JPS63501792A - 肺性界面活性蛋白質 - Google Patents
肺性界面活性蛋白質Info
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- JPS63501792A JPS63501792A JP50526786A JP50526786A JPS63501792A JP S63501792 A JPS63501792 A JP S63501792A JP 50526786 A JP50526786 A JP 50526786A JP 50526786 A JP50526786 A JP 50526786A JP S63501792 A JPS63501792 A JP S63501792A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
胚性界面活性蛋白質
発明の分野
本発明はヒト肺洗浄により単離される蛋白質、それらの蛋白質を得る方法および
それらの使用に関する。
発明の背景
本明細書全体において種々の刊行物を参照した。引用されたこれらの刊行物をす
べて本明細書の末尾に示す。本発明が関係する技術の水準につきより詳細に説明
するためにこれらの刊行物をここに参考として引用する。
ビアリン膜症(HMD)および呼吸窮迫症候群は未熟児における肺機能不全の臨
床状態を表わす同義語である。この疾患は、肺における空気−肺胞界面を内張す
し、呼吸に際して肺胞の虚脱を防ぐ界面活性物質が存在しないことに帰因する。
現行の治療法は主として支持性のものである。しかし最近の臨床研究によって、
将来有望な治療法の1つはウシ由来の界面活性物質を新生児の肺に点滴注入する
ものであることを示している。
肺胞の表面張力は肝性界面活性物質と呼ばれるリポ蛋白質複合体により低下する
。この複合体はリン脂質および5〜10%の蛋白質からなる(キング、 198
2)。この界面活性物質の蛋白質画分は非血清蛋白質および血清蛋白質から構成
される。界面活性物質に付随する主要な蛋白質は報告によれば35,000ダル
トンの非血清シアロ糖蛋白質である〔シェリーら、1982;バタカリャ(Bh
attacharyya)ら、1975;スエイシンおよびベンリン。
1981 ;キングら、1973;カチャル(Katyal )およびシン(S
t ngh)。
1981)。この蛋白質は報告によれば肝性界面活性物質の正常な機能に重要で
あると思われる(キングら、1983.ホーグツドら、1985)。これはのち
に呼吸窮迫症候群を発現する新生児の出産直前に採取した羊水中に少量存在する
(カチャルおよびシン。
1984 、シェリーら、1982;キングら、 1975)。最近、正常人の
肺組織における35,000ダルトンの蛋白質の生合成について研究がなされ、
インビトロ翻訳反応において29および31kDaの蛋白質が一次翻訳反応生成
物であることが確認された(フローロスら、 1985)。肺胞蛋白症を伴う患
者の肺にも35kDaの蛋白質が蓄積する(バタカリャおよびリン、 1978
、バタカリャおよびリン、 1980a)。この蛋白質は正常人の気管支−肺胞
洗浄により得られる35kDaの蛋白質と同じ電気泳動度、免疫決定因子および
ペプチドマツピングをもつフェルプスら、1984;ホワイトセットら、 19
85)。
上記の蛋白質のほかに、ラットの肺においてより低分子量の界面活性物質付随蛋
白質が多数存在することが最近報告されている。ディーゆエル・ワン、ニー・チ
ャンドラ−およびニー・ビー・フィッシャ、フエデ、プロシ、(Fed、 Pr
oc、 44 (4) :1024 (1985)、抄録No、3587 (約
9,000ダルトンのラット蛋白質)およびニス・カチャルおよびジー・シン、
フエデ、プロシ。
44 (6) : 1890 (1985)、抄録慮8839 (10,000
〜12,000ダルトンのラット蛋白質)を参照されたい。
最後に、カリフォルニア・バイオテクノロジー社からの1985年2月6日の新
聞発表は、“遺伝子コード化ヒト肺性界面活性蛋白質”のクローニングおよび“
詳細な操作”について報告している。しかしこの新聞発表はその蛋白質の特性を
明らかにしておらず、また“詳細な操作”についても述べていない。界面活性物
質関連蛋白質と考えられるものについての他の2報告も最近公表された。すなわ
ちホワイトセットら、 198B、ビープイアトリ、リサ、(Pedeatr、
Res、) 20 : 460およびニー・タカハシら、 1986. BB
RC致: 527)である。
本発明は肺胞蛋白症を伴う患者の肺洗浄により採取され、精製された新規な一群
