JPWO2003076129A1 - 微細乱流塊発生装置 - Google Patents

微細乱流塊発生装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2003076129A1
JPWO2003076129A1 JP2003574384A JP2003574384A JPWO2003076129A1 JP WO2003076129 A1 JPWO2003076129 A1 JP WO2003076129A1 JP 2003574384 A JP2003574384 A JP 2003574384A JP 2003574384 A JP2003574384 A JP 2003574384A JP WO2003076129 A1 JPWO2003076129 A1 JP WO2003076129A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water channel
fine
fluid
air
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003574384A
Other languages
English (en)
Inventor
義和 中井
義和 中井
広美 中井
広美 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Publication of JPWO2003076129A1 publication Critical patent/JPWO2003076129A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23QDETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
    • B23Q11/00Accessories fitted to machine tools for keeping tools or parts of the machine in good working condition or for cooling work; Safety devices specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, machine tools
    • B23Q11/10Arrangements for cooling or lubricating tools or work
    • B23Q11/1038Arrangements for cooling or lubricating tools or work using cutting liquids with special characteristics, e.g. flow rate, quality
    • B23Q11/1061Arrangements for cooling or lubricating tools or work using cutting liquids with special characteristics, e.g. flow rate, quality using cutting liquids with specially selected composition or state of aggregation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23QDETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
    • B23Q11/00Accessories fitted to machine tools for keeping tools or parts of the machine in good working condition or for cooling work; Safety devices specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, machine tools
    • B23Q11/10Arrangements for cooling or lubricating tools or work
    • B23Q11/1076Arrangements for cooling or lubricating tools or work with a cutting liquid nozzle specially adaptable to different kinds of machining operations

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Auxiliary Devices For Machine Tools (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Abstract

