JPS6355943B2 - - Google Patents

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JPS6355943B2
JPS6355943B2 JP58093461A JP9346183A JPS6355943B2 JP S6355943 B2 JPS6355943 B2 JP S6355943B2 JP 58093461 A JP58093461 A JP 58093461A JP 9346183 A JP9346183 A JP 9346183A JP S6355943 B2 JPS6355943 B2 JP S6355943B2
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JP
Japan
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blood
curved surface
chamber
pump
blood chamber
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JP58093461A
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JPS59218159A (ja
Inventor
Yasushi Jo
Noriaki Kaneko
Toshio Nagase
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は拍動型の血液ポンプの改良に関し、更
にはサツク型の血液ポンプであつて、人工心臓又
は補助人工心臓、あるいは人工心肺にも用いるこ
との出来る新しい型の拍動型血液ポンプである。
近年、心臓外科術の進歩は著るしく、重症患者
の手術も人工心臓などの新しく開発された医療器
具によつて可能な時代を迎えようとしている。人
工心臓の開発は主として牛、山羊、犬等の動物を
用いて開発が行われ、臨床応用としては現在数は
少なく世界でも約200例を数えるに過ぎない。臨
床応用が拡大して、重床患者に福音を与えるに
は、人工心臓又は補助人工心臓に未だ改良されね
ばならなぬ点が多い。なかでも重要なのは血液ポ
ンプの抗血栓性である。人工心臓又は補助人工心
臓を患者に適用するとき、その使用中に血液ポン
プ内に血栓を生じると、血栓生成の初期であつて
も、その一部が栓子となつて剥離し、血液の中に
混じると、その栓子は人工心臓からの血液の拍出
に伴つて全身に運ばれ、この時脳の動脈血管に入
つてこれを塞栓するといわゆる脳塞栓をおこす。
又、腎臓に至れば腎蔵の血管を塞栓し血液が流れ
にくくなつて腎不全の原因となる。このように血
栓から生じる栓子の危険は計り知れず、患者の内
臓の各機能不全の原因となる。
したがつて、人工心臓又は補助人工心臓の実用
化のためには血栓生成の抜本的な解決が強く要望
されている。
人工心臓は補助人工心臓の抗血栓向上には、(1)
材料、(2)デザイン、(3)組立技術などが大きく影響
する。
本発明はこのうち特にデザインをポンプの拍動
に伴う変形ないし動作挙動との関連で追求した結
果得られた知見をもとにしてなされたものであ
る。人工心臓又は補助人工心臓を患者に適用する
場合、血液ポンプ内の血液の流れの状態が重要で
あり、この血液の流れがいつも定常的に理想のパ
ターンで流れること、換言すれば血液の流れに不
均質な渦の発生がないことや滞留する局所がない
こと等が要求され、このためには血液ポンプのデ
ザインと血液チヤンバーの変形挙動が重要とな
る。又、補助人工心臓を用いたとき、これは通常
患者の自然心臓の100%ないし20%の補助のため
一時的(数時間〜2週間位)に使用するものであ
るが、患者の自然心臓が回復するにつれ、補助人
工心臓で補助する血流量は減少する。血栓は血流
が速い程おこりにくく、逆に血液の流れがおそく
なつたり滞留したりすると血栓生成の危険は増大
することが知られている。補助人工心臓を用いて
の患者の自然心臓が回復するとこれに伴つて補助
人工心臓の補助量は低下するが、逆に補助人工心
臓の血液チヤンバー内の血液の流れはおそくな
る。
本発明はこのようなときに血液ポンプ内に血栓
生成を防止するために、出来るだけ血液の滞留を
防ぐようにした血液ポンプであつて、血液拍出時
に血液チヤンバー内の大部分の血液を排出させ、
血液ポンプ内の血液の置換効率を高めた新しいデ
