JPWO2003030097A1

JPWO2003030097A1 - Article authentication method and article identification structure

Info

Publication number: JPWO2003030097A1
Application number: JP2003533223A
Authority: JP
Inventors: 秀一星野; 逸雄竹内; 健二山本屋; 根田　徳大; 徳大根田; 横井　泰治; 泰治横井
Original assignee: NHK Spring Co Ltd; Tokyo Gas Co Ltd
Current assignee: NHK Spring Co Ltd; Tokyo Gas Co Ltd
Priority date: 2001-09-28
Filing date: 2002-09-26
Publication date: 2005-01-20
Also published as: WO2003030097A1

Abstract

物品の新規且つ有用な認証方法及びそのような認証方法を実施するのに適する物品の識別構造を提供する。物品に、少なくとも１つの構成元素の同位体含有比率が天然の値と異なる識別材料を含む識別構造を付与し、識別構造に含まれる識別材料から得られる識別情報を所定の場所に記録しておき、物品の識別構造から識別情報を検出して、それを記録された識別情報と照合し、物品の真正性を判定する。A novel and useful authentication method for an article and an article identification structure suitable for implementing such an authentication method are provided. An identification structure including an identification material having an isotope content ratio of at least one constituent element different from a natural value is given to the article, and identification information obtained from the identification material included in the identification structure is recorded in a predetermined place. Then, the identification information is detected from the identification structure of the article, and it is checked against the recorded identification information to determine the authenticity of the article.

