JPWO2003020992A1 - Reaction container for producing titanium sponge, heat shield plate used therein, and method for producing titanium sponge - Google Patents

Reaction container for producing titanium sponge, heat shield plate used therein, and method for producing titanium sponge Download PDF

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Abstract

Ni量、Cr量及びFe量の少ない高純度スポンジチタンを高収率で製造する。クロール法による高純度スポンジチタンの製造に使用される反応容器(A)の少なくとも容器本体(10)の浴面レベル以下の内面を炭素鋼とする。蓋体(20)と容器本体(10)内の浴面との間に設置される熱遮蔽板(30)を炭素鋼製とし、且つ、その少なくとも下面に、TiO2等の金属酸化物を主体とする被覆層を設ける。反応容器(A)内に製造されたスポンジチタン塊を容器本体(10)から取り出した後、そのスポンジチタン塊を複数の小塊群に分塊する。各小塊群のFe、Ni及びCrの各濃度を測定し、これらの不純物濃度が基準値以下である小塊群のみを製品とする。A high-purity titanium sponge with a small amount of Ni, Cr and Fe is produced in a high yield. At least the inner surface of the reaction vessel (A) used for the production of high-purity titanium sponge by the Kroll method at a bath surface level or lower of the vessel body (10) is made of carbon steel. The heat shield plate (30) installed between the lid (20) and the bath surface in the container body (10) is made of carbon steel, and at least the lower surface is mainly made of a metal oxide such as TiO2. Is provided. After taking out the titanium sponge mass produced in the reaction vessel (A) from the vessel body (10), the titanium sponge mass is divided into a plurality of small lump groups. Each concentration of Fe, Ni, and Cr in each small lump group is measured, and only the small lump group whose impurity concentration is equal to or less than a reference value is used as a product.

Description

技術分野
本発明は、クロール法によるスポンジチタンの製造に使用される反応容器、該反応容器に使用される熱遮蔽板、及び該反応容器を使用したスポンジチタンの製造方法に関する。
背景技術
金属チタン製品の素材として使用されるスポンジチタンは、通常はクロール法と呼ばれる方法で製造される。この方法では、スポンジチタンが還元反応、真空分離の2工程を経て反応容器内に製造される。
還元工程では、反応容器内に収容された溶融Mgに対して四塩化チタンが滴下され、その四塩化チタンをMgで還元することによりスポンジチタンが製造される。真空分離工程では、反応容器を加熱し、更に、その反応容器に接続された別の反応容器内を減圧することにより、スポンジチタンに取り込まれていた未反応のMg及び副生した塩化Mgが分離し、別の反応容器内に回収される。
真空分離工程での反応容器の加熱温度は1000℃を超える。このため、反応容器の熱対策が重要であり、その対策の一つとしてステンレス鋼の使用が有効とされている。ところが、ステンレス鋼は高温強度確保のために多量のCr及びNiを含んでいる。これらの重金属は、還元中に容器内の溶融Mg中へ容易に溶出し、容器内に製造されるスポンジチタンを直接・間接に汚染する大きな原因になる。
このような事情を背景として、反応容器の容器本体を、内面側が炭素鋼、外面側がステンレス鋼の複合材により構成することが、特公平7−24759号公報及び特開平9−287035号公報等に記載されている。
容器本体の内面側を炭素鋼とすることにより、容器内に製造されるスポンジチタンのCr及びNiによる汚染が防止される。また、外面側のステンレス鋼により高温強度が確保される。
ところで、金属チタン製品に要求される純度は年々向上し、これに伴ってスポンジチタンに要求される純度も非常に高くなっている。容器本体の直胴部、望ましくはその全部を前記複合材により構成することにより、製造されるスポンジチタン中のCr量及びNi量は、塊平均で20ppm程度まで下げることが可能となる。しかしながら、最近は更なる高純度化が要求され、Cr量及びNi量をそれぞれ3ppm以下に抑えることが求められている。
このような極低の不純物レベルは、スポンジチタンの塊平均では、到底達成不可能である。このため、スポンジチタン中で不純物が少ない中心部を部分的に採取して製品化することが行われているが、要求品質を満足できる部分は塊全体の15%に満たず、要求品質が更に向上してきていることから、高純度スポンジチタンの収率は減少する一方にある。
これに加えて、最近ではCr量及びNi量を3ppm以下に抑えることと合わせ、Fe量を5ppm以下に抑える製品も求められ始めたが、このようなスポンジチタンとなると、収率が極度に低下し、非常に大きな問題となっている。即ち、最近の反応容器は、Cr量及びNi量を低減するために、Feライニング構造を使用せざるを得ず、このため、Fe濃度の低減は技術的に非常に難しく、クロール法におけるFe濃度としては5ppm程度が限界と考えられているのである。
本発明の目的は、Cr量及びNi量と合わせ、Fe量を容易に低減でき、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」で、且つ「Fe≦5ppm」というような超高純度のスポンジチタンを比較的高収率で製造できる反応容器、該反応容器に使用される熱遮蔽板、及び該反応容器を使用したスポンジチタン製造方法を提供することにある。
発明の開示
上記目的を達成するために、本発明者らは、ステンレス鋼からなる容器本体の内面をFeによりライニングした反応容器を使用してクロール法より製造したスポンジチタン塊の中心部のFe汚染について、種々の検討を行った。その結果、以下の知見を得ることができた。
反応容器の容器本体がFeによりライニングされているため、スポンジチタン塊中心部のFe汚染源は、当然のことながら、容器本体の内面と考えられていた。ここにおける汚染経路としては、A:容器本体の内面から本体内の溶融MgへのFe溶出と、B:容器本体の内面から本体内のスポンジチタンへの固相拡散の2つが考えられているが、Bの固相拡散は、スポンジチタン塊の周辺部を汚染するが、中心部までは殆ど到達しないため、中心部の汚染経路としては無視できる。従って、これまでは、Aの容器本体内面から溶融MgへのFe溶出が、中心部のFe汚染経路と考えられていた。
しかしながら、クロール法によるスポンジチタンの製造では、Aの汚染を抑制するトラップ効果と呼ばれる現象がある。この現象は次のようなものである。
容器本体内の浴面で溶融MgとTiClが反応して生成されるスポンジチタンの微細な粒子が、溶融Mg中を沈降する過程で、容器本体内面から溶融Mgへ溶出したFeは、この沈降Ti粒子により殆どがトラップされ、沈降Ti粒子と共に容器底部へ到達する。この現象がトラップ効果と呼ばれるものであり、この効果のために、スポンジチタン塊の中心部からは、比較的Fe濃度の低い(Ni濃度及びCr濃度も低い)製品が得られることになる。このトラップ効果は、言うならば容器内の周辺部にあって中心部の汚染を防止する防護カーテンのような働きをしている。
このトラップ効果によって「Ni≦3ppm、Cr≦3ppm」を満たすスポンジチタンならば、ある程度の歩留りを確保できる。しかし、「Fe≦5ppm」も同時に満たすスポンジチタンとなると、歩留りが極端に低下してしまうことは、前述したとおりである。即ち、容器本体の内面を覆うFeからの溶出は、Fe汚染の決定的な原因ではないのである。
そこで、本発明者は、中心部の汚染経路として、前述したA、B以外の第3の汚染経路の存在を検討した。そして、これまで考えられていなかった浴面より上方の部分に着目した。
反応容器内の浴面より上方には、熱遮蔽板が存在する。即ち、蓋体からの剥離物の製品への落下防止、及び反応容器内の浴面での反応熱による蓋体への輻射熱の遮断等を目的として、熱遮蔽板と呼ばれる鉄製(炭素鋼製)の円板が、蓋体の直下に設置され、浴面に上方から対向している。この熱遮蔽板は、反応容器本体内の溶融Mgに接触しないことから、これまではスポンジチタンの汚染に直接関係ないと考えられていたが、本発明者による詳細な調査解析の結果、熱遮蔽板の特に下面に気相成長等により析出するスポンジチタンが、熱遮蔽板から剥離落下し、その際に、半導体配線用高純度チタンとしては無視できない量のFe元素がスポンジチタン塊の中心部に持ち込まれ、中心部のFe濃度を低減できない原因になっていることが判明した。
詳しく説明すると、熱遮蔽板の温度は浴面温度より若干低いために、Mg蒸気が熱遮蔽板の表面に結露して溶融Mg層を形成する。溶融Mgは活性であるため、熱遮蔽板を浸食し、熱遮蔽板中の化学成分(主にFe)を溶融Mg中に取り込む。このMgと、同じく熱遮蔽板上で結露した、若しくはガス化したTiClが反応し、Fe元素に汚染されたスポンジチタンが熱遮蔽板上で成長するものと考えられる。
こうして熱遮蔽板上で成長したスポンジチタンの一部は、熱遮蔽板から剥離し小塊となって浴面へ落下する。浴面の周辺部に落下した場合は、中心部に影響を与えないが、浴面の軸心部に落下した場合は、落下した小塊がそのまま中心部に取り込まれる。この場合、前述したトラップ効果が発揮されることはない。また、熱遮蔽板からのスポンジチタンの剥離及び落下は、反応後半に多く発生する傾向がある。このため、特に軸心部の上面近傍部分がFe元素に汚染される結果になる。また、熱遮蔽板によってFe汚染されたMg自体が落下することでも、このFe汚染が生じることがある。
スポンジチタン軸心部の上面近傍部分におけるこのFe汚染は、半導体配線用高純度チタンの要求スペックから見ると、重大な問題になる。また、Feのみならず、Fe中に不純物として含まれている物質についても、量は少ないものの、汚染のおそれがある。更に、展伸材用チタン材などの一般材でも、汚染された上部が除去されることなく使用されるため、Fe濃度が増大する原因になる。
