JPS645911B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエアロゾルコンテナがソケツトの中に
配置され、前記ソケツトを通してエアロゾルを分
与することができ且つ前記ソケツトが格納時に分
与開口部およびエアロゾルコンテナを保護する装
置を備えているような種類のエアロゾル分与装置
に関する。本発明は特にエアロゾルの形態の薬効
的にまたは衛生的に活性の物質を主として患者の
鼻の中に投与する際に患者の呼吸器官に投与する
ための装置に関する。本発明の一つの目的は投与
開口部およびエアロゾルコンテナの保護方式を改
良したエアロゾル分与装置を提供することであ
る。本発明のさらに一つの目的は前記保護装置が
エアロゾルを分与するときに分与装置の機能に支
障を生ずるおそれのないエアロゾル分与装置を提
供することである。

エアロゾルの形態の薬効的にまたは衛生的に活
性の化合物の投与は鼻腔、口腔、のどおよび呼吸
器官の内部の治療のために使用されている。それ
により、エアロゾルは通常エアロゾルの投与量を
分与することができるスプレーオリフイスを有す
るソケツトの中に配置されたエアロゾルコンテナ
の中に準備される。エアロゾルの分与は通常患者
がコンテナの端部をソケツトの中に押しこみコン
テナの弁機構を作動させることにより行われる。
この分与装置の分与開口部の汚染を回避するため
に、前記分与開口部は屡々コンテナの端部のため
の保護装置と組み合わされたある種類の保護蓋を
備えている。この保護蓋は不注意による分与を阻
止する役目も兼ねている。このような保護装置を
有する分与装置は例えば米国特許第3429310号お
よび英国特許第1402638号各明細書に示されてい
る。保護カバーが円筒形のソケツト上で回転可能
であり且つ軸線方向に変位可能である最初に述べ
た米国特許明細書に記載の装置はカバーがソケツ
トにひつかかりまたはロツクされまたエアロゾル
の分与に際しての回転および／または押下げが阻
止されるような機能が妨害されるおそれがあるた
めの効果が低下する。また、使用方法も患者にと
つて明瞭でない。最後に、この装置はエアロゾル
を分与する際に該装置に充分な空気の流れを流す
ことができない。第２番目に述べた英国特許明細
書に記載の装置は可撓性の連結部材を介してソケ
ツトの端部に取りつけられる保護蓋を有してい
る。前記保護蓋は開放位置において可成りのスペ
ースを必要とし、また落下して装置の機能を妨害
することがある。鼻を通してエアロゾルを吸入す
る際に、保護蓋が患者の眼の近くに配置され、患
者にとつて不便になる。

本発明は前述した目的を達成し且つ従来知られ
ている構造上の欠陥をなくし且つ装置の使用位置
において保護部材がサポートの役目をなし且つ装
置を手でより安全且つ便利に保持できるようにし
たさらに一つの利点を有するエアロゾル分与装置
を提供するものである。

本発明によるエアロゾル分与装置は長手方向を
横切つて開口した開口端部を有し且つエアロゾル
コンテナを収納し且つ保持するようになつたソケ
ツトを備え、前記ソケツトはその反対側の端部に
おいて閉ざされ且つその内側にエアロゾルコンテ
ナの投与弁と相互に作用するようになつたスプレ
ーノズルを有し且つエアロゾルのための放出チユ
ーブを有し、前記ソケツトには装置の使用位置と
格納位置との間を移動しうる保護部材が取りつけ
られ、前記格納位置において前記保護部材が放出
チユーブならびにソケツトの開放端部および前記
ソケツトの内部に保持されたエアロゾルコンテナ
を遮蔽するようになつている。この装置は保護部
材が長手方向にソケツトの中央部を通して延びる
共通の軸線を有する２個のスピンドル装置のまわ
りに回転しうるように吊されたケーシングからな
つていることを特徴としている。

本発明の好ましい一実施態様によれば、ケーシ
ングは使用位置においてまた好ましくは格納位置
においてケーシングおよびソケツト上の相互に作
用しあう部材によりロツク可能である。

