JPS639371Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 羽根付きドリルで段付き孔の孔明けを行う場合
に、その段部を綺麗に仕上げて正確な孔明けをな
すためには、ドリルが所定位置まで下降したとき
にそのドウエルが必要である。

そこで本考案は上記の要件を満足させるため、
ドリルの切削送り軸に駆動回転する切削送り用段
プーリーを回転自在に嵌着してそれらの間に切削
送り用電磁クラツチを設け、該電磁クラツチに通
電しドリルを切削送りしてそのドリルが所定長さ
下降したとき、上記切削送り用電磁クラツチへの
通電が止まつて切削送り軸の回転およびドリルの
送りが停止しドリルのドウエルがなされて孔の仕
上げが行われ、その後一定時間経過するとタイマ
ーによつてソレノイドに通電し作動軸のクラツチ
が切れてドリルは復帰スプリングにより早戻り
し、ドリルの切削送りからドウエルおよび早戻り
の切替えを自動的に適確に行い、取扱い易くて手
数と労力を節減すると共に常に迅速に所定の綺麗
な段付き孔の孔明けをなし得るようにしたボール
盤におけるドウエル装置に係るものである。

図面に示す本考案の１実施例についてその構造
を説明すれば、１はボール盤の支柱、２は支柱１
の上端に後部を固着した機筐で、その１側面下部
には筐体３を附設する。４は機筐２の前部に昇降
自在に嵌合したクイルで、後面にラツク５を装設
し内部にスピンドル６を回転自在に嵌着してクイ
ル４の下端には当て金７を設ける。８はスピンド
ル６の下端に挿着したチヤツクで、これにより羽
根９付きドリル１０を挾持する。

１１はクイル４の後方において機筐２の下部お
よび筐体３に挿通して回転自在に横架した作動軸
で、その機筐２内に設けたピニオン１２をクイル
４のラツク５に噛合させ、筐体３内の中間部に円
形支持板１３を、１側突出端には中間および内側
部を順次小径になした円形台金１４をそれぞれ装
設して該台金１４の外側部の周面上にリミツトス
イツチ作動用のドツグ１５を設ける。１６はピニ
オン１２と支持板１３の間に介装して作動軸１１
に遊嵌したウオームホイルで、外側面にクラツチ
環１７を一体に固設してその先端部内周にクラツ
チ歯１８を装設する。１９は支持板１３の外側面
に取付けたクラツチ片で、基部をピン２０により
支持板１３に枢着し外縁中間にクラツチ歯１８に
係脱するクラツチ歯２１を装設して先端部をスプ
リング２２により内方へ張持し、該クラツチ片１
９の外側面の内縁中間部はテーパー面になす。

２３は台金１４の中間小径部に回動自在に嵌合
した早送り用目盛環、２４は台金１４の内側小径
部に回動自在に嵌合した皿状の切削送り用目盛環
で、内側面に縦溝２５を設け、一方、目盛環２
３，２４の外周面にはドリル１０の昇降と合致す
る目盛に加えてリミツトスイツチ作動用のドツグ
２６，２７をそれぞれ装設する。２８は台金１４
の孔に内側から挿通した掛けボルトで、その外側
突出ねじにナツト２９を螺合して目盛環２３，２
４を台金１４に締付け固定する。３０は目盛環２
４内において作動軸１１に遊嵌した内側が円錐３
１のスライドコーンで、その外側フランジ３２の
外縁に設けた突片３３を目盛環２４の縦溝２５に
摺動自在に係合する。３４は作動軸１１の他側に
おいて機筐２に附設したクラツチ入り用ソレノイ
ド、３５は作動軸１１の中心孔に嵌挿した〓形の
連動杆で、その基端をソレノイド３４の作動子に
連結し、先端屈曲片は作動軸１１の縦長孔３６内
に挿通して突出先端部をスライドコーン３０の外
側凹窪部に嵌合し、一方、スプリング２２の弾力
により常時はクラツチ片１９の内側中間テーパー
面がスライドコーン３０の円錐部３１に圧接して
クラツチ歯２１がクラツチ歯１８から離脱する。
３７はソレノイド３４の外側に直列に設けたクラ
ツチ切り用ソレノイド、３８，３９，４０はドツ
グ１５，２６，２７に各別に対向して台金１４お
よび目盛環２３，２４の上方に装設した戻り限、
中間および送り限のリミツトスイツチで、当て金
７が機筐２の下面に当接してクイル４が復帰した
ときにドツグ１５が戻り限リミツトスイツチ３８
に当るようになす。４１は作動軸１１の後方に並
架した回転軸で、その機筐２外突出部に蔓巻きの
復帰スプリング４２を取付け、機筐２内に装着し
た歯車４３は中間歯車４４を介してピニオン１２
に連結し、該スプリング４２の弾力により常時は
クイル４を上昇させてその当て金７が機筐２の下
面に当接する。