ザインに係る血液ポンプに関するものであり、そ
の要旨は、血液導入用管と血液排出用管に連通し
て形成された血液チヤンバーが流体の導入用と排
出用のためのポートをそなえた耐圧性ハウジング
内に収められ、前記血液導入用管及び血液排出用
管の内部、又は前記血液導入用管、血液排出用管
から血液チヤンバーに至る任意の位置に血液導入
用弁、血液排出用弁が装着され、前記耐圧性ハウ
ジング内に導入又は排出される流体の圧力変化に
よつて血液チヤンバーを拍動させ、これによつて
前記血液導入用弁と血液排出用弁を開閉させて血
液を拍出する血液ポンプにおいて、血液チヤンバ
ーの広面積側面が相対する曲率の異なる曲面によ
つて構成されており、血液チヤンバーの主たる可
動部が曲率の大きい(曲率半径の小さい)曲面と
なるようにしたサツク型血液ポンプである。
以下に添付の図面にもとづき本発明を説明す
る。第1図は公知のサツク型補助ポンプの断面図
である。本例のポンプは偏平型の血液チヤンバー
4を有しており、第1図aは前記偏平型の狭面積
側面よりみた断面図であり、第1図bは広面積側
面よりみた断面図である。点線l1でモデル的に血
液チヤンバーが収縮した状態を、一点鎖線l2で血
液チヤンバーが膨張した時の状態を示した、クロ
ス斜線で示した部分は血液を拍出したとき血液チ
ヤンバー内に血液が残る部分であり、この部分の
血液は排出することが出来ない。この斜線の部分
を少なくすること、換言すれば、血液チヤンバー
内の血液の置換効率をあげることが殊に補助人工
心臓による患者の自然心臓の補助が効果的に表
れ、補助人工心臓の役割が終り、補助流量をおと
すときに極めて重要となる。
本発明は、前記第1図aに示すクロス斜線部分
を極力少なくし、血液の置換効率をあげたもので
ある。
第2図は本発明に係る血液ポンプの一実施例で
ある。本発明に係る血液ポンプはサツク型であ
り、血液導入用弁6を内臓する血液導入用管8、
血液排出用弁5を内臓する血液排出用管7と、そ
れと連通して形成される血液チヤンバー4が耐圧
性のハウジング(アウターケース)1の内部に位
置し、耐圧性のハウジング1につけられた流体導
入、排出用の管2から圧入又は排出される流体に
よつて耐圧性ハウジング内の空間3の圧力の変化
を生起させ、血液チヤンバー4が膨張、収縮を交
互にくり返すことによつて、血液チヤンバー内へ
の血液の導入と血液チヤンバーからの血液の排出
を行うようにした血液ポンプであつて、血液チヤ
ンバーは第2図aに示す如く2つの曲面p(上
面)、q(下面)が一体になつて形成されており、
曲面p(上曲面という)を形成する任意部分の曲
率半径が曲面q(下曲面という)を形成する曲面
の任意の部分の曲率半径より小さく設定されてお
り、かつ、この上曲面pが血液チヤンバーの主た
る可動部を構成してていることを特徴としてい
る。
この場合、下曲面qの任意の曲率半径は無限大
(すなわち平面でこの場合も本発明に含まれる)
から130mm、上曲面pの任意の曲率半径が5mm〜
150mmの範囲にある。この上曲面pの曲率半径が
5mmより小さいと必然的に血液チヤンバーの容積
が小さくなつて幼児用といえども小さすぎるよう
になり、逆に150mmより大きくなると血液チヤン
バーが大きくなるが、余りに偏平になりすぎて血
液チヤンバー内での血液の流れが不規則となつて
好ましくない。
又下曲面qの曲率が130mmより小さくなると、
血液チヤンバーの変形挙動が不安定となつて好ま
しくない。この場合大切なのは上面を形成する曲
率半径が下面を形成する曲率半径より小さいこと
が必要である。
本発明においてこの上面を形成する曲面を主た
る可動部分とする方法として以下の方法がとられ
る。
(1) 上曲面pを形成する膜の厚みを下曲面qを形
成する膜厚より薄くする。
(2) 上曲面pを形成する膜をより可撓性とする。
(3) 血液チヤンバーの位置を第2図aに示すよう
に下曲面qと耐圧性ハウジング1との無負過状
態における最大間隔d1を上曲面pと耐圧性ハウ
ジングとの間の無負過状態における最大間隔d2
より小さくする。すなわち同図においてd2>d1
とする(d1=0のときは下曲面qと耐圧性ハウ
ジングとが接している状態である)。
(4) 下曲面の少なくとも一部を耐圧性ハウジング
に接着もしくは一体化する。
このように曲率半径の小さい曲面を有する部分
を可動膜とすると、第2図aのクロス斜線で示し
た部分に表わされるように血液チヤンバー4が圧
縮されたとき(一点鎖線L1→破線L2で示された
状態となる)の未排出血液の容量が少なく、ほと
