JPS6350590B2 - - Google Patents

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JPS6350590B2
JPS6350590B2 JP55054068A JP5406880A JPS6350590B2 JP S6350590 B2 JPS6350590 B2 JP S6350590B2 JP 55054068 A JP55054068 A JP 55054068A JP 5406880 A JP5406880 A JP 5406880A JP S6350590 B2 JPS6350590 B2 JP S6350590B2
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JP
Japan
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seal ring
sealing
sealing device
seal
groove
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Application number
JP55054068A
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English (en)
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JPS56150665A (en
Inventor
Ei Toroobu Henrii
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shamban & Co W S
Original Assignee
Shamban & Co W S
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Publication date
Application filed by Shamban & Co W S filed Critical Shamban & Co W S
Priority to JP5406880A priority Critical patent/JPS56150665A/ja
Publication of JPS56150665A publication Critical patent/JPS56150665A/ja
Publication of JPS6350590B2 publication Critical patent/JPS6350590B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は静的及び動的状態で相対的に動き得る
部分間を流体シールするシール装置、特に高圧及
び低圧状態で往復動するピストンロツドをシール
するシール装置に関するものである。
理想的に言えばシール装置は静摩擦及び動摩擦
が最小で非常に低圧及び高圧で静的及び動的状態
下で有効なシール能力があり、しかも保守を要せ
ず長寿命であるべきである。この理想に合う試み
として設計されたこの種のシール装置は1974年11
月19日発行のタナー(Tanner)に与えられた米
国特許第3848880号と、1977年10月11日に発行の
ドムコウスキー(Domkowski)に与えられた米
国特許第4053166号に代表される。これら米国特
許に開示された装置は本願の発明に最も近い従来
技術である。このようなシール装置は良好な高圧
シール特性があり、良好な摩擦、摩耗及び押出に
対する抵抗特性がある材料と、良好な低圧シール
能力があるが摩擦、摩耗及び押出に対する特性が
悪い材料とを組合せるよう設計されている。代表
的例では、このような組合せのシール装置は各シ
ール材料の若干の欠点を改善しているが、いわゆ
る従来のシール装置を著るしく改善する程これ等
の組合せを特徴づける程度まで改善していない。
高圧シール特性を改善するために使用する代表的
材料はテフロンであり、低圧のシールにはゴム
(合成又は天然)のような弾性材料が一般に使用
されている。
一般に、このようなシール装置は多数の不所望
の性質があり、これはシール装置の設計が設計の
改善に依存せず、シール材料の性質の組合せに大
きく依存しているからである。(往復素子が移動
しない)静的状態下では、漏洩はシールの前後の
圧力降下と、シール及びシールすべき表面間の間
隙の寸法との関数である。これ等間隙はまた単位
負荷と接触面積との関数である。弾性材料は同一
のシール効果を達成するためには弾性のない材料
よりも接触力を低くすることが必要である。同一