図1はスポンジチタンの半径方向におけるFe濃度分布の傾向を全高について模式的に示す縦断面図である。反応容器の内周面からの汚染が避けられない外周部と、沈降Ti粒子によるトラップに起因する下部とでFe汚染が進む以外に、上部でもFe汚染が進んでいる。このため、高純度スポンジチタン材を採取する場合は、スポンジチタンの外周部、下部及び上部を厚くカットした残りの中心部が使用される。これが中心採りである。ここでスポンジチタン上部の汚染が進むと、採取範囲が一定の場合は採取物の純度が低下し、採取物の純度を一定に維持しようとした場合は収率が低下する。一方、一般材を採取する場合は、収率を優先して、スポンジチタンの外周部及び下部を薄くカットした残りの部分が使用される。このため上部の汚染が進むと、製品のFe濃度が上がり、靱性低下等が生じる。
このような状況下では、熱遮蔽板に起因するスポンジチタン上部のFe汚染を抑制することにより、高純度スポンジチタンにあっては純度や収率を高めることができ、一般材にあってはFe濃度を低下させることが可能になる。そこで、本発明者らはこのスポンジチタン上部のFe汚染を抑制する方法について検討した。その結果、TiOのような金属酸化物や金属チタンを熱遮蔽板の下面に被覆するのが有効なことが判明した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであり、そのスポンジチタン製造用反応容器は、クロール法によるスポンジチタンの製造に使用される反応容器において、蓋体と容器本体内の浴面との間に設置される熱遮蔽板の少なくとも下面に、1種の金属酸化物を主体とする被覆層、又は複数種の金属酸化物の混合物を主体とする被覆層、若しくは金属チタンからなる被覆層が設けられたものである。
また、本発明のスポンジチタン製造用熱遮蔽板は、クロール法によるスポンジチタンの製造に使用される反応容器内に、容器本体内の浴面と蓋体の間に位置して配置される熱遮蔽板において、少なくとも使用時に下面となる面に、1種の金属酸化物を主体とする被覆層、又は複数種の金属酸化物の混合物を主体とする被覆層、若しくは金属チタンからなる被覆層が設けられたものである。
また、本発明のスポンジチタン製造方法は、クロール法によるスポンジチタンの製造方法において、反応容器の蓋体と容器本体内の浴面との間に、少なくとも下面に1種の金属酸化物を主体とする被覆層、又は複数種の金属酸化物の混合物を主体とする被覆層、若しくは金属チタンからなる被覆層が設けられた熱遮蔽板を配置して、還元反応を行う工程と、還元反応終了後に真空分離によりTi以外の成分を除去する工程と、その後、冷却されたスポンジチタン塊を反応容器から取り出す工程と、取り出されたスポンジチタン塊を複数の小塊群に分塊する工程と、各小塊群のFe、Ni及びCrの各濃度を測定し、これらの不純物濃度が基準値以下である小塊群のみを得る工程とを包含している(高純度スポンジチタンの製造方法)。
また、本発明の別のスポンジチタン製造方法は、クロール法によるスポンジチタンの製造方法において、反応容器の蓋体と容器本体内の浴面との間に、少なくとも下面に1種の金属酸化物を主体とする被覆層、又は複数種の金属酸化物の混合物を主体とする被覆層、若しくは金属チタンからなる被覆層が設けられた熱遮蔽板を配置して、還元反応を行う工程と、還元反応終了後に真空分離によりTi以外の成分を除去する工程と、その後、冷却されたスポンジチタン塊を反応容器から取り出す工程と、取り出されたスポンジチタン塊の外周部及び下部をカットした残りの部分を破砕する工程とを包含している(一般材の製造方法)。
本発明においては、蓋体と容器本体内の浴面との間に設置される熱遮蔽板の少なくとも下面に、1種の金属酸化物を主体とする被覆層、又は複数種の金属酸化物の混合物を主体とする被覆層、若しくは金属チタンからなる被覆層を設けることにより、その少なくとも下面に付着する溶融Mg及びスポンジチタンのFe汚染が防止される。従って、これらの落下によるスポンジチタン上部のFe汚染が防止される。この汚染防止が高純度スポンジチタンの製造、一般材の製造のいずれにも有効なことは前述したとおりである。なお、高純度スポンジチタンとはFe≦10ppm、Ni≦5ppm、Cr≦5ppmのスポンジチタンであり、一般材とはこれ以外のスポンジチタンである。
前記金属酸化物としては、例えばTiO、SiO、Al、CaO又はMgOを挙げることができる。「主体とする」とは、具体的には含有量で85%以上を意味する。好ましい含有量は97%以上、特に99.5%以上である。また、好ましい金属酸化物はTiOである。被覆層の主成分としてTiOが有効なのは、他の金属酸化物と同様、TiClやMgに対する耐性をもつだけでなく、万が一、少量のTiOが生成チタン中に混入したとしても、金属元素による汚染が最小限に抑制されるためである。金属チタンが有効なのはTiOと同様、生成物と同物質であるため、Feの溶出防止、混入時の汚染抑制の効果があるためである。一方、被覆層の主体を金属チタンととした場合は、被覆層形成費用が金属酸化物と比較して高価になること、被覆層の寿命が金属酸化物と比較して短い傾向にあることなどから、金属酸化物を主体とする被覆層の方が対費用高価の面からは望ましい。
被覆層の厚みは0.1〜3mmが適当である。この厚みが小さすぎると熱遮蔽板からの汚染防止効果が小さく、大きすぎる場合は熱膨張差による剥離が生じるために逆効果となる。
被覆層を設ける領域については、熱遮蔽板の下面を必須とするが、熱遮蔽板の上面、反応容器の蓋体の少なくとも反応雰囲気に接する表面、容器本体内面の浴面より上方部分等に適宜被覆層を設けることも可能である。換言すれば、反応容器内の浴面レベルより上の炭素鋼露出部分に被覆層を設けることができ、Fe汚染防止の点からは熱遮蔽板の下面を含む出来るだけ広い範囲に被覆を行うのがよいが、対費用効果を考慮すると、熱遮蔽板の下面のみへの被覆が工業的には合理的な選択肢である。
容器本体の材質については、炭素鋼やステンレス鋼、更にはステンレス鋼の内面に炭素鋼をライニングしたものでもよいが、高純度スポンジチタンを製造する場合は、少なくとも容器本体内面の浴面レベル以下の部分が炭素鋼である反応容器を用いることが好まれる。
少なくとも浴面レベル以下の容器内面を炭素鋼とするとは、容器本体の全体が炭素鋼であってもよいし、容器本体の全体がステンレス鋼である場合は、その内面の少なくとも浴面レベル以下を含む部分に炭素鋼をライニングすることである。高温強度を確保する点からは、容器本体をステンレス鋼製とし、その内面の少なくとも浴面レベル以下を含む部分、好ましくは内面全体に炭素鋼をライニングするのがよい。
このような反応容器を使用することにより、Ni及びCrによる汚染が周辺部及び中心部で防止され、その炭素鋼に起因するFe汚染も、前述したトラップ効果により中心部では防止される。
蓋体については、炭素鋼製でもよいが、高温強度を考慮すると、ステンレス鋼製が好ましく、更に好ましくは、そのステンレス鋼の少なくとも反応雰囲気に臨む面の一部又は全部に炭素鋼をライニングした複合材を使用する。そして、これらの炭素鋼の表面にも、前述したとおり、適宜金属酸化物を主体とする被覆層を設けることが可能である。
炭素鋼としてはSS,SM,SB等のいずれでもよい。ステンレス鋼としては、高温強度の高いSUS304,SUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼が好ましい。
本発明のスポンジチタン製造方法、特に高純度スポンジチタンの製造方法においては、還元反応終了後に真空分離工程でTi以外の成分を除去し、冷却後、スポンジチタン塊を反応容器から取り出した後、取り出したスポンジチタン塊を複数の小塊群に分塊し、各小塊群のFe、Ni及びCrの各濃度を測定し、これらの不純物濃度が基準値以下である小塊群のみを得る。
ここで、分塊とは、スポンジチタン塊を切断プレスなどの切断機で切断することにより、例えば直径10〜300mm程度の小塊チタンを得、これを例えば切断部位に対応させながら100〜250kgずつ(ドラム缶1缶ごと)の小塊群に分けることを言う。スポンジチタン塊の周辺部は不純物濃度が比較的高いことが知られているので、分塊せずに切り捨ててもよい。切り捨てた部分は半導体用の高純度チタンとしてではなく、展伸材用などに用いればよい。中心部を限定的に採取しても、部分部分によっても不純物濃度が異なる。具体的には、容器高さ方向の位置によって不純物濃度が異なる。このため、小塊群毎にFe、Ni及びCrの各濃度を測定し、これらの不純物濃度が基準値以下である小塊群のみを得る。これにより、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」で、且つ「Fe≦5ppm」というような超高純度チタンについても、比較的高収率で得ることができる。
発明を実施するための最良の形態
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図2は本発明の一実施形態を示す反応容器の縦断面図である。
本実施形態の反応容器Aは、クロール法によるスポンジチタン、特に半導体配線材用の高純度スポンジチタンの製造に使用される。この反応容器Aは、還元工程で使用する加熱炉B内に収容されており、真空分離工程で使用する別の反応容器と連結管Cにより接続されている。反応容器Aの詳細構造は以下のとおりである。
反応容器Aは、底部が閉じ上面が開放した円筒形状の容器本体10と、容器本体10上面開口部に装着される蓋体20と、蓋体20の直下に位置して容器本体10内に設置される熱遮蔽板30とを有している。
容器本体10は、ここでは、内面側が炭素鋼、外面側がステンレス鋼の複合材からなる。容器本体10には、上部外面から外面側へフランジ状に張り出した環状の支持部11と、支持部11を上端部が貫通し、下端部が容器本体10の底部に接続された汲み出し管12とが設けられている。汲み出し管12はステンレス鋼でもよいが、容器本体10と同じく内面側が炭素鋼、外面側がステンレス鋼の複合材を用いることが好ましい。支持部11は炭素鋼でよい。複合材は、肉盛りクラッド材でも圧延や爆着、熱間押出によるクラッド材でもよい。
蓋体20は、容器本体10の開口縁部に外周縁部が係合する円板状の天板21と、天板21の外周部下面から下方へ延出した円筒形状の周壁22と、周壁22の下面開口部を塞ぐ底板23と、主に底板23を冷却するために蓋体20内に配置された環状の冷却配管26とを有している。周壁22は、容器本体10の開口縁部に嵌合し、ここでは底板23と一体化されている。
蓋体20の中心部には、天板21及び底板23を貫通して排気管24が設けられている。排気管24の側方には、圧抜き管25が傾斜して設けられている。圧抜き管25の上部は天板21を貫通して上方に突出し、下部は排気管24の下部を斜めに貫通してその下方に突出している。そして、圧抜き管25の中心部に原料供給管29が固定されている。
冷却配管26は、天板21と底板23の間で排気管24を包囲しており、天板21を貫通して蓋体20内に投入された給気管27を介して、図示されない外部のブロワーと接続されている。給気管27を介して冷却配管26に供給された冷却用空気は、冷却配管26に設けられた多数の開口部から底板23に向けて噴出され、天板21に取り付けられた排気管28を介して外部へ排出される。
蓋体20の構成材料は、周壁22、底板23、排気管24、圧抜き管25及び原料供給管29を除き、ステンレス鋼からなる。周壁22、底板23、排気管24及び圧抜き管25は、炭素鋼とステンレス鋼の複合材からなる。即ち、これらの部材は反応雰囲気に臨み、その反応雰囲気に臨む表面側が炭素鋼とされ、反対の裏面側がステンレス鋼とされている。また、原料供給管29は、管内側がステンレス鋼、外側が炭素鋼である複合材、若しくは炭素鋼からなる。
