JPS6364333B2 - - Google Patents

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JPS6364333B2
JPS6364333B2 JP57067682A JP6768282A JPS6364333B2 JP S6364333 B2 JPS6364333 B2 JP S6364333B2 JP 57067682 A JP57067682 A JP 57067682A JP 6768282 A JP6768282 A JP 6768282A JP S6364333 B2 JPS6364333 B2 JP S6364333B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は車両等用安全ベルトのリトラクタに
関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
この種の安全ベルトのリトラクタは、車両内の
限られた位置に取付けられる関係上、出来る限り
小型化することが要求され、小型化してもロツク
作動を確実に行ない得、故障のないことが望まれ
る。特に塔乗員が安全ベルトを締めたとき、安全
ベルトは、例えば0.3G以下の車両の加速度の範
囲では、乗員の動きに応じて自由に引出された
り、巻込まれたりするようになつており、急制動
衝突、急傾斜などの車両速度の異常な変動時にお
いて、安全ベルトに例えば0.3Gの加速度以上の
急激な荷重が加わつたときは、速やかに鎖錠して
安全ベルトの引出しを阻止し、乗員の安全を図る
ようにしなければならない。
特に、この種の安全ベルトのリトラクタにおい
て、車両等に一定以上の速度変動があつたとき、
安全ベルトの引出しを阻止するロツク作動を安全
かつ確実に行ない得るようにするには、ロツク装
置を如何に構成したらよいか問題になつていた。
〔発明の目的〕
この発明は上述した点を考慮し、車両等に一定
以上の速度変動があつたとき、安全ベルトの引出
しを阻止するロツク作動を安全かつ確実に行ない
得る安全ベルトのリトラクタを提供することにあ
る。
〔発明の概要〕
この発明は上述した目的を達成するためにロツ
ク装置を改良したものである。
すなわち、この発明の安全ベルトのリトラクタ
は上述した目的を達成するために、リトラクタ本
体の両側板間にシヤフトを回転自在に支持し、こ
のシヤフトに安全ベルトのウエビングを巻装した
巻取リールを装着し、この巻取リールを巻戻し方
向にばね付勢するとともに、前記シヤフトの一側
にシヤフトの回転を規制するロツク装置を取付
け、このロツク装置のロツク作動により、前記ウ
エビングの引出しを阻止するようにした安全ベル
トのリトラクタにおいて、前記ロツク装置はリト
ラクタ本体の側板に周方向に所定のピツチ間隔を
おいて外側に突出するように形成されたロツク歯
と、前記シヤフトに固く軸装され、上記ロツク歯
の内周側に対向するラチエツト歯を外周面に有す
るラチエツトホイールと、上記ロツク歯およびラ
チエツト歯に係合可能に係合する複数のラツチ歯
をリング本体の周方向に配設したラツチリング
と、このラツチリングをロツク歯およびラチエツ
ト歯と係合しないように前記ラチエツトホイール
から浮上状態に支持するラツチばねと、ロツク作
動時に、ラツチばねのばね力に抗しかつラツチば
ねに案内させてラツチリングを押圧移動させ、こ
のラツチ歯をロツク歯およびラチエツト歯に噛合
させるラツチフレームとを有し、前記ラツチばね
はプレート状リング本体と、このリング本体の各
外周部から周方向にかつ上記リング本体から次第
に離れる方向に延び、その自由端部がラツチリン
グのラツチ歯間の溝に係合するばねプレートと、
前記ラチエツトホイールのラチエツト歯間の溝に
係合する内向き係合片とを一体に備え、前記ラツ
チリングのラツチ歯はリング本体からラチエツト
ホイール側に湾曲された後、各歯先部が半径方向
外方を向くように切り起こされ、前記ラツチリン
グはラチエツトホイール側への進退移動がラツチ
ばねのばねプレートに案内されることを特徴とす
るものである。
〔発明の実施例〕
この発明に係る安全ベルトのリトラクタの一実
施例について添付図面を参照して説明する。
第1図乃至第3図において、符号10はこの発
明に係る車両等用安全ベルトのリトラクタを示
