JPWO2001060751A1 - 凝集剤製造装置およびこれを用いた水浄化装置 - Google Patents

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Abstract

電極板(6)に加えられた電圧によりFeが溶出して発生したFe2+に対し、高濃度酸素水製造装置(1)によって得られた酸素濃度20〜50ppmの酸素溶解水を供給することにより、Fe2+はより安定なFe3+の状態にまで完全に高速酸化される。Fe3+は安定なため、被処理水としての原水を着色することが少なく、人体への悪影響もないため、Fe3+は凝集に利用されずに排出されても無害である。

Description

技術分野
本発明は、被処理水に添加し被処理水中に含まれる有機物や無機物等の不純物を凝集させる凝集剤を製造する凝集剤製造装置およびこれを用いた水浄化装置に関する。
背景技術
近年、河川、湖沼、貯水池や溜池等の水質汚染が顕著となり、社会問題となっている。また、造成地への集中降雨が濁水を大量に生じさせ、これが流出した先の水域内で種々の生物の生息に支障を来す等の問題が指摘されている。このような水域内の水には人の健康や環境に悪影響を及ぼす有機物や無機物等の不純物が溶解しており、その一部は懸濁コロイドとして存在し、これらが汚濁水の原因となっている。
このような不純物を含む被処理水としての汚濁水から不純物を除去する方法として種々の方法が提案され、また実用化されている。その一つとして、被処理水に凝集剤として薬品を添加し、被処理水中に含まれる不純物を凝集沈殿させる化学的方法が知られている。凝集剤は大別すると無機塩類、有機高分子化合物、凝集助剤などがある。よく用いられる無機塩類のうち、代表的なものは硫酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、硫酸第二鉄や塩化第二鉄などがある。
ところが、従来の凝集剤は、硫酸イオンや塩素イオンを有するものが多く、これらによる健康及び環境への悪影響が指摘されている。また、用いた凝集剤が水中あるいは汚泥中に残留した場合、自然環境または水の使用過程で悪影響を及ぼす恐れもあるため、凝集剤の選定には注意を要する。
一方、特公昭52−3340号公報に記載の水溶液からの重金属イオン除去方法が知られている。この重金属イオン除去方法は、両端部を電気的に結線した、電位の異なる2種の電極を重金属イオンを含む水溶液中に浸漬して卑な電位を有する電極を電気化学的に溶解せしめ重金属イオンを水不溶性化合物として凝集分離することを特徴とする。
その原理は、電位の異なる2種の電極を水溶液中に浸漬することによって両極間に電位差を生じ、この両端を短絡すれば、水溶液中に含まれる重金属イオンやその他の陽イオン、陰イオンが電解質として働き、一方の電極から他方の電極へ電流が流れる。この電流の流れに比例して、卑な電位を有する電極は液中へ溶出すると共に液中のOHイオンと結合して特殊な性質を有する水溶性の水酸化物を生成する。この水酸化物は液中に混在する種々の重金属イオンを吸着して不溶性化合物にする。
ところが、この特公昭52−3340号公報記載の重金属除去方法によれば、卑な電位を有する電極として用いる金属が液中に溶出するため、この溶出した金属が液中に混在する重金属イオンの吸着に利用されなかった場合には、その電極として用いる金属そのものが液中に残留したまま放出されることになる。
したがって、この電極として用いる金属の選定には注意を要し、例えばアルミニウムを卑な電位を有する電極として用いた場合には、アルミニウムが液中に溶出する。近年、アルミニウムとアルツハイマー病等との関連も指摘されており、健康を阻害されるとも言われている。また、金属が酸化して着色してしまった場合には、有色の水溶液が排出されることになり、環境汚染の可能性もある。