４５は機筐２の後部に取付けたモーターで、そ
の原動軸４６にはプーリー４７付き段プーリー４
８を固着する。４９は機筐２の前部上に支持した
プーリー５０付き段プーリーで、その中心孔にス
ピンドル６の上方突出部を摺動のみ自在に嵌挿し
て段プーリー４８，４９にベルト５１を掛けわた
す。５２は支柱１の上端部に縦に支持した早送り
軸で、その上方突出部にはプーリー５３付き切削
送り用段プーリー５４を遊嵌すると共にプーリー
５５を固着してプーリー５０と５３，４７と５５
にベルト５６，５７をそれぞれ掛けわたす。５８
は早送り軸５２の下方に同心に設けた中間軸で、
それらの間に早送り用電磁クラツチ５９を介装し
て中間軸５８の下端には傘歯車６０を取付ける。
６１は機筐２の中間部に前後方向にして横架した
伝動軸で、その前端に装着したウオーム６２をウ
オームホイル１６に、後端に固着した傘歯車６３
を傘歯車６０にそれぞれ噛合させ、中間部には１
方向伝動クラツチ６４を介してウオームホイル６
５を嵌着する。６６は機筐２の中間部に縦に支持
した切削送り軸で、その上方突出部に切削送り用
段プーリー６７を回転自在に嵌着してそれらの間
に切削送り用電磁クラツチ６８を設け、切削送り
用段プーリー５４，６７にベルト６９を掛けわた
して切削送り軸６６の下端に取付けたウオーム７
０をウオームホイル６５に噛合させる。

而して図示してないが、ソレノイド３４，３
７、リミツトスイツチ３８，３９，４０電磁クラ
ツチ５９，６８およびタイマー、起動スイツチ等
に適宜の電気回路を設け、モーター４５の原動軸
４６を駆動した後、起動スイツチを入れると早送
り用、切削送り用の電磁クラツチ５９，６８およ
びクラツチ入り用ソレノイド３４に通電し、早送
り用目盛環２３のドツグ２６が中間リミツトスイ
ツチ３９に当れば早送り用電磁クラツチ５９への
通電が止まり、切削送り用目盛環２４のドツグ２
７が送り限リミツトスイツチ４０に当ると切削送
り用電磁クラツチ６８への通電が止まると共にド
ウエル用タイマーが始動し、そのタイマーによつ
てクラツチ切り用ソレノイド３７への通電を開始
し、台金１４のドツグ１５が戻り限リミツトスイ
ツチ３８に当ると作業開始用タイマーが始動し、
そのタイマーによつて早送り用および切削送り用
の電磁クラツチ５９，６８およびクラツチ入り用
ソレノイド３４への通電を開始するようになす。
７１はテーブル上に載置した被加工物である。

次にその作用を説明する。羽根９付きドリル１
０の種類に応じベルト５１，６９を段プーリー４
８，４９および５４，６７の適当プーリーに掛け
て羽根９付きドリル１０の回転および送りの速度
を調節する。

一方、モーター４５の運転を開始すれば、その
原動軸４６のプーリー４７からベルト５７プーリ
ー５５を介して早送り軸５２が早く回転すると共
に、段プーリー４８からベルト５１段プーリー４
９スピンドル６チヤツク８を経てドリル１０が適
当速度で回転する。それと同時に段プーリー４９
のプーリー５０からベルト５６プーリー５３段プ
ーリー５４ベルト６９を介して段プーリー６７は
ゆるやかに遊転する。

