JPWO2002061647A1 - 感染症情報表示方法およびシステム並びに感染症の分析受注方法 - Google Patents
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Abstract
感染症の疫学的な分析に好適な情報システムを提供することであり、地域ごとに感染症の時系列的な広がり方や、複数要因からなる感染症の発生を、患者や生活環境などの要因ごとに層別することによって感染のメカニズムを分析・特定するのに最適なシステムを提供する。地図情報データベースを元に表示される地図上に、感染症患者の位置情報に基づいた情報を合成表示するために、感染症患者の属性に感染症患者の位置情報を合わせて感染症情報センターに送付する手段を設ける。感染症の感染経路を特定するために、感染状況を地域の地図と関連させて表示する手段を設ける。また、感染症の疫学的な分析を行うために、感染経路となりうる交通機関,河川などの地形,流通経路と感染症患者の位置を合成表示する手段を設ける。更に感染症に係る要因として患者の年齢,性別,体格,既往症などが考えられる場合に、それらの項目によって感染症患者のデータを層別して地図情報と合成表示する手段を設ける。仮説を設定し、実証し、感染経路を特定していく。
Description
技術分野
本発明は、広域的感染症管理(コントロール)方法およびシステム、すなわち広域的感染症情報表示方法およびシステム、更にはこれらの方法およびシステムを使用した広域的感染症の分析受注方法に関する。
背景技術
特開平11−256543号公報は、感染症病原リスク管理マッピングシステムに関し、フィールド現況調査に基づく感染症病原対策では、調査に要する時間遅れや調査範囲の制約が問題となるため、事前に潜在的な病原排出量を推定し、対策の迅速化や調査範囲の拡大を図ることを目的として、水源の流域情報を管理するマッピングシステムにおいて、該流域内で感染症病原を排出する可能性を有する病原排出源の位置と規模に関する情報を格納した流域データベースと、前記流域データベースに格納された情報の中から、河川流路内に指定された特定箇所に到達可能な該病原排出源に関する情報を抽出する病原排出源抽出手段と、該病原排出源の種類ごとに予め与えた病原排出量原単位を用いて、前記病原排出源抽出手段で抽出した病原排出源からの潜在的病原排出量を推定する病原排出量推定手段と、前記病原排出量推定手段で推定した潜在的病原排出量を前記流域データベース内に格納されているディジタル地図情報に重ね合わせて表示する感染症リスク分布表示手段と、を有するシステムが記載されている。
広域的感染症の場合、感染症の広がりは河川流域に限定されることはなく、高速道路や鉄道などが発達した今日では病原体の保菌者が遠距離を移動することによって従来のように特定の河川流域のリスクを管理するだけでなく、保菌者が移動する範囲を広くカバーできる広域的な感染症コントロールシステムが必要となってきている。
発明の開示
本発明は、かかる点に鑑み、広域的感染症の疫学的な分析に好適な広域的感染症情報表示方法およびシステム、並びに広域的感染症の分析方法の受注方法を提供し、以って複雑な病原体が広まりつつある場合に、その感染経路を特定するために必要な地域的な局所性、患者の共通的な特徴に起因する要因、病原体に共通な特徴に起因する要因を分別することができるようにすることを目的とする。
本発明は、地域における医療機関において検出された感染症情報を集約し、感染経路に関する仮説を立て、それらを検証するプロセスを支援する広域的感染症コントロールシステムを提供するものである。ここで感染症コントロールシステムとは、感染症の発生状況や病原体に関する情報を管理し、これらを感染予防に関係する医師,看護婦,患者あるいは地位の住民に対して認知しやすい情報にして発行して感染症の発生を抑制したり、予防するための情報方法,システムのことをいう。また広域的とは特定の医療機関の内部だけでなく、地域に所在する複数の医療機関の感染症情報を集約して、医療機関間で感染症情報を共有したり、地域住民に対して地域における感染症の発生状況について情報発信するシステムのカバーする地域をさす。
本システムは、感染症の発症状況を地図上に合成表示して、感染経路の推定や特定を支援し、さらに感染症患者や細菌・ウィルスなどの病原体の情報から症例を様々な角度から層別することによって感染症の感染経路を特定する手段、および新たな感染症に関する情報を医療機関間で共有するための手段を提供する感染症コントロールシステムである。
本発明は、感染症の疫学的な分析に好適な情報システムを提供する。特に高速道路、鉄道、空港などによって保菌者が遠距離を頻繁に移動する状況において、従来技術では特定しにくかった感染経路を容易に仮説をたて、検証できる感染症コントロール方法、システムを提供する。更に、広域にわたる感染症患者の分布から特定の地域に絞り込み、感染症の時系列的な広がり方や、複数要因からなる感染症の発生を、患者や生活環境などの要因ごとに層別することによって感染のメカニズムを分析・特定するのに適した方法、システムを提供する。
すなわち、広域的な感染症の分布から、感染症の発生原因についての仮説をたて、その仮説に基づいて検証をおこなうプロセスを繰り返すことによる感染経路の分析および特定に好適な方法、システムを提供する。
以上の課題を解決するために、更に具体的には、下記の手段を設けた。
感染症を検査する設備を有する医療機関と、地域内の感染症検査を実施する医療機関から感染症検査の結果を集中管理する感染症情報センターと、それらを相互に接続する通信ネットワークからなり、地図情報データベースを元に表示される地図上に、感染症患者の位置情報に基づいた情報を合成表示するために、感染症患者の属性に感染症患者の位置情報を合わせて感染症情報センターに送付する手段を設けた。
感染症の感染経路を特定するために、感染状況を地域の地図と関連させて表示する手段を設けた。また感染症の疫学的な分析を行うために、感染経路となりうる交通機関、河川などの地形、流通経路と感染症患者の位置を合成表示する手段を設けた。
更に感染症に係る要因として患者の年齢、性別、体格、既往症などが考えられる場合に、それらの項目によって感染症患者のデータを層別して地図情報と合成表示する手段を設けた。更に、設定された仮説情報を合成表示する手段を設けた。すなわち、システムから出される感染症と要因の相関関係や、地図と発生件数の合成表示から「仮説」を設定し、詳細な表示を行うことによって「検証」する手段を設けた。
時系列データをリアルタイムで参照するために、データウェアハウスを利用し、患者の属性や環境などの要因ごとに層別された多次元データベースを設け、感染症の発生原因や蔓延の状況、あるいは各医療機関から報告される検査結果をリアルタイムで表わす手段を設けた。
感染症情報と地図情報は保健所などの公的機関が使用する以外に、個々の医療機関においても感染症予防や、感染症の流行予測による医薬品の準備などを可能とするため、感染症情報センターにある感染症データと地図情報データを通信ネットワークが接続されている端末から参照する手段を設けた。
発明の実施するための最良の形態
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例の概略をブロックで示す。図において、広域的感染症コントロールシステム100は、感染症データウェアハウスシステム1および分析システム2からなり、感染症データウェアハウスシステム1には地域の病院、検査センターなどの医療機関3が通信回線で接続される。感染症データウェアハウスシステム1および分析システムからの情報あるいはデータは分析者4に出力され、利用される。
感染症データウェアハウスシステム1は、医療機関3が取得した患者ごとの検査情報6を入力してデータ変換7して感染症検査データベース(多次元DB)8に収集し、保管する。感染症データウェアハウスシステム1は、感染症検査データベース8から時系列データとして得られたデータ項目間の関連を評価するデータマイニングエンジン10と検索エンジン11とを有し、検索エンジン11から感染病−要因相関データが出力され、分析者4にその分析12のために出力される。感染病検査データベースに蓄積されたデータは、地域ごとにデータを絞り込んで集計9するために使用される。
分析システム2は、地図情報データベース15を有し、広域的地図情報を格納する。また、分析システム2は、画面表示装置16を備え、この画面表示装置16は地域の感染症集計データと地図情報と、更に仮設した設定情報とを合成表示17することができる。この合成表示のために地域ごとにデータを絞り込んで集計9された情報、集計条件の解読18についての情報更には仮説設定19された情報が伝送される。
合成表示された画面には更に感染症データが加算され、詳細な表示20がなされる。
集計条件の解読情報は、地域ごとにデータを絞り込んで集計して情報を構築するために使用される。