のことが(ロツドののような往復素子が移動す
る)動的状態でも成立する。しかし、シール装置
とシールすべき表面との間の間隙はロツドの表面
上でシール装置の下を動く流体被膜の厚さに比例
して増大する傾向がある。この被膜の厚さは単位
負荷と接触面積との関数であると共に、往復素子
の表面に最初にシール接触する点での単位負荷の
圧力上昇割合の関数である。以上の説明は一般に
知られているところである。
代表的な液圧アクチユエータのためのロツドの
シール装置を設計する時、ロツドが突出する時の
ように静的状態での低圧で有効でなければなら
ず、ロツドが後退する時のような高圧でも有効で
なければならない。困難な問題はシール装置の弾
性素子の十分な接触面積(足跡)と、接触圧力
(単位負荷)とを生ぜしめ、低圧静的状態での漏
洩を防止し、鋭利なシール端縁を生ぜしめること
である。この鋭利なシール端縁は最初の弾性的シ
ール接触の点で急激な圧力上昇を生じ、ロツドが
突出する時シール装置とロツドとの間の流体被膜
の厚さを最小にする。単位負荷が余りに高いと鋭
利な端縁のシール接触線は鈍化し、圧力上昇が遅
くなり従つて有効な漏洩の制御が行なえなくな
る。
一般に、ロツドが後退中ロツドのシール装置上
に圧力が上昇するから、単位負荷と弾性体の接触
面積とは増大し、従つて摩擦と摩耗とを増大し、
使用寿命を短かくする。
この互に矛盾する事実の例はタナー(Tanner)
とドムコウスキー(Domkowski)の実験から明
らかである。タナー(Tanner)は直径の干渉と
高い圧縮(単位負荷)と広い接触面積(足跡)と
を共に使用し、低圧のシールを確実のものにして
いる。ロツドが突出する際被膜の厚さを減少させ
るような接触の鋭利な線は生じない。ゴムがこの
シール装置の摩擦に対し大きな原因になつてい
る。弾性体の静的摩擦レベルと動的摩擦レベルと
の間のもともとの大きな差によつてロツドは急激
な運動を行なう。これは厳密な公差の位置制御装
置では許容できないことである。高圧作動中の摩
耗と、生じた増大した接触面積とのため使用寿命
は根本的に減少する。
ドムコウスキー(Domkowski)は弾性唇状素
子の直径の干渉を使用しているが、摩擦と摩耗と
を減らし平滑な運動を確実にするためロツドとの
唇部の接触部に半径方向の圧縮は使用していな
い。この設計はUリング設計の代表的なものであ
り、低圧シール性に制約がある。シール表面での
単位負荷と圧力上昇割合とは漏洩を防止するため
弾性体に要求されるレベル以下である。従つてゴ
ムシール部材を通るロツドのような往復素子の運
動はロツドをシールするゴムシールから流体の薄
い被膜を引外す。高圧ではこのゴム部材は変形
し、ゴムシールの一層広い表面積が相対的に移動
するロツドに接触する。このようにして付加的な
重要な摩擦を生じ、シール装置の静的摩擦レベル
と動的摩擦レベルとの間の差の大きな原因とな
る。従つてこのシール装置は急激な動きをともな
う作動を増大させるので厳密な公差の位置制御装
置に使用するのに適しない。更に移動ロツドに高
圧が露出することによる弾性体の摩耗は使用寿命
を短かくする。
従つて本発明の目的は非常に低い低圧と非常に
高い高圧と、静的状態と動的状態との間のあらゆ
る圧力で優れたシールを形成するシール装置を得
るにある。
本発明の他の目的はシール装置と移動部材との
間の静的摩擦と動的摩擦との間の差を最少にし
て、すべての圧力で、摩擦が少なく、耐摩耗性が
あるシール装置を得るにある。
本発明シール装置は低圧側と高圧側とを有する
環状シールグランド内に設置する。このシール装
置は第1シール環と第2シール環とを具える。第
1シール環はほぼL字状断面形状を有し、その底
部をグランドの低圧側に設置する。アーム部をベ
ース部の半径方向内側から軸線方向にグランドの
高圧側に突出する。アーム部の自由端を高圧側に
向け半径方向内方にテーパにする。第2シール環
はほぼY字状断面形状を有し、その内径は第1シ
ール環のアーム部の外径より僅かに大きく、外径
は第1シール環のベース部の外径より僅かに大き
い。従つて、第2シール環を第1シール環のアー
ム部に同心に着座させることができ、第1シール
環のベース部を越えて本体部を僅かに半径方向外
方に突出させる。第1シール環のベース部の内径
と外径との間の距離より一層長い半径方向距離に
わたり第2シール環の2個のアーム部を延在す
る。組込んだ時、このようにして第2シール環の
2個のアーム部と本体部とはシールグランド内で
僅かに圧縮される。第1シール環のアームのテー
パ端を越えてグランドの高圧側に向け2個のアー
ム部を突出し、2個のアームのうちの1個の一部
を第1シール環の自由端のテーパ部に支持させる
とともに、第1、第2のシール環の重複する表面