本発明による装置の一部分を構成するソケツト
はエアロゾルコンテナを収納するように構成され
ている。ソケツトはエアロゾルコンテナの両側部
分に沿つて吸入され空気を通過可能でなければな
らない。本発明の範囲内でソケツトの形状を例え
ば円形または楕円形の横断面を有するように変え
ることができる。特に好ましい実施態様によれ
ば、ソケツトは長方形、好ましくは、正方形の横
断面を有している。それにより、ソケツトは放出
チユーブが配置される面の各々の側に二つの平面
状の横方向の面を有している。その後、ケーシン
グのためのスピンドル装置が前記横方向の面の上
に配置される。スピンドル装置を備えた横方向部
分が平担な平行な横壁部まで延びるようにケーシ
ングを相応した形に設計することにより、格納位
置における締めつけを改良し且つケーシングの移
動のの制御を改良することができる。

以下に本発明の装置を添付図面について詳しく
説明する。

添付図面において、符号１はソケツトを示す。
このソケツトはほぼ正方形の横断面を有する中空
の部材からなり、前記部材の上側端部２は開口し
且つエアロゾルコンテナ３を収納することがで
き、そして前記部材の下側の閉ざされた端部は内
側スプレーノズル５を備えている。エアロゾルコ
ンテナの投与弁がスプレーノズルの中に取りつけ
られたチユーブの中に開口している。スプレーノ
ズルの斜め上方に向けられたオリフイスの前方に
且つ該オリフイスに整列して患者の鼻孔の中に導
入できるように設計された放出チユーブ６が配置
されている。ソケツト１の２個の対向した横壁部
はスピンドル装置として前記横壁部のほぼ中心に
配置された２個のスタツド７を有している。前記
スタツド７はケーシング９の２個の穴に嵌合して
ケーシング９を使用位置と格納位置との間に回転
させることができる継手を形成する。ソケツト１
の前側壁部の下側端縁１０はソケツト９に対する
締めつけを改良するために前方に僅か延びてい
る。斜めに対向した端縁１１がケーシング９の中
に該端縁１１を導入することができない範囲に延
びている。端縁１１はこのようにソケツト１の閉
ざされた端縁のみをケーシングを通して揺動でき
るようにケーシング９およびソケツト１の相互の
可動性を制限している。ケーシング９の壁部１２
は穴８が形成された２個の平面状の横壁部に連続
する丸く形成されたシエルのような形状を有して
いる。ケーシング９の各々の横壁部の内方に向い
た突出部１３がソケツト１の各々の横壁部上の２
個の対応した凹部１４および１５に嵌合して分与
装置の使用位置および格納位置のそれぞれにおい
てケーシング９を釈放可能にロツクする。カバー
は最終的に平面状の支持端縁１６および凹壁部分
を有しそれによりエアロゾル分与装置の取扱いを
容易ならしめている。

本発明による装置は患者のポケツト、ハンドバ
ツグ等の中に入れて携帯でき且つ格納位置にロツ
クすることができる。使用中、装置はケーシング
９により保持される。ソケツト１の閉ざされた端
部を押圧することにより、前記ソケツト１はケー
シングを通して容易に回転せしめられ、次いで使
用位置にロツクされる。この装置は第６図または
第７図に示したように好適に手で保持され、そし
て放出チユーブが患者の鼻孔の中に導入され、そ
の後エアロゾルコンテナが押し下げられて投与量
の薬剤を放出する。前記エアロゾルの放出と同時
に、患者は分与装置を通して薬剤を吸入すること
ができる。使用後、分与装置は格納位置に復帰せ
しめられる。

本発明の装置はエアロゾルコンテナの使用後に
使い棄てできるようにすることが好ましい。ま
た、そのかわりに、エアロゾルコンテナを交換可
能にすることもできる。この装置はソケツトの中
に配置されるエアロゾルコンテナを備えているこ
とが好ましい。