分析者4の分析12のために出力された感染症−要因相関データは、まず条件の設定21に使用され、設定された条件は集計条件の解読18のために使用される。
分析者は、画面表示された地域の感染症集計データと地図情報との合成表示画面から感染源・感染経路(本件では、感染経路には記載がない限り、感染源を含める。)の仮説22を立て、分析システム2に仮説設定19を行う。すなわち前述した合成表示画面に更に仮説設定した情報を合成表示する。
仮説設定情報を取り込んだ合成表示画面に更に感染症データを加算し、一層詳細にした詳細な表示20のための画面構成とする。分析者は、この詳細な表示20を見て仮説の検証を行い、仮説が正しかったか、仮説を立て直すべきかを判断(判定)し、場合によっては新しい仮説設定情報を画面に表示し、合成する。仮説は単独ばかりでなく、組み合わせた複合的なものとしてもよい。
以上のように、感染症診断機器を電子的なデジタルデータとして保有する医療機関3と通信ネットワークで接続し、該通信ネットワークを介して前記医療機関3から患者に関する情報と、感染症診断機器によって計測された情報と、患者に関する地理情報を時系列に収集する感染症検査データベース8と、時系列データとしてえられたデータ項目間の関連を評価するデータマイニングエンジン10と、検索エンジン11とを備え、検索された結果を更に異なる切り口からデータを層別して表示することができる。
更に、地図情報データベースを有し、該地図情報に基づいてディスプレイ上に表示された地図上の、感染症患者と関連付けられている地理情報で示される位置に、感染症患者情報を表示する感染症コントロールシステムとすることができる。
表示された地図情報の部分領域を指定する手段を有し、該手段によって拡大表示を可能としたシステムとすることができる。
表示されている感染症患者数情報を、患者情報テーブル項目とそれに関連する値によって絞り込む手段を有し、絞り込んだ結果をディスプレイ装置上に表示する感染症コントロールシステムとすることができる。
通信ネットワークに接続された端末から入力・要求された検索条件に従って表示される図を、該通信ネットワークを介して該端末に表示する感染症コントロールシステムとすることができる。
表示されている地図情報上に指定されたランドマーク(山、川、鉄道、百貨店、学校、学区、町内区など)を合成して表示する感染症コントロールシステムとすることができる。
以上のように、感染症を検査する設備を有する医療機関と、地域内の感染症検査を実施する医療機関から感染症検査の結果を集中管理する感染症情報センターと、それらを相互に接続する通信ネットワークからなり、地図情報データベースを元に表示される地図上に、感染症患者の位置情報に基づいた情報を合成表示するために、感染症患者の属性に感染症患者の位置情報を合わせて感染症情報センターに送付する手段を設ける。
感染症の感染経路を特定するために、感染状況を地域の地図と関連させて表示する手段を設けた。また感染症の疫学的な分析を行うために、感染経路となりうる交通機関、河川などの地形、流通経路と感染症患者の位置を合成表示する手段を設ける。
更に感染症に係る要因として患者の年齢、性別、体格、既往症などが考えられる場合に、それらの項目によって感染症患者のデータを層別して地図情報と合成表示する手段を設ける。
時系列データをリアルタイムで参照するために、データウェアハウスを利用し、患者の属性や環境などの要因ごとに層別された多次元データベースを設け、感染症の発生原因や蔓延の状況、あるいは各医療機関から報告される検査結果をリアルタイムで表わす手段を設ける。
感染症情報と地図情報は保健所などの公的機関が使用する以外に、個々の医療機関においても感染症予防や、感染症の流行予測による医薬品の準備などを可能とするため、感染症情報センターにある感染症データと地図情報データを通信ネットワークが接続されている端末から参照する手段を設ける。
図2に広域的感染症コントロールシステムに関連する機関のネットワーク構成を示す。関連する機関は通信ネットワーク36によって接続されており、各機関は他の機関と相互に交信する手段を有する。通信ネットワークの例としてはインターネットを想定しているが、ISDNなどの公衆回線を使用してIPプロトコルなどで通信するネットワークを用いても良い。
通信ネットワークには感染症情報センター31のほかに、感染症情報を感染症情報センターに送信する病院34や臨床検査センター35などの医療機関が接続されている。また感染症情報センター31に集められた感染症情報を利用する機関としては、感染症情報センター内で職員が利用したり、各病院の診察室で医師が使用することを想定しているが、地方衛生研究所33や保健所32などが接続されていても良い。
図3に通信ネットワーク36に接続されている医療機関内のLAN51の構成と、それに接続されている機器を示す。病院内のLANはゲートウェイ50を介して通信ネットワークに接続されている。この基幹LANは病院内で受付・管理室41、診察室42、感染症管理室43、検査室44に敷設されている。受付・管理室41からは端末を通して検査オーダリングシステム52に検査オーダ情報を入力し、感染症情報室のサーバ54に入れられ、後に検査室44で参照される。検査室44では、患者から採取した検体に対して細菌検査あるいはウィルス検査を行い、検査歯果を感染症管理室43内の検査情報サーバ54に格納する。細菌検査あるいはウィルス検査は病院内LANに接続されている各種検査装置を用いて分析される。
検査装置としてはグラム染色検査装置61、分離培養検査装置62、細菌同定検査装置63、血液培養検査装置64、遺伝子検査装置65、薬剤感受性検査装置66、菌保管装置67、免疫検査装置(図示せず)などがある。このうちの一部の装置だけでも良く、また同じ装置を複数用いてもよい。また、これらの検査装置は必ずしも院内LANに直接つながれている必要はなく、例えばスタンドアローン装置として検査を行い、検査結果を装置が有するフロッピーディスクなどの記録媒体に複写してから院内LANに接続されている情報機器を用いて、検査情報サーバ54に格納しても良いし、あるいは検査装置にプリンタが設置されていれば検査結果を一旦印刷し、院内LANに接続されている情報機器から検査結果を入力することによって検査情報サーバに格納しても良い。
診察室には診断用端末53が置かれており、担当医師は感染症情報センターのデータを診察室に設置された診断用端末で検索することができる。
感染症管理室に設置されている検査情報サーバ54には、検査情報全ての検査情報が格納されている。この他に患者情報、治療情報、会計情報などが格納されている。
図4に感染症情報センター31内のシステム構成を示す。感染症情報センターには病院49や臨床検査センター35から送られてくる検査結果を保存するためにデータウェアハウス72が設置されており、この他に地図情報データベース15と感染症分析用計算機78が設置されており、センタ内LAN71によって相互に接続されている。またLAN71はゲートウェイ50を通じて通信ネットワーク36に接続されているため、病院49や臨床検査センタ35で得られた患者の検査データを受信することができ、また当センタに格納されたり、生成されたデータを送信することができる。
データウェアハウス72にはメタ・データを格納するためのデータベース74と病原体や病院・検査センターなどの情報を管理するためのリレーショナルデータベース76と、検査結果を時系列に保存したり高速に検索できるように設計された多次元データベース75(すなわち感染症データベース8)があり、これらは抽出/変換ツール73に接続される。
各医療機関から送られてくる検査結果は、同じ項目が異なる名称で呼ばれていたり、同じ項目を異なる手法で計測したために直接比較できない場合があるため、これらを揃えるクレンジングと呼ぶ処理が必要になる場合がある。メタ・データ74は、データのクレンジングするためのデータベースであり、異なる名称で呼ばれている項目の辞書や、異なる手法で計測したデータの換算方法を格納している。
リレーショナルデータベース76には、病院情報,細菌情報,薬剤情報などが格納されている。病院情報は病院の位置,科名,診療設備からなる。細菌情報は細菌の分類情報や遺伝子情報,薬剤耐性情報,画像情報などが含まれている。薬剤情報には使用方法や耐性菌種などが含まれる。
地図情報データベース15には、感染症情報センタが管理すべき地方・地区の地図情報が格納されている。地図情報には地形,河川,鉄道,道路,航路,航空路,学校などの施設や、学区などを含んでもよく、それらの位置関係が記録されている。
感染症分析用計算機78は地図情報データベースに格納されている地図情報を画面上に表示することができる。また表示中の地図情報上で特定領域を指定して拡大表示することができるが、拡大領域の指定方法としてはポインティングデバイスを始点から終点までドラッグしてリリースしたところを終点とし、始点と終点を対角線とした領域をウィンドウの大きさに合わせて表示することができる。
