタクトレンズケース12と共に収容したレンズ携帯用容器14が、示されている。
より詳細には、吸水パッド10は、図2にも示されているように、展開した形態で、矩形の略平板形状とされており、例えば4つ折り等に折り畳むことでレンズ携帯用容器14内に収容されている。なお、吸水パッド10の形状や大きさ、レンズ携帯用容器14に収容される際の形態、個数等は、本実施形態に限定されるものでなく、要求される吸水性能やレンズ携帯用容器14の形状や大きさ等に応じて適宜に設定され得る。
また、かかる吸水パッド10は、図3に拡大してモデル的に示されているように、表皮層16と吸水材層18と漏水防止層20の三層からなる積層構造とされている。表皮層16としては、短繊維の分離による塵等の発生を防止するために、例えば合成樹脂繊維を織った布材や、合成樹脂の薄膜やフィルムに対して多数の貫通孔を形成した膜材等が好適に採用される。そして、かかる表皮層16には、その表面24において、多数の凹凸が付されている。即ち、布材で形成された表皮層16には、繊り込んだ多数本の繊維の織目による凹凸が、表面24に付されている。なお、表皮層16が膜材で形成される場合には、膜材に形成される多数の貫通孔や適当に形成される凹部や凸部等によって、表皮層16の表面24に凹凸が付され得る。
これにより、表皮層16の表面24が、凹凸状の手拭き面とされている。また、表皮層16は、相互に織られた多数の繊維の隙間によって、或いは表皮層16が膜材で形成される場合には多数の貫通孔が形成されることによって、透水性とされている。そして、後述する図示しない薬液やコンタクトレンズケース12に封入された保存液26(図4参照。)等が、表皮層16を透過するようになっている。
吸水材層18は、公知の各種の吸水紙や、不織布等を含む綿材、或いは布材等で形成され得るが、特に、ポリアクリル酸塩架橋体やデンプン+アクリル酸塩グラフト架橋体、ポリビニルアルコール変性架橋体、マレイン酸共重合物等からなる公知の吸水性ポリマーによって形成されたものが好適に採用される。そして、この吸水材層18には、コンタクトレンズケース12に封入された保存液26の全容量を超える程度の吸水容量が設定されている。具体的には、通常の使い捨てコンタクトレンズを提供するパッケージに収容されている保存液26を考慮すると、一般に、0.1〜5.0ml、好ましくは1.0〜2.0mlの吸水容量とされたものが好適に採用される。
なお、本実施形態では、後述する左右二つのコンタクトレンズケース12,12に封入された処理液としての保存液26,26が、一つの吸水パッド10の吸水材層18によって吸収保持されるようになっている。尤も、吸水パッド10をコンタクトレンズケース12の数だけ用意して、一つの吸水パッド10で一つのコンタクトレンズケース12に封入される保存液26だけを吸収保持させるように、一つの吸水パッド10の吸水材層18の吸水容量を設定しても良い。
漏水防止層20は、ポリエチレンやポリエステル等の合成樹脂フィルムや、アルミニウム箔等の金属薄膜など、不透水性の材料で形成されており、保存液26等の透過が防止されるようになっている。なお、漏水防止層20は、保存液26等を吸収するものであっても、それを透過させて裏面に漏らさないものであれば良い。また、特に本実施形態では、上記漏水防止層20を形成する不透水性材料として、粘着性を有する材料や摩擦係数の高い材料が採用されている。これにより、漏水防止層20における吸水材層18で覆われた表側面と反対の裏側面等を含む外側表層には、滑り止め機能が付されている。
而して、吸水材層18における表側面としての一方(図3中、上)の面に表皮層16が重ね合わせられて、該表側面の略全面が表皮層16で覆われていると共に、吸水材層18における裏側面としての他方(図3中、下)の面に漏水防止層20が重ね合わせられて、該裏側面の略全面が漏水防止層20で覆われている。これによって、表皮層16と吸水材層18と漏水防止層20が、それぞれの略全面を相互に重ね合わされて、コンタクトレンズ用吸水パッド10が構成されている。なお、吸水パッド10における各層の重ね合わせ面は、必要に応じて、全面或いは部分的に相互に固着される。
ところで、吸水パッド10と組み合わせて採用される、処理液容器としてのコンタクトレンズケース12は、従来から公知の各種の形状や構造のものが何れも採用可能であり、レンズ携帯用容器14としても、その形状や構造,材質等は何等限定されるものでない。
例えば、本実施形態では、レンズ携帯用容器14として、略矩形箱体形状の本体ケース28に対して、それに対応した矩形状の蓋体30が、突起と貫通穴または窪みにより係合し、この係合部を支点として開閉可能に取り付けられたものが採用されている。また、蓋体30は、ヒンジ構造や連結ピン等によって本体ケース28に対して開閉可能に取り付けられていても良い。また、レンズ携帯用容器14における蓋体30の内側面等には、鏡が装備されていることが望ましい。
