JPS6348294Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ゴルフクラブのグリツプに関するも
のである。

従来のゴルフクラブのグリツプは、大半が長手
方向にテーパを有し、かつ長手方向に対する垂直
断面が略円形をなすものである。そして、これら
のグリツプ１において、第１図に示すように長手
方向の先端側１ｂから後端側１ａにかけて、その
裏面に凸状部１ｃを隆起させるものがある。そし
て、このグリツプ１をシヤフト２に取付けてゴル
フクラブとして使用するに当り、プレイヤー（右
ききの者として説明する）は、左手の主に小指、
薬指、中指、人差し指の第２間節の屈曲部を前記
凸状部１ｃに位置させるように握り、親指を凸状
部１ｃの反対側の正面に位置させ、さらに右手の
親指の付け根部分を前記左手の親指に被せるよう
に右手を添えてグリツプを握り、グリツプの保持
を強固なものにしていた。

しかしながら、左手の動き、位置は前記凸状部
の存在にて規制されるが、右手は比較的自由にな
つている。前記左手にてグリツプをしつかりと握
ることにより方向を定めることができ、また右手
はボールへの打撃力を出すこと以外に、その握り
方によつて前記方向を微調整することができるた
めに、前述のように右手が自由であることは、右
手の握り方如何では、ボールを打撃した結果、ス
ライスあるいはフツクぎみのボールとなつてしま
い、方向の不安定さが生じる原因となるものであ
る。

本考案は、上述の点に鑑みて、左右の手での握
りを安定させ、方向性の安定したゴルフクラブと
なるようなゴルフクラブのグリツプを提供するこ
とを目的とする。

以下、本考案の一実施例を第２図乃至第５図に
従い説明する。

シヤフト２０の後端部に固着されたグリツプ１
０は、その長手方向の先端側１０ａから略中央１
０ｂの正面に第１凸状部１０ｃを隆起させ、さら
に略中央１０ｂから後端側１０ｄの裏面に第２凸
状部１０ｅを隆起させたものであり、長手方向に
全体的に微小なテーパが形成され、かつ長手方向
に対する垂直断面が第３図、第４図に示すように
前記第１、第２凸状部１０ｃ，１０ｅ部分を除い
て略円状をなすものである。

従つて、このグリツプ１０を握るプレイヤー
（右ききの者として説明する）は、左手の主に小
指、薬指、中指、人差し指の第２間節の屈曲部を
前記第２凸状部１０ｅに位置させるように握り、
親指を第２凸状部１０ｅの反対側であるグリツプ
正面に位置させ、さらに右手の親指の付け根部分
を前記左手の親指に被せ、親指が第５図に示すよ
うに前記第１凸状部１０ｃの左側部に位置し、ま
た人差し指が第１凸状部１０ｃの裏面を巻き付く
ように右手を添えてグリツプ１０を握り、左右の
手のグリツプに対する握りを一定化することがで
きる。

依つて、左手は第２凸状部１０ｅの存在にてグ
リツプ１０をしつかり握ることができ、ボールの
打撃時に緩むことがなく、さらに右手が第１凸状
部１０ｃの存在にて握りの適正位置にてグリツプ
１０を握ることができ、ボールの打撃に際して握
りが緩んだり、ずれることがなくなり、方向の狂
いを少なくできる。

本考案は、上述のごとく、長手方向の略中央か
ら先端側の正面と、長手方向の略中央から後端側
の裏面に、長手方向に沿つて隆起する凸状部を形
成したので、この凸状部によつて左右の手による
グリツプの握りを確実かつ安定させることがで
き、方向性の安定したゴルフクラブとなるグリツ
プを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のグリツプ部分を示す斜視図、第
２図は本考案のグリツプの一実施例を示す側面
図、第３図は第２図の実施例のＡ−A′線断面図、
第４図は第２図の実施例のＢ−B′線断面図、第
５図は本実施例の握り方を示す説明図である。 １０……グリツプ、１０ａ……先端部、１０ｂ
……中央部、１０ｃ……第１凸状部、１０ｄ……
後端部、１０ｅ……第２凸状部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長手方向にテーパを有し、かつ長手方向に対す
   る垂直断面が略円状をなすゴルフクラブのグリツ
   プにおいて、長手方向の略中央から先端側の正面
   と、長手方向の略中央から後端側の裏面に、長手
   方向に沿つて隆起する凸状部を形成してなるゴル
   フクラブのグリツプ。