Description

技術分野
本発明は、印刷物、商品、その他の有価物などからなる物品の認証方法及びそのための物品の識別構造に関する。
背景技術
従来から、小切手、紙幣、各種金券、契約書、クレジットカードなどの価値の高い印刷物、特産品、嗜好品などの価値の高い食品、あるいは芸術品、宝石類、有名ブランド品、自動車などの価値の高い他の物品は、偽造犯罪の対象になり易かった。このため、それら印刷物、食品、その他の物品の偽造を防止し真贋を判定するための認証技術が求められる。
また、対象となる物品（本明細書中において対象物ともいう）の表面にホログラムの模様を設けたり、特殊インクによる特殊印刷を施したり、透かしやスレッド等の絵柄、模様を形成するなどして目視により、対象物の真贋を確認する偽造防止技術が知られている。
また、対象物の表面に磁性ファイバによる模様を形成して機械的に認識したり、ＩＣチップを埋め込んでその内容を読み込んで認識する技術も提案されている。特開平０６−２６２８９０号公報において提案されたカードの真偽判定方法では、カード基体に接着層を介して磁気ファイバをランダムに分布させたサインパネル基材を接着することで、磁気ヘッドにて検出される出力波形をカード毎に異なるようにし、これを基に真偽判定をすることが開示されている。
更に、例えば特開平１０−２８７０７５号公報や特開２０００−４３４６０号公報には、炭素の同位体^１３Ｃを天然の含有率とは異なる含有率で含む炭素のマイクロカプセルまたはフラーレンを対象物の特定の部分に埋め込んでこの部分の^１３Ｃを核磁気共鳴法、赤外線吸収法または質量分析法により検出することで真贋判定を行う技術も提案されている。この技術を用いれば、外見上、識別構造の有無すら確認できず、検出装置により初めて識別できるため、偽造防止効果が高いばかりでなく、設計自由度も高くなる。
特開平１１−３１６２００号においては、特性スペクトルを持つ少なくとも二種類の検出可能物質を、比率や濃度を定めて、物品中またはコーティング材に導入することで、物品にＩＤ番号を付与し、中央コンピュータに入力しておき、Ｘ線分光法などを用いた特性スペクトルの識別によりＩＤ番号を読み取り、記録情報と照合することによって物品の識別を行う方法が提案されている。
しかし、上記方法で導入される物質は、大量入手が比較的容易な物質であり、真正な物品に付与された検出可能物質を分析することにより、同種の物質を調合し、偽造物品を製造することは困難ではない。また、偽造被害が多い印刷物への偽造防止策については提案されていない。さらに上記方法では、検出可能物質として、バックミンスターフラーレン、有機金属石鹸、アルカリ金属類、アルカリ土金属類が例示されているが、これらの多くは、食品や医薬品に添加する場合、有害であるか、味や効能を変えてしまうので、不適切である。
一方、本出願人は、セキュリティレベルの高い識別マークとして、安定同位体の含有比率を天然の値と異なる値に制御した物質を用いることを先に提案している（特開平１０−２８７０７５号）。この物質を用いた識別マークはそれ自体偽造が困難なのでセキュリティレベルが高い。また、この物質を用いた識別マークは機械認識により物品の真贋判定を行う場合に有用であり、しかも大量の物品に対して適用できる。
しかしながら、上記同位体を対象物（カード）に埋め込む構造にあっては、同位体が検出できるか否かで対象物としてのカードの真贋判定を行うのみであるので、過去に発行して無効になった真正なカードのデータを改竄して有効なカードを偽造するような不正は防止できない。また、使用するシステムによってはその対象物の種類の真贋のみならず個々の対象物同士の識別を必要とすることがあり、上記構造ではこのようなシステムに適用できない。
先行技術文献情報：
特開平０６−２６２８９０号公報
特開平１０−２８７０７５号公報
特開２０００−４３４６０号公報
特開平１１−３１６２００号公報
特開平１０−２８７０７５号公報
発明の開示
このような従来技術の課題に鑑み、本発明の主な目的は、偽造防止効果及び設計自由度が高い物品の認証方法及びそのための識別構造を備えた物品を提供することにある。
本発明の第２の目的は、偽造防止対策がなされていることを知ることが困難であって、それによって高い偽造防止効果を発揮することのできる物品の認証方法及びそのための識別構造を備えた物品を提供することにある。
本発明の第３の目的は、対象物品或いは識別構造が盗まれたり、有効期限が切れることにより、その有効性が失われた場合でも、直ちにその有効性を解消し得るような物品の認証方法及びそのための識別構造を備えた物品を提供することにある。
本発明によれば、このような目的は、物品の認証方法であって、物品に、少なくとも１つの構成元素の同位体含有比率が天然の値と異なる識別材料を含む識別構造を付与する過程と、前記識別構造に含まれる前記識別材料から得られる識別情報を所定の場所に記録する過程と、前記物品の前記識別構造から前記識別情報を検出する過程と、前記検出された識別情報を前記記録された識別情報と照合し、前記物品の真正性を判定する過程とを有することを特徴とする物品の認証方法を提供することによって達成される。
このような同位体としては、安定したものが選択される。そのような材料の希少性及び入手困難性のため、高い偽造防止効果を得ることができる。
識別構造（識別マークということもある）は、物品そのものの部分であっても良い。例えば、物品が農産物であった場合には、同位元素を、天然の存在比率とは異なる比率を含む空気中で育成したり、そのような肥料或いは水を与えることにより、農産物自体を本発明の識別構造として構成することができる。識別構造は、物品に固定されたラベル、フィルムであっても良い。その場合、ラベル、フィルム自体が識別材料を含んでも、或いはその表面に塗布又は印刷された塗料、インクが識別材料を含んでもよい。物品が、切符、有価証券のような印刷物である場合には、印刷物表面に識別材料を含む塗料、インクを塗布又は印刷することにより識別構造を形成することができる。更に、識別材料を含む繊維を用い、印刷物或いはそれ以外の物品に織り込み、漉き込み、或いは縫い込むこともできる。
測定もしくは同定可能な識別特性としての同位元素の存在比率は、赤外分光法及びラマン分光法等の振動スペクトルの測定方法により同定、或いは測定することができる。
特に、物品の識別情報を、物品自体に設けられた記録領域に格納しておき、それを識別構造から検出された識別情報と照合することにより、真贋を判定できるものとすることで、高いセキュリティを達成することができる。識別情報を中央管理データベースに記録（格納）し、照合のために、通信回線を介して、中央管理データベースを参照する構成とすれば、対象物品或いは識別構造が盗まれたり、有効期限が切れることにより、その有効性が失われた場合でも、直ちに中央管理データベースを更新し、当該対象物品或いは識別構造の有効性を解消することができ、盗難或いは期限付き権利についても対応が可能となる。
対象となる物品としては、チケット印刷物、芸術品、宝石類、ブランド品、自動車、食品、医薬品、農作物、食肉、卵等があるが、本発明の適用範囲は、これらに限定されない。
同位体として利用される物質としては、炭素、窒素、酸素及び水素から選ばれた少なくとも一種の元素を含むものであってよい。炭素、窒素、酸素及び水素の同位体含有比率の天然の値は、^１２Ｃ：^１３Ｃ＝９８．８９：１．１１，^１４Ｎ：^１５Ｎ＝９９．６３：０．３６６，^１６Ｏ：^１７Ｏ：^１８Ｏ＝９９．７６：０．０３８：０．２０４、^１Ｈ：^２Ｈ＝９９．９８５：０．０１５である。本発明の識別材料を構成する物質は、これら元素を含有し、且つ、それら元素の安定同位体の含有比率を天然同位体比率と異なる値に制御してなる（すなわち、それらの比率を天然同位体比率と異ならせた）物質である。その比率を異ならせる態様としては、各元素中の安定同位体のうちの１種または２種以上の含有比率を天然の値より少なくしてもよく多くしてもよい。
本発明の識別材料は、振動スペクトルに特徴的なパターンを有するものを用いる。例えば、^１３Ｃの含有比率を天然同位体比率と異なる値に制御した物質の赤外吸収／透過スペクトルは、対応する天然物質の赤外吸収／透過スペクトルに対してピーク位置や高さが異なることが知られている。この差異は^１２Ｃと^１３Ｃの含有比率により個々に異なるので、その差異を赤外分光法により測定することにより、^１２Ｃと^１３Ｃの含有比率を検知することができる。またラマン分光法やＮＭＲ法を用いて検知することもできる。よって、この物質を識別材料として用いることができる。
識別材料提供者は、識別材料または識別材料を含む識別マークを提供する。物品製造者は、識別マークを物品に付与するか、識別材料を物品に組み込み、物品に識別部位を設ける（以後、識別マーク及び識別部位を総称して識別マークと呼ぶ）。識別マークとしては、付与対象の構成材料も考慮し、特徴的なパターンが明確に振動スペクトルに現れるもので、以前に使用実績のないものが好ましい。
付与方法としては、識別マークと物品とを物理的に分離できないか、分離した場合に識別マークに明確な痕跡が残る方法であり、識別マークが長期的に安定して存在するようなものが望ましい。
付与対象が、書類、印章、サイン、芸術品などの印刷物の場合には、識別材料を混入したインキ類を必要量のみカスタマイズし、これを用いて印刷を行うことにより、紙やプラスチックなどを基材とする印刷物自体に識別マークを兼ねさせることができる。対象が食品や医薬品などの場合には、無害で味や効能を変えない、^１３Ｃ、^１５Ｎ、^１８Ｏの含有比率を制御する技術が適する。対象が農作物、養殖される食肉、卵などの場合には、水、肥料、飼料などに、同位体含有比率を天然の値と異なる値に制御した物質を混入しておくことにより、対象物内の同位体含有比率を制御することが可能となる。
次に、認証者は、識別マークに名称（識別番号など）を与え、振動スペクトルを測定し、識別情報を記録する。そして可能な限りサンプルを保存しておく。ここで「識別情報」とは、使用した識別材料における安定同位体の含有比率及びその物質名、識別材料の空間的分布パターンなどである。安定同位体の含有比率を天然の値と異なる値に制御した物質（識別材料）の振動スペクトルは、天然同位体含有比率の物質の振動スペクトルと異なるので、これを基に安定同位体の含有比率を特定し、真贋判定に用いることができる。ここで、本明細書でいう認証とは、物品に予め付与した識別情報が、真正なものか否かを判別し、それを証明することを意味する。振動スペクトルの測定には、赤外分光法及びラマン分光法が好適である。また、認証対象となる情報である被認証情報を記録する。提供先、提供日時、提供個数、印刷内容、物品の製造番号、提供時点での物品の外観、寸法、重量、体積、性能などの情報が被認証情報となる。
識別情報及び被認証情報は、一連の関連情報として、データベース及びサンプル保管庫に保管される。必要に応じて関連情報のコピーを封印し、公平な第三者に保管を依頼する。以上のプロセスを経て識別マークを付した物品を被認証情報を付けて提供する。
照合者は、物品に付された識別マークの振動スペクトルを測定し、インターネットなどの通信回線を経由して認証者のデータベースにアクセスし、即時的に振動スペクトルを照合する。照合の結果、真正な物品であることが確認された場合、関連情報が認証される。必要に応じ、第三者に保管を依頼した封印された関連情報を開帳し、照合妥当性、認証内容妥当性を証明することができる。なお、認証者や照合者は、識別材料提供者または物品製造者が兼ねることも可能であり、また、認証者と照合者が同一であってもよい。
公平な第三者へ関連情報の写しの保管を依頼すれば、識別材料提供者、物品製造者、印刷者、認証者による情報の変造も原理的に防止される。また、関連情報の写しを開示するには、複数の当事者（認証者、依頼者など）が持ち寄る複数種類のカギまたは暗号を必要とするようにしておく。このようにすることにより、単独の当事者が、保管された一連の関連情報を改竄する可能性がなくなり、保管された情報の信頼性を向上させることができる。
本発明の別の形態として、偽造困難な前払い証明書を用いた、即時的なチケット等の交付方法及び認証方法がある。認証者は、識別マーク付きの支払い証明用紙を、チケット交付者を経て支払い所へ提供する。識別マークの振動スペクトルは、データベースなどに記録しておく。チケット購入希望者は、予約の前に、支払い所において、規定のチケット購入代金を支払い、識別マーク付きの支払い証明用紙を受け取る。
チケット購入希望者は、自宅や勤務先などにおいて、インターネットなどの通信回線を経由して、必要な時に必要なチケットを予約し、予約情報とリンクされた識別記号を受け取る。識別マーク付きの支払い証明用紙へ識別記号を印刷したものをチケットとみなすことにより、即時的にチケットを入手することができる。チケットの識別マークと識別記号は、使用場所において、機械的に認識される。一定期間使用されなかった前払い証明書は、払い戻し対象とし、定期的に識別マークを変更する。
図１は、識別材料の一例として３種のギ酸ナトリウムを合成し、振動スペクトルを赤外分光法により実測したものである。安定同位体^１３Ｃの含有比率を９９％に制御したギ酸ナトリウム（試料１）、安定同位体Ｄ（^２Ｈ）の含有比率を９９％に制御したギ酸ナトリウム（試料２）及び天然同位体比率のギ酸ナトリウム（試料３）について、炭素及び水素の安定同位体の含有比率が反映される情報として、振動スペクトルを赤外分光法を用いて測定し記録した。
図１のとおり、これら試料１，試料２及び試料３は、同じギ酸ナトリウムという物質でありながら、安定同位体の含有比率が異なるため、互いに異なる振動スペクトルを有することが分かる。本発明では、例えば試料１及び試料２のようなギ酸ナトリウムを識別マークとして各種物品などに付与したり、識別材料としてインキや各種物品の構成材料に混入し、特定の振動スペクトルを有する識別マークまたは識別材料として利用する。また、試料１〜試料３の２種または３種を特定の濃度比で混合したものを特定の振動スペクトルを有する識別マークまたは識別材料として利用することもできる。
本発明の別の側面によれば、上記したような認証システムに於いて用いるのに適する、より高度のセキュリティを提供するような識別構造を有する物品が提供される。本発明の好適実施例によれば、このような物品の識別構造は、一種類以上の構成元素が天然の含有率とは異なる含有率で同位体を含む識別材料が、物品の表面及び／または内部の少なくとも一部に、人為的に再現困難な個々の物品固有のパターンで分布することにより構成される。この場合、識別材料の空間分布パターンが識別情報として働くということもできる。
具体的には、前記識別材料が、前記物品（対象物）を構成する材料として用いられ、前記識別材料が個々の対象物固有のパターンで分布するように、前記識別材料と異なる含有率で同位体を含む別の識別材料、前記構成元素が天然の含有率で同位体を含む一般材料及び前記識別材料とは構成元素が異なる材料のいずれか１種類以上と、前記識別材料とを不均一に混合したものから前記対象物が成形されていると良い。この場合、対象物自身が識別構造をなすということができる。このような対象物の成形は、例えば射出成形により好適に行うことができる。前記識別材料と異なる含有率で同位体を含む別の識別材料は、（１）前記識別材料において天然の含有率とは異なる含有率で同位体が含まれる一種類以上の構成元素のうち少なくとも１つの構成元素の同位体含有比率を前記識別材料における同位体含有比率とは異なる値であって且つ天然の値と異なる値としたもの、或いは、（２）前記識別材料において天然の含有率とは異なる含有率で同位体が含まれる一種類以上の構成元素とは異なる構成元素の同位体含有比率を天然の値と異ならせたもの、の何れであってもよい。例えば識別材料（識別材料１）が^１３Ｃ：^１２Ｃ＝５０：５０の同位体含有比率で炭素を含み、酸素及び水素を天然の同位体含有比率で含む場合、（１）の識別材料（識別材料２）としては例えば炭素の同位体含有比率を^１３Ｃ：^１２Ｃ＝７０：３０に制御したものが考えられる。また（２）の識別材料（識別材料３）としては例えば酸素の同位体含有比率（^１６Ｏ：^１８Ｏ）を天然の値と異なるように制御した材料が考えられる。この場合、炭素の同位体含有比率は混合される識別材料と同じであっても異なっていてもよいことは勿論である。
また、前記対象物の表面及び／または内部の少なくとも一部に塗料が塗布され、該塗料が、前記識別材料と異なる含有率で同位体を含む別の識別材料、前記構成元素が天然の含有率で同位体を含む一般材料及び前記識別材料とは構成元素が異なる材料のいずれか１種類以上と、前記識別材料とを不均一に混合してなり、前記識別材料が個々の対象物固有のパターンで分布するように、前記塗料が塗布されていると良い。
また、前記対象物に糸を固定するようになっており、前記糸が、前記識別材料が個々の対象物固有のパターンで分布するように、前記識別材料と異なる含有率で同位体を含む別の識別材料、前記構成元素が天然の含有率で同位体を含む一般材料及び前記識別材料とは構成元素が異なる材料のいずれか１種類以上と、前記識別材料とを不均一に混合したものから形成されていると良い。
また、前記対象物の表面の少なくとも一部に、フィルムが貼付され、前記フィルムが、前記識別材料が個々のフィルム固有のパターンで分布するように、前記識別材料と異なる含有率で同位体を含む別の識別材料、前記構成元素が天然の含有率で同位体を含む一般材料及び前記識別材料とは構成元素が異なる材料のいずれか１種類以上と、前記識別材料とを不均一に混合したものから形成されていると良い。この場合、フィルムが識別構造をなすということができる。
また、前記対象物の表面に前記識別材料片、繊維及び粉の１種類以上が個々の対象物固有のパターンで分布するように、散布され、固定されていると良い。
本発明の一実施例に基づくと、一種類以上の構成元素が天然の含有率とは異なる含有率で同位体を含む識別材料が、対象物の表面及び／または内部の少なくとも一部に、人為的に再現困難な個々の対象物固有のパターンで分布する識別構造を有する対象物の製造方法であって、前記対象物を構成する材料として前記識別材料を用い、前記識別材料と異なる含有率で同位体を含む別の識別材料、前記構成元素が天然の含有率で同位体を含む一般材料及び前記識別材料とは構成元素が異なる材料のいずれか１種類以上と、前記識別材料とを個々の対象物固有のパターンで直接供給または不均一に混合して供給し、前記対象物を射出成形により形成することを特徴とする方法が提供される。
また本発明の別の実施例によれば、一種類以上の構成元素が天然の含有率とは異なる含有率で同位体を含む識別材料が、対象物の表面及び／または内部の少なくとも一部に、人為的に再現困難な個々の対象物固有のパターンで分布する対象物の識別構造の製造方法であって、前記対象物の表面の少なくとも一部に、前記識別材料と異なる含有率で同位体を含む別の識別材料、前記構成元素が天然の含有率で同位体を含む一般材料及び前記識別材料とは構成元素が異なる材料のいずれか１種類以上と、前記識別材料とを不均一に混合した塗料を塗布することを特徴とする方法が提供される。
また本発明の更に別の実施例によれば、一種類以上の構成元素が天然の含有率とは異なる含有率で同位体を含む識別材料が対象物の表面及び／または内部の少なくとも一部に、人為的に再現困難な個々の対象物固有のパターンで分布する対象物の識別構造の製造方法であって、前記識別材料と異なる含有率で同位体を含む別の識別材料、前記構成元素が天然の含有率で同位体を含む一般材料及び前記識別材料とは構成元素が異なる材料のいずれか１種類以上と、前記識別材料とを不均一に混合して紡糸し、該糸を前記対象物に固定することを特徴とする方法が提供される。固定方法としては、縫製、接着、融着、ラミネートフィルム等による固定などがある。
更に別の実施例によると、一種類以上の構成元素が天然の含有率とは異なる含有率で同位体を含む識別材料が対象物の表面の少なくとも一部に、人為的に再現困難な個々の対象物固有のパターンで分布する対象物の識別構造の製造方法であって、前記対象物の表面に前記識別材料片、繊維及び粉の１種類以上が個々の対象物固有のパターンで分布するように、散布し、固定することを特徴とする方法が提供される。
本発明の別の側面に基づくと、対象物の表面及び／または内部の少なくとも一部に、一種類以上の構成元素が天然の含有率とは異なる含有率で同位体を含む識別材料が、個々の対象物固有のパターンで分布する対象物の識別方法であって、前記対象物に光を照射し、その反射光及び／または透過光から前記識別材料の分布パターンを求める過程を有することを特徴とする方法が提供される。
尚、上記人為的に再現困難な識別材料の個々の対象物固有のパターンとは、その製造時の、材料の混合、融合または付加する過程で自然に、または自発的に、かつ無作為に生じるパターンであり、これは人為的な配置操作を伴わないため、同じ製造装置、製造方法により同じ材料を用いて製造してもそのパターンが再現されることがない。これらは、いずれも人為的に再現することが著しく困難になっており、仮に再現できても膨大なコストを要するため、現実的ではない。いずれにせよ、識別構造のためのパターンとしては、実用上再現が十分に困難であれば足りる。
発明を実施するための最良の形態
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明が実施例に限定されないことはもちろんである。
〈実施例１〉
図２は本発明の方法の第１実施例を示す図である。印刷情報の印刷を依頼する印刷依頼者、印刷を行う印刷者、識別材料や識別材料含有インキを提供する識別材料提供者、識別部位の振動スペクトル及び印刷情報などの記録、認証を行う認証者、記録された情報の保管を行う第三者、識別部位の振動スペクトルなどを測定し照合を行う照合者が関係者であるが、これら関係者がすべて互いに異なる者である必要はない。以下、印刷依頼者が認証者を兼ねる場合を例として説明する。
チケットの製造販売を業とする印刷依頼者兼認証者が印刷者に対して印刷を依頼、注文し、印刷データ、識別部位の印刷位置、印刷フェース（タイプフェース）等に関する仕様を伝える。印刷者は、同位体比率を制御した識別材料を含むインキを識別材料提供者から入手し、このインキを用いてチケットの所定箇所に所定印刷フェースで識別マークなどを印刷し、識別部位を設けた後、印刷依頼者兼認証者に納品する。印刷依頼者兼認証者は、それら関連情報、すなわち印刷データ、同位体比率を制御した物質を含む識別部位の振動スペクトル、チケットにおける識別部位の印刷位置、印刷フェース等の情報を記録しデータベースに保存する。また、必要に応じて当該関連情報の複製の保管を第三者へ依頼する。
印刷依頼者兼認証者は、納品されたチケットを流通に供する。チケットは、同位体比率を制御した物質を含むインキで印刷された識別部位を有するので、偽造が困難であり、その品質が保証され、高いセキュリティが保証される。本実施例では識別材料として、炭素の安定同位体含有比率を^１２Ｃ：^１３Ｃ＝５０：５０に制御したギ酸ナトリウム（ＨＣＯＯＮａ、ただし、Ｃ＝５０％^１２Ｃ＋５０％^１３Ｃ）を用い、インキに混入した。
チケットが真正なものであることは納品時以降、適宜の時点で保証することができる。すなわち、店頭での販売時を例に述べると、チケットの識別部位について振動スペクトルを測定し、その情報をデータベース内の保存データと照合する。その際、振動スペクトルは赤外分光法等により簡易且つ即時に取得され、データベース内の保存データとの照合は通信回線経由で即時に行えるので、顧客に対しても迷惑をかけることはない。
また、印刷依頼者兼認証者が、識別材料提供者から複数種類の識別材料（または識別材料含有インキ）を入手し、印刷対象、印刷時期などに合わせて識別材料の使い分けを行うよう印刷者へ指示することにより、識別材料提供者に知られることなく、使用する識別材料（または識別材料含有インキ）を決定することができる。
〈実施例２〉
図３は本発明の方法の第２実施例を示す図である。イチゴ等の農作物の製造販売を業とする依頼者が認証者兼識別材料提供者に対して農作物の識別材料の提供を依頼する。農作物の識別材料の例は、炭素、窒素または酸素の安定同位体含有比率を制御した肥料（尿素、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムなど）や二酸化炭素ガスが好適に用いられる。これらは、農作物に栄養分として取り込まれ、農作物内の炭素、窒素または酸素の安定同位体含有比率を天然の値と異なる値に変化させ、振動スペクトルの測定、比較による農作物の識別を可能にする。一例として、炭素の安定同位体含有比率を^１２Ｃ：^１３Ｃ＝１：９９に制御した二酸化炭素ガスを依頼者に納品する場合を説明する。
依頼者は、納品された二酸化炭素ガスを用いてビニールハウスでイチゴを栽培する。ビニールハウス内の二酸化炭素濃度は３５０〜１０００ｐｐｍになるように制御する。このようにして栽培されたイチゴでは、天然同位体含有比率の二酸化炭素ガスを用いて栽培された一般のイチゴよりも、^１３Ｃの含有比率が多くなるので、偽造が困難であり、その品質が保証される。
イチゴの収穫後、認証者は関連情報、すなわちイチゴの振動スペクトル等の情報を記録し、データベースに保存する。イチゴが真正なものであることは、適宜の時点で保証することができる。すなわち、イチゴについて振動スペクトルを測定し、その情報をデータベースに保存されたデータと照合する。その際、振動スペクトルは赤外分光法等により簡易且つ即時に行え、データベース化されたデータとの照合は通信回線経由で即時に行えるので、依頼者に対して迷惑をかけることもない。
〈実施例３〉
図４は本発明の方法の第３実施例を示す図である。皮革製カバンの製造販売を業とする依頼者が認証者兼識別材料提供者から皮革の識別マークとして用いる炭素の安定同位体含有比率を^１２Ｃ：^１３Ｃ＝５０：５０に制御した合成繊維の提供を受ける。その際、認証者兼識別材料提供者は関連情報、すなわちその合成繊維の振動スペクトル、付与対象となるカバンの製品名、製造番号等の情報を記録しデータベースに保存する。また、必要に応じて関連情報の複製の保管を第三者へ依頼する。
依頼者は、納品された合成繊維を一部に用いてカバンを製造し販売する。カバンは安定同位体含有比率を制御した合成繊維を含むので、偽造が困難であり、その品質が保証される。
カバンが真正なものであることは、その製造時以降、適宜の時点で保証することができる。すなわち、店頭での販売時を例に述べると、カバンの識別部位について振動スペクトルを測定し、その情報をデータベースに保存されたデータと照合する。その際、振動スペクトルは赤外分光法等により簡易且つ即時に行え、データベースに保存されたデータとの照合は通信回線経由で即時に行えるので、顧客を待たせることなしに、真正品であることを照合することが可能となる。
〈実施例４〉
図５は本発明の方法の第４実施例を示す図で、実施例３をさらに敷衍した例である。依頼者兼認証者は、ブランド保有者であり、ブランド品の製造を複数の製造者、物品製造者Ａ、物品製造者Ｂ、物品製造者Ｃに委託している。このような場合、物品製造者が偽造品を製造し、ブランド保有者を通さずに販売してしまう犯罪例が知られている。真正品と偽造品の区別がつかないことと、偽造を行った物品製造者の確定が困難なことが、このような偽造犯罪をはびこらせる要因になっていたが、本発明を用いるにより、これら要因を払拭し、偽造犯罪を防止することができる。
依頼者兼認証者は、識別材料提供者から複数種類の識別材料（または識別マーク）Ｍ０、Ｍ１、Ｍ２、Ｍ３を入手する。Ｍ０は物品の真贋判定に用い、Ｍ１、Ｍ２及びＭ３は偽造者の捜査に用いる。形態としては、安定同位体の含有比率を天然の値と異なる値に制御した樹脂、合成繊維やインキなど、付与される物品に合うものを選ぶ。これらは、ブランド品の一部に付与されたり、縫い込まれたりする。含有比率を制御する安定同位体の種類を変えることにより、目視では互いに識別できない複数種類の識別材料（または識別マーク）を製造することができる。
依頼者兼認証者は、各物品製造者へ識別材料（または識別マーク）Ｍ０を、製造委託するブランド品の量に合わせて必要量だけ提供する。本実施例では、^１３Ｃの含有比率を制御したポリエチレンを含むプラスチック製ブランドタグ（ブランド品に接着される）が、Ｍ０として用いられる。物品製造者へは、Ｍ０に関する情報を開示せず、Ｍ０が偽造されることを防止する。
さらに、依頼者兼認証者は、物品製造者Ａ、Ｂ、Ｃへ、識別材料（または識別マーク）Ｍ１、Ｍ２、Ｍ３を、それぞれ提供する。提供する量は、製造を委託するブランド品の量とは関係なく、各物品製造者が要求する分量だけ提供する。Ｍ１、Ｍ２、Ｍ３は、模造、偽造が困難であり、目視では互いに区別がつかないものとする。本実施例では、^２Ｈ、^１３Ｃ、^１８Ｏの含有比率を制御したギ酸ナトリウムを含むインキを用いて印刷した識別マークを含むプラスチック製商品名タグ（ブランド品に接着される）が、それぞれＭ１、Ｍ２、Ｍ３として用いられる。物品製造者へは、Ｍ１、Ｍ２、Ｍ３に関する情報を開示せず、Ｍ１、Ｍ２、Ｍ３が偽造されることを防止する。
依頼者兼認証者は、各物品製造者が製造したブランド品の真正品の関連情報、すなわち識別部位（本実施例ではブランドタグ及び商品名）の振動スペクトル、付与対象となるブランド品の製品名、物品製造者名、製造ロット番号等の情報を記録し、データベースへ保存する。また、必要に応じて、第三者へ関連情報の複製の保管を依頼する。
ブランド品が真正品か否かの識別を行う場合には、Ｍ０が付与されているか否かを調べる。赤外分光法等により、識別部位の振動スペクトルを測定し、得られた情報をデータベースに保存されたデータと照合する。照合の結果、Ｍ０の付与が確認された場合には、真正品であると認められる。Ｍ０の付与が確認されなかった場合には、偽造品であることが判明する。
偽造品である場合、Ｍ１、Ｍ２、Ｍ３のいずれかの付与の有無を確認することにより、偽造者の捜査に役立てる。偽造品にＭ１が付与されていることが確認された場合には、物品製造者Ａが偽造に関連していたことが判明し、迅速な捜査により被害の増大を食い止めることが可能になる。Ｍ２またはＭ３が付与されていることが確認された場合も同様である。
偽造品に、Ｍ１、Ｍ２、Ｍ３のいずれも付与されていなかった場合には、物品製造者Ａ、Ｂ、Ｃ以外の製造者が偽造したものであり、製品のデザインや材質の一部が真正品と異なる可能性が高く、目視での識別ポイントを見つけてその情報を公表することにより、偽造品の流通を抑止することができる。本発明を本実施例のように利用することにより、これまで困難であった真偽判定や偽造者の捜査等が、迅速且つ容易にできるようになる。
〈実施例５〉
図６は他の実施例を示す図で、実施例１をさらに敷衍した例である。チケットの製造販売を業とする依頼者が印刷者及び識別材料提供者を兼ねる認証者に対して識別マーク付きの支払い証明用紙を依頼、注文し、識別マークの印刷箇所、付与フェース（タイプフェース）等に関する仕様を伝える。認証者は同位体含有比率を制御した物質を含む識別マーク付きの支払い証明用紙を依頼者を経て支払い所に供給する。その際、認証者は識別マークの振動スペクトルを測定、記録し、支払い証明用紙の種類、記載内容などの情報と合わせて、データベースに保存しておく。
チケット購入希望者は、予約の前に、支払い所において、規定のチケット購入代金を支払い、識別マーク付きの支払い証明用紙を受け取る。チケット購入希望者は、自宅や勤務先などにおいて、インターネットなどの通信回線を経由して、即時的にチケットを予約し、予約情報とリンクされた識別記号を受け取る。識別マーク付きの支払い証明用紙へ識別記号を印刷したものをチケットとみなすことにより、即時的にチケットを入手することが可能になる。チケットの識別マークと識別記号は、使用場所において、機械的に認識され、通信回線経由で、予めデータベースへ保存したデータとの即時的な照合を行う。なお、一定期間使用されなかった前払い証明書は、払い戻しの対象とし、定期的に識別マークを変更することが望ましい。
上記実施例によれば以下（１）〜（６）のような効果が得られる。（１）大量入手困難な同位体の含有比率を天然の値と異なる値に制御した識別材料を含む、希少性の高い識別マークを用いるので、識別マーク自体の偽造が困難であり、確度の高い認証ができる。（２）振動スペクトルにおける同位体効果を機械認識し通信回線経由で照合を行うことにより、高精度で迅速な照合ができる。（３）偽造困難なカスタマイズドインキを識別材料として用いることにより、印刷物の内容の改竄を確実に防止することができる。（４）人体に無害な安定同位体を識別材料として用いることにより、食品や医薬品などへ応用することができる。（５）第三者による認証情報の保管を行うことで、依頼者、認証者による情報の変造が原理的に防止されるので、認証結果の信頼性が高まる。（６）前払い証明付きチケット印刷用紙を用いることで、購入者の自宅などの予約場所で、即時的にチケットの入手が可能になり、また、各種チケットを支払い所に配送する必要がなくなる。
図７は上記したような認証システムに適する識別構造を備えた情報記録カード１を示す斜視図である。このカード１は、データの記録領域として磁気ストライプ２がその表面に設けられた樹脂製カードである。また、カード１全体は、２種類の材料により射出成形され、破線で区切って示すように、第１の材料（識別材料）からなる領域１ａと第２の材料（一般材料）からなる領域１ｂとからなる。
領域１ａを構成する第１の材料は、同位体^１３Ｃを、天然の含有率（約１．１％）とは異なる含有率、例えば５０％含む炭素を構成元素とする識別材料であり、領域１ｂを構成する第２の材料は、同位体^１３Ｃを、天然の含有率（約１．１％）で含む炭素を構成元素とする一般材料であるが、色、質感等は、領域１ａ、領域１ｂ共同様であり、目視等では識別不可能となっている。
領域１ａと領域１ｂとは無作為に複雑に入り組んでいるが、例えばカード搬送方向に直線的に走査する場合、領域１ａと領域１ｂとが交互になっており、各領域の数及び各領域の大きさ等はそのカード固有のものとなっている。即ち、図７のカード１では、想像線の矢印に示すようにカード搬送方向に走査する場合、領域１ａが５領域、領域１ｂが４領域、交互になっており、そのカード搬送方向長は各々異なるが、同種の別のカードにあっては領域数及び／または各領域のカード搬送方向長がこのカード１とは異なる。この領域１ａと領域１ｂとがこのカード固有のパターンで分布することにより識別構造をなし、その^１３Ｃの含有率を光学的に検出することによりカード１の識別が可能となる。
図８ａに、カード１の領域１ａを分光分析した場合の波長と吸収強度との関係をグラフに示し、図８ｂに、領域１ｂを分光分析した場合の波長と吸収強度との関係をグラフに示す。図８ａに示すように、同位体^１３Ｃを、５０％含む場合、^１２Ｃに起因するピークＳと、^１３Ｃに起因するピークＴとが大きく現出する。また、図８ｂに示すように、同位体^１３Ｃを天然の含有率（約１．１％）で含む場合、殆ど^１２Ｃに起因するピークＳのみとなる。
従って、^１３Ｃに起因するピークＴが現出するか否か、更には必要であればその光吸収量、吸収強度を検出すれば、領域１ａと領域１ｂとの分布パターンを検出することができる。
図９にカード１の識別装置１０の構成を示す。この識別装置１０は光源１１と波長選択フィルタ１２と受光素子１３と、これら波長選択フィルタ１２及び受光素子１３に接続された制御装置１４とを有し、カード１の特定の部位が図示されない搬送装置により光源１１の直下に搬送されたら、その搬送に伴い、光源１１から波長選択フィルタ１２を通して検出光をカード１の特定の部位に照射し、その反射光を受光素子１３で受光するようになっている。カード１の識別構造を検知するための特定部位の位置情報は予め搬送装置の制御系及び制御装置１４に記憶されているものとする。
制御装置１４は、検出光・フィルタ制御部１４ａと、受光強度検出部１４ｂと、判定部１４ｃとを有し、波長選択フィルタ１２で通す光の波長をフィルタ制御部１４ａにより変更し得るようになっている。そして、その反射光の受光素子１３による受光強度を受光強度検出部１４ｂで検出し、その受光強度から判定部１４ｃで、光を照射した領域が識別材料からなる領域１ａであるか否かを識別するようになっている。
具体的には、カード１を搬送して光源１１から波長選択フィルタ１２を通して検出光を照射しつつカード１を搬送してその方向にスキャンする。その際、所定の間隔で、同じ領域に^１３Ｃに起因するピークＴに対応する第１の波長の光と^１２Ｃに起因するピークＳに対応する第２の波長の光とを照射し、各々の反射光の強度を比較する。^１３Ｃと^１２Ｃを同程度に含む領域１ａにおいては、第１の波長の光と第２の波長の光のいずれも同程度に吸収され、従って、第１の波長の光と第２の波長の光とでその反射光の受光強度にほとんど差が生じない。このことから、照射領域が同位体^１３Ｃを多く含む領域１ａであることがわかる。
また、同位体^１３Ｃを殆ど含まない領域１ｂに第１の波長の光を照射した場合はほとんど吸収されることなく反射されるが、第２の波長の光を照射した場合はその多くが吸収されるため、反射光の受光強度に大きな差が生じる。このことから、照射領域が同位体^１３Ｃを殆ど含まない領域１ｂであることがわかる。
このように、カード１をスキャンすることで、領域１ａと領域１ｂとの配列（分布）パターンを検出することができる。この配列パターンをＩＤとして、予め制御装置１４に記憶されたこのカード１の配列パターンと比較することで、このカード１が偽造カードでないことを識別することができるのみでなく、例えば他の正規なカードのデータを改竄した変造カードでないことも識別することが可能となる。別の方法として、カード１の特定部分を光学的にスキャンすることで検出される識別情報（領域１ａの分布パターン）を記憶領域としての磁気ストライプ２に記録しておき、それを制御装置１４で別途読み取って、カード１を光学的にスキャンして検出される識別情報と比較することで、カード１の真贋を判定することもできる。
尚、上記構成では、２種類の波長の光を用いたが、１つの領域に３種類以上の波長の光を照射したり、波長を連続して変えながら照射しても良い。その場合、識別にやや時間を要するものの図８ａ、８ｂに示すようなスペクトル波形が得られ、一層正確に各領域の識別を行うことが可能となる。