また、コンタクトレンズケース12は、全体として略平面視ハート形状を呈する容器本体32とカバーシート34を含んで構成されており、容器本体32に設けられた略半球状の底面を有するレンズ収納部36にコンタクトレンズ38と保存液26が収容されていると共に、レンズ収納部36の開口部分を覆蓋するようにしてカバーシート34が被せられており、レンズ収納部36の開口部の周囲において、カバーシート34が容器本体32に剥離可能に接着されている。これにより、コンタクトレンズケース12は、コンタクトレンズ38を保存液26に浸漬して密封保存するようになっている。また、コンタクトレンズ38の使用時には、カバーシート34を容器本体32から剥離して、保存液26からコンタクトレンズ38を手指で摘んで取り出すようになっており、コンタクトレンズ38を取り出した後は、廃棄することで、再利用等のための、レンズ収納部36の再密封は不可能とされている。
なお、コンタクトレンズ38や保存液26の種類や材質等は限定されるものでないが、本実施形態において、コンタクトレンズ38は、例えばHEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)を素材とする使い捨てタイプの親水性ソフトコンタクトレンズとされていると共に、保存液26は、コンタクトレンズ38の乾燥を防ぎ、且つレンズ38をすぐに使用できる状態に維持せしめるものであって、例えば無菌水溶液や等浸透圧食塩水等とされている。また、特に限定されるものでないが、保存液26の容量は、1.0〜2.0mlされており、レンズ収納部36に略充填されている。
また、本実施形態では、上述の如きコンタクトレンズケース12の二つが、本体ケース28の底部に並置されて収容されるようになっている。また、二つのコンタクトレンズケース12の横には、吸水パッド10が、必要に応じて折り畳まれて、並置されて収容されるようになっている。これにより、一つ以上の吸水パッド10が二つのコンタクトレンズケース12,12と共にレンズ携帯用容器14に収容されて、全体として携帯可能とされている。
なお、図面上に明示されていないが、レンズ携帯用容器14内には、コンタクトレンズケース12や吸水パッド10の収容スペースと別に、別の処理液容器としての薬液容器の収容スペースやコンタクトレンズを取り出すためのピンセットやスポイト等の収容スペースを形成しても良い。そこにおいて、この薬液容器は、吸水パッド10やコンタクトレンズケース12と別体形成されると共に、薬液容器には、コンタクトレンズ38を手指等で取り扱う際に手指の消毒を行うことの出来る、処理液としての適当な消毒液乃至は殺菌液、或いはコンタクトレンズ38の洗浄液などの薬液が収容される。これにより、コンタクトレンズケース12に加えて薬液容器と吸水パッド10を組み合わせてなるコンタクトレンズ用吸水パッドセットが、構成される。
このようなレンズ携帯用容器14を利用すると、レストラン等の席や車内、屋外等の適当な任意の場所において、コンタクトレンズ38の装着や交換を容易に行うことが出来る。以下に、かかるレンズ携帯用容器14を利用したコンタクトレンズ38の装着の一態様を、例示する。
先ず、適当な任意の場所において、レンズ携帯用容器14を開蓋して吸水パッド10をレンズ携帯用容器14から取り出し、折り畳んであった吸水パッド10を広げると共に、吸水パッド10の漏水防止層20を下面として、吸水パッド10を任意の場所の安定した位置に載置する。
次に、コンタクトレンズケース12をレンズ携帯用容器14から取り出して、吸水パッド10の上方にレンズケース12を位置せしめて、容器本体32からカバーシート34を剥離する。
その後、図4にも示されているように、カバーシート34を剥離した容器本体32を任意の方向に傾斜させて、容器本体32のレンズ収納部36に収容した保存液26の全量乃至は適量を吸水パッド10に流し落とす。コンタクトレンズ38を取り出す手指を吸水パッド10の手拭き面24にて拭き取り清掃を行った後に、保存液26から露出したコンタクトレンズ38を、指で上から押さえつけて、或いは摘みながら、レンズ収納部36の底面から開口周縁部に向かって滑らして該開口周縁部から摘み上げるようにして取り出す。このときもちろんのこと、手指が清潔な状態であれば、手拭き清掃は不要である。或いは、保存液26を吸水パッド10に流し落としつつ、保存液26に浸漬した状態のコンタクトレンズ38を、上述のようにレンズ収容部36から取り出しても良い。これにより、コンタクトレンズ38をコンタクトレンズケース12から取り出す。