の少なくとも一方に環状凹部からなる環状空間を
形成している。
したがつて高圧を受けた時、上記環状空間によ
つて第2シール環が圧縮され、これに伴い、上記
テーパ部に、部分支持されているアーム部が上昇
する。
図面につき本発明の実施例を説明する。
本発明のシール装置を作動させる状態を第1図
に示す。液圧作動シリンダーピストン組立体10
の円筒壁11によつて第1室12と第2室14と
を構成する。第1図に示すように室12を高圧室
と称し、第2室14を低圧室と称する。これ等2
個の室をピストン16によつて分離し、シール装
置17によつてこのピストンを円筒壁11に対し
封鎖する。ピストンロツド18をピストン16に
取付けてシリンダーピストン組立体を越えて第2
室14に貫通する。第2室14をシリンダーヘツ
ド20によつて閉塞し、このシリンダーヘツド2
0に第1部材22と第2部材24とを設け、これ
等部材によりシール溝又はシールグランド25を
構成し、この封鎖溝内にロツドシール装置26を
収容する。封鎖溝25の高圧側27は第2室14
に最も近いシール溝の側であり、シール溝25の
低圧側28は第2室14から最も遠い封鎖溝25
の側である。第1図に示すようにこのシール溝2
5を開放し得る溝にし、この溝内でシリンダーヘ
ツドから第2部材24を取外し得るようにしシー
ル溝25に完全に接近し得るようにする。このシ
ール溝25は第3図に示すシール溝に対比すべき
であり、第3図に於てはシリンダー溝の3個の壁
を単一一体構造によつて構成し、従つてこれ等溝
に接近することは若干困難である。第3図に示す
シール溝を非解放シール溝と称する。
ピストンロツド18を負荷に取付ける。シリン
ダーピストン組立体10内のピストン16の位置
を変えることによつてピストンロツド18を取付
ける位置を制御する。室12,14を適切に加圧
することによつてピストン16の位置を調整して
もよい。代表的には室12,14に液圧流体を充
填する。高圧の液圧流体を室12に供給すること
によつてピストン16とピストンロツド18とを
第1図の右に突出させ、ピストンロツドに取付け
た負荷の位置を制御する。ピストンロツド18を
後退させるためには室12内の液圧流体より一層
高い圧力の液圧流体を室14に供給し、ピストン
16とピストンロツド18とを第1図でみて左に
動かす。ピストンロツド18が突出すると、ピス
トンロツド18の表面に液圧流体の薄い被膜が付
着しシール組立体26を通るピストンロツドと共
に引出され、室14から液圧流体が漏洩する。ピ
ストンロツド18の復帰行程では、室14とシー
ル装置26とは高圧を受ける。高圧下に固く封鎖
しているロツドシール装置26の外端縁に液圧流
体のこの薄い被膜が堆積し易く、充分な液圧流体
が堆積した時この液圧流体はシール装置26から
滴下し、このシール装置26を経る液圧流体の僅
かな漏洩の存在が認められる。
本発明のシール装置26の設計はピストンロツ
ド18に付着し、シール装置26を経てピストン
ロツド18と共に引出され、ピストンロツドの復
帰行程に堆積する液圧流体の薄い被膜を出来るだ
け消滅させるようにしたものである。このような
シール装置の設計の一実施例を一部切除の斜視図
で第2図に示す。このシール装置26は2個のシ
ール環を具え、その第1の環をほぼL字状断面形
状にし第2図に50にて示す。第2のシール環を
ほぼY字状断面形状にし第2図に30にて示す。
第2図に示すようにこの環状シール装置26はこ
のシール装置26の軸線中心線を基準として軸線
方向と半径方向との両方向を有する。
第3図の実施例において、シール溝25は軸線
方向延長壁33と、第1半径方向延長壁35と、
第2半径方向延長壁37とを備えている。第2半
径方向延長壁37をシール溝25の高圧側27に
設置し、第1半径方向延長壁35をシール溝25
の低圧側28に設置する。封鎖環30をほぼY字
状断面形状にし、本体部32と、第1アーム部3
4と、第2アーム部36とによつて構成する。こ
の本体部32を半径方向延長面38で終らせ、軸
線方向延長面39を設け、シール装置26をシー
ル溝25に組付けする際、軸線方向延長面39を
シール溝25の軸線方向延長壁33に圧縮接触さ
せる。第2アーム部材36に第1面42と第2面
44とを設け、これ等面を交差させて第2アーム
36の端縁40を形成する。
第3図に示す他のシール環50はほぼL字状断
面形状で、そのベース部52をシール溝25の低
圧側28に位置させ、アーム部54をベース部か
らこのベース部の内側半径端縁上に延在する。ア
ーム部54をテーパ部56で終らせ、他方のシー
ル環30の第2アーム36の下に延在し、鋭角先
端縁を構成する。ほぼL字状のシール環50のベ
ース部52に第1半径方向延長面58を設け、こ