切削又は研削加工において、クーラントノズル近傍に設置できる微細乱流発生装置である。配管経路にも設置できる、コンパクト、且つ、高性能な微細乱流塊発生装置であって、切削箇所に付着、浸透させ、切り屑の再溶着を著しく減少できる。クーラント液流は装置の流入口から、微量のエアーを混入しながら外周螺旋水路を通り、クーラント液に衝撃を与える為の折り返し水路を通り、窪み又は凸凹、螺旋のある水路を軽微な圧縮、軽微な開放を繰り返しながら通り、互いに付着しにくい微細な乱流の塊を発生させ、軽微な開放を伴う水路を通り、互いに付着しにくい微細乱流塊を流出口から放出し、切削刃、研削砥石、工作物に薄い膜状で付着し、切削箇所に付着浸透させ、切削性、研削性を著しく改善する為の微細乱流塊を発生する為の装置である。

Description

技術分野
本発明は、切削機械及び研削機械等の工作機械、その他の機械におけるクーラント液及び流動液の供給装置、特に工作機械の場合、刃物と工作物との接触箇所へのクーラント液の供給に関するものである。
背景技術
機械加工において、加工時間を短縮し、加工歪を極少にし、工作物の切削応力、切削熱応力における残留応力を極少にするための大きな要素となるのは切削刃又は研削工具と工作物との接触潤滑性と、摩擦熱の放熱、冷却性を高め、又、摩擦熱の発生を抑えることである。すなわち、切削状態はわずかな表層弱化を与えることにより改善されるという観点から、微量のクーラント液を切削刃、研削砥石、工作物に付着させ、切削の主せん断領域に、工作機械の弾性変形と切削のせん断両方の過渡的振動を利用して微量のクーラント液を工具切削箇所に進入させ、発生した微視的亀裂や空隙に吸着させれば、表面エネルギーを低下させて再溶着を妨げることになる。このようなせん断域の脆性効果は、せん断角の増大、及び切り屑厚さの薄少化と切削力の減少に大きな効果を発揮する。一方、工具は工作物表面に弾性変形と塑性変形とせん断の場を繰り返し過渡的に形成していくものであるから、その工具が接触する塑性変形とせん断の過渡的な場ごとに効果的に冷却、潤滑を行うことはきわめて重要な要素である。
しかしながら従来の工作機械において、そのような過渡的な場(工具接触箇所)にノズルから直接供給されるクーラント液は、回転する工具又は工作物から跳ね飛ばされ、工具と工作物表面を皮相的に掠めるだけであるから効果的な冷却、潤滑に寄与しているとはいえないものであった。
又、特に専用機の場合など工具、トイシ、治具、搬送装置、ロボットアーム等が混在し、空間がほとんどない。切削箇所へクーラントノズルの接近性をもたせる事が非常に重要なポイントとなる。その為、切削箇所近傍に装置を設置することは非常に難しい。装置本体が切削箇所近傍から離れていても効果を発揮する必要がある。
発明の開示
本発明は、工作機械におけるクーラント液が好ましい付着性を持って、且つ回転表面から受ける遠心力に抗してクーラント液を皮膜状して、工具、工作物に付着、浸透し、せん断域によく浸透できるようにするため、種々の液体の相状態を実験的に現出し、検討した。
その結果、クーラント液が加工部に確実に供給される為には、クーラント液を微細塊化して、それぞれの微細塊化されたクーラント液の中に微細乱流を発生させ微細粒塊同士が互いに付着しにくい状態で、クーラント液微細乱流塊を微細乱流塊のまま工具、砥石、工作物接触箇所に供給し、又、微量で、できるだけ厚みの薄い状態で切削刃、砥石、工作物接触点に付着供給すればよいことを発見した。従って、微量のクーラント液を切削の主せん断領域に連続的に供給すれば、せん断ごとの潤滑を行い、せん断熱及び刃物と切り屑の摩擦熱で気化し、且つ、ある程度の温度上昇により表面張力も減少するであろうという仮定が成り立つ。
又、流動液に特定方向の回転を与え接触した時点で外周方向に広がりやすいという特性をもって、刃物、砥石、工作物等に接触した時点で外周方向に広がり、流動液の厚みが薄くなり、且つ付着性が増すという特性をもつ。
微細粒塊は微細乱流が入った状態で工具、工作物接触点に接触すると微細乱流の働きで張り付く状態となり、付着したクーラント液の厚みは薄くなる。微細乱流で創生された微細乱流塊と微細乱流塊は互いに付着しにくい状態であり、ノズルから工具、砥石、工作物接触部に供給された微細乱流塊は、次々と供給される微細乱流塊に押しつぶされて厚みがより薄くなる。厚みが薄ければ薄い程、工具の回転、砥石の回転、工作物の回転による風圧で弾き飛ばされることも少なく、質量も小さくなるので遠心力で弾き飛ばされることも少なくなり、工作物接触箇所への進入性が増す。又、流動液の厚みが薄いと、表面張力で球状にもなりにくい。クーラント液に厚みがあると表面張力で球状になり、且つ重量が増し遠心力、風圧に負けて弾き飛ばされる。
従って、本発明の目的は微細乱流塊をそれぞれの微細乱流塊同士が互いに付着しにくい状態にして、切削刃、研削砥石、切削のせん断領域に付着させて切削箇所に供給する為の、流動液同士が互いに付着しにくく、且つ流動液が切削刃、研削砥石、切削物に厚みの薄い状態で付着しやすい微細乱流塊を発生する為の装置構造を提供することである。
本発明は、上記の目的を達するため、且つノズルとクーラント液配管系統の間にも接続できるコンパクト、且つ、自由形状の装置であって、
a)流動液の流入口と、