そこにおいて、レンズケース12からカバーシート34を剥離する際に零れる保存液26や、レンズケース12を傾斜させて滴下された保存液26、更に手指でコンタクトレンズ38を摘み上げる際に零れる保存液26は、何れも、下方に敷設された吸水パッド10に滴下される。そこにおいて、吸水パッド10に滴下された保存液26は、表皮層16を通じて内部に速やかにしみ込み、吸水材層18に吸収保持される。また、吸水材層18に吸収保持された保存液26は、漏水防止層20を透過することはなく、それ故、吸水パッド10の載置面を保存液26で濡らすようなことがない。
さらに、レンズケース12のレンズ収納部36に残った保存液26を全て吸水パッド10上にこぼして吸収保持させても良い。特に吸水材層18として、吸水した保存液26をゲル化して保持し得る高分子吸水材を利用していることにより、一度吸収した保存液26が再び滲み出したりすることがないようにすることが出来るのであり、それによって、例えば使用後のレンズケース12と吸水パッド10を、鞄等に入れて持ち帰って、適当な場所で廃棄するようにしても、保存液26で鞄の中が濡れてしまうようなこともないのである。
なお、本実施形態では、コンタクトレンズ38の取り扱いを容易とするために、容器本体32を任意の方向に傾斜させているが、容器本体32を水平にしたままで、レンズ収納部36に手指を差し入れてコンタクトレンズ38を取り出すことも勿論可能である。そこにおいて、かかる取り出しに際しても、吸水パッド10の上方に容器本体32を位置せしめて、コンタクトレンズ38を保存液26から取り出すようにされることが望ましく、それによって、レンズ収納部36から零れ落ちるおそれのある保存液26が、吸水パッド10の吸水材層18に吸収保持されることとなる。
また、上述のコンタクトレンズ38の取り扱いなどに際して、手指に付着した保存液26等は、吸水パッド10における表皮層16の表面(手拭き面)24で拭うことが可能である。
さらに、吸水パッド10の吸水容量を、コンタクトレンズケース12に収容された保存液26の量よりも大きく設定しておくことにより、例えば、図示しない薬液容器に収容せしめて携帯した消毒液等を吸水パッド10上に滴下しつつ手指を消毒することも可能である。また、吸水材層18として、押圧することで吸収した薬液が表面に再び滲み出すような材質(例えば、綿材等)を採用すれば、かかる吸水材層18に吸収保持せしめた消毒剤等の薬液を利用して、手拭き面24で手指を拭うことで消毒等することが可能となる。
従って、上述の如き構造とされたコンタクトレンズ用吸水パッド10を採用することにより、コンタクトレンズ38をレンズケース12から取り出して装着する際に、レンズケース12から零れ落ちる保存液26で装着場所を濡らしたり、汚したりすることが防止される。それ故、コンタクトレンズ38の装着を、適当な任意の場所で便利に行うことが可能となるのである。
また、本実施形態では、手拭き面24を備えた表皮層16が、吸水材層18と別体形成されていることにより、特に手拭きに適した材料で表皮層16を形成すると共に、吸水に適した材料で吸水材層18を形成することが可能となる。
更にまた、本実施形態では、コンタクトレンズ38をレンズケース12から取り出す際に、万一、ケース12からコンタクトレンズ38を落とした場合においても、レンズ38が吸水パッド10の表面上に保持されることから、コンタクトレンズ38の紛失も効果的に防止され得る。
また、本実施形態では、漏水防止層20の外側表層が滑り止め機能を備えていることにより、吸水パッド10を適当な場所に載置して手指の拭き取り作業等を行う際に、吸水パッド10の位置ずれ等が防止されることとなり、手拭き作業が安定して実現されることから、使用感や拭き取り効果等の更なる向上が図られ得る。
以下、本発明の別の実施形態としてのコンタクトレンズ用吸水パッド等を、更に幾つか例示するが、以下に挙げる実施形態において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
図5には、本発明の第二の実施形態としてのコンタクトレンズ用吸水パッド40の要部が拡大して示されている。本実施形態の吸水パッド40における表皮層16は、合成樹脂材の薄膜で形成されており、その表側面には、小突起42の多数が一体的に突設されている。これにより、表皮層16の表側面が、多数の小さな起伏を有する凹凸状の手拭き面44とされている。また、表皮層16には、微小な貫通孔43が多数設けられており、充分な透水性が付与されている。
また、表皮層16の手拭き面44と反対側の裏側面には、吸水材層48が重ね合わされて配設されている。特に本実施形態では、かかる吸水材層48として、一度吸収せしめた保存液等の液体を、押圧力を加えることで再び絞り出すことの出来る材料、例えば人工又は天然の繊維からなる織布や不織布,或いは海綿状の合成樹脂材等によって形成されたものが採用されている。