し、このリトラクタは車両内の限られた所定の場
所に取付けられる。リトラクタ10は断面コ字状
をなすリトラクタ本体11を有する。このリトラ
クタ本体11の両側板には側窓が形成され、この
側窓にベアリング13,14を介してシヤフト1
5が回転自在に支持される。このシヤフト15の
軸方向の移動は取外し可能に装着されたストツプ
リング16により規制される。
上記シヤフト15には巻取リール17が固く軸
装され、この巻取リール17に安全ベルトのウエ
ビング(図示せず)の一端が固定され、巻装され
る。シヤフト15はリトラクタ本体11の両側板
11A,11Bを貫いて外側に突出する一方、そ
の一側突出部にロツク装置18が、他側突出部に
渦巻ばね19がそれぞれ設けられる。渦巻ばね1
9はばねカバー20内に収容され、この渦巻ばね
19により巻取リール17はウエビングを常時巻
取る方向にばね付勢される。
また、ロツク装置18は、リトラクタ本体11
の側板11Bに周方向に所定のピツチ間隔をおい
て外側に突出するように一体形成されたロツク歯
21と、前記シヤフト15に固く軸装され、上記
ロツク歯21に対向するラチエツト歯22を外周
面にそれぞれ有するラチエツトホイール23(第
5図参照)と、このラチエツトホイール23の外
側に配置され、上記ロツク歯21およびラチエツ
ト歯22と係止可能に係合するラツチ歯24を有
するラツチリング25(第7図AおよびB参照)
と、このラツチリング25とラチエツトホイール
23との間に介装され、ラツチリング25を、そ
のラツチ歯24がロツク歯21およびラチエツト
22と係合しない浮上状態に支持するラツチばね
26(第6図参照)と、所要時に上記ラツチリン
グ25をラツチばね26のばね力に抗して押圧す
るラツチフレーム31とを有する。ラチエツトホ
イール23のラチエツト歯22はロツク歯21の
半径方向内方に位置される。ラツチばね26はプ
レート状リング本体26Aと、このリング本体2
6Aに片持梁状に形成された複数、例えば3枚の
ばねプレート26Bと、ラチエツトホイール23
のラチエツト歯22間の溝と係合可能な複数個の
内向き係合片27を有し、この係合片27によ
り、ラツチばね26は組立状態において、ラチエ
ツトホイール23と共に回転するようになつてい
る。また、ばねプレート26Bはリング本体26
Aの各外周部から周方向に沿つて、リング本体2
6Aから次第に離れる方向に延びており、その自
由端部は半径方向外方に膨出し、その膨出部がラ
ツチリング25のラツチ歯24間の溝に係合して
いる。ラツチリング25のラツチ歯24はリング
本体からラチエツトホイール23側に延びるよう
に彎曲された後、その歯先部は半径方向外方を向
くように切り起こされる。上記ラツチ歯24間に
は半径方向外方に延びる係合片29が複数個、図
示例では3個形成される。この係合片29はラツ
チフレーム31の対向する切欠テーパ部32に係
合可能である。
ウエビングセンサ装置30はロツク装置18の
外側に配置され、センサハウジング33内に収納
される。このセンサハウジング33はリトラクタ
本体11の側板11Bに外側から固定される。上
記センサハウジング33の内周壁には内歯34が
所定ピツチ間隔をおいて周方向に形成され、この
内歯34と対向するように第3図および第8図A
〜Cに示すデイスク状ラツチフレーム31が収容
される。このラツチフレーム31は前記シヤフト
15に遊嵌される。上記ラツチフレーム31は合
成樹脂材料等の軽い素材で軽量構造に構成される
一方、上記ラツチフレーム31の外側に慣性の大
きなラチエツトセンサフライホイール35が設け
られ、このセンサフライホイール35もシヤフト
15に回転自在に遊嵌される。この場合、ラチエ
ツトセンサフライホイール35を支持するシヤフ
ト15の支持部は慣性力を有効に利用するため、
ラツチフレーム31を支持するシヤフト15の支
持部より径が小さい。ラチエツトセンサフライホ
イール35は外側から止めピン36で押えられ、
抜け止めされる。
ウエビングセンサ装置30のラツチフレーム3
1にはセンサばね38が片時梁状に揺動可能に取
付けられる。センサばね38は第9図に示すよう
に、プレート状をなし、剛性の大きなばね本体4
0と剛性の小さな補助ばね41と(剛性比は約
25:1)を有し、それらの基部はラツチフレーム
31の縁部から外側に突出するピン部42,43