b)微量のエアーを混入する為の供給口を有する螺旋水路、又は窪み又は凸凹設けた水路と、
c)流れ方向を変え、且つ流動液に衝撃を与える為の折り返し用水路と、
d)軽微な圧縮、軽微な開放を繰り返しながら乱流を起こす窪み又は凸凹を設けた水路と、
e)流れ方向を変え、且つ流動液に衝撃を与える為の折り返し用水路と、
f)水路に窪み又は凸凹を設けた水路、又は、異なった断面積を持つ水路、又は、少なくとも1つ以上の円柱等の遮蔽物の乱立した水路と、
g)軽微な開放を伴う水路を流出口手前に持つ、微細乱流塊発生装置を構成したものである。
上記の構成によれば、クーラント液流は装置の流入口から微量のエアーを混入しながら外周螺旋水路を通り、折り返し水路を通り、窪み又は凸凹、螺旋のある水路を軽微な圧縮、軽微な開放を繰り返しながら通り、折り返し水路を通り、窪み又は凸凹、螺旋のある水路を軽微な圧縮、開放を繰り返しながら通り、軽微な開放を伴う水路を通り、互いに付着しにくい微細乱流塊を流出口からノズルを経て放出し、切削刃、砥石、工作物接触箇所に付着、供給、浸透させるものである。
発明を実施する最良の形態
本発明の微細乱流塊発生装置の基本構成を示した図1において、1はクーラントタンク、2はクーラントポンプである。微細乱流塊発生装置3は、例えば円筒状であって、ポンプ2から供給されたクーラント液を、流入口13から微細乱流塊発生装置3を通り、ノズル6から切削刃9、工作物10に付着供給させるものである。工作物10は移動テーブル11上において、切削刃9により切削されるものである。クーラント液は微細乱流塊の集まりであって、切削刃9、工作物10に連続的に付着供給される。クーラント液用配管A4は既存のクーラント液配管であって、クーラント液用配管B5は微細乱流塊発生装置3とノズル6を接続するものである。
図2はクーラント液を微細乱流塊とする為の装置の基本的実施例1における断面構造を詳細に示すものである。この場合、微細乱流塊発生装置3は、ノズル6近傍に設置し、クーラント液配管A4とノズル6の配管経路に設置される。ノズル6近傍に設置できない場合クーラント液配管B5で微細乱流塊発生装置3とノズル6を接続する。
図2の基本的実施例1の微細乱流塊発生装置3は、クーラント液が流入口13から流入し、螺旋水路14でエアー流入口15から微量のエアーを螺旋水路14に供給混合され、折り返し用水路A16で微量のエアーの含まれたクーラント液は大きく開放され、水路壁に衝突し一部の気泡が急激につぶれる衝撃により微細乱流塊になり、より細かい気泡を含んだ微細乱流塊になる。窪み又は凸凹を有する水路A17を軽微な圧縮、軽微な開放を繰り返しながら乱流塊をより安定させ、より微細化する。折り返し用水路B18で同様に気泡が急激につぶれ微細乱流塊がより微細化される。窪み又は凸凹を有する水路B19、又は窪み又は凸凹又は螺旋ネジ、クロス螺旋ネジ、多条ネジ等を有する水路で軽微な圧縮、軽微な開放を伴いながらより微細な乱流を含んだ微細乱流塊になり、先端突起部分A20と軽微な開放を伴う水路A21で構成された水路に流入する。軽微な開放を伴う水路A21から流出口22へ流れ込み、ノズル6に接続されたクーラント液配管B5へ送り出され、ノズル6から切削刃9、被切削物10に付着供給される。通常のクーラントシステム同様、供給されたクーラント液は、移動テーブル11、ベッド12を介してクーラントタンク1へ回収される。
又、微量のエアーを混入できない場合、例えばエアー圧力よりクーラント液圧力の方が高い場合などエアーなしでも、安定して互いに付着しにくい微細乱流塊を供給できる。又、クーラント液ノズルから吐出されたクーラント液は、ノズルと切削刃、研削砥石、切削物との間でエアーをかみこむので、エアー圧力よりクーラント液圧力が低い場合でも、又、エアー圧力よりクーラント液圧力が非常に高圧力吐出の場合でも微細乱流塊は安定して供給される。
図3の基本的実施例2の微細乱流塊発生装置3は、クーラント液が流入口13から流入し、エアー流入口15から微量のエアーがエアーを混入させる為の水路23に供給混合され、窪み又は凸凹又は緩やかな異なる断面積を有する水路C24に供給され、折り返し用水路C25でエアーの含まれたクーラント液は大きく開放され、水路壁に衝突し一部の気泡が急激につぶれる衝撃により、より微細な気泡を含んだ微細乱流塊になる。窪み又は凸凹又は断面積の異なる水路D26を軽微な圧縮、軽微な開放を繰り返しながら微細乱流塊をより微細化する。折り返し用水路D27で同様に気泡が急激につぶれ乱流塊がより安定させ、より微細化する。窪み又は凸凹を有する水路E28、又は窪み、凸凹、螺旋ネジ、クロスネジ、多条ネジ等を有するフレーム29と窪み又は凸凹を有する水路28で軽微な圧縮、軽微な開放を伴いながらより微細な乱流を含んだ微細乱流塊になり、先端突起部分B30と軽微な開放を伴う開放水路B31において構築された開放水路B31に流入する。開放水路B31から流出口22へ流れ込み、ノズル6に接続されたクーラント液配管B5へ送り出され、ノズル6から切削刃9、被切削物10に付着供給される。
