JPS6463B2 - - Google Patents
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- JPS6463B2 JPS6463B2 JP56072076A JP7207681A JPS6463B2 JP S6463 B2 JPS6463 B2 JP S6463B2 JP 56072076 A JP56072076 A JP 56072076A JP 7207681 A JP7207681 A JP 7207681A JP S6463 B2 JPS6463 B2 JP S6463B2
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Landscapes
- External Artificial Organs (AREA)
Description
〔発明の背景〕
本発明は2つの貯血リザーバを流体圧により交
互に膨張収縮させて血液の吸引および送血を自動
制御するよう構成した特に膜型人工心肺装置に関
するものである。 〔先行技術およびその問題点〕 開胸開心術に用いられる膜型人工肺はその構造
上の特長から次の3種類、すなわち、コイル型、
積層型およびホローフアイバ型に分けることがで
きる。積層型人工肺は機能的に制約があり、いわ
ゆるダブルポンプシステムを使わざるを得ない
が、他の2者はシングルポンプでの使用が可能で
ある。シングルポンプシステムは、ダブルポンプ
システムよりも全体の長さが短くなり、プライミ
ングボリユーム(充填液量)が少なく、また操作
が簡単で誤操作による危険が少ないなどの利点が
ある。しかし、さらにプライミングボリユームの
少ないシステムが特に小型の小児用用途では強く
求められている。 また、ポンプとしてはローラ式またはフインガ
ー式のペルスタルテイツク式のポンプが一般に用
いられ、これらにおいてはローラまたはフインガ
ーのポンプ作用時のしごき、押しつぶしが血液損
傷、特に溶血現象に大きな影驚を与えていること
が知られている。このため、ペルスタルテイツク
ポンプに代えて剛性箱内に可撓性バツグを収容
し、これを空気圧により膨張収縮させる方式の血
液ポンプが種々開発されている(例えば、特開昭
52−81986号、特開昭52−86294号、特開昭53−
2996号参照)。しかし、これらはいずれも単に従
来のペルスタルテイツクポンプと置換する脈動式
のポンプにすぎず、プライミングボリユームの減
少に大きく寄与するものではなかつた。 さらに、上記いずれの方式によるポンプを用い
る場合であつても、手術の間、心肺からの脱血に
より増加する体外循環血液の余剰分を貯える貯血
リザーバへの血液捕集は患者とリザーバとの落差
による脱血で行つており、通常はこの落差を1m
以上とつている。このため、患者を高い位置にあ
げて術者は台上にのつて手術を行うといつた不便
を甘受していたのである。このため、血液収集に
必要なチユービングが必然的に長くなり、その結
果プライミングボリユームも大きくなるという事
態を回避できないでいた。 〔発明の目的〕 本発明の第1の目的は人工心肺システムに不可
欠なリザーバを用いて血液の送血を行なうことに
よりペルスタルテイツク型または脈動型のポンプ
を使用しないで、血液の損傷を招かず、その分に
応じたプライミングボリユームを減少させた人工
心肺装置を提供しようとするものである。 本発明の他の目的は従来のように落差による脱
血を必要としない人工心肺装置を提供しようとす
るにある。 本発明の更に他の目的は2つの貯血リザーバの
強制的膨張・収縮を自動的に制御でき、2つの貯
血リザーバの総貯血重量に基づいて血液の吸引量
および/または送血量を制御でき、さらに、異常
時には警報を発することができる人工心肺装置を
提供しようとするにある。 さらに、本発明の第2の目的は、上記各目的に
加えて、送血量を監視できかつ制御することので
きる人工心肺装置を提供するにある。 〔発明の具体的構成〕 本発明の第1の態様は、それぞれの剛性ハウジ
ングHAおよびHB内に収容された貯血リザーバRA
およびRBと、該貯血リザーバ各々に装着された
重量計SAおよびSBと、前記貯血リザーバRAおよ
びRBにそれぞれ接続された分岐ラインを有する
血液吸引ラインLIと、該血液吸引ラインLIに設け
られ、一方の前記貯血リザーバに血液を供給し、
他方の前記貯血リザーバには血液を供給しないよ
う切替制御されるバルブV1と、前記貯血リザー
バRAおよびRBにそれぞれ接続された分岐ライン
を有する血液排出ラインLOと、該血液排出ライ
ンLOに設けられ、前記血液が供給されない他方
の貯血リザーバから貯溜血液を排出するよう切替
制御されるバルブV2と、前記貯血リザーバRAお
よびRBをそれぞれ収容するハウジングHAおよび
HBの空間に接続される分岐ラインを有する減圧
ラインLRと、該減圧ラインLRに設けられ、前記
血液が供給される一方の貯血リザーバを収容する
ハウジングの空間を減圧するよう切替制御される
バルブV3と、前記貯血リザーバRAおよびRBをそ
れぞれ収容するハウジングHAおよびHBの空間に
接続される分岐ラインを有する加圧ラインLPと、
該加圧ラインLPに設けられ、前記血液を排出す
る方のハウジング空間を加圧するよう切替制御さ
れるバルブV4と、 前記減圧ラインLRによる前記一方のハウジン
グ空間の減圧により前記一方の貯血リザーバに前
記血液吸引ラインLIを経て血液を吸引し、前記加
圧ラインLPによる前記他方のハウジング空間の
加圧により前記他方の貯血リザーバから前記血液
排出ラインLOを経て血液を排出するように、血
液吸引を行つている貯血リザーバ側では前記バル
ブV1およびV3を開放しかつ前記バルブV2および
V4を閉止し、逆に、血液排出を行なつている貯
血リザーバ側では前記バルブV2およびV4を開放
しかつ前記バルブV1およびV3を閉止し、血液排
出を行なつている貯血リザーバに装着された重量
計により検出された血液重量が前記重量計におけ
る設定下限重量に達した時に、前記バルブV1お
