JPS641327Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案はホース巻取装置に係り、特に洗浄水送
水ホース、廃液吸引ホースおよび電気ケーブル等
を必要とする洗浄装置のホース等の送出しおよび
引戻しに使用される複合ホース巻取装置に関す
る。

［考案の技術的背景とその問題点］ 従来から洗浄装置として、洗浄車と固定機器と
を洗浄車の運転のための動力用および制御用の複
数条のケーブルと水および洗浄液を供給する送水
ホースと洗浄後の洗浄液およびごみを吸引する吸
引ホースとで接続し、これらをコイル状に堆積し
たり、あるいは架台等に軸支したリール等に巻装
して洗浄車の牽引力により引き回すように構成さ
れたものが知られている。

しかしながら、このような装置では、送水ホー
ス、吸引ホースおよび電気ケーブルがそれぞれね
じれたり、たるんだりしてしまい洗浄車の動作性
に不具合を生じるという難点があつた。

そこで、洗浄車の動力用および制御用の複数条
の電気ケーブルと水および洗浄液を供給する送水
ホースとを吸引ホース内に挿通させた複合ホース
が提案されているが、このような複合ホースを使
用した場合でも吸引ホース内の複数条の電気ケー
ブルと送水ホース間にごみおよび洗浄水が付着
し、また、複合ホースの送出し量が増加するとそ
の重量によつて洗浄車の動作性に不具合が生じ、
洗浄車の牽引力では引き回せないという難点があ
つた。

［考案の目的］ 本考案はかかる従来の難点を解消すべくなされ
たもので、複合ホース内の複数条の電気ケーブル
と送水ホース間に洗浄水およびごみが付着せず、
また複合ホースの送り出し量が増加しても洗浄車
の動作性に不具合を生じることがなく複合ホース
の送出しおよび引戻しを自在に行なうことのでき
る複合ホース巻取装置を提供することを目的とす
る。

［考案の概要］ すなわち本考案の複合ホース巻取装置は、大径
の吸引ホース内に共通被覆を設けた送水ホースと
電気ケーブルとを挿通させてなる複合ホースを巻
回するリール本体と、このリール本体を回動可能
に軸支する回転軸を備えた台車と、この台車に塔
載された前記リール本体を駆動する電動機とから
なり、前記回転軸の少なくとも一部を中空にし
て、軸方向に前記吸引ホースを接続する吸引ホー
ス接続孔、吸引孔および送水ホース接続孔を穿設
し、前記吸引ホース接続孔に前記吸引ホースを接
続させ、前記送水ホースを前記回転軸の中空部を
挿通させて前記送水ホース接続孔に内側から接続
し、さらに内面に環状ポケツトを有する２個のカ
プラをそれぞれ前記回転軸の吸引孔および送水ホ
ース接続孔の外周を囲んで液密に嵌着するととも
に、前記回転軸の一端にスリツプリングを配設し
てこのスリツプリングに前記電気ケーブルを電気
的に接続させ、かつこのスリツプリングの外周に
給電ブラシを摺接してなることを特徴としてい
る。

［考案の実施例］ 以下本考案の詳細を図面に示す一実施例につい
て説明する。

第１図および第２図は、本考案の複合ホース巻
取装置の一実施例を示すもので、図において符号
１は複合ホースを示している。

この複合ホース１は第３図に示すように、送水
ホース２の外周に電力および制御用の複数条の電
気ケーブル３が配置され、それらの外周に共通シ
ース４が被覆されて大径の吸引ホース５内に挿通
されてリール本体６に巻装されている。

このリール本体６は、自在車輪７を有する支持
架台８の回転軸９により回動可能に支持されてい
る。

支持架台８はリール本体６の両側に対向して立
設される支柱８ａ，８ｂと、この支柱８ａ，８ｂ
の下端を固定する基台８ｃと、この基台８ｃの一
端に突設されたハンドル部８ｄとからなつてい
る。

