JPWO2003008446A1 - 後期糖化産物受容体のシグナル伝達に関連するポリペプチド - Google Patents

後期糖化産物受容体のシグナル伝達に関連するポリペプチド Download PDF

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Abstract

AGE受容体細胞質ドメインと直接的に、又は、間接的に結合し、リガンドとAGE受容体への結合からNFκBの活性化に至るシグナル伝達を抑制するポリペプチドを提供する。配列表の配列番号1から32、配列番号67から配列番号79及び配列番号80から配列番号86のいずれかで示されるアミノ酸配列を有するか、又は、当該アミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸を欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなることを特徴とするポリペプチドが代表例として挙げられる。後期糖化産物(AGE)受容体のシグナル伝達に関連するポリペプチドを提供する。また、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを用いた遺伝子治療用医薬を提供する。さらに、これらのポリペプチドを用いて、有用な医薬をスクリーニングする方法と、それにより得られる医薬組成物、診断薬を提供する。

Description

技術分野
本発明は、新規なポリペプチドに関し、詳細には、後期糖化産物(AGE)受容体(以下「RAGE」と称することもある)のシグナル伝達に関与する新規なポリペプチド及びそれをコードするポリヌクレオチドに関する。
背景技術
グルコースやその他の還元糖が非酵素的にタンパク質や脂質のアミノ基と反応すると、シフ塩基を生じ、さらに非可逆的な反応により、AGEs(Advanced Glycation Endproducts:後期糖化産物)を形成する。AGEの生成と蓄積は、老化や高血糖によって起こり、タンパク質の変性、活性酸素の産生、細胞の活性化や炎症を引き起こす。AGEの蓄積は、糖尿病、アルツハイマー病、透析性アミロイドーシス、自然な老化等、様々な病気で示唆されている。
AGEの作用メカニズムの一つと考えられているのが、特異的受容体との結合である。AGEの受容体はいくつか知られているが、その中で中心的に考えられているのがRAGE(Receptor for AGE:AGE受容体)である。RAGEは1992年にクローニングされた、細胞外に三つの免疫グロブリンドメインを持つ、一回膜貫通型受容体である。リガンドとしては、AGE、アンフォテリン、β−アミロイド等が挙げられる。
AGEがRAGEと結合すると、oxidative stressを介しNFκBの活性化を引き起こすことが知られている。しかしRAGEからNFκBまでのシグナル伝達経路は現在のところ不明である。
この経路に関与する分子が同定できれば、(1)その分子の外部からの導入、(2)低分子によるその分子の発現抑制、(3)低分子によるその分子の機能阻害、等を行うことにより、RAGEのシグナル伝達を遮断し、糖尿病、糖尿病合併症、アルツハイマー病、透析性アミロイドーシス、癌、歯周病等の疾病や老化等を抑制できる可能性がある。
発明の開示
すなわち本発明の目的は、RAGEのシグナル伝達に関与する分子を取得し、上記で挙げたような疾患治療や医薬品のスクリーニングに利用する点にある。具体的には、(1)取得遺伝子をヒトに導入し、遺伝子治療を行う、(2)取得遺伝子を細胞に導入し、医薬品のスクリーニング、評価を行う等が挙げられる。
本発明者は、RAGE細胞質ドメインと相互作用するタンパク質を探索するために、酵母・ツー・ハイブリッド系を用い、ヒト腎臓cDNAライブラリーのスクリーニングを行った。その結果、RAGE細胞質ドメインと結合すると予想される31ポリヌクレオチドを取得した。さらに、ヒト脳cDNAライブラリーのスクリーニングを行った結果、7ポリヌクレオチドを取得し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は、実質的に純粋なポリペプチドであって、以下の特徴を有するポリペプチドに存する。
(a) 後期糖化産物(AGE)受容体細胞質ドメインと、直接的に、又は、間接的に結合する。
(b) リガンドの後期糖化産物(AGE)受容体への結合からNFκBの活性化に至るシグナル伝達を抑制する。
上記の好ましい態様としては、配列表の配列番号1から32、配列番号67から79及び配列番号80から86のいずれかから選ばれるアミノ酸配列を有するか、又は、当該アミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸を欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなることが挙げられる。さらに好ましい態様として、配列表の配列番号11、12、29及び30のいずれかから選ばれるアミノ酸配列を有するか、又は、当該アミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸を欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなることが挙げられる。
本発明の第二の要旨として、前記のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが挙げられ、その好ましい態様として、配列表の配列番号33から63及び配列番号87から93のいずれかで示される塩基配列、又は、当該塩基配列で示されるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下で ハイブリダイズする塩基配列からなることが挙げられる。さらに好ましい様態として、配列表の配列番号43、44、61及び62のいずれかで示される塩基配列、又は、当該塩基配列で示されるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列からなることが挙げられる。
また、本発明においては、前記ポリヌクレオチドを含有し、動物において発現し得るベクターを含有してなる遺伝子治療用医薬が第三の要旨として挙げられ、糖尿病、糖尿病合併症、アルツハイマー病、透析性アミロイドーシス、癌及び歯周病並びに老化に関する疾患の治療に用いることが好ましい態様として挙げられる。
