JPS636618Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、ガスタンクと圧電点火素子とを備え金
属パイプの筒部を有する点火器に関する。金属パ
イプは点火時の加熱によつても容易に変形しない
ので着火時間の長い対象、例えば焚火、バーベキ
ユー、加熱用実験装置等の点火に適している。

金属パイプの温度が上がる為に、又、金属パイ
プの先端が対象物の中心部に届くようにする為に
圧電点火素子、ガスタンク、点火用スイツチ等を
操作部に取付け金属パイプをより長くより細くし
ようとするが、電極と圧電点火素子との距離が長
くなるに従い絶縁電線と金属パイプ間の容量が増
大し電極間の放電エネルギーが次第に減少するの
で筒部の長さ、太さにはおのずと制限がある。こ
のことに関し、従来のものはなんの対策も行じて
いないので筒部の長さは６〜７cm、太さは直径10
mmが限度であつた。

本案によれば、極めて簡単かつ安価な方法によ
り筒部の長さ20cm、直径９mmのものを実現するこ
とができた。

以下、本案を図により説明する。

１は筒部、２は操作部で点火用スイツチ３によ
り点火操作を行う。第２図、第３図は筒部１の先
端部分を示すもので、金属パイプ４の内側に電極
５が固着され、ガスパイプ６をガスノズル７，
７′に、絶縁電線８を電極９もしくは端子１０に
接続しガスノズル７，７′電極９は絶縁性の支持
体１１に固定されている。ガスノズル７′は電極
を兼用し端子１０を介して絶縁電線８に接続され
ている。円筒形のビニールチユーブ即ち絶縁筒１
２は支持体１１に取付けられガスノズル７、絶縁
電線８、電極９、もしくはガスノズル７′、絶縁
電線８をかこみ、これらと金属パイプ４との間の
空中放電を減少せしめる。又、円筒形のビニール
チユーブ即ち絶縁筒１３は絶縁電線８をかこみ金
属パイプ４との間の容量を減少させる。よつて、
電極５，９間もしくは電極５，７′間の放電エネ
ルギーは従来の点火器よりもはるかに増大し発生
エネルギー18000V、２〜3μA程度の圧電点火素
子を用いても筒部１の長さ20cm、直径９mmを実現
できたのである。

なお、第３図においては、予じめガスノズル
７′と絶縁筒１３につつまれた絶縁電線８とを端
子１０を介して接続しておき、ガスノズル７′を
支持体１１に押圧貫通して固定するので金属パイ
プ４内の取付作業が非常に簡単となる。又、ガス
ノズル７′は金属パイプ４のほぼ中央に取付けら
れるので金属パイプ４との配置上空中放電を少く
することができて有利である。

以上説明したように、本案によれば、ガスタン
クと圧電点火素子とを備え金属パイプの筒部を有
する点火器において、１組の絶縁筒をガスノズ
ル、絶縁電線、電極をかこんで取付け更に１組の
絶縁筒によつて絶縁電線をかこむことにより金属
パイプに固着した電極と絶縁電線に接続した電極
間の放電エネルギーを増大することができる。従
つて金属パイプを従来のものよりもより長くより
細くすることができ、焚火、バーベキユー、加熱
用実験装置等の中心部迄奥深く挿入して点火する
のに極めて便利である。勿論、その他の方法、例
えば予じめ組立てた金属パイプの内側に絶縁樹脂
を注入する等の方法もあるが、本案によれば単に
２組の絶縁筒を金属パイプに設けるのみにて済
み、特別な製造設備等も不要で簡単かつ安価に製
作できる利点が極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案実施例の外形図、第２図、第３図
は筒部１の先端部分の説明図である。 １……筒部、２……操作部、３……点火用スイ
ツチ、４……金属パイプ、５……電極、６……ガ
スパイプ、７……ガスノズル、７′……電極兼用
ガスノズル、８……絶縁電線、９……電極、１０
……端子、１１……支持体、１２，１３……絶縁
筒。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 金属パイプの内部に電極、ガスパイプ、ガス
   ノズル、絶縁電線を取付けた筒部とガスタン
   ク、圧電点火素子、点火機構、点火用スイツチ
   を備えた操作部とよりなる点火器において、一
   方の電極を金属パイプに固着し他方の電極を絶
   縁電線に接続し、更に当該金属パイプの内部に
   少くとも２組以上の絶縁筒を設け１組の絶縁筒
   はガスノズル、絶縁電線、並びに当該絶縁電線
   に接続する電極をかこんで取付け１組の絶縁筒
   は絶縁電線をかこんで取付けたことを特徴とす
   る点火器。 ２ ガスノズルを金属とし絶縁電線に接続して電
   極とした実用新案登録請求の範囲第１項の点火
   器。