図4の基本的実施例3の微細乱流塊発生装置3は、例えば板状であって、クーラント液が流入口13から流入し、窪み又は凸凹を有する平面水路F32で軽微な圧縮、軽微な開放繰り返しながら、エアー流入口15から微量のエアーを、窪み又は凸凹を有する平面水路32から供給混合され折り返し用水路E33でエアーの含まれたクーラント液は圧縮を受けながら壁に衝突し一部の気泡が急激につぶれる衝撃により、より微細な気泡を含んだ微細乱流塊になる。窪みまたは凸凹を有する平面水路G34に供給され、折り返し水路F35でエアーの含まれたクーラント液は圧縮を受けながら壁に衝突し気泡が急激につぶれ、より微細乱流塊になる。窪み又は凸凹を有する平面水路又は断面積の異なる水路H36を有する水路を軽微な圧縮、軽微な開放を繰り返しながら乱流塊をより微細化する。又、窪み又は凸凹を有する平面水路又は断面積の異なる水路H36の中に円柱に近い少なくとも一個以上の突起37を有する水路36、又は窪み、凸凹、螺旋ネジ、クロス螺旋ネジ、多条ネジ等30を有する水路36で軽微な圧縮、軽微な開放を伴いながらより微細な乱流を含んだ微細乱流塊になり、図3の先端突起部分31と軽微な開放を伴う開放水路B31流入する。又は、軽微な開放を伴う水路C38に流入し、流出口22へ流れ込み、ノズル6に接続されたクーラント液配管B5へ送り出され、ノズル6から切削刃9、被切削物10に供給される。
捻りを加える箇所、又は軽微な圧縮、軽微な開放を加える水路で、微量のエアーを混入する。エアーを混入して、微細乱流を含んだ液体に軽微な衝突、軽微な圧縮、軽微な開放などの変動を与えて、微細乱流塊にする。微量のエアーを液体が軽微な開放状態のときに混入し、その直後に軽微な圧縮をかける、若しくは衝突を加える、その時の状態が特に研削、切削に優れていることを発見した。
微細乱流塊に、さらに軽微な圧縮、軽微な開放、衝突を加えて微細乱流を発生させる。より微細になった微細乱流塊と微細乱流塊は互いに付着しにくい状態になる。互いに付着しにくい状態の微細乱流塊に軽微な開放を伴ってノズルより切削刃、砥石、切削物接触点に供給する。
互いに付着しにくい状態の微細乱流塊は、切削刃、砥石、切削物に衝突すると、微細乱流塊の中の微細乱流の効果により、切削刃、砥石、切削物に非常に薄い膜となって張り付く。微細乱流塊と微細乱流塊は互いに付着しにくい状態になっている為、一度切削刃、砥石、工作物に付着した非常に薄い膜には順次流れてくるクーラント液は付着しにくい。非常に薄い膜は、付着性も高く、質量もない為、遠心力で弾き飛ばされることも少なく、高速領域でも工作物接触点に供給される。
流動体は、厚みがあると表面張力で球状になろうとするが、非常に厚みが薄いと切削刃、砥石、切削物の表面粗さの凸凹に毛管現象で浸透付着する。
表面に付着した非常に薄い膜に、付着しにくい微細乱流塊は遠心力、風圧などで弾き飛ばされる。その時、クーラント液は切り屑に付着にも付着しやすいので、切り屑の発生熱も気化を利用して抑えることができる。
工作物接触点ではせん断ごとの潤滑を行えばよく、工作物接触点には微量のクーラント液を供給して、せん断ごとの潤滑を行い、瞬間的切削熱を抑えることができる。その微量のクーラント液の気化を利用して発生熱を大幅に奪うことができる。瞬間的切削発生熱を抑えることで累積発生熱を著しく抑えることができ、切削刃の熱磨耗を減少させ、表面エネルギーを減少させ切削加工、特に研削加工において砥石への微細切り屑の再溶着を防ぎ、砥石目づまりを抑制し、切り込みを大幅に増加しても研削焼けを防止する。ダイアモンド砥石、ボラゾン砥石にも同様、著しい効果を示すことが確認された。
又、切削機械の弾性変形と切削のせん断の微細振動で引き起こされる微細な隙間に、毛細管現象で浸透させることができる。毛細管現象で浸透した液体は、せん断ごとに潤滑と気化蒸発を繰り返す。クーラント原液は粒子が大きい為、浸透しないと思われる。水溶性クーラント液で実験した限りでは、ほとんど水のみの潤滑作用である。気化した水蒸気は、切削箇所に供給されないクーラント液微細乱流塊の中に取り込まれ環境に放出されることは少ない。
作用としては、粘性の低い油性のクーラント液でも同様の結果が得られる。
以上述べた本発明の実施例において、確認された効果及び可能性は次のとおりである。
本発明の装置構造を用いてクーラント液供給を行ったならば、アルミ加工の場合、特に逃げ面に発生するベラーグの発生を著しく抑えることができ、切削仕上げ面、工作物精度を向上することができ、工作物の熱の発生を抑制できる為、薄板構造物の場合など著しい性能を発揮することが確認された。
本発明の装置構造を用いてクーラント液供給を行ったならば、研削加工時、研削速度の増加、切り込みの増大、砥石目づまりの減少、砥石ドレッシング回数の削減、砥石粒脱落の減少等、著しい効果が確認された。
平面研削盤テーブル上に900mm×900mm×厚み5mmの薄板工作物を電磁石なしで、振れ止めの設置だけで研削加工を行った結果、研削加工中の研削加工熱による歪も起きず、又、切り込みを大きくとっても変形をまったく生じない安定した高精度研削加工ができる事が確認された。生産性は1.5〜5倍、電磁石を使用しないため不要な力が加わらず、加工物精度は三分の一以下に製作することが出来た。