の蛋白質、これらの蛋白質を得る方法、対応する組換え蛋白質、これらの蛋白質
に対する診断用品に用いる抗体、これらの新規な蛋白質を含有する組成物、また
これらの組成物をたとえば呼吸窮迫症候群(RDS)などの状態を伴う乳児の治
療に、他の治療物質を肺その他の器官に投与する際のドラッグデリバリ−用ビヒ
クルとして、また心肺手術中あるいは他の状況で肺が流体で満たされた場合なら
びに天然の肝性界面活性物質の産生および/または機能が停止した場合に起こる
可能性がある成人RDSの治療に使用する方法に関する。以下に論じる蛋白質の
うち1種または2種以上が上記報文中で論じられている蛋白質と類似するかまた
は等しいという可能性はあるが、先行技術の蛋白質のアミノ酸またはヌクレオチ
ド配列データ、界面活性などに関する先行技術の記述が不適当であるため現時点
では本発明の蛋白質と先行技術の蛋白質の厳密な関係を確認することはできない
。
発明の要約
本発明は肺の界面活性を高めるのに有用な新規な蛋白質、これらの蛋白質を得る
方法、およびこれらの蛋白質1種もしくは2種以上を含有する組成物に関する。
本発明の蛋白質には下記のものが含まれる。
1、分子量約35kdであり、表1に示したDNA配列によりコードされること
を特徴とする蛋白質;2、分子量約35kdであり、表2に示したDNA配列に
よりコードされることを特徴とする蛋白質;3、表6のDNA配列により、また
はこれに対しハイブリダイズしうるDNA配列によりコードされ、かつ約5.5
〜9kdの分子量を特徴とする蛋白質;ならびに4、約6kdの分子量および表
4に示すアミノ酸組成を特色とする蛋白質。
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発明の詳細な説明
本発明の蛋白質は肺胞蛋白症の患者から得た肺洗浄材料を分離法およびこれに続
くクロマトグラフィー精製法の組合わせにより処理することによって得られた。
より詳細には、洗浄材料を遠心分離し、こうして得た蛋白質を含むペレットを緩
衝液で洗浄し、溶剤、たとえば1−ブタノールで抽出して脂質および脂質会合蛋
白質を分離した。ブタノール抽出液を除いておき、下記の処理を行った。1−ブ
タノール不溶性物質を次いで緩衝液中で洗浄し、再懸濁し、クロマトグラフィー
により精製した。
こうして2種の蛋白質が得られ、これらは約35kdの分子量をもつことが明ら
かになった。35kd蛋白質のうち一方は表1に示したDNA配列によりコード
され、第2の35kd蛋白質は表2に示したDNA配列によりコードされる。ブ
タノール可溶性蛋白質はクリオプレシピテーションにより得られた。より詳細に
は、1−ブタノール抽出液を一20℃で保存すると沈殿が生じ、見掛は分子量約
6kd (SDS −PAGEにより測定)、および表3に示した実測アミノ酸
組成を示した。第2の6kd(SDS−PAGE)蛋白質は上層液を濃縮乾固し
、残渣をクロマトグラフィーにより精製することによって得られた。後者の6k
d蛋白質につき測定されたアミノ酸組成を表4に示す。
これら2種のほぼ6kd蛋白質はアミノ酸組成に関して相互に、またタナ力によ
りケミ、ファーマ、ブレ、(Chem、 Pharm。
Bull、) 311 : 4100 (1983)に記載された蛋白質と有意
に異なる。さらに冷ブタノール不溶性の6kd蛋白質のN末端ペプチド配列を決
定した(表5)。簡略化のため、両方の低分子量PSP蛋白質を、一般的な5D
S−PAGEにより測定したそれらの平均見掛は分子量に基づいて、以下“6K
”蛋白質と呼ぶ。しかしこれらの蛋白質の実際の分子量は5.5〜9キロダルト
ンであると解すべきである。
こうして上記方法により4種の蛋白質を純粋な形で得ることができるという事実
から、以下のことが可能となる。すなわち、常法によりこれらの蛋白質のアミノ
酸の組成および配列を解明すること;解明されたペプチド配列に基づいてオリゴ
ヌクレオチドプローブを調製すること;これらの蛋白質をコードするゲノムDN
AまたはcDNAを常法により、たとえば(a)標識付きオリゴヌクレオチドプ
ローブを適宜なライブラリーのDNAにハイブリダイズすることにより(ヤコブ
スら、 1985) 、(b)界面活性増強活性についての発現クローン化(ワ
ンら、 1985)およびスクリーニングにより、あるいは(C)発現した蛋白
質とその蛋白質または断片に対する抗体との免疫反応性により同定すること;な
らびに同定されたゲノムDNAもしくはc DNAおよび一般的な発現技術を用
いて、すなわちこうして同定されたDNAを含む、遺伝子工学的に調製された宿