更にまた、吸水材層48における表皮層16と反対の裏側には、薬液保持層46が重ね合わされて配設されている。かかる薬液保持層46は、不透水性の合成樹脂フィルムの密閉袋47に対して、その内部に殺菌剤等の適当な薬液49を収容して密封せしめた構造とされている。なお、かかる密閉袋47は、外部から手指等で押圧することにより、比較的容易に破裂するようになっている。そして、密閉袋47が破裂すると、内部の薬液49が外部に漏れ出して、吸水材層48に染み込むようになっており、その後、外部から手指で吸水パッド40を押さえることによって、吸水材層48に染み込んだ薬液49が、貫通孔43を通じて、表皮層16の表面(手拭き面)44に滲み出すようになっている。
さらに、薬液保持層46の裏側には、クッション層50が重ね合わされている。クッション層50は、例えば発泡ポリエチレンや発泡ポリウレタン、発泡ポリブタジエン等を含む発泡合成樹脂によって形成されており、適度な弾性を有している。なお、クッション層50は、保存液26を含侵保持または通過させるものであっても良いし、撥水性のものや不透水性のものであっても良い。
また、クッション層50の裏側面には、漏水防止層20が重ね合わされている。これにより、クッション層50が、吸水材層48と漏水防止層20の間に配設されている。その結果、本実施形態の吸水パッド40が、表皮層16,吸水材層48,薬液保持層46,クッション層50および漏水防止層20からなる五層の積層構造とされている。
従って、上述の如き構造とされた本実施形態のコンタクトレンズ用吸水パッド40においては、前記第一の実施形態の吸水パッド40と同様な効果を発揮し得るのであり、それに加えて、使用時に薬液保持層46に予め含侵保持された薬液49を必要に応じて手拭き面44に滲み出させて、かかる薬液49で手指を殺菌等することが出来るのである。
また、本実施形態では、吸水材層48の下方にクッション層50が設けられていることにより、表皮層16の手拭き面44で手指を拭う際に、良好な使用感や高級感が発揮されるのである。
次に、図6には、本発明の第三の実施形態としてのコンタクトレンズ用吸水パッド52が示されている。
本実施形態の吸水パッド52における吸水材層54は、略矩形平板形状を呈しており、麻や木綿等を含む天然の綿材又は布材や、或いはポリエチレンやポリエステル、エチレン・酸化ビニル共重合体等の不織布等を含む人工の綿材又は布材からなる吸水材によって形成されている。また、吸水材層54の表側面は、そのまま外部に露呈されており、使用時に手指を拭う手拭き面56とされている。また、本実施形態では、手拭き面56と吸水材層54が一体形成されているが、それぞれ、同一素材または異なる素材によって別体形成された後に相互に重ね合わされることによって、吸水パッド52の一部を構成しても良い。また、吸水材層54には、コンタクトレンズケース12に封入された保存液26の全量を吸収保持し得るだけでなく、必要量の薬液をあわせて含侵保持し得るだけの吸水容量が設定されている。そして、吸水材層54には、殺菌剤等の所定の薬液が予め所定量だけ含侵保持されており、吸水材層54が押さえつけられることによって、吸水材層54の手拭き面56に薬液が滲み出すようになっている。即ち、吸水材層54は、保存液26を吸収保持すると共に、薬液を予め含侵保持する薬液保持層として構成されている。
また、吸水材層54の手拭き面56と反対側の裏側面には、漏水防止層20が重ね合わされている。本実施形態の漏水防止層20は、吸水材層54よりも一回り大きな略矩形薄板形状を有しており、表側面の中央部分に吸水材層54が載置されて、必要に応じて、溶着もしくは粘着テープや接着剤等により固着されている。
さらに、吸水材層54の手拭き面56側には、蓋シート58が被せられている。かかる蓋シート58は、漏水防止層20と略同じ大きさの略矩形薄板形状を有しており、漏水防止層20と同様に適当な不透水性材料で形成されている。また、蓋シート58の外周縁部は、漏水防止層20の表側面の吸水材層54の周りに位置する外周縁部に対して、密着状態で剥離可能に固着されている。これにより、蓋シート58と漏水防止層20が協働して吸水材層54が密閉状のパック構造とされており、吸水パッド52の使用時には、蓋シート58を漏水防止層20から剥離できるようになっている。
上述の如き構造とされた本実施形態のコンタクトレンズ用吸水パッド52においては、吸水材層54が蓋シート58と漏水防止層20によって密閉されていることから、吸水材層54が外部雑菌から保護されると共に、吸水材層54に含侵保持される薬液の蒸散が抑えられる。
また、本実施形態では、吸水材層54が薬液を含侵保持せしめる薬液保持層とし構成されていると共に、吸水材層54の表側面が手拭き面56とされていることから、全体として簡単な構造で実現され得る。