さらに、本発明においては、前記ポリヌクレオチドを含むベクター;当該ベクターにより形質転換された微生物又は細胞;当該微生物又は細胞を培養し、当該培養物から前記ポリペプチドを単離することを含む、前記ポリペプチドの製造方法もその要旨として挙げられる。
本発明の第四の要旨として、スクリーニングの対象を、AGE受容体細胞質ドメインと前記ポリペプチドとを含むスクリーニング系に存在させ、当該AGE受容体細胞質ドメインと前記ポリペプチドとの結合の阻害又は増強の程度を測定することを含む、AGE受容体細胞質ドメインと前記ポリペプチドとの結合を阻害又は増強させる物質のスクリーニング方法が挙げられる。
スクリーニング方法としては、スクリーニングの対象を、前記ポリペプチドを含むスクリーニング系に存在させ、前記ポリペプチドの機能の亢進あるいは阻害の程度、又は、前記ポリペプチドの量的増減の程度を測定することを含む、前記ポリペプチドの機能を亢進あるいは阻害する物質、又は、前記ポリペプチドを量的に増減させる物質のスクリーニング方法も要旨として挙げられる。
本発明の第五の要旨として、上記のスクリーニング方法で得られる化合物が挙げられ、以下の特徴を有する化合物が好ましい態様として挙げられる。
(a) 後期糖化産物(AGE)受容体細胞質ドメインと、直接的に、又は、間接的に結合する。
(b) リガンドの後期糖化産物(AGE)受容体への結合からNFκBの活性化に至るシグナル伝達を抑制する。
また、上記の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む医薬組成物もその要旨として挙げられ、医薬組成物としては糖尿病、糖尿病合併症、アルツハイマー病、透析性アミロイドーシス、癌及び歯周病並びに老化に関する疾患から選ばれる疾患の治療のために用いられることが好ましい態様として挙げられる。
また、本発明においては、前記ポリペプチドと特異的に結合し得る抗体;配列表の配列番号33から63及び配列番号87から93のいずれか、好ましくは配列番号43、44、61及び62のいずれかが挙げられ、これらの配列中、連続した少なくとも20塩基を含む塩基配列、及びそれに相補的な配列、並びに、当該塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズする塩基配列で示されるポリヌクレオチド;当該ポリヌクレオチドと標識を含むプローブ;当該プローブを含む診断薬もその要旨として挙げられ、診断薬としては、糖尿病、糖尿病合併症、アルツハイマー病、透析性アミロイドーシス、癌及び歯周病並びに老化に関連する疾患の診断に用いられることが好ましい態様として挙げられる。
発明を実施するための最良の形態
以下本発明について具体的に説明する。本発明のポリペプチドは、実質的に純粋なポリペプチドであって、RAGE細胞質ドメインと直接的に、又は、間接的に結合し、リガンドのRAGEへの結合からNFκBの活性化に至るシグナル伝達を抑制する。
ここで「直接的な結合」とは、RAGE細胞質ドメインと本発明のポリペプチドとの直接的な結合をいい、「間接的な結合」とは、本発明のポリペプチドとRAGE細胞質ドメインとが結合する環境(アッセイ系内又はヒトの体内等)において元から存在するようなタンパク質等を介在してRAGE細胞質ドメインと本発明のポリペプチドとが結合することをいう。また、「リガンド」とは、AGE、アンフォテリン、β−アミロイド等が挙げられ、例えば、後述する医薬品のスクリーニング方法や遺伝子治療で本発明のポリペプチドを使用する場合は、目的とする疾患により適宜このリガンドを選択することが可能である。例えば糖尿病や糖尿病合併症を対象とする場合はAGEを、癌を対象とする場合にはアンフォテリンを、アルツハイマー病を対象とする場合はβ−アミロイドを、適宜選択することが可能である。
本発明において「ポリペプチド」とは、一般的に当該技術分野においてペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質等として理解されているものも含む。従って、天然のタンパク質や、化学合成又は組換え技術等によって得られたポリペプチドやペプチドも含まれており、ポリペプチドは糖鎖やリン酸化等の翻訳後修飾は受けていても良いし、受けていなくても良い。
本発明のポリペプチドの前駆体も、上記した生理活性を有する限り本発明のポリペプチドに包含される。このような前駆体としては、本発明のペプチドのN末端側及び(又は)C末端側に、1以上のアミノ酸が付加したもの等が挙げられる。
さらに、本発明のポリペプチドは、半減期を延長させるためにポリエチレングリコールに結合させたり、分泌のために分泌配列あるいはリーダー配列に結合させたり、さらには精製の目的で融合ペプチドとして産生させることができる。
本発明のポリペプチドの構造的又は機能的特性によって特徴づけられるフラグメントも有用である。
本発明のポリペプチドあるいはその前駆体の生理学的に許容される酸付加塩も本発明に包含される。このような酸付加塩としては、塩酸、リン酸、硫酸等の無機酸との塩、酢酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
本発明の「1又は数個のアミノ酸を欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列」とは、自然界において見出される対立遺伝変異もしくは自然突然変異、さらには人為的な突然変異体や組換え技術を用いて得られる変異体のアミノ酸配列を意味する。本発明に含有されるアミノ酸配列は、すべて本発明の新規なポリペプチド分子の活性を有するポリペプチドである。なお、たとえひとつのアミノ酸残基の改変であっても、その活性を損失させるような変化を含むアミノ酸配列は、本発明には含まれない。
本発明の「ポリヌクレオチド」とは、上記で述べた本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。本発明のポリヌクレオチドとして具体的には、配列表の配列番号1から32、配列番号67から79及び配列番号80から86のいずれか、好ましくは配列番号11、12、29及び30のいずれかに記載のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドが挙げられる。このようなポリヌクレオチドとして、具体的には、配列表の配列番号33から63及び配列番号87から93のいずれか、好ましくは配列番号43、44、61及び62のいずれかに記載の塩基配列を有するポリヌクレオチドが挙げられるが、同一のアミノ酸配列をコードする限り、個々のコドンは等価の他のコドンに置換されていてもよい。
