JPS64134Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は親ベツドと小ベツドとからなるベツ
ド装置に関する。

たとえば乳幼児を寝かす場合などには、いわゆ
るベビーベツドが用いられる。また、乳幼児は親
の傍に寝かせておかなければ心配であるから、上
記ベビーベツドを親の寝るベツドの傍に設置する
ようにしている。しかしながら、ベビーベツドを
利用しない昼間などには室内空間を占有した上記
ベビーベツドが非常に邪魔であるという欠点を有
していた。

このような欠点を除去するため、親の寝るベツ
ドの下面側に形成される空間部を収容部として利
用し、この収容部に上記ベビーベツドを出入れ自
在に収容し、不使用時には上記収容部に収容する
ことによつて邪魔とならないようにすることが考
えられている。しかしながら、ベツドはこの上面
に乗に降りしやすい高さ寸法、つまりあまり高く
することができないから、このベツドの下面側に
形成される収容部の高さ寸法も十分大きくするこ
とができない。このように、ベビーベツドの高さ
寸法が制限を受けると、親の寝るベツドに比べて
ベビーベツドの高さがかなり低くなつてしまうか
ら、上記ベツドに寝た親がベビーベツドに寝た乳
幼児を監視しずらいばかりか、乳幼児に乳を支え
たり、あやすなどの種々の世話がしずらいなどの
問題が生じる。

この考案は上記事情にもとづきなされたもの
で、その目的とするところは、親ベツドの下面側
に形成された収容部から小ベツドを引出して使用
するときに、この小ベツドの乳幼児が横たわる面
を親ベツドの親が横たわる面とほぼ同じ高さにす
ることができるようにしたベツド装置を提供する
ことにある。

以下、この考案の一実施を図面を参照して説明
する。第１図に示すベツド装置は親ベツド１を備
えている。この親ベツド１は、矩形板状の床板２
と、この床板２の長手方向一端に取着されたヘツ
ドボード３および他端に取着されたフツトボード
４とによつて形成された基体５を有する。上記ヘ
ツドボード３とフツトボード４とによつて水平に
保持された床板２の上面にはマツトレス６が載置
され、下面側には所定の高さ寸法の収容部７に形
成されている。この収容部７には小ベツド８が出
入れ自在に収容されている。この小ベツド８は第
４図に示すように蝶番９によつて折り畳み自在に
連結された３枚の平板１０ａ，１０ｂ，１０ｃを
有する。これら３枚の平板１０ａ，１０ｂ，１０
ｃを水平に展開すると、その長さ寸法は収容部７
の長さ寸法とほぼ同じになる。また、中央の平板
１０ｂの長さ寸法は両端の平板１０ａ，１０ｃの
長さ寸法の約２倍となつている。各平板１０ａ，
１０ｂ，１０ｃの下面にはこれらを幅方向に走行
させることができるキヤスタ１１が取着され、上
面には中央の平板１０ｂとほぼ同じ長さ寸法の２
枚のマツトレス１２が長手方向に沿つて並設され
ている。また、中央の平板１０ｂの側面の長手方
向両端部には各々係止杆１３の一端部が支軸１４
によつて枢着されている。この係止杆１３の他端
部には第１の係止溝１５と第２の係止溝１６とが
長手方向に離間して形成されている。また、両端
の平板１０ａ，１０ｃの側面の長手方向一端部に
はピン１７が突設されている。このピン１７には
上記係止杆１３の第１の溝１５あるいは第２の溝
１６が係合する。つまり、中央の平板１０ｂに対
して両端の平板１０ａ，１０ｃが水平になつてい
るときには、上記ピン１７に第１の溝１５が係合
してこれら平板を水平な状態に保持し、両端の平
板１０ｂ，１０ｃが中央の平板１０ｂに対してほ
ぼ直角に折曲されたときには上記ピン１７に第２
の溝１６が係合してその状態を維持する。また、
上記２枚のマツトレス１２は、第３図に示すよう
に中央の平板１０ｂ上に重合したときに、その上
側のマツトレス１２の上面の高さが親ベツド１の
マツトレス６の面とほぼ同じになるようこれらの
厚さ寸法が設定されている。さらに、中央の平板
１０ｂの一側面には、小ベツド８を上記収容部７
から引出すときに利用するため把手１８が設けら
れている。