流動体に高い圧力がかかっていても、装置を通過した流動体は微細乱流塊となり、切削、研削加工において機能を果たす流動体になっている。特に、クリープフィード研削、切り屑の排出性を求められる工具内部給油での深孔加工等においても著しい効果が確認された。但し、クーラント液の圧力がエアー圧力より高くなる為、微量のエアーを供給することはできないが、ノズルから吐出した時に巻き込まれる微量のエアーで十分な機能を果たす為、微細乱流塊は安定して供給される。
本発明の微細乱流発生装置は、図10の円筒状Aのみならず、三角柱又は角柱、直方体等という軸対象形状のみならず、板状、棒状、三角錐、環状、L型等非軸対象形状、異形状においても実施可能であり、又非常にコンパクト、且つ切削点近傍のみならず、クーラント液配管経路にも設置できるという特性をもって、切削刃、研削砥石、切削物近傍のスペースがほとんどなくても、各種機械への装着が簡便に行える。
又、より高度な切削性、研削性を必要とする時は、本装置をノズル近傍とクーラントポンプ近傍に2台直列に設置し、切削性、研削性を著しく改善することができる。
本発明の装置構造を用いてクーラント液供給を行ったならば、工作片のひずみが極めて少ないため、図11に示す金属工作片10において側壁及び底壁が0.5〜1mm程度ときわめて薄い加工品10Aを加工し、周辺の溝40を切り抜き、図11の10Aの如く単体として取り出しても変形をまったく生じないことが確認された。
産業上の利用可能性
本発明は、以上述べた通りの構成において、装置自体はクーラント液配管経路に設置するのみで効果を発揮し、且つコンパクトで設置する機械の構造上の制約を受けない、潤滑性と冷却性に優れた微細乱流塊を生み出すための装置である。
加工速度は、1.5〜6倍程度、特にエンドミルの場合には2〜25倍にまで高めることができるため、これに伴う経済効果はきわめて大きくなる。
又、研削加工において切り込みを増大しても、切り屑の再溶着を著しく防ぐことができ、砥石の目づまりを著しく抑える事ができ、大きい切り込みで研削効率を1.3〜5倍程度にまで高めることができる。又、研削加工の工作物精度も三分の一以下に抑えることができる。又、砥石のドレッシング回数も削減できる。
ダイアモンド砥石、ボラゾン砥石の場合も同様の著しい効果を発揮する。
切削、研削時の発熱を抑え、切削刃の熱による磨耗を減少させ、切り屑の再溶着を防ぐ事により工作物精度を向上させ、せん断残留応力、熱による残留応力を減少させ、工作物品質、付加価値を高める。
能率向上、高精度化、工作物の高品質化、省力化においても計り知れない効果を提供するものである。又、配管経路にも設置できる簡単な工事であり、投資費用も軽減される。
又、クーラント液として典型的には水と防錆剤のみの混合液を用いて切削することが可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の工作機械用クーラント液循環供給の構成原理を示す略図である。
図2は本発明のクーラント液微細乱流塊発生装置の基本的実施例1の断面構造を示す部分断面図である。
図3は本発明のクーラント液微細乱流塊発生装置の基本的実施例2の断面構造を示す部分断面図である。
図4は本発明のクーラント液微細乱流塊発生装置の基本的実施例3の断面構造を示す部分断面図である。
図5は図4の部分断面A−A線、B−B線、C−C線線に沿って見た部分断面図を組み合わせた図である。
図6は水路形状の模式図である。
図7は窪み又は凸凹の溝形状の断面模式図である。
図8は窪み又は凸凹の溝形状の平面模式図である。
図9は図4の部分図である。
図10は装置外観形状上の模式図である。
図11は本発明の微細乱流発生装置を用いた結果、薄い側壁と底壁を持った加工品をくりぬき加工した状態を示す平面略線図(A)及び縦断面図(B)である。
符号の簡単な説明
1はクーラントタンク
2はクーラントポンプ
3は微細乱流発生装置
4はクーラント液配管A
5はクーラント液配管B
6はノズル
7はエアー用配管
8はエアー用バルブ
9は切削刃
10は被切削物
11は移動テーブル
12はベッド
13は流入口
14は螺旋水路
15はエアー流入口
16は折り返し用水路A
17は窪み又は凹凸を有する水路A
18は折り返し用水路B
19は窪み又は凹凸を有する水路B
20は先端突起部分A
21は軽微な開放を伴う水路A
22は流出口
23はエアーを混入させる為の水路
24は窪み又は凸凹又は緩やかな異なる断面積を有する水路C
25は折り返し用水路C
26は窪み又は凸凹又は断面積の異なる水路D
27は折り返し用水路D
28は窪み又は凸凹を有する水路E
29は窪み、凸凹、螺旋ネジ、クロスネジ、多条ネジ等を有するフレーム
30は先端突起部分B
31は軽微な開放を伴う水路B
32は窪み又は凸凹を有する平面水路F
33は折り返し用水路E
34は窪み又は凸凹を有する平面水路G
35は折り返し用水路F
36は窪み又は凸凹有する又は断面積の異なる水路H
37は円柱に近い少なくとも一個以上の突起
38は軽微な開放を伴う水路C
39は図7、図8の溝
40は周辺の溝

Claims (14)

  1. 工作機械のクーラント液供給装置の配管経路に設置することにおいて、
    a)微量のエアーを混合する為の少なくとも1箇所の水路と、