感染症多次元データベースの例を図5に示す。ここでは検査データは地域、職業,感染症の種類の3次元が示されているが、実際には時系列的に同じ構造の3次元データが保管されているため、この3次元に時間軸を加えた4次元データが保管されている。
多次元データベース上で感染症Aに関するデータが検索される場合は図6に示すように、地域と職業からなる2次元テーブル79が得られる。多次元データベースは感染症のZ軸だけでなく、地域軸や職業軸で任意にテーブルを切り出すことができる。
図6に示した感染症Aについて切り出した多次元データベースにおいて、更に地域を関東地方に絞り込んだり、職業を例えば、学生などに絞り込むことができる。更に時系列データとしてまとめて感染症の流行を調べることができる。
次に図7〜図9のフローチャートを用いて感染症コントロールシステムがどのように動作するかを説明する。
図7は、検査の実施から検査結果が感染症情報センタ4のデータウェアハウス72に格納されるまでのフローを示す。患者は病院49で感染症検査を受ける場合、検査オーダリングシステム52に患者情報が登録され、症状に応じた検査項目が登録される(A1)。この時、患者情報には住所が入力されるものとするが、その代替情報として職場や学校、あるいは感染症検査を受けようとしている病院の住所を用いるシステムも考えられる。次に患者は検査項目に応じて血液,尿,便,組織などの検体を採取され、その検体は検査項目情報と共に感染症検査室に送られる(A2)。感染症検査室では、検査項目オーダ情報と検体を入手し、適当な感染症検査装置25−1〜7を用いて検査を行い(A3)、検査結果を検査情報サーバ24に転送する(A4)。その日に検査する全ての患者について検査が終了するまで、A1〜A4を繰り返す(A5)。全ての患者について検査が終了した時点で、あるいはその日の検査が終了した夜間などの定められた時刻になったら、その日の検査データを病院4から通信ネットワーク36を介して感染症情報センタ1に転送する(A6)。
感染症情報センタ1における、病院4から送信された検査結果データの扱いについて図8を用いて説明する。病院49や臨床検査センタ35などの医療機関からの検査結果データを通信ネットワーク36から受信すると(B1)、送付元の病院や通信プロトコルからデータフォーマットを読み取り、決定する(B2)。これは医療機関ごとに異なる検査装置を使用したり、情報システム,通信プロトコルが異なるためにデータのフォーマットやデータの意味,用語が異なる場合があるためである。これを一元的に管理するためにメタ・データ74によってデータを解釈してデータ変換・抽出ツール73を用いてデータを変換し(B3)、図5および図6で示した感染症データベース8に検査結果を格納する。
感染症多次元データベース35を用いて分析を行う手順を図9に示す。最初に表示する地域を指定し(C1)、地図情報データベース37から地域の地図情報を検索する(C2)。次に表示する地域内の感染症データを多次元データベースから検索する(C3)。この時、病原データは多次元データベースを1回の順アクセスで検索できるものとする。検索された感染症データは検索条件を満たす全データが取り込まれるものとし、感染症の種類や患者の職業,地域などの絞り込み条件があればステップC4で集計する。このようにして得られた感染症データには患者の住所に関する情報があるため、地域ごとにまとめて地図情報に合成する(C5)。例えば都道府県ごとに感染症の発生件数あるいは単位人口あたりの発生件数によって数値化し、一定値以上の都道府県を表示する際に、それらの数値幅に対応した色分けを行う、あるいは都道府県近傍に棒グラフ,円グラフ,発生地点のプロットなどを描画してもよい(C6)。
仮説を設定し、合成した前記地図情報に加えて合成し、更に感染症データを加えて詳細な画面表示を行って検証する(C7)。
地図上に示された感染症データからは感染症の動向が読み取れない場合には、集計方法を変更して(C8)もよい。すなわち特定の職業や地域、期間を指定してもよい。この場合にはステップC8からステップC4の前まで戻って集計処理(C4)、感染症データと地図情報との合成処理(C5)、地図情報の表示(C6)を繰り返すことになる。集計方法の変更としては病原体の遺伝子情報によってグループ分けをすることも有効である。
地図情報の追加表示(C9)を行い、表示する地域を変更するかを検討する(C10)。
こうして感染症データの地図情報に対して、感染経路と想定される地図情報を追加することは、感染経路を特定する上で有効である。すなわち例えば、鉄道の表示と、感染症患者の居住地のプロットを示すことにより、画面からこの感染症の伝達に鉄道が何らかの影響を与えていることが予想できるためである。
広域的な感染症情報は、表示地域をマウスなどのポイントティングデバイスを用いて限定し(限定地域)、拡大することによってより詳細な情報を得ることができる。(C10)。
以上の構成によれば、感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データをデータベースに保管し、地図情報に基づく(広域的)地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつデータベースに保管された感染症データを加算などの方法で用いることによって仮説した感染経路の検証を行う(広域的)感染症情報表示方法が提供される。
詳細表示の必要がないときは仮説した設定情報を表示するのみでもよい。
感染症合成表示を時系列的に行う広域的感染症情報表示とすることが、仮設設定のために、および実証にとって望ましい。
データベースは、更に感染症患者の職業、年齢あるいはDNA情報などの多次元情報を保管する(広域的)感染症情報表示方法が提供される。
感染症経路の仮説に、多次元情報間の関連の評価を参照し、仮説を絞り込んで行く(広域的)感染症情報表示方法が提供される。
また、感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データをデータベースに保管し、広域的地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつ仮説した感染経路を延長し、この延長した感染経路を含む領域を画面表示する(広域的)感染症情報表示方法が提供される。
また、感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データを保管するデータベースと、広域的地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示する画面表示装置と、前記画面に、仮説した感染経路の表示を行う感染症合成表示装置とを含んで構成される(広域的)感染症情報表示システムが提供される。
感染症データを画面上に出力する手段を備える(広域的)感染症情報表示システムが提供される。
更に、感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データを保管するデータベースと、広域的地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示する画面表示装置と、前記画面に、仮説した感染経路の表示を行う感染症合成表示装置とを有し、前記画面表示装置は、仮説した感染経路の延長感染経路を含む領域を画面表示する(広域的)感染症情報表示システムが提供される。
更に、外部の医療機関の保有する感染症患者の感染症データを収集する通信情報収集装置と、時系列データとして得られた感染症データの多次元データについてデータ間の関連を評価するデータマイニングエンジンと、検索エンジンと、検索された結果を、広域的地図と、仮説した感染経路と共に画面表示を行う画面処理表示装置とを含んで構成される(広域的)感染症情報表示システムが提供される。
図10は、感染症分析を受注する場合のフローを示す。分析方法は図9に示す例と同じであり、最終的に分析結果の報告ならびに納品・請求が発注した顧客(委託者)に対してなされる。
以上の構成によれば、広域的地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつ感染症データを用いることによって仮説した感染経路の検証を行う。これを有料受注する広域的感染症検証受注方法が提供される。
更に、広域的地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつ感染症データを加算して行くことによって仮説した感染経路の検証を行い、仮説した感染症経路を延長し、この延長した感染経路を含む領域を画面表示して有料受注する広域的感染症検証受注方法が提供される。