熱遮蔽板30は、上方へ凸の方向に緩やかに湾曲した円形の炭素鋼板であり、容器本体10の上部に形成された環状の段差部に係合することにより、容器本体10の上部内に、上方の蓋体20に接近して支持されている。熱遮蔽板30の中心部には、排気管24及び原料供給管29との干渉を回避するために、円形の貫通孔31が形成されている。そして、熱遮蔽板30の下面全体にTiOが溶射等により平均で0.2〜1.0mmの厚みに被覆されている。熱遮蔽板30が上方へ凸の方向に湾曲するのは、高温下での機械的強度を増すためであるが、熱遮蔽板は平板であってもよい。また、支持方法については、上記のように段差部に係合させずとも、例えは蓋体から吊り下げるなとしてもよい。
次に、本実施形態の反応容器Aを用いて高純度スポンジチタンを製造する方法について説明する。
容器本体10に熱遮蔽板30を装着した後に蓋体20を装着し、これを加熱炉Bに入れ、所定量の溶融Mgを投入する。
この状態で、加熱炉B内のヒータにより、容器本体10内の溶融Mgを所定温度に加熱維持しながら、蓋体20の原料供給管29から容器本体10内に四塩化チタンを滴下する。これにより、還元反応が始まり、容器本体10内にスポンジチタンが生成される。
還元反応中、蓋体20内の冷却配管26に冷却用空気を供給し、主に底板23を強制空冷する。ここで、容器本体10は、反応雰囲気に臨む内面側が炭素鋼、外面側がステンレス鋼の複合材である。このため、優れた高温強度を維持しつつ、容器本体10に起因するスポンジチタンのCr汚染及びNi汚染が防止される。また、トラップ効果により、容器本体10に起因する中心部のFe汚染も防止される。
このとき、反応容器A内の溶融Mgの液面より上の部分は、Mg及び四塩化チタンの蒸気で充満している。このため、これらの蒸気が、反応容器10内の浴面に対向する熱遮蔽板30の下面で凝縮し、スポンジチタンやその低級塩化物が析出し、その析出物の一部は容器本体10内に落下する。しかし、熱遮蔽板30は炭素鋼からなり、その下面はTiOにより被覆されているので、析出物は、Ni及びCrはもとより、熱遮蔽板30の構成主成分であるFeにも汚染されない。このため、析出物の一部が容器本体10内に落下しても、容器本体10内のスポンジチタンが汚染されることはない。
また、蒸気の一部は、強制冷却された蓋体20の表面、即ち反応雰囲気に接する表面でも凝縮し、スポンジチタンやその低級塩化物を析出させる。この析出物は、下方に熱遮蔽板30があるとはいえ、その中心部にあいた貫通孔31を通して、ごく一部が容器本体10内の浴面に落下するが、蓋体20の反応雰囲気に接する表面はステンレス鋼ではなく、炭素鋼であるので、Ni及びCrによる重金属汚染は効果的に防止される。
蓋体20に起因するFe汚染については、熱遮蔽板30がある場合は小さいが、蓋体20の下面で成長したスポンジチタンの一部が剥離して小塊となり、熱遮蔽板30の貫通孔31を通じてスポンジチタン塊の中心部へ取り込まれることも考えられる。これを回避するためには、蓋体20の反応雰囲気に接する表面のうち、少なくとも貫通孔31の直上にあたる部分をTiOによって被覆すればよい。
還元反応が終わると真空分離工程に移行する。この工程では、反応容器A内を高温に加熱しつつ、連結管Cを介して接続された別の反応容器内を減圧する。これにより、反応容器A内のスポンジチタンに取り込まれていた未反応のMg及び副生した塩化Mgが分離し、別の反応容器内に回収される。
真空分離工程が終わると、冷却後、反応容器Aの容器本体10内からスポンジチタンを取り出し、そのスポンジチタンの中心部を採取する(図1参照)。この中心採りは、スポンジチタンの表層部、即ち上端部、下端部及び周辺部を切り捨てることにより行う。より具体的には、例えば特開平9−104931号公報に記載された方法により行うことができる。切り捨て量は適宜選択することができる。
上記の中心採りにより、比較的高純度の円柱形状、厳密には多角形状のスポンジチタン塊が得られる。このスポンジチタン塊を容器高さ方向の一端側から他端側へ切断プレスにより所定厚ずつ切断する。切断毎に直径が10〜300mm程度の小塊が得られるので、得られる小塊を順次ドラム缶に詰める。これにより、スポンジチタン塊が一端側から他端側へ100〜250kg程度ずつ分塊されることになる。
そして、各ドラム缶内の小塊群について、スポンジチタン中のNi量、Cr量及びFe量を測定し、全ての量が要求スペックを満たす小塊群のみを、半導体配線材用の高純度スポンジチタン製品とする。要求スペックを満たさなかった小塊群については、高純度スポンジチタンのなかの低級品として使用する。或いは、上述した切り捨て部と共に、展伸材用スポンジチタンとして使用する。
このようにして、本実施形態の反応容器Aを使用することにより、容器本体10からの直接的な重金属汚染だけでなく、熱遮蔽板30を介した間接的なFe汚染も効果的に防止される。これにより、製造されるスポンジチタンの不純物レベルが大幅に下がり、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」で、且つ「Fe≦5ppm」というような超高純度チタンについても、比較的高収率で製造することが可能となる。
以上は高純度スポンジチタンを製造する場合である。一般材を製造する場合は、高純度スポンジチタンの製造に使用される反応容器Aをそのまま使用してもよいが、ここでは容器コストの点から、容器本体についてはステンレス鋼製のものを使用する。熱遮蔽板については、高純度スポンジチタンの製造に使用されたのと同じ、下面全体にTiOが溶射等により平均で0.2〜1.0mmの厚みに被覆されたものを使用する。
反応容器から取り出されたスポンジチタンに対しては中心採りを行わず、スポンジチタンの下端部及び周辺部を薄く切り捨てる(図1参照)。残ったスポンジチタンに対しては、切断プレスによる切断を行うが、分塊は行わない。即ち、残ったスポンジチタンの全量を製品に使用する。
熱遮蔽板を介した間接的なFe汚染が防止されることにより、製品中のFe濃度が低下し、靱性等の機械的特性が向上する。
図3は、製造されたスポンジチタンの中心軸部分における高さ方向のFe濃度分布を、高純度スポンジチタンの場合と一般材の場合について表した図表であり、反応容器内の熱遮蔽板の下面にTiOを被覆することの前記分布への影響度を示している。
下面にTiOが被覆されていない炭素鋼製の熱遮蔽板を使用した場合、高純度スポンジチタンの製造でも一般材の製造でも、スポンジチタンの上部と下部でFe濃度が高くなっている。上部におけるFe汚染は熱遮蔽板若しくは蓋体に起因するものである。軸方向(高さ方向)の中間部におけるFe濃度は、高純度スポンジチタンのほうが一般材より低い。ステンレス鋼からなる容器本体の内面が炭素鋼でライニングされているにもかかわらず、Fe濃度が低下するのは、反応に使用される原料の不純物濃度や破砕されるチタン粒の大きさに影響されるためである。
いずれのスポンジチタンの製造でも、下面にTiOが被覆された熱遮蔽板を使用することにより、スポンジチタンの特に上部におけるFe濃度が低下する。上部以外でもFe濃度が若干低下するのは、スポンジチタン生成の過程で常時上部からの汚染が防止されているためである。
このように、熱遮蔽板の下面にTiOを被覆することは、スポンジチタンの上部汚染の抑制に有効である。
次に本発明の実施例を示し、従来例及び比較例と対比することにより本発明の効果を明らかにする。
高純度スポンジチタンの製造において従来の反応容器を使用した。スポンジチタン重量は約7トンである。使用した反応容器は、蓋体がステンレス鋼(SUS304)製である。容器本体は、ステンレス鋼(SUS304)製とし、その浴面より下の部分の内面に炭素鋼(SS400)をライニングした。また熱遮蔽板は炭素鋼(SS400)製である。
「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」を満足する製品の収率は12%であり、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm、Fe≦5ppm」を満足する製品の収率は6%であった。
本発明例1として、上記の従来例における反応容器の熱遮蔽板の下面に純度99.7%のTiOを平均0.3mmの厚さに溶射した。上記の従来例と比較して「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」を満足する製品の収率は12%から13%に上がり、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm、Fe≦5ppm」を満足する製品の収率は、6%から12%へ大幅に上昇した。
本発明例2として、反応容器の熱遮蔽板の下面にTiOに代えて純度99%のAlを平均0.3mmの厚さに溶射した。結果、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」を満足する製品の収率は12%から13%に上がり、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm、Fe≦5ppm」を満足する製品の収率は、6%から8%へ上昇した。
本発明例3として、反応容器の熱遮蔽板の下面にTiOに代えて純度98%のMgOを平均0.2mmの厚さに溶射した。結果、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」を満足する製品の収率は変化しながったが、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm、Fe≦5ppm」を満足する製品の収率は、6%から8%へ上昇した。
比較例として、上記の従来例における反応容器の蓋体の反応雰囲気に臨む部材にクラッド材を使用した。即ち、その部材の反応雰囲気に臨む表面側を炭素鋼とし、反対の裏面側をステンレス鋼とした。上記の従来例と比較して「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」を満足する製品の収率は12%から20%に大幅に上昇したが、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm、Fe≦5ppm」を満足する製品の収率は上記従来例と同じ6%であった。
本発明例1′として、前記の本発明例1における反応容器の蓋体の反応雰囲気に臨む部材に、上記の比較例と同様にクラッド材を使用した。前記の本発明例1と比べて「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」を満足する製品の収率は13%から21%に上がり、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm、Fe≦5ppm」を満足する製品の収率は12%から18%へ上昇した。
なお、上記の各例における製品収率は、7トンのスポンジチタンを20個製造したときの平均歩留りである。
一般材の製造において従来の反応容器を使用した。スポンジチタン重量は約7トンである。使用した反応容器は、蓋体及び容器本体がステンレス鋼(SUS304)製であり、熱遮蔽板は炭素鋼(SS400)製である。収率が90%の場合、Fe≦300ppmのスポンジチタン発生率は約25%であった。
本発明例4として、上記の従来例における反応容器の熱遮蔽板の下面に純度99.7%のTiOを平均0.3mmの厚さに溶射した。収率が90%の場合、Fe≦300ppmのスポンジチタン発生率は約40%に向上した。
本発明例5として、反応容器の熱遮蔽板の下面にTiOに代えて純度99%のAlを平均0.3mmの厚さに溶射した。収率が90%の場合、Fe≦300ppmのスポンジチタン発生率は約30%であった。
本発明例6として、反応容器の熱遮蔽板の下面にTiOに代えて純度98%のMgOを平均0.2mmの厚さに溶射した。収率が90%の場合、Fe≦300ppmのスポンジチタン発生率は同じく約30%であった。
上述の実施例では、熱遮蔽板の下面に金属酸化物を単独或いは複合で用いたが、金属チタンを用いることも可能である。
