JPS6395075A - ハイパサ−ミア装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はハイパサーミア装置、特にマイクロ波を用いて
生体内部の癌組織を良好な加温分布にて加温し、効率の
良い癌治療を行うハイパサーミア装置に関する。

Ｃ従来の技術］ 近年、マイクロ波を悪性腫瘍である癌に照射する癌治療
が周知であり、これは癌組織を４３℃から４５℃の温度
で一定時間加温することにより、癌組織が壊死化するこ
とを利用したものである。

このような癌の治療を行うハイパサーミア装置は、生体
の外部皮膚表面にアプリケータを当接してマイクロ波を
放射したり、生体の体腔内、例えば喉２食道あるいは子
宮等器官内にアプリケータを挿入してマイクロ波を放射
したりしており、生体内組織におけるマイクロ波の誘電
損失によって引き起こされる発熱作用により、癌組織を
直接にかつ周囲から加温するものである。

このように、ハイパサーミア装置では生体表面に当接さ
れるアプリケータあるいは体腔内に挿入されるアプリケ
ータを用い、生体内の所望部位を加温して癌の有効な治
療が行われる。

［発明が解決しようとする問題点コ 従来技術の問題点 しかしながら、従来のハイパサーミア装置では、アプリ
ケータの放射パターンがマイクロ波の周波数に依存し、
単一の周波数のみでは、生体内での加温分布を均一にす
ることができないという問題があった。体腔内挿入用の
アプリケータでは特にその傾向が強く、何らかの解決策
が望まれていた。

そこで、本発明者は異なる複数のマイクロ波を用いてア
プリケータから放射されるマイクロ波の加温分布を均一
にする装置を提案しており（Ｒ−１６２８）、これを第
３図ないし第５図に基づいて説明する。

この場合のハイパサーミア装置は、体腔内挿入用のアプ
リケータを用いており、同軸ケーブル１０の先端に漏れ
同軸部１２が形成されており、この漏れ同軸部１２は同
軸ケーブル１０から伸張した中心導体１４及び外部導体
１６から構成され、外部導体１６には螺旋状のスリット
１８が設けられている。なお、外部導体１６の先端では
、中心導体１４と短絡接続されている。

そして、同軸ケーブル１０から伝送されたマイクロ波は
漏れ同軸部１２における外部導体１６のスリット１８か
ら少しずつ外部へ漏れ、この漏れ同軸部１２全体で得ら
れる強度分布のマイクロ波が生体内に向けて放射される
ことになる。

第３図に示されるハイパサーミア装置は、漏れ同軸部１
２に２個の異なる周波数ｆｔ、Ｆ２のマイクロ波を供給
するようにしており、２個のマイクロ波発振器２０及び
２２を備え、同軸スイッチ２４の切替え制御により２個
の周波数のマイクロ波が交互に漏れ同軸部１２に供給さ
れる。従って、漏れ同軸部１２における体腔内組織の加
温分布は、第５図に示されるように、周波数ｆ１の場合
の加温分布（実線１００）と周波数ｆ２の場合の加温分
布（破線ｔｏｏ”）とが重ねられたものとなり、この結
果、実線２００で示されるような均一な加温分布が得ら
れる。

また、第４図に示されるハイパサーミア装置は、掃引発
振器２６を用いて複数の周波数を連続的に漏れ同軸＊１
２に供給するものであり、掃引発振器２６から発生した
広帯域周波数のマイクロ波は広帯域増幅器２８を介して
漏れ同軸部１２に供給され、連続的に変化する広帯域周
波数のマイクロ波にて形成される強度分布は均一なもの
となる。

しかしながら、前述した２つのハイパサーミア装置から
も明らかなように、複数の周波数を漏れ同軸部１２に供
給するための装置、上記では同軸スイッチ２４．広帯域
増幅器２８あるいはこれらに付属する部品等の部品点数
が多く、比較的コストが高くなるという欠点があった。

また、複数の周波数のマイクロ波を漏れ同軸部１２に同
時に供給することができないため、加温効率という点に
おいてまだ不十分であった。

発明の目的 本発明は前記従来の問題点に鑑みなされたものであり、
その目的は、簡単な回路構成にて複数周波数のマイクロ
波を効率よく供給可能なハイパサーミア装置を提供する
ことにある。

［問題点を解決するための手段］ 前記目的を達成するために、本発明に係るハイパサーミ
ア装置は、マイクロ波の基本周波数に対してＡＭ変調を
かけ、複数周波数のマイクロ波をアプリケータに同時に
供給することにより加温分布を均一にしたことを特徴と
する。

［作用］ 以上の構成によれば、まずアプリケータ自体の形状及び
構造から定まるマイクロ波の基本周波数に対して、ＡＭ
変調のための周波数が設定されることになるが、この周
波数は使用するアプリケータにおいて強度分布が均一に
なる固存の周波数として選択される。