よびV3とV2およびV4の開閉を切替制御し、前記
二つの貯血リザーバの血液吸引と血液排出の状態
の切り替えを交互に繰り返し行なう電気制御手段
とを備えることを特徴とする人工心肺装置を提供
するものである。 また、本発明の第2の態様は、それぞれの剛性
ハウジングHAおよびHB内に収容された貯血リザ
ーバRAおよびRBと、該貯血リザーバ各々に装着
された重量計SAおよびSBと、前記貯血リザーバ
RAおよびRBにそれぞれ接続された分岐ラインを
有する血液吸引ラインLIと、該血液吸引ラインLI
に設けられ、一方の前記貯血リザーバに血液を供
給し、他方の前記貯血リザーバには血液を供給し
ないよう切替制御されるバルブV1と、前記貯血
リザーバRAおよびRBにそれぞれ接続された分岐
ラインを有する血液排出ラインLOと、該血液排
出ラインLOに設けられ、前記血液が供給されな
い他方の貯血リザーバから貯溜血液を排出するよ
う切替制御されるバルブV2と、前記血液排出ラ
インLO中に前記重量計SAおよびSBと別個に設け
られた流量計と、前記貯血リザーバRAおよびRB
をそれぞれ収容するハウジングHAおよびHBの空
間に接続される分岐ラインを有する減圧ライン
LRと、該減圧ラインLRに設けられ、前記血液が
供給される一方の貯血リザーバを収容するハウジ
ングの空間を減圧するよう切替制御されるバルブ
V3と、前記貯血リザーバRAおよびRBをそれぞれ
収容するハウジングHAおよびHBの空間に接続さ
れる分岐ラインを有する加圧ラインLPと、該加
圧ラインLPに設けられ、前記血液を排出する方
のハウジング空間を加圧するよう切替制御される
バルブV4と、 前記減圧ラインLRによる前記一方のハウジン
グ空間の減圧により前記一方の貯血リザーバに前
記血液吸引ラインLIを経て血液を吸引し、前記加
圧ラインLPによる前記他方のハウジング空間の
加圧により前記他方の貯血リザーバから前記血液
排出ラインLOを経て血液を排出するように、血
液吸引を行つている貯血リザーバ側では前記バル
ブV1およびV3を開放しかつ前記バルブV2および
V4を閉止し、逆に、血液排出を行なつている貯
血リザーバ側では前記バルブV2およびV4を開放
しかつ前記バルブV1およびV3を閉止し、血液排
出を行なつている貯血リザーバに装着された重量
計により検出された血液重量が前記重量計におけ
る設定下限重量に達した時に、前記バルブV1お
よびV3とV2およびV4の開閉を切替制御し、前記
二つの貯血リザーバの血液吸引と血液排出の状態
の切り替えを交互に繰り返し行なう電気制御手段
とを備え、 前記流量計により検出された流量が設定流量よ
り多い場合は、前記加圧ラインを経ての加圧程度
を減らし、逆に前記設定流量より少ない場合は、
前記加圧程度を増すように制御するよう構成した
ことを特徴とする人工心肺装置を提供するもので
ある。 各貯血リザーバは混注エア抜きラインを各ハウ
ジングから延長して有し、各ハウジングに装着す
る重量計としてはロードセルで構成するのが自動
制御上好便である。流量計は重量計と別個に血液
排出ライン中に設けられるがこのものも重量計と
同様に電気制御可能なもので構成するのが良い。
また、本発明の人工心肺装置を自動制御するに際
しては、各リザーバに装着された重量計で各リザ
ーバの重量を刻々と計測することによりまた流量
計の流量を刻々計測することにより、流量計によ
り検出された流量および重量計により検出された
両リザーバの全貯血重量の変動に応じて、加圧ラ
インを経てのリザーバの加圧程度および/または
減圧ラインを経てのリザーバの減圧程度を制御
し、これらの数値に異常ある時には警報を発する
ようにするのが好適である。 次に、本発明による人工心肺装置を図面に示す
好適実施例につき詳細に説明する。 第1図は本発明による人工心肺装置を線図的に
示す。血液は患者1から血液吸引ラインLIから後
に詳細に説明するように交互に強制的に膨張収縮
されて送血を行う血液リザーバを経て、さらに血
液排出ラインLO上に設けられた流量計2、人工
肺3、熱交換器4およびエアトラツプ5を経て循
環される。血液リザーバは膨張収縮が可能な可撓
性材料で構成され、本発明においては交互に使用
するため同様のものを2個(RAおよびRB)設け
る。これらのリザーバRAおよびRBはそれぞれ金
属等の剛性のある材料で造られたハウジングHA
およびHBに収容され、リザーバとハウジングと
の間の空間を加圧または減圧してリザーバの強制
的膨張収縮を行わせることによるポンプ作用によ
り送血を行う。 このため、貯血リザーバRAおよびRBには血液
吸引ラインLIのそれぞれの分岐ラインLIAおよび
LIBを接続し、いずれか一方の分岐ラインを遮断
するバルブV1を設けておく。また、貯血リザー
バRAおよびRBには血液排出ラインLOのそれぞれ
の分岐ラインLOAおよびLOBを接続し、同様にいず
れか一方の分岐ラインを遮断することができるバ
ルブV2を設けておく。他方、貯血リザーバRAま
たはRBのいずれか一方を膨張させて血液の吸引
を行うために、減圧流体源6から減圧ラインLR
を経てその分岐ラインLRAおよびLRBをそれぞれリ
ザーバRAおよびRBとハウジングHAおよびHBとの
間の空間に接続し、減圧ラインLOの分岐部にい
ずれか一方の空間と減圧源6とを選択的に連通す
るバルブV3を設けておく、また、貯血リザーバ
RAまたはRBのいずれか一方を収縮させて送血を
行うために、加圧流体源7から加圧ラインLPを
経てその分岐ラインLPAおよびLPBをそれぞれリザ
ーバRAおよびRBとハウジングHAおよびHBとの間
の空間に接続し、加圧ラインLPの分岐部にいず
れか一方の空間と加圧源7とを選択的に連通する
バルブV4を設けておく。 これらのバルブV1,V2,V3およびV4の切替制
御はリザーバRAおよびRBに装着された重量計
(好ましくはロードセル)SAおよびSBにより、血
液の排出が行なわれつつある方のリザーバの貯血
量を検出し、リザーバの下限貯血量と対比するこ
とにより行なわれる。各リザーバの下限貯血量は