主細胞、たとえば微生物、昆虫または哺乳動物由来の宿主細胞(たとえば上記D
NAにより、または上記DNAを含む発現ベクターにより形質転換されたもの)
を培養することにより、対応する組換え蛋白質を製造することである。
たとえば2種の35kd蛋白質のうち1種のトリプシン処理断片を調製し、配列
を決定した。解明されたトリプシン処理断片のペプチド配列に基づいてオリゴヌ
クレオチドプローブを合成し、これを用いて、ヒト肺mRNAから調製したラム
ダgtlOcDNAライブラリーをスクリーニングした。これらのプローブにハ
イブリダイズする多数のクローンが同定された。これら陽性クローンのうち2種
(PSAP−1およびPSAP−2)から得たDNAをDNA配列決定のために
M2Sにサブクローン化して、クローンMPSAP−IAおよびMPSAP−6
Aを得た。2種の35kd界面活性蛋白質それぞれをコードするcDNAクロー
ンに関するヌクレオチド配列がこれにより解明され、それぞれ前記の表1および
2に提示される。2種の35kd蛋白質をコードするサブクローンの配列は類似
するが同一ではない。配列の相違によって、制限酵素PstIが認識するコード
領域に関して2種のクローン間に制限断片多型が生じる。
2種のクローン間にはそれらの3′側非翻訳領域にかなり多数のヌクレオチドの
相違が認められた。それぞれ表1および2に示したヌクレオチド約940〜95
0個のEcoRI断片をプラスミド5P65のEcoRI部位に挿入することに
より、プラスミドPSP35に−IA−10およびPSP35に一6A−8を構
成した(後記参照)。PSP35に−IA−10はcDNA位置1のEcoRI
部位に隣接したポリリンカ一部位を含み、一方PSP35に一6A−8はcDN
A位置947のEcoRI部位に隣接したポリリンカ一部位を含む。PSP35
に−IA−10およびPSP35に一6A−8はアメリカン・タイプ・カルチャ
ー・コレクション(ATCC)(マリーランド州ロックビル)にそれぞれ受理番
号A T CC40243および40244で寄託された。
さらに、冷ブタノール不溶性6に蛋白質(表5参照)のN−末端配列に基づいて
オリゴヌクレオチドプローブを合成し、これをヒト肺mRNAから調製したcD
NAライブラリーのスクリーニングに用いた(ツールら、 1984) (後記
実施例4に、より詳細に記述する)。これらのプローブにハイブリダイズするク
ローン数種が同定された。ハイブリダイゼーションの強さに基づいて1種のクロ
ーンが選択され、M2Sにサブクローン化され、配列決定された。こうしてEe
oRI断片として同定されたクローン化cDNAをプラスミド5P85のEco
RI部位に挿入することによりプラスミドPSP6に−17−3が構成された(
ディー・ニー中メルトンら、 1984. ヌクレイツク・アシッズ・リサーチ
、 12 : 7035−7056)。PSP6に−17−3はATCCに受理
番号A T CC40245で宵託された。このクローン化cDNA挿入因子の
ヌクレオチド配列を表5に示す。
F P I P L P Y (−)νL (−) (−) A L(−)−決
定されていない
8.11および12の位置は同定されなかった。
当業者には認識されるように、PSP6に−17−3中のcDNA挿入因子は分
子量40kd以上の蛋白質をコードする開放読み枠(open reading
frame)を含む。現時点では一次翻訳産物をさらにたとえば■型肺細胞(
肺胞■型細胞)で処理すると、はぼ6にの蛋白質が得られると考えられる。上記
のcDNA、その一部またはそれにハイブリダイズしうる配列を一般的な発現法
により宿主細胞または細胞系列中に発現させて、界面活性または界面活性増強活
性をもつ“組換え”蛋白質を産生させることができると考えられる。
はぼ6にのクローン化蛋白質に関しては、本発明は表6に示した配列のヌクレオ
チドA −656〜C−757に対応する特徴的ペプチド配列■Ωe−Cy s
sすなわちIKRIQAMIPKGALAVAVAQVCRVVPLVAGG
I CQCをコードする異種DNA配列を含むベクターを包含する。この種のベ
クターの1種は下記ヌクレオチド配列を含む。
ATCAAG CGG ATCCAA GCCATG ATTCCCAAG G
GT GCG CTA GCT GTG GCAGTG GCCCAG GTG
TGCCGCGTG GTACCT CTG GTG GCG GGCGGC
ATCTGCCAG TGC本発明の他のベクターは、表6のアンダーラインを
付したペプチド領域に実質的に示された特徴的ペプチド配列、すなわちFPIP
LPYCWLCRALIKRIQAMIPKGALAVAVAQVCRVVPL