本発明のポリヌクレオチドは、配列番号1から32、配列番号67から79及び配列番号80から86のいずれか、好ましくは配列番号11、12、29及び30のいずれかに記載のアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするものであってもよい。そのようなポリヌクレオチドとしては、配列番号33から63及び配列番号87から93のいずれか、好ましくは配列番号43、44、61及び62のいずれかに記載の塩基配列と少なくとも80%の同一性を有するもの及びそれに相補的なものが好ましい。更に、90%の同一性を有するポリヌクレオチドが好ましく、特に95%以上の同一性を有するものが最も好ましい。95%以上、好ましくは97%以上同一性を有する配列を有するポリヌクレオチドは、ストリンジェントな条件下でも上記配列番号33から63及び配列番号87から93のいずれか、好ましくは配列番号43、44、61又は62のいずれかが挙げられこれらに記載の塩基配列を有するポリヌクレオチド又は該DNAから調製され得るプローブとハイブリダイズする。
さらに本発明は、本発明のポリペプチドの構造的又は機能的特性によって特徴づけられるフラグメントをコードするポリヌクレオチドを包含する。このようなポリヌクレオチドフラグメント及び該フラグメントをコードするポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドは、PCR用のプライマーとしてあるいは本発明のペプチドをコードするDNAを検出するためのプローブとしても有用である。
以下、本発明に包含される特徴を、後述する実施例を代表例として説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
AGEのRAGEへの結合からNFκBの活性化に至るシグナル伝達に関与する新規な分子を取得する目的で、後述の実施例1に示すように、まずRAGEの細胞質ドメイン遺伝子をPCR法により増幅した。そのRAGE細胞質ドメイン遺伝子を使用して、LexAのシステムを用いた酵素・ツー・ハイブリッド法でヒト腎臓cDNAライブラリー及び脳cDNAライブラリーをスクリーニングした。その結果、本発明者の知る限り、これまで報告されているどのタンパク質とも相同性の見られない新規なポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを得るに至った。
このようにしてRAGE細胞質ドメインと結合すると予想される31ポリヌクレオチド及び7ポリヌクレオチドを取得したが、これらの塩基配列は配列表の配列番号33から63及び配列番号87から93に記載の塩基配列で表され、好ましくは配列番号43、44、61又は62のいずれかが挙げられる。
上記のようにしてクローニングされたポリヌクレオチドの塩基配列は、プロモーター、オペレーター、エンハンサーのような転写制御活性や、終始配列やRAGEの発現を制御する他の調節配列を含む宿主細胞内で発現可能なベクターに連結させることができる。
本発明のポリヌクレオチドを含有する組換えベクターは、本発明のポリペプチドの産生に使用される。本発明のベクターとしては、宿主細胞中でのポリヌクレオチドの維持、増殖又は発現に適したものが使用される。本発明のポリペプチドをコードするクローン化されたポリヌクレオチドは、そのまま、あるいは制限酵素で消化したり、リンカーに付加してベクター中に挿入される。該DNAは、その5‘末端側に翻訳開始コドン(ATG)を有し、また3’末端側に翻訳終止コドン(TAA、TGA又はTAG)を有する。該DNAは、発現ベクター中のプロモーターの下流に位置する。
このようなベクターとしては、大腸菌由来のプラスミド(pBR322、pBR325、pUC12等)、枯草菌由来のプラスミド(pUB110、pC194)、ストレプトミセス属菌由来のプラスミド、サルモネラ属菌由来のプラスミド等のプラスミド、酵母エピソームや宿体染色体エレメント由来のプラスミド(YCp型プラスミド、pYAC型プラスミド等)、λファージ等のバクテリオファージ、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、レトロウイルス、バキュロウイルス等のウイルス由来のベクター等が使用されるが、これらのベクターの多くは市販されている。
組換えベクター中のDNA配列は、適当な発現制御配列(プロモーター)に作動可能なように連結される。このようなプロモーターとしては、ファージλPLプロモーター、T7プロモーター、大腸菌のlac、trp、lpp及びcプロモーター、バチルス属菌のSPO1プロモーター、penPプロモーター、酵母のPHO5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADH1プロモーター、SUC2プロモーター、GAL4プロモーター、Mfαプロモーター、昆虫細胞の多角体プロモーター、P10プロモーター、動物細胞用のSV40初期及び後期プロモーター、レトロウイルスのLTRプロモーター、CMVプロモーター、HSV−TKプロモーター、メタロチオネインプロモーター等が挙げられる。
一般に、発現ベクターは、リプレッサー結合部位及びエンハンサー等により作動する発現制御領域を含む。その他、発現ベクターは、選択マーカを含有する。好適なマーカーは真核細胞用のジヒドロ葉酸レダクターゼ(dhfr)遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、細菌用のテトラサイクリン又はアンピシリン耐性遺伝子等である。dhfr遺伝子は、メソトレキセート耐性を形質転換細胞に付与し、また、ネオマイシン耐性遺伝子は、G418耐性を形質転換細胞に付与する。dhfr遺伝子欠損CHO細胞を宿主とし、dhfr遺伝子を選択マーカーとする場合には、チミジンを含まない培地中で形質転換体を選択できる。この場合、メソトレキセート(MTX)濃度を徐々に上げて培養し、耐性株を選択することにより、dhfr遺伝子と同時に本発明のペプチドをコードするDNAが細胞内で増幅され、高発現のCHO(dhfr−)細胞が得られる。
本発明の組換えベクターは、必要に応じて、シグナル配列をペプチドのN末端側に付加するように構築される。このようなシグナル配列は、大腸菌宿主の場合には、PhoA、OmpA等のシグナル配列であり、酵母宿主の場合には、Mfα、SUC2シグナル配列等であり、動物細胞宿主の場合には、α−インターフェロンシグナル配列等である。
