JPS6361252B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、自動装着磁気テープ装置などの磁
気テープ装置等に設けられるテープの巻きむら防
止装置に関する。

コンピユータなどの外部記憶装置として用いら
れる磁気テープ装置の１つとして、テープ供給側
に巻かれている磁気テープの端部を高圧空気流に
よつてテープ巻取り側に搬送して磁気テープの装
着を自動化したものがある。

第１図はこのような自動装着磁気テープ装置の
一例を示す平面図であり、この図に示すようにこ
の自動装着磁気テープ装置においては、磁気テー
プ１が巻かれているリール２を磁気テープ供給側
にテープ台３にセツトした後に、テープ台３をま
ず矢印Ａと逆方向に回転させるとともに送風口
４，５から高圧空気を吹き出させれば図に示すよ
うな位置で磁気テープ１の始端１ａが磁気テープ
誘導路６側に飛ばされる。次いで、この始端１ａ
がフオトインタラプタ１６を通過すれば、テープ
台が矢印Ａ方向に回転駆動されて前記磁気テープ
１の始端１ａが磁気テープ誘導路６内は導びか
れ、ここで送風口７から吹き出される高圧空気流
によつて前記磁気テープ誘導路６内をさらに搬送
される。そして、この磁気テープの始端１ａが磁
気テープ巻取り側８まで誘導され、この磁気テー
プ巻取り側８にあるハブ９の吹込み口１０でハブ
９に吸いよせられてこれに接し、このハブ９の回
転に応じてその周面に巻き取られる。

ところでこのような自動装着磁気テープ装置
は、通常磁気テープ巻取り側８にエンコーダ１１
を設けて磁気テープ１の走行量を検出するなどの
理由により、第２図に示すように上側リールおよ
び下側リールを持たないハブ９によつて磁気テー
プ１を巻き取るように構成されているから、ハブ
９で磁気テープ１を巻き取つた時に、テープの巻
きむらが生じて磁気テープ１が基台１４に接して
痛んだり、この磁気テープ１の高さ変動が大きく
なつて第１図に示す磁気ヘツド１５と磁気テープ
１との高さがずれ、情報の書込み・読出しができ
なくなつてしまうことがあつた。

この発明は上記の点に鑑み、上側リールまたは
下側リールのいずれか一方がないハブで磁気テー
プの巻き取りを行なつた場合においても、また上
側リールおよび下側リールの両方がないハブで磁
気テープを巻き取つた場合においても、ハブに巻
き取られた磁気テープに巻きむらが生じないよう
にすることができるテープの巻きむら防止装置を
提供することを目的としている。

そしてこの発明によるテープの巻きむら防止装
置においてはこの目的を達成するために、巻取り
ハブの周面と対向する位置で、かつ磁気テープと
前記巻取りハブとが接する部分から所定範囲内の
位置に設けられる押圧部材と、この押圧部材を前
記巻取りハブの中心側に付勢し、前記巻取りハブ
に巻き取られる前記磁気テープ装置を前記巻取り
ハブ側に押し付ける付勢機構とを具備したことを
特徴としている。