図11は感染症コントロールの画面表示の例を示している。画面を地図情報表示部81と操作部82に分けて、感染症の分布を解析する。地図情報表示部は初期表示として、本システムで管理する地域全体の地図を表示し、その上に感染症患者の分布を表示する。表示する地域は図12および図13に示すように、マウスで指定した地域を拡大表示することができ、地図の尺度によって表示される地図情報の情報量が増えてくる。例えば、日本全体を表示する場合には、都道府県の境界までの情報しか表示しないが、地方別,都道府県別,市町村別など、表示する地域が狭くなるにつれて、鉄道情報や、河川,建造物などの詳細な表示を仮説情報として採用する。
操作部82には仮説設定のために使用されるボタン83が設けられる。感染経路としての仮設が、航空路,鉄道,高速道路,幹線道路,一般道路,河川,湖沼,学校,学区,工場あるいは気象の推移などが選択され、設定される。2つ以上を設定してもよい。
表示部には地図上で表示する地図情報を選択する地図情報チェックボックスと今後、感染症が広がるリスクの高い地域を示す「高リスク地域表示ボタン」、および地図情報を初期表示に戻す「クリア」ボタンがある。
図12は地図情報データベースに格納されている日本列島85と地図情報86と、および感染症の発生件数が多い都道府県87,88とを合成して表示した地図である。図9に示す例では図面上はっきりしないが、感染症の発生が一定の割合以下のばあいに白地のまま、それよりも発生が多いがある一定基準以下の場合には淡い灰色、発生が多いとされる基準以上の都県を濃い灰色で表わしている。
図13は図9においてポインティングデバイスを用いて指定された矩形領域を拡大表示した地図である。都県の境界線が記され、感染症の発症件数の多い県はハッチングされている。更に感染症が検出された患者の住居に□印89を表示してある。また地図には鉄道(仮に中央線)90が太線で記されているが、これを感染症情報と組み合わせることにより、鉄道が感染症の感染経路として何らかの役割を果たとしていることが予想される。このように鉄道が感染症の経路として仮説設定される。
図14は図13を時系列的に2ヶ月前,1ヶ月前,現在で合成表示を行って並べて表示した図である。これは図13を生成するためのアルゴリズムを実行する際に、C4からC8までの感染症データの集計および地図情報との合成図を表示する処理において、データを集計する期間を2ヶ月前,1ヶ月前および現在のように切り替えることによって実現することができる。このような時系列の分布図を示すことによって、感染症が鉄道沿線から徐々にその周辺に広がり、隣接する地区に広がっていく様子がわかる。感染症経路が検証される。
これに伴って、今後の感染症が広がると予想される領域が特定される。
図15は感染症患者を年齢によって層別し、地図上にマッピングした図である。患者全体の分布はこの地域一体に広がっているが小学校児童である6才から12才までに限ってみれば、小学校を中心に感染症患者が分布していることがわかり、この小学校が感染源であるとの仮説を立てることができる。図14に示すようにして感染データを加算することによって感染源についての検証がなされる。これは図15を生成するためのアルゴリズムを実行する際に、データの集計範囲を年齢別に分けることによって実現することができる。
感染源が特定されると今後の感染症が広がると予想される領域が特定され、更なる感染経路が仮設されることになる。
図16から図18はある市町村の地図に感染症情報を表示し、それぞれ鉄道,道路,河川を次々に切り替えて表示した例である。図16は鉄道と感染症患者位置の表示、図17は鉄道と感染症患者の表示、図18は河川と感染症患者の表示を示す。図11に示した操作部のチェックボックスを鉄道,一般道路,河川・湖沼に切り替えることによって得られた図である。これにより、河川・湖沼が本感染症の感染経路として疑わしいことがわかる。
なお、図16から図18はチェックボックスで指定されていない地図情報も表示されている。例えば鉄道チェックボックスが選択された場合にも道路や河川の情報が表示され、鉄道は太線で表示されている。このように、表示する情報を選択するのではなく、協調表示することによって何が感染経路として疑わしいかを明確にし、同時に他の情報との関係も比較できるように表示しても良い。
図18で図11の高リスト地域表示ボタンが押されると、河川の流れの方向が表示され、図19に示すように今後感染症が広がるリスクが高い川下の地域を表示し、感染症への注意を促す。すなわち、仮説した感染経路の延長感染経路を含むリスクの高い領域91を画面表示している。すなわち河川の流れに伴うリスクの高い地域が注意を促す領域として表示される。他の感染経路についても同じように表示することになる。この場合、前述した画面表示装置16の機能が拡大し、画面処理表示装置となる。
図20は多くの島が密集する地域と連絡船の航路92を示した感染症患者と航路図である。本図によれば連絡船の航路91にそって感染症×が広がりつつあることがわかる。この場合にあっても、仮説設定および実証がなされる。
図21は福岡空港を中心とした国内線航空路93と空港位置94を示した航空路と感染図である。ここで空港所在地(都道府県)における感染症患者数を○の大きさで表示している。これにより、航空機によって感染患者が移動していることが推測できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は広域的感染症コントロールシステムの構成図である。
第2図はネットワーク構成図である。
第3図は病院内における感染症検査システムおよびネットワーク構成図である。
第4図は感染症情報センターにおける感染症情報管理システム図である。
第5図は感染症検査データを格納する多次元データベースの一例を示す図である。
第6図は感染症多次元データベースから感染症Aについてのデータを切り出して得られるテーブルの例を示す図である。
第7図は感染症検査のデータ収集のフローチャート図である。
第8図は多次元データへの格納のフローチャート図である。
第9図は感染症データを用いたオンライン分析のフローチャート図である。
第10図は感染症分析受注フローチャート図である。
第11図は感染症コントロールシステムの制御ダイアログ図である。
第12図は都道府県地図に示された感染症情報の表示例図である。
第13図は感染症地図情報システムと仮説伝染経路の合成表示例図である。
第14図は仮説伝染経路の時系列表示例図である。
第15図は年齢による層別分析した結果例を示す図である。
第16図は鉄道と感染症患者の地理的発生位置の表示図である。
第17図は道路と感染症患者の地理的発生位置の表示図である。
第18図は河川と感染症患者の地理的発生位置の表示図である。
第19図は河川の流れとリスクの高い領域を示す図である。
第20図は航路と感染症患者の地理的発生位置表示図である。
第21図は航空路と感染症患者の地理的発生位置表示図である。
本発明は、広域的感染症管理(コントロール)方法およびシステム、すなわち広域的感染症情報表示方法およびシステム、更にはこれらの方法およびシステムを使用した広域的感染症の分析受注方法に関する。
背景技術
特開平11−256543号公報は、感染症病原リスク管理マッピングシステムに関し、フィールド現況調査に基づく感染症病原対策では、調査に要する時間遅れや調査範囲の制約が問題となるため、事前に潜在的な病原排出量を推定し、対策の迅速化や調査範囲の拡大を図ることを目的として、水源の流域情報を管理するマッピングシステムにおいて、該流域内で感染症病原を排出する可能性を有する病原排出源の位置と規模に関する情報を格納した流域データベースと、前記流域データベースに格納された情報の中から、河川流路内に指定された特定箇所に到達可能な該病原排出源に関する情報を抽出する病原排出源抽出手段と、該病原排出源の種類ごとに予め与えた病原排出量原単位を用いて、前記病原排出源抽出手段で抽出した病原排出源からの潜在的病原排出量を推定する病原排出量推定手段と、前記病原排出量推定手段で推定した潜在的病原排出量を前記流域データベース内に格納されているディジタル地図情報に重ね合わせて表示する感染症リスク分布表示手段と、を有するシステムが記載されている。
広域的感染症の場合、感染症の広がりは河川流域に限定されることはなく、高速道路や鉄道などが発達した今日では病原体の保菌者が遠距離を移動することによって従来のように特定の河川流域のリスクを管理するだけでなく、保菌者が移動する範囲を広くカバーできる広域的な感染症コントロールシステムが必要となってきている。
発明の開示
本発明は、かかる点に鑑み、広域的感染症の疫学的な分析に好適な広域的感染症情報表示方法およびシステム、並びに広域的感染症の分析方法の受注方法を提供し、以って複雑な病原体が広まりつつある場合に、その感染経路を特定するために必要な地域的な局所性、患者の共通的な特徴に起因する要因、病原体に共通な特徴に起因する要因を分別することができるようにすることを目的とする。