VAGGICQCLAERYSVILLDTLLGRMLをコードする異種DN
A配列を含む。この種のベクターの1種は表6のアンダーラインを付したヌクレ
オチド配列に実質的に示される下記のDNA配列を含む。
TrCCCCATTα7 CTCCCCTAT TGCTGG CTCTGCA
GG −G(T CTGATCAAG CGG ATCCAA GCCATG
ATr CCCAAGαT GCG CTA GCT GTGGCA GTG
GCCCAG GTG TOOCGCσrG GTA CCT C1℃GTG
GCG GGCGGCATCTGCCAG TGCCTG GCT GAGαf
TACTCCGTCATCCTG CTCGACACG CTG C:rGG
GCATG C1℃他のベクターの一例は表6の全長ペプチド配列をコードする
、表6に示したヌクレオチド配列などの異種DNA配列を含む。
表6に示したPSP6に−17−3の全長cDNAよりも短いDNA配列からな
るベクターに対するDNA挿入因子は既知の方法により、たとえば自動DNA合
成装置を用いて合成でき、あるいは全長cDNA配列から常法により、たとえば
ループアウトによる変異誘発、あるいは制限酵素による開裂およびリゲーション
により調製できる。こうして調製されたベクターを常法により目的蛋白質の発現
に用いるか、あるいはより長鎖のcDNA挿入因子を含むベクターの組立てに用
いることができる。前者の場合、ベクターはDNA挿入因子が操作可能な状態で
結合したプロモーターをも含み、さらに増幅可能なおよび/または選択可能なマ
ーカーを含んでいてもよい。これらはすべて当技術分野で周知である。
以上のように本発明の蛋白質は天然蛋白質をヒト肺胞材料から採取および精製す
ることにより製造できる。あるいは微生物もしくは昆虫、または好ましくは哺乳
動物由来の宿主細胞を用いて一般的な発現法により、目的蛋白質をコードするD
NA配列の発現によって、対応する“組換え”蛋白質を産生ずるこ入する方法は
当技術分野で周知である。この種のベクターによるトランスフェクションまたは
形質転換に適した宿主細胞、ならびにcDNAの発現も当技術分野で周知である
。たとえば哺乳動物細胞発現ベクターは当業者に周知の技術により合成できる。
これらのベクターの成分、たとえば細菌レプリコン、選択遺伝子、エンハンサ−
、プロモーターなどは天然材料から得られるか、あるいは既知の方法で合成でき
る。カウフマン、プロ株細胞系列(トランスフオームした細胞系列を含む)は宿
主として適している。正常な二倍体細胞、−次組織のインビトロ培養により得た
細胞株、および−法外植体も適している。候補細胞は選択遺伝子が優性に作用す
る限り遺伝子型に選択遺伝子が欠損している必要はない。
宿主細胞は好ましくは哺乳動物の株細胞系列であろう。ベクターDNAを染色体
DNAに安定な状態で一体化するためには、また一体化したベクターDNAを次
いで増幅するためには(双方とも常法による) 、CHO(チャイニーズ ハム
スター卵巣)体または一部を含んでいてもよく、またC127マウス細胞などの
細胞系列中に保有されていてもよい。使用できる他の哺乳動物細胞系列にはヒー
ラ細胞、CO8−1モンキー細胞、マウスL −929細胞、3T3系列(スイ
ス、バルブ−CもしくはNIHマウス、BHKもしくはHaKハムスターなどの
細胞系列由来のもの)などが含まれる。肺胞■型細胞由来の細胞系列は特定の場
合、たとえばPSP6K13−7からのcDNA挿入因子またはその断片を用い
る6に蛋白質(単独または本発明の他の蛋白質1種もしくは2種以」二と共に)
の発現などには好ましいであろう。
次いで産物の発現に関して安定な形質転換体を免疫学的または酵素アッセイ法に
よりスクリーニングする。」二記蛋白質をコードするDNAの存在は標準法、た
とえばサザーンブロツティング法により検出できる。発現ベクターDNAを適切
な宿主細胞、たとえばC08−1モンキー細胞に導入したのち数日間における上
記蛋白質コード化DNAの一過性発現は、選択なしに培地における上記蛋白質の
活性または免疫学的アッセイ法により測定される。
細菌による発現の場合、上記蛋白質をコードするDNAをさらに修飾して、当技
術分野で知られておりかつ好ましくは細菌による成熟バリアント蛋白質の分泌が
可能な分泌型リーダーポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に枠内で操作
可能な状態で結合している(同様に当技術分野で知られている)、細菌発現に好
ましいコドンを含有させることができる。哺乳動物、昆虫または微生物由来の宿