そこで作業開始用およびドウエル用のタイマー
をそれぞれ適当時間に設定して起動スイツチを入
れると、電磁クラツチ５９，６８に通電してそれ
らが入り、早送り軸５２より電磁クラツチ５９中
間軸５８傘歯車６０，６３を経て伝動軸６１に動
力が伝達されると共に、段プーリー６７より電磁
クラツチ６８切削送り軸６６ウオーム７０を介し
てウオームホイル６５を第３図の矢印方向へゆる
やかに駆動するから、１方向伝動クラツチ６４が
ウオームホイル６５内で遊転して伝動軸６１およ
びこれに連結したウオームホイル１６は早く回転
する。それと同時にソレノイド３４に通電して連
動杆３５を他側へ引きその先端屈曲片が縦長孔３
６内を移行して該屈曲片の押圧によりスライドコ
ーン３０は突片３３が縦溝２５に沿つて移動し、
スライドコーン３０が円錐部３１の誘導により内
側へ移行してその円筒部がクラツチ片１９の内方
に入り込み該クラツチ片１９の内面に接合してク
ラツチ片１９の中間部を外方へ押圧し、クラツチ
片１９はスプリング２２の弾力に抗しピン２０を
中心として外方へ回動しそのクラツチ歯２１がク
ラツチ歯１８に噛合して固定保持される。従つて
ウオームホイル１６のクラツチ環１７からクラツ
チ歯１８，２１クラツチ片１９ピン２０支持板１
３を介して作動軸１１が第１図の矢印方向へ早く
回転し、そのピニオン１２に歯車４４，４３で連
結した回転軸４１をスプリング４２の弾力に抗し
て回転させながらラツク５が噛合するクイル４は
早く下降してドリル１０の早送りがなされる。そ
れと同時に作動軸１１の台金１４に固定した目盛
環２３，２４は作動軸１１と一体で回転する。

そのときソレノイド３４の作用が止まつても、
クラツチ片１９の内面とスライドコーン３０の円
筒部との接合によつてクラツチ片１９とクラツチ
環１７のクラツチ歯２１，１８は噛合したまま保
持される。

而してドリル１０の早送り中に目盛環２３のド
ツグ２６がリミツトスイツチ３９に当れば電磁ク
ラツチ５９への通電が止まりそれが切れて早送り
軸５２と中間軸５８との連結が解かれるから、切
削送り軸６６のウオーム７０よりウオームホイル
６５１方向伝動クラツチ６４を経た伝動軸６１へ
の伝動に切替わり、これに傘歯車６３，６０で連
結した中間軸５８が遊転しながら伝動軸６１に連
結した作動軸１１が第１図の矢印方向へゆるやか
に回転しドリル１０はゆるやかに下降して切削送
りとなる。

その後目盛環２４のドツグ２７がリミツトスイ
ツチ４０に当ると電磁クラツチ６８への通電が止
まつてそれが切れるから、切削送り軸６６への伝
動が断たれて作動軸１１の回転が停止しドリル１
０は送りが止まつてそのドウエルがなされる。そ
れと同時にドウエル用タイマーが始動する。

次いで上記タイマーの設定時間が経過すればソ
レノイド３７に通電するから、そのソレノイド３
７の作動子で連動杆３５の他端を１側へ向つて叩
き、該連動杆３５が１側へ移動してその外方屈曲
片に嵌着した突片３３付きスライドコーン３０は
突片３３が縦溝２５に沿い１側へ同行してクラツ
チ片１９の内方から抜け出し、それに伴つてクラ
ツチ片１９はスプリング２２の弾力によりスライ
ドコーン３０の円錐部３１に摺動しながらピン２
０を中心として上記と反対に内方へ回動し、クラ
ツチ片１９のクラツチ歯２１がクラツチ歯１８か
ら離脱して作動軸１１は遊転状態となる。従つて
スプリング４２の弾力により回転軸４１歯車４
３，４４を経て迅速に作動軸１１のピニオン１２
を上記と反対に駆動し、これにラツク５が噛合す
るクイル４は早く上昇してドリル１０の早戻りが
なされ、当て金７が機筐２の下面に当接してドリ
ル１０は第１図に示す状態に復帰する。それと同
時に台金１４のドツグ１５がリミツトスイツチ３
８に当つて作業開始用タイマーが始動する。

そこで上記タイマーの設定時間が経過すると電
磁クラツチ５９，６８およびソレノイド３４に通
電してそれらが動作し、以下上記と同様に作用し
てドリル１０の早送り、ゆるやかに切削送り、ド
ウエル、早戻りおよび復帰位置における一定時間
停止の動作が自動的に繰返し順次連続して行われ
る。

従つてテーブル上に載置した被加工物７１の孔
明けを行う場合には、ナツト２９をゆるめた後、
順次目盛環２３，２４をそれらの目盛を見ながら
各別に回動操作してドリル１０の先端が被加工物
７１の上面に接近するまで下降したとき目盛環２
３のドツグ２６がリミツトスイツチ３９に当り、
次いでドリル１０が所定長さ下降したとき目盛環
２４のドツグ２７がリミツトスイツチ４０に当る
ようになす。