に回転自在に装架される(第3図および第8図参
照)。基部がピン部42,43に装架されたばね
本体40および補助ばね41はラツチフレーム3
1の窓44からその内側に入り、前記シヤフト1
5を迂回するように延びてその自由端部は互いに
一体接続され、ラツチフレーム31の切欠部45
で終端している。センサばね38の自由端部には
センサハウジング33の内歯34と係合可能なロ
ツク片46が一体成形されている。このロツク片
46はラツチフレーム31の切欠部45内に収容
されて半径方向外方を向き、センサハウジング3
3の内歯と対向している。また、ばね本体40の
途中から係合片47が切り起こされている。この
係合片47はラツチフレーム31の透孔48を貫
いてラチエツトセンサフライホイール35の係合
孔49内に延びている。この係合孔49は第10
図に示すように、ラチエツトセンサフライホイー
ル35の適宜半径位置に形成される。
前記ラツチフレーム31は第8図Cに示すよう
に補強を兼ねる突出50が、その成型時に一体成
形される一方、このラツチフレーム31はその周
縁部がラツチリング25側に折曲されてその折曲
部は筒状に構成される。筒状折曲部51は周方向
に複数個、例えば3個の切欠部32が形成され
る。この切欠部32にはテーパ部が形成され、こ
のテーパ部はラツチリング側に向つて斜めに傾斜
しており、この切欠テーパ部32にラツチリング
25の係合片29が係合している。係合片29は
常時はラツチばね26のばね力により切欠テーパ
部32とその深部で係合している。この係合状態
のとき、ラツチリング25は浮上状態に支持さ
れ、ラツチ歯24はロツク歯21およびラチエツ
ト歯22からフリーな状態に維持され、巻取リー
ル17は自由に回転するようになつている。
また、ロツク装置18およびウエビングセンサ
装置30の下方には、第1図および第2図に示す
ように、ビークルセンサ装置55が設けられる。
このビークルセンサ装置55はセンサボツクス5
6内に収容され、慣性感知機構とピツクアツプリ
ンク58とを有する。センサボツクス56はリト
ラクタ本体11の側板11Bの取付孔にセンサハ
ウジング33の助けを受けて取付けられる。慣性
感知機構は、例えばセンサボツクス56内に揺動
自在に収容されたセンサウエイト59を有する。
センサウエイト59の上部は逆円錐状にテーパし
ており、この逆円錐部にピツクアツプリンク58
の感知レバー60が係合している。この感知レバ
ー60は第11図A,Bに示すようにピツクアツ
プリンク58の中間部から下方に延びている。ピ
ツクアツプリンク58はセンサボツクス56にそ
の基部が揺動自在に片持梁状に支持され、その自
由端部にロツク爪61が取付けられている。ロツ
ク爪61はセンサハウジング33の側孔62を貫
いて、ウエビングセンサ装置30のラチエツトセ
ンサフライホイール35のラチエツト歯63と対
向している。しかして、センサウエイト59が車
両の加速力および減速力を感知して一定以上傾斜
した場合には、第2図においてピツクアツプリン
ク58を時計方向に回動させる。この回動によ
り、ピツクアツプリンク58のロツク爪61は側
孔62を貫いて突出し、ラチエツトセンサフライ
ホイール35のラチエツト歯63の1つと係合す
る。この係合により、ラチエツトセンサフライホ
イール35の回転が規制されるが、そのとき、ピ
ツクアツプリンク58のロツク爪61はその中間
部がセンサハウジング33の側孔62の側壁と密
着状態で係合し、そのロツク力をロツク爪部分の
みで受ける。したがつて、このロツク力がピツク
アツプリンク58全体に作用することが非常に少
なく、ピツクアツプリンク58の小型・軽量化を
図ることができ、また、ピツクアツプリンク58
の折損等の事故を未然にかつ有効的に防止でき
る。
次にこの発明について説明する。
車両等の所定位置に取付けられた安全ベルトの
リトラクタ10から安全ベルトを所定の速度以下
の低速度で引き出す場合には、ウエビングセンサ
装置30のラツチフレーム31とラチエツトセン
サフライホイール35とがほぼ同じ速度で回転す
るため、ウエビングセンサ装置30は作動せず、
ロツク装置18はロツクされない解放状態をと
る。
一方、安全ベルトのウエビングの引出速度が急
激に大きく変動すると、シヤフト15にそれぞれ
遊嵌されたラツチフレーム31とラチエツトセン
