JPS6367295B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、各種機器に用いられる切換えスイツ
チに関するもので、切換え操作杆の往復直線運動
を、可動接点板を切換作動させる揺動板の揺動運
動に変換して確実な切換え操作を行うことのでき
る、コンパクトな前記スイツチを提供することを
目的とする。

そしてこの目的を達成するために本考案は、ス
イツチケースに切換え操作杆を所定の第１位置と
第２位置間で軸方向摺動可能に設け、非切換え操
作時何れか一方に揺動して一対の固定接点の何れ
か一方に可動接点板を接触させる揺動板を前記ス
イツチケース内に前記切換え操作杆と平行に軸支
し、先端が前記揺動板の一端面に対向するようス
イツチケース内に配設した伝達部材の基端を前記
切換え操作杆に回転可能且つ軸方向相対移動不能
に支持し、前記スイツチケース内には、前記切換
え操作杆を前記第１位置側へ弾発する戻しばねを
配設し、前記揺動板の前記伝達部材と対向する側
の端面には、切換え操作杆の前記第１位置から第
２位置への摺動時にその切換え操作杆に追従移動
する前記伝達部材との係合によりその伝達部材を
時計または反時計方向に回転させる山形カム面
と、その山形カム面の両裾に位置し、前記伝達部
材と当接して前記揺動板を切換え方向に揺動させ
る一対のストツパ面とを形成し、前記スイツチケ
ースの前記伝達部材と対向する側の内面には、切
換え操作後前記切換え操作杆が前記戻しばねの弾
発力により前記第２位置より第１位置まで戻ると
きその、切換え操作杆に追従移動する前記伝達部
材との係合によりその伝達部材を切換え操作時と
逆方向に回転させて前記伝達部材を切換え操作前
の位置に復帰させるハ字形カム面を形成したこと
を特徴とする。

以下図面により本発明の一実施例について説明
すると、１はスイツチケースで、箱形のケース本
体２とその下部開口に嵌着された底板３とよりな
り、ケース本体２の両外側面に形成された取付け
フランジ４を介して機器５のスイツチ取付け部６
にねじ７により取付けられる。

切換え操作杆８は大径部９、中径部１０および
小径部１１よりなり、その大径部９をケース本体
２の円筒１２内に、また小径部１１を底板３の貫
通孔１３内に挿通してスイツチケース１に対して
摺動可能に支持される。底板３には一対のブラケ
ツト１４が突設され、それらブラケツト１４間に
揺動板１５が切換え操作杆８の小径部１１と平行
に軸１６により支持される。軸１６の軸線の延長
線は切換え操作杆８の軸線に直交する。

揺動板１５の下向きに開口する孔１７内にはば
ね１８により突出傾向に付勢された接点押圧片１
９が挿入され、その接点押圧片１９により可動接
点板２０の上面が常時押圧される。可動接点板２
０は各ブラケツト１４間に揺動可能に配設され、
その両端と対面し得るように一対の固定接点２
１，２２が底板３に固着される。揺動板１５は非
切換え操作時、左右何れか一方に揺動した状態に
あり、これにより接点押圧片１９を介して可動接
点板２０を何れか一方の固定接点２１または２２
に接触させ、その接触状態および揺動板１５の揺
動状態はばね１８の弾圧力により保持される。２
３および２４，２５はそれぞれ可動接点板２０お
よび各固定接点２１，２２のリード線接続用端子
で、その端子２３は可動接点板を枢支し、揺動支
点を兼ねる。