本発明は、また上記組換えベクターを含む宿主細胞に関する。宿主細胞は、哺乳動物細胞、植物細胞、昆虫細胞、酵母細胞、アスペルギウス属菌等の真核細胞、細菌細胞等の原核細胞である。リン酸カルシウムトランスフェクション、エレクトロポレーション、形質導入、感染その他の方法により本発明の組換えベクターは宿主細胞に導入される。
上記したプロモーターの制御下、上記した哺乳動物細胞、酵母、細菌等の宿主において本発明のペプチドを発現できる。
原核宿主の例は、大腸菌、枯草菌、サルモネラ菌、シュードモナス、ストレプトミセス、スタフィロコッカス等である。酵母としては、サッカロマイセス・セレビシエ、シゾサッカロマイセス・ポンベ、ピキア・パストリス等が挙げられる。
形質転換した原核宿主は増殖され、誘導可能なプロモーターを含むベクターの場合には、温度あるいは化学誘導物質により誘導し、該細胞を炭素源(グルコース、デキストラン、可溶性澱粉等)、窒素源(アンモニウム塩、硝酸塩類、、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕等)及び無機物(塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マグネシウム等)を含有する液体培地中、適当なpH(pH約5−8)で適当な時間(約3−24時間)培養する。適当な培養温度は、大腸菌については、約14−43℃、バチルス属菌の場合には、約30−40℃である。培養後、細胞を物理的あるいは化学的方法で破壊し、得られる粗抽質物から、本発明のペプチドが精製される。
形質転換された酵母は、最小培地等の培地中で、pH約5−8、温度約20−35℃で約24−72時間培養される。
昆虫細胞としては、AcNPV(AutographacalifornicaNPV)をウイルスとする場合には、Sf細胞、MG1細胞等が使用され、またカイコ多核体病ウイルス(BmPV)をウイルスとする場合には、カイコ幼虫及びカイコ培養細胞(BM−N細胞)等が使用される。カイコ細胞は、10%熱不活性化ウシ胎仔血清を含むTC−10培地等を用い、約27℃でコンフルエントにした後、継代培養される。
哺乳動物細胞の例は、COS−7細胞、マウスAtT−20細胞、ラットGH3細胞、ラットMtT細胞、マウスMIN6細胞、Vero細胞、C127細胞、CHO細胞、dhfr遺伝子欠損CHO細胞、HeLa細胞、L細胞、BHK細胞、BALB3T3細胞、293細胞、ボウズ黒色腫細胞等である。
哺乳動物細胞発現ベクターは、複製起点、プロモーター(上記SV40初期及び後期プロモーター、レトロウイルスのLTRプロモーター、CMVプロモーター、HSV−TKプロモーター、メタロチオネインプロモーター等)、エンハンサー(SV40エンハンサー、アデノウイルスエンハンサー、サイトメガロウイルス初期プロモーターー等)、選択マーカー(上記dhfr遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子等)、リボソーム結合部位、ポリアデニル化部位(SV40ポリアデニル化部位等)、スプライスドナー及びアクセプター部位(SV40スプライス部位由来のDNA配列)、転写終結配列及び5’非転写配列を含む。
このようなベクターとして、プラスミドベクター、1本鎖もしくは2本鎖ファージベクター、1本鎖もしくは2本鎖のRNAもしくはDNAウイルスベクター等が使用される。形質転換哺乳動物細胞の培養には、約5−20%の胎児牛血清を含むMEM培地、DMEM培地、RPMI1640培地等が使用され、pH約6−8、温度約30−40℃で約15−72時間培養が行われる。
哺乳動物細胞を宿主とした場合、硫酸アンモニウム又はエタノール沈殿、酸抽出、アニオン又はカチオン交換クロマトグラフィ、疎水性相互作用クロマトグラフィ等により本発明のポリペプチドを組換え細胞培養物から回収、精製できる。
本発明のポリペプチドはグリコシル化されていなくてもよい。また、宿主次第では、N末端にメチオニンを有するポリペプチドが得られる。
さらに、本発明のポリヌクレオチドは、糖尿病、糖尿病合併症、アルツハイマー病、透析性アミロイドーシス、癌、歯周病等の疾病や、老化に関連する疾患の治療を目的とした遺伝子治療にも有用である。遺伝子治療とは、疾病の治療を目的として、遺伝子又は遺伝子を導入した細胞をヒトの体内に投与することを意味する。なお、医薬用途を目的としては、精製されたポリヌクレオチド、組み換え体、さらには形質転換体の培養液、分離形質転換体、形質転換体処理物、固定化形質転換体、粗酵素液、酵素処理物等のいずれであっても構わない。
また、本発明のポリヌクレオチドを遺伝子治療に用いる場合は、通常、遺伝子治療に用いられる種々の技術を採用することができる。具体的には、レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、AAVベクター、ヘルペスウイルスベクター等のウイルスベクターあるいは、膜融合リポソーム法等により得られた本発明ポリヌクレオチド発現ベクターを特表平9−501046号公報等に記載の方法又はそれに準じた方法等により、糖尿病、糖尿病合併症、アルツハイマー病、透析性アミロイドーシス、癌、歯周病等の疾病や、老化に関連する疾患(以下、「該疾患」と称することもある)の患者の骨髄細胞に移植することによる方法、特表平9−505084号公報等に記載の方法又はそれに準じた方法等により該疾患の患者の筋肉組織、血管系、腸、肺等に投与する方法、又は、特表平9−505561号公報等に記載の方法又はそれに準じた方法等により該疾患の患者の脳脊髄液に投与する方法等により本発明のポリヌクレオチドを含む遺伝子を体内で発現させることを可能とする。また、該疾患の患者の卵細胞に上記の方法により本発明のポリヌクレオチドを含む遺伝子を導入することにより、患者の子孫における該疾患を予防することが可能である。
本発明のポリペプチド又はポリヌクレオチドは、リガンドのRAGEへの結合からNFκBの活性化に至るシグナル伝達を調節する化合物の同定に有用である。すなわち、本発明においては、スクリーニングの対象を、RAGE細胞質ドメインと本発明のポリペプチドとを含むスクリーニング系に存在させ、当該RAGEと本発明のポリペプチドとの結合の阻害又は増強の程度を測定することを含む、RAGE細胞質ドメインと本発明のポリペプチドとの結合を阻害又は増強させる物質のスクリーニング方法が提供される。
