JPS646180Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、エンジンのシリンダブロツクにカム
シヤフトを組込み際に使用するカムシヤフト取付
治具に関するものである。

従来技術 第１図に示すように、シリンダブロツク１には
ブツシユ２が嵌合された支承孔３を長手方向に間
隔を置いて複数形成し、カムシヤフト４にはジヤ
ーナル５とカム６とを長手方向に間隔を置いて複
数設け、そのカムシヤフト４を長手方向より支承
孔３内に順次嵌挿して取付けている。

しかし、この様にしてカムシヤフト４を取付け
ると、支承孔３の間隔とジヤーナル５との間隔が
同一であるから、カム６とジヤーナル５との軸部
７が支承孔３内に位置している状態ではカムシヤ
フト５は支承孔３に対して径方向に自由に動いて
しまうから、カム６を支承孔３のブツシユ２を挿
通する際にカム６がブツシユ２に干渉してブツシ
ユ２を損傷してしまうことがある。

考案の目的 カムがブツシユに干渉することなくカムシヤフ
トをシリンダブロツクの支承孔内にスムーズに挿
入できるようにすることを目的とする。

考案の構成 ジヤーナル外径と略同一外径で、断面略半円形
の本体の長手方向中間部にカムが嵌まり込む凹部
を形成し、カムシヤフトのジヤーナル間に嵌め込
んでカムの外周面一部をジヤーナルの外周面一部
と同一外径としたもの。

実施例 第２図はシリンダブロツクとカムシヤフトの分
解斜視図であり、シリンダブロツク１０の上部に
はシリンダライナ嵌挿孔１１が形成され、下部に
は支承孔１２が長手方向に間隔を置いて複数形成
され、その支承孔１２間と対向した側壁１３には
開口部１４が形成してある。

カムシヤフト１５は軸部１６にジヤーナル１７
とカム１８とを長手方向に間隔を置いて複数形成
してある。

１９は支承孔１２に嵌着されるブツシユであ
る。

第３図は取付治具の斜視図であり、本体２０は
外周面２０ａが略半円形で、内周面２０ｂも略半
円形となつていると共に、内周面２０ｂには円弧
状の凹部２１が形成してある。

前記本体２０の長さは隣接するジヤーナル１
７，１７間の距離と等しく、外周面２０ａはジヤ
ーナル１７の外径と略同一外径となり、内周面２
０ｂは軸部１６の外径と略同一内径となり、凹部
２１はカム１８の一部が密嵌する形状となつてい
る。

そして、本体２０はナイロン等の弾性を有する
素材となり、若干弾性的に拡開させてカムシヤフ
ト１５に、その凹部２１にカム１８が密嵌するよ
うに取付けられる。

この様であるから、軸部１６が支承孔１２に位
置する時には取付治具の本体２０の外周面２０ａ
がブツシユ１９に嵌まり込んで微動することがな
いから、支承孔１２とカムシヤフト１５の軸心が
一致してカム１８がブツシユ１９に干渉すること
がない。

したがつて、カム１８がブツシユ１９を損傷す
ることなくカムシヤフト１５を簡単にシリンダブ
ロツク１０に挿入取付けできる。

なお、カムシヤフト１５を取付けたら、シリン
ダブロツクの下部開口又は開口部１４より取付治
具を取外しすれば良い。

考案の効果 カムシヤフトに取付けることによつて、カムが
ブツシユに干渉することなくカムシヤフトをシリ
ンダブロツクの支承孔内にスムーズに挿入でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の不具合説明図、第２図は本考案
の実施例を示し、シリンダブロツクとカムシヤフ
トの分解斜視図、第３図は取付治具の斜視図、第
４図はカムシヤフト取付状態の断面図、第５図は
第４図の−線断面図である。 ２０は本体、２１は凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸１６にジヤーナル１７とカム１８を長手方向
   に間隔を置いて複数形成したカムシヤフト１５
   を、シリンダブロツク１０の支承孔１２に設けら
   れ、かつ前記ジヤーナル１７の外径と略同一内径
   のブツシユ１９よりシリンダブロツク１０内に嵌
   挿する際に用いるカムシヤフトの取付治具であつ
   て、前記ジヤーナル１７の外径と略同一外径で前
   記軸部１６の外径と略同一内径となつた断面略半
   円形で、かつ前記隣接するジヤーナル１７，１７
   間の寸法と略同一長さの本体２０における長手方
   向中間部に前記カム１８が嵌まり込む凹部２１を
   形成したことを特徴とするカムシヤフトの取付治
   具。