患者の体重等に応じて安定な範囲内で任意に設定
することができる。バルブV1〜V4の切換態様は、
リザーバRAに関連する方をA、リザーバRBに関
連する方をBとして表示すると次の第1および第
2態様があり、それぞれ下表1および2に示す。
互に膨張収縮させて血液の吸引および送血を自動
制御するよう構成した特に膜型人工心肺装置に関
するものである。 〔先行技術およびその問題点〕 開胸開心術に用いられる膜型人工肺はその構造
上の特長から次の3種類、すなわち、コイル型、
積層型およびホローフアイバ型に分けることがで
きる。積層型人工肺は機能的に制約があり、いわ
ゆるダブルポンプシステムを使わざるを得ない
が、他の2者はシングルポンプでの使用が可能で
ある。シングルポンプシステムは、ダブルポンプ
システムよりも全体の長さが短くなり、プライミ
ングボリユーム(充填液量)が少なく、また操作
が簡単で誤操作による危険が少ないなどの利点が
ある。しかし、さらにプライミングボリユームの
少ないシステムが特に小型の小児用用途では強く
求められている。 また、ポンプとしてはローラ式またはフインガ
ー式のペルスタルテイツク式のポンプが一般に用
いられ、これらにおいてはローラまたはフインガ
ーのポンプ作用時のしごき、押しつぶしが血液損
傷、特に溶血現象に大きな影驚を与えていること
が知られている。このため、ペルスタルテイツク
ポンプに代えて剛性箱内に可撓性バツグを収容
し、これを空気圧により膨張収縮させる方式の血
液ポンプが種々開発されている(例えば、特開昭
52−81986号、特開昭52−86294号、特開昭53−
2996号参照)。しかし、これらはいずれも単に従
来のペルスタルテイツクポンプと置換する脈動式
のポンプにすぎず、プライミングボリユームの減
少に大きく寄与するものではなかつた。 さらに、上記いずれの方式によるポンプを用い
る場合であつても、手術の間、心肺からの脱血に
より増加する体外循環血液の余剰分を貯える貯血
リザーバへの血液捕集は患者とリザーバとの落差
による脱血で行つており、通常はこの落差を1m
以上とつている。このため、患者を高い位置にあ
げて術者は台上にのつて手術を行うといつた不便
を甘受していたのである。このため、血液収集に
必要なチユービングが必然的に長くなり、その結
果プライミングボリユームも大きくなるという事
態を回避できないでいた。 〔発明の目的〕 本発明の第1の目的は人工心肺システムに不可
欠なリザーバを用いて血液の送血を行なうことに
よりペルスタルテイツク型または脈動型のポンプ
を使用しないで、血液の損傷を招かず、その分に
応じたプライミングボリユームを減少させた人工
心肺装置を提供しようとするものである。 本発明の他の目的は従来のように落差による脱
血を必要としない人工心肺装置を提供しようとす
るにある。 本発明の更に他の目的は2つの貯血リザーバの
強制的膨張・収縮を自動的に制御でき、2つの貯
血リザーバの総貯血重量に基づいて血液の吸引量
および/または送血量を制御でき、さらに、異常
時には警報を発することができる人工心肺装置を
提供しようとするにある。 さらに、本発明の第2の目的は、上記各目的に
加えて、送血量を監視できかつ制御することので
きる人工心肺装置を提供するにある。 〔発明の具体的構成〕 本発明の第1の態様は、それぞれの剛性ハウジ
ングHAおよびHB内に収容された貯血リザーバRA
およびRBと、該貯血リザーバ各々に装着された
重量計SAおよびSBと、前記貯血リザーバRAおよ
びRBにそれぞれ接続された分岐ラインを有する
血液吸引ラインLIと、該血液吸引ラインLIに設け
られ、一方の前記貯血リザーバに血液を供給し、
他方の前記貯血リザーバには血液を供給しないよ
う切替制御されるバルブV1と、前記貯血リザー
バRAおよびRBにそれぞれ接続された分岐ライン
を有する血液排出ラインLOと、該血液排出ライ
ンLOに設けられ、前記血液が供給されない他方
の貯血リザーバから貯溜血液を排出するよう切替
制御されるバルブV2と、前記貯血リザーバRAお
よびRBをそれぞれ収容するハウジングHAおよび
HBの空間に接続される分岐ラインを有する減圧
ラインLRと、該減圧ラインLRに設けられ、前記
血液が供給される一方の貯血リザーバを収容する
ハウジングの空間を減圧するよう切替制御される
バルブV3と、前記貯血リザーバRAおよびRBをそ
れぞれ収容するハウジングHAおよびHBの空間に
接続される分岐ラインを有する加圧ラインLPと、
該加圧ラインLPに設けられ、前記血液を排出す
る方のハウジング空間を加圧するよう切替制御さ
れるバルブV4と、 前記減圧ラインLRによる前記一方のハウジン
グ空間の減圧により前記一方の貯血リザーバに前
記血液吸引ラインLIを経て血液を吸引し、前記加
圧ラインLPによる前記他方のハウジング空間の
加圧により前記他方の貯血リザーバから前記血液
排出ラインLOを経て血液を排出するように、血
液吸引を行つている貯血リザーバ側では前記バル
ブV1およびV3を開放しかつ前記バルブV2および
V4を閉止し、逆に、血液排出を行なつている貯
血リザーバ側では前記バルブV2およびV4を開放
しかつ前記バルブV1およびV3を閉止し、血液排
出を行なつている貯血リザーバに装着された重量
計により検出された血液重量が前記重量計におけ
る設定下限重量に達した時に、前記バルブV1お
よびV3とV2およびV4の開閉を切替制御し、前記
二つの貯血リザーバの血液吸引と血液排出の状態
の切り替えを交互に繰り返し行なう電気制御手段
とを備えることを特徴とする人工心肺装置を提供
するものである。 また、本発明の第2の態様は、それぞれの剛性
ハウジングHAおよびHB内に収容された貯血リザ
ーバRAおよびRBと、該貯血リザーバ各々に装着
された重量計SAおよびSBと、前記貯血リザーバ
RAおよびRBにそれぞれ接続された分岐ラインを
有する血液吸引ラインLIと、該血液吸引ラインLI
に設けられ、一方の前記貯血リザーバに血液を供
給し、他方の前記貯血リザーバには血液を供給し
ないよう切替制御されるバルブV1と、前記貯血