産業上の利用可能性
以上に述べたとおり、本発明のスポンジチタン製造用反応容器は、蓋体と容器本体内の浴面との間に設置される熱遮蔽板の少なくとも下面に、金属酸化物や金属チタンを主体とする被覆層が設けられたことにより、熱遮蔽板に起因するスポンジチタンの上部汚染を効果的に防止でき、一般材の品質を高めるだけでなく、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」で、且つ「Fe≦5ppm」というような超高純度チタンについても、比較的高収率で製造できる効果がある。
また、本発明の熱遮蔽板は、少なくとも下面に金属酸化物や金属チタンを主体とする被覆層を有することにより、熱遮蔽板に起因するスポンジチタンの上部汚染を効果的に防止でき、一般材の品質向上だけでなく、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」で、且つ「Fe≦5ppm」というような超高純度チタンの収率向上に大きな効果を発揮する。
また、本発明のスポンジチタン製造方法は、本発明の反応容器の使用と合わせ、反応容器から取り出されたスポンジチタン塊を複数の小塊群に分塊し、各小塊群のFe、Ni及びCrの各濃度を測定し、これらの不純物濃度が基準値以下である小塊群のみを得ることにより、「Cr≦3ppm、Ni≦3ppm」で、且つ「Fe≦5ppm」というような超高純度チタンを高収率で製造できる効果がある。
また、一般材に対しては、本発明の反応容器の使用により、Fe濃度を低下させることができ、その品質向上に有効である。
【図面の簡単な説明】
図1はスポンジチタンの半径方向におけるFe濃度分布の傾向を全高について模式的に示す縦断面図で、製品の採取領域を合わせて図示している。図2は本発明の一実施形態を示す反応容器の縦断面図である。図3は製造されたスポンジチタンの中心軸部分における高さ方向のFe濃度分布を、高純度スポンジチタンの場合と一般材の場合について表した図表であり、反応容器内の熱遮蔽板の下面にTiOを被覆することの前記分布への影響度を示している。
Technical field
The present invention relates to a reaction vessel used for producing titanium sponge by the Kroll method, a heat shield plate used for the reaction vessel, and a method for producing titanium sponge using the reaction vessel.
Background art
Titanium sponge used as a material of a titanium metal product is usually manufactured by a method called a crawl method. In this method, titanium sponge is produced in a reaction vessel through two steps of a reduction reaction and vacuum separation.
In the reduction step, titanium tetrachloride is dropped on the molten Mg contained in the reaction vessel, and the titanium tetrachloride is reduced by Mg to produce titanium sponge. In the vacuum separation step, the unreacted Mg and by-product MgCl2 incorporated in the titanium sponge are separated by heating the reaction vessel and further reducing the pressure in another reaction vessel connected to the reaction vessel. And collected in another reaction vessel.
The heating temperature of the reaction vessel in the vacuum separation step exceeds 1000 ° C. For this reason, it is important to take measures against the heat of the reaction vessel, and the use of stainless steel is considered to be effective as one of the measures. However, stainless steel contains a large amount of Cr and Ni to ensure high-temperature strength. These heavy metals are easily eluted into the molten Mg in the container during reduction, and are a major cause of directly and indirectly contaminating the titanium sponge produced in the container.
Against this background, it has been disclosed in Japanese Patent Publication No. 7-24759 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-287035 that the container body of the reaction vessel is made of a composite material of carbon steel on the inner surface and stainless steel on the outer surface. Has been described.
By using carbon steel on the inner surface side of the container body, contamination of titanium and sponge produced in the container by Cr and Ni is prevented. In addition, high-temperature strength is ensured by the stainless steel on the outer surface side.
By the way, the purity required for titanium metal products is improving year by year, and accordingly, the purity required for titanium sponge is also very high. By forming the straight body portion of the container body, preferably the entirety thereof, from the composite material, the amount of Cr and the amount of Ni in the titanium sponge to be manufactured can be reduced to about 20 ppm on a lump average. However, recently, higher purity is required, and it is required to suppress the amount of Cr and the amount of Ni to 3 ppm or less, respectively.
Such an extremely low impurity level is far from achievable with a titanium sponge mass average. For this reason, it has been practiced to partially extract the central portion of the sponge titanium with few impurities to produce a product, but the portion that can satisfy the required quality is less than 15% of the entire lump, and the required quality is further increased. Because of the improvement, the yield of high purity titanium sponge is decreasing.
In addition to this, recently, a product that suppresses the Fe content to 5 ppm or less, together with the control of the Cr content and the Ni content to 3 ppm or less, has also been demanded. However, when such sponge titanium is used, the yield is extremely reduced. And it has become a very big problem. That is, recent reactors have to use an Fe-lined structure in order to reduce the amount of Cr and the amount of Ni. For this reason, it is technically very difficult to reduce the Fe concentration. It is considered that about 5 ppm is the limit.
An object of the present invention is to compare the amount of Fe with the amount of Cr and the amount of Ni to easily reduce the amount of Fe, and to compare ultra-high purity titanium sponge such as “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm” and “Fe ≦ 5 ppm”. It is an object of the present invention to provide a reaction vessel which can be produced at a very high yield, a heat shield plate used for the reaction vessel, and a method for producing titanium sponge using the reaction vessel.