そこで、本発明においては、凝集に利用されずに排出されても人の健康及び環境に害のない凝集剤を製造する凝集剤製造装置およびこれを用いた水浄化装置を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明の凝集剤製造装置は、電解により電極から金属イオンを溶出させて凝集剤を得る凝集剤製造装置において、電極の材質が主にFeであり、電極より溶出したFe2+を酸化させFe3+とする酸化手段を備えたことを特徴とする。
電極間に直流電流を通じると、電解によって電極からFeが溶出し、Fe2+(第1鉄イオン)やFe3+(第2鉄イオン)が生じる。Fe2+はそのままの状態では酸化しやすく、酸化してFeOとなり錆色を帯びてしまうため、これを凝集剤として用いると被処理水が赤茶色に着色してしまう。そこで、このFe2+に対し酸化手段により酸素を接触させてFe2+を高速酸化させ、より安定なFe3+の状態にまで完全に酸化させて凝集剤とする。Fe3+は安定なため、被処理水を着色することが少ない。また、鉄は人体への悪影響もないため、Fe3+は凝集に利用されずに排出されても無害である。さらに、電極として自然界に大量にあって安価なFeを用いることにより、装置の製造コスト及びランニングコストを抑えることが可能である。また、凝集に必要な鉄量の電気分解には大きな電圧量を必要としないため、太陽電池を電源とすることが可能であり本実施形態における凝集剤製造装置は省エネルギ型のものとなる。
酸化手段は、水に酸素を溶解させた酸素溶解水を供給するものであることが望ましい。酸素を溶解させた水、特に酸素を酸素濃度15ppm以上の飽和状態近くまで高濃度に溶解させた水を供給してFe2+と混合することによって、Fe2+粒子の回りに酸素が効率よく接触し、Fe2+をさらに高速に酸化させ、Fe3+を得ることが可能となる。酸素濃度は、20ppm以上とするのがより好ましく、水中のFe2+をFe3+の状態へとより確実に酸化させることができる。また、酸素を水に溶解させることによって水の伝導率が上がるため、電極の電解に必要な電圧量を減らすことが可能となる。
酸素濃度が15ppm未満の場合、Fe3+の生成には酸素量が不足する。例えば、酸素を圧縮機等によりFe2+に直接吹き付ける(バブリング)こともできるが、このときの水中への酸素の溶解量は15ppm未満であるため、ただ直接吹き付けるだけでは酸化の程度が弱く、完全にFe2+を酸化させようとする場合には大量の酸素が必要となる。
ここで、本発明の凝集剤製造装置に使用する電極は、板状のものとし、その表面を酸素溶解水の流れ方向に対して平行に配置したものとすることができる。これにより、板状電極の表面に対して平行に流動する酸素溶解水は、より長時間接触することになり、電極から溶出する鉄に対してより効率良く酸素溶解水中の酸素を接触させ、Fe3+を得ることが可能となる。
あるいは、電極に対して酸素溶解水を下側から吐出する構造とすれば、酸素を含んで水よりも軽い酸素溶解水が電極に接触しながら浮上するため、電極から溶出する鉄に対してさらに効率良く酸素溶解水中の酸素を接触させることが可能となる。
また、本発明の凝集剤製造装置には、電極の下流にFe3+の濃度を検出する手段を設け、Fe3+の濃度に応じて酸素溶解水の供給量、酸素溶解水の酸素濃度、電極間の通電量または電極間への通水量を制御する手段を設けるのが望ましい。鉄電極からのFe2+やFe3+の発生量は、凝集剤製造装置に供給される原水の導電率(原水中に含まれる不純物の量)に関係し、凝集剤製造装置の設置場所によって異なるが、電極下流のFe3+の発生量(濃度)に応じて、接触させる酸素量や鉄電極からの鉄の溶出量を調整し、より効率よくFe3+を得ることができる。