支持架台８の回転軸９は第４図に示すように、
一部中空に成形されており、この中空部には回転
軸９から突出して形成された吸引ホース接続孔９
Ａと送水ホース接続孔９ｂ、吸引孔９ｃとが設け
られている。吸引ホース接続孔９ａにはリール本
体６に巻装された吸引ホース５が接続されてい
る。送水ホース２と電気ケーブル３とは共通シー
ス４ごと吸引ホース接続孔９ａから水密的に引き
だされ、再び回転軸９内に水密的に導入されて、
送水ホース接続孔９ｂに送水ホース２が内側から
接続され、電気ケーブル３は内側から後述するス
リツプリングに接続されている。送水ホース接続
孔９ｂと吸引孔９ｃの外周にはそれぞれ内面に環
状ポケツト１０ａ，１１ａを有する送水カプラ１
０と吸引カプラ１１とが第５図に示すようにＯリ
ング１２を介して液密に嵌着されている。

送水カプラ１０は、例えば、ポンプ等の送水装
置（図示省略）に接続され、吸引カプラ１１は、
例えばポンプ等の吸引装置（図示省略）に接続さ
れている。

さらに回転軸９の一端には前述したようにして
電気ケーブル３が接続されたスリツプリング１３
が配設され、その外周に固定電源（図示省略）に
接続された給電ブラシ１４が摺接するように配設
されている。なお、符号１５は、リール本体６を
駆動する駆動装置、符号１６は、その制御を行な
う制御装置である。

なお、上述した複合ホース１内の吸引ホース
５、送水ホース２および電気ケーブル３の他端
は、図示を省略した洗浄車にそれぞれ接続されて
いる。

以上のように構成された本考案の複合ホース巻
き取り装置は、使用時には洗浄車の移動にしたが
つて駆動装置が駆動されて複合ホースを送出し、
あるいはリール本体６に巻取る。また、送水装置
（図示省略）から送水カプラ１０、送水ホース接
続孔９ｂおよび複合ホース１内の送水ホース２を
順に経て供給され、洗浄車の動力および制御用の
電力は固定電源（図示省略）から給電ブラシ１
４、スリツプリング１３および複合ホース１内の
電気ケーブル３を順に経て供給され例えば、床面
等の洗浄が行なわれる。洗浄により生じたごみお
よび洗浄水等は吸引ホース５、吸引カプラ１１を
経て、吸引装置（図示省略）に吸引される。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案の複合ホース巻取装
置は、送水ホースの外周に電力および制御用の複
数のケーブルが配置され、それらの外周にケーブ
ルシースが被覆されて大径の吸引ホース内に挿通
された複合ホースを用いるので、ケーブルとホー
ス間に洗浄水およびごみが付着することがない。

また、複合ホースの送出し、引戻しが駆動装置
により行なわれるので複合ホースの送出し量が増
加しても洗浄車の動作性に不具合を生じることが
ない送出しおよび引戻し自在の複合ホース巻き取
り装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の複合ホース巻取装置を示す正
面図、第２図はその側面図、第３図および第４図
は本考案の複合ホース巻取装置の接続部を示す拡
大断面図、第５図は本考案の複合ホース巻取装置
に使用される複合ホースを示す断面図である。 １……複合ホース、２……送水ホース、３……
電気ケーブル、４……共通シース、５……吸引ホ
ース、６……リール本体、９……回転軸、９ａ…
…吸引ホース接続孔、９ｂ……送水ホース接続
孔、９ｃ……吸引孔、１０ａ，１１ａ……環状ポ
ケツト、１０……送水カプラ、１１……吸引カプ
ラ、１３……スリツプリング、１４……給電ブラ
シ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 大径の吸引ホース内に共通被覆を設けた送水ホ
   ースと電気ケーブルとを挿通させてなる複合ホー
   スを巻回するリール本体と、このリール本体を回
   動可能に軸支する回転軸を備えた台車と、この台
   車に塔載された前記リール本体を駆動する電動機
   とからなり、前記回転軸の少なくとも一部を中空
   にして、軸方向に前記吸引ホースを接続する吸引
   ホース接続孔、吸引孔および送水ホース接続孔を
   穿設し、前記吸引ホース接続孔に前記吸引ホース
   を接続させ、前記送水ホースを前記回転軸の中空
   部を挿通させて前記送水ホース接続孔に内側から
   接続し、さらに内面に環状ポケツトを有する２個
   のカプラをそれぞれ前記回転軸の吸引孔および送
   水ホース接続孔の外周を囲んで液密に嵌着すると
   ともに、前記回転軸の一端にスリツプリングを配
   設してこのスリツプリングに前記電気ケーブルを
   電気的に接続させ、かつこのスリツプリングの外
   周に給電ブラシを摺接してなることを特徴とする
   複合ホース巻取装置。