サフライホイール35との慣性量の大小により両
者間に回転速度の差が生じ、慣性の大きなラチエ
ツトセンサフライホイール35は急激な速度変動
に追従できず、センサばね38の係合片47を、
第2図において、時計方向に相対的に移動され
る。この移動により、センサばね38は支持ピン
部42,43回りに揺動し、ロツク片46がラツ
チフレーム31の切欠部45から半径方向外方に
突出し、センサハウジング33の内歯34と係合
する。この係合によりラツチフレーム31の回転
が規制される。
一方、ラツチフレーム31の回転が規制されて
もロツク装置18のラチエツトホイール23が回
転し続けるため、ラツチばね26およびラツチリ
ング25は回転する。このラツチリング25の回
転により、ラツチリング25の係合片29がラツ
チフレーム31の切欠テーパ32部内を摺動す
る。この摺動により、ラツチリング25はラツチ
ばね2のばね力に抗してラチエツトホイール23
側に押圧移動され、そのラツチ歯24がリトラク
タ本体11のロツク歯21とラチエツトホイール
23のラチエツト歯22との間に介装され、各ロ
ツク歯21およびラチエツト歯22と係合し、ラ
チエツトホイール23の回転を規制する。これに
よりシヤフト15および巻取リール17の回転が
規制され、巻取リール17はロツクされる。
また、車両が衝突したり、急加速を受けたりし
て車輌速度が急激に変動したりする場合には、こ
の急激な速度変化をビークルセンサ装置55の慣
性感知機構が感知する。この慣性感知機構は例え
ば0.3G以上の急激な加速力や減速力を受けたと
きに、センサウエイト59が所定量以上傾動し、
この傾動によりピツクアツプリンク58の感知レ
バー60を押し上げる。この押し上げにより、ピ
ツクアツプリンク58のロツク爪61がセンサハ
ウジング33の側孔62を貫いて、ハウジング3
3内に突出し、ラチエツトセンサフライホイール
35のラチエツト歯63と係合する。この係合に
より、ラチエツトセンサフライホイール35の回
転が規制され、以下、ウエビングセンサ装置30
のロツク作動と同様に作動する。この作動により
センサばね38のロツク片46がセンサハウジン
グ33の内歯34と係合してロツクされ、このロ
ツクにより、ロツク装置18はロツク作動され
る。
しかして、車両が停止したり、大きな速度変動
のない走行状態に戻ると、リトラクタ本体11の
ロツク歯21とラチエツトホイール23のラチエ
ツト歯22との間に介装されているラツチリング
25のラツチ歯24にロツク作用による大きな係
止力が作用せず、ラツチリング25はフリーな状
態となる。ラツチリング25に係止力が作用しな
くなると、ラツチリング25はラツチばね26の
ばね力によりラツチフレーム31側に移動し、浮
上状態をとる。この浮上状態において、ラツチリ
ング25の係合片29はラツチフレーム31の切
欠テーパ部32に係合し、浮上状態に維持され
る。
一方、車両が停止したり、大きな速度変動がな
い場合には、ウエビングセンサ装置30のセンサ
ばね38のばね力(特にセンサばねの補助ばね4
1のばね力)により、センサばね38のロツク片
46はセンサハウジング33の内歯34との係合
が解放され、フリーな状態となる。
また、このときはビークルセンサ装置55の慣
性感知機構内に収容されているセンサウエイト5
9はその重力の作用により元の直立状態に復帰す
る。これにより、センサウエイト59が係合する
ピツクアツプリンク58が第2図において反時計
方向に回動し、そのロツク爪61がラチエツトセ
ンサフライホイール35のラチエツト歯63から
解放される。
このようにして、ロツク装置18、ウエビング
センサ装置30およびビークルセンサ装置55は
元のフリーな状態に復帰せしめられ、次の作動に
備えられる。
なお、この発明の一実施例の説明においてはリ
トラクタ本体の側板をエンボス加工して周方向に
ロツク歯を形成した例について説明したが、この
ようにしてロツク歯を形成する代りに、リトラク
タ本体の側板を周方向に所定のピツチ間隔で打ち
抜いて、ロツク歯を形成するようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上に述べたようにこの発明に係る安全ベルト
のリトラクタにおいて、ロツク装置はリトラクタ
本体の側板に周方向に所定のピツチ間隔をおいて
外側に突出するように形成されたロツク歯と、前