主細胞中に発現された化合物は、次いで採取され、精製され、ならびに/あるい
は物理化学的、生化学的および/または臨床的パラメーターに関して特性が明ら
かにされるであろう。これらはすべて既知の方法により行われる。
本発明の蛋白質1種または2種以上を、薬剤学的に受容できる脂肪酸もしくは脂
質(たとえばジパルミトイルホスファチジルコリン)と、またはこの種の脂肪酸
もしくは脂質の混合物と(これらは市販されているか、または常法により得られ
る)、あるいは天然の界面活性脂質と組合わせて、肝性界面活性物質配合組成物
を得ることができる。天然の界面活性脂質は既知の方法で肺胞、たとえばウシま
たはヒトの肺胞から抽出できる。
一般に組成物中の総脂質対総蛋白質の重量比は約20:1〜約too:1であろ
う。現在、臨床試験において試験されている水準においては、−同量の界面活性
組成物は総蛋白質1〜2mgおよび総脂質98〜99mgに相当する。
(1)表1のヌクレオチド配列によりコードされた35kd蛋白質、(2)表2
のヌクレオチド配列によりコードされた35kd蛋白質、(3)表6のcDNA
配列によりコードされ、表3に示すアミノ酸組成をもつ6kd蛋白質、および(
4)表4に示されるアミノ酸組成をもつ6kd蛋白質の特定の組合わせが、特定
の臨床適用症を伴う患者の治療に特に有用であろう。たとえば本発明は特に下記
の部分組合わせ、およびこの種の部分組合わせを含む組成物を意図する。
(a) 蛋白質(1) 、 (2) 、 (3)または(4);(b) 蛋白質
(1)および(2);
(c) 蛋白質(1)および(3);
(d) 蛋白質(1)および(4);
(e) 蛋白質(2)および(3);
(f) 蛋白質(2)および(4);
(g) 蛋白質(1) 、 (2)および(3);(h) 蛋白質(2)、(3
)および(4);(j) 蛋白質(3)および(4);
(j) 蛋白質(1)、(2)および(4);ならびに(k) 蛋白質(1)
、 (3)および(4)。
現時点では蛋白質(3)および/または(4)を含有する組成物が好ましい。
肺胞蛋白症を伴う患者からの肺胞(50tnl)を10.000X gで5分間
遠心分離した。ベレットを採取し、20a+M トリスHCΩ、0.5 M −
Na C4) (pH7,4)中で5回洗浄した。脂質および脂質付随蛋白質を
洗浄ベレットから1−ブタノール50m1と共に室温で1時間振とうすることに
より抽出した。ブタノール不溶性物質を遠心分離により採取し、蒸留水で洗浄し
、50dリン酸ナトリウム(pH8,0)および6MグアニジンHCgに溶解し
た。蛋白質をバイダック(Vydac) C4逆相カラムに施し、0.1%トリ
フルオル酢酸を含有するアセトニトリル:2−プロパツール(2:1.V:V)
の濃度勾配を用いて溶離した。50%Bで溶出する主蛋白質ピークを採取し、蒸
発乾固した。存在する蛋白質を5Ds−PAGE+:より分析した(レムリ、
1970)。
アルキル化およびトリプシン処理によるマツピングこうして得た蛋白質(約50
μg)を200mM ・HCρ、1關・EDTA、6Mグア=ジンHCD 、
2(1mM・DTT (pH8,5)に入れ、37℃で2時間還元した。固体ヨ
ードアセトアミドを最終濃度60mMとなるように添加し、反応物を0℃で2時
間、アルゴン下に暗所でインキュベートした。反応を停止し、0.1M−NH4
HCO3,50mM・2−メルカプトエタノール(pH7,5)中へ透析し、次
イテサらにloomM・NH4HCO3(pH7,5)中へ透析することにより
試薬を除去した。アルキル化蛋白質をトリプシン(トリプシン30重量%)で3
7℃において16時間消化し、消化物をC18バイダツク逆相HPLCカラム(
4,6X25Onon)上でクロマトグラフィー処理した。
トリプシン処理したペプチドを95%アセトニトリルおよび0.1%TFAの直
線的濃度勾配により溶離し、採取し、アブライドーバイオシステムズ・モデル4
70 A蛋白質シーケンサ−を用いてN−末端エドマン分解を行った。PTH−
アミノ酸はバンカピラーおよびフード(1983)の方法により分析した。こう
してトリプシン処理断片T19. T2BおよびT28について得た断片の配列
分析データを下記の表7に示す。
T19 Asp Val Cys Vat Gly Ser HypGly I
le Hyp Gly Thr HypGly Ser Hls Gly Le
u Pro GlyT26 Ala Leu Ser Leu Gin Gly
5er11e MET Thr Val (−) (−) LysT28 A
sn Pro Glu Glu Asn Glu Ala lie実施例 2