ここで、制御手段は、Fe3+の濃度が最大となるように制御するものであることが望ましい。電極下流のFe3+の濃度が最大となるところを検出し、その状態を維持するように制御することによって、さらに効率よくFe3+を得ることが可能となる。
本発明の水処理装置は、上記本発明の凝集剤製造装置に接続され、この凝集剤製造装置によって得られる凝集剤を接触させることにより被処理水に含まれる不純物を凝集させフロックを形成する凝集槽を備えたものである。上記本発明の凝集剤製造装置によって得られた凝集剤によるフロック形成を行った場合、凝集剤は無色かつ無害なFe3+であるため、凝集に用いられなかった凝集剤を処理水とともに排出しても環境を乱すことがない。
また、本発明の水処理装置には、凝集剤の下流にフロックの生成速度を検出する手段を設け、生成速度に応じて酸素溶解水の供給量、酸素溶解水の酸素濃度、電極間の通電量または電極間への通水量を制御する手段を設けるのが望ましい。凝集剤製造装置から供給されるFe3+の発生量は、凝集剤製造装置に供給される原水の導電率に関係し、凝集剤製造装置の設置場所によって異なるが、凝集槽によって形成されるフロックの生成速度に応じて、接触させる酸素量や鉄電極からの鉄の溶出量を調整し、より効率よくFe3+を得てフロックを形成することができる。
発明を実施するための最良の形態
第1図は本発明の実施の形態における凝集剤製造装置を示す概略構成図である。
本発明の実施の形態における凝集剤製造装置は、水に酸素を高濃度に溶解させた酸素溶解水を製造する高濃度酸素水製造装置1、製造した酸素溶解水を被処理水としての原水と混合して酸素濃度を調整する酸素水調整槽2、電解により鉄電極から鉄イオンを溶出させ酸素溶解水中の酸素と接触させて凝集剤を得る鉄イオン反応槽3、および高濃度酸素水製造装置1および鉄電極への通電量を制御する制御手段としてのコントロールパネル5によって構成される。さらに、本実施形態における凝集剤製造装置は、得られた凝集剤により水中の不純物を凝集させる凝集槽4が接続されて水処理装置を構成する。
高濃度酸素水製造装置1は、酸素ボンベや酸素発生装置等(いずれも図示せず)の酸素供給手段より供給する酸素を直径0.01〜0.05mmの小さな気泡として原水より取り込んだ水中に溶存させ、酸素溶解水とする装置である。酸素を微細化気泡とすることで水中への酸素の溶解効率が良くなり、酸素濃度は一般の水中への酸素の溶解量10〜15ppmよりも非常に大きな数値を示し、この高濃度酸素水製造装置1によって酸素濃度20〜50ppmの酸素溶解水が得られる。
酸素水調整槽2は、高濃度酸素水製造装置1によって得られた酸素溶解水を原水と混合し、酸素濃度を調整するための槽である。この酸素水調整槽2によって酸素濃度を調整した酸素溶解水は、次段の鉄イオン反応槽3へと供給される。
ここで、第2図は第1図の鉄イオン反応槽の構造を示し、(a)は内部平面図、(b)は内部側面図である。
第2図に示すように、鉄イオン反応槽3には、鉄(Fe)製の板状の電極としての複数枚の電極板6を、酸素溶解水の流れ方向に対して垂直方向に並設したものである。電極板6は全面に均一に孔が形成されたパンチング板であり、それぞれの電極板6の表面は酸素溶解水の流れ方向に対して平行となっている。電極板6の間隔は約10mmであり、それぞれの電極板6には、1枚毎に交互にプラス・マイナスの異なる極性となるように直流電圧(DCV)を加える。
電極板6の酸素溶解水の流れ方向の前面には、酸素水調整槽2より流入する酸素溶解水をそれぞれの電極板6間に平均的に流入させるための調整板7を備える。さらに、電極板6の酸素溶解水の流れ方向の後面には、全面に均一に孔が形成されたパンチング板8が設けられ、また、電極板6の下流側には、水中のFe の濃度を検出する鉄イオン濃度センサ9a、水中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ9bを設けている。