このように構成されたベツド装置によれば、小
ベツド８を使用しないときには第１図に示すよう
に３枚の平板１０ａ，１０ｂ，１０ｃを水平に
し、これらの上面に２つのマツトレス１２を並べ
て親ベツド１の収容部７に収容される。したがつ
て、この小ベツド８が室内空間を占有して邪魔に
なるということがない。また、小ベツド８を使用
するときにはこれを収容部７から引出して２つの
マツトレス１２を中央の平板１０ｂ上に重合載置
するとともに、両端の平板１０ａ，１０ｃを垂直
に起こして係止杆１３で保持する。そして、第３
図に示すように小ベツド８を親ベツド１の側方に
設置して利用する。この場合、小ベツド８の上側
のマツトレス１２の面と親ベツド１のマツトレス
６の面とがほぼ同じ高さとなるから、親ベツド１
に横たわつた親は小ベツド８に寝た乳幼児を監視
しやすいばかりか、乳を与えたりあやすなどの世
話を容易に行なえる。また、中央の平板１０ｂ上
に重合された２枚のマツトレス１２は、垂直に立
てられた両端の平板１０ａ，１０ｃによつてずれ
動くのが規制されるから、小ベツド８を安定した
状態で利用することができる。

なお、上記一実施例では小ベツドの平板を３枚
に分割し、マツトレスを２つに分割したが、これ
らの数はなんら限定されるものでなく、たとえば
平板を２枚とし、マツトレスを３つに分割するな
どしてもよく、要は平板上に複数のマツトレスを
重合載置したとき、その上面が親ベツドのマツト
レスとほぼ面一になればよく、また少なくとも１
つの平板が垂直に保持されて水平な平板上に重合
されたマツトレスがずれ動くのを規制すればよ
い。

以上述べたようにこの考案は、親ベツドの床板
の下面側に形成される収容部に小ベツドを出入れ
自在に収容するとともに、この小ベツドを折り畳
み自在に連結された複数の平板と、これらの平板
上に設けられた複数に分割されたマツトレスとか
ら構成するとともに、複数の平板のうちの少なく
とも一端側に位置する平板を垂直に起こした状態
で保持できるようにした。したがつて、上記小ベ
ツドを使用する場合、少なくとも１つの平板を垂
直に保持するとともに水平な平板上に複数に分割
されたマツトレスを重合載置すれば、そのマツト
レスの最上面と親ベツドのマツトレスの面との高
さをほぼ同じにすることが可能であるから、小ベ
ツドに寝た乳幼児の監視や種々の世話がしやすく
なる。つまり、小ベツドの高さ寸法を親ベツドの
収容部の高さ寸法によつて規制されることなく高
くすることができる。また、垂直に保持された平
板によつて重合されたマツトレスがずれ動くのを
規制するから、小ベツドを安定した状態で利用す
ることができるなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は小
ベツドが収容された状態の斜視図、第２図は小ベ
ツドを収容部から引出す状態の斜視図、第３図は
小ベツドを親ベツドの側方に設置した状態の斜視
図、第４図は小ベツドの平板の側面図である。 １……親ベツド、２……床板、６……マツトレ
ス、７……収容部、８……小ベツド、１０ａ，１
０ｂ，１０ｃ……平板、１２……マツトレス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. マツトレスが載置される床板の下面側が収容部
   に形成された親ベツドと、複数の平板が折畳み自
   在に連結されそのうちの少なくとも一方の端部に
   位置する平板が垂直に起こした状態で保持するこ
   とができるとともに、これら平板上には複数に分
   割されたマツトレスが載置されてなり、上記収容
   部に出入れ自在に収容された小ベツドとを具備
   し、この小ベツドは上記収容部から引出したとき
   に少なくとも一端部の平板を垂直に起こし、複数
   のマツトレスを水平な平板上に重合載置して利用
   されることを特徴とするベツド装置。