本発明による装置は非常にコンパクトに設計さ
れており且つ使用に際して手のひらの中に隠すこ
とができる。このように個々に使用可能にするこ
とが多くの患者にとつて望ましいことが判明し
た。このコンパクトな設計はスピンドル装置を中
央に配置することにより可能になる。第１図に示
した装置においては、スピンドル装置の軸線がソ
ケツト１の端縁１０および１１の間の中途の点お
よびケーシング９の対応した端縁の間の中途の点
に近く配置されている。本発明の範囲内で、スピ
ンドル装置の軸線を前記の点から若干偏位させる
ことが可能である。しかしながら、スピンドル装
置の軸線と前記の点との間の距離が増大するにつ
れて、本発明のねらつている目的、効果の達成度
が低下する。

さらに、別の態様として、分与装置はエアロゾ
ルコンテナが内部に保持されたソケツトの開口端
部をケーシングを通して回動できるように設計す
ることができる。

この装置を製造するための材料は好適にはそれ
自体知られている方法で成形することができるプ
ラスチツク材料である。ケーシングは好適には透
明な材料で製造することができ、またその製造は
エアロゾルコンテナに関する説明書を読むことに
より可能である。

添付図面に示した実施態様が好ましく、またこ
の実施態様は好適にはソケツトについてはポリプ
ロピレンの射出成形によりそしてケーシングにつ
いてはスチレン―アクリロニトリル（SAN）共
重合体の樹脂の射出成形により製造される。

【図面の簡単な説明】

第１図はエアロゾルコンテナを備えた使用位置
にある本発明の一実施態様による装置の側面図、
第２図は格納位置にある第１図に示した装置の側
面図、第３図は第１図に示した装置の一部分を構
成するソケツトを上から見た図、第４図は第３図
に示したソケツトを―線に沿つて見た断面
図、第５図は第１図に示した装置の一部分を構成
するケーシングを示した図、且つ第６図および第
７図は本発明による装置をエアロゾルを分与する
ときに手で保持する方法を例示した図である。 １…ソケツト、２…開口端部、３…エアロゾル
コンテナ、４…反対側端部、５…スプレーノズ
ル、６…放出チユーブ、７…スピンドル装置、８
…穴、９…ケーシング、１０，１１…端縁、１３
…突出部、１４，１５…凹部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 長手方向を横切つて開口した開口端部２を有
   し且つエアロゾルコンテナ３を収納し且つ保持す
   るようになつたソケツト１を備え、前記ソケツト
   はその反対側の端部４において閉ざされ且つその
   内側にエアロゾルコンテナ３の投与弁と相互に作
   用するようになつたスプレーノズル５を有し且つ
   エアロゾルのための放出チユーブ６を有し、前記
   ソケツトには装置の使用位置と格納位置との間を
   移動しうる保護部材が取りつけられ、前記格納位
   置において前記保護部材が放出チユーブ６ならび
   にソケツト１の開口端部および前記ソケツトの内
   部に保持されたエアロゾルコンテナを遮蔽するよ
   うなエアロゾル分与装置において、前記保護部材
   が長手方向を横切つて前記ソケツトの中央部を通
   して延びる共通の軸線を有する２個のスピンドル
   装置７のまわりに回転しうるように吊されたケー
   シング９からなつていることを特徴とするエアロ
   ゾル分与装置。 ２ ケーシング９が該ケーシングおよびソケツト
   上の相互に作用する部材１３，１４により使用位
   置にロツク可能であることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載のエアロゾル分与装置。 ３ ケーシング９が該ケーシングおよびソケツト
   上の相互に作用する部材１３，１５により格納位
   置にロツク可能であることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項または第２項のいずれか１項に記載
   のエアロゾル分与装置。 ４ ソケツトが長方形の横断面を有し且つケーシ
   ングが放出チユーブが配置された面に隣接したソ
   ケツトの二つの対向した横方向の面の上のスピン
   ドル装置により吊されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項から第３項までのいずれか１
   項に記載のエアロゾル分与装置。