本発明において、「スクリーニングの対象」とは、スクリーニングに使用できる物質であれば特に制限はされず、高分子であっても低分子であっても良い。例えば、ペプチド、ペプチドのアナログ、微生物培養液、有機化合物等が挙げられる。なお、本発明において、「スクリーニング」とは、アッセイを含む意味で用いられる。
スクリーニング系としては、通常使用される方法であれば制限はされないが、例えば、酵母・ツー・ハイブリッド系の実験系が使用できる。すなわち、本発明のポリペプチドとRAGE細胞質ドメインとの相互作用を酵母・ツー・ハイブリッド活性でモニターし、そのレポーター活性を阻害あるいは促進する物質をスクリーニングすれば良い。別の方法として、BIAcore(ビアコア(株)社製)を用いて、両者の相互作用の変化をスクリーニングの対象となる物質の存在下で確認することにより、その物質が両者の相互作用に与える影響を確認することができる。なお、ここでいうスクリーニングは、配列表の配列番号1から32、配列番号67から79及び配列番号80から86のいずれかから選ばれるアミノ酸配列を有する本発明のポリペプチドの全長を有するポリペプチドのみでなく、上記の方法で対象とする物質をスクリーニングできる限りにおいては少なくとも5アミノ酸残基からなる部分ペプチドを用いて行うことも可能である。好ましくは配列番号11、12、29及び30のいずれかから選ばれるアミノ酸配列を有する本発明のポリペプチドの全長を有するポリペプチドのみでなく、上記の方法で対象とする物質をスクリーニングできる限りにおいては少なくとも5アミノ酸残基からなる部分ペプチドを用いて行うことも可能である。
なお、本発明において、「結合の阻害の程度を測定する」とは、結合の有無の測定を含む意味で使用される。
上記は、RAGE細胞質ドメインをスクリーニング系に共存させる方法であるが、本発明においては、RAGE細胞質ドメインを共存させない方法も可能である。すなわち、スクリーニングの対象を、本発明のポリペプチドを含むスクリーニング系に存在させ、本発明のポリペプチドの機能の亢進あるいは阻害の程度、又は、本発明のポリペプチドの量的増減の程度を測定することを含む、本発明のポリペプチドの機能を亢進あるいは阻害させる物質、又は、本発明のポリペプチドを量的に増減させる物質のスクリーニング方法が提供される。
スクリーニングの対象、スクリーニングの定義、スクリーニング系に関しては前述のとおりである。「機能の亢進あるいは阻害の程度を測定する」、「量的増減の程度を測定する」とは、それぞれ機能の亢進あるいは阻害の有無の測定、量的増減の有無の測定を含む意味で使用される。
スクリーニング系としては、通常使用される方法であれば制限はされないが、例えば、pNFk−luc(Stratagene社)を導入した細胞に、本発明のポリペプチドを含むベクターを、導入しNFkB活性を増強もしくは阻害する物質をスクリーニングすれば良い。
前述のように、本発明のポリペプチドはRAGEからNFκBまでのシグナル伝達経路に関与するため、本発明のスクリーニング方法は、糖尿病、糖尿病合併症、アルツハイマー病、透析性アミロイドーシス、癌、歯周病等の疾病や、老化に関連する疾患の予防及び/又は治療薬として有用な物質のスクリーニング方法として使用することが可能である。
本発明のスクリーニング方法を用いて得られる化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物は、本発明のポリペプチドとRAGE細胞質ドメインとの結合を変化させる(結合を阻害あるいは促進する)化合物や、本発明のポリペプチドとRAGE細胞質ドメインとの相互作用により生じる細胞刺激活性を有する化合物である。該化合物としては、ペプチド、タンパク、発酵生産物、非ペプチド性化合物、合成化合物等が挙げられ、これら化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であっても良い。
医薬組成物は、例えば、それ自体を単独で投与してもよいが、薬学的に許容され得る製剤用添加物を用いて上記化合物を有効成分として含む医薬組成物を製造して投与するのが好適である。医薬組成物の組成は、本発明化合物を製剤上許容しうる担体(賦形剤、結合剤、崩壊剤、矯味剤、矯臭剤、乳化剤、希釈剤、溶解補助剤等)と混合して得られる医薬組成物あるいは製剤(錠剤、ピル剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤、エマルジョン剤、エリキシル剤、懸濁剤、溶解剤、注射剤、点滴剤あるいは坐剤等)の形態で経口的又は非経口的に投与することができる。医薬組成物は通常の方法に従って製剤化することができる。本明細書において、非経口とは、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、腹腔内注射あるいは点滴法等を含むものである。注射用調剤は当該分野で知られた方法で調製することができる。直腸投与用の坐剤はその薬物と適当な補形剤等と混合して製造することができる。経口投与用の固形投与剤型としては、粉剤、顆粒剤、錠剤、ピル剤、カプセル剤等の上記したものが挙げられる。経口投与用の液剤は、医薬として許容されるエマルジョン剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁剤、溶液剤等が挙げられる。
なお、上記各製剤の調製は、常法に従って行うことができる。本発明の医薬の臨床投与量は、有効成分として用いる物質、年齢、病状、症状、同時投与の有無等により適宜増減して決定する。前記1日投与量を1日に1回、又は適当な間隔をおいて1日に2〜数回に分けて投与しても良いし、数日毎に間欠投与しても良い。
また、本発明のポリヌクレオチドの塩基配列情報をもとに、その配列と相補的なポリヌクレオチドに特異的なアンチセンスを得ることが可能である。ここでいうアンチセンスとは、本発明のポリヌクレオチドをコードするmRNA又はDNAの少なくとも一部に相補的なポリヌクレオチドであり、本発明のポリヌクレオチドの転写及び翻訳を阻害するものをいう。更に、本発明の形質転換体を用いて、そのアンチセンスの効果を確認することもできる。このアンチセンスには、一般的なDNA、RNAだけでなく、他のヌクレオチド類似の配列特異的なアンチセンス効果を有するとされる分子すべてに対して利用できる。