また、上記構成では、各領域１ａ、１ｂが不透明であり、検出光として反射光を用いる場合を想定したが、各領域１ａ、１ｂの透過光を検出できる場合にはこれを検出しても上記と同様な作用が得られる。
更に、上記構成では、カード１をその搬送方向に沿ってスキャンしたが、いずれの方向にスキャンしても良い。ただし、カード搬送方向に沿ってスキャンすることで、別途スキャンのための構造を必要とせず、構造が簡単になっている。また、連続的なスキャンをせずに予め定められた複数位置で上記検出を行っても良い。
次に、上記カード１の製造方法について説明する。このカード１は射出成形により製造される。図１０は本発明が適用された製造方法を実現するための射出成形装置の要部を示す模式的な構成図である。材料の供給チャンバ２１には、開閉弁２２ａを有する領域１ａを構成するための同位体^１３Ｃを５０％含む識別材料（第１の材料）Ａの供給管２２と、開閉弁２３ａを有する領域１ｂを構成するための同位体^１３Ｃを殆ど含まない一般材料（第２の材料）Ｂの供給管２３とが開口している。これら開閉弁２２ａ及び開閉弁２３ａを選択的に開閉することにより、供給チャンバ２１内に識別材料Ａと一般材料Ｂとを或る程度不均一に混ざった状態で供給することができる。そして、ノズル２４から金型２５内に供給チャンバ２１内の材料を供給して領域１ａと領域１ｂとが図７に示すような人為的に再現できない無作為な、個々のカード１固有のパターンで配列するカード１を製造することができる。実際には上記手順以外に、混色成形用の射出成形機装置のように複数の射出ノズルを利用して成形を行ったり、金型内に予め１つまたは複数の材料を配置し、別の材料を型内に射出する方法などが挙げられる。尚、射出成形装置の供給チャンバ内の材料が不均一になるように材料を混合して射出する場合、供給チャンバ内の材料は或る程度粘性が高いことが望ましいが、流動性の高い材料の場合などはチャンバ２１を小さくして識別材料Ａ及び材料Ｂの一方をノズル２４に供給し射出した後、他方ノズル２４に供給し射出するようにし、両材料があまり混ざらないようにすると良い。
ここで、射出成形は、樹脂、金属、セラミックなどを成形する際に有効な製造方法であり、成形の条件（シリンダ温度、金型温度、冷却時間、保圧時間、保圧力、射出速度、クッション量など）や例えば射出圧縮成形とするなど、射出成形の手法を調整することで、検出光の反射特性を制御できる。このため、識別装置の光学系に応じた製造を行うことができ、識別精度を向上させることができる。
尚、上記構成では識別用の元素として炭素Ｃを選択したが、これに限定されず、例えば、窒素（^１４Ｎと同位体^１５Ｎ）、酸素（^１６Ｏと同位体^１８Ｏ）、硫黄（^３２Ｓと同位体^３４Ｓ）、水素（^１Ｈと同位体^２Ｈ）など、天然に同位体が安定して存在する元素であれば同様に使用することが可能である。
また、識別性を高める上で、同位体の含有率の異なる複数種類の識別材料を用いても良い。例えば^１２Ｃと^１３Ｃとを共に５０％とした第１の識別材料と、^１２Ｃを３０％、^１３Ｃを７０％とした第２の識別材料と、同位体^１３Ｃを天然の含有率（約１．１％）で含む一般材料とを用い、３種類の領域を固有のパターンで配置する。図８ａに於いて、^１２Ｃを３０％、^１３Ｃを７０％とした第２の識別材料では^１２Ｃに起因するピークＳが^１３Ｃに起因するピークＴよりもその強度が低くなることから、これらを検出し、その配列（分布）パターンをもって識別することができる。複数種類の識別用の元素を用いても同様である。更に、同位体^１３Ｃを天然の含有率（約１．１％）で含む一般材料を用いず、上記各識別材料のみで対象物を成形しても良い。更に、例えばＰＶＣ材料に同位体を天然の含有率とは異なる含有率で含む炭素を構成元素とするフラーレンを混入して成形するなど、上記各識別材料とは異なる構成元素の材料と上記各識別材料とを混合して成形しても良い。これらの組み合わせは、後記各実施形態でも同様に適用できる。
更に、複数種類の識別用の元素と、複数種類の同位体含有率とを組み合わせれば、その組み合わせは著しく多くなり、一層個々の対象物の識別が確実になる。
尚、同位体の含有率を変えるには、例えば射出成形に用いる材料ペレットとして同位体^１３Ｃが多く含まれているペレットと、通常のペレットとを所望の比率で混ぜて用いれば良く、複数種類、例えば２種類の識別用の元素を用いるには、第１の種類の識別用の元素の同位体が多く含まれているペレットと、第２の種類の識別用の元素の同位体が多く含まれているペレットとを所望の比率で混ぜて用いれば良い。
上記構成ではカード１を磁気カードとしたが、これに限定されず、ＩＣカード等の各種樹脂製カードや金属製カード、通常の樹脂または金属の成形品で、ＩＣ、各種パッケージ、自動車用部品等、射出成形可能なものであれば同様に適用可能である。
図１１は本発明が適用された別の実施形態に於ける対象物としての情報記録カード３１を示す斜視図である。このカード３１も図７に示された実施形態と同様にデータの記録領域として磁気ストライプ３２がその表面に設けられた樹脂製カードである。このカード３１の表面全体は、２種類の材料からなるインクが塗布され、破線で区切って示すように、矢印に示すカード搬送方向に第１の材料（識別材料）からなるインクが塗布された領域３１ａと第２の材料（一般材料）からなるインクが塗布された領域３１ｂとからなる。
領域３１ａを構成する第１の材料は、同位体^１３Ｃを、天然の含有率（約１．１％）とは異なる含有率、例えば５０％含む炭素を構成元素とする識別材料であり、領域３１ｂを構成する第２の材料は、同位体^１３Ｃを、天然の含有率で含む炭素を構成元素とする一般材料であるが、領域３１ａ、領域３１ｂ共、その色、質感は同様であり、目視等では認識不可能になっている。領域３１ａと領域３１ｂとは交互になっており、各領域の数及びカード搬送方向長は無作為で不均一なその塗布面固有の、即ちそのカード固有のものとなっている。各インクの塗布は、スクリーン印刷用のインク、インクジェットプリンタ、レーザプリンタ等の各種プリンタのインク（またはトナー）として第１の材料（識別材料）からなるインクと第２の材料（一般材料）からなるインクとを無作為に不均一に混合したインクを用いたり、第１の材料からなるインクと第２の材料からなるインクとを別々のカートリッジに入れ、混ぜながら上記各種プリンタに使用することにより行うことができる。この場合も不均一に混ざるように各材料は或る程度粘性が高いことが望ましい。
上記のように塗布されたインクは、図７に示された実施形態と同様に検出し、対象物を識別することができるため、その詳細な手順の説明は省略する。
また、上記したように、通常のプリント、印刷により識別材料からなるインクを塗布可能であるため、全面にインクを塗布するのではなく、モノトーンまたはカラーの文字やイラスト、模様などを印字、または描画しても良い。これらは、既存の印刷技術により塗布可能であるため、印刷デザイン等を変更することなく本発明による識別構造を付与することが可能となるため、その汎用性が高いものとなっている。
本構成でも図７の実施形態と同様に、複数種類の識別用の元素と、複数種類の同位体含有率とを組み合わせた識別材料からインクを生成すれば、多種の検出可能なインクを得ることができ、それらを選択的に使用することで、一層個々の対象物の識別が確実になる。また、同位体を天然の含有率で含む一般材料を用いず、上記各識別材料のみでインクを構成しても良い。更に、例えば通常のインク成分に水素の同位体含有比率を天然の含有率とは異なるように制御した（例えばＤ：Ｈ＝９９：１）ギ酸ナトリウムを１５重量％不均一に混ぜたインクを用いるなど、上記各識別材料とは異なる構成元素の材料と識別材料とを混合してインクとして用いても良い。
また、上記構成では対象物としてカードを挙げたが、これに限定されず、紙幣、有価証券等の印刷物、または立体的なものでもインクを塗布可能なものであれば同様に適用可能である。
図１２は本発明が適用された更に別の実施形態に於ける対象物としての書籍４１を示す平面図であり、図中、この書籍４１を製本するために縫いつけた糸４２を、その太さのみ誇張して示している。糸４２は、第１の材料からなる領域４２ａと第２の材料からなる領域４２ｂとを有する識別糸であり、これを書籍４１に縫いつけることにより、書籍４１に、第１の材料（識別材料）を含む領域４１ａと、第２の材料（一般材料）のみの領域４１ｂとが交互に構成される。領域４１ａと領域４１ｂとの長さは無作為で不均一なその糸４２固有の、即ちその書籍４１固有のものとなっている。領域４２ａを構成する第１の材料は、同位体^１３Ｃを、天然の含有率（約１．１％）とは異なる含有率、例えば５０％含む炭素を構成元素とする識別材料であり、領域４２ｂを構成する第２の材料は、同位体^１３Ｃを、天然の含有率（約１．１％）で含む炭素を構成元素とする一般材料であるが、色、質感等は、両材料共同様であり、目視等では識別不可能となっている。尚、本構成では識別糸の固定方法として製本のための縫製を利用したが、別途接着、融着、ラミネートフィルム等により対象物に固定しても良い。
図１３は本発明が適用された製造方法を実現するための紡糸装置４５の要部を示す模式的な構成図である。紡糸装置４５は、複筒式チャンバからなる材料の供給チャンバ４６と、自由可動弁４９をもって各チャンバ４６ａ、４６ｂに選択的に連通するノズル４８とを有している。材料の供給チャンバ４６の一方のチャンバ４６ａには逆止弁付き供給管４７ａを介して上記第１の材料が供給されて充填され、他方のチャンバ４６ｂには逆止弁付き供給管４７ｂを介して上記第２の材料が供給されて充填される。そして、ノズル４８を自由可動弁４９をもってチャンバ４６ａまたはチャンバ４６ｂに無作為に連通することにより、任意のパターンで領域４２ａと領域４２ｂとが配列（分布）するように識別糸である糸４２を紡糸することができる。ここで、例え、同じタイミングで自由可動弁４９を切り替えても図１０の成形装置と同様に第１の材料（識別材料）と第２の材料（一般材料）とが或る程度不均一に混ざった状態で供給されるため、同じパターンを作ることは不可能であり、その糸固有のパターンとなる。
上記のように生成される糸としては、レーヨン、キュプラ、アセテート、ナイロン、ビニロン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ケブラー、テクノーラ、ダイニーマ、ザイロン、ポリエチレン、プロミックス、ピニリデン、ポリクラール、テトロン、テリレン、デークロン、ニッリロン、ベルロン、エンビロン、テビロン、ロービルビニヨン、ダイネル、サラン、クレハロン、テフロン、カネカロン、カシミロンボンネル、エクスラン、ビニロン等（商標を含む）の合成繊維や金属繊維が挙げられる。
尚、上記紡糸装置４５の構造はそのまま射出成形装置の材料供給部分にも適用できる。
上記のように紡糸された糸は、図７の実施形態と同様に検出し、対象物を識別することができるため、その詳細な手順の説明は省略する。
また、本構成でも図７の実施形態と同様に、複数種類の識別用の元素と、複数種類の同位体含有率とを組み合わせた識別材料を用いて糸を紡糸すれば、多種の検出可能な糸または多種の検出可能な領域を有する糸を得ることができ、それらを選択的に使用することで、一層個々の対象物の識別が確実になる。
また、同位体を天然の含有率で含む一般材料を用いず、上記各識別材料のみで糸を紡糸しても良い。更に、例えばポリエステル材料に同位体を天然の含有率とは異なる含有率で含む炭素を構成元素とするフラーレンを不均一に混入して紡糸するなど、識別材料とは異なる構成元素の材料と識別材料とを混合して紡糸しても良い。
図１４は本発明が適用された更に別の実施形態に於ける対象物としての情報記録カード５１を示す斜視図である。このカード５１も図７の実施形態と同様にデータの記録領域として磁気ストライプ５２がその表面に設けられた樹脂製カードである。
カード５１の表面には、２種類の材料から形成されたフィルム５３がシールとして貼付されている。フィルム５３は破線で区切って示すように、矢印に示すカード搬送方向に第１の材料からなる領域５３ａと第２の材料からなる領域５３ｂとからなる。
領域５３ａを構成する第１の材料は、同位体^１３Ｃを、天然の含有率とは異なる例えば５０％含む炭素を構成元素とする識別材料であり、領域５３ｂを構成する第２の材料は、同位体^１３Ｃを、天然の含有率で含む炭素を構成元素とする一般材料であるが、領域５３ａ、領域５３ｂ共、その色、質感は同様であり、目視等では認識不可能になっている。領域５３ａと領域５３ｂとは交互になっており、各領域の数及びカード搬送方向長は無作為で不均一なそのフィルム５３固有の、即ちそのカード５１固有のものとなっている。
上記フィルム５３は、カード５１の表面に熱転写することにより貼付するようになっている。フィルムを剥がして別のものに貼付されるのを防止するべく、一度貼付した後、剥がそうとすると破れるようにフィルムの強度、接着強度を設定すると良い。
上記フィルム５３を製造するには、例えばポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）からなる板状のフィルム材料の上に上記識別材料を有するＰＥＴ粒を所望のパターンで載せ、ローラを用いて圧延すれば良い。その際、例えば上記識別材料を有するＰＥＴ粒をランダムにばらまくことで、そのフィルム固有のランダムな分布となる。このようにして得られたフィルム５３をカード５１の表面に熱転写することにより貼付すれば良い。
上記のように貼付されたフィルム５３は、第１の実施形態と同様に検出し、対象物を識別することができるため、その詳細な手順の説明は省略する。
本実施形態の構成により、対象物自体の製造工程を変えることなく、固有のフィルムを貼付するのみで個々の対象物の識別構造を構成でき、対象物の製造コストが低廉になり、またその汎用性も向上する。
また、本構成でも図７に示した実施形態と同様に、複数種類の識別用の元素と、複数種類の同位体含有率とを組み合わせた識別材料を用いてフィルムを形成すれば、多種の検出可能なフィルムまたは多種の検出可能な領域を有するフィルムを得ることができ、それらを選択的に使用することで、一層個々の対象物の識別が確実になる。
また、同位体を天然の含有率で含む一般材料を用いず、上記各識別材料のみでフィルムを形成しても良い。更に、例えばＰＶＣ材料に同位体を天然の含有率とは異なる含有率で含む水素を構成元素とするＰＥＴ薄片を不均一に混入して圧延してフィルムを形成するなど、識別材料とは異なる構成元素の材料と識別材料とを混合してフィルムを形成しても良い。
上記構成ではカード５１を樹脂製カードとしたが、これに限定されず、紙幣、各種カード類、有価証券、または立体的な対象物など、フィルムを貼付可能なものであれば、どのような対象物にも適用できる。また、フィルムを熱転写せずに粘着シールとすることもできる。
図１５は、本発明が適用された更に別の実施形態に於ける対象物としての有価証券等の紙６１を示す斜視図である。この紙６１は、パルプを製紙したものであり、その表面及びまたは内部に同位体^１３Ｃを、天然の含有率とは異なる例えば５０％含む炭素を構成元素とする識別材料としてのＰＥＴからなる識別繊維６２が、無作為で不均一なその紙６１固有のパターンで分布している。
上記紙６１を製造するには、まず、識別材料（ＰＥＴ）から識別繊維を紡糸して得、これを繊維片にしてパルプに混ぜ、製紙すれば良い。
上記構成では対象物を紙とし、繊維状の識別材料を混入したが、任意の対象物に識別材料を小片、粒、粉状にして対象物の表面に不均一に分布するように散布し、付着、融着、接着等により、またはラミネートフィルムを付着させて固定しても良い。
尚、上記したように、上記各実施形態に於ける人為的に再現困難な識別材料の個々の対象物固有のパターンは、その製造時の、材料の混合、融合または付加する過程で自然に、または自発的に、かつ無作為に生じるパターンであり、これは人為的な配置操作を伴わないため、同じ製造装置、製造方法により同じ材料を用いて製造してもそのパターンが再現されることがない。これらは、いずれも人為的に再現することが著しく困難になっており、仮に再現できても膨大なコストを要するため、現実的ではない。ここで、材料を混ぜる行為などは、生じるパターンに規則性・再現性がないため、人為的な配置とは云えない。
上記各実施形態に加え、識別材料を対象物固有の分布パターンとするのに、押出し成形、プレス成形等を用いても良い。また、対象物を形成後、ドーピング、注入、染色等により、識別材料を対象物固有の分布パターンで形成しても良い。
また、対象物としては、上記のもの以外に紙幣、株券等の有価証券、各種材料からなる磁気カードやＩＣカード、パスポート、免許証、健康保険証等の身分証明可能な証書類、情報記録用ディスク、各種電子・電気機器及びその部品、ガス機器、自動車及びその部品、ガス導管、衣料品、装飾品等が挙げられる。それ以外にも上記各構成・方法で識別構造を付与可能な物品であれば、本発明を適用可能である。
更に、上記各構成では、識別材料からなる領域と一般材料からなる領域との分布パターンのみを検出したが、例えば、上記各製造方法を用いて識別構造を製造すると、識別材料からなる領域と一般材料からなる領域との境界部分が明確にならない場合があり、ある程度混ざり合って徐々に変化することがある。これを積極的に用いて、識別材料からなる領域と一般材料からなる領域との境界部分の同位体の濃度の変化を検出して対象物を識別することもできる。
上記した説明により明らかなように、本発明による対象物の識別構造によれば、一種類以上の構成元素が天然の含有率とは異なる含有率で同位体を含む識別材料を、対象物の表面及び／または内部の少なくとも一部に、個々の対象物に固有のパターンで分布させることにより、設計自由度を損なうことなく高い偽造防止効果が得られるのみならず、個々の対象物同士の識別が可能になり、例えばＩＤとして機能させることができ、より高いレベルで対象物を識別することが可能となる。また、本発明による対象物の識別構造を有する対象物の製造方法によれば、複数種類の材料を用いる通常の製造手順をそのまま適用できるため、特別な設備を必要とせず、対象物の識別構造の汎用性が向上する。また、本発明による対象物の識別方法によれば、例えば波長を選択して光を照射し、その反射光または透過光を検出する簡単な構成で対象物を識別できるため、対象物の識別構造の汎用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
図１は、ギ酸ナトリウムのアイソトポマーの赤外吸収スペクトルを示すグラフ。
図２は、本発明の認証方法の第１実施例を示すダイヤグラム図。
図３は、本発明の認証方法の第２実施例を示すダイヤグラム図。
図４は、本発明の認証方法の第３実施例を示すダイヤグラム図。
図５は、本発明の認証方法の第４実施例を示すダイヤグラム図。
図６は、本発明の認証方法の第５実施例を示すダイヤグラム図。
図７は、情報記録カードをなす、本発明の認証方法を実施するのに適する物品の一実施例を示す斜視図。
図８ａは、同位体^１３Ｃを５０％含む識別領域の波長と吸収強度との関係を示すグラフ。
図８ｂは、同位体^１３Ｃを天然の含有率で含む識別領域の波長と吸収強度との関係を示すグラフ。
図９は、図７に示された情報記録カードを認証するための装置を示す斜視図。
図１０は、図７に示された情報記録カードを製造するための射出成形装置の要部を示す模式的な構成図。
図１１は、情報記録カードをなす、本発明の認証方法を実施するのに適する物品の別の実施例を示す斜視図。
図１２は、縫糸をなす識別材料を含む書籍をなす、本発明の認証方法を実施するのに適する物品の更なる実施例を示す側面図。
図１３は、図１２に示された縫糸を製造するための紡糸装置の要部を示す模式的な構成図。
図１４は、情報記録カードをなす、本発明の認証方法を実施するのに適する物品の更に別の実施例を示す斜視図。
図１５は、有価証券をなす、本発明の認証方法を実施するのに適する物品の更に別の実施例を示す斜視図。Technical field
The present invention relates to an authentication method for an article made of printed matter, merchandise, other valuables, and the like, and an article identification structure therefor.
Background art
Traditionally, high-value printed products such as checks, banknotes, various cash vouchers, contracts and credit cards, high-value foods such as special products and luxury goods, or high-value products such as arts, jewelry, famous brands, and automobiles Other items were subject to counterfeit crimes. For this reason, the authentication technique for preventing forgery of these printed matter, foodstuffs, and other articles and determining authenticity is required.
In addition, a hologram pattern is provided on the surface of a target article (also referred to as an object in the present specification), special printing with special ink is performed, or a pattern or pattern such as a watermark or thread is formed. Forgery prevention technology for confirming the authenticity of an object by visual inspection is known.
In addition, a technique has been proposed in which a pattern made of a magnetic fiber is formed on the surface of an object and mechanically recognized, or an IC chip is embedded and its contents are read and recognized. In the method for determining authenticity of a card proposed in Japanese Patent Laid-Open No. 06-262890, detection is performed by a magnetic head by adhering a sign panel base material in which magnetic fibers are randomly distributed via an adhesive layer to a card base. It is disclosed that the output waveform to be made is different for each card, and authenticity determination is made based on this.
Further, for example, Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 10-287075 and 2000-43460 disclose carbon isotopes. ¹³ Carbon microcapsules or fullerenes containing C at a different content from the natural content are embedded in specific parts of the object and ¹³ There has also been proposed a technique for determining authenticity by detecting C by nuclear magnetic resonance, infrared absorption, or mass spectrometry. If this technique is used, the presence / absence of the identification structure cannot be confirmed on the appearance, and the identification can be performed for the first time by the detection device.
In Japanese Patent Laid-Open No. 11-316200, at least two types of detectable substances having a characteristic spectrum are determined in ratios and concentrations, and introduced into the article or coating material, thereby giving an ID number to the article. There is proposed a method of identifying an article by reading an ID number by identifying a characteristic spectrum using X-ray spectroscopy or the like and comparing it with recorded information.
However, the substance introduced by the above method is a substance that is relatively easy to obtain in large quantities, and by analyzing the detectable substance attached to the authentic article, the same kind of substance is prepared to produce a counterfeit article. That is not difficult. In addition, no counterfeit prevention measures have been proposed for printed matter that is heavily counterfeited. Further, in the above method, buckminsterfullerene, organometallic soap, alkali metals, alkaline earth metals are exemplified as detectable substances, but many of these are harmful when added to foods and pharmaceuticals. It is inappropriate because it changes the taste and efficacy.
On the other hand, the present applicant has previously proposed the use of a substance in which the content ratio of the stable isotope is controlled to a value different from the natural value as an identification mark having a high security level (Japanese Patent Laid-Open No. 10-287075). . An identification mark using this substance has a high security level because it is difficult to forge itself. In addition, an identification mark using this substance is useful when determining the authenticity of an article by machine recognition, and can be applied to a large number of articles.
However, in the structure in which the isotope is embedded in the object (card), only the authenticity of the card as the object is determined based on whether or not the isotope can be detected. It is impossible to prevent fraud such as falsifying a valid card by falsifying the data of a genuine card. Further, depending on the system to be used, not only the authenticity of the object type but also the identification of individual objects may be required, and the above structure cannot be applied to such a system.
Prior art document information:
Japanese Patent Laid-Open No. 06-262890
Japanese Patent Laid-Open No. 10-287075
JP 2000-43460 A
JP 11-316200 A
Japanese Patent Laid-Open No. 10-287075
Disclosure of the invention
SUMMARY OF THE INVENTION In view of the above-described problems of the prior art, a main object of the present invention is to provide an article authentication method having an anti-counterfeit effect and a high degree of design freedom, and an article provided with an identification structure therefor.
The second object of the present invention is to provide an article authentication method and an identification structure therefor, which makes it difficult to know that anti-counterfeiting measures have been taken, and thereby can exert a high anti-counterfeiting effect. To provide an article.
A third object of the present invention is to provide an article authentication method that can immediately eliminate the validity of a target article or identification structure, even if the validity is lost due to theft or expiration of the validity. And it is providing the article | item provided with the identification structure for it.
According to the present invention, such an object is a method for authenticating an article, wherein the article is provided with an identification structure including an identification material having an isotope content ratio of at least one constituent element different from a natural value. Recording the identification information obtained from the identification material included in the identification structure in a predetermined location, detecting the identification information from the identification structure of the article, and recording the detected identification information It is achieved by providing a method for authenticating an article, comprising the step of verifying the authenticity of the article by comparing with the identified identification information.
As such an isotope, a stable one is selected. Due to the scarcity and difficulty in obtaining such materials, a high anti-counterfeiting effect can be obtained.
The identification structure (sometimes referred to as an identification mark) may be a part of the article itself. For example, when the article is an agricultural product, the isotope is grown in the air containing a ratio different from the natural abundance ratio, or by supplying such fertilizer or water, the agricultural product itself is It can be configured as an identification structure. The identification structure may be a label or a film fixed to the article. In that case, the label or the film itself may contain the identification material, or the paint or ink applied or printed on the surface thereof may contain the identification material. When the article is a printed material such as a ticket or a securities, the identification structure can be formed by applying or printing a coating material or ink containing an identification material on the surface of the printed material. Furthermore, the fiber containing the identification material can be used to be woven, stitched or sewn into a printed matter or other articles.
The abundance ratio of an isotope as a distinguishable characteristic that can be measured or identified can be identified or measured by a vibration spectrum measurement method such as infrared spectroscopy or Raman spectroscopy.