切換え操作杆８には、その直線移動を揺動板１
５に伝達する伝達部材２６が、その先端２７を揺
動板１５の上端面と対向させ、且つその基端２８
を中径部１０に回転可能に嵌合させて支持され
る。伝達部材２６の基端２８下面と底板３内面と
の間には戻しばね２９が縮設され、その弾発力に
よりリテーナ３０を介して伝達部材２６の基端２
８上面を大径部９と中径部１０との境界段部３１
に当接保持するので、戻しばね２９の弾発力に基
づき伝達部材２６及び切換え操作杆８間の軸方向
相対移動が規制される。また伝達部材２６は第
１，２図に示す上限位置において先端２７を、ケ
ース本体２の上壁内面に形成された下向きのコ字
形切欠き溝３２内に係合させることによつて回転
不能状態にあり、従つて非切換え操作時において
伝達部材２６の先端２７は揺動板１５の枢軸１６
の直上に位置決めされる。切換え操作杆８は戻し
ばね２９の弾発力により上昇し、その先端面を機
器５に回転可能に軸支３３された切換え操作レバ
ー３４の先端下面に当接される。

揺動板１５の伝達部材２６の先端２７と対向す
る側の端面には、山形カム面３５とその両裾部に
位置する逆勾配のストツパ面３６，３７が形成さ
れ、前述のように非切換え操作時揺動板１５が左
右何れか一方に揺動していることにより、山形カ
ム面３５の何れか一方の斜面３８または３９が伝
達部材２６の先端２７直下に位置する。山形カム
面３５は、切換え操作時その何れか一方の斜面３
８または３９に伝達部材２６を摺動させてそれを
回転させ、、ストツパ面３６または３７は伝達部
材２６と当接して揺動板１５を切換え方向に揺動
させる作用をする。

ケース本体２の上壁内面には、切欠き溝３２を
挾んでハ字形のカム面４０が形成され、そのカム
面４０は、切換え操作後その何れか一方の斜面４
１または４２に伝達部材２６を摺動させて、それ
を切換え操作時と逆方向に回転させる作用をす
る。

次に、この実施例の作用について説明する。

第２図に示すように揺動板１５が右方に揺動
し、可動接点板２０と左側の固定接点２１が接触
している状態から、第１，２図に示す上限位置
（第１位置）にある切換え操作杆８を切換え操作
レバー３４により戻しばね２９の弾発力に抗して
押圧して所定の下限位置（第２位置）まで下降さ
せると、伝達部材２６が切換え操作杆８に追従下
降し、その先端２７が切欠き溝３２から抜ける。
そして伝達部材２６の先端２７が山形カム面３５
の左側斜面３８を係合して相対摺動すると、その
左側斜面３８にガイドされて伝達部材２６が第３
図時計方向に回転しながら下降し、その先端２７
がストツパ面３６に当接すると、伝達部材２６を
介して切換え操作杆８の下降力が揺動板１５に伝
達されるので、揺動板１５が第２図左方に揺動
し、可動接点板２０の右端が揺動板１５の接点押
圧片１９により押下げられて右側の固定接点２２
に接触され、切換え操作が終了する。

切換え操作後切換え操作杆８に対する押圧を解
除すると、戻しばね２９の弾発力により切換え操
作杆８及び伝達部材２６が共に上昇する。この上
昇により伝達部材２６の先端２７がハ字形カム面
４０の左側斜面４１に係合して相対摺動すると、
その左側斜面４１にガイドされて伝達部材２６が
第３図鎖線示の位置ｂより反時計方向に回転し、
先端２７が切欠き溝３２内に係合され、したがつ
て伝達部材２６が切換え操作前の位置に復帰され
る。

次の切換え操作時には伝達部材２６の先端２７
が山形カム面３５の右側斜面３９を摺動し、スト
ツパ面３７に当接することにより伝達部材２６が
第３図反時計方向に回転して揺動板１５を第２図
のように右方へ揺動させる。切換え操作後におい
ては、伝達部材２６の先端２７がハ字形カム面４
０の右側斜面４２を摺動することにより伝達部材
２６が第３図鎖線示の位置ａより時計方向に回転
し、先端２７が切欠き溝３２内に係合され、前記
同様に伝達部材２６が復帰される。