コントロールパネル5は、鉄イオン濃度センサ9aにより検出したFe3+の濃度に基づき、高濃度酸素水製造装置1から酸素水調整槽2への酸素溶解水の供給量、高濃度酸素水製造装置1により製造する酸素溶解水の酸素濃度、電極板6間への直流電圧(DCV)の通電量、および、電極板6間への酸素溶解水の通水量を制御するものである。なお、電極板6間へ加える直流電圧は、電極板6間へ安定した電流を供給するため交流電圧を変換して直流電圧とする電圧電流制御方式によるものとする。
高濃度酸素水製造装置1から酸素水調整槽2への酸素溶解水の供給量の調整は、高濃度酸素水製造装置1と酸素水調整槽2との間に設けた電磁バルブ10aの開度を制御することにより行う。高濃度酸素水製造装置1により製造する酸素溶解水の酸素濃度の調整は、酸素濃度センサ9bによって検出した酸素濃度に基づき、高濃度酸素水製造装置1への酸素の供給量や原水の取り込み量を制御することにより行う。電極板6間への酸素溶解水の通水量の調整は、酸素水調整槽2と鉄イオン反応槽3との間に設けた電磁バルブ10bの開度を制御することにより行う。
上記構成の凝集剤製造装置によれば、高濃度酸素水製造装置1によって得られた酸素濃度20〜50ppmの酸素溶解水と原水とは酸素水調整槽2によって混合され、酸素濃度が調整された後の酸素溶解水は鉄イオン反応槽3へと流入する。鉄イオン反応槽3へ流入した酸素溶解水は、調整板7によってそれぞれの電極板6の間に均一に流入する。
一方、鉄イオン反応槽3では、電極板6に加えられた電圧によって電極板6からFeが溶出し、Fe2+やFe3+が発生する。ここで、20〜50ppmの高濃度の酸素が溶存した酸素溶解水が酸素水調整槽2より供給されることによって、Fe2+は高速酸化され、より安定なFe3+の状態にまで完全に酸化される。
なお、図示例では、電極板6に対して酸素溶解水を側方から供給する構成としているが、電極板6に対して酸素溶解水を下側すなわち重力方向から吐出する構成としてもよい。このとき、酸素溶解水が酸素を含んで水よりも軽いため、酸素溶解水は電極板6に接触しながら浮上するようになり、電極板6から溶出するFeに対してさらに効率良く酸素を接触させて酸化させることが可能である。
また、鉄イオン反応槽3の前段に炭酸ガス(CO)の供給量を調節することにより水素イオン濃度指数(pH)を調整可能な炭酸ガス供給装置11を接続することも可能である。このとき、鉄イオン反応槽3にpHを検出するpHセンサ12を設け、pHセンサ12の検出値(pH)に基づいてコントロールパネル5により炭酸ガス供給装置11を制御し、炭酸ガスの供給量を自動調整して被処理水のpHを5.3〜6.5に調整する。このように炭酸ガスによって被処理水のpHを5.3〜6.5の範囲に保つことにより、Fe3+による凝集を最も効率良く行うことが可能となる。なお、本実施形態における炭酸ガス供給装置11に代えて、塩酸や硫酸等を供給し、pHを調整する構成とすることも可能である。
こうして得られたFe3+を含む酸素溶解水は凝集槽4へと流入し、水中の不純物を凝集して、フロックを形成する。すなわち、Fe3+を凝集剤として、原水中に含まれていた不純物を凝集除去することが可能であり、このときFe3+は安定なため、被処理水としての原水を着色することが少ない。また、鉄は人体への悪影響もないため、Fe3+は凝集に利用されずに排出されても無害であり、環境を乱すことがない。
また、本実施形態における凝集剤製造装置によれば、電極板6の下流のFe3+の濃度に基づき、コントロールパネル5によって、このFe3+の濃度が最大となるように酸素溶解水の供給量、酸素溶解水の酸素濃度、電極間の通電量または電極間への通水量を制御し、さらにこのFe3+の濃度が最大の状態を維持するように制御することによって、効率よくFe3+を得ることが可能である。