リザーバRAおよびRBにそれぞれ接続された分岐
ラインを有する血液排出ラインLOと、該血液排
出ラインLOに設けられ、前記血液が供給されな
い他方の貯血リザーバから貯溜血液を排出するよ
う切替制御されるバルブV2と、前記血液排出ラ
インLO中に前記重量計SAおよびSBと別個に設け
られた流量計と、前記貯血リザーバRAおよびRB
をそれぞれ収容するハウジングHAおよびHBの空
間に接続される分岐ラインを有する減圧ライン
LRと、該減圧ラインLRに設けられ、前記血液が
供給される一方の貯血リザーバを収容するハウジ
ングの空間を減圧するよう切替制御されるバルブ
V3と、前記貯血リザーバRAおよびRBをそれぞれ
収容するハウジングHAおよびHBの空間に接続さ
れる分岐ラインを有する加圧ラインLPと、該加
圧ラインLPに設けられ、前記血液を排出する方
のハウジング空間を加圧するよう切替制御される
バルブV4と、 前記減圧ラインLRによる前記一方のハウジン
グ空間の減圧により前記一方の貯血リザーバに前
記血液吸引ラインLIを経て血液を吸引し、前記加
圧ラインLPによる前記他方のハウジング空間の
加圧により前記他方の貯血リザーバから前記血液
排出ラインLOを経て血液を排出するように、血
液吸引を行つている貯血リザーバ側では前記バル
ブV1およびV3を開放しかつ前記バルブV2および
V4を閉止し、逆に、血液排出を行なつている貯
血リザーバ側では前記バルブV2およびV4を開放
しかつ前記バルブV1およびV3を閉止し、血液排
出を行なつている貯血リザーバに装着された重量
計により検出された血液重量が前記重量計におけ
る設定下限重量に達した時に、前記バルブV1お
よびV3とV2およびV4の開閉を切替制御し、前記
二つの貯血リザーバの血液吸引と血液排出の状態
の切り替えを交互に繰り返し行なう電気制御手段
とを備え、 前記流量計により検出された流量が設定流量よ
り多い場合は、前記加圧ラインを経ての加圧程度
を減らし、逆に前記設定流量より少ない場合は、
前記加圧程度を増すように制御するよう構成した
ことを特徴とする人工心肺装置を提供するもので
ある。 各貯血リザーバは混注エア抜きラインを各ハウ
ジングから延長して有し、各ハウジングに装着す
る重量計としてはロードセルで構成するのが自動
制御上好便である。流量計は重量計と別個に血液
排出ライン中に設けられるがこのものも重量計と
同様に電気制御可能なもので構成するのが良い。
また、本発明の人工心肺装置を自動制御するに際
しては、各リザーバに装着された重量計で各リザ
ーバの重量を刻々と計測することによりまた流量
計の流量を刻々計測することにより、流量計によ
り検出された流量および重量計により検出された
両リザーバの全貯血重量の変動に応じて、加圧ラ
インを経てのリザーバの加圧程度および/または
減圧ラインを経てのリザーバの減圧程度を制御
し、これらの数値に異常ある時には警報を発する
ようにするのが好適である。 次に、本発明による人工心肺装置を図面に示す
好適実施例につき詳細に説明する。 第1図は本発明による人工心肺装置を線図的に
示す。血液は患者1から血液吸引ラインLIから後
に詳細に説明するように交互に強制的に膨張収縮
されて送血を行う血液リザーバを経て、さらに血
液排出ラインLO上に設けられた流量計2、人工
肺3、熱交換器4およびエアトラツプ5を経て循
環される。血液リザーバは膨張収縮が可能な可撓
性材料で構成され、本発明においては交互に使用
するため同様のものを2個(RAおよびRB)設け
る。これらのリザーバRAおよびRBはそれぞれ金
属等の剛性のある材料で造られたハウジングHA
およびHBに収容され、リザーバとハウジングと
の間の空間を加圧または減圧してリザーバの強制
的膨張収縮を行わせることによるポンプ作用によ
り送血を行う。 このため、貯血リザーバRAおよびRBには血液
吸引ラインLIのそれぞれの分岐ラインLIAおよび
LIBを接続し、いずれか一方の分岐ラインを遮断
するバルブV1を設けておく。また、貯血リザー
バRAおよびRBには血液排出ラインLOのそれぞれ
の分岐ラインLOAおよびLOBを接続し、同様にいず
れか一方の分岐ラインを遮断することができるバ
ルブV2を設けておく。他方、貯血リザーバRAま
たはRBのいずれか一方を膨張させて血液の吸引
を行うために、減圧流体源6から減圧ラインLR
を経てその分岐ラインLRAおよびLRBをそれぞれリ
ザーバRAおよびRBとハウジングHAおよびHBとの
間の空間に接続し、減圧ラインLOの分岐部にい
ずれか一方の空間と減圧源6とを選択的に連通す
るバルブV3を設けておく、また、貯血リザーバ
RAまたはRBのいずれか一方を収縮させて送血を
行うために、加圧流体源7から加圧ラインLPを
経てその分岐ラインLPAおよびLPBをそれぞれリザ
ーバRAおよびRBとハウジングHAおよびHBとの間
の空間に接続し、加圧ラインLPの分岐部にいず
れか一方の空間と加圧源7とを選択的に連通する
バルブV4を設けておく。 これらのバルブV1,V2,V3およびV4の切替制
御はリザーバRAおよびRBに装着された重量計
(好ましくはロードセル)SAおよびSBにより、血
液の排出が行なわれつつある方のリザーバの貯血
量を検出し、リザーバの下限貯血量と対比するこ
とにより行なわれる。各リザーバの下限貯血量は
患者の体重等に応じて安定な範囲内で任意に設定
することができる。バルブV1〜V4の切換態様は、
リザーバRAに関連する方をA、リザーバRBに関
連する方をBとして表示すると次の第1および第
2態様があり、それぞれ下表1および2に示す。
【表】
次に、本発明による人工心肺装置の作動につ
き、第3および4図を参照しつつ説明する。電気
制御回路は第3および4図のシーケンス制御のフ
ローチヤートを実現できるものであればいかなる
形式のものであつてもよいのは容易に理解される
であろう。以下の説明および図面で使用される符
