JPS63914Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、例えば、廊下の壁面や、階段ある
いはバルコニーの柵体頂部に取り付けられる手摺
等のキヤツプ取り付け構造に関するものである。

従来、この種の手摺等の端部に装着されるキヤ
ツプは、単に手摺本体に嵌装されたり、ねじある
いは溶接等の固定手段によつて装着されていた。
しかし、前者の嵌装方法では使用中に係合がゆる
んで手摺本体から離脱するという問題があり、ま
た、後者の固定手段を用いる方法では取り付け作
業に手間がかゝる上、ねじや溶接部が露出して手
摺の美観を損なうなどの問題があつた。

また、キヤツプに横向き突片を設けて、手摺に
形成された凹溝に係合止着する方法も採られてい
たが、手摺の長手方向における結合力は増大する
が、その端面方向のガタつきやねじれ等の欠点を
解消するに至らなかつた。

この考案は上記問題にかんがみなされたもの
で、手摺本体に設けた下向き条溝の上壁にキヤツ
プの略中央より突設された横向き突片を止着する
と共に、キヤツプの周胴部の内周面下方側に形成
される二つの圧接片を下向き条溝の両側壁に圧接
して、手摺本体とキヤツプとの結合における長手
方向の抜けを防止すると共に、その端面方向にお
けるねじれやがたつきを防止して長期間強固に結
合することができるキヤツプの取り付け構造を提
供しようとするものである。

以下にこの考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図は廊下の壁面Ａに手摺１を取り付けた場
合を示し、また、第２図は階段Ｂの柵体Ｃの頂部
に手摺１を取り付けた場合を示している。

手摺１は、手摺本体２の端部２′にキヤツプ３
を装着して成るが、この場合の手摺本体２とキヤ
ツプ３の取り付け方法は、手摺本体２に設けた下
向き条溝４と、キヤツプ３の略中央に突設された
横向き突片５、とキヤツプ３の周胴部３ｂの下方
側に対向状に形成された二つの圧接突片６とを、
キヤツプ３の取付け方向すなわちその長手方向並
びにその端面方向において互いに係合しうるよう
に形成して、キヤツプ３の取り付けと同時に行う
のである。

第３図及び第４図はこの考案の実施例を示すも
ので、手摺心材２ａを合成樹脂製の表面材２ｂで
被覆して成る手摺本体２の手摺心材２ａには上壁
４ａと両側壁４ｂ，４ｂとで形成される下向き条
溝４を有し、この上壁４ａは受け穴４ｃを設けて
いる。

有底筒状のキヤツプ３には、このキヤツプ３の
底壁３ａの略中央から手摺本体２を嵌装する開口
側に向つて横向き突片５を突設すると共に、この
横向き突片５には前記上壁４ａに設けた受け穴４
ｃと係合する係止突部５ａを設けている。

キヤツプ３の周胴部３ｂの下方側には、その内
壁下面において前記両側壁４ｂ，４ｂに弾撥状に
圧接される二つの圧接片６，６を対向状に突設さ
れている。

このキヤツプ３の取り付けにおいては、キヤツ
プ３を手摺本体２の端部に被冠して、圧接片６，
６を下向き条溝４の両側壁４ｂ，４ｂにその端面
方向において弾撥状に圧接すると共に、横向き突
片５を弾性変形してその長手方向において係止受
け部５ａを上壁４ａに形成された受け穴４ｃに係
合するようになつている。

第５図及び第６図はこの考案の他の実施例を示
すもので、キヤツプ３に突設した横向き突片５を
周胴部３ｂより外方に突出させると共に、この突
出部分に取り付け孔５ｂを設けてキヤツプ３を嵌
入したのち、ビス等の止着子７で手摺本体２の上
壁４ａに螺締されるものである。

上記のように構成されるこの考案の取り付け構
造は、キヤツプ底壁にはその略中央に横向き突片
を突設して手摺本体の下向き条溝上壁に止着し、
長手方向の抜けを防止すると共に、キヤツプの周
胴部の内周面下方側には対向状に二つの圧接片を
突設して、下向き条溝の両側壁にその端面方向に
おいて弾発状に圧接してキヤツプのねじれやがた
つきを防止し、周胴部を手摺本体表面に密接さ
せ、キヤツプの表面に止着子等を露出することな
く手摺本体に長期間強固に結合することができ
る。

また、その取り付け作業においてもキヤツプを
手摺本体に被冠すると同時に、圧接片が手摺本体
に圧接係合され、固定状態となるので、横向き突
片の止着が容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は手摺の別の使用例を示す斜
視図及び側面図、第３図はこの考案の実施例を示
す断面図、第４図は第３図の−線に沿う断面
図、第５図はこの考案の他の実施例を示す断面
図、第６図は第５図の−線に沿う断面図であ
る。 １……手摺、２……手摺本体、２′……端部、
２ａ……手摺心材、３……キヤツプ、３ｂ……周
胴部、４……下向き条溝、４ａ……上壁、４ｂ…
…側壁、５……横向き突片、６……圧接片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 手摺本体に上壁と両側壁とを有する下向き条溝
   を設けると共に、この手摺本体の端部に装着され
   るキヤツプには、前記上壁に止着される横向き突
   片をキヤツプ底壁の略中央に突設し、またキヤツ
   プの周胴部の内周面下方側には前記下向き条溝の
   両側壁に圧接される二つの圧接片を対向状に突設
   し、前記キヤツプを手摺本体の端部に被冠して、
   二つの圧接片を下向き条溝の両側壁に、その端面
   方向において弾撥状に圧接し、かつ横向き突片を
   下向き条溝の上壁に、その長手方向において止着
   して、手摺本体とキヤツプとの結合を行うように
   した手摺等のキヤツプ取り付け構造。