JPS6357196B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は非常に少量、すなわち実質上10mg以下
の量の粉末を定量的に吸引する装置および方法に
関する。 粉末を10mgの微少量で吸引できる種々のタイプ
の装置は公知である。このような装置は一端の近
くで変位し得るように配置されたフエルト片で閉
鎖されたチユーブよりなる。もしチユーブの開放
端を粉末中に突込み、そして他端へ真空（絶対圧
力＝800ないし900ミリバール）を加えると、粉末
はチユーブ中へ吸引され、その中へ保持される。
チユーブの開口部を次に充填すべき容器へ臨ま
せ、チユーブを圧縮空気で空にする。もしミクロ
ン程度に微粉化された物質でなければ、この方法
によつて約20mgより多い粉末の量を標準偏差約２
％をもつて吸引することができる。しかしながら
ミクロン程度に微粉化された物質では、約20mgの
範囲における標準偏差は約８ないし１％である。 本発明の目的は、ミクロン程度に微粉化された
物質を含む粉末を10mgないし0.5mg、好ましくは
９ないし１mgの範囲の量において正確に吸引でき
るようにすることである。 本発明によれば、一端に真空および圧縮空気源
への接続を有しそして他端に計量室を有するチユ
ーブ状部材を備えている粉末を定量に吸引するた
めの装置であつて、該計量室は通気性の多孔質材
料をもつて吸引すべき粉末の微少量に相当するあ
らかじめ定めた容積を有する計量カツプに形成さ
れており、かつ該計量室はその開口部が外部へ露
出するように該開口部のまわりの側壁の外端を気
密に保つて前記チユーブ状部材の他端においてそ
の内側に保持されていることを特徴とする粉末を
定量的に吸引する装置が提供される。 ここで「微少量」とは、粉末の実質上10mgない
し0.5mgの範囲の量を意味する。けだし、本発明
の装置は、ミクロン程度に粉砕した粉末のこのよ
うな微小量を正確に分取する場合に特に有用であ
るからである。 本発明を容易に理解するため、添付図面を参照
して例示としていくつかの具体例を記載する。 図面において第１図は本発明装置の一具体例の
軸方向断面図である。 第２図は別の具体例の部分断面図である。 第３図はさらに別の具体例の第２図と同様な図
面である。 まず第１図を参照すると、露出した計量室３の
開口のみを残すフランジ２を設けた金属、ガラス
またはプラスチツク製のチユーブ１が図示されて
いる。計量室３は多孔質材料、好ましくは好適な
孔径を有する焼結金属、セラミツクまたは焼結ガ
ラスよりなる側壁４を有している。計量室と反対
の装置の端部は、チユーブ１をホースへ接続する
ための手段を提供する接続部５となつている。 計量室の所望の圧力（充填に対しては真空およ
び排出のためには過剰圧）は、このホースを径由
して提供することができる。この接続部には、吸
引ラインおよび圧力ラインへの選択的接続を許容
する三方向バルブを取り付けることもできる。 第２図は可変体積を有する計量室の一具体例を
図示する。計量室の多孔質壁７はチユーブ６の下
部中へ固定される。くぼみ８は好ましくは円筒形
を有する。多孔質材料の底部片９はこのくぼみ中
へ緊密に嵌合し、前記底部片は軸方向に変位する
ことができ、それにより室の保持容量をある限度
内で変更することを可能とする。室の側壁７の端
部１０は気密とし、そのため粉末がそこにたまる
ことができない。 第３図は計量室のさらに別の具体例を図示し、
そこではチユーブ６の空気不透過性内壁と、計量
室の空気を透過する外壁との間に環状の隙間１１
が設けられる。 第１図ないし第３図は円筒形の計量室の断面を
図示するが、計量室の形状は、例えば円錐形また
は半球形であつてもよい。 本発明による方法においては、チユーブ内に真
空（その中に約10ないし150ミリバール、好まし
くは20ないし100ミリバールの絶対圧力）を発生
させ、そして次にチユーブを吸引すべき粉末中へ
数mm突入させる。計量室の保持容量は吸引すべき
投与量に従つて選定または調節される。充填後、
過剰の粉末を計量室の開口から掻き取り、そして
該開口を充填すべき容器の上に誘導する。粉末は
圧縮空気流によつて吹き出される。過剰圧力の程
度は重要でなく、ただあまり強い空気流は望まし
くない。 もし計量室の深さをその直径よりも実質上大き
く、または小さくしないならば、特に有利である
ことが証明された。 比較的弱い真空（絶対圧力＝800ないし900ミリ
バール）で作動する公知の装置との比較におい
て、本発明はより小さい標準偏差値を与え、そし
てつまりが防止される。 このように本発明による方法は十分な精度と、
妨害に対する安全性をもつて、例えばミクロン程
度の微粉化された薬剤を数mgの量で、一回投与の
カプセルまたは他の容器中に吸引する可能性を提
供する。 この方法によつて充填した吸入療法のためのゼ
ラチン硬カプセルを、例えば西ドイツ公開特許公
報2346914号記載の吸入装置に使用することがで
きる。 本発明による装置(A)のすぐれた性質は、対応す
る市販の装置(B)との比較によつて証明される。 【表】

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一具体例の軸方向断面
図、第２図は別の具体例の部分断面図、第３図は
さらに別の具体例の部分断面図である。 １はチユーブ、２はフランジ、３は計量室、４
は側壁、５はホース接続部である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一端に真空および圧縮空気源への接続を有し
   そして他端に計量室を有するチユーブ状部材を備
   えている粉末を定量的に吸引するための装置であ
   つて、該計量室は通気性の多孔質材料をもつて吸
   引すべき粉末の微少量に相当するあらかじめ定め
   た内部容積を有する計量カツプに形成されてお
   り、かつ該計量室はその開口部が外部へ露出する
   ように該開口部のまわりの側壁の外端を気密に保
   つて前記チユーブ状部材の他端においてその内側
   に保持されていることを特徴とする粉末を定量的
   に吸引する装置。 ２ チユーブ状部材の計量室端は、露出する計量
   室開口だけを残すフランジを備えている特許請求
   の範囲第１項の装置。 ３ 計量室は軸方向に変位し得る底を有している
   特許請求の範囲第１項または第２項の装置。 ４ 前記真空源の絶対圧力が実質上10ないし150
   ミリバールである特許請求の範囲第１項ないし第
   ３項のいずれかの装置。 ５ 前記真空源の絶対圧力が実質上20ないし100
   ミリバールである特許請求の範囲第４項の装置。 ６ 前記真空および圧縮空気源への選択的接続の
   ための三方向バルブを介して接続されている特許
   請求の範囲第１項ないし第５項のいずれかの装
   置。