JPS635512Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はスープ等の流動性被加熱物又はジヤム
等の半流動性被加熱物を連続的にマイクロ波加熱
殺菌するためのマイクロ波加熱殺菌装置に関す
る。

(ロ) 従来技術 最近、第１図及び第２図に示す如きマイクロ波
加熱殺菌装置が提案されている。１は加熱室、２
は該加熱室に導波管３を介してマイクロ波を供給
するマグネトロン、４は誘電損失の小さなテフロ
ンから成り上記加熱室１に貫通配設された主パイ
プ、５はスープ等の流動性被加熱物又はジヤム等
の半流動性被加熱物６が投入されるホツパ、７は
該ホツパに投入された被加熱物６を上記主パイプ
４へ搬送する搬送ポンプ、８は上記主パイプ４の
被加熱物６搬出側に接続され被加熱物６が搬送さ
れる冷却パイプ、９は該冷却パイプに搬送された
被加熱物６を冷却するための冷却部で、該冷却部
は上記冷却パイプ８の外側に冷却水を供給する構
成となつている。１０は補強ネツト１１にて囲繞
され上記冷却パイプ８に接続されたチユーブで、
該チユーブは弾力性に富んだシリコンゴム、弗素
ゴム等から成つている。１２は上記チユーブ１０
の下部に配置された基板、１３は上記チユーブ１
０を介して上記基板１２に対峙するダイヤフラ
ム、１４は該ダイヤフラムにて底壁が形成された
空気室、１５は該空気室内へ吸気パイプ１６を介
して圧縮空気を供給する圧縮機である。

而して、ポンプ７にて被加熱物６を主パイプ４
内へ搬送すると、被加熱物６はマイクロ波にて加
熱殺菌される。そして、この場合、上記空気室１
４に圧縮空気が供給され、これにより上記ダイヤ
フラム１３を介して上記チユーブ１０が下方へ押
圧されてダイヤフラム１３と基板１２とにより押
し潰され、従つて上記チユーブ１０を被加熱物６
は通過し難く、上記主パイプ４内の圧力は高まつ
た状態にある。ここに、例えば上記空気室１４に
所定圧の圧縮空気が供給され上記主パイプ４内の
圧力が2.7気圧に保持されていると、被加熱物６
は130℃まで上昇し充分に加熱殺菌される。

しかし乍ら、上記チユーブ１０は押し潰される
ような変形がなされると亀裂が生じ易いと云う欠
点がある。

(ハ) 考案の目的 本考案は斯るチユーブに亀裂が生じ難い構成と
することを目的とする。

(ニ) 考案の構成 本考案は構成として、加熱室、該加熱室にマイ
クロ波を供給するマイクロ波供給手段、上記加熱
室に貫通配設された誘電損失の小さな主パイプ、
該主パイプに被加熱物を搬送する搬送手段、柱状
部と、該柱状部両端に夫々延在された第１及び第
２延在パイプ部と、該第１及び第２延在パイプ部
の夫々の壁面において上記柱状部近傍に形成され
た第１及び第２開口とからなり、上記主パイプか
らの被加熱物が上記第１又は第２延在パイプ部に
搬送されるべく配置された変形パイプ、該変形パ
イプにおいて上記柱状部と上記第１及び第２開口
を覆うべく配置された弾力性チユーブを備える。

(ホ) 実施例 以下本考案実施例装置を第３図に基づいて説明
する。尚、従来例と同一部分には同一符号を記し
てその説明を省略する。

１７は、柱状部１８と、該柱状部両端に夫々延
在された第１、第２延在パイプ部１９，２０と、
該第１、第２延在パイプ部の夫々の壁面において
上記柱状部１８近傍に形成された第１開口２１，
２１及び第２開口２２，２２とからなる変形パイ
プで、該変形パイプは上記主パイプ４からの被加
熱物６が上記冷却パイプ８を介して第１延在パイ
プ部１９に搬送されるべく配置されている。２３
はシリコンゴム、弗素ゴム等からなる弾力性チユ
ーブで、該チユーブは上記変形パイプ１７の柱状
部１８と第１開口２１，２１及び第２開口２２，
２２を覆うべく配置され、両端がバンド２４，２
４にて固定されている。２５は上記変形パイプ１
７において上記チユーブ２３が配置されている部
分を囲繞する圧力室で、該圧力室へは圧縮機１５
から圧縮空気が供給される。

而して、主パイプ４から冷却パイプ８を介して
第１延在パイプ部１９へ被加熱物６が搬送されて
くる。すると、斯る被加熱物６はその後第１開口
２１，２１から柱状部１８表面とチユーブ２３と
の間をチユーブ２３の弾性変形により通り、そし
て第２開口２２，２２から第２延在パイプ部２０
へ至る。この時、圧力室２５に所定圧の圧縮空気
が供給されてチユーブ２３に内側、即ち柱状部１
８側への力が加えられ、これにより被加熱物６は
柱状部１８とチユーブ２３との間を通り難く、従
つて例えば主パイプ４内の圧力は2.7気圧に保持
され、被加熱物６は130℃まで上昇し充分に加熱
殺菌される。

ここに、上記構成であると、チユーブ２３は押
し潰されるような変形がなされず、従つてチユー
ブ２３には亀裂が生じ難い状態にある。

(ヘ) 考案の効果 以上の説明から明らかな如く、本考案によれ
ば、主パイプ内の圧力を高めるためのチユーブは
亀裂が生じ難く、従つてチユーブの寿命を顕著に
延ばすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の断面図、第２図は同要部断
面図、第３図は本考案実施例装置の要部断面図で
ある。 １……加熱室、２……マグネトロン、４……主
パイプ、７……搬送ポンプ、１７……変形パイ
プ、２３……チユーブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加熱室、該加熱室にマイクロ波を供給するマイ
   クロ波供給手段、上記加熱室に貫通配設された誘
   電損失の小さな主パイプ、該主パイプに被加熱物
   を搬送する搬送手段、柱状部と、該柱状部両端に
   夫々延在された第１及び第２延在パイプ部と、該
   第１及び第２延在パイプ部の夫々の壁面において
   上記柱状部近傍に形成された第１及び第２開口と
   からなり、上記主パイプからの被加熱物が上記第
   １又は第２延在パイプ部に搬送されるべく配置さ
   れた変形パイプ、該変形パイプにおいて上記柱状
   部と上記第１及び第２開口を覆うべく配置された
   弾力性チユーブを備えたことを特徴とするマイク
   ロ波加熱殺菌装置。