    b)微量のエアーが水路壁に衝突し気泡が急激につぶれる衝撃により、微細乱流塊にする為の少なくとも1箇所の水路と、
    c)軽微な圧縮、軽微な開放を伴う少なくとも1箇所の水路を特徴とする微細乱流塊発生装置。
  2. 流動液に微量のエアーを混入し、少なくとも1箇所の窪み又は凸凹を有する、微細乱流塊を発生する為の、少なくとも1箇所の水路を有することを特徴とする微細乱流塊発生装置。
  3. 流動液に微量のエアーを混入し、少なくとも1箇所の螺旋状の水路を有する微細乱流塊を発生する為の、少なくとも1箇所の水路を有することを特徴とする微細乱流塊発生装置。
  4. 流動液に微量のエアーを混入し、エアーの炸裂する衝撃を与えて、微細乱流塊を発生する為の、少なくとも1箇所の水路を有することを特徴とする微細乱流塊発生装置。
  5. 流動液に微量のエアーを混入し、少なくとも1箇所に軽微な圧縮、又は軽微な開放を加えて、微細乱流を発生する為の少なくとも1箇所の断面積の異なる水路を有することを特徴とする微細乱流塊発生装置。
  6. 流動液に微量のエアーを混入し、少なくとも1箇所に円柱に近い突起を有する
    水路を通して、微細乱流を発生する為の少なくとも1箇所の水路を有することを特徴とする微細乱流塊発生装置。
  7. 流動液に微量のエアーを混入し、少なくとも1箇所に凸凹、螺旋ネジ、クロス螺旋ネジ、多条ネジ等を有する全周壁からなる少なくとも1箇所の水路を通して、微細乱流塊を発生する為の少なくとも1箇所の水路を有することを特徴とする微細乱流塊発生装置。
  8. 流動液流出口手前に軽微な開放を伴う、少なくとも1箇所の水路を有する事を特徴とする装置。
  9. 請求項1〜8の少なくともいずれか1項記載の装置の、エアーを混入しないことを特徴とする、流動液が高い圧力においても、又、通常の圧力においても安定した微細乱流塊を発生することを特徴とする微細乱流塊装置。
  10. 請求項1〜9の少なくともいずれか1項記載の装置を、直列、並列に接続することにより切削性能、研削性能アップ、或いは、流動液流量に対応できるフレキシブル性のある装置。
  11. 流動液の供給箇所近傍のみならず、流動液配管経路にも設置できる請求項1〜10の少なくともいずれか1項記載の水路を有した切削効率を改善できる装置。
  12. 流動液に特定方向の回転を与え、刃物、砥石、工作物に供給する流動液の供給方法。
  13. 微細流動液塊の中に特定方向の回転の乱流を発生させ、流動液を刃物、砥石、工作物に流動液を付着供給する供給方法。
  14. 微細流動液塊の中に特定方向の回転の乱流を発生させ、且つ互いに付着しにくい流動液を刃物、砥石、工作物に付着供給する供給方法。
JP2003574384A 2002-03-10 2003-03-04 微細乱流塊発生装置 Pending JPWO2003076129A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002112706 2002-03-10
JP2002112706 2002-03-10
PCT/JP2003/002520 WO2003076129A1 (fr) 2002-03-10 2003-03-04 Dispositif generant des morceaux d'ecoulement turbulent fins

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2003076129A1 true JPWO2003076129A1 (ja) 2005-07-07

Family

ID=27800594

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003574384A Pending JPWO2003076129A1 (ja) 2002-03-10 2003-03-04 微細乱流塊発生装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2003076129A1 (ja)
WO (1) WO2003076129A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6296480B2 (ja) * 2012-09-26 2018-03-20 国立大学法人佐賀大学 液体処理装置及び液体処理方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2874412B2 (ja) * 1991-10-09 1999-03-24 トヨタ自動車株式会社 加工方法
JPH0751981A (ja) * 1993-08-13 1995-02-28 Taiho Kogyo Co Ltd 切削加工方法とその装置
CN1078120C (zh) * 1996-02-15 2002-01-23 株式会社泽塔平和 切削机床和磨床中冷却液的供给的方法和装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2003076129A1 (fr) 2003-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Mao et al. The influence of spraying parameters on grinding performance for nanofluid minimum quantity lubrication