の延長面58を他方のシール部材30の表面38
に接触させる。またベース部に第2半径方向延長
面60を設け、第3図に示す実施例ではシール溝
25の低圧側の半径方向延長壁35にこの延長面
60を衝合させる。
ピストンロツド18を突出させた時、室14内
の液圧流体は低圧状態にあり、ピストンロツドを
後退させた時、室14内の液圧流体は高圧状態に
ある。シール溝25内にあるシール装置26は室
14内にある同一の圧力を受けるから、シール溝
25内にあるいかなるシール装置26も低圧状態
及び高圧状態で充分なシール作用を有する必要が
ある。高圧下でそのシール機能が知られている物
質は(テフロンのような)ポリテトラフルオロエ
チレンである。高圧下でこの物質は非常に細かい
表面欠陥内に流入する傾向があり、高圧下で非常
に良好なシールを行なう。この物質は又非常に小
さい摩擦係数を呈し、従つて作動中温度が上らず
寿命が長い。良好な低圧シール特性を示す物質は
ゴムである。しかし、高圧下ではゴムは変形し易
く、高圧下でのゴムの大きな摩擦係数のためゴム
製のシールは温度が上昇し非常に寿命が短かい。
第3図に示すシール装置26は希望するテフロン
シール特性と望ましいゴムシール特性とを利用
し、ここに開示したシール装置の設計によつて最
高の特性の利点を有し、しかも望ましくない特性
を最少のものにしている。このシール装置の独特
の設計によつてシール装置とピストンロツド18
との間の静的摩擦と動的摩擦とをほとんど等しく
し、従つてピストンロツドを突出及び後退中非常
に平滑に動かす。従つて第3図に示すシール装置
は低流体圧力及び高流体圧力に於て最も有効なシ
ールを提供し、更にピストンロツドを非常に平滑
に動かし、ピストンロツド18の精密な位置制御
を必要とする用途に使用するのに適する。
ピストンロツド18が突出しつつある時存在す
るような低液圧下では、テフロンシール環50は
有効なシールを呈さない。ゴムシール環30がな
いと液圧流体の薄い被膜がピストンロツド18の
表面に付着し、ピストンロツド18の表面上のテ
フロンシール環50を経てこの被膜が引出され
る。復帰行程では室14内の液圧流体は高圧状態
にあるからテフロンシール環50は非常に有効な
シールを形成し、テフロンシール環を経てピスト
ンロツド18を後退させた時、有効なテフロンシ
ール環50は液圧流体の薄い表面層が室14内に
再び入るのを防止し、更にテフロンシール管50
の端縁61に液圧流体を堆積させ、充分な流体が
堆積するとこの流体をピストンロツドから滴下さ
せる。シール装置26が低い流体圧力を受けた時
テフロンシール環を経て液圧流体が吸引されるの
を防止するため、テフロンシール環に組合せてゴ
ム製の第2シール環30を使用する。第3図に示
すようにこのゴムシール環30にワイパーアーム
36,34を設け、組立状態でこれ等ワイパーア
ーム36,34を僅かに圧縮する。従つてワイパ
ーアームのシール作用は圧力に左右されないこと
明らかである。更に、表面42,44によつて形
成した比較的鋭いシール端縁40をワイパーアー
ム36に設ける。この鋭いシール端縁40によつ
て最初の接触線に速い速度の圧力上昇が生ずる。
このことは流体がシールの先端縁に相遇するとシ
ール端縁とピストンロツドとの間に速やかに増大
する単位圧縮負荷が生ずることを意味する。この
速やかな増大はアーム36の下に通る最小流体被
膜の厚さにとつて必須のものである。ピストンロ
ツド18に接触するワイパーアーム36の面積は
アーム54の表面56によつて最小にされる。こ
のアーム54の表面56はワイパーアーム36の
表面44がピストンロツド18に接触するのを制
限し、これにより単位面積当り最大の負荷を生
じ、鋭い端縁40を鈍化させることなくアーム3
6に高い圧縮力を作用させる。低圧下では、この
ようにしてワイパーアーム36によつて液圧流体
の薄い被膜がピストンロツド18の表面に付着す
るのを防止し、従つてピストンロツドの復帰行程
中、テフロンシール環50の端縁61に液圧流体
がほとんど又はまつたく堆積しない。第3図に示
すシール装置は低圧シール特性に関してはゴムシ
ール環30に依存し、高圧シール特性に関しては
テフロンシール環50に依存している。第3図に
示すシール装置の独特の設計によつてゴムシール
環30とピストンロツド18との間の接触面積を
最少に維持し、従つてゴムシール環30が全体の
シール装置に摩擦を発生するのを最少に維持す
る。このことはシール装置が高圧を受けても低圧
を受けても成立する。ピストンロツド18との接
触から外れてゴムシール環30のワイパーアーム
36を部分的に支持するテフロンシール50のテ
ーパ部56によつて高圧状態下の摩擦が最小にな
る。ゴムシール環の摩擦の発生があらゆる条件下