実施例1で得たブタノール抽出液を一20℃で保存し、低分子量蛋白質のうちの
1種を沈殿させた。沈殿を遠心分離により採取し、真空下に乾燥させた。ブタノ
ール可溶性蛋白質を含有するブタノールを蒸発乾固した。沈殿した冷ブタノール
不溶性蛋白質および冷ブタノール可溶性蛋白質を次いで下記の同一方法で平行し
て精製した。粗蛋白質それぞれを別箇にクロロホルム:メタノール(2: 1.
v/v)に溶解し、セファデックスLH20カラムに施し、クロロホルム:メ
タノール(2: 1)で溶離した。
これらの蛋白質を次いで5DS−PAGEにより分析した。蛋° 白質を含有す
る画分をプールし、蒸発乾固し、6N−HCg中で110℃において22時間加
水分解したのちベックマン・モデル63.000アミノ酸分析器によるクロマト
グラフィーによって、アミノ酸組成を測定した。N−末端配列はアプライド・バ
イオシステムズ470Aシーケンサ−により測定された。10〜20%SDSポ
リアクリルアミドゲル上で分子量を測定した。
トリプシン処理断片T28のアミノ酸配列(表7)に基づいて、オリゴヌクレオ
チドプローブを合成した。このプローブは20merのプール4種からなり、各
プールは32種の異なる配列か表 8
GCCTCGTTTTCTTCNGGGTTTA A
GCCTCGTTTTCCTCNGGGTTTA A
GCCTCGTTCTCTTCNGGGTTヒト肺mRNAからのcDNAライ
ブラリーをツールら(1984)の記載に従って調製し、4種のプールの全混合
物につき塩化テトラメチルアンモニウムをハイブリダイゼーション溶剤として用
いてスクリーニングした(ヤコブスら、 1985)。
0.5〜1%のファージクローンがこのプローブつき陽性であった。
これらのクローンのうち2種から得たDNAをDNA配列分析のためにM2Sに
サブクローン化した。プール■を配列決定プライマーとして用いることにより、
トリプシン処理断片T26に対応するヌクレオチド配列を両クローンにおいて同
定し、単離されたクローンが肺胞蛋白症患者の肺胞材料から得た部分精製35k
D蛋白質中に見られる主蛋白質種をコードすることを確認した(前記参照)。
これら2種のクローンはヌクレオチド250個のうち3個の位置においてヌクレ
オチド配列が異なっていた。両クローンは、Baf131ヌクレアーゼにより、
指令した一組の欠失を生じさせ、他のML3ベクター中に再クローン化し、ジデ
オキシヌクレオチドチェーンターミネーションにより配列決定することによって
、再クローンを完全に配列決定した(ビエラおよびメツシング。
1982 、サンガーら、 1977)。一方のクローンはIAと呼ぶ型の全長
コピー(表1)に対応し、第2のものは6Aと呼ぶ型の不完全なコピー(表2)
に対応していた。6A型に特異的なオリゴヌクレオチドを用いることにより、こ
の型の全長クローンが同定された。ラムダgtlOcDNAクローンの5′側E
coRI断片をM2S中にサブクローン化し、上記のように特異的オリゴヌクレ
オチドをプライマーとして用いることにより配列決定した。この配列を表2に示
す。2種のクローンはコード領域内でアミノ酸の変化をもたらす7個のヌクレオ
チド、および沈黙変化をもたらす6個のヌクレオチドにおいて異なる。これらの
変化により、2種のクローン間で制限酵素PstIに対するコード領域内に制限
断片多形が生じる。クローン6Aはヌクレオチド位置454および478(表2
)に2個のPstI部位をもち、クローンIAは454 、478および756
(表1)に3個のPstI部位をもつ。各クローンを3′側非翻訳領域において
さらにDNA配列決定を行うことにより、大きなlkb非翻訳領域があること、
およびMPSAP−IAとMPSAP−6Aの間にかなり大きなヌクレオチドの
相違があることが明らかにされた。
DNA結合およびハイブリッドの選択
サブクローンMPSAP−IAまたはMPSAP−IBから得たきわめて希薄な
(10〜15μg/mり一本鎖DNAを真空下にニトロセルロース紙に施した(
10Mg/cm) (カファトスら、 1979)。MPSAP−IAはM2S
中で一方向に0.9kbのEcoRI断片のM13サブクローンを示す。MPS
AP−IBはM2S中で反対方向にクローン化した同一断片を示す。各濾紙(l
c♂)を9枚の同一寸法の片に切断し、各片を20〜30μgのハイブリダイゼ
ーション反応に用いた。各反応液はヒト肺RNA (5mg/ml) 、50%
脱イオン化ホルムアミド(フル力・ニー・ジー・ケミカル・コーポレーション)
、lOIIIM・PIPES((ピペラジン−N、N’−ビス)(2−エタンス