また、原水の電導率を検出する電導率センサ(例えばEC計)13,14をそれぞれ原水の取り込み口および鉄イオン反応槽3の下流に設け、電導率センサ13,14の値の差に応じてコントロールパネル5による制御を行うものとすれば、さらにFe3+の発生量を効率良く制御することが可能となる。あるいは、凝集槽4の下流にフロックの生成速度を検出する手段を設け、このフロックの生成速度すなわち凝集速度に応じて酸素溶解水の供給量、酸素溶解水の酸素濃度、電極間の通電量または電極間への通水量を制御し、得られたFe3+を凝集槽4へ供給するものとすれば、効率良くフロックを形成して水を浄化することができる。なお、第2図では、便宜上コントロールパネル5を2つ図示しているが、実際は1つのコントロールパネル5により各制御は行われる。
さらに、電極として自然界に大量にあって安価なFeを用いることにより、装置の製造コスト及びランニングコストを抑えることが可能であり、また、酸素を水に溶解させることによって水の伝導率が上がるため、電極板6の電解に必要な電圧量を減らすことが可能となる。したがって、電源として太腸電池を使用することが可能となり、酸素溶解水を用いた本実施形態における凝集剤製造装置は省エネルギ型のものとなる。
なお、本実施形態においては、被処理水としての原水を用いて高濃度酸素水製造装置1により酸素溶解水を製造し、この酸素溶解水を原水と混合して鉄イオン反応槽3により凝集剤を得て、さらに凝集槽4によってフロックを形成し、原水中の不純物を凝集除去する水処理装置としているが、凝集槽4は別に構成するものとした凝集剤製造装置としてもよい。このとき、高濃度酸素水製造装置1から鉄イオン反応槽3までの凝集剤の製造プロセスにおいては、被処理水を用いずに純水などの他の水を用いることもできる。この凝集剤を別に構成した凝集槽4内において被処理水と混合させることによって、上記実施形態において説明した凝集作用が得られる。
上記本発明の実施の形態における凝集剤製造装置を用いて実験を行った。
ここで、原水として水道水に160ppmの沖縄赤土と白陶土からなる粘土を混合したものを用い、第2図に示す電極板6に20V,12Aを5分間通電した。高濃度酸素水製造装置1によって製造し酸素水調整槽2によって混合した酸素溶解水の酸素濃度は、40ppmとなるようにコントロールパネル5により制御した。
このとき、凝集槽4で20分間フロックを形成させ、その後30分静置したものの上澄液の濁度は10度以下であった。また、酸素溶解水によって電極板6への通電量を30〜50%減らしても電極板6の電解が行われており、このとき20V,12Aの通電では48VA程度であった。したがって、電極板6への通電は、太陽電池により十分に供給することが可能であり、従来比50〜70%の消費電力である省エネルギ型の凝集剤製造装置であることが確認された。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明に係る凝集剤製造装置は、河川、湖沼、貯水池や溜池等の被処理水の他、清水等の原水を導入して凝集剤を製造する装置として有用であり、得られた凝集剤を被処理水と接触させて被処理水中に含まれる有機物や無機物等の不純物を凝集分離する水浄化装置に用いるのに適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施の形態における凝集剤製造装置を示す概略構成図であり、第2図は、第1図の鉄イオン反応槽の構造を示し、(a)は内部平面図、(b)は内部側面図である。
【0003】
本発明の凝集剤製造装置は、電解により電極から金属イオンを溶出させて凝集剤を得るイオン反応手段を備えた凝集剤製造装置において、電極の材質が主にFeであり、電極より溶出したFe2+を酸化させFe3+とする酸化手段をイオン反応手段の前段階に備えたことを特徴とする。