次に、図7〜8には、本発明の第四の実施形態としての使い捨て型コンタクトレンズケース60が示されている。かかるコンタクトレンズケース60は、ベース部材62とケース蓋シート64を含んで構成されており、ベース部材62にコンタクトレンズ38および保存液26を収容して、ケース蓋シート64をベース部材62に剥離可能に固着することにより、コンタクトレンズ38を密封収容すると共に、必要に応じて取り出すことが出来るようになっている。
詳細には、ベース部材62は、略長手の矩形平板形状を有していると共に、ポリプロピレンやポリエチレン等の硬質の合成樹脂により射出成形等によって形成されている。また、ベース部材62の長手方向一方の側には、レンズ収容凹所66が設けられている。レンズ収容凹所66の開口部は、略円形とされて、ベース部材62の上面に開口していると共に、レンズ収容凹所66の底部は、ベース部材62の下方に向かって略半球状に突出している。更に、レンズ収容凹所66には、コンタクトレンズ38と保存液26が収容されている。
また、ベース部材62の長手方向でレンズ収容凹所66と反対側には、吸水用凹所68が設けられている。吸水用凹所68は、レンズ収容凹所66と同じようにベース部材62の上面に開口して、所定の深さ寸法で略矩形状に凹設されている。これにより、吸水用凹所68の底部70がベース部材62によって形成されている。
さらに、吸水用凹所68の底部70には、例えば前記第三の実施形態における薬液を含侵保持した吸水材層54が載置されて、必要に応じて底面に固着されている。即ち、本実施形態では、吸水用凹所68の底部70を形成するベース部材62が、漏水防止層として利用されており、それによって、これらベース部材62と吸水材層54が協働して本実施形態のコンタクトレンズ用吸水パッド72を構成している。
更にまた、ベース部材62の長手方向の中間部分には、上面に開口して長手方向に延びる接続溝74が設けられている。そして、接続溝74の一方の端部がレンズ収容凹所66の開口部分に接続されている一方、接続溝74の他方の端部が吸水用凹所68の開口部分に接続されている。これにより、レンズ収容凹所66と吸水用凹所68が、接続溝74を通じて相互に連通されている。
また、ケース蓋シート64は、ベース部材62の外形形状に対応した平面形状を有しており、例えばアルミニウム箔と合成樹脂の複合材からなるラミネートシートによって形成されている。そして、ケース蓋シート64は、図8にも二点鎖線で示されているように、ベース部材62の上端面に重ね合わされて、レンズ収容凹所66の開口周縁部や吸水用凹所68の開口周縁部、更には接続溝72の溝内略全面に亘ってヒートシール等で剥離可能に固着されている。これにより、レンズ収容凹所66の開口部や吸水用凹所68の開口部がケース蓋シート64で覆蓋されて、レンズ収容凹所66におけるコンタクトレンズ38や保存液26、吸水用凹所68における吸水材層54が密封されている。
このような構造とされた使い捨て型コンタクトレンズケース60においては、コンタクトレンズ38をレンズ収容凹所66から取り出して装着する際に、例えば、以下のようにして利用される。
先ず、ケース蓋シート64をベース部材62から剥離する。なお、かかる剥離に際して、ケース蓋シート64やベース部材62の下方に前記第一の実施形態における吸水パッド10等を配して、零れる保存液26の飛散を防止するようにしても良い。
そして、ケース蓋シート64を剥離して、接続溝74でレンズ収容凹所66と吸水用凹所68を相互に接続せしめた状態で、吸水用凹所68がレンズ収容凹所66よりも下方となるようにコンタクトレンズケース60を傾斜させることにより、レンズ収容凹所66に充填された保存液26の適当量を、接続溝74を通じて吸水用凹所68に流し込んで、吸水用凹所68の底部70に配置された吸水材層54に吸収保持させる。なお、この際に、ケース蓋シート64を、吸水用凹所68側から剥離して、レンズ収容凹所66がケース蓋シート64で覆われたままの状態とすることにより、保存液26の零れ出しやコンタクトレンズ38の落下等を防止することが出来る。
また、上述の如く、保存液26を吸水材層54に吸収させると共に、或いは吸収させた後に、コンタクトレンズ38を、指で上から押さえつけて、或いは摘んで、レンズ収容凹所66から取り出して装着する。
このような本実施形態の使い捨て型コンタクトレンズケース60においては、保存液26に浸漬したコンタクトレンズ38と本実施形態の吸水パッド72を一体的に備えていることにより、全体がコンパクト化されて、携帯便利性が有利に向上される。特に本実施形態では、吸水パッド72における漏水防止層としてベース部材62が利用されていることにより、構造が簡略化されると共に、より一層のコンパクト化が図られ得る。