例えば、基本周波数をＦ２．ＡＭ変調のための周波数を
Ｆｌとすると、漏れ同軸部には理論的には周波数Ｆ１．
Ｆ２−Ｆ１．Ｆ２又はＦ２＋Ｆ１のマイクロ波が供給可
能である。

従って、これらの周波数域のマイクロ波の強度分布が最
適となるものを選択すれば、アプリケータ放射域での均
一な加温分布を得ることができる。

［実施例］ 以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例を説明する
。

第１図には、体腔内挿入用のアプリケータを用いたハイ
パサーミア装置の概略構成が示され、第２図には、アプ
リケータにおけるマイクロ波の放射特性を示すグラフ図
が示されている。

本発明において特徴的なことは、基本周波数に対してＡ
Ｍ変調をかけたマイクロ波をアプリケータに供給するよ
うにしたことであり、基本周波数のマイクロ波を発生さ
せるマイクロ波発振器３０とＡＭ変調手段としてのＡＭ
変調器３２とが設けられている。

ここで、実施例にて使用される漏れ同軸部１２における
マイクロ波の基本周波数Ｆ２が２，４５０ＭＩＩｚであ
るとすると、漏れ同軸部１２は第２図の（ａ）に示され
るような周波数によって変わる反射特性をもっている。

従って、図に示される反射量の低い周波数帯域に合わせ
てＡＭ変調を行うことになる。

すなわち、マイクロ波の基本周波数Ｆ２（２，４５０Ｍ
Ｈｚ　）に対し周波数Ｆ１（３５０ＭＨｚ　）にてＡＭ
変調したとすると、ＡＭ変調器３０からは周波数Ｆ　　
−Ｆ　　（２，ｔｏｏ　Ｍｌｌｚ　）及びＦ２＋Ｆ１（
２，８００ＭＨｚ）［この場合Ｆ１は無視する］のマイ
クロ波が出力され、第２図（ｂ）に示されるような出力
状態となる。この場合、漏れ同軸部１２の反射特性にお
いて周波数Ｆ２＋Ｆ１の帯域では反射量が少ないので漏
れ同軸部１２から放射される強度分布には何ら寄与しな
い。

従って、実施例における漏れ同軸部１２からは、周波数
Ｆ　　−Ｆ　　と周波数Ｆ２の２個の周波数域のマイク
ロ波が放射されることになり、この２個の周波数によっ
て強度分布を形成し、前述した第５図のような均一な加
温分布を得ることができる。

そして、この２個のマイクロ波は同時に漏れ同軸部１２
に供給されているので、従来装置に比べて効率の良いマ
イクロ波の放射が可能となる。

このように、マイクロ波の周波数はアプリケータ自体の
形状、構造によって特定されるものであり、またＡＭ変
調のための周波数Ｆ１もアプリケータの特性と基本周波
数Ｆ２によって特定される。

従って、アプリケータから放射されるマイクロ波の強度
分布において、その強度の高い山の部分を近接させるよ
うに基本周波数及びＡＭ変調のための周波数を選定すれ
ば、極めて均一な強度分布を得ることが可能となる。

なお、実施例では、体腔内挿入用の漏れ同軸型アプリケ
ータについて説明したが、これに限ることなく他のアプ
リケータを用いたハイパサーミア装置についても、同様
に本発明を適用することができる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明によれば、基本周波数に対
してＡＭ変調をかけたマイクロ波をアプリケータに供給
するようにしたので、複数の異なる周波数のマイクロ波
をアプリケータに同時に供給でき、放射領域における効
率のよい加温分布を得ることができる。

また、本発明によれば、複数周波数を供給するための回
路構成を極めて簡単にすることができ、製作コストを低
減できるとともに、製作容易なハイパサーミアを得るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係るハイパサーミア装置の実施例を
示す概略構成図、 第２図は漏れ同軸型アプリケータにおけるマイクロ波の
反射特性［（ａ　）］と、アプリケータに供給されるマ
イクロ波の強度［（ｂ　）］を示す説明図、第３図、第
４図は従来のハイパサーミア装置を示す概略構成図、 第５図は第３図、第４図で示したハイパサーミア装置で
得られるマイクロ波の強度分布を示す説明図である。 １０　・・・　同軸ケーブル １２　・・・　漏れ同軸部 ２０、　２２．　３０　　・・・　マイクロ波発振器３
２　・・・　ＡＭ変調器。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）アプリケータを治療部位に配置し、このアプリケ
   ータにマイクロ波を供給して生体組織を加温するハイパ
   サーミア装置において、マイクロ波の基本周波数に対し
   てＡＭ変調をかけるＡＭ変調手段を設け、複数の周波数
   のマイクロ波をアプリケータに同時に供給して加温分布
   を均一にしたことを特徴とするハイパサーミア装置。
2. （２）特許請求の範囲（１）記載の装置において、前記
   アプリケータは同軸ケーブルの外部導体に螺旋状に一定
   幅のスリットを設けた漏れ同軸部を有する体腔内挿入用
   のアプリケータから成ることを特徴とするハイパサーミ
   ア装置。