本発明は、地域における医療機関において検出された感染症情報を集約し、感染経路に関する仮説を立て、それらを検証するプロセスを支援する広域的感染症コントロールシステムを提供するものである。ここで感染症コントロールシステムとは、感染症の発生状況や病原体に関する情報を管理し、これらを感染予防に関係する医師,看護婦,患者あるいは地位の住民に対して認知しやすい情報にして発行して感染症の発生を抑制したり、予防するための情報方法,システムのことをいう。また広域的とは特定の医療機関の内部だけでなく、地域に所在する複数の医療機関の感染症情報を集約して、医療機関間で感染症情報を共有したり、地域住民に対して地域における感染症の発生状況について情報発信するシステムのカバーする地域をさす。
本システムは、感染症の発症状況を地図上に合成表示して、感染経路の推定や特定を支援し、さらに感染症患者や細菌・ウィルスなどの病原体の情報から症例を様々な角度から層別することによって感染症の感染経路を特定する手段、および新たな感染症に関する情報を医療機関間で共有するための手段を提供する感染症コントロールシステムである。
本発明は、感染症の疫学的な分析に好適な情報システムを提供する。特に高速道路、鉄道、空港などによって保菌者が遠距離を頻繁に移動する状況において、従来技術では特定しにくかった感染経路を容易に仮説をたて、検証できる感染症コントロール方法、システムを提供する。更に、広域にわたる感染症患者の分布から特定の地域に絞り込み、感染症の時系列的な広がり方や、複数要因からなる感染症の発生を、患者や生活環境などの要因ごとに層別することによって感染のメカニズムを分析・特定するのに適した方法、システムを提供する。
すなわち、広域的な感染症の分布から、感染症の発生原因についての仮説をたて、その仮説に基づいて検証をおこなうプロセスを繰り返すことによる感染経路の分析および特定に好適な方法、システムを提供する。
以上の課題を解決するために、更に具体的には、下記の手段を設けた。
感染症を検査する設備を有する医療機関と、地域内の感染症検査を実施する医療機関から感染症検査の結果を集中管理する感染症情報センターと、それらを相互に接続する通信ネットワークからなり、地図情報データベースを元に表示される地図上に、感染症患者の位置情報に基づいた情報を合成表示するために、感染症患者の属性に感染症患者の位置情報を合わせて感染症情報センターに送付する手段を設けた。
感染症の感染経路を特定するために、感染状況を地域の地図と関連させて表示する手段を設けた。また感染症の疫学的な分析を行うために、感染経路となりうる交通機関、河川などの地形、流通経路と感染症患者の位置を合成表示する手段を設けた。
更に感染症に係る要因として患者の年齢、性別、体格、既往症などが考えられる場合に、それらの項目によって感染症患者のデータを層別して地図情報と合成表示する手段を設けた。更に、設定された仮説情報を合成表示する手段を設けた。すなわち、システムから出される感染症と要因の相関関係や、地図と発生件数の合成表示から「仮説」を設定し、詳細な表示を行うことによって「検証」する手段を設けた。
時系列データをリアルタイムで参照するために、データウェアハウスを利用し、患者の属性や環境などの要因ごとに層別された多次元データベースを設け、感染症の発生原因や蔓延の状況、あるいは各医療機関から報告される検査結果をリアルタイムで表わす手段を設けた。
感染症情報と地図情報は保健所などの公的機関が使用する以外に、個々の医療機関においても感染症予防や、感染症の流行予測による医薬品の準備などを可能とするため、感染症情報センターにある感染症データと地図情報データを通信ネットワークが接続されている端末から参照する手段を設けた。
発明の実施するための最良の形態
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例の概略をブロックで示す。図において、広域的感染症コントロールシステム100は、感染症データウェアハウスシステム1および分析システム2からなり、感染症データウェアハウスシステム1には地域の病院、検査センターなどの医療機関3が通信回線で接続される。感染症データウェアハウスシステム1および分析システムからの情報あるいはデータは分析者4に出力され、利用される。
感染症データウェアハウスシステム1は、医療機関3が取得した患者ごとの検査情報6を入力してデータ変換7して感染症検査データベース(多次元DB)8に収集し、保管する。感染症データウェアハウスシステム1は、感染症検査データベース8から時系列データとして得られたデータ項目間の関連を評価するデータマイニングエンジン10と検索エンジン11とを有し、検索エンジン11から感染病−要因相関データが出力され、分析者4にその分析12のために出力される。感染病検査データベースに蓄積されたデータは、地域ごとにデータを絞り込んで集計9するために使用される。
分析システム2は、地図情報データベース15を有し、広域的地図情報を格納する。また、分析システム2は、画面表示装置16を備え、この画面表示装置16は地域の感染症集計データと地図情報と、更に仮設した設定情報とを合成表示17することができる。この合成表示のために地域ごとにデータを絞り込んで集計9された情報、集計条件の解読18についての情報更には仮説設定19された情報が伝送される。
合成表示された画面には更に感染症データが加算され、詳細な表示20がなされる。
集計条件の解読情報は、地域ごとにデータを絞り込んで集計して情報を構築するために使用される。
分析者4の分析12のために出力された感染症−要因相関データは、まず条件の設定21に使用され、設定された条件は集計条件の解読18のために使用される。
分析者は、画面表示された地域の感染症集計データと地図情報との合成表示画面から感染源・感染経路(本件では、感染経路には記載がない限り、感染源を含める。)の仮説22を立て、分析システム2に仮説設定19を行う。すなわち前述した合成表示画面に更に仮説設定した情報を合成表示する。
仮説設定情報を取り込んだ合成表示画面に更に感染症データを加算し、一層詳細にした詳細な表示20のための画面構成とする。分析者は、この詳細な表示20を見て仮説の検証を行い、仮説が正しかったか、仮説を立て直すべきかを判断(判定)し、場合によっては新しい仮説設定情報を画面に表示し、合成する。仮説は単独ばかりでなく、組み合わせた複合的なものとしてもよい。
以上のように、感染症診断機器を電子的なデジタルデータとして保有する医療機関3と通信ネットワークで接続し、該通信ネットワークを介して前記医療機関3から患者に関する情報と、感染症診断機器によって計測された情報と、患者に関する地理情報を時系列に収集する感染症検査データベース8と、時系列データとしてえられたデータ項目間の関連を評価するデータマイニングエンジン10と、検索エンジン11とを備え、検索された結果を更に異なる切り口からデータを層別して表示することができる。
更に、地図情報データベースを有し、該地図情報に基づいてディスプレイ上に表示された地図上の、感染症患者と関連付けられている地理情報で示される位置に、感染症患者情報を表示する感染症コントロールシステムとすることができる。
表示された地図情報の部分領域を指定する手段を有し、該手段によって拡大表示を可能としたシステムとすることができる。
表示されている感染症患者数情報を、患者情報テーブル項目とそれに関連する値によって絞り込む手段を有し、絞り込んだ結果をディスプレイ装置上に表示する感染症コントロールシステムとすることができる。
通信ネットワークに接続された端末から入力・要求された検索条件に従って表示される図を、該通信ネットワークを介して該端末に表示する感染症コントロールシステムとすることができる。
表示されている地図情報上に指定されたランドマーク(山、川、鉄道、百貨店、学校、学区、町内区など)を合成して表示する感染症コントロールシステムとすることができる。
以上のように、感染症を検査する設備を有する医療機関と、地域内の感染症検査を実施する医療機関から感染症検査の結果を集中管理する感染症情報センターと、それらを相互に接続する通信ネットワークからなり、地図情報データベースを元に表示される地図上に、感染症患者の位置情報に基づいた情報を合成表示するために、感染症患者の属性に感染症患者の位置情報を合わせて感染症情報センターに送付する手段を設ける。
感染症の感染経路を特定するために、感染状況を地域の地図と関連させて表示する手段を設けた。また感染症の疫学的な分析を行うために、感染経路となりうる交通機関、河川などの地形、流通経路と感染症患者の位置を合成表示する手段を設ける。
更に感染症に係る要因として患者の年齢、性別、体格、既往症などが考えられる場合に、それらの項目によって感染症患者のデータを層別して地図情報と合成表示する手段を設ける。
時系列データをリアルタイムで参照するために、データウェアハウスを利用し、患者の属性や環境などの要因ごとに層別された多次元データベースを設け、感染症の発生原因や蔓延の状況、あるいは各医療機関から報告される検査結果をリアルタイムで表わす手段を設ける。