記シヤフトに固く軸装され、上記ロツク歯の内周
側に対向するラチエツト歯を外周面に有するラチ
エツトホイールと、上記ロツク歯およびラチエツ
ト歯に係止可能に係合する複数のラツチ歯をリン
グ本体の周方向に配設したラツチリングと、この
ラツチリングをロツク歯およびラチエツト歯と係
合しないように前記ラチエツトホイールから浮上
状態に支持するラツチばねと、ロツク作動時に、
ラツチばねのばね力に抗しかつラツチばねに案内
させてラツチリングを押圧移動させ、そのラツチ
歯をロツク歯およびラチエツト歯に噛合させるラ
ツチフレームとを有し、前記ラツチばねはプレー
ト状リング本体と、このリング本体の各外周部か
ら周方向にかつ上記リング本体から次第に離れる
方向に延び、その自由端部がラツチリングのラツ
チ歯間の溝に係合するばねプレートと、前記ラチ
エツトホイールのラチエツト歯間の溝に係合する
内向き係合片とを一体に備え、上記ラツチリング
のラツチ歯はリング本体からラチエツトホイール
側に湾曲された後、各歯先部が半径方向外方を向
くように切り起こされ、前記ラツチリングはラチ
エツトホイール側への進限移動がラツチばねのば
ねプレートに案内されるようにしたから、ロツク
作動時には、ラツチフレームのラツチ歯を、リト
ラクタ本体の側板に形成されたロツク歯とシヤフ
トに一体的に成形されたラチエツトホイールのラ
チエツト歯に同時に噛合させることができ、これ
により、シヤフトの回転が規制され、安全ベルト
に引出しが確実に阻止される。
その際、ラツチばねはラツチリングをラチエツ
トホイールから浮上状態に常時保持する一方、ラ
ツチばねのばねプレートの自由端部がラツチリン
グのラツチ歯間に、その内向き係合片がラチエツ
トホイールのラチエツト歯間にそれぞれ係合する
ことにより、ラツチリングのラチエツトホイール
への進退移動が案内され、ラツチリングのラツチ
歯はラチエツトホイールのラチエツト歯間にスム
ーズに案内されるので、ロツク作動を安全かつ確
実に行なうことができる。すなわち、このラツチ
ばねは特殊なばね形状および構造を有することに
より、1つのラツチばねでラツチリングの浮上状
態に支持するばね機能と、ラツチリングの移動を
案内する2つの機能を持たせることができる。
さらに、ラツチリングのラツチ歯はリング本体
からラチエツトホイール側に湾曲された後、各歯
先部が半径方向外方を向くように切り起こされる
ので、ラツチリングの歯先部がロツク歯とラチエ
ツトホイールのラチエツト歯との間の歯間溝に介
装されたとき、歯先部はロツク歯およびラチエツ
ト歯と同一平面内に位置され、ラチエツト歯から
歯先部を介してロツク歯に伝達される荷重伝達が
同じ平面図で行なわれる。したがつて、ロツク作
動時にラチエツトホイールのラチエツト歯に捩り
力が作用するのを確実に防止できるとともに、ラ
チエツトホイールの歯先部には歯幅方向の圧縮力
あるいは剪断力が作用するだけで、捩り力が作用
することがないので、ロツク作動時の荷重伝達や
力の作用関係が単純になり、ラチエツトホイール
やラツチリングの寿命を有効的に延ばすことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る安全ベルトのリトラク
タの一実施例を示す断面図、第2図は第1図の側
方からみた図であつて、一部を破断状態で示す
図、第3図は第1図に示す安全ベルトのリトラク
タのロツク装置、ウエビングセンサ装置を分解し
て示す斜視図、第4図Aはこの発明のリトラクタ
のセンサハウジングを示す断面図、第4図Bは第
4図AのA−A線に沿う図、第5図は上記リトラ
クタのロツク装置に組み込まれるラチエツトホイ
ールを示す図、第6図は上記ロツク装置のラツチ
ばねを示す図、第7図Aは上記ロツク装置のラツ
チリンクを示す図、第7図Bは第7図AのB−B
線に沿う図、第8図Aはウエビングセンサ装置の
ラツチフレームを示す図、第8図BおよびCは第
8図AのC−C線およびD−D線に沿う図、第9
図Aはラツチフレームに取付けられるセンサばね
を示す図、第9図Bは第9図AのE−E線に沿う
図、第10図はウエビングセンサ装置のラチエツ
トセンサフライホイールを示す図、第11図Aは
ビークルセンサ装置に組み込まれるピツクアツプ
リンクを示す図、第11図Bは第11図AのF−
F線に沿う図である。 10……リトラクタ、11……リトラクタ本