号は次の意味を有する。 Q…流量計2の表示(現実の流量) QO…設定流量 WA…リザーバRA内の血液重量 WB…リザーバRB内の血液重量 WT…両リザーバ内の貯血設定量 WL…各リザーバの最低設定血液量 WO…V2が開の状態にあるリザーバ内の血液重量 WI…V1が開の状態にあるリザーバ内の血液重量 本発明の人工心肺装置が、いま、第2a図に示
す状態にあるとしよう。第3図に示すように、そ
の際まず流量計2の表示量Qとオペレータが所要
値に設定した流量QOとの比較を行い、現実の流
量QがQOより少ない場合には加圧源7を制御し
てリザーバRBへの流体(空気)圧を上げてリザ
ーバRBの加圧程度を増大し、流量Qを多くする。
流量Qが設定流量QOより多い場合には、加圧源
6を制御してリザーバRBへの流体圧を下げてリ
ザーバRBの加圧程度を減少し、流量Qを少くす
る。そして、流量QがQOより少なくて加圧程度
を増大していつても流量Qが増えない場合には、
ラインのいずこにか閉塞が生じた等の事故が発生
している可能性があるので警報を発するようにす
るのが良い。 次に、V2が開放しているリザーバ(現在はRB)
内の血液重量WOは刻々減少しつつあるが、これ
と最低設定血液量WL(例えば、200ml)との比較
を行い、別の、すなわち、V1が開放しているリ
ザーバ(現在はRA)内の血液重量WIが十分多け
れば、全てのバルブV1〜V4は現在の表1に対応
する第2a図の状態から表2に対応する第2b図
の状態に切り替えられ、前述とは血液の吸引リザ
ーバと排出リザーバとが入れ換つて同じような制
御サイクルが繰り返し行われる。WOがWLより少
なくなつてなお別のリザーバのWIがWLより少な
い場合は、吸引ラインのいずこかに閉塞を生じた
などの故障が発生している可能性があるので、警
報を発し、幾分(例えば20%)流量を低下してあ
るいはそのような手続をとらずにWOが0になる
前にバルブV1〜V4の切替を行い、故障の発見、
正常状態への復帰の対策を講ずるようにするのが
安全である。 このように、血液の排出を行つているリザーバ
が最低設定量に達したら、他方の今まで貯血し続
けたリザーバから血液の排出を開始し、今まで血
液の排出を行つていたリザーバには血液の吸引に
より貯血を開始する。そして、このサイクルを繰
り返し行つて連続的に自動的に人工心肺装置およ
び患者体内に円滑に血液を循環させるよう制御す
る。 しかし、いかに血液の循環が円滑に行われよう
とも、患者の体外循環量(プライミングボリユー
ム)が多すぎると、患者は貧血状態に陥つてしま
うので、このプライミングボリユーム、特に両リ
ザーバ内の血液総量を所要の設定値WT以上に上
げないよう監視する必要がある。このため、両リ
ザーバ内の血液重量WA+WBと設定上限値WTと
の比較を行つて、WA+WBがWTより少ない場合
には、いま第2a図の状態にあるから、血液の吸
引を行つている方のリザーバRAへの吸引圧力を
強めて十分な量のリザーバRAに貯留されるよう
にするとともに他方の排出を行つているリザーバ
RBへの加圧程度を低めて排出量が少なくなるよ
うにする。この逆に、WA+WBがWTより多い場
合には、いま第2a図の状態にあるから、血液の
吸引を行つているリザーバRAへの吸引圧力を弱
めて患者の体内から血液を採りすぎないようにす
るとともに他方の排出を行つているリザーバRB
への加圧程度を高めて患者体内に血液を戻すよう
制御する。このようにWA+WBがWTより少ない
時にWA+WBを増加しようとしても増加しない
時、あるいは、WA+WBがWTより多い時にWA+
WBを減少させようとしても減少しない時はライ
ンのいずこかに閉塞等の故障が発生している可能
性があるので、警報を発し、事故を未然に防止す
るよう構成するのが安全上好適である。また、現
在の第2a図に示す状態から第2b図に示す状態
に切り替えられた場合も同様である。 以上の説明になる電気制御方式は、自動制御に
よるのが一般的であるが、手術の特殊性上手動制
御が好ましい場合もあるから、手動、自動の切替
が必要な処にはその切替手段を設けることができ
るのは勿論のことである。 以上説明した処から明らかなように、本発明に
よる人工心肺装置は、従来のペルスタルテイツク
式または脈動式ポンプを全く使用せず、人工心肺
に不可欠な貯血リザーバを2個有し、その貯血リ
ザーバ交互の血液の吸引・送出が、その貯血リザ
ーバの重量計測に基づく貯血リザーバ自体のポン
プ作用によりなされるように構成されている。か
かる新規な構成により、以下のような多くの重要
な利点がもたらされる。 (1) ペルスタルテイツク式または脈動式ポンプを
設けないために、プライミングボリユームを大
幅に(少なくとも300ml)減少させることがで
きる。 (2) 貯血リザーバへの血液の収集は、従来のよう
に落差による重力脱血に頼る必要はないから、
貯血リザーバの位置は例え患者より高い位置に
あつてもさしつかえなく、従来のように落差を
得るための高いベツド、オペレータの踏台等の
危険な装備を必要としなくなる。 (3) 人工心肺装置の血液循環の制御が、安全上オ
ペレータの手動による必要がある部分以外は全
て自動的になされ、異常時には警報も発せられ
るから安全上信頼性の高い人工心肺装置が得ら
れる。 (4) 血液の損傷、特に溶血を伴う恐れが少ない非
常に優れた人工心肺装置が得られる。 さらに、流量計を有する本発明の人工心肺装
置は以下の重要な利点を有する。 (5) 血液流量、特に送血量を常時監視でき、制御
できるので、異常を瞬時あるいは早期に発見で
きるので、極めて安全である。また、異常時に
は警報も発せられるから安全上信頼性の高い人
工心肺装置である。 (6) 前記流量計測による血液流量の制御および前
記重量計測による使用貯血リザーバの切替を自
動制御することにより、血液流量の変動を抑え
ることができるので、本発明の人工心肺装置は
極めて信頼性の高いものである。
き、第3および4図を参照しつつ説明する。電気
制御回路は第3および4図のシーケンス制御のフ
ローチヤートを実現できるものであればいかなる
形式のものであつてもよいのは容易に理解される
であろう。以下の説明および図面で使用される符