さらに、本実施形態においては、レンズ収容凹所66と吸水用凹所68が接続溝74で相互に連通されていることにより、コンタクトレンズ38を保存液26から取り出す際に、ベース部材62を傾斜させること等によって、予め保存液26を吸水用凹所68に流し込んで吸水材層54に容易に吸収保持させることが可能であることから、コンタクトレンズ38の取り出し操作がより簡便に実現されるのである。また、保存液26を含浸させた吸水パッド72にて、コンタクトレンズ38を触る前に手指を拭うことも容易である。
次に、図9には、本発明の第五の実施形態としてのコンタクトレンズ用吸水パッド10と組み合わせて採用されるブリスター容器80が示されている。このブリスター容器80は、吸水パッド10と組み合わされることによって、コンタクトレンズ用吸水パッドセット82の一部を構成する(図10参照)。また、ブリスター容器80は、例えば、前記第一の実施形態に係るレンズ携帯用容器14に収容されることにより、コンタクトレンズ用吸水パッド10やコンタクトレンズケース12と共に携行可能とされ得る。
詳細には、処理液容器としてのブリスター容器80は、容器本体84とカバーシート88を含んで形成されている。容器本体84は、図9中、上方に向かって開口する薄肉の略カップ形状とされており、合成樹脂材等を用いて真空成形や圧空成形、射出成形等により形成されている。そして、この容器本体84のカップ状内には、処理液としての洗浄液86が収容されている。
この洗浄液86としては、例えばソフトコンタクトレンズ(使い捨て型コンタクトレンズを含む。)の洗浄に適用される、ポリヘキサニドや界面活性剤等を適宜に含む溶液や、或いはハードコンタクトレンズの洗浄に適用される、ポリビニルピロリドンや界面活性剤、次亜塩素酸ナトリウム、臭化ナトリウム、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤等を適宜に含む溶液が、好適に採用され得る。特に本実施形態では、コンタクトレンズ38を片目一枚又は両目二枚洗浄するのに十分な容量の洗浄液86が、容器本体84に収容されている。
また、カバーシート88は、合成樹脂や金属を積層したシート状の複合材等を用いて形成されていると共に、容器本体84の開口面積よりも大きな外形寸法とされた薄肉の平板形状を呈している。そして、カバーシート88が、容器本体84の開口部分を覆蓋するようにして被せられて、該開口部の周囲において熱溶着等で剥離可能に固着されている。これにより、ブリスター容器80において、所定量の洗浄液86が密封,保持されている。また、洗浄液86の使用時には、カバーシート34を容器本体84から剥離すると共に、容器本体84を適当に傾けて、開口部分から洗浄液86を流し出すことが出来るようになっている。この容器本体84は、基本的に処理液保存にそのまま再利用することは出来ないようになっており、使用後は、残った洗浄液と共に廃棄することを予定している。
このような構造とされたブリスター容器80は、例えば、塵等が目に入って一時的に取り外したコンタクトレンズを洗浄する場合や、複数日に亘って使用するコンタクトレンズを夜間に一時的に取り外して保存前に洗浄する場合等に用いられる。その際、ブリスター容器80のカバーシート88を引き剥がした後、図10に示されているように、コンタクトレンズ用吸水パッド82の上でコンタクトレンズ38に洗浄液を降りかけるようにして流出させて使用することが出来る。
このように使用することにより、新しい洗浄液を用いて清潔な環境でコンタクトレンズを洗浄することが出来るのであり、しかも、洗浄後の洗浄液がコンタクトレンズ用吸水パッド82で速やかに吸収されて周囲を汚すこともないことから、場所を選ばすコンタクトレンズの洗浄処理や取外して保存する処理などを行うことが可能となる。
なお、ブリスター容器80に収容される処理液は、洗浄液の他、殺菌液や消毒液,保存液など、コンタクトレンズ38に対して何らかの処理を施す際に必要とされる各種のものが任意に採用され得る。また、各異なる処理液を封入した複数種類のブリスター容器80や、同一の処理液を封入した複数個のブリスター容器80を、適数枚の吸水パッド82と組み合わせてセットして取り扱うようにしても良い。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であり、これら実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、前記第一の実施形態では、吸水パッド10がコンタクトレンズケース12と共にレンズ携帯用容器14に収容されていたが、かかるレンズ携帯用容器14は必ずしも必要でなく、吸水パッド10とコンタクトレンズケース12を別々に携帯したり、或いはコンタクトレンズ38を装着する場所に予め必要数の吸水パッド10を準備しておくようにしても良い。