そこで起動スイツチを入れれば、最初ドリル１
０が早送りされ、その先端が被加工物７１の上面
接近位置まで至つたとき目盛環２３のドツグ２６
によりリミツトスイツチ３９が動作してドリル１
０は切削送りに切替わり下降して被加工物７１に
孔明けを行う。ドリル１０が所定長さ下降して第
６図に示すようにドリル１０とその羽根９とによ
つて所定の段付き孔の孔明けが行われたとき目盛
環２４のドツグ２７によりリミツトスイツチ４０
が動作しドリル１０のドウエルがなされてそのド
リル１０の羽根９により孔の中間段部の面を仕上
げる。その後一定時間が経過したときソレノイド
３７が動作しクラツチ歯１８，２１が離脱してス
プリング４２の弾力により作動軸１１が逆回転し
ドリル１０は早戻りで第１図に示す状態に復帰し
て一定時間経過後再びドリル１０の早送りが開始
される。従つてドリル１０が復帰している間に加
工物を取替えれば、ドリル１０が自動的に早送
り、切削送り、ドウエル、早戻りを繰返し孔明け
作業を順次連続して行うことができる。

その際作業開始用タイマーの設定時間を零にな
せば、ドリル１０は復帰すると直ちに早送りを開
始する。また作業開始用タイマーを設けなく台金
１４のドツグ１５がリミツトスイツチ３８に当る
と電磁クラツチ５９，６８およびソレノイド３４
に通電するようになしても同様に作用する。

なお、ソレノイド３４，３７を上記と反対に機
筐２の１側に取付け、これに通電したとき連動杆
３５を介してスライドコーン３０を押しクラツチ
片１９を作動してクラツチ歯１８，２１が噛合す
るようになしても同様に作用する。

一方、上記電気回路に代え、起動スイツチを入
れると電磁クラツチ５９およびソレノイド３４に
通電し、目盛環２３のドツグ２６がリミツトスイ
ツチ３９に当れば、電磁クラツチ５９への通電が
止まると共に電磁クラツチ６８に通電し、目盛環
２４のドツグ２７がリミツトスイツチ４０に当る
と電磁クラツチ６８への通電が止まると共にドウ
エル用タイマーが始動し、そのタイマーの設定時
間が経過すればソレノイド３７に通電し、台金１
４のドツグ１５がリミツトスイツチ３８に当ると
作業開始用タイマーが始動し、そのタイマーによ
つて電磁クラツチ５９およびソレノイド３４への
通電を開始するようになしても上記と同様に作用
する。

本考案はボール盤におけるドウエル装置を上記
のように構成したから、ドリルの早送り、切削送
り、ドウエル、早戻り復帰の作用が繰返し連続し
て行われる。従つて従来のように１作業工程が終
つてドリルが復帰する毎に作業者が手でクラツチ
を入れて始動する必要なく、ドリルが復帰したと
き加工物を取替えるのみで作業が継続されて取扱
い易く手数と労力を節減して安楽に作業し得る上
に、ドリルは作業をしない被加工物まで早送りし
加工を終ると早戻り復帰して所定の孔明けを行う
ので、無駄の時間を節減し作業時間を短縮して作
業能率を向上する。

更に、クイルへの伝動軸に１方向伝動クラツチ
を介して連結し且つ回転が遅い切削送り軸に、駆
動する段プーリーを回転自在に嵌着してそれらの
間に電磁クラツチを介装し、その電磁クラツチに
通電すると切削送り軸に伝動してドリルの切削送
りをなし、電磁クラツチへの通電を止めると切削
送り軸の回転が停止しドリルの送りが止まつてド
ウエルがなされるから、伝動軸の急停止用のブレ
ーキ機構等を設ける必要なく、非常に簡単な構造
でドリルのドウエル機構を作製して迅速適確に作
用し得る上に、そのドリルのドウエルにより段付
き孔の段部も綺麗に仕上げられて段付き孔の孔明
けを正確になすことができ、且つ孔明け終了後
は、作動軸のクラツチを切つてそれを遊転状態に
なし、復帰スプリングの弾力により作動してドリ
ルを早戻りさせるので、そのドリルの復帰作用を
円滑適確に行うことができる。

また、スピンドルから伝動回転する早送り軸の
段プーリーと切削送り軸に嵌着する段プーリーと
に掛けわたしたベルトの掛け換えによつてドリル
の切削送りを変更するから、それらの段プーリー
の段数を４段、５段等にすれば、ベルトの掛け換
えのみでドリルの数種類の切削送りがす早くで
き、操作が極めて簡易で作業上至便である。