本発明のポリヌクレオチドやポリペプチドは、上記疾患に対する診断目的としても使用可能である。本発明のポリヌクレオチドで形質転換された細胞を使用して本発明のポリペプチドを大量に生産し、そのタンパク質を使用して本発明のポリペプチドに特異的な抗体を得ることが可能である。免疫抗原としては、本発明のポリペプチドの全長を使用しても、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列の少なくとも連続した5アミノ酸残基からなるペプチド断片を用いても良い。抗体には、完全な抗体のほか、抗原結合部位を含んだ断片であるFab、F(ab‘)2、Fv、scFv等、本来の抗体をもとに製造された抗体効果を有するとされるすべての分子も本発明においては含まれる。
上記のような抗体を使用すれば、細胞や組織中の本発明のポリペプチドの検出を目的としたELISAやRIA、ウェスタンブロット系を構築することが可能である。このような検出系は、例えば上述のスクリーニング方法の際に述べたような疾患等の診断目的に使用可能である。
また、本発明においては、配列表の配列番号33から63及び配列番号87から93のいずれか、好ましくは配列番号43、44、61及び62が挙げられ、これらの配列中、連続した少なくとも20塩基を含む塩基配列、及びそれに相補的な配列、並びに、当該塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズする塩基配列で示されるポリヌクレオチドと適当な標識を含むプローブを使用して、細胞や組織の本発明のポリペプチドの発現を検出することもできるので、このようなプローブも診断目的のアッセイで使用可能である。この場合の標識とは通常の診断目的のアッセイで使用できるものであれば、特に制限はされないが、例えば、アビジンやビオチン、ペルオキシダーゼ等の酵素、放射性同位元素、蛍光物質、抗原等が使用できる。これらを用いて蒸気塩基配列を通常用いられる方法により標識し、それぞれに適した方法で標識を検出することが可能である。
実施例
以下に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
酵母・ツー・ハイブリッド法によるRAGE細胞質ドメインと相互作用するタンパク質のクローニング
RAGEの細胞質ドメイン遺伝子(配列表の配列番号64)(J Biol Chem 1992 Jul 25;267(21):14998−5004)を、合成オリゴヌクレオチド5’ ACGTGAATTCAGGCGGCAACGCCGAGGAG 3’(配列表の配列番号65)5’ CGATCTCGAGTCAAGGCCCTCCAGTACTACTC 3’(配列表の配列番号66)を用いて増幅し、制限酵素EcoRIとXhoIで消化した。ベクターのpHybLex/Zeo(Invitrogen社製)も制限酵素EcoRI及びXhoIで消化し、この両者をTakara Li gation Kit ver2(宝酒造社製)を用いて14時間ライゲーション反応を行い、大腸菌DH5α株(宝酒造社製)に形質転換し、コロニーを取得することにより、pHybLex/ZeoにRAGEの細胞質ドメインを組込んだベクター(pHybLex/Zeo−RAGECD)を得た。RAGE細胞質ドメインの配列が正しいことをDNAシーケンサー(Beckman社製)を用いて確認した。
上記で得られたベクターpHybLex/Zeo−RAGECDを後述のMATCHMAKERのキットに付属のYeast L40株に導入し、pHybLex/Zeo−RAGECDが導入されたクローンを選択した。
上記導入株にMATCHMAKER LexAライブラリーHuman kidney(Clontech社製)を導入し、10個のコロニーのスクリーニングを行った。一次スクリーニングでは、ヒスチジン欠損培地を用い、相互作用のレポーターであるヒスチジン遺伝子の発現を指標に約200コロニーを選択した。二次スクリーニングでは、相互作用のレポーターであるLacZの発現を指標に31コロニーを取得した。最終的に確実に2種類のレポーター活性を持つと確認されたクローンを31個選択した。なお、これらの実施は、Invitrogen社及びClontech社の酵母・ツー・ハイブリッド法のプロトコルに準じて行った。
上記で取得した酵母コロニーから、ライブラリーベクターを回収し、DNAシーケンサー(同上)で塩基配列を調べた。これらの塩基配列を配列表の配列番号33から63に示す。
このようにして取得したポリペプチド(スクリーニングによりpB42ADベクター(Clontech社製)に挿入されている状態)をベクターより、制限酵素EcoRI、XhoIによって切り出した。この断片を、あらかじめ、制限酵素EcoRI、SalIで切断したpGBKT7ベクター(Clontech社製)と、Ligation Kit ver2(宝酒造社製)を用いてライゲーション反応を行い、ポリペプチドの入ったpGBKT7ベクターを得た。同様に前述のpHybLex/zeo−RAGECDベクターより制限酵素EcoRI、XhoIを用いて、RAGECD断片を切り出し、制限酵素EcoRI、SalIで切断したpGADGHベクター(Clontech社製)とライゲーションさせて、pGBKT7−RAGECDベクターを得た。
酢酸リチウム法(Clontech社キットに付属のYeast Protocols Handbook 20頁を参照)を用いて、pGBKT7−ポリペプチドベクターを酵母AH109株(Clontech社製)に、pGADT7−RAGECDベクターを酵母Y187株(Clontech社製)に導入した。
プラスミドの導入された酵母を、トリプトファン欠乏SD培地、ロイシン欠乏SD培地で選択し、下記の組み合わせで接合させ(Clontech社キットに付属のYeast Protocols Handbook 44頁を参照)、二種類のプラスミドの導入された酵母を、トリプトファン−ロイシン欠乏SD培地で選択した。
1.pGBKT7−配列番号43のポリヌクレオチド+pGADT7−空ベクター
2.pGBKT7−配列番号44のポリヌクレオチド+pGADT7−空ベクター
3.pGBKT7−配列番号61のポリヌクレオチド+pGADT7−空ベクター
4.pGBKT7−配列番号62のポリヌクレオチド+pGADT7−空ベクター
5.pGBKT7−配列番号43のポリヌクレオチド+pGADT7−RAGECDベクター
6.pGBKT7−配列番号44のポリヌクレオチド+pGADT7−RAGECDベクター
7.pGBKT7−配列番号61のポリヌクレオチド+pGADT7−RAGECDベクター
8.pGBKT7−配列番号62のポリヌクレオチド+pGADT7−RAGECDベクター
上記酵母のトリプトファン−ロイシン−ヒスチジン−アデニン欠乏SD培地での生育実験の結果、1、2、3、4は生育せず、5、6、7、8は生育した。