号は次の意味を有する。 Q…流量計2の表示(現実の流量) QO…設定流量 WA…リザーバRA内の血液重量 WB…リザーバRB内の血液重量 WT…両リザーバ内の貯血設定量 WL…各リザーバの最低設定血液量 WO…V2が開の状態にあるリザーバ内の血液重量 WI…V1が開の状態にあるリザーバ内の血液重量 本発明の人工心肺装置が、いま、第2a図に示
す状態にあるとしよう。第3図に示すように、そ
の際まず流量計2の表示量Qとオペレータが所要
値に設定した流量QOとの比較を行い、現実の流
量QがQOより少ない場合には加圧源7を制御し
てリザーバRBへの流体(空気)圧を上げてリザ
ーバRBの加圧程度を増大し、流量Qを多くする。
流量Qが設定流量QOより多い場合には、加圧源
6を制御してリザーバRBへの流体圧を下げてリ
ザーバRBの加圧程度を減少し、流量Qを少くす
る。そして、流量QがQOより少なくて加圧程度
を増大していつても流量Qが増えない場合には、
ラインのいずこにか閉塞が生じた等の事故が発生
している可能性があるので警報を発するようにす
るのが良い。 次に、V2が開放しているリザーバ(現在はRB)
内の血液重量WOは刻々減少しつつあるが、これ
と最低設定血液量WL(例えば、200ml)との比較
を行い、別の、すなわち、V1が開放しているリ
ザーバ(現在はRA)内の血液重量WIが十分多け
れば、全てのバルブV1〜V4は現在の表1に対応
する第2a図の状態から表2に対応する第2b図
の状態に切り替えられ、前述とは血液の吸引リザ
ーバと排出リザーバとが入れ換つて同じような制
御サイクルが繰り返し行われる。WOがWLより少
なくなつてなお別のリザーバのWIがWLより少な
い場合は、吸引ラインのいずこかに閉塞を生じた
などの故障が発生している可能性があるので、警
報を発し、幾分(例えば20%)流量を低下してあ
るいはそのような手続をとらずにWOが0になる
前にバルブV1〜V4の切替を行い、故障の発見、
正常状態への復帰の対策を講ずるようにするのが
安全である。 このように、血液の排出を行つているリザーバ
が最低設定量に達したら、他方の今まで貯血し続
けたリザーバから血液の排出を開始し、今まで血
液の排出を行つていたリザーバには血液の吸引に
より貯血を開始する。そして、このサイクルを繰
り返し行つて連続的に自動的に人工心肺装置およ
び患者体内に円滑に血液を循環させるよう制御す
る。 しかし、いかに血液の循環が円滑に行われよう
とも、患者の体外循環量(プライミングボリユー
ム)が多すぎると、患者は貧血状態に陥つてしま
うので、このプライミングボリユーム、特に両リ
ザーバ内の血液総量を所要の設定値WT以上に上
げないよう監視する必要がある。このため、両リ
ザーバ内の血液重量WA+WBと設定上限値WTと
の比較を行つて、WA+WBがWTより少ない場合
には、いま第2a図の状態にあるから、血液の吸
引を行つている方のリザーバRAへの吸引圧力を
強めて十分な量のリザーバRAに貯留されるよう
にするとともに他方の排出を行つているリザーバ
RBへの加圧程度を低めて排出量が少なくなるよ
うにする。この逆に、WA+WBがWTより多い場
合には、いま第2a図の状態にあるから、血液の
吸引を行つているリザーバRAへの吸引圧力を弱
めて患者の体内から血液を採りすぎないようにす
るとともに他方の排出を行つているリザーバRB
への加圧程度を高めて患者体内に血液を戻すよう
制御する。このようにWA+WBがWTより少ない
時にWA+WBを増加しようとしても増加しない
時、あるいは、WA+WBがWTより多い時にWA+
WBを減少させようとしても減少しない時はライ
ンのいずこかに閉塞等の故障が発生している可能
性があるので、警報を発し、事故を未然に防止す
るよう構成するのが安全上好適である。また、現
在の第2a図に示す状態から第2b図に示す状態
に切り替えられた場合も同様である。 以上の説明になる電気制御方式は、自動制御に
よるのが一般的であるが、手術の特殊性上手動制
御が好ましい場合もあるから、手動、自動の切替
が必要な処にはその切替手段を設けることができ
るのは勿論のことである。 以上説明した処から明らかなように、本発明に
よる人工心肺装置は、従来のペルスタルテイツク
式または脈動式ポンプを全く使用せず、人工心肺
に不可欠な貯血リザーバを2個有し、その貯血リ
ザーバ交互の血液の吸引・送出が、その貯血リザ
ーバの重量計測に基づく貯血リザーバ自体のポン
プ作用によりなされるように構成されている。か
かる新規な構成により、以下のような多くの重要
な利点がもたらされる。 (1) ペルスタルテイツク式または脈動式ポンプを
設けないために、プライミングボリユームを大
幅に(少なくとも300ml)減少させることがで
きる。 (2) 貯血リザーバへの血液の収集は、従来のよう
に落差による重力脱血に頼る必要はないから、
貯血リザーバの位置は例え患者より高い位置に
あつてもさしつかえなく、従来のように落差を
得るための高いベツド、オペレータの踏台等の
危険な装備を必要としなくなる。 (3) 人工心肺装置の血液循環の制御が、安全上オ
ペレータの手動による必要がある部分以外は全
て自動的になされ、異常時には警報も発せられ
るから安全上信頼性の高い人工心肺装置が得ら
れる。 (4) 血液の損傷、特に溶血を伴う恐れが少ない非
常に優れた人工心肺装置が得られる。 さらに、流量計を有する本発明の人工心肺装
置は以下の重要な利点を有する。 (5) 血液流量、特に送血量を常時監視でき、制御
できるので、異常を瞬時あるいは早期に発見で
きるので、極めて安全である。また、異常時に
は警報も発せられるから安全上信頼性の高い人
工心肺装置である。 (6) 前記流量計測による血液流量の制御および前
記重量計測による使用貯血リザーバの切替を自
動制御することにより、血液流量の変動を抑え
ることができるので、本発明の人工心肺装置は
極めて信頼性の高いものである。
第1図は本発明による人工心肺装置の説明用線
図、第2図はバルブV1〜V4の切替状態を示すた