感染症情報と地図情報は保健所などの公的機関が使用する以外に、個々の医療機関においても感染症予防や、感染症の流行予測による医薬品の準備などを可能とするため、感染症情報センターにある感染症データと地図情報データを通信ネットワークが接続されている端末から参照する手段を設ける。
図2に広域的感染症コントロールシステムに関連する機関のネットワーク構成を示す。関連する機関は通信ネットワーク36によって接続されており、各機関は他の機関と相互に交信する手段を有する。通信ネットワークの例としてはインターネットを想定しているが、ISDNなどの公衆回線を使用してIPプロトコルなどで通信するネットワークを用いても良い。
通信ネットワークには感染症情報センター31のほかに、感染症情報を感染症情報センターに送信する病院34や臨床検査センター35などの医療機関が接続されている。また感染症情報センター31に集められた感染症情報を利用する機関としては、感染症情報センター内で職員が利用したり、各病院の診察室で医師が使用することを想定しているが、地方衛生研究所33や保健所32などが接続されていても良い。
図3に通信ネットワーク36に接続されている医療機関内のLAN51の構成と、それに接続されている機器を示す。病院内のLANはゲートウェイ50を介して通信ネットワークに接続されている。この基幹LANは病院内で受付・管理室41、診察室42、感染症管理室43、検査室44に敷設されている。受付・管理室41からは端末を通して検査オーダリングシステム52に検査オーダ情報を入力し、感染症情報室のサーバ54に入れられ、後に検査室44で参照される。検査室44では、患者から採取した検体に対して細菌検査あるいはウィルス検査を行い、検査歯果を感染症管理室43内の検査情報サーバ54に格納する。細菌検査あるいはウィルス検査は病院内LANに接続されている各種検査装置を用いて分析される。
検査装置としてはグラム染色検査装置61、分離培養検査装置62、細菌同定検査装置63、血液培養検査装置64、遺伝子検査装置65、薬剤感受性検査装置66、菌保管装置67、免疫検査装置(図示せず)などがある。このうちの一部の装置だけでも良く、また同じ装置を複数用いてもよい。また、これらの検査装置は必ずしも院内LANに直接つながれている必要はなく、例えばスタンドアローン装置として検査を行い、検査結果を装置が有するフロッピーディスクなどの記録媒体に複写してから院内LANに接続されている情報機器を用いて、検査情報サーバ54に格納しても良いし、あるいは検査装置にプリンタが設置されていれば検査結果を一旦印刷し、院内LANに接続されている情報機器から検査結果を入力することによって検査情報サーバに格納しても良い。
診察室には診断用端末53が置かれており、担当医師は感染症情報センターのデータを診察室に設置された診断用端末で検索することができる。
感染症管理室に設置されている検査情報サーバ54には、検査情報全ての検査情報が格納されている。この他に患者情報、治療情報、会計情報などが格納されている。
図4に感染症情報センター31内のシステム構成を示す。感染症情報センターには病院49や臨床検査センター35から送られてくる検査結果を保存するためにデータウェアハウス72が設置されており、この他に地図情報データベース15と感染症分析用計算機78が設置されており、センタ内LAN71によって相互に接続されている。またLAN71はゲートウェイ50を通じて通信ネットワーク36に接続されているため、病院49や臨床検査センタ35で得られた患者の検査データを受信することができ、また当センタに格納されたり、生成されたデータを送信することができる。
データウェアハウス72にはメタ・データを格納するためのデータベース74と病原体や病院・検査センターなどの情報を管理するためのリレーショナルデータベース76と、検査結果を時系列に保存したり高速に検索できるように設計された多次元データベース75(すなわち感染症データベース8)があり、これらは抽出/変換ツール73に接続される。
各医療機関から送られてくる検査結果は、同じ項目が異なる名称で呼ばれていたり、同じ項目を異なる手法で計測したために直接比較できない場合があるため、これらを揃えるクレンジングと呼ぶ処理が必要になる場合がある。メタ・データ74は、データのクレンジングするためのデータベースであり、異なる名称で呼ばれている項目の辞書や、異なる手法で計測したデータの換算方法を格納している。
リレーショナルデータベース76には、病院情報,細菌情報,薬剤情報などが格納されている。病院情報は病院の位置,科名,診療設備からなる。細菌情報は細菌の分類情報や遺伝子情報,薬剤耐性情報,画像情報などが含まれている。薬剤情報には使用方法や耐性菌種などが含まれる。
地図情報データベース15には、感染症情報センタが管理すべき地方・地区の地図情報が格納されている。地図情報には地形,河川,鉄道,道路,航路,航空路,学校などの施設や、学区などを含んでもよく、それらの位置関係が記録されている。
感染症分析用計算機78は地図情報データベースに格納されている地図情報を画面上に表示することができる。また表示中の地図情報上で特定領域を指定して拡大表示することができるが、拡大領域の指定方法としてはポインティングデバイスを始点から終点までドラッグしてリリースしたところを終点とし、始点と終点を対角線とした領域をウィンドウの大きさに合わせて表示することができる。
感染症多次元データベースの例を図5に示す。ここでは検査データは地域、職業,感染症の種類の3次元が示されているが、実際には時系列的に同じ構造の3次元データが保管されているため、この3次元に時間軸を加えた4次元データが保管されている。
多次元データベース上で感染症Aに関するデータが検索される場合は図6に示すように、地域と職業からなる2次元テーブル79が得られる。多次元データベースは感染症のZ軸だけでなく、地域軸や職業軸で任意にテーブルを切り出すことができる。
図6に示した感染症Aについて切り出した多次元データベースにおいて、更に地域を関東地方に絞り込んだり、職業を例えば、学生などに絞り込むことができる。更に時系列データとしてまとめて感染症の流行を調べることができる。
次に図7〜図9のフローチャートを用いて感染症コントロールシステムがどのように動作するかを説明する。
図7は、検査の実施から検査結果が感染症情報センタ4のデータウェアハウス72に格納されるまでのフローを示す。患者は病院49で感染症検査を受ける場合、検査オーダリングシステム52に患者情報が登録され、症状に応じた検査項目が登録される(A1)。この時、患者情報には住所が入力されるものとするが、その代替情報として職場や学校、あるいは感染症検査を受けようとしている病院の住所を用いるシステムも考えられる。次に患者は検査項目に応じて血液,尿,便,組織などの検体を採取され、その検体は検査項目情報と共に感染症検査室に送られる(A2)。感染症検査室では、検査項目オーダ情報と検体を入手し、適当な感染症検査装置25−1〜7を用いて検査を行い(A3)、検査結果を検査情報サーバ24に転送する(A4)。その日に検査する全ての患者について検査が終了するまで、A1〜A4を繰り返す(A5)。全ての患者について検査が終了した時点で、あるいはその日の検査が終了した夜間などの定められた時刻になったら、その日の検査データを病院4から通信ネットワーク36を介して感染症情報センタ1に転送する(A6)。
感染症情報センタ1における、病院4から送信された検査結果データの扱いについて図8を用いて説明する。病院49や臨床検査センタ35などの医療機関からの検査結果データを通信ネットワーク36から受信すると(B1)、送付元の病院や通信プロトコルからデータフォーマットを読み取り、決定する(B2)。これは医療機関ごとに異なる検査装置を使用したり、情報システム,通信プロトコルが異なるためにデータのフォーマットやデータの意味,用語が異なる場合があるためである。これを一元的に管理するためにメタ・データ74によってデータを解釈してデータ変換・抽出ツール73を用いてデータを変換し(B3)、図5および図6で示した感染症データベース8に検査結果を格納する。
感染症多次元データベース35を用いて分析を行う手順を図9に示す。最初に表示する地域を指定し(C1)、地図情報データベース37から地域の地図情報を検索する(C2)。次に表示する地域内の感染症データを多次元データベースから検索する(C3)。この時、病原データは多次元データベースを1回の順アクセスで検索できるものとする。検索された感染症データは検索条件を満たす全データが取り込まれるものとし、感染症の種類や患者の職業,地域などの絞り込み条件があればステップC4で集計する。このようにして得られた感染症データには患者の住所に関する情報があるため、地域ごとにまとめて地図情報に合成する(C5)。例えば都道府県ごとに感染症の発生件数あるいは単位人口あたりの発生件数によって数値化し、一定値以上の都道府県を表示する際に、それらの数値幅に対応した色分けを行う、あるいは都道府県近傍に棒グラフ,円グラフ,発生地点のプロットなどを描画してもよい(C6)。