その上、早送り伝動の回転が早いときに作動軸
のクラツチを入れるから、クラツチはミスするこ
となく円滑確実に入つて作業に支障を来すことな
く、且つ動力源が電気だけで作動して油圧源や空
気圧源等を使用しない上に、１個のモーターを用
いて早送り軸および切削送り軸へはベルト伝動機
構により動力を伝達するので、機械全体を簡単
で、しかも、軽量小型に構成して容易安価に製作
し得られ、また、故障を生じることはない等の効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例に係るボール盤の上
方要部の側断面図、第２図は第１図のAA線断面
図、第３図は第１図のBB線断面図、第４図は第
２図のCC線断面図、第５図はその調節部の正面
図、第６図は孔明け加工状態を示す要部の正断面
図、第７図は第６図のDD線断面図である。 ４……クイル、５……ラツク、１１……作動
軸、１２……ピニオン、１４……台金、１５……
ドツグ、１６……ウオームホイル、２３……早送
り用目盛環、２４……切削送り用目盛環、２６，
２７……ドツグ、３４……クラツチ入り用ソレノ
イド、３７……クラツチ切り用ソレノイド、３８
……戻り限リミツトスイツチ、３９……中間リミ
ツトスイツチ、４０……送り限リミツトスイツ
チ、４２……復帰スプリング、５２……早送り
軸、５９……早送り用電磁クラツチ、６１……伝
動軸、６２……ウオーム、６４……１方向伝動ク
ラツチ、６６……切削送り軸、６７……切削送り
用段プーリー、６８……切削送り用電磁クラツ
チ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機筐の前部に昇降自在に嵌合したクイルのラツ
   クに噛合するピニオンを設けて復帰スプリングを
   附設した作動軸の端部に台金を装設し、該台金に
   早送り用と切削送り用の目盛環を各別適宜に回動
   してその位置に固定し得るように嵌着して上記台
   金、早送り用、および切削送り用の目盛環にリミ
   ツトスイツチ作動用のドツグをそれぞれ設けると
   共に、それらのドツグに各別に対向して戻り限、
   中間、送り限のリミツトスイツチを配設し、上記
   目盛環内にはそれに軸心方向へのみ移動自在に嵌
   合し作動軸に遊嵌して内側部が円錐のスライドコ
   ーンを配置し、その内側において作動軸にクラツ
   チ環付きウオームホイルを遊嵌し、該クラツチ環
   のクラツチ歯に係脱するクラツチ歯を形成してス
   ライドコーンの円筒部に接合するクラツチ片は作
   動軸に開閉自在に取付けてスプリングにより内方
   へ弾圧し、そのスライドコーンを連動杆によつて
   クラツチ入り用ソレノイドおよびクラツチ切り用
   ソレノイドに連繋し、機筐の中間部に前後方向に
   して横架した伝動軸の前端のウオームを上記ウオ
   ームホイルに噛合させ、該伝動軸と、機筐の後部
   に縦に支持した早送り軸とは早送り用電磁クラツ
   チを介装した伝動機構により、機筐の中間部に縦
   に支持した切削送り軸とは１方向伝動クラツチを
   介装した伝動機構によりそれぞれ連繋し、機筐の
   後方に設けたモーターの段プーリーと上記クイル
   に嵌着するスピンドルの上方突出部を摺動のみ自
   在に嵌合したプーリー付き段プーリーの段プーリ
   ー、そのプーリー付き段プーリーのプーリーと早
   送り軸の上方突出部に取付けたプーリー付き切削
   送り用段プーリーのプーリー、該早送り軸のプー
   リー付き切削送り用段プーリーの段プーリーと切
   削送り軸の上方突出部に回転自在に嵌着した切削
   送り用段プーリーにそれぞれベルトを掛けわたす
   と共に、切削送り軸とその切削送り用段プーリー
   の間に切削送り用電磁クラツチを設け、上記ソレ
   ノイド、リミツトスイツチ、電磁クラツチの間に
   はドウエル用タイマー、起動スイツチ等を介装し
   て台金のドツグが戻り限リミツトスイツチに当る
   と早送り用電磁クラツチ、切削送り用電磁クラツ
   チおよびクラツチ入り用ソレノイドに通電し、早
   送り用目盛環のドツグが中間リミツトスイツチに
   当れば早送り用電磁クラツチへの通電が止まり、
   切削送り用目盛環のドツグが送り限リミツトスイ
   ツチに当ると切削送り用電磁クラツチへの通電が
   止まると共にドウエル用タイマーが始動し、その
   タイマーの設定時間経過後クラツチ切り用ソレノ
   イドへの通電を行う電気回路を形成してなるボー
   ル盤におけるドウエル装置。