よって、配列番号43、44、61、62のそれぞれのポリヌクレオチドは、RAGECD断片と特異的に結合していることが示された。
即ち、これらのポリヌクレオチドから翻訳されるポリペプチドは、RAGEの細胞質ドメインと結合することがわかる。
なお、これらの実施はMATCH MAKER GAL4 Yeast Two Hybrid System 3(Clontech社製)のプロトコルに準じて行った。
実施例2
酵母・ツー・ハイブリッド法によるRAGE細胞質ドメインと相互作用するタンパク質のクローニング
RAGEの細胞質ドメイン遺伝子(配列表の配列番号65)(J Biol Chem 1992 Jul 25;267(21):14998−5004)を、合成オリゴヌクレオチド5’ ACGTGAATTCAGGCGGCAACGCCGAGGAG 3’(配列表の配列番号66)5’ CGATCTCGAGTCAAGGCCCTCCAGTACTACTC 3’(配列表の配列番号67)を用いて増幅し、制限酵素EcoRIとXhoIで消化した。ベクターのpGBKT7(Clontech社製)も制限酵素EcoRI及びSalIで消化し、この両者をTakara Ligation Kit ver2(宝酒造社製)を用いて14時間ライゲーション反応を行い、大腸菌DH5α株に形質転換し、コロニーを取得することにより、pGBKT7にRAGEの細胞質ドメインを組込んだベクター(pGBKT7−RAGECD)を得た。RAGE細胞質ドメインの配列が正しいことをDNAシーケンサー(Beckman社製)を用いて確認した。
上記で得られたベクターpGBKT7−RAGECDを後述のMATCHMAKERのキットに付属のYeast AH109株に導入し、pGBKT7−RAGECDが導入されたクローンを選択した。
上記導入株とpretransformed MATCHMAKERライブラリーHuman Brain(Clontech社製)を接合させ,10個のコロニーのスクリーニングを行った。一次スクリーニングでは,ヒスチジン欠損培地を用い,相互作用のレポーターであるヒスチジン遺伝子の発現を指標に約140コロニーを選択した。二次スクリーニングでは,アデニン欠損培地を用い,相互作用のレポーターであるアデニンの発現を指標に40コロニーを取得した。
最終的に確実に2種類のレポーター活性を持つと確認されたクローンを7個選択し、ライブラリーベクターを回収し、DNAシーケンサー(同上)で塩基配列を調べた。これらの塩基配列を配列表の配列番号87から93に示す。
なお、これらの実施は,Invitrogen社,Clontech社の,酵母・ツー・ハイブリッド法のプロトコルに準じて行った。
実施例3
クローニングしたポリペプチドの機能解析
配列番号62のポリヌクレオチドはPKC zeta(Protein Kinase C zeta)の一部であることより、PKC zeta全長をPCR法を用いて、pcDNA3.1(+)(Invitrogen社製)にクローニングし、pcDNA3.1(+)−PKCzetaベクターを得た。
rat C6 glioma細胞(ATCC CCL−107)にTransIT LT1(宝酒造社製)を用いてpNFkB−luc(Stratagene社製)を遺伝子導入した。ジェネティシン(ナカライテスク社製)添加培地で生育させて、薬剤耐性細胞を取得し、安定発現細胞を得た。
上記細胞に、TransIT LT1(宝酒造社製)を用いてpcDNA3.1(+)、pcDNA3.1(+)−PKC zeta各プラスミドを導入し、48時間後に無血清DMEM培地(SIGMA社製)に置換し、さらに12時間後に、BSA(SIGMA社製)1.76gとグリオキシル酸(OHSIGMA社製)0.36gをシアノ水素化ホウ素ナトリウム(SIGMA社製)触媒存在下、36℃で24時間インキュベートして調整したカルボキシメチルリジン(CML)で6時間の刺激を行った。刺激後、Bright−Glo(プロメガ社製)を用いてルシフェラーゼアッセイを行い、ARVOsxプレートリーダー(wallac社製)を用いて測定した。その結果、空ベクターpcDNA3.1(+)の導入に比べ、pcDNA3.1(+)−PKCzetaの導入により、NFkB活性が有意に上昇していることがわかった(図1)。
糖尿病合併症等、RAGEが関与すると考えられる疾患においては、AGEによるNFkBの活性化が寄与していることが知られていたが、その途中経路は不明であった。
この実験により、RAGE細胞内ドメインと相互作用するポリペプチドが、AGE刺激によるNFkB活性を上昇させることが分かり、配列番号62のポリヌクレオチドが、RAGEの下流シグナルを仲介していることが示唆された。
産業上の利用可能性
本発明によれば、RAGEのシグナル伝達に関連する新規なポリペプチドが得られる。また、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、遺伝子治療に用いられる遺伝子ソースとして利用可能である。さらに、本発明のポリペプチドは、RAGEからNFκBの活性化に至るシグナル伝達に関与する疾患の治療等に有用な物質のスクリーニング方法、このスクリーニング方法より得られる医薬組成物、それらの疾患の診断薬を提供することが可能である。
なお、本出願は、日本特許出願特願2001−219122号を優先権主張して出願されたものである。
【配列表】
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【図面の簡単な説明】
第1図は、クローニングしたポリペプチドの機能を示す図である。

Claims (26)

  1. 実質的に純粋なポリペプチドであって、以下の特徴を有するポリペプチド。
    (a) 後期糖化産物(AGE)受容体細胞質ドメインと直接的に、又は、間接的に結合する。
    (b) リガンドの後期糖化産物(AGE)受容体への結合からNFκBの活性化に至るシグナル伝達を抑制する。
  2. 配列表の配列番号1から配列番号32及び配列番号67から配列番号79のいずれかから選ばれるアミノ酸配列を有するか、あるいは、当該アミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸を欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなることを特徴とする請求項1記載のポリペプチド。
  3. 配列表の配列番号11、12、29及び30から選ばれるアミノ酸配列を有するか、あるいは、当該アミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸を欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリペプチド。