Disclosure of the invention
In order to achieve the above object, the present inventors have investigated various types of Fe contamination at the center of a titanium sponge mass produced by the crawl method using a reaction vessel in which the inner surface of a vessel body made of stainless steel is lined with Fe. Was considered. As a result, the following findings were obtained.
Since the container body of the reaction vessel is lined with Fe, the Fe contamination source at the center of the titanium sponge mass was naturally considered to be the inner surface of the container body. It is considered that two contamination routes, A: elution of Fe from the inner surface of the container main body into the molten Mg in the main body, and B: solid-phase diffusion from the inner surface of the container main body to the titanium sponge in the main body, are considered. , B contaminates the periphery of the titanium sponge mass, but hardly reaches the center, and therefore can be ignored as a contamination path in the center. Therefore, heretofore, the elution of Fe from the inner surface of the container body of A into the molten Mg has been considered as the Fe contamination path at the center.
However, in the production of titanium sponge by the Kroll method, there is a phenomenon called a trap effect for suppressing contamination of A. This phenomenon is as follows.
Molten Mg and TiCl on bath surface in container body 4 In the process of fine particles of sponge titanium generated by the reaction, the Fe eluted from the inner surface of the container into the molten Mg in the process of settling in the molten Mg, most of the Fe is trapped by the precipitated Ti particles, and together with the precipitated Ti particles, Reach the bottom of the container. This phenomenon is called a trap effect. Due to this effect, a product having a relatively low Fe concentration (low Ni and Cr concentrations) can be obtained from the center of the titanium sponge mass. This trapping effect acts like a protective curtain at the periphery of the container to prevent contamination of the center.
If the sponge titanium satisfies “Ni ≦ 3 ppm, Cr ≦ 3 ppm” by this trap effect, a certain yield can be secured. However, as described above, when titanium sponge simultaneously satisfies “Fe ≦ 5 ppm”, the yield is extremely reduced. That is, the elution from Fe covering the inner surface of the container body is not a decisive cause of Fe contamination.
Therefore, the present inventor examined the existence of a third contamination path other than A and B described above as the contamination path at the center. Then, they paid attention to a portion above the bath surface, which had not been considered before.
A heat shield plate exists above the bath surface in the reaction vessel. That is, for the purpose of preventing the exfoliated product from falling from the lid to the product, and blocking radiation heat to the lid due to reaction heat on the bath surface in the reaction vessel, an iron (carbon steel) called a heat shield plate. Is disposed directly below the lid, and faces the bath surface from above. Since this heat shield plate did not come into contact with the molten Mg in the reaction vessel body, it was thought that it was not directly related to the contamination of titanium sponge. Titanium sponge, which is deposited on the lower surface of the plate by vapor phase growth or the like, peels off from the heat shield plate, and at that time, an amount of Fe element that cannot be ignored as high purity titanium for semiconductor wiring is located at the center of the titanium sponge mass. It was found that they were brought in and could not reduce the Fe concentration in the center.
More specifically, since the temperature of the heat shield plate is slightly lower than the bath surface temperature, Mg vapor condenses on the surface of the heat shield plate to form a molten Mg layer. Since molten Mg is active, it erodes the heat shield plate and takes in the chemical components (mainly Fe) in the heat shield plate into the molten Mg. This Mg and TiCl also condensed or gasified on the heat shield plate 4 Is reacted, and titanium sponge contaminated with Fe element is considered to grow on the heat shield plate.
Part of the titanium sponge thus grown on the heat shield plate separates from the heat shield plate and falls into a small lump onto the bath surface. If it falls on the periphery of the bath surface, it does not affect the center, but if it falls on the axis of the bath surface, the dropped lumps are taken into the center as it is. In this case, the trap effect described above is not exhibited. In addition, peeling and dropping of sponge titanium from the heat shield plate tends to occur frequently in the latter half of the reaction. For this reason, especially the vicinity of the upper surface of the axial center portion is contaminated with the Fe element. The Fe contamination may also occur when Mg itself contaminated with Fe by the heat shielding plate falls.
This Fe contamination in the vicinity of the upper surface of the sponge titanium axis becomes a serious problem in view of the required specifications of high-purity titanium for semiconductor wiring. Further, not only Fe, but also substances contained as impurities in Fe, though small in amount, may cause contamination. Further, even a general material such as a titanium material for wrought material is used without removing a contaminated upper portion, which causes an increase in Fe concentration.
FIG. 1 is a longitudinal sectional view schematically showing the tendency of the Fe concentration distribution in the radial direction of titanium sponge with respect to the overall height. In addition to the Fe contamination at the outer periphery where contamination from the inner peripheral surface of the reaction vessel is unavoidable and at the lower portion caused by traps due to the settled Ti particles, Fe contamination also proceeds at the upper portion. For this reason, when collecting a high-purity titanium sponge material, the outer peripheral portion, the lower portion, and the upper portion of the upper portion of the titanium sponge which are cut thicker are used. This is the focus. Here, as the contamination of the upper part of the titanium sponge progresses, the purity of the collected material is reduced when the collection range is constant, and the yield is reduced when the purity of the collected material is to be kept constant. On the other hand, when collecting a general material, the remaining portion obtained by thinly cutting the outer peripheral portion and the lower portion of the titanium sponge is used, giving priority to the yield. For this reason, when the contamination of the upper portion progresses, the Fe concentration of the product increases, and the toughness is reduced.
Under such circumstances, the purity and yield of high-purity titanium sponge can be increased by suppressing Fe contamination on the upper part of the titanium sponge caused by the heat shield plate. It is possible to reduce the concentration. Therefore, the present inventors have studied a method for suppressing Fe contamination on the upper portion of the titanium sponge. As a result, TiO 2 It has been found that it is effective to cover the lower surface of the heat shield plate with a metal oxide or metal titanium as described above.
The present invention has been completed on the basis of such knowledge, and the reaction container for producing titanium sponge is a reaction container used for producing titanium sponge by the Kroll method. A coating layer mainly composed of one kind of metal oxide, a coating layer mainly composed of a mixture of plural kinds of metal oxides, or a coating layer composed of metallic titanium on at least the lower surface of the heat shield plate installed between Is provided.
Further, the heat shielding plate for producing titanium sponge of the present invention is a heat shielding plate which is disposed between a bath surface and a lid in a container body in a reaction vessel used for producing titanium sponge by the Kroll method. In the plate, a coating layer mainly composed of one kind of metal oxide, a coating layer mainly composed of a mixture of plural kinds of metal oxides, or a coating layer composed of metallic titanium is provided on at least a surface to be a lower surface during use. It was done.
Further, in the method for producing titanium sponge of the present invention, in the method for producing titanium sponge by the Kroll method, at least a lower surface of one kind of metal oxide is mainly provided between the lid of the reaction vessel and the bath surface in the vessel main body. A coating layer, or a coating layer mainly composed of a mixture of a plurality of types of metal oxides, or a heat shielding plate provided with a coating layer made of metal titanium, a step of performing a reduction reaction, and after the completion of the reduction reaction. A step of removing components other than Ti by vacuum separation, a step of removing the cooled sponge titanium lump from the reaction vessel, a step of dividing the removed titanium sponge lump into a plurality of small lump groups, Measuring the respective concentrations of Fe, Ni, and Cr in the lump group and obtaining only the lump group in which the impurity concentration is equal to or lower than a reference value (a method for producing high-purity titanium sponge).
Another method for producing titanium sponge of the present invention is the method for producing titanium sponge according to the Kroll method, wherein at least a lower surface of one kind of metal oxide is provided between the lid of the reaction vessel and the bath surface in the vessel body. A step of performing a reduction reaction by arranging a heat shielding plate provided with a coating layer mainly composed of a mixture of plural kinds of metal oxides or a coating layer mainly composed of metal titanium, and a reduction reaction; After completion, a step of removing components other than Ti by vacuum separation, a step of removing the cooled titanium sponge mass from the reaction vessel, and crushing the remaining portion obtained by cutting the outer peripheral portion and lower portion of the removed titanium sponge mass (A method of manufacturing a general material).
In the present invention, at least the lower surface of the heat shield plate installed between the lid and the bath surface in the container body has a coating layer mainly composed of one type of metal oxide, or a plurality of types of metal oxides. By providing a coating layer mainly composed of a mixture or a coating layer made of metallic titanium, Fe contamination of molten Mg and sponge titanium adhered to at least the lower surface thereof is prevented. Therefore, Fe contamination on the upper part of the sponge titanium due to these drops is prevented. As described above, this prevention of contamination is effective for both production of high-purity titanium sponge and production of general materials. The high-purity sponge titanium is sponge titanium with Fe ≦ 10 ppm, Ni ≦ 5 ppm, and Cr ≦ 5 ppm, and the general material is other sponge titanium.
As the metal oxide, for example, TiO 2 , SiO 2 , Al 2 O 3 , CaO or MgO. The term “mainly composed” specifically means a content of 85% or more. The preferred content is at least 97%, especially at least 99.5%. A preferred metal oxide is TiO 2 It is. TiO as the main component of the coating layer 2 Is effective, like other metal oxides, in TiCl 4 Not only is it resistant to Mg and Mg, but also in the unlikely event that a small amount of TiO 2 This is because contamination of metal elements is minimized even if is mixed in the generated titanium. TiO is effective for metallic titanium 2 This is because the same substance as the product has the effect of preventing elution of Fe and suppressing contamination at the time of mixing. On the other hand, when the coating layer is mainly made of titanium metal, the cost of forming the coating layer is higher than that of the metal oxide, and the life of the coating layer tends to be shorter than that of the metal oxide. Therefore, a coating layer mainly composed of a metal oxide is more preferable in terms of cost and cost.