In particular, it is possible to determine the authenticity by storing the identification information of the article in a recording area provided in the article itself, and collating it with the identification information detected from the identification structure. Can be achieved. If identification information is recorded (stored) in the central management database and the central management database is referred to via a communication line for verification, the target article or identification structure is stolen or the expiration date expires. Thus, even if the validity is lost, the central management database can be immediately updated, the validity of the target article or identification structure can be canceled, and theft or time-limited rights can be dealt with.
Examples of target articles include ticket prints, arts, jewelry, brands, automobiles, foods, pharmaceuticals, agricultural products, meat, eggs, and the like, but the scope of application of the present invention is not limited to these.
The substance used as an isotope may contain at least one element selected from carbon, nitrogen, oxygen and hydrogen. The natural values of carbon, nitrogen, oxygen and hydrogen isotope content ratios are ¹² C: ¹³ C = 98.89: 1.11 ¹⁴ N: ¹⁵ N = 99.63: 0.366, ¹⁶ O: ¹⁷ O: ¹⁸ O = 99.76: 0.038: 0.204, ¹ H: ² H = 99.985: 0.015. The substance constituting the identification material of the present invention contains these elements, and the stable isotope content ratio of these elements is controlled to a value different from the natural isotope ratio (that is, the ratio of the natural isotopes is determined). It is a substance (different from the body ratio). As an aspect in which the ratio is varied, the content ratio of one or more of the stable isotopes in each element may be smaller or larger than the natural value.
As the identification material of the present invention, a material having a characteristic pattern in the vibration spectrum is used. For example, ¹³ It is known that the infrared absorption / transmission spectrum of a substance in which the C content ratio is controlled to a value different from the natural isotope ratio is different in peak position and height from the infrared absorption / transmission spectrum of the corresponding natural substance. ing. This difference is ¹² With C ¹³ Since it varies depending on the content ratio of C, by measuring the difference by infrared spectroscopy, ¹² With C ¹³ The content ratio of C can be detected. It can also be detected using Raman spectroscopy or NMR. Therefore, this substance can be used as an identification material.
The identification material provider provides the identification material or an identification mark including the identification material. The article manufacturer applies an identification mark to the article, or incorporates an identification material into the article, and provides an identification part on the article (hereinafter, the identification mark and the identification part are collectively referred to as an identification mark). As the identification mark, it is preferable to consider a constituent material to be applied, and to have a characteristic pattern clearly appear in the vibration spectrum, which has not been used before.
As the method of giving, the identification mark and the article cannot be physically separated or a clear trace remains on the identification mark when separated, and it is desirable that the identification mark exists stably over the long term. .
If the object of grant is a printed matter such as a document, seal, signature, or art object, customize only the required amount of ink mixed with the identification material, and use it to perform printing. The printed matter itself as the material can also serve as an identification mark. If the target is food or medicine, it is harmless and does not change the taste or efficacy. ¹³ C, ¹⁵ N, ¹⁸ A technique for controlling the O content ratio is suitable. If the target is a crop, farmed meat or egg, water, fertilizer, feed, etc. are mixed with a substance whose isotope content ratio is controlled to a value different from the natural value. It is possible to control the isotope content ratio.
Next, the authenticator gives a name (such as an identification number) to the identification mark, measures the vibration spectrum, and records the identification information. Save samples as much as possible. Here, the “identification information” includes the content ratio of stable isotopes in the identification material used, the substance name, the spatial distribution pattern of the identification material, and the like. The vibration spectrum of a substance (identification material) whose stable isotope content ratio is controlled to a value different from the natural value is different from the vibration spectrum of a substance with a natural isotope content ratio. Can be identified and used for authenticity determination. Here, the authentication in this specification means determining whether or not the identification information previously given to the article is authentic and proving it. Infrared spectroscopy and Raman spectroscopy are suitable for the measurement of the vibration spectrum. In addition, information to be authenticated, which is information to be authenticated, is recorded. Information such as the provision destination, provision date and time, the number of provisions, the contents of printing, the product serial number, the appearance, dimensions, weight, volume, performance, etc. of the article at the time of provision is the information to be authenticated.
The identification information and the authentication information are stored in a database and a sample storage as a series of related information. Seal a copy of the relevant information as necessary and ask a fair third party to store it. Through the above process, an article with an identification mark is provided with authentication information.
The collator measures the vibration spectrum of the identification mark attached to the article, accesses the authenticator database via a communication line such as the Internet, and immediately collates the vibration spectrum. As a result of the verification, when it is confirmed that the article is a genuine article, the related information is authenticated. If necessary, the sealed related information requested to be stored by a third party can be opened to prove the validity of verification and the validity of the authentication content. The certifier and the collator can also serve as the identification material provider or the article manufacturer, and the certifier and the collator may be the same.
If a fair third party is requested to keep a copy of the relevant information, alteration of the information by the identification material provider, the article manufacturer, the printer, and the certifier can be prevented in principle. In addition, in order to disclose a copy of the related information, a plurality of types of keys or ciphers brought together by a plurality of parties (authenticator, client, etc.) are required. By doing so, there is no possibility that a single party falsifies a series of stored related information, and the reliability of the stored information can be improved.
As another form of the present invention, there is an immediate ticket issuing method and authentication method using a prepaid certificate that is difficult to forge. The authenticator provides a payment proof form with an identification mark to the payment station through the ticket issuer. The vibration spectrum of the identification mark is recorded in a database or the like. Before making a reservation, the ticket purchaser pays the prescribed ticket purchase price at the payment station and receives a payment proof form with an identification mark.
A person who wants to purchase a ticket reserves a necessary ticket when necessary via a communication line such as the Internet at home or work, and receives an identification symbol linked to the reservation information. A ticket can be obtained immediately by regarding a payment proof form with an identification mark printed with an identification symbol as a ticket. The identification mark and identification symbol of the ticket are mechanically recognized at the place of use. Prepaid certificates that have not been used for a certain period are subject to refund, and the identification mark is periodically changed.
FIG. 1 shows three vibrational spectra obtained by synthesizing three types of sodium formate as an example of a discriminating material. Stable isotope ¹³ Sodium formate (sample 1) with stable C content controlled to 99%, stable isotope D ( ² As for information reflecting the content ratio of stable isotopes of carbon and hydrogen for sodium formate (sample 2) whose content ratio of H) is controlled to 99% and sodium formate with natural isotope ratio (sample 3), vibration spectrum Was measured and recorded using infrared spectroscopy.
As shown in FIG. 1, it can be seen that Sample 1, Sample 2 and Sample 3 have the same vibrational spectrum because they are the same sodium formate, but have different stable isotope content ratios. In the present invention, for example, sodium formate such as sample 1 and sample 2 is applied to various articles as an identification mark, or is mixed into ink or a constituent material of various articles as an identification material and has a specific vibration spectrum or Use as identification material. Moreover, what mixed 2 types or 3 types of the sample 1 to the sample 3 by specific concentration ratio can also be utilized as an identification mark or identification material which has a specific vibration spectrum.
According to another aspect of the present invention, there is provided an article having an identification structure that provides a higher level of security suitable for use in an authentication system as described above. According to a preferred embodiment of the present invention, the identification structure of such an article is such that one or more constituent elements contain isotopes in a content different from the natural content, the surface of the article and / or It is configured by being distributed in at least a part of the interior in a pattern unique to each article that is difficult to reproduce artificially. In this case, it can also be said that the spatial distribution pattern of the identification material works as identification information.
Specifically, the identification material is used as a material constituting the article (object), and the identification material is distributed at a different content rate from the identification material so that the identification material is distributed in a pattern unique to each object. Any one or more of different identification materials including a body, a general material in which the constituent element includes an isotope at a natural content and a different constituent element from the identification material, and the identification material non-uniformly The object may be formed from a mixture. In this case, it can be said that the object itself forms an identification structure. Such molding of the object can be suitably performed by, for example, injection molding. Another discriminating material containing an isotope with a content different from that of the discriminating material is (1) at least one of one or more kinds of constituent elements containing an isotope with a content different from the natural content in the discriminating material. The isotope content ratio of two constituent elements is different from the isotope content ratio in the identification material and different from the natural value, or (2) the natural content ratio in the identification material Any one of the one or more types of constituent elements containing isotopes with different contents and different isotope content ratios of the constituent elements from the natural values may be used. For example, the identification material (identification material 1) ¹³ C: ¹² When carbon is contained at an isotope content ratio of C = 50: 50 and oxygen and hydrogen are contained at a natural isotope content ratio, as an identification material (identification material 2) of (1), for example, an isotope content ratio of carbon is used. ¹³ C: ¹² One controlled to C = 70: 30 is conceivable. As the identification material (identification material 3) of (2), for example, the oxygen isotope content ratio ( ¹⁶ O: ¹⁸ A material in which O) is controlled to be different from the natural value is conceivable. In this case, the carbon isotope content ratio may of course be the same as or different from that of the identification material to be mixed.
In addition, a coating material is applied to at least a part of the surface and / or the inside of the object, and the coating material includes another identification material containing an isotope with a content rate different from that of the identification material, and the constituent element has a natural content rate. In general, the isotope-containing general material and the identification material are mixed inhomogeneously with one or more kinds of materials having different constituent elements from the identification material, and the identification material has a pattern unique to each object. It is preferable that the paint is applied so as to be distributed in
Further, a thread is fixed to the object, and the thread includes an isotope having a different content from the identification material so that the identification material is distributed in a pattern specific to each object. The identification material, the general material containing the isotope at a natural content rate, and the identification material different from the identification material, and the identification material mixed nonuniformly It should be formed.
In addition, a film is affixed to at least a part of the surface of the object, and the film contains isotopes at different contents from the identification material so that the identification material is distributed in a pattern unique to each film. Another discriminating material, a general material containing the isotopes at a natural content of the constituent elements, and a material in which the discriminating material is mixed inhomogeneously with any one or more of the constituent elements different from the discriminating material It is good to be formed from. In this case, it can be said that the film forms an identification structure.
Further, it is preferable that one or more of the identification material pieces, fibers and powders are dispersed and fixed on the surface of the object so as to be distributed in a pattern specific to each object.
According to an embodiment of the present invention, an identification material containing an isotope having a content different from a natural content of one or more constituent elements is formed on at least a part of the surface and / or inside of an object. A method for manufacturing an object having an identification structure distributed in a pattern unique to each object that is difficult to reproduce, wherein the identification material is used as a material constituting the object, and the content is different from that of the identification material. Another discriminating material containing an isotope, a general material containing the isotope with a natural content of the constituent element, and any one or more of materials having constituent elements different from the discriminating material, and the discriminating material A method is provided, characterized in that it is fed directly or non-uniformly mixed and fed in an object specific pattern and the object is formed by injection molding.
According to another embodiment of the present invention, an identification material containing an isotope having a content ratio different from a natural content ratio of one or more constituent elements is provided on at least a part of the surface and / or inside of an object. A method for manufacturing an object identification structure distributed in a pattern unique to each object that is difficult to reproduce artificially, wherein at least part of the surface of the object has an isotope with a content different from that of the identification material Non-uniform mixing of the identification material with any one or more of a different identification material containing, a general material in which the constituent elements contain isotopes at a natural content, and a material different from the identification material There is provided a method characterized by applying the applied paint.