めの線図、第3および4図は本発明の人工心肺装
置のシーケンス制御のフローチヤートである。 符号の説明、LI……血液吸引ライン、LO……血
液排出ライン、LP……加圧ライン、LR……減圧
ライン、V1,V2,V3,V4……バルブ、RA,RB
……可撓性リザーバ、SA,SB……重量計、HA,
HB……剛性ハウジング、1……患者、2……流
量計、3……人工肺、4……熱交換器、5……エ
アトラツプ、6……減圧源、7……加圧源、8…
…混注エア抜きライン。
図、第2図はバルブV1〜V4の切替状態を示すた
めの線図、第3および4図は本発明の人工心肺装
置のシーケンス制御のフローチヤートである。 符号の説明、LI……血液吸引ライン、LO……血
液排出ライン、LP……加圧ライン、LR……減圧
ライン、V1,V2,V3,V4……バルブ、RA,RB
……可撓性リザーバ、SA,SB……重量計、HA,
HB……剛性ハウジング、1……患者、2……流
量計、3……人工肺、4……熱交換器、5……エ
アトラツプ、6……減圧源、7……加圧源、8…
…混注エア抜きライン。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 それぞれの剛性ハウジングHAおよびHB内に
収容された貯血リザーバRAおよびRBと、該貯血
リザーバ各々に装着された重量計SAおよびSBと、
前記貯血リザーバRAおよびRBにそれぞれ接続さ
れた分岐ラインを有する血液吸引ラインLIと、該
血液吸引ラインLIに設けられ、一方の前記貯血リ
ザーバに血液を供給し、他方の前記貯血リザーバ
には血液を供給しないよう切替制御されるバルブ
V1と、前記貯血リザーバRAおよびRBにそれぞれ
接続された分岐ラインを有する血液排出ライン
LOと、該血液排出ラインLOに設けられ、前記血
液が供給されない他方の貯血リザーバから貯溜血
液を排出するよう切替制御されるバルブV2と、
前記貯血リザーバRAおよびRBをそれぞれ収容す
るハウジングHAおよびHBの空間に接続される分
岐ラインを有する減圧ラインLRと、該減圧ライ
ンLRに設けられ、前記血液が供給される一方の
貯血リザーバを収容するハウジングの空間を減圧
するよう切替制御されるバルブV3と、前記貯血
リザーバRAおよびRBをそれぞれ収容するハウジ
ングHAおよびHBの空間に接続される分岐ライン
を有する加圧ラインLPと、該加圧ラインLPに設
けられ、前記血液を排出する方のハウジング空間
を加圧するよう切替制御されるバルブV4と、 前記減圧ラインLRによる前記一方のハウジン
グ空間の減圧により前記一方の貯血リザーバに前
記血液吸引ラインLIを経て血液を吸引し、前記加
圧ラインLPによる前記他方のハウジング空間の
加圧により前記他方の貯血リザーバから前記血液
排出ラインLOを経て血液を排出するように、血
液吸引を行つている貯血リザーバ側では前記バル
ブV1およびV3を開放しかつ前記バルブV2および
V4を閉止し、逆に、血液排出を行なつている貯
血リザーバ側では前記バルブV2およびV4を開放
しかつ前記バルブV1およびV3を閉止し、血液排
出を行なつている貯血リザーバに装着された重量
計により検出された血液重量が前記重量計におけ
る設定下限重量に達した時に、前記バルブV1お
よびV3とV2およびV4の開閉を切替制御し、前記
二つの貯血リザーバの血液吸引と血液排出の状態
の切り替えを交互に繰り返し行なう電気制御手段
とを備えることを特徴とする人工心肺装置。 2 前記貯血リザーバは各々そのハウジングから
外部に延在する混注エア抜きラインを有すること
を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の人工
心肺装置。 3 前記重量計により検出された前記貯血リザー
バの全貯血量が設定液量より異常に多い時または
少ない時に警報を発するよう構成したことを特徴
とする特許請求の範囲第1項または第2項に記載
の人工心肺装置。 4 前記重量計により検出された前記貯血リザー
バの全貯血量に応じて、前記加圧ラインを経ての
加圧程度および減圧ラインを経ての減圧程度を制
御するよう構成したことを特徴とする特許請求の
範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の人工
心肺装置。 5 前記電気制御手段による前記バルブV1およ
びV3とV2およびV4の切替制御および加圧ライン
の加圧程度および減圧ラインの減圧程度の制御を
自動制御により行なうように構成したことを特徴
とする特許請求の範囲第1項ないし第4項のいず
れかに記載の人工心肺装置。 6 それぞれの剛性ハウジングHAおよびHB内に
収容された貯血リザーバRAおよびRBと、該貯血
リザーバ各々に装着された重量計SAおよびSBと、
前記貯血リザーバRAおよびRBにそれぞれ接続さ
れた分岐ラインを有する血液吸引ラインLIと、該
血液吸引ラインLIに設けられ、一方の前記貯血リ
ザーバに血液を供給し、他方の前記貯血リザーバ
には血液を供給しないよう切替制御されるバルブ
V1と、前記貯血リザーバRAおよびRBにそれぞれ
接続された分岐ラインを有する血液排出ライン
LOと、該血液排出ラインLOに設けられ、前記血
液が供給されない他方の貯血リザーバから貯溜血
液を排出するよう切替制御されるバルブV2と、
前記血液排出ラインLO中に前記重量計SAおよび
SBと別個に設けられた流量計と、前記貯血リザー
バRAおよびRBをそれぞれ収容するハウジングHA
およびHBの空間に接続される分岐ラインを有す
る減圧ラインLRと、該減圧ラインLRに設けられ、
前記血液が供給される一方の貯血リザーバを収容
するハウジングの空間を減圧するよう切替制御さ
れるバルブV3と、前記貯血リザーバRAおよびRB
をそれぞれ収容するハウジングHAおよびHBの空
間に接続される分岐ラインを有する加圧ライン
LPと、該加圧ラインLPに設けられ、前記血液を
排出する方のハウジング空間を加圧するよう切替
制御されるバルブV4と、 前記減圧ラインLRによる前記一方のハウジン