んどの血液チヤンバーがつぶれて大部分の血液が
排出可能となる。この場合において実線pで示し
た上曲面と破線L2で示した上曲面とは同じ長さ
(面積)で圧縮される。次に、血液チヤンバー内
に血液を導入するときは、本来の形態が曲率の大
きい曲面をなしているので僅かの外圧の減圧で本
来の姿、すなわちふくらんだ状態(第2図aにお
ける一点鎖線L3で示す状態)にもどり易く、又、
時間的にも短かい時間でふくらむので血液導入に
有利であり、小さい容積でありながら、比較的大
量の血液の導入が可能であつて、血液チヤンバー
の容積効率がよくなる。換言すれば、本発明のよ
うな形状とすることによつて、ポンプの吐出量を
大きくして使用するときも、又小さくして使用す
るときも、血液チヤンバー内の血液の滞留を少な
く出来るのである。本発明で上曲面pを血液チヤ
ンバーの主たる可動部とするためには、すでにの
べたように上曲面をより可撓性とするのである
が、この方法として、上曲面の膜厚を下曲面の膜
厚より薄くすること以外に材質面からも達成出来
る。本発明に係る血液ポンプを形成する材質とし
ては、ポリウレタン又は可塑剤を含む軟質ポリ塩
化ビニルが用いられる。ポリ塩化ビニルを用いた
ときは、より可撓性を与えるべき上曲面pの部分
の可塑剤の量を下曲面qを形成する部分より多く
してもよい。たとえば上曲面pを形成するポリ塩
化ビニルに含有する可塑剤の量を90重量部(対・
ポリ塩化ビニル100重量部)とし、下曲面qを形
成するポリ塩化ビニル中の可塑剤含有量をたとえ
ば50重量部としてもよい。このように上曲面と下
曲面の可塑剤の含有量の異つたものの成形法とし
ては、可塑剤の含量の異なる2つの軟質塩化ビニ
ルの曲面をスラツシユ方法でつなぐことも出来る
が(たとえば特開昭57−99963)、同一可塑剤組成
(たとえばポリ塩化ビニル100重量部に対して可塑
剤90重量部を使用)で成形し、下曲面部をたとえ
ばエチルアルコールに一定時間浸漬して下曲部の
可塑剤を抽出して形成してもよい。
又、血液ポンプを形成する素材がポリウレタン
であるときは、上曲面を形成する曲面をよりやわ
らかいポリエーテルポリウレタンで形成し、下曲
面を形成する曲面を、より剛性のあるポリエステ
ルポリウレタンで形成してもよい。又、上曲面、
下曲面ともポリエーテルポリウレタンで成形し、
上面のポリエーテルポリウレタンのポリエーテル
セグメントを分子量の大きいポリエーテルセグメ
ントのポリエーテルポリウレタンとし、下曲面を
形成する曲面部を、分子量の小さいポリエーテル
セグメントのポリエーテルポリウレタンとしても
よい。又、上曲面を二次転移点の低いポリエチレ
ンオキサイドからなるポリエーテルセグメントを
有するポリウレタンとし、下曲面を形成するポリ
ウレタンをより二次転移点の高い(ポリ)テトラ
メンチレングリコールセグメントを有するものと
してもよい。
第2図に示すように、血液チヤンバー4の底端
部9は耐圧性のハウジング1から一定の距離を有
させて、血液チヤンバーの膨張、圧縮に伴つて可
動するように形成されている。このようにするこ
とにより、血液チヤンバーの圧縮・膨張に伴つて
血液チヤンバーの膜壁がのびたり、押えられたり
することによる歪が一ケ所に集中しないので好ま
しい。ダイアフラム型の血液ポンプにあつては、
ダイアフラムの接合点(図示せず)に応力が集中
してこのために使用中にミクロのクラツクが生
じ、ここにカルシウムが沈着して好ましくないと
報告されているが、本例では応力が局所に集中す
ることはないので前記の現象の発生のおそれがな
い。
本発明の別の例を第3図によつて説明する。
第3図は本発明の今一つの実施例を示したもの
であつて、血液チヤンバーの上曲面pは実質的に
球面の一部より形成されており、下曲面qは耐圧
性ハウジング1に接着一体となつている。したが
つてこの下曲面はポンプの拍動時には動かない状
態となる。血液チヤンバー4は耐圧性ハウジング
1の略中央に設けられた流体導入、排出口2から
流体の導入ないし排出によつて血液チヤンバー上
面と耐圧性ハウジング壁の間に形成される空〓3
の圧力の変化すなわち加圧、減圧によつて、血液
チヤンバーの上曲面pが第3図aに点線l1、一点
鎖線l2,破線l3で示したように変化し、血液チヤ
ンバー内の血液はわずかの未排出部分(クロス斜
線部)を残して、大部分の血液が血液チヤンバー
より拍出される。
本例では血液導入用弁6、排出用弁5は夫々血
液導入用管8、血液排出用管7と血液チヤンバー