According to still another embodiment of the present invention, an identification material containing an isotope having a content different from a natural content of one or more constituent elements is provided on at least a part of the surface and / or inside of an object. A method of manufacturing an identification structure of an object distributed in a pattern unique to each object that is difficult to reproduce artificially, wherein another identification material containing an isotope with a content different from that of the identification material, One or more of general materials containing isotopes at a natural content and materials different from the identification material, and the identification material are heterogeneously mixed and spun, and the yarn is spun into the object. There is provided a method characterized in that it is fixed to Examples of the fixing method include sewing, adhesion, fusion, and fixing by a laminate film.
According to yet another embodiment, an identification material containing an isotope at a content different from the natural content of one or more constituent elements is present on at least a part of the surface of the object, which is difficult to reproduce artificially. A method of manufacturing an identification structure for an object distributed in a pattern unique to the object, wherein one or more of the identification material pieces, fibers and powder are distributed in a pattern specific to each object on the surface of the object. A method characterized in that it is sprayed and fixed.
According to another aspect of the present invention, at least a part of the surface and / or the interior of an object is provided with an identification material containing an isotope having a content different from the natural content of one or more constituent elements. A method for identifying an object distributed in a pattern unique to the object, comprising irradiating the object with light and obtaining a distribution pattern of the identification material from reflected light and / or transmitted light. A method is provided.
In addition, the above-mentioned pattern unique to each object of the identification material that is difficult to reproduce artificially occurs naturally or spontaneously and randomly in the process of mixing, fusing or adding the material at the time of manufacture. Since this is a pattern and does not involve an artificial placement operation, the pattern is not reproduced even if it is manufactured using the same material by the same manufacturing apparatus and manufacturing method. All of these are remarkably difficult to reproduce artificially, and even if they can be reproduced, enormous costs are required, which is not realistic. In any case, it is sufficient that the pattern for the identification structure is practically difficult to reproduce.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated in more detail based on an Example, it cannot be overemphasized that this invention is not limited to an Example.
<Example 1>
FIG. 2 is a diagram showing a first embodiment of the method of the present invention. Print requester who requests printing of print information, printer who performs printing, identification material provider who provides identification material or identification material-containing ink, authenticator who records and authenticates vibration spectrum and print information of identification part, The third party who stores the recorded information and the collator who measures and collates the vibration spectrum of the identification part are related parties, but it is not necessary that all the related parties are different from each other. Hereinafter, a case where the print requester also serves as an authenticator will be described as an example.
A print requester / certifier who manufactures and sells tickets requests and orders printing from the printer, and communicates specifications regarding print data, the print position of the identification part, the print face (type face), and the like. The printer obtains an ink containing an identification material with a controlled isotope ratio from the identification material provider, and uses this ink to print an identification mark or the like on a predetermined portion of the ticket with a predetermined printing face, thereby providing an identification portion. Then, deliver it to the print requester / certifier. The requester / certifier records the relevant information, that is, the print data, the vibration spectrum of the identification part containing the substance whose isotope ratio is controlled, the printing position of the identification part in the ticket, the print face, and other information and stores them in the database. To do. If necessary, request a third party to store a copy of the relevant information.
The print requester / authenticator uses the delivered ticket for distribution. Since the ticket has an identification portion printed with ink containing a substance with a controlled isotope ratio, it is difficult to forge, its quality is guaranteed, and high security is guaranteed. In this example, as an identification material, the stable isotope content ratio of carbon is ¹² C: ¹³ Sodium formate controlled to C = 50: 50 (HCOONa, where C = 50% ¹² C + 50% ¹³ C) and mixed into the ink.
It can be guaranteed at an appropriate time after delivery that the ticket is authentic. That is, for example, when selling at a storefront, the vibration spectrum is measured for the identified part of the ticket, and the information is collated with the stored data in the database. At that time, the vibration spectrum is simply and immediately acquired by infrared spectroscopy or the like, and collation with the stored data in the database can be performed immediately via the communication line, so that the customer is not inconvenienced.
Also, the print requester / certifier obtains multiple types of identification material (or identification material-containing ink) from the identification material provider, and informs the printer to use the identification material properly according to the printing target, printing time, etc. By instructing, the identification material to be used (or the identification material-containing ink) can be determined without being known to the identification material provider.
<Example 2>
FIG. 3 is a diagram showing a second embodiment of the method of the present invention. A client who manufactures and sells crops such as strawberries requests the certifier and identification material provider to provide the identification material for the crop. As an example of an identification material for agricultural products, fertilizers (urea, ammonium sulfate, ammonium nitrate, etc.) and carbon dioxide gas with controlled stable isotope content of carbon, nitrogen or oxygen are preferably used. These are incorporated into the crop as nutrients, and the stable isotope content ratio of carbon, nitrogen or oxygen in the crop is changed to a value different from the natural value, and it is possible to identify the crop by measuring and comparing the vibration spectrum. As an example, the stable isotope content ratio of carbon ¹² C: ¹³ A case where carbon dioxide gas controlled at C = 1: 99 is delivered to the client will be described.
The client grows strawberries in the greenhouse using the delivered carbon dioxide gas. The carbon dioxide concentration in the greenhouse is controlled to be 350 to 1000 ppm. In strawberries cultivated in this way, compared to general strawberry cultivated using carbon dioxide gas of natural isotope content ratio, ¹³ Since the content ratio of C increases, forgery is difficult and the quality is guaranteed.
After harvesting the strawberry, the certifier records the relevant information, that is, information such as the vibration spectrum of the strawberry and stores it in the database. It can be guaranteed at an appropriate time that the strawberry is authentic. That is, a vibration spectrum is measured for strawberries, and the information is collated with data stored in a database. At this time, the vibration spectrum can be easily and immediately performed by infrared spectroscopy or the like, and collation with the data stored in the database can be performed immediately via the communication line, so that the client is not inconvenienced.
<Example 3>
FIG. 4 is a diagram showing a third embodiment of the method of the present invention. The client, who is engaged in the manufacture and sale of leather bags, obtains the stable isotope content ratio of carbon used as an identification mark for leather from the certifier and identification material provider. ¹² C: ¹³ Synthetic fibers controlled at C = 50: 50 are provided. At that time, the certifier / identification material provider records related information, that is, information such as the vibration spectrum of the synthetic fiber, the product name of the bag to be provided, and the production number, and stores them in the database. In addition, request a third party to store a copy of the relevant information as necessary.
The client manufactures and sells bags using some of the delivered synthetic fibers. Bags contain synthetic fibers with a controlled stable isotope content ratio, so they are difficult to counterfeit and their quality is guaranteed.
The authenticity of the bag can be guaranteed at an appropriate time after the production. That is, for example, when selling at a store, a vibration spectrum is measured for a bag identification part, and the information is collated with data stored in a database. At that time, the vibration spectrum can be easily and immediately performed by infrared spectroscopy, etc., and verification with the data stored in the database can be performed immediately via the communication line, so it is genuine without waiting for the customer. Can be verified.
<Example 4>
FIG. 5 is a diagram showing a fourth embodiment of the method of the present invention, which is an example in which the third embodiment is further spread. The client / certifier is a brand owner and entrusts the manufacture of brand-name products to a plurality of manufacturers, an article manufacturer A, an article manufacturer B, and an article manufacturer C. In such a case, a crime example in which an article manufacturer manufactures a counterfeit product and sells it without passing through the brand owner is known. The fact that the genuine product and the counterfeit product cannot be distinguished from each other and that it is difficult to determine the manufacturer of the counterfeit product has been a factor in spreading such counterfeit crimes. These factors can be eliminated and counterfeit crimes can be prevented.
The requester / certifier obtains a plurality of types of identification materials (or identification marks) M0, M1, M2, and M3 from the identification material provider. M0 is used to determine the authenticity of the article, and M1, M2, and M3 are used to investigate forgers. As the form, a resin, synthetic fiber, ink, or the like that is controlled to have a stable isotope content ratio different from the natural value is selected according to the article to be applied. These are given to a part of the brand product or stitched. By changing the type of stable isotope for controlling the content ratio, a plurality of types of identification materials (or identification marks) that cannot be distinguished from each other by visual observation can be produced.
The client / certifier provides each material manufacturer with the necessary amount of identification material (or identification mark) M0 in accordance with the amount of branded products to be outsourced. In this example, ¹³ A plastic brand tag (adhered to a brand product) containing polyethylene with a controlled C content ratio is used as M0. Information about M0 is not disclosed to the article manufacturer, and M0 is prevented from being counterfeited.
Further, the requester / certifier provides identification materials (or identification marks) M1, M2, and M3 to the article manufacturers A, B, and C, respectively. The amount to be provided is provided only for the amount required by each article manufacturer, regardless of the amount of branded products to be outsourced. M1, M2, and M3 are difficult to imitate and counterfeit, and cannot be distinguished from each other visually. In this example, ² H, ¹³ C, ¹⁸ Plastic product name tags (adhered to brand products) including identification marks printed using ink containing sodium formate with a controlled O content ratio are used as M1, M2, and M3, respectively. Information on M1, M2, and M3 is not disclosed to the article manufacturer, and M1, M2, and M3 are prevented from being counterfeited.
The requester / certifier is the information related to the genuine product of the brand product manufactured by each article manufacturer, that is, the vibration spectrum of the identification part (brand tag and product name in this embodiment), the product name of the brand product to be granted. Record information such as article manufacturer name, production lot number, etc., and save it in the database. If necessary, request a third party to store a copy of the relevant information.
When identifying whether or not the brand product is genuine, it is checked whether or not M0 is given. The vibration spectrum of the identification part is measured by infrared spectroscopy or the like, and the obtained information is collated with the data stored in the database. As a result of the collation, if the addition of M0 is confirmed, it is recognized as a genuine product. If the addition of M0 is not confirmed, the product is found to be a counterfeit product.
In the case of a counterfeit product, the presence or absence of any of M1, M2 and M3 is confirmed to help the investigation of the counterfeiter. When it is confirmed that M1 is given to the counterfeit product, it becomes clear that the article manufacturer A is related to counterfeiting, and it becomes possible to stop the increase in damage by a quick investigation. The same applies when it is confirmed that M2 or M3 is given.
If none of M1, M2, and M3 is given to the counterfeit product, it is forged by a manufacturer other than the product manufacturer A, B, or C, and part of the product design or material is authentic. There is a high possibility that it is different from the product, and the distribution of counterfeit products can be suppressed by finding the visual identification point and disclosing the information. By using the present invention as in the present embodiment, it is possible to quickly and easily perform authenticity determination, forgery investigation, and the like, which have been difficult until now.
<Example 5>
FIG. 6 is a diagram showing another embodiment, in which Example 1 is further extended. A client who manufactures and sells tickets requests and orders a payment proof form with an identification mark from a certifier who also serves as a printer and an identification material provider, prints the identification mark, and gives the face (type face) Communicate the specifications regarding etc. The certifier supplies a payment certification form with an identification mark containing a substance with a controlled isotope content ratio to the payment station through the client. At that time, the authenticator measures and records the vibration spectrum of the identification mark, and stores it in the database together with information such as the type of payment proof paper and the contents of the description.
Before making a reservation, the ticket purchaser pays the prescribed ticket purchase price at the payment station and receives a payment proof form with an identification mark. A person who wishes to purchase a ticket immediately reserves a ticket via a communication line such as the Internet at home or work, and receives an identification symbol linked to the reservation information. By treating the payment proof paper with an identification mark printed with an identification symbol as a ticket, the ticket can be obtained immediately. The identification mark and identification symbol of the ticket are mechanically recognized at the place of use, and are immediately compared with data stored in the database in advance via a communication line. In addition, it is desirable that a prepaid certificate that has not been used for a certain period is subject to refund and the identification mark is periodically changed.