グ空間の減圧により前記一方の貯血リザーバに前
記血液吸引ラインLIを経て血液を吸引し、前記加
圧ラインLPによる前記他方のハウジング空間の
加圧により前記他方の貯血リザーバから前記血液
排出ラインLOを経て血液を排出するように、血
液吸引を行つている貯血リザーバ側では前記バル
ブV1およびV3を開放しかつ前記バルブV2および
V4を閉止し、逆に、血液排出を行なつている貯
血リザーバ側では前記バルブV2およびV4を開放
しかつ前記バルブV1およびV3を閉止し、血液排
出を行なつている貯血リザーバに装着された重量
計により検出された血液重量が前記重量計におけ
る設定下限重量に達した時に、前記バルブV1お
よびV3とV2およびV4の開閉を切替制御し、前記
二つの貯血リザーバの血液吸引と血液排出の状態
の切り替えを交互に繰り返し行なう電気制御手段
とを備え、 前記流量計により検出された流量が設定流量よ
り多い場合は、前記加圧ラインを経ての加圧程度
を減らし、逆に前記設定流量より少ない場合は、
前記加圧程度を増すように制御するよう構成した
ことを特徴とする人工心肺装置。 7 前記貯血リザーバは各々そのハウジングから
外部に延在する混注エア抜きラインを有すること
を特徴とする特許請求の範囲第6項に記載の人工
心肺装置。 8 前記流量計を電気制御可能な流量計で構成し
たことを特徴とする特許請求の範囲第6項または
第7項に記載の人工心肺装置。 9 前記重量計により検出された前記貯血リザー
バの全貯血量が設定液量より異常に多い時または
少ない時、あるいは、前記流量計により検出され
た流量が、異常に少ない時に警報を発するよう構
成したことを特徴とする特許請求の範囲第6項な
いし第8項のいずれかに記載の人工心肺装置。 10 前記重量計により検出された前記貯血リザ
ーバの全貯血量に応じて、前記加圧ラインを経て
の加圧程度および減圧ラインを経ての減圧程度を
制御するよう構成したことを特徴とする特許請求
の範囲第6項ないし第9項のいずれかに記載の人
工心肺装置。 11 前記電気制御手段による前記バルブV1お
よびV3とV2およびV4の切替制御および加圧ライ
ンの加圧程度および減圧ラインの減圧程度の制御
を自動制御により行なうように構成したことを特
徴とする特許請求の範囲第6項ないし第10項の
いずれかに記載の人工心肺装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56072076A JPS57188258A (en) | 1981-05-13 | 1981-05-13 | Artificial heart and lung system |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56072076A JPS57188258A (en) | 1981-05-13 | 1981-05-13 | Artificial heart and lung system |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57188258A JPS57188258A (en) | 1982-11-19 |
JPS6463B2 true JPS6463B2 (ja) | 1989-01-05 |
Family
ID=13478947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56072076A Granted JPS57188258A (en) | 1981-05-13 | 1981-05-13 | Artificial heart and lung system |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57188258A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE60137249D1 (de) | 2000-10-12 | 2009-02-12 | Renal Solutions Inc | Vorrichtung für die kontrolle des flusses von körperflüssigkeiten bei extrakorporalen flüssigkeitsbehandlungen |
US7998101B2 (en) | 2003-07-28 | 2011-08-16 | Renal Solutions, Inc. | Devices and methods for body fluid flow control in extracorporeal fluid treatment |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5672077A (en) * | 1979-11-15 | 1981-06-16 | Sumikin Coke Co Ltd | Injection of filling material into back of coke oven backstay protection plate |
-
1981
- 1981-05-13 JP JP56072076A patent/JPS57188258A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5672077A (en) * | 1979-11-15 | 1981-06-16 | Sumikin Coke Co Ltd | Injection of filling material into back of coke oven backstay protection plate |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57188258A (en) | 1982-11-19 |
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