以下この発明を図面に示す実施例にしたがつて
説明する。

第３図はこの発明によるテープの巻きむら防止
装置の第１実施例を適用した自動装着磁気テープ
装置のテープ巻取り側を示す斜視図であり、第４
図および第５図は各々第３図の平面図、同第３図
のＢ−Ｂ線における断面図である。第３図におい
て、２０は自動装着磁気テープ装置におけるテー
プ巻取り側２１の基部をなす円板形状の基台であ
り、この基台２０の周囲にはテープ供給口２２を
除いて壁２３が形成されるとともに、この基台２
０の中央にはテープ巻取り部２４が形成されてい
る。テープ巻取り部２４は前記テープ供給口２２
を介して供給される磁気テープ２５の巻き取る円
板状のハブ２６と、このハブ２６の下部周縁の形
成される円板状のツバ２７とを有するものであ
り、前記ハブ２６の下部にはこのハブ２６と同軸
的に駆動軸４９（第５図参照）が取り付けられ、
この駆動軸４９によつて前記ハブ２６およびツバ
２７からなる巻取り台４８が回転駆動される。ま
た前記ハブ２６の周面２６ａには吸い込み口２８
が形成されるとともに、エンコーダ２９のローラ
３０およびテープ押圧部３１の押圧ローラ（押圧
部材）３２が当接している。エンコーダ２９は前
記壁２３上に形成されたエンコーダ支持部３３に
その一端が回動自在に支持されたエンコーダアー
ム３４と、このエンコーダアーム３４の他端に設
けられる回転量検出部３５とを有し、前記エンコ
ーダアーム３４の前記一端側に設けられている付
勢機構（図示略）によつて前記エンコーダアーム
３４の他端側が矢印Ｃ方向に付勢されて前記回転
量検出部３５の下側に設けられている前記ローラ
３０の周面が前記ハブ２６の周面２６ａに接する
ように構成されたものであり、前記ローラ３０を
前記ハブ２６に巻き付けられた磁気テープ２５の
最外面に常時当接させてこの磁気テープ２５の走
行量をローラ３０の回転数として検出し、この検
出結果をエンコーダアーム３４上の信号変換部３
６で走行量信号に変換して図示せぬ制御回路に供
給する。また前記テープ押圧部３１が前記テープ
供給口２２の側部にその一端が軸支される板状の
アーム３７と、このアーム３７の他端に前記基台
２０に対して垂直になるように取り付けられる軸
３８と、この軸３８の下端側に回転自在に設けら
れる前記押圧ローラ３２と、前記軸３８の上端に
その一端が取り付けられ、かつその他端が前記壁
２３のバネ取付け部３９に取り付けられるコイル
バネ４０とを有し、かつ前記アーム３７の上部に
前記テープ巻取り部２４側に傾斜した傾斜部４１
が形成されたものであり、コイルバネ４０によつ
てアーム３７の他端側が前記ハブ２６の中心側に
常時付勢され、これによつて前記押圧ローラ３２
の周囲がハブ２６の周面２６ａに当接するように
構成されている。すなわち、前記アーム３７は第
４図の平面図に示すようにコイルバネ４０によつ
て矢印Ｄ方向に常時付勢され、ハブ２６に磁気テ
ープ２５が巻き取られてその巻径が大きくなれ
ば、この巻径に応じてハブ２６の外径方向に移動
するように構成されるものであり、このハブ２６
に前記磁気テープ２５が巻き取られる際、第５図
の側面図に示すように押圧ローラ３２が磁気テー
プ２５をハブ２６側に押し付けるように構成され
ている。

このようにこの実施例においては、ハブ２６に
磁気テープ２５を巻き付ける際、磁気テープ２５
が幅方向にずれ易い状態にある時に吸込み口２８
により磁気テープ２５を一方向（ハブ２６のツバ
２７方向）に吸いよせ、かつ押圧ローラ３２で磁
気テープ２５をハブ２６側に常に均一な圧力で押
し付けてその上下位置を固定するようにしたの
で、ハブ２６に巻き取られた磁気テープ２５の高
さを一定にすることができ、磁気テープ２５の巻
きむらに起因する磁気テープ２５の痛みを防止
し、情報の書込み・読出し動作を安定させること
ができる。さらにこの場合、押圧ローラ３２を支
持しているアーム３７に傾斜部４１を形成し、テ
ープ供給口２２から吹き出される高圧空気流をア
ーム３７に沿つてテープ巻取り部２４側に導くよ
うにしているので、高圧空気流によつて搬送され
てくる磁気テープ２５の端部（自由端）を押圧ロ
ーラ３２とハブ２６との間に効率よく、かつ確実
に導くことができる。

第６図はこの発明の第２実施例を適用した自動
装着磁気テープ装置の一例を示す平面図である。
この図に示すテープの巻きむら防止装置は、エン
コーダ２９_-2のローラ３０によつてハブ２６に巻
き取られる磁気テープ２５を押圧するようにした
ものであり、エンコーダ２９_-2のエンコーダアー
ム３４の一端はテープ供給部２２の側部に回動自
在に軸支されるとともに、矢印Ｅ方向に付勢され
て前記ローラ３０がハブ２６側に接するように構
成されている。このように、エンコーダ２９_-2に
よつて磁気テープ２５をハブ２６側に押し付ける
ようにすれば、テープ押圧部などの特別な機構を
要することなく、従来からあるエンコーダの取り
付け位置を変えるだけで、磁気テープ２５の巻き
むらを防止することができる。