The thickness of the coating layer is suitably from 0.1 to 3 mm. If the thickness is too small, the effect of preventing contamination from the heat shield plate is small, and if it is too large, peeling occurs due to a difference in thermal expansion, which is an opposite effect.
For the area where the coating layer is provided, the lower surface of the heat shield plate is indispensable, but the upper surface of the heat shield plate, at least the surface of the lid of the reaction vessel in contact with the reaction atmosphere, the upper portion of the inner surface of the vessel body above the bath surface, etc. It is also possible to provide a coating layer. In other words, a coating layer can be provided on the exposed portion of carbon steel above the bath surface level in the reaction vessel, and from the viewpoint of preventing Fe contamination, coating is performed over as wide a range as possible including the lower surface of the heat shield plate. However, considering cost effectiveness, coating only the lower surface of the heat shield plate is an industrially reasonable option.
As for the material of the container body, carbon steel or stainless steel, or even a stainless steel lined with carbon steel on the inner surface may be used, but when manufacturing high-purity sponge titanium, at least the bath surface level of the inner surface of the container body is used. It is preferred to use a reaction vessel whose part is carbon steel.
At least the interior surface of the container below the bath surface level is made of carbon steel, and the entire container body may be made of carbon steel, or if the entire container body is made of stainless steel, at least the bath surface level of the inner surface is made below the bath surface level. That is, lining carbon steel on the part containing the carbon steel. From the viewpoint of ensuring high-temperature strength, it is preferable that the container body is made of stainless steel, and that carbon steel is lined on a portion of the inner surface including at least the bath surface level or lower, preferably the entire inner surface.
By using such a reaction vessel, contamination by Ni and Cr is prevented at the peripheral portion and the central portion, and Fe contamination due to the carbon steel is also prevented at the central portion by the trapping effect described above.
The lid may be made of carbon steel, but in consideration of high-temperature strength, stainless steel is preferable, and more preferably, a composite in which carbon steel is lined on at least a part or all of the surface of the stainless steel facing the reaction atmosphere. Use wood. And, as described above, it is possible to appropriately provide a coating layer mainly composed of a metal oxide on the surface of these carbon steels.
The carbon steel may be any of SS, SM, SB and the like. As the stainless steel, an austenitic stainless steel such as SUS304 or SUS316 having high high-temperature strength is preferable.
In the method for producing sponge titanium of the present invention, particularly in the method for producing high-purity sponge titanium, components other than Ti are removed in a vacuum separation step after completion of the reduction reaction, and after cooling, the sponge titanium mass is taken out of the reaction vessel and then taken out. The titanium sponge lump is divided into a plurality of small lump groups, and the respective concentrations of Fe, Ni, and Cr in each of the small lump groups are measured, and only the small lump groups whose impurity concentrations are below the reference value are obtained.
Here, the lump is obtained by cutting a sponge titanium lump with a cutting machine such as a cutting press to obtain a small lump titanium having a diameter of, for example, about 10 to 300 mm. Dividing into small lump groups (per drum). Since it is known that the peripheral portion of the titanium sponge mass has a relatively high impurity concentration, it may be cut off without being divided. The truncated portion may be used not for high-purity titanium for semiconductors but for wrought materials. Even if the central part is sampled in a limited manner, the impurity concentration differs depending on the part. Specifically, the impurity concentration varies depending on the position in the container height direction. Therefore, the concentrations of Fe, Ni, and Cr are measured for each of the small lump groups, and only the small lump groups whose impurity concentrations are equal to or lower than the reference value are obtained. This makes it possible to obtain ultra-high-purity titanium such as “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm” and “Fe ≦ 5 ppm” in a relatively high yield.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 2 is a longitudinal sectional view of a reaction vessel showing one embodiment of the present invention.
The reaction vessel A of this embodiment is used for producing titanium sponge, particularly high-purity titanium sponge for a semiconductor wiring material by the Kroll method. This reaction vessel A is housed in a heating furnace B used in the reduction step, and is connected to another reaction vessel used in the vacuum separation step by a connecting pipe C. The detailed structure of the reaction vessel A is as follows.
The reaction vessel A includes a cylindrical vessel body 10 having a closed bottom and an open top, a lid 20 mounted on the top opening of the vessel main body 10, and a reaction vessel A installed in the vessel body 10 located immediately below the lid 20. And a heat shield plate 30.
Here, the container body 10 is made of a composite material of carbon steel on the inner surface and stainless steel on the outer surface. The container main body 10 includes an annular support portion 11 that protrudes in a flange shape from the upper outer surface to the outer surface side, a pumping pipe 12 whose upper end portion penetrates the support portion 11 and whose lower end portion is connected to the bottom of the container main body 10. Is provided. Although the pumping tube 12 may be made of stainless steel, it is preferable to use a composite material of carbon steel on the inner surface side and stainless steel on the outer surface side, like the container body 10. The support 11 may be made of carbon steel. The composite material may be a cladding clad material or a clad material obtained by rolling, explosion, or hot extrusion.
The lid body 20 includes a disc-shaped top plate 21 whose outer peripheral edge is engaged with an opening edge of the container body 10, a cylindrical peripheral wall 22 extending downward from a lower surface of the outer peripheral portion of the top plate 21, The bottom plate 23 has a bottom plate 23 for closing the lower surface opening, and an annular cooling pipe 26 arranged in the lid 20 for mainly cooling the bottom plate 23. The peripheral wall 22 is fitted to the opening edge of the container body 10 and is integrated with the bottom plate 23 here.
At the center of the lid 20, an exhaust pipe 24 is provided through the top plate 21 and the bottom plate 23. On the side of the exhaust pipe 24, a pressure release pipe 25 is provided in an inclined manner. The upper part of the depressurizing pipe 25 penetrates through the top plate 21 and protrudes upward, and the lower part penetrates obliquely through the lower part of the exhaust pipe 24 and protrudes downward. The raw material supply pipe 29 is fixed to the center of the pressure release pipe 25.
The cooling pipe 26 surrounds the exhaust pipe 24 between the top plate 21 and the bottom plate 23, and passes through the top plate 21 and is supplied to the inside of the lid 20 via an air supply pipe 27. Is connected to The cooling air supplied to the cooling pipe 26 via the air supply pipe 27 is jetted toward the bottom plate 23 from a number of openings provided in the cooling pipe 26, and is discharged through the exhaust pipe 28 attached to the top plate 21. Is discharged outside.
The constituent material of the lid 20 is stainless steel except for the peripheral wall 22, the bottom plate 23, the exhaust pipe 24, the depressurizing pipe 25, and the raw material supply pipe 29. The peripheral wall 22, the bottom plate 23, the exhaust pipe 24, and the pressure release pipe 25 are made of a composite material of carbon steel and stainless steel. That is, these members face a reaction atmosphere, and the front surface side facing the reaction atmosphere is made of carbon steel, and the opposite back surface side is made of stainless steel. The raw material supply pipe 29 is made of a composite material in which the inside of the pipe is stainless steel and the outside is carbon steel, or carbon steel.
The heat shielding plate 30 is a circular carbon steel plate that is gently curved in a convex upward direction, and engages with an annular step formed on the upper portion of the container body 10, so that the heat shielding plate 30 is positioned inside the upper portion of the container body 10. , And is supported close to the upper lid 20. A circular through hole 31 is formed at the center of the heat shield plate 30 to avoid interference with the exhaust pipe 24 and the raw material supply pipe 29. Then, the entire lower surface of the heat shielding plate 30 is made of TiO. 2 Is coated to an average thickness of 0.2 to 1.0 mm by thermal spraying or the like. The reason why the heat shield plate 30 is curved in the upwardly convex direction is to increase the mechanical strength at high temperatures, but the heat shield plate may be a flat plate. Further, as for the supporting method, it is not necessary to hang from the lid, for example, without engaging with the step portion as described above.
Next, a method of producing high-purity titanium sponge using the reaction vessel A of the present embodiment will be described.
After the heat shield plate 30 is mounted on the container body 10, the lid 20 is mounted, and the lid 20 is placed in the heating furnace B, and a predetermined amount of molten Mg is charged.
In this state, titanium tetrachloride is dropped into the container body 10 from the raw material supply pipe 29 of the lid 20 while maintaining the molten Mg in the container body 10 at a predetermined temperature by the heater in the heating furnace B. Thereby, the reduction reaction starts, and titanium sponge is generated in the container body 10.
During the reduction reaction, cooling air is supplied to the cooling pipe 26 in the lid 20, and mainly the bottom plate 23 is forcibly air-cooled. Here, the container body 10 is a composite material of carbon steel on the inner surface facing the reaction atmosphere and stainless steel on the outer surface. Therefore, Cr contamination and Ni contamination of titanium sponge caused by the container body 10 are prevented while maintaining excellent high-temperature strength. In addition, the trapping effect also prevents Fe contamination in the central portion caused by the container body 10.