で最小であるから全体としてのシール装置26の
摩擦特性はテフロンシール環50によつて基本的
に発生し得る摩擦特性のみであるかのような外観
を呈する。従つてシール装置26とピストンロツ
ド18との間の静的摩擦力と動的摩擦力とは実際
上ほとんど等しく、ピストンロツド18の突出及
び後退をできるだけ平滑にし、急激な運動はほと
んど生じない。
更に、第3図に示した実施例では、テフロンシ
ール環50とゴムシール環30との重複する半径
方向延長面によつて環状空間100を構成してい
る。この環状空間100を形成した目的は、高圧
下でゴムシール環30を圧縮して空間100を部
分的に満し、これによつてゴムシール環30を充
分に変形させ、ワイパーアーム36をピストンロ
ツド18との接触から外して上昇させることにあ
る。
この実施例によれば、シール装置26全体の摩
擦特性がどのようであろうとも、高圧下でゴムシ
ール環30がシール装置の摩擦を増大させること
がない。高圧下ではシール装置26全体はあたか
もテフロンからなるように作用する。したがつて
シール装置26は非常に近似した静的及び動的摩
擦レベルを示す。したがつてこの実施例は、ピス
トンロツド18の非常に平滑な後退を行なうこと
ができ、軽負荷または重負荷の状態にあつても急
激な運動を生じない。
第4図は、高圧下における第1シール環30の
変形態様を例示している。
第3図に示す実施例では、ゴムシール環30の
半径方向表面の両隅角部および中心部に沿つて環
状空間100を形成しているが、両隅角部のみ、
あるいは中心部のみ、あるいは一方の隅角部のみ
に環状空間1000を設けるようにしてもよい。
要は、ゴムシール環30とテフロンシール環50
との重複する軸線方向延長面間に環状空間100
を形成すればよい。
第3図に示すシール装置は、低圧作用時におい
て、ワイパーアーム36により非常に僅かな摩擦
が発生するにすぎない。そしてこのシール装置
は、非常に有効な高圧シールを形成する。これは
高圧状態下ではピストンロツド18の表面からワ
イパーアーム36を上昇させるようゴムシール環
30を変形させるからである。
なお、環状空間100は高圧作用時にワイパー
アーム36をロツド18から完全に離しうる大き
さに形成することが望ましいが、実用上において
はアーム36の接触圧をより軽減できる程度の大
きさであればよい。
ピストンロツド18が後退も突出もしない状態
下では第3図に示すシール装置26も有効なシー
ルである。この状態ではゴムシール環30は漏洩
を防止する。この漏洩はテフロンシール環50の
表面が不完全であるかかき傷があるかによつて発
生するものである。このような表面の不完全さは
高圧下で自己回復するには通常相当な時間を要
し、従つて望ましくない漏洩を生ずる。シール溝
25内に組込んだ時僅かに圧縮されるワイパーア
ーム34,36を有するゴムシール環30をシー
ル装置26が利用しているからこのシール装置は
無負荷状態で漏洩を防止する。これはゴムシール
環30のシール特性が圧力に左右されないためで
あり、シール溝25内にゴムシール環30が抑止
されることによりこのゴムシール環30に作用す
る圧縮力によつてこのシール特性は全体として左
右される。
ゴムシール30とテフロンシール50との組合
せからなる上述のシール装置26は全部テフロン
からなるテフロンシール装置の摩擦係数より僅か
に大きい摩擦係数を呈するに過ぎない。この事実
のためシール装置26は低温で作動し従つて全部
がゴムからなるゴムシール装置より長い寿命を有
する。
上述したシール装置26は極端な低圧及び高圧
で非常に有効なシール特性を呈する。このような
シール装置をテストしたところピストンロツド1
8の5000サイクル当り液圧流体の1滴以下の漏洩
を示したに過ぎない。これらの結果はピストンロ
ツドの直径が9.5〜76.2〜101.6mm(3/8〜3〜4イ
ンチ)、行程長さが76.2(3インチ)、毎分当り60
サイクルの範囲につき成立する。このようなシー
ル装置は1.76〜700Kg/cm2(25〜10000psi)の範
囲の圧力について有効である。この形状のシール
装置の漏洩はピストンロツド18の直径によつて
定まること勿論である。しかし摩擦レベルは非常
に低く上述のシール装置より低温で作用する。低
温で作用するシールは高温で作用するシールより
寿命が長いこと勿論である。ワイパーアーム36
のシール端縁の効率を最高にするため、ワイパー
アーム36に「スキビング」として知られる別個
の製造工程を受けさせることを指摘すべきであ
る。この行程は鋭利なシール端縁40を生ぜしめ
るためワイパーアーム36の一部をナイフでトリ
ミングする工程である。このようにしてワイパー
アームの効率を低圧状態で著るしく増大させるこ