第７図はこの発明の第３実施例を適用した自動
装着磁気テープ装置のテープ巻取り側の斜視図で
ある。なおこの図において、第３図の各部と対応
する部分には同一の付号が付してある。この図に
おいて、５０はテープ巻取り部２４の外径方向に
延びるような方向で基台２０に形成されたスリツ
トであり、このスリツト５０には軸５１が矢印Ｆ
方向および矢印Ｇ方向に移動自在に設けられると
ともに、この軸５１の上部には押圧ローラ３２_-3
が軸支されている。したがつて、ハブ２６に磁気
テープ２５の一端が巻き付けられる前において、
軸５１を矢印Ｇ方向に移動させておき、ハブ２６
に磁気テープ２５が巻き付けられた時に前記軸５
１を矢印Ｆ方向に移動させて押圧ローラ３２_-3で
磁気テープ２５を押し付ければ、上述した各実施
例と同様に磁気テープの巻きむらを防止すること
ができる。またこの場合、基台２０にスリツト５
０を形成して押圧ローラ３２_-3を移動自在にして
いるが、基台２０の上方にスライド機構を設けて
押圧ローラ３２_-3をハブ２６の半径方向に移動自
在に構成するようにしても良い。

また上述した各実施例においては押圧ローラ３
２，３２_-3、ローラ３０の幅W₀を磁気テープ２
５の幅W₂より大きくしているが、これら押圧ロ
ーラ３２，３２_-3、ローラ３０の幅W₀は磁気テ
ープ２５が変形しない程度の幅であれば良い。

第８図はこの発明の第４実施例を適用した自動
装着磁気テープ装置のテープ巻取り側の斜視図で
ある。この図に示すテープの巻きむら防止装置が
第３図に示すものと異なる点は、アーム３７_-4の
端部に板バネ５３を設け、この板バネ５３によつ
てハブ２６に巻き取られる磁気テープ２５を押圧
するようにしたことである。このように、板バネ
５３によつて磁気テープ２５をハブ２６側に押し
付けても、磁気テープ２５の巻きむらを防止する
ことができる。さらにこの場合、板バネ５３の幅
W₁は磁気テープ２５の幅W₂より小さくなつてい
るから、磁気テープ２５と板バネ５３との間の摩
擦抵抗を小さくすることができる。なお、板バネ
５３の磁気テープ２５と接触する側に、所望のコ
ーテイング処理、例えばテフロンコーテイング処
理など施すようにして摩擦抵抗を小さくするよう
にしても良い。

第９図はこの発明の第５実施例を適用した自動
装着磁気テープ装置のテープ巻取り側を示す平面
図である。この図に示すテープの巻きむら防止装
置はアーム３７_-5の支軸をテープ供給口２２の手
前側（図において下側）に設け、このアーム３７
_-5は先端側に設けられている押圧ローラ３２が、
ハブ２６と磁気テープ２５との接点P₁より後で
磁気テープ２５をハブ２６に押し付けるようにし
たものである。このように、接点P₁より後で磁
気テープ２５をハブ２６に押し付けるようにして
も、磁気テープ２５の巻きむらを防止することが
できる。なおこの場合の押圧点は接点P₁から角
度α（αは例えば−10゜〜120゜）にあれば良い。

またこれまでの説明においては、上側リールお
よび下側リールの両方がないハブ２６に磁気テー
プ２５を巻き付ける場合を例にとつてこの発明を
詳述したが、この発明は上側または下側のいずれ
か一方のリールがないハブに適用しても上述した
各実施例と同様な効果を得ることができる。また
横置きの自動装着磁気テープ装置だけでなく、縦
置きの自動装着磁気テープ装置や、紙テープ、リ
ボンテープなどを巻取る装置にも適用することが
できる。