仮説を設定し、合成した前記地図情報に加えて合成し、更に感染症データを加えて詳細な画面表示を行って検証する(C7)。
地図上に示された感染症データからは感染症の動向が読み取れない場合には、集計方法を変更して(C8)もよい。すなわち特定の職業や地域、期間を指定してもよい。この場合にはステップC8からステップC4の前まで戻って集計処理(C4)、感染症データと地図情報との合成処理(C5)、地図情報の表示(C6)を繰り返すことになる。集計方法の変更としては病原体の遺伝子情報によってグループ分けをすることも有効である。
地図情報の追加表示(C9)を行い、表示する地域を変更するかを検討する(C10)。
こうして感染症データの地図情報に対して、感染経路と想定される地図情報を追加することは、感染経路を特定する上で有効である。すなわち例えば、鉄道の表示と、感染症患者の居住地のプロットを示すことにより、画面からこの感染症の伝達に鉄道が何らかの影響を与えていることが予想できるためである。
広域的な感染症情報は、表示地域をマウスなどのポイントティングデバイスを用いて限定し(限定地域)、拡大することによってより詳細な情報を得ることができる。(C10)。
以上の構成によれば、感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データをデータベースに保管し、地図情報に基づく(広域的)地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつデータベースに保管された感染症データを加算などの方法で用いることによって仮説した感染経路の検証を行う(広域的)感染症情報表示方法が提供される。
詳細表示の必要がないときは仮説した設定情報を表示するのみでもよい。
感染症合成表示を時系列的に行う広域的感染症情報表示とすることが、仮設設定のために、および実証にとって望ましい。
データベースは、更に感染症患者の職業、年齢あるいはDNA情報などの多次元情報を保管する(広域的)感染症情報表示方法が提供される。
感染症経路の仮説に、多次元情報間の関連の評価を参照し、仮説を絞り込んで行く(広域的)感染症情報表示方法が提供される。
また、感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データをデータベースに保管し、広域的地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつ仮説した感染経路を延長し、この延長した感染経路を含む領域を画面表示する(広域的)感染症情報表示方法が提供される。
また、感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データを保管するデータベースと、広域的地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示する画面表示装置と、前記画面に、仮説した感染経路の表示を行う感染症合成表示装置とを含んで構成される(広域的)感染症情報表示システムが提供される。
感染症データを画面上に出力する手段を備える(広域的)感染症情報表示システムが提供される。
更に、感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データを保管するデータベースと、広域的地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示する画面表示装置と、前記画面に、仮説した感染経路の表示を行う感染症合成表示装置とを有し、前記画面表示装置は、仮説した感染経路の延長感染経路を含む領域を画面表示する(広域的)感染症情報表示システムが提供される。
更に、外部の医療機関の保有する感染症患者の感染症データを収集する通信情報収集装置と、時系列データとして得られた感染症データの多次元データについてデータ間の関連を評価するデータマイニングエンジンと、検索エンジンと、検索された結果を、広域的地図と、仮説した感染経路と共に画面表示を行う画面処理表示装置とを含んで構成される(広域的)感染症情報表示システムが提供される。
図10は、感染症分析を受注する場合のフローを示す。分析方法は図9に示す例と同じであり、最終的に分析結果の報告ならびに納品・請求が発注した顧客(委託者)に対してなされる。
以上の構成によれば、広域的地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつ感染症データを用いることによって仮説した感染経路の検証を行う。これを有料受注する広域的感染症検証受注方法が提供される。
更に、広域的地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつ感染症データを加算して行くことによって仮説した感染経路の検証を行い、仮説した感染症経路を延長し、この延長した感染経路を含む領域を画面表示して有料受注する広域的感染症検証受注方法が提供される。
図11は感染症コントロールの画面表示の例を示している。画面を地図情報表示部81と操作部82に分けて、感染症の分布を解析する。地図情報表示部は初期表示として、本システムで管理する地域全体の地図を表示し、その上に感染症患者の分布を表示する。表示する地域は図12および図13に示すように、マウスで指定した地域を拡大表示することができ、地図の尺度によって表示される地図情報の情報量が増えてくる。例えば、日本全体を表示する場合には、都道府県の境界までの情報しか表示しないが、地方別,都道府県別,市町村別など、表示する地域が狭くなるにつれて、鉄道情報や、河川,建造物などの詳細な表示を仮説情報として採用する。
操作部82には仮説設定のために使用されるボタン83が設けられる。感染経路としての仮設が、航空路,鉄道,高速道路,幹線道路,一般道路,河川,湖沼,学校,学区,工場あるいは気象の推移などが選択され、設定される。2つ以上を設定してもよい。
表示部には地図上で表示する地図情報を選択する地図情報チェックボックスと今後、感染症が広がるリスクの高い地域を示す「高リスク地域表示ボタン」、および地図情報を初期表示に戻す「クリア」ボタンがある。
図12は地図情報データベースに格納されている日本列島85と地図情報86と、および感染症の発生件数が多い都道府県87,88とを合成して表示した地図である。図9に示す例では図面上はっきりしないが、感染症の発生が一定の割合以下のばあいに白地のまま、それよりも発生が多いがある一定基準以下の場合には淡い灰色、発生が多いとされる基準以上の都県を濃い灰色で表わしている。
図13は図9においてポインティングデバイスを用いて指定された矩形領域を拡大表示した地図である。都県の境界線が記され、感染症の発症件数の多い県はハッチングされている。更に感染症が検出された患者の住居に□印89を表示してある。また地図には鉄道(仮に中央線)90が太線で記されているが、これを感染症情報と組み合わせることにより、鉄道が感染症の感染経路として何らかの役割を果たとしていることが予想される。このように鉄道が感染症の経路として仮説設定される。
図14は図13を時系列的に2ヶ月前,1ヶ月前,現在で合成表示を行って並べて表示した図である。これは図13を生成するためのアルゴリズムを実行する際に、C4からC8までの感染症データの集計および地図情報との合成図を表示する処理において、データを集計する期間を2ヶ月前,1ヶ月前および現在のように切り替えることによって実現することができる。このような時系列の分布図を示すことによって、感染症が鉄道沿線から徐々にその周辺に広がり、隣接する地区に広がっていく様子がわかる。感染症経路が検証される。
これに伴って、今後の感染症が広がると予想される領域が特定される。
図15は感染症患者を年齢によって層別し、地図上にマッピングした図である。患者全体の分布はこの地域一体に広がっているが小学校児童である6才から12才までに限ってみれば、小学校を中心に感染症患者が分布していることがわかり、この小学校が感染源であるとの仮説を立てることができる。図14に示すようにして感染データを加算することによって感染源についての検証がなされる。これは図15を生成するためのアルゴリズムを実行する際に、データの集計範囲を年齢別に分けることによって実現することができる。
感染源が特定されると今後の感染症が広がると予想される領域が特定され、更なる感染経路が仮設されることになる。
図16から図18はある市町村の地図に感染症情報を表示し、それぞれ鉄道,道路,河川を次々に切り替えて表示した例である。図16は鉄道と感染症患者位置の表示、図17は鉄道と感染症患者の表示、図18は河川と感染症患者の表示を示す。図11に示した操作部のチェックボックスを鉄道,一般道路,河川・湖沼に切り替えることによって得られた図である。これにより、河川・湖沼が本感染症の感染経路として疑わしいことがわかる。
