JPS64946Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は芝スキー競技用スキー板の改良に関す
るもので、殊に、雪上スキーと同じ状態及び同様
の練習ができるようになる非雪上用スキー板を提
供することを目的とし、安全性、安定性の向上を
追求したものである。

従来より非雪上用として芝スキー用具が種々使
用されているが、これらの芝スキー板はローラー
スケートを少し長くしたような構造になり、足に
履くようにした剛体のスキー板下面に複数個のロ
ーラーを枢設したものである為、滑走及び旋回等
種々の運動において雪上スキー板とは全く異なる
ものであり、雪の無い場所において雪上スキーの
練習を行なつたり、あるいは芝上で雪上スキーと
同様の感覚でスキー競技を行なうことのできる芝
スキー板が要望されていた。

本考案は上記要望に鑑みなされたもので、略雪
上スキー板と同様形状になる板材下面に板材にか
かる圧力分布に従つて各部板材と同巾になるロー
ラを多数枢設したものであり、該板材の上面に靴
固定金具を取り付けて使用するようになる芝スキ
ー板である。

以下、本考案の実施例を図面に従つて説明する
に、第１図は第１の実施例を示す平面図、第２図
は側面図、第３図は底面図である。

スキー板１は通常の雪上用スキー板と同様の平
面形状を呈し、中央部２の板巾Ｗ１が先端部３及
び後端部４の板巾Ｗ２，Ｗ３より狭くなると共
に、側面形状は中央部２が僅かに弓形に上方へ彎
曲し、先端部３も上方へ彎曲して成り、適度なた
わみ弾性を有する。

等該スキー板１の下面には取付金具５が他数固
着され、該取付金具５に形成した車軸６，６にベ
アリング７を介してローラ８，８を回動自在に枢
設して成るもので、該ローラ８の分布は第４図に
示すように荷重分布Ａ又はA′に従いスキー板１
の中央部２に多く、先及び後端部４近くが少なく
なるように配設されることが好ましい。

各ローラ８は硬質プラステイツク等の合成樹脂
から成り、又材質を変えることにより、滑走場所
を多様化できるのである。そして１個の取付金具
５に設けた両ローラ８，８の外側巾Ｌは取付金具
５の取付位置の板巾Ｗに等しく構成されることが
好ましく、且つ各ローラ８は外側に向つて紡垂形
の曲面的周径９を有する。

また、１０，１０はスキー板１の先端部３及び
後端部４上面に立設固着したパラボラツクであ
り、スキー板１の交錯を阻止するものであり、ス
キー板１の下面にはローラ８の高さより低いガー
ド板１１，１１が設けられるが、該ガード板１１
はスキー板１の競技使用目的により、先端部３、
中央部２前偏又は後端部４等所望の位置に取り付
け、個数も変更するようになる。

上記構成の芝スキー板は一対のスキー板１を用
意し、上面略中央に公知の靴固定金具を取り付け
て履き競技使用するもので、スキー板１が雪上ス
キー板と同様の特性を持つ為、各ローラ８に平均
的な荷重が掛る。

上記芝スキー競技用スキー板は天然及び人工芝
上又はコンクリート整地等非雪上で競技するもの
であり、雪上スキーと同様に滑走、旋回の外、ジ
ヤンプも可能になるものである。即ち、各ローラ
８が曲面的周径９を有する為、スキー板１が雪上
スキーと同様に側方に傾倒した時、該曲面的周径
９部が確実に接地し、エツジ効果を奏する為、自
由に旋回できると共に、該曲面的周径９部を小さ
くする（第６図２点鎖線参照）ことによりローラ
８の直進性が増大し、ジヤンプ競技用として効果
的になる。

次に第７図乃至第９図は本考案の他の実施例を
示すものである。即ち、スキー板１ａのローラ取
付部において先端部３ａ及び後端部４ａのローラ
８の一部がスキー板１ａに形成した切欠１ｂに位
置するように構成したものであり、該部取付金具
５ａの車軸６ａ，６ａをスキー板１ａにできるだ
け近く構成し、スキー板１ａの滑走面からの高さ
を低くするものである。

そして切欠１ｂに位置するローラ８の径を端部
に行くにつれて大きくすることにより安定滑走が
できるようになるのである。

当該スキー板１ａはジヤンブ競技等の時の空気
抵抗を小さくする効果を奏すると共に、滑走安定
性を増大することができるもので、滑降競技及び
旋回競技用として有用である。

以上説明したように本考案の芝スキー競技用ス
キー板は、スキー板の運動特性が雪上スキーのス
キー板に近似する為、雪のない場所でのスキー様
競技を行なうことができるもので、季節外のスキ
ーの練習及び非降雪地での雪上スキー用各競技用
スポーツ用具として本考案実施後の実用的効果は
極めて大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案芝スキー競技用スキー板の実施例
を示すもので、第１図は第１の実施例を示すスキ
ー板の平面図、第２図は同側面図、第３図は同底
面図、第４図は第２図における荷重分布図、第５
図は要部側面図、第６図は第５図におけるＢ−Ｂ
線断面図、第７図は第２の実施例を示すスキー板
の底面図、第８図は同側面図、第９図は第８図に
おけるＣ−Ｃ拡大線断面図である。 １，１ａ〜スキー板、１ｂ〜切欠、５，５ａ〜
取付金具、６，６ａ〜車軸、７〜ベアリング、８
〜ローラ、９〜放物線的曲線周径、１０〜パラボ
ラツク、１１〜ガード板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 雪上用スキー板と略同形状で、且つ同様のたわ
   み弾性を有する一対のスキー板下面に、該スキー
   板の滑走時にかかる荷重分布に対応して略比例配
   設した多数のローラをスキー板の巾と一致して設
   けると共にこれらローラは、取付金具に形成した
   Ｔ型の車軸の両端に、外側周縁が曲面的周径の紡
   垂型を有する一対のローラを軸支し、更にスキー
   板下面の適宜位置にローラの滑動を容易にする断
   面三角形状のガード板を付設してなる芝スキー競
   技用スキー板。