電極間に直流電流を通じると、電解によって電極からFeが溶出し、Fe2+(第1鉄イオン)やFe3+(第2鉄イオン)が生じる。Fe2+はそのままの状態では酸化しやすく、酸化してFeOとなり錆色を帯びてしまうため、これを凝集剤として用いると被処理水が赤茶色に着色してしまう。そこで、このFe2+に対し酸化手段により酸素を接触させてFe2+を高速酸化させ、より安定なFe3+の状態にまで完全に酸化させて凝集剤とする。Fe3+は安定なため、被処理水を着色することが少ない。また、鉄は人体への悪影響もないため、Fe3+は凝集に利用されずに排出されても無害である。さらに、電極として自然界に大量にあって安価なFeを用いることにより、装置の製造コスト及びランニングコストを抑えることが可能である。また、凝集に必要な鉄量の電気分解には大きな電圧量を必要としないため、太陽電池を電源とすることが可能であり本実施形態における凝集剤製造装置は省エネルギ型のものとなる。
酸化手段は、水に酸素を溶解させた酸素溶解水を供給するものであることが望ましい。酸素を溶解させた水、特に酸素を酸素濃度15ppm以上の飽和状態近くまで高濃度に溶解させた水を供給してFe2+と混合することによって、Fe2+粒子の回りに酸素が効率よく接触し、Fe2+をさらに高速に酸化させ、Fe3+を得ることが可能となる。酸素濃度は、20ppm以上とするのがより好ましく、水中のFe2+をFe3+の状態へとより確実に酸化させることができる。また、酸素を水に溶解させることによって水の伝導率が上がるため、電極の電解に必要な電圧量を減らすことが可能となる。
酸素濃度が15ppm未満の場合、Fe3+の生成には酸素量が不足する。例えば、酸素を圧縮機等によりFe2+に直接吹き付ける(バブリング)こともできるが、このときの水中への酸素の溶解量は15ppm未満であるため、ただ直接吹き

Claims (10)

  1. 電解により電極から金属イオンを溶出させて凝集剤を得る凝集剤製造装置において、前記電極の材質が主にFeであり、前記電極より溶出したFe2+を酸化させFe3+とする酸化手段を備えたことを特徴とする凝集剤製造装置。
  2. 前記酸化手段は、水に酸素を溶解させた酸素溶解水を供給するものである請求の範囲第1項記載の凝集剤製造装置。
  3. 前記酸素溶解水は、酸素濃度15ppm以上であることを特徴とする請求の範囲第2項記載の凝集剤製造装置。
  4. 前記酸素溶解水の水素イオン濃度指数を調整する手段を備えた請求の範囲第2項記載の凝集剤製造装置。
  5. 前記電極は板状のものとし、その表面を前記酸素溶解水の流れ方向に対して平行に配置したことを特徴とする請求の範囲第2項記載の凝集剤製造装置。
  6. 前記酸素溶解水は、前記電極に対して下側から吐出するものとした請求の範囲第2項記載の凝集剤製造装置。
  7. 前記電極の下流にFe3+の濃度を検出する手段を設け、前記Fe3+の濃度に応じて前記酸素溶解水の供給量、前記酸素溶解水の酸素濃度、前記電極間の通電量または前記電極間への通水量を制御する手段を設けた請求の範囲第2項から第6項のいずれかに記載の凝集剤製造装置。
  8. 前記制御手段は、前記Fe3+の濃度が最大となるように制御するものである請求の範囲第7項記載の凝集剤製造装置。
  9. 請求項1に記載の凝集剤製造装置に接続され前記凝集剤製造装置によって得られる凝集剤を接触させることにより被処理水に含まれる不純物を凝集させフロックを形成する凝集槽を備えた水処理装置。
  10. 前記凝集槽の下流に前記フロックの生成速度を検出する手段を設け、前記生成速度に応じて前記酸素溶解水の供給量、前記酸素溶解水の酸素濃度、前記電極間の通電量または前記電極間への通水量を制御する手段を設けた請求の範囲第9項記載の水処理装置。
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