ルホン酸) ) (pH6,4) 、および0.4M−Na C9を含有してい
た(ミラーら、 1983)。RNAの供給材料および製法については先に報告
されている(フローロスら、 1985)。各ハイブリダイゼ一シヨン反応液を
ルーティンに50℃で3時間インキュベートした。インキュベーション期間の終
了時に各濾紙を1m11 x S S C(,15M−Na CD 、0.01
5Mクエン酸ナトリウム、0.5%5DS)により60℃で5分間、5回洗浄し
た。次いでこれを2mM・EDTA (pH7,9) 1mlにより60℃で5
分間、3回洗浄した。1mM・EDTA (pH7,9) 300 ulおよび
酵母t 、RN A 10Mg(ベーリンガーφマンハイム)中で1分間煮沸す
ることにより、選ばれたRNAを溶出させた。沈殿したRNAを翻訳し、免疫沈
殿させ、−次元および二次元ゲル電気泳動処理した(フローロスら、 1985
)。
実施例 4
表5に示した配列の最初の6個のアミノ酸に基づいて、オリゴヌクレオチドプロ
ーブを合成した。このプロ・−ブは17marのプール6種からなっていた。3
種のプールはそれぞれ128種の配列を含み、3種のプールはそれぞれ64種の
配列を含んでいた。
最初の7個のアミノ酸に基づいて、20merのプール2種を合成した。これら
のプールは384種または192種の配列を含んでいた。
ヒト肺mRNAから得たcDNAライブラリーをツールら(1984)の記載に
従って調製し、6種のプールの全混合物につき塩化テトラメチルアンモニウムを
ハイブリダイゼーション溶剤として用いてスクリーニングした(ヤコブスら、
1985)。
約100.000種のファージをスクリーニングし、プローブにハイブリダイズ
したファージ100種をプラーク精製した。次いでファージを25群のプールに
分け、各17merおよび20merプールにつきスクリーニングした。20m
arオリゴヌクレオチドプローブのうち1種および対応する17merプールの
うち1種(128種の配列を含むプール1447)に最も強くハイブリダイズし
た6種のファージをプラーク精製した。17marのプール1447を32種の
配列をもつ4種のプールに分け、これらのファージから調製したDNA斑点にハ
イブリダイズさせた。
ハイブリダイゼーションの強さに基づいて、これら6種のファージのうち1種か
ら得たDNAをDNA配列分析のためにM13中へサブクローン化した。表5に
示すアミノ酸の種類および位置に対応する配列が得られ、単離されたクローンが
肺胞蛋白症患者の肺胞材料中に認められる約6kdの冷ブタノール不溶性蛋白質
にコードすることが確認された(前記参照)。
得られた第1クローンは開始メチオニンを欠如するので、mRNAの不完全なコ
ピーであると推定され、より長鎖のクローンを単離するために用いられた。2種
のクローンは、BaΩ31ヌクレアーゼを用いて、指令した一組の欠失を生じさ
せ、他のM13ベクター中へ再クローン化し、ジデオキシヌクレオチドチェーン
ターミネーション法により配列決定することによって、完全に配列決定された(
ビエラおよびメッシング、1982;サンガーら、 1977)。一方のクロー
ンは17と呼ぶ型の全長コピー(表6)に対応し、第2のものはクローン17の
ヌクレオチド148に始まるものであった。第3クローンの5′側末端の配列に
より、クローン17の5′末端の配列が確認された。これらのクローンはコード
領域全体を通して同一であり、3′非翻訳領域の2個の位置においてのみ異なっ
ていた。
参考文献
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、ジエイ、ベンソン(1981)ビオヘミ、ビオフィシ、アクタ(Bjoche
m、 Biophys、 Aeta)665、442−453゜
21、ジエイ、ジエイ、ツーレ、ジェイ、エル、ノツプ、ジエイ6エム、ウォツ
ニー、エル、ニー、スルツマン、ジエイ、エル。
バッカー、ディー、ディー、ビッツマン、アール、ジエイ。
カウフマン、イー、ブラウン、シー、シューメーカー、イー。
シー、オル、ジー、ダブリュー、アンフレット、ダブりニー。
ジー、フォスター、エム、エル、ニー、ジー、エル、ヌートソン、ディー、エヌ
、イース、アール、エム、ヒーライック(1984)ネイチャー(ロンド、 )
(Nature (Lond、)) 312゜342−347゜
22、ジエイ、ニー、ホワイトセット、ダブり二一、ハル、ジー。
ロスおよびティー、ウィーμ−(1985)ビープイアトリック。
リサ、(Pediatric Res、) 19.501−508゜23、ジー