とができる。これは単位面積当りの負荷を最大に
するからである。
第1〜3図の特定の実施例につき本発明を説明
したが本発明の範囲を逸脱することなく当業者に
よつて本発明に種々の変更を加えることができ
る。例えば第3図に示す環状空間100はゴムシ
ール部材30の表面に設置した溝によつて形成し
たが、代案としてこれら環状通路をテフロンシー
ル環50の重複表面に設け、しかもシール装置2
6の性能を実質的に変更しないようにすることが
できる。真に要求されることはゴムシール環30
を変形させるようにこのゴムシール環30を環状
空間内に圧縮しピストンロツド18の表面からワ
イパーアーム36を離すことである。また、L字
状の第1のシール環50を第5図に示す如く、2
部材90,92で構成してもよい。このシール装
置をシール溝25内に組込むためには、テフロン
シール環50の部材90をまずシール溝25内に
挿入し、ゴムシール環30を次に挿入し、最後に
テフロンシール環50の部材92をシール溝25
内に挿入し、第5図に示す形状になるように調整
する。
このようにテフロンシール環50を2個の別個
の部材90,92に分割することによつて、一体
テフロンシール環50よりも個々の部材が一掃可
撓性になり、これによつてシール溝25内へのシ
ール装置26全体の挿入が容易になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用する代表的状態の液圧作
動ピストンとロツドとを示す概念図、第2図は本
発明に係るシール装置の基本的構成を示した斜視
図、第3図は本発明に係るシール装置の一実施例
を示した断面図、第4図は第3図に示した実施例
の高圧下における作用を例示した断面図、第5図
は本発明の他の実施例を示した断面図である。 10……液圧作動シリンダーピストン組立体、
11……円筒壁、12……第1室又は高圧室、1
4……第2室又は低圧室、16……ピストン、1
7……シール装置、18……ピストンロツド、2
0……シリンダーヘツド、22……第1部材、2
4……第2部材、25……シール溝又はシールグ
ランド、26……ロツドシール装置、27……高
圧側、28……低圧側、30……第2のシール
環、32……本体部、33……軸線方向延長壁、
34……第1アーム部、35……第1半径方向延
長壁、36……第2アーム部、37……第2半径
方向延長壁、38……半径方向延長面、39……
軸線方向延長面、40……端縁、42……第1
面、44……第2面、50……第1シール環、5
2……ベース部、54……アーム部、56……テ
ーパ部、58……第1半径方向延長面、60……
第2半径方向延長面、90,92……部分、10
0……環状空間。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 連続する表面を有し、一方の表面の環状溝を
    他方の表面に重複させた2個の部材間をシールす
    るシール装置において、ほぼL字状断面形状を有
    する第1シール環を設け、前記環状溝の低圧側の
    半径方向延長壁に衝合するよう前記環状溝内に前
    記第1シール環のベース部を位置させ、前記環状
    溝の軸線方向延長面に平行に離間した関係に前記
    第1シール環のアーム部を位置させ、ほぼ鋭角の
    端縁を形成するよう前記溝の高圧側に向け半径方
    向内方に前記アーム部の自由端をテーパにし、ほ
    ぼY字状断面形状を有する第2シール環を設け、
    前記第1シール環の前記アーム部と前記溝の前記
    軸線方向延長面との間に接触して前記第2のシー
    ル環の本体を位置させ、一方の前記部材の前記溝
    の前記軸線方向延長面と前記他方の表面との間の
    距離より一層大きい半径方向距離だけ自由状態で
    前記第2シール環の2個のアーム部を延在させ、
    それらのアーム部を高圧側の前記環状溝内に位置
    させ前記第1シール環の端部を越えて軸線方向に
    延在し、前記2個のアーム部の一方を前記テーパ
    の面によつて部分的に支持するとともに、該アー
    ム部の端縁を前記他方の表面に接触させ、さらに
    相対向する前記第1シール環の半径方向延長面と
    前記第2シール環の半径方向延長面の少なくとも
    一方に環状凹部を形成し、該凹部によつて環状空
    間を形成し、前記シール装置が高圧を受けた時前
    記第2シール環の一部を前記環状空間内に圧縮さ
    せて、該第2シール環の前記一方のアーム部の端
    縁を上昇させるようにしたことを特徴とするシー
    ル装置。
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