体、11A,11B……側板、15……シヤフ
ト、17……巻取リール、18……ロツク装置、
19……渦巻ばね、21……ロツク歯、22……
ラチエツト歯、23……ラチエツトホイール、2
4……ラツチ歯、25……ラツチリング、26…
…ラツチばね、30……ウエビングセンサ装置、
31……ラツチフレーム、32……切欠テーパ
部、33……センサハウジング、34……内歯、
35……ラチエツトセンサフライホイール、38
……センサばね、40……ばね本体、41……補
助ばね、46……ロツク片、47……係合片、4
9……係合孔、55……ビークルセンサ装置、5
6……センサボツクス、59……センサウエイ
ト、58……ピツクアツプリンク、60……感知
レバー、61……ロツク爪、62……側孔、63
……ラチエ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 リトラクタ本体の両側板間にシヤフトを回転
    自在に支持し、このシヤフトに安全ベルトのウエ
    ビングを巻装した巻取リールを装着し、この巻取
    リールを巻戻し方向にばね付勢するとともに、前
    記シヤフトの一側にシヤフトの回転を規制するロ
    ツク装置を取付け、このロツク装置のロツク作動
    により、前記ウエビングの引出しを阻止するよう
    にした安全ベルトのリトラクタにおいて、前記ロ
    ツク装置はリトラクタ本体の側板に周方向に所定
    のピツチ間隔をおいて外側に突出するように形成
    されたロツク歯と、前記シヤフトに固く軸装さ
    れ、上記ロツク歯の内周側に対向するラチエツト
    歯を外周面に有するラチエツトホイールと、上記
    ロツク歯およびラチエツト歯に係止可能に係合す
    る複数のラツチ歯をリング本体の周方向に配設し
    たラツチリングと、このラツチリングをロツク歯
    およびラチエツト歯と係合しないように前記ラチ
    エツトホイールから浮上状態に支持するラツチば
    ねと、ロツク作動時に、ラツチばねのばね力に抗
    しかつラツチばねに案内させてラツチリングを押
    圧移動させ、このラツチ歯をロツク歯およびラチ
    エツト歯に噛合させるラツチフレームとを有し、
    前記ラツチばねはプレート状リング本体と、この
    リング本体の各外周部から周方向にかつ上記リン
    グ本体から次第に離れる方向に延び、その自由端
    部がラツチリングのラツチ歯間の溝に係合するば
    ねプレートと、前記ラチエツトホイールのラチエ
    ツト歯間の溝に係合する内向き係合片とを一体に
    備え、前記ラツチリングのラツチ歯はリング本体
    からラチエツトホイール側に湾曲された後、各歯
    先部が半径方向外方を向くように切り起こされ、
    前記ラツチリングはラチエツトホイール側への進
    退移動がラツチばねのばねプレートに案内される
    ことを特徴とする安全ベルトのリトラクタ。 2 ラツチリングの係合片は、ラツチフレームの
    切欠テーパ部に係合可能に設けられ、上記テーパ
    部はラツチリングの側に向つて斜めに傾斜してお
    り、上記ラツチリングの係合片は常時はラツチば
    ねのばね力により切欠テーパ部の深部と係合し、
    浮上状態に保持される特許請求の範囲第1項に記
    載の安全ベルトのリトラクタ。
JP57067682A 1982-04-22 1982-04-22 安全ベルトのリトラクタ Granted JPS5861762A (ja)

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JPS5861762A JPS5861762A (ja) 1983-04-12
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0432654U (ja) * 1990-07-11 1992-03-17

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0432654U (ja) * 1990-07-11 1992-03-17

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