4との境界の位置に配されており、耐圧性ハウジ
ング1と血液導入用管、血液排出用管の間はポリ
ウレタンによつて気密に封じられ、弁もこのポリ
ウレタン部分に埋込み、取付けられている。又、
ハウジング内の空〓3の減圧により血液チヤンバ
ーの上曲面pは鋭敏に反応して本来の無荷重の、
元の位置(実線で示した部分)までもどる。
このように血液チヤンバーを曲率の大きい(曲
率半径の小さい)曲面をなす上曲面と曲率の小さ
い下曲面より構成され、上曲面を血液チヤンバー
の主たる可動部とすることによつて、血液チヤン
バー内の血液の交換効率をあげ、未排出部分を極
小とすることにより血栓生成を防止することが出
来る。
第2図、第3図とも血液排出用管7、血液導入
用管8がある傾きθを有している。これは使用時
の装着の便宜のためのものであつて、この角度が
適当であるとき、例えば、カニユーレの接続や作
業に有利であり、又装着したカニユーレが必要以
上に長くなることもなく、しかも所定のところに
装着出来又カニユールの接続に、たとえば念のた
めにタイガン(バンドしめつけ具)で締めつけた
りするのに便利である。この傾きの角度θは0゜〜
50゜の範囲にあり、5゜〜45゜が好ましい。
この角度が大きすぎると接続したカニユーレが
必要以上に長くなつて、その間の圧損がある上、
カニユーレ先端に至るカニユーレの長さが長くな
り使いにくい。
又血液導入用管と血液排出用管は実質的に平行
であつてよく(第2図b)、又一定の角度をなし
ていてもよい(第3図b)。この血液導入用管と
血液排出用管の傾きπは0゜(すなわち導入用管と
排出用管が平行な状態のことをいう)〜90゜であ
る。90゜をこえると開きすぎて、これに接続した
カニユーレの方向が大きく離隔し実用的でなくな
るからである。
血液ポンプをポリ塩化ビニルで形成するとき
は、用いられるポリ塩化ビニルの重合度は500〜
2000のものを用いるのがよい。又、用いる可塑剤
はジオクチルフタレート、ジオクチルアジベート
など公知の可塑剤をひろく用いることが出来る。
可塑剤の混合量は、ポリ塩化ビニル100重量部に
対して40〜100重量部が好ましく、50〜90重量部
が更に好ましい。
又、ポリ塩化ビニルは公知の適当な安定剤、た
とえば無毒性のカルシウム−亜鉛有機複合体等を
含有していてもよい。ポリウレタンはすでにのべ
たポリエーテルポリウレタン、ポリエステルポリ
ウレタンとも用いられるが、合成する際にジアミ
ンを用いて鎖延長したいわゆるポリウレタンウレ
アであつてよい。また強度をあげるために上記ポ
リウレタンを公知の架橋剤を用いて架橋処理を行
つてもよい。
ポリ塩化ビニル製ポンプ、ポリウレタン製のポ
ンプのいづれも、更に抗血栓性を上げるために血
液接触面を抗血栓性物質でコーテイングすること
が出来る。
抗血栓材として公知のものがいずれも使用可能
であるが、具体的にはポリウレタンとポリジメチ
ルシロキサンのブロツク共重合物やポリウレタン
とポリジメチルシロキサンが一部交互浸入網目構
造をなしているようなものがあげられる。又公知
のヘパリン化した抗血栓性材料が用いられてよ
い。耐圧性のハウジングの材質としては、ポリカ
ーポネート、ポリメチルペンテン、ポリメタクリ
ル酸メチル、アクリロニトリル−スチレン共重合
体、ポリスルホン等がある。
次に本発明の実施例を示す。
実施例 1 本例は第2図に示したタイプであつて、耐圧性
ハウジング1はポリカーボネートで作られ、この
壁厚は3mmである。血液チヤンバー4はポリ塩化
ビニルで作られ、可塑剤として2−エチルヘキシ
ルフタレートが用いられ、またポート部すなわち
血液導入用管8、血液排出用管7は、前記可塑剤
が65重量部を含むポリ塩化ビニルで形成され、血
液チヤンバーは前記可塑剤含量80重量部で特開昭
57−99963で示された方法で成形され、この下曲
面q部分をエタノールに浸して可塑剤を抽出して
最終的に可塑剤含量をポリ塩化ビニルに対して約
50重量部となるようにして形成した。本例では血
液チヤンバーの下曲面は耐圧性ハウジングに隣接
して位置し(接着はしていない)、血液チヤンバ
ーの底端部9はアウターケース底面より少し離れ
て位置している。この下曲面は最も曲率の小さい
ところで曲率半径300mmであり、上曲面pの曲率
半径は、最小の部分で10mm、最大の部分で110mm
の曲面で構成されており、血液チヤンバーの内容
積は53mlである。
無荷重状態での上曲面とハウジングとの間隔の
距離d2は15mmである。ポート部7,8の壁厚は3