At this time, the portion above the liquid level of the molten Mg in the reaction vessel A is filled with the vapor of Mg and titanium tetrachloride. For this reason, these vapors condense on the lower surface of the heat shield plate 30 facing the bath surface in the reaction vessel 10, and titanium sponge and its lower chloride precipitate, and a part of the precipitate is contained in the vessel body 10. To fall. However, the heat shield plate 30 is made of carbon steel, and its lower surface is made of TiO. 2 The precipitate is not contaminated not only by Ni and Cr but also by Fe, which is a main component of the heat shield plate 30. Therefore, even if a part of the precipitate falls into the container main body 10, the sponge titanium in the container main body 10 is not contaminated.
Part of the vapor also condenses on the surface of the lid 20 that has been forcibly cooled, that is, on the surface in contact with the reaction atmosphere, thereby precipitating titanium sponge and its lower chloride. Although a small portion of the precipitate falls through the through hole 31 provided at the center of the heat shield plate 30 below the bath surface in the container main body 10, the precipitate is not reacted with the reaction atmosphere of the lid 20. Since the surface in contact is not stainless steel but carbon steel, heavy metal contamination by Ni and Cr is effectively prevented.
The Fe contamination caused by the lid 20 is small in the case where the heat shield plate 30 is provided, but a part of the titanium sponge grown on the lower surface of the lid 20 peels and becomes a small lump, and the through hole of the heat shield plate 30 is formed. It is also conceivable that it is taken into the center of the titanium sponge mass through 31. In order to avoid this, at least the portion of the surface of the lid 20 that is in contact with the reaction atmosphere, at least immediately above the through hole 31, is made of TiO 2 May be coated.
Upon completion of the reduction reaction, the process proceeds to a vacuum separation step. In this step, while the inside of the reaction vessel A is heated to a high temperature, the pressure inside another reaction vessel connected via the connection pipe C is reduced. Thereby, unreacted Mg and Mg chloride by-produced in the titanium sponge in the reaction vessel A are separated and collected in another reaction vessel.
After the vacuum separation step is completed, after cooling, the sponge titanium is taken out of the container body 10 of the reaction vessel A, and the center of the sponge titanium is collected (see FIG. 1). This centering is performed by cutting off the surface layer of the sponge titanium, that is, the upper end, the lower end, and the periphery. More specifically, for example, it can be carried out by the method described in JP-A-9-104931. The truncation amount can be appropriately selected.
By the above-described centering, a titanium sponge block having a relatively high purity in a columnar shape, strictly, a polygonal shape is obtained. This sponge titanium lump is cut by a predetermined thickness from one end side to the other end side in the container height direction by a cutting press. Small lumps having a diameter of about 10 to 300 mm are obtained at each cutting, and the obtained small lumps are sequentially packed in a drum. As a result, the sponge titanium mass is divided into masses from one end to the other end by about 100 to 250 kg.
Then, the Ni amount, Cr amount and Fe amount in the titanium sponge are measured for the small lump group in each drum can, and only the small lump group in which all the amounts satisfy the required specifications is used as the high-purity sponge titanium for the semiconductor wiring material. Products. Small lumps that do not meet the required specifications are used as low grade products in high purity titanium sponge. Alternatively, it is used as a sponge titanium for wrought material together with the above-mentioned cut-off portion.
In this manner, by using the reaction vessel A of the present embodiment, not only direct heavy metal contamination from the vessel body 10 but also indirect Fe contamination via the heat shield plate 30 is effectively prevented. You. As a result, the impurity level of the titanium sponge to be produced is significantly reduced, and ultra-high purity titanium such as “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm” and “Fe ≦ 5 ppm” is produced in a relatively high yield. It is possible to do.
The above is the case of producing high-purity titanium sponge. When producing general materials, the reaction vessel A used for producing high-purity titanium sponge may be used as it is, but here, from the viewpoint of vessel cost, the vessel body is made of stainless steel. . As for the heat shielding plate, the same lower surface as that used in the production of the high-purity titanium sponge was used. 2 Are coated to an average thickness of 0.2 to 1.0 mm by thermal spraying or the like.
Centering is not performed on the titanium sponge taken out of the reaction vessel, and the lower end portion and peripheral portion of the titanium sponge are cut off thinly (see FIG. 1). The remaining titanium sponge is cut by a cutting press, but is not lumped. That is, the whole amount of the remaining titanium sponge is used for the product.
By preventing indirect Fe contamination via the heat shield plate, the Fe concentration in the product is reduced, and mechanical properties such as toughness are improved.
FIG. 3 is a table showing the Fe concentration distribution in the height direction at the center axis portion of the manufactured sponge titanium for the case of high-purity titanium sponge and the case of general materials, and shows the lower surface of the heat shield plate in the reaction vessel. TiO2 2 Shows the degree of influence of coating on the distribution.
TiO on the bottom 2 When a heat shield plate made of carbon steel not coated with titanium is used, the Fe concentration in the upper and lower parts of the sponge titanium is high both in the production of high-purity titanium sponge and in the production of general materials. Fe contamination in the upper portion is caused by the heat shield plate or the lid. The Fe concentration in the intermediate portion in the axial direction (height direction) is lower for high-purity titanium sponge than for general materials. Despite the fact that the inner surface of the container body made of stainless steel is lined with carbon steel, the decrease in Fe concentration is affected by the impurity concentration of the raw materials used in the reaction and the size of the titanium particles to be crushed. That's because.
In the production of any titanium sponge, TiO 2 The use of the heat shield plate coated with, reduces the Fe concentration particularly in the upper part of the titanium sponge. The reason why the Fe concentration slightly decreases even in the portion other than the upper portion is that contamination from the upper portion is always prevented in the process of forming titanium sponge.
As described above, the TiO is formed on the lower surface of the heat shield plate. 2 Is effective in suppressing the upper contamination of titanium sponge.
Next, examples of the present invention will be described, and the effects of the present invention will be clarified by comparing with conventional examples and comparative examples.
Conventional reactors were used in the production of high purity titanium sponge. The weight of titanium sponge is about 7 tons. The reaction vessel used had a lid made of stainless steel (SUS304). The container body was made of stainless steel (SUS304), and the inner surface of the portion below the bath surface was lined with carbon steel (SS400). The heat shield plate is made of carbon steel (SS400).
The yield of the product satisfying “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm” was 12%, and the yield of the product satisfying “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm, Fe ≦ 5 ppm” was 6%.
As Example 1 of the present invention, 99.7% pure TiO 2 was placed on the lower surface of the heat shield plate of the reaction vessel in the above conventional example. 2 Was sprayed to an average thickness of 0.3 mm. Compared with the above conventional example, the yield of products satisfying “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm” increases from 12% to 13%, and products satisfying “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm, Fe ≦ 5 ppm”. Increased significantly from 6% to 12%.
As Example 2 of the present invention, TiO was formed on the lower surface of the heat shield plate of the reaction vessel. 2 Instead of 99% pure Al 2 O 3 Was sprayed to an average thickness of 0.3 mm. As a result, the yield of products satisfying “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm” increases from 12% to 13%, and the yield of products satisfying “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm, Fe ≦ 5 ppm” is 6%. From 8% to 8%.
As Example 3 of the present invention, TiO was formed on the lower surface of the heat shield plate of the reaction vessel. 2 Was sprayed with MgO having a purity of 98% to an average thickness of 0.2 mm. As a result, the yield of the product satisfying “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm” did not change, but the yield of the product satisfying “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm, Fe ≦ 5 ppm” was 6%. From 8% to 8%.
As a comparative example, a clad material was used for the member facing the reaction atmosphere of the lid of the reaction vessel in the above-described conventional example. That is, the front side of the member facing the reaction atmosphere was carbon steel, and the opposite back side was stainless steel. Compared with the above conventional example, the yield of products satisfying “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm” was greatly increased from 12% to 20%, but “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm, Fe ≦ 5 ppm” Was 6%, which is the same as the conventional example.
As Example 1 'of the present invention, a clad material was used for the member facing the reaction atmosphere of the lid of the reaction vessel in Example 1 of the present invention in the same manner as in the comparative example. Compared with Example 1 of the present invention, the yield of products satisfying “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm” is increased from 13% to 21%, and satisfying “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm, Fe ≦ 5 ppm”. Product yield increased from 12% to 18%.
The product yield in each of the above examples is an average yield when 20 pieces of 7 ton titanium sponge were produced.
Conventional reaction vessels were used in the production of general materials. The weight of titanium sponge is about 7 tons. In the reaction vessel used, the lid and the vessel body were made of stainless steel (SUS304), and the heat shield plate was made of carbon steel (SS400). When the yield was 90%, the sponge titanium generation rate for Fe ≦ 300 ppm was about 25%.
As Example 4 of the present invention, 99.7% pure TiO 2 was placed on the lower surface of the heat shield plate of the reaction vessel in the conventional example described above. 2 Was sprayed to an average thickness of 0.3 mm. When the yield was 90%, the generation rate of titanium sponge with Fe ≦ 300 ppm was improved to about 40%.
As Example 5 of the present invention, TiO was formed on the lower surface of the heat shield plate of the reaction vessel. 2 Instead of 99% pure Al 2 O 3 Was sprayed to an average thickness of 0.3 mm. When the yield was 90%, the sponge titanium generation rate for Fe ≦ 300 ppm was about 30%.
As Example 6 of the present invention, TiO was formed on the lower surface of the heat shield plate of the reaction vessel. 2 Was sprayed with MgO having a purity of 98% to an average thickness of 0.2 mm. When the yield was 90%, the sponge titanium generation rate for Fe ≦ 300 ppm was also about 30%.