According to the above embodiment, the following effects (1) to (6) can be obtained. (1) Since a rare identification mark including an identification material in which the content ratio of isotopes that are difficult to obtain in large quantities is controlled to a value different from the natural value is used, it is difficult to forge the identification mark itself, and the accuracy is high. Authentication is possible. (2) Machine recognition of the isotope effect in the vibration spectrum and collation via a communication line enable high-precision and rapid collation. (3) By using a customized ink that is difficult to forge as an identification material, it is possible to reliably prevent falsification of the contents of the printed matter. (4) By using a stable isotope that is harmless to the human body as an identification material, it can be applied to foods and pharmaceuticals. (5) By storing authentication information by a third party, alteration of information by the client and the authenticator is prevented in principle, so that the reliability of the authentication result is improved. (6) By using the ticket printing paper with prepaid proof, it is possible to obtain the ticket immediately at the reservation place such as the purchaser's home, and it is not necessary to deliver various tickets to the payment place.
FIG. 7 is a perspective view showing the information recording card 1 having an identification structure suitable for the authentication system as described above. This card 1 is a resin card provided with a magnetic stripe 2 on its surface as a data recording area. Further, the entire card 1 is injection-molded with two types of materials, and as indicated by a broken line, a region 1a made of a first material (identification material) and a region 1b made of a second material (general material) Consists of.
The first material constituting the region 1a is an isotope ¹³ C is a discriminating material having carbon as a constituent element having a content different from the natural content (about 1.1%), for example, 50%, and the second material constituting the region 1b is an isotope ¹³ Although it is a general material with carbon as a constituent element that contains C in a natural content (about 1.1%), the color, texture, etc. are the same for both region 1a and region 1b and cannot be identified visually. It has become.
The area 1a and the area 1b are randomly intricately complicated. For example, when scanning linearly in the card transport direction, the area 1a and the area 1b are alternately arranged. The size and the like are unique to the card. That is, in the card 1 of FIG. 7, when scanning in the card conveyance direction as shown by the imaginary line arrow, the area 1a is alternately 5 areas and the area 1b is 4 areas. Although different, in the case of another card of the same type, the number of areas and / or the card transport direction length of each area is different from the card 1. The area 1a and the area 1b are distributed in a pattern unique to this card to form an identification structure. ¹³ The card 1 can be identified by optically detecting the C content.
FIG. 8a is a graph showing the relationship between the wavelength and the absorption intensity when the region 1a of the card 1 is spectrally analyzed, and FIG. 8b is a graph showing the relationship between the wavelength and the absorption intensity when the region 1b is spectrally analyzed. . As shown in FIG. ¹³ When 50% of C is included, ¹² Peak S due to C; ¹³ A peak T due to C appears greatly. Also, as shown in FIG. ¹³ When C is contained at a natural content (about 1.1%) ¹² Only the peak S due to C is present.
Therefore, ¹³ The distribution pattern of the region 1a and the region 1b can be detected by detecting whether or not the peak T due to C appears, and if necessary, the light absorption amount and the absorption intensity.
FIG. 9 shows the configuration of the identification device 10 for the card 1. The identification device 10 includes a light source 11, a wavelength selection filter 12, a light receiving element 13, and a control device 14 connected to the wavelength selection filter 12 and the light receiving element 13, and a specific device of the card 1 is not illustrated. , The detection light is emitted from the light source 11 to the specific part of the card 1 through the wavelength selection filter 12 and the reflected light is received by the light receiving element 13. Yes. It is assumed that the position information of the specific part for detecting the identification structure of the card 1 is stored in advance in the control system of the transport device and the control device 14.
The control device 14 includes a detection light / filter control unit 14a, a received light intensity detection unit 14b, and a determination unit 14c, and the wavelength of light passing through the wavelength selection filter 12 can be changed by the filter control unit 14a. ing. Then, the received light intensity of the reflected light by the light receiving element 13 is detected by the received light intensity detection unit 14b, and the determination unit 14c determines from the received light intensity whether the irradiated region is the region 1a made of the identification material. It is supposed to be.
Specifically, the card 1 is conveyed, and the card 1 is conveyed while being irradiated with detection light from the light source 11 through the wavelength selection filter 12 and scanned in that direction. In that case, in the same area at a predetermined interval ¹³ The first wavelength light corresponding to the peak T due to C; ¹² The light of the second wavelength corresponding to the peak S caused by C is irradiated, and the intensity of each reflected light is compared. ¹³ With C ¹² In the region 1a containing C at the same level, both the light having the first wavelength and the light having the second wavelength are absorbed to the same extent, and therefore, the light having the first wavelength and the light having the second wavelength are absorbed. There is almost no difference in the received light intensity of the reflected light. From this, the irradiated area is isotope ¹³ It can be seen that the region 1a contains a large amount of C.
Also isotopes ¹³ When the region 1b containing almost no C is irradiated with light of the first wavelength, the light is reflected with almost no absorption, but when irradiated with light of the second wavelength, most of the light is reflected. A large difference occurs in the light receiving intensity. From this, the irradiated area is isotope ¹³ It can be seen that the region 1b contains almost no C.
In this way, by scanning the card 1, the arrangement (distribution) pattern of the area 1a and the area 1b can be detected. By comparing this array pattern with the array pattern of the card 1 stored in the control device 14 in advance as an ID, not only can this card 1 be identified as a counterfeit card, but other regular It is possible to identify that the card data is not a falsified card. As another method, identification information (distribution pattern of the region 1a) detected by optically scanning a specific portion of the card 1 is recorded in the magnetic stripe 2 as a storage region, and this is recorded by the control device 14. The authenticity of the card 1 can also be determined by reading it separately and comparing it with identification information detected by optically scanning the card 1.
In the above configuration, light of two types of wavelengths is used. However, light of three or more types of wavelengths may be irradiated to one region, or irradiation may be performed while continuously changing the wavelengths. In this case, although it takes a little time for identification, a spectrum waveform as shown in FIGS. 8a and 8b can be obtained, and each region can be identified more accurately.
In the above configuration, it is assumed that each of the regions 1a and 1b is opaque and reflected light is used as the detection light. However, if the transmitted light of each of the regions 1a and 1b can be detected, the above is detected. The same effect is obtained.
Further, in the above configuration, the card 1 is scanned along the conveyance direction, but it may be scanned in any direction. However, by scanning along the card conveyance direction, a structure for scanning is not required and the structure is simplified. Further, the above detection may be performed at a plurality of predetermined positions without performing continuous scanning.
Next, a method for manufacturing the card 1 will be described. This card 1 is manufactured by injection molding. FIG. 10 is a schematic configuration diagram showing a main part of an injection molding apparatus for realizing a manufacturing method to which the present invention is applied. In the material supply chamber 21, an isotope for forming a region 1a having an on-off valve 22a ¹³ An isotope for constituting the region 1b having the supply pipe 22 of the identification material (first material) A containing 50% C and the on-off valve 23a ¹³ A supply pipe 23 for a general material (second material) B containing almost no C is opened. By selectively opening and closing the on-off valve 22a and the on-off valve 23a, the identification material A and the general material B can be supplied into the supply chamber 21 in a state of being mixed to some extent. Then, the material in the supply chamber 21 is supplied from the nozzle 24 into the mold 25, and the region 1a and the region 1b are random patterns that cannot be artificially reproduced as shown in FIG. The cards 1 to be arranged can be manufactured. Actually, in addition to the above procedure, molding is performed using a plurality of injection nozzles as in the case of an injection molding machine for mixed color molding, or one or more materials are arranged in advance in the mold, and another material is used. And a method of injecting the resin into the mold. In addition, when mixing and injecting materials so that the materials in the supply chamber of the injection molding apparatus are non-uniform, it is desirable that the materials in the supply chamber have a certain degree of viscosity. In such a case, the chamber 21 may be made small so that one of the identification material A and the material B is supplied and injected to the nozzle 24 and then supplied to the other nozzle 24 and injected so that the two materials do not mix so much.
Here, injection molding is an effective manufacturing method for molding resin, metal, ceramic, etc., and molding conditions (cylinder temperature, mold temperature, cooling time, pressure holding time, pressure holding pressure, injection speed, cushion) The reflection characteristics of the detection light can be controlled by adjusting the injection molding technique such as injection compression molding. For this reason, manufacture according to the optical system of an identification device can be performed, and identification accuracy can be improved.
In the above configuration, carbon C is selected as an identification element. However, the present invention is not limited to this. For example, nitrogen ( ¹⁴ N and isotopes ¹⁵ N), oxygen ( ¹⁶ O and isotopes ¹⁸ O), sulfur ( ³² S and isotopes ³⁴ S), hydrogen ( ¹ H and isotopes ² H) and the like can be used in the same manner as long as they are naturally stable isotopes.
Moreover, in order to improve discrimination, a plurality of types of discrimination materials having different isotope contents may be used. For example ¹² With C ¹³ A first identification material in which C is 50%, ¹² 30% C ¹³ Second identification material with 70% C and isotope ¹³ Using a general material containing C at a natural content (about 1.1%), three regions are arranged in a unique pattern. In FIG. 8a, ¹² 30% C ¹³ In the second identification material with 70% C ¹² Peak S due to C is ¹³ Since the intensity is lower than the peak T due to C, these can be detected and identified by their arrangement (distribution) pattern. The same applies even when a plurality of types of identification elements are used. In addition, isotopes ¹³ Instead of using a general material containing C at a natural content (about 1.1%), the object may be molded using only the above identification materials. Further, for example, a material having a constituent element different from each of the above identification materials and each of the above identifications may be formed by mixing a fullerene having carbon as a constituent element containing an isotope with a content ratio different from the natural content ratio in the PVC material. The material may be mixed and molded. These combinations can be similarly applied to the following embodiments.
Furthermore, if a plurality of types of identification elements and a plurality of types of isotope contents are combined, the number of combinations increases significantly, and identification of individual objects is further ensured.
In order to change the content of isotopes, for example, as isotopes as material pellets used in injection molding ¹³ What is necessary is just to mix and use the pellet containing many C and a normal pellet by a desired ratio, and in order to use multiple types, for example, two types of discriminating elements, it is the 1st type discriminating element. A pellet containing a large amount of the isotope may be mixed with a pellet containing a large amount of the isotope of the second type identification element at a desired ratio.
In the above configuration, the card 1 is a magnetic card. However, the present invention is not limited to this, and various resin cards such as IC cards, metal cards, ordinary resin or metal molded products, ICs, various packages, automobile parts, etc. As long as it can be injection-molded, it can be similarly applied.
FIG. 11 is a perspective view showing an information recording card 31 as an object in another embodiment to which the present invention is applied. Similarly to the embodiment shown in FIG. 7, the card 31 is a resin card having a magnetic stripe 32 provided on the surface thereof as a data recording area. The entire surface of the card 31 is coated with ink made of two types of materials, and as indicated by a broken line, an area coated with ink made of the first material (identification material) in the card transport direction indicated by the arrow. 31a and the area | region 31b to which the ink which consists of a 2nd material (general material) was apply | coated.
The first material constituting the region 31a is an isotope ¹³ C is a discriminating material having carbon as a constituent element having a content different from the natural content (about 1.1%), for example, 50%, and the second material constituting the region 31b is an isotope. ¹³ Although it is a general material having carbon as a constituent element containing carbon at a natural content rate, the color and texture of the region 31a and the region 31b are the same and cannot be recognized visually. The area 31a and the area 31b are alternated, and the number of each area and the card transport direction length are random and non-uniform, i.e. unique to the coated surface, i.e. unique to the card. The application of each ink consists of an ink made of a first material (identification material) and a second material (general material) as ink (or toner) for various printers such as screen printing ink, ink jet printer, and laser printer. This is done by using ink that is randomly and non-uniformly mixed with ink, or by putting the ink made of the first material and the ink made of the second material into separate cartridges and using them in the various printers while mixing. be able to. Also in this case, it is desirable that each material has a certain degree of viscosity so as to be mixed unevenly.
Since the ink applied as described above can be detected in the same manner as in the embodiment shown in FIG. 7 and an object can be identified, detailed description of the procedure is omitted.
In addition, as described above, since the ink made of the identification material can be applied by normal printing or printing, instead of applying ink to the entire surface, printing or drawing of monotone or colored characters, illustrations, patterns, etc. You may do it. Since these can be applied by an existing printing technique, the identification structure according to the present invention can be given without changing the print design or the like, and therefore, the versatility thereof is high.
