JPS636485Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は組み立て家具用仕切板材ジヨイントに
関する。

近時室内への運び込み等の至便さから、設置場
所で組み立てを行う組み立て家具、特に物品を収
納する函物の組み立て家具が多く使用されてい
る。

しかしながら、一般的な組み立て家具は接続す
べき部材相互に溝加工を施し、接着剤や釘等の接
合手段を用いていたところであり、特に間口が広
い組み立て家具等の場合、裏板を一枚物としてお
くには寸法が大きすぎて不便であり、中央箇所が
撓んでしまい、内部を区画する仕切板も単に棚板
等に形成された溝に沿合させるのみであつたた
め、収納物によつては支えることができず傾倒し
たり、位置ずれを生ずることがあつた。

この為、例えば、実開昭51−21661号開示の如
く、断面コの字形の金属管のコの字形の両端部を
内側に直角に屈曲した爪部を形成すると共に、こ
のような金属管同士を該金属管の構成面を延設し
て閉空間を形成しつつ複数連結して連結部材を構
成し、組み立て板に形成した係止溝に連結部材の
爪部を嵌合させて組み立て板相互を接合するよう
構成したものである。

しかし乍ら、上記従来構成では、板厚の厚い仕
切板相互を連結させることは可能であるものの、
仕切板と板厚の薄い裏板との連結は、裏板に係止
溝を形成することが出来ない為に不可能なもので
ある。又、接続すべき組み立て板材と連結部材を
嵌合させる際、連結部材の爪部を該連結部材の端
部に於て組み立て板の係止溝に嵌合させてスライ
ドさせなければならず、特に長尺物に於ては嵌合
及びスライドが難しく、又、連結する部材の倍の
長さの組み立てスペースを必要とするという問題
がある。

更に、前記連結部材は閉空間を形成する為に金
型構造が複雑になり、従つて製造コストが増加す
るものである。

そこで、本考案は係る点に着目してなされたも
ので、複数枚に分段された裏板部材相互の接合を
ワンタツチで行なうことができ、接着剤や釘等の
接合手段を不要とし、且つ、広い組立てスペース
を必要とせずに組み立て可能であると共に、組ま
れた裏板に強度を与えて撓みを防止し、しかも仕
切板を頑強に支承して転倒や位置ずれが生ずるこ
とのないようにした組み立て家具用仕切板材ジヨ
イントを提供するもので、その要旨とするところ
は、合成樹脂や金属薄板等の弾性材で形成された
もので、基板の前面に該基板と直交する一対の立
ち上がり壁板を所定間隔で備え、その夫々の立ち
上がり壁板の適宜箇所から外方に向けて延設した
覆圧板を備えることにより裏板部材端縁挟持部を
形成し、前記立ち上がり壁板の先端寄り内方に突
設した係止突条と、基部寄り内方に突設した支承
突条とにより仕切板材端縁挟持部を形成し、か
つ、前記裏板部材端縁挟持部の覆圧板の開口端に
ガイドテーパを形成した裏板部材の係止部を備え
ていることを特徴とする組み立て家具用仕切板材
ジヨイントに在する。

次に、本考案の実施の一例を図面を参照して説
明する。

図中１は本考案に係る組み立て家具用仕切板材
ジヨイントであり、このジヨイント１は合成樹
脂、金属薄板等の弾性材で成形された長尺物とな
つており、必要に応じ切断して使用されるものと
なつている。

このジヨイント１は基板２を有しており、この
基板２の長手方向に沿つた前面の稍両縁寄りには
一対の立ち上がり壁板３・３が備えられており、
この各々の立ち上がり壁板３・３の適宜箇所から
略直角に外方に向けて基板２の両縁位置まで覆圧
板４・４が延設され、この覆圧板４、立ち上がり
壁板３、基板２によつて断面略コ字状の裏板部材
端縁挟持部が形成されている。

又、立ち上がり壁板３・３には覆圧板４・４が
延設された位置の内方に向けて略直角に支承突条
５・５が覆圧板４・４と面一状態で突設され、先
端寄り内方には、支承突条５・５と同一高をした
係止突条７・７が突設され、仕切板材端縁挟持部
６が形成されている。

更に、基板２の両縁には断面略直角三角形状を
した裏板部材の係止部８が備えられており、この
係止部８は直角三角形状の斜辺が裏板部材を嵌合
する際のガイドテーパ９となつている。

上記の如く構成された組み立て家具用仕切板材
ジヨイントは、複数枚に分断された各裏板部材１
０の端縁をジヨイント１の裏板部材端縁挟持部へ
弾性を利用して嵌合させ、裏板部材１０の裏面に
形成された凹溝１１を係止部８により係止する。
又、仕切板材１２はその端縁寄りの側面に凹溝１
３・１３が形成され、その凹溝１３・１３を係止
突条７・７に嵌め合せ、摺動させて仕切板材端縁
挟持部６に挟持支承させるものとなつている。

以上説明した如く、本考案に係る組み立て家具
用仕切板材ジヨイントに依れば、各部材の接合に
接着剤や釘等の接合手段及び工具は一切不要とな
ると共に、接合部分に対して直角に押込むだけで
裏板部材端縁挟持部及び仕切板材端縁挟持部を弾
性変形させることにより組み立てることが出来る
為、狭い組み立てスペースでもワンタツチでスピ
ーデイに誰でも容易に家具を組立ることができ
る。又、裏板部材に強度を与えて撓みを防止する
ことができ、しかも仕切板材を頑強に支承するこ
ととなるので転倒や位置ずれが生ずることがない
ものとなつている。

更に、仕切板材端縁挟持部及び裏板部材端縁挟
持部共に開放されて閉空間を有しない為、閉空間
を有する従来のものと比較して低コストで製造出
来るものである。

即ち、容易に組み立てられて強度が高い組み立
て家具用仕切板材ジヨイントを、低コストで得る
ことが出来るという顕著な効果を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は斜視図、第２図は接合状態を示す横断
面図である。 １……組み立て家具用仕切板材ジヨイント、２
……基板、３……立ち上がり壁板、４……覆圧
板、５……支承突条、６……仕切板材端縁挟持
部、７……係止突条、８……係止部、９……ガイ
ドテーパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂や金属薄板等の弾性材で形成されたも
   ので、基板の前面に該基板と直交する一対の立ち
   上がり壁板を所定間隔で備え、その夫々の立ち上
   がり壁板の適宜箇所から外方に向けて延設した覆
   圧板を備えることにより裏板部材端縁挟持部を形
   成し、前記立ち上がり壁板の先端寄り内方に突設
   した係止突条と、基部寄り内方に突設した支承突
   条とにより仕切板材端縁挟持部を形成し、かつ、
   前記基板の前記裏板部材端縁挟持部の開口端内側
   にガイドテーパを形成した裏板部材の係止部を備
   えていることを特徴とする組み立て家具用仕切板
   材ジヨイント。