In the above-described embodiment, the metal oxide is used alone or in combination on the lower surface of the heat shield plate. However, metal titanium can be used.
Industrial applicability
As described above, the reaction container for producing titanium sponge of the present invention includes, at least on the lower surface of the heat shield plate provided between the lid and the bath surface in the container body, a metal oxide or metal titanium as a main component. By providing the covering layer, it is possible to effectively prevent the upper contamination of the sponge titanium caused by the heat shield plate, and not only to improve the quality of general materials, but also to “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm”, and Ultrahigh-purity titanium such as “Fe ≦ 5 ppm” has an effect that it can be produced in a relatively high yield.
Further, the heat shield plate of the present invention has a coating layer mainly composed of metal oxide or metal titanium on at least the lower surface, so that the upper contamination of titanium sponge caused by the heat shield plate can be effectively prevented, and a general material In addition to the quality improvement, the present invention has a great effect on improving the yield of ultra-high purity titanium such as "Cr≤3 ppm, Ni≤3 ppm" and "Fe≤5 ppm".
Further, the titanium sponge production method of the present invention, in combination with the use of the reaction vessel of the present invention, divides the sponge titanium lump taken out of the reaction vessel into a plurality of small lump groups, and Fe, Ni, and By measuring each concentration of Cr and obtaining only a small lump group whose impurity concentration is below the reference value, ultra-high purity such as “Cr ≦ 3 ppm, Ni ≦ 3 ppm” and “Fe ≦ 5 ppm” is obtained. There is an effect that titanium can be produced in high yield.
For general materials, the use of the reaction vessel of the present invention can reduce the Fe concentration, which is effective for improving the quality.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a vertical cross-sectional view schematically showing the tendency of the Fe concentration distribution in the radial direction of titanium sponge with respect to the overall height, and also shows a product sampling region. FIG. 2 is a longitudinal sectional view of a reaction vessel showing one embodiment of the present invention. FIG. 3 is a table showing the Fe concentration distribution in the height direction at the center axis portion of the manufactured sponge titanium for the case of high-purity titanium sponge and the case of general materials, and shows the lower surface of the heat shield plate in the reaction vessel. TiO 2 Shows the degree of influence of coating on the distribution.

Claims (15)

クロール法によるスポンジチタンの製造に使用される反応容器において、蓋体と容器本体内の浴面との間に設置される熱遮蔽板の少なくとも下面に、1種の金属酸化物を主体とする被覆層、又は複数種の金属酸化物の混合物を主体とする被覆層、若しくは金属チタンからなる被覆層が設けられているスポンジチタン製造用反応容器。In a reaction vessel used for production of titanium sponge by the Kroll method, at least a lower surface of a heat shield plate provided between a lid and a bath surface in the vessel body is mainly coated with one kind of metal oxide. A reaction vessel for producing titanium sponge provided with a coating layer mainly composed of a layer, a mixture of plural kinds of metal oxides, or a coating layer made of titanium metal. 前記金属酸化物はTiO、SiO、Al、CaO又はMgOである請求の範囲第1項記載のスポンジチタン製造用反応容器。The metal oxide TiO 2, SiO 2, Al 2 O 3, CaO or MgO sponge titanium produced for the reaction vessel in the range first claim of claim is. 前記被覆層はTiOを85%以上含有する請求の範囲第2項記載のスポンジチタン製造用反応容器。The reaction container for producing titanium sponge according to claim 2 , wherein the coating layer contains TiO2 in an amount of 85% or more. 少なくとも容器本体内面の浴面レベル以下の部分が炭素鋼である請求の範囲第1項記載のスポンジチタン製造用反応容器。2. The reaction container for producing titanium sponge according to claim 1, wherein at least a portion of the inner surface of the container body below the bath surface level is made of carbon steel. 前記スポンジチタンは高純度スポンジチタンである請求の範囲第3項又は第4項記載のスポンジチタン製造用反応容器。The reaction container for producing titanium sponge according to claim 3 or 4, wherein the titanium sponge is high-purity titanium sponge. クロール法によるスポンジチタンの製造に使用される反応容器内に、容器本体内の浴面と蓋体の間に位置して配置される熱遮蔽板において、少なくとも使用時に下面となる面に、1種の金属酸化物を主体とする被覆層、又は複数種の金属酸化物の混合物を主体とする被覆層、若しくは金属チタンからなる被覆層が設けられているスポンジチタン製造用熱遮蔽板。In a reaction vessel used for the production of titanium sponge by the crawl method, a heat shield plate located between a bath surface and a lid in a vessel body, at least a surface which becomes a lower surface at the time of use, A heat-shielding plate for producing titanium sponge, provided with a coating layer mainly composed of a metal oxide, a coating layer mainly composed of a mixture of plural kinds of metal oxides, or a coating layer composed of titanium metal. 前記金属酸化物はTiO、SiO、Al、CaO又はMgOである請求の範囲第6項記載のスポンジチタン製造用熱遮蔽板。The metal oxide TiO 2, SiO 2, Al 2 O 3, CaO or titanium sponge produced heat shield in the range 6 claim of claim is MgO. 前記被覆層はTiOを85%以上含有する請求の範囲第7項記載のスポンジチタン製造用熱遮蔽板。The coating layer is titanium sponge manufacturing heat shielding plate of paragraph 7, wherein claims containing TiO 2 85% or more. 前記スポンジチタンは高純度スポンジチタンである請求の範囲第8項記載のスポンジチタン製造用熱遮蔽板。9. The heat shielding plate for producing titanium sponge according to claim 8, wherein said titanium sponge is high-purity titanium sponge. クロール法によるスポンジチタンの製造方法において、反応容器の蓋体と容器本体内の浴面との間に、少なくとも下面に1種の金属酸化物を主体とする被覆層、又は複数種の金属酸化物の混合物を主体とする被覆層、若しくは金属チタンからなる被覆層が設けられた熱遮蔽板を配置して、還元反応を行う工程と、還元反応終了後に真空分離によりTi以外の成分を除去する工程と、その後、冷却されたスポンジチタン塊を反応容器から取り出す工程と、取り出されたスポンジチタン塊を複数の小塊群に分塊する工程と、各小塊群のFe、Ni及びCrの各濃度を測定し、これらの不純物濃度が基準値以下である小塊群のみを得る工程とを含むスポンジチタン製造方法。In the method for producing titanium sponge by the Kroll method, a coating layer mainly composed of one kind of metal oxide or a plurality of kinds of metal oxides is provided on at least a lower surface between a lid of a reaction vessel and a bath surface in a vessel body. A heat shield plate provided with a coating layer mainly composed of a mixture of the above or a coating layer made of metallic titanium, and performing a reduction reaction, and a step of removing components other than Ti by vacuum separation after completion of the reduction reaction. And thereafter, a step of removing the cooled titanium sponge mass from the reaction vessel, a step of dividing the extracted titanium sponge mass into a plurality of small mass groups, and the respective concentrations of Fe, Ni and Cr in each small mass group. And obtaining only the small lumps whose impurity concentration is below the reference value. クロール法によるスポンジチタンの製造方法において、反応容器の蓋体と容器本体内の浴面との間に、少なくとも下面に1種の金属酸化物を主体とする被覆層、又は複数種の金属酸化物の混合物を主体とする被覆層、若しくは金属チタンからなる被覆層が設けられた熱遮蔽板を配置して、還元反応を行う工程と、還元反応終了後に真空分離によりTi以外の成分を除去する工程と、その後、冷却されたスポンジチタン塊を反応容器から取り出す工程と、取り出されたスポンジチタン塊の外周部及び下部をカットした残りの部分を破砕する工程とを含むスポンジチタン製造方法。In the method for producing titanium sponge by the Kroll method, a coating layer mainly composed of one kind of metal oxide or a plurality of kinds of metal oxides is provided on at least a lower surface between a lid of a reaction vessel and a bath surface in a vessel body. A heat shield plate provided with a coating layer mainly composed of a mixture of the above or a coating layer made of metallic titanium, and performing a reduction reaction, and a step of removing components other than Ti by vacuum separation after completion of the reduction reaction. And then, removing the cooled titanium sponge mass from the reaction vessel, and crushing the remaining portion obtained by cutting the outer peripheral portion and lower portion of the removed titanium sponge mass. 前記金属酸化物はTiO、SiO、Al、CaO又はMgOである請求の範囲第10項又は第11項記載のスポンジチタン製造方法。The method according to claim 10, wherein the metal oxide is TiO 2 , SiO 2 , Al 2 O 3 , CaO, or MgO. 前記被覆層はTiOを85%以上含有する請求の範囲第12項記載のスポンジチタン製造方法。The coating layer of titanium sponge manufacturing process ranging paragraph 12, wherein claims containing TiO 2 85% or more. 少なくとも容器本体内面の浴面レベル以下の部分が炭素鋼である反応容器を使用する請求の範囲第10項又は第11項記載のスポンジチタン製造方法。The method for producing titanium sponge according to claim 10 or 11, wherein a reaction vessel is used in which at least a portion of the inner surface of the vessel body below the bath level is made of carbon steel. 前記スポンジチタンは高純度スポンジチタンである請求の範囲10項、第11項、第12項、第13項又は第14項記載のスポンジチタン製造方法。The method for producing sponge titanium according to claim 10, wherein the sponge titanium is high-purity titanium sponge.
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