以上のように本発明によれば、スイツチケース
に切換え操作杆を所定の第１位置と第２位置間で
軸方向摺動可能に設け、非切換え操作時何れか一
方に揺動して一対の固定接点の何れか一方に可動
接点板を接触させる揺動板を前記スイツチケース
内に前記切換え操作杆と平行に軸支し、先端が前
記揺動板の一端面に対向するようスイツチケース
内に配設した伝達部材の基端を前記切換え操作杆
に回転可能且つ軸方向相対移動不能に支持し、前
記スイツチケース内には、前記切換え操作杆を前
記第１位置側へ弾発する戻しばねを配設し、前記
揺動板の前記伝達部材と対向する側の端面には、
切換え操作杆の前記第１位置から第２位置への摺
動時にその切換え操作杆に追従移動する前記伝達
部材との係合によりその伝達部材を時計または反
時計方向に回転させる山形カム面と、その山形カ
ム面の両裾に位置し、前記伝達部材と当接して前
記揺動板を切換え方向に揺動させる一対のストツ
パ面とを形成し、前記スイツチケースの前記伝達
部材と対向する側の内面には、切換え操作後前記
切換え操作杆が前記戻しばねの弾発力により前記
第２位置より第１位置まで戻るとき、その切換え
操作杆に追従移動する前記伝達部材との係合によ
りその伝達部材を切換え操作時と逆方向に回転さ
せて前記伝達部材を切換え操作前の位置に復帰さ
せるハ字形カム面を形成したので、切換操作杆の
直線移動を伝達部材、山形カム面およびストツパ
面の協働により揺動板の揺動運動に変換してスム
ーズな切換え操作を行うことができ、また切換え
操作杆の直線移動ストロークを小さくしても揺動
板を揺動させて切換え操作を行うことができるの
で、スイツチ全体をコンパクトに構成することが
でき、スイツチの取付けスペースに制約を受け
る、例えば自動車用デイマスイツチ等に好適であ
る。

さらに切換え操作後切換え操作杆と共に伝達部
材が戻るとき、スイツチケース内面のハ字形カム
面により伝達部材を切換え操作時と逆方向に回転
させて切換え操作前の位置に復帰させるので、次
の切換え操作が確実に行われ、誤操作のおそれが
ない。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示すもので第１図は縦
断正面図、第２図は第１図−線断面図、第３
図は第１図−線断面図である。 １……スイツチケース、８……切換え操作杆、
１５……揺動板、２０……可動接点板、２１……
固定接点、２２……固定接点、２６……伝達部
材、２９……戻しばね、３５……山形カム面、３
６……ストツパ面、３７……ストツパ面、４０…
…ハ字形カム面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ スイツチケース１に切換え操作杆８を所定の
   第１位置と第２位置間で軸方向摺動可能に設け、
   非切換え操作時何れか一方に揺動して一対の固定
   接点２１，２２の何れか一方に可動接点板２０を
   接触させる揺動板１５を前記スイツチケース１内
   に前記切換え操作杆８と平行に軸支し、先端２７
   が前記揺動板１５の一端面に対向するようスイツ
   チケース１内に配設した伝達部材２６の基端２８
   を前記切換え操作杆８に回転可能且つ軸方向相対
   移動不能に支持し、前記スイツチケース１内に
   は、前記切換え操作杆８を前記第１位置側へ弾発
   する戻しばね２９を配設し、前記揺動板１５の前
   記伝達部材２６と対向する側の端面には、切換え
   操作杆８の前記第１位置から第２位置への摺動時
   にその切換え操作杆８に追従移動する前記伝達部
   材２６との係合によりその伝達部材２６を時計ま
   たは反時計方向に回転させる山形カム面３５と、
   その山形カム面３５の両裾に位置し、前記伝達部
   材２６と当接して前記揺動板１５を切換え方向に
   揺動させる一対のストツパ面３６，３７とを形成
   し、前記スイツチケース１の前記伝達部材２６と
   対向する側の内面には、切換え操作後前記切換え
   操作杆８が前記戻しばね２９の弾発力により前記
   第２位置より第１位置まで戻るとき、その切換え
   操作杆８に追従移動する前記伝達部材２６との係
   合によりその伝達部材２６を切換え操作時と逆方
   向に回転させて前記伝達部材２６を切換え操作前
   の位置に復帰させるハ字形カム面４０を形成し
   た、切換えスイツチ。