  4. 配列表の配列番号80から配列番号86のいずれかから選ばれるアミノ酸配列を有するか、あるいは、当該アミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸を欠失、置換もしくは付加したアミノ酸配列からなることを特徴とする請求項1記載のポリペプチド。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  6. 配列表の配列番号33から63のいずれかで示される塩基配列、又は、当該塩基配列で示されるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列からなることを特徴とする請求項5に記載のポリヌクレオチド。
  7. 配列表の配列番号43、44、61及び62のいずれかで示される塩基配列、又は、当該塩基配列で示されるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列からなることを特徴とする請求項5又は6に記載のポリヌクレオチド。
  8. 配列表の配列番号87から93のいずれかで示される塩基配列、又は、当該塩基配列で示されるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列からなることを特徴とする請求項5に記載のポリヌクレオチド。
  9. 請求項5から8のいずれかに記載のポリヌクレオチドを含有し、動物において発現し得るベクターを含有してなる遺伝子治療用医薬。
  10. 糖尿病、糖尿病合併症、アルツハイマー病、透析性アミロイドーシス、癌及び歯周病並びに老化に関連する疾患から選ばれる疾患の治療のための請求項9に記載の遺伝子治療用医薬。
  11. 請求項5から8のいずれかに記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
  12. 請求項11に記載のベクターにより形質転換された微生物又は細胞。
  13. 請求項12に記載の微生物又は細胞を培養し、当該培養物から請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドを単離することを含む、請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドの製造方法。
  14. スクリーニングの対象を、後期糖化産物(AGE)受容体細胞質ドメインと請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドとを含むスクリーニング系に存在させ、当該後期糖化産物(AGE)受容体細胞質ドメインと請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドとの結合の阻害又は増強の程度を測定することを含む、後期糖化産物(AGE)受容体細胞質ドメインと請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドとの結合を阻害又は増強させる物質のスクリーニング方法。
  15. スクリーニングの対象を、請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドを含むスクリーニング系に存在させ、請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドの機能の亢進あるいは阻害の程度、又は、請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドの量的増減の程度を測定することを含む、請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドの機能を亢進あるいは阻害させる物質、又は、請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドを量的に増減させる物質のスクリーニング方法。
  16. 請求項14又は15に記載のスクリーニング方法により得られる化合物。
  17. 化合物が以下の特徴を有する請求項16記載の化合物。
    (a) 後期糖化産物(AGE)受容体細胞質ドメインと直接的に、又は、間接的に結合する。
    (b) リガンドの後期糖化産物(AGE)受容体への結合からNFκBの活性化に至るシグナル伝達を抑制する。
  18. 請求項16又は17記載の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む医薬組成物。
  19. 糖尿病、糖尿病合併症、アルツハイマー病、透析性アミロイドーシス、癌及び歯周病並びに老化に関連する疾患から選ばれる疾患の治療のための請求項18に記載の医薬組成物。
  20. 請求項1から4のいずれかに記載のポリペプチドと特異的に結合し得る抗体。
  21. 配列表の配列番号33から63のいずれかの配列中、連続した少なくとも20塩基を含む塩基配列、及びそれに相補的な配列、並びに、当該塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズする塩基配列で示されるポリヌクレオチド。
  22. 配列表の配列番号43、44、61及び62のいずれかの配列中、連続した少なくとも20塩基を含む塩基配列、及びそれに相補的な配列、並びに、当該塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズする塩基配列で示されるポリヌクレオチド。
  23. 配列表の配列番号87から93のいずれかの配列中、連続した少なくとも20塩基を含む塩基配列、及びそれに相補的な配列、並びに、当該塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズする塩基配列で示されるポリヌクレオチド。
  24. 請求項21から23のいずれかに記載のポリヌクレオチドと標識を含むプローブ。
  25. 請求項24に記載のプローブを含む診断薬。
  26. 糖尿病、糖尿病合併症、アルツハイマー病、透析性アミロイドーシス、癌及び歯周病並びに老化に関連する疾患の診断に用いられる、請求項25に記載の診断薬。
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