Also in this configuration, as in the embodiment of FIG. 7, various types of detectable ink can be obtained by generating ink from an identification material that combines a plurality of types of identification elements and a plurality of types of isotope contents. And the selective use of them further ensures the identification of individual objects. Further, the ink may be composed of only the above identification materials without using a general material containing an isotope at a natural content. Further, for example, an ink in which 15% by weight of sodium formate is mixed nonuniformly with a normal ink component in which the hydrogen isotope content ratio is controlled to be different from the natural content ratio (for example, D: H = 99: 1) is used. For example, a material of a constituent element different from each of the above identification materials and the identification material may be mixed and used as ink.
Moreover, although the card | curd was mentioned as a target object in the said structure, it is not limited to this, It can apply similarly, if it can apply | coat ink with printed matter, such as a banknote and a securities, or a three-dimensional thing.
FIG. 12 is a plan view showing a book 41 as an object in still another embodiment to which the present invention is applied. In the drawing, a thread 42 sewn to bind the book 41 is shown in its thickness. Only exaggeratedly shown. The thread 42 is an identification thread having a region 42 a made of the first material and a region 42 b made of the second material, and the first material (identification material) is attached to the book 41 by sewing this to the book 41. The regions 41a including the regions and the regions 41b made of only the second material (general material) are alternately configured. The lengths of the region 41a and the region 41b are random and non-uniform, unique to the thread 42, that is, specific to the book 41. The first material constituting the region 42a is an isotope ¹³ C is a discriminating material having carbon as a constituent element having a content different from the natural content (about 1.1%), for example, 50%, and the second material constituting the region 42b is an isotope ¹³ Although it is a general material with carbon as a constituent element that contains C in a natural content (about 1.1%), the color, texture, etc. are the same for both materials, making it impossible to distinguish visually. Yes. In this configuration, sewing for bookbinding is used as a method for fixing the identification thread. However, the identification thread may be fixed to the object by adhesion, fusion, laminate film, or the like.
FIG. 13 is a schematic configuration diagram showing a main part of the spinning device 45 for realizing the manufacturing method to which the present invention is applied. The spinning device 45 includes a material supply chamber 46 composed of a multi-cylinder chamber, and a nozzle 48 that selectively communicates with the chambers 46 a and 46 b through a free movable valve 49. One of the material supply chambers 46a is supplied and filled with the first material via a supply pipe 47a with a check valve, and the other chamber 46b is supplied with a check pipe with a check valve 47b. The second material is supplied and filled. Then, by randomly communicating the nozzle 48 with the free movable valve 49 to the chamber 46a or the chamber 46b, the yarn 42 as the identification yarn is spun so that the regions 42a and the regions 42b are arranged (distributed) in an arbitrary pattern. can do. Here, even if the free movable valve 49 is switched at the same timing, the first material (identification material) and the second material (general material) are mixed to a certain degree of unevenness, as in the molding apparatus of FIG. It is impossible to make the same pattern because it is supplied in a state that is unique to the yarn.
The yarns produced as described above include rayon, cupra, acetate, nylon, vinylon, acrylic, polyethylene, polypropylene, Kevlar, Technora, Dyneema, Zylon, polyethylene, promix, pinylidene, polyclar, tetron, terylene, decron, Examples include synthetic fibers and metal fibers (including trade marks) such as Nylon, Berlon, Environ, Tevilon, Robill Vignon, Dinel, Saran, Klehalon, Teflon, Kanekalon, Cashimlon Bonnell, Exlan, and Vinylon.
The structure of the spinning device 45 can be applied to the material supply portion of the injection molding device as it is.
Since the yarn spun as described above can be detected in the same manner as in the embodiment of FIG. 7 and the object can be identified, detailed description of the procedure is omitted.
Also in this configuration, as in the embodiment of FIG. 7, various kinds of detection are possible if a yarn is spun using an identification material in which a plurality of types of identification elements and a plurality of types of isotope contents are combined. Yarns or yarns with a variety of detectable areas can be obtained, and their selective use ensures more individual object identification.
Alternatively, the yarn may be spun only with the above identification materials without using a general material containing an isotope at a natural content. Furthermore, for example, fullerenes containing carbon containing isotopes in a content different from the natural content of the polyester material are heterogeneously mixed and spun, and the materials of the constituent elements different from the identification materials and the identification materials are used. May be mixed and spun.
FIG. 14 is a perspective view showing an information recording card 51 as an object in still another embodiment to which the present invention is applied. This card 51 is also a resin card having a magnetic stripe 52 provided on its surface as a data recording area, as in the embodiment of FIG.
On the surface of the card 51, a film 53 formed of two kinds of materials is stuck as a seal. As shown by a broken line, the film 53 includes a region 53a made of the first material and a region 53b made of the second material in the card conveying direction indicated by the arrow.
The first material constituting the region 53a is an isotope ¹³ C is an identification material having carbon as a constituent element, for example, containing 50% different from the natural content, and the second material constituting the region 53b is an isotope ¹³ Although it is a general material having carbon as a constituent element containing carbon at a natural content, the color and texture of the region 53a and the region 53b are the same and cannot be recognized visually. The areas 53a and the areas 53b are alternated, and the number of areas and the card transport direction length are random and non-uniform unique to the film 53, that is, unique to the card 51.
The film 53 is attached to the surface of the card 51 by thermal transfer. In order to prevent the film from being peeled off and stuck to another, it is preferable to set the strength and adhesive strength of the film so that the film is torn once it is stuck and then peeled off.
In order to manufacture the film 53, for example, PET particles having the identification material may be placed in a desired pattern on a plate-like film material made of polyethylene terephthalate (PET), and rolled using a roller. At that time, for example, by randomly distributing PET grains having the identification material, a random distribution unique to the film is obtained. The film 53 thus obtained may be attached to the surface of the card 51 by thermal transfer.
Since the film 53 attached as described above can be detected and identified as in the first embodiment, detailed description of the procedure is omitted.
With the configuration of the present embodiment, it is possible to configure the identification structure of each target object by simply attaching a unique film without changing the manufacturing process of the target object itself, and the manufacturing cost of the target object is reduced. Also improves.
Also in this configuration, as in the embodiment shown in FIG. 7, if a film is formed using an identification material in which a plurality of types of identification elements and a plurality of types of isotope contents are combined, various types of detection are performed. Possible films or films with a wide variety of detectable areas can be obtained, and their selective use ensures more individual object identification.
Alternatively, a film may be formed using only the above identification materials without using a general material containing isotopes at a natural content. Further, for example, a PET film containing hydrogen as a constituent element that contains an isotope with a content different from the natural content in the PVC material is mixed unevenly and rolled to form a film. A film may be formed by mixing an elemental material and an identification material.
In the above configuration, the card 51 is a resin card. However, the present invention is not limited to this, and any target can be used as long as a film can be attached, such as banknotes, various cards, securities, or a three-dimensional object. It can also be applied to objects. Moreover, it is also possible to make an adhesive seal without thermally transferring the film.
FIG. 15 is a perspective view showing a paper 61 such as securities as an object in still another embodiment to which the present invention is applied. This paper 61 is made of pulp and isotopes on the surface and / or inside thereof. ¹³ Identification fibers 62 made of PET as an identification material having carbon as a constituent element, for example, containing 50% of C, which is different from the natural content, are distributed in a random and non-uniform pattern unique to the paper 61.
In order to manufacture the paper 61, first, an identification fiber is spun from an identification material (PET), and this is made into a fiber piece and mixed with pulp to make paper.
In the above configuration, the object is paper and mixed with a fibrous identification material, but the identification material is sprinkled into any object in small pieces, grains, and powder so that it is unevenly distributed on the surface of the object, You may fix by adhesion, melt | fusion, adhesion | attachment, etc., or attaching a laminate film.
As described above, the pattern unique to each object of the identification material that is difficult to reproduce artificially in each of the above embodiments is naturally produced during the process of mixing, fusing, or adding the material. Or it is a pattern that occurs spontaneously and randomly, and this is not accompanied by an artificial placement operation, so that the pattern can be reproduced even if manufactured using the same material by the same manufacturing equipment and manufacturing method. Absent. All of these are remarkably difficult to reproduce artificially, and even if they can be reproduced, enormous costs are required, which is not realistic. Here, the action of mixing materials cannot be said to be an artificial arrangement because the resulting pattern has no regularity or reproducibility.
In addition to the above embodiments, extrusion molding, press molding, or the like may be used to make the identification material a distribution pattern unique to the object. Further, after forming the object, the identification material may be formed in a distribution pattern unique to the object by doping, implantation, staining, or the like.
In addition to the above, securities such as banknotes, stock certificates, magnetic cards and IC cards made of various materials, passports, licenses, health insurance cards, etc. Examples include disks, various electronic / electrical devices and parts thereof, gas equipment, automobiles and parts thereof, gas conduits, clothing items, and decorative items. In addition, the present invention can be applied to any article that can be given an identification structure by the above-described configurations and methods.
Furthermore, in each of the above configurations, only the distribution pattern of the region made of the identification material and the region made of the general material was detected. However, for example, when the identification structure is manufactured using each of the above manufacturing methods, the region made of the identification material There may be cases where the boundary between the region made of the material is not clear, and it may be mixed to some extent and gradually change. By actively using this, it is also possible to identify the object by detecting a change in the isotope concentration at the boundary between the region made of the identification material and the region made of the general material.
As is apparent from the above description, according to the object identification structure of the present invention, an identification material containing one or more isotopes at a content rate different from the natural content rate of one or more constituent elements is obtained from the surface of the object. And / or at least a part of the interior is distributed in a pattern unique to each object, so that not only a high anti-counterfeiting effect can be obtained without impairing the degree of freedom of design, but also the identification of each object can be made. It becomes possible, for example, to function as an ID, and an object can be identified at a higher level. Further, according to the method for manufacturing an object having an object identification structure according to the present invention, a normal manufacturing procedure using a plurality of types of materials can be applied as it is, so that no special equipment is required and the object identification structure is used. Improves versatility. Further, according to the object identification method of the present invention, for example, the object can be identified with a simple configuration in which the wavelength is selected and the light is irradiated and the reflected light or transmitted light is detected. Improves versatility.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing an infrared absorption spectrum of an isotopomer of sodium formate.
FIG. 2 is a diagram showing a first embodiment of the authentication method of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing a second embodiment of the authentication method of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing a third embodiment of the authentication method of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing a fourth embodiment of the authentication method of the present invention.
FIG. 6 is a diagram showing a fifth embodiment of the authentication method of the present invention.
FIG. 7 is a perspective view showing an embodiment of an article suitable for carrying out the authentication method of the present invention as an information recording card.
Figure 8a shows the isotope ¹³ The graph which shows the relationship between the wavelength of the identification area | region containing C 50%, and absorption intensity.
Figure 8b shows the isotope. ¹³ The graph which shows the relationship between the wavelength of the identification area | region containing C by natural content rate, and absorption intensity.
FIG. 9 is a perspective view showing an apparatus for authenticating the information recording card shown in FIG.
10 is a schematic configuration diagram showing a main part of an injection molding apparatus for manufacturing the information recording card shown in FIG.
FIG. 11 is a perspective view showing another embodiment of an article suitable for carrying out the authentication method of the present invention as an information recording card.
FIG. 12 is a side view showing a further embodiment of an article suitable for carrying out the authentication method of the present invention, which forms a book including an identification material forming a sewing thread.
FIG. 13 is a schematic configuration diagram showing a main part of a spinning device for producing the sewing thread shown in FIG.
FIG. 14 is a perspective view showing still another embodiment of an article suitable for carrying out the authentication method of the present invention as an information recording card.
FIG. 15 is a perspective view showing still another embodiment of an article suitable for carrying out the authentication method of the present invention, which is a securities.