また、本発明においては、吸水材層の裏側に漏水防止層が設けられて漏水が防止される限り、吸水パッドの積層構造や積層順序などは、例示の如きものに限定されるものでなく、例えば、漏水防止層の吸水材層で覆われる表側面の反対の裏側面に対して、手拭き面を備えた表皮層を設けたり、或いは直接に手拭き面を形成したり、または、要求特性に応じて、複数の吸水材層やクッション層等を用いて、それら吸水材層やクッション層を交互に重ね合わせたりしても良い。
また、吸水材層や漏水防止層等の厚さ寸法等の外形形状や寸法は、製作条件や要求特性等に応じて適宜に設定変更され得る。
また、前記第一の実施形態では、コンタクトレンズ38を保存液26から取り出す際に、保存液26を吸水パッド10に流し落とした後に、コンタクトレンズ38をレンズ収納部36から取り出すようにされていたが、例えば、保存液26を該保存液26に浸漬したコンタクトレンズ38ごと吸水パッド10の吸水材層18に流し出して、保存液26を吸水材層18に吸収保持させると共に、吸水材層18に載置されたコンタクトレンズ38を手指で摘んで装着すること等も可能である。それによって、コンタクトレンズ38の取り出し作業が一層容易となる。
また、前記第二の実施形態では、密閉袋47に薬液49を充填保持せしめることによって薬液保持層46を構成していたが、布材等に薬液を含侵保持させて薬液保持層を構成しても良い。
さらに、前記第一及び第二の実施形態における吸水材層18,48や表皮層16等に、予め薬液を含侵保持させておくことも可能である。
また、前記第三の実施形態では、蓋シート58と漏水防止層20がそれぞれ別体形成されていたが、例えば、漏水防止層を長めに形成して半分に折り曲げると共に、漏水防止層の外周縁部を剥離可能に固着することにより、漏水防止層の半分に折り曲げた一方の面によって蓋シートを一体的に構成しても良い。
また、前記第三の実施形態や前記第四の実施形態等では、吸水材層54に予め液体状態の薬液が含侵保持されていたが、吸水材層に粉末状等を含む固体状態の薬剤を保持させて、保存液や水道水等を吸水材層に吸収せしめることにより、薬剤を溶解させて薬液として吸水材層に含侵保持するようにしても良い。
また、前記第五の実施形態において採用されていたブリスター容器80に代えて、或いはそれに加えて、例えば図11に示される如き処理液容器としての分包容器90を、採用することも可能である。この分包容器90は、複数のユニットケース94から構成されている。各ユニットケース94は、軸方向一方(図11中、上)に向かって開口する小型の略アンプル形状を呈している。また、複数のユニットケース94が並列的に一部で接続された状態で、合成樹脂材等を用いてブロー成形や射出成形等により一体成形されている。
そして、各ユニットケース94の内部には、コンタクトレンズレンズ38の一枚に対して洗浄等の必要とされる処理を施すのに適当な量の処理液96が収容されている。更に、ケース94の開口部には、キャップ部98が切断分離可能に形成されている。そして、処理液96が収容されて密閉された各ユニットケース94は、その使用に際して、必要に応じて他のユニットケース94から分離せしめられた後、その先端のキャップ部98を手指で折り曲げる等して分離することで、収容された処理液96の一回分を使用することが出来るようになっている。
なお、図9に示されたブリスター容器80や図11に示された分包容器90に一回分のコンタクトレンズの保存液を収容させておき、別途に組み合わせて携帯容器等に収容されたコンタクトレンズケースを用いて、外したコンタクトレンズを保存するに際して、かかるブリスター容器80や分包容器90を開封して新規な保存液をコンタクトレンズケースに充填する等の使い方も、勿論、可能である。
また、例えば図9に示されたブリスター容器80に保存液26を封入しておいて、外したコンタクトレンズを一晩等の一時的に保存するに際して、このブリスター容器を開蓋してそのまま一時的なレンズケースとして利用しても良い。
また、上述のブリスター容器80や分包容器90は、吸水パッド10と組み合わせて、或いは吸水パッド10およびレンズケース12と組み合わせて、適当なレンズ携帯用容器に収容させて用いることも可能である。
加えて、前記実施形態では、使い捨て型のコンタクトレンズケースに本発明の吸水パッドを適用した具体例が示されていたが、使い捨て型でない通常タイプのコンタクトレンズケースに対して適用することも勿論可能である。
Claims (19)
- ユーザーによって行われるコンタクトレンズの装着,洗浄,保存,殺菌等といった何等かのレンズ処理に必要とされる処理液を吸収保持し得る吸水材によって略シート形状の吸水材層を形成して、該吸水材層の裏側面を不透水性の漏水防止層で覆ったことを特徴とするコンタクトレンズ用吸水パッド。