Hashish Optimization factors in abrasive-waterjet machining
Li et al. Study on minimum quantity lubrication in micro-grinding
Pal et al. Development and performance evaluation of monolayer brazed cBN grinding wheel on bearing steel
CZ283538B6 (cs) Způsob a zařízení pro mazání a chlazení břitů a/nebo obrobků u třískových obráběcích procesů, a jejich použití na strojních pilách
US20060219825A1 (en) High pressure fluid/particle jet mixtures utilizing metallic particles
WO1997031752A1 (en) Abrasive jet stream polishing
Adibi et al. Investigation on using high-pressure fluid jet in grinding process for less wheel loaded areas
Nadolny et al. Modern approach to delivery coolants, lubricants and antiadhesives in the environmentally friendly grinding processes
CN112008609A (zh) 核壳磨料射流抛光方法
Zhang et al. Wear behavior of natural diamond tool in cutting tungsten-based alloy
JPWO2003076129A1 (ja) 微細乱流塊発生装置
EP2540441B1 (en) Working fluid supply apparatus
Pal et al. Performance study of brazed type cBN grinding wheel on hardened bearing steel and high speed steel
Webster Improving surface integrity and economics of grinding by optimum coolant application, with consideration of abrasive tool and process regime
Mukhopadhyay et al. Ecological and economical processing of Ti-6Al-4V with an augmentation in grindability
Mahata et al. A comparative study of grinding performance using different fluid delivery techniques
Guitouni et al. Effects of jet pressure on the ground surface quality and CBN wheel wear in grinding AISI 690 nickel-based superalloy
JP3202396U (ja) 冷却装置
EP1622740B1 (en) Device and method for delivering a lubricating and/or cooling fluid in machining
Gayatri et al. Influence of Process Parameters on Kerf In Abrasive Jet Drilling of Glass
Irani et al. Development of a new cutting fluid delivery system for creepfeed grinding
Prashanth et al. Fabrication of Abrasive Jet Machine
Madarkar et al. An experimental study on an indigenously developed ultrasonic vibration assisted minimum quantity lubrication during grinding of Ti-6Al-4V alloy
Bharadwaj et al. Process Parameters of Abrasive Jet Machining