Claims

An authentication method for an article,
Providing an article with an identification structure including an identification material having an isotope content ratio of at least one constituent element different from a natural value;
Recording the identification information obtained from the identification material included in the identification structure in a predetermined location;
Detecting the identification information from the identification structure of the article;
A method for verifying the authenticity of the article by comparing the detected identification information with the recorded identification information.

The method according to claim 1, wherein the identification information of the article includes a vibration spectrum of the identification material.

The method according to claim 1, wherein the article is a printed material, and the identification material is contained in an ink printed on the printed material.

The method according to claim 1, wherein the identification information is recorded on the article.

The method of claim 1, wherein the copy of the identification information is deposited with a third party.

The method of claim 1, wherein the identification information is recorded in a database and queried by communication means.

6. The method of claim 5, wherein disclosing a copy of the deposited identification information requires multiple types of keys or ciphers brought by multiple parties.

The method according to claim 1, wherein the at least one constituent element includes at least one of carbon, nitrogen, oxygen, and hydrogen.

The article comprises a ticket, a ticket user reserves a service or a product via a communication line, receives an identification symbol linked to the reservation information, and is provided with an identification structure having predetermined identification information received in advance. By printing the identification symbol on a prepaid certification form, the ticket is configured so that the ticket can be obtained immediately, and when used, the identification information and the identification symbol are machine-recognized and verified. The method according to claim 1, wherein authentication and authentication are performed.

The method of claim 1, wherein the identification information includes a spatial distribution pattern of the identification material substantially unique to the article.

The method according to claim 1, wherein the identification structure includes a plurality of types of the identification materials, and the identification information includes a spatial distribution pattern of the plurality of types of the identification materials unique to the article.

The method of claim 10, wherein the identification structure is formed as a coating on the surface of the article.

The method according to claim 12, wherein the film is formed of any one of an adhesive seal, a thermal transfer seal, and a thermal transfer foil.

The method of claim 12, wherein the coating comprises paint or ink.

The method of claim 10, wherein the identification structure forms at least a portion of a material of the article itself.

The method of claim 10, wherein the identification structure forms a member coupled to the article.

The method according to claim 1, wherein the identification structure includes any one of a piece of material, a fiber, and a powder dispersed or fixed on a surface of the article.

An identification material containing an isotope with a content of one or more constituent elements different from the natural content is difficult to reproduce artificially on at least a part of the surface and / or interior of the product. An article identification structure characterized by being distributed in

The identification material is used as a material constituting the article,
Another discriminating material containing an isotope at a different content from the discriminating material, the general material containing the isotope at a natural content, and the material such that the discriminating material is distributed in a pattern specific to each article 19. The article identification according to claim 18, wherein the article is formed from a material in which any one or more kinds of materials having different constituent elements from the identification material and the identification material are mixed non-uniformly. Construction.

A paint is applied to at least a part of the surface and / or the inside of the article, and the paint contains another isotope containing an isotope at a different content from the discriminating material, and the constituent elements are isotopes at a natural content And one or more kinds of materials having different constituent elements from the general material and the identification material, and the identification material are mixed non-uniformly,
19. The article identification structure according to claim 18, wherein the paint is applied so that the identification material is distributed in a pattern unique to each article.

A thread is fixed to the article,
The yarn is another discriminating material containing an isotope at a different content from the discriminating material so that the discriminating material is distributed in the length direction in a pattern unique to each article, and the constituent element is a natural content rate. The general material containing an isotope and the discriminating material are formed of a material obtained by heterogeneously mixing at least one of materials different in constituent elements from the discriminating material. The identification structure of the article described in 1.

A film is attached to at least a part of the surface of the article,
The film is another discriminating material containing isotopes at a different content than the discriminating material, such that the discriminating material is distributed in a pattern specific to the individual film, the constituent elements contain isotopes at their natural content 19. The article according to claim 18, wherein the article is formed of a material obtained by heterogeneously mixing at least one of materials having different constituent elements from the general material and the identification material, and the identification material. Identification structure.

23. The article identification structure according to claim 22, wherein the film is made of any one of an adhesive seal, a thermal transfer seal, and a thermal transfer foil.

19. The article according to claim 18, wherein one or more of the identification material pieces, fibers and powders are dispersed and fixed on the surface of the article so as to be distributed in a pattern unique to each article. Identification structure.

An article having the identification structure according to claim 18.