また、これまでの説明では磁気テープ２５をハ
ブ２６に巻きつける場合を例にとつて説明した
が、逆に磁気テープ装置の巻き戻しの際等、ハブ
２６から磁気テープ２５を解く場合においても本
発明は何ら支障なく動作することができる。

以上説明したようにこの発明によるテープの巻
きむら防止装置はその周面下部に空気流の吸い込
み口が設けられた巻取りハブと、この巻取りハブ
の周縁と対向し、かつこの巻取りハブとテープと
が接する点から所定の範囲の位置に押圧部材を配
置するとともに、付勢機構によつて前記押圧部材
を付勢する構成としたので、吸い込み口によりテ
ープの幅方向がハブ２６のツバ２７方向に一方向
に規制され、かつ押圧部材によりテープの自由端
部分からテープの面を巻取りハブ側に均一な圧力
で押圧しながらテープを巻き取ることができるの
で、たとえば巻取りハブに送出されてくるテープ
の幅方向の変動があつても、このテープを巻取り
ハブに同じ高さでかつ均一な圧力で巻き取ること
ができ、巻きむらを生じない。また、上側リール
または下側リールのいずれは一方がないハブやこ
れら上側リールおよび下側リールの両方がないハ
ブでテープを巻き取つた場合においても、ハブに
巻き取られたテープに巻きむらが生じない。

また、テープに巻きむらが生じないので、テー
プの巻きむらに起因するテープの損傷を防止する
ことができるとともに、テープの高さ変動を防止
することができ、これらを簡単な機構で自動的に
行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自動装着磁気テープ装置の一例
を示す平面図、第２図は従来の自動装着磁気テー
プ装置で巻き取られた磁気テープの断面図、第３
図はこの発明によるテープの巻きむら防止装置の
第１実施例を適用した自動装着磁気テープ装置の
テープ巻取り側を示す斜視図、第４図は同実施例
の平面図、第５図は第４図のＢ−Ｂ線における断
面図、第６図はこの発明の第２実施例を適用した
自動装着磁気テープ装置のテープ巻取り側を示す
平面図、第７図はこの発明の第３実施例を適用し
た自動装着磁気テープ装置のテープ巻取り側を示
す斜視図、第８図はこの発明の第４実施例を適用
した自動装着磁気テープ装置のテープ巻取り側を
示す斜視図、第９図はこの発明の第５実施例を適
用した自動装着磁気テープ装置のテープ巻取り側
を示す平面図である。 ２０……基台、２１……テープ巻取り側、２５
……磁気テープ（テープ）、２６……ハブ（巻取
りハブ）、２９，２９_-2……エンコーダ、３０…
…ローラ（押圧部材）、３２……押圧ローラ（押
圧部材）、３４……エンコーダアーム（付勢機
構）、４０……コイルバネ（付勢機構）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ テープ２５を巻取りハブ２６で巻き取り、か
   つテープ２５の装着を空気流により自動化した磁
   気テープ装置に設けられ、前記巻き取られるテー
   プ２５の巻きむらを防止するテープの巻きむら防
   止装置において；前記巻取りハブ２６の周面下部
   に設けられ、テープの幅方向を一方向に規制すべ
   く空気流を吸い込む吸い込み口２８と；前記巻取
   りハブ２５の周面位置に移動自在に設けられ、か
   つ前記送られてくるテープ２５が前記巻取りハブ
   ２６と接する部分を起点として該ハブ２６の回転
   方向の所望範囲内に設けられる押圧部材（３０，
   ３２，３２−３、又は５３）と；この押圧部材
   （３０，３２，３２−３、又は５３）を前記巻取
   りハブ２６の中心側に付勢し、前記巻取りハブ２
   ６に巻き取られたテープ２５に当接してテープ２
   ５の面を巻取りハブ２６側に押圧規制する付勢機
   構４０とを具備したことを特徴とするテープの巻
   きむら防止装置。 ２ 前記押圧部材は前記テープ２５に当接して該
   テープの走行量を検出するエンコーダの走行量検
   出ローラ３０である特許請求の範囲第１項記載の
   テープの巻きむら防止装置。