- 前記処理液が前記コンタクトレンズの保存液であって、該コンタクトレンズを収容して保存するコンタクトレンズケースに注入された該保存液の一回の使用量を吸収保持し得る吸水容量を有している請求項1に記載のコンタクトレンズ用吸水パッド。
- 前記吸水材層における前記漏水防止層で覆った裏側面と反対の表側面を、多数の小さな起伏や穴を有する凹凸状の手拭き面とした請求項1又は2に記載のコンタクトレンズ用吸水パッド。
- 前記吸水材層と別体形成されて該吸水材層の表側面に重ね合わされることにより該吸水材層の表側面を覆う表皮層を設け、該表皮層によって前記手拭き面を形成した請求項3に記載のコンタクトレンズ用吸水パッド。
- 前記吸水材層の吸水材として吸水性ポリマーを採用した請求項4に記載のコンタクトレンズ用吸水パッド。
- 前記吸水材層の吸水材として綿材又は布材を採用し、該吸水材の表面をそのまま露出させて前記手拭き面を形成した請求項3に記載のコンタクトレンズ用吸水パッド。
- 前記吸水材層と前記漏水防止層の間に弾性を有するクッション層を設けた請求項1乃至6の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッド。
- 前記吸水材層の前記漏水防止層で覆われた側と反対側に不透水性材料からなる蓋シートを配して該吸水材層を密閉状のパック構造で封入し、使用時には該蓋シートを取り除くようにした請求項1乃至7の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッド。
- 前記漏水防止層の外側表層に滑り止め機能を備えた請求項1乃至8の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッド。
- 殺菌剤等の薬液を保持させた薬液保持層を設けて、前記吸水材層における前記漏水防止層で覆った裏側面と反対の表側面に該薬液が滲み出すようにした請求項1乃至9の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッド。
- 請求項1乃至10の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッドに、該コンタクトレンズ用吸水パッドと別体で形成された処理液容器を組み合わせて、一回又は複数回のレンズ処理に必要とされる量の前記処理液を該処理液容器に収容せしめたことを特徴とするコンタクトレンズ用吸水パッドセット。
- 前記処理液容器が、コンタクトレンズを保存液に浸漬して収容保存せしめ得るレンズ保存ケースである請求項11に記載のコンタクトレンズ用吸水パッドセット。
- 前記コンタクトレンズ用吸水パッドと、前記処理液容器を、ともに一つのケースに収容した請求項11又は12に記載のコンタクトレンズ用吸水パッドセット。
- 使い捨てタイプのコンタクトレンズを保存液に浸漬せしめた状態でユーザに提供するための使い捨て型コンタクトレンズケースにおいて、請求項1乃至10の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッドを組み込んだことを特徴とする使い捨て型コンタクトレンズケース。
- 前記コンタクトレンズを前記保存液と共に収容するためのレンズ収容凹所が形成された硬質のベース部材に対して不透水性のケース蓋シートを重ね合わせて固着することにより該レンズ収容凹所を密閉した構造とされており、該レンズ収容凹所と異なる位置において、請求項1乃至10の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッドを、該ケース蓋シートと該ベース部材で挟み込んで密閉状態で組み込んだ請求項14に記載の使い捨て型コンタクトレンズケース。
- 前記レンズ収容凹所を形成する前記ベース部材と前記ケース蓋シートの何れかを、前記漏水防止層として利用した請求項15に記載の使い捨て型コンタクトレンズケース。
- ユーザーによって行われるコンタクトレンズの装着,洗浄,保存,殺菌等といった何等かのレンズ処理に必要とされる処理液を収容する処理液容器を、請求項1乃至10の何れかに記載のコンタクトレンズ用吸水パッドと共に収容せしめたことを特徴とするレンズ携帯用容器。
- 前記処理液容器が保存液に浸漬せしめた状態でコンタクトレンズを収容するコンタクトレンズケースである請求項17に記載のレンズ携帯用容器。
- 前記処理液容器が一回乃至は数回のレンズ処理に用いられる量の処理液を収容する分包タイプの容器である請求項17又は18に記載のレンズ携帯用容器。
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