なお、図16から図18はチェックボックスで指定されていない地図情報も表示されている。例えば鉄道チェックボックスが選択された場合にも道路や河川の情報が表示され、鉄道は太線で表示されている。このように、表示する情報を選択するのではなく、協調表示することによって何が感染経路として疑わしいかを明確にし、同時に他の情報との関係も比較できるように表示しても良い。
図18で図11の高リスト地域表示ボタンが押されると、河川の流れの方向が表示され、図19に示すように今後感染症が広がるリスクが高い川下の地域を表示し、感染症への注意を促す。すなわち、仮説した感染経路の延長感染経路を含むリスクの高い領域91を画面表示している。すなわち河川の流れに伴うリスクの高い地域が注意を促す領域として表示される。他の感染経路についても同じように表示することになる。この場合、前述した画面表示装置16の機能が拡大し、画面処理表示装置となる。
図20は多くの島が密集する地域と連絡船の航路92を示した感染症患者と航路図である。本図によれば連絡船の航路91にそって感染症×が広がりつつあることがわかる。この場合にあっても、仮説設定および実証がなされる。
図21は福岡空港を中心とした国内線航空路93と空港位置94を示した航空路と感染図である。ここで空港所在地(都道府県)における感染症患者数を○の大きさで表示している。これにより、航空機によって感染患者が移動していることが推測できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は広域的感染症コントロールシステムの構成図である。
第2図はネットワーク構成図である。
第3図は病院内における感染症検査システムおよびネットワーク構成図である。
第4図は感染症情報センターにおける感染症情報管理システム図である。
第5図は感染症検査データを格納する多次元データベースの一例を示す図である。
第6図は感染症多次元データベースから感染症Aについてのデータを切り出して得られるテーブルの例を示す図である。
第7図は感染症検査のデータ収集のフローチャート図である。
第8図は多次元データへの格納のフローチャート図である。
第9図は感染症データを用いたオンライン分析のフローチャート図である。
第10図は感染症分析受注フローチャート図である。
第11図は感染症コントロールシステムの制御ダイアログ図である。
第12図は都道府県地図に示された感染症情報の表示例図である。
第13図は感染症地図情報システムと仮説伝染経路の合成表示例図である。
第14図は仮説伝染経路の時系列表示例図である。
第15図は年齢による層別分析した結果例を示す図である。
第16図は鉄道と感染症患者の地理的発生位置の表示図である。
第17図は道路と感染症患者の地理的発生位置の表示図である。
第18図は河川と感染症患者の地理的発生位置の表示図である。
第19図は河川の流れとリスクの高い領域を示す図である。
第20図は航路と感染症患者の地理的発生位置表示図である。
第21図は航空路と感染症患者の地理的発生位置表示図である。
Claims (12)
- 感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データをデータベースに保管し、地図情報に基づく地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつデータベースに保管された感染症データを用いて仮説した感染経路の検証を行うことを特徴とする感染症情報表示方法。
- 感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データをデータベースに保管し、地図情報に基づく地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつデータベースに保管された感染症データを用いて仮説した感染経路の検証を行い、かつ感染症合成表示を時系列的に行うことを特徴とする感染症情報表示方法。
- 感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データをデータベースに保管し、地図情報に基づく地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつデータベースに保管された感染症データを用いて仮説した感染経路の検証を行い、かつデータベースは、更に感染症患者の職業,年齢あるいはDNA情報などの多次元情報を保管することを特徴とする感染症情報表示方法。
- 感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データをデータベースに保管し、地図情報に基づく地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつ感染症データを用いて仮説した感染経路の検証を行い、かつデータベースは、更に感染症患者の職業,年齢あるいはDNA情報などの多次元情報を保管し、かつデータベースは、更に感染症患者の職業,年齢あるいはDNA情報などの多次元情報を保管し、感染症経路の仮説に、多次元情報間の関連の評価を参照し、仮説を絞り込んで行くことを特徴とする広域的感染症情報表示方法。
- 感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データをデータベースに保管し、地図情報に基づく地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつ仮説した感染経路を延長し、この延長した感染経路を含む領域を画面表示することを特徴とする感染症情報表示方法。
- 感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データをデータベースに保管し、地図情報に基づく地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、および前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行うことを特徴とする感染症情報表示方法。
- 感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データを保管するデータベースと、地図情報に基づく地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示する画面表示装置と、前記画面に、仮説した感染経路の表示を行う感染症合成表示装置とを含んで構成されることを特徴とする広域的感染症情報表示システム。
- 感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データを保管するデータベースと、地図情報に基づく地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示する画面表示装置と、前記画面に、仮説した感染経路の表示を行う感染症合成表示装置とを含んで構成され、かつ感染症データを画面上に出力する手段を備えることを特徴とする感染症情報表示システム。
- 感染症患者の発生地理情報と時系列的情報とを含む感染症データを保管するデータベースと、地図情報に基づく地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示する画面表示装置と、前記画面に、仮説した感染経路の表示を行う感染症合成表示装置とを有し、前記画面表示装置は、仮説した感染経路の延長感染経路を含む領域を画面表示することを特徴とする感染症情報表示システム。
- 外部の医療機関の保有する感染症患者の感染症データを収集する通信情報収集装置と、時系列データとして得られた感染症データの多次元データについてデータ間の関連を評価するデータマイニングエンジンと、検索エンジンと、検索された結果を、地図情報に基づく地図及び仮説した感染経路と共に画面表示を行う表示装置とを含んで構成されることを特徴とする感染症情報表示システム。
- 地図情報に基づく地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつ感染症データを用いて仮説した感染経路の検証を行うことを特徴とする感染症検証受注方法。
- 広域的地図と、データベースに保管された感染症患者の発生地理情報に基づく感染症患者の発生地情報とを画面に表示し、前記画面に、仮説した感染経路を合成した感染症合成表示を行い、かつ感染症データを用いて仮説した感染経路の検証を行い、仮説した感染症経路を延長し、この延長した感染経路を含む領域を画面表示することを特徴とする感染症検証受注方法。
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