mm、血液チヤンバーの膜厚は上曲面で1.0mm、下
曲面で1.4mmであり、本例では血液排出用管、導
入用管の傾きθは18゜として各形成した。
実施例 2 次に第2の実施例を第3図に示す。
本例における血液チヤンバー4はセグメントポ
リウレタンウレアで出来ており、ポリエーテル部
はポリテトラメチレングリコールで分子量約
1600、合成に用いたジイソシアナートはジフエニ
ルメチレンジイソシアナートで鎖延長剤としてエ
チレンジアミンを用いている。本例では耐圧性の
ハウジングはポリメタクリル酸メチルであり、下
曲面qは第3図aに示すようにf〜kの間で前記
ハウジングに接着されている。血液チヤンバーの
上曲面pは実質的に曲率半径32mmの球面で構成さ
れ、血液チヤンバーの内容積は42mlである。本例
では血液チヤンバー上曲面とハウジングとの間隔
d2は10mm、血液チヤンバーの膜厚は0.8mmであつ
た。
又、ポート部の傾きθは30゜であり、ポート部
である血液導入用管と血液排出用管は40゜の角度
を有して傾斜して設けられている。
実施例3及び比較例1 実施例1でつくられたポリ塩化ビニル製血液ポ
ンプの内面を抗血栓剤であるアブコサンでコー
テイングしたものを用い、山羊を使つて補助心臓
としての実験を行つた。血液は左心房より血液導
入用管を経て血液チヤンバー内に導入され、該血
液チヤンバーより拍出する血液は血液排出用管よ
り上行大動脈に導かれるように心臓と前記血液導
入用管、血液排出用管とをカニユーレで各接続し
た。補助ポンプの吐出量を1.0/分という低拍
出量でヘパリンを用いずに一ケ月の実験を行つた
後、血液ポンプを取りはずしたが、ポンプ内に全
く血栓を生じていなかつた。
一方、同じ血液チヤンバー容量(53ml)の第1
図に示した血液ポンプで補助心臓の実験を本例と
同様にして行つたが、この場合3/分以上の吐
出条件では1ヶ月の使用でも全く血栓を生じなか
つたが、3/分未満の吐出条件では血液チヤン
バーの一部に3週間目に若干の血栓がみとめられ
た。
実施例 4 実施例2でつくられた血液ポンプを用いて実施
例3と同様にして山羊を使つて補助心臓の実験を
行なつた。手術日以外はヘパリンを使用せず、血
液ポンプの吐出量を2/分という低拍出量で5
週間自然心臓の補助を行い、その後ポンプを取は
ずして血液チヤンバーを調べたところ、血液チヤ
ンバー内には全く血栓がみとめられなかつた。こ
れらのことから、本発明のポンプは人工心臓とし
て極めて優れていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の血液型ポンプのaは狭面積側面
より、bは広面積側面よりみた各縦断面図であ
り、第2図は本発明に係る血液ポンプのaは側断
面図bは平面図であり、第3図は本発明に係る血
液ポンプの他の例で、aは側断面図、bは平面図
である。 図中、符号1は耐圧性ハウジング、4は血液チ
ヤンバー、pは血液チヤンバー上曲面、qは血液
チヤンバーの下曲面を各示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 血液導入用管と血液排出用管に連通して形成
    された血液チヤンバーが耐圧性ハウジング内に収
    められ、前記血液導入用管と血液排出用管の内部
    の任意の位置にそれぞれ血液導入用弁及び血液排
    出用弁が装着され、前記血液チヤンバーの拍動に
    よつて前記血液導入用弁及び血液排出用弁を開閉
    させて血液を拍出するようにした血液ポンプにお
    いて、前記血液チヤンバーがその相対する広面積
    側面の一方(以下A面という)を曲率半径が130
    mm以上となるように形成し、他方(以下B面とい
    う)を曲率半径が5〜150mmの範囲でかつ前記A
    面より小となるように形成し、前記A面が前記B
    面より肉薄もしくは可撓性として前記拍動に伴な
    う主たる可動部となるように構成されたことを特
    徴とするサツク型血液ポンプ。
JP58093461A 1983-05-27 1983-05-27 サツク型血液ポンプ Granted JPS59218159A (ja)

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JPS59218159A JPS59218159A (ja) 1984-12-08
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