、ジー、ワンら、 1985.サイエンス228 : 11110−815゜国
際調査報告
+′+a+n°゛0°°゛1°ll’+Ib6′”’r、、c%/’lフn14
Claims (14)
- 1.分子量約35,000ダルトン、および表1に示すDNA配列によりコード されることを特徴とする、肺の界面活性を増強するために用いられる精製蛋白質 。
- 2.分子量約35,000ダルトン、および表2に示すDNA配列によりコード されることを特徴とする、肺の界面活性を増強するために用いられる精製蛋白質 。
- 3.分子量約5.5〜9キロダルトンの分子量を特徴とし、表6のDNA配列に よりコードされる、肺の界面活性を増強するために用いられれる精製蛋白質。
- 4.分子量約5.5〜9キロダルトン、および表4に示すアミノ酸組成を特徴と する、肺の界面活性を増強するために用いられる精製蛋白質。
- 5.表1または表2に示される蛋白質配列をコードする組換えDNA分子。
- 6.肺の界面活性増強活性を有する蛋白質をコードする、表6に示す蛋白質配列 をコードする組換えDNA分子、またはこれにハイプリダイズしうるDNA分子 。
- 7.請求の範囲第5項または第6項のDNAにより形質転換された宿主細胞また は細胞系列。
- 8.請求の範囲第7項に記載の細胞または細胞系列を培養することからなる、肺 の界面活性を増強するために用いられる蛋白質の製法。
- 9.請求の範囲第8項により製造された、肺の界面活性を増強するために用いら れる蛋白質。
- 10.界面活性を増強するのに有効な量の、請求の範囲第1項、第2項、第3項 、第4項または第9項に記載の蛋白質1種または2種以上、ならびに薬剤学的に 受容できる脂肪酸および/または脂質からなる肺性界面活性物質組成物。
- 11.下記の配列 【配列があります】 からなるペプチドをコードする異種DNA配列を含むベクター。
- 12.下記の異種DNA配列 【配列があります】 を含むベクター。
- 13.下記の配列 【配列があります】 からなるペプチドをコードする異種DNA配列を含むベクター。
- 14.下記の異種DNA配列 【配列があります】 を含むベクター。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US78113085A | 1985-09-26 | 1985-09-26 | |
US781130 | 1985-09-26 | ||
US897183 | 1986-08-15 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63501792A true JPS63501792A (ja) | 1988-07-21 |
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ID=25121791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50526786A Pending JPS63501792A (ja) | 1985-09-26 | 1986-09-26 | 肺性界面活性蛋白質 |
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Country | Link |
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JP (1) | JPS63501792A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994025480A1 (en) * | 1993-04-30 | 1994-11-10 | Tokyo Tanabe Company Limited | Method of purifying hydrophobic polypeptide |
-
1986
- 1986-09-26 JP JP50526786A patent/JPS63501792A/ja active Pending
Cited By (1)
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WO1994025480A1 (en) * | 1993-04-30 | 1994-11-10 | Tokyo Tanabe Company Limited | Method of purifying hydrophobic polypeptide |
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